【今回レビューする内容】2025年 強力なコードレス掃除機・スティック掃除機の性能とおすすめ・選び方:機種の違いと性能ランキング
【比較する製品型番】日立 PV-BH900SM(K) PV-BH900SL (K) PV-BH500J PV-BH500A1 W PV-BL50M C パナソニック MC-SB85K-H MC-SB85K-J MC-SB65J-HC MC-SB53K MC-SB33J MC-NX700K-W MC-NX810KM 東芝 VC-CLX73(C) VC-CLX72(H) VC-CLX52(H) シャープ RACTIVE Air POWER EC-SR10 EC-PR10 EC-SR9 EC-PR9-B EC-HR7 HR8 ダイソン Dyson V8 V10 V12 slim Origin V15 Dyson Gen5detect Shark CS851JMVAE Sense iQ+ IW3241JSL 三菱電機 HC-JD2C-N バルミューダ C01A-WH C02A-WH Electrolux EFP71525 Tineco A10 A11 HERO アイリスオーヤマ i10 SBD-91P-T マキタ CL286FDRF ケルヒャー VCS 3 ほか
今回のお題
吸引力の強いコードレスの掃除機のおすすめはどれ?
どもAtlasです。
今日は、2025年4月現在、最新のコードレス掃除機の比較です。
スティック型だと分かりにくい「吸引力の強さ」は、特に注意して説明します。
そのほか、軽量性・オプション・収納性にも注目しながら分析しました。
1・強力なコードレス掃除機の比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:日立〈日本〉
1-3:東芝 〈日本〉
1-4:シャープ〈日本〉
1-5:パナソニック 1 〈日本〉
2・強力なコードレス掃除機の比較 (2)
2-1:パナソニック 2 〈日本〉
2-2:三菱電機〈日本〉
2-3:アイリスオーヤマ〈日本〉
2-4:バルミューダ〈日本〉
3・強力なコードレス掃除機の比較 (3)
3-1:ダイソン〈英国〉
4・強力なコードレス掃除機の比較 (4)
4-1:シャーク〈米国〉
4-2:Tineco〈中国〉
4-3:ケルヒャー〈ドイツ〉
4-4:AQUA〈日本〉
5・おすすめコードレス掃除機
5-1:おすすめ機種の提案【結論】
記事では、コードレス掃除機の「選び方の基本」をはじめに紹介したあと、メーカー順に各機を比較していきます。
吸引力の強さ ★★★★★
バッテリー量 ★★★★★
掃除機の軽さ ★★★★★
ヘッドの性能 ★★★★★
センサー性能 ★★★★★
ゴミ箱のサイズ ★★★★★
その上で、記事全体の「結論編」では、上のような観点で、目的別・価格別に「おすすめ機種」を具体的に提案していきます。
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なお、記事をお読みいただくにあたり、1点だけ「注意」をお願いします。
1・強力なコードレス掃除機の比較
主な用途:じゅうたん・畳も対応
重さ: 1.5kg〜3kg
2・軽量なコードレス掃除機の比較
主な用途:フローリング
重さ:0.8kg〜1.5kg(主に)
コードレス掃除機は、かなりの数があります。
そのため、このブログの場合、記事を2つに分けています。
今回の記事は(やや重くても)「じゅうたん対応」水準の機種を探している方のために書いています。
主にフローリング用として、あるいは、既にお持ちの掃除機のサブ機ととして、1.5kg以下の軽量モデルをお探しの場合、上のリンクの2番の記事(こちら)を、お読み頂ければと思います。-どちらから読んでも分かるようにいます。
一方、「目的まではっきり決めていない」という方は、とりあえず、次のコードレス掃除機の「選び方の基本」に目を通していただくのが良いかなと思います。
よろしくお願いします。
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1・サイクロン式の掃除機の比較
2・紙パック式の掃除機の比較
3・コードレス掃除機の比較
4・ロボット掃除機の比較
5・おすすめ掃除機の選び方 【まとめ】
なお、今回は、このブログ「モノマニア」の掃除機の比較シリーズ全体としては、3回目記事として書きました。
1-1・コードレス掃除機の選び方の基本
はじめに、コードレス掃除機の「選び方の基本」の説明をします。
ここ5年間で、各社のコードレス掃除機は、相当の「技術的進化」を見せています。
1・掃除機のパワー
2・本体の軽量性
3・バッテリー稼働時間
4・掃除機のセンサー
結論的にいえば、現状の技術をふまえると「時代遅れではないコードレス掃除機」を選びたい場合、上表の4点が、ひときわ重要となります。
本編記事への「導入」をかねて、これらについて、順番に見ていきましょう。
第1に、掃除機のパワー(吸引力)です。
コードレス掃除機の場合、ここを決めるのは、モーターのパワーです。
小型モーターの著しい進化で、ここ5年ほどで「カーペット対応」を謳う強力な製品が各社から出そろいました。
しかし、コードレス掃除機の場合 軽量性を突き詰めた高級機も多いので、値段が高くても、吸引力が弱すぎてじゅうたんに無力な製品は多いです。
掃除機に詳しくない方が、購入にあたってミスをしがちな部分といえますので、少し解説しておきます。
掃除機の吸引力は、吸込仕事率、定格電圧、真空度などの指標から、ふつう読み取れます。
しかし、コードレス掃除機に限っては、最も正確な情報と言える「仕事率」を公開する企業は(ほぼ)ないです。
ダイソン製品は、(世界の有志が)独自に測って公開しているので、ある程度分かりますが、これは例外です。
定格電圧は、ただ、公開する企業が割とあります。
むろん、仕事率とはイコールではないですが、吸引力をしる「手がかり」にはできます。
床質への対応度は、上表のように、まとめれます。
定格電圧で、DC20V以上、仕事率で100W以上あるならば、「じゅうたん対応」と言えるでしょう。
ただ、多気筒式のサイクロンを採用する機種の場合など、値が示すより、実際は「もっと吸う」場合などの、例外はあり得ます。
今回の記事では、大手製品で現物が見れたものは、試した上で対応度を示します。また、調査して「怪しい」と思ったものは、懸念に思う点をはっきりと書くつもりです。
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ヘッド構造も、実際の吸引力(吸塵力)に関係する部分です。
ゴミをかき出すためのローラーの工夫(モーターヘッド)ほか、じゅうたんからゴミをかき出しやすくする工夫、ゴミを絡みにくくする工夫など、各社とも力を注いで開発します。
風経路は、ゴミが溜まったあとの吸引力の持続に関わる部分で重要です。
紙パック式の場合は、チリ落とし機構の有無、サイクロン式の場合は、ゴミ分離機構のグレードで、ランクが付きます。
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結論的にいえば、パワフルなコードレス掃除機が欲しい場合、一定度のモーターパワーがある機種を選ぶことが「大前提」です。
ここが基準に満たないと「話にならない」です。
その上で、「ヘッド」や「風経路」、サイクロンならば「気筒数」などの要素を総合して、選ぶことが重要です。
10年前と異なり、「じゅうたんでもしっかり吸う」と言える製品はあります。今回の記事では、そういった「強力なコードレス掃除機」を探していきます。
第2に、本体の軽量性です。
「じゅうたん対応」機の場合、どんなに軽くても、1.5kgの重さがあります。
フローリング専用なら1kg〜1.3kgあたりで最軽量を競っている状況なので、比べると重さはでます。
モーター出力と両立できないなので、ここは仕方ないです。
ただ、一昔前の(じゅうたん対応の)ダイソン機だと最低2.5kgほどは普通でした。
それを考えれば、だいぶ軽くなったといえます。
実際、キャニスター型の掃除機(上図)でも、スティック部分の重さは1.5kg〜1.7kgほどです。それを考えれば、「重い」とも言えません。
重さは、今回、最重要視します。
日本では「軽く使いたい」というニーズで選ぶ人が多いですから。
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結論的にいえば、一般家庭では2kg以下を1つの目安として選ぶのが良いと思います。
それ以上だと、重心バランスが良い製品でも使用時に重さは感じます。
第3に、バッテリー稼働時間です。
最近は、モーターやバッテリーの効率を大幅に改善し、稼働時間は長くなってきています。
持続時間は、「標準運転」で30分というのが、強力コードレスの平均値です。
一方、絨毯用のメイン掃除機として探している方は、「強運転」の持続時間にも注目してください。
中運転の強度でも(そこそこ)カーペットを吸うダイソンほかの例外はあるのですが、10分を下回る機種は、基本的に、メイン機にあまり向きません。
持続時間の問題は、ただ、別の「解決方法」があります。
バッテリーを簡単に取り外せるように設計し「片方を充電しながら」適宜、交換しつつ、寿命を延ばすという方向です(シャープほか)。
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結論的にいえば、一般家庭のじゅうたん用(メイン機)としては、標準運転で30分前後のスタミナがある上で、10分程度は、絨毯対応の出力が継続できる出力の担保がある機種を選ぶのが良いです。
ただし、この部分に不安のある方は、むしろ、複数のバッテリーを簡単に交換できる機種を選ぶほうが良いかと思います。
第4に、掃除機のセンサー(自動運転)です。
「じゅうたん用」の場合、とくに重要です。
なぜなら、先述のように、バッテリー稼働時間の問題があるからです。
センサーがあれば、必要なときだけ、自動で「強運転」にすることで、運転時間が延ばせる「自動運転モード」が利用できます。
自動運転は、大きく、2種類の方式があります。
床質をじゅうたんと判断した場合だけ強運転をする床面検知センサー式と、ゴミ量が多い時だけ強運転をするゴミ量センサー式です。
一長一短があります。
床面検知センサー式(日立・シャープ・東芝ほか)は、じゅうたんを検知すると自動でパワフルになるのがメリットです。
しかし、じゅうたんなどの「ゴミ残り」が把握できないのがデメリットです。
ゴミ量センサー式(ダイソン・パナソニックほか)は、カーペットの目に見えない「ゴミ残り」を検知できるのがメリットです。
しかし、床質の検知ができないので、手動で強運転にしないと、奥に潜むゴミを取り切れない場合があります。
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結論的にいえば、コードレス掃除機では、床面検知センサーのほうが良いと思います。
カーペットは「常に強く吸わせたい」ものですし、手動でスイッチを「強」にする回数も少なくて済むからです。
しかし、ペットなどを飼っているご家庭などで、アレルゲン対策を重視したい場合は、視認できないゴミも把握できるゴミ量センサーも良いと言えます。
両センサーをダブルで兼ね備える機種もなくはない(ダイソン・シャークなど)ですが、必要に応じて、どちらかの選択になるでしょう。
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以上、じゅうたん・畳対応のコードレス掃除機の選び方の基本でした。
ほかにも説明したいことは多いですが、各機の紹介でおいおい書いていきます。
以下では、冒頭書いたようなメーカー順に、各社のじゅうたん対応の強力なモデルをみていきます。
1-1・【強力】日立のコードレス掃除機の比較
はじめに、日立のコードレス掃除機の比較です。
昔から「モーターの日立」と呼ばれるメーカーで、掃除機には力を入れています。
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以下では、いつものように、オススメできるポイントを赤系の文字色で、イマイチな点は青字で書いていきます。
【2024年発売】
(黒)PV-BH900SM-K
1 ・日立 パワーブーストサイクロン PV-BH900SM(K)
¥66,980 Amazon.co.jp (4/14執筆時)
【2023年発売】
(黒)PV-BH900SL-K
2 ・日立 パワーブーストサイクロン PV-BH900SL(K)
¥47,025 Amazon.co.jp (4/14執筆時)
重さ:1600グラム
定格電圧:25.2V
吸い込み仕事率:
標準駆動時間:40分
集塵方式:サイクロン式
ヘッド:自走式
センサー:床面検知
充電時間: 2時間
PV-BH900SMは、日立のパワーブーストサイクロンの「看板商品」で、最上位機です。
旧機種が数世代残ります。
2024年機は、ごみくっきりライトが新搭載です(右図)。
旧機(左図)に比べて、ゴミの見える範囲が狭いです。
あとは、後述する、4方向吸引に対応したこと(パワフル スマートヘッド plus)、ブラシの角度変更(2アングル形状)、拡張現実を利用する「ARおそうじ」に対応するようになったことが目立つ違いです。
2023年機は、したがって、これらの機能がないです。
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結論的にいえば、それなりに新機種は進化しましたが、やはり、新機種の登場で価格が下がった2023年機が良いでしょう。
あとは、だいたい同じなので、新機種をベースに紹介していきます。
本体の重さは、1600グラムです。
カーペットに対応する機種としては、ダイソンのスリムシリーズより軽量であり、優秀です。
高齢者の多い日本のニーズに合うでしょう。
吸引力は、仕事率が非公開です。
しかし、日立は、定格電圧は公開があり、25.2Vと相当強い電圧のバッテリーを装備します。
実機を操作しても「モーターの日立」らしく、吸引力で不満に感じることはないです。
モーターは、新世代のジェット3Dファンモーターです。
従来機(小型ハイパワーファンモーターX4)よりも風量が15%アップしています。
2022年機にもマイナーチェンジがありました。
モーターの改良で静圧(=吸い込み口で空気を吸いこむ力)を20%高めています。それに伴い、パワフル3Dファンモーターと名前も変えました。
全体としては、軽量化に主眼が置かれた改良です。しかし、サイクロン式は風量は吸引力に直結するため、パワーの面では大きな進化です。
掃除機のヘッドは、自走式です(パワフル スマートヘッド plus)。
後ほど見る、ダイソン機などの場合モーターはゴミをかき出すためのブラシの回転にのみ使います。
日立は、前への推進に使える出力です。この場合、(業界では)「自走式」と区別して呼ばれます。キャニスター式(車輪)の掃除機では珍しくないですが、スティック型では珍しいです。
力を入れずに操作できる点で、自走式は「モーター式の上位互換」とも言えます。
なお、2024年機から、左右からもゴミを吸引できる新構造(4方向吸引)になりました。壁ぎわのゴミを取りやすくするための工夫です。
また、これに伴いブラシ形状を若干変更(2アングル形状)しています。形状変更に伴う「吸い付きすぎ」を防ぎ、軽い操作性を担保するための工夫でしょう。問題ないです
そのほか、ブラシ部分は、最近各社のトレンドなのですが、毛絡み防止を主軸におく「からまんブラシ」を採用します。
シンクロフラップ構造も特徴です。
掃除機を引くとき、後方のフラップを開けて後方のゴミを巻き込む仕組みです。
パワフルな自走ゆえの、カーペットへの吸い付きすぎを抑える、というメリット性もあります。
LEDヘッドライトは、緑色のものが搭載です。
3方向ごみくっきりライトという名前で、ゴミが見えやすい色にしています。
なお、ヘッドの稼働性の良さも日立の売りです。
キャニスター型でもお馴染みですが、ヘッドが直角に曲がるクルッとヘッドと、すきま対応が良いペタリンコ構造などが採用です。
こうした工夫は、日立や東芝がわりと強い印象です。
付属品は、上位機と下位機で異なります。
上位機種は、スマートホースが付属します。
高い場所や階段などで、キャニスター掃除機のように利用できます。従来的にあまりなかった発想で、面白いです。車の掃除などにも便利でしょう。
加えて、長さ調整できる伸縮すき間用吸口・延長パイプ、エアコンのフィルタ掃除に向くハンディブラシ、サッシ掃除などにつかえるほうきブラシと、先ほど書いた布用ブラッシングヘッドです。
付属品の多さは、日本独特の掃除機文化でしょう。日立はとくに重視していて「立体おそうじ」と表現します。
センサーは、床質センサー(床面検知)が搭載です。
これにより、床の種類にあわせて強さを(ターボを除く)2段階(標準・強)で自動調整する自動運転が可能です。「じゅうたんは強力」に、「フローリングは静かに」運転してくれます。
ゴミ量センサーがないので、床のゴミ残りは目視できません。ただ、部分的にじゅうたんがあるだけご自宅の場合、コードレス機では、ゴミ量センサーより、実用性は少し高いでしょう。
バッテリー持続時間は、標準、自動運転時とも最大40分です。
ヘッドを付けた状況でこの数字なので、他社に比べても優秀です。
日立機は、3段階の強弱調整です。標準・自動以外だと、強(15分)・ターボ(6分)です。
(毛の長めの)「じゅうたん対応水準」といえるのは強運転以上ですが、他社と比べても長めです。この持続時間は、わりと魅力です。
バッテリー充電時間は、ただ、約3.5時間です。
あまり速くないです。
サイクロンは、ゴミを圧縮するパワーブーストサイクロンが採用されています。
圧縮率などは非開示ですが、ゴミがまとまるので捨てるのがより簡単になります。
なお、圧縮時に髪の毛などがからみにくくなる「からまんプレス構造」も採用です。
一方、続いて見ていく、東芝・パナソニック・ダイソンなどと違って、サイクロンは、多気筒でも、フィルターレスでもないです。
この仕様でも、ゴミの分離はあまり問題ないにせよ、ゴミ(ほこり)が溜まると、すこし吸引力が落ちる部分と、2つのフィルタ(クリーンフィルタ・内筒フィルタ)と2箇所のメンテが必要な部分はあります。
とはいえ、手数が1つ増える位なので、過度の心配は不要です。
そのほか、スティックを持ったまま捨てられる「ゴミ捨てレバー」が付属しており、この部分の利便性は高いです。
本体の収納は、充電台を兼ねたスタンドが付属します。
直立での充電に対応できるほか、はめ込み式の中棒を外すことでハンディ充電にも対応します。
全てのアクセサリーが収納できる構造である点も、同社は売りとします。
ネットワークは、Wi-Fiほか、特段装備されません。
ただ、24年からAR(拡張現実)お掃除として、スマホカメラを利用しての軌跡表示ができます。
面白い「おまけ」ですが、つけるならばもう少しゲーム性が欲しいところです。
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以上、日立のPV-BH900SMの紹介でした。
運転強度をあげた場合は、毛の長いじゅうたんにも対応できる機種です。
バッテリー量も自動で40分、本格的な絨毯で強運転するとしても15分というのは、他社機と比べても、高スタミナです。
むろん、非コードレス機と比べると時間は限られますので、基本的は「毎回忘れる充電」が必要です。
付属品も仕様がよく、キャニスター式のように使えるほか、高所を含めた「立体おそうじ」が得意な部分が評価できます。
その部分で、普通のキャニスター型を使っている方が、メイン機を買い替える場合に良さそうです。
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【2023年発売】
3・日立 パワーブースト PV-BH500A1 W
¥49,800 Amazon.co.jp (4/14執筆時)
重さ:1900グラム
定格電圧:25.2V
吸い込み仕事率:
標準駆動時間:40分
集塵方式:サイクロン式
ヘッド:自走式
センサー:
充電時間: 3時間30分
なお、AmazonからPV-BH500A1という製品の販売があります。
こちらは、1世代前(PV-BH900H)をはさみ3世代目の機種が元になる製品です。
ただ、現世代でモーターが新しくなった関係で、重さほか、風量の部分で15%劣ります。床面検知センサーもないので、自動運転もしません。
それでも、「毛の短いじゅうたん」までは十分にこなせます。Atlasもだいぶ前に試しましたが、当時の感覚だと長めでもいけそうな感触でした。
そのほか、ヘッドの毛絡み防止がない点(シンクロフラップはあり)、LEDが白色である点などが、先ほどの機種との差です。
付属品は、2世代前なので、ハンディブラシ・ほうきぶらし・2WAYすき間ブラシと、以前ののものになります。つまり「平面的なおそうじ」しかできない機種です。
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結論的にいえば、特別なセールがない限り、この値段差ならば、先ほどの選んだ方が良いように思えます。
1-2・【強力】東芝の掃除機の比較
続いて、東芝ライフスタイルのコードレス掃除機です。
同社はどちらかと言うと、軽量機が多いですが、カーペット向きもいくつかあります。
【2024年9月発売】
【上位機】VC-CLX73-C
4・ 東芝 トルネオ ヴイ コードレス VC-CLX73(C)
¥42,800 楽天市場 (4/14執筆時)
【2023年発売】
【上位機】
5・ 東芝 トルネオ ヴイ コードレス VC-CLX72(H)
¥39,800 楽天市場 (4/14執筆時)
【下位機】VC-CLX52-H
6・ 東芝 トルネオ ヴイ コードレス VC-CLX52(H)
¥33,041 Amazon.co.jp (4/14執筆時)
重さ:1700グラム
定格電圧:
吸い込み仕事率:
標準駆動時間:20分
集塵方式:サイクロン式
ヘッド:自走式
センサー:床面検知(LEDあり)
充電時間: 2時間30分
VC-CLX73は、東芝のじゅうたん対応の掃除機です。
同社の「じゅうたん対応」の軽量機という位置づけで、日立の「パワーブーストサイクロン」のライバル機と言えます。
旧機種が残ります。
2023年機(上位機)は、ブラシが旧型です。
最近の各社のトレンドである壁ぎわ対応力を強化するための変更です。
ただ、詳細はあとで書きますが、形状変更に弊害もありそうです。重さも増えました。
あとは、付属品(吸い拭き2WAYワイパー)が増えた程度です。
2023年機(下位機)は、さらに、モーターが下位仕様です。
その上で「床面検知センサー」の運転状況(強弱)を表示するインジケーターがヘッドにない仕様です。
カーペット対応というには仕様が弱めなので、こちらはあまりおすすめできません。
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結論的にいえば、現状だと2023年機が良いでしょう。
あとは、同じなので、同時に見ていきます。
本体の重さは、1700グラムです。
新機種のヘッド変更で100g増えたので、日立には100g負けます。
とはいえ(しっかり)じゅうたん対応を表明する機種のなかでは、軽量水準と言えます。
吸引力は、仕事率は非公開です。
ただ、東芝は、ダイソンと同じ、本格的な多気筒のサイクロンで、ゴミの分離性能が良いです。吸引力の持続性も担保されます。
6気筒なので、ダイソンのスリムタイプと同等です。
モーターは、上位機だけですが、新開発のHi-Power DC モーターです。
この力で、軽量ながら「じゅうたんに対応」させています。
水準としては、日立同様に「毛の長いじゅうたん」もいけます。ただ、完璧主義の方に向けて「しっかり取れる」と言い切れるのは「毛の短いじゅうたん」までです。
日立も含めて、この重さの機種では、「毛の長いじゅうたん」対応と万人に言い切れる機種は、各社ともないです。
掃除機のヘッドは、自走式です。
この部分でも日立と並べており、性能は期待できます。
一方、ライトはゴミが発見しやすい緑色ではないです。
ただ、同社の場合、スティック部分にライトがつくので、ハンディで利用する場合もライトが使えるという部分で面白いです。
ブラシは、24年から仕様が変わりました(すみまでヘッド)。
以前トレンドである「毛絡みしにくさ」に加えて、最近のトレンドとなる「壁ぎわ掃除力」を強化するための新形状です。
新形状は、中央に保持層がありますが、おそらく吸引力に影響しないと思います。
ただ、右図のサイドブラシ(すみまでブラシ)は、繊維を見ましたが、おそらく数年で植毛がへたるタイプですので、機能性が落ちないか少し心配です。
掃除機の取り回しは、良いです。
東芝のキャニスター型でも採用がある、カーブ形状で、どのような持ち方でも取り回せる「らくわざフリーグリップ」を装備します。
手元の動きに合わせて方向も変わりますし、すき間掃除も得意な壁ピタ設計です。
日立と同じで、細かい取り回しは優れます。
付属品は、丸ブラシ・隙間ノズル・2WAYワイパーです。
24年からふとんブラシが省略で、2WAYワイパーが付属です。
ようするに、吸引力で市販のワイパーを吸い付けて、フローリングシートを使うという発想です。
ただ、これだと力が入らないですし、「前進かけ」しかできませんし、限りあるバッテリーも減るので、短命に終わるタイプのアクセサリーに思います。
センサーは、床面見極めセンサー Plusです。
じゅうたんなどやフローリングなど床質を検知して回転数・強弱を自動調整する方式です。
他社のゴミ量センサー型だとこうしたLED表示は(ゴミが見えないので)標準装備ですが、床面検知センサーだと珍しいです。ただ「必要か」と言われると微妙です。
モーター音の違いで「働いたな」と分かるからです。見やすい場所にあるわけでもないので、なんのために付けたのがイマイチ分かりません。
バッテリー持続時間は、自動運転で最大20分です。
標準は、30分ですが、実際的に「弱運転」で、フローリング用としても弱めです。
強運転の持続時間は8分です。
他社もですが、軽量機だと、「毛の長いじゅうたん」ばかりのご家庭だと厳しいといえるのは、この部分もあります。
着脱式リチウムイオンバッテリー 41479045
¥14,100 楽天市場 (4/14執筆時)
バッテリー充電時間は、約2.5時間で満充電となります。
十分な水準でしょう。なお、バッテリーは取り外した状態でも充電可能です。
保守部品扱いですが、ネットなら売っています。
サイクロンは、強力仕様です。
ゴミを圧縮するトルネードプレスが採用されます。ゴミを1/4まで圧縮するので、ダストカップが有効利用できるほか、ゴミ捨ても楽です。
本機も、それなりの量が吸えそうです。
その上で、東芝は、サイクロン自体にブリーツフィルタがないフィルターレスです。
パナソニック・ダイソンなどの仕様と同じですが、日立・シャープ機などは不採用ですので、ワンポイントです。
この仕様の場合、メンテが楽です。また、ゴミ(ほこり)が溜まっても、吸引力が持続するの部分でも評価できます。
なお、完全にフィルターがないわけではなく、排気清浄フィルターがあります。ただ、これはメンテが楽で、洗えって繰り返し使えますので、。相対的にメンテが楽で、消耗品コストが低いのには変わりません。
本体の収納は、充電台が付属します。
直立での充電に対応できるほか、はめ込み式の中棒を外すことでハンディ充電にも対応します。
屈まずに全てのアクセサリーが収納できる構造である点も、同社は売りとします。
一方、掃除途中で壁に立て掛けても安定する構造ですが、本機だけで自立はしません。
清潔性は、サイクロンの機構が全部が丸洗いできる点で配慮があります。
また、ダストカップも、粉ゴミが舞い上がらない構造を採用するなど工夫が多いです。
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以上、東芝のVC-CLX73の紹介でした。
若干バッテリー持続時間の部分が課題に思いますが、モーターやサイクロン機構は評価できる部分で、しっかりじゅうたんでも吸ってくれそうです。メンテ性も良く、清潔性の部分も評価できます。
しかし、2024年機はヘッド植毛の寿命が懸念材料です。アクセサリーの実用度も、日立に比べると、やや劣るように思います。自走式ながら、重さを増したのもマイナスです。
ただ、他社との値段差次第ですが、2023年機ならばおすすめできる感じです。
1-3・【強力】シャープの掃除機の比較
つづいて、日本のシャープの強力タイプとなるRACTIVE Air POWERシリーズです。
同社の場合、軽量性のほか、バッテリー部分の仕様に強い個性があります。
【2024年8月発売】(ホワイトとブラック)
7・シャープ RACTIVE Air POWER EC-SR10-W
8・シャープ RACTIVE Air POWER EC-SR10-B
¥58,379 楽天市場 (4/14執筆時)
【2023年発売】(ホワイトとブラック)
9・シャープ RACTIVE Air POWER EC-SR9-W
9・シャープ RACTIVE Air POWER EC-SR9-B
¥46,800 楽天市場 (4/14執筆時)
重さ:1700グラム
定格電圧:25.2V
吸い込み仕事率:
標準駆動時間:35分
集塵方式:サイクロン式
ヘッド:自走式
センサー:床面検知
充電時間: 100分
EC-SR9は、シャープのRACTIVE Air POWERシリーズの最上位機です。
複数の旧機種が残ります。
2023年機は、スティックの上段に白色LEDライトが省略です。
ただ、後に見る日立やダイソンと違いヘッド部ではないので、普通の掃除の際にすき間を照らすことはできません。
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結論的にいえば、現在手に入る機種では、2023年機が費用対効果が高いと言えます。
あとは、同じです。以下、新機種をベースに説明していきます。
重さは、1700グラムです。
明示的に「カーペット対応」を表明する機種としては、最軽量クラスの1つです。
モーター・パイプほかの構造の見直しでの軽量しています。
吸引力は、非公開です。
しかし、定格電圧25.2Vですので、日立のじゅうたん用と同等のパワフルと推定してよい製品です。
ただ、2021年機以降は、高出力モーター搭載で、じゅうたんに対応します。
3世代前の2019年機もじゅうたん対応機でした。それに比べて、強モードで40%強力ですので、この部分で問題はより感じにくいでしょう。
なお、シャープの場合、サイクロンは多気筒式ではないです。
ゴミ分離は、ダイソンほか、他社に負けます。
静音性は、シャープは配慮した開発です。
吸引部に遮音にかんする複数の工夫があります。
騒音値は、最大60dBです。実感音て12.4SONEです。
いずれも「カーペット対応」水準の製品としてはかなり静かで、耳障りな音がしにくいと言えます。
後ほど見る、ダイソンは(パワー競争が一段落したあと)静音化を強化してきました。
同社もその流れと同じ方向での進化と言えます。
掃除機のヘッドは、パワフルスリムヘッドと言う名前で、自走式ヘッドです。
2022年機からは、ヘッドの隅までブラシを拡げることで、壁ぎわの吸引力を高めています。
最近の各社のトレンドである「毛絡みしにくいブラシ」も採用されます(からみにく〜いブラシ)。
サイクロン分離方式は、ただし、ゴミの圧縮機能を持たないものです。
とはいえ、ゴミは外してからボタンを押すだけで1アクションで捨てられます(そこポイ)。
一方、東芝と違って、サイクロンはフィルターレスではないです。
ゴミが溜まると吸引力が多少落ちるのと、ブリーツフィルタのメンテが(たまに)必要になります。ただ、さほど面倒ではないです。
センサーは、日立・東芝と同じで、床面検知センサーです。
圧の変化でじゅうたんを検知すると、自動でパワーを上げてくれます。
床面検知センサー連動の自動運転を利用する場合、平均35分の稼動となります。
繰り返し述べているように、センサーは一長一短があります。
ただ、じゅうたんとフローリングが同じ部屋に「半々」ほどならば、いちいちスイッチで切り替えなくても、パワーを上げてくれる床面検知センサーは悪くないと思います。
その場合、フローリング走行は「自動で静かに」できるわけですし、この部分でも、本機の静音性は強調できるでしょう。
バッテリー持続時間は、センサー利用の自動運転で最大35分です。
他社と比べて平均より少し長めで、日立に匹敵します。
運転強度は低い方から、標準(45分)、自動(35分)、強(15分)です。
シャープの場合、標準は、自動より弱いモードを意味しており、フローリングやカーテンなどに用途は限定されます。
その点で、一般的利用においては自動の「35分」が目安です。ただ、強運転でも15分の持続ですし、バッテリー面では結構優秀と言えます。
そのほか、強ボタン長押しで、「フルパワー(ブースト)」も可能です。
また、シャープの場合、モニター上で残りの運転時間表示も可能です。これができるのは、本機を除けば、ダイソンの高級機ほどでしょう。
【25.2V・2500mAh】
SHARP バッテリー BY-7SC25
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バッテリー充電時間は、100分です。
容量の割に、かなり短時間で充電できるのも本機の売りです。
バッテリーは取り外して充電できるため、別売バッテリーを購入して、交換しながら使うという使用法が可能です。
バッテリーは2023年に型番が変更になりました。ただ、確認したところ、新旧とも同じバッテリーです。
本体の収納は、取り立てて革新的でもないですが、「ちょいかけフック」があり、自立して置いておきやすい構造です。
専用のスタンド台も付属します。
付属品は、ヘッド内蔵で外すだけで利用できる「スグトルブラシ」が便利です。
ちょっと掃除したい場合、脚で押さえて手元レバーを引くだけで、ヘッドが外れ、ブラシが使えるからです。ハンディノズルとはたきノズルも装備されます。
非自走式ながら、ベッド・ソファ用の「コンパクトふとん掃除ヘッド」も付くので、日立などと比べても「豪華」です。
使い勝手の部分では、足で押さえながらの手元スイッチで、ハンディ(あるいは、すき間掃除)への転換が容易な構造は言及に値します。
また、取り外したヘッド(あるいはパイプ付きヘッド)が自立する構造です。そのため、利用後、床掃除に「すばやく戻れる」ようになりました(新スグトル構造)。
これはシンプルなようでいて、かなり便利な進化に思えます。
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以上、シャープのRACTIVE Air POWERの最上位機の紹介した。
高出力新型モーターの採用と新型ヘッド形状「じゅうたん対応」をしっかり表明する製品です。また、じゅうたん対応機としては軽量ですが、素材面で「軽い理由」はしっかりとありますし、実際、よく吸います。
試しましたが、値段相応の機能は期待して良いです。少なくとも、「畳や毛の短めのじゅうたん」ならば、全く問題ないです。また、バッテリーは複数あった方が良いものの、運転強度を上げれば「毛の長いじゅうたん」でもいけそうでした。
しかし、その用途で利用する家庭用の「メイン機」と考える場合、ゴミ箱容量が小さく圧縮機能を持たない点は、ややネックに思えます。
吸引もダイソンの(2kgを超える)強力タイプと比べれば、差があります。
それらの点で言えば、メイン機というよりも、「家庭用のサブ機」として、じゅうたんにも強力に対応したい!という方に向く機種だと思います。
電磁残量が「時間」で示されるのも良いところです。
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このほか、シャープの「じゅうたん対応」クラスは下位機がいくつかあります。
順番にみておきます。
【2024年8月発売】
10・シャープ RACTIVE Air POWER EC-PR10-B
¥58,000 楽天市場 (4/14執筆時)
【2023年8月発売】
11・シャープ RACTIVE Air POWER EC-PR9-B
¥38,750 楽天市場 (4/14執筆時)
重さ:1600グラム
定格電圧:25.2V
吸い込み仕事率:
標準駆動時間:28分
集塵方式:サイクロン式
ヘッド:自走式
センサー:床面検知
充電時間: 100分
第1に、 EC-PR10です。
先ほどの機種の下位機です。
旧機が残りますが、こちらも「どこでもライト」の有無です。なくても良いと思います。
こちらの場合も、静音化技術は採用ですが、上位機と仕様が違います。
そのため、デシベル値で、64dB、SONE値で17.3です。つまり、上位機の型落ち(2021年機)より多少(約13%)静かなレベルになります。
そのほか、標準搭載のバッテリー容量が小さいので、標準駆動時間が28分と20%ほど短くなります。また、充電規格は共通ですが、電池の残量メーターがないです。
そのほか、ダストカップが0.2Lと小さくなるほか、ゴミ捨て方法が先述の「スルッとポイ」になる点、残りの運転時間表示がない(給電督促のみ)であるのが、目立つ違いです。
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結論的にいえば、シャープの場合、上位機の型落ちが比較的長く残ります。
こちらも型落ちは安めですが、基本的にはそちらが良いように思います。
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【2022年8月発売】
(ホワイト)
12・シャープ RACTIVE Air POWER EC-HR8-W
¥37,480 楽天市場 (4/14執筆時)
(ブラック)
13・シャープ RACTIVE Air POWER EC-HR8-B
¥40,099 Amazon.co.jp (4/14執筆時)
【2020年8月発売】(ピンク・ゴールド)
14・シャープ RACTIVE Air POWER EC-HR7-T
15・シャープ RACTIVE Air POWER EC-HR7-P
¥38,765 楽天市場 (4/14執筆時)
重さ:1400グラム
定格電圧:25.2V
吸い込み仕事率:
標準駆動時間:35分
集塵方式:サイクロン式
ヘッド:自走式
センサー:床面検知
充電時間: 100分
このほか、今回の1.5kg以上という基準を超えて軽量になるのですが、本機の下位機も強力タイプに分類できます。
新旧両機種ありますが、違いは、1つ上で書いた新スグトル構造の採用と、ヘッドの若干の改良です。一方、静音化については、本機は新機種でも施されません。
一方、上位機とはモーターの種類が違う点で吸引力において差があります。
その上で、ヘッドの部分のからみにくい構造は上位機と同じですが、サイクロン部分のそれは省略です。
ゴミ捨ても2アクション必要な旧式で、アクセサリ類も、ふとん用ヘッド、はたきノズルなどが省略となります。残りの運転時間表示もありません。
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結論的にいえば、本機は、軽めですが、(モーターに差がある以上)毛の短いカーペットや畳向きの軽量型と、フローリング専用型との中間的な位置づけと言えます。
今回の比較基準だと、中途半端感はあります。
1-4・【強力】パナソニックの掃除機の比較
ここからは、パナソニックのコードレス掃除機を比較してきます。
言わずと知れた日本の総合家電メーカーで、強力タイプのコードレスも多くの展開があります。
【2021年10月発売】
【上位機種】
16・パナソニック MC-SB85K-H
16・パナソニック MC-SB85K-J
¥35,153 Amazon.co.jp (4/14執筆時)
【下位機種】
17・パナソニック MC-SB65J-HC
¥36,000 Amazon.co.jp (4/14執筆時)
重さ:2000グラム
定格電圧:21.6V
吸い込み仕事率: 150W
標準駆動時間:28分
集塵方式:サイクロン式
ヘッド:自走式
センサー:ゴミ量(高感度)
充電時間: 3時間
パワーコードレス MC-SB85Kは、パナソニックのコードレス掃除機です。
上位機と下位機種があります。
機能差は、後述するように、ブラシ部分の性能と付属アクセサリーの部分です。
ブラシは本機の大きな特長ですから、選ぶならば上位機が良いかと思います。
掃除機の重さは、2000グラムです。
他社機より多少ですが、重め水準です。
吸引力は、仕事率がの公開があり150Wです。
定格電圧も21.6Vです。
2kg以下の機種としては、かなり強力です。
ダイソンの(軽量でない)最上位機ほどの吸引力は期待できないものの、国内他社には負けない水準で、実際、強く吸います。
気筒数は、2段階式の7気筒です。
一次分離と二次分離があるW構造であるのが他社に比べての特長です。
掃除機のヘッドは、自走式です。
新型の「からまないブラシ」も採用します。
写真にあるように、円錐型ブラシが中心を境にダブルで搭載される不思議な構造です。これにより、ローラーへの「毛がらみ」という不快な現象が劇的に減る構造です。
ロボット型掃除機の技術を応用したものでしょう。特にペットを飼われている方には有利です。
その上で、2世代前のトレンドといえる「ふき掃除」を再現する機能、1世代前のトレンドである、壁際のゴミを撮る「ガバとり機能」も省略せず搭載しています。
最新トレンド(毛絡み防止)を搭載する際、前のトレンドの機能はなくなることもありますが、律儀に搭載しており評価できます。
一方、下位機種は、自走式ながら、これらの構造がない「特殊加工ローラー採用ノズル」です。
ローラー部分に絡み防止の工夫はありますが、あまりオススメしません。
付属品は、ふとん清潔ノズルとすき間掃除やサッシなどに利用するブラシ付きすき間ノズルが1本です。
上位機は、ペタすき間ノズルも加わります。
とくに、ふとん清掃ノズルは、叩き出しに対応します。
ベッドには、ダしっかりしたモーターヘッドの製品が良いとは思います。ただ、布団を叩いてホコリを出すことを「伝統」とする和ふとんには、このタイプも「あり」です。
ペタすき間ノズルも、テレビ台など静電気のまとわりつきやすい場所の掃除にも便利な形状です。
掃除機のセンサーは、パナソニックは、ゴミ量センサー(クリーンセンサー)が搭載です。
ダイソン機の場合高級機だけですが、この値段の機種に搭載される点は魅力でしょう。20μmまで補足できる精度ですし、掃除機としては「高感度なセンサー」と言えます。
ゴミが吸入していることを知らせるセンサーが搭載される場合、ハウスダストの取り残しがないです。
オートモードの際、ゴミ量センサーを使って、ゴミが多い場所だと、吸引力を上げます。
一方、床面検知センサーはないので、じゅうたんを検知した時、自動で吸引力が上がるわけではないです。
パナソニックは、ゴミ量センサーが高感度なので、(センサーを全面的に信頼できる方は)それで良いと感じるかもしれません。ただ、毛の長いじゅうたんは、強運転状態でないと、底のゴミは吸いにくいのも事実です。
バッテリー持続時間は、自動運転で、自走モーターを利用した際に、最大28分です。
パナソニックは(ゴミ量センサーで勝手に強弱を調整するオートが標準です。その点で、他社機とスペックが比べにくいですが、最近の平均値はキープしている感じです。
ただし、運転強度は、3段階(オート・ロング・ハイ)で、強運転だと6分です。
150Wの仕事率で運転できる時間に限りはあるでしょう。ボタンは、ユニバーサルデザインで、日本語での説明がないスッキリとしたデザインです。
バ ッテリー充電時間も、3時間です。
サイクロン分離方式は、こちらもゴミの圧縮機能を持たないものです。
ただ、ゴミ捨ては楽です。その上で「フィルターレスサイクロン」なので、東芝同様、フィルターの手入れは1箇所で済みます。
遠心分離ユニットを含めて、水洗いできるため、清潔性への配慮も良いです。
本体の収納は、壁工事不要で、壁掛けで安定する構造を採用します。
スタンドなどが不要な点も、日本家屋向きです。
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以上、パナソニックの MC-SB85K-の紹介でした。
モーターの強さが十分担保される上で、多気筒式の機種です。多少毛の長いじゅうたんでも十分に「吸う」でしょう。多少重め水準であるかわりに、吸う力はありました。
ただ、バッテリー持続時間の短さ(強6分)の問題があるので、「毛の長いじゅうたん」対応のメイン機にできるとまでは言えません。
とくに、静音性への配慮が少ない(63sB-69dB)部分は、他社に比べると弱点です。
しかし、短時間、狭いスペースならば、他の国産機よりパワフルなのは確かです。
ヘッドも「毛がらみ防止」「壁ぎわ対応」「ふき掃除」という各世代のトレンドを省略せずに搭載してきたのが良い部分です。
値段も加減があるため、室内にペットを飼っているご家庭には、パワー・毛絡み防止・ゴミセンサーの相乗効果で、相性が良さそうです。
最終的なおすすめは、最後に改めて考えます。
【2024年3月発売】
18・パナソニック MC-NX700K-W
¥65,160 Amazon.co.jp (4/14執筆時)
重さ:2000グラム
定格電圧:21.6V
吸い込み仕事率:
標準駆動時間:28分
集塵方式:カプセル式
ヘッド: 自走式
センサー:ゴミ量(高感度)
充電時間:3時間
MC-NX700Kも、パナソニックのコードレス掃除機です。
最近増えてきた、ゴミ収集ステーション付きの製品です。
重さは、2kgです。
吸引力は、一方、仕事率の情報はないです。
ただ、21.5Vの小型・軽量ハイパワーモーター(21.5V)採用で、ある程度の「じゅうたん対応力」は示唆がある製品です。
掃除機のヘッドは、自走式です。
また、2020年からパナソニックのいくつかの掃除機に導入された新型の「からまないブラシ」を採用します。
写真にあるように、円錐型ブラシが中心を境にダブルで搭載される不思議な構造です。これにより、ローラーへの「毛がらみ」という不快な現象が劇的に減る構造です。
ロボット型掃除機の技術を応用したものでしょうが、特にペットを飼われている方には有利です。
その上で、2世代前のトレンドといえる「ふき掃除」を再現する機能、1世代前のトレンドである、壁際のゴミを撮る「ガバとり機能」も省略せず搭載しています。
モーター部分で、フローリングようと言えますが、その範疇で言えば、綺麗にできると言えます。
一方、フローリングに利用する際の「ふき掃除」機能は、強化(現代化)されてます。
図のように、イオンプレートを利用して、帯電したハウスダストなどを引き剥がし、吸引力を高めるという工夫です。同社によれば、「フローリングの菌までふき掃除」できるとされます。
掃除機のセンサーは、本機も、高感度のゴミ量センサーが搭載です。
最大運転時間は、ゴミ量センサーを使うオート運転(=標準)で28分です。
1回20分だと少し短いと感じる方向きですが、絨緞ばかりだと強運転になるので、他機同様に短いでしょう。
本体の収納は、ダストボックスとの共通スタンドが付属です。
先述のように、本機はゴミ収集ステーション仕様です
ステーションにゴミ捨てがあり、掃除終了後に、ゴミを本体に吸いこむ構造です。
ロボット掃除機の上位機で見られる方式をスティック型に応用した感じです。
紙パック(S型) AMC-U2 10枚
¥784 Amazon.co.jp (4/14執筆時)
同じタイプを後からだしたシャープ同様に、ステーションは紙パック集塵です。
ゴミに触らず捨てられる点を含めて、基本的なシステムは同じと言えます。
一方、消耗品となる紙パックは、パナソニックは以前から販売のあるタイプの流用であり安めです。1年使ってだいたい600円で収まる水準です。
清潔性も、同社のマイナスイオン技術(ナノイーX)を内部に放射する仕組みで、消臭の配慮もなします。密閉空間なので、効果は期待できます。
正直、この仕組みは目の付け所がよく、軽量化に寄与するほか、スティックを細くできるという意味で、デザイン家電としても優れていると言えます。
静音性は、ステーション型の場合きになりますが、64dBという値です。
ドッグ吸引時は最大69dBですし、あまり静かではないです。
付属品は、下隙間ノズルほか、ふとん清潔ノズルが付属です。
ふとん用は、モーターヘッドではないので、吸引力を重視したタイプではないですが、(ベッドではなく)布団の場合、吸い付きすぎるのも問題なので、個人的にはこの仕様で問題ないと感じます。
お馴染みの「ふとん叩き」の機能も再現されています。
あとは、ステーション利用時のゴミ吸引の騒音が若干大きな点を除けば同じです。
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以上、パナソニック MC-NS10K の紹介でした。
良かれ悪しかれ、ステーションが欲しい方向けです。
他社にもこのタイプがありますが、吸引力やヘッドの工夫は、あるいは、ナノイーを利用したステーションの消臭面の工夫はパナソニックが特に優れるように思います。
一方、掃除機利用時やステーションへの吸引時の騒音や、バッテリー充電時間は、課題です。
一長一短ですが、本機の場合、本体部分の重さはやはりネックに思えます。
構造的に難しいのかもしれませんが、バッテリー自体を簡単に交換して持続できる方式のほうが、(軽さを尊ぶ)日本市場には合う気がします。
次回に続く!
強力なコードレス掃除機のおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、強力なコードレスの掃除機の比較の1回目記事でした。
しかし、記事はまだまだ「続き」ます。
2・強力なコードレス掃除機の比較 (2)
2-1:パナソニック 2 〈日本〉
2-2:三菱電機〈日本〉
2-3:アイリスオーヤマ〈日本〉
2-4:バルミューダ〈日本〉
3・強力なコードレス掃除機の比較 (3)
3-1:ダイソン〈英国〉
4・強力なコードレス掃除機の比較 (4)
4-1:シャーク〈米国〉
4-2:Tineco〈中国〉
4-3:ケルヒャー〈ドイツ〉
4-4:AQUA〈日本〉
5・おすすめコードレス掃除機
5-1:おすすめ機種の提案【結論】
続く、2回目記事(こちら )では、パナソニックの残りの製品をみたあと、他の日本企業のコードレス掃除機をみていきます。
吸引力の強さ ★★★★★
バッテリー量 ★★★★★
掃除機の軽さ ★★★★★
ヘッドの性能 ★★★★★
センサー性能 ★★★★★
ゴミ箱のサイズ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最後の「結論編」(こちら)では、全てのコードレス掃除機について、上表のようなポイントから、Atlasのおすすめ機種!を提案していきます。
引き続きよろしくお願いします。
2回目記事は→こちら