1回目記事からの続きです→こちら
4-1・シャープの格安エアコン
4回目記事のトップバッターは、シャープのエアコンです。
同社の白物家電ではお馴染の「プラズマクラスター」を売りにしたエアコンが、入門機の場合多いです。
仕事場には使っていないのですが、個人的に、同社の上位機を客間用に買いました。
1・格安エアコンの比較 (1)
1-1:選び方の基本の解説【導入】
1-2:パナソニック
1-3:ダイキン
2・格安エアコンの比較 (2)
2-1:日立
2-2:富士通
3・格安エアコンの比較 (3)
3-1:三菱重工
3-2:三菱電機
4・格安エアコンの比較 (4)
4-1:シャープ
4-2:東芝
5・格安エアコンの比較 (5)
5-1:アイリスオーヤマ
5-2:コロナ
予算:5万円〜
6・高性能エアコンの比較 (1)
6-1:パナソニック
6-2;日立
7・高性能エアコンの比較 (2)
7-1:富士通
7-2:ダイキン
8・高性能エアコンの比較 (3)
8-1:三菱重工
8-2;三菱電機
9・高性能エアコンの比較 (4)
9-1:シャープ
9-2;東芝
予算:10万円〜
10・エアコンのおすすめ 【まとめ】
=最終的なおすすめの提案【結論】
今回も、1回目記事冒頭の「選び方の基本」(こちら)で書いた基準に沿いながら、各機をみていきます。
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以下では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【6畳向き】
【2025年4月発売】
42・シャープ DGシリーズ AY-T22DG-W
¥79,800 楽天市場 (6/10執筆時)
【2024年発売】
42・シャープ DGシリーズ AY-S22DG-W
¥50,800 楽天市場 (6/10執筆時)
42・シャープ S-DHシリーズ AY-S22DH-W
¥46,360 楽天市場 (6/10執筆時)
暖房能力:2.5kW (0.5〜3.7)6〜 8畳
冷房能力:2.2kW (0.5〜2.8)7〜 10畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:22,227円(717kWh)
【8畳向き】
【2025年4月発売】
43・シャープ DGシリーズ AY-T25DG-W
¥100,300 楽天市場 (6/10執筆時)
【2024年発売】
43・シャープ DGシリーズ AY-S25DG-W
¥61,430 楽天市場 (6/10執筆時)
43・ シャープ S-DHシリーズ AY-S25DH-W
¥53,560 楽天市場 (6/10執筆時)
暖房能力:2.8kW (0.5〜4.1)6〜 8畳
冷房能力:2.5kW (0.5〜3.0)7〜 10畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:25,265円(815kWh)
【10畳向き】
【2025年4月発売】
44・シャープ DGシリーズ AY-T28DG-W
¥108,240 楽天市場 (6/10執筆時)
【2024年発売】
44・シャープ DGシリーズ AY-S28DG-W
¥79,700 楽天市場 (6/10執筆時)
44・シャープ S-DHシリーズ AY-S28DH-W
¥63,650 楽天市場 (6/10執筆時)
暖房能力:3.6kW (0.5〜4.6)8〜 10畳
冷房能力:2.8kW (0.5〜3.5)8〜 12畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:28,303円(913kWh)
DGシリーズは、シャープのエアコンの入門機です。
住設向けのS-DHシリーズも仕様は同じです。
また、通常型番は新旧ありますが、性能は同じですので、値段で決めてOKです。
住設向けでも個人が買われて問題ないですので。
年間電気代は、1回目記事の「選び方の基本」(こちら)で書いたように、格安機の場合、他社と変わりません。
省エネ達成率も、新基準で87%と同じです。
暖房能力・冷房能力は、各社の入門機の平均水準はあります。
正確には、6畳向きは若干暖房スペックが物足りない感じです。しかし、10畳用は、冷暖房とも入門機では能力が高めです。
最小出力も、他社水準の最大0.5kwはあるので、安定温度に達した後の運転も問題ないでしょう。
気流制御は、同社の上位機ほどの工夫はないです。
ただ、「コアンダ気流制御」として、除湿運転時に、気流を天井にぶつける形での「風よけ」できるような、フラップの工夫があります。
冷房運転時も風よけしたいシーンはありますが、そちらの機能(すこやかシャワー気流)は、上位機と違って非対応です、風量の関係でしょう。
除湿機能は、本機も弱冷房除湿のみです。
利用可能温度は、外気温16度以上、室温18度以上です。
自動お掃除機能も、未付属です。
清潔性は、プラズマクラスター(マイナスイオン)放出機能が搭載です。
パナソニックのナノイーを見ましたが、それのシャープ版です。
発生方式が異なるのですが、基本は同じマイナスイオン発生機です。
イオン放出量は、パナソニックと同じでランクがあります。
本機は、プラズマクラスター7000で、濃度は高くないものです。
パナソニックののナノイーと比べると、熱交換器に放出はせず、エアコン自体のカビ対策には使われない仕様です。
そのため、室内の直接風のあたる場所の消臭・静電気除去効果が期待できる程度です。
熱交換器の部分は、親水コートがなされ、結露水で洗浄します。
ただ、はつ油性のコーティングは不採用です。
ネットワーク機能は、このグレードだとWi-Fiは未装備です。
酷暑対応は、外気温で45度です。
吸込温度としてですが、最近他社は50度が普通になってきているため、多少弱いと言えます。
筐体サイズは、三菱重工やダイキンと違い、あまり小さくはないです。
パナソニックの入門機と同じほどになります。
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以上、シャープのDGシリーズの紹介でした。
プラズマクラスター搭載がポイントとなる機種で、その部分でいえば、既に見たパナソニックのナノイー搭載のJシリーズがライバルで、価格も同じほどです。
比べる場合、本機はWi-Fiを搭載しない点と、室外機の酷暑耐性で、若干弱いです。ただ、10畳用は、冷房がややパワフルなので、その部分は見どころです。逆に6畳用は、暖房が弱い感じです。
【6畳向き】
【2025年2月発売】
(自動掃除機能なし)
45・シャープ Eシリーズ AY-T22E-W
¥102,305 楽天市場 (6/10執筆時)
(自動掃除機能あり)
45・シャープ Vシリーズ AY-T22V-W
¥101,213 楽天市場 (6/10執筆時)
【2024年2月発売】
(自動掃除機能なし)
45・シャープ Eシリーズ AY-S22E-W
¥56,800 楽天市場 (6/10執筆時)
(自動掃除機能あり)
45・シャープ Vシリーズ AY-S22V-W
¥59,800 楽天市場 (6/10執筆時)
暖房能力:2.5kW (0.8〜4.0)6〜 8畳
冷房能力:2.2kW (0.5〜2.8)7〜 10畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:22,227円(717kWh)
【8畳向き】
【2025年2月発売】
(自動掃除機能なし)
46・シャープ Eシリーズ AY-T25E-W
¥110,441 楽天市場 (6/10執筆時)
(自動掃除機能あり)
46・シャープ Vシリーズ AY-T25V-W
¥110,132 楽天市場 (6/10執筆時)
【2024年2月発売】
(自動掃除機能なし)
46・シャープ Eシリーズ AY-S25E-W
¥67,800 楽天市場 (6/10執筆時)
(自動掃除機能あり)
46・シャープ Vシリーズ AY-S25V-W
¥73,800 楽天市場 (6/10執筆時)
暖房能力:2.8kW (0.8〜4.4)6〜 8畳
冷房能力:2.5kW (0.8〜3.2)7〜 10畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:25,265円(815kWh)
【10畳向き】
【2025年2月発売】
(自動掃除機能なし)
47・シャープ Eシリーズ AY-T28E-W
¥120,338 楽天市場 (6/10執筆時)
(自動掃除機能あり)
47・シャープ Vシリーズ AY-T28V-W
¥124,278 楽天市場 (6/10執筆時)
【2024年2月発売】
(自動掃除機能なし)
47・シャープ Eシリーズ AY-S28E-W
¥76,800 楽天市場 (6/10執筆時)
(自動掃除機能あり)
47・シャープ Vシリーズ AY-S28V-W
¥75,956 楽天市場 (6/10執筆時)
暖房能力:3.6kW (0.8〜5.1)8〜 10畳
冷房能力:2.8kW (0.8〜3.3)8〜 12畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:28,303円(913kWh)
Eシリーズも、シャープのエアコンです。
売出時価格で10万円を少し超えます。
ただ、省エネ性能は、入門機相当の達成率87%水準ですので、高級機に分類されるとは言いがたい機種です。
そのため、こちらのカテゴリでみています。
Vシリーズはそれに、自動掃除機能をつけただけで、能力は同じですので、同時にみていきます。
いずれのシリーズも旧機が残りますが、以下で説明する性能は同じです。
買われる際の値段で決めてOKです。
設置性は、幅798×奥行301×高さ249mmで、上方のすき間が30mm以上です。
奥行はありますが、上下の設置性については、入門機のなかでは、ダイキンのEシリーズと並んで、最小でしょう。
年間電気代は、本機も「入門機」ですから、各社とも同じです。
新しい省エネ達成率の基準でいえば、87%の水準です。
暖房能力・冷房能力は、下位機種と少しスペックが上がります。
特に暖房の力は、従来から強めの富士通ゼネラルに遜色ない水準です。
ただし、最小出力は、6畳の冷房を除けば、0.8kWからなので、富士通同様に、安定温度になったあとの調整は、他社に及ばない感じです。
温度調整は、0.5度単位ですし、制御部分も下位機種より良くなります。
気流制御は、コアンダロング気流制御です。
除湿時に上方向に気流を上げること(コアンダ除湿)は下位機でもできました。
しかし、気流を届けやすいエアロダイナミックフォルムにしているので、風の飛びは、入門機より良くなります。この部分が自慢の他社(富士通ゼネラルなど)と違い、飛ぶ距離的までは非開示ですが、長めとは言えるでしょう。
こうした機能性があるため、除湿時だけでなく、冷房時も天井方面に吹き上げ「風よけ」できる仕様です(すこやかシャワー気流)。
人感センサーなどは未付属ですが、物理的に風があたらないのは確かです。
なお、シャープは「匠の冷房」と呼びますが、このような特色ある気流制御と、次に説明する除湿面での工夫で、夏場の冷房・除湿時の不快感を低減させる仕組は、入門機では各社通して見ても、高度です。
除湿機能は、一方、三菱電機同様に、プラスアルファの機能性があります。
再熱除湿ではなく、弱冷房除湿ですが氷結ドライと名前が付きます。
某社のビールのような名前ですが、熱交換器を氷点に下げられるようにすることで、低温多湿の時期でも、除湿能力を高めるための工夫です。
日本海側など、室温と外気の温度の開きがなく、かつ、湿度だけ高い時期が長いところでは、除湿力において「強み」がとくにありそうです。
なお、凍結させても、冷たい冷風は、微風で天井に流すことで、寒さが広がらないようにしています。新開発のファンモーターと、先述の、天井に当てる「コアンダ気流」を活かした形です。
高温多湿の夏場も、先述の冷風を天井に吹き付ける「コアンダ除湿」です。
安定湿度に達するまでの強運転時も、不快な風や冷風を避けることができます。
加えて、設定温度到達後も除湿量が減らない仕組みがしっかりあります。
高級機だとダイキンの「プレミアム冷房」に似ますが、熱交換器の部分稼動ではなく、弱冷房しつつ、ファン回転数の制御で対応する仕組みです。
先ほどみたファンだけ止めて運転できる三菱電機(霧ヶ峰)が優秀です。
しかし、到達前も「コアンダ除湿」で配慮される状況を含めて言えば、シャープの仕組みも悪くないように思います。
運転条件は、除湿運転の場合、外気温16度、室温18度からです。
ここは普通です。
そのため、洗濯乾燥などの目的で、気温が低めの春秋シーズンまで「パワフル」使うという用途に限っては、三菱重工(ビーバーエアコン)には負けるでしょう。
自動お掃除機能は、上位のVシリーズのみ付属です。
大きなダストボックスは付属しますが、ゴミ自体の自動放出はしないタイプです。
個人的にはなくても良いようには思います。
清潔性は、プラズマクラスター25000搭載です。
下位機よりも発生量が多いので、エアコン内部のカビ対策にも使われます。
静電気除去や、風の直接届く範囲では消臭効果も期待できます。
ただ、先ほど書いたように、微量オゾンはでるので、部屋の他のマイナスイオン発生機との「重ねがけ」には多少注意してください。
なお、プラズマクラスター自体も適用畳数を示していて、しっかり適用畳数に合わせた効果範囲になるよう、発生装置の出力を調整しています。
熱交換器は、本機も親水コートです。
氷結ドライはありますが、日立のように凍らせて洗浄はしません。
一方、旧機(Fシリーズ)はルーパーが外せる構造でした(はずせルーパー)。
ルーパーを外せると、回転ファンの部分のメンテも個人で楽にできるので、個人的にこの仕組みは「大賛成」です。ただ、新機種では省略になってしまったのは、かなり残念です。
ネットワーク機能は、無線LAN(Wi-Fi)を装備しており対応です。
機能的にも、他社と同じで、スマホ内蔵GPSに連動しての、つけ忘れ、消し忘れの通知など、一通りの性能はあります。
AI解析・学習も、対応です。
この機能性は、他社だと「高級機」だけです。
先述のように、本機は、省エネ面を除けば、上級機の部類なので、備わります。
天気予報と連動しての先回り制御(日中AI)と、日々の運転状況の情報、あるいは、ユーザーのフォードバック情報をクラウド上のAIが学習・解析し、適切に運転します。
シャープの場合、同社の空調家電(空気清浄機・太陽光発電ほか)との協調運転もできます。こうしたシステムを総称で、COCORO AIRと呼んでいます。
アプリを利用しつつペットに最適な気流(ペットモード)を設定したり、、学習した不在時間にプラズマクラスターの照射をする機能(消臭モード)なども利用できます。
ただし、消臭モードは、エアコンのオンオフ時間の学習に基づくものです。人感センサーを使うわけでないため、正確性は担保されないでしょう。
スマートスピーカーは、対応です。
【スマートスピーカーの比較記事】で書いたような、Amazon・Googleのデバイスをお持ちならば、音声でのエアコン操作にも対応します。
ただし、Google系(Google Assistant)は、 Conversational Actions型が廃止なので、制御できる項目は、Google側が用意した共通操作(オンオフや、温度関係のみ)です。
このあたりの話は、他社機の話となりますが【スマートリモコンの比較記事】で割と書いたので、興味ある方はそちらをご覧ください。
酷暑対応は、本機は、吸い込み口の外気温で50度です。
三菱電機も入門機から、しっかり最近の猛暑に対応させています。
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以上、シャープのEシリーズの紹介でした。
少し高めですが、その範疇では、除湿部分に最も「凝った」機種の1つだと思います。そこに注目する企業はあまりないですし特長が出ていて良いです。
シャープ機は、夏場の除湿利用において、安定湿度までの強運転時も、その後の安定運転時双方に、快適性の配慮があります。
また、低温高湿の時期も氷結ドライの工夫があるので、日中に室温18度以上になる時期に限定して言えば、除湿量も多いでしょう。
冷暖房の能力も高めですし、気流も飛ぶので問題ないです。こうした部分で、冷房が苦手で、夏場は専ら除湿という場合は、とくに良いかと思います。
ネットワーク面も、AI解析・学習に対応するなど充実しますし、その部分でも「選んで良い」機種です。
4-2・東芝の格安エアコン
続いて、東芝ライフスタイルのエアコンです。
大清快というシリーズ名です。
毎年夏頃、某社の大規模なセールの目玉製品として、テレビでよく見かけるブランドです。
【6畳向き】
【2025年2月発売】RAS-U221M(W)
48・ 東芝 大清快 RAS-U221M-W
¥65,706 楽天市場 (6/10執筆時)
【2024年発売】RAS-N221M(W)
48・ 東芝 大清快 RAS-N221M-W
¥46,787 楽天市場 (6/10執筆時)
暖房能力:2.2kW (0.5〜3.9)6〜 8畳
冷房能力:2.2kW (0.7〜3.1)6〜 10畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:22,227円(717kWh)
【8畳向き】
【2025年2月発売】RAS-U251M(W)
49・ 東芝 大清快 RAS-U251M-W
¥79,800 楽天市場 (6/10執筆時)
【2024年発売】RAS-N251M(W)
49・ 東芝 大清快 RAS-N251M-W
¥59,800 楽天市場 (6/10執筆時)
暖房能力:2.8kW (0.5〜4.3)6〜 8畳
冷房能力:2.5kW (0.7〜3.2)7〜 10畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:25,265円(815kWh)
【10畳向き】
【2025年2月発売】RAS-U281M(W)
50・ 東芝 大清快 RAS-U281M-W
¥89,821 楽天市場 (6/10執筆時)
【2024年発売】RAS-N281M(W)
50・ 東芝 大清快 RAS-N281M-W
¥65,370 楽天市場 (6/10執筆時)
暖房能力:3.6kW (0.5〜4.8)8〜 10畳
冷房能力:2.8kW (0.7〜3.4)8〜 12畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:28,303円(913kWh)
U-Mシリーズは、東芝の大清快の入門機です。
時期的に、一部サイズで旧機種(N-Mシリーズ)が残ります。
東芝の場合、25年機から酷暑対応の部分で、屋外温度(吸い込み口の温度)50度まで対応となりました(旧機は48度)。
ただ、新旧の価格差は大きいので、どちらが良いかというのは、やや難しいです。
石橋を渡るならば、新機種か、あるいは、同じ耐久性の他機を選ぶと良いかと思います。
年間電気代は、本機も、入門機ですから、各社の水準と同じです。
繰り返しますが、省エネ達成率でいえば87%の水準です。
暖房能力は、8畳以上は、平均値よりすこし優秀です。
6畳用も平均値はあるので、問題ないです。
冷房能力は、とくに6畳用は、平均より能力が高めです。
酷暑地域の小部屋には、結構向くと思います。
最小出力は、冷房は少し高めの0.7kWですが、コンセプトとして「冷房能力」は高めにしている機種に思えるので、問題ないです。
いずれにしても、出力として言えば、どのサイズも、各社の平均値より上であり、パワフルモデルと言って良いです。
気流制御は、ただし、言及に値する工夫はないです。
ルーパーは上下にしか動きません。
除湿機能は、普通の弱冷房除湿(ソフトクール除湿)のみです。
温度設定のみで、風量は調整できません。
ただ、外気・室内ともに17度以上では作動するので、梅雨や、長雨の時期までの運用は、最低限できるでしょうが、除湿量は落ちます。
自動お掃除機能も、ありません。
同社は、昔は入門機でも自動お掃除が付くモデルがあって人気でしたが、最近は少し高めのグレードからの採用です。
清潔性は、東芝は、熱交換器に特殊樹脂コーティングもなします(マジック洗浄熱交換器)。
詳しい情報はないですが、ほこり以外に、はつ油性(疎水性)もあるようで、ある程度までは、油汚れ対策も期待できます。
空気清浄機能・ネットワーク機能など、上位機能も未搭載です。
酷暑対応は、先述のように、現行機は、屋外温度(吸い込み口の温度)が50度です。
その上で、寒冷地対応の部分でもマイナス15度を出します。
入門機で、寒冷地仕様の製品でない機種として、このスペックを出すのは、東芝と代金ほどです。
スペックだけ言えばかなりの「タフネス」ですす。他社同様に「但し書き」はありますが、少なくとも配慮はなされていると言えます。
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以上、東芝の大清快のU-Mシリーズの紹介でした。
とくに6畳用は、暖房も冷房も能力が高く良いスペックに思います。
逆に言えば、それ以外は特徴がないので「値段で勝負」のような機種ではあります。
【6畳向き】
【2025年3月発売】RAS-U221X(W)
51・ 東芝 大清快 RAS-U221X-W
¥73,299 楽天市場 (6/10執筆時)
【2024年発売】RAS-N221X(W)
51・ 東芝 大清快 RAS-N221X-W
¥78,100 楽天市場 (6/10執筆時)
暖房能力:2.2kW (0.5〜3.9)6〜 8畳
冷房能力:2.2kW (0.7〜3.1)6〜 10畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:22,227円(717kWh)
【8畳向き】
【2025年3月発売】RAS-U251X(W)
52・ 東芝 大清快 RAS-U251X-W
¥73,299 楽天市場 (6/10執筆時)
暖房能力:2.8kW (0.5〜4.3)6〜 8畳
冷房能力:2.5kW (0.7〜3.2)7〜 10畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:25,265円(815kWh)
【10畳向き】
【2025年3月発売】RAS-U281X(W)
53・ 東芝 大清快 RAS-U281X-W
¥73,299 楽天市場 (6/10執筆時)
暖房能力:3.6kW (0.5〜4.8)8〜 10畳
冷房能力:2.8kW (0.7〜3.4)8〜 12畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:28,303円(913kWh)
U-Xシリーズも、東芝の大清快シリーズのエアコンです。
新製品だと10万円前後の水準を少し超えますが、旧機だと割と安めに一定期間残るので紹介しています。
旧機種が残りますが、基本性能は同じです。
ネットだとかなり安めに売られるので、旧機を選ぶと良いでしょう。
年間電気代は、本機もやはり入門機ですから、各社のそれと同じです。
省エネ達成率でいえば87%の水準です。
暖房能力・冷房能力は、上で見た下位機と同じです。
繰り返しませんが、特に6畳用は優秀で、あとのサイズも、各社の平均値より上ですので、この部分は心配しなくて良いでしょう。
気流制御は、一方、左右にルーパーが動くのはこのグレードからです。
ただ、他社に比べて、特段工夫があるわけではないです。
除湿機能は、本機も弱冷房除湿のみです。
この部分は、同社の最上位機もですが、あまり充実しません。
自動お掃除機能も、このグレードだとまだありません。
空気清浄機能は、対応です。
東芝の場合、プラズマ空清という仕組みを利用します。
一般的には電気集塵式とわれる方法です。
帯電させたホコリを、熱交換器に吸着させ、ドレンホース経由で排出させる仕組みです。
本機は、下位機種同様の、汚れを浮かし、水で流れやすい加工をしたマジック洗浄熱交換器です。そのため、付着した汚れは、水と一緒にドレンホースから流れていくので、衛生面の心配もないです。
高圧電流ユニットはメンテフリーで、フィルタもないので消耗品費もかからない、というダブルの利点があります。
その上で、99%の捕捉率です。「割と優秀」であり、花粉などの吸着効果は、この価格帯の製品では、それなりに期待できそうです。
ただし、本機の場合、空気清浄部分の適用畳数は、エアコンの適用畳数によらず全機とも8畳です。
8畳の空気清浄に30分要します。
同様の機能を搭載する他社機もそうですが、【空気清浄機の比較記事】で書いたような専用品と違い、短時間で花粉は取り切れません。
また、仕組み上「エアコン部分に」舞い上がったほこりしか吸わないので、花粉対策としては弱いです。
脱臭も、仕組みとして、専用機に及びません。
例えば、タバコの煙(粒状物質)は吸着されますが、ニオイは(ほぼ)とれません。
なお、24年機からは、同じ機能性のまま、ニオイ除去(脱臭)の機能性もカタログスペックに加わりました。
検証で、生活臭について臭気強度1以上の低減がみられたとしますが、空間脱臭用としては、自然減衰よりは良い程度に止まるでしょう。
一方、熱交換器に付着させたほこりですが、それに対して紫外線の殺菌灯(UV除菌ユニット)を照射する仕組みが、本機にはあります(UVプレミアムクリーン除菌)。
波長など具体的な情報はないですが、UV灯を付属する空調家電が増えてきましたが、エアコンは東芝が日本初です。
運転中、熱交換器への照射をすることで、熱交換器に集められた細菌やカビの抑制を狙います。
エアコンもある程度「密閉性」があるので、カビの抑制におい意義はあると言えそうです。
一方、熱交換器を酷使する方式なので、そこの汚れが心配です。
搭載のマジック洗浄熱交換器は、汚れを浮かす特殊樹脂コーティングをなします。
「理に適った」方法です。ただ、コーティングが肝ななので、エアコンクリーニングの際は、あまり強い薬剤を使わないようにお願いした方が良いかもしれません。
清潔性は、一方、プラズマ空清やUV照射を利用したメンテに対応します。
シーズン後との定期クリーニングの際は、図のようなフローで、経路を含めて完全なメンテをします。
冷房利用時の定時クリーニングの際も、15分のUV照射のあと15分の暖房乾燥(15分)と送風乾燥(15分)で仕上げていきます。
付着した汚れを流しきることに力点が置かれる日立の凍結洗浄のほうが徹底度は高いですが、東芝も、しっかり時間をかければ、対策ができます。
ネットワーク機能は、このグレードは無線LAN(Wi-Fi)iが標準搭載です。
同社のアプリ(IoLIFE)を経由し、外出先からの操作もできます。
パナソニックのように、スマホGPSと連動して、外出時のつけ忘れ、消し忘れを通知する機能性はないです。
ごく一般的な水準です。
音声操作は、Google系とAmazon系双方のスマートスピーカーに対応です。
起動ワードが要らない部分では、富士通とおなじで優秀です。
酷暑対応は、50度まで対応です。
このグレードから、パナソニックやダイキンと並びます。
そのほか、三菱と方向性は似ていますが、本機は、明るさ(日当たり)センサーにより、運転を制御する機能が付属します(日あたり節電)。
ただ、この機能は快適性を増すというよりも、、省エネのために搭載される人感センサーと同じで、(あくまで)節電のために搭載しているものです。
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以上、東芝の大清快のN-Xシリーズの紹介でした。
プラズマ空清は、一般的に言って、できるだけ汚したくない熱交換器に(わざわざ)ホコリを付着させる方式の空気清浄方式です。そのため、過年度モデルは、清潔面で多少ネックに思う部分が少しありました。
その部分で言えば、UV殺菌灯の搭載は良い進化であり、プラズマ空清の仕組みと相性が良いように思えます。
上では色々書きましたが、空気清浄の部分でメイン機をお持ちで、それを「アシスト」する感じならば、十分以上に強力であり、意味のある機能です。
メイン機にするとしても、花粉症などに悩まれてはいない方など、「エアコンでちょっとした空気清浄もできたら便利だな」と思われるならば、この程度でも足りるでしょう。
割と良いかと思います。
【6畳向き】
【2025年2月発売】RAS-U221DX(W)
54・ 東芝 大清快 RAS-U221DX-W
¥95,808 楽天市場 (6/10執筆時)
【2024年発売】RAS-N221DX(W)
54・ 東芝 大清快 RAS-N221DX-W
¥68,800 楽天市場 (6/10執筆時)
暖房能力:2.2kW (0.5〜3.9)6〜 8畳
冷房能力:2.2kW (0.7〜3.1)6〜 10畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:22,227円(717kWh)
【8畳向き】
【2025年2月発売】RAS-U251DX(W)
55・ 東芝 大清快 RAS-U251DX-W
¥98,778 楽天市場 (6/10執筆時)
【2024年発売】RAS-N251DX(W)
55・ 東芝 大清快 RAS-N251DX-W
¥84,800 楽天市場 (6/10執筆時)
暖房能力:2.8kW (0.5〜4.3)6〜 8畳
冷房能力:2.5kW (0.7〜3.2)7〜 10畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:25,265円(815kWh)
【10畳向き】
【2025年2月発売】RAS-U281DX(W)
56・ 東芝 大清快 RAS-U281DX-W
¥138,350 楽天市場 (6/10執筆時)
【2024年発売】RAS-N281DX(W)
56・ 東芝 大清快 RAS-N281DX-W
¥97,590 楽天市場 (6/10執筆時)
暖房能力:3.6kW (0.5〜4.8)8〜 10畳
冷房能力:2.8kW (0.7〜3.4)8〜 12畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:28,303円(913kWh)
U-DXシリーズは、東芝の中・上位機です。
本機は売出時価格で、10万円を大きく超えるので「高級機」のカテゴリで見ても良いかともおもいました。
ただ、光熱費(省エネ達成率)の部分ではおなじ入門機の水準です。
また、暖房能力・冷房能力ほか、機能も上で紹介したK-Xシリーズと似ているので、こちらで見ることにしました。
なお、旧シリーズとなるN-DXシリーズが残りますが、性能は同じです。
一方、上で見た下位機種のU-Xシリーズに対する違いは次の部分です。
第1に、気流制御です。
下位機は無個性と言えましたが、本機は、夏と冬の吹き分けが可能です。
その上で、「無風感」機能を持ちます。
ようするに、冷房・除湿時、本機の装備する二重構造のルーパーで、上下の風をぶつけることで、風を打ち消すという発想です。
エアコンは強運転したいが、風は苦手という人にはよい組み合わせでしょう。
ただ、モード利用時は、遠くまでは風が飛ばないので、比較的近くにソファがある場合などに有効だと思います。
「無風感」は、暖房でも利用できます。
ただ、仕組みとして画期的と言えるのは、やはり冷房で、(特別なルーパーなしの)通常の風質でも可能かとは思います。
第2に、「AI学習機能」です。
利用状況の学習で、自動運転の自動カスタマイズに対応します。
第3に、「自動お掃除機能」です。
東芝の場合、このグレードからの付属です。
他社と比べても、型落ちで安くなっている製品を除けば、搭載機では最も安価な水準です。
面白いのは、「楽ダストボックス」と名付けられた集塵方式です。手前に筒状のダストボックスがあり、それを、家庭用掃除機で吸引できる点です。
あとは、さきほどみた機種と変わりません。
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以上、東芝の大清快のU-DXシリーズの紹介でした。
プラズマ空清は、下位グレードでも付属するので、気流制御と自動お掃除機能をどこまで評価するか、ということになるでしょう。
自動お掃除については、個人的に「完全自動」でない限りあまり魅力に感じません。これは、東芝に限らずそう思います。
しかし、特に冷房の際の「無風感」は良い工夫だと感じます。下位機との値段差にもよりますが、「エアコンの風が不快」と感じている方に、本機は向くでしょう。
他社高級機だと、センシングによる「風よけ」はできますが、根本的な解決策となるのは、こちらでしょう。
ただ、気流を遠くまで飛ばすような仕組みではない点は注意してください。基本は、小部屋向けに良い技術でしょう。
次回に続く
最新エアコンのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、エアコンの比較の4回目記事でした。
記事はまだまだ「続き」ます。
5・格安エアコンの比較 (5)
5-1:アイリスオーヤマ
5-2:コロナ
予算:5万円〜
6・高性能エアコンの比較 (1)
6-1:パナソニック
6-2;日立
7・高性能エアコンの比較 (2)
7-1:富士通
7-2:ダイキン
8・高性能エアコンの比較 (3)
8-1:三菱重工
8-2;三菱電機
9・高性能エアコンの比較 (4)
9-1:シャープ
9-2;東芝
予算:10万円〜
10・エアコンのおすすめ 【まとめ】
=最終的なおすすめの提案【結論】
冷房能力 ★★★★★
暖房能力 ★★★★★
気流制御 ★★★★★
スマホ連携 ★★★★★
異常気象対応 ★★★★★
カビ臭対策 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回の結論編(こちら)では、ここまで紹介してきた全機種から、Atlasのおすすめといえる機種を提案していきます。
引き続きよろしくお願いします。
5回目記事は→こちら !