1回目記事からの続きです→こちら
1-2・ルンバ中級機の比較
2回目記事のトップバッターは、iRobot者のルンバの中級機の紹介からです。
入門機と同じく、2025年に大幅リニューアルされたことで、主にセンサー面で「現代化」が進みました。
このほか、在庫が残る旧 j5・J7シリーズも 、同時にみていきます。
1・ルンバなどロボット掃除機の比較
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:ルンバ 〈入門機〉
2・ルンバなどロボット掃除機の比較
2-1:ルンバ 〈中級機〉
2-2:ルンバ 〈上級機〉
3・アンカーのロボット掃除機の比較
3-1:アンカー
4・Ecovacsのロボット掃除機の比較
4-1:エコバックス 〈1〉
5・Ecovacsのロボット掃除機の比較
5-1:エコバックス 〈2〉
6・RoboRockのロボット掃除機の比較
6-1:ロボロック
7・世界のロボット掃除機の比較
7-1:ダイソン
7-2:TP-Link・シャオミ
8・ロボット掃除機の比較
8-1:最終的なおすすめの提案【結論】
今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で示したスペック面での「選び方の基本」を軸にしながら、各機の性能を、具体的に比べていきます。
ーーー
引き続き、以下では、高評価できるポイントは赤系の文字色で、イマイチなところは青字で表記していきます。
【2025年発売】
(カメラあり)
13・iRobot ルンバ Plus 505 Combo N185060
¥99,798 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
マッピング:レーザー(LDS)+TOFカメラ
物体認識:対応(動体不可)
(カメラなし)
14・iRobot ルンバ Plus 405 Combo G185060
¥99,789 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
マッピング:レーザー(LDS)
物体認識:
走行:ルート走行
本体サイズ:35.7cm
段差対応:2cmまで
隙間対応:高さ11cmまで
物体認識:対応(動体も可)
吸引力:
ステーション: ゴミ収集・モップ洗浄
床ふき: 高度(スクラブ式)
バッテリー:180分
Roomba Plus 505 Combo ロボットは、現行のルンバの中級機です。
こちらは、モップが自動洗浄できるステーションが付属するモデルになります。
なお、Roomba Plus 405も下位機です。
後述するように、上位機はモップの温風乾燥をしますが、下位機だと送風乾燥です。正直、清潔性の部分でこの方法だと、大きな課題があるため、下位機はおすすめできません。
加えて、後述する物体回避センサー(TOFカメラ)もない仕様です。
そのため、カメラで汚れを見つける「ダートディテクトテクノロジー」が使えないほか、床に落ちた小物などの回避においても多少の差があります。
---
結論的にいえば、とくにモップ乾燥の部分の違いは(QOLの部分で)かなり大きい差と言えます。上位モデルをおすすめします。
あとは、目立つ違いはないので、以下、同時にみていきます。
本体サイズは、幅が35.7cmで、高さが10.6cmです。
狭い隙間への対応力という部分では、より優秀な機種はある感じです。
段差は、対応できる段差の記述がないです。
機構的に言って、やはり、従来通りの2cmという理解で問題ありません。
センサーは、走行系は360度クルクル回るLDSセンサーです。
下位機の名称(ClearView LiDAR)と違い「Pro」という言葉が付属するClearView Pro LiDARです。具体的な性能差は示されませんが、何かしら処理が高度なっていると思われます。
一方、本機は本体前方にカメラセンサーがあります。
同社の旧機の場合、カメラセンサーがマッピングにも使われていましたが、今回は、全体のマッピングに使われると言うより 近接物体の把握と回避に使われるようです。
カメラの種類は非開示ですが、1回目記事(こちら)の「選び方の基本」で書いた区分だと(中級の)TOFカメラ式になるかと思います。
本物の「カラー写真」を撮っていた同社の旧機とは仕組み自体が変わっています。
いずれにしても、センサーから取得した情報を本機のAI(PrecisionVision AIテクノロジー)が瞬時に分析していく音になります。
部屋を瞬時に、正確にマッピングし、ムラなく掃除ができます。
このほか、段差赤外線センサー、フロアタイプセンサー(カーペットセンサ)、壁面移動センサー(壁検知)など、下位機種よりセンサー数は増えます。
1・ペットの排泄物
2・コード・ケーブル類
3・靴
4・猫用トイレ
5・犬猫の排泄物(固形)
障害物回避は、本機は可能です。
先述のように旧機とカメラの種類が変わりました。
カラー写真より情報量が限られるTOFカメラ式になった関係で、障害物に対する反応性は、旧機より高まったようです。
一方、動体(動く動物)を含めて、結構な数の物体を回避した上で、その写真から、次回からの回避の有無を設定する旧機の機能性は「省略」です。
ただ、ロボット掃除機の実際の運用面で言えば、回避について「瞬時の判断力」のが重要ということからの変更といえます。つまり、コストカットなどのネガティブな理由ではないかと思います。
ただ、エコバックスほかの他社の(20万円近い)製品は、「素早い上で、大量の物体を識別できる方式のカメラ(構造化ライト式)」を使っているので、そういった製品には負けるでしょう。
走行方式は、もちろん、マッピング走行方式です。
下位機と仕組みは同じですが、先述のように、TOFカメラ式なので、常の走行データから、ソファや机などの動かないタイプの障害物は、その位置情報をふまえて、回避行動をとるほか、地図上もに示されます。
地図上で進入禁止(水ぶき禁止)エリアなどが設定できるなどの部分は、下位機と同じです
吸引機構は、基本的に下位シリーズと変わりません。
ブラシは、Roomba 205と同じで、毛がラミしにくいゴム製のシングルアクションブラシです。
先述のようにルンバはモーター吸引力(PA)は非開示なので、モーター部分は何とも言えませんが、おそらく同じものだと思います。
薄手ならば、カーペットでも対応できます。
ゴミセンサーは、本機も、記載がないです。
旧機は、ピエゾセンサー(あるいは光センサー)で、状況に応じて吸引力を可変挿せていましたが、今回はそういた機能性の説明はないです
ただ、カメラを使う「ダートディテクトテクノロジー」が言及に値します。
ゴミ掃除時、ふき掃除時もですが、カメラがゴミを検知した際、そこを集中的に掃除する機能です。
センサーをうまく活かした機能と言えます。
バッテリーは、180分持続します。
満充電までに要する時間は4時間程度です。
なお、バッテリー寿命は3年ほどとみてください。
4849900 フィルター(3個)
¥3,131 Amazon.co.jp (2/20執筆時)
4837322 エッジクリーニングブラシ(3個)
¥2,323 Amazon.co.jp (2/20執筆時)
4849901 DualClean モップパッド 6個
¥3,939 Amazon.co.jp (2/20執筆時)
消耗品は、エッジブラシと、後述するモップパッドと、ゴミフィルターです。
下位機と型番は変わりますが、3回交換分セットである点は同じです。それぞれの価格もほぼ変わりません。
消耗品は、3〜6ヶ月ほどで交換との記載です。
ただ、先述のように、日本の一般家庭ならば、もっと長く保つでしょう。
このほか、シングルアクションブラシも消耗品(6〜12ヶ月)ですが、価格がまだ出ていないので、発売後書きます(加筆予定)
水ふきは、対応です。
ルンバでははじめてですが、回転モップ式になりました。
エコバックスほか、中国系各社がだいぶ前から採用していた方式ですが、この方式の場合、ステーションで「モップが自動で洗える」ため、採用されたと言えます。
本機の場合、モップ部分のアームは伸縮式なので、壁ぎわまで寄って清掃できます。ちなみに、後ほど見る、中国のXiaomiのロボット掃除機が、日本ではこの技術の採用で先行していました。
一方、パッドは10mmですがリフトアップできるので、カーペットを濡らさず水ぶきとゴミ掃除が一度にできる仕様です。
ただ、後ほど見る同社の上位機と違って、完全に持ち上がるわけではないので、毛の長いカーペットは、やはり「進入禁止エリア」にして使うことにはなります。
ごみステーションは、付属です。
先述のように、本機は、モップの自動洗浄もできるので「AutoWash 充電ステーション」という名前です。
仕組みは、エコバックスなど先行した中国勢とほぼ同じです。
水タンクの浄水を本機のトレイに流し込んで洗い、汚水ポンピングで汚水タンクに戻すという方式です。4週間分メンテフリーで使えるとされます。
清潔性は、一方、洗浄機能付きの場合、注意点です。
本機の場合、水洗いのあと温風乾燥で処理する方式です。数時間かけて洗浄しますので、その間はモップ回転音がある点が、設置上の注意点です。
一方、エコバックスなど他社機の場合、除菌温度の温水(70度)で処理する方式を取ります。こちらは「温風」です。
洗濯に例えると、お湯洗いのコインランドリーと、水洗いの洗濯乾燥機ほどの違いはある気がします。乾燥後のモップが生乾き臭がしないかは、多少「ひっかかかる」部分はあります。
この部分に繊細の方はもうすこし長期的に実使用者のレビューをみても良いかもしれません。Atlasも気になる方なので、そのうち加筆しようかなと思います(加筆予定)
4849916 交換用紙パック(3枚)
¥2,222 Amazon.co.jp (2/20執筆時)
消耗品は、下位機と同じ紙パックを用いており、仕組みも変わりません。
3パックセットでの販売で、1パックあたり最大75日交換不要とされます。
4826547 iRobot 床用洗剤 Supported by マジックリン
¥1,919 Amazon.co.jp (2/20執筆時)
このほか、コンボシリーズには専用洗剤も用意されます。
2025年以降の発売の下位機でも対応とされます。
こちらは給水(浄水)タンクに入れてもOKという仕様で、床を再度拭き取る必要もないです。ただ、床が特別な天然木などの場合は、この手のものは注意が必要でしょう。
【25年新アプリ】
Roomba Home
¥0 Apple Store
Roomba Home
¥0 Google play
ネットワーク機能も、本機も対応です。
使用するアプリや機能性は下位機の場合と同じです。
純正アプリで、間取りに応じた掃除の順番の指定や、予約など一通り可能です。
そのほか、Amazon Alexa、Googleアシスタント、Siriによる音声操作にも対応です。
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以上、Roomba Plus 505+ Comboの紹介でした。
回転式モップ採用で特に「水ぶき」部分が強力なのが目立ちます。
センサー部分も、TOFカメラ式で物体回避ができるので、細かいものが床に多いご家庭の場合、本機を導入する甲斐はある気がします。
動物などの動体検知に非対応ですが、本機は、ハイエンドクラスではなくあくまで「中級機」ですし、その範疇では、物体回避部分も「なかなか良い」水準だと言えます。
モップの洗浄方法は、先述のように個人的には懸念材料です。ただ、ここは、Atlasは若干神経質すぎるきらいがあるので、そこまで気にしなくても良いかもしれません。
ルンバブランドですし、純正モップを使って、指定された期間で交換していれば、問題ないと思います。
【2024年発売】
【自動ゴミ収集なし】
15・iRobot ルンバ コンボ j5 j517860
¥53,000 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
【自動ゴミ収集あり】
16・ iRobot ルンバ コンボ j5+ j557860
¥79,798 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
マッピング:カメラ+ジャイロ
走行:ルート走行
本体サイズ:33.9cm
段差対応:2cmまで
隙間対応:9cmまで
物体認識:対応(動体も可)
吸引力:
ステーション: ゴミ収集
床ふき: 対応
バッテリー:75分
ルンバ j5は、2024年登場のルンバの1世代前のスタンダード機です。
1つ上で見た、Roomba Plus 505+ Comboと同じグレードですが、アウトレット価格になっていて、いまだとやや安めです。
旧機の場合、ゴミステーションの有無で2グレードあります。
本体サイズは、両機種とも、幅が33.9cmです。
多少ですが、新機種より小型化です。
隙間も、高さ9cm以下なら対応です。
旧機にはなりますが、ルンバだけで言えば、隙間に入り込む力は高いです。
段差は、対応できる段差の記述がないです。
機構的に言って、従来通りの2cmという理解で問題ありません。
センサーは、新機種と構成が変わります。
こちらは、床面にある距離センサー(ジャイロ)と、本体前側のカメラセンサーという構成です。
1回目記事(こちら)の「選び方の基本」で書いたように、ジャイロは「イマイチ」なセンサーです。
しかし、本機の場合(新機種と違って)カメラセンサーがカラーです。また、マッピングにおいて、そちらの情報も使われます。
カラーのカメラセンサーの場合、処理すべき情報量が多いため、マップの作成速度が遅く、物体回避における瞬間的な反応速度は劣ると言えます。また、暗い場所での精度も難点です。
ただ、マッピング精度を含めた総合性能においては、少なくとも、値段差が示すほどの差はないと言えます。
実際、夜に掃除を済ませたいような会社などならばともかく、日本の一般家庭ならば、本機のセンサー構成は(今でも)「悪くない」ように思います。
1・ペットの排泄物
2・コード・ケーブル類
3・スリッパ・靴下・靴
4・ファブリック・衣服
5・リュックサック
6・ペットの食器・おもちゃ
7・猫用トイレ
8・クリスマスツリー
9・動体(猫や犬)
10・犬猫の排泄物(固形)
障害物回避は、新機種に比べても優れるといえ、本機の大きな特長です。
カラー方式のカメラセの搭載効果ですが、識別可能とされる物体は新機種より多いです。
動体識別ができることがはっきりと明言されているのは、このグレードだと、こちらの旧機だけです。
また、この世代だと、排泄物(固形)も対応で、ミスした場合、1回限りの無償サポートの表明もありました。
このほか、新機種でも簡単に触れましたが、カラー写真を撮れる点で、アプリ上で、一度検知した障害物を表示し、次回回避するか選べる機能性もありました。
走行方式は、本機もマッピング走行方式です。
総計10箇所まで部屋の区別ができます。
カメラを利用する方式なので、間取りと自己位置をほぼ正確に把握します。
そのため、スマホの設定で、進入禁止エリアを設定したり、逆に、(部屋レベルより細かい)特定の範囲の掃除指定ができます。
吸引機構は、一方、新機種と変わります。
こちらの場合、総ゴム製のデュアルアクションブラシを採用します。
新機種は、入門機と同じブラシ、つまり1本のシングルアクションブラシでした。
この部分の違いで、実際のほこりの吸引力は、むしろこちらが上でしょう。
先ほどの新機種の場合、新型の回転モップを搭載する関係で、ほこりの吸入口に十分なスペースが確保できなかったため、(やむなく)シングルアクションブラシを使っている気がしますので。
ただ、その分モーターの吸引力(真空度)を上げることで、吸う力の担保はなされているようなので、新機種だと問題があるという意味ではないです。
ゴミセンサーは、一方、搭載で、ピエゾセンサーです。
新機種で説明したカメラを使う「ダートディテクトテクノロジー」も付属です。
水ふきは、対応です。
ただ、先述のように、回転式モップはこの世代だと不採用で、同社の下位機と同じタイプのモップバッドです。
カメラセンサーで正確な間取り把握ができるため、水掃除禁止エリアの設定は、こちらでもできます。
【3個セット】
アイロボット 交換用紙パック 3個 4648034
¥1,818 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
ごみステーションは、上位機のみ付属です。
掃除機本体の30回分のゴミを貯められるとされ、最大1年間ゴミ捨て不要とされます。
ただし、モップの洗浄機能はないです。
4785636 iRobotリチウムイオンバッテリー
¥7,700 楽天市場 (5/23執筆時)
バッテリーは、75分持続します。
満充電までに要する時間は3時間程度です。バッテリー寿命は3年ほどとみてください。
【全製品セット】
・アイロボット 交換パーツセット 4747486
¥6,973 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
【単品各種】
・エッジクリーニングブラシ 3個 4650964
¥1,973 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
・ダストカットフィルター 3個入4651374
¥3,973 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
・デュアルアクションブラシ 4734806
¥3,980 楽天市場 (5/23執筆時)
消耗品は、以上のものです。
セット販売のが安いので、同時に買って備えても良いかと思います。
【24年までのルンバ用】
iRobot Home (classic)
¥0 Apple Store
iRobot Home (classic)
¥0 Google play
ネットワークは、本機も装備です。
ただ、入門機でも書いたように、25年以降の機種はアプリが変わりました。
本機は旧仕様のクラシックアプリになるため、今後新機能は加わらないでしょう。
ここは、唯一、残念なポイントと言えばそうです。
---
以上、ルンバのJ5シリーズの紹介でした。
いつまで在庫があるかは不明ですが、ある間は 505+ Comboの下位機として、選ぶのは「あり」かと思います。
とくに、あまり「水ぶき」にこだわらない場合、ほこりを吸う力は、本機の方が優秀です。物体回避も、緊急回避的な反応性は新機種のが良いとは言え、カラーカメラを使って正確なマッピングができます。
実際、夜間に使う可能性はなく、ペットがいないようなご家庭の場合、こちらで十分でしょう。
ただし、今の価格だから「おすすめ」という話です。既に見た、入門機の方がだいぶ「安い」状況になっていたら、そちらで十分かと思います。
ーーー
なお、本機に似た仕様の「プチ上位器」がいくつかあります。
以下、まとめてみていきます。
【2022年発売】
【自動ゴミ収集なし】
17・アイロボット ルンバ j7 j715860
¥51,979 楽天市場 (5/23執筆時)
【自動ゴミ収集あり】
17・アイロボット ルンバ j7+ j755860
¥65,800 楽天市場 (5/23執筆時)
マッピング:カメラ+ジャイロ
走行:ルート走行
本体サイズ:33.9cm
段差対応:2cmまで
隙間対応:9cmまで
物体認識:対応(動体も可)
吸引力:
ステーション: ゴミ収集
床ふき:
バッテリー:75分
第1に、ルンバj7とルンバj7+です。
こちらは、生産が終わっている旧機です。
もともとは上位シリーズだったので、名前はJ7ですが、あとから発売されたj5に比べて、こちらだけの特別な機能というはないです。
逆に、J5と比べる場合、こちらは水拭きは非対応になります。
ただ、【床拭きロボットの比較記事】でみた、同社のブラーバジェットm6と共感動作が可能なのは、こちらのみになります。
障害物回避は、発売時期の関係で、買ったままだと、対応する障害物が少ないままです。
ただ、オンライン・ファームウェア(iRobot OS 6.0)にアップデートすることで、新機種の対応水準になります。更新は無償です。
あとは目立つ違いはないです。
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結論的にいえば、水ぶき不要ならばこちらを選んでもOKでしょう。
ただ、価格差はもうないので、アウトレットセールでもなければ、選びにくいでしょう。
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【2023年発売】
【自動ゴミ収集なし】
18・iRobot ルンバ j9 j915860
¥64,000 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
【自動ゴミ収集あり】
18・iRobot ルンバ j9+ j955860
¥87,800 楽天市場 (5/23執筆時)
マッピング:カメラ+ジャイロ
走行:ルート走行
本体サイズ:33.9cm
段差対応:2cmまで
隙間対応:9cmまで
物体認識:対応(動体も可)
吸引力:
ステーション: ゴミ収集
床ふき:
バッテリー:75分
第2に、ルンバj9とルンバj9+です。
こちらも旧機ですが、上位機だったので、J5に対して機能性が高い部分があります。
J5・J7に比べてパワーアップしているのは吸引力です。
パワーリフト吸引の吸引力の2倍強化ができます。
おそらく、モーター出力(真空度)自体も、このグレードから強くなります。この部分で差があった昔の900シリーズに相当するのは、今だとこのクラスからと言えます。
一方、普通に吸引する場合は、下位機同様「標準」で掃除しますが、カーペットを検知した場合など「カーペットブースト」する感じで考えてください。
こうした仕組みをとるのは、ロボット掃除機の場合、騒音の問題と、バッテリー搭載量に限界があるという理由からです。
あとはAI学習の部分で、掃除状況の傾向をもとに、自動で掃除する場所の優先順位を計算し、有線実行する機能がある程度です。
ただし、両機とも「水ぶき」には非対応です。
下位機より機能性が及ばないのは、発売時期の関係と考えてください。
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結論的にいえば、カーペット対応力は、上位といってよいです。
ただ、価格面でもう値ごろ感もないですし、対応不要ならば先ほどの機種でよいでしょう。
【2025年発売】
19・iRobot ルンバ Max 705 Vac W155060
¥79,778 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
マッピング:レーザー(LDS)+TOFカメラ
走行:ルート走行
本体サイズ:35.5cm
段差対応:2cmまで
隙間対応:高さ10.5cmまで
物体認識:対応(動体不可)
吸引力:(強力)
ステーション:
床ふき:
バッテリー:210分
Roomba Max 705 Vacは、ルンバの中級機の中では上位といえる、「中の上」なグレードなモデルです。
こちらは、ゴミステーションは付属です。
しかし、水ぶき機能は、省略となります。
ようするに「床拭き専用の強力モデル」という位置づけです。
本体サイズは、幅が35.5cmで、高さが10.5cmです。
こちらも上に突起があるタイプなので、すき間対応力はそこまで高くないです。
段差は、本機も、2cm前後と考えて良いです。
センサーは、同時発売の下位機(505+)と同じです。
ようするに、上部にLDSセンサーが、前方にTOFカメラがつく方式です。
マッピング精度はしたがって、冒頭紹介した下位機(505+)と同じです。
したがって、説明はそちらをみて欲しいですが、簡単に繰り返せば、緊急回避が必要な際の反応速度に利点がある構成です。
1・ペットの排泄物
2・コード・ケーブル類
3・靴
4・猫用トイレ
5・犬猫の排泄物(固形)
障害物回避は、したがって、TOFカメラを使う方式で、識別対象も下位機と変わりません。
このグレードの旧機と違い、カラーカメラではないので識別できる対象は現状で少なめですが、先述のように、「反応速度」でそれをカバーするような方向性です。
走行方式は、本機もマッピング走行方式です。
下位機とできることも変わりません。
吸引機構は、一方、本機は、ゴム製のデュアルアクションブラシです。
下位機の場合、回転モップを搭載するスペースが必要なため、2025年からは、ブラシは1つのみの、シングルアクションブラシになりました。
本機は、ふき掃除機能がない部分でこの制限がないのでブラシが2系統搭載できています。
吸引力(真空度)は非公開ですが、日本初代の600シリーズに対して、吸う力が70倍とされていた下位機に対して、こちらは180倍との記載です。
数字の根拠は不明ですが、少なくとも下位機(505+)に対して「約2.5倍は吸う」ことは示されます。
この部分で、そこそこの毛の長さのカーペットでも(吸引口が届かない壁ぎわを除けば)それなりに、カーペットの奥まで「吸う」といえそうです。
薄手ならば、カーペットでも対応できます。
ゴミセンサーは、本機も、記載がないです。
ただ、TOFカメラによる「ダートディテクトテクノロジー」で、前方のゴミを発見すると、そこを往復して、ゴミを取りきる仕組みはあります。
一方、ゴミ量や床質に応じた、自動での運転強度の調整は非対応です。
ただ、カーペットだけ「ブースト」したい場合は、アプリで、カーペットの場所を指定し、そこだけ「最大運転」にしておけば問題ないという発想だと思います。
バッテリーは、最大210分持続します。
満充電までに要する時間は4時間程度です。
4849904 フィルター(3個)
¥3,132 Amazon.co.jp (2/20執筆時)
4837322 エッジクリーニングブラシ(3個)
¥2,323 Amazon.co.jp (2/20執筆時)
消耗品は、エッジブラシとゴミフィルターです。
こちらも、3回交換分セットで、値段も下位機とほぼ変わりません。
消耗品は、3〜6ヶ月ほどで交換との記載ですが、日本の一般家庭ならば、もっと長く保つでしょう。
先述のデュアルアクションブラシも消耗品(6〜12ヶ月)ですが、価格がまだ出ていないので、発売後書きます(加筆予定)
水ふきは、先述のように非対応です。
オプションでも対応しません。
4849916 交換用紙パック(3枚)
¥2,222 Amazon.co.jp (2/20執筆時)
ごみステーションは、付属です。
消耗品は、同社の入門機と同じです。
3パックセットでの販売で、1パックあたり最大75日交換不要です。
ステーションの場合、結構長いことゴミが入れっぱなしになるので、(消耗品費はかかるものの)ゴミパック式のほうが、安心でしょう。
【25年新アプリ】
Roomba Home
¥0 Apple Store
¥0 Google play ネットワーク機能も、本機も対応です。
使用するアプリや機能性は下位機と同じです。
Amazon Alexa、Googleアシスタント、Siriによる音声操作にも対応です。
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以上、Roomba Max 705 Vacの紹介でした。
ゴミ掃除の部分では、ルンバでは最も「強力」でしょう。
吸引力(真空度)は非開示ですが、他社上位機機は、ほぼ、ふき掃除対応です。
本機は、モップがない部分で、風経路に余裕が出せるので、おそらく、粉の値段の現行機で「最も吸う」と言って良いでしょう。
フローリング中心ならばこの出力は不要でしょうが、1室カーペットの部屋がある場合などは、そのスタミナを含めて、本機は導入意義があるでしょう。
ただ、カーペットブーストような機能性はないので、スマホアプリで、しっかり、部屋ごとの強度を指定して使った方がよいでしょう。そうしない場合は、在宅中だと、静音性が「課題」となります。
2-2・ルンバのハイエンドシリーズの比較
続いて、ルンバ「ハイエンド」となる、10Maxシリーズの比較です。
このグレードは、2025年のモデルチェンジ以前の製品なので、ここまでみた製品と、異なる部分もあるので、そこを含めて解説します。
ここは、エコバックスなどの「中国勢」がもともと強いですが、このグレードだと、ルンバも良いです。
【2023年発売】
【ゴミ収集・自動洗浄あり】
20・ルンバ コンボ 10 Max robot +AutoWash X085860
¥199,798 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
【ゴミ収集のみ】
20・ルンバ コンボ 10 Max robot +AutoEmpty X055860
¥169,798 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
マッピング:カメラ+ジャイロ
走行:ルート走行
本体サイズ:33.9cm
段差対応:2cmまで
隙間対応:高さ10cmまで
物体認識:対応(動体も可)
吸引力:
ステーション: ゴミ収集・モップ洗浄
床ふき: 高度(リフト式)
バッテリー:
ルンバ コンボ 10 Maxは、たルンバの最上位シリーズです。
2機種ありますが、違いは、ゴミステーションの部分です。
下位機の場合、後述する、モップの自動給水・洗浄・乾燥機能が未付属になります。
シンプルな「ごみステーション」となります。
本体サイズは、両機種とも、幅が33.9cmです。
隙間対応(9cm)、段差対応(2cm)を含めて、Jシリーズと変わりません。
つまり、問題のない性能です。
センサー構成は、一方、2024年機なので、LDSセンサーがない時代の旧構成です。。
床面にある距離センサー(ジャイロ)と、本体前側のカメラセンサーという構成になります。この時代の場合、マッピングのメインセンサーは、カメラセンサーでした。
下位機でも触れましたが、この世代だとカメラがカラーカメラで、マッピングにおけるメインセンサーでした。
先述のように、この方式には欠点もあります。
繰り返せば、処理すべき情報量が多いため、マップの作成速度が遅く、物体回避における瞬間的な反応速度は劣る点、または、カメラの特性上、暗い場所での精度が出せない点です。
本機の場合、高級なハイエンドですから、ここはやはり難点と言わざるを得ないでしょう。
1・ペットの排泄物
2・コード・ケーブル類
3・スリッパ・靴下・靴
4・ファブリック・衣服
5・リュックサック
6・ペットの食器・おもちゃ
7・猫用トイレ
8・クリスマスツリー
9・動体(猫や犬)
10・犬猫の排泄物(固形)
障害物回避は、ただ、カラーカメラの利点で、新機種(下位機)より良いです。
パワーは、デュアルアクションブラシです。
吸引力(真空度)は非開示なので正確なことは言えませんが、この種のモップを装備する、既に見た同社の705と遜色はないでしょう。
実際カーペット対応ということで、同じ「ルンバマックス」というシリーズ名をあてています。
水拭き機構は、回転モップは不採用です。
その部分で言えば、繰り返し往復することで汚れを落とす「スマートスクラブ」という機能性はありますが、下位機より「ゴシゴシ」こする力は弱いです。
ただ、写真のようなリフトアップ構造は、言及に値するでしょう。
リフトアップ機構は、段差・床面センサーなどでカーペットを検知した場合、持ち上げるので、床を塗らしません。
下位機の場合、リフトアップは1cmですが、こちらは完全に持ち上げるので、それなりの厚めのカーペットにも「乗れる」部分が利点です。
他社機でも、構造的に、ここまで持ち上がる製品はないのでルンバの良い部分で個性と言えます。
このほか、この構造だと本体を裏返さず、モップの交換・着脱ができます。
割と便利に思えます。
モップは本機も消耗品です。洗濯して何回も使えます。メンテは、洗濯機で洗う(要自然乾燥)こともできますが、ぬるま湯での手洗いでも十分綺麗になります。
ステーションは、ゴミ収集だけでなく、モップの自動洗浄・給水・乾燥に対応します。
上部に水タンクの水を洗浄に使い、汚水をポンプアップする構造です。
水タンクは3L、汚水タンクは、2.5Lのサイズです。
フロントドアを開けての準備・メンテで、使いやすさに配慮があるのが、ルンバらしいです。
洗浄は、ステーションに戻ったルンバが前後に何度も往復しながら、回転ローラで「ゴシゴシ洗い」するという方式です。その後、汚水を捨て、モップを風乾燥させていきます。
この方式の場合、洗浄・乾燥時に掃除機のモーター音と乾燥音が結構します。
また、下位機と同じで、温水洗浄でしません。
バッテリーは、持続時間についての明記が現状でないです。
おそらく、この世代だと、75分だとは思います。
【3個セット】
アイロボット 交換用紙パック 3個 4648034
¥1,818 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
消耗品は、紙パックです。
一方、ゴミの収納量は最大60日という表記です(下位機は最大1年)。
対応床面積が多いので下位機の消耗品より短く見積もっている可能性はあります。ゴミパック収納部分の容積があまり大きくないからかもしれません。
・交換パーツキット 4812263
¥7,700 楽天市場 (5/23執筆時)
・モップパッド単品 2枚 4787036
¥2,970 楽天市場 (5/23執筆時)
¥3,980 楽天市場 (5/23執筆時)
そのほかの消耗品は、こちらになります。
【24年までのルンバ用】
iRobot Home (classic)
¥0 Apple Store
iRobot Home (classic)
¥0 Google play
ネットワーク機能は、こちらも、Wi-Fiが標準搭載です。
アプリは、全機とも共通で、同社のiRobot Homeアプリを利用します。
下位機でも書いたのですが、2025年以後、アプリが変わっています。
本機は、旧シリーズ用のアプリです。最上位機ですが、今後更新されるかは「classic」という名前が添付されたことでかなり微妙です。
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以上、ルンバ コンボ 10 Maxの紹介でした。
カーペットを濡らさず、モップ交換なしで、同時掃除できるリフトアップが注目点です。
「リフト」できる機種は他にもありますがここまで持ち上がるのは、本機だけですので、毛の長めのカーペットがあるご家庭は候補にできるでしょう。
ただ、先述のように、本機は2025年に更新されたモデルではないです。今後後継機が出るかも若干不明瞭です。
ハイエンドクラスの高級品ですし、今選ぶとしたらこの部分はネックでしょう。
そのほか、センサー構成も(ルンバとしては)旧仕様な部分も、注意点です。
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【2023年発売】
【ゴミ収集・自動洗浄あり】
21・iRobot ルンバ コンボ j9+ c975860
¥198,800 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
【ゴミ収集のみ】
21・iRobot ルンバ コンボ j9+ SD c955860
¥169,800 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
マッピング:カメラ+ジャイロ
走行:ルート走行
本体サイズ:33.9cm
段差対応:2cmまで
隙間対応:高さ10cmまで
物体認識:対応(動体も可)
吸引力:
ステーション: ゴミ収集・モップ洗浄
床ふき: 高度(リフト式)
バッテリー:75分
なお、ルンバ コンボ j9+は、2023年末に登場した製品で、10 Max+の旧機にあたります。
「リフトアップ」対応で、センサーも、走行系の部分も新機種とは差がないです。
一点のみ、新機種では、先述のカメラによるダートディテクトの精度の向上は見られますが、そこまで大きな違いではないでしょう。
こちらも、2機種あります。
上位機は、ステーションでの自動給水に対応です。
一方、10 Max+とことなり、モップの自動洗浄・乾燥は不可で、できるのは給水のみです。
つまり、床・カーペットの「ほこり掃除」をし、水を給水しつつ「水ぶき」をし、適宜充電しながら掃除を終わらせるまでが、「自動化」できる製品です。
1日の終わりには、生乾きのモップは洗わないといけない部分で、完全自動というより「セミオート」までの機能性です。
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結論的にいえば、現状では、現行機とさほどまで価格は変わらないので、選択肢にはしにくいでしょう。
ただ、アウトレット価格で安めで出ていた場合で、リフトアップがどうしても欲しい場合は、モップ部分の洗浄自動化は特に必要ないならば、選択肢にできます。
次回につづく!
ロボット式掃除機のおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、各社のロボット掃除機の比較の2回目記事でした。
しかし、記事はまだまだ「続き」ます。
3・アンカーのロボット掃除機の比較
3-1:アンカー
4・Ecovacsのロボット掃除機の比較
4-1:エコバックス 〈1〉
5・Ecovacsのロボット掃除機の比較
5-1:エコバックス 〈2〉
6・RoboRockのロボット掃除機の比較
6-1:ロボロック
7・世界のロボット掃除機の比較
7-1:ダイソン
7-2:TP-Link・シャオミ
8・ロボット掃除機の比較
8-1:最終的なおすすめの提案【結論】
次回の3回目記事(こちら)では、米国由来の企業で、バッテリーでも有名なANKERの製品をみていきます。
センサーの性能 ★★★★★
掃除のスピード ★★★★★
すきま対応力 ★★★★★
バッテリー ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回記事(こちら)では、全体の結論として、目的別・価格別のAtlasのおすすめ機種を提案ししていきます。
よろしくお願いします。
3回目記事は→こちら