1回目記事からの続きです→こちら
3-1・アイリスオーヤマの電気ケトル
3回目記事は、アイリスオーヤマの電気ケトルの比較からです。
日本の家電メーカーで、ホームセンターでもお馴染みです。
工夫して白い製品もだしますが、基本的には、低価格帯の製品に強みがある会社です。
1・定番の電気ケトルの比較 (1)
1-1:選び方の基本の解説【導入】
1-2: T-Fal〈フランス〉
1-3:タイガー 1〈日本〉
2・定番の電気ケトルの比較 (2)
2-1:タイガー 2〈日本〉
2-2:デロンギ〈イタリア〉
2-3:象印〈日本〉
2-4:ドリテック〈日本〉
3・定番の電気ケトルの比較 (3)
3-1:アイリスオーヤマ〈日本〉
3-2:他の企業〈各社〉
4・コーヒー向け電気ケトルの比較
4-1:ラッセルホブズ〈英国〉
4-2:バルミューダ〈日本〉
4-3:ハリオ〈日本〉
4-4:シロカ〈日本〉
4-5:他の企業 〈各社〉
5・定番の電気ケトルの選び方 【結論】
=最終的な「おすすめ機種」の提案
今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた、「選び方の基本」に沿いながら、各機の説明をしていきます。
ーーー
また、今回の記事でも、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【2020年発売】
【0.8リットル】
64・ アイリスオーヤマ IKET-800-W
¥3,180 楽天市場 (5/11執筆時)
蒸気レス:
清潔性能:内装ステンレス
安全性能:旧PSE基準+二重構造
定格消費電力:1200W
温度設定:
重さ:1100g(台座含む)
IKET-800 は、アイリスオーヤマの販売する電気ケトルです。
激安家電に強いホームセンターではお馴染みのメーカーで、価格的にはドリテックのライバルです。
給水量は、0.8Lです。
安全面は、一方、給水ロックはないですが、転倒時のお湯漏れ防止の記載があります。
先述のように、給水ロックはPSEの条件ではないので、新安全基準に達しているかもしれません。
ただ、点灯試験時のお湯漏れ量の試験は経ていないようなので、旧PSE水準です。
ようするに、旧基準(1-2)は対応ですが、3番については不定と言えます。
一方、独自の安全基準として、こちらは本体二重構造です。
他社にもありましたが、この場合、本体外側が熱くなりにくい利点があります。
清潔性も、ステンレスですから問題ないでしょう。
パワーは、1200Wです。
格安機ですが割と強めです。
カップ1杯なら約1分で沸きます。
利便性の面では、一方、本機はフタ式なので、片手での給水はできません。
また、外から見える給水量計は未付属です。
重さも、台座を除いても900gですので、少し重めです。
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以上、アイリスオーヤマのIKET-800の紹介でした。
高級感はイマイチですが「格安」です。パワーを重視して格安機を選ぶならば、二重構造の本体構造を含めて候補になるでしょう。
ーーー
なお、アイリスオーヤマからは次のような製品展開もあります。
順番にみていきます。
【0.8リットル】
65・ アイリスオーヤマ IKEB-800-W
¥2,835 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
蒸気レス:
清潔性能:
安全性能:旧PSE基準
定格消費電力:1200W
温度設定:
重さ:900g(台座含む)
第1に、IKEB-800-Wです。
先ほどの製品は下位機種です。
こちらは、内装が、抗菌性表明のないプラスチック製です。それにしては、値段は安くないように思えます。
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【2024年発売】
【0.8リットル】IBKT-800-A
66・ アイリスオーヤマ IBKT-800-W
66・ アイリスオーヤマ IBKT-800-T
66・ アイリスオーヤマ IBKT-800-H
¥3,680 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
67・ アイリスオーヤマ ABKT-800-B
¥3,681 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
蒸気レス:
清潔性能:
安全性能:新PSE基準
定格消費電力:1250W
温度設定:
重さ:900g(台座含む)
第2に、IBKT-800です。
こちらも下位機種です。
発売年から分かるように、PSEの新基準は対応です。
ただ、給油時に、ふたを回し開けする方式です。
基準に合致廃止m差鵜が、便利かと言われれば微妙ですし、小さい子がいる場合、閉め忘れは避けないといけません。
2-5・その他の電気ケトル
最後に、ここまで見たメーカー以外の製品をまとめて紹介します。
【2021年発売】
【0.9リットル】
68・バルミューダ MoonKettle KPT02JP-BK
68・バルミューダ MoonKettle KPT02JP-WH
¥25,465 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
蒸気レス:
清潔性能:内装ステンレス
安全性能:旧PSE基準+二重構造
定格消費電力:1200W
温度設定:40〜100度
重さ:650g(本体のみ)
MoonKettle KPT02JPは、バルミューダの販売するケトルです。
同社の製品は【コーヒーケトルの比較記事】の方でも見ていますが、こちらは言うまでもなく、お茶用です。
利用中に、炎を摸したLEDライトが付いたり、メロディの変更ができたり、小技が効いた高級品です。
給水量は、0.9Lです。
最小量の指定もあり、0.3Lです。
重さは、ベースを含めて1.5kgとの説明です。
ベースを除いた本体の重さは非開示ですが、1kg前後だとは思います。
満水にすれば、そこまで軽くないのが注意点です。
形状的に完全に(昔風の)やかんに似せているので、水を入れた重さで(ケトルとして)持ちやすいかは論争的に思います。
安全面は、旧PSE水準の性能はあります。
一方、転倒時のお湯漏れ防止と、給湯ロックはないです。
ただ、他社機でも書いたように、倒れたときのお湯漏れ量が基準以下なら認証はとれるようなので、ほんきもそのような構造なのでしょう。
なお、本体は、(やかんと同じで)熱くなる仕様です。
パワーは、1200Wです。
水温25度で、満水で約5分、300mLで2分で沸きます。
温度設定は、対応です。
こちらは、1度単位で、50度から1度単位で設定できます。
ただ、この部分は1度単位で設定できるから「面倒」とも言えます。実際、そこまで精度が担保されるとは、センサー性能的に考えにくいでしょうし。
多くても、5度くらいずつで良かったでしょう。
先ほどの「最小の湯沸かし量の設定があるのは、やかん形状である点ほか、温度センサー部分に由来する理由もあるかと思います。
なお、本機の場合も、沸かしてから設定温度になる訳ではないので、少なくとも浄水器の類はマストでしょう。
保温は、30分まで対応です。
清潔性は、ステンレスですし、問題ないでしょう。
ただ、注ぎ口からのほこりは入る可能性はあります。
「やかん」形状ですので。
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以上、バルミューダのMoonKettle KPT02JP-BKの紹介でした。
なんとなく、個人の家庭向けではなく、インバウンド向けの高級旅館(ホテル)の備品向けのような製品に思いました。
持ち手を含めて、家庭用には使いにくいでしょうから。
メーカーは「アイコニック」であることを強調しますが、逆に言えば、工業デザインとして「こなれていない」と思います。
実際自宅にあっても、来訪者に「なんでそれを使っているのか?」を説明しにくいです。また、この方向性ならば、(温度設定は置いておき)南部鉄瓶+小型のIHヒーターなどのほうが「本物感」が出る気がします。
そのほか、インバウンド向けのお土産用にも良いかと思いましたが、加熱家電なので電源(電圧)の問題があるため、国内専用です。それは狙いではないようです。
【2021年発売】
【1リットル】
69・ラッセルホブス 7013JP
69・ラッセルホブス 7013JP-BK
¥5,209 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
蒸気レス:
清潔性能:内装ステンレス
安全性能:旧PSE基準+二重構造
定格消費電力:1200W
温度設定:
重さ:650g(本体のみ)
7013JP は、イギリスのラッセルホブズの製品です。
3回目の【コーヒー用電気ケトルの比較記事】で取りあげる、左図のような細口の製品が同社の定番です。
ただ、コーヒーの大量消費国イギリスは、歴史的に「紅茶の国」でもあるので、こちらについては、それ用のラインということになります。
給水量は、1Lです。
重さは、ラッセルホブズは本体のみでの重さですが650gです。
1Lサイズのステンレス製ですし、こんなものでしょう。
軽くはないですが、利便性は削がれません。
安全面は、給水ロックや、転倒時のお湯漏れ防止の機能性の表明はなく、旧PSE水準です。
また、外装はステンレスでので熱くなりやすく、すこし気をつける必要があります。
パワーは、1200Wです。
カップ1杯なら約1分で沸くでしょう。問題ないです。
開閉は、本機はプッシュ式で片手で注水ができるタイプです、
清潔性は、ステンレスですし、問題ありません。
ホコリの侵入は、デロンギのようにフィルターで防ぐ方式です。
フィルターは消耗品ですが、そう交換することはないでしょう。
温度設定は、できません。
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以上、ラッセルホブスの 7013JP の紹介でした。
独特のデザイン性の高さと、空気を含んだ水を勢いよく注げる点で「紅茶向き」と言って良い製品です。
むろん、注ぎ口の広いタイプなら、どれも紅茶向き」とは言えますが、「英国由来の企業」というブランドイメージと、それ用に考えられたフォルムと考えれば、価値はあるでしょう。
【2021年発売】
【1リットル】
70・ツヴィリング ENFINIGY 53110-201
¥10,580 楽天市場 (5/11執筆時)
蒸気レス:
清潔性能:ガラス
安全性能:旧PSE基準+二重構造
定格消費電力:1000W
温度設定:40〜100℃
重さ:1450g(台座含む)
ENFINIGY 53110-201 は、 ツヴィリング J.A. ヘンケルスの販売する製品です。
ドイツのゾーリンゲンの有名な刃物メーカーで、キッチン家電も一部展開します。日本(関市)でも刃物をつくっているので、そちらの支社を通しての販売です。
給水量は、1Lです。
重さは、台座を含めて1.45kgです。
本体のみの重さは不明ですが、素材からすると平均よりはありそうです。
温度設定は、40〜100℃まで6段階で対応です。
面白いのは、コーヒーに最適な温度(諸説あり)の93℃のほか、(哺乳瓶ではなく直の)ミルクあたため・離乳食用の40度がある部分です。
30分の保温機能もあります。
清潔性は、内装はステンレスで、ミルク臭が付かないように工夫はありますが、
ふたが外せる構造ではなく、メンテが便利かと言われると微妙です。
ただ、お湯を沸かすと言うより、そうした用途で買う「調理器具」と考えるならば、問題ない用泣きはしますし、そのような設計です。
ワンプッシュで開くのも、その点では便利でしょう。
安全面は、ステンレスですが、中空構造で熱くなりにくい工夫があります。
一方、PSEの新安全基準は非対応です。上表だと旧水準の1−2と、本体二重構造に対応です。
なお、蒸気セーブ機能はないですが、象印やタイガーの蒸気レス機と同じで、上フタにパッキンがあり、その部分は消耗品です。
パワーは、1000Wです。
少し弱いので、沸騰までの時間はかかるでしょう。
温度設定は、非対応です。
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以上、ツヴィリングのENFINIGY 53110-201の紹介でした。
独特の長身形状で、デザイン性は良いです。40度の低温が判断できる製品はわりと珍しいので、その部分でも評価できそうです。
【2022年発売】
【1.7リットル】
71・ ZWILLING ENFINIGY Kettles 53103-800
¥12,018 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
蒸気レス:
清潔性能:ガラス
安全性能:旧PSE基準
定格消費電力:1000W
温度設定:
重さ:1700g(本体のみ)
ENFINIGY ヨーロピアンティーケトル 53103-800も、ドイツのツヴィリング J.A. ヘンケルスの電気ケトルです。
こちらは、ティファールのテイエールとおなじで、茶こし(ストレイナー)付きタイプのガラス製高級機です。
給水量は、1.7Lです。
この点は、ネットで買う場合は少し注意するべき点で、かなり大きいです。
重さも、1700gです。
清潔性は、ガラスですので、素材的に問題ありません。
安全性は、こちらも旧PSE水準です。
また、ガラス製なので、熱くなる点でも注意が必要です。
ほ乳瓶ホルダー 53999-023
¥1,945 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
温度設定は、対応です。
沸騰温度ほか、40℃・60℃・70℃・80℃と、コーヒー用の93℃です。
もちろん、この重さでドリップは非現実的なので、インスタントにさすという意味です。
一方、大きさを活かして、専用のほ乳瓶ホルダーが用意されます。
そのほか、ゆで卵・温泉卵・だしをとるなどの提案もあります。ここは、臭いの心配がいらないガラス製であることの利点でしょう。
一方、本機については、サイズの割に、定格消費電力が1000Wです。
他のケトルと違って、「素早く沸かせる」という利点はない、「スローライフ」な製品といえます。
保温機能もあります(30分)。
茶こし用に、T-Falと同じで蒸らし用のタイマーもあります(10分)
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以上、ヘンケルスのヨーロピアンティーケトルの紹介でした。
ここまで書いたように、用途性が結構特殊で何にでも便利に使えるという類の製品ではないです。
ただ、他社機と「被らない」製品ですし、なにかしらの用途に合えば選択肢になるかと思います。
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【2022年発売】
【1リットル】
72・ ZWILLING ENFINIGY 53105-201
72・ ZWILLING ENFINIGY 53105-202
¥8,800 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
蒸気レス:
清潔性能:内装ステンレス
安全性能:旧PSE基準+二重構造
定格消費電力:1000W
温度設定:
重さ:1300g(本体のみ)
このほか、ヘンケルスのエンフィニジーシリーズからは、以上のような製品の展開もあります。
ただ、こちらは、特段特徴のない1Lのケトルです。
ドイツらしいシンプルながら主張のあるデザインで良いですが、突出した機能面の見どころは特にありません。
とはいえ、プッシュ式のふたで給水しやすさと、内装ステンレスの清潔性、2重構造で本体が熱くなりにくい構造など、大事な部分はしっかりした製品です。
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結論的にいえば、デザインが個性的で「珍しい」ので、(あまり他の人が持っていないような)少し主張のある製品が欲しい場合、選択肢になりそうです。
ただ、1Lサイズで1300gなので、重量感は多少あるでしょう。また、安全面で、PSEの新安全基準を満たしていない点も、お子さんやペットのいるご家庭では注意点になります。
【2023年発売】
【0.6リットル】
73・HARIO Craft Tea Maker ETM-600-W
¥8,283 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
蒸気レス:
清潔性能:ガラス
安全性能:旧PSE基準
定格消費電力:1000W
温度設定:
重さ:900g(箱含む)
Craft Tea Maker ETM-600-W は、日本のHARIOが販売する電気ケトルです。
ガラス製品、コーヒー器具では日本有数のメーカーです。ケトルもカフェ用が多いので、そちらについては、次回記事で同社の人気製品をみています。
こちらは、名前通り、ティーサーバー系です。
ガラスなので、フレッシュフルーツ、あるいは、ドライフルーツティを入れられるという部分で「Craft Tea Maker」としています。
形状は、ヘンケルスのものと似ていますが、取っ手は低重心です。
格好良いですが、おそらくやけど防止という意味と、特に、フルーツティなどをいれる際の入れやすさへの配慮かと思います。茶こしのサイズも、それを前提に配置しているように見えます。
給水量は、0.6Lです。
幅165×奥行105×高さ207mというサイズも含めて小さめで保管しやすそうです。
清潔性は、耐熱ガラスですので、素材的に問題ありません。
温度設定は、対応です。
沸騰温度ほか、45℃・80℃・93℃・100度の刻みです。
保温機能もあります。
5分・15分・60分と選べます。
いずれも制御部は、とっての裏側の上部になります。
安全性は、ガラスの場合は、注意が必要です。
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以上、HARIOの ETM-600-Wの紹介でした。
オリジナル企画の製品かは不明ですが、ガラス製品を得意とする企業の製品ということでの安心感はあります。
基本的にはフルーツティや、いろいろなものを煮出しを楽しみたい方用でしょうが、提案としては面白く、ニーズもありそうです。
【2022年発売】
【1リットル】
74・ブラウン WK304AJ-WK3000BK
74・ブラウン WK304AJ-WK3000WH
¥3,745 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
蒸気レス:
清潔性能:フィルター
安全性能:旧PSE基準
定格消費電力:1300W
温度設定:
重さ:700g(本体)
ピュアイーズ WK304AJ-WK3000は、ドイツのブラウンの小型ケトルです。
日本ではシェーバー他の生活家電が有名ですが、ケトル1種類ですが出しています。
デザイン面は、注ぎ口がキュッと上がった独特のフォルムです。
これは、(特段ストッパー構造がなくても)注ぐ際にお湯がこぼれにくい工夫となります。
この形状で注ぎやすいようにハンドルも独特な形状にして、グリップ感を高めています。
また、大きめの水量窓で、この部分の視認性を高める工夫もなされます。
機能性を突き詰めた「産業デザイン」であり、極めてドイツらしい家電です。
給水量は、1Lです。
清潔性については、本機はフィルターは装備します。
ただ、内装などに工夫はないです。
利便性の面では、フタを取り外さずとも片手で給水できる機種です。
温度設定は、対応しません。
パワーは、1300Wと少し強めです。
安全性は、本機も、新安全基準には未対応です。
素材的には、本体が熱くなりにくいため、問題ないでしょう。
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以上、ブラウンのピュアイーズ WK304AJ-WK3000の紹介でした。
T-Falほど「エレガント」ではなく、デロンギほど「格好良く」ないですが、機能性を突き詰めた産業デザインで、個人的には好感触です。
ただし、転倒時のお湯漏れ防止に関わるPSEの新安全基準には対応していないので、子供やペットのいるご家庭には向かないでしょう。
【1リットル】
【2024年発売】灰 EKZ-102MSG 黄 EKZ-102MSI 桃 EKZ-102MSP
75・ドウシシャ ON℃ZONE 白湯専科 EKZ-102MS
¥8,936 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
蒸気レス:
清潔性能:
安全性能:新PSE基準+本体二重構造
定格消費電力:1000W
温度設定:50〜100°C
重さ:1000g(ベース含む)
EKZ-102MSは、ドウシシャの販売する電気ケトルです。
以前売っていたPieria EKX-101Mをベースにユニークな改良をなしたモデルです。
給水量は、1Lです。
白湯専門という、かなりニッチな製品です。
温度設定は、対応です。
50℃〜100℃まで、本体台座で設定できます。
白湯用ということで、100℃到達以後、10分連続で沸騰させ、完全にカルキを飛ばすモードがあります(白糖モード)。
浄水器を経たもので、ここまでは不要に思いますが時間調整はできません。職場で浄水器がない場合などは便利かもしれません。
一方、本機は、「白湯予約モード」として、タイマー設定(6時間〜12時間)で、指定時間に55℃・60℃・65℃にできるモードがあります。
この場合、一度沸騰させて、カルキ抜きしてから、その温度で保温になります。
ただし、保温は10分間なので、完全に飲む時間が決まっていないと使いにくいとはいえます。
パワーは、一方、1000Wです。
沸騰に要する時間は非公開ですが、長めでしょう。
安全性は、給湯ロックを備えるので、PSEの新安全基準(1-4)に対応です。
清潔性は、一方、内装はステンレスではないです。
また、仕様上、本機は給湯口のパッキンも消耗品です。
安全タイプでは、交換部品が2系統になる点が注意点です。
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以上、ドウシシャのEKZ-102MSの紹介でした。
白湯は(プチ)ブームですし、それ用に出ているニッチな製品です。
ただ、時間予約して、その時間で飲まないといけないのは、やや不便と言えます。
この目的の場合、下で見る予定の、シロカの白湯用は、比較対象にしても良いでしょう。
【2023年発売】
【0.8リットル】K-A151(K) K-A151(W)
76・シロカ SK-A151
¥5,980 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
蒸気レス:蒸気セーブ
清潔性能:内装ステンレス
安全性能:新PSE基準+本体二重構造
定格消費電力:1300W
温度設定:
重さ:1100g(本体)
SK-A151 は、シロカの販売する電気ケトルです。
一芸のある家電企画を得意とする日本企業です。
デザインは、オーソドックスな形状です。
実用性重視でしょうが、若干個性に欠ける部分は感じます。
給水量は、0.8Lです。
清潔性は、本機は、内装ステンレスです。
注ぎ口カバーはないですが、値段からすれば良い仕様です。
利便性の面では、本機は、ふたを外しての給水なので、一手間必要なタイプです。
温度設定は、対応しません。
パワーは、1300Wです。満水時に約4分ですので、パワーに相応するスピードです。
安全性は、本機の「売り」です。
給湯ロックと転倒時のお湯漏れ防止があるので、PSEの新安全基準に達します。
その上で、熱くなりにくい本体二重構造もあります。
また、蒸気レス構造はないですが、その量を減らせる蒸気セーブ構造にはなっています。
したがって、タイガー流に言えば「5SAFE+」あたりのグレードと言えます。
蒸気セーブは、ふた構造の工夫です。
タイガー同様に「消耗品」のパッキンで漏れを防ぐ方法です。
ただ、本機はふたパッキン(SK-A100-LP)と弁パッキン(SK-A100-SP)が2系統必要です。単品で、それぞれ500円前後です。セット販売で(SK-A100-L)もあります。
温度設定は、非対応です。
保温機能もないです。
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以上、シロカのSK-A151の紹介でした。
安全性重視の機種はタイガーや象印が得意で、いくつか見ました。それらと比べると、少し安めかなと思います。ただ、2系統のパッキンが必要な割に、蒸気の完全なセーブはできないなど、改善点はあるように思います。
ーー
【2025年発売】
【0.8リットル】ビック系限定
77・シロカ 白湯里 OB-SYK08
¥7,980 楽天市場 (5/11執筆時)
蒸気レス:蒸気セーブ
清潔性能:内装ステンレス
安全性能:新PSE基準+本体二重構造
定格消費電力:1300W
温度設定:60℃〜90℃
重さ:1100g(本体)
1つ上でみた、ドウシシャが白湯では先行していたので、アイデアとしては、その後発です。
仕組みは、基本、ドウシシャと同じです。
沸騰させてから、自然に冷まして、指定温度になった段階で、保温できるというものなので。
安全性能は、ただ、本機の方が優れます。
本機の場合、新PSE基準に加えて、本体二重構造であり、手で持っても熱くなりにくい設計なので。
パワーも、1300Wなので、沸騰時間も短いでしょう。
予約(白湯モード)は、ただ、ドウシシャの白湯用とは別の方向でクセがあります。
本機は、時間指定は、5時間後のみしかできません。
5時間後を目安に、2回沸騰させ、時間経過後は5時間固定の自動保温になります。
ようするに、寝る前に仕掛けて、午前中にこの温度で飲めるというコンセプトです。起きがけに再加熱がありますので、音が気になる質のかたが、寝室などに設置するには向かないでしょう。
保温は、途中でオフにもできます。
一方、途中で一定量飲むような場合、3分までに台座に戻せば、そのまま保温を続けます。
温度は、60℃、65℃、70℃で設定できます。
モードは、白湯モードを含めて4種類です。
つまる、普通の沸騰モードと、沸騰(カルキ抜き)させず、指定温度まで上げて保温するだけの温度調節モード、(白湯モードと同じだが)2回沸騰させたあと、すぐその温度で保温する煮沸モードが用意されます。
煮沸モードは、乳児のミルク作りを想定しているようです。
なお、いずれも、設定温度に到達した際は、音でお知らせがあります。
電気代は、一方、注意点かもしれません。
白湯モードなどで5時間保温をする場合、保温に必要な電力の目安は不明(非公開)だからです。本機は(真空構造ではないものの)本体二重構造なので、ある程度冷めにくいでしょうが。
一方、「選び方の基本」で書いたように、電気ケトルは1回の沸騰で約3円〜4円の電気代がかかっています。本機の白湯モードは、2回の沸騰が行われる上で、保温にも電力が消費されるのが注意点です。
大きな電気ポットほどのではないですが、電気ケトルとしては、それなりの電気代といえます。断言はできませんが、1日1回使うとして、1日10円程度(年間3,650円)ほどはかかるかと思います。
温度センサーは、一方、(底ではなく)ふた部分です。
他社機はたいてい、熱源と同じ部分に置かれる「底センサー」です。本機が上部に置かれる理由は不明です。
設計的な限界か、なにかしらの意味性があるのかは分かりません。ただ、熱対流を考えると、底面の温度センサーがあったほうが正確な気はしますし、前者のような気はします。
加えて、モニター部に現在水温の表示はされない点にも注意してください。
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結論的にいえば、光熱費の部分と、温度のセンシング精度は不確定ながら、夜沸かして、午前中に飲むというスタイルならば、投資する価値は「あり」かなと思います。
このほか、ボタンが配置される場所が「とって」なので(屈むでのぞき込む必要があり)イマイチ使いにくいようにも思います。
一芸はありますが、こうした部分が(大々的に)一般販売されなかった理由にはみえます。
【0.8リットル】【2024年発売】
78・ピーコック WGK-08-W
78・ピーコック WGK-08-B
¥3,289 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
蒸気レス:
清潔性能:
安全性能:新PSE基準
定格消費電力:1000W
温度設定:
重さ:940g(ベース含む)
WGK-08-W は、 ピーコック魔法瓶工業の販売する電気ケトルです。
比較的安めの価格帯が得意な、保温系の家電の老舗の日本企業です。
給水量は、0.8Lです。
小型のケトルでは最も多いと言えるスタンダーです。
白湯専門という、かなりニッチな製品です。
パワーは、一方、1000Wです。
あまり強力ではなく、コーヒー1杯90秒、満水で5分20秒です。
1200W前後の大手他社より長めです。
安全性は、PSEの新安全基準(1-4)に対応です。
しっかり、ふたロック構造です。
清潔性は、一方、内装はステンレスではないです。
また、注ぎ口にフィルターやホコリ防止構造は未装備です。
温度設定は、非対応です。
一方、構造的に、消耗品としてふたパッキンが2カ所ある構造です。
シロカと同じなので、出所は同じかもしれません。ただ、片側のパッキンについて、自分で外してはいけないという指示です。劣化後は、ふたごとの交換になります。
蒸気セーブなどの記載はないです。
---
以上、ピーコックのWGK-08-Wの紹介でした。
安いですが、消耗品部分がある製品なので、それをふまえると、新安全基準に対応する他社機とさほど値段は変わらないかなと思います。
次回に続く!
小型電気ケトルのおすすめは結論的にこれ!
以上、今回は、家庭用の小型電気ケトルの3回目記事でした。
4・コーヒー向け電気ケトルの比較
4-1:ラッセルホブズ〈英国〉
4-2:バルミューダ〈日本〉
4-3:ハリオ〈日本〉
4-4:シロカ〈日本〉
4-5:他の企業 〈各社〉
5・定番の電気ケトルの選び方 【結論】
=最終的な「おすすめ機種」の提案
つづく4回目記事(こちら)では、ハンドドリップ用に細く注げるコーヒー向きのタイプを紹介します。
軽量性 ★★★★★
清潔性 ★★★★★
安全性 ★★★★★
デザイン ★★★★★
温度調整 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回の結論編(こちら)で、今回紹介した全機種から、いつものように、目的別にAtlasのオススメ機種を選定していきます。
引き続きよろしくお願いします。
4回目記事は→こちら !