1回目記事からの続きです→こちら
4-1・DELLのモニターの比較
4回目記事のトップバッターは、米国のDELLのモニターです。
同社はデスクトップに強いPCメーカと言うことで、ゲーミングモニターも一定数展開があります。
1・2.5Kゲーミングモニターの比較 (1)
1-1:LG〈韓国〉
1-2:BenQ〈台湾〉
1-3:ASUS〈台湾〉
2・2.5Kゲーミングモニターの比較 (2)
2-1:アイオーデータ〈日本〉
2-2:ソニー〈日本〉
2-3:TVS レグザ〈日本〉
2-4:MSI〈台湾〉
3・2.5Kゲーミングモニターの比較 (3)
3-1:JapanNext〈日本〉
3-2:Acer〈台湾〉
4・2.5Kゲーミングモニターの比較 (4)
4-1:DELL〈米国〉
4-2:HP〈米国〉
4-3:シャオミ・Titan Amy・TCL ほか
5・ゲーミングモニターの比較 【結論】
=最終的なおすすめ機種の提案
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なお、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【27インチ】
【2025年発売】
54・ Dell Alienware AW2750DM
¥38,760 DELL(ストアフロント) (5/5執筆時)
リフレッシュレート:最大180Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:400cd/u
パネル: IPS ノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術:FreeSync
応答速度:1ms (GtoG)
接続端子:HDMI2.0×2 DP1.4
HDR:HDR 400
USB給電:
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 3年(無輝点保証)
AW2750DMは、DELLの販売する31.5インチの2.5Kゲーミングモニターです。
リフレッシュレートは、180Hzです。
液晶パネルは、 IPSです。
応答速度は、1ms(GTG)です。
IPSでこの速度だとFast IPSの水準です。
ただ、本機は、1msがエクストリームモードでの値(高速時4ms)です。
おそらく、スイッチングの改良がない普通のIPSだと思います。
とはいえ、輝度(400 cd/m2)コントラスト比(1000:1)、色域(P3 95%)ですので、スタンダードなIPSより、「ちょい上」なスペックではあります。
HDRは、HDR400です。
チラツキ対策は、無印のFreeSync表記です。
画質面での補整機能は、特段の仕様はないです。
ゲーム関係にお馴染みの機能性(暗部補正やタイマー)なども記載がないです。
フリッカー対策も、少なくとも仕様書に記述はないです。
ディスプレイスタンドは、フル稼動です。
高さ11cm、チルト角度(上21° 下5°)、左右(40°)と縦回転と、十分です。
接続端子は、HDMI2.0x2 DisplayPort1.4x1という構成です。
比較サイトだと、HDMIは2.1という表記をしているところもありますが、144Hzまでしか通らないのでHDMI2.0でしょう。
保証期間は、DELLの良い部分です。
デロンギのゲーミング系モニター(型番がAWからはじまる製品)は3年間保証がある上で、「無輝点保証」も付きます。
通常不良品扱いされない液晶のドット不良の交換が保証されます。常時点灯のみとはなりますが、嬉しい部分です。
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以上、DELLのAW2721Dの紹介でした。
魅力は価格でしょう。
2.5Kで、180Hzで、1msが出せるIPS系で、大手の製品に限定すると安めに思えますので。その上で、HDR400の水準に達しているため、性能面でもまとまっています。
ただ、応答速度の部分で、スイッチングの改良があって、ネイティブでも速い「真のFast-IPS」では、どうも「なさげ」です。ネイティブ8msあたらいのIPSかなと思います。
画像補正周りも凝った仕様ではないので、そのあたりで、他社機などとは差があります。
【27インチ】
【2022年発売】
55・Dell ALIENWARE AW2723DF
¥79,799 DELL直販 (5/5執筆時)
リフレッシュレート:最大240Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:600cd/u
パネル: Nano-IPS ノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術: FreeSync Premium Pro
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR600
USB給電:
接続端子:HDMIx1 DP1.4x2
スタンド:チルト 左右 高さ
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 3年(無輝点保証)
AW2724DMも、アメリカのDELLの販売する27インチのゲーミングモニターです。
リフレッシュレートは、240Hzです。
リフレッシュレートは、最大240.0Hzです。
液晶パネルは、LGのNano-IPSです。
DELLは、Fast IPS Nano Colorと書きます。
スペックは、輝度(600cd/u)、コントラスト比(1000:1)、色域(P3 95%)です。
Nano-IPSにしては、色域が若干控えめにも思えますが、輝度はとても高いです。
応答速度は、1ms (GTG)です。
この部分の値が良いのも、このパネルの特徴です。
HDRは、HDR 600です。
ゲーミングや映像視聴には良いでしょう。
ただ、標準輝度を含めてこの値なので、仕事用には少し向かない(輝度を十分に下げられない)部分はありそうです。
チラツキ対策は、 G-SYNC compatibleとFreeSync Premium Proの両認証を得ています。
画質面での補整機能は、ゲーム用にお馴染みの「Night Vision(暗部強化)」ほか、Clear Visio(鮮明化)などは見られます。
ただ、「黒フレーム挿入」など、独自機能はないです。
「目の優しさ」の部分では、フリッカー対策などはなされます。
あとは、ブルーライトカットほどです。
ディスプレイスタンドは、フルスペックです。
高さ(11cm)、チルト角度(上21° 下5°)、左右(40°)と回転で、十分な稼働性があります。
接続端子は、HDMI2.0 x2 DP1.4 tx1という構成です。
USBハブ機能もあります。USB3.0なので、ストレージもつなげられますが、SSDをつなげるほど高速ではないです。
保証期間は、3年です。
「無輝点保証」もあります。
このほか、ゲーム用としてライティング機能も装備です。
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以上、DELLのAW2724DMの紹介でした。
27インチはBenQやASUSもWQHDで最大240.0Hzのものを出します。
それと比べると、価格が安めです。その代わり、黒挿入や、環境光センサーほか、オリジナルの機能はあまりないという、製品にみえます。
先述のように、輝度が結構高め設定の部分がありそうなので、ゲーム用以外に利用する場合は、この部分の事前チェックは必要かと思います。
保証面では、無輝点保証も付きますし、その部分のお買得感(安心感)は感じます。
【2024年発売】
【26.7インチ】
56・Dell ALIENWARE AW2725D
¥119,799 DELL直販 (5/11執筆時)
リフレッシュレート: 最大360Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:250cd/u
パネル:QD-OLED ハーフグレア
コントラスト比:150万:1
同期技術: FreeSync Premium Pro
応答速度:0.03ms (GtoG)
HDR:HDR True Black 400
USB給電:
接続端子:HDMI2.1x2 DP1.4×2
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー:
4K動画: HDCP2.3
保証期間: 3年間
ALIENWARE AW2725D は、DELLの26.7インチの2.5Kゲーミングモニターです。
サムスンのQD-OLEDパネルを利用したハイエンド機です。
リフレッシュレートは、MSI同様の最大360Hzです。
パネルは、ノングレアのQD-OLEDパネルです。
量子ドット技術を利用した、有機ELパネルになります。
スペックは、輝度が250cd/u・色空間はDCI-P3で99.3%です。
応答速度は、0.03ms です。
こういったパネルスペックの部分は、 コントラスト比を含めて、DELLもMSIと全く同じです。
パネルはこちらの場合も、サムスンではなく日本のJOLEDのパネルでしょう。
色域は、その上で、Adobe RGBで98%、DCI-P3で99%です。
QD-OLEDは、サムスンが作るOLEDパネルで、そちらのパネルかなと思います。
HDRは、HDR True Black 400です。
チラツキ対策は、AMDのFreeSync Premium Pro です。
画像補正は、ナイトビジョンやクロスヘアのほか、クロマビジョンとクリアビジョンが搭載です。
後者はOLEDの弱点を補う機能でしょう。
スタンドは、フルスペックです。
調整幅は、チルト(上5度 下21度)、左右(50度)と高さ11cmと縦回転です。
接続端子は、HDMI2.1x2 DP1.4×2という構成です。
どの接続でも、360Hzでの接続はDPを利用します。規格上、HDMI2.1でも240Hzまでいけるはずですが、DELLだと144Hzまでとの記載です。
USB-Cは、先述のように、上位機のみ90W給電に対応します。
このほか、USB-Aハブ(USB 2.0)が2ポートあります。KVM機能を利用するためのものです。
保証は、3年間です。
無輝点保証もあります。
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以上、 ALIENWARE AW2725D の紹介でした。
MSIとパネル仕様はほぼ変わらないので「値段勝負」といえます。
ただ、DELLだと無輝点保証があるのと、若干ですが、ゲームモードに工夫がある点で評価できると言えます。
4-2・HPのモニターの比較
つづいて、米国のHP(ヒューレットパッカード)のゲーミングモニターです。
【2023年発売】【27インチ】
57・HP OMEN by HP 27qs 240Hz QHD
¥48,000 HPダイレクト (5/5執筆時)
58・HP OMEN by HP 27qs 価格.com限定
¥52,800 HPダイレクト (5/5執筆時)
リフレッシュレート: 最大240Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:400cd/u
パネル:Fast-IPS ノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術:FreeSync Premium
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR400
USB給電:
接続端子:HDMIx1 DPx1
スタンド:チルト 高さ
VESA: 100mm
スピーカー:3W×2
保証期間: 3年
OMEN 27qs 240Hz QHD ゲーミングディスプレイは、米国のHP(ヒューレットパッカード)の27インチの2.5Kゲーミングモニターです。
2系統の型番がありますが、同じ製品です。時期によって値段が変わるため、買われる場合アー両方チェックしてください。
リフレッシュレートは、最大240Hzです。
この解像度のパネルとしては良い数字です。
液晶パネルは、Fast-IPSです。
メーカー表記はIPSですが、応答速度の部分でそのように言えます。
応答速度は、1ms(GtoG)です。
IPSは昔はこの部分が課題だったのですが、Fast-IPSはスイッチングの改良があったので、高速です。
色域(P3 95%)、コントラスト比(1000:1)、輝度(350cd/u)とも、及第点といえるスペックです。
チラツキ対策は、AMD系でFreeSync Premiumです。
スタッタリング(カクツキ)まで面倒をみてくれる中級規格です。
VESAのAdaptive-Sync互換なので、DP接続についてはG-SYNC compatibleとしての駆動します。
1回目記事(こちら)の「選び方の基本」で詳しく書いたように、この部分は、基本自分のPCビデオカードと合わせるのが基本です。
HDRは、HDR400です。
この価格帯だと、ピーク輝度が基準に対応していない機種も多いので、本機のポイントになります。
HDR対応のゲームだと、輝度表現(明暗差)がしっかり付くので美麗です。
画質面での補整機能は、ただ、あっさりです。
各社とも残像対策として導入する黒挿入技術は不採用です。
動画などに視聴にも関わる「映像美」の部分も、IPS液晶の弱点である、コントラスト部分は強化はしているようですが、それに止まります。
一方「目の優しさ」は、チラツキ対策としてフリッカー対策の言及はあります。書き方的に微妙ですが、低リフレッシュレート利用時でもおそらく効くでしょう。
ディスプレイスタンドは、チルト角度(上20° 下5°)と高さ(10cm)は調整可能です。
縦回転や左右(スイーベル)の調整に対応できないのは多少残念ですが、ゲーミング用としては、必要十分なレベルにはあります。
接続端子は、HDMI2.0、 DisplayPort 1.4 という構成です。
本機の場合、最大リフレッシュレートを得たい場合はDPがマストです。
HDMIだと規格の制限で、144Hzまでです。
そのほか、USB-A(USB3.0)のハブが2系統付属です。
キーボード接続などに良いでしょう。
保証年数は、3年です。
ただし、無輝点保証はないです。
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以上、HP OMEN by HP 27i の紹介でした。
パネル部分の基本スペックが良い上で、AMD FreeSyncとNVIDIA双方のビデオカードに対応できる製品です。
画質補正など、正直凝ったところはあまりないですが、「余分な部分」がない分安いですし、本質部分を重視する場合は、最高の選択肢の一つでしょう。
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【2023年発売】
【27インチ】
59・HP OMEN by HP 27q 165Hz QHD
¥30,000 HPダイレクト (5/5執筆時)
60・HP OMEN by HP 27q 価格.com限定
¥30,800 HPダイレクト (5/5執筆時)
【31.5インチ】
61・HP OMEN by HP 32q 165Hz QHD
¥44,000 HPダイレクト (5/5執筆時)
62・HP OMEN by HP 32q 価格.com限定
¥42,900 HPダイレクト (5/5執筆時)
リフレッシュレート: 最大165Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:350cd/u
パネル:IPS ノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術:FreeSync Premium
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:対応
USB給電:
接続端子:HDMI2.0x1 DP1.4x1
スタンド:チルト 高さ
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 3年
このほか、HPはOMEN 27qという下位機を出します。
画面サイズは、27型ほか、31.5型も選べます。
上位機と比べると、いずれも、リフレッシュレートの上限が最大165Hzとなるほか、輝度が低めで、HDR400に非対応です。
細かい部分では、G-Sync compatibleの認証がないほか、スピーカーとUSBハブが未付属です。
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結論的にいえば、なくてもあまり惜しくない部分が削られているようには思います。
ただ、輝度のスペックの違いは重要ではあるのですが、超高リフレッシュレートを「試したい」ということがなければ、こちらの下位シリーズでも良いでしょう。
4-3・その他のモニターの比較
最後に、ここまで見た以外のメーカーを「ざっくり」簡単にまとめて紹介します。
【2024年発売】
【27インチ】
63・Xiaomi G Pro 27i
¥49,980 Amazon.co.jp (5/5執筆時)
リフレッシュレート:最大180Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:(解説にて)
パネル: Q-Mini LED Fast IPSノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術: Free-sync
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR1000
USB給電:
接続端子: DP1.4×2 HDMI2.0 ×2
スタンド:チルト
VESA: 75mm
スピーカー:
保証期間: 1年
G Pro 27i は、中国のシャオミの販売する27インチの2.5Kゲーミングモニターです。
スマホで有名なグローバル企業ですが、23年前後からPCモニターも増えています。
リフレッシュレートは、最大180Hzです。
パネルは、Q-Mini LED IPSです。
アイオーデータでもみられた方式です。
繰り返せば、バックライトがmini-LEDである上で、色域をあげるために量子ドットフィルムを利用しています。
その上で、1msと応答速度も高いので、ここではQ-Mini LED Fast IPSとしました。
おそらく、アイオーデータと同じ、AUOが製造した新パネルです。
バックライトは、注目点です。
mini-LEDを利用したエリア制御(1152ゾーン)を行えるからです。
ゾーン数は、アイオーデータより多めの調整で、ASUSなどと同じほどです。
この程度の数字は台湾系各社のパネルだとよく見かけますし、無理やり多くして、画質に影響をあたえるような数字ではないと思います。
色域も、DCI-P3カバー率で、99%です。
広色域と言えます。
コントラスト比は、ただこの仕様の高級機ほど伸びていません。
したがって、本機は、方式は全く違うものの、スペック的にはnano-IPSにむしろ近いパネルかなと思います。
HDRは、もうひとつのポイントで、HDR1000です。
輝度ピークが、1000cd/uを越えるからです。
一方、平均輝度は非公開です。
標準輝度は、同種のパネルを使うアイオーデータの製品が450cd/uですので、同じかと思います。
チラツキ対策は、ただ、(無印の)FreeSyncです。
画像補正も、特段の機能性はないです。
接続端子は、HDMI2.0が2つと、DisplayPort1.4が2つ付属します。
記載がないですが、仕様上、HDMIだとリフレッシュレート144Hzまでです。
ディスプレイスタンドは、チルトのみです。
VESAには対応するので、交換しても良いでしょう。
保証は、1年です。
無輝点保証などはないです。
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以上、シャオミのG Pro 27iの紹介でした。パネルに「全振り」した製品です。2.5Kとはいえ、Q-Mini LED Fast IPSでこの価格は実際、安いです。
既に見たアイオーデータが同じパネルを出すので、そちらとの比較になります。その場合、映像補正などの独自技術の部分と、保証面で弱いため、その部分がネックでしょう。
【2024年発売】
【27インチ】
64・Titan Army P275MS
¥52,420 Amazon.co.jp (5/5執筆時)
リフレッシュレート:最大240Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:(解説にて)
パネル: Q-Mini LED Fast IPSノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術: Adaptive Sync
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR1000(相当)
USB給電:
接続端子: HDMI2.0 ×2 DP1.4
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm (別売)
スピーカー:
保証期間: 1年
P275MS は、中国深圳のTitan Armyの4Kゲーミングモニターです。
2014年操業のINNOCN(聯合創新)のゲーミング用ブランドになります。
2024年に日本進出を果たしました。
リフレッシュレートは、最大240Hzです。
2.5Kだと上位と言え、同じパネルを利用する他社(シャオミ、アイオーデータ)より少し高く設定できます。
パネルは、Q-Mini LED Fast IPSです。
パネルスペックは、色域(P3 99%)、コントラスト比(1000:1)を含めて1つ上でみた、シャオミと同じです。
バックライトがmini-LEDである上で、色域をあげるために量子ドットフィルムを利用しています。その上で、IPSパネルが、応答速度1msの高速対応のFast-IPSというものです。
AUOが製造した新パネルでしょう。
バックライトは、本機もエリア制御(ローカルディミング)します。
本機は、576ゾーンです。
シャオミの1/2で、アイオーデータと同じ値です。
先述のように、(テレビだと)mini-LEDが一時期細かくなった「ふし」があるので、世代が違う可能性はあります(調査中)
ただ、そこまで「冒険」しなくても、十分な輝度表現はえられそうですし、多すぎても、部分的な輝度不足など画質面での弊害も起こりやすそうなので、これで問題ないでしょう。
HDRは、本機もHDR1000です。
ただし、HDR1000「相当」という表現なので、VESA認証はとってないようです。
チラツキ対策は、Adaptive Syncです。
HDMIだと効かないので、PCはDP接続が良いでしょう。
画像補正も、特段の機能性はないです。
接続端子は、HDMI2.0が2つと、DisplayPort1.4が2つ付属します。
本機も、HDMIだとリフレッシュレート144Hzまでです。
スタンドは、フル稼動の「パーフェクトスタンド」です。
調整幅は、高さ12cm、チルト角度(上20° 下5°)、左右(45°)と縦回転です。
保証は、1年です。
無輝点保証などはないです。
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以上、Titan Army P275MS iの紹介でした。
同じ時期に同じパネルの製品が各社(アイオーデータ、シャオミ)からでたので、そちらとの比較が必要でしょう。
本機の場合、リフレッシュレートが少し高めに設定できる部分が魅力です。スタンドの稼働性も良い方ですすので、そこも評価できそうです。
一方、保証部分と、画像補正まわりの充実度は、アイオーデータかなと思います。
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【2024年発売】
【27インチ】
65・Titan Army P2710R MAX
¥41,900 Amazon.co.jp (5/5執筆時)
リフレッシュレート:最大180Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:400cd/u
パネル: QLED IPSノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術: Adaptive Sync
応答速度:5ms (GtoG)
HDR:HDR500(相当)
USB給電:
接続端子: HDMI2.0 ×2 DP1.4
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm (別売)
スピーカー:
保証期間: 1年

パネルは、したがって、 QLED IPSです。
ゲーミング用としては、応答速度が5msの水準になってしまうのがネックでしょう。色域はP3 99%で、輝度も400cd/uで、広色域・高輝度ですが。
一方、この価格クラスだと、仕事用も兼ねて欲しいライトゲーマーの方もいるかと思います。
ただ、この仕様のパネルの格安機はわりと、味付けが「派手目」になりやすいです。画面輝度も落としにくいので、仕事やブラウジングにはあまり向かない点が注意点です。
【2024年発売】
【27インチ】
66・GIGABYTE GS27QA
¥37,980 Amazon.co.jp (5/5執筆時)
リフレッシュレート:最大180Hz
コントラスト比: 1200:1
【31.5インチ】
67・GIGABYTE GS32Q
¥42,900 Amazon.co.jp (5/5執筆時)
リフレッシュレート:最大165Hz(OC: 170Hz)
コントラスト比: 1200:1
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:300cd/u
パネル:Fast-PS ノングレア
同期技術: FreeSync
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR10
USB給電:
接続端子: DP1.4 HDMI2.0 ×2
スタンド:チルト
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 1年
GS27QA は、台湾のギガバイトが販売する2.5Kゲーミングモニターです。
31.5インチもありますが、リフレッシュレートがやや低めな一方で、多少コントラスト比が高めです。
あとは同じなので、同時にみていきます。
リフレッシュレートは、27インチ機で、最大180Hzです。
パネルは、(いわゆる)Fast-IPSです。同社の場合、SS IPSという名前です。
先述のように、この種の応答速度強化型のパネルは各社で製造があります。
31.5インチはややコントラスト比が高めなので、恐らくBOEのパネルだと思います。
その場合、Fast-ADSと言っても良いでしょう。
いずれにしても問題ないです。
応答速度は、オーバードライブ時、最大1msと速いです。
先述の生産元の予測が正しい場合、ネイティブな速度は、AUOなどのFastタイプより若干遅い(8ms)かなと思いますが、大きくは問題ないです。
色域は、DCI-P3カバー率が不明(sRGB100%)です。
DCI-P3カバー率はおそらく80%前後で、広色域ではないタイプです。
HDRは、HDR10です。
チラツキ対策は、(無印の)FreeSyncです。
画像補正も、ゲーミング用のお馴染みの機能と、フリッカー対策のほかは、特段の機能性はないです。
接続端子は、HDMI2.0が2つと、DisplayPort1.4が1つ付属します。
仕様上、HDMIだとリフレッシュレート144Hzまでです。
ディスプレイスタンドは、チルトのみです(上20° 下5°)。
保証は、1年です。
無輝点保証などはないです。
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以上、ギガバイトのGS27QAの紹介でした。
Fast-IPSの仲間ですが、若干スペックが不明瞭な機種、と言ったところです。31.5インチはある程度推測が付きますが、27インチは分かりません。
いずれにしても、もう少し、パネル周りの情報開示があれば正確なところが言えますが、それも適いません。とはいえ、パネル以外にも、とくにオススメできる特別な要素はないので、「価格で勝負」となるでしょう。
【2024年発売】【27インチ】
【5年保証】
68・グリーンハウス GH-GLCC27WB-BK
68・グリーンハウス GH-GLCC27WB-WH
¥32,534 楽天市場 (5/5執筆時)
【3年保証】
69・グリーンハウス GH-ELCG27WB-BK
69・グリーンハウス GH-ELCG27WB-WH
¥34,980 Amazon.co.jp (5/5執筆時)
リフレッシュレート:最大180Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:300cd/u
パネル: IPS(AHVA)ノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術: Adaptive-Sync
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:
USB給電:
接続端子: DP1.4×2 HDMI2.0 ×2
スタンド:前後左右高さ回転
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 5年間
GH-GLCC27WBは、グリーンハウスが販売する27インチの2.5Kゲーミングモニターです。
リフレッシュレートは、最大180Hzです。
液晶パネルは、Fast-IPSです。
台湾のAUOのパネルです。
輝度は、300cd/uで、色空間は情報非開示です。
このクラスの高リフレッシュレートパネルは、AUOの場合、DCI-P3 84%前後の場合と、93%前後の場合があるので、何とも言えません。
少なくとも、色域を重視した製品ではないです。
HDRは、対応情報が見られません。
チラツキ対策は、Adaptive-Syncとの記載です。
DPにて、どちらのビデオカードにも対応できるような書き方ですが、言いかえれば、保証はされません。
応答速度は、オーバードライブ時1msです。
しっかり、Fast-IPSです。
画質面での補整機能は、ただし、完全に省略です。
暗部補正についても言及がないです。
接続端子は、HDMI2.0が2つと、DisplayPort1.4が2つ付属します。
HDMIだと、リフレッシュレート144Hzまでです。
ディスプレイスタンドは、多機能スタンドです。
調整幅は、チルト(下5度 上20度)、左右(40度)、高さ12cmと縦回転です。
保証は、5年です。
無輝点保証などはないですが、長めです。
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以上、グリーンハウスのゲーミングモニターの紹介でした。
同等性能の他社機と比較する場合、保証期間の長さが魅力である一方、HDRに対応しない点と、同期技術がAdaptive-Syncである点が弱いと思います。
とくに前者は問題でしょう。
【2024年発売】
【27インチ】(白)
70・Pixio PX278 WAVE White
¥39,980 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
【27インチ】(ベージュ・緑・紫)
71・Pixio PX278WAVEBE-O
71・Pixio PX278WAVEMT-O
71・Pixio PX278WAVEPP-O
¥39,980 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
スタンド:チルトのみ
【27インチ】(黒)
72・Pixio PX277 Prime NEO
¥39,980 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
リフレッシュレート:最大180Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:350cd/u
パネル: Fast-IPS(AHVA)ノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術:FreeSync
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:対応
USB給電:
接続端子: DP1.4×2 HDMI2.0 ×2
VESA: 75mm
スピーカー:内蔵
保証期間: 2年
PX278 WAVE Whiteは、Pixioが販売する27インチの2.5Kゲーミングモニターです。
日本では、23年末からの参入でスマホ周辺機器などを販売するHameeという企業が販売しています。
米国のファブレス企業になります。
2機種ありますが、Pixio PX277 Prime NEOは、スタンド部分を強化した上位版です。
パネルほかのスペックは変わりませんが、少し高めです。
リフレッシュレートは、最大180Hzです。
液晶パネルは、Fast-IPSです。
輝度は350cd/uで、色空間は、DCI-P3 96.5%との表記です。
十分な輝度と色域のある良いパネルです。生産企業は不明ですが、台湾のイノラックスあるいはAUOかなと思います。いずれにしても、素性は悪くないでしょう。
HDRは、販売サイト側の情報として対応のようです。
ただ、おそらく上位規格に準拠ではないです。
チラツキ対策は、FreeSyncとの記載です。
Adaptive-Syncにも対応するので、DPならば非対応機でも問題ないです。
応答速度は、オーバードライブ時1msです。
しっかり、Fast-IPSです。
画質面での補整機能は、ブラックスタビライザ(Black eQualizer)など、ゲーム的な機能はあります。
ただ、独自の工夫はとくにないです。
接続端子は、HDMI2.0が2つと、DisplayPort1.4が2つ付属します。
HDMIだとリフレッシュレート144Hzまでです。
ディスプレイスタンドは、下位機は、チルト角度の調整のみできる簡易的なものです。
剛性も見た感じないので、交換前提でしょう。
この部分にお金をかけていないのですが、VESAマウントは対応なので付け替えはできます。マウンターを利用したうえでの装着にはなります。
一方、上位機は「フル稼動」です。
27インチ機としては、稼動幅は並ですが、必要十分ではあります。
保証は、2年です。
無輝点保証などはないですが、長めです。
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以上、Pixio PX278の紹介でした。
パネル部分は仕様が豪華で、その上で、安い機種です。
特に下位機はスタンドにお金をかけていないので、ここはアームを利用するなどする方に向くでしょう。可動域という意味ほか、安定性という意味も含みます。実際、交換するつもりでで買う方も多そうです。
なお、HDRとパネルの出所についてはもう少し情報が分かったら加筆します。
【27インチ】
【2025年発売】
71・TCL 27G64
¥83,490 楽天市場 (5/13執筆時)
リフレッシュレート:最大180Hz
HDR:HDR 600
【2024年発売】
71・TCL 27R73Q
¥---- Amazon.co.jp (5/5執筆時)
リフレッシュレート:最大240Hz
HDR:HDR 1400
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:600cd/u(最大)
液晶方式;Fast-HVA mini-QLED ノングレア
コントラスト比: 5000:1
同期技術: FreeSync Premium
応答速度:1ms (GtoG)
USB給電:
接続端子: HDMI2.1×2 DP1.4×1
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 1年
27G64 は、TCLが販売する2.5Kゲーミングモニターです。
同社はTV製造では世界的な企業で、日本にも進出しています。
なお、旧機(27R73Q)はおそらく、25年に4K解像度の後継機が出たので終売だと思います。そちらは【ゲーミング用4Kモニターの比較記事】で取りあげています。
以下は、新機種についての紹介になります。
画面サイズは、27インチです。
リフレッシュレートは、最大180Hzです。
液晶パネルは、Fast HVAというパネルです。
TCLグループのCSOTが手がけるVA系パネルです。
VAですので、コントラスト比は高く(5000:1)黒が締まります。
応答速度は、表記的には、オーバードライブ時、最大1ms (GtoG)です。
高速なFast-VA型の1つで、通常のVAよりも応答速度が高いです。
本機の場合、180Hzでは5msほどは出せるようです(60Hz/ 10ms)
ゲーミング用として、普通のVAよりだいぶ良いですが、よくあるFast-IPSの水準には届かないとはいえる「中速」です。
ただ、ここのスペックはあまり「深追い」しない方が個人的には良いかとも思います。
輝度は、非開示です。
ただ、HDR時の最大輝度は、600cd/uに達しますので、標準輝度は決して低くはないでしょう。
色域も、DCI-P3 97%で、かなりの広色域です。
ようするに、ネイティブの応答速度はともかく、その他の部分は、かなり優れるスペックです。
バックライトは、本機は注目に値します。
TV用で多くみられる、QLED(量子ドット)技術で色域を広める技術、そして、バックライト自体を、エッジではなく、直下型にした上、Mini-LEDにつけ替えているからです。
先述の色域の広さ、輝度の高さは、この部分の工夫ゆえです。4Kテレビではよく見られる工夫と言えますが、PCモニター用だとTCLが先行します。
バックライトは直下型ですが、薄さは76mmと加減がありますし、消費電力も65W水準です。
ピクセル単位でエリア制御するとされる「プレサイスローカルディーミング」も独自です。HDRコンテンツなどの、ハロー現象(ハロー効果)を減らします。
そもそも、エリア制御自体、この価格帯のモニターには希ですし、技術的に高度です。
チラツキ対策は、FreeSync Premiumです。
画質面での補整機能は、黒挿入などの技術はみられません。
フリッカーフリーには対応です。
あとは、クロスヘアなど、ゲーミング用でおなじみな装備はあります。
接続端子は、HDMI2.1が2系統、DisplayPort1.4が1系統です。
HDMIの場合、HDMI2.1なら2.5Kは普通通ると思うのですが、おそらくDSC技術かなにかの関係で、144Hzまでとされます。
DPなら、いずれにしても最大リフレッシュレートは通ります。
ディスプレイスタンドは、フルスペックのスタンドを装備します。
チルト(上15° 下5°)、左右(40°)、高さ(12.5cm)と縦回転できます。
保証期間は、パネル部分は1年と少し弱いです。
ここは、課題でしょう。
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以上、TCLの 5G64の紹介でした。
パネルスペックがTV並に良いです。
応答速度も、(過度に求めないならば)及第点ですし、パネル部分は高レベルにまとまっている印象です。 VAパネルが軸なので、ゲーミング用として、「映像美」を最重要視したい場合は良い候補と言えます。
一方、ゲーミング向けの独自の機能性は、ASUSほか、台湾勢に比べると乏しいですし、ストイックにゲーミング性能を追求する場合は別の選択肢はあるでしょう。
ただ、パネル部分に着目する場合、かなりお買得感がある製品に思います。
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【2025年発売】
【32インチ】
71・TCL 32G64
¥83,490 楽天市場 (5/13執筆時)
リフレッシュレート:最大180Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:600cd/u(最大)
液晶方式;Fast-HVA mini-QLED ノングレア
コントラスト比: 3500:1
同期技術: FreeSync Premium
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR 600
USB給電:
接続端子: HDMI2.1×2 DP1.4×1
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 1年
なお、同じ仕様の32インチ機も登場します。
パネルは、先ほどの機種と種類や方式は同じです。
スペックは、コントラスト比( 3500:1)と、色域(P3 96%)がやや変わりますが、いずれも、画面サイズ由来でしょう。
問題ないです。
あとは、チルト角度(下5° 上23°)が少し変わる程度で、1つ上でみた27型と大きな違いはないです。
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結論的にいえば、パネルスペックを重視する場合、やはり、選択肢にできる製品です。
画面サイズがやや大きめなほうが良い場合、こちらを選んでもOKです。
次回に続く!
ゲーミングモニターのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、ゲーム用のWQHD解像度のモニターの比較の4回目記事でした。
しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。
5・ゲーミングモニターの比較 【結論】
=最終的なおすすめ機種の提案
液晶のみやすさ ★★★★★
スタンドの性能 ★★★★★
応答速度 ★★★★★
リフレッシュレート ★★★★★
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
次回の最終回記事(こちら)では、記事全体の「結論」として、価格別・目的別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきたいと思います。
他の解像度のモニターも含めた、総合的なおすすめになります。
引き続きよろしくお願いします。
最終回記事は→こちら