【今回レビューする内容】2023年 マイナスイオンドライヤーの性能とおすすめ 男女対応:大風量高級ターボドライヤー 美容師業務用対応:ナノイー プラズクラスターの効果:機種の違いと性能・人気ランキング
【比較する製品型番】Panasonic ナノケア EH-NA2J EH-NA0G EH-NA9G EH-NA9F EH-NA2K EH-CNA0E EH-NA2E EH-CNA2E イオニティ EH-NE7J EH-NE6J EH-NE5J EH-NE4E EH-NE2E EH-NE5C EH-NE4J EH-NE2J Dyson Supersonic Shine HD15 ULF IIF BNBC DBBC CP Dyson Supersonic HD08 ULF N IIF BBN N BNBC HD08 ULF BBN ENT HD08 ULF VBR シャープ Plasmacluster Beauty IB-WX901 IB-WX801 IB-P601-W beaute A IB-RP9 IB-RP7-W IB-WX3 IB-NP9 IB-MP9 IB-NP7 IB-WX1 IB-HP9-A IB-HP9-R IB-HP9-N IB-GP9-N ほか
今回のお題
大風量で強力なマイナスイオンドライヤーのおすすめはどれ?
どもAtlasです。
今回は、2023年9月現在、最新のマイナスイオンドライヤーの比較です。
イオン効果の違いほか、髪ケアに重要な「温度・風量」、スタイリングに重要な「アタッチメント」の違いを含めて、各機を比較していきます。
1・イオンドライヤーの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:Panasonic〈ナノケア〉
1-3:Dyson〈スーパーソニック〉
1-4:シャープ〈 Plasmacluster Beauty〉
2・イオンドライヤーの比較 (2)
2-1:コイズミ〈モンスター〉
2-2:テスコム〈Speedom〉
2-3:VS〈マジックシャイン〉
3・イオンドライヤーの比較 (3)
3-1:クレイツイオン〈エレメア〉
3-2:Philips〈プレステージ〉
3-3:ヤーマン〈スカルプ〉
3-4:アイリス〈Moist Pro〉
3-5:他の企業
4・イオンドライヤーの比較 (4)
4-1:最終的なおすすめの提案【結論】
記事では、ドライヤーの「選び方の基本」を説明したあと、メーカーごとに代表的な製品のスペックをみていきます。
1万円以上の高級ヘアドライヤーから、5000円以下の大風量のドライヤーまで広く扱います。
風量の強さ ★★★★★
髪への優しさ ★★★★★
本体の軽さ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、いつものように、各機種を比較していきます。
そして、記事の「結論」部分では、上表のようなポイントから、目的別・予算別におすすめ機種!を提案していきます。
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1・イオンドライヤーの比較
2・くるくるドライヤーの比較
3・ヘアアイロンの比較
なお、今回は、美容家電の比較記事の1回目記事として書きました。
なお、カールドライヤー(くるくるドライヤー)タイプをお探しの方は、記事が別となります。お手数ですが、2番のリンクをご覧ください。よろしくお願いします。
1-1・イオンドライヤーの選び方の基本!
1・風量の強さ
2・風温設定の柔軟性
3・マイナスイオンの効果
4・家庭向けとサロン向けの違い
イオンドライヤーは、ドライヤーの種類としては最も多いです。今回紹介する製品だけでも50機以上あります。
メーカー間で、「個性の違い」もかなりありますが、「選び方の基本」と言えるのは、以上の3点です。
第1に、風量の強さです。
風量は、速乾性に最も関係する部分です。
ファン(羽根)のサイズ、風経路の面積、吹出口のサイズなどでスペックが変わります。
現在、最も性能の良いドライヤーで「2.4㎥/分」です。
これ以上は、サイズ・騒音・温度低下などの問題があり、技術的に難しいようです。
必要な風量は、Atlasが思うに、最低で「1.3㎥/分」ほどです。
現行水準で「十分な強風」が得られるでしょう。
一方、「風量自慢」の機種は、風温十分出せない機種が多いです。
そのため、風量が強いドライヤーが「一番速く乾く」とも言えません。
風温と風量のバランスが重要です。
風量の調整力も、重要です。
「髪のセット」を考慮すれば「風量が段階的に調整できる」と便利です。
記事では「風量設定の柔軟さ」も重視してみていくつもりです。
風量の実測値は、大手家電メーカーの製品なら公開しています。
測定方法は、JIS規格(JIS C 9613)で定められています。
そのため、メーカーの出すスペックから比較が可能です。今回の記事ではとくに重視しています。
ちなみに風量は、吹出口でノズルを付けない際の風の強さを示します。
そのため、例えば、パナソニックは、吹出口以外から風を取る仕組みがあるので、自主基準の注釈を付けています(上図)。
ただ、メーカー測定方法によるなどとして、JIS基準を示さない製品が最近増えました。
今回の記事のなかでは、こうした要素も、しっかり説明します。
このほか、ブラシレスDCモーターを採用した、小型高級機も最近は注意が必要です。
このタイプは、軽量で細身な本体でありつつ、ある程度パワフルで、静かなドライヤーです。(ピンポイントの)風圧(風速)も強いので、ターボ運転ででざっと「乾かす」だけならば、短時間で乾きます。
しかし、肝心な風量はイマイチです。
風経路が小径なので、風の面的な広がりにくいからです。つまり、風を弱めての「セット」時間まで含めると、やや時間を要するように思います。ブローの仕方も変わるでしょう。
メンテ部分も特別なので、該当機は、特に注意して説明するつもりです。
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第2に、風温設定の柔軟性です。
ダイソン:100度
パナソニック:125度
シャープ:95度
クレイツ:80度
ダメージを受けない最大温度は、メーカーによって主張はマチマチです(上表)。
それらの主張は置いておくとしても、パーマやカラーのダメージケア・頭皮ケアのため、「低温が段階的に調整できるかどうか」は重要です。
一部の上位機は、低温が出せるだけではなく、各種センサーで、「髪に優しい温度」を自動で出せます。
速乾性は、風温よりも風量や風質のほうが重要です。
ただ、季節によっては温度も重要です。また、前髪などのセット時、あるいは、整髪料などを付けた後など、「素早く熱を入れたい」場合もあるでしょう。
そのためも、風温も今回は重視して比較します。
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第3に、マイナスイオンの効果の違いです。
パナソニックの「ナノイー(ナノケア)」とシャープの「プラズマクラスター」などは、家庭用の家電で広く知られます。
マイナスイオン効果は、ドライヤーの場合、乾燥後に「髪がまとまりやすくなる」というものです。髪の静電気(=プラス帯電)を相殺してくれるからです。
そのほか、空気中の水分を引き寄せることにより髪の中に水分を浸透させる効果を説明する企業もあります。ただ、(静電気と違い)この部分の効果は、科学的に「論争的」な部分はあります。
仕組みが各社で異なるため、今回は、この部分も重視して比較します。
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第4に、サロン専用品と個人用の違いです。
ドライヤーですには「サロン専用品・サロン設計」としても売られているドライヤーがあります。ただ「自分以外の頭を乾かすこと」に主眼を置かれて、形状や重さのバランスが設計されていて、使いにくい場合も多いです。
また、この手の製品は、消費電力が極端に多い製品があります。
家庭用の洗面台のコンセントは1200Wまでの場合が多いですので、注意点と言えます。注意するべき製品は、今回の記事でも言及していきます。
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というわけで、今回は、これら4点を重視しながら、各メーカーのマイナスイオンドライヤーを比較します。
1-2・パナソニックのナノケアの比較
はじめに、パナソニックのドライヤーの紹介です。
上位機の「ナノケア」、普及機の「イオニティ」の順番に見ていきます。
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なお、以下の本文では、おすすめできるポイントを赤字系の文字色で、イマイチな点は青字で書いていきます。
【2021年発売】
1・Panasonic ナノケア EH-NA0G
¥31,000 Amazon.co.jp (9/11執筆時)
最大風量:1.5㎥/分
最大風温:約125度
風温調整:5段階
イオン:高浸透ナノイー
本体の重さ:595g
EH-NA0Gシリーズは、パナソニックの「ナノケア」の上位機です。
最上位機が出たので、同社では「2番目に高い」グレードの製品です。
本体のデザインは、珍しい流線型のデザインです。
プラスチックの質感も良く、高級感があるドライヤーです。
ディープネイビー(EH-NA0G-A)・モイストピンク(EH-NA0G-P)・ウォームホワイト(EH-NA0G-W)の3色から選べます。
重さは、595gです。
コード込みの重さなので、家庭用ドライヤーとして平均的な重さと言えます。
バランスはよく持ちやすいですが、欲を言えば、もう少し軽いとより良いと思うところはあります。
風量は、最大で1.5㎥/分です(ターボ時)。
十分な水準で、速乾性は高いです。
冒頭書いたようにむやみに風量だけ強くすると、風温が落ちます。
しかし、本機は余裕をもった風経路のサイズで大きめファンをまわすため問題ありません。
速乾性の高い製品は、静電気が発生しやすいのですが、後述するように、マイナスイオン(ナノイー)でバランスをとっています。
また、ファンの径が大きいのと、取り込み口の風路の工夫ほかで、他社のターボドライヤーに比べると、けたたましい騒音はなく音に「落ち着き」を感じます。これは、ナノケアシリーズだとどれもです。
風量調整は、ターボ・ドライ・セットと、3段階で調節可能です。
パナソニックの場合、図のように、強弱が調整された5つの経路で吹き分けます。
毛束をほぐれやすくするための気流の工夫です。
この部分の工夫がない同社の機種と比較すると、風量はそのままで、乾燥スピードの15%ほどの向上が期待できます。
風温は、最大125度です。
パナソニックによれば、この温度は毛髪にダメージを与えない最大の温度です。
センサーで、この温度以上を出さないようにしています。
風も相当強いため、相乗効果で乾燥時間は短いです。
5種類の切替が可能です。ホット・コールドの他に、次の5つのモードを搭載します。
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第1に、スカルプモードです。
地肌ケアのための低温モードを意味します。
約60度の温風に制御することで、毛根へのダメージを軽減する効果があります。
第2に、毛先ケア集中モードです。
温風と冷風を交互に出すモードです。
これにより、髪のつやが約1.2倍向上するほか、髪のうねりを抑える効果があるようです。
美容院でも、最後に冷風で髪をまとめてセットする美容師さんがいます。同じような作用ですが、室温センサーを利用し、室温に合わせた運転ができる点で、「素人でも扱いやすい」です。
第3に、インテリジェント温風モードです。
「周囲の温度をセンサーで検知し、季節に合わせてドライヤーの温風を自動調整」させる機能です。
これを利用すると、「夏場でも風量を確保したまま、自動で風温の熱さを低減しつつ、しっかり髪を乾かすこと」が可能です。
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このほか、仕上げ用の温冷リズムモードと肌にナノイーを照射するためのスキンモードで、総計5種類です。
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マイナスイオンは、ナノイーです。
「ナノイー」とは、静電霧化技術を利用して空気中から水なしでミスト(マイナスイオン)を作り出す技術です。これは、専門用語では「ペルチェ方式」と呼ばれています。
ペルチェ方式の場合、次の3つの効果を得られます。
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第1に、髪の補修効果です。
髪に水分を浸透させられるので、髪が傷んだ状態の際に、水分を補う効果が期待できます。
第2に、頭皮のケア効果です。
水分を補修して皮脂を正常な状態に戻す効果が期待できます。
第3に、静電気の抑制効果です。
マイナスイオンの効果で、静電気が抑えられ、髪の毛がまとまりやすくなる効果があります。
ナノイーは「縮毛矯正をあてた人」には「効きにくい」と言われます。しかし、私でもそこそこ効きました。
ナノイーは、発生量でグレードがあります。
本機は「高浸透ナノイー」です。水分自体の発生量が18倍と格段に多くなります。
毛質水分増加量も、(普通の)ナノイーに対して1.9倍というデータです。従来のコロナ放電式から、マルチリーダー放電式を換えたことによる効果となります。
そのほか、プラチナミネラル発生機能(ダブルミネラル)も搭載します。
亜鉛とプラチナでできた電極から放出されるイオンのことです。「キューティクルの密着性を高め、さらに摩擦ダメージに強い髪」へと改善することが効果として示されます。
カタログでは、ヘアカラーの退色や、UVケアに効果があるとされています。
冒頭書いたように、静電気除去以外の付帯効果は、科学的実証の側面で「論争的」な部分はありますが、とくに「髪のまとまり」は実感できる方が多いため、「20年以上も搭載され続けている」とはいえるでしょう。
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以上、パナソニックのナノケアEH-NA0Gシリーズの紹介でした。
風量と風温のバランスが良い上で細かく調節できる機種です。センサー技術など家電企業としての専門性を活かした結果でしょう。
機能面も、ヘアサロンというよりヘッドスパに近い工夫もあり、高額な理由はある機種です。
もうすこし軽いとより良いとは言えるのですが、機能面では、予算が許せば選んで間違いない機種です。
【2022年発売】
2・Panasonic ナノケア EH-NA0J
¥39,000 Amazon.co.jp (9/11執筆時)
最大風量:1.6㎥/分
最大風温:約95度
風温調整:3段階
イオン:高浸透ナノイー
本体の重さ:550g
EH-NA0Jシリーズは、パナソニックの「ナノケア」の「最上位機」です。
2022年初登場のモデルです。
本体のデザインは、同社の他機と変わります。
ノズルを付けない状態だと、胴が短いです。
髪量(密度)が多い方は根元が乾きにくい部分があるので、一般的なセットノズルのほか、上図のような「根元速乾ノズル」を添付します。正しい使い方(根元→中間→毛先)と乾かしていけば問題ありません。
そうでもない場合は、使わなくてOKです。
本体色は、ディープネイビー(EH-NA0J-W)・ラベンダーピンク(EH-NA0J-P)・ウォームホワイト(EH-NA0J-W)の3色です。
風量は、最大で1.6㎥/分です(強運転・ノズル未使用時)。
吹き出し口が大口径に取ることで風量に余裕を持たせています。
そのため、静音性ほかを犠牲にすることなく速乾性を向上させています。
強風と弱風を同時に出す仕組みは、3系統です。
下位機種(5系統)よりは細かくないですが、髪をほぐしやすくする工夫はあります。
ただ、髪量(密度・重さ)が高く、なかなか乾きにくい方については、ノズル部分を含めて、先ほどの下位機(2番目に高い機種)より、逆にセットに時間がかかるとも言えそうです。
使い方にもよれば逆のことも言えそうですが、満足度の個人差はあるでしょう。
強・中・弱と、風量は3段階で調節可能です。
風温は、95度です。
先述のように、同社は125度までは髪を傷めないという従来の主張でした。
しかし、本機は、最上位機ながら95度になります。「風で水を飛ばす」ほうが髪を傷めにくいという発想です。
同社によれば、このほうが温度ムラは少ないとしますが、温度が低いのですし当然そうなるでしょう。
センサーは、室温センサー(環境温度センサー)だけでなく、風温センサーを搭載です。
髪ケアをより重視する方向性です。
各種モードは、下位機と一部共通します。
つまり、地肌ケアのための60度のスカルプモード、温風・冷風を交合に出す毛先集中ケアモード、肌にナノイーを照射するスキンモード、仕上げ用の温冷リズムモードです。
季節(温度)に応じて温風を調整するインテリジェント温風モードは省略です。
最大風温が下がったためで、問題には感じません。
マイナスイオン機能は、本機も高浸透ナノイー+ミネラルです。
ナノイー発生量は同じです。
ただ、送風機構の改良と、イオンの吹出口を送風口に近づけたことで、同社によると「頭皮のうるおいが20%アップ」とのことです。
なお、ダイソンとパナソニックは、ナノイーの効果について喧嘩(係争)になっています。
ただ、少なくとも(マイナスイオンならば)静電気除去の効果はありますし、同社によれば、個人差はあるものの、通常のナノイーより、水分増加の効果はあるようです。
本機は、この喧嘩に対するパナソニックの「反論」として出された機種にも思えました。
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以上、パナソニックのナノケアEH-NA0Jシリーズの紹介でした。
先ほどの(2番目に高い)上位機と較べる場合、速乾性が高まった上で、風温と風量のバランス調整とナノイー機構の調整で、髪のダメージケアの部分に手を入れた印象です。
だいたいの方には、本機の方が、お持ちのドライヤーとの「違い」を感じられるでしょう。とくに、男性をふくめた髪量がさほど多くない方には、かなり相性が良い製品にも思います。
ただ、髪量が多く乾きにくい方は、先ほどの機種のほうが向くでしょう。そのため、旧世代にあたる、先ほどの機種を廃止せずに残している感じがしました。
【2021年発売】
3・Panasonic ナノケア EH-NA9G
¥21,700 Amazon.co.jp (9/11執筆時)
最大風量:1.3㎥/分
最大風温:約125度
風温調整:5段階
イオン:ナノイー
本体の重さ:575g
EH-NA9Gは、パナソニックのナノケアシリーズの中級機です。
本体のデザインは、このシリーズの他機と重さを含めてほぼ同じです。
本体色は、ゴールド(EH-NA9G-N)とピンクゴールド(EH-NA9G-PN)の2色です。
風量は、1.3㎥/分です。
上位機と異なり、風量は旧水準です。
ただ、先述のように一般的にこれでも十分以上に思えます。
風温は、最大125度です。
本機も最上位機で説明したものと同じ、5つのモードを搭載します。
マイナスイオン機能は、一方、他機と構成が変わります。
ナノイー+ミネラルマイナスイオンという構成は同じです。
しかし、「浸透型ナノイー」が不採用であるほか、ミネラルマイナスイオンの発生量も半量となります。
ただ、静電気ケア・くせ毛の伸び・キューティクルケアなどは、これでも十分な水準です。
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以上、ナノケアの EH-NA9Gの紹介でした。
美容家電は、「上を見ればキリがない」部分があります。費用対効果で考えると、ナノケアでは、このグレードが「最もお買得」に思えます。
上位機との違いは「イオン効果」に集約されます。しかし、程度の差こそあれ、静電気を含めて、十分な対策ができます。
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なお、風量がこの水準以下の「ナノケア」は他にもあります。
以下順番に違いを見ておきます。
【2023年発売】
4・Panasonic ナノケア EH-NA2K
¥12,273 Amazon.co.jp (9/11執筆時)
【2022年発売】
4・Panasonic ナノケア EH-NA2J
¥10,090 Amazon.co.jp (9/11執筆時)
4・Panasonic EH-CNA2G
¥11,300 Amazon.co.jp (9/11執筆時)
最大風量:1.3㎥/分
最大風温:約110度
風温調整:2段階
イオン:ナノイー
本体の重さ:475g
第1に、EH-NA2Kなどです。
ナオケアでは、最も安い入門機です。
本体色は、ホワイト(EH-NA2K-W)とピンクゴールド(EH-NA2K-PN)です。
そのほか、旧機もありますが、性能はどれも同じです。
軽量・コンパクト性は、この機種の大きな魅力です。
重さが475gと500グラムを切ります。
重いドライヤーが苦手な方にはおすすめしたい機種と言えます。
風量は、1.3㎥/分です。
最上位機を除けば最高クラスで問題ないです。
ただ、スカルプケアなど、先ほどみた5つのモードは、非搭載です。
風温は、ホット・コールドの切替のシンプルな仕様です。
ただ、ターボ時の風音が110度であり、最上位機種の120度に迫る風温があります。
そのため、小型機ならば、冬場の速乾性が期待できます。
マイナスイオン機能は、ナノイーです。
ただ、ミネラルマイナスイオンが付属しないので、UVケアとカラーヘアへの効果は明示されません。
静電気対策や、保水によるくせ毛ケアは、ナノイーに依存する部分なので同じです。
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結論的にいえば、格安な機種ですが、風量・風温は十分です。
上位機と比べると、髪ケア・ヘッドスパて的な要素はないですが、ナノイーで髪をいたわりつつも、普通に乾燥できれば良いという方には、価格も値頃であるこの機種は良い選択肢でしょう。
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【2021年発売】
5・Panasonic ナノケア EH-NA9F
¥24,500 Amazon.co.jp (9/11執筆時)
最大風量:1.1㎥/分
最大風温:約100度
風温調整:2段階
イオン:ナノイー
本体の重さ:620g
第2に、EH-NA9Fです。
本体色は、ルージュピンク(EH-NA9F-RP)とピンク(EH-NA9F-PN)です。
少し特殊で、ナノケアでは、唯一の海外電圧対応機です。
100〜120V/200〜240Vの変圧ができるため、海外でも使える仕様です。
風量は、ただ、1.1㎥/分です(120V地域は1.2㎥/分)。
風温も、日本では最大100度です(120V地域は125度)。
モードは、上位シリーズの5種類を装備し、イオンもナノイー+ミネラルマイナスイオンという構成です。
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結論的にいえば、海外旅行や出張の多い人向けの製品です。ただ、とくに速乾性の部分が弱いため、兼用を考えないならば、他機で良いでしょう。
【2022年発売】
6・Panasonic イオニティ EH-NE7J
¥6,655 Amazon.co.jp (9/11執筆時)
最大風量:2.0㎥/分
最大風温:80度
風温調整:2段階
イオン:ミネラルマイナスイオン
本体の重さ:580g
EH-NE7Jは、パナソニックの「イオニティ」シリーズの製品です。
ここまで見てきた「ナノケア」と違って、ナノイーを搭載しない点で下位シリーズになります。
重さは、580gです。
ナノケアシリーズより、僅かに重めです。ただ、気にするほどの差ではないです。
本体色は、ブラウン(EH-NE7J-K)とピンクゴールド(EH-NE7J-P)です。
風量は、2.0㎥/分です。
シンプルに風量だけで言えば、ナノケアより強力です。
低価格製品では、他社機と比べても大風量が得られるターボドライヤーであり、風を使った速乾性を売りにした機種です。
ナノケア同様に、風の吹き分けの工夫があり、髪に風を届きやすくしています。
なお、JIS基準では、吹出口の風量を記載するのが規則です。
ただ、本機は10cm離れた毛先の風量(自主基準)も同時に公開しています。
これは「イオニティ」独特の空力構造ゆえです。
吹出口以外から風を巻き込むような設計(上図)なので、実はより強風なのだ!と言いたいわけです。
この価格帯の製品は「風量自慢」の他社機も多いです。
しかし、実風量で言えばそれらに「引けを取らない」と言えます。
風温は、ただし、注意点です。
ターボ時の温風温度は80度に止まるからです(ホット時100度)。
先述のように、強風と高温は両立しにくいです。
風を強化する方が、(制御しつつ)温度を強化するよりコストが安いため、「風力重視」のバランスにしているとも言えるでしょ宇。
その点で言えば、風乾燥だけで十分乾くだろう、髪のボリュームが中程度までの方向けの製品とはいえます。
マイナスイオン機能は、ナノイーではない普通のマイナスイオンです。
電極に使われる素材は分かりませんが、ミネラルの要素は本機もあります。
左右2カ所から出る点で強力ですが、ミネラルの要素がやや不確定なので、期待できるのは静電気の抑制効果だけでしょう。
要するに、20年ほど前からあるのとイオンドライヤーと同じです。
ただし、温冷ツインフロー機能を搭載し、温風と同時に冷風が両サイドから出る構造になっています。
ナノケアの「温冷リズムモード」ほど高度ではないですが、ある程度のヘッドスパ効果を期待できます。
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以上、パナソニックの EH-NE7Jの紹介でした。
イオン部分ではナノケアと「差」があります。
そのほか、風温や温度の安定性の部分でも及ばないため、「熱でセットしたい場合」には、上位機と差を感じ安いでしょう。風質(肌あたり)と静音性の部分でも差はあります。
風温が出せない分、風の力を最大限利利用することで、速乾性を高めていますので、その部分は評価できます。
ただ、他社機もこの値段で買える良い機種はあるため、比較は必要でしょう。
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なお、イオニティシリーズは、下位機種が幾つも出ています。
グレードの高いモデルから、順番にみていきます。
【2022年発売】
7・Panasonic イオニティ EH-NE6J
¥4,991 Amazon.co.jp (9/11執筆時)
最大風量:1.9㎥/分
最大風温:85度
風温調整:2段階
イオン:マイナスイオン
本体の重さ:530g
第1に、EH-NE6Jです。
本体色は、ブラック(EH-NE6J-K)とペールピンク(EH-NE6J-P)です。
上位機と比べると、風量が1.9㎥/分と僅かに落ちるほか、イオン発生部分でミネラルの要素が省かれます。
それ以外は、ほぼ性能差がないですが、価格差からして選択肢にはしにくいでしょう。
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【2022年発売】EH-NE5G後継機
8・Panasonic イオニティ EH-NE5J
¥3,355 Amazon.co.jp (9/11執筆時)
最大風量:1.9㎥/分
最大風温:80度
風温調整:2段階
イオン:マイナスイオン
本体の重さ:475g
第2に、 EH-NE5Jです。
本体色は、ブラック(EH-NE5J-K)とホワイト(EH-NE5J-W)です。
こちらは、風量は同じですが、風と強風が同時に出る仕組みが不採用です。
風温も、多少落ちます。
工夫に欠けますし、選ぶならば上位機でしょう。
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【2023年発売】EH-NE4E後継機
9・Panasonic イオニティ EH-NE4J
¥3,168 Amazon.co.jp (9/11執筆時)
最大風量:1.6㎥/分
最大風温:1000度
風温調整:2段階
イオン:マイナスイオン
本体の重さ:485g
第3に、EH-NE4Jです。
本体色は、ペールピンク(EH-NE4J-PN)・ゴールド調(EH-NE4J-N)という色構成です。
風量は、1.6㎥/分で、値段なりに、このシリーズだと少し弱めです。
風温は、風量が弱い分、温度が減衰しないため100度です。
あとは同じです。ただ、上位機とさほど価格差があるわけでもないので、選びにくい部分はあります。
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【2023年発売】EH-NE2E後継機
10・Panasonic イオニティ EH-NE2J
¥2,683 Amazon.co.jp (9/11執筆時)
最大風量:1.3㎥/分
最大風温:110度
風温調整:2段階
イオン:マイナスイオン
本体の重さ:420g
第5に、EH-NE2Jです。
現行品では最廉価版です。
本体色は、今年度は、ゴールド(EH-NE2J-N )・グレー(EH-NE2J-H)という構成です。
風量は、1.3㎥/分とさらに落ちます。家庭用ではオススメしません。
ただ、軽量で、畳んだとき小さいため、例えば、ビジネスホテルの備品などとして、収納スペースを抑えたい場合には、選択肢となるでしょう。
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【2021年発売】
11・Panasonic イオニティ EH-NE5C
¥5,900 楽天市場 (9/11執筆時)
最大風量:1.2㎥/分
最大風温:105度
風温調整:2段階
イオン:マイナスイオン
本体の重さ:470g
第6に、EH-NE5Cです。
こちらは、少し特殊で「騒音抑制タイプ」として、構造的に騒音を出にくくしています。
また、本機だけ、側面にイオンチャージパネルがあり、手で触れてマイナス耐電を体から逃がすことで、イオン効果を高める独自の工夫があります。
ただ、風量をかなり弱めていますし、速乾性は期待できない製品です。
1-3・ダイソンのsupersonicの比較
続いて、イギリスのダイソンのドライヤーです。
独特のデザインの掃除機や空調家電などを出しているメーカーですが、得意とするデジタルモーター技術を活かしてドライヤーにも参入しています。
【2023年発売】ダイソン Dyson Supersonic Shine
【通常型番】
12・Dyson Supersonic Shine HD15 ULF IIF
12・Dyson Supersonic Shine HD15 ULF BNBC
¥43,240 楽天市場 (9/11執筆時)
【直販限定色】(性能は同じ)
12・Dyson Supersonic Shine HD15 ULF DBBC
12・Dyson Supersonic Shine HD15 ULF CP
¥47,340 楽天市場(ダイソン) (9/11執筆時)
最大風量:2.4㎥/分
最大風温:100度
風温調整:5段階
イオン:ナノサイズイオン
本体の重さ:720g
Dyson Supersonic Shine HD15は、イギリスのダイソンの販売するドライヤーです。
2023年にパーツの見直しがあり「5代目」になりました。
常識的な形状を否定する斬新なデザインで、定期的に話題になる製品です。
超小型のデジタルモーターV9の恩恵で、この形が実現できました。
本体重さは、720gです。
軽く見えますが、他社機と較べると重量はあります。
ただ、重心設計が良いので、あまりこの部分は問題に感じません。
アタッチメントは、標準で3種類です。
なめらかツール・低温ツールの使い方は想像が付くでしょう。
ツヤ出しツールは、旧製品にあった「浮き毛抑制ツール」の改良版となる機能です。
適度に乾かした後、このツールを装着します。(ダイソンの空調ではおなじみの)コアンダ効果による風で、髪をコーム状の本体に引きよせ滑らかに整えます。
完全に乾いたら、浮き毛抑制モードに切り替え、浮き毛を内側に隠していくという仕組みです。
コアンダ効果を発生させるための円筒形のパーツは、ダイソンだしく「家電好き」としてとても面白く感じました。
風量は、2.4㎥/分です。
パナソニックの最上位機の約1.7倍の風量であり、業界最高風量です。
風量調整は、3段階の調整が可能です。
最大風速で試しましたが、実際、今までのドライヤーより強力で、乾き残しはまずありません。
実際、短髪の方ならば、熱を入れずに風だけで乾くレベルです。風量だけ見れば「最強のドライヤー」と言えます。
その上で、前髪のブローなど、とくに風量を抑えたい場合、最小風量を弱めに、温度を高め(最高100度)に設定できるようになっています。
風温の調節も、ボタンにより2段階で調整可能です。
風温は、可変的に設定できます。
「熱い」設定の際には、弱風=100度、中風=88度、強風=78度となります。
「熱くない」設定の際は、45度の低温モード、28度の冷風(常温)モードです。
強風力のわりに設定温度も安定的であり、温度と風量ともに値段相応の性能です。
センサーで、風温を切り替えるようなモードは搭載されず、エステ的(ヘッドスパ)な楽しみは、パナソニックの方があります。
髪ケアの部分では、インテリジェントヒートコントロール機能が搭載され、髪の乾かしすぎを防止する機構が備わります。
マイナスイオン機能も、搭載です。
ダイソンはナノサイズイオンという名前です。
静電気除去のために備えるだけですので、説明はシンプルです。
本機は、強風を生かして、熱をさほど入れず、ムラのない髪の乾燥ができるため、この部分を過度に強調しなくても良いのでしょう。
静音性は、独特の稼働音ながら、静かさの水準がかなり良いです。
個人的には、この部分がこの機種の一番のポイントなのではないかと思います。
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以上、ダイソンのスーパーソニックドライヤーの紹介でした。
挑戦的な機種です。Atlasも長期滞在したホテルで何回も試し、自分用に欲しくなった機種の後継機です。
大風量で、地肌から乾いていく感じがあるほどのドライヤーですから、髪の乾かしすぎによるダメージは最も防げる機種でしょう。高価ですが、この点でオススメできるヘアドライヤーです。
一方、重さ部分も重心が持ち手の部分にあるため、使い勝手は良い印象でした。そうなると、価格が高いのが唯一の難点でしょう。
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【2021年発売】Supersonic Ionic HD08
【通常製品】
13・Dyson Supersonic HD08 ULF IIF N
13・Dyson Supersonic HD08 ULF BBN N
¥32,800 楽天市場 (9/11執筆時)
【期間限定色】(性能は同じ)
13・Dyson HD08 ULF BNBC
¥33,480 楽天市場 (9/11執筆時)
13・Dyson HD08 ULF ULF RTO ENT
¥36,600 楽天市場 (9/11執筆時)
(収納ボックス・コーム付)
13・Dyson HD08 ULF TOTO BX
¥34,950 楽天市場 (9/11執筆時)
【廉価版】Supersonic Origin HD08
13・ Dyson Supersonic Origin HD08 ULF BBN ENT
¥35,390 楽天市場(ダイソン) (9/11執筆時)
なお、本製品の旧世代となるのが、Supersonic Ionic HD08です。
本体は同じでパーツ構成が異なる(旧式)と考えてください。
先ほどみた新機種と比べると、アタッチメント構成が異なります。
こちらも、なめらかツール(右上)と、低温ツール(左上)は付属です。
パーツの名前が変わったのですが、性能は同じです。
加えて、新機種で省略されたディフューザー(左下)が旧機種の場合は付属です。
カール・パーマ用の「ふんわりブロー」のために使います。
一方、先ほど詳しく書いた「ツヤ出しツール」が旧式の「浮き毛抑制ツール」(左下)です。
コアンダ効果を利用する機能性は変わりませんが、形状的にコームが付属しないのと、仕上げ用の「浮き毛抑制モード」を分けていないのが違いです。
一方、ダイソンは(新製品の登場から時間が経つと)おまけ付きを出します。
通常別売(6600円)の収納ケースと、コームのおまけ付きです。
他の時期にはスタンド(5500円)がオマケという場合もありました。
逆に、Dyson Supersonic Originは、廉価版です。
自慢の多様なアタッチメントが未付属(なめらかツールのみ)になります。
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結論的にいえば、ストレート系ヘアについては、新機種の方が「ツヤ出しツール」が使える部分で良いかと思います。
ディフューザーが欲しい場合、こちらの方が良いでしょう。調査時、パーツ単位での販売もなかったので、欲しいならばこちらとなります。
1-4・シャープのプラズマクラスターの比較
つづいて、シャープのドライヤーの比較です。
ナノイーのライバルであるプラズマクラスターを搭載するドライヤーです。
【2023年発売】
14・シャープ Plasmacluster Beauty IB-WX901
¥37,549 Amazon.co.jp (9/11執筆時)
最大風量:1.4㎥/分 (6.3㎥)
最大風温:95度(ターボ時)
風温調整:4段階
イオン:プラズマクラスター
本体の重さ:515g
IB-WX901は、シャープの「Plasmacluster Beauty」シリーズのヘアードライヤーです。
本体色は、白(IB-P901-W )と黒(IB-P901-B )です。
重さは、535gです。
ダイソンに近い形状です。しかし、それより軽く、取り回しを重視したものです。
スティックの下部で吸気して放出するタイプなので、こうした形状にできます。
風量は、ただ、注意点です。
カタログや広告だと、ターボ時に7.4㎥です。
しかし、これはJISではなくIEC(国際電気標準会議)に基づく測定法です。送風口以外の部分からはいる巻き込み風の量も加えた数字となります。
他社のようなJISによる値は公開しません。
似た構造の同社の旧機を参考にすれば(両基準は約5.2倍の差なので)、他社と較べる場合の目安数字は、おおよそ1.4㎥です。
こういう表記は、正直家電に詳しくない人を迷わすので、(少なくとも併記しないと)企業側のあり方として誠実ではないように思います。実際、乾かない機種ではなく、乾かす方法が違うだけなので、劣っているわけではないですので。
風質は、工夫があります(ドレープフロー X4 )。
吹き出し口を4箇所にして、強弱を織り交ぜた風でブローする仕組みです。
これだと毛がほぐれるので、ブローに要する時間を短くする効果があります。同社によると従来機より35%速いことになります。
風温・風量も大事ですが、風質の工夫がある場合、この部分でそれらを補えると言えます。とくに、髪量が多めのロングの方は、そう言えるでしょう。
同型状のダイソンと較べた場合、アタッチメントの取替をせず、速乾性が得られるのが、ポイントと言えます。
風温は、ターボモード時に、約95度との表記です。
先述の風質面の工夫で、過度に上げずにも乾くため、温度はあげていないようです。
逆に、髪に優しい風温(スカルプ)の場合は50度とむしろケアの方向性で力を入れます。
温度切り替えボタンは、ワンボタンで操作できます。
センサーは、距離センサーを搭載します。
自動運転技術などにも採用されるレザーセンサーで、その反射で人体と髪との間の距離を測定します。データ分析には、AIを使ったとの記述です。
先述の様な変わった吹き出し口の形状は、このセンサーを採用するためという部分もあったかと思います。
これを利用した「SENSINGモード」が売りで、センサーがドライヤーが「近づきすぎ」で、約55度より上になったと判断した場合、自動で冷風にします。
なお、このモード以外には、このセンサーは使われません。
距離センサーはレーザー(クラス1)なので、見つめないよう少し気をつける必要がある点と、誤動作の危険があるので、綿棒で定期的(1ヶ月に1回以上こまめに)メンテが推奨される点が、注意点です。
モードは、このほか、温度の異なる温風を交互にだす「BEAUTYモード」があります。
熱による髪や頭皮へのダメージを軽減できるものです。
また、専用ボタンがないので、モードチェンジはBeatyボタンの「2秒押し」になりますが、子供用に、風量と風温を抑えた「GENTLEモード」も選べます。
なお、子供向きに使いやすいのは、同社がいぜんから重視している部分であり「ポイント」です。
ネットワークは、一方、Bluetooth搭載です。
スマホを利用して、温度帯+時間の組み合わせて、自分流のプログラムができます。本体の「APPモード」ボタンでその設定にできます。
ボタンのモード順も設定可能です。
そこまではこだわらないという場合も、髪の長さや好みの仕上がりを選ぶだけで「おすすめ」は提案してくれるので、まああっても良い機能に見えます。
マイナスイオンは、お馴染みのプラズマクラスターです。
ただ、従来(330万個/cm3)より発生量は10%挙げているとの記載です。
このイオンは、パナソニックのナノイーと同じくらい宣伝で見かけるマイナスイオンです。ただ、メカニズムが異なります。
ナノイーの場合、水分子を利用する「ペルチェ方式」で、髪に「水分を浸透させる」という効能がありました。
プラズマクラスターは、しかし「水分子で表面をコート」という多少あいまいな表現です。
こちらの場合、毛髪の水分量の保持、キューティクル引き締め、弾力性の維持、くせ毛抑制、不着臭除去などの効果性は、ドライ時に冷風をあてること(約5分間)が効果の前提になります。
つまり、温風で普通にドライする場合の効果は、ツヤ感アップと、紫外線防御、カラーの退色・切れ毛の抑制効果ほどに止まります。
冷風・温風を繰り返し出す、先述の「Beatyモード」での検証結果が欲しいところですが、それはないです。
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以上、シャープのPlasmacluster Beauty IB-WX901の紹介でした。
形状は「ダイソン」ですが、だいぶ「軽め」という機種です。ノズルを変えずに速乾性を得られるので、この形状が欲しいが、ダイソンが提案するほど細かい調整は不要という場合は、候補でしょう。
一方、機能性の部分では「パナソニック」の最上位機のほうがむしろ近いといえます。
比べると、風量の部分は負けますが、「ほぐす」風質は同様にだせるため、速乾性はそうは変わらないと思います。
ただ、髪の毛を「ケア」の部分では、イオンの機能性の部分でパナソニックに及ばないと言えます。また、センサーも、室温と風温双方をみるパナソニックと比べると、動作の確実性とメンテ性で若干負ける部分もあるようには見えます。
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なお、シャープはこれ以外にドライヤーをいくつか出しています。
順番にみておきます。
【2022年発売】IB-WX2後継品
15・シャープ beaute A IB-WX3
¥25,250 楽天市場 (9/11執筆時)
【2019年発売】
15・シャープ beaute A IB-WX1
¥18,880 Amazon.co.jp (9/11執筆時)
最大風量:1.1㎥/分
最大風温:(約90度)
風温調整:3段階
イオン:プラズマクラスター
本体の重さ:610g
第2に、IB-WX3です。
2022年まで「最上位機」だった型落ちの機種です。
新機種同様に、距離センサー(レーザー)が付くほか、Bluetoothも付属し、スマホの設定も対応です。
形状も普通の背面部の吸気(速乾エアロフォルム)になり、弱風・強風を吹き分ける工夫もなく、重さも、610gと少し、増えます。
風量は、ただし、JIS基準で1.1㎥/分です。
4方向ではないですが、吹き出し口を分けて髪を「ほぐし」やすい工夫はありました。
加えて、2022年機に限りますが、ジェントルモードは利用できるので、お子さんにも使いやすい部分は、新機種同様に「売り」と言えます。
プラズマクラスターも(出力が10%低いながら)搭載です。
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結論的にいえば、「子供にも使う」という方が、少し値段を抑えめに考えたい場合、本機は選択肢にできるでしょう。
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【2023年発売】
16・シャープ Plasmacluster Beauty IB-WX801
¥26,180 Amazon.co.jp (9/11執筆時)
最大風量:1.0㎥/分 (5.1㎥)
最大風温:95度(ターボ時)
風温調整:4段階
イオン:プラズマクラスター
本体の重さ:545g
第3に、IB-WX801です。
最新機の下位機種です。
本体色は、白(IB-P901-W )と黒(IB-P901-B )があります。
下位機種ですので、距離センサーが未付属です。
したがって「SENSINGモード」がないのと、Bluetoothがないので、アプリ設定ができない機種になります。子供向けのGentleモードもないです。
風量も、IEC基準で5.1㎥ですので、30%ほど及ばない数字になります。JIS基準でも、上位機より弱いです。
結論的にいえば、上位機にみられるような、シャープだけの独自性はあまりないと言えます。同社から選ぶとしても上位機でしょう。
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【2023年発売】
17・シャープ Plasmacluster Beauty IB-P601-W
¥17,999 楽天市場 (9/11執筆時)
最大風量:1.7㎥/分 (5.1㎥)
最大風温:約115度
風温調整:4段階
イオン:プラズマクラスター
本体の重さ:535g
第4に、IB-WX601です。
プラズマクラスター対応の最新機の「廉価版」です。
見かけどおり小型化はしていない、従来の形の機種です。
風量は、JIS基準の数字は非公開です。
ただ、ほぼ同型状の旧機を目安にすれば、JIS基準では1.7㎥/分でしょう。
一方、「ほぐす」部分の効果性はないのですが、風の勢いで乾かせる部分で、髪量が多くない方や、ショートの方はこの方式の方が、速く乾きそうです。
ただし、センサーやBluetoothはもちろん、冷風を一発で出せるボタンもなく、利便性はイマイチです。
そのほか、こちらだけプラズマクラスターの発生量が従来通りで、新機種より10%低いことになります。
静音性は、風量が強いのと、風経路の構造の違いで、稼働音はわりとあります。
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【上位機】
【2022年発売】
18・シャープ beaute A IB-RP9
¥19,700 楽天市場 (9/11執筆時)
【2021年発売】IB-MP9後継品
18・シャープ beaute A IB-NP9
¥11,520 楽天市場 (9/11執筆時)
【Amazon限定】
18・シャープ beaute A IB-HP9
¥7,777 Amazon.co.jp (9/11執筆時)
【下位機】
【2022年発売】
19・シャープ beaute A IB-RP7-W
¥13,145 楽天市場 (9/11執筆時)
【2021年発売】B-MP7-P後継品
19・シャープ beaute A IB-NP7-W
¥11,710 楽天市場 (9/11執筆時)
最大風量:1.8㎥/分
最大風温:約115度
風温調整:4段階
イオン:プラズマクラスター
本体の重さ:580g
第5に、IB-WX601です。
1つ上の機種と同じ形状ですが、旧機となります。
本体色は、サーブルベージュ( IB-RP9-C)・ピンク(IB-RP9-P)です。Amazon限定は、ブルー(IB-HP9-A)・レッド(IB-HP9-R)・ゴールド(IB-HP9-N)です。
形状は、1つ上の今年の廉価版と同じですが、多少重さは増えます。
風量は、ただ、JIS基準で1.8㎥/分と強め、最高温度も115度まででした。
この部分では、1つ上の新機種よりも良い部分はありますが、やはり、「髪をほぐす」機能性はこの世代にもありませんでした。
一方、センサーはありましたが、室温だけを見れる「温度センサー」1つでした。
ビューティーモードを利用する際、既設に応じて冷風温度が変わる程度の意味しかなかったと言えます。
このほか、温風/冷風切替ボタンがあるなど機能性は、今年の廉価版より上位の部分はあります。
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結論的にいえば、値段面では「安い」ですし、1万円以内の機種としてみれば、強めの風量と、機能性があるプラズマクラスター搭載も「価値」はあると言えます。
ショートヘアならば、速乾性の部分でも十分かと思いますし、予算によっては候補に出来ます。ただ、あまり静かではない点は言及しておきます。
次回につづく
イオンドライヤーのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、イオンドライヤーの比較の1回目記事でした。
しかし、記事は、まだまだ「続き」ます。
2・イオンドライヤーの比較 (2)
2-1:コイズミ〈モンスター〉
2-2:テスコム〈Speedom〉
2-3:VS〈マジックシャイン〉
2-4:クレイツイオン〈エレメア〉
3・イオンドライヤーの比較 (3)
3-1:Philips〈プレステージ〉
3-3:ヤーマン〈スカルプ〉
3-3:アイリス〈Moist Pro〉
3-4:その他〈各社〉
3-5:最終的なおすすめの提案【結論】
次回の2回目記事【こちら】では、引き続き、以上のメーカーの製品を紹介していきます。
風量の強さ ★★★★★
髪への優しさ ★★★★★
本体の軽さ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、「結論編」となる4回目記事(こちら)では、今回紹介する全機種から、目的別・予算別にAtlasのおすすめ機種を提案したいと思います。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら!
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