【今回レビューする内容】 2023年 A4カラーインクジェットプリンタ複合機の性能とおすすめ:1万円前後の人気プリンターなど:Wi-Fi スマホ対応 インクジェット複合機:インク価格の違い・人気機種の印刷コストランキング windows 11 MacOS 13 Ventura 対応
【比較する製品型番】EPSON Colorio EW-052A EW-452A Brother PRIVIO DCP-J526N DCP-J926N DCP-J587N MFC-J904N DCP-J1200N DCP-J1800N CANON PIXUS TS3330 TS3530 TS7330 TS6330 TS5330 TS7430 TS8630 TR8630a TS7530 TS5430 TR703a HP ENVY 6020 7CZ37A#ABJ ENVY Pro 6420 6WD16A#ABJ HP Tango X 3DP65D0-AAAA HP OfficeJet 200 Mobile HP CZ993A#ABJ AiO CZ992A#ABJ HP ENVY Inspire 7220 7920 7221 HP OfficeJet Pro 8020 1KR67D#ABJ 9010 1KR53D#ABJ 9020 1MR73D#ABJ EPSON ecotank EP-M553T EW-M754T EW-M770T G3310 G1310 HP Smart Tank 5105 5106 6005 6006 7005 7305 7306 ほか
今回のお題
印刷コストの安いカラープリンターのおすすめはどれ?
ども、Atlasです。
今回は、2023年5月現在、最新のカラープリンタ複合機(インクジェットプリンタ)の比較です。
画質・印刷速度などの基本性能はもちろん重視します。
その上で、インクの販売価格をふまえた印刷コストを独自に再計算して、インク代の安いプリンタを調査しています。
なお、各社のカタログにも、印刷コスト表記はあります。
しかし、発売時のインク売価をもとに用紙代込みで書くので、正確性は微妙です。
計算が面倒なのですが、今回は実売価格に基づく形式で比較しました。
インクコスト ★★★★★
画質(普通紙)★★★★★
画質(写真) ★★★★★
印刷スピード ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では各社の最新モデル全機種を、初心者の方にもできるだけ分かりやすく比較します。
そして、最後の「結論」では、上表の様なポイントから、予算別・目的別にAtlasの「おすすめ機種」をいくつか提案します。
1・プリンタの選び方の基本!
このブログ「家電批評モノマニア」では、プリンター比較記事を9本書いています。
1・A4インクジェット複合機(4色)
2・A4インクジェット複合機(6色)
3・A4ビジネスインクジェット
4・A3インクジェット複合機
5・A4モノクロレーザー
6・A4モノクロレーザー 複合機
7・A4カラーレーザープリンタ
8・A3カラーレーザープリンタ
9・プリンターの基本的な選び方 【まとめ】
今回は、上記リンク集のうち、A4カラーインクジェット複合機を比較する1回目の記事となります。
インクジェット複合機とは、プリント・コピー・スキャナ機能が全て付属するプリンタのことです。
1万円前後の格安プリンタも、現在は、家庭むけは、ほぼすべて「複合機」です。
ただ、「家庭向け」といえる新製品だけで、50機種以上あります。
一度に比較するには多すぎるので、記事は3つに分けています。
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第1に、4色インク搭載の「インクジェット複合機」は、今回の1回目記事で比較します。
予算としては、1万円前後あれば、下位機なら購入できます。
初心者に最適な製品で、世の中で最も売れているプリンタです。
「一家に一台」な家庭向け標準機といえ、写真/文字印刷にオールマイティに力を発揮する機種が多いです。
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第2に、6色インク搭載の「高画質インクジェット複合機」は、2回目記事(こちら)で比較します。
予算としては、1.5万円があれば、下位機が購入できます。
年賀状・写真印刷において、クオリティを重視したい上級者向けです。
10色インクの「プロ用」まで広く紹介します。
−
第3に、4色インク搭載で、「ビジネス向けインクジェット複合機」は、3回目記事(こちら)で比較します。
予算としては、3万円以上の機種が多いですが、1万円以下でも、下位機なら購入できます。
普通紙印刷(コピー用紙)が、このジャンルのプリンタは得意です。
インクジェットでは例外的に、全色とも顔料インクなので、文字がにじみにくいからです。家庭でも仕事専用なら、こちらが良い選択肢です。
ただし、年賀状などの「ふちなし印刷」ができないほか、普通紙以外の用紙(写真用紙など)も多くの機種は非対応なので、あくまでストイックな「仕事用」です。
仕事用でも、(チラシ作りなど)この部分の仕様がネックになる場合、今回記事(1回目)でみていく機種の上位品を選んだ方が良いかと思います。
ーー
「どのグレードの製品にするか検討中の方」は、さしあたって、今回の1回目記事から読み進めて頂くと、分かりやすいと思います。
ただし、レーザープリンタを含めて迷っている場合は、「全体の導入記事」となる【プリンターの選び方の基本記事】を、はじめにご覧いただくと良いと思います。
2・4色インクジェットの選び方の基本!
つづいて、4色インクジェット複合機の「選び方の基本」の説明です。
このタイプは1万円以下の激安製品もあります。
しかし、「安いプリンタ」には、水準より「インク代を高く設定」していて、ランニングコストが相当悪い機種もあります。
そこで、今回は、「インクコスト」について、メーカーによる参考価格ではなく、アマゾンにおけるインクの実売価格を調べてコストを比較しました(用紙コスト除いた印刷のみの価格)。
もちろん、「印刷の美しさ」や「本体の機能性」なども「選ぶ際の基準」として重要なので、最大限注目して、解説していきます。
例えば、画質を重要視し優秀なヘッドを搭載するブラザーや、印刷速度や文字印刷のクオリティを重視するキヤノン、黒インクだけでも印刷できるHPなど、よい特長をもった機種も多くあります。
こういった部分は、本文中で各機を紹介する際により詳しく説明するつもりです。
ーー
1・A4カラープリンタの比較 (1)
1-1:エプソン
1-2:ブラザー
1-3:キヤノン
2・A4カラープリンタの比較 (2)
2-1:HP
2-2:エプソン〈特大インク〉
2-3:キャノン〈特大インク〉
3・A4カラープリンタの比較 (3)
3-1:ブラザー〈特大インク〉
3-2:HP〈特大インク〉
3-2:最終的なおすすめの提案【結論】
というわけで、今回は、各社のプリンターを、以上のような順番でみていきます。
基本的に「メーカー順」に並べましたが、大量印刷用は、(写真の大量印刷など)家庭向きとしては特殊なので、後半に一括して紹介します。
1-1・エプソンのカラープリンター
はじめに、エプソンの「カラリオ」の比較です。
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以下の本文では、高評価できる部分は赤字で、イマイチな部分は青字で書いていくことにします。

Windows XP〜11 Mac 10.6〜13.0
【2019年8月発売】
1・EPSON Colorio EW-052A
¥6,800 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数: 1色
印刷速度:約4枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:
サイズ:高さ146×長さ390×奥行300mm
EW-052Aは、エプソンのプリンター複合機の「入門機」です。
プリンタ機能のほか、スキャナとコピーも付いた「複合機」です。
現在は、どのメーカーの家庭用入門機もこのような仕様です。
なお、入門機なので、本体に液晶パネルは付属せず、このあたりに値段を感じます。
EPSON 4色パック MUG-4CL
¥3,773 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
EPSON ブラック RDH-BK-L
¥1,673 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約25.7円
A4普通紙カラー 約13.2円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約19.2円
フォト年賀状印刷 28.2円
A4Photoカラー 約105.8円
インクのコストパフォーマンスは、Amazonでの最近の実売価格をふまえて計算すると、上表のようになります。
写真印刷のコストは、L版写真で約19.2円、フォト年賀状で約28.2円、A4縁なしフォト印刷で約105.8円です。
普通紙印刷のコストは、A4普通紙へのカラー印刷で約13.2円と、公表があります。
A4普通紙へのモノクロ印刷の費用は、非公表です。
しかし、用紙の表面積などからコストを計算すれば約4.2円という計算です。
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本体が格安なプリンターですが、印刷コストは(安くはないものの)さほど高くもなく、格安機の「標準」か、それよりわずかに高めな程度です。
ただし、ブラザー機など、より低コストの製品もあるため、比較は必要です。
カラー印刷のクオリティは、格安機としては、高いです。
この値段の製品としては、印字品質は良く、階調性も良好です。デジカメ写真などの「黒つぶれ」も少なめです。
なお、同社が「画質に力を入れる」機種は「エプソンカラー」機と呼びます。しかし、この機種は、「写真印刷に強い」インクである、黒の染料インクを採用しないので、その「称号」を得ていません。
黒以外の3色は「染料インク」で、インクの打ち出しもエプソン自慢のMACH方式(マッハジェット式)ですが、それでも、インク構成の部分で、同社の6色機などより、画質は落ちます。
文字印刷のクオリティは、逆に、良好です。
なぜなら、くっきりブラック(顔料インク)を採用するからです。
顔料インクは一般的な染料インクよりも耐水性が強いので、普通紙印刷では、文字が「にじみ」にくく、ビジネス文書の印刷に向きます。
ヘッドも、6色インクモデルにも採用する滴下するインクのサイズを的確に打ち分ける、MSDT(マルチ・サイズ・ドット・テクノロジー)を装備します。
印刷速度は、最大の問題点です。
A4原稿へのカラー(写真用光沢紙)の印刷速度が、2分49秒と相当遅いからです。
普通紙へのA4のビジネス文書(黒・カラー)の印刷の場合の速度も、非公開です。
同じ排紙構造・速度の旧機種で取った実測値を参考にすると、4枚/分ほどです。
他社の低価格機と較べても、ストレスはあるでしょう。
自動両面印刷機能も、非搭載です。
裏表を同時印刷したい場合は、2回操作が必要であり、不便です。
給紙量も、同社の上位機の半分の50枚までです。
こうした点で、あくまで「入門機」という仕様です。
Epson iPrint(スマホアプリ)
¥0 Apple App Store
Epson iPrint(スマホアプリ)
¥0 Google Play
ネットワーク機能は、USB接続のほかWi-Fi(無線LAN)が搭載されます。
そのため、スマホアプリから直接印刷ができます(iPrint機能)。
ただし本体に液晶パネルがないので、こうした利用はできるにせよ不向きです。
スキャナー解像度は、1200dpi×2400dpiです。
ADF(原稿自動送り装置)はないですが、読取クオリティ自体は良いです。
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以上、EW-052Aの紹介でした。
比較的安く購入できる「エプソン機」として、人気のある機種です。
ただ、能力を見ると、印刷速度は期待できないですし、両面印刷も非対応です。そのため、毎週のように使う方にはおすすめできませんが、それ以外の性能はまとまっています。
印刷コストも割安水準ですし、逆説的な表現ですが、プリンターを「あまり使わない方」で、ある程度信頼できる格安機を探している場合、候補となります。
Windows XP〜11 Mac 10.6〜13.0
【2019年8月発売】
2・EPSON Colorio EW-452A
¥9,791 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数: 1色
印刷速度:約4枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:対応
サイズ:高さ170×長さ375×奥行300mm
EW-452Aは、エプソンのプリンター複合機の中級機です。
1つ上で紹介した、EW-052Aの上位機です。
利用するインクと、搬送ユニットは下位機種と共通化させているため、印刷コスト・印刷速度・印字品質など、基本となる部分は「同じ」です。
一方、下位機種よりパワーアップする部分のうち、注目するべきは、以下の2点です。
第1に、操作パネルに液晶が付属した点です。
1.44型の小さなものですが、コピーなどの操作の確認がしやすくなっています。
スマホから直接印刷する場合も、パネルで確認ができるため、失敗は少なくなるでしょう。
第2に、自動両面印刷機能が、搭載される点です。
職場などに持って行く書類のかさが2分の1にできるため、人によってはかなりメリット性があります。
年賀状などの印刷にも便利です。紙コストの削減にもなります。
1・給紙量の増加(100枚)
2・メンテナンスユニット
3・名刺サイズ対応
4・コピーでのふちなし印刷
そのほか、以上の4点に、下位機種との違いが見られます。
例えば、コピー機能が「オートフィット対応」となり、ふちなし印刷ができる点や、長年の利用後の廃液タンクに「交換式メンテナンスボックス」を採用した点などです。
ただ、パワーユーザー以外は、あまり関係ない部分だと思います。
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以上、EW-452Aの紹介でした。
エプソンに、これまでなかった4色インクモデルの「中級機」です。
自動両面印刷機能の搭載により、家庭内での利用を前提としつつ、ビジネスよりに便利になったと評価できます。
ただ、その場合、搬送ユニットが下位機種と共通であり、他社に比べて、印刷速度が遅いという致命的な欠点があります。この部分はネックです。
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なお、エプソンは、家庭用の4色プリンターは、後ほど別に紹介する「エコタンクプリンター」を除けば、これらのみです。
上位機は【6色インクジェットの比較記事】で紹介している機種となります。価格面では1万円前後からです。詳しくは、上記リンク記事をご覧ください。
1-2・ブラザーのカラープリンター
つづいて、ブラザーのカラープリンターをみていきます。
ブラザーは、伝統的に4色インクにこだわりを持ち、その高性能化を目指している企業です。
【2022年11月発売】
Windows 7〜11 Mac 10.14〜13.0
3・ブラザー PRIVIO DCP-J526N
¥14,500 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数: 1色
印刷速度:約17枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:対応
サイズ:高さ151×奥行341×横幅400mm
DCP-J526Nは、ブラザーの入門用プリンタです。
本体サイズは、高さ151×奥行343×横幅400mmです。
家庭用であり、設置性は良いです。
本機のシステムも、スキャナとコピーも付いた複合機です。
Brother 4色パック LC411-4PK
¥3,800 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
Brother ブラック2個 LC411BK-2PK
¥2,500 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
純正インクの単価は、上記の通りです。
黒インクに2本入りの「お徳用パック」もあり、お買得感は高いです。
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約22.2円
A4普通紙カラー 約9.4円
A4モノクロ 約2.9円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約17.0円
フォト年賀状印刷 約25円
A4Photoカラー 約93.7円
インクのコストパフォーマンスは、Amazonにおけるインクの実売価格からすれば、上表のようになります。
インクの種類は、上表の通りです。
写真印刷のコストは、エプソンと比べると、約10%安いです。
ランニングコストの面でも、日常に使用するプリンターとしておすすめできます。
普通紙印刷のコストも、ブラザーは自信があるのか公開します。
A4カラー印刷で、1枚9.4円前後、A4白黒印刷の場合は、約2.9円程度です。
数字としては、先述のエプソンの推定値ほか、公開のあるHPなど比べても、高水準のコスパです。
カラー印刷のクオリティは、4色タンクとしては良いです。
エプソン同様に、カラーインク3色は染料インクを利用し、黒のみ顔料インクという構成です。
同社の場合、ビジネス向けについては、インクの最小液滴量2plですが、家庭向けの本機は、画質重視で1.5pLです。
文字印刷のクオリティは、期待値は高いです。
エプソンと同じで、にじみにくい顔料黒インクだからです。
そのため、4色モデルとしては、品質はエプソンと並び、「トップレベル」です。
印刷速度は、1分間にカラー9.5枚・モノクロ17枚です。
エプソンのカラリオシリーズよりも約3倍は高速です。
両面印刷の場合は、3.5枚・5.5枚の水準ですので、例えば、自宅で会議資料などを10枚程度印刷するならば、ストレスない速度です。
ファストプリントの速度も、モノクロ6秒・カラー9.5秒ですので、そこそこあります。
そのため、家庭で大量印刷を考えている方はブラザーがおすすめです。
Brother Mobile Connect
¥0 Apple App Store
Brother Mobile Connect
¥0 Google Play
ネットワーク機能は、USB接続のほか、Wi-Fiに対応します。
スマホから直接的に印刷できるため、今の時代には便利な機種だと思います。
操作も、ブラザーは全機種とも、2.7型のTFT液晶を装備し、しかもタッチパネル式です。
直感的な操作が可能です。液晶パネルが付属し、SDカードスロットもあるため、デジカメからの直接印刷にも便利です。
自動両面印刷機能も搭載されます。
職場などに持って行く書類のかさが2分の1にできるため、人によってはかなりメリット性があります。
年賀状などの印刷にも便利です。紙コストの削減にもなります。
スキャナー解像度は、、1200dpi×2400dpiです。
ただ、上図のような原稿を一度に取り込むためのADF(原稿自動送り装置)は未装備です。欲しい場合は、上位機を選びましょう。
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以上、ブラザーのDCP-J526Nの紹介でした。
黒が顔料インクの4色インクである上、印刷速度・スキャン速度とも家庭向きの格安機として「速い」といえます。
インクコストも水準より安いため、コスパもかなり良いです。1万円前後の予算で迷ったら、本機を選べば(たいてい)後悔しないと言えるでしょい。
画質面でも、家庭用の4色インク機とすれば優秀であり、年賀状を含めて、家庭で普通に利用する分には、これでも十分です。
入門機に限定して言えば、仕事・プライベート・年賀状の利用を勘案した総合力ではブラザーのプリビオが間違いなくオススメできます。
同社のCM風に言えば「賢く選べばブラザー」と言えそうです。
Windows 7〜11 Mac 10.14〜13.0
【2021年発売】
【FAXなし】
4・ブラザー PRIVIO DCP-J926N-W
4・ブラザー PRIVIO DCP-J926N-B
¥18,664 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
【FAXあり】
5・ブラザー PRIVIO MFC-J904N
¥24,750 楽天市場 (5/14執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数: 1色
印刷速度:約17枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:対応
サイズ:高さ172×奥行341×横幅400mm
DCP-J926Nは、ブラザーの家庭向きの「中級機」になります。
2機種ありますが、MFC-J904Nは、FAXの有無だけなので、同時に見ていきます。
筐体サイズは、高さ172×奥行341×横幅400mmです。
設置性はほぼ同じです。ただ、高さだけ、後述するように、スキャナのADFがある分、少し背が高いです。
Brother 4色パック LC411-4PK
¥3,906 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
Brother ブラック2個 LC411BK-2PK
¥2,506 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約22.2円
A4普通紙カラー 約9.4円
A4モノクロ 約2.9円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約17.0円
フォト年賀状印刷 約25.1円
A4Photoカラー 約93.9円
インクは、先ほどみた、同じインクを利用します。
したがって、4色インク機としては「安い水準」と言えます。
印刷速度は、1分間にカラー16.5枚・モノクロ17枚です。
ここは、下位機種より良い部分です。
本機は「テレワーク仕様」として2021年に展開した機種なので、速度を下位機種より強化しています。
ファストプリントの速度も、カラーでも6.5秒と高速です。
エプソンのカラリオシリーズよりも約4倍は高速と言えます。
印刷のクオリティは、ただし、同じインクなのですが、最小液滴量が1.5plではなく2plにダウングレードさせています。
ここは、速度アップさせた部分の弊害ですので、年賀状など専用紙への写真印刷のクオリティは、下位機種に負けます。
ネットワーク機能は、USB接続・Wi-Fiに対応します。
加えて、有線LAN接続も可能になっています。
スキャナー解像度は、1200dpi×2400dpiです。
上部にADF(原稿自動送り装置)があります。
読み取りは片面のみではありますが、最大で1200×2400dpiの解像度、速度は毎分10.5枚(モノクロ13枚)と、十分に実用性はあります。
その他の仕様は、下位機種とほぼ同じです。
あえて言えば、CDのレーベル印刷ができる点、そして、タッチdeプリント&スキャンとして、スマホのNFCをかざすだけでプリントできる機能(Androidのみ)が違いです。
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以上、DCP-J926Nの紹介でした。
先述のように、写真印刷のクオリティを少し犠牲にしつつ、速度を上げた機種です。サイズを維持しつつ両立は難しい部分なので、ここは仕方ないです。
その部分で、年賀状・写真印刷優先ではなく「仕事用」で考えるならば、速度の部分と、スキャナのADFが付く部分で選択肢にできます。
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Windows 7〜11 Mac 10.12〜13.0
【2022年11月発売】
6・ブラザー PRIVIO DCP-J1800N
¥22,999 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数: 1色
印刷速度:約17枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:対応
サイズ:高さ172×奥行343×横幅400m
一方、このシリーズの、一風変わった「兄弟機」といえるのが、DCP-J1800N-Wです。
FAX・CDのレーベル印刷と、タッチdeプリント&スキャンとは持たないのですが、その代わり、ユニークな機能が実装されます。
本機の場合、筐体内にロールカッターが仕込まれており、A4用紙をA5にカット可能です。カットした場合も、速度がほぼ低下しないのは、優秀です。
PC上でA5用紙を選ぶ、あるいは、本体の液晶パネルで「カットコピー」を選べばA5で出ていきます。
かなり面白い発想です。
刃の耐久性は、5万枚です。本体の寿命相当ですので、交換は不要です。
安全面も、普段触るような場所ではなく、カッター利用時のみ出る仕組みなので安全です。
平行切断性も、見本を見た限り、ローラーほか搬送機構を使い込んだあとは分かりませんが、新品に近い状況では問題なさそうです。
「重ねてトントン叩いてA5のコピー紙のように書類が揃う」という意味ではないですが、実用上問題ないでしょう。
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結論的にいえば、A5ほかそれより小さいものの印刷(免許証などのコピー他)に利用する場合、わりと家庭用でも便利に思いました。
1-3・キヤノンのカラープリンター
続いて、キヤノンの格安プリンタを紹介しましょう。
同社の上位機は、「5本」のインクタンクを使う「4色」モデルもあります。
Windows 7〜11 Mac 10.12〜13.0
【2020年3月発売】(後継機あり)
7・Canon PIXUS TS3330 【各色】
¥8,480 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色(一体型)
黒インク数:1色
印刷速度:約7.7枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:
サイズ:高さ145×長さ435×奥行316mm
TS3330S、最新機ではキヤノンのプリンターとしては、最も安い入門モデルです。
本体色は、ホワイト(TS3430-WH)とブラック(TS3330-BK)から選べます。
本機のシステムも、プリンタ・スキャナ・コピー機能が付いた「複合機」です。
本体のサイズは、高さ145×長さ435×奥行316mmです。
他社に比べても、非常に小型で、設置性の良い機種です。
ただし、液晶パネルは、モノクロです。
CANON 3色カラー BC-346XL
¥2,571 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
CANON ブラック大 BC-345XL
¥2,801 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
純正インクの単価は、上記の通りです。
大容量タンクが利用できるので、その価格を示しました。
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約21.7円
A4普通紙カラー 約15.5円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約19.4円
フォト年賀状印刷 約28.5円
A4Photoカラー 約108.8円
インクのコストパフォーマンスは、上表のとおりで、あまり安くないです。
本機の場合、追加の注意も必要です。
なぜなら、本機は、他社のように「4色独立タンク」を採用しておらず、「3色タンク」+「黒インクタンク」の構成です。
カラーインクの1つがなくなると、カラータンク丸ごと交換になる機種です。
使い方によってはさらに割高な場合もあり得る機種です。
印刷速度は、A4普通紙へのカラー印刷は、1分間に4枚、モノクロ印刷は、1分間に7.7枚です。
ブラザーに比べると遅い機種です。
同社の昨年度の下位機種よりも遅く、この部分で性能を削っています。
カラー印刷のクオリティは、インクの最小サイズが2ピコリットルです。
ブラザーと同じで、やや粗いです。
写真画質に強い染料インクながら、この部分は少し残念です。
文字印刷のクオリティは、黒インクが顔料インクです。
耐水性の高い独自のインクで、品質は他社並みです。
ネットワーク機能は、USB接続のほかWi-Fi対応です。
液晶窓で確認はできませんが、スマホからのダイレクト印刷に対応できます。
なお、キヤノン機は、【スマートスピーカーの比較記事】で紹介したAmazonとGoogle系の端末で、一部音声操作ができます。
自動両面印刷機能は、非搭載です。
スキャナー解像度は、600×1200dpiです。
実用水準はありますが良くもないです。
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以上、キヤノンのPIXUS MG3630の紹介でした。
今回の記事の趣旨で言えば、「カラーが独立タンクでない」という点は、難がある機種です。
そのほか、画質面や自動両面印刷の不採用などの面でも難があるので、同社の製品から選ぶとすると、続く上位機のほうが良いでしょう。
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Windows 7〜11 Mac 10.12〜13.0
【2022年3月発売】
8・Canon PIXUS TS3530 【各色】
¥10,100 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色(一体型)
黒インク数:1色
印刷速度:約7.7枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:
サイズ:高さ145×長さ435×奥行327mm
なお、キヤノンは、このグレードの機種をもう一機、2022年初頭にだしました。
多少の本体形状の変更と省エネ性のわずかな改善以外、仕様は同じです。
CANON 3色カラー BC-366XL (大容量)
¥2,836 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
CANON ブラック BC-365XL (大容量)
¥2,936 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約27円
A4普通紙カラー 約17.6円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約21.7円
フォト年賀状印刷 約31.9円
A4Photoカラー 約119.7円
ただ、(画質面での変更はなく)インクの型番を今回新しくしました。
最近の原料高を反映してのことでしょうが、コスパがより悪くなりました。
独立タンクでない部分もありますし、選びにくいです。
Windows 7〜11 Mac 10.11〜13.0
【2019年】
9・Canon PIXUS TS5330 【各色】
¥12,800 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
【2021年12月発売】
9・Canon PIXUS TS5430 【各色】
¥12.375 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色(一体型)
黒インク数:1色
印刷速度:約13枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:対応
サイズ:高さ148×長さ403×奥行315mm
TS5330 は、最新機ではキヤノンで2番目に安いモデルです。
2021年12月末に新機種に更新されましたが、外観色の多少の変更以外同じです。
本機のシステムも、プリンタ・スキャナ・コピー機能が付いた「複合機」です。
本体色は、ブラック(TS5330-BK TS5430-BK)のほか、ホワイト(TS5330-WH TS5430-WH)とピンク(TS5330-PK TS5430-PK)が選べます。
下位機種と異なり、前面「ふた付き」で、1.4型のモノクロ有機ELディスプレイが搭載です。
コンセプトとしては、画面へのQRコード表示機能を作り、「操作に迷った場合はスマホで」という発想です。
現在は「スマホ時代」なので、この仕様でも良いかもしれません。ただ、デジカメの直接プリントなどを考えている人は、モニター上で確認ができないため、注意点です。
CANON 3色カラー 大 BC-361XL
¥3,145 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
CANON ブラック 大 BC-360XL
¥3,218 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約27.8円
A4普通紙カラー 約18.5円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約24.3円
フォト年賀状印刷 約35.8円
A4Photoカラー 約134.2円
インクのコストパフォーマンスは、Amazonの実売価格からすると以上の通りです。
下位機種と同じで「4色独立タンク」を採用しておらず、「3色タンク」+「黒インクタンク」の構成で、使い方によっては、割高な場合もありえる機種です。
印刷速度は、A4普通紙へのカラープリントは1分間に6.8枚、モノクロは、1分間に13.0枚と、下位機種より向上しました。
カラー印刷のクオリティは、下位機種と同じです。
文字印刷のクオリティも、同じです。文字に強い仕様です。
ネットワーク機能は、無線LAN搭載です。
自動両面印刷機能は、搭載です。
スキャナー解像度は、1200×2400dpiです。
本機については、他社機と並んでいます。
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以上、PIXUS TS5130の紹介でした。
やはり、非独立タンクはインクコスト面で相当不利です。
スタイリッシュな本体ですが、今回の比較の観点からすると、あまりおすすめできる機種とはいえないでしょう。
Windows 7〜11 Mac 10.12〜13.0
【スキャナ・コピーなし】(2022年)
10・Canon PIXUS TR703a
¥15,655 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
サイズ:幅372×奥行365×高さ158mm
【スキャナ・コピーあり】(2019年)
11・Canon PIXUS TS6330 【各色】
¥25,100 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
サイズ:幅372×奥行315×高さ139mm
【スキャナ・コピーあり】(2020年)
12・Canon PIXUS TS7430【各色】
¥31,576 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数:2色
印刷速度:約15枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:対応
サイズ:幅376×奥行359×高さ141mm
これら3機種は、キヤノンの中級グレードの製品です。
それぞれ発売年度が異なるのですが、インクと速度は同じなので、同時にみていきます。なお、下位機種を除くと、在庫限りで終売になります。
3機種の違いについて、まず説明します。
第1に、TR703aは、スキャナ・コピー機能がない、単機能プリンタです。
「テレワーク」向けにだした格安機といえ、本機のみ、Wi-Fiに加えて、有線LANでの接続をフォローします。本体の液晶は2行表示のモノクロとシンプルになります。
第2に、TS6330は、スキャナ・コピー機能があるプリンター複合機です。
3型のカラー液晶パネルを採用して、その部分を見つつ操作することになります。
接続は、USBほかは、Wi-Fiのみです。
第3に、TS7430も、複合機です。
こちらは、1.4型のモノクロ有機ELを採用して、QRコード経由でスマホで主に操作する「近未来的な」機種です。
なんとなく、カラー液晶を採用するTS6330のが「高級」に思えなくもないです。
ただ、上位機は、プリントの際に自動で電源が入り、トレイが伸張し勝手にプリントを終える「スマートトレイ」対応なので、ギミックとしては、もっとも高級感があります。
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そのほか、プリント品質・コスト・速度などは共通するため、以下では同時に紹介します。
【標準容量 5色マルチパック】
Canon BCI-381
¥5,645 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
【ブラック大容量 1本】
Canon BCI-380XLPGBK
¥1,782 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
純正インクの単価は、こちらになります。
ポイントは、このグレードから1色ずつ交換できる独立タンクという点です。
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約19.7円
A4普通紙カラー 約11.0円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約15.6円
フォト年賀状印刷 約23.0円
A4Photoカラー 約86.1円
インクのコストパフォーマンスは、Amazonの実売価格からすると以上の通りです。
メーカーの印刷コストは、2021年機のデータを基準にしていますが、光沢紙については、同じインクの旧モデルを参考にしました。
写真印刷のコストは、ブラザー上位機と同等といってよく、「安い」です。
加えて、後述するように、インク数が多く印字品質もよいので、それを考慮するとかなり安めとも言えます。
普通紙印刷のコストは、下位機種より明らかに安いです。
ブラザーの家庭用上位機に次ぐ水準でしょう。
印刷速度は、特に、普通紙への印字スピードは、キヤノンが圧倒的に速いといえます。
モノクロA4普通紙で15.0枚/分、カラーA4普通紙でも10枚/分と、格安のレーザープリンターに比する速度を出せます。L判光沢紙の場合も31秒とやはり高速です。
キヤノンは伝統的に「普通紙の印字速度の速さ」を売りにして、エプソンに対抗してきた経緯のある会社だということは言及に値するでしょう。
ビジネス用で大量に印刷するならば、印刷の速いキヤノン機は、よい選択肢です。
カラー印刷のクオリティは、他社の4色モデルと比べると健闘しています。
というのも、キヤノンのこの機種は、ブラザーのように黄色・赤色・青色の染料インクを採用した上で、黒色についても、染料インクを搭載するからです。
顔料黒インクだけだと、コントラストと濃度が強すぎるため、カラーの階調が重要な写真に適応するのがやや困難です。
その点で言えば、発色の良さや階調性は、(6色以上の高画質機を除けば)明らかに良いです。
モノクロ印刷のクオリティも、かなり良いです。
というのも、この機種は、染料黒インクのほか、文字に強い顔料黒インクも積んでいるからです。
ややカラー印刷のコストが高いのは、「4色モデル」ながら「5タンク式」を取るからですね。
ネットワーク機能は、この機種もUSB接続のほか、Wi-Fi対応です。スマホからのダイレクト印刷も可能です。
自動両面印刷機能も、搭載です。
そのほか、スキャナーの性能が良く、1200×2400dpiなので、他社より性能が良いです。
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以上、キヤノンのPIXUSの中級グレード2機の紹介でした。
やや本体の値段はしますが、インクの実売価格が安いため、印刷コストの部分で魅力があります。
その上で、黒インクに顔料インク・染料インクを搭載するため、写真の発色も、文字の鮮明度も下位機種より高いです。
こうした点で言えば、文字印刷のクオリティと写真クオリティが両立した良機種です。普段は、モノクロ印刷だが、「年賀状はそれなりにこだわりたい」方には有力な候補です。
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【2021年12月発売】
13・Canon PIXUS TS7530【各色】
¥29,800 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数:2色
印刷速度:約15枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:対応
サイズ:幅376×奥行350×高さ142mm
なお、最上位機のTS7430は、2021年12月に新機種に更新されました。
流行を反映してか、外観が、都会的なモダンな形状から、ほんわか系のバイデザインに変わります。
画質・速度そのほか、性能はTS7430と変わりません。
【5色パック】
BCI-301+300/5MP
¥6,500 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約31.8円
A4普通紙カラー 約18.8円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約25.5円
フォト年賀状印刷 約37.6円
A4Photoカラー 約141円
しかし、利用するインクの系統が変わります。
新機種はメーカー公表の印刷単価(L判)が2倍の値上げです。
ヘッドも同じで画質は同等ですから、コスト面では各社通しても割高で、魅力に欠ける機種です。
結論的にいえば、今回の比較基準だと「選べない」製品です。
【FAX・ADFあり】
【2022年】
14・Canon PIXUS TR8630a
¥26,500 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
【2020年】(性能は同じ)
14・Canon PIXUS TR8630
¥25,000 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数:2色
印刷速度:約15枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:対応
サイズ:約438×351×190mm
TR8630も、キヤノンの中級グレードのプリンターです。
型番が2022年に変わりましたが、性能は同じです。
一方、本機は、上の新機種(TS7530)と違って、下位のTR703aと同じ、比較的安いほうのインクを利用します。
公表印刷コストの値が異なるのは、プリンタの発売時期のキヤノンでのインク価格の違いに由来するだけでで、コストも変わりません。
また、搬送機構も同じなので、印刷速度も同等です。
デザイン上の相違点も、液晶が4.3型タッチパネルとなる点を除けば、ほぼ同じです。
一方、本機は、写真のようなADF(原稿自動送り装置)とファックス(G3)を装備します。
ようするに、テレワーク需要で出てきた新製品で、ブラザーのADF・FAX付き上位機(PRIVIO MCF-J903N )と競合する製品と言えます。
スキャナー解像度は、1200dpi×2400dpiです。
ADFの性能は、片面読取りだけ対応です。
スキャン速度は、カラー300dpiで毎分5枚というスペックです。ただ、ADF利用時の速度は、しかっりと明示されません。
そのほかは、Wi-Fiと同時に利用できないものの、有線LAN接続に対応する点が相違点です。あとの仕様はほとんど同じです。
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以上、キヤノンのTR8630の紹介でした。
コロナ以後の状況にマッチさせる中で出てきた新製品として評価できます。
やや「急ごしらえ」に思える部分もありますが、ブラザーのFAX付の入門機の供給が不安定ですし、2万円以下のFAX付の製品として、一定のプレゼンスがあります。
ただし、ビジネス用には【A4ビジネスインクジェットの比較記事】で紹介したような、全インク顔料インクのプリンターのほうが、水やマーカーでにじまない点で、より優れます。
本機はあくまで「家庭用で、ちょっとした仕事にも対応できる」という類の製品である点は、留意しましょう。
次回につづく
インクジェット複合機のおすすめは結論的にこちら!

というわけで、今回は、カラープリンターの比較の1回目記事でした。
しかし、記事はまだまだ「続き」ます。
2・A4カラープリンタの比較 (2)
2-1:HP
2-2:エプソン〈特大インク〉
2-3:キャノン〈特大インク〉
3・A4カラープリンタの比較 (3)
3-1:ブラザー〈特大インク〉
3-2:HP〈特大インク〉
3-2:最終的なおすすめの提案【結論】
続く2回目記事【こちら】では、さらに、米国のHP(ヒューレットパッカード)の製品を紹介します。
また、「桁違いのインク代の安さ」で評判のエプソンとキヤノンの大容量タンク(エコタンク)搭載プリンターを紹介します。
インクコスト ★★★★★
画質(普通紙)★★★★★
画質(写真) ★★★★★
印刷スピード ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その後、第3回目記事(こちら)では、全体の結論として、ここまでに見た「4色インクの機種すべて」から、価格別・目的別に「Atlasのおすすめ機種」を提案していきます。
引き続きよろしくお願いします。
2回目記事は→こちら!
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