【今回レビューする内容】2023年 ダイソンのファンレス空調家電の性能とおすすめ:羽根のない扇風機・エアマルチプライアー ファンヒーター暖房 交換用フィルターや静かさ・静音性の違い・評価・口コミランキング
【比較する製品型番】ダイソンクール AM07 AM07DC-IB テーブルファン AM06 DC 30 WS IB Dyson Pure Cool DP04 WS N IB Pure Cool Me BP01 WS GC Pure Cool TP04 WS IB Dyson Purifier Cool Formaldehyde TP09 NG hot + Cool AM09 IB WN Pure hot + Cool Pure hot and Cool Link HP03 Pure hot and Cool HP00 IS N Pure Humidify+Cool PH01 WS Dyson Purifier Cool TP07 WS TP07 SB Dyson Purifier Hot + Cool HP07SB HP07WS Dyson Pure Humidify+Cool PH04WG N PH03WS PH03BN Dyson Purifier Cool Autoreact TP7A WN Purifier Hot + Cool HP09 WG
今回のお題
ダイソンの空調家電のおすすめはどの機種?
どもAtlasです。
今日は、2023年7月現在、最新のダイソンのタワーファン型空調家電を比較します。
いろいろなタイプの「ハイブリッド」がありますが、現行品は(Atlasが知っている限り)全機種を見ています。
1・ダイソンの空調家電の比較(1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:送風専用
1-3:空気清浄
1-4:暖房+空気清浄
1-5:加湿+空気清浄
2・ダイソンの空調家電の比較 (2)
2-1:最終的なおすすめの提案【結論】
今回は、はじめに全機種に共通する「選び方の基本」を説明します。
そのあと、タイプ別にわけながら、同社の製品を順番に比較していくという構成にしまいた。
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風の強さ ★★★★★
風の拡散性 ★★★★★
首振り機能 ★★★★★
静音性の良さ ★★★★★
ハイブリッド性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
最後の「結論」では、上表の様なポイントから、予算別・目的別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。
よろしくお願いします。
なお、ヘッドホン型は(さすがにこの記事にいれると変なので)【Dyson Zone空気清浄ヘッドホンの比較】として、別記事で触れています。
1-1・ダイソン空調の選び方の基本
はじめに ダイソン空調の「選び方の基本」からです。
いろいろなタイプがありますが、どの製品も基本となるのは送風機能です。
この部分の性能の説明を中心にしながら、各機で共通する技術的な特長を、以下で、あらかじめ確認していきます。
1・風力と風質
第1に、風力と風質についてです。
ダイソン製品をみると、はじめに目に飛び込むのは、特徴的な本体の形状でしょう。
これは、ファンを無くして安全性に配慮するだけでなく、扇風機では出しにくい独特の風質を作り出すためでもあります。
上図のように、ダイソンの空調家電は、モーターは下部に配置されています。
このモーターで空気を上げて、リングの内周の細い切れ目から、風を円形に出しています。
円形の気流は、周囲の気流を巻き込む「コアンダ効果」を得られます。
そのため、モーターを経由した風の15倍の風量が、前方に飛び出していきます。
得られる風質は、波やムラのない、風のような直風です。
一般的な扇風機に比べると、ムラをあえて生じさせない風質にしています。
風質の好みは、人それぞれあるでしょう。
しかし、「窓を開けた瞬間」のような「風圧のある気持ちの良い風」を得やすいのは、ダイソンの空条家電の大きな利点です。
他社にも「コアンダ効果」を利用する空調はありますが、この部分でダイソンに追いついていません。
2・稼働時の静音性
第2に、静音性についてです。
DCモーター(交流)は、ファンに使う場合、従来のACモーター(直流)に比べて、音が静かで、就寝時など使いやすいのが良い部分です。
ダイソンも、2009年登場の初号機からDCモーターを採用してきました。
しかし、発売当初に限って言えば、「ACモーター機以上にうるさい」と、一部雑誌などで「酷評」されました。
とくに、日本市場では「静音性」が求められることもあり、ダイソンはその後の崇伝で、この部分を大きく改良しました。
現世代の製品は、ヘルムホルツ式空洞という技術が使われます。
本体内に設けられた空洞で、1000ヘルツ前後の耳障りな音を中和する技術です。
旧モデルは、騒音値(○○デシベル)はメーカー非公表でした。
しかし、現在はどの機種も、最小の騒音値を上げるようになっています。
ファンだけのモデルの場合、最小風速において、デスク型で22.7dB(デシベル)、タワー型でも27.3dBという数値です。
22.7dBは、かなり静かなレベルです。
にもかかわらず、微風はしっかり感じられます。
公平を期して言えば、このブログの【DCモーター搭載の扇風機の比較記事 】で説明した他社機は、16dBで、風を感じられるものがあるので、最高ではないです。
しかし、それでも、先ほど書いたような風質を得られつつ寝室などで使えるレベルと評価できます。
3・適用畳数について
第3に、適用畳数についてです。
上表は、同社の空調家電の「最上位機」の適用畳数を示したものです。
送風機能は、タワー型形状のモデルは、15.6m3/分です。
扇風機クラスの風量ですので、広めのリビングでも「問題なく」に使えます。
ただし、空気清浄・暖房・加湿機能に関わる能力は別です。
それぞれの効果を発揮する「適用畳数」に限界があります。
以下、「ざっくりと」ですが、解説しておきます。
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第1に、空気清浄機能は、12畳のリビングだと、花粉を取り切るのに30分かかります。
実際的には、8畳前後までに向きます。
第2に、暖房機能は、メインには恐らくできないご家庭が多いでしょう。
その点で言えば、スポット暖房(補助暖房)の水準です。
第3に、加湿機能も、広いリビングだと適湿にしにくいです。
いずれも「ハイブリッド」で便利ですが、それゆえの限界もああります。
それを理解してご自宅に合うモデルを選ぶのがよいです。
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というわけで、ダイソン空調家電の選び方の基本の紹介でした。
1・ダイソンの空調家電の比較(1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:送風専用
1-3:空気清浄
1-4:暖房+空気清浄
1-5:加湿+空気清浄
2・ダイソンの空調家電の比較 (2)
2-1:最終的なおすすめの提案【結論】
こうした部分をふまえつつ、具体的な製品を比較していきます。
上表のようなメーカー順でみていきます。
1-1・送風専用モデル
はじめに、単純に「送風」だけする、いわゆる「扇風機タイプ」の製品からです。
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なお、以下の本文では、Atlasのおすすめポイントを赤字で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【2014年発売】(不定期展開)
1・Dyson AM07 ダイソンクール
¥30,980〜 楽天市場 (7/16執筆時)
2・Dyson AM07 ダイソンクール
¥(30,499)Amazon.co.jp (7/16執筆時)
風の強さ:リビング向け
空気浄化速度:
暖房能力:
加湿機能:
スイング:対応
センサー:
騒音値:24dB-
ネットワーク:
AM07「ダイソンクール」は、ダンソン機の「元祖」となるモデルの「後継機」です。
あらかじめ断っておくと、ダイソンはこの機種のような「扇風機(送風機能)だけのタイプ」は、「生産終了」しています。
ただ、青色のAM07DC-IBなどは、「季節限定(夏)」でアウトレット的に一定数入荷があるようです。今年も初夏にはすこしありました。
後ほど紹介する「ハイブリッド家電」化した上位機よりも、本体価格が割高な時期もあるので、注意は必要です。
操作パネルは、以上のようなシンプルなものです。
リモコンも付属です。
本体サイズは、縦横23cmで高さ100cmです。
【タワーファンの比較記事】で書いたような他社モデルと同じほどスリムです。
本体の風量は、リビング全体をカバーできる10M級の風を出せます。
首振り機能は、搭載です。
ただ、最近の上位機と異なり、360度近い首振りは非対応で、角度調整もできません。
静音性は、最小運転時に24dBです。
「最大運転時の騒音値」は非公開です。
ただ、先述のヘルムホルツ式空洞の採用で、音はしますが不快な感じではないです。恐らく、(デシベルではなく)ソーン値で言えば、良い数字がでるのかと思います。
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以上、AM07「ダイソンクール」の紹介でした。
先述のように、「販売終了機」です。価格も割高傾向なので、Atlasとしては、後ほど紹介する「ハイブリッド家電化」した新型機を選ぶべきだと思います。
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【2014年発売】
3・Dayson テーブルファン AM06 DC 30 WS
¥29,800 楽天市場 (7/16執筆時)
(青・シルバーは欠品)
4・Dyson テーブルファン AM06 DC 30 BN
5・Dyson テーブルファン AM06 DC 30 IB
¥(29,800) 楽天市場 (7/16執筆時)
風の強さ:小部屋向け
空気浄化速度:
暖房能力:
加湿機能:
スイング:対応
センサー:
騒音値::22.7dB-
ネットワーク:
なお、AM06「 テーブルファン」という下位機種があります。
生産終了というより(セール用のような形で)、楽天市場のダイソンショップなどで、不定期で売られる感じです。
そのため、量販店の在庫もあり、ネットでは安いです。
本体サイズは、55.2 x 35.6 x 14.7cmです。
かなり、設置性が良いタイプです。
静音性も、上で見たAM07と同じく「ヘルムホルツ空洞」を利用した第2世代ですので、静かです。首振り機能・リモコンなどもあります。
一方、送風できる幅や、首振り角度の面から言えば「個人用」なので、リビングで利用するなどの場合は、先ほどの機種が良いです。
ダイソンも、そのようなシーンでの利用を「おすすめ」しているとも言えます。
1-3・空気清浄機能付きモデル
続いて、送風機能にプラスして空気清浄機能も付いたモデルです。
【2018年発売】
6・Dyson Pure Cool DP04 WS N
¥33,665 楽天市場 (7/16執筆時)
7・Dyson Pure Cool DP04 IB
¥----- 楽天市場 (7/16執筆時)
風の強さ:リビング・小部屋向け
空気浄化速度:8畳/30分
暖房能力:
加湿機能:
スイング:350度
センサー:ニオイ・ほこり
騒音値: 25.5dB-52dB
ネットワーク:Wi-Fi
DP04は、 Dyson Pure Coolの「第3世代」となる製品です。
元は、2016年に登場したシリーズです。
ブルーは、ダイソン直販の限定色でしたが、執筆時現在、在庫はないです。
本体サイズは、縦35.2 ×横22.3cmで高さ70cm程です。
こちらも、小型のテーブルファンタイプの設計です。
本機の特長は、扇風機と空清機の機能を併せ持ち、花粉やハウズダストを取り除ける空調家電となります。
色々思いつきますね。
ホコリフィルターは、捕捉率の点で、現状最高性能といえるHEPAフィルターを採用します。
そのため、花粉やハウスダストには高度にに対応できます。
ニオイフィルターは、活性炭フィルタを利用します。
こちらは、「食べ物・ペット臭」をとるものですが、ダイソンの場合、VOCガス(排気ガス)などにも対応します。
【PH04/HP07/TP07/PH01/TP04/DP04/HP04】
ダイソン 5025 155 059067
¥6,469 楽天市場 (7/16執筆時)
交換フィルターは、1年ごとに交換するタイプです。
他社機の場合、10年保つフィルターを搭載するタイプもあることを考えると、ダイソンのランニングコストは必ずしも高くはないです。
大きなゴミを越すプレフィルターもない構造なので、実際、長持ちはしないでしょう。
なお、旧製品はホコリとニオイのフィルタが別売でしたが、現在は一体型がDP04対応です。
除去に要する時間は、花粉を取り切るまで8畳で30分です。
こちらも、他社の空清機と比べてあまり優秀ではありません。
適用畳数は、12畳です。
最大36畳まで対応とされますが、空気清浄機の場合、30分で取り切れる面積で考えるのが普通です。
空気の汚れに応じた自動運転は、対応です。
搭載されるセンサーは、VOCニオイセンサーとほこりセンサーです。
上図の様な一般的な空清機と同じく、「ほこりセンサー」と「ニオイセンサー」がダブルで搭載されます。
そのため、ニオイだけでなく、花粉やダストなどの状況も監視できます。
なお、このブログでは、【おすすめ空気清浄機の比較記事】を書いています。この側面で、Dyson Pure Coolと比較してみたい方は、ぜひご覧ください。
ネットワーク機能は、この機種のもうひとつの魅力です。
本体がスマホアプリ(iPhone/Android)で操作できるほか、空気の汚染状況についても、スマホでモニタリング可能だからです。いわゆるIOT家電です。
扇風機としては、この機種は、「第3世代」ということで静音性に磨きがかかり、最小運転音が、クラス最高性能といえる16.3デシベルです。
首振り機能も、このシリーズについては350度の回転に対応します。
また、45°・90°・180°と段階的に設定もできるので、設置場所の柔軟度が高いです。
そのほか、ナイトモードを搭載し、操作部のLED照明をオフにできる点など、寝室用としてよりパワーアップしています。
一方、夏以外の時期については、左図のように風を正面に送らないディフューズドモードで清浄運転できるため、割と便利に年中使える仕様です。
静音性は、最小値で25.5dB、最大運転時で、52dBです。
最大運転時だと扇風機の強運転と同程度ですので、そこそこ音はするでしょう。
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以上、Dyson Pure Cool LinK テーブルファンの紹介でした。
空清機能とのコラボは、率直に「正常進化」だと思いました。
ただ、【空気清浄機の比較記事】で取り上げたような専門機に比べると、除去速度の面で及ばない面もあるため、今後のブラッシュアップに期待です。
【2021年発売】
8・ダイソン Dyson Purifier Cool TP07WS
9・ダイソン Dyson Purifier Cool TP07SB
¥66,000 楽天市場 (7/16執筆時)
【2018年発売】
10・Dyson Pure Cool TP04 WS
11・Dyson Pure Cool TP04 IB
¥44,500 楽天市場 (7/16執筆時)
【2022年発売】(下位機:Wi-Fiなし)
12・Dyson Purifier Cool Autoreact TP7A WN
¥59,380 楽天市場 (7/16執筆時)
風の強さ:リビング向け
空気浄化速度:12畳/30分
暖房能力:
加湿機能:
スイング:350度
センサー:ニオイ・ほこり
騒音値: 26.3dB-47.4dB
ネットワーク:Wi-Fi
Dyson Purifier Cool TP07も、空気清浄機としての機能が付属する中型製品です。
旧機種のTP04が残ります。
新機種は、静音性が改良されているほか、付属するフィルターが気密性の高い新型になります。そのため、性能面で差があります。
TP7A WNは、2022年に出た機種です。
こちらは、 TP07をベースにしますが、Wi-Fi非搭載で、操作やモニタリングができません。ただ、リモコンはつきますので、この部分が不要ならば、選択肢にしてもOKです。
本体サイズは、直径22cmで、高さ105cmです。
大きいですが、設置面積は、狭めですむので設置性は良いです。
350度の首振り機能をはじめとして、広いリビングのメイン機として利用できるサイズです。
扇風機としては、より広範囲に風を送れるという点で、タワーファンの特長がでています。
リビングでも無理なく使えます。
首振り機能も、ディフューズドモードも大型化していますが、搭載です。
静音性は、最大運転時(12畳/30分のパワー)で使う場合47.4dBです。
サイズ面の利点で、空気清浄運転の際の騒音は、小型機より静かと言えます。
一方、最小運転時では26.3dBなので、小型機には及ばない程度です。
寝室なら写真のように、少し離して広く送風するのが基本でしょう。
【PH04/HP07/TP07/PH01/TP04/DP04/HP04】
ダイソン 5025 155 059067
¥6,469 楽天市場 (7/16執筆時)
花粉除去に関する部分は、フィルターは、交換用フィルターやセンサーを含めて、基本的には先ほどのテーブルファンタイプと同じ性能です。
除去に要する時間は、12畳で30分です。
基本的には、先ほどの製品と同じ能力で、「大きいだけより速く綺麗にできる訳ではない」機種です。
ただ、大型化が無意味ではなく、扇風機として利用する場合に、風が広く送れる利点があります。
ネットワーク機能は、こちらも、スマホアプリ(iPhone/Android)で操作できる仕様です。
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以上、Dyson Purifier Cool TP07の紹介でした。
空清機能の面では、大型化の利点があまりない機種です。
この面だけの性能を期待するならば、小型で設置性がよい、Dyson Pure Cool LinK テーブルファンのほうが良いでしょう。
一方、風量が広範囲に出せるのは、タワーファンの特長ですから、扇風機としてリビングに置く場合は、こちらが選択肢となります。
【2023年発売】470332-01
13・Dyson Purifier Cool Formaldehyde TP09 NG
¥86,900 楽天市場(ダイソン) (7/16執筆時)
風の強さ:リビング向け
空気浄化速度:12畳/30分
暖房能力:
加湿機能:
スイング:350度
センサー:ニオイ・ほこり
騒音値: 29.3dB-48.0dB
ネットワーク:Wi-Fi
TP09 NG は、2023年に登場したのグレードの上位モデルです。
直販限定となります。
性能は一方、次の1点を除いて、先ほどの機種と同じです。
本機のみホルムアルデヒド(HCHO)検知センサーが搭載される点です。
PM2.5と同じく、ホルムアルデヒドも粒子です。
しかしホコリセンサーは高感度でも0.3μmあたりに検知限界があります。こちらは、その1500倍ほど細かいため、検知には専用センサーが必要です。
本機の場合、固体式の新型センサーを載せて検知できるようにしています。
一方、検知できても除去できないと仕方ないわけですが、本機は、フィルタの内装に酸化分解触媒フィルタを追加していて、その作用で分解する仕組みです。
触媒は自己再生型で消耗品ではなく、設計上の標準使用期間(10年)は使えるようです。酸化触媒を脱臭(ニオイ粒子)に使う例は見たことがありますが、この方向性での発想は、ダイソンが初めてかと思います。
あとは、静音性がごく僅か異なるだけです。
【PH04/HP07/TP07/PH01/TP04/DP04/HP04】
ダイソン 5025 155 059067
¥6,469 楽天市場 (7/16執筆時)
消耗品も同じです。
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結論的に言えば、ホルムアルデヒドの検知と対策に下位機種との差額分の「価値」を見いだせるか、がポイントになります。
個人的には、新築・改装時のいわゆるシックハウス症候群を思い浮かべました。その部分でいえば、新居に引っ越す際などには、選んでも良いかと思います。
もちろん、家中対策ができるわけでもないですが、例えば、子供部屋などに設置するなど、意義はあると思います。
【2019年発売】
14・Dyson Pure Cool Me BP01 WS
14・Dyson Pure Cool Me BP01 GC
¥29,800 楽天市場 (7/16執筆時)
風の強さ:デスクワーク向け
空気浄化速度:8畳/30分
暖房能力:
加湿機能:
スイング:350度
センサー:ニオイ・ほこり
騒音値: 25.5dB-
ネットワーク:
Dyson Pure Cool Mは、「パーソナル仕様」のDyson Pure Coolです。
ただ、執筆時在庫がなく、デンキヤでも取扱が終わっています。ダイソンのサイトには掲載があるので、しばらく記事は残しますが、生産終了かと思います。
サイズは、幅24.5cm×高さ40.1cmです。
写真で分かるように、完全に小部屋用・空清専門の「超小型機」です。
扇風機としては、同じく「コアンダ効果」を利用しますが、どちらかと言えば「細い直進風」を出すDyson Core Flowテクノロジーが利用されます。
こうした点で、「涼は得られるものの、全身は無理」なので、仕事中やデスクワークの際に「部分的にあてる」ものです。
Dyson交換用フィルターAM/TP/BP用
¥5,940 楽天市場 (7/16執筆時)
空清機としては、HEPAフィルターを使用する本格仕様です。
ただし、さすがに風力の関係で7畳で30分とさらに能力が落ちるため、帰宅後の即効性が望まれる春の花粉シーズンには、非対応でしょう。
その上で、ニオイフィルターがない点と、センサーが無いため常に稼働し続ける形式である点にも注意しましょう。
なお、フィルターについては、ネットでかなり安く販売している海外業者もありますが、おそらく互換品です。
フィルター性能は核心的な部分なので、そういったものは、言うまでもなく「使う意味がほぼなくなる」といえます。直販定価だと以上の値段ほどです。
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以上、Dyson Pure Cool Meの紹介でした。
小型というメリット性を出すのに苦労している製品なので、同社の他の「ハイブリッド家電」と比較するのが難しい製品です。
上述のように難点はありますが、例えば、【空気清浄機の比較記事】で取り上げたような強力なメイン機を使っているご家庭で、行きとどかない隅の部分をフォローする、「個人用」として利用価値はあると思います。
1-4・暖房機能付きモデル
つづいて、送風機能のほか、冬場の「季節家電」的な要素も組み込まれた製品です。
【2014年発売】AM09WN
15・Dyson hot + Cool AM09 WN
16・Dyson hot + Cool AM09 IB
¥29,680〜 楽天市場 (7/16執筆時)
【限定色:黒】
17・Dyson hot + Cool AM09BI N
¥29,000〜 楽天市場 (7/16執筆時)
風の強さ:小部屋・リビング向け
空気浄化速度:
暖房能力:1200W
加湿機能:
スイング:対応
センサー:
騒音値:30.9dB-50.8dB
ネットワーク:
Dyson hot + cool AM09は、2014年からラインナップに加えられた、ダイソンの「ハイブリッド送風機」です。
本体サイズは、縦横20cm×高さ60cm程で、小型機です。
本機の特長は、冬場の暖房機能を兼ね備える点です。
暖房機能としては、専門機に引けをとらない、1200Wの温風を電気で出せるため、冬にも活躍します。
適用畳数は、暖房能力として、コンクリートで8畳、木造で6畳程度です。
送風は、「ワイド送風」と「ポイント送風」に切り替え可能です。ただ、ワイド送風でも、リビング用のメイン機とには弱く、寝室などに向きます。
とはいえ、【セラミックファンヒーターの比較記事】で紹介した、一般的な電気ヒーター並のパワーは期待できます。
また、風が強いため、直風にあたっている状態では、普通のヒータよりだいぶ暖かいでしょう。
扇風機としては、上述の適用畳数内で利用する限りにおいて、下位機種タワーファンと同等の風圧を発揮します。
首振り機能も、搭載です。
静音性は、涼風モードで最小30.9dB、最大50.8dBです。
温風モードは、最小32.8dB、最大40.3dBです。
違いがあるのは、むろん、適切な風速が異なるからです。
数字で言えば、最大運転時の騒音は、どちらもうるさくないレベルです。
一方で、微風で利用する場合は、エアコンの弱運転ほどの稼働音と言えます。うるさくもないですが、静かでもないでしょう。
電気代は、強運転の場合、1時間あたり20-30円ほどです。
ただ、自動温度制御機能や、デジタル温度計をみながらの手動調整も可能です。
実際の電気代はさらに安いと思います。リモコンも付属しますし、やはり寝室などの暖房に便利です。
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以上、Dyson hot + cool AM09 の紹介でした。
温風モードはファン付きの暖房器具と静音性も変わらず、適用畳数内で使うならば問題ないです。
一方、涼風モードで夏場に、静かに微風を出すのはさほど得意ではないと言えます。
とはいえ、エアコンの静音運転並ですし、気になるほどではないでしょう。「寝室などの小部屋」で年中利用する空調として優れます。
【2021年発売】HP04後継機
18・Dyson Purifier Hot + Cool HP07 SB
19・Dyson Purifier Hot + Cool HP07 WS
¥76,700 楽天市場 (7/16執筆時)
風の強さ:リビング・小部屋向け
空気浄化速度:9畳/30分
暖房能力:1400W
加湿機能:
スイング:350度
センサー:ホコリ・ニオイ
騒音値: 23.8dB-48.6dB
ネットワーク:Wi-Fi
Dyson Purifier Hot + Cool HP07は、ダイソンの暖房機能付きの上位機です。
なお、2021年に改良があり、型番が変わりました。
本体サイズは、直径24.8cm×高さ76.4cmです。
送風される領域的には小型機です。ただ、高さはそこそこありますが。
本機の特長は、扇風機・ファンヒータ・空清機の3機能を網羅している点です。
【PH04/HP07/TP07/PH01/TP04/DP04/HP04/HP09】
ダイソン 5025 155 059067
¥6,469 楽天市場 (7/16執筆時)
花粉除去に関する部分は、フィルターは、基本的には、先ほど見た機種と同じ性能です。
HEPAフィルタと活性炭フィルタを用いた、ホコリフィルタと脱臭フィルタの一体型です。
1年で交換となる点など、先ほどの機種と同じです。
除去に要する時間は、9畳で30分です。
暖房がないシリーズよりは、スペックは低めです。
センサーは、一方、ほこりセンサーが搭載で、VOCニオイセンサーと合わせてダブルで搭載です。
さらに、Pure coolのように、風を正面に送らないディフューズドモードも搭載ですから、年中使えるマルチ性は下位機種よりも高まっています。
暖房能力は、この機種は、1400Wです。
適用畳数としては、コンクリートで8畳、木造で6畳程度ですが、PTCセラミックプレート部分の改良などで、暖める能力は多少上がっているようです。
扇風機としては、能力的には、テーブルファン並みの出力です。
首振り機能は、一方、45°・90°・180°・350°と対応します。
したがって、リビングで広く送風するには、首振りを利用すべき機種と言えます。
電気代は、強運転の場合、1時間あたり20-30円ほどです。
静音性は、涼風モードで最小23.8dB、最大48.6dBです。
上位機の場合、微風運転時も「静か」にできるのが特長です。
温風モードは、最小30.4dB、最大40.8dBです。
本機の2021年の改良は「静音化」に主軸が置かれたものであり、風量に比しての静音性は、かなり良くなりました。
暖房タイプの問題点の1つがなくなったと言えます。
ネットワーク機能は、対応です。
各OSのスマホアプリでの操作が可能です。
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以上、Purifier Hot + Cool HP07 紹介でした。
暖房タイプでは、風量に対して「静か」というのが、売りでしょう。
その上で、空気清浄・暖房と多機能なので、良くできたハイブリッド空調に思えます。
とくに、空気清浄の部分は、Wセンサーなので、値段相応に性能に優れるといえます。
黄砂や花粉などが飛び交う、日本の地域風土を考えると、センサーの充実は決定的な要素です。その意味では、予算があればこの機種は最も良いでしょう。
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【2019年発売】
20・Dyson Pure hot and Cool HP00 IS N
¥34,700 楽天市場 (7/16執筆時)
風の強さ:リビング・小部屋向け
空気浄化速度:9畳/30分
暖房能力:1200W
加湿機能:
スイング:350度
センサー:なし
騒音値: 27.4dB-48.6dB
ネットワーク:
なお、これらの機種には、実質的に「下位機種」扱いであるDyson Pure hot and Coolという機種もあります。
こちらは、スマホに非対応のほか、VOCニオイセンサーが非搭載で、首振り角度も狭いです。
静音性も、微風運転時については27.4dBなので、多少ですが落ちます。
いずれにしても、自動的な空気清浄運転に対応できない機種になるため、あまりオススメできません。
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【2022年10月発売】
21・Dyson Purifier Hot + Cool Formaldehyde HP09WG
¥77,800 楽天市場 (7/16執筆時)
風の強さ:リビング・小部屋向け
空気浄化速度:9畳/30分
暖房能力:1400W
加湿機能:
スイング:350度
センサー:ホコリ・ニオイ
騒音値: 23.5dB-48.9dB
ネットワーク:Wi-Fi
このほか、空気清浄機モデルにもありましたが、ホルムアルデヒド対策ができる最上位機が展開されます。
形状は、上で見た、1つ下位のPurifier Hot + Cool HP07と同じです。
空気清浄機の最上位機の場合と同じで、ホルムアルデヒド(HCHO)検知センサーと、その除去機能が加わります。
あとは消耗品を含めて同じです。
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結論的にいえば、空気清浄機の部分で書いたように、シックハウス症候群などの対策には効果があるでしょう。
1-5・加湿機能付きモデル
最後に、送風機能のほか、加湿機能が付属するモデルです。
【2015年発売】
22・Dyson Hygienic Mist MF01 IB
23・Dyson Hygienic Mist MF01 WS
¥30,163 楽天市場 (7/16執筆時)
風の強さ:小部屋・寝室向け
空気浄化速度:
暖房能力:
加湿機能: 最大8畳
スイング:なし
センサー:
騒音値:22.7dB-46.6dB
ネットワーク:
dyson hygienic mistは、2015年に販売された、ダイソンでは初めての加湿タイプの空調家電です。
本体サイズは、縦24 ×横22cmで高さ58cm程です。
この機種も、ダイソン機としては「小型形状」です。
本機の特長は、水を張って加湿もできる加湿器としての機能を持つ点です。
加湿機能は、超音波式という分類になります。
諸方式のメリット性とデメリット性は【加湿器の比較記事】で紹介した表を再掲すると、上表の通りです。
超音波式は、湿度を上げる際に水を熱しない仕組みなので、電気代がほとんどかかりません。1日運転しても10円程度です。
ただ、沸騰させないため、バクテリアが増殖しやすいという欠点があります。
しかし、ダイソンの場合、UVライト(紫外線)を利用して99.9%まで除菌を行うため、この問題はほぼ発生しにくくなっています。
そのため、清潔に加湿できるメリットがあります。
適用畳数は、洋室で8畳、木造で5畳になります。
数値的に言えば、広いリビング用にはできないサイズである点は注意しましょう。
逆に、小型ながら風量のあるメリット性を活かし、寝室で、インフルエンザ予防や、夜間の肌の保湿に利用するなどの用途に向きます。
水タンクのサイズは2.84Lで、最大18時間まで水が持つ仕様です。
加湿量は、1時間あたり300ml/hです。
さほどパワフルではないですが、上記の目安の畳数以内の小部屋ならば、OKでしょう。
自動加湿運転は、温度センサー・湿度センサーを利用した本格的なものです。
リモコンで湿度調整も可能なので、のど・肌にやさしい、高湿状態も選べます。
電気代は、加湿時でも最大55Wなので、1時間1円以下でしょう。電気代を気にせず利用できるでしょう。
なお、他メーカーの製品については、【おすすめ加湿器の比較記事】を別に書いています。
電気代や加湿量などのスペックも出しましたので、機能面で比較したい場合は、そちらをご覧ください。
扇風機としては、上述の適用畳数内で利用する限りにおいて、こちらも、下位機種と同等の風圧を発揮します。
首振り機能は、ただし、仕組み上、非搭載です。
静音性は、最小22.7dで、最大46.6dBです。
発売開始年は少し前ですが、ヘルムホルツ式空洞をもつ「第2世代」なので、風量に対して「静か」と言えます。
結論的にいえば、扇風機としての静音性も、能力もキープしている機種と言えるでしょう。
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以上、dyson hygienic mistの紹介でした。
個人的には「冬物家電」としては、ヒーターよりもこちらの加湿のほうが相性が良いのかな、と思っています。扇風機の静音性が犠牲になっていない点で、高評価できるでしょう。
【2021年/22年発売】
【ホルムアルデヒド検知・分解】PH04WG後継
24・Dyson Pure Humidify+Cool PH04WG N
¥75,700 楽天市場 (7/16執筆時)
【ホルムアルデヒド検知・分解なし】
25・Dyson Pure Humidify+Cool PH03WS
¥56,810 楽天市場 (7/16執筆時)
26・Dyson Pure Humidify+Cool PH03BN
¥102,300 楽天市場(Dyson公式) (7/16執筆時)
風の強さ:小部屋・寝室向け
空気浄化速度:12畳/30分
暖房能力:
加湿機能: 木造6畳 コンクリ10畳
スイング:なし
センサー:ホコリ・ニオイ
騒音値:24.4dB-48.2dB
ネットワーク:Wi-Fi
Dyson Pure Humidify+Cool は、2021年末に販売された新製品です。
2022年に最上位機だけ型番が変わりました(末尾にNを付与)。
しかし、性能は同じです。
本機の特長は、名前から分かるように、送風機を兼ねた加湿器に、空気清浄機も付けた点です。
大きく2系統あって、PH04のみ、先ほど暖房タイプの最上位機でも確認したホルムアルデヒド検知・分解検知に対応します。
PH03は、この機能が省略された下位機種です。
こちらだけ、公式限定色のモデルもあります。
本体サイズは、縦31.2 ×横31.2cmで高さ92.3cm程です。
空気清浄機が付かないモデルと異なり、背丈はある製品です。
加湿機能は、こちらは気化式です。
その点では、超音波式の下位機種と「全く異なる機種」とも言えます。
加湿量は、下位機種より多少良くなり、1時間あたり350ml/hです。
一定の加湿量が確保できる、気化式の利点が出た形でしょう。
適用畳数は、木造6畳で、コンクリ 10畳までです。
加湿機の場合、建築材で変わりますが、断熱材5cm以上がコンクリに相当します。
水タンクのサイズは、5Lです。
サイズが大きくなった利点で、タンクは大きめです。
下位機種と同じ計算式だと、21時間ほどですが、給水システムの変更で、最長36時間という表記です。
清潔性に関わる部分は、大きな注目点です。
気化式は、従来的に、パワフルだがフィルター掃除が手間という難点がありました。
その点をダイソンは配慮し、タンクの水を使い、ボタン1つで自動洗浄できる機能を付けています。
クエン酸水を作り、自動で水を通したあと、最後にフィルタをすすぐだけです。
さらに、UVライト(紫外線)を新機種でも採用し、タンク内の水を除菌して、水路のヌメリを予防する設計としています。
「ウルトラバイオレットクレンズテクノロジー」と呼び、この部分を強調しています。
自動加湿運転は、温度センサー・湿度センサーを利用した本格的なものです。
リモコンで湿度調整も可能なので、のど・肌にやさしい、高湿状態も選べます。
【PH04/HP07/TP07/PH01/TP04/DP04/HP04】
ダイソン 5025 155 059067
¥6,469 楽天市場 (7/16執筆時)
花粉除去に関する部分は、先ほども見た、上記のフィルターが交換用です。
一体型フィルターですが、HEPAフィルターのほか、活性炭を使った脱臭フィルターはしっかり装備します。
寿命は、1日12時間の利用で1年間です。
除去に要する時間は、8畳で22分です。
空気清浄専用のDyson Purifier Coolと同じで、暖房ができるDyson Purifier Hot + Coolよりは優れる水準です。
適用畳数は、先述のように、業界基準は30分に浄化できる面積なので、12畳です。
15分以内の浄化を目指す場合、8畳では少し厳しいので、「小部屋用」でしょう。
そもそも、加湿量からして、あまり大きな部屋には向きません。
センサーは、高性能なほこりセンサーと、VOCニオイセンサーと合わせてダブルで搭載です。 加湿器の部分も、湿温度センサーが付きますので、自動運転に対応します。
その上で、上位機のPH4は、先述のホルムアルデヒド(HCHO)検知センサーが加わります。検知した物質は、本機の場合も、自己再生型で交換不要の酸化分解触媒フィルタで分化する仕組みです。
先ほども書いたように、完全ではないにせよ、新居の「シックハウス」対策の1つにはなるかと思います。
扇風機としては、空気清浄運転時に後ろに風を出すディフューズドモードのほか、扇風機の「揺らぎ風」のような、ブリーズモードを搭載しました。
後者は、シリーズ初かと思います。
首振り機能は、ただし、仕組み上、非搭載です。
静音性は、空気清浄モード時で、最小24.5dB、最大48.2dBです。
加湿モードでも、最小24.2dB、最大48.1dBです。
超音波式は静かなのが売りの1つなので、年中わりと静かに使えそうです。
ネットワーク機能は、対応です。スマホアプリ(iPhone/Android)で操作できる機種です。
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以上、Dyson Pure Humidify+Coolの紹介でした。
空気清浄機・扇風機の部分は、他のハイブリッド機と較べて特に目立つ部分はないですが、加湿器系製品の「上位機」として「正統進化」したという印象です。
とくに、お手入れは、一番面倒な加湿部分が相当手軽になっており、それだけでも欲しいと思わせます。
もちろん、あくまで「加湿器」を必要とする方が、選ぶべき製品でしょう。その場合も、適用畳数が狭めであることは、注意点です。寝室など8畳を下回る部屋に向くでしょう。
なお、本機は【加湿空気清浄機の比較記事】でも、(多少違う観点をふくめつつ)紹介しています。
次回に続く
ダイソンの空調家電のおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、ダイソンの販売するファンレスの空調家電について書きました。
しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。
2・ダイソンの空調家電の比較 (2)
=最終的なおすすめの提案【結論】
続く2回目記事(こちら)は、「結論編」です。
いつものように、目的別・価格別に、Atlasのおすすめ機種を書いておきます。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら