1回目記事からの続きです→こちら
今回の結論
目に優しい小型液晶モニターは、結論的にこれ!
というわけで、今日は、21.5インチと23.0インチのモニターを「目に優しい」という観点から比較してみました。
1・小型液晶モニターの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:イイヤマ〈日本〉
1-3:LG〈韓国〉
1-4:EIZO〈日本〉
1-5:DELL〈米国〉
2・小型液晶モニターの比較 (2)
2-1:ASUS〈台湾〉
2-2:ACER〈台湾〉
2-3:フィリップス〈欧州〉
2-4:BenQ〈台湾〉
2-5:HP〈米国〉
3・小型液晶モニターの比較 (3)
3-1:アイオーデータ〈日本〉
3-2:他の企業〈各社〉
4・小型液晶モニターの比較 (4)
4-1:最終的なおすすめの提案【結論】
4回目記事では、最後に、いつものように、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。
第1に、仕事用のモニターとして「目が疲れない」小型モニターといえるのは、
【2020年発売】
【22.5インチ】
8・EIZO FlexScan EV2360-BK
8・EIZO FlexScan EV2360-WT
¥35,200 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
解像度:WUXGA(1920×1200)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
HDR:
USB給電:
接続端子:DVI HDMI D-sub
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
リフレッシュレート:最大61Hz
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(1w×2)
保証期間:5年
液晶パネルの品質 ★★★★★
目の疲れにくさ ★★★★★★
動画・ゲーム対応 ★★★★☆
品質保証 ★★★★★★
総合評価 ★★★★★★
EIZOのEV2360-BKが良いでしょう。
本機は、22.5インチのWUXGAです。
書類を少し縦長に出せるので、仕事オンリーで考え場合、フルHDよりむしろ使いやすいです。
パネル部分は各社同じですので、割高な機種にも思えます。
ただ、目への優しさの部分は、同社独自の工夫も目立ち、値段相応に性能を期待できます。
特に、低輝度の調光機能に優れているため「眼の優しさ」を重視した場合、最もおすすめと言えます。
スタンド部分を含めて、細かい調整も得意なので、マニュアルで「自分仕様」にしたい方にも向きます。
逆に、「おまかせ」でも、自動調整機能が充実するため、あまり詳しくない方にも良いでしょう。
検品体制や、ユーザーサポートも充実していますし、5年間の長期保証・6ヶ月の無輝点保証も付きます。
値段が高めですが、「その価値はある」と言えるため、主に仕事用に小型機を選ぶならば、こちらでしょう。
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【2018年発売】 【21.5インチ】
32・BenQ GW2283
¥15,840 楽天市場 (5/6執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大76Hz
HDR:
USB給電:
接続端子:HDMI×2 D-Sub
スタンド:チルト
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(1w×2)
保証期間: 1年(本体は3年)
液晶パネルの品質 ★★★★★
目の疲れにくさ ★★★★★
動画・ゲーム対応 ★★★★☆
品質保証 ★★★★☆
総合評価 ★★★★☆
若干、価格を抑えて考える場合は、BenQのGW2283でしょう。
パネルは、IPSです。
スペックは、輝度(250cd/u)、コントラスト比(1000:1)、視野角(178°)、色域(NTSC:72%)です。
いずれの値も、「目に優しい」IPSとしてスタンダードと言ってよい性能はあります。
その上で、本機は、格安機だと珍しく環境光センサー(明るさセンサー)を搭載します。
周囲の明るさと、照明などの色温度に合わせて、コンテンツをしっかり調整してくれます。
この部分で、EIZOの高級機を除けば、「目の優しさ」に配慮が高いと言えます。
この技術は、「映像美」の部分でも、輝度調整に使われるので、仕事だけでなく、色々使い高い方にも、良い仕様と言えます。
スタンドは、ただ、稼動性がイマイチです。
買ったあと、この部分が気になったらモニターアームを増設するなどを検討するなどすれば良いでしょう。
第2に、パネルスペックが良く、家庭用として、仕事や映像視聴などマルチに使える小型モニターといえるのは、
【21.5インチ】
【2024年発売】
15・Dell P2225
¥25,999 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPSテクノロジー ノングレア
コントラスト比:1500:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大100Hz
HDR:
USB給電:15W
接続端子:HDMI DP D-sub
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:
保証期間:3年
液晶パネルの品質 ★★★★★
目の疲れにくさ ★★★★☆
動画・ゲーム対応 ★★★★★
品質保証 ★★★★★★
総合評価 ★★★★★
Dell P2223HCでしょう。
パネルは、IPS系です。
スペックは、輝度(250cd/u)、コントラスト比(1500:1)、視野角(178°)です。
IPS系としては、コントラスト比が、平均より1.5倍良いといえる新世代です。IPSの弱点だった「黒の締まり」もあるていど、VAに近い水準になています。
色域も、sRGB表記ながら99%です。
このクラスだと優秀で、やはり質の良いパネルと言って良いです。
輝度の部分で(このブログが定義した)IPS+の水準ではないです。
ただ、輝度が高めの機種は(仕事で必要な)低輝度が出しにくい機種もあるので、仕事を含めて、マルチに使うならば、むしろこれくらいで良い気がします。
「目への優しさ」の部分では、EIZO・ベンキューほどの作り込みはないとはいえ、フリッカー対策がある上で、フルスペックのモニタースタンドですし、及第点です。
パネルの、「常時消灯(輝点)の交換保証」もありますし、USB-C端子(15W給電)を含めたUSBハブも充実します。この部分でも候補となるでしょう。
Dell SB521A
¥4,779 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
スピーカーも、重視したい場合、別売の専用スピーカーが利用できます。
第3に、動画視聴やゲームを主軸において、目に優しいモニターを選ぶ場合は、
【2020年発売】【21.5インチ】
(3年保証)22MN430M-B
5・LG Electronics 22MN430M-BAJP
¥12,200 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
(5年保証)
6・LG Electronics 22MN430M-BAJP-SB
¥12,900 楽天市場 (5/6執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大75Hz
HDR:
USB給電:
接続端子:HDMI×2 D-SUB
スタンド:チルト
VESA:75mm
スピーカー:なし
保証期間:3年
液晶パネルの品質 ★★★★★
目の疲れにくさ ★★★☆☆
動画・ゲーム対応 ★★★★★★
品質保証 ★★★★☆
総合評価 ★★★★☆
LGの22MN430M-BAJPでしょう。
保証は要不要で良いかと思います。
LGの場合、IPSパネルは、(TV用は調達もあるようですが)モニターの場合、LGのAH-IPSに(事実上)確定です。
その上でフリッカー対策という「目の優しさ」にかかわる基本を抑えつつ、画像処理の部分で、超解像技術・暗部補正を搭載する点が評価できます。
価格的にもパネルの生産メーカーだけあって「コスパが良い」ため、低価格で探している場合は、良い候補です。
スタンドは、但し、チルトのみなので、この部分は、合わなかった場合などは、モニターアームの導入を考えても良いように思います。
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【2021年発売】
【21.5インチ】2E2Y3AA-AAAA
33・HP M22f FHD
¥13,300 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:300cd/u
液晶方式:IPS+ ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大75Hz
HDR:
USB給電:
接続端子:HDMI D-SUB
スタンド:チルト
VESA:100mm
スピーカー:
保証期間:3年
液晶パネルの品質 ★★★★★★
目の疲れにくさ ★★★☆☆
動画・ゲーム対応 ★★★★★
品質保証 ★★★★☆
総合評価 ★★★★☆
一方、パネルスペックに注目する場合、HPのM22f FHDも、候補と言えます。
パネルは、本機も、IPSです。
スペックは、ただ、輝度(300cd/u)、コントラスト比(1000:1)、視野角(178°)、色域(sRGB 99%)です。
コントラスト比は普通ですが、輝度と色域が、LGに比べても良いので、IPSとしては「ちょっと良い」IPS+の水準にあります。
格安機で輝度が高めの機種は、(輝度がうまく落ちない部分で)仕事用にイマイチな場合もあります。
ただ、300cd/uならそこまで高いわけでもないです。仕事でのタイピングなどは「ほどほど」で、むしろ「映像美」を中心に考えたい場合、本機を選ぶのもありでしょう。
実際、1万円台で買えるフルHDの21.5インチだけで言えば、映像美の方面で、これ以上の表示スペックの製品は見られないです。
第4に、しっかりしたモニターアームを装備する上で、持ち運んでも利用しやすい、モニターと言えるのは、
【2024年発売】(保証2年)
20・ASUS MB229CF
¥45,272 楽天市場 (5/6執筆時)
【Amazon限定】(保証4年)
20・ASUS MB229CF-J
¥41,980 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms(GTG)
リフレッシュレート:最大100Hz
HDR:
USB給電:60W
接続端子:HDMI USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転(C型)
VESA:100mm
スピーカー:
保証期間:3年/4年
液晶パネルの品質 ★★★★★
目の疲れにくさ ★★★★★
動画・ゲーム対応 ★★★★☆
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
一方、少し特殊ですが、ASUSのMB229CFも候補です。
保証が長めで、安めのAmazonモデルがよいでしょう。
液晶パネルは、IPSです。
その上で、写真のように、クランプ式のモニターアームが初期付属です。
高さを含めて可動性が良い上で、簡単に取り外せるので、ポータブル利用や壁掛け利用など、別に、アクセサリーを買わずとも、柔軟に使えます。
重さも、2.2kgと持ち運ぶにも苦になりません。
このようなポータブルな利用状況ではUSB-C端子を通して、しっかりしたUSB-C出力があるノートPC側から給電できます。
逆に、モニターアームで利用するような際は、同じくUSB-C端子を通してノートPCに60W給電できる部分を含めて、自宅内で色々利用したい場合は、特に良い設計に思いました。
スピーカーも、ポータブルに持ち運んで利用する場合は、わりと重要になるでしょうが、(サブ)ウーファーありの2.1chで、わりとしっかりしています。
補足:液晶モニター関連記事の紹介
というわけで、今回は、21.5インチの液晶モニターを紹介しました。
なお、低価格機は、スタンドが良いモデルが少ないです。
そのため、その部分について、不満を感じたら「交換」も視野に入れれば良いでしょう。 今回のブログのスペック欄に、VESA対応の有無は書いたので参考になさってください。
75mmか100mmのVESAマウント対応モニターなら、交換はできるので、気になったら交換しても良いでしょう。
交換自体は(手間がかかるだけで)難しくはないので、初めてでもOKです。
このブログの以上の記事で紹介していますので、よろしければご覧ください。
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1・31.5インチ液晶モニターの比較
2・27インチ液晶モニターの比較
3・24インチ液晶モニターの比較
4・23.8インチ液晶モニターの比較
5・小型液晶モニターの比較
一方、21インチモデルは、家庭用としては多少小型です。
そのため、もし、もう1ランク上の動画性能・液晶性能・スタンド性能を期待するならば23インチモデルを検討してもよいでしょう。
23インチについては【こちら】で紹介しています。
【まとめ記事】
9・Mac向けの液晶モニターの選び方
10・液晶モニターの選び方とおすすめ
また、上の2つの「まとめ記事」では、主にモニターサイズの観点から、このブログの全10回のモニター関連記事を横断的にまとめています。
つづいて、「ディスプレイのお手入れ」について補足しておきます。
ディスプレイ用クリーニングリキッド
¥755 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
液晶モニターを手入れする場合、普通のティッシュペーパーなどで拭かないでください。
液晶に傷がつきますので、専用のクリーニング・リキッドの使用をおすすめします。
アルコール・界面活性剤を使っていませんので、モニター表面のコーティング塗装に影響しないからです。
液晶画面用ハイテククロス DK-KC5
¥567 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
ドライクリーニングティッシュ60枚入り
¥819 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
これを、ハイテククロスに吹きかけて使うのがオススメです。
ただ、スプレー式のクリーナーは拭いた後に「ふき跡」が画面に白く僅かに残ります。
拭いた後が気になる人は、仕上げにドライクリーニングティッシュを使うのが良いです。
皮脂汚れはあまりとれませんが、拭き跡をとるための仕上げにはもってこいです。
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ではでは。