1回目記事からの続きです→こちら
6-1・シャープのサウンドバー
5回目記事は、シャープのサウンドバーの紹介からです。
同社の場合、主に同社の発売する特定のテレビ向けの製品です。
1・サウンドバーの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:ヤマハ〈日本〉
1-3:ソニー 1〈日本〉
2・サウンドバーの比較 (2)
2-1:ソニー 2〈日本〉
2-2:JBL〈米国〉
3・サウンドバーの比較 (3)
3-1:BOSE〈米国〉
3-2:POLK Audio〈米国〉
4・サウンドバーの比較 (4)
4-1:パナソニック〈日本〉
4-2:SONOS〈米国〉
4-3:ゼンハイザー 〈ドイツ〉
5・サウンドバーの比較 (5)
5-1:DENON〈日本〉
5-2:harman/kardon〈米国〉
5-3:Bowers & Wilkins〈英国〉
5-4:Cretive〈シンガポール〉
5-5:TVS REGZA(東芝)〈日本〉
6・サウンドバーの比較 (6)
6-1:シャープ〈日本〉
6-2:LG〈韓国〉
6-3:TCL・ハイセンス ほか
7・サウンドバーの比較 (7)
7-1:最終的なおすすめの提案【結論】
今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた「選び方の基本」に沿いながら、各機をみていきます。
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また、以下ではいつものように、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【2023年発売】
50・シャープ AQUOSオーディオ HT-SB700
¥25,070 楽天市場 (7/10執筆時)
チャンネル数:2.0.2ch
実用最大出力:合計70W
TVとの接続:光 HDMI(入出力)
サブウーハ接続: 内蔵式
ネットワーク:Bluetooth (AAC)
ハイレゾ音源:
パススルー: eARC
サイズ:幅520×高さ72×奥行113mm
HT-SB700は、シャープのが発売する小型のサウンドバーです。
サイズは、幅520×高さ72×奥行113mmです。
高さが7.2cmあるので、畳などの座り生活の場合は、TVに目線が被らないか注意です。
しかし、幅は52cmと、全機通しても「最短」なので、設置柔軟性は高いです。
チャンネル数は、2.0.2ch方式です。
構成は、左右のウーファー2基と、天井方面のハイトスピーカー2基です。
そして、ユニークな配置のバスレフダウトが、低音域を補います。
ユニットサイズは公開されませんが、ハイトスピーカー付きで、ドルビーアトモスほかの音源を、リアルで3D立体再生できるのは、小型機としては珍しいです。
ステレオ音源なども、リアルなハイトスピーカーがあるので、アップミックス処理で、それなりの再現性は得られるでしょう。
バーチャルサラウンドは、技術として非搭載です。
ただ、リアルなハイトスピーカーがありますし、小型ユニットなので、これで良いでしょう。
サウンドモードは、「映画・音楽・ニュース・ナイト(小音量)・ダイレクト」の各モードです。
ダイレクトは、DENONの「ピュアモード」などと同じで、音響処理をせず、そのまま出すモードです。
サブウーファー(重低音)は、未付属です。
先述のように、エレファント型のバスレスで低音を伸ばす方向ですが、総合出力70Wという部分を含めて、低音の厚みはクラス相応です。
TVとの接続は、光ケーブルか、HDMIケーブルです。
ただ、本機は、4Kパススルー非対応ですので、eARC対応のテレビを買った上で、HDMIケーブルでつなげないと、ハイトスピーカーの音質が活かせないでしょう。
ここは、今回の1回目記事の「選び方の基本」で説明した通りです。
スマホなどの音源再生は、Bluetoothで対応できます。
転送時の音質(コーデック)はSBCほか、iOS系もフォローするAACに対応です。
ハイレゾ音源の再生は、非対応です。
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以上、シャープのHT-SB700の紹介でした。
仮想ではなく、リアルな「ドルビーアトモス」が再現できる「超小型機」という明確なコンセプトがある機種です。はっきりしたコンセプトがあるので、そこに興味のある方はよいでしょう。
低音は、先述のように、同じ価格帯のサブウーファ内蔵型に比べると弱いでしょうが、さほど広くない部屋で利用するのに向くサイズという部分も含めて、ソファなどを利用しつつの、近接設置ならば、十分でしょう。
逆に、小音量の再生ならばこういった機種は得意と言えるので、寝室などには良さそうに思えます。
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【2024年発売】(補足予定)
51・シャープ AQUOSオーディオ HT-SB117
¥28,490 楽天市場 (7/10執筆時)
チャンネル数:2ch
実用最大出力:合計50W
TVとの接続:光 HDMI(入出力)
サブウーハ接続: 内蔵式
ネットワーク:Bluetooth (SBC)
ハイレゾ音源:
パススルー::
サイズ:幅920×高さ63×奥行99mm
なお、2024年に同社の下位機となる HT-SB117という製品が販売になりました。
ただ、本機は、普通のステレオ(2.0ch)で、出力も50Wです。
小型機ならば(32型以下の)小型テレビ用としてプレゼンスもありそうですが、本機は、長さ920mmと大型です。
「かんたん」「手軽」「シンプル」などを宣伝文句にしての販売ですが、今どき(いまさら)このクラスの「普通のステレオ」のサウンドバーを、大手が出す理由が不明です。
なにかしら、TVとのセット販売の「通販番組のおまけ用」的なニオイがする製品です。
1万円以下の価格になったら、別の観点もあるかもしれませんが、現状の価格など、おすすめできません。
6-2・LGのサウンドバー
続いて、LGのサウンドバーです。
同社の場合も、主には自社テレビ用に売られます。
壁掛け向きが多い商品展開からそうしたニーズもある企業だからでしょう。
【2020年発売】
52・LGエレクトロニクス SN7CY
¥27,800 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:3.0.2ch
実用最大出力:合計160W
TV接続:光音声 HDMI
サブウーハ接続:
ネットワーク:Bluetooth (SBC)
ハイレゾ音源::
パススルー:4K対応
サイズ:幅890×高さ65×奥行119mm
SN7CY は、LGエレクトロニクスが販売する入門用のサウンドバーの上位機です。
サイズは、幅890×高さ65×奥行119mmです。
木穂的に大画面用といえます。
チャンネル数は、3.0.2chです。
左右にウーファー(52×99mm)が1基ずつと、センターに50mmのウーファーが1基です。
加えて、上方に向けた、ハイトスピーカーが2基という構成です。
サブウーファー(重低音)は未搭載です。
低音は、本体後部に2基のパッシブラジエータで補う方式です。
50Hzまでの再生が可能とのことですが、搭載機よりは劣ります。
アンプは、総合160Wです。
バーチャルサラウンド再生は、特段の仕組みはないです。
ただ、上向きのハイトスピーカーがあるので、リアルで3Dサラウンドに対応できます。
フォーマットは、Dolby AtmosとDTS:X双方に対応できます。
サウンドモードは、映画、音楽、標準、低音強化の選択が可能です。
そのほか、同社のテレビではお馴染みのAIサウンドプロ搭載で、試聴中の番組ジャンルを分析して、その映像に自動で合わせて、サウンドを調整する機能が搭載です(AIサウンドプロ)。
一方、セリフを強調するモードボタンはないですが、スピーカー構成的に、「標準」でも聞きとりしやすいほうかと思います。
音質は、LGは音響メーカーではないです。
イギリスのMeridian Audioにチューニングを依頼しているようです。
TVとの接続は、HDMIと光デジタル端子に対応です。
スマホなどの音源再生は、Bluetoothのみ対応で、SBCのみ対応です。
4Kパススルー機能は、対応ですが、HDRについては未記載です。
ハイレゾ音源の再生にも非対応です。
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以上、LGのSN7CY の紹介でした。
3ch機ですので、テレビのセリフは聴きやすいでしょう。
また、上部にハイトスピーカーがあるので、(バーチャルではなく)リアルに3Dサラウンドが楽しめる機種でもあります。
一方、サブウーファーは未搭載なので、迫力という部分ではすこし劣るかもしれません。
しかし、3.2ch機としては値段が安いです。LG製テレビのユーザーで、3Dリアルサラウンドを実現したい方は、良い選択肢の1つでしょう。
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【2025年発売】
53・LGエレクトロニクス LG Soundbar S20A
¥19,227 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:2.0ch
実用最大出力:50W
TV接続: HDMI
サブウーハ接続:
ネットワーク:Bluetooth 5.3 (SBC AAC)
ハイレゾ音源::
パススルー:
サイズ:幅650×高さ63×奥行99mm
なお、本機の下位機となるのが LG Soundbar S20Aです。
サイズは、幅650×高さ63×奥行99mmです。
各社見られる「ミニサイズ」なサウンドバーのLG版です。
チャンネル数は、ただ、普通の2.0chです。
解説に「サブウーファー内蔵」とありますが、チャンネル数としては、2.1chではなく、2.0chです。
ユニットサイズは不明ですが、トゥイーターと(サブ)ウーファーの2WAYのステレオのようです。
アンプも総合50Wなので、特段の個性はないです。
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結論的にいえば、サイズ面のほかは、先ほど書いた「AIサウンドプロ」ほどしか個性がない製品です。
リビング用としては、出力からしてもそこまで音質は強化できませんので、LG純正を選ぶにしても、他機が良いようには思います。
【2024年発売】
54・LGエレクトロニクス LG SoundBar SE6S
¥24,990 楽天市場 (7/10執筆時)
チャンネル数:3.0ch(注)
実用最大出力:合計100W
TV接続:光音声・HDMI(入出力 各1)
サブウーハ接続:
ネットワーク:Bluetooth (SBC AAC) Wi-Fi4
ハイレゾ音源:
パススルー:4K HDR +eARC
サイズ:幅800×高さ315×奥行63mm
LG SoundBar SE6Sは、LGが販売するサウンドバーの中級機です。
後ほど見る上位機に続いて出た製品で、同じく、立体サラウンド部分に面白い工夫がある製品です。
サイズは、幅800×高さ315×奥行63mmです。
上位機より短めで、また、コンパクトです。
チャンネル数は、3.0chです。
ドライバーサイズの公開はないですが、左・右に横向きにレーストラック型のウーファーが1基、中央に、おそらく10mm程度のトゥイーターとその左右に2基のウーファー2基みられます。
総計5基のスピーカーです。その上で、前後に4つのパッシブラジエータを装備して、低音を強化する仕組みです。
サブウーファー(重低音)は、サイトの説明を見ると内蔵ですが、チャンネル数としては3.0chなので未付属としておきます。
先述の、センタースピーカー脇の2基が、実際その役割をするという意味だと思います。
総合出力は、ただ、100Wですので、少なくとも、重低音を最優先した製品ではないでしょう。
一方、本機は、LGテレビと組み合わせてこそ、本領を発揮すると言えます。
自社のテレビの内蔵スピーカーと連動して、サラウンドを構築できる機能(WOW Orchestra)があるからです。同社のOLEDの最高級テレビ(4.2ch)と合わせて使えます。
テレビの内蔵スピーカーを活かす発想は、ソニーと同じですが、実際良いように思います 。
テレビ画面(リモコン)でサウンドバーの設定ができるWOW Interface機能も装備です。
サウンドモードは、コンテンツに合わせて自動で適切な音場を選ぶAIサウンドプロが搭載です。
加えて、映画・クリアボイスプロ・スポーツがなどがマニュアルで選べます。
サラウンド再生は、対応です。
規格としては、Dolby Atmos・DTS:Xをフォローしますが、処理は独自のものです。
LGの場合、「トリプルレベル空間音響」という機能名ですが、自社技術で仮想的に、立体サラウンドを再現できる仕組みがあります。
自動調整(AIサウンドプロ)かシネマ選択時ですが、独自の計算で、テレビを中心として、上下3層に音を区別して出力します。2chのステレオデータも、しっかりマルチチャンネルの3Dに再計算しています。
後ほど上位機で説明するように、リアフィールドの再現はこの仕組みだと非対応といえますが、それでも、十分に楽しめそうです。
TVとの接続は、HDMIと光デジタル端子に対応です。
eARC対応なので、簡単にドルビーアトモスを含むデータを活かせます。
スマホなどの音源再生は、SBC・AACほか、Wi-Fiに対応します。
Wi-Fi4(11n)の水準ですが、まあ問題ないです。
Chrome Cast Build--in対応で、Airplay2対応です。
音声AIとの連携もGoogle HomeとAmazon Alexaをフォローできます。
なお、両AIともシステムに内臓はしていないので、あくまで、対応スピーカーは別に必要です。
4Kパススルー機能は、対応です。
また、ゲーミング用ですがVRR / ALLMのパススルーの表記もあります。
ハイレゾ音源の再生には、非対応です。
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以上、 LG SoundBar SE6S の紹介でした。
実質的には、LGの2023年以降のテレビ専用と言えます。
続いてみる上位機の方とは、かなりの性能差はありますが、価格差を考えると、欲しいLGテレビユーザーも多そうです。
特に、LGの4Kで、3D立体サラウンドを楽しむには(純正構成では)この方法が最安です。
映画館のような、包み込まれるような臨場感で、映画などを楽しみたい場合、候補として良いです。
【2023年発売】
55・LGエレクトロニクス LG SoundBar SC9S
¥80,560 楽天市場 (7/10執筆時)
チャンネル数:3.1.3ch
実用最大出力:合計400W
TV接続:光音声 HDMI
サブウーハ接続:
ネットワーク:Bluetooth (SBC AAC) Wi-Fi4
ハイレゾ音源:
パススルー:4K HDR +eARC
サイズ:幅975×高さ125×奥行63mm
LG SoundBar SC9S は、LGが販売するサウンドバーの上級機です。
外付けの「サブウーファー」が付属する製品です。
サイズは、幅975×高さ125×奥行63mmです。
他機でも使えますが、サイズ感としては、【有機ELテレビの比較記事】で見ている同社の「超薄型OLEDテレビ」に合わせて使ってもらえるような展開でしょう。
チャンネル数は、3.1.3chです。
写真のように、ハイトスピーカーが、左・中央・右と3連です。
前方向にも、同じく、左・中央・右との3連で、あとはサブウーファーです。
上方向の3連がユニークです。
ドルビーアトモスは、最大「9.1.6ch」までの規格で、6ch時だと「トップセンター」の構成はあります。とはいえ、前方だけ3chというのは少し「変化球」です。
先ほどの機種もですが、LGの3D対応機の場合、自社のエンジン(3Dエンジン)で、頭部伝達関数(HRTF)による仮想レイヤーで、独自計算で音わけしています。
もちろん意味はあります。
ただ、本機はサラウンドスピーカーは未搭載ですので、リアスピーカーの再現性はないです。
しかし、下位機同様、本機は、LGの最新テレビの「周辺機器」的な色合いが強いです。
自社のテレビの内蔵スピーカーと連動して、サラウンドを構築できる機能(WOW Orchestra)があります。
例えば、同社のOLEDの最高級テレビと合わせる場合、最大「9.1.5ch」(相当)となるので、それとの連携をふまえると「たいへん豪華」でしょう。
LG SPQ8-S
¥(14,200)
そのほか、海外だと100ドルくらいでワイヤレススピーカーとレシーバーセット(総合140W)が先行発売されています。
そのうち出るかもしれません(要確認)こちらでも足すと、5.2.3chになるでしょう。
サブウーファー(重低音)は、ワイヤレス仕様の220Wです。
総合出力は、合計で400Wですので、値段相応に強力です。
最近は内蔵でも合計でこれくらいになる機種はありますが、やはり(邪魔ですが)外付けウーファーが合った方が、重低音は厚いです。
むろん、この部分は「何をとるか」という話なので、一長一短がある話ではあります。
サウンドモードは、コンテンツに合わせて自動で適切な音場を選ぶAIサウンドプロが搭載です。
加えて、映画・クリアボイスプロ・スポーツ・音楽・ゲーム・低音強化がマニュアルで選べます
サラウンド再生は、本機は、上に3chなので、Dolby Atmos・DTS:X ・IMAX Enhancedの3D音源が「リアル」再生可能です。
下位機種同様、頭部伝達関数に基づく独自の計算で、トップ3chで制御されます(トリプルレベル空間音響)。
したがって、本機も、2chのステレオデータも、しっかりマルチチャンネルの3Dに再計算して「バーチャル再生」します。
ただ、先述の増設リアスピーカーなしでは、この製品もリアフィールドは作り出されないようです。
リアも完全な再現を目指したい場合、LG製のテレビ側のスピーカーで対応しているか、リアスピーカーの増設が必要とのことのようです。
TVとの接続は、HDMIと光デジタル端子に対応です。
スマホなどの音源再生は、SBC・AACほか、Wi-F4iに対応します。
こちらもWi-Fi4(11n)の水準ですが、問題ないです。
音声スピーカーとのリンクも含めて、下位機と仕様は変わりません。
4Kパススルー機能は、対応です。
こちらも、ゲーミング用ですがVRR / ALLMのパススルーの表記もあります。
ハイレゾ音源の再生は、やはり、非対応です。
一方、このグレードからは、マイクを利用して、設置環境に合わせるキャリブレーション機能の提供もあります(AI ルームキャリブレーションプロ)。
高級機らしい機能です。
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以上、LG SoundBar SC9S の紹介でした。
本機も、実質的には、LGの2023年以降のテレビ専用と言えます。
とくに、同社のテレビでは最もスピーカーユニット数(チャンネル数)が多い、同社のOLEDテレビの最上位機と合わせる場合は、かなりのチャンネル数になるでしょう。【有機ELテレビの比較記事】で見ている製品です。
その場合、テレビの内蔵スピーカーも活かしつつ「相当な」マルチチャンネルにできます。ここまでのチャンネル数をこの予算で実現できる機種は「他にはない」ように思います。
テレビも合わせて購入検討している方の場合は、検討するべきサウンドバー(あるいはテレビ)の1つになるでしょう。
【2023年発売】
56・LGエレクトロニクス LG SoundBar SG10TY
¥125,400 楽天市場 (7/10執筆時)
チャンネル数:3.1ch
実用最大出力:合計420W
TV接続:光音声 HDMI
サブウーハ接続:
ネットワーク:Bluetooth (SBC AAC) Wi-Fi4
ハイレゾ音源:
パススルー:4K HDR +eARC
サイズ:幅1446×高さ150×奥行33mm
LG SoundBar SG10TY は、LGが販売するサウンドバーの「スリム型」の上級機です。
サイズは、幅1446×高さ150×奥行33mmです。
かなりの大型テレビと合わせるのに向く幅ですが、奥行の薄さは注目点です。
せっかく壁掛けで、サウンドバーの出幅があるとたしかに残念感があるので良い開発でしょう。
チャンネル数は、3.1chです。
ユニットサイズは非公開ですが、薄型ユニットが、左右とセンターに3連です。出力はどれも40Wになります。
先ほどの機種と比べると、ハイトスピーカーはないです。
仕組み的に仕方ないですが、海外レビューをみても、リアの表現力と、高さ表面の表現力は、先ほどの機種に負けます。
ただ、これは、形状的な限界であり、仕方ないです。
サブウーファー(重低音)は、ワイヤレス仕様の220W(RMS)です。
総合出力は、合計で400Wですので、値段相応に強力です。
最近は内蔵でも合計でこれくらいになる機種はありますが、やはり(邪魔ですが)外付けウーファーが合った方が、重低音は厚いです。
むろん、この部分は「何をとるか」という話なので、一長一短がある話ではあります。
サウンドモードは、こちらも自動のAIサウンドプロが搭載です。
下位機同様、マニュアル設定もできます。
サラウンド再生は、一方、下位機と同じで、トリプルレベル空間音響の記載があります。
ただ、ハイトスピーカーがないので、その表現力は、先ほどの機種とは異なります。
TVとの接続は、HDMIと光デジタル端子に対応です。
スマホなどの音源再生は、SBC・AACほか、Wi-Fi4ですがWi-Fiに対応します。
Chrome Cast Build--でもAirplay対応です。
Google HomeとAmazon Alexaをフォローできます。
あとの部分は、1つ上の製品とほぼ同じです。
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以上、 LG SoundBar SG10TYの紹介でした。
外観部分にやはり個性があり、そこを評価するべき機種です。
音質は、とくに、2D/3Dサラウンドの部分で、やはり薄型であるサイズ感を反映していますが、音質も音圧もしっかりしたスペックですので、部屋の美観を重視したい場合、選択肢の1つになり得ます。
逆に音質を優先するならば、先ほどの機種でしょう。
6-3・その他のサウンドバーの比較
最後に、ここまで紹介できなかった各社の製品のうち、Atlasの目に付いたものを、まとめて「ざっくり」ですが紹介します。
テレビ製造メーカーの製品が中心です。
【2024年発売】
57・ハイセンス HS2000N
¥11,800 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:2.1ch
実用最大出力:合計180W
TV接続:光 HDMI(出力1) 同軸
サブウーハ接続:内蔵式
ネットワーク:Bluetooth (SBC)
ハイレゾ音源::
パススルー:
サイズ:幅800×高さ62×奥行105mm
HS2000Nは、中国のハイセンスが販売する入門用のサウンドバーです。
音響専門メーカーではないですが、サブウーハーを装備する製品では「最安クラス」であり、存在感があります。
旧機のHS214は、低価格サウンドバー部門において日本の賞レースではお馴染みの製品でした.
そちらから、低音をより強化した後継機になります。
サイズは、長さ800×高さ62×奥行105mmです。
旧機から、少し大きめになりましたが、それでも他機と比べれば小さめ水準です。
チャンネル数は、2.1chです。
左右のフルレンジは44×100mmのレーストラック型ウーハーです。
高音域を担当するトゥイーターをあえて入れず、ウーファーのユニットを大きめとったといえます。
サブウーファー(重低音)は、内臓です。
ユニットサイズは、75×160mmと大きめで、60Wです。
総合で、180Wですので、価格からするとやはり強いです。
音質は、したがって、やはり低音重視です。
ただし、国内他社と同様に、映画・ニュース・音楽の3モードがあり、ある程度、ニュースなどの中音域に配慮もあります。
バーチャルサラウンド再生は、対応です。
規格としては、DTS Virtual Xに対応するので、2chデータも仮想的に3Dサラウンドにします。
若干面倒な話ですが、本機の場合(eARC非対応なので)HDMI端子から入ってくるデータは、48kHz/16bitに圧縮されたDolby Digital Plus 7.1chです。
そのデータをDTS Virtual Xで再計算して、立体サラウンドにしています。
同等規格のドルビーアトモスには非対応ですが、ここは問題ないでしょう。
サウンドモードは、映画・音楽とニュース・ゲーム・スポーツ・ナイトが搭載です。
自動調整はできないものの、ニュースの「クリアボイス」が使えるのは評価できます。
低音域も、他機同様に段階調整できます。
スマホなどの音源再生は、Bluetoothのみ対応で、SBCのみ対応です。
4Kパススルー機能は、非対応です。eARCも非対応です。
ハイレゾ音源の再生にも非対応です。
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以上、ハイセンスのHS2000Nの紹介でした。
2024年の新型で、低価格製品ですが、総合180Wと、入門機としてしっかり低音域にしっかりしたパワーがある上で、普通の地デジ放送などでも、仮想的に3D立体サラウンドにするDTS Virtual Xに対応する部分で、魅力があります。
従来の仮想化(5.1chサラウンド)に比べて、リアリティが異なる最新方式ですし、時代に合わせてしっかり進化した製品です。
おそらく、今回も、低価格サウンドバー部門の賞レースで目立つ製品になりそうです。
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【2020年発売】
58・ハイセンス HS214
¥12,000 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:2.1ch
実用最大出力:合計108W
TV接続:光 HDMI(出力1)
サブウーハ接続:内蔵式
ネットワーク:Bluetooth (SBC)
ハイレゾ音源::
パススルー:
サイズ:幅650×高さ61.5×奥行95mm
なお、本機の旧機となるのが、HS214です。
こちらは、新機種より、すこしミニサイズになります。
比較する場合、新機種はウーファーの大型化(振動板2.5倍)と出力強化(10%))で、低音域の音圧の向上しています。
多少の価格差はありますが、周波数帯域(70Hz→60Hz以下)の数字もしっかり良いです。
そのほか、この世代だと、3D立体サラウンドは非対応(バーチャル5.1chサラウンド)でした。
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結論的にいえば、値段差以上に違いはありますし、今選ぶならば新機種です。
【2023年発売】
59・TCL TS8212
¥33,930 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:2.1.2ch
実用最大出力:合計300W
TV接続:光 HDMI(入力1 出力1)
サブウーハ接続:Bluetooth
ネットワーク:Bluetooth 5 (SBC)
ハイレゾ音源::
パススルー:4KHDR + eARC
サイズ:幅1000×高さ65×奥行122mm
TS8212 は、中国のTCLが販売するサウンドバーです。
世界2位のテレビメーカーで、デンキヤでもお馴染みです。
しっかり保守網もあります。
サイズは、長さ1000×高さ65×奥行122mmです。
この価格帯の製品だと長めです。
日本との住宅事情の違いもありそうです。
チャンネル数は、2.1.2chです。
本体は、左右のステレオは、フルレンジトゥイーターの2WAY式(48×90mm+25.4mm)で、上向きのハイトスピーカー2基(69.85mm)で、合計6基です。
ハイトスピーカーがあるので、ドルビーアトモスがリアルで再生できると言えます。
サブウーファー(重低音)は付属です。
幅20×高さ35×奥行20cmですので、設置性は良いでしょう。パワーは120Wです。
本体と総計で300Wですので、本体価格からすると強力です。Bluetoothを利用するワイヤレス接続です。
この部分は本機の「売り」です。
音質は、やはり低音重視でしょう。
サウンドモードは、映画・音楽・テレビ・ナイトの各モードがあります。
本機の場合、センタースピーカーはないです。
ニュースなどの声の聞き取りは「テレビ」での利用ですが「ニュース」としていない部分は、少し気になります。
バーチャルサラウンド再生は、上述の各モード利用時の調整以上の記載はないです。
スマホなどの音源再生は、Bluetoothのみ対応で、SBCのみ対応です。
4Kパススルー機能は、HDRを含めて対応です。
加えて、eARCも対応です。
同社のテレビの場合、接続が簡単なeARCは、2022年機からという事情もあり、両対応としている部分はありそうです。
ただし、少し前のTCLテレビで利用するならば、以上のような、接続構成にしないと、せっかくのドルビーアトモスはフルに活かせないでしょう。
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以上、TCLのTS8212 の紹介でした。
4Kテレビ記事で書いたように、同社のテレビはさほど内蔵スピーカーに力を入れていないので、強力な純正があるのは良いように思います。
また、日本はリビングが狭い部分もあり、大手は最近サブウーファーを内蔵させる方向です。そうした機種に比べて、設置性は悪いですが、比較的安く音圧が得られる部分は、確かにあるため、あって良い機種でしょう。
一方、リアルサラウンドは十分以上な構成ですが、バーチャル技術がないので、従来放送の底上げが不十分な点と、先述のニュースに関する部分は(問題ない可能性も結構ありますが)、とくに、シニア世代には確認してもよい点としておきます。
【2025年発売】
60・ TCL S55H
¥18,530 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:2.1ch
実用最大出力:合計220W
TV接続:光 HDMI
サブウーハ接続:Bluetooth
ネットワーク:Bluetooth 5.1 (SBC)
ハイレゾ音源::
パススルー:eARC
サイズ:幅810×高さ60×奥行98mm
TCL S55H も、中国のTCLが販売するサウンドバーです。
アンプ・スピーカー構成からして先ほどの機種よりは「下位」ですが、発売時期の違いで、「立体サラウンド」については、強めの仕様の部分ともいえる製品です。
サイズは、:幅810×高さ60×奥行98mmです。
本体の長さは多少短めです。
チャンネル数は、2.1chです。
ドライバーサイズは非公開です。
仕組みとしては、上位機からハイトスピーカーを削った仕様です。
低音は、BOSEと同じく導管方式(デュアルホーンエコーチャンバー)です。
設計は難しいですが、しっかり「はまる」設計と、バスレフなどに比べても明晰な低音が得られる方式です。結構力を入れて設計していますし、よさげです。
一方、宣伝文句として「50Wサブウーファーのような迫力ある重低音」とします。当然ですが、導管に駆動電力は不要なので、宣伝文句の類です。音響本業メーカーならそのような言い方はしないでしょう。
サブウーファー(重低音)は、ただ、搭載です。
もちろん、ワイヤレスサブウーファーです。
本機の本体部分だけで売られる下位機種が登場したならばまた「別の話」ですが、本機の場合、本体の導管構造+サブウーファーで、低音部分は(このクラスでは)不満に感じにくいかと思います。
一方、低音域のバランスは「低周波数アルゴリズム」によって調整されるとされます。
最大出力は、サブウーファーが120Wで、本体合計で220Wです。
値段化すると、わりと良い仕様でしょう。
サウンドモードは、標準ほか、ボイス、音楽、映画、ゲーム、スポーツです。
コンテンツ分析で、自動で切り替えるような機能性は(さすがに)ないです。
バーチャルサラウンド再生は、一方、先ほどの機種より優れる部分です。
チャンネル数は2.1chですが、こちらは、3D立体サラウンド化の部分で、DTS Virtual:Xをフォローです。
ハイトスピーカーはないのですが、ステレオ音源の再生に限っては、この構成のほうが、先ほどの上位機より「立体サラウンドの再現性」は高いでしょう。
ドルビーアトモスなどもともと立体音源なものを再生する場合は、もちろん、上位機でしょうけれど、先述のように、上位機は、DTS Virtual:Xには非対応でしたので。
立体サラウンドを実現するため、マイクを使ったキャリブレーション(AIソニック・アダプテーション)も、しっかり装備です。
スマホなどの音源再生は、Bluetoothのみ対応で、SBCのみ対応です。
4Kパススルー機能は、ないです。
ただ、HDMI接続でeARCも対応ですので、ドルビーアトモスなど立体音源のデータも、しっかり本体に入った上で、DTS Virtual:Xで、仮想3D化されます。
一方、本機の海外モデルだと、TCL社のスピーカーと協調運転する機能性(Tutti Choral)がありますが、日本モデルだと(テレビ側の対応がまだないので)未対応になってます。
ソニーだと上位機に見られる技術ですが、低価格機では珍しいでしょう。
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以上、TCLのS55H の紹介でした。
価格からすると「入門用」です。
普通の2.1chですが、低音域は先述の「2つの工夫」で十分でしょうし、出力自体もこのクラスで良いです。
しっかりDTS Virtual:Xをフォローして、ステレオを3D立体サラウンドにする部分も、今どきですし、入門機としては、よさげに思えた製品です。
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なお、TCLはこのほか次のような下位機を出しています。
【2023年発売】
【サブウーファーあり】
61・TCL S522W
¥21,930 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:2.1ch
実用最大出力:合計200W
TV接続:光 HDMI(出力1)
サブウーハ接続:Bluetooth
ネットワーク:Bluetooth 5.1 (SBC)
ハイレゾ音源:
パススルー:
サイズ:幅810×高さ62×奥行107mm
第1に、S522Wです。
こちらも、サブウーファーが付く2.1chです。
左右のフルレンジ(57.15mm)と、外付けのサブウーファという構成です。
サイズは、幅810×高さ62×奥行107mmです。
出力は、総合200Wです。
実用最大出力(JEITA)での値ですし、スペックからするとパワフルです。
サブウーファは、本機も、120Wクラスです。
一方、先ほどの機種と比べると、立体サラウンドに非対応になります。
あとは言及したい部分はないです。
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結論的にいえば、S55Hとすでに値段がほぼ同じです。
サラウンド部分に工夫がない点で、今どきな仕様ではないでしょう。
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【2024年発売】
62・TCL S45H
¥16,280 楽天市場 (7/10執筆時)
チャンネル数:2.0ch
実用最大出力:合計100W
TV接続:光 HDMI(出力1)
サブウーハ接続:Bluetooth
ネットワーク:Bluetooth 5.1 (SBC)
ハイレゾ音源:
パススルー:eARC
サイズ:幅810×高さ60×奥行98mm
第2に、S45H です。
先ほどの機種と違い、こちらは、サブウーファがない、普通の2.0chです。
サイズは、幅810×高さ60×奥行98mmです。
チャンネルは、先述のように2.0chです。
ユニットは、1つ上の製品より多少大きいレーストラック型のウーファー(49×100mm)です。
ただ、サブウーファが内蔵で搭載されない形式なので、それなりに差を感じます。
サラウンドは、こちらは、ただ、3D立体サラウンド対応です。
先述のように、同社の新しい4KテレビはeARCを装備するので、合わせれば、ドルビーアトモスに対応できます。
また、DTS Virtual:Xも搭載で、ステレオ音源も計算で、3Dサラウンド化できます。
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結論的にいえば、1つ上の製品と比べる場合、低音域は先ほどの機種のが明らかに良いです。
3Dサラウンドに対応できるのは魅力ですが、一長一短でしょう。
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【2023年発売】
【サブウーファーあり】
63・ TCL S642W
¥(14,800) 楽天市場 (7/10執筆時)
チャンネル数:2.1ch
実用最大出力:合計200W
TV接続:光 HDMI(出力1)
サブウーハ接続:Bluetooth
ネットワーク:Bluetooth 5.1 (SBC)
ハイレゾ音源:
パススルー:
サイズ:幅560×高さ62×奥行98mm
第2に、 S642W です。
同じく、サブウーファーが付属する2.1ch機です。
サイズは、長さ560×高さ62×奥行98mmです。
かなり短い製品で、小画面のテレビにも合わせやすそうです。
チャンネルは、一般的な2.1chです。
左右のフルレンジは楕円形(40×90mm)で、先ほどの機種より大きいです。
ただ、公開される周波数帯域を比べると、先ほどの製品は50Hzで、こちらは180Hzですので、少なくともメインユニットの部分の低音の充実度はS522Wに負けます。
出力は、こちらも総合200Wです。
上位機とは値段差以上のパワー差があります。
サラウンドは、こちらも、DTS Virtual:Xで3D立体サラウンド対応です。
HDMI端子はeARC、あるいは、4Kパススルーに対応しないのですが、ARCでも(圧縮されますが)5.1chまでのマルチチャンネルデータは入るので、それをDTS Virtual:Xを利用した再計算で、3Dサラウンドにしています。
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結論的にいえば、小型でもスピーカーユニットは大きめで、総合的な音圧を重視するタイプです。
選んで良いように思いますが、スペースが邪魔でないならば、サイズの大きめのS522Wのほうが、音は良さそうです。
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【サブウーファーなし】
64・TCL TS6100
¥9,980 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:2.0ch
実用最大出力:合計120W
TV接続:光 HDMI(出力1)
サブウーハ接続:
ネットワーク:Bluetooth 4.2 (SBC)
ハイレゾ音源::
パススルー:
サイズ:幅800×高さ62×奥行107mm
第3に、TS6100です。
シンプルなステレオのサウンドバーです。
左右に、フルレンジ(45mm×100mm)が合計2基のみです。
出力は、120Wなので、結構あります。
ただ、それ以上の工夫はないです。やはり、TCLは上位機が抜けて良い構成です。
【2023年発売】
65・アイリスオーヤマ IHT-S301
¥26,800 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:2.0.2ch
実用最大出力:合計100W
TV接続:光 HDMI(入力3)
サブウーハ接続:
ネットワーク:Bluetooth 5 (SBC)
ハイレゾ音源::
パススルー:
サイズ:幅960×高さ81.5×奥行113mm
IHT-S301 は、アイリスオーヤマが販売するサウンドバーです。
あまり音響のイメージはない企業ですが、テレビの周辺機器としての販売かと思います。
サイズは、長さ960×高さ81.5×奥行113mmです。
長さの部分は問題ないのですが、高さ81.5mmと結構あります。
和室などで、座ってみる場合はとくに、視聴位置から視線が被らないか、段ボールで見本ぞ造作するなどして、チェックが必要です。
チャンネル数は、2.0.2chです。
左右のステレオ(20W×2)と、ハイトスピーカー(20W×2)で総計100Wです。
ハイトスピーカーもあるのでドルビーアトモスにも「リアル」に対応です。
バーチャルサラウンド再生は、ボタンとして、3Dモードがあります。
なんらかの処理はなされると思われます。
サウンドモードは、ニュース・映画・音楽があります。
4Kパススルー機能は、非対応です。eARCも非対応です。
先述のように、本機はドルビーアトモスに対応します。
業界的な説明だと、(Atlasが知る限り)eARC対応がドルビーアトモス対応の必要条件です。
しかし、TVによっては、ACRでもドルビーアトモスに対応できるものがあるようです。逆に言えば、全てのARC搭載テレビで対応できるわけでもないので、ACRを装備することで「対応」といってしまえるのかは、微妙な部分です。
「3Dモード」があるので、ユーザー体験としては問題ないでしょうけれど。
ただ、仕組み的に48kHz/16bitまで圧縮されたデータが入り、それを処理する感じにはなりそうですし、完全対応とは言えないきはします。
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以上、アイリスオーヤマのIHT-S301 の紹介でした。
同社のテレビもあまりスピーカーが強くないので、ブランドを揃えたい場合、その部分の強化のための機種でしょう。
ただ、地デジ・BS・CSなど従来放送は、放送規格的にドルビーアトモスに対応しないです。仮想的にそれを再現するバーチャルサラウンドも非対応です。
構成としてイマイチバランスに欠ける気はしました。
同社は、シニア世代に対する工夫がある家電を出すのが傾向に思います。しかし、本機は(ニュースモードはあるものの)あまり個性はないかなと思います。
お年寄りの可聴域の「聞こえ」に配慮したサウンドバーなどあれば、(某通販番組などでは)需要はあるような気はします。
なお、シニア世代の「テレビの聞こえ」については、【ネックスピーカーの比較記事】で、(クビ家計外も含め)対応機について少し書いています。
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【2023年発売】
【上位機】
66・アイリスオーヤマ IHT-S201
¥19,410 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:2.1ch
実用最大出力:合計80W
サブウーハ接続:内蔵
ネットワーク:Bluetooth 5 (SBC)
サイズ:幅900×高さ67.0×奥行118mm
【下位機】
67・アイリスオーヤマ IHT-S101
¥15,5-0 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:2.0ch
実用最大出力:合計60W
サブウーハ接続:
ネットワーク:Bluetooth 4,2 EDR (SBC)
サイズ:幅750×高さ76.0×奥行78mm
TV接続:光 HDMI(入力3)
ハイレゾ音源::
パススルー:
なお、アイリスオーヤマも、下位グレードの製品を出します。
IHT-S201は、ステレオ構成に、左右20Wのサブウーファーという説明です。
挿絵が、ハイトスピーカーのものと同じなのですが、こちらは、サブウーファーとして機能します。総合80Wです。
IHT-S101 は、普通のステレオ構成です。
サイズ的に75cmと設置性は他機より良くなります。
ただ、高さが76mmとかなり出てくるため、他機以上に設置の場合、視線と被らないか少し確認してください。
【2021年発売】
68・サンワサプライ 400-SP094
¥22,800 楽天市場 (7/10執筆時)
チャンネル数:2.1ch
実用最大出力:合計200W
TV接続:光 HDMI(出力1)同軸
サブウーハ接続:ワイヤレス
ネットワーク:Bluetooth (SBC)
ハイレゾ音源::
パススルー:
サイズ:幅900×高さ45×奥行186mm
400-SP094は、日本のサンワサプライ(サンワダイレクト)が販売するサウンドバーです。
PCサプライで有名な会社ですが、音響もPC用を中心に出していて、その延長線上の製品と言えそうです。
サイズは、幅900×高さ45×奥行186mmです。
長さほか、高さは45cmとあまりないので、設置性は良いです。
チャンネル数は、2.1chです。
メインユニットは、左右両側上方にに2基ずつ5.3cmのウーファーと、前方向に1基ずつ3.1cmのトゥイーターを装備する、2.5ウェイ式のステレオです。
ウーファーを2基構成にすることで、低音のパワーを上げています。
一方、上向きの配置ですが、立体音響をフォローするわけではないです。
サブウーファー(重低音)は、ワイヤレスのものが付属です。
サイズは、幅15cm×高さ32cm×奥行き22cmで、設置性は良いです。
120mmの口径で100Wの出力なので、値段からするとそれなりに強いです。
実際、スピーカーと合わせて、総合出力は200Wですので、パワーという意味では、格安機ではある程度期待できます。
バーチャルサラウンド再生は、特段対応しません。
一方、変則的な配置の2ウェイ式のステレオユニットですので、ニュースなどセリフの聞きとりは心配です。
サウンドモードは、ただ、ニュース・ムービー・ミュージックのモードはリモコンで切り替えられますし、対策はあると言えます。
スマホなどの音源再生は、Bluetoothのみ対応で、SBCのみ対応です。
TVとの接続は、HDMIと光デジタル端子に対応です。
最近では珍しく、同軸端子もあります。
4Kパススルー機能は、非対応で、ハイレゾ音源の再生にも非対応です。
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以上、サンワサプライの 400-SP094の紹介でした。
音響メーカー製ではないので、「値段で勝負」という機種です。その点で言えば、それなりの出力をもった、ワイヤレスサブウーファが付いてこの値段ならば、勝負になっています。
ただ、シンプルな2.0ch機としては、ウーファーがやや特殊な配置なので、サラウンド感はでそうですが(ニュースモードなどにしない場合で)映画のセリフの聞きとりなどが、バランス良くきこえるかについては、実機を確かめた方が良いかと思います。
【2020年発売】
69・プリンストン ULTRA PLUS UP-GSB
¥5,979 楽天市場 (7/10執筆時)
チャンネル数:2.1ch
実用最大出力:合計40W
TV接続:光 HDMI 光
サブウーハ接続:内蔵式
ネットワーク:
ハイレゾ音源:
パススルー:
サイズ:幅670×高さ90×奥行105mm
ULTRA PLUS UP-GSBは、PC周辺機器メーカーのプリンストンが販売するサウンドバーです。
ゲーミング用との触れ込みで、実際、LEDのイルミネーション機能があるあたり、そのように感じます。
サイズは、幅670×高さ90×奥行105mmです。
PCモニター用に最適化されているので、高さが9cmです。
小型テレビとの組み合わせの場合は引っかかるかもしれません。
チャンネル数は、2.1chです。
50mmのフルレンジスピーカー2基です。
サブウーファー(重低音)は内臓で、中央に2ユニット、総計24Wです。
他社が出す小型のゲーム用と比較してもパワーは低めで、この部分に値段が出ます。
バーチャルサラウンド再生や、Bluetoothなどのネットワークは非搭載です。
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以上、プリンストンのULTRA PLUS UP-GSBの紹介でした。
どちらかというと、このブログの【PCスピーカーの比較記事】で紹介した各機の「サウンドバー仕様」といったところです。TVには向かないでしょう。
PC用途では、TVより「近接視聴」になるので評価軸も変わります。しかし、値段や出力は価格相応なので、音質のほか、音圧を求める場合は、その用途でもあまりおすすめはできません。
次回に続く!
最新のTVに向いたサウンドバーのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、TV用サウンドバーの比較の6回目記事でした。
記事は、もう少しだけ「続き」ます。
7・サウンドバーの比較 (6)
7-1:最終的なおすすめの提案【結論】
つづく7回目記事(こちら)は結論編です。
音質の良さ ★★★★★
聞きやすさ ★★★★★
低音の迫力 ★★★★★
サラウンド感 ★★★★★
ネットワーク ★★★★★
総合評価 ★★★★★
最終回記事(こちら)では、今回紹介した全機種から目的別・予算別に「Atlasのおすすめ機種」を提案していきます。
最後まで、引き続きよろしくお願いします。
7回目記事は→こちら