【今回レビューする内容】2025年 BRTのロボロックお掃除ロボットの性能とおすすめ・選び方
【比較する製品型番】 Beijing Roborock Technology BRT Roborock Q5+ Q340RR Q5P52-04 Roborock E5 E552-04Roborock S5 Max S5E52-04 Roborock Q8 Max+ Q8MP02-04 Roborock Q5 Pro+ Q5PRP52-04 oborock Q7 Max Q7M02-04 Q7M52-04 Q7MP02-04 Q7MP52-04 Roborock Q7 Q400RR Q7M02-04 Q7P02-04 Roborock S8 Pro Ultra S8PU52-04 Roborock Q Revo QR52-04 Roborock S8 MaxV Ultra S8MVU52-04 Roborock S7 MaxV Ultra S7MU52-04 Roborock S8 Max Ultra S8MU52-04 Roborock Qrevo Curv QRC02-04
今回のお題
賢い!ロボット式掃除機のおすすめはどれ?
ども、Atlasです。
今日は、2025年5月現在、最新のBRTのロボロックのロボット式掃除機の比較です。
センサーや人工知能(AI)の精度や、あるいは吸引力の違いに注目しつつ、目的や予算に応じた機種を探していきます。
1・ルンバなどロボット掃除機の比較
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:ルンバ 〈入門機〉
2・ルンバなどロボット掃除機の比較
2-1:ルンバ 〈中級機〉
2-2:ルンバ 〈上級機〉
3・アンカーのロボット掃除機の比較
3-1:アンカー
4・Ecovacsのロボット掃除機の比較
4-1:エコバックス 〈1〉
5・Ecovacsのロボット掃除機の比較
5-1:エコバックス 〈2〉
6・RoboRockのロボット掃除機の比較
6-1:ロボロック
7・世界のロボット掃除機の比較
7-1:ダイソン
7-2:TP-Link・シャオミ
8・ロボット掃除機の比較
8-1:最終的なおすすめの提案【結論】
今回の記事は、このブログの「ロボット掃除の比較記事」全体としては6回目記事です。
1回目記事の冒頭(こちら)で示したスペック面での「選び方の基本」を軸にしながら、各機の性能を、具体的に比べていきます。
よろしくお願いします。
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センサーの性能 ★★★★★
掃除のスピード ★★★★★
すきま対応力 ★★★★★
バッテリー ★★★★★
総合評価 ★★★★★
また、最終回記事(こちら)では、結論として、目的別・価格別の「Atlasのおすすめ機種」を提案します。
よろしくお願いします。
5-1・BRTのロボット掃除機の比較
というわけで、BRT(Beijing Roborock Technology)のロボット掃除機です。
中国発のロボットメーカーで、 2020年から本格的に日本市場に参入しました。
同国のエコバックスの日本におけるライバル企業の1つと言えます。中国は(車などの)自動運転技術の先進国なので、その特徴を活かした機種が多いと言えます。
なお、エコバックスと同じで、Amazonだと、チェック式の割引クーポンが、ロボロックも割と良くでています。
そちらをふまえた価格は今回表記していないので、一応リンク先はみてください。
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なお、以下では、高評価できるポイントは赤系の文字色で、イマイチなところは青字で表記していきます。
【2024年発売】
【ゴミステーションあり】
58・Roborock Q8 Max+ Q8MP02-04
¥38,824 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
【ゴミステーションなし】
59・Roborock Q8 Max B0DJ2RHFVK
¥29,999 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
マッピング:レーザー(LDS)+赤外線
走行:ルート走行
本体サイズ:35.3cm
段差対応:2cm
隙間対応:高さ11cm程度
物体認識:
吸引力:5500PA
ステーション: ゴミ収集
床ふき: 対応
バッテリー:240分
Roborock Q8 Max+ は、ロボロックのロボット掃除機の現行のスタンダード機です。
ゴミステーション付きでは、他社機を含めも安いほうです。
なお、一部の流通では、ステーションなしの黒色も販売されます。
本体サイズは、35.3cmで、段差は2cmまでです。
この部分の仕様は、下位機とほぼ同じです。
本体の高さは、9.65cmなので、隙間もそこそこならば入ります。
走行方式は、AIによるマッピング方式で、ルート走行をする機種です。
1回目記事冒頭の「選び方の基本」(こちら)で書いたように、最近の入門機はこれがスタンダードです。しっかり対応している部分は評価できます。
写真のように、同社のアプリでしっかり地図を確認できます。また、手動ですが、エリア分け(部屋わけ)と進入禁止エリアの設定も可能です。
センサーは、マッピング系はレーザー距離センサー(LDS式)です。
本体の上部のボッチに内蔵され、回転しながら位置情報を把握していきます。
物体回避は、近距離の物体回避のため、本機は赤外線物体認識センサー(カメラ)が別に付属です。
「選び方の基本」でも書きましたが、ToFカメラ式のような上位仕様と比べると、検知速度は並ですが、あるにこしたことはないと言えます。
物体識別は、このセンサーにより対応とされます。
ただ、具体的にそれが何の物体なのかは認識できない水準です。
吸引機構は、回転ブラシで吸引していく方式です。
下位機と比べると、2つのラバーブラシを利用するデュアルメインブラシです。
また、吸入口の部分が上下に動く構造にすることで、吸引力をあげています(3D稼動メインブラシ)。
吸引力は、5500PAです。
最近だとさらに強力な機種もありますが、十分パワフルです。
ただ、ここは静音性とバーターなので、このクラスだと、普通の(人間が使う)掃除機より稼働音はあるでしょう。
バッテリー量は、仕様の上では、最大240分まで連続稼働します。
ロボロック デュアルメインブラシ SDZS08RR
¥3,300 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
ロボロック サイドブラシ SDBS02RR
¥1,650 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
消耗品は、サイドブラシ・フィルターです。
ブラシは、先述のように、デュアルタイプで、下位機とは異なります。
ネットワーク機能は、Wi-Fiが搭載です。
マッピング設定ができるほか、スケジュール設定などもできます。
Roborockとそのままの名前のアプリです。
音声AIは、Google Assistantほか、Amazon Alexa・Apple Sriと「フル対応」です。
【3個セット】
ロボロック 純正紙パック SDCD03RR
¥1,980 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
ごみステーションは、紙パック式です。
ステーション側のゴミ収集はダストパック式で、消耗品です。
2.5Lサイズなので、使い方にはよるものの、約60日分のゴミの収集が可能です。
コストは問題になりにくいでしょう。
やはり互換品がありますが、長期間貯めるタイプは、抗菌消臭面での問題もあるので、基本純正でしょう
【2枚組】
ロボバックス モップ RHC0004CN
¥1,650 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
水拭きは、対応です。
吸引しながら、水拭きできます。
アナログなボタン式ですが、スマホで遠隔操作で滴下水量は段階的に選択できます。
アプリで水拭き禁止エリアの設定もできます。
方式はアンカーやエコバックスの下位機と同じで、モップ式です。
この方式の場合、水拭きというより「床を濡らす」という感じで、しっかり汚れをゴシゴシ落とすのは無理です。
また、カーペット自動認識はするのですが、水拭き時に「乗り上げない判断をする」ような賢さはないので、この部分は注意点です。
消耗品費は、2枚組みでこの値段なら他社平均です。互換品だともうすこし安いです。
他社同様に、3-6ヶ月の寿命とされます。
ユニリーバ Roborock専用洗剤
¥1,900 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
なお、ロボロック用の専用洗剤が出ています。
水に薄めて利用するタイプで、iRobotでも似たようなものが売られます。
(ウッドワンほか)メーカー側で使用制限がある天然木の床などを除けば、普通に使えるでしょう。あとは、下位機に対して目に付く違いはないです。
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以上、 Roborock Q8 Max+ の紹介でした。
吸引力は、近年の標準水準をクリアする上で、赤外線方式ながら、物体回避センサーが付属したのが目に付く部分です。
3D稼動メインブラシもこのグレードからですし、同社の格安機ともしっかり差はあります。
実売5万円前後で購入できる水準のロボット掃除機として言えば、他社と十分に競合できると言えますし、割と良いラインナップに思います。
ただし、ロボロックのこのクラスの水拭きは、上位機と比べるとリフトアップ非対応で、水ぶきカーペットを濡らさないような工夫はないです。
その部分を期待する場合は、同社の上位機を含む、他機が良いでしょう。
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なお、本機に前後するクラスの製品が他にあります。
違いを確認しておきます。
【2024年発売】
60・Roborock Q5 Pro+ Q5PRP52-04
¥35,800 楽天市場 (5/23執筆時)
マッピング:レーザー(LDS)
走行:ルート走行
本体サイズ:35.3cm
段差対応:2cm
隙間対応:高さ11cm程度
物体認識:
吸引力:5000PA
ステーション: ゴミ収集
床ふき: 対応
バッテリー:240分
第1に、Q5 Pro+です。
現行機の下位機と考えてください。
吸引力は、現行上位機と同じ5500Paです。
ブラシも同じく、新しいデュアルメインブラシです。
バッテリー量も、上位機と同じ量です。
一方、センサー面で、物体回避センサー(赤外線)がないのが目に付く違いです。
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結論的にいえば、ごみステーションが欲しい方については、値ごろ感もあるので選択肢にできそうです。ただ、(赤外線でも)物体回避センサーはあった方が良いので、上位機とは差があります。
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【2021年発売】
61・Roborock Q7 Max Q7M02-04
62・Roborock Q7 Max Q7M52-04
¥32,050 楽天市場 (5/23執筆時)
【ゴミステーションあり】
63・Roborock Q7 Max+ Q7MP02-04
64・Roborock Q7 Max+ Q7MP52-04
¥41,202 楽天市場 (5/23執筆時)
マッピング:レーザー(LDS)
走行:ルート走行
本体サイズ:35.3cm
段差対応:2cm
隙間対応:高さ11cm程度
物体認識:
吸引力:4200PA
ステーション: ゴミ収集
床ふき: 対応
バッテリー:180分
第2に 、Roborock Q7 Max です。
上位機の旧機です。こちらにはごみステーションがないバージョンもありました。
吸引力は、世代が古いので、25%ほど弱いほか、先述の赤外線カメラも未装備です。
ブラシは、3D可動はしますが、デュアルではないです。
そこまで安くもないですし、今買うべき機種ではないでしょう。
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【2021年発売】
【ゴミステーションなし】
65・Roborock Q7 Q400RR Q7M02-04
¥32,050 楽天市場 (5/23執筆時)
【ゴミステーションあり】
66・Roborock Q7+ Q400RR Q7P02-04
¥(53,800) Amazon.co.jp (5/23執筆時)
マッピング:レーザー(LDS)
走行:ルート走行
本体サイズ:35.3cm
段差対応:2cm
隙間対応:高さ11cm程度
物体認識:
吸引力:2700PA
ステーション: ゴミ収集
床ふき: 対応
バッテリー:180分
第3に、Q7とQ7+です。
さらに1世代前の旧機です。
こちらは、吸引力を2700PAに落としたモデルです。
その部分は、先述のように、静音性とバーターなので良いですが、こちらは、水拭きの際、水量のスマホでの調整が不可です。水拭き時は、水拭き禁止エリアも設定できませんので、不便だと言えます。
価格的にもすでに安くないですし、選択肢にはできなそうです。
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【2020年発売】
67・ Roborock S5 Max S5E52-04
¥31,000 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
マッピング:レーザー(LDS)
走行:ルート走行
本体サイズ:35.3cm
段差対応:2cm
物体認識:
吸引力:2000PA
ステーション: ゴミ収集
床ふき: 対応
バッテリー:180分
現行機ですが、もともと2020年の製品で、廉価版として残っているモデルです。
走行系は、こちらもLDS式のレーザーです。
吸引力は、ただ、2000PAです。
ブラシも旧式なので、この部分の弱さが目立ちます。
いまだと選びにくいです。
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【2022年発売】(補足調査予定)
68・ Roborock E5 E552-04
¥16,980 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
マッピング:ジャイロセンサー
走行:ルート走行
本体サイズ:35.3cm
段差対応:2cm
隙間対応:高さ10cmまで
物体認識:
吸引力:2500PA
ステーション: ゴミ収集
床ふき: 対応
バッテリー:200分
第5に、Roborock E5です。
こちらは、2年前に入門機(格安機)として登場したモデルです。
パワーは、それもあり、2500PA(多少ですが)上になります。
ただ、現行機としてはやはり弱めですが、価格は安いので、入門機として考えれば、「あり」ではあります。
ただ、ブラシは同社の旧式形状ですので、毛絡みなどの部分で差はあります。
センサーも、本機は、走行系は距離センサー(ジャイロ)です。
Wジャイロとモーショントラッキング(距離センサー)のデータで地図を作る仕組みです。
動いた距離で「ざっくり」自分の位置を把握できるだけです。そのため、リアルタイムマッピングは不可で、LDS式より下位です。
現在位置の確認ほか、禁止エリアの指定や、部屋ごとの掃除の順番など、細かいことはどの機種もできません。
水ぶきは、対応です。
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結論的にいえば、おそらく、「最終処分価格」のように思いますが、安いです。
ジャイロセンサー式ですが、地図は描けますし、ルンバほか大手のこの精度の製品と比べても、だいぶ安めに買えます。
ただ、吸引力自体は、すでに入門機としてみて「陳腐化」しかけてはいるので、フローリング専用で、さほどパワーを使わない使い方の場合のみ選べると考えてください。
【2023年発売】【吸引力:6000PA】
69・ Roborock S8 Pro Ultra S8PU52-04
¥150,260 楽天市場 (5/23執筆時)
マッピング:レーザー (LDS) + 構造化ライト(カメラ)
走行:ルート走行
本体サイズ:35.3cm
段差対応:2cm
隙間対応:高さ11cm程度
吸引力:6000PA
ステーション: ゴミ収集
床ふき: 高度(自動洗浄)
バッテリー:180分
S8 Pro Ultraは、ロボロックのロボット掃除機の上位機です。
本体サイズは、35.3cmと、下位機と同じです。
段差はも2cmまでですので、この部分は変わりません。
走行方式は、AIによるマッピング方式で、ルート走行をする機種です。
センサーは、一方、下位機とことなります。
こちらは、レーザーセンサーと、物体回避センサーが搭載です。
メインセンサーについて、順番に説明します。
第1に、レーザー距離センサー(LDS方式)です。。
これは下位機と同じです。掃除機の上部に付いていて、回転しながら、壁との距離を測り、マッピングしていきます
第2に、物体回避センサー(構造化ライト式)です。
進行方向に付属するセンサーです。
「選び方の基本」で書いた、物体回避系の上位センサーです。
仕組みとしては、センサーの左右部分から照射された赤外線の構造化照明を、カメラが撮影し障害物との距離を測ります。短距離しか測れませんが、精度と速度が速いのが良いところです。
マッピング目的ではなく、即時的な障害物回避のために装備されます。レーザーセンサーより素早い判断ができるので、下位機種より、回避力は格段に上がります。
一方、下部ライトが、赤外線ライトです(赤外線イメージングシステム)。
こちらは赤外線カメラではなく、暗い場所での効果の部分ほか、データ分析の速度アップを目的とした追加装備です。
・スリッパなどの履き物
・コード・電源タップ
・布類・ペットの排泄物
・扇風機などの台座 ・体重計
・ちりとり
・ベッド類・ソファ類(複数人掛け)
・TVスタンド・ダイニングセット
・トイレ(洋式)
・ペットの排泄物
物体識別は、対応です。
先述の物体回避センサー用のカメラはフルカラー(RGB)ではないです。
ただ、進行方向の小物類の把握ができるため、進行方向の物体をAI処理で判断できます。
この部分は、AI学習の成果で、各社で認識できる物体の種類と数が異なります。現状(アップデートなし)で言えば、上記のものに対応(幅5cm・高さ3cm以上)です。
本機の場合、動体(人間やペット)に対応しない水準なので、最新ではないとはいえます。ただ、上を見れば、ということであり、この値段ならば優秀な水準です。
なお、実際、理解しているのか「疑う」ような(Atlasのような)人のため、認識した障害物の種類をアプリで確認できます。
吸引機構は、構造・仕組みとしては、下位機と変わりません。
こちらもしっかり、デュアルブラシです。
カーペットの除去力が30%アップとの表記です。
吸引力は、6000Paです。
上位機といえるパワーですが、先述のように、静音性のバーターです。
「静音モデル」とはありますが、騒音値は示されません。
バッテリーの量は、仕様上最大180分まで連続稼働します。
ロボロック デュアルメインブラシ SDZS08RR
¥3,300 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
ロボロック サイドブラシ SDBS02RR
¥1,650 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
消耗品は、サイドブラシ・フィルターです。
消耗品は下位機と同じです。
ロボロック洗浄ローラーXBGS02RR
¥3,395 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
ゴミステーションは、付属です。
サイズは、他社の全自動型並みの、幅42.6×奥行51.4×高さ45.0cmです。
ゴミの吸引ほか、モップの自動洗浄、自然乾燥に対応です。
洗浄方式は、ユニークです。
フラットなモップに対して、左右にローラーブラシが高速、洗うという物です。
なお、この方式の場合、モップほか洗浄ローラーも割と短めの消耗品(6-12ヶ月)です。また、ローラー部分のゴミ掃除も必要です。
乾燥は、温風乾燥です。
一方、ブラシ洗浄時は、仕組み的に温水で洗うような仕組みではないようです。したがって、 音数温度などは示されていません。
【3枚セット】
Roborock 使い捨て紙パックC SDCD05RR
¥1,980 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
ゴミ収集は、紙パック式です。
ブラシと本体ののモーターで巻き上げる感じです。
1枚で60日分(2.5L)のゴミが(圧縮され)パックに溜まります。
【2枚セット】
高速デュアル振動モップクロス SXTB05RR
¥2,100 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
水拭きは、対応です。
本機の場合、プレート部分が振動します。(3000回/分)
振動部分は2箇所で、疑似的に「こすり拭き」を再現するために備わります。
他社の回転モップ方式に比べると「ゴシゴシ度」は低いですが、 必要十分でしょう。
モップ(SXTB05RR)は、他社機同様に消耗品で、5部屋ほど毎日使って2-3ヶ月の寿命です。
一方、他社上位機と同じで、モップのリフトアップ対応です(5mm)。
そのため、自動で水ぶき・ゴミ掃除を行っている際も、カーペットを濡らしません。逆に、超音波センサーで、カーペット検知ができるので、回避させることも可能です。
スマホでカーペット領域をあらかじめ指定することもできます。
加えて、本機の場合、ブラシも持ち上がるので、水拭きのみを行いたい場合、動作音を減らせます。
水拭き(だけ)モードの際や、ステーション帰還時に、無駄にブラシを汚さない工夫です。小技とは言え、わりとユニークです。
ネットワーク機能は、Wi-Fiが搭載です。
アプリは、下位機と同じく「Roborock」アプリです。
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以上、ロボロックの S8 Pro Ultraの紹介でした。
10万円オーバーの製品は、ルンバやエコバックスも強いですが、本機も工夫が多いです。
上位のセンサー性能を装備する上で、吸引力やモップの工夫も水準以上です。
一方、上部のLESセンサーの突起の関係で、すき間対応力が弱くなる点や、回転モップほどは、こびり付き汚れの洗浄力が期待できないのがネックと言えばそうです。
他社高級機(エコバックスほか)は、この部分をセンシング手段の変更で解決を目指しますが、その仕組みはないとは言えます。
強いため「最先端」まではいかないものの、この値段では「贅沢」と言って良いかと思います。
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【2023年発売】
70・ Roborock Q Revo QR52-04
¥73,910 楽天市場 (5/23執筆時)
マッピング:レーザー (LDS) + 赤外線
走行:ルート走行
本体サイズ:35.3cm
段差対応:2cm
隙間対応:高さ11cm程度
物体認識:
吸引力:5500PA
ステーション: ゴミ収集・モップ洗浄
床ふき: 高度(回転式)
バッテリー:180分
なお、本機と同じグレードの Roborock Q Revoは、ロボロックのラインナップだと、少し「特殊」な感じのする上位機です。
吸引力は、5500PAです。
十分ですが、デュアルブラシは不採用な世代です。
センサーは、走行系のLDSレーザーセンサーと、赤外線センサー(カメラ)です。
構造化ライトが不採用ですので、物体回避の部分で劣ります。
物体識別は、赤外線カメラで対応です。
精度の部分で一部の小物類(スリッパや電源タップ)以外の対応幅が未表記になります。
水拭きは、一方、注目点です。
後ほど見る同社の上位機も、フラットなモップですが、こちらだけ、丸形で毎分200回転する回転モップです。
エコバックスやシャオミの上位機と同じです。
やはりこの方式でないと、ゴシゴシ落とすのは無理ですので、良い方向性です。「水拭き超強力モード」に設定すれば、毎秒20cmの速度でゆっくり、水拭きに専念しつつ、走行します。
カーペット走行時は、こちらもリフトアップして、カーペットを濡らさない仕組みも備えます。
メインブラシはリフトアップしませんが、ここは(回転式ですし)良いでしょう。
超音波センサーもあるので、カーペット検知もできます。
自動ステーションは、水ふき構造の変更に伴い、洗浄機構がこちらだけ特殊です。
一方、乾燥はしますが、温水洗浄ではない部分は、エコバックス(Xシリーズ)との差です。
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結論的にいえば、同社の製品だけで言えば、水拭き対応の部分では、おそらく最も良い製品です。
ただ、センサー部分ほかでは同社の同クラス機に負けるので、総合的に言えば、やはり下位機です。温水洗浄されない部分を含めて、すこし選びにくい部分があります。
【2024年発売】
71・ Roborock S8 MaxV Ultra S8MVU52-04
¥119,528 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
マッピング:レーザー (LDS) + 構造化ライト+ カメラ
走行:ルート走行
本体サイズ:35.3cm
段差対応:2cm
隙間対応:高さ11cm程度
吸引力: 10000PA
ステーション: ゴミ収集・モップ洗浄
床ふき: 高度(Wモップ)
バッテリー:180分
S8 MaxV Ultraは、ロボロックのロボット掃除機のハイエンドです。
本体サイズは、35.3cmと、下位機と同じです。
段差はも2cmまでですし、このあたりの性能は同社は基本的に共通です。
走行方式は、AIによるマッピング方式で、ルート走行をする機種です。
センサーは、レーザーセンサー(LDS)と、物体回避センサー・カメラセンサーが搭載です。
上部の突起に付くLDS型のセンサーと物体回避センサーは、すでに下位機種で説明しました。
その上で、上位機の場合、(RBG)カメラセンサーが付属します。
部品としては構造化ライト用カメラの横にあります。
こちらは、フルカラーカメラで、撮影した映像をAIが分析し、障害物が何であるかを特定する目的に使います。
・スリッパなどの履き物
・コード・電源タップ
・布類
・扇風機などの台座 ・体重計
・ちりとり
・ベッド類・ソファ類(複数人掛け)
・TVスタンド・ダイニングセット
・トイレ(洋式)
・ペットの排泄物
物体識別は、対応するとされる物体は、下位機と同じです。
しかし、カメラの恩恵で、認識精度は実際高く、認識スピードで70%、回避制度で22%高いことになります。先述のように、AIが判断する際の情報の質が良いからです。
なお、本機はカメラを利用した、外出先からの「ペットのみまもり」はできます。マイクもあるので、スマホアプリ経由での通話もできます。
そのほか、汚れ自動検知にも対応です。
他社にも見られる機能ですが、ふき掃除ほか、ゴミ掃除双方に対応するのが独自です。
仕組みは明確に書かれませんが、ゴミ量センサーではなく、カメラを使うものに思います。
吸引機構は、メインローラー仕組みとしては、下位機と変わりません。
こちらもしっかり、デュアルブラシです。
ただ、サイドブラシにアームが付き、壁際で飛び出て、四隅を余さずゴミを取れるような工夫が加わります。
円形形状のロボット掃除機では、おそらく、この部分は最も強力な仕様かなと思います。
吸引力は、10000PAです。
ロボバックスではもう少し高いものはありますが、最高水準といえます。
一方、ブラシなどの機構は同じで吸引力が高いため、おそらく、静音性はあまり期待できないと言えそうです。騒音値を出して貰えれば良いのですが。
ただ、運転音を控える静音モードはあります。
バッテリーの量は、仕様上最大180分まで連続稼働します。
ロボロック デュアルメインブラシ SDZS08RR
¥3,300 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
ロボロック サイドブラシ SDBS02RR
¥1,650 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
消耗品は、サイドブラシ・フィルターです。
消耗品は下位機と同じです。
ロボロック洗浄ローラーXBGS02RR
¥3,395 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
ゴミステーションは、付属です。
仕組みは下位機種と同じで、こちらも掃除用のブラシは消耗品(6-12ヶ月)です。
サイズは、40.9cm×奥行41.9×高さ47cmです。
こちらも、ゴミの吸引ほか、モップの自動洗浄、自然乾燥に対応です。
ユニリーバ Roborock専用洗剤
¥1,900 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
【3枚セット】
Roborock 使い捨て紙パックC SDCD05RR
¥1,980 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
下位機種と比べて追加されるのは、洗剤自動投入です。
最近の洗濯機のように洗剤タンクがあります。
ただし、指定の専用洗剤を使う必要はあります。
あとの仕様は、紙パックを含めて下位機と同じです。
【2枚セット】
高速デュアル振動モップクロスB SXTB08RR
¥2,100 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
【2枚セット】
壁キワ用モップクロス YBTB01RR
¥1,650 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
水拭きは、対応です。
モップの振動数は少し増えますが、リフトアップなどを含めて方式は、下位機で説明したのと変わりません。
ただ、本機は、壁際の汚れを効果的に落とすため、壁際用の回転モップが別にあります。
便利ですが、消耗品費のほか、メンテ部分も増えるので、あまり良い工夫には思えません。
いずれも3-6ヶ月の寿命です。
なお、両モップとも、自動洗浄ブラシにはかかるので、自動洗浄ではあります。
一方、アプリでの、新入禁止エリアの設定は、下位機種同様に設定できます。
ただ、進入禁止と水ぶき禁止(ゴミ掃除のみ)の区分は、サイトの説明によると、(下位機と違い)本機は不可との記載です。
分かりにくいですが、間取りの床面編集ができるので不要という意味のようで、マイナス要素ではないと思います(補足予定)
ネットワーク機能は、Wi-Fiが搭載です。
アプリは、下位機と同じく「Roborock」アプリです。
このほか、本機にはマイクが付属しており、音声でのモード変更に対応です。
音声AIも、Amazon Alexa、Googleアシスタントに対応できます。
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以上、ロボロックのS8 MaxV Ultraの紹介でした。
各社の最高級機クラスと比較して、壁際までしっかり綺麗にするという部分で、工夫が多い機種です。
ただ、ロボロックの場合、ステーションとロボット掃除機本体ともに、消耗品とされるパーツが他社よりかなり多めに思います。
ランニングコストの部分はともかく、交換(特に交換をいつすべきかの判断)が面倒です。洗剤投入を含めて、掃除は高度に「自動化」されるが、定期メンテは、逆に「複雑化」するといえ、ここが注意点です。
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なお、本機の旧機、及び下位機を、以下紹介しておきます。
【2022年発売】
72・ Roborock S7 MaxV Ultra S7MU52-04
¥54,800 楽天市場 (5/23執筆時)
マッピング:レーザー (LDS) + 構造化ライト+ カメラ
走行:ルート走行
本体サイズ:35.3cm
段差対応:2cm
隙間対応:高さ11cm程度
物体認識:対応
吸引力:5100PA
ステーション: ゴミ収集・モップ洗浄
床ふき:対応
バッテリー:180分
第1に、 Roborock S7 MaxV Ultraです。
本機と同じグレードの旧機種です。
同じく、水拭き時の「モップの自動洗浄」に対応するステーションです。
センサー構成も同じです。
・スリッパなどの履き物
・コード・電源タップ
・布類・ペットの排泄物
・扇風機などの台座 ・体重計
・ちりとり
・ベッド類・ソファ類(複数人掛け)
・TVスタンド・ダイニングセット
・トイレ(洋式)
物体識別は、ただ、AI学習の世代の関係で ペットの排泄物に対応しないです。
カメラによる、汚れの自動検知もしませんので、新機種とは差があります。
吸引力は、及第点ながら5100Aと、上位機と比べてはっきり弱いです。
この世代だと、ブラシの3D稼動はしますが、デュアルブラシ・回転式補助ブラシは不採用なので、カーペットなどの対応力は、むしろ、下位シリーズ(の新機種)とくらべても、差はあるとは言えます。
ステーションは、モップへの給水と洗浄はします。
ただ、熱風乾燥、あるいは、温水洗浄には非対応です。新機種に比べると「半自動」です。
水拭きは、こちらも、モップは振動します。
ただ、振動量に差があるほか、ゆっくり丁寧に拭く「水拭き超強力モード」がないです。
また、モップのリフトはしますが、ローラーのリフト機能をこの世代は装備しないからです。
そのほか、洗剤の自動投入も非対応です。
新機種との目に付く違いは、以上です。
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結論的にいえば、値段差があるので仕方ないですが、モップの乾燥に対応しないのは残念に思います。この水準だと「半自動」までの水準ですから。
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【2022年発売】
73・Roborock S8 Max Ultra S8MU52-04
¥119,528 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
マッピング:レーザー (LDS) + 赤外線
走行:ルート走行
本体サイズ:35.3cm
段差対応:2cm
隙間対応:高さ11cm程度
物体認識:対応
吸引力:5100PA
ステーション: ゴミ収集・モップ洗浄
床ふき:対応
バッテリー:180分
第2に、 Roborock S8 MaxV Ultraです。
現行の最上位機と同じ筐体を採用する下位機になります。
比較する場合、こちらは、カメラセンサー(RGB)がないです。
また、物体回避センサーも、同社の中位機相当の、赤外線の障害物センサーとなります。
こうした部分で、物体回避・認識の部分では、下位シリーズと変わりません。
フルカラーカメラがないので、ペットなどの外出先からの確認はできず、カメラでの汚れの自動検知もできません。さらに、超音波センサーもないので、カーペット検知も不可です。
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結論的にいえば、水ぶきや、ステーション部分の性能は同じですが、清掃力としては、現行の上位機に比べて、値段以上に落ちる感じです。
ロボロックを買うにしても、最上位機でしょう。
【2024年発売】
74・ Roborock Qrevo Curv QRC02-04
¥175,800 楽天市場 (5/23執筆時)
マッピング:レーザー (LDS) + 構造化ライト+ カメラ
走行:ルート走行
本体サイズ:35.3cm
段差対応:4cm
隙間対応:高さ11cm程度
吸引力:18500PA
ステーション: ゴミ収集・モップ洗浄
床ふき: 高度(回転式)
バッテリー:180分
Roborock Qrevo Curv も、ロボロックの高級機です。
本機は、吸引力の部分では最上位ですが、水ふきの部分ではS8 MaxV Ultraのほうが上というのような感じの製品です。
どちらかと言えば、同社が昔からターゲットにしている「動物を飼っている家庭」に向けた製品です。
本体サイズは、幅35.2×奥行34.7×高さ10.4cmです。
段差は、一方、リフトアップがあるので4cmまで乗り越えます。
段差対応は、同社では、もっとも良いです。
走行方式は、AIによるマッピング方式で、ルート走行をする機種です。
センサーも、LDS・物体回避センサー、カメラセンサーなので、S8 MaxV Ultraと変わりません。
物体回避は、ただ62種なので(種類は不明ですが)認識対象は増えているかもしれません。この部分は、AI学習に関係する部分なので、後発なほど基本進化します。
なお、本機も、動物などの動体を物体認識できますが、発見した場合、ペットを驚かせないように、メインブラシを止めて、避けつつ運転します。
実用的でしょうし、面白い機能性です。
カメラ部分は、本機もペットスナップ機能もあります。
先述の汚れ自動検知にも対応ですし、センシング部分は、ハイエンド機とみて良いです。
吸引機構は、その上で、本機は、18500PAです。
発売時、他社を抑えて「最高クラス」の数字です。
先述のように、「動物を飼っている家庭向け」ということで、毛が絡みにくいとされる、らせん状の2つの部分に分かれた非対称の新型ブラシを採用します。
検証では、毛は全く絡まないとされます。
一方、ブラシは、シングルブラシで、デュアルではないです。
おそらく、真空度(PA)を上げて、ブラシをシンプルにしたほうが、毛が絡みにくいというコンセプトだと思います。
半面、カーペットなどの奥底のほこりは、おそらく、「かき出し力」が強いデュアル採用の上位機の方が、良く取れるということでしょう。
サイドブラシは、本機も、伸びる仕様で、隅々までゴミを取れるようにします。
にアームが付き、壁際で飛び出て、四隅を余さずゴミを取れるような工夫が加わります。
円形形状のロボット掃除機では、おそらく、この部分は最も強力な仕様かなと思います。
メインブラシ SDZS10RR
¥3,300 楽天市場 (5/23執筆時)
サイドブラシ SDBS04RR
¥1,650 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
エアフィルター SDLW08RR
¥1,950 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
モップクロス SXTB09RR
¥1,950 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
消耗品は、サイドブラシ・フィルター・モップクロスです。
メインブラシも、適宜へたれた場合は交換です。
互換品だとセットがありましたが、純正はないようでした。
【3枚セット】
Roborock 使い捨て紙パックC SDCD05RR
¥1,980 Amazon.co.jp (5/23執筆時)
ゴミステーションは、付属です。
本機も、モップの75度の温水による自動洗浄、乾燥に対応です。
ただ、洗剤の自動投入は、S8 MaxV Ultraと違い非対応です。
そのかわり、ステーションは多少小さめです。
なお、紙パックは、下位機種と共通です。
水拭きは、対応です。
ここは、同社の中位機相当の装備で、200枚点のデュアルの回転モップです。
壁ぎわ用のブラシを持っていたS8 MaxV Ultraよりは下位ですが、ロボット掃除機全体では、良い装備には違いないです。
なお、モップは、20mmまでリフトアップするので、カーペットを濡らしません。
あとは、同社のハイエンド機に対して、言及したい違いはないです。
Wi-Fiも装備し、スマホアプリで使えますし、音声コマンドなどにも対応します。
ただ、スマホの遠隔操作で、ペットがどこにいるか探して、カメラスナップを送ってくれるのは、独自で、面白い機能性です。
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以上、Roborock Qrevo Curv の紹介でした。
ペットを飼っているご家庭の「ハイエンド」と言って良いです。
吸引も、毛絡みを最大限避けることに特化した設計ですし、周辺装備もそこを主眼におかれた開発なので、そこを目的とするならば、全方位的に良い装備を持つ機種に思います。
段差を4cm乗り越えられる設計なのも、細かいですが割と良いです。
次回に続く
ロボット式掃除機のおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、ロボット掃除機の比較の6回目記事でした。
しかし、記事はもう少し「続き」ます。
7・世界のロボット掃除機の比較
7-1:ダイソン
7-2:TP-Link・シャオミ
8・ロボット掃除機の比較
8-1:最終的なおすすめの提案【結論】
つづく7回目記事(こちら)は、ダイソンほか、ここまで見ていない企業の製品を紹介します。
センサーの性能 ★★★★★
掃除のスピード ★★★★★
すきま対応力 ★★★★★
バッテリー ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回記事(こちら)では、全体の結論として、目的別・価格別のAtlasのおすすめ機種を提案ししていきます。
よろしくお願いします。
7回目記事は→こちら