1回目記事からの続きです→こちら
1-6・ACERのモニターの比較
続いて、台湾のエイサーです。
ASUS同様に、日本では、ゲーミングモニターに強い印象のあるメーカーです。
【2021年発売】【24.5インチ】
14・Acer Predator X25bmiiprzx
¥85,760 楽天市場 (10/31執筆時)
周波数:最大360Hz
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:400cd/u
液晶方式:Fast-IPS ノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術: G-SYNC
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR400
USB給電:
接続端子: DP×1 HDMI 2.0 ×1
スタンド:前後左右高さ回転
VESA: 100mm
スピーカー: 2W×2
保証期間: 1年間(本体は3年)
Predator X25bmiiprzx は、Acerの販売する、24.5インチのゲーミングモニターです。
モニター解像度は、フルHDで1920×1080です。
リフレッシュレートは、最大360Hzです。
DELLやAsusににもあった、最上位超ハイレート対応機のAcer版です。
液晶パネルは、本機も、IPS液晶パネルです。
「次世代IPS」表記ですが、Fast-IPSか、それに類する高速パネルになります。
24.5インチですし、LG系ではなく、AUOのAHVA-IPSでしょう。
色空間は、sRGB 99%なので、広色域化パネルのnano-IPSではないです。
HDRは、HDR400です。
同じ輝度でも他社は、HDR10水準ですが、同社の場合は、専用モードを用意して対応させているようです。
可変バックライトの仕組みがあるかもしれません。
チラツキ対策も、NVIDIA G-SYNCプロセッサを内蔵します。
360Hz機はどれもそうです。
画質面での補整機能は、フリッカー対策や、暗部補正、ゲームモードなど、基本的な部分は網羅です。
黒挿入技術については、 G-SYNCのULMBを利用する形です。
仕様書では確認できませんでしたが、いくつか海外レビューをみると、240Hz以下なら動作するようです。
明るさをセンサーを備えており、本体背面のライトと連動し、目の疲れを軽減する仕組みがあります。
モニター自体の輝度を調整するのではなく、暗い部屋でのゲーム用です。色は3パターンです。(書類仕事やブラウジングなどではなく)「ゲームをやるときに疲れにくい」という話でしょう。
とはいえ、効果はありそうです。そのほか、ゲーム用の各モードは網羅し、フリッカー対策もなされます。
接続端子は、HDMI2.0とDisplayPortです。
360Hzは、DP接続時のみに対応です。
ディスプレイスタンドは、前後左右高さ回転に全て対応し、高機能です。
保証は一方で、Acerの課題で、パネルとバックライトの部分で、1年保証に止まります。
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以上、AcerのPredator X25bmiiprzx の紹介でした。
本機も他社の360Hz機との競争です。
比較する場合、HDR400にしっかり対応する部分が評価できます。ゲーム関係の調整も、本機については、Asusに比べても負けていないので、結構良い選択肢にも思えます。
一方、ULMBの部分の確証が得られない(特に、なにかしらと排他になるか)部分と、1年保証というのが気にはなります。
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【2021年発売】
【24.5インチ】
15・Acer Nitro XV270Pbmiiprfx
¥84,800 楽天市場 (10/31執筆時)
周波数:最大390Hz
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:400cd/u
液晶方式:Fast-IPS ノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術: FreeSync Premium
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR400
USB給電:
接続端子: DP×1 HDMI 2.0 ×1
スタンド:前後左右高さ回転
VESA: 100mm
スピーカー: 2W×2
保証期間: 1年間(本体は3年)
なお、Acerからは、オーバクロック時、390Hzという24.5インチ機がでました。
この部分で、競争しても「仕方ない」部分はおいておき、本機については、FreeSync Premiumです。
本機については、購入用途は「オーバークロックを試したい」からとなるでしょうが、G-syncの場合と違って、専用プロセッサはないため、ビデオカードとの愛称の部分で、やや不安があります。
対応情報は確認してからのが良いでしょう。
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【2021年発売】
【24.5インチ】
16・Acer NITRO XV241YXbmiiprx
¥47,900 楽天市場 (10/31執筆時)
周波数:最大270Hz
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:350cd/u
液晶方式:Fast-IPS ノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術:AMD FreeSync Premium
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR400
USB給電:
接続端子: DP×1 HDMI 2.0 ×2
スタンド:前後左右高さ回転
VESA: 100mm
スピーカー: 2W×2
保証期間: 1年間(本体は3年)
なお、Acerからは、かなり安めの高リフレッシュレート対応機がでています。
リフレッシュレートは、270Hzまで対応とされます。
黒挿入技術は未搭載ですが、いわゆるFast-IPSですし、 FreeSync Premiumでカクツキ対策は可能です。
スタンドの稼働性も高いですし、この値段ならばお買得感を感じます。
2-2・他のモニターの比較
最後に、他社の対応モニターについて、「ざっくり」ですが、みておきます。
【2020年発売】【27インチ】
17・レノボ Legion Y25-25 66AAGAC6JP
¥44,880 LENOVO直販 (10/31執筆時)
周波数:最大240Hz
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:400cd/u
液晶方式:Fast-IPS?
コントラスト比: 1000:1
同期技術: FreeSync Premium
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR400
USB給電:
接続端子: DP×1 HDMI 2.0 ×1
スタンド:前後左右高さ回転
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 3年間
Legion Y25-25は、レノボの発売する、高リフレッシュレート機です。
本機については、IPS系統(In-Plane Switching)ではありますが、(商標としての)IPSには言及がないので、液晶の種類が不明です。
コントラスト・輝度・色空間の数値(S-RGB 99%)ほかのスペックから、LGのFast-IPSだとは思います。
FreeSync Premium対応で、映像補正部分に特段の独自機能がない分「安い」という構成になります。フリッカー対策もあります。
応答速度の点で、ADSという可能性はないと思いますが、その他のジェネリックなどの可能性はあるので、保証はしません。
スタンド性能もフルスペックで問題ないので、値段重視で「最大240Hz」のFast-IPS?を狙うならば良いかもしれません。
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【2020年発売】【24.5インチ】
18・レノボ Legion Y25-g30 66CCGAC1JP
¥69,800 LENOVO直販 (10/31執筆時)
周波数:最大360Hz
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:400cd/u
液晶方式:Fast-IPS?
コントラスト比: 1000:1
同期技術: NVIDIA G-SYNC
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR400
USB給電:
接続端子: DP×1 HDMI 2.0 ×1
スタンド:前後左右高さ
VESA: 100mm
スピーカー:2W×2
保証期間: 3年間
一方、レノボで、 NVIDIA G-SYNC対応となるのは、本機です。
こちらについては、ASUSやDELLにも対応機がありましたが、NVIDIA Reflex Latency Analyzerにも対応となります。
特段自社の独自技術の言及はないものの、360Hzをマストとして選ぶ場合、シンプル構成で安いとは言えるかと思います。
【2022年発売】
【24.5インチ】
19・JAPANNEXT JN-IPS245FHDR240
¥29,682 Amazon.co.jp (10/31執筆時)
【24.5インチ】(Amazon限定モデル)
20・JAPANNEXT JN-I245FR240
¥29,980 Amazon.co.jp (10/31執筆時)
【27インチ】
21・JAPANNEXT JN-IPS27FHDR240
¥31,800 Amazon.co.jp (10/31執筆時)
周波数:最大240Hz
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:400cd/u
液晶方式;IPS系 ノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術: FreeSync
応答速度:1ms (MPRT)
HDR:HDR10
USB給電:
接続端子: DP HDMI2.0 HDMI1.4
スタンド:チルト
VESA: 100mm
スピーカー:2W×2
保証期間: 1年
JN-IPS245FHDR240 は、日本のジャパンネクストが販売する高リフレッシュレート機です。
工場を持たないファブレス経営の企業で、多くのモニターをラインナップしている新興企業です。
なお、24.5インチは「Amazon限定」モデルがあります。パネル部分の仕様は同じですが、スタンドのランクが異なります。
やや大きめになりますが、通常製品もさほど高機能ではないので、大差はないです。
一方、いずれの機種も、240Hz対応機として「安い水準」です。
ただその理由はあり、パネルが「IPS系」になります。
この表記の場合、IPS液晶を商標の関係で名乗れないパネルになります。
ただ、他社の採用事例を参考にすれば、AUOのAHVA-IPSでしょう。
ゲーミングモニターに限れば、最近採用例が増えてきています。
視野角や視認性などは同等ですが、PCモニターとしての採用例が少ないものについては、信頼性は劣ると言えます。
あとは、スタンドが低機能である部分や、GtoGの応答速度が示されない部分、画質向上機能の部分で独自機能に乏しい部分などから、この値段が出せています。
【2022年発売】
【24.5インチ】
22・JAPANNEXT JN-IPS245FHDR360
¥59,290 楽天市場 (10/31執筆時)
周波数:最大360Hz
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:400cd/u
液晶方式;IPS系 ノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術: FreeSync
応答速度:1ms (MPRT)
HDR:HDR10
USB給電:
接続端子: DP HDMI2.0 HDMI1.4
スタンド:チルト
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 1年
JN-IPS245FHDR360も、日本のジャパンネクストが販売する高リフレッシュレート機です。
画面サイズは、24.5インチです。
リフレッシュレートは、最大360Hzです。
対応機では、対応機全機を含めても、売価は最も安い水準です。
ただ、本機もパネル表記が「IPS系」という表記になります。
応答速度も、MPRT表記ですし、安さの理由はやはり「ある」と言えます。
【2022年発売】
【24.5インチ】
23・AOC AGON Pro AG254FZ2/11
¥51,800 Amazon.co.jp (10/31執筆時)
【27インチ】
24・AOC AGON Pro AG274FZ2/11
¥44,800 Amazon.co.jp (10/31執筆時)
周波数:最大240Hz (O/C 280Hz)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:400cd/u
液晶方式;Fast-IPS (相当)ノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術: FreeSync Premium
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR400
USB給電:
接続端子: HDMI2.0×2 DP1.4×2
スタンド:前後左右高さ回転
VESA: 100mm
スピーカー:5W×2
保証期間: 1年(本体は3年)
AOC AGON Pro は、台湾のAOCが販売するゲーミングディスプレイです。
画面サイズは、24.5インチ、27インチから選べます。
リフレッシュレートは、最大240Hzです。
280Hz表記ですが、オーバークロック時の数字です。
液晶パネルは、IPSです。
応答速度は、1ms (GtoG)です。
いわゆる、Fast-IPS相当言っても良いでしょう。
輝度スペックが高くHDR400に対応できる水準です。
色空間は、DCI-P3 85%とイマイチなので、今どきの広色域化ディスプレイではないです。ただ、sRGBは110%なので、静止画(写真)編集には使える水準と言えます。
チラツキ対策は、FreeSync Premiumです。
FreeSyncにも対応表記が見られます。
画質面での補整機能は、黒挿入などの技術はみられません。
フリッカーフリーには対応です。
USB機器の入力遅延を防ぐLow Input Lag機能とあるのは、フレームバッファをとらずに、反応速度を高める仕組みです。
同社の製品の一部に搭載されているもので、アイオーデータの「スルーモード」と意味する所はだいたい同じかと思います。Freesyncとの併用はできません。
接続端子は、HDMI2.0が2系統、DisplayPort2系統です。
どちらでも、144Hzは通ります。
ディスプレイスタンドは、フルスペックのスタンドを装備します。
保証期間は、パネル部分は1年と少し弱いです。
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結論的にいえば、あと一歩何らかの個性が欲しかった感じの製品です。
それに加えて、保証がもう少し充実していれば、(値段次第で)わりと選べる機種にはなるかなと思います。
今回のお題
ゲーミングディスプレイのおすすめはどの機種?
というわけで、今回は、240Hz以上のフルHD解像度のゲーミングモニターの比較の2回目記事でした。
しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。
1・格安ゲーミングモニターの比較
レート:144Hz -165Hz
解像度:フルHD
予算:2万円〜
2・高速ゲーミングモニターの比較
レート:240Hz -390Hz
解像度:フルHD
予算:3.5万円〜
3・2.5Kゲーミングモニターの比較
レート:144Hz--240Hz
解像度:WQHD
予算:4万円〜
4・4Kゲーミングモニターの比較
レート:144Hz
解像度:4K
予算:10万円〜
5・曲面ゲーミングモニターの比較
レート:144Hz〜165Hz
解像度:フルHD WQHD UWWQHD
予算:3万円〜
6・ゲーミングモニターまとめ
=最終的なおすすめ機種の提案
液晶のみやすさ ★★★★★
スタンドの性能 ★★★★★
応答速度 ★★★★★
リフレッシュレート ★★★★★
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
最終回となる6回目記事(こちら)では、記事全体の「結論」として、価格別・目的別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきたいと思います。
引き続きよろしくお願いします。
6回目記事は→こちら