1回目記事からの続きです→こちら
今回の結論
一升炊き炊飯器のおすすめは結論的にこの機種!
1・一升炊き格安炊飯器の比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:パナソニック
1-2:象印
1-3:日立
1-4:アイリスオーヤマ
2・一升炊き格安炊飯器の比較 (2)
2-1:三菱電機
2-2:タイガー
2-3:東芝
3・一升炊き格安炊飯器の比較 (3)
3-1:最終的なおすすめの提案【結論】
というわけで、今回は実売3万円台までの一升炊き炊飯器を比較しました。
3回目記事では、最後に、いつものように、価格別・目的別にAtlasのおすすめ機種!を提案しておきます。
第1に、2万円前後の炊飯器で性能的に最もオススメできるのは、
【2021年発売】
【極厚火釜 3mm】
24・アイリスオーヤマ RC-PD10-B
¥21,580 Amazon.co.jp (7/2執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:極厚火釜
内釜厚さ:3.1mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:9通り
もちもち炊飯 ★★★★☆
しゃっきり炊飯 ★★★☆☆
ご飯の甘み ★★★★☆
保温性能 ★★☆☆☆
手入れの手軽さ ★★★☆☆
総合評価 ★★★★☆
アイリスオーヤマのRC-PD10でしょう。
炊飯方式は、圧力IH炊飯です。
この方式を採用する機種としては、激安です。
持続的な沸騰温度の維持も、上下にIHヒーターを採用し、火力に配慮があります。
その上で、3.1mmの厚さの極厚火釜ですから、「美味しく炊ける」要素は、2万円前後の予算で選ぶ場合、兼ね備えています。
ご飯の堅さは、かたさ系と食感系で、9通りの炊き分けが可能です。
もちろん、アイリス機ですので、40種類のお米の銘柄炊きにも対応です。
保温面は、ただし、充実しないので、保温後のご飯の味は「あまり美味しくない」でしょう。
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【2024年8月発売】
(通常型番)
5・象印 極め炊き NW-VJ18-BA
¥21,580 楽天市場 (7/2執筆時)
(ホームセンター型番)
5・象印 極め炊き NW-VR18-BA
¥22,800 楽天市場 (7/2執筆時)
(エディオン限定型番)23年モデル
5・象印 極め炊き NW-VP18E3-BA
¥23,800 楽天市場 (7/2執筆時)
【2023年発売】
6・象印 極め炊き NW-VE18-BA
¥23,800 Amazon.co.jp (7/2執筆時)
【2022年発売】
7・象印 極め炊き NW-VD18-BA
¥19,190 楽天市場 (7/2執筆時)
【2021年発売】
8・象印 極め炊き NW-VC18-TA
¥21,100 Amazon.co.jp (7/2執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:黒まる厚釜
内釜厚さ:1.7mm
内釜保証:1年保証
保温機能:うるつや保温
堅さ調整:3段階
もちもち炊飯 ★★★☆☆
しゃっきり炊飯 ★★★★☆
ご飯の甘み ★★★★☆
保温性能 ★★★★★
手入れの手軽さ ★★★★★
総合評価 ★★★★☆
一升炊きという大きさをふまえて、「朝炊いたご飯を夜も食べる」という場合は、IH式ですが、象印のNP-VJシリーズをむしろ「おすすめ」します。
色目以外の基本性能は同じですから、旧モデルを含めて、値段で決めてOKです。
ただ、同じほどの値段ならば「センターターボ」を追加搭載で、対流が良い、エディオン限定型番の製品を優先すると良さそうです。
炊飯方式は、信頼性の高い「IH式炊飯器」で、多段ヒーター搭載で火力は同等でしょう。
炊き分けは、じっくり炊く「熟成炊き」以外できません。
ご飯の保温は、しかし、重量センサーを利用しての「うるつや保温」です。
30時間までの保温を可能にしています。
その点で言えば、「炊きたて」でないご飯を含めての総合的なご飯の美味しさでは、象印だと思います。
第3に、米粒が立った、しゃっきり系のご飯を重要視したい人におすすめの炊飯器は、
【2024年発売】
25・三菱電機 備長炭 炭炊釜 NJ-VS18G-W
26・三菱電機 備長炭 炭炊釜 NJ-VS18G-B
¥32,800 楽天市場 (7/2執筆時)
炊飯方法:IH炊飯+水還元
圧力炊飯:
内釜素材:ダブル備長炭コート熾火2層厚釜
内釜厚さ:2.5mm
内釜保証:3年保証
保温機能:
堅さ調整:3段階
もちもち炊飯 ★★★☆☆
しゃっきり炊飯 ★★★★★★
ご飯の甘み ★★★★☆
保温性能 ★★★☆☆
手入れの手軽さ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
三菱電機の炭炊釜 NJ-VP18Gが良いでしょう。
ユニークな技術を採用する上、値段の部分も優秀ですので。
炊飯方式は、IH式炊飯ですが、水カードリッジ還元方式を採用する機種です。
そのため、「米の甘み」を感じられる美味しさを得つつ、「かため」、というか、ハリのある「しゃっきり系」の炊飯に実力を発揮します。
ヒーターも「7重全面加熱」と、IHを全数使うパナソニックを除けば、この価格帯では「最高」です。包み込むような火力で美味しさを引き出すでしょう。
炊き分けも、また、超音波により米への水分浸透率を調整することで炊き分けることができます。
「かため」で「しゃっきり」したご飯だけでなく、「ふっくら・甘みのある」ご飯の炊飯まで、ある程度幅広く対応もできます。
保温機能は、一方、あまり充実しないので、炊きたてをほぼ食べきって、あとは冷蔵庫なりで保存、という利用法のかたに向きます。
いずれにしても、圧力IHを使わず、水蒸気を還元する「内蔵カードリッジ」を使って沸騰温度持続させるという仕組みは新しく野心的なものです。
圧力炊飯器にマンネリ感を感じている人にもおすすめできます。
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【2024年6月発売】
27・三菱電機 炭炊釜 NJ-VP18G-B
28・三菱電機 炭炊釜 NJ-VP18G-W
¥39,800 楽天市場 (7/2執筆時)
炊飯方法:IH炊飯+水還元
圧力炊飯:
内釜素材:ダブル炭コート5層圧釜
内釜厚さ:3.5mm
内釜保証:3年保証
保温機能:
堅さ調整:3通り+銘柄炊き
一方、少し高いのですが、予算があるようならば、1グレード上の製品を選んでも良いでしょう。
内釜は、ダブル炭コート5層圧釜です。
本編でも書いたように、プレスですが、相当工夫があるもので、同社の高級機で(本当の)本炭釜の再現を狙ったものです。
本体と内ぶたまで炭コートをなされる徹底ぶりで、この部分の品質は「1グレード上」です。
その上で、ヒーターは、8重です。
本編で書いたように、圧力を伴わないIH式ですので、火力と内鍋は最重要で、そこを強化している機種です。
上部に温度センサーを付けて、お米の季節変化(水分量)をふまえた炊飯をなす工夫もあります。下位機も装備の「可変超音波浸水」とあわせて、このあたりの装備は、理に適っている上で、豪華です。
銘柄炊き分けも、7種ながらできます。
いずれにしても、「堅め・シャッキリ」な米質が好きな方は、本機を選ぶ意味はあります。
第3に、炊飯器で、ふっくら系のご飯を重要視したい方が選ぶべき上位機種は、
【2024年7月発売】
(通常型番)
15・ 象印 極め炊き NW-BA18-BA
¥41,560 Amazon.co.jp (7/2執筆時)
(エディオン型番)
16・ 象印 極め炊き NW-BH18E4-BA
¥54,800 楽天市場 (7/2執筆時)
【2023年発売】
17・ 象印 極め炊き NW-CB18-BA
¥43,000 Amazon.co.jp (7/2執筆時)
【2022年発売】
18・ 象印 極め炊き NW-CA18-BA
¥34,778 楽天市場 (7/2執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.3気圧
内釜素材:鉄器コート黒まる厚釜
内釜厚さ:1.7mm
内釜保証:1年保証
保温機能:極め保温
堅さ調整:49通り
もちもち炊飯 ★★★★★★
しゃっきり炊飯 ★★★★☆
ご飯の甘み ★★★★★
保温性能 ★★★★☆
手入れの手軽さ ★★★★☆
総合評価 ★★★★★
象印の圧力IH炊飯器 であるNW-BA18でしょう。
タイガーの可変圧力式と悩みましたが、価格部分と、保温機能の部分を含めた総合性能で言えば、こちらが良いと思います。
旧機がありますが、23年モデルは冷凍ご飯モードがないだけなのでそちらでも良いかと思います。22年モデルも、雑穀米の食感調整でできない程度なので、そちらでも良いでしょう。
一方、エディオン型番は、下位機と同じで、底面のIHコイルが2段で「ツイン対流」に対応する上位仕様です。その上で、硬さ調整が63通りです。同じほどの値段ならば、そちらを優先するとよいでしょうが、まだやや高めです。
炊飯方式は、最大1.3気圧の圧力IH炊飯です。
107℃に達する高火力で、沸騰温度を持続させ、ご飯の甘みと粘りを引き出すという工夫です。
アミロース値高めの米種で、粘り気の少なめのお米でも、もっちり、甘い系に仕立てるのが上手といえます。
内釜も、 1.7mmの鉄器コート黒まる厚釜です。
鉄コートする工夫で、熱伝導性を高める工夫があります。
ヒーターも、底面IHを含めた「4重」ですし、圧力をかけられる形式の場合、十分と言える装備です。
ご飯の堅さは、49通りの選択肢が可能です。
本質的には、表だと右上の傾向の炊飯が最も美味いです。
ただ、圧をかけないことで調整はするので、「たまに」ほかの食感を食べたいような場合も、対応できます。
ご飯の保温も、極め保温が搭載です。
中級機以下の場合、東芝を除けば、ここにあまり工夫をする企業がないです。
象印は、ふたセンサーで温度を見張る工夫があり、(東芝ほどではないにせよ)ちょっとだけ良い感じです。
こうした部分で、3万円台までの製品で考える場合、良い選択肢と言えます。
第4に、大型炊飯器で、長時間保温と時短炊飯が両立する機種は、
【上位機】
【2024年6月発売】
51・東芝 真空IH RC-18KGW-K
¥35,763 楽天市場 (7/2執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.05気圧
内釜素材:備長炭入り遠赤外線コート
内釜厚さ:5mm(最大)
内釜保証:3年保証
保温機能:真空保温
堅さ調整:5段階
【下位機】
【2025年5月発売】
46・東芝 真空IH RC-18RWB-K 【黒】
47・東芝 真空IH RC-18RWB-W 【白】
¥32,431 楽天市場 (7/1執筆時)
【2024年7月発売】
48・東芝 真空IH RC-18RWA-K 【黒】
49・東芝 真空IH RC-18RWA-W 【白】
¥29,778 楽天市場 (7/2執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:かまど銅釜
内釜厚さ:(2mm)
内釜保証:3年保証
保温機能:真空保温
堅さ調整:3段階
もちもち炊飯 ★★★★★
しゃっきり炊飯 ★★★★☆
ご飯の甘み ★★★★★
保温性能 ★★★★★★★
手入れの手軽さ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
東芝のRC-18KGW-Kが良いでしょう。
ただ、型落ちを含めて下位機のIH式でも良いように思えます。
可変圧力IH方式の食感調整力と、5種ながら、銘柄炊き分けできる部分で、上位機の方が、お米を楽しみは多いですが、保温部分は変わらないす。
予算を節約したい場合は、IH式でも全く構いません。
炊飯方式は、タイガー同様、可変圧力IH方式で、下面火力を重視する仕様です。
先述のように、圧力制御はさほど重視せず、1420Wの火力を使い、下面の7本のウェーブヒーターでかまどのように、強火で炊き上げる構造です。
ご飯の味は、3万円前後の機種としても「期待値が高い」です。
底面5mmの鍛造かまど銅釜も、迫力があります。
一方、「忙しいご家庭」によい機能として、「真空技術」と「加圧技術」を応用した「真空αテクノロジー」は強調できます。
お米をといだあとの浸水時間が、真空(0.5気圧)により大幅に節約できます。そのため、浸水まで含めた場合の炊飯時間は、他社機よりもだいぶ短く「炊飯の時短効果」が期待できます。
他社機でも「早炊き機能」はありますが、味の犠牲を伴わないという点で、この機種は優れるでしょう。
保温機能は、「真空保温」が利用できます。
真空を利用して、ご飯の変色を防ぐことで、最大40時間保存できます。示される時間としては、象印と同じですが、仕組み的には、東芝の方が効きそうです。
とりあえず、「炊きたてのご飯」が美味しい機種は他にもありますが、「保温したご飯」が美味しい機種は少なく、貴重だと思います。選んで良いでしょう。
第5に、食感の炊き分けが上手にできる「プチ上位機」としておすすめできる製品は、
【2025年6月発売】
1・パナソニック おどり炊き SR-N518D-K
1・パナソニック おどり炊き SR-N518D-W
¥50,000 Amazon.co.jp (7/1執筆時)
【2024年発売】(黒・白)
2・パナソニック おどり炊き SR-M18B-K
2・パナソニック おどり炊き SR-M18B-W
¥36,350 Amazon.co.jp (7/2執筆時)
【特定店向け型番】(2024年)
3・パナソニック おどり炊き SR-M18E4-W
¥41,100 楽天市場 (7/2執筆時)
【2023年発売】(黒・茶)
4・パナソニック SR-M18A-K
4・パナソニック SR-M18A-T
¥37,600 楽天市場 (7/2執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.2気圧
内釜素材:ダイヤモンドかまど釜
内釜厚さ:2.6mm
内釜保証:3年保証
保温機能:
堅さ調整:3段階
もちもち炊飯 ★★★★★★
しゃっきり炊飯 ★★★★★
ご飯の甘み ★★★★☆
保温性能 ★★★★★
手入れの手軽さ ★★★★★
総合評価 ★★★★★★
パナソニックの中級機となるSR-N518Dでしょう。
価格と性能のバランスが最も良く、最も「一般向け」です。
旧機種が残ります。
本編で書いたように、2025年機は火力部分の呼称が変わりましたが、性能自体は同じと見込めます。そのほかの部分も、大きな差が内ので、値段で決めてOKです。
食感の炊き分けは、定評がある企業の中位機ですから得意です。
価格は、パナソニックの場合、これ以上安い機種が他にもいくつかあります。
しかし、パナソニックの場合、このグレード以下だと、圧力制御ほか、内釜の部分と、IHヒーターの部分でグレード差が大きいので、あまりおすすめしたい機種がないです。
また、他社の同グレードの機種同士で比べると、(もっちり系・しゃっきり系など)際だった得意分野はないです。
しかし、どの食感でも上手に炊飯できるように調整されている印象があります。
火力にかかわる基本部分がしっかりしているため、普通に(おまかせで)炊飯しただけでも、味は良いです。甘みも割と上手に引き出せます。
炊飯方式は、可変圧力IH式です。
もっちり系、しゃっきり系共にバランスの取れた炊飯ができるので、お米の種類や日によって炊き分けたい場合には、特に良いと言えます。
火力は、本機のポイントです。IHヒーターだけで、5段という大火力です。
三菱は、補助ヒータを加えて「5重」でしたが、先述のように、IHヒーターのみで5段の方が「強力」です。
その点で言えば、同価格帯の圧力式に負けない沸騰温度の維持が期待できます。
パナソニックは、自社でヒーターを作れるので、この部分は伝統的に強みです。
加えて、同社らしい、中空構造を含む、多層の内釜を装備します。高い熱伝導率と蓄熱性を誇る1.7mmダイヤモンド銅釜で、沸騰温度の持続性を補うでしょう。
米の炊き分けは、ふつう・やわらかめ・かため」から設定可能です。
ご飯の保温は、ただし、本機のはっきりとした弱点です。
保温時の美味しさを保つ機能がないです。
そのため、冷蔵庫・冷凍庫などに入れず、2日間にわたって保温しっぱなしな方は、別の機種が良いでしょう。
問題点は、そこくらいです。片付けも楽です。
補足・その他のジャンルの炊飯器
以上、今回は、10合の低価格な炊飯器の話題でした。
1・5合炊きの高級炊飯器
予算:3.5万円 〜
2・5合炊きの格安炊飯器
予算:1万円 〜
3・一升炊きの高性能炊飯器
予算:3.5万円 〜
4・一升炊きの格安炊飯器
予算:1万円 〜
5・3合炊き小型炊飯器
予算:1万円 〜
6・玄米・麦飯・糖質カット向け炊飯器
予算:1万円 〜
7・おすすめ炊飯器の選び方 【まとめ】
=全体のまとめ
なお、もう少し高級な製品と比較されたい場合は、上記5番の記事をご覧ください。
また、しっかり納得して選びたい方で、スペック面からの炊飯器の比較方法を、もう少し突っ込んで知りたい方は、上記7番の記事もよろしくお願いします。
1・特Aブランド米の比較〈全国〉
2・コシヒカリの比較〈全国〉
3・各地のお米の比較 〈北海道・東北〉
4・各地のお米の比較 〈関東・中部・北陸〉
5・各地のお米の比較 〈西日本〉
6・おすすめブランド米まとめ 【結論】
続いて「お米」についてです。
このブログでは、そういったお米のうち、今年度の検定で【食味値特A評価をうけたお米】も紹介しています。興味のある方は、上のリンク記事をご覧ください。
そのほか炊飯の味を変えることができる【市販のミネラルウォーター】については、【こちら】で、アマゾンで取り扱われている約20種類の天然水ペットボトルを比較する記事を書いています。
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ツインバード MR-E520W
¥16,500 Amazon.co.jp (7/2執筆時)
また、自宅用で、玄米から毎日お米を挽きたいと思っている方、【信頼性の高い精米器】を【こちら】で紹介しています。よろしければご覧ください。
ではでは。