【今回レビューする内容】2022年 ダイソンのファンレス空調家電の性能とおすすめ:羽根のない扇風機・エアマルチプライアー ファンヒーター暖房 交換用フィルターや静かさ・静音性の違い・評価・口コミランキング
【比較する製品型番】ダイソンクール AM07 AM07DC-IB テーブルファン AM06 DC 30 IB Dyson Pure Cool DP04 WS N IB Pure Cool Me BP01 WS GC Pure Cool TP04 WS IB hot + Cool AM09 IB WN Pure hot + Cool HP04 WS N IB N Pure hot and Cool Link HP03 Pure hot and Cool HP00 IS N Pure Humidify+Cool PH01 WS Dyson Purifier Cool TP07 WS TP07 SB Dyson Purifier Hot + Cool HP07SB HP07WS Dyson Pure Humidify+Cool PH04WG PH03WS PH03BN
今回のお題
ダイソンのタワーファン型空調家電のおすすめはどの機種?
どもAtlasです。
今日は、2022年5月現在、最新のダイソンの「羽根なし」のタワーファン型空調家電を比較します。
1・ダイソンの空調家電の比較(1)
1-1・送風専用型
予算:2.5万円〜
1-2・空気清浄機型
予算:3万円〜
1-3・暖房+空気清浄型
予算:4万円〜
1-4・加湿+空気清浄型
予算:3.5万円〜
2・ダイソンの空調家電の比較 (2)
=最終的なおすすめの提案
最近は、ファンヒーター・空浄機能、あるいは加湿機能を持って「ハイブリッド家電化」しています。
しかし、以上のような順番で、現状手に入る「全機種」を紹介するつもりです。
ーー
風の強さ ★★★★★
風の拡散性 ★★★★★
首振り機能 ★★★★★
静音性の良さ ★★★★★
ハイブリッド性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
以下では、いつものように、各製品を一機ずつ比較していきます。
そして、最後の「結論」では、扇風機以外の機能(ハイブリッド性)の優秀さを含め、上表の様なポイントから、予算別・目的別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。
0・ダイソン空調の選び方の基本
はじめに ダイソン空調の「選び方の基本」からです。
いろいろなタイプがありますが、どの製品も基本となるのは送風機能です。
そこで、この部分の性能の説明を中心にしながら、各機で共通する技術的な特長を、あらかじめ確認していきます。
0-1・風力と風質
第1に、風力と風質についてです。
ダイソンの空調家電をみるとはじめに目に飛び込むのは、かなり特徴的な本体の形状でしょう。
これは、ファンを無くして安全性に配慮するだけでなく、扇風機では出しにくい独特の風質を作り出すためでもあります。
上図のように、ダイソンの空調家電は、モーターは下部に配置されています。
このモーターで空気を上げて、リングの内周の細い切れ目から、風を円形に出しています。
円形の気流は、周囲の気流を巻き込む「コアンダ効果」を得られます。そのため、モーターを経由した風の15倍の風量が、前方に飛び出していきます。
得られる風質は、波やムラのない、風のような直風です。
一般的な扇風機に比べて、ムラをあえて生じさせない設計にしています。
風質の好みは、人それぞれあるでしょう。
しかし、「窓を開けた瞬間」のような「風圧のある気持ちの良い風」を得られるのは、ダイソン製品の「とても大きな利点」です。
他社には「コアンダ効果」を利用する扇風機もありますが、この部分では、ダイソンに追いついていません。
0-2・稼働時の静音性
第2に、静音性についてです。
DCモーター(交流モーター)を採用する空調家電は、(就寝時などに使っても)「音が静か」と言うのが鉄則です。
しかし、ダイソンのエアマルチプライアーは、「使ってみたら、ACモーター機以上にうるさかった」とだいぶ「酷評」されました。
この点は、ダイソンも反省したようです。そして、近年のモデルは、静音性が大幅に改善されました。
新システムの場合、ヘルムホルツ式空洞という新方式の技術が使われます。
これは、本体内に設けられた空洞で、1000ヘルツ前後の耳障りな音を中和する技術です。
旧モデルは、騒音値(○○デシベル)はメーカー非公表でした。
しかし、今回は、最小風速において、デスク型で22.7dB(デシベル)、タワー型でも27.3dBという数値をしっかり上げています。
このうち、最小値の22.7デシベルは、かなり静かなレベルです。
例えば、従来的な扇風機の「弱」の風速よりも静かです。
このブログの【DCモーター搭載の扇風機の比較記事 】で説明したように、「羽根つき」の最小風速での静音性は16デシベルほどですから、やはりこの部分では、他社に敵わないです。
ただ、それでも、静音性の点でも寝室などで使えるレベルになったと評価できます。
0-3・適応畳数について
第3に、適応畳数についてです。
上表は、空調家電の「最上位機」の適応畳数を示したものです。
送風機能は、タワー型形状のモデルは、15.6m3/分で扇風機クラスの風量です。広めのリビングでも「扇風機並み」に使えます。
ただし、空気清浄・暖房・加湿機能はの部分は別です。
それぞれの付加性能の部分で、効果を発揮する「適応畳数」に限界があります。
---
空気清浄は、12畳のリビングだと、花粉を取り切るのに30分かかるので、実際的には、8畳前後までに向きます。
暖房は、メインには恐らくできないご家庭が多いでしょう。「スポット暖房(補助暖房)」の水準です。
加湿も、基本的にあまり大きなリビングだと適湿にしにくいです。
いずれも「ハイブリッド」で便利ですが、それゆえの限界もあるので、それを理解してご自宅に合うモデルを選びましょう。
ーーー
というわけで、ダイソン空調家電の選び方の基本の紹介でした。
以下では、こうした部分をふまえながら、ここの製品をもっと詳しく見ていきます。
1・ダイソンの空調家電の種類
1-1・送風だけできるモデル
はじめに、単純に「送風」だけする、いわゆる「扇風機タイプ」の製品からです。
【2014年発売】(季節展開)
1・AM07 ダイソンクール
¥44,462〜 Amazon.co.jp (5/12執筆時)
1・AM07 ダイソンクール
¥43,800〜 楽天市場 (5/12執筆時)
風の強さ:リビング向け
空気浄化速度:
暖房能力:
加湿機能:
スイング:対応
センサー:
最小騒音値::24dB(静か)
ネットワーク:
AM07「ダイソンクール」は、ダンソン機の「元祖」となるモデルの「後継機」です。
あらかじめ断っておくと、ダイソンはこの機種のような「扇風機(送風機能)だけのタイプ」は、「生産終了」しています。
ただ、青色のAM07DC-IBなどは、「季節限定(夏)」でアウトレット的に入荷があるようです。
後ほど紹介する「ハイブリッド家電」化した上位機よりも、本体価格が割高な時期もあるので、注意は必要です。
操作パネルは、以上のようなシンプルなものです。
リモコンも付属です。
本体サイズは、縦横23cmで高さ100cmです。
【タワーファンの比較記事】で書いたような他社モデルと同じほどスリムです。
本体の風量は、リビング全体をカバーできる10M級の風を出せます。
首振り機能は、搭載です。
ただ、最近の上位機と異なり、360度近い首振りは非対応で、角度調整もできません。
静音性は、この形の「初代」と比較すると改良が加えられたため、静音性は現行水準です。
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以上、AM07「ダイソンクール」の紹介でした。
先述のように、「販売終了機」です。価格も割高傾向なので、Atlasとしては、後ほど紹介する「ハイブリッド家電化」した新型機を選ぶべきだと思います。
ーーー
【2014年発売】(季節展開)
2・テーブルファン AM06 DC 30 BN
3・テーブルファン AM06 DC 30 IB
¥31,185 楽天市場 (5/12執筆時)
風の強さ:小部屋向け
空気浄化速度:
暖房能力:
加湿機能:
スイング:対応
センサー:
最小騒音値::22.7dB(静か)
ネットワーク:
なお、AM06「 テーブルファン」という下位機種があります。
生産終了というより(セール用のような形で)、楽天市場のダイソンショップなどで、不定期で売られる感じです。そのため、量販店の在庫もあり、ネットでは安いです。
本体サイズは、55.2 x 35.6 x 14.7cmで、設置性が良いタイプです。
また、AM07「ダイソンクール」と同じく、静音性の高い「第2世代」です。首振り機能・リモコンなどもあります。
首振り角度の「弱点」は、「一人用」ならば問題ないでしょう。
価格次第ですが、在庫があれば選んでも良いでしょう。
1-2・空気清浄機能付きモデル
続いて、送風ファンに空気清浄機能が付いたモデルです。
【2018】
4・Dyson Pure Cool DP04 WS N
¥28,198 楽天市場 (5/12執筆時)
5・Dyson Pure Cool DP04 IB
(¥56,100) 楽天市場(ダイソン直販) (5/12執筆時)
風の強さ:リビング・小部屋向け
空気浄化速度:8畳/30分
暖房能力:
加湿機能:
スイング:350度
センサー:ニオイ・ほこり
最小騒音値: 25.5dB(普通)
ネットワーク:
DP04は、 Dyson Pure Coolの「第3世代」となる製品です。
元は、2016年に登場したシリーズです。
本体色は、2色ありますが、ブルーは、ダイソン直販の限定色です。
本体サイズは、縦35.2 ×横22.3cmで高さ70cm程です。
こちらも、小型のテーブルファンタイプの設計です。
本機の特長は、扇風機と空清機の機能を併せ持ち、花粉やハウズダストを取り除ける空調家電となります。
色々思いつきますね。
ホコリフィルターは、捕捉率の点で、現状最高性能といえるHEPAフィルターを採用します。
そのため、花粉やハウスダストには高度にに対応できます。
ニオイフィルターは、活性炭フィルタを利用します。
こちらは、「食べ物・ペット臭」をとるものですが、ダイソンの場合、VOCガス(排気ガス)などにも対応します。
【PH04/HP07/TP07/PH01/TP04/DP04/HP04】
ダイソン 5025 155 059067
¥6,923 楽天市場 (5/12執筆時)
交換フィルターは、1年ごとに交換するタイプです。
他社機の場合、10年保つフィルターを搭載するタイプもあることを考えると、ダイソンのランニングコストは必ずしも高くはないです。
大きなゴミを越すプレフィルターもない構造なので、実際、長持ちはしないでしょう。
なお、旧製品はホコリとニオイのフィルタが別売でしたが、現在は一体型がDP04対応です。
除去に要する時間は、花粉を取り切るまで8畳で30分です。
こちらも、他社の空清機と比べてあまり優秀ではありません。
適応畳数は、12畳です。
最大36畳まで対応とされますが、空気清浄機の場合、30分で取り切れる面積で考えるのが普通です。
空気の汚れに応じた自動運転は、対応です。
搭載されるセンサーは、VOCニオイセンサーとほこりセンサーです。
上図の様な一般的な空清機と同じく、「ほこりセンサー」と「ニオイセンサー」がダブルで搭載されます。
そのため、ニオイだけでなく、花粉やダストなどの状況も監視できます。
なお、このブログでは、【おすすめ空気清浄機の比較記事】を書いています。この側面で、Dyson Pure Coolと比較してみたい方は、ぜひご覧ください。
ネットワーク機能は、この機種のもうひとつの魅力です。
本体がスマホアプリ(iPhone/Android)で操作できるほか、空気の汚染状況についても、スマホでモニタリング可能だからです。いわゆるIOT家電です。
扇風機としては、この機種は、「第3世代」ということで静音性に磨きがかかり、最小運転音が、クラス最高性能といえる16.3デシベルです。
首振り機能も、このシリーズについては350度の回転に対応します。
また、45°・90°・180°と段階的に設定もできるので、設置場所の柔軟度が高いです。
そのほか、ナイトモードを搭載し、操作部のLED照明をオフにできる点など、寝室用としてよりパワーアップしています。
一方、夏以外の時期については、左図のように風を正面に送らないディフューズドモードで清浄運転できるため、割と便利に年中使える仕様です。
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以上、Dyson Pure Cool LinK テーブルファンの紹介でした。
空清機能とのコラボは、率直に「正常進化」だと思いました。
ただ、【空気清浄機の比較記事】で取り上げたような専門機に比べると、除去速度の面で及ばない面もあるため、今後のブラッシュアップに期待です。
【2021年発売】
6・ダイソン Dyson Purifier Cool TP07WS
7・ダイソン Dyson Purifier Cool TP07SB
¥58,570 楽天市場 (5/12執筆時)
【2018年発売】
8・Dyson Pure Cool TP04 WS
9・Dyson Pure Cool TP04 IB
¥41,599 楽天市場 (5/12執筆時)
風の強さ:リビング向け
空気浄化速度:12畳/30分
暖房能力:
加湿機能:
スイング:350度
センサー:ニオイ・ほこり
最小騒音値: 26.3dB(普通)
ネットワーク:
Dyson Purifier Cool TP07も、空気清浄機としての機能が付属する中型製品です。
旧機種が残ります。
新機種は、静音性が改良されているほか、付属するフィルターが気密性の高い新型になります。
本体サイズは、直径22cmで、高さ105cmです。
大きいですが、設置面積は、狭めですむので設置性は良いです。
350度の首振り機能をはじめとして、広いリビングのメイン機として利用できるサイズです。
扇風機としては、より広範囲に風を送れるという点で、タワーファンの特長がでています。
リビングでも無理なく使えます。
首振り機能も、ディフューズドモードも大型化していますが、搭載です。
静音性は、一方、最大運転時(12畳/30分のパワー)で使う場合、47.4dBです。
一方、最小運転時では、26.3dBなので、小型機には及びませんが「そこそこ静か」です。
【PH04/HP07/TP07/PH01/TP04/DP04/HP04】
ダイソン 5025 155 059067
¥6,923 楽天市場 (5/12執筆時)
花粉除去に関する部分は、フィルターは、交換用フィルターやセンサーを含めて、基本的には先ほどのテーブルファンタイプと同じ性能です。
除去に要する時間は、12畳で30分です。
基本的には、先ほどの製品と同じ能力で、「大きいだけより速く綺麗にできる訳ではない」機種です。
ただ、大型化が無意味ではなく、扇風機として利用する場合に、風が広く送れる利点があります。
ネットワーク機能は、こちらも、スマホアプリ(iPhone/Android)で操作できる仕様です。
---
以上、Dyson Purifier Cool TP07の紹介でした。
空清機能の面では、大型化の利点があまりない機種です。
この面だけの性能を期待するならば、小型で設置性がよい、Dyson Pure Cool LinK テーブルファンのほうが良いでしょう。
一方、風量が広範囲に出せるのは、タワーファンの特長ですから、扇風機としてリビングに置く場合は、こちらが選択肢となります。
【2019年】
10・Dyson Pure Cool Me BP01 WS
11・Dyson Pure Cool Me BP01 GC
¥27,800 Amazon.co.jp (5/12執筆時)
風の強さ:デスクワーク向け
空気浄化速度:8畳/30分
暖房能力:
加湿機能:
スイング:350度
センサー:ニオイ・ほこり
最小騒音値: 25.5dB(普通)
ネットワーク:
Dyson Pure Cool Mは、2019年に展開がはじまった、「パーソナル仕様」のDyson Pure Coolです。
サイズは、幅24.5cm×高さ40.1cmです。
写真で分かるように、完全に小部屋用・空清専門の「超小型機」です。
扇風機としては、同じく「コアンダ効果」を利用しますが、どちらかと言えば「細い直進風」を出すDyson Core Flowテクノロジーが利用されます。
こうした点で、「涼は得られるものの、全身は無理」なので、仕事中やデスクワークの際に「部分的にあてる」ものです。
Dyson交換用フィルターAM/TP/BP用
¥5,938 楽天市場 (5/12執筆時)
空清機としては、HEPAフィルターを使用する本格仕様です。
ただし、さすがに風力の関係で7畳で30分とさらに能力が落ちるため、帰宅後の即効性が望まれる春の花粉シーズンには、非対応でしょう。
その上で、ニオイフィルターがない点と、センサーが無いため常に稼働し続ける形式である点にも注意しましょう。
なお、フィルターについては、ネットでかなり安く販売している海外業者もありますが、おそらく互換品です。
フィルター性能は核心的な部分なので、そういったものは、言うまでもなく「使う意味がほぼなくなる」といえます。直販定価だと以上の値段ほどです。
---
以上、Dyson Pure Cool Meの紹介でした。
小型というメリット性を出すのに苦労している製品なので、同社の他の「ハイブリッド家電」と比較するのが難しい製品です。
上述のように難点はありますが、例えば、【空気清浄機の比較記事】で取り上げたような強力なメイン機を使っているご家庭で、行きとどかない隅の部分をフォローする、「個人用」として利用価値はあると思います。
【2019年】
10・Dyson Pure Cool Me BP01 WS
11・Dyson Pure Cool Me BP01 GC
¥27,800 Amazon.co.jp (5/12執筆時)
風の強さ:デスクワーク向け
空気浄化速度:8畳/30分
暖房能力:
加湿機能:
スイング:350度
センサー:ニオイ・ほこり
最小騒音値: 25.5dB(普通)
ネットワーク:
Dyson Pure Cool Mは、2019年に展開がはじまった、「パーソナル仕様」のDyson Pure Coolです。
サイズは、幅24.5cm×高さ40.1cmです。
写真で分かるように、完全に小部屋用・空清専門の「超小型機」です。
扇風機としては、同じく「コアンダ効果」を利用しますが、どちらかと言えば「細い直進風」を出すDyson Core Flowテクノロジーが利用されます。
こうした点で、「涼は得られるものの、全身は無理」なので、仕事中やデスクワークの際に「部分的にあてる」ものです。
Dyson交換用フィルターAM/TP/BP用
¥5,938 楽天市場 (5/12執筆時)
空清機としては、HEPAフィルターを使用する本格仕様です。
ただし、さすがに風力の関係で7畳で30分とさらに能力が落ちるため、帰宅後の即効性が望まれる春の花粉シーズンには、非対応でしょう。
その上で、ニオイフィルターがない点と、センサーが無いため常に稼働し続ける形式である点にも注意しましょう。
なお、フィルターについては、ネットでかなり安く販売している海外業者もありますが、おそらく互換品です。
フィルター性能は核心的な部分なので、そういったものは、言うまでもなく「使う意味がほぼなくなる」といえます。直販定価だと以上の値段ほどです。
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以上、Dyson Pure Cool Meの紹介でした。
小型というメリット性を出すのに苦労している製品なので、同社の他の「ハイブリッド家電」と比較するのが難しい製品です。
上述のように難点はありますが、例えば、【空気清浄機の比較記事】で取り上げたような強力なメイン機を使っているご家庭で、行きとどかない隅の部分をフォローする、「個人用」として利用価値はあると思います。
1-3・暖房機能付きのモデル
つづいて、送風機能のほか、冬場の「季節家電」的な要素も組み込まれた製品です。
【2014年発売】
12・Dyson hot + Cool AM09 IB
13・Dyson hot + Cool AM09 WN
¥45,980 楽天市場 (5/12執筆時)
風の強さ:小部屋・リビング向け
空気浄化速度:
暖房能力:1200W
加湿機能:
スイング:対応
センサー:
最小騒音値:30.9dB
ネットワーク:
Dyson hot + cool AM09は、2014年からラインナップに加えられた、ダイソンの「ハイブリッド送風機」です。
本体サイズは、縦横20cm×高さ60cm程で、小型機です。
本機の特長は、冬場の暖房機能を兼ね備える点です。
暖房機能としては、専門機に引けをとらない、1200Wの温風を電気で出せるため、冬にも活躍します。
適応畳数は、暖房能力として、コンクリートで8畳、木造で6畳程度です。
送風は、「ワイド送風」と「ポイント送風」に切り替え可能です。ただ、ワイド送風でも、リビング用のメイン機とには弱く、寝室などに向きます。
とはいえ、【セラミックファンヒーターの比較記事】で紹介した、一般的な電気ヒーター並のパワーは期待できます。
また、風が強いため、直風にあたっている状態では、普通のヒータよりだいぶ暖かいでしょう。
扇風機としては、上述の適応畳数内で利用する限りにおいて、下位機種タワーファンと同等の風圧を発揮します。
首振り機能も、搭載です。
静音性は、送風時の最小運転音が30.9デシベル、温風時が32.8デシベルです。
構造上の限界でしょうが、普通の扇風機、送風ヒータと同じほどの静音性になります。
電気代は、強運転の場合、1時間あたり20-30円ほどです。
ただ、自動温度制御機能や、デジタル温度計をみながらの手動調整も可能です。
実際の電気代はさらに安いと思います。リモコンも付属しますし、やはり寝室などの暖房に便利です。
---
以上、Dyson hot + cool AM09 の紹介でした。
夏に特化した「タワーファン」に比べると、静音性の部分で短所があります。
ただし、冬用の一般的なヒータなどと比べると、通常レベルの運転音です。それをふまえると「寝室などの小部屋」で年中利用する空調として優れます。
【2021年発売】
14・Dyson Purifier Hot + Cool HP07SB
15・Dyson Purifier Hot + Cool HP07WS
¥81,400 楽天市場 (5/12執筆時)
【2019年発売】
16・Dyson Pure hot + Cool HP04 WS N
17・Dyson Pure hot + Cool HP04 IB N
¥95,800 楽天市場 (5/12執筆時)
風の強さ:リビング・小部屋向け
空気浄化速度:9畳/30分
暖房能力:1400W
加湿機能:
スイング:350度
センサー:ホコリ・ニオイ
最小騒音値: 27dB
ネットワーク:対応
Dyson Purifier Hot + Cool は、ダイソンの暖房付の最上位機です。
なお、2021年に改良があり、型番が変わりました。
(ヒーターのない)空気清浄機のみの下位機種の場合と同じで、静音性の改善(実感音SONE指数でベースで約20%)と、搭載フィルタの新型への変更です。
なお、フィルタについては、旧型でも次からは同じものを変えます。また、静音性も一般的なデシベル値では、50.4dBから、47.4dBの改善になります。
ただ、すでに値段は逆転傾向ですし、新機種で良いかと思います。
本体サイズは、直径24.8cm×高さ76.4cmです。
送風される領域的には小型機です。ただ、高さはそこそこありますが。
本機の特長は、扇風機・ファンヒータ・空清機の3機能を網羅している点です。
【PH04/HP07/TP07/PH01/TP04/DP04/HP04】
ダイソン 5025 155 059067
¥6,923 楽天市場 (5/12執筆時)
花粉除去に関する部分は、フィルターは、基本的には、先ほど見た機種と同じ性能です。
HEPAフィルタと活性炭フィルタを用いた、ホコリフィルタと脱臭フィルタの一体型です。
1年で交換となる点など、先ほどの機種と同じです。
除去に要する時間は、9畳で30分です。
暖房がないシリーズよりは、スペックは低めです。
センサーは、一方、ほこりセンサーが搭載で、VOCニオイセンサーと合わせてダブルで搭載です。
さらに、Pure coolのように、風を正面に送らないディフューズドモードも搭載ですから、年中使えるマルチ性は下位機種よりも高まっています。
暖房能力は、この機種は、1400Wです。
適応畳数としては、コンクリートで8畳、木造で6畳程度ですが、PTCセラミックプレート部分の改良などで、暖める能力は多少上がっているようです。
扇風機としては、能力的には、テーブルファン並みの出力です。
首振り機能は、一方、45°・90°・180°・350°と対応します。
したがって、リビングで広く送風するには、首振りを利用すべき機種と言えます。
電気代は、強運転の場合、1時間あたり20-30円ほどです。
静音性は、送風時の最小運転音が23.8デシベルですので、小型機としては優秀です。
ただし、温風時には、最小30.4デシベルで、最大運転時は約40.8dBです。
ヒータ付きモデルの「宿命」でしょうが、夜に使うには決して静かではない機種です。
もちろん、ファン付きヒーターと比較する場合は、さほどうるさくないと言えるレベルではあります。
ネットワーク機能は、こちらも対応です。スマホアプリ(iPhone/Android)で操作できる機種です。
---
以上、Dyson Purifier Hot + Cool 紹介でした。
多機能モデルであり、自宅の省スペース化に貢献しそうです。この点で、確実にニーズがありそうな機種です。
従来機と比較しても、「ほこりセンサー」や「ディフューズドモード」など多方面でパワーアップが見られます。
総合的には、かなり優秀な「ハイブリッド家電」です。
とくに、黄砂や花粉などが飛び交う、日本の地域風土を考えると、センサーの充実は決定的な要素です。その意味では、予算があればこの機種が最も良いでしょう。
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【2019年発売】
18・Dyson Pure hot and Cool HP00 IS N
¥44,759 楽天市場 (5/12執筆時)
風の強さ:リビング・小部屋向け
空気浄化速度:9畳/30分
暖房能力:1200W
加湿機能:
スイング:350度
センサー:なし
最小騒音値: 27,4dB
ネットワーク:
なお、これらの機種には、実質的に「下位機種」扱いであるDyson Pure hot and Coolという機種もあります。
こちらは、スマホに非対応のほか、VOCニオイセンサーが非搭載で、首振り角度も狭いです。
いずれにしても、自動的な空気清浄運転に対応できない機種になるため、あまりオススメできません。
4・加湿機能付きのモデル
最後に、送風機能のほか、加湿機能が付属するモデルです。
【2015年発売】
22・Dyson Hygienic Mist MF01 IB
23・Dyson Hygienic Mist MF01 WS
¥38,817 楽天市場 (5/12執筆時)
風の強さ:小部屋・寝室向け
空気浄化速度:
暖房能力:
加湿機能: 最大8畳
スイング:なし
センサー:
最小騒音値:22.7dB(静か)
ネットワーク:
dyson hygienic mistは、2015年に販売された、変わり種のモデルです。
本体サイズは、縦24 ×横22cmで高さ58cm程です。
この機種も、ダイソン機としては「小型形状」です。
本機の特長は、水を張って加湿もできる加湿器としての機能を持つ点です。
加湿機能は、超音波式という分類になります。
諸方式のメリット性とデメリット性は【加湿器の比較記事】で紹介した表を再掲すると、上表の通りです。
超音波式は、湿度を上げる際に水を熱しない仕組みなので、電気代がほとんどかかりません。1日運転しても10円程度です。
ただ、沸騰させないため、バクテリアが増殖しやすいという欠点があります。
しかし、ダイソンの場合、UVライト(紫外線)を利用して99.9%まで除菌を行うため、この問題はほぼ発生しにくくなっています。
そのため、清潔に加湿できるメリットがあります。
適応畳数は、洋室で8畳、木造で5畳になります。
数値的に言えば、広いリビング用にはできないサイズである点は注意しましょう。
逆に、小型ながら風量のあるメリット性を活かし、寝室で、インフルエンザ予防や、夜間の肌の保湿に利用するなどの用途に向きます。
水タンクのサイズは2.84Lで、最大18時間まで水が持つ仕様です。
加湿量は、1時間あたり300ml/hです。
さほどパワフルではないですが、上記の目安の畳数以内の小部屋ならば、OKでしょう。
自動加湿運転は、温度センサー・湿度センサーを利用した本格的なものです。
リモコンで湿度調整も可能なので、のど・肌にやさしい、高湿状態も選べます。
電気代は、加湿時でも最大55Wなので、1時間1円以下でしょう。電気代を気にせず利用できるでしょう。
なお、他メーカーの製品については、【おすすめ加湿器の比較記事】を別に書いています。
電気代や加湿量などのスペックも出しましたので、機能面で比較したい場合は、そちらをご覧ください。
扇風機としては、上述の適応畳数内で利用する限りにおいて、こちらも、下位機種と同等の風圧を発揮します。
首振り機能は、ただし、仕組み上、非搭載です。
静音性は、最小運転音が、22.7デシベルです。
やや登場が古い機種ですが、ヘルムホルツ式空洞をもつ「第2世代」の技術を採用します。
結論的にいえば、扇風機としての静音性も、能力もキープしている機種と言えるでしょう。
---
以上、dyson hygienic mistの紹介でした。
個人的には「冬物家電」としては、ヒーターよりもこちらの加湿のほうが相性が良いのかな、と思っています。扇風機の静音性が犠牲になっていない点で、高評価できるでしょう。
【2021年発売】
【ホルムアルデヒド検知・分解】
24・Dyson Pure Humidify+Cool PH04WG
¥103,060 楽天市場 (5/12執筆時)
【ホルムアルデヒド検知・分解なし】
25・Dyson Pure Humidify+Cool PH03WS
¥70,500 楽天市場 (5/12執筆時)
26・Dyson Pure Humidify+Cool PH03BN
¥92,400 楽天市場(Dyson公式) (5/12執筆時)
風の強さ:小部屋・寝室向け
空気浄化速度:12畳/30分
暖房能力:
加湿機能: 木造6畳 コンクリ10畳
スイング:なし
センサー:ホコリ・ニオイ
最小騒音値:24.2dB(普通)
ネットワーク:対応
Dyson Pure Humidify+Cool は、2021年末に販売された新製品です。
本機の特長は、名前から分かるように、送風機を兼ねた加湿器に、空気清浄機も付けた点です。
大きく2系統あって、PH04のみ後述するホルムアルデヒド検知・分解検知に対応します。
PH03は、この機能が省略された下位機種です。こちらだけ、公式限定色のモデルもあります。
本体サイズは、縦31.2 ×横31.2cmで高さ92.3cm程です。
空気清浄機が付かないモデルと異なり、背丈はある製品です。
加湿機能は、こちらは気化式です。
その点では、超音波式の下位機種と「全く異なる機種」とも言えます。
加湿量は、下位機種より多少良くなり、1時間あたり350ml/hです。
一定の加湿量が確保できる、気化式の利点が出た形でしょう。
適応畳数は、木造6畳で、コンクリ 10畳までです。
加湿機の場合、建築材で変わりますが、断熱材5cm以上がコンクリに相当します。
水タンクのサイズは、5Lです。
サイズが大きくなった利点で、タンクは大きめです。
下位機種と同じ計算式だと、21時間ほどですが、給水システムの変更で、最長36時間という表記です。
清潔性に関わる部分は、大きな注目点です。
気化式は、従来的に、パワフルだがフィルター掃除が手間という難点がありました。
その点をダイソンは配慮し、タンクの水を使い、ボタン1つで自動洗浄できる機能を付けています。
クエン酸水を作り、自動で水を通したあと、最後にフィルタをすすぐだけです。
さらに、UVライト(紫外線)を新機種でも採用し、タンク内の水を除菌して、水路のヌメリを予防する設計としています。
「ウルトラバイオレットクレンズテクノロジー」と呼び、この部分を強調しています。
自動加湿運転は、温度センサー・湿度センサーを利用した本格的なものです。
リモコンで湿度調整も可能なので、のど・肌にやさしい、高湿状態も選べます。
【PH04/HP07/TP07/PH01/TP04/DP04/HP04】
ダイソン 5025 155 059067
¥6,923 楽天市場 (5/12執筆時)
花粉除去に関する部分は、先ほども見た、上記のフィルターが交換用です。
一体型フィルターですが、HEPAフィルターのほか、活性炭を使った脱臭フィルターはしっかり装備します。
寿命は、1日12時間の利用で1年間です。
除去に要する時間は、8畳で22分です。
空気清浄専用のDyson Purifier Coolと同じで、暖房ができるDyson Purifier Hot + Coolよりは優れる水準です。
適応畳数は、先述のように、業界基準は30分に浄化できる面積なので、12畳です。
15分以内の浄化を目指す場合、8畳では少し厳しいので、「小部屋用」でしょう。
そもそも、加湿量からして、あまり大きな部屋には向きません。
センサーは、高性能なほこりセンサーと、VOCニオイセンサーと合わせてダブルで搭載です。 加湿器の部分も、湿温度センサーが付きますので、自動運転に対応します。
一方、冒頭書いたように、上位機のPH4については、ホルムアルデヒド(HCHO)検知センサーが別にあります。
ホルムアルデヒドも粒子ですが、ホコリセンサーは高感度でも0.3μmあたりに検知限界があります。その1500倍ほど細かいため、検知には専用センサーが必要です。
本機の場合、固体式の新型センサーを載せて検知できるようにしています。
一方、検知できても除去できないと仕方ないわけですが、本機は、フィルタの内装に酸化分解触媒フィルタを追加していて、その作用で分解する仕組みです。
触媒は自己再生型で消耗品ではなく、設計上の標準使用期間(10年)は使えるようです。酸化触媒を脱臭(ニオイ粒子)に使う例は見たことがありますが、この方向性での発想は初めてかと思います。
扇風機としては、空気清浄運転時に後ろに風を出すディフューズドモードのほか、扇風機の「揺らぎ風」のような、ブリーズモードを搭載しました。
後者は、シリーズ初かと思います。
首振り機能は、ただし、仕組み上、非搭載です。
静音性は、最小運転音が、加湿時には27デシベル、扇風機として利用する場合は26.1デシベルです。
下位機種より大型化した関係で、若干稼働音は増しています。
ネットワーク機能は、対応です。スマホアプリ(iPhone/Android)で操作できる機種です。
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以上、Dyson Pure Humidify+Coolの紹介でした。
空気清浄機・扇風機の部分は、他のハイブリッド機と較べて特に目立つ部分はないですが、加湿器系製品の「上位機」として「正常進化」したという印象です。
とくに、お手入れについては、一番面倒な加湿部分が、相当手軽になっており、それだけでも欲しいと思わせます。
もちろん、あくまで「加湿器」を必要とする方が、選ぶべき製品でしょう。その場合も、適応畳数が狭めであることは、注意点です。寝室など8畳を下回る部屋に向くでしょう。
なお、本機については【加湿空気清浄機の比較記事】でも、(多少違う観点をふくめつつ)紹介しています。
次回に続く
ダイソンのファンレス空調家電のおすすめはこの機種!
というわけで、今回は、ダイソンの販売するファンレスの空調家電について書きました。
しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。
1・ダイソンの空調家電の比較(1)
1-1・送風専用型
予算:2.5万円〜
1-2・空気清浄機型
予算:3万円〜
1-3・暖房+空気清浄型
予算:4万円〜
1-4・加湿+空気清浄型
予算:3.5万円〜
2・ダイソンの空調家電の比較 (2)
=最終的なおすすめの提案
続く2回目記事(こちら)は、「結論編」です。
いつものように、目的別・価格別に、Atlasのおすすめ機種を書いておきます。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら