【今回レビューする内容】 2024年 自作向けPC交換用内蔵SSDドライブの性能とおすすめ・選び方:ノートPCのSSD HDD交換用SSDほか、機種の違いと性能ランキング::2.5インチ S-ATA PCIe ノートPC用mini SATA SSD m.2 Type2280 PCI Express 4.0 高耐久WD RED SSD対応
【比較する製品型番】WD Red SA500 WDS100T1R0A-EC WDS200T1R0A-EC WDS500G1R0A-EC WDS500G3B0A-EC WDS100T3B0A-EC WD WDS100T2B0A WDS200T2B0A SANDISK SDSSDA-240G-J26 SDSSDA-240G-G26 SDSSDA-480G-J26 SDSSDA-480G-G26 SDSSDA-2T00-G26 SDSSDA-2T00-J26 SDSSDA-1T00-G27 SDSSDA-1T00-J27 KIOXIA SSD-CK480S/N SD-CK960S/N SSD-CK960S/J Crucial CT1000MX500SSD1/JP CT500MX500SSD1/JP Samsung 870 EVO MZ-77E1T0B/EC 870 QVO MZ-77Q1T0B/EC Transcend TS256GSSD230S TS512GSSD230S TS1TSSD230S TS1TSSD225S S2TSSD225S SUPER TALENT TeraNova DX FTM2TN325R FTM1TN325R MSI SPATIUM S270 S78-4406NP0-P83 HD3824 S78-440N070-P83 HD3825 Silicon Power Ace A55 SP004TBSS3A55S25 SP004TBSS3A55S25 Synology SAT5221-480G SAT5220-960G SAT5220-1920G SAT5221-3840G SAT5210-7000G MSI SPATIUM S270 ほか
今回のお題
高速で性能が良いSSDドライブのおすすめはどれ?
どもAtlasです。
今回は、2024年11月現在、最新の内臓型SSDの比較です。
ノートPC・デスクトップPC、あるいはゲーム機などのSSDの交換を考えている方に向けて書いた記事になります。
外付け型も記事はあります。
しかし記事は完全に別にしているので、【ポータブルSSDの比較記事】のほうをご覧ください。
1・内蔵SSDドライブの比較 (1)
接続:SATA(2.5インチ)
用途:HDDからの換装
速度:〜560MB/s
2・内蔵SSDドライブの比較 (2)
接続:M.2 PCI-Express 3.0
用途:SSDからの換装
速度:2000MB/s〜
3・内蔵SSDドライブの比較 (3)
接続:M.2 PCI-Express 4.0
用途:ハイスペックPCやゲーム機の増設
速度:3200MB/s〜
4・内蔵SSDドライブの比較 (4)
接続:M.2 PCI-Express 5.0
用途:ゲーミング用の最高峰
速度:10000MB/s〜
5・内蔵SSDドライブのまとめ 【結論】
=最終的なおすすめ製品の提案
今回の記事では、上記リンクのように、SSDの種類ごとにわけた、5回構成の記事です。
今回は1回目記事です。
SSDの交換に不慣れな方に向けて、インターフェイスの種類や速度などについての「選び方の基本」を説明します。
その上で、2.5インチのHDDと同じサイズ、同じ接続法で、HDDからそのまま交換できるS-ATAの内臓SSDを、メーカーごと比較していきます。
写真のような形状のPCIe M.2 スロット(Type2280) を使う内蔵SSDは、2回目記事以降で扱います。
このタイプで、現在「スタンダード」といえる第4世代(PCI-Express4.0)は、3回目記事(こちら)で扱っています。
PC用ほか、PS5(プレステ5)用としても最近注目されています。
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今回の記事は、(中級者ならば)どこから読んで貰っても分かるように書きました。
ただし、端子の違いや、速度など「内蔵SSDドライブの選び方の基本」が分からない方は、基本的な選び方も解説する、今回の記事からお読みいただければと思います。
よろしくお願いします。
読出速度 ★★★★★
書込速度 ★★★★★
耐久性 ★★★★★
保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、各社の製品を順番に比較します。
そして、最後に「結論」として、上表のポイントから目的別・予算別のAtlasのおすすめ機種を提案していきます。
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1・ポータブルHDDドライブ
2・ポータブルSSDドライブ
3・Mac向きThunderbolt対応SSD
4・内蔵SSDドライブ
5・USBフラッシュメモリー
6・外付けハードディスク(電源付)
7・NAS(ネットワークディスク)
なお、今回の記事は、このブログ「モノマニア」のドライブ関係記事の4回目記事として書きました。
1-1・SSDドライブの選び方の基本
1・SATA(2.5インチ)
2・M.2 PCI-Express 3.0(第3世代)
3・M.2 PCI-Express 4.0(第4世代)
4・M.2 PCI-Express 5.0(第5世代)
具体的な製品紹介にはいる前に「SSDの選び方の基本」について書いておきます。
冒頭にも書きましたが、少し古い規格を含めて、最近のSSDの規格上の種類は上表の4つに分けられます。
順番にその違いを紹介しておきます。
1・SATA SSD
第1に、2.5インチサイズのSATA接続のSSDです。
主な用途は、デスクトップPCやサーバー用の、2.5インチや3.5インチのHDDからの交換用です。
デスクトップPCで、現在ハードディスク(3.5 or 2.5インチ)を使っている方で、できるだけ面倒な作業を避けて、同じ感覚で(さっさと)交換したいという場合は、これを選びます。
インターフェースは、S-ATAです。
HDDと共通なので、一般的な「ハードディスクの代わり」に楽に交換できます。
なお、SATAは世代があり、最速はSATA III (6Gb/s)規格です。
PC側とケーブルの対応が必要ですが、前世代まで(SATA II)と互換性があるため、Max速度が出ないだけです。
今回紹介していく現行のSSDはすべてSATA3になっていますし、買って無駄になることはないでしょう。
速度は、機種によって異なるものの、書込・読込とも400MB/秒以上です。
一般的なHDDドライブと比べると、だいたい4-5倍の速度になります。
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結論的にいえば、、初心者が最も簡単に交換できるのが2.5インチSSDドライブです。
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ただし、SSDに3.5インチという規格はないので、しっかり据え付けたい場合は、何かしらのアダプタ(マウンター)を利用します。
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1・内蔵SSDドライブの比較 (1)
接続:SATA(2.5インチ)
用途:HDDからの換装
速度:〜560MB/s
このブログでは、このタイプは、今回の1回目記事で見ていきます。
2・M2.SSD (PCIe gen3)
第2に、M.2 2280 SSD (PCI-Express 3.0)です。
一般的には「第3世代SSD」とも言われます。
形から分かりますが、これは、そのままでは普通の(四角い)SSDやHDDとの交換は不可です。
PC(マザーボード)の(比較的)新しい規格となる、m2スロットに挿入するタイプだからです。
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主な用途は、基本的には、対応スロットのあるノートPCの交換用です。
しかし、専用インターフェースを導入するなどして、デスクトップPCで使う人も多いです。
ゲームほか、動画のエンコード用など、「とにかくスピードが欲しい」方に人気があります。
速度は、S-ATAタイプよりかなり高速です。
最速製品で読込で3400MB/s、書込も3000MB/s以上出せるモデルが、さほど高くなく売られます。
(理論上)HDDの20倍以上の速度です。
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結論的にいえば、対応するノートPCの交換ほか、デスクトップでも「速度が欲しい!」という方が選ぶのが第3世代SSDです。
ただ、近年は、より高速な第4世代SSDがかなり値下がりしてきたので、このグレードは、耐久性の高いサーバー向けや、値段重視の「格安用」が多くなりました。
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2・内蔵SSDドライブの比較 (2)
接続:M.2 PCI-Express 3.0
用途:SSDからの換装
速度:2000MB/s〜
3・M2.SSD (PCIe gen4)
第3に、M.2 2280 SSD (PCI-Express 4.0)です。
一般的には「第4世代SSD」と呼ばれます。
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形はPCI-Express 3.0(第3世代)と同じで、下位互換性もあります。
速度を得たい場合、ボード側(ノートPC側)のPCI Express 4.0対応は必須ですが、対応しないPCでも、第3世代水準の速度までは出せます。
一方、この世代の「超高速」モデルは、結構熱を持ちます。
SSDは熱にはあまり強くないため、廃熱を気にしないと実行速度が低下します。そのため、一部の「超高速」モデルには、熱を逃がすため、大きなヒートシンクが装備されます。
この場合、SSDに厚みが出るため、実際にPCやゲーム機に設置できるか、サイズ(厚み)は気にする必要があります。
主な用途は、速度を重視したい場合の、ノートPCの交換用、あるいは、デスクトップPCの自作用です。
このほか、最近は、PS5(Play Station 5)のスロットがPCI Express 4.0なので、最近はその換装用につかう方も増えています。
速度は、(理論上)HDDの50倍以上の速度です。
なかには、7000MB/s以上出せるモデルもあります。
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結論的にいえば、M.2型で現状で最も「オーソドックス」なのは、「第4世代SSD」と考えて良いです。
最近では、ゲーミング向きの本格的な高速製品だけでなく、価格も消費電力も控えめで、ヒートシンクも不要といえる3000MB/s-5000MB/sあたりの速度の製品も増えました。
そのため一般用とM.2型で今選ぶならば、こちらが良いと思います。
3・内蔵SSDドライブの比較 (3)
接続:M.2 PCI-Express 4.0
用途:ハイスペックPCやゲーム機の増設
速度:3200MB/s〜
4・M2.SSD (PCIe gen5)
第4に、M.2 2280 SSD (PCI-Express 5.0)です。
一般的には「第5世代SSD」と呼ばれます。
2023年あたりから普及しはじめた新規格です。
速度は、(理論上)HDDの100倍以上の速度です。
ただ、第4世代以上に発熱するため、ガッツリしたヒートシンクがマストです。
プロゲーマー(に近い)かたが、速度目当てに選ぶSSDであり、一般向けではないです。
4・内蔵SSDドライブの比較 (4)
接続:M.2 PCI-Express 5.0
用途:ゲーミング用の最高峰
速度:10000MB/s〜
このブログでは、このタイプは、今回の1回目記事で見ていきます。
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というわけで、「選び方の基本」として、基本的な、内蔵SSDの「区分け」を説明しました。このほか「相当昔のノートPC」だと、また別の接続規格の場合もありますが、最近だと、それは例外的かと思います。
1-2・WDとサンディスクのSSD
というわけで、ここからは、「ハードディスクの代わり」に利用する、S-ATA(6GB/s)対応の内蔵SSDをみていきます。
はじめに、米国のWestern Digital連合の販売するS-ATAタイプのSSDからです。
実質的に同会社である米国のSandiskのものも同時に紹介します。
1・SSDの比較 (SATAIII-1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:WD &Sandisk〈米国〉
1-3:キオクシア〈日本〉
1-4:サムスン〈韓国〉
1-5:トランセンド〈台湾〉
1-6:シリコンパワー〈台湾〉
2・SSDの比較 (SATAIII-2)
2-1:マイクロン〈米国〉
2-2:Synology〈台湾〉
2-3:MSI〈台湾〉
2-4:その他の製品
3・内蔵SSDドライブのまとめ
=最終的なおすすめの提案【結論】
S-ATAのドライブだけでも割と数があるので、今回は、上表のように、(主に)中身のSSDを製造する企業別にわけながら、順番に見ていくこととします。
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なお、以下では、Atlasのおすすめポイントについては、赤系の文字色で、イマイチと思う部分については青字で、本文を記していきます。
【2018年発売】
【SANDISK SSD PLUS シリーズ】
【240GB】
1・SANDISK SDSSDA-240G-J26
¥ 6,431 楽天市場 (11/1執筆時)
2・SANDISK SDSSDA-240G-G26
¥ 5,850 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:530MB/s
書込速度:440MB/s
ランダム:不明
書込耐久性:
【480GB】
3・SANDISK SDSSDA-480G-J26
¥ 7,580 楽天市場 (11/1執筆時)
4・SANDISK SDSSDA-480G-G26
¥6,900 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:535MB/s
書込速度:445MB/s
ランダム:不明
【1TB】
5・SANDISK SDSSDA-1T00-J27
¥ 13,178 楽天市場 (11/1執筆時)
6・SANDISK SDSSDA-1T00-G27
¥ 10,773 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:535MB/s
書込速度:450MB/s
ランダム:不明
【2TB】
7・SANDISK SDSSDA-2T00-J26
¥ 22,180 楽天市場 (11/1執筆時)
8・SANDISK SDSSDA-2T00-G26
¥ 21,500 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:545MB/s
書込速度:450MB/s
ランダム:不明
【共通の仕様】
メモリ:3D TLC
I/F:S-ATA
書込耐久性:
保証:3年間
SANDISK SSD PLUS シリーズは、米国のSanDiskのS-ATA型のSSDの入門機です。
従来は、この上位にUltra 3D シリーズという若干スペックの良い上位クラスがありましたが、現在は廃盤です。
なお、サンディスクは「J(日本仕様)」と「G(海外仕様)」ではじまる型番があります。海外仕様は、Amazonが直接販売する製品のみ、「保証対象」となります。
ドライブの速度は、上表の通りです。
サイズによって速度が少し異なりますが、いずれもS-ATAのSSDは、快適水準と言って良いです。
ただ、ランダムアクセスの数字が非公開です。
この部分は、同系列の姉妹ブランドとなる、次に見る「WD」との違いです。
より実体に近い、ランダムアクセス時の速度も書込も公開されています。
メモリの種類は、本機はTLC(トリプルレベルセル)です。
TLCは容量が稼ぎやすい一方で、MLCより書き込み速度が落ちやすいです。
しかし、nCACHE2.0という独自技術で、MLC並のバースト速度を達成します。
書込と読込が、500MB/sクラスでほぼ同速度であるのは、TLC採用のメリット性といえます。
耐久性は、SSDの場合、いくつかの指標があります。
ただ、耐衝撃性については、正直どの機種も「良い」としか言えません。
比較おいて特に重要と思えるのは、書込耐性を示すTBW(テラバイトライト)の値です。
値が大きなほど、装置寿命が長いと言えます。
例外はあるものの、この数値は、おなじシリーズならSSDの容量に応じて「2倍増」します。
例えば、500GBが100TBWならば、1TBは、200TBWといった具合です。
一方、本機は、この数値も非公開です。
保証期間は、3年間です。
同社は、中身のNAND型メモリーを自製できるため、保証期間が長いです。
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以上、サンディスクのUltra 3D シリーズの紹介でした。
Sandiskは、【SDカードの比較記事】でも紹介したように、「高品質」「高スピード」を売りにするメーカーです。
ただ、この製品について言えば、どちらかと言うと「格安機」としての色が強く、あるべきスペックが公開されていないなどの部分が気になります。
同系列のWDの製品の方が、いまだと信頼性が担保される感じです。次に見ていきます。
【2022年発売】(23年追加)
【WD Blue SA510シリーズ】
【250GB】WDS250G3B0A-EC
9・WD WDS250G3B0A
¥ 7,070 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:555MB/s
書込速度:440MB/s
ランダム:80K/78K IOPS
【500GB】WDS500G3B0A-EC
10・WD WDS500G3B0A
¥ 8,790 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:510MB/s
ランダム:90K/82K IOPS
【1TB】WDS100T3B0A-EC
11・WD WDS100T3B0A
¥ 12,783 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
【2TB】WDS200T3B0A-EC
12・WD WDS200T3B0A
¥ 24,745 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
【4TB】WDS400T3B0A-EC
13・WD WDS400T3B0A
¥ 48,491 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:520MB/s
ランダム:90K/82K IOPS
【共通の仕様】
メモリ:3D TLC
I/F:S-ATA
保証期間:5年間
書込耐久性:400TBW/ 1TB
WD Blue SA510シリーズは、WD(ウエスタンデジタル)が発売する製品です。
WDはサンディスクと同系列(同連合)の会社ですが、WDブランドでも製品を出します。
ドライブの速度は、上表の通りです。
SANDISKと比較する場合、書込速度が若干ですが速めの水準です。
加えて、ランダムアクセスの数字も出しますし、全体として信頼感があります。
耐久性は、1TBで、400TBです。
他社を含めて考えても、平均値をクリアします。
保証も、5年と長いです。
なお、WDの場合、SSDを含むストレージ全般について、「色」で目的を分けてくれているので「分かりやすい」です。
本機はBlueなので、普及用の標準タイプです。のちほど「Red」も紹介します。
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以上、WD Blue 3D NAND シリーズの紹介でした。
あっさりした紹介でしたが、基本的に、先ほどみたSANDISKの上位機と差がないので、購入時の値段を比べて、安いようならば、こちらを選んでも良いと思います。
【2019年発売】
【WD Red SA500 NAS SATA シリーズ】
【500GB】
14・WD WDS500G1R0A
¥12,399 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
15・WD WDS500G1R0A-EC
¥11,291 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
【1TB】
16・WD WDS100T1R0A
¥21,124 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
17・WD WDS100T1R0A-EC
¥23,900 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
【2TB】
18・WD WDS200T1R0A
¥42,000 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
19・WD WDS200T1R0A-EC
¥37,997 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
【4TB】
20・WD WDS400T1R0A
¥64,000 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
21・WD WDS400T1R0A-EC
¥48,020 楽天市場 (11/1執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:530MB/s
ランダム:95K/82K IOPS
メモリ:3D TLCI/F:2.5インチ S-ATA III
I/F:2.5インチ S-ATA III
保証期間:5年間
書込耐久性:600TBW/ 1TB
WD Red SA500シリーズは、米国のWDのSSDです。
なお、型番の最後に「EC」が付く製品は、実質的にAmazon限定のE-commerce版ですが、性能は同じです。
さきほど同社の「青色」をみましたが、「赤色」は、業務用サーバーやこのブログの【NASの比較記事】で紹介したような、常時稼働製品向けの「高耐久モデル」となります
ちなみに、WDは、ハードディスクでも同じく「赤色」を発売していますが、そちらも堅牢なモデルです。
ドライブの速度は、同社の通常品(青)と、速度面は同じです。
耐久性は、一方、サーバー用だけに期待したい部分です。
書込耐性を示すTBW(テラバイトライト)は、1TBで600TBWです。
先述のように、容量によって倍増していくため、4TBならば、その4倍です。
一方、特段「サーバー用」を銘打たない他社製品でも、1TBあたり600TBWは達成しています。
HDDの場合、「WD Redは他機より堅い」イメージがありますが、SSDだとそこまで違わないと言えます。
とはいえ、サーバーで運用するための高負荷の試験をしっかり行っていますし、同社の長年の信頼性は、侮れないでしょう。
保証期間は、5年間です。
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以上、WD Red SA500シリーズの紹介でした。
サーバーなどの常時稼働製品で高速化を図りたい場合、選択肢でしょう。
他社にも同等の堅牢性の製品もありますが、長年の実績を考えると、こちらを選んだほうが無難に思えます。
ただ、通常ラインと比べると、値段はそれなりの値段差があるのが悩みどころでしょう。
1-3・キオクシアのSSD
続いて、日本のキオクシアと、同社が他社に供給しているS-ATAタイプのSSDです。
【2022年発売】
【480GB】(2つは同じ性能)
22・キオクシア EXCERIA SATA SSD-CK480S/N
¥4,980 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
23・キオクシア EXCERIA SATA SSD-CK480S/J
¥5,025 楽天市場 (11/1執筆時)
読込速度:555MB/s
書込速度:540MB/s
ランダム:82K/88K IOPS
【980GB】(2つは同じ性能)
24・キオクシア EXCERIA SATA SSD-CK960S/N
¥8,780 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
25・キオクシア EXCERIA SATA SSD-CK960S/J
¥8,860 楽天市場 (11/1執筆時)
読込速度:555MB/s
書込速度:540MB/s
ランダム:81K/88K IOPS
メモリ:BiCS FLASH TLC
I/F:S-ATA
保証期間:3年間
書込耐久性:240TBW /960GB
EXCERIAシリーズは、日本のキオクシアが販売する、SATA型のSSDです。
もともとは、東芝メモリーという社名でした。そちらの方で知られているかと思います。
最近は、バッファローが委託販売しています。
ドライブの速度は、上表の通りです。
基本的にサンディスク機とさほど変わらないです。
耐久性は、1TBモデルに相当する/960GBで240TBWとあまり良くないです。
中身は、同社のBiCS FLASH TLCで、製造元が生産する部分で信頼性はありますが、スペック面ではすこし選びにくいです。
保証期間は、3年間です。
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以上、キオクシアの EXCERIAシリーズの紹介でした。
先述のように、若干耐久性の部分のスペックが見劣りします。
ただ、値段は安めで、信頼性も担保されるので、その部分を重視するならば本機で良いでしょう。とくに、常時稼動させるような使い方でないならば、本機でも良いかなと思います。
1-4・サムスンのSSD
続いて、韓国のサムスンが中身を製造するS-ATAタイプのSSDです。
【2021年発売】
【サムスン 870 EVOシリーズ】
【500GB】
25・Samsung MZ-77E500B/EC
¥9,960 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
【1TB】
26・Samsung MZ-77E1T0B/EC
¥17,152 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
【2TB】
27・Samsung MZ-77E2T0B/EC
¥31,480 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
【4TB】
28・Samsung MZ-77E4T0B/EC
¥65,636 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:530MB/s
ランダム:98K/90K IOPS
メモリ:3D TLC (MLC)
I/F:2.5インチ S-ATA III
保証期間:5年間
書込耐久性:600 (TBW) /1TB
860 EVO は、韓国のサムスンが販売する内蔵SSDドライブです。
同社も、中身のNAND型メモリーを自社で生産できる企業です。
250GB:MZ-77E250B/IT
500GB:MZ-77E500B/IT
1TB: MZ-77E1T0B/IT
2TB:MZ-77E2T0B/IT
4TB:MZ-77E4T0B/IT
型番はAmazon限定型番ですが、販路によっては、末尾がITとなりますが性能は同じです。
なお、2018年発売のサムスン 860 EVOシリーズの後継機となります。
ドライブの速度は、いずれも、読込速度が560MB/s、書込速度が530MB/sです。
コントローラーも変わり、旧機種よりシーケンシャルは少しだけアップしました。
ランダムアクセス速度も、98K/88K IOPS と他社より速いです。
もちろん、実感できるほどの差ではないですが、キャッシュに利用するメモリ量も公開しており、この部分は自信がありそうです。
耐久性は、本機も、3D TLC(Samsung V-NAND 3bit MLC)なので、他社と同じ水準です。
一方、書き込み耐久性は、1TBモデルで600 TBWという数値を公開します。結構頑丈と言えるでしょう。
保証は、5年保証です。
---
以上、870 EVO の紹介でした。
S-ATAのSSDも、昔のHDDと同じで、製造メーカーであまり性能差が付かない点で、コモディティ化してきたようにも思えます。
一方、サムソンの利点は、「ここまでか」というほど、スペックを細かく開示している点です。
これは、比較的新興ブランドで、HDD時代から名を馳せた米国系メーカーに比しても信頼性では劣らないのだ、ということを示すためでしょう。
良いことと思います。
−
【2020年発売】
【サムスン 870 QVOシリーズ】
29・サムスン MZ-77Q1T0B/EC【1TB】
¥(16,800) Amazon.co.jp (11/1執筆時)
30・サムスン MZ-77Q2T0B/EC【2TB】
¥27,980 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
31・サムスン MZ-77Q4T0B/EC【4TB】
¥50,845 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
32・サムスン MZ-77Q8T0B/EC【8TB】
¥115,131 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:530MB/s
ランダム:98K/90K IOPS
メモリ:3D QLC
I/F:2.5インチ S-ATA III
保証期間:5年間
書込耐久性:360 TBW /1TB
なお、同社からは、QLC(クアッドレベルセル)の製品が2019年に発売されています。
NANDを、3段3bitから、4段4bitに重ねる最新技術(V-NAND 4bit MLC)が使われます。
その分遅くなるのですが、多めのキャッシュとIntelligent TurboWrite技術でTLCと同等の速度を達成しており、問題ないです。
耐久性は、一方、1TBで360TBW(テラバイトライト)とほぼ半減します。
ただ、先述のようにこの値は容量に応じて、2倍増していくので、2TBならば720TB、4TBならば1440TBです。
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結論的にいえば、1TBはわざわざQLCを選ぶ必要はない(下位機種で良い)でしょうが、2TB以上は、必要に応じて、選んでもOKと言えます。
1-5・トランセンドのSSD
続いて、台湾のトランセンドのS-ATAタイプのSSDです。
同社は、SSDの中身は自社生産出来ないため、どこからかの企業からの調達して、自社工場で表面実装しています。ただ、調達先は非開示であることと、展開数が多く人気なので、別に見ています。
【2017年発売】
【128GB】
33・Transcend TS128GSSD230S
¥4,276 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:400MB/s
ランダム:35K/70K IOPS
【256GB】
34・Transcend TS256GSSD230S
¥5,927 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:530MB/s
書込速度:400MB/s
ランダム:65K/85K IOPS
【512GB】
35・Transcend TS512GSSD230S
¥8,973 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:500MB/s
ランダム:80K/85K IOPS
【1TB】
36・Transcend TS1TSSD230S
¥15,773 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:500MB/s
ランダム:85K/85K IOPS
【2TB】
37・Transcend TS2TSSD230S
¥29,800 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:520MB/s
ランダム:85K/89K IOPS
メモリ:3D TLC
I/F:2.5インチ S-ATA III
保証期間:5年間
書込耐久性:560 TBW /1TB
SSD230Sシリーズは、台湾のTranscendが販売する製品です。
ドライブの速度は、2TBで読込速度が560MB/s、書込速度が520MB/sと、他社の上位機並です。
ただし、256GB以下はかなり遅いです。
耐久性は、同社もTBW値を出しますが、1TBで560TBWと水準としては良いです。
保証は、自社で中身を生産しない企業としては、5年間と長めです。
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以上、TranscendのSSDの紹介でした。
以前は、割安のSSDと言えたのですが、最近は、SSDの中身を自社で生産する他社も値段が下がってきたので、やや競争力が低下したかなと思います。
ただ、アルミ筐体という「ワンポイント」のほか、耐久性・信頼性は引き続き評価はできるでしょう。
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【2022年発売】
【250GB】
38・ トランセンド TS250GSSD225S
¥4,360 楽天市場 (11/1執筆時)
読込速度:500MB/s
書込速度:380MB/s
ランダム:40K/75K IOPS
【512GB】
39・ トランセンド TS500GSSD225S
¥6,875 楽天市場 (11/1執筆時)
読込速度:530MB/s
書込速度:480MB/s
ランダム:55K/75K IOPS
【1TB】
40・トランセンド TS1TSSD225S
¥15,538 楽天市場 (11/1執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:500MB/s
ランダム:55K/72K IOPS
【2TB】
41・トランセンド TS2TSSD225S
¥26,530 楽天市場 (11/1執筆時)
読込速度:550MB/s
書込速度:500MB/s
ランダム:55K/80K IOPS
メモリ:3D TLC
I/F:2.5インチ S-ATA III
保証期間:5年間
書込耐久性:360 TBW /1TB
なお、2022年にTranscendは、SSD225Sシリーズを発売しました。
こちらについては、シリーズ名の数字が小さいことから分かるように、先ほどの機種より、速度・耐久性の面で劣ります。
先ほどの機種の「後継機」かもしれませんが、値段差がない状況で、そちらの在庫があるようならば、本機は今のところ選択肢にしなくて良いでしょう。
1-6・シリコンパワーのSSD
続いて、台湾のシリコンパワーのS-ATAタイプのSSDです。
トランセンドほどではないですが、老舗のPC周辺機器メーカーです。やはり表面実装を主体とする企業です。
【2023年発売】
【128GB】
42・Silicon Power Ace A55 SPJ128GBSS3A55B
¥2,280 楽天市場 (11/1執筆時)
43・Silicon Power Ace A55 SP128GBSS3A55S25
¥2,080 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:460MB/s
書込速度:360MB/s
ラランダム:不明
【256GB】
44・Silicon Power Ace A55 SPJ256GBSS3A55B
¥3,480 楽天市場 (11/1執筆時)
45・Silicon Power Ace A55 SP256GBSS3A55S25
¥3,280 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:460MB/s
書込速度:450MB/s
ランダム:不明
【512GB】
46・Silicon Power Ace A55 SPJ512GBSS3A55B
¥5,380 楽天市場 (11/1執筆時)
47・Silicon Power Ace A55 SP512GBSS3A55S25
¥4,780 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:500MB/s
書込速度:450MB/s
ランダム:不明
【1TB】
48・Silicon Power Ace A55 SPJ001TBSS3A55B
¥8,180 楽天市場 (11/1執筆時)
49・Silicon Power Ace A55 SP001TBSS3A55S25
¥8,780 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:500MB/s
書込速度:450MB/s
ランダム:不明
【2TB】
50・ Silicon Power Ace A55 SPJ002TBSS3A55B
¥28,533 楽天市場 (11/1執筆時)
51・ Silicon Power Ace A55 SP002TBSS3A55S25
¥15,980 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:500MB/s
書込速度:450MB/s
ランダム:不明
【4TB】
52・Silicon Power Ace A55 SP004TBSS3A55S25
¥34,980 楽天市場 (11/1執筆時)
53・Silicon Power Ace A55 SP004TBSS3A55S25
¥33,980 Amazon.co.jp (11/1執筆時)
読込速度:500MB/s
書込速度:450MB/s
ランダム:不明
メモリ:3D TLC
I/F:2.5インチ S-ATA III
保証期間:3年間
書込耐久性:500 TBW /1TB
Ace A55シリーズは、台湾のシリコンパワーが販売する製品です。
他社に比べて、割と安めという製品です。
なお、下段(Amazon)のほうは旧型番です。同サイトでのスペック表記は新機種より良いです。ただ、シリコンパワーの方が同等のような書き方でした。
結論的にいえば、いずれにしても、安いならば、旧機でOKです。
ドライブの速度は、上表の通りです。
書込速度は、若干低めとはいえ、どのサイズも450MB/sは上回りますし、値段から考えれば、優秀です。
ただし、ランダムアクセスの数字は非公開です。
耐久性は、同社もTBW値を出します。1TBで500TBWですので及第点です。
保証は、3年間です。
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以上、Ace A55シリーズのSSDの紹介でした。
どのサイズも割と値段が安い部分が魅力です。耐久性の部分も示される評価値は良い方です。ただし、トランセンドほどは、データ公開されないため、信頼性はそちらにも負けるでしょう。主には値段で選ぶ製品と言えます。
次回に続く
内蔵タイプのSSDドライブのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、SATA 規格の内蔵SSDドライブの比較の1回目記事でした。
しかし、記事は、まだまだ「続き」ます。
2・SSDの比較 (SATAIII-2)
2-1:マイクロン〈米国〉
2-2:Synology〈台湾〉
2-3:MSI〈台湾〉
2-4:その他の製品
3・内蔵SSDドライブのまとめ
=最終的なおすすめの提案【結論】
続く2回目記事(こちら)では、ここまで見ていないマイクロン(Crucial)ほかの製品を追加でみていきます。
読出速度 ★★★★★
書込速度 ★★★★★
耐久性 ★★★★★
保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回となる、5回目記事(こちら)では、「結論」として、いつものように、目的別・予算別にAtlasのおすすめ機種!を提案しておきます。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら!