1回目記事からの続きです→こちら
5-1・その他のモニターの比較

5回目記事では、レノボほか、ここまでみていない27型・28型のモニターをまとめてみていきます。
1・27型-28型4Kモニターの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:DELL〈米国〉
1-3:LG〈韓国〉
2・27型-28型4Kモニターの比較 (2)
2-1:BenQ〈台湾〉5K
2-2:ASUS〈台湾〉5K
2-3:Apple〈米国〉5K
3・27型-28型4Kモニターの比較 (3)
3-1:EIZO〈日本〉
3-2:アイオーデータ〈日本〉
3-3:フィリップス〈欧州〉
3-4:HP〈米国〉
3-5:ACER〈台湾〉
3-6:TCL〈中国〉
4・27型-28型4Kモニターの比較 (4)
4-1:イイヤマ〈日本 〉
4-2:JAPANNEXT〈日本〉
5・27型-28型4Kモニターの比較 (5)
5-1:レノボ〈ThinkVision〉
5-2:富士通 MSI ほか
6・4Kモニターの比較
6-1:最終的なおすすめの提案【結論】
今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた「選び方の基本」に沿って解説していきます。
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引き続き、以下では、高評価できる部分は赤系の文字色で、イマイチな部分は青字で、本文を書いていきます。

【2024年発売】
【27インチ】 62CBRAR6JP
73・Lenovo ThinkVision P27u-20
¥88,000 Lenovo直販 (9/17執筆時時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:450cd/u
パネル: IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:4ms (GTG)
リフレッシュレート:60Hz(4K)
HDR:HDR400
USB給電: 96W
接続端子:HDMI 2.0×2 DP1.2 USB-C(TB4)
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:3W×2
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:3年
ThinkVision P27u-20は、レノボの販売する21.5インチモニターです。
米国のIBMからThinkPadとThinkVision を引き継いだ中国企業で、PC供給ではNECなどと連携関係にもある企業です。

液晶パネルは、 IPS(In-Plane Switching)表記です。
輝度は、450cd/uです。
この価格クラスだと相当スペックが良いです。
色温度も、DCI-P3 99.1% 、Adobe RGB 99.5%です。
どちらかと言えばデザイナー向けというより、高級ビジネスモニターといえる製品ですが、少なくともパネルは「デザイナー用」と言いうるでしょう。
コントラスト比の部分で、Black-IPS水準ではないですが、上表では「広色域IPS」に分類できます。
なお、バックライトはW-LED明記なので、量子ドット機ではないです。仕事用には、W-LEDの仕様のほうが良いですし、問題ないです。
応答速度は、オーバードライブ時、4ms (GTG)です。
少し良いですが、リフレッシュレートを含めて、ゲーミング用を狙った製品ではないです。
HDRは、HDR400にて対応です。
画質調整は、一方、スマートライトの言及があります。
いわゆる「明るさセンサー」で、部屋の明るさに応じて輝度を調整します。他社の場合、この手のセンサーを、画質向上に使う場合もありますが、本機の場合は明暗調整(アイケア)のための機能です。
「目の優しさ」の部分では、そのほか、フリッカー対策の言及はありますし、本機の仕様は良いです。
自動画像補正は、P3、Adobe RGBほかのカラーモード、画像制作、ビデオ制作などのシナリオモードが選べます。
この部分は、どちらかと言えば「プロフェッショナル」向けです。

接続端子は、HDMI 2.0とDP1.2、そして、Thunderbolt 4 (USB-C)です。
USB-Cと思って運用して問題ないですが、出力もあるので、TB4単独でデイジーチェーンできます。
DPもアウトがあります。

なお、Thunderbolt 4 は、機機の使用状況にもよりますが、最大96Wの給電力があります。
USBハブも、KVM対応の3つのUSB-Aを備えます。
LAN端子もあります。
HPにもありましたがいわゆる「ドッキングステーション」仕様で、接続面は豪華です。
HDCP2.2は、対応です。

スタンドは、フル稼動です。
調整幅は、チルト(上35° 下5°)、左右(90°)、高さ(13.5cm)と縦回転です。
特に上チルトは、かなり柔軟です。剛性も十分です。
保証期間は、3年です。
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以上、ThinkVision P27u-20の紹介でした。
TB4対応で、接続端子が多めの機種はHPでもみました。
そちらとの競合になりますが、保証形態とUSBハブの数では多少及ばないものの、価格について言えば、だいぶ値ごろ感があると言えます。
パネルも、広色域IPSである上で、このグレードでは輝度スペックが良いといえます。コントラスト比は通常ですが、ビジネス用とすれば不要な場合も多いでしょうし、十分に合格点でしょう。
スタンドの可動性や、明るさセンサーの工夫を含めて「目の優しさ」への配慮もあります。市場では、あまり目立たないですが、割と良い製品に思いました。
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このほか、レノボからは次のようなディスプレイの展開があります。
順番にみておきます。

【2024年発売】
【27インチ】 63A9GAR1JP
74・Lenovo ThinkVision T27p-30
¥69,300 Lenovo直販 (9/17執筆時時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:350cd/u
パネル: IPS ノングレア
コントラスト比:1300:1
応答速度:4ms (GTG)
リフレッシュレート:60Hz(4K)
HDR;HDR10
USB給電: 90W
接続端子:HDMI 2.0×2 DP1.2 USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:3年
なお、同社の下位機になるのが、ThinkVision T27p-30です。
パネルは、こちらもIPSです。
ただ、輝度が350cd/uに下がるほか、特に色域が、sRGB 99%表記のみになります。
コントラスト比はわずかに良いですが、総体としてのパネル品質は、先ほどの機種に負けます。
接続端子も、TB4ではない普通のUSB-Cです。
USBハブ(4ポート)とLANは装備します。デイジーチェーンは不可になります。
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結論的にいえば、値段差を考えても、同社で魅力があるのは、先ほどの機種のほうです。
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【2025年発売】
【27インチ】 64AFGAR2JP
75・Lenovo ThinkVision T27UD-40
¥59,400 Lenovo直販 (9/17執筆時時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:350cd/u
パネル: IPS ノングレア
コントラスト比:1500:1
応答速度:6ms (GTG)
リフレッシュレート:60Hz(4K)
HDR;HDR10
USB給電: 100W
接続端子:HDMI 2.1×2 DP1.4 USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:3年
第2に、ThinkVision T27UD-40 です。
2025年登場のもうひとつの下位機です。

パネルは、こちらもIPSです。
スペックは、輝度(350 cd/m2)、コントラスト比(1500:1)、色域(sRGB 99%)です。

1つ上の製品よりややコントラスト比が高いですし、わずかですが、こちらの方がパネルの質は上位です。このスペックだと、TC L CSOTのHFS-IPSかなと思いますが、特定はできません。ただ、素性は良さそうです。
リフレッシュレート(60Hz)は普通ですが、応答速度(6ms)は少し低めです。
エクストリームモードだと4msですが、画質に影響する可と思います。
フリッカー対策もしっかり明記です。
接続端子は、HDMI 2.1×2 DP1.4 USB-CとLANです。
USB-Cは給電対応で、また、100Wと結構強力です。
そのうえで、USB3.0ハブ(USB-AとUSB-C)が1つずつ付属します。ビジネス向けには良さそうです。1つ上でみた製品より、各端子の規格は多少新しめです。
スタンドは、フル稼動です。
調整幅は、チルト(上23.5° 下5°)、左右(90°)、高さ(15.5cm)と縦回転です。
上チルトは必要最低限ですが、スタンドの作りはさすがにThinkVisionらしく堅牢です。問題ないでしょう。
保証はこちらも3年です。
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結論的にいえば、ThinkPadユーザーなどで。デザイン的な親和性を重視したい方で、100Wの給電力が欲しいようなパワーユーザー向けの製品に思います。
そういった方のうちで、デザイン系の仕事ではない場合で、予算を節約したい場合、本機は候補になるでしょう。
パネルもIPSとしては「ちょい上」水準ですし、端子周りの規格も新しいです。スタンドも堅牢であり、及第点の水準に思います。
5-2・その他のモニターの比較
5回目記事では、最後にここまでみていない27型・28型のモニターをまとめてみていきます。

【2023年発売】【27インチ】
76・Xiaomi 4Kモニター A27Ui
¥36,537 Amazon.co.jp (9/17執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:360cd/u
パネル:IPSノングレア
コントラスト比:1200:1
応答速度:6ms (GTG)
リフレッシュレート:60Hz(4K)
HDR:HDR10
USB給電:
接続端子: HDMI 2.0×2 DP1.4 USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:75mm
スピーカー:
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:3年
A27Uiは、中国のシャオミが出している27インチのモニターです。

液晶パネルは、IPSです。
スペックは、輝度(360cd/u)、コントラスト比(1200:1)、色域(DCI-P3 95%)です。
BOEでこのスペックに近い性能の製品の製造がみられたので、IPS-ADSかなと思います。
むろん問題ないです。
HDRは、HDR10の水準です。
応答速度は、6ms (GTG)です。
オーバードライブ時の値は若干平均(5ms)に及ばないのですが、おそらく、他社機と同じで、ネイティブで14msほどのパネルでしょう。
問題は感じません。
画質調整機能は、特段の機能性の表明はないです。
ただ、出荷前のキャリブレーションの記述があります。
また、ブルーライトカットほか、フリッカー対策の記述はありますが、フリッカーフリー認証ではなく、「削減」との表記です。

スタンドの品質は、フル稼動です。
チルト角度(上21° 下5°)、高さ120mm、左右(30°)、と回転です。
スタンドは細めですが一定の剛性はありそうです。ただ、台座とのバランスをみると、振動耐性や、回転させて使う場合などを含めた安定性は課題に見えます。
そのほか、可動域についてマージン表記されているのが、スペック気になる部分です。
VESAマウントは対応するので、問題を感じたらアーム換装にしても良いかもしれません。
接続端子は、 HDMI 2.0×2 DP1.4 USB-Cという構成です。
HDMIは2系統です。USB-C端子は、ノートPCへの給電は非対応になります。
USBハブは、はありますが、USB2.0(USB-A)なので、入力機器用でしょう。
スピーカーは、未搭載です。
保証期間は、3年間です。
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以上、シャオミのA27Ui の紹介でした。
最近中級機で増えてきた、標準より「少しだけ良い」スペックのIPSを採用しつつ、稼働性の良いスタンドを備えた、安めのビジネス用と言えます。
専門メーカーの中級機と比べると若干スタンドの剛性に不安はありますが、スタンド交換前提で考える場合、候補の1つにしても良さそうです。

【2023年発売】【27インチ】
77・MSI Modern MD271UL
¥42,800 Amazon.co.jp (9/17執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:300cd/u
パネル:IPSノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:4ms (GTG)
リフレッシュレート:60Hz(4K)
HDR:HDR10
USB給電: 65W
接続端子: HDMI 2.0×2 DP USB-C
スタンド:チルト
VESA:
スピーカー:内臓(2W×2)
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:3年
MD271ULは、台湾のMSIが出している27インチのモニターです。

出荷前キャリブレーションの言及がある専用製品ではないですが、デザイナー向けの入門機と言えます。

液晶パネルは、IPSです。
色域は、DCI-P3 99%、sRGB99%・Adobe RGB 95%の色域を保証します。
現行だと「広色域パネル」とは言えないものの、その水準に極めて近いハイグレードなIPSです。
パネル部分だけで言えば、静止画、動画ともに、デザイナー向けです。
輝度は、300cd/uです。
HDRは、対応しますが、最大輝度の関係で、HDR400には満たない普通の水準です。
応答速度は、4ms (GTG)です。

画質調整機能は、一方、デザイン向けの凝った機能は見られません。
目への優しさの部分では、フリッカー対策がなされるほか、グリッド線表示を利用して、目の疲れを計測するEye-Qという機能があります。結構ユニークです。

スタンドの品質は、注意点です。
本機は、チルト角度(上20° 下5°)のみの調整力しかないからです。
加えて、VESA規格に対応しないため、モニターアームへの換装もできません。
接続端子は、DisplayPort・HDMI 2.0・USB-C端子という構成です。
HDMIは2系統です。
USB-Cは、対応するノートPCに65W給電に対応すです。
スピーカーは、未搭載です。
保証期間は、3年間です。
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以上、MSIの MD271ULの紹介でした。
広色域パネルを格安にというコンセプトの製品でしょう。実際、スペックは10万円前後の機種と比べてもひけを取らないとも言えます。
ただ、スタンド部分が課題で、VESAでアームに交換もできないのは注意点と言えます。
(まあ)AppleのiMacと同じと言えばそうなので、27インチのiMacの終売で困っている方で、IMacと同じ広色域の4Kモニターを格安に欲しい場合は、選択肢になるかと思います。
実際、足回りのデザインを含めて、形状もiMacに似ます。
USB-C給電にも対応しますし、スタンドを除けば、問題点は感じません。

【2024年発売】【27インチ】
78・富士通 VTU27021BT
¥53,000 楽天市場 (9/17執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:350cd/u
パネル:IPSノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:4-5ms (GTG)
リフレッシュレート:60Hz(4K)
HDR:
USB給電: 65W
接続端子: HDMI 2.0×2 USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:内臓(2W×2)
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:5年
VTU27021BT は、富士通が販売するモニターです。
おそらく、主には法人向けですが、個人でも買えます。

液晶パネルは、ノングレアのIPSです。
「In-Plane Switching」表記なので、LG製確定というわけではないでしょう。
輝度は、350cd/uで、色域は、sRGBのみ開示で99%です。
広色域ではない普通のパネルです。
HDRは、非対応です。
法人向けだからですが、個人で買う場合すこしスペックが悪いといえます。
応答速度は、最大4msと5msが併記されます。
いずれもGtoGの値ですが、若干理由が不明です。
調達先が複数あって都度変わるのかもしれません。
標準応答速度は14msですが、IPSだとこんなものです。
画質調整機能は、特段強調されません。
映像モード(FPSゲーム・映画など)がある程度です。
フリッカー対策はあります。

スタンドは、フル稼動です。
稼動幅は、高さ14mm、チルト角度(上17° 下6°)、左右180°と回転です。
本機は、縦表示させる際、画面表示が自動回転する機能性があります。
アイオーデータ機の一部でも見られますが、ジャイロセンサーの類を使うものかと思います。
接続端子は、HDMI 2.0×2 USB-C端子という構成です。
HDMIは2系統です。USB-Cは、65Wながら給電対応です。
USBハブは、付属で、USB-Aが2系統です。
ただ、USB2.0なので、ストレージ接続だと速度は遅いです。
スピーカーは、総合4Wですがあります。
保証期間は、5年間です。
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以上、富士通のVTU27021BT の紹介でした。
先述の縦表示時の自動回転以外は特段強調するべき特徴がない、普通の4Kモニターです。
価格次第ですが、(普通の)仕事用としてはこれで問題ないですし保証も長めなので、選択肢にしても良いでしょう。
ただ、HDR非対応の部分を含めて、娯楽用を含めて家庭で使うならば、もっと良い機種はあるかなと言う感じです。
次回に続く!
おすすめの4K 5Kモニターは結論的にこれ!
というわけで、今回はは、PC用の27型・28型の4K・5Kモニターの比較の5回目記事でした。
しかし、記事はあと少しだけ「続き」ます。

6・4Kモニターの比較
6-1:最終的なおすすめの提案【結論】
液晶パネルの画質 ★★★★★
目の疲れにくさ ★★★★★
動画・ゲーム対応 ★★★★★
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
最終回(こちら)となる次回は、「結論編」です。
「まとめ」として、他サイズの4Kモデルを含めつつ、ここまで紹介した全てのモデルから、予算別・目的別のAtlasのおすすめ機種を提案していきたいと思います。
引き続き、よろしくお願いします。
結論編は→こちら
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