【今回レビューする製品】2025年 富士通のスキャンスナップの光線・重送・光線(緑・赤などのカラーの線が入る)の対策と故障修理について
【対応する製品型番】FUJITSU ScanSnap ScanSnap S1300 S300 S300M S1500 S1500M N1800 iX500 FI-IX1500 FI-IX1400 FI-IX1600 FI-IX50 FI-CS13PR FI-CS13P FI-CX50R FI-C611P FI-C611PR 富士通 クリーナF1 FI-C100CF1 クリーニングワイプ FI-C100CW
今回のお題
ScanSnapの重送・光線防止のためのメンテナンスの方法は?
どもAtlasです。
今日は、スキャナの掃除法の話題です。
具体的には、富士通のドキュメントスキャナーScanSnapの掃除方法について説明します。
重送や、紙詰まり、光線などが多発している方向けのメンテに関する記事となります。
ーーー
1・スキャンスナップの掃除法
2・他社ドキュメントスキャナの掃除法
1・SnanSnapのメンテナンスの方法
最近のドキュメントスキャナーは高性能化し、「紙が薄い」などのことがないかぎり、重送は滅多に起こらなくなりました。
ただ、それでも定期的にローラー部分を手入れをしないと重送は発生します。
また、読み取りを長時間続けていると、原稿に白や黒の線や、緑色などの線が発生する場合もあります。
これは、スキャナ読み取り面が、「本の糊」などで汚れたために発生するものです。これについも、定期的なメンテナンスが必要です。
今回は、既に購入して使い込んだスキャナのメンテナンス方法について、そのやり方などを書いてみようと思います。
【2021年/2022年発売モデル】
スキャナー 型番
:ScanSnap iX1600
:ScanSnap iX1600A
:ScanSnap iX1400
:ScanSnap iX1400A
【2021年発売小型モデル】
スキャナー 型番
:ScanSnap iX1300
:ScanSnap iX1300A
【2018年/2015年発売モデル】
スキャナー 型番
:ScanSnap iX1500
:ScanSnap iX500
【2015年発売小型モデル】
スキャナー 型番
:ScanSnap S1300
:ScanSnap S1300i
【2011年発売モデル】
スキャナー 型番
:ScanSnap S1500
ScanSnapは、発売されて結構な年月が経ちます。
そして、10年以内に発売されたモデルだけでも、8種類を数えます。
今回は「メンテナンス」が中心の話題となります。
そのため、以上の「やや古め」の機種についても、業務用を除いて対応できるように情報を書きました。
これら以前の機種についても、今回の記事を応用すれば、適応できるように書いたつもりです。
2・定期的なメンテナンスの方法
はじめに、「日常的なメンテナンス」の方法について書きます。
重送が発生しているときには基本的にはローラー部分の拭き掃除になります。
目に見えている部分を固く絞った布で拭いてください。
縦線(光線)などが発生している場合は、ガラスの部分に本の糊(のり)が付着していることが原因です。
ガラスの部分を集中して拭いてください!ただ、ガラスの部分は、読み取り面に使う部分です。
かなりデリケートで、傷が付いたり、ほこりが内部に入ってしまったら「終わり」なので、慎重に拭いてください。
メンテのやり方として望ましいのは、富士通が説明書にて推奨するクリーナーや洗浄液を使うことです。
富士通 クリーニングワイプ FI-C100CW
¥2,594 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
最も手軽なのは、洗浄液がシートに染みこんでいるウェットティッシュタイプのクリーナーで拭くことです。
富士通 クリーナF1 FI-C100CF1
¥2,489 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
また、、F1クリーナーという液体クリーナーを使うやり方も説明書に掲載されています。
ワイプは割高なので、日常的にたくさん取り込む方は、クリーナーを購入することをおすすめします。
エレコム ドライティッシュ DC-DP60N
¥795 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
キムワイプ 12×21.5cm (400枚入) S-200
¥174 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
F1クリーナーは、ELECOMのパソコンモニター用の乾式紙クリーナーか、そちらより安いキムワイプと合わせて利用することを、オススメします。
ちなみに、キムワイプは、本来実験器具の清掃に使うものです。しかし、ローラーの掃除にも適しています。これを水で湿らせて拭くことになります。
ただ、ELECOMのものも、繊維的に柔らかく、プラスチック部分の拭き取りに向いていそうです。
超極細繊維クリーニングクロス DK-KC5
¥567 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
ほこりが出ないクリーニングクロスを使っても良いでしょう。
では、実際に機種ごとのメンテナンスの方法を確認していきましょう。
2021年機・2018年機の場合
【2021年/2022年発売モデル】
スキャナー 型番
:ScanSnap iX1600
:ScanSnap iX1600A
:ScanSnap iX1400
:ScanSnap iX1400A
【2018年/2015年発売モデル】
スキャナー 型番
:ScanSnap iX1500
:ScanSnap iX500
はじめに、現行機のiX1600シリーズとiX1400シリーズ、そして、1世代前・2世代前となるiX1500シリーズと、iX500シリーズのメンテです。
上の図で青く色が付いている部分の拭き掃除が必要です。
ローラー部分、とくにピックローラーとブレーキローラーが「重送に影響」します。
「光線問題」当然ですが、ガラス部分ですので、本の糊などが付いていないかみてください。
そのため、この部分ほか、各種ローラーの拭き掃除をします。
ブレーキローラーが外せるので、外して拭きましょう。
富士通は1000枚の読み取りで掃除をしなさいと薦めています。しかし、重送が発生したらその都度すぐにやるべきです。
フィードローラーも掃除が必要です。[Scan]ボタンを押すと、一定量ローラーが回転します。
ローラーの表面を傷めないように、よごれやほこりを「軽く」ふき取りましょう。
これらの部分を拭き掃除するにあたっては、ティッシュペーパー・タオル・ぞうきんなどの使用はやめてください。繊維が付着し、重送の原因になります。
なお、iX1600シリーズについては、PFUが【こちら】で詳しい説明をしています。
2011年機の場合
【2011年発売モデル】
スキャナー 型番
:ScanSnap S1500
続いて、しばらく前に販売された、S1500シリーズ(FI-S1500 FI-S1500M)についてです。
おなじ搬送構造のS1500M・N1800の場合もこちらです。
こちらは、フィードローラーと排出ローラーが重送に影響してきます。そのため、この部分の拭き掃除をします。
ローラーは、スキャンボタンを6回押すことで1回転します。
回転しているうちに掃除を済ませます。
そのほかに、上の図で青く色が付いている部分の拭き掃除が必要です。
2015年小型モデルの場合
【2015年発売小型モデル】
スキャナー 型番
:ScanSnap S1300
:ScanSnap S1300i
続いて、モバイル機であるS1300シリーズ(FI-S1300A FI-S1300)についてです。

モバイル用も、「拭き掃除」のメンテナンスが基本です。
手順は、ここまで紹介して機種と同じです。青色で示した部分を重点的に掃除します。
フィードローラーも同様に掃除してください。
2021年小型モデルの場合

【2021年発売小型モデル】
スキャナー 型番
:ScanSnap iX1300
最後に、2021年にエントリークラスのScanSnapとして発売された FI-IX1300です。
本機の場合、パッドユニット(赤部分)とその奥(写真透明のローラの下)にピックローラがあるので、そこを掃除します。
開けた状態で、スキャンボタンを押すとローラーが回転するので、全体を拭いてください。
ガラス部分のメンテは、他機と同じです。
本機についても、PFUによる説明サイト【こちら】により詳しい説明があります。
3・掃除しても効果がない場合は?
以上の掃除でも改善が見られない場合もあります。
とくに、光線問題ならば、残念ながら「ユーザーサポート行き」です。とくに、ガラスの裏側に「ゴミ」が見える場合は、確実に「本体修理」です。
修理は、営業拠点への「持込み修理」です。
光線の場合、読み取り部分(光源)の「総取り替え」になります。そのため、技術料と部品代は、技術料のほか、片側につき1万円以上の出費の覚悟は必要です。
ちなみにAtlasは、キャノンのDR-6030C という専門機も所有しています。
この場合、光源ユニットの修理代に「12万強」もかかり、「胃痛」を起こしたことがあります・・。業務用なので参考にならない話ではありますが・・。
いずれにしても、修理代は、小売価格ではなく定価ベースで決められるため、家庭用の場合もかなり「割高」です。
そのため、「光源に関する不良」の場合は、デンキヤの延長保証などで対応できない場合は、新しい機種に買い換えるのも手でしょう。
最新のドキュメントスキャナーについては、このブログでは、【おすすめドキュメントスキャナの比較記事】で紹介しています。よろしければご覧ください。
ーーー
一方、重送が多発しているだけならば、本体を買い換えなくても、補修部品のリタードローラーを購入することでほぼ解決されます。
メーカーに修理に出しても、ほぼ補修パーツの交換になり、技術料の分だけ割高になります。
以下機種ごとに、交換ローラーについて紹介しておきます。 では、実際に機種ごとのメンテナンスの方法を確認していきましょう。
2021年機・2018年機の場合
【2021年/2022年発売モデル】
スキャナー 型番
:ScanSnap iX1600
:ScanSnap iX1600A
:ScanSnap iX1400
:ScanSnap iX1400A
【2018年/2015年発売モデル】
スキャナー 型番
:ScanSnap iX1500
:ScanSnap iX500
はじめに、現行機と、比較的近年された以上の旧機種についてです。
FUJITSU ローラーセット FI-CX50R
¥7,618 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
補修パーツは、以上のものです。
基本となる搬送構造が同じなので、ローラー部品はどれも共通です。
セット販売になるので、同時に交換する必要があります。
耐久枚数は、「20万枚または1年ごと」です。
耐用年数が明記されるのは、ゴムは熱によって経年変化する性質があるためでしょう。
2011年モデルの場合
【2011年発売モデル】
スキャナー 型番
:ScanSnap S1500
続いて、やや古い、ScanSnap S1500シリーズの場合です。
【交換目安:5万枚】
富士通 パッドユニット I-C611P
¥6,733 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
【交換目安:10万枚】
富士通 ピックローラーユニット C611PR
¥(6,800) 楽天市場 (5/14執筆時)
補修パーツは、これら2つのユニットです。
耐久枚数は、それぞれ、5万枚・10万枚と交換目安が示されます。
しかし、状態によってはそれよりも早く摩耗することがあります。
5万枚ならば、300ページほどの本に換算すれば約300冊取り込むと「へたる」計算です。
ただ、どうも、すでに、部品の保持期間がおわったようで交換部品自体が品薄です。本体の買換が良いでしょう。
2015年小型モデルの場合
【2015年発売小型モデル】
スキャナー 型番
:ScanSnap S1300
:ScanSnap S1300i
続いて、モバイル機のS1300シリーズです。
このほか、さらに古い S300・ S300Mもこの部品です。
【交換目安:10万枚】
富士通 パッドユニット FI-CS13P
¥1,100 楽天市場 (5/14執筆時)
【交換目安:1万枚】
富士通 ピックローラユニット FI-CS13PR
¥5,280 楽天市場 (5/14執筆時)
補修パーツは、これら2つのユニットです。
耐久枚数は、ピックローラーユニットは、10万枚で交換です。
しかし、パッドユニットは1万枚で交換です。
1冊の本を500(250枚)ページとするならば、40冊でパッドユニット交換、400冊でフィードローラーユニットの交換です。
このタイプは、ピックローラーがとくに「へたりやすい」ので、値段面からしても、こちらだけ最初に変えてみるのも「手」でしょう。
2021年小型モデルの場合
【2021年発売小型モデル】
スキャナー 型番
:ScanSnap iX1300
最後に、新しいエントリー機のS1300シリーズです。
【交換目安:3万枚】
富士通 パッドユニット FI-CX13P
¥1,280 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
【交換目安:10万枚】
富士通 ピックローラユニット FI-CX13PR
¥5,280 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
補修パーツは、これら2つのユニットです。
耐久枚数は、パッドユニットは3万枚、ピックアップローラーは10万枚です。
パッドユニットは従来より少し長持ちな新型です。
ただ、素材の性質上、経年変化はあるでしょうし、最初に傷むのはパッドユニットです。
値段も安いので、「とりあえず」ここから試すのが手でしょう。
補足:このブログのスキャナ関連記事
というわけで、今回は、富士通のドキュメントスキャナのメンテナンスの話でした。
色々書きましたが、「どうやっても駄目」な場合はあります。
交換できる部分以外も「耐用寿命」はあります。
装置寿命は、中型機で(どんなに多くても)40万枚前後です。
そもそもScanSnapは「家庭用(個人用)」で、業務用機ではないので、(特に自炊にありがちな)まとめての長時間連続使用を、利用法としてそこまで想定していない部分があります。
利用法により異なりますが、10年近く前の機種ならば、「新しく買う」ことも検討にしましょう。
1・ドキュメントスキャナーの比較記事
2・ブックスキャナーの比較記事
3・裁断機の性能比較記事
4・ディスクカッターの比較記事
5・日本語OCRソフトの比較記事
6・英語OCRソフトの比較記事
なお、このブログ「モノマニア」では、最新の自炊に関係する機材について、以下のような記事をこれまで書いています。
「オススメの新型機種」についての情報をお探しなら、以下の記事もご覧ください。
ーー
最後になりましたが、この記事がもし皆さんのお役に立ったようならば、Twitter Facebook はてなブックマークボタンなどで話題を共有していただければ嬉しいです。
ではでは。