1回目記事からの続きです→こちら
4-1・ニコンのフルサイズミラーレス
4回目記事のトップバッターは、ニコンのフルサイズミラーレスです。
老舗の光学メーカーですが、同社は、2018年からこの分野に新規参入しました。
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1・フルサイズミラーレスの比較 (1)
1-1:ソニー
2・フルサイズミラーレスの比較 (2)
2-1:キヤノン
3・フルサイズミラーレスの比較 (3)
3-1:パナソニック
4・フルサイズミラーレスの比較 (4)
4-1:ニコン
4-2:シグマ
5・フルサイズミラーレスの比較 (5)
5-1:最終的なおすすめの提案【結論】
今回も、ここまで見てきた各社の製品と同じ基準で、同社の製品をみていきます。
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以下では、高評価できるポイントは赤系の文字色で、イマイチなところは青字で記していきます。
【2023年発売】
【ボディのみ】
65・ニコン Z f ボディ
¥272,000 Amazon.co.jp (6/23執筆時)
【40mm単焦点レンズキット】Nikon Z f LK40(SE)
66・ニコン Z f 40mm f/2(SE)レンズキット
¥294,037 楽天市場 (6/23執筆時)
撮像素子:フルサイズ
画素数:2450万画素
手ぶれ補正:2軸+5軸(ボディ)
ファインダー:有機EL(369万)
AF:ハイブリッドAF(273点)
連写速度:7コマ/秒
動画: 4K(60p)
モニター:3.2型(210万)
重さ:710グラム
ニコン Z f は、同社のフルサイズミラーレスの新しい入門機です。
クラシックな外観で、FM2にインスパイアされたモデルとされます。
フルサイズとしては若干カジュアルな方向性で、有償で、人口皮革を張り替えるサービスも展開です。
重さは、710グラムです。
入門機としては、やや重めでしょう。
先述のように、外観重視な機種ではあるので、そこまで徹底して軽量化していません。
撮像素子は、35mmフルサイズです。
画素数は、2450万画素です。
常用ISO感度は、最大ISO 64000です。
キヤノンほどの数字ではないですが、平均値以上はあります。
HDR機能も、本機は採用します。
このような、部分で基本的に暗い場所には強いといえます。
また、他社にも見られますが、画素ずらしによるピクセルシフト撮影に対応し、最大で9600万画素相当の高解像度写真の合成撮影に対応します(ハイレゾ撮影)。
フォーカス性能は、ニコンの場合も、像面位相差AFとコントラストAFを組み合わせたハイブリッドAFです。
顔検出機能は、高度です。
本機は、2022年以降に出た製品なので、他社同様、AI学習やディープラーニング技術を利用した分析の部分で強化された製品です。本機搭載の、EXPEED 7エンジンによる部分とも言えます。
ディープラーニングを利用したデータ構築で、人間・犬・ネコ・鳥・車・バイク・自転車・列車・飛行機の識別に対応します。
人物は、「目、顔、頭部、上半身・瞳」は識別します。瞳は、左右を選択もできます。
ただ、動物も、説明書をみるかぎり、顔・瞳・全体をしっかり把握しますし、飛行機も、全体・コックピット、機種を把握しています。
暗い場所での利用は、AFの低輝度限界が、最大で-4EVと性能が良いです。
その上で、ライブビューとは別のAF専用の露出制御ができるので、AF-S時に、最大-10EVまで伸ばせます。従来のローライトAFより伸びています。
連写は、メカシャッターで、追尾AF利用時で、7コマです。
電子先幕を含めて、電子シャッターにも対応です。
最大で14コマですが、ファインダーが追従しないほか、フリッカー低減機能が無効になるなど、画質に影響します。なお、画質はさらに落ちますが、ハイスピードフレームキャプチャー+(C30)設定時は「最高約30コマ/秒」です。
結論的にいえば、AFと連写は、SONYが伝統的にこだわる部分なので、こうした側面はやはり負けます。
手ブレ補正は、ボディ内手ブレ補正(5段)を内蔵します。
補正は、最大8段分(NIKKOR Z 24-120mm f/4 S使用時)とされます。かなり数字が良いですが、AI画像解析を利用することで、効果を高めた結果とのことです。
なお、VR対応ならば、レンズ(2軸)内手ぶれ補正も利用できます。
ただ、あくまでボディ内手ブレ補正(5段)が主役です。
EVFを採用するミラーレス機の場合、レンズ内手ぶれ補正を採用することに、あまり大きな意味はないですから。
また、本機の場合、フォーカスポイントVRとして、フォーカスした部分付近を優先して手ぶれを抑える独自機能があります。
2023年から登場した技術で、それ以前のニコン機の場合、上位機でもないものです。
液晶モニターは、210万画素で、バリアングルです。
タッチパネル式で、ピント合わせも可能です。
ファインダーは、0.5型の有機EL(369万画素)です。
倍率は、約0.8倍表記なので、他社と変わらないでしょう。
動画撮影は、4K/60P動画に対応します。
新エンジンの効果で、入門機としては水準が良いです。
手ぶれは、写真にも使う5軸補正ほか、大ブレ用に電子式もしっかり使います。
ネットワークは、Wi-Fi 5のほか、Bluetooth 5を搭載します。
スマホのA-GPSから、撮影位置情報の自動取得にも対応します。
1・NIKKOR Z 40mm f/2(SE)
レンズキットは、F2・40mmの単焦点が付属です。
重さは170gと軽いですし、若干重めの本体とは相性が良いように思います。(むろん)単焦点ですしVRは付属しません。
防磁/防滴性は、対処はありますが、完全ではないです。
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以上、ニコン Z f の紹介でした。
入門機とはいえ、画像エンジン部分の性能が良いので、画質部分について言えば、ニコンの「最先端」だと言えます。
ソニーの入門機(SONY α7 III)のライバルです。連写の部分や、(被写体認識をふまえない)フォーカスの性能は、ソニーが少し良いです。
ただ、被写体認識技術はそれを補うでしょうし、あまり明るくない場所を含めて、どこでも綺麗に撮れそうです。こうした部分では、入門機として良いように思います。
【2025年発売】
【ボディのみ】
67・ニコン Z5II ボディ
¥235,000 Amazon.co.jp (6/23執筆時)
【24−50mmレンズキット】
68・ニコン Z5II 24-50 レンズキット
¥299,200 Amazon.co.jp (6/23執筆時)
【24-200mmレンズキット】
69・ニコン Z5II 24-200 レンズキット
¥356,800 Amazon.co.jp (6/23執筆時)
撮像素子:フルサイズ
画素数:2450万画素
手ぶれ補正:2軸+5軸(ボディ)
ファインダー:有機EL(369万)
AF:ハイブリッドAF(273点)
連写速度:7.6コマ/秒
動画: 4K(60p)
モニター:3.2型(210万)
重さ:700グラム
Z5II は、ニコンのフルサイズミラーレスのスタンダード機です。
重さは、700グラムです。
「激重」ではないにせよ、軽くもないサイズです。
防塵防滴性は、数字では保証されませんが、「シーリングにより、優れた防塵・防滴性能を確保」との記載です。
撮像素子は、35mmフルサイズです。
画素数は、2450万画素です。
常用ISO感度は、最大ISO 100〜64000です。
下位機と同じです。キヤノンを除けば、撮影環境の柔軟性は高い方です。
拡張時は、IOS 50-〜204800相当ですが、ノイズは乗るでしょう。
HDR機能も、モードとして採用します。
特段、上位の工夫はない2枚合成です。
フォーカス性能は、本機もハイブリッドAFです。
ただ、像面位相差AFの測距点は、さほど多くなく、下位機種同様に273点です。
顔検出機能は、高度です。
下位機同様にEXPEED 7エンジン世代ですので、認識部分は基本、共通します。
25年登場機ですが、認識対象は、下位機と同じです。
繰り返せば、人物(顔、瞳、頭部、胴体)と犬・猫・鳥の識別、そして、飛行機・車・バイク・自転車・列車です。
暗い場所での利用は、AFの低輝度限界は、本機も最大で-4EVです。
その上で、ライブビューとは別のAF専用の露出制御ができるので、AF-S時に、最大-10EVまで伸ばせます。従来のローライトAF(-6EV)より、値として伸びています。
下位機同様に、ライブビューとは別に露出制御するので、逆光時にもピントが合いやすい点が強調されます。実際、条件の悪い場所での合焦は、強い傾向のある製品です。
連写は、メカシャッターで、最大7.8コマです。
電子先幕を含めて、電子シャッターにも対応で、拡張すれば、最大で14コマです。
ただ、ファインダーの追従に制限がかかるほか、フリッカー低減機能が無効になるなど、画質に影響します。
一方、電子シャッター方式で最大30コマ/秒までの高速連写はできますが、画質モード、サイズほかに大きな制限がかかるので、利用条件は厳しいです(ハイスピードフレームキャプチャー+)。
ただ、シャッター半押しで、1秒前までのさかのぼっての「プリキャプチャー」ができるのは、場合によっては便利です。
手ブレ補正は、下位機と同じです。
ボディ内手ブレ補正(5段)を内蔵し、従来のレンズ(2軸)も利用できます。
先述のフォーカスポイントVRも使えま。
液晶モニターは、チルト可動式液晶モニターで、タッチパネル採用です。
ファインダーは、0.5型の有機ELです。
解像度は369万ドットです。
悪くないですが、さきほどの下位機種と変わりません。。
倍率は0.8倍と普通です。
ただ、明るさは3000カンデラと上位機同様明るめです。
同社は、EVFの使い勝手に割とこだわりますが、本機も、縦撮りの撮影の際に、EVFが自動で縦表示に切り替わるなど、細かい部分でもこだわります。
、富士フイルムほか搭載例はありますが、スタンダードクラスでは、珍しいでしょう。縦撮りしやすそうなグリップなのかは別としても、割と便利なシーンはありそうです。
内蔵の多軸ジャイロセンサーの応用と言えます。
動画撮影は、最大で、4K/60Pです。
問題ないでしょう。フルHDならば、120Pも対応です。
一方、このグレードからは、ハイレゾズームに対応します。
4K・フルHD解像度での動画撮影の際に、(ズームなしの単焦点でも)画質劣化なしに1.4倍(フルHD2倍)までズームできる機能です。
余っている画素を利用するもので、ズーム速度も選べます。
一方、Vlog動画向けの機種として売られているモデルではないですが「商品レビューモード」があります。Vlog動画向けだと最近は、基本装備で、商品撮影時のピントあわせに便利です。
そのほか「高周波フリッカー低減」機能として、LED照明によるチラツキを抑制するため、シャッタースピードを微少に変える機能が強調されます。
この機能は、同社の上位機にも備わりますし、特に室内撮影だと重要なので、フリッカー対策がある機種は他社にも割と多いです。
ネットワークは、Wi-Fi5 のほか、Bluetooth 5 LEを搭載します。
スマホのA-GPSから、撮影位置情報の自動取得には対応します。
1・NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
2・NIKKOR Z 28-400mm f/4-8 VR
レンズキットは、こちらの大玉のレンズが付属です。
24-120mmの5倍ズームの中望遠レンズです。
全域でF値4.0という超高性能レンズです。実売価格は15万円ほどです。重さは、ただし、630gです。
28-400mmは、Amazonで見られる「 推し撮りキット」に付きます。
14.2倍ズームの超望遠ですが、重さは725gと加減があります。別に買う場合は、20万円オーバーです。
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以上、ニコン Z 5IIの紹介でした。
同社のフルサイズのスタンダード機です。25年の更新で、エンジンが上位機と同じものに刷新されたため、かなり良い機種になった感じです。
このグレードでは、これと言った欠点は感じませんが、ただ、1つ上でみたニコン Z fと、そこまで大きな差はないです。あえて言えば、連写部分の仕様が少し良いようにはみえますが、その程度です。
一方、発売時期から考えて、本機の方が「高く」て然るべきですが、逆に安いです。おそらく、Z fとは外装に高級感をだすことで、ハイアマチュア向けにだされているからかとも思います。
今後の値動き次第ではあるもものの、この部分で言えば、外観的にグリップがある伝統的で、「質実剛健」な一眼カメラ形状で問題がないならば、こちらを選んだほうが、お買得な感じがします。
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【2020年発売】
【ボディのみ】
70・ニコン Z 5
¥139,499 Amazon.co.jp (6/23執筆時)
【24−50mmレンズキット】
71・ ニコン Z 5 Z5LK24-50
¥179,500 Amazon.co.jp (6/23執筆時)
【24-200mmレンズキット】
72・ニコン Z 5 Z5LK24-200
¥210,650 Amazon.co.jp (6/23執筆時)
撮像素子:フルサイズ
画素数:2432万画素
手ぶれ補正:2軸+5軸(ボディ)
ファインダー:有機EL(369万)
AF:ハイブリッドAF(273点)
連写速度:4.5コマ/秒
動画: 4K(30p)
モニター:3.2型(104万)
重さ:675グラム
一方、Z 5は、Z5IIの旧機になります。。
本体性能は、上位機のニコン Z 5IIと比べて、特ウニ連写の部分が弱体化しています。
測光範囲も、-3EVからと、すこし落ちます。
その上で、発売時期の関係で、画像エンジンが1世代前(EXPEED 6)です。
先述のように、最近は、ディープラーニング技術の進歩が著しいこともあり、人以外の被写体認識の部分で、陳腐化しつつあります。
オートフォーカスは、実際、人間は瞳AFは対応するほどです。
正確には、特定の動物(猫・犬)についても、瞳検出できるものの、乗り物などはこの世代だと対応しませんし、AF部分で、かなり差を感じます。
そのほか、(ニコンが重視する)ファインダーも旧世代です。
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結論的にいえば、安いと言えば安いですが、「安い理由」がはっきりみえる製品です。陳腐化しつつある仕様ですし、今だと選びにくいでしょう。
【2024年発売】
【ボディのみ】
73・ ニコン Z6III ボディ
¥360,000 Amazon.co.jp (6/23執筆時)
【24−120mmレンズキット】
74・ニコン Z6III Z6 3LK24-120
¥511,500 Amazon.co.jp (6/23執筆時)
【NIKKOR Z 28-400mm Nikon 推し撮りキット】
75・ニコン Z6III Z6 3LK24-120
¥(697,039) Amazon.co.jp (6/23執筆時)
撮像素子:フルサイズ
画素数:2450万画素
手ぶれ補正:2軸+5軸(ボディ)
ファインダー:有機EL(576万)
AF:ハイブリッドAF(273点)
連写速度:8.1コマ/秒
動画: 6K/60P (RAW)
モニター:3.2型(210万)
重さ:760グラム
ニコン Z6III も、同社のフルサイズミラーレスのスタンダード機です。
ただ、Z5II より「ちょい上」のグレードです。
重さは、760グラムです。
下位機より若干重いです。
「激重」ではないにせよ、このクラスの価格帯の製品からするとやはり重めです。
一方、タフネス性能は、下位機より強化されます。
背面カバーと上面カバーに、帝人のSereebo Pシリーズを採用し、耐衝撃性の部分を高めています。その上で、低温動作(-10度)の記載も加わっています。
撮像素子は、本機も、35mmフルサイズです。
ただ、こちらは、パナソニック機でも見られた部分積層型CMOSセンサーです。
旧Z6IとI比べて約3.5倍の読み出し速度の向上とされます。
これは、現行のZ5IIとの差と読み替えても良いでしょう。
撮影面では、同じ仕組みの素子を使うパナソニック同様に、連写面の基本性能が上がるほか、電子シャッター利用時に問題になる「ローリングシャッター歪みを抑えた撮影」が可能とさえます。
そちらでも書いたように、読み出し専用の層を設けることで、スピードアップを図った新世代の撮像素子です。
一方、パナソニック機と比べると、撮像素子の高速化は、ローリングシャッター現象を抑える方向性で速度を利用する形のみで、「ダイナミックレンジブースト」のような機能性は、みられません。おそらく、両者ともソニー製のセンサーをカスタムしたものでしょう。
なお、同じような積層型センサーを積んだソニー機(α9 III)は「グローバルシャッター」方式で、ローリングシャッター現象を「ゼロ」にしていますが、他社への提供となるこれらのセンサーは、「ローリングシャッター現象の軽減」に止まっています(2025年段階)。
センサーサプライヤでありつつ、カメラメーカーであるソニーの方針かと思います。
画素数は、2450万画素です。
ここは変わりません。解像感より、撮影時の安定性を重視した仕様でう。
常用ISO感度は、最大ISO 100〜64000です。
下位機と同じです。
HDR機能も、採用します。
ハイレゾショットを含めて、仕様は下位機と変わりません。
フォーカス性能・顔検出機能の、性能は、本機も同じ世代エンジンなので、下位機と同じです。
暗い場所での利用・手ぶれ補正も、同様です。
このあたりの仕様は、画像エンジンに由来するものなので、不思議はないでです。
連写は、先述のように、新センサーの恩恵が見られます。
メカシャッターは、最大8.1コマですので、そこまで変わりません。
一方、拡張時は、メカシャッター14コマ/秒という値も同じですが、電子シャッター時は、20コマ/秒というスペックが出せています。
その上で、先述の、画質や持続時間に制限がかかるものの超高速連写ができる「ハイスピードフレームキャプチャー+」が、約120コマ/秒と相当に伸びてます。シャッター半押し以後「1秒前」から記録できる「プリキャプチャー」も同様です。
画質より「瞬間」を捉える方が重要なシーンはあり得ますし、ワンポイントでしょう。
手ブレ補正は、下位機と仕様は変わりません。
ボディ内手ブレ補正(5段)を内蔵し、従来のレンズ(2軸)も利用できます。
先述のフォーカスポイントVRも使えま。
液晶モニターは、チルト可動式液晶モニターで、タッチパネル採用です。
ファインダーは、0.5型の有機ELです。
解像度は576万ドットで、下位機より質が良いです。
同社の上位機や、キヤノンやソニーの上位機と同じ水準です。
倍率は、0.8倍で、リフレッシュレートも同じく120Pです。
同じ解像度の他社がスペックを出さないので何とも言えませんが、明るさも4000ニト、色域もDCI-P3相当ということで、性能は間違いなく良いです。
先述のように、ファインダーは、ニコンが特にこだわる部分です。
動画撮影は、最大で、5.4K/60Pです(RAW時)。
通常フォーマットだと、5.4K/60P・4K/60P・2K/240Pです。
一方、このグレードからは、ハイレゾズームに対応します。
4K・フルHD解像度での動画撮影の際、(ズームなしの単焦点でも)画質劣化なしに1.4倍(フルHD2倍)までズームできる機能です。余っている画素を利用するものです。
ネットワークは、Wi-Fi5 のほか、Bluetooth 5 LEを搭載します。
スマホのA-GPSから、撮影位置情報の自動取得には対応します。
1・NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
2・NIKKOR Z 28-400mm f/4-8 VR
レンズキットは、こちらの大玉のレンズが付属です。
24-120mmの5倍ズームの中望遠レンズです。
全域でF値4.0という超高性能レンズです。実売価格は15万円ほどです。重さは、ただし、630gです。
28-400mmは、Amazonで見られる「 推し撮りキット」に付きます。
14.2倍ズームの超望遠ですが、重さは725gと加減があります。別に買う場合は、20万円オーバーです。
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以上、ニコン Z 6IIIの紹介でした。
下位機種とは、部分積層型撮像素子の性能差に由来する、連写性能の部分と、ローリングシャッター歪みの軽減などの部分で、主に仕様差が見られます。
あとは、外観やダイヤル、あるいは、堅牢性の部分で、より「本格的なプロ用」に近づいてている感じです。
撮像素子をベースに考える場合、同じほどのグレードの他社機より、若干高めの値段に見える感じはありますが、特に、EVF回りの仕様は豪華ですし、「値段の理由」はないとも言えないでしょう。
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【2020年発売】
【ボディのみ】
76・ニコン Z 6II ボディ
¥212,570 楽天市場 (6/23執筆時)
【24−70mmレンズキット】
77・ニコン Z 6II レンズキット
¥299,500 楽天市場 (6/23執筆時)
撮像素子:フルサイズ
画素数:2432万画素
手ぶれ補正:2軸+5軸(ボディ)
ファインダー:有機EL(369万)
AF:ハイブリッドAF(273点)
連写速度:5.5コマ/秒
動画: 4K(30p)
モニター:3.2型(210万)
重さ:675グラム
なお、本機の旧世代になるのがニコン Z 6II です。
ただ、発売時期の関係で、画像エンジンが1世代前(EXPEED 6)です。
その上で、新しい撮像素子との差もあります。
値段差はありますが、やはり、現行世代が良くみえます。
【2023年発売】
【ボディのみ】
78・ ニコン Z 8 Z8ボディ
¥530,210 Amazon.co.jp (6/23執筆時)
撮像素子:フルサイズ
画素数:4571万画素
手ぶれ補正:2軸+5軸(ボディ)
ファインダー:有機EL(369万)
AF:ハイブリッドAF(493点)
連写速度:10コマ/秒
動画: 8K/30P
モニター:3.2型(210万)
重さ:910グラム
ニコン Z8は、同社のフルサイズミラーレスの上位機です。
重さは、910グラムです。
一眼レフ時代からすれば軽いとは言え、今どきだと重めです。
撮像素子は、35mmフルサイズです。
画素数は、4571万画素です。
解像感が高いタイプですが、本「積層型CMOSセンサー」であるとの記述です。
読み出し速度を強化しているので、解像度が上がっても、ローリングシャッター現象の対策と、連写部分とについては、下位機種に負けない性能が見られます。
常用ISO感度は、ただ、ISO 64〜25600です。
常用感度のISO64は珍しいとは言え、高感度側が、ニコンの下位機に比べてだいぶ劣ります。
フォーカス性能は、ハイブリッドAFです。
像面位相差AFの測距点は、下位機より伸びていて493点です。
顔検出機能・被写体認識は、下位機種と同等の水準です。
人物(顔、瞳、頭部、胴体)ほか、動物は、犬・猫・鳥の(頭部、瞳、全身)、乗り物は、飛行機・車・バイク・自転車・列車です。
なお、ニコンは、ファームウェアの更新で被写体認識の幅を更新したので、本機は先行発売ですが、対応幅は、発売当初から増えています。 なお、その際の記述だと、鳥についての検出精度も(ファームウェアの更新で)上がったとの表記です。
いずれにしても、ファームの更新で主要機能を更新してくれるのは「珍しく」、ユーザー経験からしても良いことです。
暗い場所でのAF利用は、最大で-3EVです。
本機も、ライブビューとは別のAF専用の露出制御ができるので、AF-S時に、最大-7です。
いずれも、実用水準ではありますが、やはり、センサー解像度を上げたことで、下位機種よりは数字が落ちます。
連写は、メカシャッターで、追尾AF利用時で、10コマです。
最大で20コマですが、こちらも、ファインダーが追従しないほか、フリッカー低減機能が無効になるなど、画質に影響します。
本機も、電子シャッター時だと、ハイスピードフレームキャプチャー+の利用で、120コマ/秒まで伸ばせます。
その場合の制限事項などは、下位機種で書いた通りです。
手ブレ補正も、下位機と同じです。
ボディ内手ブレ補正(5段)を内蔵し、従来のレンズ(2軸)も利用できます。
先述のフォーカスポイントVRも使えま。
液晶モニターは、チルト可動式液晶モニターで、タッチパネル採用です。
ファインダーは、0.5型の有機ELです。
こちらは、発売時期の関係で解像度は約369万ドットです(倍率0.8倍)。
リフレッシュレートも120Pと良いですが、色域や明るさの部分では、 下位機のZ 6IIIのがかえって良いとは言えます。
ただ、こちらは、Real-Live Viewfinderです。
EVFは、連続撮影時の表示のタイムラグを避けるため、コマ落ち(下段)しかけると前画像を表示し続ける機能(ブラックアウトフリー)がこれまでの標準でした(中段)。
本機は、その機能を持たせず、実像を常に表示します。動く被写体の追尾時に、見失わない点で性能が良いです。他社に先駆けての搭載です。
データ保存処理と、ライブビュー表示を別立てで処理するデュアルストリーム技術で、応答速度を高めた結果可能となったものです。
ソニーのα1も、240fpsまでリフレッシュレートを挙げることで、タイムラグを軽減する仕組みはありますが、表示画質に影響しない部分ではニコンが優れるかと思います。
動画撮影は、最大で、8K/30Pです。
そのほか、4K/60P・フルHD120Pも扱えます。
先述のAF機能(被写体認識)は、動画でも有効です。
手ぶれも、動画撮影時には5軸+2軸ほか、電子式手ぶれ補正(いわゆるアクティブIS)で大ブレを補正するという記載があり、各社の上位機並みの性能があります。
動画の連続撮影は、他社機に書いたように、熱による制限があります。
ただ、本機は、25度の外気で、4K UHD 60pで最大125分、8K UHD 30pで最大90分と、廃熱が結構良いです。
ネットワークは、Wi-Fi5 のほか、Bluetooth 5 LEを搭載します。
レンズキットは、公式には発売がないです。
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以上、ニコン Z8の紹介でした。
人気機種ですが、価格も値頃で、性能もまとまっており、その理由も分かる機種です。
スペック的には、同じほどの画素数のキャノンのOS R5 Mark IIあたりがライバルでしょう。
比べるとあきらかに重めですが、発売時期の関係もありニコンが安いので、価格的な値ごろ感を感じます。
一方、画素数を上げたこともあり、若干、暗い場所への対応力が下がるのが多少の懸念材料で、総合的なノイズの乗りにくさは、ライバルに及ばない部分は(やや)ありそうです。
この部分を期待してニコンを選んでいる方は、少しだけ注意が必要です。
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【2020年発売】
【ボディのみ】
79・ニコン Z 7II ボディ
¥318,880 楽天市場 (6/23執筆時)
【2018年発売】
【ボディのみ】
80・ニコン Z 7
¥218,980 Amazon.co.jp (6/23執筆時)
【24−70mmレンズキット】
80・ ニコン Z 7
¥(335,800) Amazon.co.jp (6/23執筆時)
【24-70mm+FTZ マウントアダプターキット】
82・ニコン Z 7
¥430,000 Amazon.co.jp (6/23執筆時)
撮像素子:フルサイズ
画素数:4575万画素
手ぶれ補正:2軸+5軸(ボディ)
ファインダー:有機EL(369万)
AF:ハイブリッドAF(493点)
連写速度:10コマ/秒
動画: 4K(30p)
モニター:3.2型(210万)
重さ:675グラム
なお、ナンバリングはかわりますが、本機の旧機と言えるのが、Z 7II です。
連写:9コマ→10コマ
重さ:675g→705g
AF:動物に対応
スロット:SDカードスロットの追加
そのまた、旧機種にあたるニコン Z 7の在庫がまだあります。
主な変更点は、上表の通りで、連写速度の部分とデュアルスロット対応です。
一方、Z8と比べる場合、エンジンが旧世代になります。
そのため、ファームウェアの更新を経ても、被写体認識の部分が現行水準になりません。
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結論的にいえば、このグレードも画像エンジンが「AI世代以前」ですので、先ほど書いたのと同じ理由で、あまりオススメできません。
【2021年12月発売】
【ボディのみ】
83・ニコン Z 9 ボディ
¥548,000 楽天市場 (6/23執筆時)
撮像素子:フルサイズ
画素数:4571万画素
手ぶれ補正:2軸+5軸(ボディ)
ファインダー:有機EL(369万)
AF:ハイブリッドAF(493点)
連写速度:10コマ/秒
動画: 8K(30p)
モニター:3.2型(210万)
重さ:1340グラム
ニコン Z 9 は、同社のハイエンドとなるミラーレス一眼です。
価格的にはプロ用で、Atlas的にも「他山の石」な価格のカメラですが、最新技術を知るために確認してみます。
重さは、1340グラムです。
プロ用のニコンの一眼レフ(D6)は、1450gですので、それより多少は軽量といったところです。サイズは20%小型化しました。
撮像素子は、35mmフルサイズです。
画素数は、4571万画素です。
常用ISO感度は、最大ISO25600です。拡張で102400です。
パナソニックはこの部分により強い数字ですが、ソニーほかと比べると、平均以上で、優秀です。
HDR機能も、本機も採用します。
フォーカス性能は、本機もハイブリッドAFです。
測距点の部分では、ニコン Z 8と同クラスです。
一方、本機は、2021年発売機だったので、エンジンは新しいEXPEED 7でした。
そのため、ディープラーニングを利用したデータ構築で、人間・犬・ネコ・鳥・車・バイク・自転車・列車・飛行機の識別にも対応する世代です。
こちらも、その後のファームウェアの更新で、後から発売された旧機に対応幅も追いついています。
暗い場所での利用では、AFの低輝度限界が、最大で-3EVです。
連写は、10コマです。
スペック的に20コマ/秒まで出せますが、機能制限がかかりますし、他機と較べる場合は、10コマが適当でしょう。
手ブレ補正は、ボディ内5軸手ブレ補正(5段)です。
従来のレンズ(2軸)も利用できます。
ただし、入門機にみられたフォーカスポイントVRは、2023年発売機からの機能性なので、不採用です。
液晶モニターは、チルト可動式液晶モニターで、タッチパネル採用です。
チルトは、4軸チルトで、通常のチルトより稼働性は良いです。
ファインダーは、0.5型の有機EL(0.8倍・369万画素)です。
こちらも、解像度同社最大ではないものの、Z8で説明したReal-Live Viewfinderであり、ほぼタイムラグなしで表示される部分で優秀です。
動画撮影は、8K/30P動画に対応します。
4K120Pのハイフレームレートも対応なので、こちらのニーズにも叶います。
本機も、手ぶれ補正(5+2軸)と電子手ブレ補正を併用する方式です。
ネットワークは、Wi-Fi5のほか、Bluetooth5を搭載します。
下位機と同じです。
レンズキットは、現状で発売がないです。
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以上、ニコン Z 9 の紹介でした。
最上位機として言えば、高感度重視のキャノンの最上位機(EOS R1)とは「棲み分け」があるので、むしろライバルは、ソニーのα1かと思います。
比較する場合、従来ソニーが水をあけていた高速連写の部分と、被写体の追随技術、あるいは動画撮影の部分で、相当進化したように思えます。
一方で、問題は、ミラーレス一眼としてはかなり重量級で、その部分でのメリット性が低めである点でしょう。バッテリー量の違いを差し引いても重いです。
(そもそも重いレンズを持ち歩く)プロには問題ないとは思いますが、この点の考え方がソニーとは異なるとは言えます。
4-2・シグマのミラーレス
続いて、シグマのミラーレスです。
交換レンズで知られますが、ニッチなカメラは全般的に得意です。
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以下では、高評価できるポイントは赤系の文字色で、イマイチなところは青字で表記していきます。
【2021年発売】
【ボディのみ】
84・シグマ SIGMA fp L ボディ
¥239,603 楽天市場 (6/23執筆時)
撮像素子:フルサイズ
画素数:6240万画素
手ぶれ補正:電子式
ファインダー:別売
AF:ハイブリッド式
連写速度:(10コマ/秒)
動画: 4K(30p)
モニター:3.15型(210万)
重さ:427グラム
SIGMA fp Lは、日本のシグマが販売する製品です。
レンズメーカーとして有名ですが、カメラ自体もユニークでニッチな製品を出します。
レンズマウントは、シグマは、ライカのL-Mountを採用します。
パナソニックと同じですし、それなりに数はあります。
重さは、422グラムです。
この部分は、本機の「最大の売り」です。
カメラ自体のサイズも小さいので、ジンバルカメラとして利用するなど、使途の幅は広いです。
画素数は、6240万画素です。
新機種となり、この部分がかなり伸びました。
常用ISO感度は、最大ISO 25600です。
拡張時でISO 102400となります。
HDR機能も、対応です。
フォーカス性能は、他社にも見られたハイブリッド型です。
像面位相差AFとコントラストAFを、自動選択して利用する方式です。
ただし、測距点などは非公開です。
顔検出機能は、本機は、瞳を検出できる精度があります。
ただし、検出は、人間のみです。
暗い場所での利用は、AFの低輝度限界が、最大EV-5ですから、良いです。
先述のように、室内撮影などの使途に問題なく使えるようにしています。
手ブレ補正は、単純な電子式です。
動きながらの動画については、ジンバルなどと組み合わせて利用するのが基本でしょう。
液晶モニターは、タッチパネル式ですが、チルトはせず、固定です。
シグマ EVF-11
¥59,351 楽天市場 (6/23執筆時)
ファインダーは、本機は別売です。
そこそこ高いですし、装着する場合は、+114gですので、軽量性の利点が多少削がれるとは言えます。
連写は、最高で10コマ/秒です。
小型な機種と言うこともあり、電子シャッターのみで、先幕・後幕ともメカシャッターはないです。
1コマ撮影時のスペックです。低速だと3コマなので、較べる場合は、こちらの数字を使うべきかとは思います。
動画撮影は、30フレームですが、4K動画の撮影に対応します。
先述のように、本機は、この用途でも売れている機種です。
ネットワークは、一切が省略です。
防塵・防滴性能は、「あり」との表記です。
ただし、程度は不明です。
レンズキットは、ありません。
Lマウント系の製品を別途買います。
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以上、SIGMA fp Lの紹介でした。
突き詰めた小型機なので、その部分でニーズはありそうです。軽さの犠牲となる部分も最小限に思え、絶対必要な部分を削らなかった点で好感が持てます。
ただ、AFや手ぶれなどの部分で、大手に負ける部分があるのと、近年、キヤノンほからからも500gを大きくきる水準のフルサイズが出てきたので、圧倒的ではなくなった部分は見られます。
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【2019年発売】
【ボディのみ】
85・シグマ SIGMA fp ボディ
¥177,000 Amazon.co.jp (6/23執筆時)
撮像素子:フルサイズ
画素数:2420万画素
手ぶれ補正:電子式
ファインダー:別売
AF:コントラストAF
連写速度:(18コマ/秒)
動画: 4K(30p)
モニター:3.15型(210万)
重さ:422グラム
なお、旧機種となる、シグマ SIGMA fpがまだあります。
ただ、画素数が低いほか、AF性能が弱くなります。使い勝手の部分でも、利用中のUSB給電ができないため、動画撮影などの部分の利便性は新機種が上位です。
次回に続く!
フルサイズのミラーレス一眼のおすすめはこれ!
というわけで、今回は、フルサイズミラーレスの比較の4回目記事でした。
しかし、記事はもう少しだけ「続き」 ます。
5・フルサイズミラーレスの比較 (5)
5-1:最終的なおすすめの提案【結論】
画質の良さ ★★★★★
フォーカス性能 ★★★★★
連写速度 ★★★★★
動画撮影 ★★★★★
手ぶれ補正 ★★★★★
軽量性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
結論編となる5回目記事(こちら)では、シグマの製品を追加で見たあとに、目的別・価格別にAtlasのおすすめ機種を提案していきます。
引き続き、よろしくお願いします
5回目記事は→こちら!