【今回レビューする内容】2023年 打ちやすく疲れにくい高級パソコン用キーボードの性能とおすすめ・選び方 :東プレ・リアルフォースとマジェスタッチ3の違いUSBと無線キーボード、日本語と英語キーボードの違い メンブレン式・メカニカル式・パンタグラフ式・静電容量無接点方式の違いとランキング Windows10対応
今回のお題
打ちやすく、疲れないPC用のキーボードのおすすめはどれ?
どもAtlasです。
今日は、2023年1月現在、最新のPC用キーボードの「まとめ記事」です。
Atlasは、20年で40機以上のキーボードを使ってきました
今回は、その経験(反省)を基にして、「打ちやすく」「疲れない」キーボードはどの製品と言えるか?についてまとめていきます。
1・東プレ Real Force【日本語】
予算:2万円〜
2・東プレ Real Force【英語】
予算:2万円〜
3・FILCO マジェスタッチ2【日本語】
予算:1万円〜
4・FILCO マジェスタッチ2【英語】
予算:1万円〜
5・各社のBuetoothキーボード
予算:3000円〜
6・各社のMac配列のキーボード
予算:5000円〜
7・プログラマー向けのHHKB
予算:2.5万円〜
8・おすすめキーボードの選び方【結論】
= 最終的なまとめと解説
このブログ「家電批評モノマニア」では、ここまで、以上7回の記事で各社のキーボードを比較してきました。
今回(8回目)は、「各社のキーボード」についての、結論的なまとめです。
「基本的なキーボードの選び方」を確認しながら、「現在的なおすすめキーボード」を改めて提案していきます。
長い時ですが、よろしくお願いします。
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キーの軽さ ★★★★★
打鍵の正確さ ★★★★★
静音性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
また、今回の記事の「結論」では、上表の様なポイントから、「おすすめ機種」もまとめますので、はじめにこの記事をご覧頂ければと思います。
1・高級キーボードの選び方の基本!
少し詳しい方ならご存じでしょう。
仕事用として定評のあるPC用キーボードは、東プレのリアルフォースほか、フィルコのマジェスタッチや、ロジクールのKX800などがよく知られます。
そういった製品の「選び方」は後ほど詳しくみます。
さしあたって、今回は「メーカー横断的」に比較する際の「基準」となる要素の解説からはじめます。
1-1:キー配列
1-2:キーボードのサイズ
1-3: Windows用とMac用
1-4: USB接続式とBluetooth式
1-5: キーの間隔とストローク
1-6: スイッチの種類と打鍵感
1-7: 高級キーボードの選び方
以上のような順番で、皆さんに「確実にフィットする」「高品質キーボード」を探すための基本的な考え方を、説明していきます。
7つのポイントにわけながら、できるだけ「分かりやすく」書くので、飽きずに最後までお付き合い頂ければ幸いです。
1-1・キーボード配列について
第1に、キーボード配列についてです。
ここは「使いやすい」キーボードを選ぶ際、もっとも基本となるポイントです。
大ざっぱにいって、キーボード配列は「日本語配列」と「英語配列(ASCII)」があります。
どちらでも、日本語・英語の変換は可能です。
しかし、ショートカットボタンなどの位置が異なります。
例えば、「英語配列(ASCII)」の場合、日本語入力と英語入力を切り替える、左上の「半角・全角ボタン」がありません。
英語配列のキーボードの場合、「Alt + `」「Shift + CapsLock」などで「半角英数・全角ひらがな」の入力変更を行います。
そのほか、キーボード下部の「変換」「無変換」ボタンがない、「@」などの記号の配列が異なるなどの違いがあります。
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結論的にいえば、「英語配列(ASCII)」は、プログラマーやゲーミング用、あるいはタブレットで使いたい方に売れているのであり、「一般的には選択しない方がよい」と言えます。
ただし、タブレット(Android系/iOS系)のキー配置と同じため、そちらでも使いたい場合は、この配列を選ぶメリットは、少しあります。
「日本語配列」は、正確に言えば、キーの数の違いで何種類もあります。
大きなキーボード(=フルサイズ)でもっとも一般的なのは、総計で108個のキーがある「日本語108キーボード」です。
このほか、「日本語106キーボード」という、最下段2つある「Windowsキー」が省かれたモデルもあります。
ただ、Windows11時代の現在は、このキーが多用される傾向にあるため、最近はあまりみかけません。
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結論的にいえば、初心者は「日本語108キーボード」を選べば間違いないと言えます。
カタログやネットショップでは、きちんとキーの数が明視されていますので、心配いりません。このブログでも説明を加えています。
1-2・キーボードの大きさ
第2に、キーボードの大きさについてです。
大きく分けて2種類あります。
右側にテンキー(電卓キー)がある「フルサイズ)」と、それがない「テンキーレス」です。
「テンキーレス」も、Windowsキーがある「日本語91キーボード」と、Windowsキーがない「日本語89キーボード」の2種類があります。
疲れやすさの部分では、「テンキーレス」でも、「フルサイズ)」でも、違いはないです。
しかし、ブラインドタッチに慣れた方、またそれを学びたい方は、「テンキーレス」の場合、注意したほうが良い部分があります。
なぜなら、一部の製品は、4方向の矢印キーの位置、ファンクションキー(Fキー)のサイズ、スペースバーなどのサイズが、異なる場合があるからです。
とくに、右下の矢印キーの位置の違いの違和感は、上達すればするほどに「違和感が生じていく」ので、できるだけ避けた方が良いです。
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結論的にいえば、特殊な配列のキーボードは(初心者であるほど)選ばない方が無難です。
また、本体が大きいと設置時に安定しますので、邪魔にならず置けるならば、基本的にはフルサイズキーボードをおすすめします。
ただし、後ほど紹介するFILCOの「マジェスタッチ」や東プレの「リアルフォース」などの高級キーボードならば、キー配列も普通で、剛性も担保されますので、こういった問題はありません。
1-3・OSによるキー配列の違い
第3に、OSによるキーボード配列の違いについてです。
PC用キーボードの大半は「Windows用」に設計されたキーボードです。
とはいえ、それをMacやタブレットで利用することは「可能」です。
ただ、注意点もあります。順番に説明しておきます。
はじめに、Macユーザーの場合です。
特に問題となるのが、「英数」「かな」キーです。
Windows向けキーボードは、この部分は「変換」「無変換」キーです。
しかし、この部分に互換性がなく、MacでWindows用を使う場合、これらのキーが「死に」ます。
そのほか、Windows用キーボードを使うと、一部記号キーの配列が異なるなどして、適切に利用しがたい言えます。
Apple純正のMagic Keyboardは、疲れにくいとは言えないので、Macユーザーは困りものです。
そのため、Macについては「Mac専用設計」のサードパーティ製の高性能キーボードを選ぶか、有志が作ってくださっている「キーマッピングを変更できるソフトウェア」を利用して、こうした問題を自主的に解決するしかありません。
なお、これら話については、内容が特殊なので、このブログでは上記6番の記事でより詳しく書いています。
つづいて、タブレットで使うの場合について、説明しておきます。
iOS系・Ancroid系ともに、タブレットはPC用の「英語配列(ASCII)キーボード」とキー配列が同じです。
そのため、タブレットの場合は「英語配列のキーボード」を利用するのが原則です。
「日本語配列キーボード」だと、「@」の位置などがキー刻印通りに打てません。
ただし、一部の製品は、「入力切替スイッチ」をつけた上、キートップに「日本語配列」と「英語配列」双方の刻印を施している場合もあります。
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結論的に言えば、タブレット用で考える場合は「PCと兼用」は考えず、素直に「タブレット専用キーボード」を買うのが良いです。
これは、上述のキー配列の問題のほか、タブレットの場合、ノートPCのように、立て掛けてキータイプをすることになるからです。
とくに、専用のスマートカバーが付属する専用品のほうが圧倒的に利便性が高いです。
なお、タブレット用については、上記5番のリンク記事で、カバー付きの製品を含めて詳しく書いています。
1-4・Bluetoothキーボードの選び方
第4に、Bluetooth接続のキーボードについてです。
続いて、「USB(有線)」ではなく、「Bluetooth(無線)」を選択肢に入れる場合の注意点となります。
WindowsPCで使う場合、基本的に、USB(有線)・Bluetooth(無線)どちらを選んでも良いと思います。
最近は、Bluetooth5.0以降に対応する通信安定性に優れるキーボードも出てきていますので。
ただし、Bluetoothは通信回線が細いので、最新機でも有線に比べると反応速度が遅い場合があります。とくに、容量を食う、音楽などをBluetoothでイヤホンとばしている場合などは、(最新のBluetooth5であっても)そのように言えます。
あまり極端な利用をしない場合でも、起動時にペアリングが切れたり、数ヶ月でバッテリーが切れることもあるので、(例外もありますが)高級キーボードの大半は有線USB方式を選択しています。
Atlasも仕事用は有線です。
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1・Wireless Keyboard K275
2・Wireless Combo NANO MK245nBK
¥2,200〜 Amazon.co.jp (1/27執筆時)
なお、ロジクールからは、安定性の高い「USB無線方式」の製品がでています。
「USB無線方式」は、付属のUSB無線レシーバー(USBドングル)をPC本体に取り付け、2.4GHz帯無線で飛ばす方式です。一般的にBluetoothより安定性が高いです。
ただし、有線接続のUSBキーボードに比するほど、「高品質」といえるモデルは、残念ながら展開されません。
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つづいて、Macで利用する場合です。
Macで利用する場合、Bluetooth接続は注意が必要です。
なぜなら、メーカー側が「Mac対応」を表明する製品を除き、Windows向けのBluetoothキーボードでは、先ほど書いた、「キーマッピングを変更できるソフトウェア」が利用できないからです。
Apple純正キーボード以外を利用する場合は、注意が必要です。
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最後に、タブレットで利用する場合です。
こちらは、有線という選択肢はなく、必然的に「Bluetooth(無線)」方式を利用することになります。
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以上、USB(有線)・USB(無線)・Bluetooth方式の違いについて書きました。
結論的に言えば、今回のブログ記事の主題である「疲れにくい」「打ちやすい」キーボードをPC用に選ぶ場合、ベストは「USB(有線)」のキーボードと言えます。
有線なのでスタイリッシュさでは負けますが、入力の正確性・打鍵感・安定性は、現状では水をあけています。
3・ ロジクール MX KEYS KX800
¥16,800 Amazon.co.jp (1/27執筆時)
キーの軽さ ★★★★★
打鍵の正確さ ★★★☆☆
静音性 ★★★★★
なお、「無線がマスト」と考えて選ぶ場合、ビジネス用の最高峰と言えるのは、ロジクールのKX800です。
USB(無線)接続時に限りますが、値段相応の実力を期待できます。
ただ、USB(有線)接続式の高級機と比べると、打ち味の良さ、正確性、疲れにくさなどの面では差があり、打ち味や、キーの品質は「中級機」止まりではあります。
1-5・キーサイズとキーストローク
第5に、キーサイズ(各キーの大きさ)とキーストローク(=キーをどれだけ押し込めるか)についてです。
これは、Bluetoothを含めて、薄型キーボードを選ぶ際に注意するべき部分です。
キーサイズは、普通のキーボードの場合、19mmが基本です。
ただ、写真のような、ノートPCと同じ、パンタグラフ式を採用するキーボードの一部は、16mm程度しかないモデルも多く、ブラインドタッチしにくい機種もあります。
キーストロークは、打鍵の正確性・安定性に関わる部分です。
打ちやすいと評判のあるキーボードは4mmほどが基本です。
また、薄型キーボードを選ぶとしても、最低2mmは欲しいところです。それ以上浅いと、打鍵感が悪く、一般的に押しにくいと言えます。
なお、このブログでは、薄型モデルの多い【Bluetooth無線キーボードの比較記事】で、この2つの要素を分かるようにしています。
高級機と言える「FILCO」マジェスタッチシリーズ・東プレの「リアルフォースシリーズ」については、いずれも19mm・4mmの基準をクリアしています。そのため、説明には加えませんでした。
この2機種については、キーサイズとキーストロークを心配しなくて良いでしょう。
1-6・スイッチの種類と打鍵感
第5に「キースイッチ形式の違い」です。
こちらは(疲れにくく、打ちやすい)「高級キーボード」と(そうでもない)「格安キーボード」を分ける最も重要な指標です。
実際に、東プレのリアルフォースや、フィルコのマジェスタッチなど、高級キーボードを初めて使う人が「感動する」のは、主にこの部分の違いに由来します。
そのため、少し詳しめに説明しておきます。
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1・メンブレン式
2・パンタグラフ式
3・メカニカル式
4・静電容量無接点方式
5・オプティカル式
まず、キーボードを「押し上げ」する仕組みは、構造的に上記の4種類に区分されます。
順番に紹介していきましょう。
【静音仕様】
4・バッファロー BSKBU320BK
¥1,792 楽天市場 (1/27執筆時)
【抗菌仕様】
5・バッファロー BSKBU520BK
¥2,568 楽天市場 (1/27執筆時)
キーの軽さ ★★★★☆
打鍵の正確さ ★★☆☆☆
静音性 ★★★★★
第1に、メンブレン式です。
2000円以下の格安のキーボードに多い方式です。
メンブレン式はキーごとに個別スイッチを搭載しておらず、キーボードの下に全体敷かれた大きなラバーシートとの接触で、入力を感知しています
そのため。耐久性は低く、押し味も悪いです。
ただし、この方式は、打鍵時の静音性が高く、キーストロークも一定程度取れるため、ロジクールなどは、この方式を改良した中級ゲーミングキーボードを出しています。
6・エレコム TK-FBP102XBK
¥2,973 Amazon.co.jp (1/27執筆時)
7・ ロジクール MX KEYS mini KX700
¥14,444 Amazon.co.jp (1/27執筆時)
キーの軽さ ★★★★★
打鍵の正確さ ★★★★☆
静音性 ★★★★★
第2に、パンタグラフ式です。
こちらは、ノートPCのキーボードで採用されるお馴染みの方式です。
電車のパンタグラフのようなバネを搭載したスイッチを採用します。薄型でも一定の打鍵感を得られる方式で、メンブレン式より安定しています。
格安モデルから高級モデルまで採用されています。
技術的には、Appleが開発したシザー式新型パンタグラフなどの「上位製品」もありますが、基本的に(ランクと言えるほどの)技術的差異はなく、どれも平均的な打ちやすさと言えます。
8・FILCO マジェスタッチ3 FKBN108M/NMB2
¥17,964 Amazon co.jp (1/27執筆時)
キーの軽さ ★★★★★
打鍵の正確さ ★★★★★
静音性 ★★★★★
第3に、メカニカル式です。
こちらは、「FILCO」マジェスタッチシリーズなど、薄型ではないモデルに採用される高品質なスイッチです。
上図のように、キー1つ1つに個別スイッチが備わり、打鍵の安定性・正確性が高い高級品です。
耐久性も高く、長く壊れないキーとも言えます。
一方、パンタグラフ式と比較すると、薄型にできないという欠点がありますが、それを凌ぐ入力の快適性をえられます。
なお、メカニカル式のキーは、ドイツのチェリー社のスイッチ(Cherry MX)が有名です。
打鍵感や押し返し圧の違いで、(主要なものだけで)5種類のラインナップがあります。正確には、ニッチな性質のスイッチがもっとありますが、ゲーム用などの特殊用途になります。
軸の性質の違いは、後ほど詳しく説明します。
なお、日本語キーボードの場合は、キーの数として、108個の個別スイッチが搭載されます。
部品代は相当高くなりそうですが、メカニカル式はスイッチだけをパーツとして製造できる構造なので、大量生産効果で、性能が良い割に価格は比較的安くなっています。
【2021年発売】
【変荷重】
9・東プレ REALFORCE R3 R3HA22
10・東プレ REALFORCE R3 R3HA12
¥34,980 Amazon.co.jp (1/27執筆時)
キーの軽さ ★★★★★
打鍵の正確さ ★★★★★★
静音性 ★★★★★
第4に、静電容量無接点方式です。
こちらは、東プレの「リアルフォースシリーズ」が有名です。
東プレは、内部のスイッチ部分を含めて自社生産できるプレスメーカーです。
同社は、機械接点のない静電容量無接点方式という独自のスイッチ技術をキーボードに利用しています。
メカニカル方式の「上位版」といえ、「多少不正確な角度の打鍵でも心地よくキーを返す」点で、メカニカル式を凌ぎ最上位です。
ただ、この方式は、生産コストが高く、日本語キーボードの場合は108個ものスイッチが必要のため、キーボード価格が高価なのが難点です。
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以上、4つのキースイッチの違いについて解説しました。
結論的にいえば、「疲れにくさ」「打鍵の正確性・安定性」の点から言って、「マジェスタッチ」などのメカニカル式か、東プレの特許である「リアルフォース」の静電容量方式が、選択肢です。
そこで、以下では、この2製品について、さらに詳しく説明したいと思います。
1-7・代表的な高級キーボードと選び方
「FILCO」マジェスタッチシリーズ、東プレの「リアルフォースシリーズ」とも、それぞれ10種類以上の製品を出しています。
そして、「見かけは同じ」でも、「実は性能が違う」という製品が多く、選ぶ際に分かりづらい部分が多いです。
【変荷重】
9・東プレ REALFORCE R3 R3HA22
10・東プレ REALFORCE R3 R3HA12
¥34,980 Amazon.co.jp (1/27執筆時)
【ALL30g】
11・東プレ REALFORCE R3 R3HA23
12・東プレ REALFORCE R3 R3HA13
¥34,980 Amazon.co.jp (1/27執筆時)
【ALL45g】
13・東プレ REALFORCE R3 R3HA21
14・東プレ REALFORCE R3 R3HA11
¥34,980 Amazon.co.jp (1/27執筆時)
東プレの「リアルフォースシリーズ」を選ぶ場合、「荷重」というスペックが重要です。
「荷重」とは、キーボードのスイッチを押し込む際に必要な力です。これが、大きいほど、押し下げる際の圧力が高くなります。
疲れやすい人は「軽め」、打鍵の正確性を重視する人は「重め」を選ぶのが原則となります。
「リアルフォースシリーズ」の場合、「日本語108キーボード」だけでも、「荷重」の違いで、3種類のスイッチがあります。
第1に、【変荷重】です。
これは、普通のキーは、45gの重さだが、小指で押す位置にあるものは軽め(30g)に、親指で操作するキーは重め(50g)と差を付けているモデルです。
「リアルフォースシリーズ」では、入門者向けに最も「売れ筋」モデルです。
第2に、【ALL30g(軽め)】です。
これは、全てのキーの荷重を30gに統一したモデルです。とくに「キーボードを押すのが疲れる人」向けに発売されている特別な製品となります。
第3に、【ALL45g(普通)】です。
これは、全てのキーの荷重を45gに統一したモデルです。変加重とさほど変わらないですが、多少重めなキーボードです。
一般目的(家庭用・ビジネス用)として使っても全く問題ないですが、全キーの圧がフラットなので、(色々な指で変わった打ち方をする)ゲームにも適応性が高いとされます。
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以上、東プレの「リアルフォースシリーズ」の選び方の解説でした。
ここで見た荷重の点以外にも、ここまで説明してきた「英語配列と日本語配列」、「省スペースとフルサイズ」「静音性」「Bluetooth対応」などの部分の違いで、無数のラインナップがあります。
そのため、詳しくは、上記のリンク記事で詳しく説明しています。
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とはいえ、結論的にいえば、高級キーボードの初心者には【変荷重】【普通45g】のどちらかが、最も一般的で、使いやすいというのがAtlasの意見です。
なお、東プレのキーボードは共通して、キーを押し込んだ際に「カチッ」と言う音がします。
これを専門用語で「クリック感」と言います。キーが入力されているかを音で確認できるため、タイプミスが少ないという利点があります。
東プレの場合、この打鍵音は、さほど大きくなく、あまり気になりません。
【茶軸】
15・FILCO Majestouch3 FKBN108M/NMB3
¥17,964 Amazon co.jp (1/27執筆時)
【黒軸】(黒のみ旧筐体)
16・FILCO Majestouch3 FKBN108ML/JB2
¥(14,760) Amazon co.jp (1/27執筆時)
【青軸】
17・FILCO Majestouch3 FKBN108MC/NMB3
¥18,700 Amazon co.jp (1/27執筆時)
【赤軸】
18・FILCO Majestouch3 FKBN108MRL/NMB3
¥18,700 Amazon co.jp (1/27執筆時)
【ピンク軸】
19・FILCO Majestouch3 FKBN108MPS/NMB3
¥17,,080 Amazon co.jp (1/27執筆時)
FILCOのマジェスタッチシリーズを選ぶ場合、採用しているドイツのチェリー社のメカニカルスイッチの種類で、茶軸・黒軸・青軸・赤軸・ピンク軸と、5つに種類が分かれます。
軸の違いで「荷重」が異なるほか、押したときの「クリック感」が異なります。以下、詳しく解説します。
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第1に、茶軸です。
キーの荷重は、標準的なキーの重さのモデルです(荷重55g)。
さほど指に力を入れずとも、「スコスコ」入力できます。
クリック感は、押し込む途中の段階で、「カチッ」というクリック感があります。
青軸ほどハッキリしていないものの、十分に感じられます。
静音性は、マジェスタッチの中では平均的な打鍵音です。うるさくも静かでもないです。
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結論的にいえば、「最もオーソドックス」な軸がこちらです。
どこをとっても「平均点」なのが見所です。自分の好みが分からない方が最初に買う一台!としてオススメできます。
クリック感があるため底打ちしなくて良いですし、強めに押した場合も荷重が軽いので、いずれにしても、軽く疲れず入力できるでしょう。
キーを押し込んでしまいがちな、タイピング初心者向けにも良い機種です。
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第2に、黒軸です。
キーの荷重は、最も重いです(荷重60g)。
このタイプは、キーを深く押すほど、バネによる押し返しが重くなる性質があります。
クリック感は、全くないです。
キーを押し込んだ際に、(入力できたか分かる)「カチッ」というクリック感が全くありません。
静音性は、高いので、夜間などにタイピングしても、静かです。
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結論的にいえば、この製品は、「押した感」が強いため、キーボードを力強くしっかり叩きたい方に向きます。
また、しっかり重さがあり、押し間違いしにくいため、ゲームや、文字入力の仕事に向きます。しか、キーが重いため長時間利用する際は疲れるでしょう。
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第3に、青軸です。
キーの荷重は、重めです(荷重60g)。
ただし、仕組みが異なるため、黒軸ほど「ずっしり」した感触はないです。
クリック感は、押し込む途中の段階で、「カチッ」というクリック感があります。
この場合、底打ちせずに済みますから、重めでも割と疲れにくい軸です。
静音性は、しかしながら、この製品の課題です。
クリック感を出すため、打鍵音が「かちかち」かなりうるさいという欠点があります。
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結論的にいえば、「タイプミスを減らしたい!」ということが購入動機ならば最適な選択肢です。
クリック感と押し味があるため、ブラインドタッチにおいて、タイプミスは黒軸に比べても少ない傾向です
一方、静音性は犠牲になるため、夜間などの利用や、相当静かなオフィスでの利用には向かない製品です。
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第4に、赤軸です。
キーの荷重は、茶軸より少し軽めですが、こちらも標準的なキーの重さのモデルです(荷重45g)。
クリック感は、一方、全くない機種です。
黒軸同様の磁石の同局を合わせたようなリニアな反発力です。
静音性は、うるさくも静かでもないです。
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結論的にいえば、「指が疲れやすい方におすすめ」な軸がこちらです。
クリック感がないことは、「押したときの抵抗がない」ことを意味します。一方、キーの荷重も黒軸ほど重くないため、押す力も不要です。
これらの点で、指にかかる負担は最も少ない、長時間使っても疲れないキーボードと言えます。
ただし、クリック感とキーの重さの双方がないことは、タイプミスが増える懸念があります。あまりブラインドタッチが上手でない方には、オススメできない軸ですね。
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第5に、ピンク軸(サイレントレッド)です。
キーの荷重は、こちらも標準的なキーの重さのモデルです(荷重45g)。
クリック感は、赤軸・黒軸と同じく、全くない機種です。
静音性は、特別な静音キーを採用しています。
打鍵音が30%ほど静かなキーボードです。赤軸の改良版なので 別名は「サイレントレッド」です。
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結論的にいえば、「静音性を最大限重視したい方におすすめ」な軸がこちらです。
赤軸の改良版ですから、ほぼと同じ特長と欠点となります。ただし、やや価格は高めですから、本当に静音性を重視したい方以外は不要でしょう。
ーーー以上、フィルコのマジェスタッチの紹介でした。
1・マジェスタッチの比較【日本語】
2・マジェスタッチの比較【英語】
なお、マジェスタッチの場合も、「荷重とクリック感」以外にも、ここまで説明してきた「英語配列と日本語配列」、「省スペースとフルサイズ」などの違いがあります。
詳しくは、以上のリンク記事で詳しく紹介しています。
8・高級キーボードの選び方のまとめ
以上、東プレキーボードとマジェスタッチキーボードの主要機種の紹介でした。
皆さんは、このなかから、自分の好みにあったものを皆さんは選ぶ必要があります。
改めてここまで説明したことをまとめれば、上表のようになります。
なお、東プレキーボードは、2021年の改変で「静音化モデル」が標準になりましたので、それをふまえています。
東プレの場合、静音モデルでもクリック感は残しているので、(評価は二重丸としましたが)FILCOの静音軸(ピンク)よりはやや音がするとは言えます。
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結論的にいえば、
キー荷重が重いほど、打ち間違いは減るが、長時間の利用時には疲れる。
クリック感が強いと、打ち間違いは減るが、打鍵音がうるさくなる。
この2つの法則を基本と考えて、バランス重視で選ぶと良いとか思います。
2・パームレストに関する補足
というわけで、ここまでは、高級キーボードを選ぶ場合の「基本」について書いてきました。
具体的な「オススメ機種」は最後に提示しますが、その前に「パームレスト」について、Atlasの考えを書いておきたいと思います。
パームレスト(リストレスト)は、腱鞘炎などの疲れの予防になるのは確かです。
東プレも、FILCOも、キーボードの底部の突起を起こせば、キーボードに角度を付けられます。その上で、パームレストを利用すると、疲れは確実に軽減できます。
一方、格安の柔らかいジェル式のパームレストは、蒸れて不快になったりしますので、木製かレザー製で、できるだけ硬質なものが良いでしょう。
FILCO ウッドパームレスト Mサイズ 幅(360mm)
FILCO ウッドパームレスト Lサイズ 幅(440mm)
¥3,618 Amazon co.jp (1/27執筆時)
FILCO(マジェスタッチ発売元)は、ウッド製の専用パームレストを発売しています。
フルサイズキーボードならば、Lサイズが合いますね。こちらは、東プレのキーボードでもサイズは合います。
【フルサイズキーボード用】
山下商工 革製リストレスト【各色】
¥7,150 Amazon co.jp (1/27執筆時)
【テンキーレスキーボード用】
山下商工 革製リストレスト 【各色】
¥6,600 Amazon co.jp (1/27執筆時)
FILCOは、以前はレーザーのリストレストも出していましたが、廃盤になりました。
それは、レザーの中硬質なジェルが入っていてかなり快適でした。
ただ、似たようなものが山下商工(レザーパッド.JP)から発売されており、Atlasも使っています。多少高いですが、使い込むとかなり快適です。
キーボードと同時に買うのも手です。ただ、予算面の問題もありますし、キーボード単体で使ってみて、「違和感があったら導入を考える」感じでも良いと思います。
今回の結論
打ちやすく、手の疲れないパソコン用のキーボードは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、疲れないPC用高級キーボードについて、いくつかの側面から考えてみました。
最後に、いつものように、Atlasのおすすめ機種!を提案しておきたいと思います。
第1に、初めての「高級キーボード」として、全ての人におすすめしたいキーボードは、
【USB/Bluetooth接続・日本語配列】
【変荷重】【静音】
9・東プレ REALFORCE R3 R3HA22
10・東プレ REALFORCE R3 R3HA12
¥34,980 Amazon.co.jp (1/27執筆時)
キーの軽さ ★★★★★
打鍵の正確さ ★★★★★★
静音性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★★
東プレのRealforce R3の【変荷重】モデルでしょう。
普通のキーボード(例えば5000円以下やパソコンに最初から付いていたもの)を使っていて、手が疲れて買い換えようと考えている人の1台目としては、東プレの「変加重」モデルが最適です。
先ほども書いたように、「変加重」というのは、キーの列によって加重を変えたキーボードです。
例えば、小指で押す位置にあるものは軽め(30g)に、親指で操作するキーは重め(50g)というようにバランス良く作られています。
このモデルは、一般的なキーボードに較べると押し味は十分軽いですし、押し込んだ際のクリック感もあります。
際だった「クセ」もないので、初心者にもおすすめできる良いキーボードです。
仕事でもゲームでもなんでも万能にこなせるでしょう。
なお、東プレキーボード(上位モデル)は、USB接続ほか、Bluetooth5.0での接続対応になっています。
ただ、途中でも書いたように(可能ならば)USB接続をした方が安定的に使えます。
ーーー
【USB/Bluetooth接続・日本語配列】
【変荷重】【静音】
9・東プレ REALFORCE R3 R3HC22
10・東プレ REALFORCE R3 R3HC12
¥34,540 Amazon.co.jp (1/27執筆時)
なお、本機については、テンキーレス仕様の機種もあります。
東プレキーボードは、省スペース型でも剛性があり、安定するため、机が狭いなどの事情がある方は、こちらでもOKです。
第2に、文章や表計算などの入力業務で、打鍵の正確性を重視するならば
【USB/Bluetooth接続・日本語配列】
【ALL45g】【静音】
13・東プレ REALFORCE R3 R3HA21
14・東プレ REALFORCE R3 R3HA11
¥34,980 Amazon.co.jp (1/27執筆時)
キーの軽さ ★★★★☆
打鍵の正確さ ★★★★★★★
静音性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★★
東プレのALL45gでしょう。
先述のように、変加重とALL45gは主要キーの重さは同等です。
ただ、どのキーの荷重も等しく、クリック感も強いので、間違いにくさには定評があります。
他社には60gクラスの荷重のモデルもありますが、本機はそこまでは重くないので、数時間で終わるレベルの入力業務には適します。
第2に、指の疲れが酷い方、半日を超える長時間入力する人に最もオススメできるキーボードは、
【USB/Bluetooth接続・日本語配列】
【ALL30g】【静音】
11・東プレ REALFORCE R3 R3HA23
12・東プレ REALFORCE R3 R3HA13
¥34,980 Amazon.co.jp (1/27執筆時)
キーの軽さ ★★★★★★
打鍵の正確さ ★★★★★
静音性 ★★★★★★
総合評価 ★★★★★★
東プレ・RealFroceの「ALL30グラム」モデルが良いでしょう。
高級キーボードで、最低限のクリック感があるタイプでは、キータッチ(押すのに必要な力)が最も軽い機種です。
フィルコのマジェスタッチの赤軸など、軽さで有名なキーボードは他にもあります。
しかし、押した時の「カチッ」としたクリック感がないタイプですので、入力業務にはあまり適しません。
ただ、この機種は、一般ユーザ-には、必要以上に「軽い」モデルです。
高級キーボードが初めての方には、上で紹介した「変加重」のモデルのが良いでしょう。
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1・東プレ日本語キーボードの比較
2・東プレ英語キーボードの比較
3・Mac配列キーボードの比較
なお、東プレのリアルフォースはバリエーションが結構多い(50種以上)です。
Bluetoothなどを削いだ多少安めの直販モデルもあるので、もっと細かく検討したい場合は、以上のリンク記事で、(Atlasが知る限りの)全機種を説明しています。
第3に、1万円台で手に入る、高性能なキーボードとしておすすめなのは、
【USB有線接続・日本語配列】
【ALL55g】マジェスタッチ 茶軸
15・FILCO Majestouch3 FKBN108M/NMB3
¥17,964 Amazon co.jp (1/27執筆時)
キーの軽さ ★★★★★
打鍵の正確さ ★★★★★
静音性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
マジェスタッチ (Convertible)の、茶軸が良いと思います。
荷重は、55gです。
しっかりした打ち味で、東プレのALL45gと似ています。
フィルコ機ではもっともオーソドックスで、クリック感と、キーの軽さが両立したバランスの良いモデルです。
打鍵音も(そこそこ)静かな部類です。
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【USB有線接続・日本語配列】
【ALL45g】マジェスタッチ テンキーレス 茶軸
15・FILCO マジェスタッチ FKBN91M/NBM3
¥14,980 Amazon co.jp (1/27執筆時)
マジェスタッチも、省スペース型があります。
キーストロークやピッチもフルサイズと同じで、剛性も安定性もあるので、テンキー不要ならば、こちらでもOKでしょう。
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なお、マジェスタッチは外観色を含めて相当のバリエーションがあります。
他色モデルを含めて【マジェスタッチの比較記事】で詳しく書きましたので、同社の製品を選びたい場合は、ご覧ください。
第4に、無線接続のキーボードとして、打鍵感に期待できるのは、
【Bluetooth接続・日本語配列】
33・ ロジクール MX KEYS KX800
¥16,800 Amazon.co.jp (1/27執筆時)
キーの軽さ ★★★★★
打鍵の正確さ ★★★☆☆
静音性 ★★★★★
総合評価 ★★★★☆
ロジクールの MX KEYS KX800でしょう。
キーの種類は、ノートPCのようなパンタグラフ式にはなります。
筐体に剛性の高いアルミ素材を使うほか、中心に凹みを付けて、打鍵の安定性・正確性を確保する仕組みが評価できます。
また、重量感もあるため、薄型では格別に打ちやすいと言って良いです。
Anker USB-C & USB 3.0 変換アダプタ
¥999 Amazon.co.jp (1/27執筆時)
本機については、Bluetooth接続もできますが、専用ドングルにて、2.4GHz帯のUSB無線接続も可能です。そして、そちらの方が、接続安定性は高いため、基本的にはその方法でつなげると良いでしょう。
USB-C端子しか用意されない最近のノートPCも、上記のようなアダプタがあれば利用できるでしょう。
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【日本語配列】
【茶軸】【赤軸】【白軸】
34・ロジクール G913 TKL G913-TKL-TCBK
¥26,991 Amazon.co.jp (1/27執筆時)
キーの軽さ ★★★★★
打鍵の正確さ ★★★★★
静音性 ★★★★☆
総合評価 ★★★★★
一方、「ゲーミングキーボード(ゲーム用)」ですが、ビジネスなどの用途にも使える製品として、ロジクール G913シリーズという製品があります。
こちらは薄型でキーストロークが短め(2.7mm)で、信頼性より軽さ(疲れにくさ)を重視する仕様です。
ただ、マジェスタッチ同様、メカニカル式の軸を採用しているので、「高級機と言える打鍵感」を持ちます。
また、Bluetooth接続ほか、USB(無線)での接続対応するため、通信安定性も確保可能です。
有線を使える環境でわざわざ利用する必要はないですが、「無線化マスト」ならば、ゲーム用に限らず、選択肢にできるでしょう。
なお、無線接続のキーボードについては、このブログの【Bluetooth無線キーボードの比較記事】で詳しく紹介しています。本機の軸色の違いもそちらで書きました。
補足:このブログの関連記事の紹介
最後に、このブログの関連記事の紹介です。
1・東プレ高級キーボード【日本語】
2・東プレ高級キーボード【英語】
3・マジェスタッチ2【日本語】
4・マジェスタッチ2【英語】
5・Bluetooth無線キーボード
6・Mac配列のキーボード
7・プログラマー向けのHHKB
第1にキーボードについてです。
今回紹介した以外の機種を含め、個別の機種のより詳しい性能を知りたい方は、上記の個別記事をご覧ください。
特に東プレとマジェスタッチは、それぞれ30製品以上を展開しているため、比較して考えたい方は、より詳しく知っておくのは損ではないでしょう。
1・疲れにくいマウスの比較
2・疲れにくいPCチェアの比較
3・疲れにくいPCデスクの比較
4・目の疲れないデスクライトの比較
5・目に優しいPCモニターの比較
第2に、その他の周辺機器についてです。
マウスや椅子をはじめ、机周りの家電製品を「疲れにくさ」で比較した記事もあります。興味のある方は、これらの記事もよろしくお願いいたします。
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最後になりましたが、もし皆さんのお役に立ったようならば、Twitter Facebook はてなブックマークで話題を共有していただければ嬉しいです。ではでは。