1回目記事からの続きです→こちら
2-1・アイオーデータのモニターの比較

2回目記事のトップバッターは、日本のアイオーデータのWQHD(2.5K)解像度のゲーミングモニターです。
三菱電機の液晶モニター部門を吸収して、プレゼンスを高めた日本のPC周辺機器メーカーです。
1・2.5Kゲーミングモニターの比較 (1)
1-1:LG〈韓国〉
1-2:BenQ〈台湾〉
1-3:ASUS〈台湾〉
1-4:フィリップス〈欧州〉
2・2.5Kゲーミングモニターの比較 (2)
2-1:アイオーデータ〈日本〉
2-2:ソニー〈日本〉
2-3:TVS レグザ〈日本〉
2-4:MSI〈台湾〉
3・2.5Kゲーミングモニターの比較 (3)
3-1:JapanNext〈日本〉
3-2:Acer〈台湾〉
4・2.5Kゲーミングモニターの比較 (4)
4-1:DELL〈米国〉
4-2:HP〈米国〉
4-3:シャオミ・Titan Amy・TCL ほか
5・ゲーミングモニターの比較 【結論】
=最終的なおすすめ機種の提案
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なお、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。

【2023年発売】
【27インチ】
(3年保証)
17・IODATA EX-GDQ271JA
¥39,800 Amazon.co.jp (9/20執筆時)
17・IODATA KH-GDQ271JA
¥38,856 楽天市場 (9/20執筆時)
(5年保証)
18・IODATA LCD-GDQ271JA
¥44,999 楽天市場 (9/20執筆時)
リフレッシュレート:最大180Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:400cd/u
パネル: Fast IPS(AHVA)ノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術:G-SYNC Compatible
応答速度:0.2ms (GtoG)
HDR:HDR400
USB給電:
接続端子: HDMI2.0×3 DP
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー:2W×2
保証期間: 3年/5年
GigaCrysta KH-GDQ271JAなどは、アイオーデータの27インチの2.5Kモニターです。
複数ありますが、保証年数が異なるだけで、基本仕様は同じです。
リフレッシュレートは、最大で180Hzまで対応です。
液晶パネルは、Fast-IPSです。
AUOのAHVAで、他社でも採用しているIPS系の上位版です。
問題ないです。
一方、輝度は400cd/uですが、色域は、数値として非開示です。
ただ、AUO側の情報としてDCI-P3 84%のパネルかと思うので、広色域パネルではないです。
HDRは、HDR400です。
チラツキ対策は、G-SYNC Compatibleです。
Adaptive Syncの記載もあるので、DPならばAMD系もフォローとは言えます。
応答速度のは、オーバードライブ時で最大0.2msです。
Fast-IPSとしても速めなのは、この値は最大リフレッシュレート時にClear AIM機能を利用した状態だからです。パネル自体は1msと同じ水準と考えて良いです。

Clear AIM機能とは高速映像のモーションブラー(=ブレ)を抑制する機能です。
LGの1ms Motion Blur Reductionとか、ASUSのELMBなどが採用する技術と同じで、フレーム間に黒フレームを挿入することで残像感を軽減する仕組みです。
目の錯覚で、黒フレームを挿入すると残像していないように「見える」という理屈です。
テレビなどにも使われる技術です。黒フレームを挿入する場合と、消灯させる場合とがありますが、アイオーデータの場合、後者になります。
ただし、Clear AIM機は、万能ではなく、HDRと重ねがけはできず、リフレッシュレートが120Hz未満だと使えず、さらに、可変リフレッシュレートでは使えない(=G-SYNC Compatible・AdaptiveSyncと併用不可)です。
また、強すぎると、輝度が落ちる弊害もあるので、万能ではないです。
もちろん、各社ともなにかしら制約はあるのですが、一部併用ができるASUSなどと比べると、制限が多めにみえます。

画質面での補整機能は、「スルーモード」がユニークです。
三菱時代からみられた技術ですが、画像処理の一部をスルーすることで、処理による遅延を防ぐ(約0.303ミリ秒)技術です。
数字的にも、遅延時間を確認できます。
液晶テレビの「ゲームモード」と似たような仕組みです。ただし、とくに動いていない部分の画質が劣化します。
なお、 FreeSync 利用時は、後述のスルーモードがONで固定です。
一方、「映像美」に関わる技術は「超解像技術」や、エンハンストコントラストを含む「エンハンストカラー」、ゲーム用の暗部強化技術として「Night Clear Vision」など、映像補整機能は、ゲーミングモニターのなかでも、相当充実します。
ある種、テレビに近いと言える仕様です。超解像技術は、「スルーモード」でも有効とのことですが、SD画質(720×480)の画質向上のみ有効な機能性なので、いまだと利用シーンはかなり限られるでしょう。
「目の優しさ」は、チラツキ防止のフリッカー対策はありますし、最低限の性能はあります。

接続端子は、HDMI2.0が2つとDP1.2です。
Ocでの165Hzは、DPのみのフォローとの記載です。
そのほかUSB-Aポート(USB 2.0)が1つありますが、マイク専用とされます。
ディスプレイスタンドは、フルスペックです。
調整幅も、高さ10cm、チルト角度(上25° 下5°)ですし、平均点以上です。
保証は、5年です(Amazon限定は3年)。
ただし、いずれも、無輝点保証はありません。
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以上、アイオーデータのGigaCrysta KH-GDQ271JAなどの紹介でした。
Fast-IPSを搭載するASUS機が実質的なライバルです。
価格帯もだいたい同じですが、ASUSなどより機能的に「テレビより」な方向性と言えそうです。
新機種はリモコンも付きますので、STB機器でのテレビ視聴や、ゲーム機などと兼用の方向性ならば、HDMI端子も多いですし、良い選択肢の1つでしょう。
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【2024年発売】
【27インチ】
(3年保証)
19・IODATA GigaCrysta EX-GCQ271UD
¥69,662 Amazon.co.jp (9/20執筆時)
(5年保証)
19・IODATA GigaCrysta LCD-GCQ271UD
¥68,999 楽天市場 (9/20執筆時)
リフレッシュレート:最大240Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:400cd/u
パネル: Fast-ADSノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術:G-SYNC Compatible
応答速度:0.2ms (GtoG)
HDR:HDR400
USB給電:
接続端子: HDMI2.0×3 DP
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー:2W×2
保証期間: 3年/5年
なお、2024年に同社から、もう1枚、27型のゲーミング用がでました。

リフレッシュレートは、こちらは、最大240Hzです。
1つ上の製品の上位機になります。
パネルは、ADSです。
輝度(400cd/u)、コントラスト比(1000:1)、応答速度は(最大0.2ms)です。
色域は非開示ですが、おそらく色域P3 94%のパネルだと思います。
この場合、オーバードライブ時ではない標準の応答速度も5msほどですし、実質的に、Fast-IPS(Fast-ADS)と言える水準です。
調達先は違いますが、この点で、1つ上でみたFast-IPSの後継機になるでしょう。
リフレッシュレート以外の部分の性能も、こちらのが少し良くみえます。

機能面では、フォーカスモードを新機軸とします。
ようするに、大会準拠の、24型相当の画面に切り替える機能です。

その上で、黒枠に、10秒間で明滅する心理学的な錯視描写を表示すことで、集中力を高められる工夫があります。目は疲れそうですが。
Clear AIMは本機もあります。
あとは、こちらのみ、KVM対応のUSB-Aハブ(USB2.0)が2系統、マウス、キーボードなど用に付く点と、通常保証に加えて、1ヶ月ですが、無輝点保証が備わる点が、目立つ違いです。
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結論的にいえば、27型について言えば、本機の方が、仕様面では優れるように思います。
買われる際の値段差がさほどないならば、こちらでしょう。
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【2020年発売】
【31.5インチ】
20・IODATA LCD-GCQ321HXDB
¥61,651 楽天市場 (9/20執筆時)
リフレッシュレート:最大165Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:350cd/u
パネル: ADSノングレア
コントラスト比: 1200:1
同期技術:G-SYNC Compatible
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR400
USB給電:
接続端子: HDMI2.0×3 DP USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー:3.5W×2
保証期間: 5年
このほか、同社からは、同じADSパネルで、31.5型となる製品も展開があります。
ただ、同じADSでも、スイッチングの改良がなく、Mini-LEDでもない世代です。
したがって、応答速度は、オーバードライブ時1msながら、ネイティブだと8msです。
Fast-IPS(Fast-ADS)だと、ネイティブでも4-5msなので、明らかにスペックが旧水準です。
同期技術などの部分も、この値段の製品としては、陳腐化しているので、セール時を含めて、おすすめしかねます。

【2025年発売】
【27インチ】
(3年保証)
21・IODATA GigaCrysta EX-GDQ271JLAQ
¥54,800 Amazon.co.jp (9/20執筆時)
21・IODATA GigaCrysta KH-GDQ271JLAQ
¥54,800 楽天市場 (9/20執筆時)
21・IODATA GigaCrysta LCD-GDQ271JLAQ/S3
¥70,400 楽天市場 (9/20執筆時)
(5年保証)
22・IODATA GigaCrysta LCD-GDQ271JLAQ
¥69,850 楽天市場 (9/20執筆時)
リフレッシュレート:最大200Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:450cd/u
パネル: Fast -QminiLED-IPS (AHVA)ノングレア
コントラスト比: 1300:1
同期技術:G-SYNC Compatible
応答速度:0.9ms (GtoG)
HDR:HDR1000
USB給電:
接続端子: HDMI2.1 x2 DisplayPort
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー:2W×2
保証期間: 3年/5年
EX-GDQ271JLAQ などは、アイオーデータの27インチの2.5Kモニターの上位機です。
こちらも、保証年数が異なるだけで、どれも基本仕様は同じです。
リフレッシュレートは、最大で200Hzまで対応です。
液晶パネルは、ベースはさきほどと同じくFast-IPSです。
しかし、バックライトをmini-LEDにした上で、量子ドットフィルムで色域強化をなしている点で上位です。このタイプは便宜的に「 Fast -QminiLED-IPS 」として呼ぶことにします。
パネルは、輝度(450cd/u)、コントラスト比( 1300:1)、色域(P3 98%)です。
コントラスト比は、やや良い程度に止まるものの、その他の数字はこれらの導入効果を示します。「現代的」な映像美を楽しめるでしょう。

HDRは、HDR1000です。
mini-LED採用機なので、エリア制御で輝度強化できるため、この水準のピーク輝度が得られます。
HDR対応コンテンツは最近多く、効果も感じられますので、この部分が下位機に比較する場合、最大の違いの1つでしょう。

チラツキ対策は、一方、G-SYNC Compatibleです。
Adaptive Syncの記載もあります。
応答速度は、オーバードライブ時で最大0.9msです。
条件的には200Hzのものです。Fast-IPSらしいスペックで、問題ないです。

画質面での補整機能は、下位機種と仕様はほぼ同じです。
下位機種に見られたスルーモードが未搭載です。不要との判断でしょう。
一方、エンハンストカラーは、「エンハンストコントラスト」表記になりますが、これは、先述のように、量子ドット技術でカラー拡張が不要になったからだと思います。
本機の場合も「テレビ的」な機能性が充実すると言えます。
「目の優しさ」は、チラツキ防止のフリッカー対策はあります。
この部分は、「フリッカー軽減」と「フリッカーレス」表記とがありますが、本機はしっかり後者です。

接続端子は、 HDMI2.1 x2とDisplayPortという構成です。
DPのバージョンが書いていませんが、200Hzは対応とのことです。
USBハブはありません。
ディスプレイスタンドは、フル可動です。
調整幅は、高さ(12cm)、チルト角度(上20° 下5°)、左右(90°)と縦回転です。
上チルトがやや弱い気もしますが問題ないです。。
保証は、3年です。ただ、5年保証モデルも選べます。
ただし、いずれも、無輝点保証はありません。
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以上、アイオーデータのEX-GDQ271JLAQ などの紹介でした。
「Fast -QminiLED-IPS 」パネルと言うことで、応答速度が速い上で、輝度ピークと色域という、ゲーミングにおける「映像美」に重要な部分を強化した、「上位機らしい上位機」です。
もともと同社は、「映像美」方面の調整力は優れていましたし、家庭用のゲーム用2.5Kとしては、まとまった性能であり、選んで良いかと思います。
あえて言えば、FreeSync系の規格未対応で「 Adaptive Sync」になる部分は注意点です。むしろ少数派の「G-SYNC Compatible」に対応する部分でニーズを拾えそうにはおもいました。

【2025年発売】
【27インチ】(3年保証)
23・IODATA GigaCrysta EX-GDQ271UEL
¥77,800 Amazon.co.jp (9/20執筆時)
23・IODATA KH-GDQ271UEL
¥77,800 楽天市場 (9/20執筆時)
23・IODATA GigaCrysta LCD-GDQ271UEL
¥89,718 楽天市場 (9/20執筆時)
リフレッシュレート:最大280Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:250cd/u
パネル:QD-OLED グレア(低反射処理)
コントラスト比:150万:1
同期技術:G-SYNC Compatible
応答速度:0.03ms (GtoG)
HDR:HDR True Black 400
USB給電:
接続端子: HDMI2.1x2 DisplayPort
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー:2W×2
保証期間: 3年
GigaCrysta EX-GDQ271UEL などは、アイオーデータの27インチの2.5KモニターのQD-OLEDパネルの上位機です。
流通ルートの違いで型番が変わりますが、性能は同じです。
リフレッシュレートは、最大で280Hzまで対応です。
パネルは、有機EL系パネルに量子ドット処理をした、QD-OLEDパネルです。
この種の2.5Kパネルでは安めといえます。表面はグレア(光沢)パネルにARコート(低反射処理)を施した構造です。発色の鮮やかさを重視しつつ、映り込み対策も一定の配慮があります。
テレビで多く見られるハーフグレア(+低反射処理)や、DELLなどが採用するAnti-reflective(反射防止)のセミグロス系処理と比べると、画質の印象はより派手でリッチです。
映り込みはセミグロス系より強めに残りそうでが、ゲーム用途ではこの方式でも十分実用的といえるでしょう。
パネルは、輝度(250cd/u)、コントラスト比( 150万:1)、色域(P3 99%)です。
他社機でも買いましたが、「真の黒」が実現できる上で、色域も高い方式です。この価格帯で「映像美」を優先する場合、液晶系より優れると言えます。
ただ、標準輝度は低めなので、明るい日中に利用する場合は、遮光などが必要です。

HDRは、HDR True Black 400です。
ピーク輝度は1000ニト表記ですが、他の数字(黒レベルなど)が上位認定基準に及ばないのだと思います。
とはいえ、輝度差も大きく出せますし、十分以上でしょう。

チラツキ対策は、本機も、G-SYNC Compatibleです。
Adaptive Syncの記載もあります。
応答速度は、0.03ms です。
ここも、OLEDの利点です。

画質面での補整機能は、映像美に関わる部分は仕様はほぼ同じです。
エンハンストコントラストも引き続き搭載で、ゲーム系機能もあります。

接続端子は、 HDMI2.1 x2とDisplayPortという構成です。
DPのバージョンが書いていませんが、こちらも全端子280Hzは対応とのことです。
DSC(可逆圧縮)するDP1.4かなと思います。
USBハブはありません。
ディスプレイスタンドは、フル可動です。
調整幅は、高さ(15cm)、チルト角度(上20° 下5°)、左右(45°)と縦回転です。
保証は、3年です。
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以上、アイオーデータのGigaCrysta EX-GDQ271UEL などの紹介でした。先述のように、「上位機らしい上位機」に思えます。
他社のQD-OLEDパネルに比べても安めですし、遮光できる空間で利用する場合は、値段相応の画質を得られそうです。ただし、日中の明るい環境で使うなら、先ほどの液晶パネル機の方が適しています。
一方、グレア系の低反射処理になるので、画質は量子ドットの効果もあって「派手目」なリッチ系です。ゲーミングや動画視聴以外の用途との併用はあまり向かない「尖った」仕様である部分は、注意を要します。
2-2・ソニーのモニター

続いて、ソニーのモニターです。
同社は、業務用以外にPC向けは作っていなかったのですが、2022年から新しく参入しました。
テレビもゲーム機もある会社なので、納得感があります。
【2024年発売】
【27インチ】
24・SONY INZONE M10S SDM-27Q10S
¥159,000 Amazon.co.jp (9/20執筆時)
リフレッシュレート: 最大480Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:(1300cd/u)
パネル方式:OLED ノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術:G-SYNC Compatible
コントラスト比:150万:1
HDR:HDR True Black 400
USB給電:
接続端子:HDMI 2.1 x2 DP2.1 x1
スタンド:チルト 左右 高さ
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 1年
INZONE M10S SDM-27Q10S は、ソニーの27インチの2.5Kモニターです。
後述するように、こちらはOLEDパネルです。
リフレッシュレートは、最大480Hzです。
同じ、画面サイズ、同じリフレッシュレートのOLEDの製品を、すでにASUSの製品を見ました。そちらがライバルと言えます。

パネルは、先述のように、OLED(有機EL)パネルです。
輝度は、ソニーの場合、HDR時の輝度(1,300cd/m2)のみの説明なので、他社機と比較になりません。

世代は、(4Kテレビ向けで言えば)恐らく、2024年世代のLGのEVO gen4です。
輝度は、他社機で書いたように、PCモニター用だとこの世代でも1300cd/uですので。
ただ、詳しいスペックは非開示で、ASUSなどと違いマイクロレンズアレイ採用(MLA+)の有無の明記はないので、確信はないです。
色域(P3 98.5%)、コントラスト比(150万:1)は他機と同じです。、

一方、ASUSとおなじく、ソニーもパネルに対する独自の熱対策の表明があります。
同社のテレビと違って、小型のヒートシンクで熱を逃がす仕組みです。
27型ですし、これが効率的なのでしょう。いずれにしても、熱で画質や製品寿命が劣化するOLEDですので、対策がある部分は、ワンポイントです。
HDRは、HDR True Black 400です。
ピーク輝度が400cd/uを超える水準で、OLEDの場合、このような呼称になります。
チラツキ対策は、G-SYNC Compatibleです。

画質補正は、暗部補正などゲーミングにおなじみな機能性は装備です。
その上で、アイオーデータのように、競技用の23型表示をワンボタン表示できる機能、色調などをFPSゲーム用に整えるFPS専用画質モードなどを備えます。
個人的に「なるほど」と思ったのが、このモードでの画質はTNパネルに似せる方向で調整されるという点です。競技用に使われることが多いからと言う理由です。
一方、同社の下位機(4K機)ほど、同社のPS5との連携機能は強調されません。むろん使えない訳ではないですが、PC用という色彩が強いです。

接続端子は、HDMI2.1が2つとDP2.1です。
いずれの端子でも最大リフレッシュレートが使える仕様です。

ディスプレイスタンドは、回転以外はフル稼動です。
調整幅も、高さ12cm、チルト角度(上20° 下5°)、左右(360°)です。
Acerなどにみられる、360どぐるぐる回るタイプです。
形状的には、安定性と言うより、画面への寄りやすさ重視でしょうか。
保証は、1年です。
ここは、正直課題でしょう。他社のが充実します。
無輝点保証もないです。
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以上、ソニーのINZONE M10Sの紹介でした。
同じほどのスペックのOLED製品がASUSにあるので、そちらがライバルでしょう。ASUSもですが、パネルの熱対策があるのは、同社の良い部分と言えます。
比較する場合、AI分析を利用したゲーム機能の効率化、あるいは、同社の「売り」であるELMBが利用できる点を含めて、老舗のASUSが(さすがに)有利かなと思います。
価格も若干ソニーは、高め傾向なのが難点です。「応答速度などに影響を与えない範囲で、同社のテレビに使われる、映像向けのAI解析技術が活かせればもっと「すごいのができる」ように思うのですが、ゲーミング向けだと、ジャンル的に転用難しいのかもしれません。
このあたりは、むしろ、ASUSなり、ベンキューなどが進んでいる印象です。
2-3・TVS レグザのモニター

続いて、TVSレグザのPCモニターです。
2024年からソニーに続いてのテレビメーカーの参入でした。

【2024年発売】
【27インチ】
25・ TVS REGZA RM-G276N
¥42,500 Amazon.co.jp (9/20執筆時)
リフレッシュレート:最大240Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:400cd/u
パネル:Fast-IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
同期技術:AdaptiveSync
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR400
USB給電:
接続端子:HDMI2.0 ×2 DP
スタンド:チルト
VESA: 75mm
スピーカー:2W×2
保証期間: 1年
RM-G276N は、 TVS REGZAが販売する27インチのゲーミング用モニターです。
リフレッシュレートは、最大240Hzです。
WQHDでは高リフレッシュレートといえるスペックです
液晶パネルは、Fast-IPSのノングレアです。
応答速度は、もちろん1msです。
他のスペックは、ただ、輝度(340cd/u)、コントラスト比(1000:1)、色域(P3 90%以下)です。
輝度の数字の刻みが変則的なのが多少気になりました。あとのスペックはあまり強調できず、IPSのスタンダードの域を出ません。
現状だとこの価格クラスだと、mini-LEDやQLEDクラスの展開もあることをふまえると、「物足りない」スペックです。
ただ、ゲーミング用に必要十分なスペックではあります。
HDRは、HDR400の水準で対応です。
チラツキ対策は、AdaptiveSyncのみです。
画質面での補整機能は、クロスヘア、暗部強調など、基本と言える機能性は見られます。
よりシンプルなゲームモードも準備して、初心者向けには優しそうです。
ただ、いわゆる暗部強調や、黒挿入技術などの採用はないです。
フリッカー対策などはありますが。

接続端子は、HDMI2.0が2系統とDisplayPort 1.4です。
HDMIだと、144Hzまでです。
それ以上で利用したい場合、DPを使います。
ディスプレイスタンドは、チルト稼働のみです。
保証期間は、1年です。
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以上、TVS REGZAのRM-G276N の紹介でした。
Fast-IPSですが、そこまでパネルスペックが良くない製品です。
大手ブランドですが、独自機能がほぼみられません。かといってさほど安くもないので、性能面での選択肢にはならないでしょう。PCモニターとしては、保証年数も課題と言えます。
評価を覆すような新製品を期待したいです。
2-4・MSIのモニターの比較

続いて、台湾のMSIの2.5Kモニターです。

【2025年発売】G274QPX後継機
【27インチ】
26・ MSI MAG 274QPF X30MV
¥69,800 Amazon.co.jp (9/20執筆時)
リフレッシュレート:最大300Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:400cd/u
パネル: Fast -QminiLED-VAノングレア
コントラスト比:4500:1
同期技術:Adaptive-Sync
応答速度:0.5ms (GtoG)
HDR:HDR1000
USB給電:
接続端子:HDMI2.1x2 DisplayPort1.4
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 3年間
MAG 274QPF X30MV は、台湾のMSIが販売する27インチモニターです。
リフレッシュレートは、最大300Hzです。
この解像度だと、最高水準と言えます。
液晶パネルは、Fast-VAのノングレアです。
スイッチングの改良で応答速度を強化したタイプの新世代VAです。
その上で、バックライトをmini-LEDにした上で、量子ドットフィルムで色域強化をなしています。アイオーデータでも似た仕様を見ましたが、あちらはIPSベースでした。

このタイプは便宜的に「 Fast -QminiLED-VA 」として呼ぶことにします。
コントラスト比は普通(4500:1)ですが、輝度(400cd/u)、色域(P3 97% Adobe RGB 99%)です。
IPSベースのアイオーデータ機に比べると、コントラスト比はさすがにVAらしくよいです。
応答速度も、FastI-VA(Rapid-VA)ですし、GtoGで、OD時最大0.5msです。
ただ、ベースはあくまでVAですので、ネイティブパネルの速度や、(最大ではない)標準のOD時の速度は、Fast-IPS系には負けるでしょう。
この点が(曲面ではない)平面のゲーミング用でFast-VAがそこまで流行らない理由かなと思います。
ただ、「映像美」という観点では、もちろん高く評価できるため、家庭用のゲーミングモニターとしては、決して「悪くない」ようには思います。
HDRは、HDR1000の水準で対応です。
mini-LED採用機なので、エリア制御で輝度強化できるため、この水準のピーク輝度が得られます。
チラツキ対策は、ただ、汎用のAdaptive-Syncです。
ここは、コストカットしてます。
画質面での補整機能は、ゲーム用の暗部補正(ナイトビジョン)をはじめ、ゲーム用の機能はあり、フリッカー対策もあります。

接続端子は、HDMI2.1x2とDisplayPort1.4です。
最大リフレッシュレートは、どちらでも対応です。
DPは、可逆圧縮(DSC)にて対応させていると言えます。。
ディスプレイスタンドは、フル稼動です。
チルト(上20°・下5°)、高さ(11cm)、左右(60°)と縦回転です。
上チルトはそこまで動きませんが、必要十分です。
稼働性もゲーミング用としてはかなり良く、印象が
保証期間は、3年です。
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以上、MSIのMAG 274QPF X30MV の紹介でした。
アイオーデータなどの「 Fast -QminiLED-IPS 」仕様の機種のライバルと言えます。
平面パネルの「 Fast -QminiLED-VA 」仕様のモニターは珍しく、プレゼンスを感じました。
ゲーミングや動画視聴専用機として考えるならば、映像美も、速度も兼ね備える部分で、こちらも「選べる」かと思います。
ただし、実用的なOD速度で利用する場合は、Fast-IPSのほうが微妙に画質面で有利にはなるでしょうが、ライトなゲーミング用としては、映像美を重視してこちらにするのも「あり」かと思います。
ただし、Adaptive-Syncである部分と、特別なゲーム向けの機能は「あっさり」です。その点では、アイオーデータなどのほうが優るとは言えます。
ーーー
なお、このシリーズの下位機に当たる製品がいくつかあります。
順番にみていきます。

【2024年発売】
【27インチ】
27・MSI MAG 274QRF QD E2
¥35,500 Amazon.co.jp (9/20執筆時)
リフレッシュレート:最大180Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:340cd/u
パネル:Fast-IPS(量子ドット) ノングレア
コントラスト比:1000:1
同期技術:Adaptive-Sync
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR400
USB給電:65W
接続端子:HDMI2.0 ×2 DP1.4 USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 75mm
スピーカー:
保証期間: 3年間
第1に、MAG 274QRF QD E2です。
リフレッシュレートは、最大180Hzです。
この部分で、先ほどの機種に対して下位機と言えます。
パネルは、Fast-IPSです。
一方、本機はバックライトがWLEDではなく、QLED(量子ドット)方式との明記があります。
この場合、とくに色域が強化されますが、少なくとも、本機の場合、輝度(340cd/u)、色域(P3 98%)なので、先ほどの機種と変わりません。

接続端子は、HDMI2.0が2系統と、DisplayPort 1.4です。
最大リフレッシュレートは、DPのみで利用でき、HDMIだと144MHzまでです。
あとの部分は、先ほどの機種に対して言及したい違いはないです
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結論的にいえば、1つ上でみた240Hzの高リフレッシュレート機とそこまで価格差はないです。
量子ドット機採用を強調する部分で、色単位での「鮮やかさ」で差はあるかもしれませんが、具体的な違いは示されていません。
まあ、選ぶならば、先ほどの機種でしょう。
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【2024年発売】
【27インチ】
28・MSI G274QPF E2
¥37,600 Amazon.co.jp (9/20執筆時)
パネル:Fast-IPS ノングレア
接続端子:HDMI2.0 ×2 DP1.4 USB-C
USB給電:
【27インチ:白】
28・MSI MAG 274QRFW
¥34,800 楽天市場 (9/20執筆時)
パネル:Fast-IPS ノングレア
接続端子:HDMI2.0 ×2 DP1.4
USB給電:
リフレッシュレート:最大180Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:340cd/u
コントラスト比:1000:1
同期技術:Adaptive-Sync
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR400
接続端子:HDMI2.0 ×2 DP1.4 USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 3年間
第2に、G274QPF E2などです。
同時にみる274QRFWは、本体色が白くなるほか、、USB-C探知とUSBハブがない廉価版になります。
リフレッシュレートは、こちらも最大180Hzです。
ただ、パネルに量子ドット採用の明記がないです。
色域は、DCI-P3 93%ですので、広色域ではない普通のパネルになります。
とはいえ、 Fast-IPS相当の応答速度は出ていますし、スタンドの稼働性も問題ないので、値段によっては、2.5K解像度の格安ゲーミングモニターとして選べるかもしれません。
ただ、機能面で個性があるわけではないため、他社の格安機との比較は必要でしょう。
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【27インチ】
【2025年発売】
29・MSI MAG 275QF
¥44,752 Amazon.co.jp
輝度:300cd/u
【2024年発売】
29・MSI MAG 274QF
¥33,800 Amazon.co.jp (9/20執筆時)
輝度:250cd/u
リフレッシュレート:最大180Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
パネル:Fast-IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
同期技術:Adaptive-Sync
応答速度:0.5ms (GtoG)
HDR:HDR10
USB給電:65W
接続端子:HDMI2.0x2 DisplayPort1.2
スタンド:チルト
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 3年間
第3に、MAG 275QF などです。
リフレッシュレートは、こちらも、最大180Hzです。
パネルは、本機もFast-IPS(Rapid-IPS)です。
輝度は、300cd/uと多少落ちるほか、色域(P3 78%)がかなり悪いです。
旧機は、色域は普通ですが、輝度が、250cd/uです。
いずれもコントラスト比(1000:1)は変わらないものの、値段が安い理由はあると言えます。
応答速度は、0.5msです。
上位機より速いですが、ネイティブに速いパネルなのかは、不明です。
スタンドは、チルト稼働のみです。
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結論的にいえば、価格は安いものの、パネルスペックが現行水準とは言えません。
他の製品が良いでしょう。

【2024年発売】
【26.5インチ】
30・MSI MPG 271QRX QD-OLED
¥118,000 楽天市場 (9/20執筆時)
リフレッシュレート: 最大360Hz
USB給電:90W
接続端子:HDMI2.1x2 DP1.4 USB-C
(USBハブなし)
31・MSI MAG 271QPX QD-OLED
¥128,800 Amazon.co.jp (9/20執筆時)
リフレッシュレート: 最大360Hz
USB給電:
接続端子:HDMI2.1x2 DP1.4 USB-C
(USBハブなし)
32・MSI MAG 273QP QD-OLED X24
¥119,800 Amazon.co.jp (9/20執筆時)
リフレッシュレート: 最大240Hz
USB給電:
接続端子:HDMI2.1x2 DP1.4
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:250cd/u
パネル:QD-OLED ハーフグレア
コントラスト比:150万:1
同期技術:Adaptive-Sync
応答速度:0.03ms (GtoG)
HDR:HDR True Black 400
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー:
4K動画: HDCP2.3
保証期間: 3年間
MPG 271QRX QD-OLED は、台湾のMSI販売する26.5インチの高級2.5Kゲーミングモニターです。
MAG-321UPX-QD-OLEDは、その下位機で、USB-Cハブがない仕様です。
上位機はKVM機能を利用して複数のPCでマウスなどを共有できる仕様ですがそちらが省略です。加えて、(PC接続用の)USB-C端子について、給電機能がないのが差です。
リフレッシュレートは、最大360Hzです。
2.5Kでいえば、最高水準と言って良いです。

パネルは、ハーフグレアのOLED(有機EL)です。
その上で、量子ドット技術を利用するので、今回の区分だとQD-OLED(Quantum Dot OLED)になります。
応答速度は、0.03ms です。
この速さも、OLEDの特性です。
色空間は、その上で、Adobe RGBで98%、DCI-P3で99%です。
QD-OLEDは、TVだとサムスンが有名ですが、こちらは日本のJOLEDのパネルのようです。
ただ、こちらはテレビ使用の「ハーフグレア」で非光沢ではない点は、こだわり場合、注意してください。
コントラスト比は、OLEDの場合、あらゆる液晶に優ると言えます。
液晶は方式上、LEDを消灯できない(シャッターを閉めるだけ)ですが、OLEDは自発光なので、「全消し」できるから「黒の締まり」が抜群です。
一方、こちらはテレビ仕様の「ハーフグレア」で非光沢ではない点は、こだわり場合、注意してください。
輝度は、250cd/uです。
OLEDの場合、あまり高くないです。
基本的に、カーテンを閉めて、日光が入らない空間で使うモニターと考えてください。
ゲーミング用だとそれでも問題ないかとは思います。
HDRは、HDR True Black 400です。
問題ないです。
チラツキ対策は、一方、Adaptive-Sync表記のみです。
各社の上位の規格の表記はないです。
画像補正は、暗部補正(ナイトヴィジョン)など以外は、特段目立ちません。
スタンドは、フルスペックです。
調整幅は、チルト(上5度 下15度)、左右(60度)と高さ11cmと縦回転です。

接続端子は、HDMI2.1 DSC x2 、DisplayPor 1.4、 USB-Cという構成です。
どの接続でも、360Hzでの接続は対応です。
USB-Cは、先述のように、上位機のみ、90W給電に対応します。
保証は、3年間です。
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以上、MPG 271QRX QD-OLED の紹介でした。
既に見た、LGのOLED機は、少し値段が安めですが、本機のライバルと言えそうです。
比べる場合、パネルスペックはだいたい同じですが、最大リフレッシュレートと輝度はこちらのほうが少し高めです。OLEDでは重要なところですので、ワンポイントでしょう。
ただ、チラツキ対策がAdaptive-Syncのみ対応である部分は、高級機としてはすこし弱いかなとは思います。
QLEDで、発色も良いかと思いますし、予算に問題を感じないならば、こちらも良いかと思います。ただし、ハーフグレアのQLED(量子ドット)になるので、普通の仕事にはあまりむかず、ゲーミングや映像視聴専用とはいえます。
兼用で考えるならば、LGが良いかなと思います。
次回に続く!
ゲーミングモニターのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、ゲーム用のWQHD解像度のモニターの比較の2回目記事でした。
しかし、記事はまだまだ「続き」ます。

3・2.5Kゲーミングモニターの比較 (3)
3-1:JapanNext〈日本〉
3-2:Acer〈台湾〉
4・2.5Kゲーミングモニターの比較 (4)
4-1:DELL〈米国〉
4-2:HP〈米国〉
4-3:シャオミ・Titan Amy・TCL ほか
5・ゲーミングモニターの比較 【結論】
=最終的なおすすめ機種の提案
続く3回目記事(こちら)では、ジャパンネクストなどのWQHD解像度のゲーミングモニターを追加で紹介します。
液晶のみやすさ ★★★★★
スタンドの性能 ★★★★★
応答速度 ★★★★★
リフレッシュレート ★★★★★
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
次回の最終回記事(こちら)では、記事全体の「結論」として、価格別・目的別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきたいと思います。
他の解像度のモニターも含めた、総合的なおすすめになります。
引き続きよろしくお願いします。
3回目記事は→こちら
