今回の結論
家庭用の小型電気ケトルのおすすめは結論的にこの機種!
1・定番の電気ケトルの比較 (1)
1-1:T-Fal〈フランス〉
1-2:タイガー〈日本〉
2・定番の電気ケトルの比較 (2)
2-1:デロンギ〈イタリア〉
2-2:象印〈日本〉
2-3:ドリテック〈日本〉
2-4:アイリスオーヤマ〈日本〉ほか
3・コーヒー向け電気ケトルの比較 (3)
3-1:ラッセルホブズ〈英国〉
3-2:バルミューダ〈日本〉
3-3:シロカ〈日本〉
3-4:ハリオ〈日本〉ほか
4・定番の電気ケトルの選び方 (4) 【結論】
=最終的な「おすすめ機種」の提案
というわけで、今回は、家庭用の小型電気ケトルについて書いてきました。
最終回の4回目記事では、最後に、いつものように、目的別にAtlasのオススメ機種を選定しておきたいと思います。
第1に、5000円以内の予算で考える場合、利便性・デザイン性の高いモデルとしておすすめできるのは、
【2020年発売】
1・T-fal アプレシア プラス KO630AJP
1・T-fal アプレシア プラス KO6301JP
1・T-fal アプレシア プラス KO6307JP
¥3,464 Amazon.co.jp (12/9執筆時)
蒸気レス:
清潔性能:
安全性能:
定格消費電力:1250W
温度設定:
重さ:840g(台座含む)
軽量性 ★★★★★★
清潔性 ★★★★☆
安全性 ★★★★☆
デザイン ★★★★★
温度調整 ★☆☆☆☆
総合評価 ★★★★☆
ティファールのアプレシアプラス でしょう。
気軽に使う場合、できるだけ軽量なモデルが良いかと思います。
台座の部分を除けば640gという重さは、2-3人まで対応できる0.8Lサイズでは「最軽量」です。
利便性の部分でも、給水時には、ワンボタンで開く仕様です。
格安製品ながら、重さと使いやすさの点だけで言えば「最強」です。
予算を限定して考えるならば、デザインの高さを含めて、本機がおすすめです。
第2に、キッチンや職場に置く、やや大きめの1Lサイズのケトルとしてオススメできるのは、
【1.0リットル】
15・T-fal セーフ・トゥ・タッチ KO2611JP
15・T-fal セーフ・トゥ・タッチ KO2618JP
¥5,455 Amazon.co.jp (12/9執筆時)
蒸気レス:
清潔性能:内装ステンレス
安全性能:二重構造
定格消費電力:1250W
温度設定:
重さ:1130g(台座含む)
軽量性 ★★★★☆
清潔性 ★★★★★
安全性 ★★★★★
デザイン ★★★★★
温度調整 ★☆☆☆☆
総合評価 ★★★★★
T-fal社のセーフ・トゥ・タッチでしょう。
先ほど「おすすめ」としたアプレシアプラスより少し高いですが、清潔性、安全性の面では、「1ランク高い」ため、予算があれば本機が良いでしょう。
1リットルサイズは、世帯用としては絶妙に使い勝手の良いサイズです。
また、少量で湧かす際も、同社の製品では沸騰速度は最も速い部類で、1杯分ならすぐ湧きます。
この点で、1人暮らしから多人数世帯まで幅広く対応できるサイズである上に、デザイン家電としての所有欲をかき立てられるフォルムです。
利便性の面では、片手だけで開けられるワンプッシュふたの採用と、中空二重構造の利点を生かした30分80度の温度キープが目をひきます。
清潔性の面でも、T-falでは唯一、こちらは内装ステンレスの採用がみられ、同社の製品の中では、最も清潔と言えます。
一方、安全性の面では、同社の「安全ロック式」を含めて、より性能が期待できる機種はあります。ただ、こうした機能は多かれ少なかれ、(ワンプッシュで開けられないなど)利便性が犠牲になるため、一長一短です。
それをふまえると、極度に安全に配慮するべき、小さなお子さんなどがいないご家庭では、この機種が「最適」だといえます。
第3に、家庭用として、電気ケトルの安全性を最大限に重視するならば、
【2019年発売】
【0.8Lサイズ】
19・TIGER 蒸気レス電気ケトル PCK-A080-KM
19・TIGER 蒸気レス電気ケトル PCK-A080-WM
¥7,800 Amazon.co.jp (12/9執筆時)
蒸気レス:100%軽減
清潔性能:内装フッ素/ステンレス
安全性能:二重構造 給水ロック
定格消費電力:1300W
温度設定:
重さ:1100g(台座含む)
軽量性 ★★★★☆
清潔性 ★★★★★★
安全性 ★★★★★★
デザイン ★★★★☆
温度調整 ★☆☆☆☆
総合評価 ★★★★★
完全に「蒸気レス」であるタイガーのこちらの製品がおすすめです。
安全面において効果の期待できる転倒流水防止構造、給湯ロックボタンという優れた機構がありますから。
その上で、「完全蒸気レス」構造のため、結露の他、蒸気やけどのリスクも回避できます。
給水ロックも付属するため、こぼれにくいのも良い部分です。
清潔性の面でも、内装ステンレスは安心です。
利便性の面でも、フッ素加工で掃除がしやすい点や、鋼板ケース二重構造なので、1-2時間程度の保温は効く点は評価できます。
とくに後者は、光熱費の節約になる点でもオススメできます。
外観も、モデルチェンジで、フォルムがスマートに見えるので、デザイン上、問題にならないでしょう。コーヒー一杯分の沸騰時間も短いです。
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【2019年発売】
【0.8Lサイズ】
28・象印 電気ケトル CK-AX08-BA
28・象印 電気ケトル CK-AX08-WA
¥8,282 Amazon.co.jp (12/9執筆時)
【1.0Lサイズ】
28・象印 電気ケトル CK-AX10-BA
28・象印 電気ケトル CK-AX10-RA
¥8,809 Amazon.co.jp (12/9執筆時)
蒸気レス:100%軽減
清潔性能:内装フッ素ステンレス
安全性能:自動給湯ロック 二重構造
定格消費電力:1300W
温度設定:
重さ:1200g/1300g(台座含む)
軽量性 ★★★☆☆
清潔性 ★★★★★★
安全性 ★★★★★
デザイン ★★★★☆
温度調整 ★☆☆☆☆
総合評価 ★★★★★
一方、同価格帯の製品でもう一機挙げるとすれば、象印のK-AX08とK-AX10です。
とくに、タイガーより大きめの1Lサイズがあるため、量的に心許ない場合、こちらが良いかと思います。
タイガー同様に、本機も蒸気レス機です。
中にフッ素加工がなされた二重構造で、安全性も高いです。
その上で、本機はロックボタンと給湯ボタンが一体なので、利用時にロック解除の手間が減らせるのが良い部分です。
レバーの押し方で、湯量の調整もできますし、なかなかに凝った作りです。
注意点は、先述のように、センサー制御で沸騰温度に達しないようにする仕組みで、蒸気レス機にする仕組みである点です。
蛇口の浄水器レベルで対応できない環境だと、約2分30秒の追加カルキ飛ばし機能を使う必要がある点だけ、注意すると良いかと思います。
第4に、やや高額ながら、機能面で見どころのある電気ケトルは
【2022年発売】
【1Lサイズ】
20・TIGER 7SAFE+ PTQ-A100-KO
20・TIGER 7SAFE+ PTQ-A100-RR
20・TIGER 7SAFE+ PTQ-A100-HS
¥9,809 Amazon.co.jp (12/9執筆時)
蒸気レス:100%軽減
清潔性能:内装フッ素/ステンレス
安全性能:二重構造 給水ロック
定格消費電力:1300W
温度設定:
重さ:1300g(台座含む)
軽量性 ★★★☆☆
清潔性 ★★★★★★
安全性 ★★★★★★
デザイン ★★★★★
温度調整 ★★★★★
総合評価 ★★★★★★
タイガーの PTQ-A100でしょう。
デザイン部分では、近年タイガーは、個性がありつつもシンプルで現代的な製品をだすようになってきていて、本機についても文句はありません。
安全面でも、蒸気レスである上で、「傾斜ふたロック」を含めて、もともと同社の強みである部分をより強化しています。
その上で、ふたの開けやすさなど「使いやすさ」についても配慮が行き届いています。
ダイヤルでの温度調整にも対応できますし、機能面では「穴がない」といってよい製品です。
一方、構造的にも「持ちやすい」ので大きな問題ではないですが、本体部分で1.1kgと少し重めな部分は、注意点とは言えます。
水半量で淹れたとしても、コーヒードリップ時には少々重さは気になる水準です。
あと一歩、重さは「削れれば」完全無欠の気がしますが、そういった製品は他社にもないですし、選んでOKでしょう。
第4に、美味しいドリップコーヒーを入れるために主に使う電気ケトルとしては、
【0.6Lサイズ】
【2022年発売】
7・BALMUDA The Pot K07A-BK
7・BALMUDA The Pot K07A-WH
¥13,200 Amazon.co.jp (12/9執筆時)
【2016年発売】
8・BALMUDA The Pot K02A-BK
8・BALMUDA The Pot K02A-WH
¥16,780 Amazon.co.jp (12/9執筆時)
蒸気レス:
清潔性能:ステンレス
安全性能:
定格消費電力:1200W
温度設定:
重さ:900g(台座含む)
軽量性 ★★★★★★
清潔性 ★★★★★
安全性 ★★★★☆
デザイン ★★★★★★
温度調整 ★☆☆☆☆
総合評価 ★★★★★
BALMUDA The Potをオススメします。
新旧両機種ありますが、基本的には色の微妙の違いなので、値段で決めて良いかと思います。
本体の軽量性と、考えられて設計された持ち手が最も評価するポイントです。
ペーパードリップする際に、重さを気にせず作業に集中できます。
業務用としては、0.6Lサイズがネックになるかもしれませんが、個人で楽しむならば、むしろこのサイズが最も良いと思います。重さも、持ち運ぶ部分だけならば600gです。
一方、素材的に本体の発熱と無縁ではないですが、完全に断熱をしない構造でもなく、この部分はあまり気になりません。
ただし、ロック機構などはないので、お子さんや動物のいる空間には向きません。
とにかく、バランスが良いので、比べて使ってみて、Atlasの評価がガラッと変わった製品です。
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【1Lサイズ】【温度設定可】
15・デロンギ アイコナ KBOE1230J-GY
16・デロンギ アイコナ KBOE1230J-W
¥11,264 Amazon.co.jp (12/9執筆時)
【1Lサイズ】【温度設定不可】
17・デロンギ アイコナ KBOE1220J-W
18・デロンギ アイコナ KBOE1220J-GY
¥7,491 Amazon.co.jp (12/9執筆時)
蒸気レス:なし
清潔性能:内装ステンレス
安全性能:
定格消費電力:1200W
温度設定:50〜100度
重さ:1400g(台座含む)
軽量性 ★★★☆☆
清潔性 ★★★★★
安全性 ★★★★☆
デザイン ★★★★★★
温度調整 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
ただ、コーヒーの楽しみの1つである、「抽出温度設定」を楽しみたいならば、デロンギのアイコナも良いでしょう。
ワンボタンで50・60・80・95・100℃を選べますので。
とくに、「デロンギ推奨」の95度の温度で20分間保温できる点は、「美味しくコーヒーをドリップしたい」と考える方には最適でしょう。
片手持ちには、やや本体が重い点とがネックです。
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【2022年発売】
【1Lサイズ】【温度設定可】
19・T-Fal カフェ コントロール 1L KO9238JP
¥16,000 Amazon.co.jp (12/9執筆時)
蒸気レス:なし
清潔性能:内装ステンレス
安全性能:
定格消費電力:1250W
温度設定:40〜100度
重さ:1150g(台座含む)
軽量性 ★★★☆☆
清潔性 ★★★★★
安全性 ★★★★☆
デザイン ★★★★★★
温度調整 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
重さの部分が気になる場合は、T-Falのカフェ コントロールが候補になります。
多少高いですが、こちらについては、台座を除いた重さが1kgを切る水準ですから。
温度調整もできる製品ですし、実用的にもデロンギと変わらないと言えます。
第5に、コーヒー・紅茶・緑茶などの抽出温度にこだわれる「プレミアモデル」としては、
【2019年発売】
【0.8Lサイズ】【AG+抗菌あり】
6・T-fal アプレシア エージープラス コントロール
¥8,811 Amazon.co.jp (12/9執筆時)
【2021年発売】【AG+抗菌なし】
7・T-fal アプレシア コンロトール 0.8L
7・T-fal アプレシア コンロトール 0.8L
¥6,565 楽天市場 (2/16執筆時)
蒸気レス:
清潔性能:マイクロバン
安全性能:給水ロック
定格消費電力:1250W
温度設定:60〜100度
重さ:982g(台座含む)
軽量性 ★★★★★
清潔性 ★★★★★
安全性 ★★★★★
デザイン ★★★★★
温度調整 ★★★★★★
総合評価 ★★★★★
ティファールのアプレシア エージー・プラス コントロールが良いでしょう。
先述のように、後継機が出ましたが、沸騰温度以下で使うこともある製品ですので、抗菌素材(マイクロバン)を使った旧機種をおすすめします。
温度調整できる機種はほかにもあります。
しかし、軽量性・安全性・清潔性を兼ね備えている部分で、こちらはレベルが高いです。
多少高いですが、普段のお茶などを「ワンランク上のクオリティ」で抽出したい場合は、最も良い選択肢です。
ケトルは一度買うと10年以上は壊れない家電ですので、特に家庭用ならば、多少良いものを選んで良いと思います。
細く注ぐことは、コーヒーの味にとって「重要」ですが、相当こだわるのでないならば、コーヒードリップにも利用できます。
ティファールの上位機種だけあり、本体の安全性・清潔性も高いですし、その点でも安心です。
ーー
【2020年発売】
【0.8Lサイズ】【温度設定可】
9・シロカ 温度調節電気ケトル SK-D171
¥9,980 Amazon.co.jp (12/9執筆時)
蒸気レス:なし
清潔性能:内装ステンレス
安全性能:
定格消費電力:900W
温度設定:60〜100度
重さ:900g(台座含む)
軽量性 ★★★★★
清潔性 ★★★★★
安全性 ★★★★★
デザイン ★★★★★
温度調整 ★★★★★★
総合評価 ★★★★★
一方、パワーが低めのため、沸騰に時間はかかるでしょうが、シロカも選択肢にできます。
とくに、本機の保温設定については、「煮沸モード」があり、沸騰温度にしてから、設定温度まで冷まして保温ができます。
ブザー音で設定温度到達をを知らせてくれますし、「沸騰」にこだわりたい方は、選択肢です。
補足:このブログの関連記事の紹介
というわけで、今回は、電気ケトルの比較でした。
1・定番の電気ケトルの比較 (1)
1-1:T-Fal〈フランス〉
1-2:タイガー〈日本〉
1-3:デロンギ〈イタリア〉
=3大人気メーカーの定番ケトル
2・定番の電気ケトルの比較 (2)
2-1:象印〈日本〉
2-2:ドリテック〈日本〉
2-3:アイリスオーヤマ〈日本〉ほか
=その他の企業のケトル
3・コーヒー向け電気ケトルの比較 (3)
3-1:ラッセルホブズ〈英国〉
3-2:バルミューダ〈日本〉
3-3:シロカ〈日本〉
3-4:ハリオ〈日本〉ほか
=細く注げるハンドドリップ用ケトル
4・定番の電気ケトルの選び方 (4) 【結論】
=最終的な「おすすめ機種」の提案
1・電気ポットの比較
2・小型電気ケトルの比較
また、もう少し湯量をたくさん淹れたいと考えている方は、上記の1番記事をご覧ください。
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(前半からの続きとなりますので、前半記事をご紹介いただけると、一層嬉しいです!)
ではでは。