【今回レビューする内容】2024年 ダイソンのファンレス空調家電の性能とおすすめ:羽根のない扇風機・エアマルチプライアー ファンヒーター暖房 交換用フィルターや静かさ・静音性の違い・評価・口コミランキング
【比較する製品型番】ダイソンクール AM07 AM07DC-IB テーブルファン AM06 DC 30 WS IB Dyson Pure Cool DP04 WS N IB Pure Cool Me BP01 WS GC Pure Cool TP04 WS IB Pure Cool TP00 TP 00 WS IB Dyson Purifier Cool Gen1 TP10 WW Dyson Purifier Cool Formaldehyde TP09 NG hot + Cool AM09 IB WN Pure hot + Cool Pure hot and Cool Link HP03 Pure hot and Cool HP00 IS N Pure Humidify+Cool PH01 WS Dyson Purifier Cool TP07 WS TP07 SB Dyson Purifier Hot + Cool HP07SB HP07WS Dyson Purifier Hot + Cool Gen1 HP10 WW Dyson Pure Humidify+Cool PH04WG N PH03WS PH03BN Dyson Purifier Cool Autoreact TP7A WN Purifier Hot + Cool HP09 WG Dyson Purifier Big+Quiet Formaldehyde BP03 NB Big+Quiet BP02 WS Hot+Cool AM09 N AM09 WN
今回のお題
ダイソンの空調家電のおすすめはどの機種?
どもAtlasです。
今日は、2024年9月現在、最新のダイソンのタワーファン型空調家電を比較します。
いろいろなタイプの「ハイブリッド」がありますが、現行品は(Atlasが知っている限り)全機種を見ています。
1・ダイソンの空調家電の比較(1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:送風専用
1-3:空気清浄
1-4:暖房+空気清浄
2・ダイソンの空調家電の比較 (2)
2-1:加湿+空気清浄
2-2:最終的なおすすめの提案【結論】
今回は、はじめに全機種に共通する「選び方の基本」を説明します。
そのあと、タイプ別にわけながら、同社の製品を順番に比較していくという構成にしまいた。
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風の強さ ★★★★★
風の拡散性 ★★★★★
首振り機能 ★★★★★
静音性の良さ ★★★★★
ハイブリッド性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
最後の「結論」では、上表の様なポイントから、予算別・目的別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。
よろしくお願いします。
なお、ヘッドホン型は(さすがにこの記事にいれると変なので)【Dyson Zone空気清浄ヘッドホンの比較】として、別記事で触れています。
1-1・ダイソン空調の選び方の基本
はじめに ダイソン空調の「選び方の基本」からです。
いろいろなタイプがありますが、どの製品も基本となるのは送風機能です。
この部分の性能の説明を中心にしながら、各機で共通する技術的な特長を、以下で、あらかじめ確認していきます。
1・風力と風質
第1に、風力と風質についてです。
ダイソン製品をみると、はじめに目に飛び込むのは、特徴的な本体の形状でしょう。
これは、ファンを無くして安全性に配慮するだけでなく、扇風機では出しにくい独特の風質を作り出すためでもあります。
上図のように、ダイソンの空調家電は、モーターは下部に配置されています。
このモーターで空気を上げて、リングの内周の細い切れ目から、風を円形に出しています。
円形の気流は、周囲の気流を巻き込む「コアンダ効果」を得られます。
そのため、モーターを経由した風の15倍の風量が、前方に飛び出していきます。
得られる風質は、波やムラのない、風のような直風です。
一般的な扇風機に比べると、ムラをあえて生じさせない風質にしています。
風質の好みは、人それぞれあるでしょう。
しかし、「窓を開けた瞬間」のような「風圧のある気持ちの良い風」を得やすいのは、ダイソンの空条家電の大きな利点です。
他社にも「コアンダ効果」を利用する空調はありますが、この部分でダイソンに追いついていません。
2・稼働時の静音性
第2に、静音性についてです。
DCモーター(交流)は、ファンに使う場合、従来のACモーター(直流)に比べて、音が静かで、就寝時など使いやすいのが良い部分です。
ダイソンも、2009年登場の初号機からDCモーターを採用してきました。
しかし、発売当初に限って言えば、「ACモーター機以上にうるさい」と、一部雑誌などで「酷評」されました。
とくに、日本市場では「静音性」が求められることもあり、ダイソンはその後の崇伝で、この部分を大きく改良しました。
現世代の製品は、ヘルムホルツ式空洞という技術が使われます。
本体内に設けられた空洞で、1000ヘルツ前後の耳障りな音を中和する技術です。
旧モデルは、騒音値(○○デシベル)はメーカー非公表でした。
しかし、現在はどの機種も、最小の騒音値を上げるようになっています。
ファンだけのモデルの場合、最小風速において、デスク型で22.7dB(デシベル)、タワー型でも27.3dBという数値です。
22.7dBは、かなり静かなレベルです。
にもかかわらず、微風はしっかり感じられます。
公平を期して言えば、このブログの【DCモーター搭載の扇風機の比較記事 】で説明した他社機は、16dBで、風を感じられるものがあるので、最高ではないです。
しかし、それでも、先ほど書いたような風質を得られつつ寝室などで使えるレベルと評価できます。
3・適用畳数について
第3に、適用畳数についてです。
上表は、同社の空調家電の「最上位機」の適用畳数を示したものです。
送風機能は、タワー型形状のモデルは、15.6m3/分です。
扇風機クラスの風量ですので、広めのリビングでも「問題なく」に使えます。
ただし、空気清浄・暖房・加湿機能に関わる能力は別です。
それぞれの効果を発揮する「適用畳数」に限界があります。
以下、「ざっくりと」ですが、解説しておきます。
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第1に、空気清浄機能は、12畳のリビングだと、花粉を取り切るのに30分かかります。
実際的には、8畳前後までに向きます。
第2に、暖房機能は、メインには恐らくできないご家庭が多いでしょう。
その点で言えば、スポット暖房(補助暖房)の水準です。
第3に、加湿機能も、広いリビングだと適湿にしにくいです。
いずれも「ハイブリッド」で便利ですが、それゆえの限界もああります。
それを理解してご自宅に合うモデルを選ぶのがよいです。
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というわけで、ダイソン空調家電の選び方の基本の紹介でした。
こうした部分をふまえつつ、具体的な製品を比較していきます。
1-2・送風専用モデル
はじめに、単純に「送風」だけする、いわゆる「扇風機タイプ」の製品からです。
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なお、以下の本文では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【2014年発売】(季節製品)
1・Dyson AM07 DC WS ダイソンクール
¥43,500 楽天市場 (9/28執筆時)
2・Dyson AM07 ダイソンクール
¥31,999 Amazon.co.jp (9/28執筆時)
風の強さ:リビング向け
空気浄化速度:
暖房能力:
加湿機能:
スイング:対応
センサー:
騒音値:24dB-
ネットワーク:
AM07「ダイソンクール」は、ダンソン機の「元祖」となるモデルの「後継機」です。
あらかじめ断っておくと、ダイソンはこの機種のような「扇風機(送風機能)だけのタイプ」は、「生産終了」しています。
ただ、「季節限定(夏)」で、一定数入荷があるようです。
価格は入荷状況によるため、後ほど紹介する「ハイブリッド家電」化した上位機よりも、本体価格が割高な時期もあるので、注意は必要です。
操作パネルは、以上のようなシンプルなものです。
リモコンも付属です。
本体サイズは、縦横23cmで高さ100cmです。
【タワーファンの比較記事】で書いたような他社モデルと同じほどスリムです。
本体の風量は、リビング全体をカバーできる10M級の風を出せます。
首振り機能は、搭載です。
ただ、最近の上位機と異なり、360度近い首振りは非対応で、角度調整もできません。
静音性は、最小運転時に24dBです。
「最大運転時の騒音値」は非公開です。
ただ、先述のヘルムホルツ式空洞の採用で、音はしますが不快な感じではないです。恐らく、(デシベルではなく)ソーン値で言えば、良い数字がでるのかと思います。
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以上、AM07「ダイソンクール」の紹介でした。
先述のように、「販売終了機」です。価格も割高傾向なので、Atlasとしては、後ほど紹介する「ハイブリッド家電化」した新型機を選ぶべきだと思います。
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【2014年発売】(季節製品)
3・Dyson テーブルファン AM06 DC 30 WS
¥(56,800) 楽天市場 (9/28執筆時)
4・Dyson テーブルファン AM06 DC 30 BN
¥(29,400) 楽天市場 (9/28執筆時)
風の強さ:小部屋向け
空気浄化速度:
暖房能力:
加湿機能:
スイング:対応
センサー:
騒音値::22.7dB-
ネットワーク:
なお、AM06「 テーブルファン」という下位機種があります。
生産終了というより(セール用のような形で)、楽天市場のダイソンショップなどで、不定期で売られる感じです。
量販店を含めて、初夏あたりだと在庫がわりとあります。2024年の夏もありました。
本体サイズは、55.2 x 35.6 x 14.7cmです。
かなり、設置性が良いタイプです。
静音性も、上で見たAM07と同じく「ヘルムホルツ空洞」を利用した第2世代ですので、静かです。首振り機能・リモコンなどもあります。
一方、送風できる幅や、首振り角度の面から言えば「個人用」なので、リビングで利用するなどの場合は、先ほどの機種が良いです。
ダイソンも、そのようなシーンでの利用を「おすすめ」しているとも言えます。
1-3・空気清浄機能付きモデル
続いて、送風機能にプラスして空気清浄機能も付いたモデルです。
【2018年発売】青:Cool DP04 IBは終売
5・Dyson Pure Cool DP04 WS N
¥32,173 楽天市場 (9/28執筆時)
風の強さ:リビング・小部屋向け
空気浄化速度:8畳/30分
暖房能力:
加湿機能:
スイング:350度
センサー:ニオイ・ほこり
騒音値: 25.5dB-52dB
ネットワーク:Wi-Fi
DP04は、 Dyson Pure Coolの「第3世代」となる製品です。
元は、2016年に登場したシリーズです。
ブルーは、ダイソン直販の限定色でしたが、執筆時現在、在庫はないです。
本体サイズは、縦35.2 ×横22.3cmで高さ70cm程です。
こちらも、小型のテーブルファンタイプの設計です。
本機の特長は、扇風機と空清機の機能を併せ持ち、花粉やハウズダストを取り除ける空調家電となります。
色々思いつきますね。
ホコリフィルターは、捕捉率の点で、現状最高性能といえるHEPAフィルターを採用します。
そのため、花粉やハウスダストには高度にに対応できます。
ニオイフィルターは、活性炭フィルタを利用します。
こちらは、「食べ物・ペット臭」をとるものですが、ダイソンの場合、VOCガス(排気ガス)などにも対応します。
【PH04/HP07/TP07/PH01/TP04/DP04/HP04】
ダイソン 5025 155 059067
¥7,470 楽天市場 (9/28執筆時)
交換フィルターは、1年ごとに交換するタイプです。
他社機の場合、10年保つフィルターを搭載するタイプもあることを考えると、ダイソンのランニングコストは必ずしも高くはないです。
大きなゴミを越すプレフィルターもない構造なので、実際、長持ちはしないでしょう。
なお、旧製品はホコリとニオイのフィルタが別売でしたが、現在は一体型がDP04対応です。
除去に要する時間は、花粉を取り切るまで8畳で30分です。
こちらも、他社の空清機と比べてあまり優秀ではありません。
適用畳数は、12畳です。
最大36畳まで対応とされますが、空気清浄機の場合、30分で取り切れる面積で考えるのが普通です。
空気の汚れに応じた自動運転は、対応です。
搭載されるセンサーは、VOCニオイセンサーとほこりセンサーです。
上図の様な一般的な空清機と同じく、「ほこりセンサー」と「ニオイセンサー」がダブルで搭載されます。
そのため、ニオイだけでなく、花粉やダストなどの状況も監視できます。
なお、このブログでは、【おすすめ空気清浄機の比較記事】を書いています。この側面で、Dyson Pure Coolと比較してみたい方は、ぜひご覧ください。
ネットワーク機能は、この機種のもうひとつの魅力です。
本体がスマホアプリ(iPhone/Android)で操作できるほか、空気の汚染状況についても、スマホでモニタリング可能だからです。いわゆるIOT家電です。
扇風機としては、この機種は、「第3世代」ということで静音性に磨きがかかり、最小運転音が、クラス最高性能といえる16.3デシベルです。
首振り機能も、このシリーズについては350度の回転に対応します。
また、45°・90°・180°と段階的に設定もできるので、設置場所の柔軟度が高いです。
そのほか、ナイトモードを搭載し、操作部のLED照明をオフにできる点など、寝室用としてよりパワーアップしています。
一方、夏以外の時期については、左図のように風を正面に送らないディフューズドモードで清浄運転できるため、割と便利に年中使える仕様です。
静音性は、最小値で25.5dB、最大運転時で、52dBです。
最大運転時だと扇風機の強運転と同程度ですので、そこそこ音はするでしょう。
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以上、Dyson Pure Cool LinK テーブルファンの紹介でした。
空清機能とのコラボは、率直に「正常進化」だと思いました。
ただ、【空気清浄機の比較記事】で取り上げたような専門機に比べると、除去速度の面で及ばない面もあるため、今後のブラッシュアップに期待です。
【上位機】
(現行機:2021年発売)
6・ダイソン Dyson Purifier Cool TP07WS
¥44,790 楽天市場 (9/28執筆時)
7・ダイソン Dyson Purifier Cool TP07SB
¥42,780 楽天市場 (9/28執筆時)
(旧機:2018年発売)
8・Dyson Pure Cool TP04 WS
¥30,480 楽天市場 (9/28執筆時)
【中級機】(2022年発売)
9・Dyson Purifier Cool Autoreact TP7A WN
¥59,400 楽天市場 (9/28執筆時)
【下位機】(2024年発売)
10・Dyson Purifier Cool Gen1 TP10 WW
¥35,800 Amazon.co.jp (9/28執筆時)
【廉価版】(2017年発売)
11・Dyson Pure Cool TP00 TP 00 WS
11・Dyson Pure Cool TP00 TP 00 IB
¥18,680 楽天市場 (9/28執筆時)
風の強さ:リビング向け
空気浄化速度:8畳/22分
暖房能力:
加湿機能:
スイング:350度
センサー:ニオイ・高感度ほこり
騒音値: 26.3dB-47.4dB
ネットワーク:Wi-Fi
Dyson Purifier Cool TP07も、空気清浄機としての機能が付属するダイソンの空調家電です。
新旧含めて、複数機種があります。ややこしいのですが、機能性の高い製品から、低い製品の順で並べました、各機の違いをあらかじめ簡単に書いておきます。
TP07は、このシリーズの最上位モデルです。
こちらは、Wi-Fiを装備しつつ、センサー類の省略もない上位機です。
TP04は、2018年発売の旧機です。
こちらも、Wi-Fiも、センサーも完備しており、この部分ではTP07の次に良い機種です。
しかし、21年に風景量の改良がある前の世代で、風経路の気密性と、本体の静音性の部分でその後の機種に及びません。
大事な部分で差があります。おすすめしません。
TP7Aは、1グレード下の中級機です。
こちらは、Wi-Fi非搭載です。
そのため、スマホでの操作やモニタリングができません。
ただ、リモコンはつきますので、スマホ対応不要ならば選択肢にしてOKです。
TP10は、2024年に追加投入された、下から2番目の下位機です。
こちらも、Wi-Fi非搭載です。
ニオイセンサーも非装備です。VOCガスや二酸化窒素の状況表示、あるいは、検知による自動運転ができません。温湿度センサーも非搭載で、温湿度の表示もできません。
ニオイセンサーは「賢い」駆動に欠かせないため、こちらもおすすめできません。
風量もわずかに他機より弱めです。
TP00は、廉価版です。
センサーが、ホコリセンサーを含めて未搭載です。
風量が他機より弱い(空気清浄速度として9畳/30分)うえで、350度首振りに非対応です。
フィルターも旧型の別フィルターです。安い理由はあると言えますし、こちらはおすすめしません。
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結論的にいえば、空気清浄機として最重要といえるセンサーを完備するのはTP04とTP7Aだけです。
この2基から、スマホ対応の要不要で決めるのが良いでしょう。
あとは、だいたい同じなので、同時にみていきます。
本体サイズは、直径22cmで、高さ105cmです。
大きいですが、設置面積は、狭めですむので設置性は良いです。
350度の首振り機能をはじめとして、広いリビングのメイン機として利用できるサイズです。
扇風機としては、より広範囲に風を送れるという点で、タワーファンの特長がでています。
リビングでも無理なく使えます。
首振り機能も、ディフューズドモードも大型化していますが、搭載です。
静音性は、最大運転時(12畳/30分のパワー)で使う場合47.4dBです。
サイズ面の利点で、空気清浄運転の際の騒音は、小型機より静かと言えます。
一方、最小運転時では26.3dBなので、小型機には及ばない程度です。
寝室なら写真のように、少し離して広く送風するのが基本でしょう。
【PH04/HP07/TP07/PH01/TP04/DP04/HP04】
ダイソン 5025 155 059067
¥7,470 楽天市場 (9/28執筆時)
花粉除去に関する部分は、フィルターは、交換用フィルターやセンサーを含めて、基本的には先ほどのテーブルファンタイプと同じ性能です。
除去に要する時間は、8畳で22分(12畳で30分)です。
基本的には、先ほどの製品と同じ能力で、「大きいだけより速く綺麗にできる訳ではない」機種です。
ただ、大型化が無意味ではなく、扇風機として利用する場合に、風が広く送れる利点があります。
ネットワーク機能は、こちらも、スマホアプリ(iPhone/Android)で操作できる仕様です。
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以上、Dyson Purifier Cool TP07の紹介でした。
空清機能の面では、大型化の利点があまりない機種です。
この面だけの性能を期待するならば、小型で設置性がよい、Dyson Pure Cool LinK テーブルファンのほうが良いでしょう。
一方、風量が広範囲に出せるのは、タワーファンの特長ですから、扇風機としてリビングに置く場合は、こちらが選択肢となります。
【2023年発売】470332-01
12・Dyson Purifier Cool Formaldehyde TP09 NG
¥91,300 楽天市場(ダイソン) (9/28執筆時)
風の強さ:リビング向け
空気浄化速度:12畳/30分
暖房能力:
加湿機能:
スイング:350度
センサー:ニオイ・ほこり
騒音値: 29.3dB-48.0dB
ネットワーク:Wi-Fi
TP09 NG は、2023年に登場したのグレードの上位モデルです。
直販限定となります。
性能は一方、次の1点を除いて、先ほどの機種と同じです。
本機のみホルムアルデヒド(HCHO)検知センサーが搭載される点です。
PM2.5と同じく、ホルムアルデヒドも粒子です。
しかしホコリセンサーは高感度でも0.3μmあたりに検知限界があります。こちらは、その1500倍ほど細かいため、検知には専用センサーが必要です。
本機の場合、固体式の新型センサーを載せて検知できるようにしています。
一方、検知できても除去できないと仕方ないわけですが、本機は、フィルタの内装に酸化分解触媒フィルタを追加していて、その作用で分解する仕組みです。
触媒は自己再生型で消耗品ではなく、設計上の標準使用期間(10年)は使えるようです。酸化触媒を脱臭(ニオイ粒子)に使う例は見たことがありますが、この方向性での発想は、ダイソンが初めてかと思います。
あとは、静音性がごく僅か異なるだけです。
【PH04/HP07/TP07/PH01/TP04/DP04/HP04】
ダイソン 5025 155 059067
¥7,470 楽天市場 (9/28執筆時)
消耗品も同じです。
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結論的に言えば、ホルムアルデヒドの検知と対策に下位機種との差額分の「価値」を見いだせるか、がポイントになります。
個人的には、新築・改装時のいわゆるシックハウス症候群を思い浮かべました。その部分でいえば、新居に引っ越す際などには、選んでも良いかと思います。
もちろん、家中対策ができるわけでもないですが、例えば、子供部屋などに設置するなど、意義はあると思います。
【2023年発売】
【ホルムアルデヒド対応】
13・Dyson Purifier Big+Quiet Formaldehyde BP03 NB
¥126,500 楽天市場(ダイソン) (9/28執筆時)
【ホルムアルデヒド非対応】
14・Dyson Purifier Big+Quiet BP02 WS
¥98,840 楽天市場(ダイソン) (9/28執筆時)
風の強さ:デスクワーク向け
空気浄化速度:8畳/11分
暖房能力:
加湿機能:
スイング:0° 25° 50°
センサー:ニオイ・ほこり
騒音値: 21.7dB-42.7dB
ネットワーク:Wi-Fi
Dyson Purifier Big+Quiet Formaldehyde BP03も、ダイソンの空気清浄機です。
空気清浄機としては、先ほどの機種の上位機にあたります。
2機種ありますが、上位機のみホルムアルデヒドの検知と表示、分解処理に対応です。
先ほどみた、下位機の場合と同じ上下関係ですので、分かりやすいでしょう。
この部分の説明は重複になるので、先ほどの機種の説明をご覧ください。
サイズは、幅43.4cm×奥行41.5cm×高さ83.0cmです。
設置面積で言えば、下位機より存在感があります。
扇風機としては、同じく「コアンダ効果」を利用します。
しかし、吹き出し構造が特殊で、「細く強い直進風」を出すタイプになります(Dyson Core Flowテクノロジー)
2箇所の吹き出し口からでる風は強く、到達距離は10mです。
風量は、ただ、5.22㎣/分(毎秒87L)です。
先ほどみた従来タイプだと15.6㎣/分(毎秒270L)あたりでした。つまり、風は遠くまで飛ぶが、拡散性はさほどでもないという風質です。
その部分は、首振り機能(0° 25° 50°)で担保する方向性ですが、その角度もそう広いわけでもないです。
結論的にいえば、本機は、(扇風機のように)広範囲に強い風を行き渡らせて、リビングでみんなで涼む感じの風質ではないとは言えます。
ほどよく強い風を、限られた方向にだけ向けて使う感じです。
空清機として、HEPAフィルターを使用する本格仕様です。
浄化速度も、8畳を11分、27畳を30分と短時間で空気清浄ができます。
ここまでみた通常タイプかなり除去スピードが速いのはもちろん、(ファン型ではない)他社の高級空気清浄機にも比する値であり、ここはかなり優秀です。
【HEPA ほこり】 5年
HEPAフィルター (BP02/BP03用) 972132-01
¥17,600 楽天市場 (9/28執筆時)
【活性炭 におい】2年
活性炭フィルター (BP03用) 972133-03
¥12,100 楽天市場 (9/28執筆時)
フィルターも、筐体が太いので、専用のものが容易されます。
ホコリ用のHEPAフィルターと、ニオイ用の活性炭フィルターは別々です。
1年あたり9,570円(1日12時間運転)です。
つまり、通常タイプより寿命は長い一方、フィルターコストは、通常型より安いともいえない水準です。
静音性は、本機のポイントです。
最大でも42.7dBですので、ここは先述の特殊な空力のメリット性です。
最小で 21.7dBですし、夜にも向くでしょう。
そのほか、Wi-Fiを搭載し、スマホで操作ができる点、各社の音声AIサービスが利用できる点など、利便性の部分は、通常形の空気清浄機と同じです。
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以上、Dyson Purifier Big+Quiet Formaldehyde BP03の紹介でした。
あえてこの形状を選ぶ理由は、空気清浄速度の速さほか、静音性でしょう。この適応畳数の空気清浄機として言えば、42.7dBいうのは、他社機よりだいぶ「静か」ですので。 同社の通常タイプも静かな方ですが、さらに10%ほど数字が良いです。
その部分で言えば、夜間などでも強力に空気清浄を行いたい場合、ファン音が苦手な場合、選べる高級機に思えます。
1-4・暖房機能付きモデル
つづいて、送風機能のほか、冬場の「季節家電」的な要素も組み込まれた製品です。
【2014年発売】(青色AM09 IBは終売)
【白】
15・Dyson hot + Cool AM09 WN
¥38,800 楽天市場 (9/28執筆時)
【黒】
16・Dyson hot + Cool AM09BI N
¥38,843 楽天市場 (9/28執筆時)
風の強さ:小部屋・リビング向け
空気浄化速度:
暖房能力:1200W
加湿機能:
スイング:対応
センサー:
騒音値:30.9dB-50.8dB
ネットワーク:
Dyson hot + cool AM09は、2014年からラインナップに加えられた、ダイソンの「ハイブリッド送風機」です。
本体サイズは、縦横20cm×高さ60cm程で、小型機です。
本機の特長は、冬場の暖房機能を兼ね備える点です。
暖房機能としては、専門機に引けをとらない、1200Wの温風を電気で出せるため、冬にも活躍します。
適用畳数は、暖房能力として、コンクリートで8畳、木造で6畳程度です。
送風は、「ワイド送風」と「ポイント送風」に切り替え可能です。ただ、ワイド送風でも、リビング用のメイン機とには弱く、寝室などに向きます。
とはいえ、【セラミックファンヒーターの比較記事】で紹介した、一般的な電気ヒーター並のパワーは期待できます。
また、風が強いため、直風にあたっている状態では、普通のヒータよりだいぶ暖かいでしょう。
扇風機としては、上述の適用畳数内で利用する限りにおいて、下位機種タワーファンと同等の風圧を発揮します。
首振り機能も、搭載です。
静音性は、涼風モードで最小30.9dB、最大50.8dBです。
温風モードは、最小32.8dB、最大40.3dBです。
違いがあるのは、むろん、適切な風速が異なるからです。
数字で言えば、最大運転時の騒音は、どちらもうるさくないレベルです。
一方で、微風で利用する場合は、エアコンの弱運転ほどの稼働音と言えます。うるさくもないですが、静かでもないでしょう。
電気代は、強運転の場合、1時間あたり20-30円ほどです。
ただ、自動温度制御機能や、デジタル温度計をみながらの手動調整も可能です。
実際の電気代はさらに安いと思います。リモコンも付属しますし、やはり寝室などの暖房に便利です。
---
以上、Dyson hot + cool AM09 の紹介でした。
温風モードはファン付きの暖房器具と静音性も変わらず、適用畳数内で使うならば問題ないです。
一方、涼風モードで夏場に、静かに微風を出すのはさほど得意ではないと言えます。
とはいえ、エアコンの静音運転並ですし、気になるほどではないでしょう。「寝室などの小部屋」で年中利用する空調として優れます。
【2021年発売】(上位機)HP04後継機
17・Dyson Purifier Hot + Cool HP07 SB
17・Dyson Purifier Hot + Cool HP07 WS
¥59,800 楽天市場 (9/28執筆時)
【2024年発売】(下位機)
18・Dyson Purifier Hot + Cool Gen1 HP10 WW
¥59,950 Amazon.co.jp (9/28執筆時)
19・Dyson Purifier Hot + Cool Gen1 HP10 BN
¥59,950 楽天市場(Dyson) (9/28執筆時)
風の強さ:リビング・小部屋向け
空気浄化速度:9畳/30分
暖房能力:1400W
加湿機能:
スイング:350度
センサー:ホコリ・ニオイ
騒音値: 23.8dB-48.6dB
ネットワーク:Wi-Fi
Dyson Purifier Hot + Cool HP07は、ダイソンの暖房機能付きの上位機です。
なお、 HP10は2024年登場の製品ですが、HP07に対して1グレード下の機種です。
こちらは、Wi-Fiほか、ニオイセンサーが非装備されない製品です。
結論的にいえば、先述のように、センサーは特に空気清浄機に欠かせない部分なので、上位機が良いでしょう。
本体サイズは、直径24.8cm×高さ76.4cmです。
送風される領域的には小型機です。ただ、高さはそこそこありますが。
本機の特長は、扇風機・ファンヒータ・空清機の3機能を網羅している点です。
【PH04/HP07/TP07/PH01/TP04/DP04/HP04/HP09】
ダイソン 5025 155 059067
¥7,470 楽天市場 (9/28執筆時)
花粉除去に関する部分は、フィルターは、基本的には、先ほど見た機種と同じ性能です。
HEPAフィルタと活性炭フィルタを用いた、ホコリフィルタと脱臭フィルタの一体型です。
1年で交換となる点など、先ほどの機種と同じです。
除去に要する時間は、9畳で30分です。
暖房がないシリーズよりは、スペックは低めです。
センサーは、一方、ほこりセンサーが搭載で、VOCニオイセンサーと合わせてダブルで搭載です。
さらに、Pure coolのように、風を正面に送らないディフューズドモードも搭載ですから、年中使えるマルチ性は下位機種よりも高まっています。
暖房能力は、この機種は、1400Wです。
適用畳数としては、コンクリートで8畳、木造で6畳程度ですが、PTCセラミックプレート部分の改良などで、暖める能力は多少上がっているようです。
扇風機としては、能力的には、テーブルファン並みの出力です。
首振り機能は、一方、45°・90°・180°・350°と対応します。
したがって、リビングで広く送風するには、首振りを利用すべき機種と言えます。
電気代は、強運転の場合、1時間あたり20-30円ほどです。
静音性は、涼風モードで最小23.8dB、最大48.6dBです。
上位機の場合、微風運転時も「静か」にできるのが特長です。
温風モードは、最小30.4dB、最大40.8dBです。
本機の2021年の改良は「静音化」に主軸が置かれたものであり、風量に比しての静音性は、かなり良くなりました。
暖房タイプの問題点の1つがなくなったと言えます。
ネットワーク機能は、対応です。
各OSのスマホアプリでの操作が可能です。
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以上、Purifier Hot + Cool HP07 紹介でした。
暖房タイプでは、風量に対して「静か」というのが、売りでしょう。
その上で、空気清浄・暖房と多機能なので、良くできたハイブリッド空調に思えます。
とくに、空気清浄の部分は、Wセンサーなので、値段相応に性能に優れるといえます。
黄砂や花粉などが飛び交う、日本の地域風土を考えると、センサーの充実は決定的な要素です。その意味では、予算があればこの機種は最も良いでしょう。
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【2019年発売】
20・Dyson Pure hot and Cool HP00 IS N
¥35,610 楽天市場 (9/28執筆時)
風の強さ:リビング・小部屋向け
空気浄化速度:9畳/30分
暖房能力:1200W
加湿機能:
スイング:350度
センサー:なし
騒音値: 27.4dB-48.6dB
ネットワーク:
なお、これらの機種には、実質的に「下位機種」扱いであるDyson Pure hot and Coolという機種もあります。
こちらは、スマホに非対応のほか、VOCニオイセンサーが非搭載で、首振り角度も狭いです。
静音性も、微風運転時については27.4dBなので、多少ですが落ちます。
いずれにしても、自動的な空気清浄運転に対応できない機種になるため、あまりオススメできません。
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【2022年発売】
21・Dyson Purifier Hot + Cool Formaldehyde HP09WG
¥87,753 楽天市場 (9/28執筆時)
風の強さ:リビング・小部屋向け
空気浄化速度:9畳/30分
暖房能力:1400W
加湿機能:
スイング:350度
センサー:ホコリ・ニオイ
騒音値: 23.5dB-48.9dB
ネットワーク:Wi-Fi
このほか、空気清浄機モデルにもありましたが、ホルムアルデヒド対策ができる最上位機が展開されます。
形状は、上で見た、1つ下位のPurifier Hot + Cool HP07と同じです。
空気清浄機の最上位機の場合と同じで、ホルムアルデヒド(HCHO)検知センサーと、その除去機能が加わります。
あとは消耗品を含めて同じです。
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結論的にいえば、空気清浄機の部分で書いたように、シックハウス症候群などの対策には効果があるでしょう。
次回に続く
ダイソンの空調家電のおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、ダイソンのファンレスの空調家電の比較の1回目記事でした。
しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。
2・ダイソンの空調家電の比較 (2)
2-1:加湿+空気清浄
2-2:最終的なおすすめの提案【結論】
続く2回目記事(こちら)は、加湿機能とのハイブリッド機機を見たあと、「結論編」にはいります。
いつものように、目的別・価格別に、Atlasのおすすめ機種を書いておきます。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら