【今回レビューする内容】2025年 手や肩が疲れにくいパソコン用キーボードの性能とおすすめ・選び方
今回のお題
打ちやすく、疲れないPC用のキーボードのおすすめはどれ?
どもAtlasです。
今日は、2025年11月現在、最新のPC用キーボードのまとめです。
キーの打ちやすさと、入力端末としての信頼性を持ちつつ、仕事用に長時間入力しても疲れにくいキーボードをどのように選ぶべきかについて、解説します。
Atlasは、約20年間で約60機の高品質なキーボードを仕事に使ってきました。その経験を活かしつつ、「おすすめの選び方を基本からじっくり書くつもりです。

1・疲れない仕事用キーボードの選び方 (1)
1-1:キーボードの打ちやすさ
・日本語配列と英語配列
・キーボードのサイズ
・最下段のキー構成
・キーの総数
1-2:キーボードの信頼性
・BT接続・USB有線・USB無線
・PC・Macとの接続
・タブレットとの接続
1-3:キーボードの疲れにくさ
・メンブレン式
・パンタグラフ式
・メカニカル式
・静電容量無接点式
2・疲れない仕事用キーボードの選び方 (2)
2-1:最終的なおすすめの提案【結論】
記事では、打ちやすさに関わる、キー配列・サイズ面での選び方を説明したあと、入力機器としての信頼性に関わる要素、Bluetooth・USBなどの接続方式の甲乙を解説します。
その上で、「疲れにくさ」に関わる、「キーの種類・荷重・押し味」などについての情報を、具体的な製品紹介を交えつつ説明していきます。
打鍵感 ★★★★★
誤入力防止 ★★★★★
疲れにくさ ★★★★★
高速入力 ★★★★★
静音性 ★★★★★
耐久性 ★★★★★
便利機能 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
また、記事の最後では、いつものように目的別、予算別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。
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1・東プレ Real Force キーボード
2・FILCO マジェスタッチキーボード
3・各社のBuetoothキーボード
4・各社のMac配列のキーボード
5・プログラマー向けのHHKB
6・iPad専用カバー付キーボード
7・おすすめキーボードの選び方【結論】
今回の記事は、家電批評モノマニア」のキーボードの比較記事では、最終回の7回目記事にあたります。
1-1・キーボードの打ちやすさ

1・日本語配列と英語配列
2・キーボードの大きさ
3・最下段のキー構成
4・キーの総数
はじめに、キーボードの配列や大きさなど、「キーボードの打ちやすさ」に関わる部分の「選び方の基本」の説明からです。
キーボードの場合、スイッチ構造や接続性などの部分に目が行きがちですが、入力デバイスである以上、「キー配置」は、最も重要といえます。
以上の、4要素に分けつつ、順番にみていきます。
1・日本語配列と英語配列

キーボード配列は、打ちやすさに関わる点で重要なポイントです。
日本で市販されるキーボードは、配列の違いから「日本語配列(JIS)」と「英語配列(ASCII)」に分けられます。
しかし、ネットやデンキヤでは両社を区別なく売られるので、初心者にはその違いが区別しにくい部分があります。
どちらの配列でも日本語の入力は可能ですので、「使い勝手が悪い」状況に気づかない方も多そうです。
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実際は、英語配列(ASCII)の場合、記号キーやショートカットキーの配置が異なります。日本語入力において、あまり便利な配置ではないです。
例えば、ひらがな入力と英字入力を切替える、左上の「半角・全角ボタン」がありません(上図)複合キー(Alt + `やShift + CapsLock)での切替になるので、入力の切替が手間です。
他にも、キーボード下部の「変換」「無変換」ボタンがない、「@」などの記号の配列が異なるなどの違いがあります。
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結論的にいえば、特別な目的がない方は、「日本語配列」と明記されたキーボードを購入してください。
英語配列(ASCII)は、プログラマーやゲーミング用に売れているもので、一般的な仕事での利用において、メリットはないと言えます。
2・キーボードのサイズ

キーボードサイズも、ポイントです。
一般的なJIS配列のキーボードを例に、サイズ別に確認しておきます。
なお、以下では「高級キーボード」といわれる、1万円以下の高品質タイプを基準に説明しますが、格安機における注意点も、後ほど書くつもりです。

第1に、フルサイズです。
テンキー(数字キー)付で最も大きなタイプです。
キー間隔(キーピッチ)は、19mmが標準です。
キー配置は(下段をの配置を除き)JIS配列・英語配列ともに統一されているので、ブラインドタッチしやすいといえます。
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第2に、80%テンキーレス(80%TKL)です。
キーの配置やサイズは、フルサイズと基本同じです。
しかし、テンキー列が省略されるタイプです。
キー間隔は、こちらも19mmが標準です。
キー配置も、フルサイズを踏襲していてクセがないです。
そのためブラインドタッチしやすいです。
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第3に、75%テンキーレス(75%TKL)です。
それ以下の倍率も含みます。
キー間隔は、プログラマー向けの特殊モデルを除けば19mmが多いです。

こうした製品は、ある程度高級な製品でも「矢印回り」など、特に右側のキーが窮屈で配置が特殊な場合が多くみられます。

そのほか、格安機のコンパクトKBの場合は、最上段のFキー列のキーや、矢印キーが「小さめ」だったりします。
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結論的にいえば、「打ち心地の良さ」や「疲れにくさ」を重視したい場合、100%フルサイズのキーボードか80%テンキーレスのKBがおすすめです。
その上で、各機のスペック表で、キーピッチ(19mm)と明示があれば、サイズ面由来の「打ちにくさ」は避けられると思います。
このブログでも、この部分は重視して各機を比較しています。
ほか、Fキーが隣接していて「ごちゃごちゃ」感があります。
さらに小さいキーの場合、多くのキーが「Fnキー+S」など複合キーで表現することになります。面倒な上で、ブラインドタッチもしにくいし覚えにくいです。
個人的にあまりおすすめしません。
3・キーの下段構成

下段のキー配列も、一定程度注目してよい部分です。
特に、多用するスペースバーのサイズに注目してください。。
日本語配列だと、図のように「V・B・N」の下が定位置です。
ただ、キーピッチ19mmの製品でも「C・M」にかかるほど広めの機種から、写真のような狭めの機種があります。狭いと押しにくいため75%テンキーレスなど小さめの機種は特に気をつけてください。
上図は、日本語配列109キーのフルサイズの例ですが短めです。

一方、最近のKBは、(使わない)右「Winキー」を削除する構成(日本語108キー)で、スペースバーを拡げた製品が増えています。
使わないキーの代わりに、複合入力用の「Fnキー」を加えるなどの構成をし、利便性を高めています。
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結論的にいえば、下段構成は、スペースバーのサイズ感に注目し、短すぎのモデルを選ばないようにするのがおすすめです。
なお、キーの入替ができる「キーリマップ」機能が付くKB、あるいは、他社のリマップソフトが使いこなせる方は、必ずしもこの部分は重視しなくても良いです。
それらの機能性で、右「変換キー」をスペースに「割り当てる」と、右手の親指もスペース押しに使いやすいからです。この配置は個人的におすすめしています。
4・キーの曹操

キーの総数も、多くの企業がスペック表に出す部分です。
フルサイズだと、日本語配列の標準は「日本語109キー」です。
テンキーレス(80%)はそちらから、テンキー列を引いた「日本語91キー」です。
ただ、最近はこの数を踏襲した機種は稀です。

例えば、フルサイズだと、右「Winキー」を省略した「日本語108キー」をベースに テンキー上に、4つのメディアキーを加えた「日本語112キー」が見られます。
そのほか、メーカーや販売店によっては、ボタンも「キー」とカウントしている事例もあり、キー数で配置が「真っ当か」は判別しにくくなっています。
そのため、買われる予定のキーボード(あるいはその写真)でスペースバーのサイズほか、キーの配置や配列が変則的でないか他占めた方が良いと言えます。
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結論的にいえば、キー数は現状では注目する必要はない指標です。
個人的にも目視を含めて「カウントして」、記事に活かそうとしましたが、あまり意味のある作業ではありませんでした。
逆に、サイズ感に対して「キーが多め」な機種は、キーサイズが小さかったり、変則的で打ちにくい場合もあるため、現物でも、写真でも良いので、しっかり見ることが重要です。
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あとは、各キーの、キーピッチ(キーとキーの間隔)キーのサイズ(形状)にまで注意を払えば「完璧」です。
キーピッチは一般的に19mmが標準です。信頼できる製品だと普通、ピッチ幅の記載はあるので、そういった製品を選べば良いでしょう。
1-2・キーボードの信頼性

1・接続手段(有線・BT・USB無線)
2・PC・Macとの接続
3・タブレットとの接続
続いて、キーボードが安定してパソコンやタブレットに接続できるかという「キーボードの信頼性」に関係する「選び方の基本」についてです。
パソコンあるいは、タブレットと「どの手段つなげるか」という話が主です。
はじめに、キーボードの安定的な接続方法について説明します。その上で、各端末との接続時に注意したい部分について順番に書いていくことにします。
1・接続手段(BT・USB・USB無線)

端末との接続手段は、キーボードの場合、USB接続、BT接続、USBワイヤレス接続が代表的な接続方法と言えます。
順番に、メリットとデメリットについて解説します。

第1に、USB有線接続です。
高級KBの場合、無線ほか、USB-A(USB 2.0)有線接続ができるのが普通です。昔のPS/2端子が付属する機種はほぼ減りました。FILCO(マジェスタッチ)が変換アダプタを付けるくらいです。
接続安定性は、USB有線は現在でも「最も安定」します。
ハブなどを介さずPCとつなげるならば、電気的な問題での入力遅延もなく、最もストレスなく打鍵できます。
配線が煩雑になりがちな難点はありますが、タイピングを多用する仕事の場合、「利用するPCに直結」するのが個人的には最もストレスがない方法と感じます。
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第2に、BT接続です。
比較的安めのキーボードでも対応できる方式で、配線要らずで便利です。
接続安定性は、ただ、注意が必要です。
BTは2.4GHz帯の電波を利用します。その上で、Wi-Fiなどより回線が狭いので、電子レンジなどの電波干渉に極めて弱いからです。そのほか、Wi-Fi(2.4GHz)もこの帯域ですし、部屋では電波が「大渋滞」しています。
タイピングは一瞬の入力遅延や断線でも、リズムが崩されストレスになりやすいため、ここは明らかに課題です。

接続安定性は、Bluetooth 5.0世代になってから以前より改善しました。
この世代ではチップの改良で、新チップの採用で、混雑時の電波の裁き方が改良されたので、以前(BT4 LE世代)に比べれば良くなりました。

それでも、レンジやWi-Fiなどの2.4GHz帯が混雑している住宅環境で、PCで、Bluetooth無線(高音質での)音楽視聴に使っている場合などは、入力遅延が多くなる傾向があります。
こだわる場合、この方式は、信頼性の部分で積極的にはおすすめできません。
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第4に、USBワイヤレス方式です。
キーボードだと、ロジクールのUnifyingレシーバが有名です。
PC側にUSBドングルを差し込んで、同社のKBと通信させる方式です。
この方式も、Wi-FiやBluetoothと同じ混雑帯域(2.4GHz)ですが、ドングル以降は、USB優先と同じキーボード専用信号(HID)で通信になります。つまり、先述の音楽などと「被らない」ので、Bluetoothより通信が安定しやすいです。

一方、ロジクールは「Logi Bolt」というドングル(上図)も出しています。
本機は正確にはBluetooth(BT LE 5.0)でPCと通信していますが、やはり「専用回線」なので、入力遅延が少ないです。

そのほか、ゲーミング用KBに限定されますが、ロジクール(G Pro)やRazerからポーリングレート(秒あたりの通信回数)を1000Hz(あるいはさらに上)にして、通信部分の改善を目指す製品などもあります。
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以上、キーボードの接続方法と安定性についての説明でした。
改めて言えば、環境が許す限り「USB有線」でつなげるがキーボードの場合「最もストレスが少ない」といえます。
どうしても無線化したい場合は「USBワイヤレス」が良いですが、ゲーミング用を除けば、打鍵感の良い本格的な製品が少ないのがネックです。
一方、Bluetoothはあまりおすすめできません

とはいえ、タブレットやスマホにも使いたい場合Bluetooth以外の手段は限られます。そういった場合は、Bluetooth5を搭載した製品を優先して選ぶと良いでしょう。
あるいは、USB有線+Bluetooth5を両方装備した製品を買って、PCとタブレット類を使い分ける使い方が良いかと思います。後ほど「結論」でそうした用途に向く製品も紹介します。
1・PC・Macとの接続
日本語配列キーボードは、ごくわずかな例外を除いて、原則的にWindowsPC用に設計されています。
そのため、Windowsで利用できればOKという場合、シンプルに「日本語配列」のキーボードを選べばOKです。
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Macの場合は、しかし、注意が必要です。
基本的にWindows向けの「日本語配列」キーボードでもキーは「刻印通り」打てます。
ただ、スペースバー横にあるWindowsの「変換・無変換キー」とMacの「英数・かなキー」は信号が互換しないので、入力できない場合があります。

ただ、WindowsでもMacでも「使える」と表明がある各社の汎用キーボードでは「両方対応」する製品も一部あります(ロジクールなど)。
そうした製品は、いずれのキーも反応します。
おそらく、Bluetooth接続時に接続先のOSの種類を判定した上で、WinもMacも理解できる信号(International4 / 5→LANG1 / LANG2)として配信するため「どちらでも動く」のだと思います。
このほか、本体スイッチで切り替えて「Macモード・Wiモード用」のHID信号を替える場合もあります(富士通など)。そういった工夫のある一部機種では、Macでも便利に「使える」と言えます。

もっとも、Mac用日本語配列でもともと「開発」された専用設計のキーボードを買うのが、一般人には「手っ取り早い」でしょう。
ただし、買ったキーボードを「Windowsでも」並行して使いたい場合は、逆に一部キー(半角/全角など)が働かず、また、記号キーが刻印とズレるなどの問題が出るでしょう。

そういった場合は、一般的なWindows配列のキーボードを買って、Macでは、有志が作る「キーリマップ」ソフトを媒介させることで、(レジストリを弄らず)Mac対応にする方法が考えられます
ただ、このあたりの話は、専門的なので、以上のリンク記事の方で、別に詳しく書いています。Macユーザーは、後ほどご確認ください。
3・タブレットとの接続

タブレットとの接続の場合は、先述のように、原則的にBluetooth無線での接続が前提です
また、IPad OS(iPad OS 16.1以降)、Android(Android 13以降)で、JIS配列のキーマップが、OS側で公式対応されました。そのため、Windows用の「日本語配列」でも、ほぼすべてのキーが「刻印通り」打てます。
以前は「英語配列(ASCII)」でないと「@」の位置などがキー刻印通りに打てませんでしたが、ここはある程度「解決」されました。
IPad OSの場合、日本語/英語切替で重要な「変換・無変換キー」も効きます。ただし、「半角/全角」などの一部の特殊キーは動かない場合もあります。
Androidの場合、基本的にはJISキーボードに対応できます。ただ、一部のスマホ製造企業でUIを「カスタマイズ」している企業の場合、使えない事例はあります。
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結論的に言えば、iOS系の場合、多くの場合、問題がなくなったと言えます。
一方、Android系の場合、純正のGoogle Pixeなどを除けば「何とも言えない」ので、同じ端末のユーザーの口コミ情報を確かめてください。
1-3・キーボードの疲れにくさ

つづいて、キーボードが採用する「スイッチ」に関する部分です。
スイッチは、その種類でストロークや荷重、反発力などが変わるので、仕事時の「疲れにくさ」に大きく関係する要素です。
そのほか、打鍵の「正確性」、キーの「耐久性」、利用時の「静音性」にも大きく影響します
以下では、上表4タイプのスイッチの性質の違いについて、詳しく説明していきます。
1・メンブレン式

【2022年発売】
・ロジクール SIGNATURE K650
¥6,500 Amazon.co.jp (11/18執筆時)
OS対応:Win Mac, iPad OS, Android
キー方式:メンブレン式
配列:日本語112キー
接続:Bluetooth(Logi Bolt)
キーピッチ:
キーストローク:3.0mm
テンキー:あり
Fキー:サイズ小
電池: 単4電池×2(36ヶ月持続)
メンブレン式は、5000円以下のキーボードに多い方式です。

キーごとに個別スイッチがない構造で、ゴム製ドームを押し下げることで、キーボードの下に全体敷かれた大きなラバーシートと接触し、入力を検知する方式です。
打鍵感は、ゴムが「潰れる」ような感触で「ベコベコ」という感じです。
キーストロークも、長くて3mmです。
耐久性も、かなり低いです。
静音性は、ただ、底打ちしても衝撃をラバーが吸収するので、それなりに静かです。
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結論的にいえば、価格面以外の機能性はあまり期待しにくい製品です。
真面目に開発した製品はそれなりに良質の「押し味(スイッチ感)」の製品もありますが、耐久性の部分はやはり課題であり、あまりおすすめできない方式です。
2・パンタグラフ式

【2021年発売】
・ ロジクール MX KEYS mini KX700
¥14,564 Amazon.co.jp (11/18執筆時)
OS対応:Win Mac, iPad OS, Android
キー方式:パンタグラフ式
配列:日本語83キー
接続:Bluetooth 5.0 (Logi Bolt)
キーピッチ:19mm
キーストローク:1.8mm
Fキー:中サイズ
電池: 充電式(5ヶ月)
サイズ:幅296x高さ20.97x奥行132mm
パンタグラフ式は、ノートPCのキーボードでお馴染みの方式です。
ロジクールほか、多くの企業から、この方式の展開が見られます。

下部にラバーシートがあるのはメンブレン式と同じです。しかし、シートの上に電車のパンタグラフのようなひし形のバネスイッチを装備され、キーの反発をアシストします。

キーストロークは、2mmあれば良いほうで、1.5mmあたりが平均です。
またこれは(他方式もですが)パンタグラフは、沈み込みの深さの測定基準が「マチマチ」というか、2mm表記でも「だいぶさばを読んだ」ような機種が格安機には多いです。
なお、バネ部分は、X字式のバネほか、Appleのシザー式(左図)、エレコムのV字構造(右図)などがあります。
ただ、打鍵感の改善を目的としていると言うよりも「どうやって薄くするか」を主眼にした工夫に思います。この方式の主戦場はノートPCであり、そちらの「薄型化」のためです。
打鍵感は、設計によります。
ストロークが浅いと「押した感」に乏しく「ペタペタ」という感じです。2mmのストロークがあるものは、「パタパタ」「パチパチ」という感じです。
静音性は、この方式も静かです。
夜でも打鍵音を気にせず使えます。
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結論的にいえば、パンタグラフは、個人的に設置面で仕方ないノートPCならば、この程度での打ち味で「納得」できます。しかし、特に制限のない、据置型キーボードの場合、次に見るメカ式に打ち味の部分で大きな差を感じます。
ただ、次に見る、メカ式の「静音仕様」キーの製品に比べても、だいぶ「静か」であり、その部分で選択肢にできます。
3・メカニカル式

【2022年発売】
【マジェスタッチコンバーチブル3】
【茶軸】
32・マジェスタッチ CT3 FKBC108M/JB3-RKL
¥19,538 Amazon co.jp (11/18執筆時)
【青軸】
33・マジェスタッチ CT3 FKBC108MC/JB3-RKL
¥(18,627) Amazon co.jp (11/18執筆時)
【赤軸】
34・マジェスタッチ CT3 FKBC108MRL/JB3-RKL
¥19,490 Amazon co.jp (11/18執筆時)
【静音赤軸】
35・マジェスタッチ CT3 FKBC108MPS/JB3-RKL
¥20,527 Amazon co.jp (11/18執筆時)
OS対応:Windows
キー方式:メカニカル式
配列:日本語108キー
接続:Bluetooth 5.1 USB有線
キーピッチ:19mm
キーストローク:4mm
テンキー:あり
Fキー:フルサイズ
電池: 単3電池×2(3ヶ月持続)
メカニカル式は、デスクトップ向けのしっかりした製品で「高級」と言えるキーボードだと、ほぼこの方式です。
FILCO(マジェスタッチ)ほか、ロジクール(MXシリーズ)などが、このタイプの仕事向きの日本語配列のKBを展開します。そのほか、ゲーミング用キーボードならば、相当数の企業がこのタイプを出しています。
構造は、円すい形のスプリングが内蔵で、しっかりした「押し返し」がある構造です。

またキー1つ1つに個別スイッチが備わります。
パンタグラフより打鍵の安定性・正確性が高い高級品です。
耐久性も高く、長く壊れないキーとも言えます。
パンタグラフ式と比較すると、薄型にできないという欠点がありますが、それを凌ぐ入力の快適性をえられます。

メカ式は、キー部分がパーツ化されていています。
老舗のスイッチメーカーのドイツのチェリーが作るCherry MXキーが有名です。
また、後で書くように、「Cherry MX互換キー」として、各社で「個性的な」キーが生産され、メカ式キーボードを製造する企業に提供されています。
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上表は、チェリー純正のキーの主立った現行品をAtlasがまとめたものです。
例えば、日本語配列だと同社の製品が、こうした「純正キー」を採用します。
純正の「軸色」ごとの特徴は、互換キーをだす各社も原則「踏襲」する場合が多いです。
そのため、基本となる4軸の特徴を以下、さらに細かく説明しておきます。

荷重:55cN±15cN
クリック感:あり
ストローク:4.0mm -0.4mm
作動点:2.0mm±0.6mm
静音性:ふつう
第1に、茶軸です。
キーの荷重は、55±15gです。
値が大きいほどずっしり感があります。こちらは、数字として言えば重めです。
ただ、作動点の後はすっと軽くなるため指に力を入れずとも、「スコスコ」入力できます。
クリック感は、押し込む途中の段階で、「カチッ」というクリック感があります。
同社の青軸ほどハッキリしていないものの、十分に感じられます。
ストロークは、4mmです。
メカニカルキーボードの場合、各社ともこのあたりが平均値(ふつう)です。
静音性は、平均的な打鍵音です。うるさくも静かでもないです。
−
結論的にいえば、「最もオーソドックス」な軸がこちらです。
どこをとっても「平均点」なのが見所です。自分の好みが分からない方が最初に買う一台!としてオススメできます。
クリック感があるため底打ちしなくて良いですし、強めに押した場合も荷重が軽いので、いずれにしても、軽く疲れず入力できるでしょう。
キーを押し込んでしまいがちな、タイピング初心者向けにも良い機種です。
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荷重:60cN±15cN
クリック感:強め
ストローク:4.0mm -0.4mm
作動点:2.2mm±0.6mm
静音性:うるさい
第2に、青軸です。
キーの荷重は、60±15gです。
数値から言えば、押し下げに要する力は必要といえます。
ただ、仕組み的に底打ちしなくてもよいタイプですので、実感として言えば、茶軸より重く感じる方は少ないかと思います。
少なくとも、同じほどの荷重だった(激重の)旧黒軸とは性質が異なります。
クリック感は、押し込む途中の段階で、「カチッ」というクリック感があります。
本機はここが良いところです。
指で入力した感触をはっきり得やすいので、タイプミスが生じにくい特質があります。
ストロークは、標準的な4mmです。
静音性は、しかしながら、この製品の課題です。
クリック感を出すため打鍵音が「かちかち」かなりうるさいという欠点があります。
−
結論的にいえば、青軸は「タイプミスを減らしたい」ということが購入動機ならば最適な選択肢です。
クリック感と押し味があるため、ブラインドタッチにおいて、タイプミスは黒軸に比べても少ない傾向です
ただ、静音性は犠牲になるため、夜間などの利用や、相当静かなオフィスでの利用には向かない製品です。
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荷重:45cN±15cN
クリック感:リニア
ストローク:4.0mm -0.4mm
作動点:2.0mm±0.6mm
静音性:ふつう
第3に、赤軸です。
キーの荷重は、45±15gです。
茶軸より少し軽めです。
例えば、東プレの30gの荷重のキーボードのように劇的に軽いわけでもないですが、しっかり軽さは感じます。
ストロークは、4mmです。
クリック感は、一方、全くないです。
磁石の同じ極を合わせたような(軽めの)リニアな反発力です。
ある意味、ノートPCのキーボード(パンタグラフ式)に最も近い感じのメカニカルキーボードといえるかもしれません。押しはじめから底打ちまで同じ押し味です。
静音性は、うるさくも静かでもないです。
−
結論的にいえば、赤軸は、マジェスタッチの中では「指が疲れやすい方におすすめ」な軸です。
クリック感がないことは、「押したときの抵抗がない」ことを意味します。一方、キーの荷重もさほど重くないため、押す力も不要です。
これらの点で、指にかかる負担は最も少ない、長時間使っても疲れないキーボードと言えます。
ただし、クリック感とキーの重さの双方がないことは、タイプミスが増える懸念があります。あまりブラインドタッチが上手でない方には、オススメできない軸です。
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荷重 :45cN±15cN
クリック感:リニア
ストローク:3.7mm -0.4mm
作動点:1.9mm±0.6mm
静音性:静か
第4に、静音赤軸(サイレントレッド・ピンク軸)です。
キーの荷重は、45±15gです。
クリック感は、全くない機種です。
赤軸と同じです。
ストロークは、少し浅めの3.7mmです。
その部分で、赤軸よりも、多少軽めの打ち味に思えます。
静音性は、特別な静音キーを採用しています。
赤濃ぃ打鍵音が30%ほど静かなキーボードです。
ただ、このクラスでもパンタグラフ式に比べると、底打ち時の音はするので、
−
結論的にいえば、「静音性を最大限重視したい方におすすめ」な軸がこちらです。
赤軸の改良版ですから、ほぼと同じ特長と欠点となります。
ーー
以上、チェリー各軸について順番に説明しました。

改めてまとめれば、茶軸が最も「初心者向け」です。
押し味が適度に軽く、適度なタクタイル(クリック感)があるためクセがないからです。
青軸は、クリック感が強く、打鍵音がかなり大きめです。
ブラインドタッチで、文字入力を間違わずに入力したいという方に向きます。
赤軸は、逆にクリック感がなく、入力してから最後まで(磁石の反発のような)リニアな押し味です。
軽めで疲れにくい一方、タイプミスが多くなりがちなので上級者におすすめです。
静音赤軸は、軸の前後に弾性素材をつけ静音処理をなした「赤軸」と考えてください。
静かで軽快で、底打ち時の衝撃がなく「ジェントル」ですが、音と触感がやや弱めなので「入力した」という達成感(クリック感)は赤軸にやや及びません。
なお、より詳しい軸の種類と具体的な製品は【マジェスタッチの比較記事】の方書いています。

【2024年発売】
【ゲータロン・赤軸】
・キークロン Q1 Max QMK/VIA SKU: Q1M-M1-JIS
¥43,890 楽天市場 (11/18執筆時)
【ゲータロン・茶軸】
・キークロン Q1 Max QMK/VIA SKU: Q1M-M3-JIS
¥43,890 楽天市場 (11/18執筆時)
【ゲータロン・バナナ軸】
・キークロン Q1 Max QMK/VIA SKU: Q1M-M4-JIS
¥43,890 楽天市場 (11/18執筆時)
OS対応:Win Mac
キー方式:メカニカル式
配列:日本語84キー
接続:Bluetooth USB無線/有線
キーピッチ:19mm
キーストローク:4mm
Fキー:あり
電池: 110時間(バッテリー)
このほか、他社が開発する「Cherry MX互換キー」を搭載する日本語配列のキーボードは、他社から色々出ています。

第1に、ゲータロンのキーです。
香港のキークロンが日本語配列キーボードにして、販売しています。
先ほどのチェリーの各軸の評価にあわせて性質を説明すると以上の通りです。
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第2に、ロジクールのMX軸です。
こちらも「Cherry MX互換キー」です。
キーの性質を微妙に換えて、自社の上級製品に搭載しています。

性質は、以上のような感じです。
軸色は、チェリー機順位あわせているので分かりやすいです。

【2025年発売】
【オレンジ:タクタイル】RZ03-05271300-R3J1
26・Razer BlackWidow V4 Low-Profile HyperSpeed
¥28,880 Amazon.co.jp (11/18執筆時)
【イエロー:リニア】RZ03-05271700-R3J1
27・Razer BlackWidow V4 Low-Profile HyperSpeed
¥28,880 Amazon.co.jp (11/18執筆時)
OS対応:Windows
キー方式:メカニカル式
配列:日本語92キー
接続:Bluetooth USB無線/有線
キーピッチ:19mm
キーストローク:2.8mm
Fキー:フルサイズ
電池: 980時間(最大)
メカ式は、一方、キーストロークを4mmから大幅に短くして、2.7mm前後、あるいは2mm以下にした、薄型のロープロファイルキーを採用する製品も多いです。

ただ、こうしたものは、多くが「ゲーミング用」です。

例えば、ゲーミング用KBを展開する香港のレイザーは、このタイプを展開します。
性質は、それぞれチェリーの「茶軸」「赤軸」「青軸」にあわせています。
ただ、ストロークほか、AP(作動点)をかなり浅くして、ゲームで重要な「高速タイピング」をしやすく改良しています。
似た発想の製品は、ロジクールなどでも日本語配列で出します。
ただ、ロープロのメカ式は、ストロークが短く、クッション性が低めなので、底打ち時の衝撃が強めにでやすく、その部分で疲れる感じはあります。
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結論的にいえば、仕事用としては、一般的に4mmサイズ前後のモデルをおすすめします。
メカニカル式で、かつ、それより極端に薄いものは、「ゲーム用に最適化されているのでは?」という疑ってみてください。
4・静電容量無接点方式
【2021年発売】
(かな刻印あり)(黒)
・東プレ REALFORCE R3S R3SC12
¥21,582 Amazon.co.jp (11/15執筆時))
荷重:ALL45g
(かな刻印あり)(白・黒)
・東プレ REALFORCE R3S R3SC21
・東プレ REALFORCE R3S R3SC11
¥21,582 Amazon.co.jp (11/15執筆時)
荷重:変加重
OS対応:Windows
キー方式:メカニカル式
配列:日本語91キー
接続:USB有線
キーピッチ:19mm
キーストローク:4mm
テンキー:あり
Fキー:フルサイズ
電池:
静電容量無接点方式は、メカニカル方式の1つですが、仕組みが異なります。
東プレが開発企業であり、このスイッチを使った製品を出します。

耐久性は、最も高い方式です。
機械的接点が不要な構造なので、1億ストロークという耐久値を誇ります。
仕組み上、接点がないので、チャタリング(1回のキー入力で勝手に文字が複数回出る現象)問題もありません。チャタリング対策のためハード側の対策不要なので、入力自体が安定した上で「高速」です。

打鍵感も、今回紹介する諸方式の中では、仕事用では最も快適です。
押し下げる際の感触も自然で優しく、押し切った際の底付きも少ないです。感覚的な部分でも高級感があるほか、物理的に「疲れにくい」です。
仕組み的には、他社のメカ式と違い、複数のキーと一体成形したラバードーム(カップラバー)が中間にあります。これがバネと共にタクタイル感を高める役割を担うことで、特有の「やわらかさ」を出しています。

ラバードームは複数キーぶんをまとめた「ドームシート」として薄いゴム膜で連結された一体成形部品です。防塵性を高めつつ、全キーの押し味を均一にする構造です。ちなみに、ラバー部分は電気接点ではないので(メンブレンと違い)入力上の問題は生じません。
静音性も、同社の静音軸の場合、チェリーの「静音赤軸」相当の打鍵音に収まります。
パンタグラフ式には及ばないですが、「カチカチ」ではなく「スコスコ」という打鍵音で、音が問題になる仕事場でも、夜の書斎でも使える水準です。

キーは、チェリー同様に複数の種類から選べます。
各評価軸は、既に見たチェリーの各軸の評価ととあわせました。
ALL45g(静音仕様)が、同社の「スタンダード」です。
一番クセがなく使えます。

変加重は、小指部分のキーだけ30gのキーを使い、指への負担を軽くしたものです。
若干「指疲れ」を感じる方におすすめとは言えますが、「ALL45g」とそこまでの実用上の差はないです。
なお、昔はこの仕様が東プレの「スタンダード」でした。今だと「ALL45g」のほうが標準で、ラインナップも多い状況です。
ALL30gは、全キーとも軽めにしたものです。
こちらは特殊で、フィルコの「マジェスタッチ」のようなチェリー系のスイッチを含めて、おそらく「業界一押し味が軽い」仕事用です。
ただ、余りに軽いので、タッチが上手でない方は誤入力が多くなると言えます。用途としてはかなり特殊で、長時間入力する方で「指疲れ」が酷い場合に限定しておすすめです。

クリック感は、どの荷重でも、スイッチ音(タクタイル)があります。
ただ、どれも静音キーを採用するので、底付き音(接触音)は「なだらか」で、メカ式としては「静か」です。
それもあり、触覚ほか聴覚を含めて言えば「強くないクリック感」ですが「コトコト」と気持ち良く、リズミカルにタイピングできます。
また、東プレの場合、キーも本体も一体で自社開発なので、経年変化後の打鍵感の劣化や、がたつきや異音が少ないのも特徴です。
難点は、やはりその価格です。
USB方式でも、2万円からと価格が高いです。
また、薄型化しにくい仕組みなのでデスクトップ用の大きめしか展開がないのも課題です。
耐久性は ただ、先述のように、高いです。
その上で、本体は長期保証(3年)ですし、「コーヒーをこぼす」など保証が効かない場合も、代替機の貸し出しを受けられる上で、定額修理(多くは1万円以内)で直してくれます。また、展開終了後、7年以内ならば、オーバーホールも受け付けてくれます。
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以上、ここまでは4つのキースイッチの違いについて解説しました。
結論的にいえば、今回重視するキーの「打ちやすさ」、入力端末としての「信頼性」、そして、長時間入力しても「疲れにくい」という観点を重視したい場合、メカニカル式か、静電容量方式が、良いと言えます。
その上で、ここまで説明したような「軸の種類」による性質の違いに注目して、自分好みのキーボードを探していくのが良いでしょう。
Atlasの具体的な「おすすめ」は、このあとの「結論編」で書くつもりです。
今回の結論
打ちやすく疲れないPC用キーボードは結論的にこれ!
というわけで、今回は、仕事用キーボードの選び方に関する1回目記事でした。
しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。

2・疲れない仕事用キーボードの選び方 (2)
2-1:最終的なおすすめの提案【結論】
打鍵感 ★★★★★
誤入力防止 ★★★★★
疲れにくさ ★★★★★
高速入力 ★★★★★
静音性 ★★★★★
耐久性 ★★★★★
便利機能 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
次回の2回目記事は、結論編です。
ここまで説明した「選び方の基本」に沿いながら、目的別、予算別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。
引き続きよろしくお願いします。
2回目記事は→こちら
