Top オーディオ製品 比較2023' 完全ワイヤレスイヤホン99機の性能とおすすめ・選び方 (4)

2023年07月22日

比較2023' 完全ワイヤレスイヤホン99機の性能とおすすめ・選び方 (4)

【今回レビューする内容】2023年 完全ワイヤレスイヤホンの音質・性能とおすすめ・選び方:

【比較する製品型番】B&O Beoplay EX Beoplay E8 Sport Beats Fit Pro MK2F3PA/A MK2J3PA/A MK2G3PA/A MK2H3PA/A Beats Studio Buds SHURE AONIC 215 Gen 2 SE21DYBK+TW2-A SE21DYBL+TW2-A SHURE AONIC 215 Gen 2 Jabra Elite 5  Elite 3 Elite 7 Active Elite 7 Pro Jabra Elite Active 75t Jabra Elite 85t Jabra Elite 4 Active FoKus Mystique NOB-FOKUSMST-B FALCON PRO NOB-FALCONPRO FALCON 2 NOB-FALCON 2 Noble Audio FALCON PRO Noble Audio FALCON ANC NOB-FALCONANC

今回のお題
完全ワイヤレスイヤホンのおすすめはどの機種?

 ども、Atlasです。

 今回は、2023年7月現在、最新の、左右独立した完全ワイヤレスイヤホンの比較の4回目記事です。

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1・完全ワイヤレスイヤホンの比較(1)
 1-1:選び方の基本の解説【導入】
 1-2: アップル〈米国〉
 1-2:ソニー〈日本〉
 1-3:BOSE〈米国〉
2・完全ワイヤレスイヤホンの比較(2)
 2-1:パナソニック〈日本〉
 2-2:JVC〈日本〉  
 2-3:オーディオテクニカ〈日本〉
3・完全ワイヤレスイヤホンの比較(3)
 3-1:JBL〈米国〉
 3-2:ANKER 〈米国〉
4・完全ワイヤレスイヤホンの比較(4)
 4-1:Beats〈米国〉
 4-2:SHURE〈米国〉
 4-3:Bang&Olufsen〈北欧〉
 4-4:Jabra 〈北欧〉
 4-5:Noble Audio〈米国〉
5・完全ワイヤレスイヤホンの比較(5)
 5-1:ヤマハ〈日本〉
 5-2:AVIOT〈日本〉
 5-3:Final ag 〈日本〉
6・完全ワイヤレスイヤホンの比較(6)

 6-1:Amazon 〈米国〉
 6-2:Google 〈米国〉
 6-3:ゼンハイザー〈ドイツ〉
 6-4:DENON〈日本〉
7・完全ワイヤレスイヤホンの比較 (7)
 7-1:他のブランド 〈各国〉
8・完全ワイヤレスイヤホンの比較 (8)
 =予算別・目的別のおすすめの提案【結論】

 4回目記事は、Apple系のBeatsほか、欧米の音響メーカーのうち、音質などの部分に個性的な主張がある企業の製品を主にみていきます。

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 なお、「選び方の基本」は、最初に説明しました。リンクから要らしていただいた方は、、今回の1回目記事からお読みいただけると分かりやすいかと思います。

 よろしくお願いします。

音質の良さ  ★★★★★
ノイキャン  ★★★★★
軽量性    ★★★★★
防塵・防滴性 ★★★★★
総合評価   ★★★★★

 というわけで、以下では、いつものように、各機種を一機ずつ比較していきます。

 その上で、最後の「結論」部分では、上表のような観点から、目的別・予算別に、Atlasのおすすめ商品を紹介していきます。

4-1・Beatsのイヤホン

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 続いては、Beatsの完全ワイヤレスイヤホンです。

 同社はApple傘下ですが、ストリート系の別ブランドとして展開します。


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 【2022年発売】

 56・Beats Fit Pro MK2F3PA/A
   ¥22,545 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

再生周波数帯域:
コーデック:SBC・AAC
連続再生時間:6時間
ドライバー:
マイク:搭載  
ノイキャン:1マイク式
防水性能:
重さ:5.6g×2

 Beats Fit Pro は、Appleが自社のBeatsが販売する、完全ワイヤレスイヤホンです。

 Beatsはもともと別のメーカーでしたが、だいぶ前にApple傘下になっています。

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 本体色は、ブラック(MK2F3PA/A)ほか、セージグレイ(MK2J3PA/A)・ホワイト(MK2G3PA/A)・ストーンパープル(MK2H3PA/A)という構成です。

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 装着方法は、ウイングを利用するインイヤー型です。

 イヤーチップほか、ウイングチップで引っかけて固定する方式です。

 チップ部分は柔軟性があるエストラマー系の素材でフィット感重視で、長時間付けていても疲れにくいよう工夫されます。

 しっかり固定もされるので、ワークアウトでの利用やも対応します。

 重量は、5.6gです。

 Apple純正のAirPods Proとだいたい同じ重さです。

 イヤーフック型の形状ですから、この程度は普通です。

 フックがあるので、運動していてもズレにくいと言えます。

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 イヤーピースは、3サイズから選択可能です。

 他社だとウイング部分も複数のサイズが同梱されるものがありますが、本機については先述のように、ウイング部分が柔軟なのでこれで問題ありません。

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 音質面では、情報非開示です。

 ドライバーも、サイズはわかりません。

 ただ、方式は、同社が伝統的に採用してきた2ドライバー仕様です。サイズは8mm強だと思われます。

 本家のAirPodsと比較すると、やや低音域が充実した音質です。

 なお、ドライバーを2基並行配置する仕組みは、オープンエア型の格安機にも見られる音域の拡げ方です。

 本機も、それらと同じで、構造的に(微細ながら)ベントがあるので、そこからの(ごくわずかな)音漏れはありえます。

 音質のパーソナライズは、一方、機能としてないです。

 イヤーチップの装着テストほどです。

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 Bluetoothコーデックは、対応するコーデックの記載がないです。

 ただ、iPhoneに最適化された仕様ですから、SBC・ AACに対応でしょう。

 立体音響は、Appleの「空間オーディオ」に対応します。

 ただし、AirPods Proで説明した、センサーを利用した 「ヘッドトラッキング機能」は未装備という水準です。

 接続安定性の面では、Apple H1チップを搭載するため、(iPhoneとの)通信安定性・音の遅延が減少に効果を発揮します。

 同社の人工知能、Siriも利用可能です。

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 ノイズ対策は、本機は搭載です。

 一方、Apple純正品はフィードフォワード式(Wマイク式)であることを明示しますが、本機については、書き方が不明瞭です。

 これまでの製品も1マイク式で、効きも甘めなので、おそらく1マイク式かと思います。

 外音取り込みは可能で、マイクも付属ですが、ソニーやアンカーにみられる、自動でのレベル調整は不可です。

 連続再生時間は、6時間となります。

 充電ケースは17時間分の電源を保ち、5分の充電で1.5時間分の再生が可能です。

 マイクは、こちらも搭載です。

 指向性がある、デュアルビームフォーミングマイクで、風切り音対策もあるので、この部分は配慮があります。

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 防水性は、IPX4等級です。

 耐汗/防沫仕様といえますが、完全に防雨ではないグレードです。

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 以上、Beats Fit Pro の紹介でした。

 装着については、従来のタイプであるPowerbeats Proよりフィット感が高く、その部分も含めて、音質に安定感がありました。

 ノイキャンについては、本家のAppleのほうが精度やかかりは良いのです、普通に通勤通学用ならば、そちらかと思います。また、ベント(孔)がある部分も、逆の意味で注意してください。

 ただ、装着したときのデザイン性(格好良さ)は純正よりこちらが良いです。また、ワーク合うつとで動いても外れにくいともいえるので、総合的にバランスは決して悪くない、良製品だと感じます。


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 【2019年発売】

 57・Beats Powerbeats Pro MY582PA/A
   ¥30,727 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

再生周波数帯域:
コーデック:SBC・AAC
連続再生時間:9時間
ドライバー:
マイク:搭載  
ノイキャン:
防水性能:
重さ:20.3g(2個)

 Powerbeats Proも、Beatsが販売する、完全ワイヤレスイヤホンです。

 形状的には、Beatsに古くからみられる形のモデルです。

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 装着方法は、イヤーフック型です。

 したがって、本家のApple AirPodsとは方式が異なります。

 ずり落ちにくく、ファッション性もあるため、ワークアウトでの利用やストリートを想定したデザインです。

 本体色は、ブラック(MY582PA/A)のほか、アイボリー(MY5D2PA/A )・ネイビー(MY592PA/A)から選べます。

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 重量は、(両側で)20.3gです。

 イヤーフック型の形状ですから、この程度は普通です。

 フックがあるので、運動していてもズレにくいと言えます。

 イヤーピースは、4サイズから選択可能です。

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 音質面では、技術面については、情報非開示です。

 試聴すれば、やはり、やや低音域が充実した音質です。

 音域もある程度余裕があるので、2ドライバー仕様のBeatsらしい音です。 

 音質のパーソナライズは、特段機能性を持ちません。

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 Bluetoothコーデックは、対応するコーデックの記載がないです。

 ただ、本機も、SBC・ AACに対応でしょう。

 立体音響は、「空間オーディオ」をフォローします。

 ヘッドトラッキングは非対応です。

 接続安定性の面では、Apple H1チップを搭載するため、上位機同様です。

 ただ、空間オーディオには非対応です。

 ノイズ対策は、ノンズキャンセラが非搭載です。

 同社サイトには、「ノイズアイソレーション」の記載がありますが、これは、純粋に「物理的な耳せんによる遮音」のことです。

 連続再生時間は、9時間となります。

 ノイキャンがないので、少し長めです。

 また、充電ケースは24時間分の電源を保ち、5分の充電で1.5時間分の再生が可能です。

 マイクは、こちらも搭載です。

 防水性は、一方、等級の明記はないです。

 耐汗/防沫仕様との記載ですが、保証性はないです。

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 以上、Powerbeats Proの紹介でした。

 形状的にことなりますが、ワークアウトにも使えるBeats Fit Pro 出たので、やや宙ぶらりんな位置になった感がある製品です。

 ノイズキャンセラが未装備である点を考えると、すこし割高感は感じます。


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 【2023年発売】

 58・ Beats Studio Buds +
   ¥22,200 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

 【2021年発売】

 58・ Beats Studio Buds
   ¥19,425 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

再生周波数帯域:
コーデック:SBC・AAC
連続再生時間:6時間
ドライバー:8.2mm×2
マイク:搭載  
ノイキャン:1マイク式
防水性能:IPX4
重さ:5g×2

 Beats Studio Buds+ も、Beatsの完全ワイヤレスイヤホンです。

 価格設定としては、Apple系だと少し安めに設定されていて、若者むけの入門機扱いといった感じです。

 なお、旧機種が残ります。

 あまり値段は変わらない一方で、ノイキャン精度の強化(1.6倍)を含むマイクの改良がありました。あと、一長一短ながら、ベント(孔)の改良で音抜けも良くなっています。

 こうした点で、新機種を選ぶべきでしょう。

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 本体色は、ブラック(MQLH3PA/A)ほか、トランスペアレント(MQLK3PA/A)と、アイボリー( MQLJ3PA/A)です。

 重量は、片側5gです。

 かなり軽量です。

 超小型ではないですが、ファッションとして装着しても違和感がないような設計です。

 イヤーピースは、4サイズから選択可能です。

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 ドライバー、8.2mmのドライバを2基搭載する2ドライバー仕様です。

 音の傾向は上位機と同じで、(密閉度の違いによる部分ほかは)差はあまり感じません。

 ただ、低音域はかなりしっかりでる傾向です。

 一方、本機は、新機種になってベント(孔)が3箇所になりました。

 音抜けや装着時の快適性がアップしますが、音量によっては音漏れはしやすそうです。

 静粛性が求められる場所での利用には、音量面で注意が必要です。

 音質のパーソナライズは、特段機能性を持ちません。

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 Bluetoothコーデックは、明言はされません。

 ただ、従来通りのSBC・AACの構成です。

 立体音響は、本機も、「空間オーディオ」をフォローします。

 ただし、ヘッドトラッキングは非対応です。この部分は、現状ではApple純正だけです。

 接続安定性の面では、Apple製チップが、本機は非搭載です。

 従来通りiPhoneとのペアリングはできますし、Siriにも対応しますが、Apple IDに連動する一部機能(デバイス自動切替など)には対応しません。

 どうも、本機は、Android向きにも売る製品で、そちらのアプリとの兼ね合いからのようです。

 ノイズ対策は、搭載です。

 先述のように、新機種で、精度が強化されました。

 ただ、方式の変更ではなく、従来通りの1マイク方式です。

 マイクサイズを3倍にすることで、情報量を増やした上で解析することでの性能向上のようです。

 なお、タッチ操作による外音取込には対応します。

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 連続再生時間は、6時間となります。

 充電ケースからは約3回充電が可能です。

 また、5分の充電で最大1時間分の再生が可能です。

 マイクは、デュアルビームフォーミング対応のマイクが搭載です。

 防水性は、IPX4水準です。

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 以上、Beats Studio Buds+の紹介でした。

 購入しやすい価格に抑えつつ、1マイク式の範疇では強力なノイキャンを搭載した機種です。

 ただ、本機はベントが多いので、そこからの(ごくわずかな)音漏れの可能性があるのは、利用したいシーンによっては注意点です。

4-2・SHUREのイヤホンの比較

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 つづいて、アメリカのShure(シュア)のイヤホンです。 

 パッシブノイズリダクション(耳栓)による静粛性と低音域の充実度で人気の老舗です。やや保守的なイメージで、完全ワイヤレスの展開は遅めでした。


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 【2018年発売】

 【通常版】SE21DYBK+TW2-A

 59・ SHURE AONIC 215 Gen 2
  ¥32,000 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

 【スペシャル版】SE21DYBL+TW2-A

 59・ SHURE AONIC 215 Gen 2 Special Edition
  ¥32,000 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

再生周波数帯域:22Hz-17.4kHz
コーデック:SBC, AAC, aptX
連続再生時間:8時間
ドライバー:6.2mm
マイク:搭載
ノイキャン:
防水性能:IPX4
重さ:10.4g×2

  AONIC 215 Gen 2 は、米国のシュアが売り出したTWS型のBluetoothイヤホンです。

 Shureの場合、Bluetooth式は、伝統的にヘッドホン部分と通信部分が別々で、組み合わせて使う製品になります。

 別に、対応ケーブルを用意すれば優先に鳴りますし、別のドライバを用意すれば、それも使える感じです。

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 重量は、片側10.4gです。

 先述のように、別々方式なので、Bluetooth通信部分をイヤーフックに内蔵します。

 耳かけなので、この重さでも問題ないです。

 音質面は、表現力の高さと低音域の充実度が同社の売りです。

 ドライバーは、SE215系列なので、ダイナミック型の6.2mmです。

 高級機だとBA型になりますが、完全ワイヤレスイヤホンはこれで売っています。

 イヤーピースは、柔らかさが違う2種類を、それぞれ3サイズ添付です。

 音質のパーソナライズは、一方、機能としてないです。

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 Bluetoothコーデックは、SBC・AAC・Apt-Xに対応です。

 SOCは、クアルコム(QCC3020)です。

 接続安定性の面では、Bluetooth規格は5.0となります。

 ノイズ対策は、未装備です。

 同社は、パッシブノイズリダクション(耳栓)が強いので、不要との判断でしょう。

 連続再生時間は、8時間です。

 マイクは、4個搭載です。

 ビームフォーミング対応で、外音取込も可能です。

 形状的にわりと、音質は良さそうです。

 防滴性は、IPX5なので、雨天利用もOKです。

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 以上、 SHURE AONIC 215 Gen 2 の紹介でした。

 基本的には、SHUREの既存ファンに向けた製品でしょう。

 新規ユーザーについては、アクティブなノイキャンが苦手な方に向くと思います。

4-3・B&Oの完全ワイヤレスイヤホン

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 続いて、北欧デンマークのB&Oの完全ワイヤレスイヤホンです。

 日本の完実電気が輸入しています。

 B&Oも世界的なオーディオブランドで、固定ファンが多いです。革新的なBOSEに比べると(良い意味で)保守的な音響思想を持つメーカーだと思います。


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 【2022年発売】

 60・ B&O Beoplay EX
   ¥38,000 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC AAC apt-x adaptive
連続再生時間:6時間
ドライバー:9.2mm
マイク:搭載
ノイキャン:Wマイク式?
防水性能:IP57
重さ:6g×2

  Beoplay EXは、Bang & Olufsenの完全ワイヤレスイヤホンの最上位機です。

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 重量は、6gです。

 形状は、一方、スティック型になります。

 カップ部分は小さめで、軽量ですが、外観はかなりユニークです。

 汎用のSOCを使う関係で、形状に制限があるわけですが、その範疇で「格好良さ」を追求した機種と言えるでしょう。

 ただ、結構「個性的」とも言えるので、買う方のセンスが問われる「尖った製品」とは思えました。個人的には嫌いではないです。

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 イヤーピースは、シリコンイヤーチップが4サイズです。

 外国製は、日本人の耳に合わないこともあるので、多ければそれに越したことはないでしょう。

 加えて、低反発のComplyの Sportイヤーピースが「おまけ」で付きます。コアなファンがいるイヤーピースで、試したいと思っていた人も多そうです。

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 ドライバーは、9.2mmです。

 旧機種よりやや大型化しました。

 音質面は、試聴の限り、欧州の音響機器らしく「落ち着いてキレイに聴かせる」大人向きなイヤホンと感じました。

 ただ、低音もこのサイズなので出ます。

 音質のパーソナライズは、一方、機能としてないです。

 立体音響も、独自の対応情報については未記載です。

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 Bluetoothコーデックは、SBC・AACに対応します。

 また、可変ビットレートのApt-X adaptiveにも対応しました。

 ハイレゾ水準のコーデックですが、本機は周波数帯域の表示を含めて、ハイレゾ対応は謳いません。そこを目的とした機種ではないでしょう。

 むしろ、機器側の対応が必要ですが、このコーデックは遅延が少ないのでゲームや映像の遅延対策のためかと思います。

 通信安定性の面では、Bluetoothは5.2です。

 ノイズ対策は、ノイズキャンセラは搭載です。

 正確な情報がないのですが、Bluetoothの部分の仕様から、クアルコムの汎用SOCの採用で間違いないでしょう。自社開発ではないですが、Wマイク式です。

 連続再生時間は、ノイキャンオンで6時間となります。

 Apt-Xだとさらに1時間短く、この部分は、この重さにしてはイマイチです。

 充電は、Airpodの新型のようにワイヤレスQI充電対応ケースです。2回分のバッテリーを搭載します。

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 防水性は、IP57です。

 これは、IPX7の防水性に、一定の防塵性もあることを意味します。

 マイクは、搭載され、ハンズフリー通話が可能です。

 4基のマイクで、ビームフォーミングに対応し、外音取込も可能です。ただ、パナソニックほどは充実しません。

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 以上、Bang&OlufsenBeoplay EXの紹介でした。

 あまり「安売り」しないブランドなので価格は、平均より高めです。

 コスパは良くないのですが、とくに中音域が良く、ボーカル曲が聴き疲れせずに聴けそうです。ノイキャン部分は汎用ユニットではありますが、問題ないでしょう。

 さすがの「北欧デザイン」で、所有欲が湧きますが、形状的に(オシャレ的な意味で)合う合わないはありそうです。

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 【2020年発売】

 61・ B&O Beoplay E8 Sport
   ¥31,800 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC AAC Apt-X
連続再生時間:7時間
ドライバー:5.7mm
マイク:搭載
ノイキャン:
防水性能:
重さ:6.4g×2

 このほか、 Beoplay E8 Sportという製品も出ています。

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 こちらは、ずり落ちにくい新設計のシリコンフィンを採用した製品で、名前通りに、スポーツ向けです。

 一方、ここまでみた同社の他機と比較する場合、ドライバサイズが少し小さいほか、ノイキャン非搭載で、Apt-x adaptiveに対応しない(ノーマルのApt-Xのみ)しません。

 その代わり、多少バッテリー持続時間は長いですが、ワークアウトに使わないならば、同社の別の機種で良いかと思います。

4-4・Jabraのイヤホン

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 続いては、Jabra の完全ワイヤレスイヤホンです。

 2000年に創業した北欧デンマーク系の企業(設立は米国)で、小型音響機器を得意とします。


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 【2020年発売】

 62・Jabra Elite 85t
   ¥18,809 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

再生周波数帯域:20Hz – 20kHz
コーデック:SBC AAC
連続再生時間:5.5時間
ドライバー:12mm
マイク: 搭載
ノイキャン:Wマイク式
防水性能:IPX4
重さ:7g

 Jabra Elite 85tは、Jabra の発売する完全ワイヤレスイヤホンです。

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 重量は、7gです。

 最近の製品としての「平均値」です。


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 イヤーピースは、シリコン製イヤージェルで、3種類からの選択です。

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 音質面は、12mmという相当大きなドライバーの採用が目立ちます。

 一方、本機は密閉型ですが、耳の「詰まった感じ」を防止するため、上方向に調圧ベントがあります。

 BOSEとは違った意味ですが、セミオープン設計の場合は、大音量だと音漏れの懸念があります。

 文化的な事情の違いで、海外製はこの辺の仕様に「大らか」な場合がります。

 音質のパーソナライズは、一方、機能としてないです。

 立体音響も、独自の対応情報については未記載です。

 Bluetoothコーデックは、SBC・AACをフォローします。

 通信安定性の面は、Bluetooth 5.1をフォローします。

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 ノイズ対策は、本機もWマイク仕様です。

 もともと、BOSESONYしか自社で内製できなかったのですが、最近、米国クアルコムが汎用チップ売り出したため、採用機が増えました。

 ただし、汎用チップ採用機は、独自機能の部分では見劣りします。外音取込こそできますが、あまり多機能とも言えません。

 連続再生時間は、最大で5.5時間となります。

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 バッテリーケースは、さらに19.5時間分の電源を給電可能です。 USB-CほかQiワイヤレス充電対応です。

 防水性は、IPX4相当です。

 アクティブなスポーツ向きではないですが、そこそこ良いです。

 マイクは、こちらも搭載です。

 ノイズキャンセラに利用する2つのマイクのほか、1基の通話用マイクがあり、雑音ほか、風切り音を低減します。

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 以上、Jabra Elite 85t の紹介でした。

 日本では知名度があまり高くないメーカーですが、本機は結構人気です。

 12mmのドライバーで音質の部分とベント設計で、試聴時の音質はかなり良かったです。

 ただ、セミオープン設計の場合、音漏れの懸念がある点と、ノイズキャンセラの部分の工夫が他社より弱いため、比較することは必要です。

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 【2020年発売】

 【通常製品】

  62'・Jabra Elite 75t
   ¥17,800 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

 【ワークアウト向き】

  62'・Jabra Elite Active 75t
   ¥5,810 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

再生周波数帯域:20Hz – 20kHz
コーデック:SBC AAC
連続再生時間:5.5時間
ドライバー:6mm
マイク: 搭載
ノイキャン:1マイク式
防水性能:IP57
重さ:5.5g

 なお、本機は、下位機としてElite 75tもあります。

 こちらは、軽量(5.5g)である一方、ノイキャンが1マイク式で、ノイキャンの係の調整ができません。ドライバも6mmになります。外音取込も非対応です。

 なお、 Elite Active 75tは、グリップコーティングで、汗で滑りにくくしてある、スポーツ向けとなります。


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 【2020年発売】

 63・ Jabra Elite 7 Pro
   ¥17,300 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

 【2022年年発売】

 63・ Jabra Elite 5
   ¥19,500 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

再生周波数帯域:20Hz – 20kHz
コーデック:SBC AAC
連続再生時間:8時間
ドライバー:6mm
マイク: 搭載
ノイキャン:Wマイク式
防水性能:IP57
重さ:5.4g×2

 Jabra Elite 7 Proも、Jabra の発売する完全ワイヤレスイヤホンです。

 「Jabra Elite 5」という製品もあります。

 音周りの構成はほぼ同じですが、ただ、後述するVPU(骨伝導センサー)が省略で、通話部分での品質が普通になります。重さは5gと少し軽いですが、バッテリーも少し短めです。

 (発売時期の関係もあり)Jabra Elite 5のほうが対応コーデックの幅が広いですが、通話を最重要するならば、Jabra Elite 7 Proでしょう。

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 重量は、5.4gです。

 Jabra Elite 85t と違って、こちらは平均よりすこし軽量です。

 最近の製品としての「平均値」です。

 イヤーピースは、シリコン製イヤージェルで、3種類からの選択です。

 音質面は、一方、純粋のドライバサイズでいえば、6mmです。

 大きくはないですが、セミオープン型ではなく密閉型なので、音漏れはしにくいでしょう。

 Bluetoothコーデックは、SBC・AACをフォローします。

 Elite 5は、これに加えてaptXも追加になります。

 通信安定性の面は、Bluetooth 5.2をフォローします。

 ノイズ対策は、本機もWマイク仕様です。

 連続再生時間は、最大で8時間となります。

 バッテリーケースは、さらに24時間分の電源を給電可能です。 USB-CほかQiワイヤレス充電対応です。

 防水性は、IP57相当です。

 したがって、防水等級ほか、防塵等級も持ちます。

 アクティブなスポーツ向きではないですが、防水・防塵・制汗で、良い仕様です。

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 マイクは、Jabra Elite 7 Proについては、特色ある部分と言えます。

 片側2つのマイクのほか、高性能音声認識 (VPU) センサーが付属です。

 骨伝導センサーです。通常はマイクを利用しますが、マイクが強風(風切り音)を検知した場合、このセンサーが自動稼働し、ノイズ除去する仕組みです。

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 以上、Jabra Elite 7 Proの紹介でした。

 音楽の音質というよりも、通話品質の改善に重きを置いた製品です。

 ニッチですが、外で仕事をする方で、音楽も聴く方には合いやすいでしょう。 Elite 5は「そつのない構成」の中位機という印象です。独特のデザイン性が気に入ったならば、選択肢になります。

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 【2021年発売】

 64・ Jabra Elite 7 Active
   ¥23,980 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

再生周波数帯域:20Hz – 20kHz
コーデック:SBC AAC
連続再生時間:8時間
ドライバー:6mm
マイク: 搭載
ノイキャン:Wマイク式
防水性能:IP57
重さ:5.5g

 なお、このシリーズの姉妹機が登場しました。

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 こちらは、ワークアウト特化型で、ずり落ちにくいシェークグリップ構造を採用しています。ただ、先述の骨伝導センサーは未装備となります。

 他社機にもありますが、タップでヒアスルー(外音取込)が起動できる点を含めて、その用途には向くでしょう。

 もちろん、防水・防塵・制汗です。

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 【2023年発売】Jabra Elite 4 Active後継機

 65・ Jabra Elite 4
   ¥13,000 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

再生周波数帯域:20Hz – 20kHz
コーデック:SBC Apt-X
連続再生時間:7時間
ドライバー:6mm
マイク: 搭載
ノイキャン:1マイク式
防水性能:IP57
重さ:5g×2

 一方、Jabra Elite 4 Activeは、その下位機種です。

 旧機種名は「Jabra Elite 4 Active」でしたが、新機種で製品名が変わりました。

 アクティブの文字がないですが、新機種も同じ水準のノイキャンを搭載します。

 一方、本機は、上位機とSOCが違い、Apt-X対応です。

 外音取り込みほか、ノイキャン対応ですが、かかりが調整できない単純な1マイク式になります。

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  66・Jabra Elite 3
   ¥6,100 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

再生周波数帯域:20Hz – 20kHz
コーデック:SBC AAC
連続再生時間:7時間
ドライバー:6mm
マイク: 搭載
ノイキャン:
防水性能:IP55
重さ:4.4g

 また、Jabra Elite 3は、ノイキャン自体がない、スポーツ用でもない廉価版です。

 ただ、この仕様では珍しく外音取込(ヒアスルー)はでき、4マイク式で、通話品質には力は入れられています。

 ニーズとしては、かなりニッチに思えますが、需要はあるかもしれません。

4-5・Noble Audioのイヤホン

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 続いては、Noble Audioです。

 21世紀初頭に操業した、米国の音響メーカーです。

 どちらかと言えば、10万円以上のCIEM(特注のイヤホン)で知られる、ニッチな高級ブランドですが、本機はコンシューマ向けです。

 日本では、音響機器を取り扱う商社のエミライが代理店であり、出所の信頼性もあります。


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 【2021年発売】

 【型番:NOB-FALCONPRO】

 67・Noble Audio FALCON PRO
  ¥25,800 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

再生周波数帯域:20Hz – 24kHz
コーデック:SBC AAC Apt-X
連続再生時間:5.5時間
ドライバー:BA×2+6mm
マイク: 搭載
ノイキャン:  
防水性能:IPX5
重さ:

 FALCON PRO は、Noble Audioが手がける完全ワイヤレスイヤホンです。

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 重量は、グラムとしての情報は非開示です。

 「軽い」という宣伝文句がありますが、平均より軽いかは分かりません。

 イヤーピースは、3サイズ付属です。

 専門メーカーのePro audiosの特許技術を利用したものとの触れ込みです。

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 音質面は、複合方式です。

 ドライバーは、6mmのシングルドライバーです。

 さほど大きくはないですが、3層のチタンコーティング(T.L.T. Driver)が施され、値段なりの工夫があります。

 一方、本機は、バランスドアマチュア型小型ドライバー(Knowles社製)2機が複合的に組み合わされる、トリプルドライバー仕様です。

 音質のパーソナライズは、一方、機能としてないです。

 立体音響も、独自の対応情報については未記載です。

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 Bluetoothコーデックは、本機も、SBC AACのほか、Adaptiveを含めたApt-Xをフォローします。

 接続安定性の面は、Bluetooth5.2です。

 通信面では、AVIOTも採用するクアルコムのSOC(QCC3040)を採用しますので、似ています。

 このチップは、左右独立転送(TrueWireless Mirroring)に対応するため、音ズレも少なめです。

 ノイズ対策については、この機種は、ノンズキャンセラが非搭載です。

 ただし、外音取り込み機能(ヒアスルー)はあります。

 連続再生時間は、最大で5.5時間となります。

 バッテリーケースは、バッテリー量からすると、約2-3回ほどフル充電できそうです。

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 防水性は、IPX5です。

 マイクは、こちらも搭載です。

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 以上、Noble Audio FALCON PRO の紹介でした。

 ドライバーとBAを合わせた製品は大手が出さないので、高音域に個性がある複合ドライバー式を使いたい方は、選択肢になるでしょう。

 ただ、再生周波数帯域の部分でハイレゾ基準に満たないので、その用途には向かないでしょう。

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 【2023年発売】FoKus PRO JP後継品

 68・FoKus Mystique NOB-FOKUSMST-B
  ¥54,433 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

再生周波数帯域:20Hz – 24kHz
コーデック:SBC AAC Apt-X adaptive
連続再生時間:5.5時間
ドライバー:BA×2+8.2mm
マイク: 搭載
ノイキャン:  
防水性能:IPX5
重さ:7.3g

 なお、同社については、 FoKus Mystiqueというハイエンド機があります。

 2022年に発売されたFoKus PRO(生産完了)の後継品です。マイク配置を変更したほか、本体のタッチセンサーによるヒアスルーに対応した点、つまり、通話部分で主な進化がありました。

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 ドライバー構成は、基本的に同じトリプル方式です。

 ただ、メインのドライバーを8.2mmのマグネシウム・アルミニウム合金製に換装しています。

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 したがって、メカ的な違いはさほどないです。

 音質のパーソナライズは、しかし、 本機は、専用アプリで、可聴周波数をふまえて、かなり細かくチューニングできるのを売りにしています。

 VGPをはじめ、2021年末の賞を受賞していますし、しっかり調整すできれば違いは生むでしょう。

 立体音響は、独自の対応情報については未記載です。

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 ただし、ノイキャンなしユニットで、ハイレゾ対応を表明しない製品で、この価格だと多少の割高感は正直感じます(写真はほぼ同型の旧型)。

 また、重さはさほどでもない(8g以下)ですが、音質優先で、形状がやや目立つ部分はあるでしょう。

 なお、Apt-X adaptive対応ですが、本機については時期的な問題もあってか、ハイレゾに対応しません。

 Atlasは本機を試聴していませんので、聴けたら何かしら加筆するつもりです。

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 【2022年発売】

 【型番:NOB-FOKUSHANC】

 68'・Noble Audio FoKus H-ANC
  ¥29,340 楽天市場 (7/22執筆時)

再生周波数帯域:20Hz – 20kHz
コーデック:SBC AAC
連続再生時間:8.5時間
ドライバー:BA+10mm
マイク: 搭載
ノイキャン:Wマイク式
防水性能:IPX5
重さ:7.3g

 FoKus H-ANCもこのシリーズの製品です。

 こちらは、多少一般向けで、Wマイク式のノイキャン搭載機です。

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 ドライバーは、BA+10mmという構成です。

 先ほどみた機種に比べると、BAは1基ですが、振動板が10mmと大きく、素材もチタン・メンブレン複合素材にしています。

 どちらかと言うと、低音域を重視した製品でしょう。

 一方、重さ部分のスペックが非開示です。あまり軽くはないでしょう。

 いずれにしても、このシリーズは、Android的に見ていて楽しいスペックではありますが、「音を楽しむ」一般層というより「イヤホンの音質」を楽しむ、コアユーザー向けといえます。

 その方面の機種としては、割と強力なノイキャンとマイクが付くので、(重さや大きさが気にならない)コア層の「外出向け」に割とよいとはいえるかもしれません。


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 【2020年発売】NOB-FALCONANC-B

 69・Noble Audio FALCON ANC
  ¥14,553 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

再生周波数帯域:20Hz – 24kHz
コーデック:SBC AAC Apt-X adp
連続再生時間:6時間
ドライバー:10mm
マイク: 搭載
防水性能:IPX4
ノイキャン:Wマイク式
重さ:

  FALCON ANCも、Noble Audioの完全ワイヤレスイヤホンです。

 同社では初めてのノイキャン機能搭載機です。

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 重量は、本機もグラムとしての情報は非開示です。

 形状的には、スティック型というほどではないですが、下方向に伸びた形状です。

 イヤーピースは、ウレタン製のものが3サイズです。

 したがって、先ほどの機種とは仕様が異なります。

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 音質面も、同様です。

 ドライバーは、10mmと大きめながら、1ドライバーのダイナミック型です。

 チタン素材を使うなど工夫があるものの、上位機と比べると、さほど個性的ではないです。

 イコライザ機能、低遅延モードはあります。

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 Bluetoothコーデックは、一方、SBC AACのほか、Apt-X もフォローします。

 さらに、最近登場した、可変ビットレートで低遅延のaptX Adaptiveにも対応します。

 ただ、スマホなどの規格対応はこれからです。

 接続安定性の面は、Bluetooth5.2で、十分な水準です。

 ノイズ対策は、先述のように、ノイズキャンセリング対応です。

 クアルコム製の汎用SOC(QCC3056)ですが、Wマイク式です。

 連続再生時間は、6時間となります。

 バッテリーケースは、バッテリー量からすると、約4-5回ほどフル充電できそうです。

 防水性は、IPX4水準です。

 マイクは、通話用の指向性マイクを搭載します。

 SOC側の機能ですが、通話用のノイキャン機能(cVc)ほか、通話品質を上げるaptX Voiceに対応します。ただ、スマホ側の対応が必要で、クアルコム製のCPUを搭載した一部のAndroid機のみ対応できる状況です。

 外音取り込みモードも搭載です。

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 以上、Noble AudioFALCON ANCの紹介でした。

 一般的には良い機種で、値段相応の機能を持つと言えます。

 ただ、汎用SOCを積む事情からか、ドライバ部分があまり個性的ではないほか、形状についても、少し妥協があるかなとは感じました。


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 【2020年発売】

 70・Noble Audio FALCON 2 NOB-FALCON 2
  ¥5,710 Amazon.co.jp (7/22執筆時)

再生周波数帯域:20Hz – 24kHz
コーデック:SBC AAC Apt-X
連続再生時間:5.5時間
ドライバー:6mm
マイク: 搭載
防水性能:IPX7
ノイキャン:  
重さ:

 FALCON 2も、Noble Audioが手がける完全ワイヤレスイヤホンです。

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 重量は、本機も非開示です。

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 イヤーピースは、Horn-Shaped Tipsという完全ワイヤレスイヤホン専用設計製品が使われます。

 内側は、(他社では)ドライバー素材としても使われるグラフェン素材を利用し、かつ、ホーン型に加工することで、音の伝達性を高めています。

 その上で、外観にシリコン素材を利用し、装着の快適性と耐久性の両立も狙うという、かなり面白い工夫があるイヤーピースです。

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 音質面は、注目に値します。

 ドライバーは、あまりかわりばえのしない、6mmのシングルドライバーです。

 しかし、素材として、カーボンファイバーを利用します。Dual-layered Carbon Driver(D.L.C. Driver)という名前です。

 後ほど紹介するように、最近、完全ワイヤレスイヤホンのドライバー部分に新しい複合素材の「グラフェン」を利用し、音の鮮明感の向上(高音域の伸び)を狙う製品が多いです。

 一方、Noble Audioによると、その場合、音の歪みが生じやすくなる欠点があるとさます。カーボンファイバーの採用は、それを克服するための技術となります。

 グラフェン製ドライバーのイヤホンが最近「飽和気味」なので、別の素材に着目したのは、技術として面白いです。

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 Bluetoothコーデックは、一方、SBC AACのほか、Apt-Xをフォローします。

 その上で、最近登場した、可変ビットレートで低遅延のaptX Adaptiveにも対応します。ただ、スマホなどの規格対応はこれからです。

 接続安定性の面は、Bluetooth5.1で、十分な水準です。

 ノイズ対策については、この機種は、ノンズキャンセラが非搭載です。

 連続再生時間は、最大で5.5時間となります。

 バッテリーケースは、バッテリー量からすると、約2-3回ほどフル充電できそうです。

 防水性は、IPX7対応ですので、強度だけならば、スイミングに対応できるレベルです。

 マイクは、こちらも搭載です。

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 以上、Noble Audioの紹介でした。

 完全ワイヤレスイヤホンは、新興音響専門メーカーが「面白い製品」を多く出している、元気のあるオーディオ分野です。

 この製品も、そのような一角をしめる製品ですが、(新規参入メーカーが多く使うグラフェン素材を凌ぐという)カーボンファイバーをドライバに利用している点、また、(逆に)イヤーピースにグラフェン素材を使うという点で、ユニークです。

 また、あくまで、シングルドライバーの製品ですから、さほど「外れをつかまされる」こともなさそうですし、「新しもの好き」は、試して良いでしょう。

次回に続く
完全ワイヤレスイヤホンのおすすめは結論的にこの機種!

 というわけで、今回は、完全ワイヤレスイヤホンの比較の4回目記事でした。

 記事はまだまだ、続きます。

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5・完全ワイヤレスイヤホンの比較(5)
 5-1:ヤマハ〈日本〉
 5-2:AVIOT〈日本〉
 5-3:Final ag 〈日本〉
6・完全ワイヤレスイヤホンの比較(6)

 6-1:Amazon 〈米国〉
 6-2:Google 〈米国〉
 6-3:ゼンハイザー〈ドイツ〉
 6-4:DENON〈日本〉
7・完全ワイヤレスイヤホンの比較 (7)
 7-1:他のブランド 〈各国〉
8・完全ワイヤレスイヤホンの比較 (8)
 =予算別・目的別のおすすめの提案【結論】

 次回の5回目記事こちら)は、日本のヤマハほか、AVIOT・agなど日本の新興メーカーの製品を追加でみていきます。

音質の良さ  ★★★★★
ノイキャン  ★★★★★
軽量性    ★★★★★
防塵・防滴性 ★★★★★
総合評価   ★★★★★

 その上で、最終回となる8回目記事こちら)では、今回紹介した「全製品」から、予算別・目的別に、最終的なAtlasのおすすめ機種!を提案していきます。

 引き続きよろしくお願いします。

 5回目記事は→こちら

posted by Atlas at 21:43 | オーディオ製品

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