1回目記事からの続きです→こちら
2-1・DELLの小型ノートPC(13.3型)
2回目記事のトップバッターは、アメリカの大手PCメーカーであるDellのノートPCです。
HPのライバルですが、「カスタマイズ向き」な売り方で、PCに詳しい上級者向けのイメージです。
1・小型13インチノートPCの比較 (1)
1-1:HP〈米国〉
1-2:レノボ〈ThinkPad〉
2・小型13インチノートPCの比較 (2)
2-1:DELL〈米国〉
2-2:マイクロソフト〈米国〉
3・小型13インチノートPCの比較 (3)
3-1:最終的なおすすめの提案 【結論】
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今回も、Atlasのおすすめポイントは赤系の文字色で、イマイチだと思う点は青字で記していきます。
【2024年発売】Inspiron 13 5330
【スタンダード】(執筆時在庫なし)
18・Dell Inspiron 13 Intel
¥----- DELL (5/29執筆時)
CPU:Core Ultra 5 125H
メモリ:16GB
ストレージ:512GB SSD/PCIe
【プレミアム】
19・Dell Inspiron 13 Intel
¥135,824 DELL (5/29執筆時)
CPU:Core Ultra 7 155H
メモリ:16GB
ストレージ:1TB SSD/PCIe
モニター:13.3型 WQXGA 広視野角 非光沢
接続:USB-A (3.0)×1 USB-C (4.0)×2 HDMI
通信:Bluetooth5.1 Wi-fi 6E
バッテリー:
カメラ:フルHD(1080p) カメラ
OS:Windows 11 Home
重さ:1.24kg
ソフト:Office 2024(追加可)
保証:1年間
Inspiron 13 5330は、アメリカのDELLの販売するノートPCです。
DELLの場合、Inspiron 13 5000シリーズの本機が、13型では最安です。
「スタンダード」で10万円を超えるレベルです。
本機の場合も、入門機ではなく、HPと同じ「中級装備」ですので、キーボードのバックライトや、顔認証対応水準のカメラなどの装備も良くなります。
重さは、1.24kgです。
「軽量」と言って良いでしょう。
液晶画面は、13.3型の非光沢です。
一方、解像度は、WQXG A(2560 x 1600) です。DELLは「QHD+」と表記しますが、同じことです。
縦長の16:10のディスプレイである上で、解像度が2Kクラスになります。
液晶パネルは、広視野角と(WVA = wide view angle)だけの記載です。
DELLのノートPC場合、実質的にIPSを示します。
IPS方式のパネルは、LG・AUO・サムスンほか、同じ特性を持つ互換といえるADSを生産するBOEを含めて各社で作っています。
ただ商標が関係するので、表だって「IPS」と表記しない企業があり、DELLもそれに値します。品質は問題ないので、IPSと考えてもらってOKです。
CPUは、Intel系列です。
下位機は、14コア18スレッドのIntel Core Ultra 5 125H (3.3GHz×4 + 2.3GHz ×10)です。
上位機は、16コア22スレッドのIntel Core Ultra 7 155H (3.8GHz×5 + 2.3GHz? ×10)となります。
23年登場の多コアの Ultraシリーズですので、いずれも性能が良いです。
小型機ですが、エアフロー重視で、デュアルファン搭載です。
CPUスコアは、スタンダード以上ならば2万を超えているので、快適と言えます。
GPU(グラフィックス)は、CPUとの統合型です。
下位機でArc7-Core、上位機でArc8-Coreです。
インテルのUtlraシリーズは、GPUもですが、1.4GHzという、しっかりとしたNPU(AIエンジン)を積みます。
いずれにしても、AMD系だとRadeonの8040シリーズのように、新世代の「AI向き統合プロセッサ」としてだした、高性能CPUです。
メモリーは、16GB搭載です。
高級機として十分以上でしょう。ただし、あとからの増設はできません。
ストレージは、512GB・1TBからのチョイスです。
ネットワークは、Wi-Fi 6E・Bluetooth 5.1です。
最新世代であり、優秀です。
インターフェースは、(四角い)USB-A形状が2つと、(丸い)USB-C形状が2つです。
DELLの場合、USB-C端子の片側を本体充電用にも併用します。
そのため【USB-PDモバイルバッテリーの比較記事】で紹介した製品の一部を使うと、本機に対する緊急充電も可能です。、65W以上対応のモデルが良いでしょう。
通信速度は、端子により異なります。
USB-A端子は、USB3.0ですが、USB-Cは、2つともThunderbolt 4(USB 4.0)です。
速度面で文句はないでしょう。HDMI端子もあります。
バッテリーは、標準持続時間の情報がないです。
インテル系ながら13世代のCPUなので、さほど悪い数字ではないでしょうが、画面解像度が高いので、そう長いというわけでもないかとは思います。
キーボードは、DELLも中位構成の筐体を採用する機種については、「他社並みに良い」日本語キーボードです。
矢印キーの部分が多少クセのある配置とも言えますが、他社もそうなので、大きな問題はないでしょう。バックライトもあります。
カメラは、フルHDです。
AIエンジンをフルに活かし、ユーザー追随のオートフレームや、ノイズリダクション、アイコンタクト機能など、この部分の仕様は豪華です。
オフィスは、追加購入できます。
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以上、DELLのInspiron 13 5000シリーズの紹介でした。
CPU・GPU周りは、AI時代においても文句のない性能で、液晶パネルも細かくデータを表示したい方、あるいは、画質を期待したい方には文句のない仕様です。
とくに、液晶の部分は、非光沢で2K解像度ですので、この部分を重視したい場合良いでしょう。値段はすこし高めですが、端子を含めてそれに応じた性能はあるといえます。
2-2・Microsoftの小型ノートPC(12.4型)
続いて、Microsoftが直接販売している小型のノートPCです。
複数ラインナップがありますが、通常の「ノートPC形状」で10万円以内で買えるのは、このシリーズだけです。
【2023年10月発売】
【通常製品】Office 2021
20・Surface Laptop Go 3 XJB-00004【プラチナ】
¥104,800 楽天市場 (5/29執筆時)
CPU: Core i5 1235U
SSD:128GB(増設不可)
メモリ:8GB(増設不可)
【2023年10月発売】
【通常製品】Office 2021
21・Surface Laptop Go 3 XK1-00005【プラチナ】
21・Surface Laptop Go 3 XK1-00015【サンド】
21・Surface Laptop Go 3 XK1-00010【セージ】
21・Surface Laptop Go 3 XK1-00063【ブルー】
¥141,700 Amazon.co.jp (5/29執筆時)
CPU: Core i5 1235U
SSD:256GB(増設不可)
メモリ:8GB(増設不可)
【通常製品】Office 2021
22・Surface Laptop Go 3 XKQ-00005【プラチナ】
22・Surface Laptop Go 3 XKQ-00015【サンド】
22・Surface Laptop Go 3 XKQ-00010【セージ】
22・Surface Laptop Go 3 XKQ-00063【ブルー】
¥155,980 Amazon.co.jp (5/29執筆時)
【2025年学生用】 Office 2024仕様
23・Surface Laptop Go 3 EP2-29491【サンド】
23・Surface Laptop Go 3 EP2-29492【ブルー】
¥150,180 楽天市場 (5/29執筆時)
【Office未付属】
24・Surface Laptop Go 3 XKS-00005【プラチナ】
¥204,108 楽天市場 (5/29執筆時)
CPU:Core i5 1235U
SSD:256GB(増設不可)
メモリ:16GB(増設不可)
OS: Windows 11 Home(64 ビット)
光学ドライブ:
モニター:12.4インチ(148ppi)
重さ: 1.13kg
接続:USB-A (3.1)×1 USB-C (3.2)
通信機能:Wi-Fi6 Bluetooth 5.1
カメラ:前面カメラ(HD)
バッテリー: 約15時間
Office:Home Business 2021(旧版)
Surface Laptop Go 2 12.4インチは、マイクロソフトが直売するノートPCです。
2020年に登場した「同社初」の10万円以下の格安ノートPCの最新版です。
「テレワーク需要」のほか、日本では、初等教育機関でのPC導入が進む中で、そちらのニーズも狙っていると思われます。なお、学生用のみ、Office 2024に更新した製品が発売されています(要ID)。
本体の重さは、1.13kgです。
小型画面ながら軽量な、モバイルノートPCと言えます。
この点で、子供やテレワークに限らず、持ちはこび用のサブノートとしても使えそうです。
画面サイズは、12.4インチです(1536x1024)。
他社ノートPCの縦横比が「16:10」が多いのに対して「3:2」の画面比率です。
「縦に長く横に短い」ので、表計算ソフトなど、ビジネス用に有利です。
一方、動画・ゲームなどは、普通「16:9」ワイドで映像を作るので、フルスクリーンにすると、左右の「黒帯」がより長めです。
解像度もフルHDに満たないので、この点で言えば、仕事用・学習用です。
なお、マイクロソフトが「タッチパネル推し」であることもあり、本機はタッチパネルです。
パネルの種類は、公式には非開示です。
TNやVAというのは考えにくいので、本機もIPSか、同性質のADSほかのパネルでしょう。公式情報ではないものの、海外のレビューサイトだと、IPSという記述はありました。
MicroSoft Surfaceペン
¥11,800 Amazon.co.jp (5/29執筆時)
同社のタッチペン(Surface ペン)は、利用可能ですが、別売となります。
CPUは、本機は、10コア12スレッドのCore i5 1235U(1.3GHz ×2 + 0.9GHz ×8)です。
スコアは、11世代の省電力CPUですが、スコア13000を超えます。
他社を見渡すとより高性能な機種もありますが、しっかりスタンダードな性能はあります。
GPUは、80EUsです。
NPU(AIエンジン)を積む世代ではないですが、十分以上です。
メモリは、8GBです。
問題ありません。
ストレージは、PCIe-3rd世代のSSDを搭載です。
規格値では、3000MB/秒までいけますが、実測で、2500MB/秒前後になります。
最近は、入門機でも高速化してきました。
一方、下位構成だと容量が128GBです。
節約術を心得た中級者以上なら問題ないですが、そうでもないならば上位構成が良いです。
Officeソフトは、付属です。
先述のように、学生用のみOffice 2024に更新されています。
それを除いては、Office 2021なので注意してください。
セキュリティ更新期限を考えても当面問題ないですが、おそらく、近いうちに更新版が出るでしょう。
キーボードは、日本語キーボードです。
キーも大きく、変則的な配置ないです。
変換・無変換キーは、「A」「あ」のアイコンです。
最近のIMEは、Macと同じ親指での日本語/英語切り替え(決め打ち)に対応するので、初心者向けに分かりやすさを強調したためです。
ATOKでも、ATOKのプロパティで、キーマップを換えれば同じことが可能です。
ただ、中級機の範疇ですが、キーボードのバックライトは非装備です。
バッテリーは、最大13.5時間です。
ネットワーク機能は、Wi-Fi 6と Bluetooth 5.1搭載です。
Wi-Fiは、Wi-Fi7やWi-Fi6Eより前の世代ですが、この価格帯の製品なら問題ないでしょう。
対応ルーターを利用する場合、上表の「アンテナ2本」の速度が得られます。
つまり、回線の最高速は、5GHz帯の1201Mbps(=150メガバイト/秒)あたりです。
なお、Wi-Fi6も普及してきたのは2020年代からなので、しばらくルーターを買った記憶がない場合は、Wi-Fi5の速度が最高です。
詳しくは、 【Wi-Fi6対応ルーターの比較記事】をご覧ください。
カメラは、付属です。
簡単なチャット用のHD解像度のカメラです。
顔認証ができない解像度です。その代わりに、指紋認証機能はあります。
光学ドライブは、未付属です。
接続端子は、注意点で、USB-C(USB3.1)とUSB-A(USB3.0)の2系統だけです。
ただし、USB-C端子はUSB3.1なので、高速充電対応です。
本機は、USB-PDにも対応なので【USB-PDバッテリーの比較記事】で紹介したような30W前後のモバイルバッテリーなら、本機に対して緊急充電も可能です。
Anker USB-C & HDMI 変換アダプタ
¥1,750 Amazon.co.jp (5/29執筆時)
なお、HDMIがないので、プレゼンの際は、サードパーティ製の変換アダプターが必要です。
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以上、マイクロソフトのSurface Laptop Go2の紹介でした。
仕事や性能面で大事な部分(CPU)を大切にしながら、削れるところは、大胆に削った製品です。
ただ、現状だと、画面の縦横比(と解像度)ほか、オフィスのバージョンが1世代前というのが、現状では注意点です。先述のように、一般的に問題ないのですが、他社ですでに搭載機で、同じほどの価格の製品はありますので。
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1・VAIOのノートPCの比較
2・Surface Bookの比較
3・AppleのMacbookの比較
なお、マイクロソフト製品については、上記2番のリンク記事で、他にもいろいろ見ています。
そのほか、各社の10万円を上回るノートについては、別記事として、このブログの以上の記事でも紹介しています。
興味のある方はご覧ください。
次回につづく!
小型ノートパソコンのおすすめは、結論的にこの機種!
というわけで、今回は、13インチ前後のモバイル用の格安ノートパソコンの比較の2回目記事でした。
しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。
3・小型13インチノートPCの比較 (3)
3-1:最終的なおすすめの提案 【結論】
マシンパワー ★★★★★
読み書き速度 ★★★★★
ストレージの量 ★★★★☆
軽量性 ★★★★★★
バッテリーの保ち ★★★★★
画面の見やすさ ★★★★☆
総合評価 ★★★★★
次回の3回目記事(こちら)は、結論編です。
今回紹介した13インチ前後のノートPC全製品から、目的別に、Atlasのおすすめ機種!を提案していきます。
ひきつづき、よろしくお願いします。
3回目記事は→こちら