Top 無線LANルーター 比較2023’ 高速!無線LANルーター54機の性能とおすすめ・選び方 (1-2)

2023年07月27日

比較2023’ 高速!無線LANルーター54機の性能とおすすめ・選び方 (1-2)

【今回レビューする内容】2023年 最新の高性能無線LANルーターの価格・性能とおすすめ・選び方

【比較する製品型番】ELECOM WRC-XE5400GS-G WRC-2533GS2V-B WRC-G01-W WRC-2533GST2 WRC-X3200GST3-B IODATA WN-DAX3000QR WN-DAX3600QR WN-TX4266GR-D WN-TX4266GR WN-TX4266GR/E WN-DAX3600XR WN-DX2033GR WN-DX2033GR/E WRC-X3000GS2-B WRC-X3000GS2-W WN-DAX3000GR WN-DAX3000GR/E TP-Link Archer AXE75/A AXE75 A2600 PRO A10 Pro AX50 AX50/N AX55(JP)/A AX55 AX53 AX53/A BELKIN LINKSYS E8450-JP E8450-JP-A AX3000 AX3000/A HUAWEI WiFi AX3 TP-Link Archer Air R5

今回のお題
高速で安定性の高い無線LANルーターのおすすめはどの機種?

 ども、Atlasです。

 今回は、2023年7月現在、最新の無線LANルーターの比較の、2回目記事です。

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1・高速な無線LANルーターの比較 (1)
 1-1:選び方の基本の説明【導入】
 1-2: バッファロー 〈日本〉
 1-3:NEC〈日本〉
2・高速な無線LANルーターの比較 (2)
 2-1:エレコム〈日本〉
 2-2:アイオーデータ〈日本〉
 2-3:TP-LINK〈中国〉
 2-4:LINKSIS〈米国〉ほか
3・無線LANルーターの比較 (3)【結論】
 =最終的なおすすめ機種の提案

 今回も1回目記事こちら)の冒頭で書いた「選び方の基本」に沿いながら説明していきます。

2-1・エレコムの無線ルーター

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 はじめに、エレコムのルーターです。

 名古屋のBUFFALOのライバルとなる、大阪のPC周辺機器メーカーです。

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 なお、以下の本文では、Atlasのおすすめポイントは赤字系で、イマイチだと思う部分は青字系で書いていきます。



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 【2022年発売】

 26・ELECOM WRC-2533GS2V-B
 26・ELECOM WRC-2533GS2V-W
  ¥5,399 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi5(11ac)
2.4GHz帯速度:800Mbps
5.0GHz帯速度:1733Mbps
有線LAN:1000BASE-T ×4
WAN:1000BASE-T   
メッシュ:
USB:
IPv6:対応
WPA3:

 WRC-2533GS2V は、エレコムが販売する無線ルーターです。

 同社の場合、このクラス以上が、2LDKや一軒家にも対応できるクラスです。

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 本体サイズは、幅142×奥行40×高さ185mmです。

 かなり小型です。縦置きもできますが、横置きでも使いやすいといえます。

 隠蔽配線ができずとも、壁にも設置できます。

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 無線の最大速度は、2つの帯域ごとで異なります。

 5.0GHz帯の電波は、最大1734Mbps(約162メガバイト/秒)です。

 電波干渉に強い特長のある電波で、アンテナが4本搭載です。

 2.4GHz帯の電波は 最大800Mbps(約100メガバイト/秒)です。

 電波の到達距離が長い特長のある電波で、4本のアンテナを搭載します。

 アンテナは、共用ではなく両帯域とも専用です。

 一方、2.4GHz体の数値は、バッファローと同じで(普及していない)デジタル変調方式「256QAM」の利用時の数値なので、実際は上表のように最大600Mbpsではあります。

 アンテナ数は、他社のWi-Fi5最上位機と同じですが、ちょこっと「安め」な感じです。

 インターネット速度は、繰り返しますが、1000Mbpsが最大です。

 メッシュは、非対応です。

 サテライト(中継機)導入にはあまり適さないでしょう。

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 無線の安定性は、エレコムもそれなりに優秀です。

 CPUはクロック数不明ながら、この機種もデュアルコアCPUを採用します。

 その上で、他社でも見られた、ビームフォーミングZバンドステアリングMU-MIMOには対応です。

 ビームフォーミングZは、スマホ側がビームフォーミング対応が必要です。

 最近は、対応するので問題ないでしょう。

 アンテナは、アンテナ専門企業のDXアンテナと手を組んだ、新型のアンテナです。

 同社は360度飛ばすことに割と力を入れており、三階建てなど縦方向に長い自宅については、好成績を収めやすい特長があります。

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 一方、エレコムの場合、ハードウェアNAT処理に対応し、実効スループットを高めています。

 この方式は昔からあります。

 ただ、ネットゲームなどで、通信が間断的になるなどの弊害が過去にあり、搭載を止めた会社がありました。おそらく、解決されたのだと思います。

 有線LANポートは、1000Base-Tの高速対応で、4ポート搭載されます。

 簡単設定機能は、業界共通仕様のWPSには対応します。

 ただ、NECやバッファローのようなQRコードなどを使った独自の簡単接続機能は持ちません

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 一方、他社も含めた最近の傾向で、本機もセキュリティ機能の部分を他社製品で強化します。

 本機については、【セキュリティソフトの比較記事】で紹介したトレンドマイクロの正規版の90日間の利用権です。

 他社機のように、組込型ではないですが、先述のように、組み込み型は、セキュリティソフトといずれにしても、機能面で「被る」ので、むしろこの方式で良いかと思います。

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 以上、ELECOMのWRC-2533GS2Vの紹介でした。

 専門誌の検証記事で高評価だった機種の後継機で、バンドステアリングZに対応した最新機です。新アンテナの採用で実測値もまた伸ばしてきそうです。

 他社機と比べるとわずかに安いため、費用対効果も悪くないです。

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 【2018年発売】

 27・ELECOM WRC-2533GST2
  ¥5,399 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi5(11ac)
2.4GHz帯速度:800Mbps
5.0GHz帯速度:1733Mbps
有線LAN:1000BASE-T ×4
WAN:1000BASE-T   
メッシュ:
USB:  
IPv6:対応
WPA3:

 なお、本機については、旧型の在庫が残ります。

 主要機能は、新機種とほぼかわりませんが、筐体はすこし大きめで、縦置き型です。

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 あとは、あまり変わりません。

 あえて言えば、本機は、セキュリティソフトの90日利用権ではなく、トレンドマイクロの「スマートホームネットワーク」に対応し、不正アクセス防止機能を付与していました。

 IOT家電は、こうしたセキュリティソフトが導入できないので、一定の意義はあります。

 ただ、ルーターにこうした機能を持たせると、PC内のセキュリティソフトと競合し、相性問題が起こりがちです。極度にセキュアな環境を構築したい方以外は、現状では不要かと思います。

 年額料金ではなく、5年間(最長2026年まで)なので、他社より良心的ではあるのですが、不要でしょう。


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 【2021年発売】

 【テレワーク用】

 28・エレコム WRC-X3200GST3-B
  ¥9,600 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

 【ゲーミング用】

 29・エレコム WRC-G01-W
  ¥8,527 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:800Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
有線LAN:1000BASE-T×4
WAN:1000BASE-T  
メッシュ:
USB:
IPv6:対応   
WPA3:対応

  WRC-X3200GST3も、エレコムのWi-Fi6対応の無線LANルーターです。

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 一方、姉妹機として、筐体の白いWRC-G01-Wが出ました。ゲーミング用とされますが、全く同じ製品で、定価も同じです。

 後述する、らくらくQOS機能の設定画面で、購入時に、チェックボックスの位置が「ビジネス関連優先」か、「オンラインゲーム優先」かの違いだけです。

 言うまでもなく、チェックボタンを押すだけで変わるので、値段で選んでOKです。

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 本体サイズは、幅47×奥行147×高さ190mmです。

 まだまだ、中型の域で設置性に問題ないです。

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 無線の最大速度は、本機も両帯域に、それぞれ4本の専用アンテナという構成です。

 5.0GHz帯の電波は、最大2401Mbps(約300メガバイト/秒)です。

 最大速度が伸びているのは他社機の場合と同じで、Wi-Fi6(11ax)対応のためです。

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 2.4GHz帯の電波は 最大800Mbps(約100メガバイト/秒)です。

 実用上不便ない速度ですが、こちらの帯域は、Wi-Fi6ではない仕様(11n)です。

 この場合、先ほどの機種同様に、(普及していない)デジタル変調方式「256QAM」の利用時の数値なので、実際は600Mppsが最高速です。

 いずれの帯域の場合も、機器側がWi-Fi6に対応しない場合は、下位機種水準の最高速です。

 対応する場合も、スマホ・PC側のアンテナ数によって、速度の限界があります。


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 無線の安定性は、本機も、ビームフォーミングZバンドステアリングMU-MIMOという「三本柱」の機能が搭載です。

 その上で、このクラスでらくらくQoSという、優先したい通信を優先設定できる機能が付属です。

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 QOSは、他社の場合、わりと上級の製品しかないので、ワンポイントです。

 4つのモードが選べるほか、手動設定が可能です。なお、手動設定は、4つのモードのどれを優先するか、1-4まで順位を付けるというものです。

 そのほか、ハードウェアNATは本機も付属で、アンテナのDXアンテナの技術で、下位機種と同じです。

 ただ、他社機と比べると、CPU性能が非開示で、やや不安です。

 接続端子は、1000BASE-T×4です。

 簡単設定機能は、業界共通仕様のWPSには対応します。

 インターネット速度は、WAN側も1000BASE-Tなので、高速回線を導入したとしても、1000Mbpsの部分にボトルネックがあります。

 セキュリティは、本機は、WPA3に対応です。

 新世代の強固な暗号化技術で、最近はiPhoneなども対応しています。

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 以上、ELECOMWRC-X3200GST3の紹介でした。

 他社機と比べると、らくらくQoSがワンポイントです。ご家庭の回線が不安定な場合に、テレワークなどでZOOMを使う場合など、わりと意義はありそうです。

 一方、CPUの部分がやや不明瞭ので、多数の端末を接続した時の安定性は、他社のが信頼性があります。

 また、本機はマニュアルがオンラインですが、そのマニュアルが整理されておらず分かりにくい(簡易的な目次だけで、インデックスがないので、どこに各機能の説明があるのか分かりにくい)のも難点です。

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 【2022年発売】

 30・エレコム WRC-X3000GS2-B
 30・エレコム WRC-X3000GS2-W
  ¥8,982 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
有線LAN:1000BASE-T×4
WAN:1000BASE-T  
メッシュ:
USB:
IPv6:対応
WPA3:対応

  なお、本機の下位機種となるのがWRC-X3000GS2シリーズです。

 スペック的には、2.4HG帯のアンテナが2本となるため、遠く離れた場所での速度は先ほどみた機種より遅い場合が多いです。

 その上で、優先接続する端末を選べるらくらくQoSも省略なので、はあります。

 本機の方がすこしスリムではありますが、選ぶならば上位機でしょう。


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 【2023年発売】(2機は同じ製品)

 31・エレコム WRC-XE5400GSA-G
  ¥15,800 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

 31・エレコム WRC-XE5400GS-G
  ¥15,075 楽天市場 (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi 6E(11ax)
2.4GHz帯速度:573Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
6.0GHz帯速度:2402Mbps
有線LAN:1000BASE-T×4
WAN:1000BASE-T  
メッシュ:
USB:
IPv6:対応   
WPA3:対応

  WRC-XE5400GS-G は、エレコムが2023年に発売したルーターです。

 最大2402Mbpsクラスの製品だと(Atlasの知る限り)最もはじめに日本で発売された、6GHz帯フォローのWi-Fi 6Eルーターになります。

 対応機はバッファローでもみましたが、エレコムが先行しました。

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 本体サイズは、幅49×奥行175×高さ194mmです。

 消費電力18Wクラスのそこそもの高性能機ですが、わりと小型です。

 サイドにパンチングがあり、廃熱しているように見えます。

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 無線の最大速度は、先述のように、新しい6.0GHz帯使えるWi-Fi 6Eに対応です。

 そのため、上表のようなアンテナ本数に応じた速度になります。

 2.4GHz帯は、アンテナ2本で、最大574Mbps(約72メガバイト/秒)です。

 5.0GHz帯6.0GHz帯は、アンテナ2本です。

 ワイドバンド(WB)対応なので、2本でも最大2401Mbpsです。

 Wi-Fi 6E・WBともに端末側の対応が必要で、ない場合は速度は落ちます。

 ただ、PC・Macでは最新機では対応してきました。スマホはまだまだです。

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 なお、Wi-Fi 6E6GHz帯については、【Wi-Fi6ルーターの比較記事】の冒頭でもう少し詳しく書いています。興味がある方はご覧ください。

 無線の安定性は、本機も、ビームフォーミングZバンドステアリングMU-MIMOという「三本柱」の機能が搭載です。

 ただ、先述の独自機能となるらくらくQoS非搭載です。

 おそらく、エンジンの限界でしょう。

 インターネット速度は、超高速なネット回線は非対応です。

 本機の場合、下位機種同様に、普通の1000BASE-Tのだからです。

 この部分では、前半で既に見たバッファローのWi-Fi 6E対応機(=2.5G対応)にやや負けます。

 あとの部分は、LAN構成やセキュリティを含めて、1つ上の下位機と同じです。

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 以上、ELECOMRC-XE5400GSの紹介でした。

 他社もアンテナ2本・消費電力15W強クラスの機種ではWi-Fi 6Eは本機が初搭載でした。

 一点突破的ですが、アンテナ4本機より、価格面の値頃感があるので、空いている6GHz帯を試したい方には良さそうです。

 一方、先述のように、(ゴミが入りやすそうな部分はともかく)廃熱に構造的な配慮はありそうですが、処理面でCPUについての説明がないです。アンテナ数は違うものの、対応する高級機と比べて、複数端末の処理は少し弱いかもしれません。

 また、バッファロー機でも書きましたが、アンテナ2本機なので、2.4GHz帯若干弱いのは、エレコムの場合も少し気になります。

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 【2021年発売】

 ・エレコム WRC-X5400GS-B
  ¥18,434 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:4804Mbps

 なお、エレコムについても他社同様に、最上位機はWi-Fi6のアンテナ4本機です。

 このグレードの高スペック機は、2回目記事の【超高速 Wi-Fi6対応ルーターの比較記事】で紹介しています。

2-2・IODATAの無線ルーター

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 つづいて、石川県のアイオーデータの無線LANルーターです。

 やはり、著名な日本のPC周辺機器メーカーです。


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 【2019年発売】

 【通常型番】WN-DX2033GR/E同等品

 32・アイオーデータ WN-DX2033GR
  ¥5,445 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi5(11ac)
2.4GHz帯速度:300Mbps
5.0GHz帯速度:1733Mbps
有線LAN:1000BASE-T ×4
WAN:1000BASE-T   
メッシュ:
USB:
IPv6:対応
WPA3:

 WN-DX2033GR は、日本のアイオーデータが販売する無線LANルーターです。

 本機は、1733Mbpsクラスとしては、激安です。

 ただし、その理由はあります。

 本体サイズは、幅120x奥行180x高さ186mmです。

 幅は台座の部分の幅ですし、本機も小型です。

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 無線の最大速度は、5GHz帯1733Mbpsで、2.4GHz帯300Mbpsです。

 2.4GHz帯は、ただ、2本の(共用)アンテナで、通信速度は遅いです。

 5GHz帯は、しかし、共用の2本ほか、専用の2本を加えて、合計4本のアンテナです。

 そのため、最大1733Mbps(約162メガバイト/秒) です。

 メッシュは、非対応です。

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 インターネット速度は、1000Mbpsが最大です。

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 無線の安定性は、ビームフォーミングWMU-MIMOに対応します。

 ビームフォーミングWは、スマホなど子機の対応がなくても、使える「上級タイプ」です。

 CPUもデュアルコアです。バンドステアリングは不採用ですが、この部分では価格相応でしょう。

 MU-MIMOは、アンテナが多いので、最大4台の並行受信に対応できます。

 有線LANポートは、4つ搭載です。

 1000BASE-Tであるため問題ありません。

 簡単設定機能は、下位機と同様の水準です。

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 一方、この機種は、デフォルトで5年間無料のセキュリティフィルターが搭載されます。

 他社と同じで、こうした機能は、セキュリティソフトと競合し、相性問題が発生しやすく、ネット速度も落ちるため、基本使わない方が良いと思います。

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 以上、アイオーデータのWN-DX2033GR の紹介でした。

 スペック的になかなか優れた機種で、世帯用として使える速度でこの値段というのは優秀です。

 ただ、2.4GHzは貧弱で、バンドステアリング未搭載なので、安い理由はありますが、それでも(社会的インフラとして)この価格で、こういう製品を出すのは、良いことだと思います。

 一方、5GHz帯での家庭用ネットワークの格安構築など、ニッチなニーズはあるかもしれませんが、一般向けではないので、「甲乙分かる人」にだけおすすめします。


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 【2021年発売】

 33・IODATA WN-TX4266GR-D
  ¥4,254 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

 【2020年発売】

 【通常型番】

 34・IODATA WN-TX4266GR
  ¥5,197 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

 【Amazon限定型番】

 35・IODATA WN-TX4266GR/E
  ¥5,400 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi5(11ac)
2.4GHz帯速度:800Mbps
5.0GHz帯速度:1733Mbps×2
有線LAN:1000BASE-T ×4
WAN:1000BASE-T   
メッシュ:
USB:
IPv6:対応
WPA3:

 WN-TX4266GR は、日本のアイオーデータが販売するルーターです。

 本体サイズは、幅270×奥行67×高さ218mmです。

 わりと変わった配色と形ですが、コンパクトです。

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 新旧両機種あります。

 新機種のみカスペルスキーと提携したDiXiM Securityというセキュリティサービスに対応します。BUFFALOで見たものと同じです。

 ウイルスチェックにも対応するのですが、やはり有料です(1980円〜)。

 結構重そうな処理をルーターに任せるわけで、CPU情報が本機にない部分が不安要素です。

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 無線の最大速度は、本機は5GHz帯(1)5GHz帯(2)1733Mbpsで、2.4GHz帯800Mbpsトライバンド(3バンド)です。

 5GHz帯(1)2.4GHz帯の共用アンテナが4本、5GHz帯(2)の専用アンテナ4本で、この速度です。

 Wi-Fi5ですが、「トライバンド」ですので、接続する端末が多い場合や、NAS運用を含めた家庭内で完結するネットワークを多用する場合、速度的にメリット性があります。

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 アンテナ技術も、「360コネクト」という全方向性が売りです。

 試験家屋で、全方向で測定する雑誌記事などで評価が高いのは、このハイパワーアンテナによる部分は大きいでしょう。

 メッシュは、非対応です。

 インターネット速度は、1000Mbpsが最大です。

 無線の安定性は、ビームフォーミングWMU-MIMOには対応です。

 ただし、安定化技術のもうひとつの「三本柱」であるバンドステアリング言及がないです。

 QOSもないので、接続安定性については、おなじトライバンドのバッファローに及ばない部分があります。

 有線LANポートは、1000Base-Tの高速対応で、4ポート搭載されます。

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 簡単設定機能は、WPSに対応するほどで、とりたてて強調できません。

 ただ、アイオーデータについては、本体3年保証、返金保証が付くので、保証面で優しいと言えます。

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 サポートについては、割高になりがちなナビダイヤル(0570)ではなく、スマホ・固定電話からでも良心的な価格と言える050(IP電話)なので、良心的かと思います。

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 以上、アイオーデータのWN-TX4266GRの紹介でした。

 BUFFALOのトライバンド機のライバルですが、技術的には新しい部分はあまりないです。

 ただ、充実する保証の部分ほか、本機は、現状で結構安いので、複数同時接続が多い、大家族用の格安機として、プレゼンスはあります。


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 【2020年発売】

 36・ IODATA WN-DAX3600XR
  ¥24,200 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:1150Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
有線LAN:1000BASE-T×3 10G×1
WAN:10Gbps〈WAN専用〉
メッシュ:
USB:
IPv6:対応
WPA3:対応

  WN-DAX3600XRは、アイオーデータのWi-Fi6対応の上位モデルです。

 本体サイズは、幅238×奥行84×高さ248mmです。

 問題ない、コンパクトサイズです。

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 無線の最大速度は、5GHz帯2402MHzで、2.4GHz帯1150MHzです。

 トライバンドではないです。アンテナも4本ですが、両帯域で共用する仕様です。

 メッシュは、非対応です。

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 インターネット速度は、本機の場合、言及に値します。

 一方、WAN・LANともに10Gbpsポートを搭載です。、

 そのため、超高速回線を利用している方も、インターネットの低下はないでしょう。

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 無線の安定性は、ビームフォーミングWMU-MIMOには対応です。

 ただし、バンドステアリングやQOSはないので、「あっさり」してはいます。

 さらに、本機については、同社独自の技術である「360コネクト」技術の記載がないです。また、引き続き、CPUに関する情報もないです。

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 従来は、「3Dアンテナ(PIFA)」で全方位に跳ぶことが売りでした。

 その部分で、雑誌の検証記事でも評価が高かった部分はあると思いますので、(記載漏れでなく)汎用アンテナなどに換装されている場合は、実効速度が落ちるかもしれません。

 接続端子は、充実します。

 本機は、通常の1000BASE-Tが4系統あるほか、WAN・LANそれぞれに単独に10G(2.5G対応)端子が付属します。

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 インターネット速度は、したがって、有線LAN接続の場合、最大10Gbps(1250メガバイト/秒)です。

 セキュリティは、本機は、WPA3に対応です。

 アイオーデータもWi-Fi6搭載機は対応させる方針のようです。

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 以上、アイオーデータWN-DAX3600XRの紹介でした。

 本機については、Wi-Fiルーターとしてより、有線LANルーターとして超高性能で安いモデルと言えます。

 10Gbpsフル対応の他社機(Wi-Fi6上位機)より、1万円以上安いので、この部分で評価できます。

 ただし、消費電力は27W水準なので、そうした機種より省エネというわけではないです。

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 【2021年発売】

 37・ IODATA WN-DAX3600QR
  ¥10,980 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:1147Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
有線LAN:1000BASE-T×4
WAN:2.5Gbps〈WAN専用〉
メッシュ:
USB:
IPv6:対応
WPA3:対応

 なお、アイオーデータの家庭向けのWi-Fi6の上位機は、もう一機WN-DAX3600QRという機種もあります。

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 本機は、WAN側(インターネット側)端子の速度を2.5Gpsに少し落としている部分で、先ほどの機種に劣ります。その上で、LAN側も2.5Gbpsポートがないので、速度は落ちます。

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 一方、本機は、定評ある「3Dアンテナ(360コネクト)」を搭載する上で、放射効率がよいWaveConnectアンテナを採用するので、電波の飛びの部分で、同社では上位です。

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 結論的にいえば、消費電力が18W水準である部分を含めて、通信速度面で「ヘビーユーザー」がいないご家庭については、本機の方が WN-DAX3600XRよりも一般的かと思います。

 ビームフォーミングWなどあってほしい機能が網羅される部分も含めて、本機のほうがオススメできます。

 他社も含めた、最終的な「おすすめ」は記事の最後に改めて考えますが、性能のバランスと保証の充実という点で、本機は負けていません。

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 【2022年発売】

 【通常型番】

 38・ IODATA WN-DAX3000GR
  ¥8,757 楽天市場 (7/27執筆時)

 【ネット限定型番】(同じ性能)

 39・ IODATA WN-DAX3000GR/E
  ¥9,553 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
有線LAN:1000BASE-T×4
WAN:1000BASE-T  
メッシュ:
USB:
IPv6:対応
WPA3:対応

 一方、WN-DAX3000GRは、同じ筐体を利用した廉価版です。2022年に登場しました。

 こちらの場合、(遠くまで届きやすい)2.4GHzのアンテナ数を減らしているため、574Mbpsと速度が落ちます。

 また、「」の付かないビームフォーミング(無印)になるため、スマホ側の対応がない場合、電波のつながりがやや落ちます。

 加えて、WAN側(インターネット側)端子が、1000BASE-Tになるので、高速回線の場合、そのインターネット速度が活かせないと言えます。

 そのほかは、同社のネットフィルタリングサービスの無料利用権が付属しない点が違いです。

---

 結論的にいえば、2.4GHzのアンテナ数が少ないのは、一般家庭用と考えると、やや物足りなさを感じます。


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 【2022年発売】

 40・ IODATA WN-DAX3000QR
  ¥15,026 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
有線LAN:1000BASE-T×3 2.5G×1
WAN:2.5Gbps〈WAN専用〉
メッシュ:
USB:
IPv6:対応
WPA3:対応

  WN-DAX3000QRは、アイオーデータが「ゲーミングルーター」として販売するWi-Fi6対応モデルです。

 202203181125.jpg

 本体サイズは、幅270×奥行67×高さ218mmです。

 横長な形状ですので、あまり小さくはないです。

 ただ、幅は狭めなので、本機に遭う「隙間」はわりとある気がします。

202111251410.jpg

 無線の最大速度は、5GHz帯2402MHzで、2.4GHz帯574MHzです。

 アンテナは両帯域の共用が2本と、5GHz専用が2本でこの速度です。。

 変則的な構成ですが「ゲーミングルーターをできるだけ安く」という方向性でしょうし、用途的に問題ありません。

 メッシュは、非対応です。

 202203181130.jpg

 インターネット速度は、本機の場合も、言及に値します。

 WAN・LANともに2.5Gbpsポートを搭載するからです。

 同社には先ほどみたように10G級もあるのですが、実際、家庭でそこまでのスペックは必要ないでしょうし、先述の「ゲーミングルーターをできるだけ安く」という方向性において、問題ありません。

 図のように、有線でゲーミングPCにつなげて、高速化させたい方には良いかと思います。

 202009301419.jpg

 無線の安定性は、一方、MU-MIMOには対応ですが、ビームフォーミングが「無印」のビームフォーミングになります。

 この場合、対応しないスマホ・タブレットなどには効かないですが、最新のスマホならば問題ないとも言えます。

  202006221225.jpg

 一方、本機については、「3Dアンテナ(PIFA)」の記載がしっかりあるので、電波の飛びは良いかと思います。処理面でも4コアCPUの言及があります。

 接続端子は、LAN端子は4系統です。

 先述のように、そのうち1系統が2.5Gをフォローします。

 インターネット速度は、有線LAN接続の場合、最大2.5Gbps(312メガバイト/秒)です。

 セキュリティは、本機は、WPA3に対応です。

---

 以上、アイオーデータWN-DAX3000QRの紹介でした。

 ゲーミングルーターは【超高速Wi-Fi6の比較記事】のほうで今回は多く取りあげています。

 それに比すと、速度面では必要最低限ですが、先述のように「ゲーミングルーターをできるだけ安く」という方向性でうまく構成している機種です。

 発熱しやすいゲーミングルーターとしては、機能を絞り込んで19Wと一般的なルーターの水準に押さえ込んでいるのは、本機の良い部分です。

 もちろん、他機と値段を比べつつではありますが、エントリークラスのゲーミングルーターとして評価できます。

2-3・TPLINKの無線ルーター

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 つづいて、中国のTP-LINKです。

 Wi-Fiルーターでは世界的シェアのある企業で、日本進出からわりと時間も経ちました。

 やはりゲーム用が強い印象ですが、わりと価格重視の製品も展開します。


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 【2020年発売】

 41・TP-Link Archer A2600 PRO
  ¥7,830 楽天市場 (7/27執筆時)

 【Amazon限定型番】

 42・TP-Link Archer A10 Pro
  ¥8,900 Amazon.co..jp (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi5(11ac)
2.4GHz帯速度:800Mbps
5.0GHz帯速度:1734Mbps
有線LAN:1000BASE-T ×4
WAN:1000BASE-T  
メッシュ:
USB:USB3.0×1
IPv6:対応
WPA3:

 A2600 PROは、TP-Linkが販売する無線LANルーターです。

 202009301826.jpg

 本体サイズは、幅216×奥行164×高さ368mmです。

 3本の角の部分を除けば、普通のサイズです。

 なお、2系統ありますが、Amazon機は、縦置き用スタンドが別売になるだけの違いです。

 202111251411.jpg

 無線の最大速度は、5GHz帯1733Mbsで、2.4GHz帯800Mbpsです。

 アンテナもそれぞれの帯域に4本で、他社のWi-Fi5機と同じです。

 すでに何回か説明しましたが、2.4GHz帯は(普及しない)256QAMに対応した場合の値なので、実質的には600Mbpsです。

 メッシュは、非対応です。

 インターネット速度は、1000Mbpsが最大です。

 無線の安定性も、基本を抑えます。

 Mu-Mimo・ビームフォーミング・QOSは網羅します。

 混雑していない帯域に自動的に移動するバンドステアリングはないですが、海外機はたいていそうです。

 ただし、CPUは2コアですが、クロック数の情報はないです。

 有線LANポートは、1000Base-Tの高速対応で、4ポート搭載されます。

 そのほか、本機もUSBディスク用に、USB3.0ポートを装備します。

 簡単設定機能は、PC用のWPSのみの搭載です。。

 202203181216.jpg

 サポートについては、TP-Linkも固定電話からならば無料です。

---

 以上、A2600 PROの紹介でした。

 同社は、5000円以下の低価格品では、値段に比して性能面で優勢です。

 ただ、この価格帯ほどになると、国内勢もわりと健闘しています。

 保証・サポート面は、やはり国内メーカーが充実するため、比較優位となる部分は下位機よりは少ないでしょう。


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 【2021年発売】(上位機種)

 【通常型番】

 43・TP-Link Archer AX55
  ¥7,678 楽天市場 (7/27執筆時)

 【Amazon限定モデル】(同じ性能)

 44・TP-Link Archer AX55(JP)/A
  ¥10,392 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

 【2019年発売】(中位機種)

 【通常型番】

 45・TP-Link Archer AX50
  ¥6,780 楽天市場 (7/27執筆時)

 【Amazon限定モデル】(同じ性能)

 46・TP-Link Archer AX50/A
  ¥7,740 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

 【2022年発売】(下位機種)

 【通常型番】

 47・TP-Link Archer AX53
  ¥7,750 楽天市場 (7/27執筆時)

 【Amazon限定モデル】(同じ性能)

 48・TP-Link Archer AX53/A
  ¥9,310 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
有線LAN:1000BASE-T×4
WAN:1000BASE-T  
メッシュ:
USB:USB3.0×1   
IPv6:対応
WPA3:対応

 Archer AX55も、TP-Linkが販売するルーターです。

 202201081444.jpg

 いくつかバリエーションがあります。

 AX50は、旧機種ですが、実際的には「中位機種」です。

 こちらは、IPv6未対応のほか、セキュリティ規格のWPA3に非対応です。現状では、どちらも不要という方が多いでしょうし、値段で決めて良いかと思います。

 AX53は、2022年に登場した機種です。

 こちらは、IPv6WPA3対応します。

 ただ、本体にUSB3.0端子がないので、ルーターにドライブを付けた運用ができません。

 この部分が不要ならばあとは、上位機と同じですので、その場合は、やはり値段で決めてOKです。

 202206251524.jpg

 本体サイズは、幅260×奥行135×高さ39mmです。

 アンテナ部分は計算に入れていません。

 無線の最大速度は、5GHz帯574Mbsで、2.4GHz帯2402Mbpsです。

 両帯域ともWi-Fi6対応の2アンテナで、他社にも見られた速度構成です。

 無線の安定性Mu-Mimo・ビームフォーミング・QOSは網羅します。

 その上で、Wi-Fi6なので、同時通信に強いOFDMAも装備です。

 CPUはデュアルコアです。

 有線LANポートは、1000Base-Tの高速対応で、4ポート搭載されます。

 簡単設定機能は、PC用のWPSのみの搭載です。

---

 以上、TP-LINKArcher AX55の紹介でした。

 先ほどの機種と値段も同じほどですが、Wi-Fi6に対応する分、本機の方が上位機です。

 ただ、この仕様の場合、端末側(特にPC)が古い場合、2.4GHz帯は300Mbpsクラスの通信にはなるため、一長一短はあります。

ーーー

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 【2023年発売】

 【通常型番】

 49・TP-Link Archer AX3000
  ¥8,266 楽天市場 (7/27執筆時)

 【Amazon限定モデル】(同じ性能)

 49・TP-Link Archer AX3000/A
  ¥9,592 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
有線LAN:1000BASE-T×4
WAN:1000BASE-T  
メッシュ:
USB:
IPv6:対応
WPA3:対応

 なお、2023年に同社から、縦置き対応型がでました。

 USBが未付属ですので、上では中位機相当です。

 2コアCPUで、QOSにも対応しますし、性能差はないでしょう。

 202304151311.jpg

 サイズは、幅45×奥行き157×高さ166mmです。

 このクラスではそれなりに小さいです。

 他社の同型製品との比較になるでしょうが、実際、値段も安いですし、ニーズはありそうです。

ーー

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 【2023年9月発売】Archer Air R5/A

 50・TP-Link Archer Air R5
  ¥128,000 Amazon.co.jp (0/15執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
有線LAN:1000BASE-T×1
WAN:1000BASE-T  
メッシュ:EasyMesh
USB:
IPv6:対応
WPA3:対応

 このほか、同じ速度構成で、相当薄い製品が2023年に出ます。

 202307272106.jpg

 写真のような壁掛け前提で考えられた製品で、壁にプラケットと壁面シールでくっつける仕様です。

 重さは290gで、厚みも8mmなので、相当すっきり設置ができそうです。

 無線ルーターは、基本的に高いところに置いた方が「飛ぶ」ので、少し高めのところにみ映えよく付けるには良さそうです。

 一方、壁に直付けでルーター(アンテナ)が動かせない部分をふまえると、広範囲に飛ばすことは前提にしていないでしょう。

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 Archer Air E5
  ¥12,800 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

 その部分で言えば、本機は同じ形の中継機が同時発売なので、組み合わせて家中に拡げる感じで使うという提案と言えます。

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 この中継機を含めて、同社のメッシュシステム(EasyMesh)に対応なので、しっかり考えれば、見かけがスマートで割と便利なシステムが構築できるでしょう。

 なお、同社のEasyMeshを含めて、こうしたメッシュ構築の部分は【メッシュWi-Fiの比較記事】でいろいろ書きました。

 なお、1-2台ではなく、本当に広範囲に構築するならば、親機の性能(CPU)が課題になるので、そちらで紹介しているようなシステムのが良いかと思います。


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 【2023年発売】

 51・TP-Link Archer AXE75/A
  ¥18,461 Amazon.co.jp (7/27執筆時)

 52・TP-Link Archer AXE75
  ¥20,680 楽天市場 (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi 6E(11ax)
2.4GHz帯速度:573Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
6.0GHz帯速度:2402Mbps
有線LAN:1000BASE-T×4
WAN:1000BASE-T  
メッシュ:
USB:USB3.0×1   
IPv6:対応
WPA3:対応

  Archer AXE75も、TP-LINKが販売するルーターです。

 202304151237.jpg

 このクラスでは、エレコムに次いで出た、新世代のWi-Fi 6Eルーターです。

 本体サイズは、幅272.5×奥行147.2×高さ49.2mmです。

 同社の他機と同じで、横置き前提の盆栽型です。

 202210061828.jpg

 無線の最大速度は、5.0GHz帯6.0GHz帯による通信で、2401Mbpsです。

 バッファローやエレコムの対応機で説明したように、2022年登場の新しいWi-Fi 6Eに対応するので、新しい6GHz帯に対応できます。

 それぞれ単独アンテナです。先述のように、6GHz帯は「空いている帯域」なので、IOT家電などとの干渉が問題となって、回線が遅いご家庭などでは特に有効です。

 なお、Wi-Fi 6E6GHz帯は、新しい規格の話なので、上位機の解説となる【Wi-Fi6ルーターの比較記事】の冒頭で、もう少し詳しく書いています。

 2.4GHz帯は、風通のアンテナ2本で、最大574Mbps(約72メガバイト/秒)です。

 若干この部分が気になりますが、それぞれ単独アンテナ2本のトライバンド機(3バンド)ですので、複数同時接続には「強いです。

 202304151248.jpg

 無線の安定性は、Wi-Fi6の基本装備である、ビームフォーミングバンドステアリングMU-MIMOという「三本柱」の機能が搭載です。

 その上で、1.7GHの4コアCPUを搭載です。バンド数が多い場合、CPUがボトルネックになりがちですが、この部分はしっかりします。

 そのほか、特別な独自機能はないのですが、CPU情報がしっかりある部分は、同スペックのライバル企業の製品に比べて安心感を感じます。

 インターネット速度は、ただ、本機は、1000Base-Tです。

 6GHz帯に対応ですが、超高速なネット回線にできない部分では、同じアンテナ数でWi-Fi 6Eに対応するバッファローのライバル機には負けます。

 有線LANポートは、1000Base-Tの高速対応で、4ポート搭載されます。

 簡単設定機能は、PC用のWPSのみの搭載です。

 そのほか、セキュリティは最新のWPA3に対応するほか、余裕のあるCPUスペックを活かす形で、USB端子(USB3.0)を装備します。

 Apple Time Machineにも公式対応です。

---

 以上、TP-LinkArcher AXE75の紹介でした。

 Wi-Fi 6Eに対応するトライバンド機は、CPUが強くないとすこし不安ですが、本機はこの部分がかなり良いです。

 消費電力も、最大24W水準には収まりますし、盆栽型のルーターの設置に問題ががいならば、Wi-Fi 6Eを試したい方に良いかと思います。

 この規格は、現状から言えば「端末側の普及は確実」といえるので、中級者以上ならば、先行投資と考えても意義があるでしょう。

 ただし、先述のように、WANポートの仕様の限界で、超高速なネット回線には対応できない部分は注意点です。加えて、やはり、2.4GHz帯の弱さは、この価格帯の製品の場合気になります。

2-4・他社の無線ルーター

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 最後に、米国のベルキン(リンクシス)ほか、他社の製品をまとめてみていきます。


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 【2020年発売】

 【通常型番】 E8450-JP-A同等品

 53・ BELKIN LINKSYS E8450-JP
  ¥10,092 楽天市場 (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:800Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
有線LAN:1000BASE-T×4
WAN:1000BASE-T×1  
メッシュ:EasyMesh
USB:USB3.0×1   
IPv6: 対応
WPA3:対応

  MX5300-JP は、米国のLinksys(リンクシス)が発売する、無線ルーターです。

 リンクシスは老舗のネットワーク機器メーカーで法人向けに強い企業です。現在はベルキンの傘下です。

 Appleがルーターから撤退した後、ベルキンは、ルーターを出している会社の中では、わりとMacフレンドリーな会社といえます。Appleストアでも何かしらのベルキン製品は、たいへんよく見かけます。

 202111251410.jpg

 無線の最大速度は、5GHz帯2402Mbpsで、2.4GHz帯800Mbpsです。

 アンテナ数はいずれの帯域も4本です。ただ、2.4GHz帯はWi-Fi4になっているので、スペック上、800Mbpsです。さらに、この場合(普及しない)256QAMに対応した場合の数字なので、実質的には600Mbpsです。

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 メッシュは、ただ、EasyMesh対応です。

 あとから、機器を増設しやすいでしょう。

 インターネット速度は、1000Mbpsが最大です。

 無線の安定性は、ビームフォーミングを含めて、技術仕様には未記載です。

 Wi-Fi6なのでMu-MIMOには対応で、OFDMAも装備しますが、企業向けということもあり、「あっさり味」です。

 CPUは、2コアの1.4GHzです。

 接続端子は、1000BASE-TのUSB端子が4つです。

 セキュリティは、本機は、WPA3に対応です。

---

 以上、ベルキンE8450-JP-A の紹介でした。

 信頼性では定評のあるメーカーの1つです。家庭向きというより企業向きですが、EasyMesh対応という部分で、家庭用としての一定のニーズはあるでしょう。


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 【2020年発売】

 54・ HUAWEI WiFi AX3
  ¥13,980 楽天市場 (7/27執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
有線LAN:1000BASE-T×3
WAN:1000BASE-T×1   
メッシュ:
USB:
IPv6:対応  
WPA3:対応  

  AX3 は、中国のファーウェイが販売するWi-Fi6対応ルーターです。

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 本体サイズ、225x30.9x131.9 mmです。

 面白い形状ですが、上部にNFCが搭載されて、同社のスマホ(Android系)とワンタップで接続できる仕様です。

 なんとなくQi充電機能がありそうな形ですが、それはないようです。

 無線の最大速度は、ただし、値段なりです。

 両帯域に2本ずつのアンテナですので、速度面では、Wi-Fi6導入のメリット性は乏しいでしょう。

 インターネット速度は、1000Mbpsが最大です。

 無線の安定性は、基本となるビームフォーミングは搭載です。

 ただし、それ以外の他社搭載の未装備です。ただ、CPUは、4コアの1.4GHzで、最大20台の接続を保証します。

 接続端子は、1000BASE-TのUSB端子が3つです。

 セキュリティは、本機は、WPA3に対応です。

---

 以上、ファーウェイAX3の紹介でした。

 Wi-Fi6として速度的なメリット性はイマイチながら、価格的な訴求力はある製品です。

 このグーレドの国産機よりだいぶ安いので、この分野の新興勢力ながら勝負はできるでしょう。

次回に続く
無線LANルーターのおすすめは結論的にこの機種!

 というわけで、今回は、一般家庭向けの高性能無線LANルーターの比較でした。

 しかし、 記事はもう少しだけ「続き」ます。

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5・おすすめの無線LANルーター 【結論】
 =予算別・目的別のおすすめ機種の提案

対応人数   1-4人家族向き
速度(ネット)★★★★★
速度(宅内) ★★★★★
無線の安定性 ★★★★★
設定の容易さ ★★★★★
総合評価   ★★★★★

 最終回となる「結論編」(こちら)では、上表のようなポイントから、今回紹介した価格帯の製品を含めて、価格別・目的別に、Atlasのおすすめ機種!を提案しています。

 引き続き、よろしくお願いします。

 最終回記事はこちら

posted by Atlas at 22:17 | 無線LANルーター

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