【今回レビューする内容】 2023年 自作向けPC交換用内蔵SSDドライブの性能とおすすめ・選び方:ノートPCのSSD HDD交換用SSDほか、機種の違いと性能ランキング::2.5インチ S-ATA PCIe ノートPC用mini SATA SSD m.2 Type2280 PCI Express 4.0 高耐久WD RED SSD対応
【比較する製品型番】WD Red SA500 WDS100T1R0A-EC WDS200T1R0A-EC WDS500G1R0A-EC WDS500G3B0A-EC WDS100T3B0A-EC SANDISK Ultra 3D SDSSDH3-500G-J25 SDSSDH3-500G-G25 SDSSDH3-1T00-J25 SDSSDH3-1T00-G25 SDSSDH3-2T00-J25 SDSSDH3-4T00-J25 SDSSDH3-4T00-G25 SDSSDA-1T00-G26 WD WDS100T2B0A WDS200T2B0A PLEXTOR M8VC Plus PX-512M8VC+ PX-1TM8VC+ KIOXIA SSD-CK480S/N SD-CK960S/N SSD-CK960S/J Crucial CT1000MX500SSD1/JP CT500MX500SSD1/JP Samsung 870 EVO MZ-77E1T0B/EC 870 QVO MZ-77Q1T0B/EC Transcend TS256GSSD230S TS512GSSD230S TS1TSSD230S TS1TSSD225S S2TSSD225S SUPER TALENT TeraNova DX FTM2TN325R FTM1TN325R MSI SPATIUM S270 S78-4406NP0-P83 HD3824 S78-440N070-P83 HD3825 ほか
今回のお題
高速で性能が良いSSDドライブのおすすめはどれ?
どもAtlasです。
今回は、2023年9月現在、最新の内臓型SSDの比較です。
ノートPC・デスクトップPC、あるいはゲーム機などのSSDの交換を考えている方に向けて書いた記事になります。
外付け型も記事はあります。
しかし記事は完全に別にしているので、【ポータブルSSDの比較記事】のほうをご覧ください。
1・内蔵SSDドライブの比較 (1)
接続:SATA(2.5インチ)
用途:HDDからの換装
速度:〜560MB/s
2・内蔵SSDドライブの比較 (2)
接続:M.2 PCI-Express 3.0
用途:SSDからの換装
速度:2000MB/s〜
3・内蔵SSDドライブの比較 (3)
接続:M.2 PCI-Express 4.0 & 5.0
用途:ハイスペックPCやゲーム機の増設
速度:3200MB/s〜
4・内蔵SSDドライブの比較 (4)
接続:M.2 S-ATA
用途:古いノートPCの修理
速度:〜550MB/s
5・内蔵SSDドライブのまとめ 【結論】
=最終的なおすすめ製品の提案
今回の記事では、上記リンクのように、SSDの種類ごとにわけた、5回構成の記事です。
今回は1回目記事です。
SSDの交換に不慣れな方に向けて、インターフェイスの種類や速度などについての「選び方の基本」を説明します。
その上で、2.5インチのHDDと同じサイズ、同じ接続法で、HDDからそのまま交換できるS-ATAの内臓SSDの比較をしていきます。
M.2 スロット(Type2280) を使う内蔵SSDについては、2回目記事・3回目記事で扱います。
現状で最高速のだせる、PCI-Express4.0・PCI-Express5.0接続については、3回目記事(こちら)のフォローです。
とくに、PCI-Express4.0は、ゲーミングPC用でしたが、最近はPS5用としてのニーズが生まれ、注目されてきました。
ーーー
今回の記事は、(中級者ならば)どこから読んで貰っても分かるように書きました。
ただし、端子の違いや、速度など「内蔵SSDドライブの選び方の基本」が分からない方は、基本的な選び方も解説する、今回の記事からお読みいただければと思います。
よろしくお願いします。
読出速度 ★★★★★
書込速度 ★★★★★
耐久性 ★★★★★
保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、各社の製品を順番に比較します。
そして、最後に「結論」として、上表のポイントから目的別・予算別のAtlasのおすすめ機種を提案していきます。
ーー
1・ポータブルHDDドライブ
2・ポータブルSSDドライブ
3・Mac向きThunderbolt対応SSD
4・内蔵SSDドライブ
5・USBフラッシュメモリー
6・外付けハードディスク(電源付)
7・NAS(ネットワークディスク)
なお、今回の記事は、このブログ「モノマニア」のドライブ関係記事の4回目記事として書きました。
1-1・SSDドライブの選び方の基本
1・SATA(2.5インチ)
2・M.2 PCI-Express 3.0
3・M.2 PCI-Express 4.0
4・M.2 S-ATA
具体的な製品紹介にはいる前に「SSDの選び方の基本」について書いておきます。
冒頭にも書きましたが、少し古い規格を含めて、最近のSSDの規格上の種類は上表の4つに分けられます。
順番にその違いを紹介しておきます。
1・SATA SSD
第1に、2.5インチサイズのSATA接続のSSDです。
主な用途は、デスクトップPCやサーバー用の、2.5インチや3.5インチのHDDからの交換用です。
デスクトップPCで、現在ハードディスク(3.5 or 2.5インチ)を使っている方で、できるだけ面倒な作業を避けて、同じ感覚で(さっさと)交換したいという場合は、これを選びます。
インターフェースは、SATAです。
HDDと共通なので、一般的な「ハードディスクの代わり」に楽に交換できます。
なお、SATAは世代があり、最速はSATA III (6Gb/s)規格です。
PC側とケーブルの対応が必要ですが、前世代まで(SATA II)と互換性があるため、Max速度が出ないだけです。
今回紹介していく現行のSSDはすべてSATA3になっていますし、買って無駄になることはないでしょう。
速度は、機種によって異なるものの、書込・読込とも400MB/秒以上です。
一般的なHDDドライブと比べると、4-5倍の速度になります。
---
結論的にいえば、、初心者が最も簡単に交換できるのが2.5インチSSDドライブです。
・オウルテック OWL-BRKT06(B)
¥507 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
ただし、SSDに3.5インチという規格はないので、しっかり据え付けたい場合は、何かしらのアダプタ(マウンター)を利用します。
2・M2.SSD (PCIe gen3)
第2に、M.2 2280 SSD (PCI-Express 3.0)です。
形から分かりますが、これは、そのままでは普通の(四角い)SSDやHDDとの交換は不可です。
PC(マザーボード)の(比較的)新しい規格となる、m2スロットに挿入するタイプだからです。
玄人志向 M.2-PCIE
¥1,618 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
主な用途は、基本的には、対応スロットのあるノートPCの交換用です。
しかし、専用インターフェースを導入するなどして、デスクトップPCで使う人も多いです。
ゲームほか、動画のエンコード用など、「とにかくスピードが欲しい」方に人気があります。
速度は、S-ATAタイプよりかなり高速です。
最速製品で読込で3400MB/s、書込も3000MB/s以上出せるモデルが、さほど高くなく売られます。
(理論上)HDDの20倍以上の速度です。
----
結論的にいえば、対応するノートPCの交換ほか、デスクトップでも「速度が欲しい!」という方が選ぶのがM.2 2280 SSD (PCI-Express 3.0)です。
ただ、最近は上位で、より高速なM2.SSD (PCIe gen4)がでてきたので、速度重視の方はそちらを選びます。
その点で言えば、現在は、耐久性の高いサーバー向けや、値段重視の「格安用」が多くなりました。
3・M2.SSD (PCIe gen4)
第3に、M.2 2280 SSD (PCI-Express 4.0)です。
センチュリー CIF-ARGBM2NV_FP
¥2,885 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
形はPCI-Express 3.0と同じで、下位互換性もあります。
ただ、速度を得たい場合、ボード側(ノートPC側)のPCI Express 4.0対応は必須で、対応しない場合、この速度は出ません。
また、このカテゴリの「超高速」モデルについては、結構熱を持ちます。
SSDは熱にはあまり強くないため、廃熱を気にしないといけない仕様です。
そのため、多くのモデルには、ヒートシンクが標準装備ですので、ケースのサイズ(厚み)は気にする必要があります。
主な用途は、速度を重視したい場合の、ノートPCの交換用、あるいは、デスクトップPCの自作用です。
とくに、ヒートシンクを実装する高速モデルについては、基本的には「ゲーミング用」の(ごつい)PC用と考えてください。
また、最近は、PS5(Play Station 5)のスロットがPCI Express 4.0なので、最近はその換装用につかう方も増えています。
速度は、(理論上)HDDの50倍以上の速度です。
読込で7000MB/s、書込も5000MB/s以上出せるモデルが現れました。
----
結論的にいえば、こちらについては、プロゲーマー(に近い)かたが、速度目当てに選ぶSSDです。
ノートPCはもちろん、デスクトップPCを含めても一般的は使わないタイプです。
4・M2 -SATA SSD

第4に、M.2 2280 SSD (Serial ATA)です。
M.2 2280 SSD (Serial ATA)は、M.2スロットと同じサイズですが、5年以上前の「昔のノートPC」に使われていたSSDです。
速度は、2.5インチSSDと基本的に同じです。HDDより5倍ほど高速です。
インターフェースは、PCI-Expressではなく、Serial ATA となります。
主な用途は、古いノートPCの交換用(修理用)でしょう。
---
結論的にいえば、自分の古めのノートPCがどうしてもこの規格でないと使えない場合は、選択肢にしなくてOKです。
なお、Type2280規格以外に、Type2260とType2242というより小型なSSD規格も過去にあったので、合うかどうかは、しっかり見てください。
1・内蔵SSDドライブの比較 (1)
接続:SATA(2.5インチ)
用途:HDDからの換装
速度:〜560MB/s
2・内蔵SSDドライブの比較 (2)
接続:M.2 PCI-Express 3.0
用途:SSDからの換装
速度:2000MB/s〜
3・内蔵SSDドライブの比較 (3)
接続:M.2 PCI-Express 4.0
用途:ゲーミングPC・PS5の高速化
速度:3200MB/s〜
4・内蔵SSDドライブの比較 (4)
接続:M.2 S-ATA
用途:古いノートPCの修理
速度:〜550MB/s
5・内蔵SSDドライブのまとめ 【結論】
=最終的なおすすめ製品の提案
というわけで、基本的な、内蔵SSDの「区分け」の説明でした。
今回は1回目記事ですが、区分けに基づいて、以上のリンクから、皆さんの目当てのタイプの記事を見て貰えばOKです。
皆さんのPCに合うのがが「どれなのか」までは、Atlasはフォローできません。しかし、説明書やウェブで仕様書をみれば簡単に分かるでしょう。
---
どうしても分からなければ、上の区分をざっくり理解した上で、メーカーさんに「SSD(HDD)の端子の接続方式を教えて!」と電話をすれば、(親切に)教えてくれるでしょう。
以下では、これらの区別に基づき、各製品を順番に紹介していきます。
ーーー
というわけで、ここからは、「ハードディスクの代わり」に利用する、S-ATA(6GB/s)対応の内蔵SSDをみていきます。
1・SSDの比較 (SATAIII-1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:WD &Sandisk〈米国〉
1-3:キオクシア〈日本〉
1-4:サムスン〈韓国〉
1-5:トランセンド〈台湾〉
2・SSDの比較 (SATAIII-2)
2-1:マイクロン系〈米国〉
2-2:その他の製品
3・内蔵SSDドライブのまとめ
=最終的なおすすめの提案【結論】
S-ATAのドライブだけでも割と数があるので、今回は、上表のように、(主に)中身のSSDを製造する企業別にわけながら、順番に見ていくこととします。
ーーー
なお、以下では、Atlasのおすすめポイントについては、赤字系の文字色で、イマイチと思う部分については青字で、本文を記していきます。
1-2・WDとサンディスクのSSD
はじめに、米国のWestern Digital連合の販売するS-ATAタイプのSSDからです。
実質的に同会社である米国のSandiskのものも同時に紹介します。
【2017年発売】
【SANDISK Ultra 3D シリーズ】
【250GB】
1・SANDISK SDSSDH3-250G-J25
¥ 4,780 楽天市場 (9/5執筆時)
2・SANDISK SDSSDH3-250G-G25
¥4,323 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
読込速度:550MB/s
書込速度:525MB/s
ランダム:95K/81K IOPS
【500GB】
3・SANDISK SDSSDH3-500G-G25
¥7,900 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
【1TB】
4・ SANDISK SDSSDH3-1T00-G25
¥9,800 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
【2TB】
5・SANDISK SDSSDH3-2T00-J25
¥17,000 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
6・SANDISK SDSSDH3-2T00-G25
¥16,968 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
【4TB】
7・SANDISK SDSSDH3-4T00-J25
¥32,222 楽天市場 (9/5執筆時)
8・SANDISK SDSSDH3-4T00-G25
¥31,086 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:530MB/s
ランダム:95K/85K IOPS
【共通の仕様】
メモリ:3D TLC
保証期間:5年間
書込耐久性:(400TBW/ 1TB)
Ultra 3D シリーズは、米国のSanDiskのSSDです。
サンディスクは「J(日本仕様)」と「G(海外仕様)」ではじまる型番があります。海外仕様は、Amazonが直接販売する製品のみ、「保証対象」となります。
ドライブの速度は、上表の通りです。
500GB以上は、どれも速度は変わりません。
S-ATAのSSDとしては、高速と言って良い水準です。
より実体に近い、ランダムアクセス時の速度も書込も公開されています。
こちらは、読込95K IOPS(約371MB/s) 書込85K IOPS(約332MB/s)ですので、水準としてかなり良いです。
メモリの種類は、本機はTLC(トリプルレベルセル)です。
TLCは容量が稼ぎやすい一方で、MLCより書き込み速度が落ちやすいです。
しかし、nCACHE2.0という独自技術で、MLC並のバースト速度を達成します。
書込と読込が、500MB/sクラスでほぼ同速度であるのは、TLC採用のメリット性といえます。
耐久性は、SSDの場合、いくつかの指標があります。
ただ、耐衝撃性については、正直どの機種も「良い」としか言えません。
比較おいて特に重要と思えるのは、書込耐性を示すTBW(テラバイトライト)の値です。
値が大きなほど、装置寿命が長いと言えます。
例外はあるものの、この数値は、おなじシリーズならSSDの容量に応じて「2倍増」します。
例えば、500GBが100TBWならば、1TBは、200TBWといった具合です。
一方、本機は、この数値が非公開です。
しかしWDの姉妹機のスペックから想定するに、1TB時に400TBWあたりと見込めます。
まあ、平均的と言えます。
保証期間は、5年間です。
同社は、中身のNAND型メモリーを自製できるため、保証期間が長いです。
---
以上、サンディスクのUltra 3D シリーズの紹介でした。
Sandiskは、【SDカードの比較記事】でも紹介したように、「高品質」「高スピード」を売りにするメーカーです。
信頼度の高いメーカーの高速機ですので、値段で比較したい場合に「基準」とできる製品です。実際、信頼性が担保されるため、本機については「決め打ち」でもよいです。
ーーーー
【2018年発売】
【SANDISK SSD PLUS シリーズ】
【240GB】
9・SANDISK SDSSDA-240G-J26
¥ 4,070 楽天市場 (9/5執筆時)
10・SANDISK SDSSDA-240G-G26
¥ 3,933 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
読込速度:530MB/s
書込速度:440MB/s
ランダム:不明
書込耐久性:
【480GB】
11・SANDISK SDSSDA-480G-J26
¥ 4,576 楽天市場 (9/5執筆時)
12・SANDISK SDSSDA-480G-G26
¥4,525 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
読込速度:535MB/s
書込速度:445MB/s
ランダム:不明
【1TB】
13・SANDISK SDSSDA-1T00-J27
¥ 7,111 楽天市場 (9/5執筆時)
14・SANDISK SDSSDA-1T00-G27
¥ 7,050 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
読込速度:535MB/s
書込速度:450MB/s
ランダム:不明
【2TB】
15・SANDISK SDSSDA-2T00-J26
¥ 14,000 楽天市場 (9/5執筆時)
16・SANDISK SDSSDA-2T00-G26
¥ 13,938 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
読込速度:545MB/s
書込速度:450MB/s
ランダム:不明
【共通の仕様】
メモリ:3D TLC
書込耐久性:
保証:3年間
加えて、サンディスクは、SSDプラスというシリーズの販売もあります。
詳しい情報がないですが、おそらく上位機よりキャッシュの部分で劣るため、値段が少し安いといえます。
耐久性についてのスペックなども非開示です。
---
結論的にいえば、性能面で、本機をあえて選ぶ理由はないです。
【2022年発売】(23年追加)
【WD Blue SA510シリーズ】
【250GB】WDS250G3B0A-EC
17・WD WDS250G3B0A
¥ 6,000 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
読込速度:555MB/s
書込速度:440MB/s
ランダム:80K/78K IOPS
【500GB】WDS500G3B0A-EC
18・WD WDS500G3B0A
¥ 5,030 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:510MB/s
ランダム:90K/82K IOPS
【1TB】WDS100T3B0A-EC
19・WD WDS100T3B0A
¥ 8,666 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
【2TB】WDS200T3B0A-EC
20・WD WDS200T3B0A
¥ 17,711 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
【4TB】WDS400T3B0A-EC
21・WD WDS400T3B0A
¥ 33,159 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:520MB/s
ランダム:90K/82K IOPS
【共通の仕様】
メモリ:3D TLC
保証期間:5年間
書込耐久性:400TBW/ 1TB
WD Blue SA510シリーズは、WD(ウエスタンデジタル)が発売する製品です。
WDはサンディスクと同系列(同連合)の会社ですが、WDブランドでも製品を出します。
ドライブの速度は、上表の通りです。
SANDISKと比較する場合、上位シリーズ相当ですが、速度(ランダム含む)は、多少遅めです。
本機の旧世代だと、SANDISKと速度が同じだったのですが、2022年機は現状では、そちらの「下位機」です。
耐久性は、1TBで、400TBです。
他社を含めて考えても、このあたりが平均値です。
保証も、5年と同じです。
なお、WDの場合、SSDを含むストレージ全般について、「色」で目的を分けてくれているので「分かりやすい」です。
本機はBlueなので、普及用の標準タイプです。のちほど「Red」も紹介します。
----
以上、WD Blue 3D NAND シリーズの紹介でした。
あっさりした紹介でしたが、基本的に、先ほどみたSANDISKの上位機と差がないので、購入時の値段を比べて、安いようならば、こちらを選んでも良いと思います。
【2019年発売】
【WD Red SA500 NAS SATA シリーズ】
【500GB】
22・WD WDS500G1R0A
¥7,344 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
23・WD WDS500G1R0A-EC
¥8,748 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
【1TB】
24・WD WDS100T1R0A
¥12,282 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
25・WD WDS100T1R0A-EC
¥16,516 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
【2TB】
26・WD WDS200T1R0A
¥26,742 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
27・WD WDS200T1R0A-EC
¥30,830 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
【4TB】
28・WD WDS400T1R0A
¥56,468 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
29・WD WDS400T1R0A-EC
¥62,936 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:530MB/s
ランダム:95K/82K IOPS
メモリ:3D TLCI/F:2.5インチ S-ATA III
I/F:2.5インチ S-ATA III
保証期間:5年間
書込耐久性:600TBW/ 1TB
WD Red SA500シリーズは、米国のWDのSSDです。
なお、型番の最後に「EC」が付く製品は、実質的にAmazon限定のE-commerce版ですが、性能は同じです。
さきほど同社の「青色」をみましたが、「赤色」は、業務用サーバーやこのブログの【NASの比較記事】で紹介したような、常時稼働製品向けの「高耐久モデル」となります
ちなみに、WDは、ハードディスクでも同じく「赤色」を発売していますが、そちらも堅牢なモデルです。
ドライブの速度は、同社の通常品(青)と、速度面は同じです。
耐久性は、一方、サーバー用だけに期待したい部分です。
書込耐性を示すTBW(テラバイトライト)は、1TBで600TBWです。
先述のように、容量によって倍増していくため、4TBならば、その4倍です。
一方、特段「サーバー用」を銘打たない他社製品でも、1TBあたり600TBWは達成しています。
HDDの場合、「WD Redは他機より堅い」イメージがありますが、SSDだとそこまで違わないと言えます。
とはいえ、サーバーで運用するための高負荷の試験をしっかり行っていますし、同社の長年の信頼性は、侮れないでしょう。
保証期間は、5年間です。
---
以上、WD Red SA500シリーズの紹介でした。
サーバーなどの常時稼働製品で高速化を図りたい場合、選択肢でしょう。
他社にも同等の堅牢性の製品もありますが、長年の実績を考えると、こちらを選んだほうが無難に思えます。値段も、容量の多いモデルで比べると、割と安めにも思えます。
1-3・キオクシアのSSD
続いて、日本のキオクシアと、同社が他社に供給しているS-ATAタイプのSSDです。
【2020年発売】
【キオクシア(旧東芝)製NAND】
【256GB】
30・PLEXTOR M8VC Plus PX-256M8VC+
¥7,115 楽天市場 (9/5執筆時)
【512GB】
30・PLEXTOR M8VC Plus PX-512M8VC+
¥----- 楽天市場 (9/5執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:520MB/s
ランダム:85K/84K IOPS
【1TB】
31・PLEXTOR M8VC Plus PX-1TM8VC+
¥22,477 楽天市場 (9/5執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:520MB/s
ランダム:90K/88K IOPS
メモリ:3D TLC
I/F:2.5インチ S-ATA III
保証期間:3年間
書込耐久性:560 TBW /1TB
プレクスターは、台湾のSSDメーカーです。
同社は中身のNANDを東芝メモリ(キオクシア)から調達して製品を発売しています。
ドライブの速度は、上表の通りです。
基本的にサンディスク機と(ほぼ)同じですが、東芝・WD・サンディスクは「連合」なので、同じ3D NANDのTLCならば、スペック上差は付かないと言えます。
ただし実体に近い、ランダムアクセス時の速度は、512GB以下ではやや水準が劣ります。とはいえ、20MB/s程度の差ですから、利用時に実感はできないでしょう。
TLCの弱点となる書込速度についても、サンディスク同様に対処があります。
耐久性は、本機はTBW(書込耐久性)をしめします。
1TB水準で、560TBW(テラバイトライト)です。
WDとくらべても堅牢と言えます。
その上で、Plextor True Speed Technologyなど耐久性を伸ばす独自の工夫をにも力を入れています。
また、付属アプリも充実し、PCメモリにキャッシュさせることで、速度やSSD寿命を伸ばす、PlexTurboも、同社が「売り」とする技術です。
保証期間は、3年間とすこし短めです。
これは、NANDを他社から調達する以上、仕方ないでしょう。
---
以上、プレクスターのM8VC Plus シリーズの紹介でした。
SANDISK機より保証期間が短く、安いわけでもないため、選ぶ理由があるとすると、Plextor True Speed Technologyを含む独自技術の部分でしょう。
実際、信頼性は定評のあるメーカーで、一般用としてTBWを公開するのもある種の自信なのでしょう。
その上でキオクシア製造と中身の出所も明示的なので、選択肢にして良いように思えます。
ーーー
【2022年発売】
【240GB】
32・キオクシア EXCERIA SATA SSD-CK240S/J
¥4,346 楽天市場 (9/5執筆時)
読込速度:555MB/s
書込速度:540MB/s
ランダム:79K/87K IOPS
【480GB】(2つは同じ性能)
33・キオクシア EXCERIA SATA SSD-CK480S/N
¥3,780 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
34・キオクシア EXCERIA SATA SSD-CK480S/J
¥4,180 楽天市場 (9/5執筆時)
読込速度:555MB/s
書込速度:540MB/s
ランダム:82K/88K IOPS
【980GB】(2つは同じ性能)
35・キオクシア EXCERIA SATA SSD-CK960S/N
¥6,480 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
36・キオクシア EXCERIA SATA SSD-CK960S/J
¥6,480 楽天市場 (9/5執筆時)
読込速度:555MB/s
書込速度:540MB/s
ランダム:81K/88K IOPS
メモリ:BiCS FLASH TLC
保証期間:3年間
書込耐久性:240TBW /960GB
なお、キオクシア本体も、バッファローに販売委託する形で最近、S-ATA接続のSSDを出しました。
性能面では、書込が速め、読込は遅めになりますが、プレクスター機とほとんど同じです。
ただ、書込耐久性のスペックが、1TBモデルに相当する/960GBで240TBWとあまり良くないです。製造元が生産する部分で信頼性はありますが、スペック面ではすこし選びにくいです。
1-4・サムスンのSSD
続いて、韓国のサムスンが中身を製造するS-ATAタイプのSSDです。
【2021年発売】
【サムスン 870 EVOシリーズ】
【500GB】
37・Samsung MZ-77E500B/EC
¥5,192 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
【1TB】
38・Samsung MZ-77E1T0B/EC
¥5,535 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
【2TB】
39・Samsung MZ-77E2T0B/EC
¥16,141 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
【4TB】
40・Samsung MZ-77E4T0B/EC
¥30,600 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:530MB/s
ランダム:98K/90K IOPS
メモリ:3D TLC (MLC)
I/F:2.5インチ S-ATA III
保証期間:5年間
書込耐久性:600 (TBW) /1TB
860 EVO は、韓国のサムスンが販売する内蔵SSDドライブです。
同社も、中身のNAND型メモリーを自社で生産できる企業です。
250GB:MZ-77E250B/IT
500GB:MZ-77E500B/IT
1TB: MZ-77E1T0B/IT
2TB:MZ-77E2T0B/IT
4TB:MZ-77E4T0B/IT
型番はAmazon限定型番ですが、販路によっては、末尾がITとなりますが性能は同じです。
なお、2018年発売のサムスン 860 EVOシリーズの後継機となります。
ドライブの速度は、いずれも、読込速度が560MB/s、書込速度が530MB/sです。
コントローラーも変わり、旧機種よりシーケンシャルは少しだけアップしました。
ランダムアクセス速度も、98K/88K IOPS と他社より速いです。
もちろん、実感できるほどの差ではないですが、キャッシュに利用するメモリ量も公開しており、この部分は自信がありそうです。
耐久性は、本機も、3D TLC(Samsung V-NAND 3bit MLC)なので、他社と同じ水準です。
一方、書き込み耐久性は、1TBモデルで600 TBWという数値を公開します。結構頑丈と言えるでしょう。
保証は、5年保証です。
---
以上、870 EVO の紹介でした。
S-ATAのSSDも、昔のHDDと同じで、製造メーカーであまり性能差が付かない点で、コモディティ化してきたようにも思えます。
一方、サムソンの利点は、「ここまでか」というほど、スペックを細かく開示している点です。
これは、比較的新興ブランドで、HDD時代から名を馳せた米国系メーカーに比しても信頼性では劣らないのだ、ということを示すためでしょう。
良いことと思います。
−
【2020年発売】
【サムスン 870 QVOシリーズ】
41・サムスン MZ-77Q1T0B/EC【1TB】
¥10,586 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
41・サムスン MZ-77Q2T0B/EC【2TB】
¥17,200 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
41・サムスン MZ-77Q4T0B/EC【4TB】
¥35,864 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
41・サムスン MZ-77Q8T0B/EC【8TB】
¥69,143 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:530MB/s
ランダム:98K/90K IOPS
メモリ:3D QLC
I/F:2.5インチ S-ATA III
保証期間:5年間
書込耐久性:360 TBW /1TB
なお、同社からは、QLC(クアッドレベルセル)の製品が2019年に発売されています。
NANDを、3段3bitから、4段4bitに重ねる最新技術(V-NAND 4bit MLC)が使われます。
その分遅くなるのですが、多めのキャッシュとIntelligent TurboWrite技術でTLCと同等の速度を達成しており、問題ないです。
耐久性は、一方、1TBで360TBW(テラバイトライト)とほぼ半減します。
ただ、先述のようにこの値は容量に応じて、2倍増していくので、2TBならば720TB、4TBならば1440TBです。
---
結論的にいえば、1TBはわざわざQLCを選ぶ必要はない(下位機種で良い)でしょうが、2TB以上は、必要に応じて、選んでもOKと言えます。
1-5・トランセンドのSSD
続いて、台湾のトランセンドのS-ATAタイプのSSDです。
同社は、SSDの中身は自社生産出来ないため、どこからかの企業からの調達して、自社工場で表面実装しています。ただ、調達先は非開示であることと、展開数が多く人気なので、別に見ています。
【2017年発売】
【128GB】
42・Transcend TS128GSSD230S
¥4,160 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:400MB/s
ランダム:35K/70K IOPS
【256GB】
43・Transcend TS256GSSD230S
¥4,736 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
読込速度:530MB/s
書込速度:400MB/s
ランダム:65K/85K IOPS
【512GB】
44・Transcend TS512GSSD230S
¥6,580 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:500MB/s
ランダム:80K/85K IOPS
【1TB】
45・Transcend TS1TSSD230S
¥9,990 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:500MB/s
ランダム:85K/85K IOPS
【2TB】
46・Transcend TS2TSSD230S
¥17,980 Amazon.co.jp (9/5執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:520MB/s
ランダム:85K/89K IOPS
メモリ:3D TLC
I/F:2.5インチ S-ATA III
保証期間:5年間
書込耐久性:560 TBW /1TB
SSD230Sシリーズは、台湾のTranscendが販売する製品です。
ドライブの速度は、2TBで読込速度が560MB/s、書込速度が520MB/sと、他社の上位機並です。
ただし、256GB以下はかなり遅いです。
耐久性は、同社もTBW値を出しますが、1TBで560TBWと水準としては良いです。
保証は、自社で中身を生産しない企業としては、5年間と長めです。
---
以上、TranscendのSSDの紹介でした。
以前は、割安のSSDと言えたのですが、最近は、SSDの中身を自社で生産する他社も値段が下がってきたので、やや競争力が低下したかなと思います。
ただ、アルミ筐体という「ワンポイント」のほか、耐久性・信頼性は引き続き評価はできるでしょう。
ーー
【2022年発売】
【250GB】
47・ トランセンド TS250GSSD225S
¥3,880 楽天市場 (9/5執筆時)
読込速度:500MB/s
書込速度:380MB/s
ランダム:40K/75K IOPS
【512GB】
47・ トランセンド TS500GSSD225S
¥5,680 楽天市場 (9/5執筆時)
読込速度:530MB/s
書込速度:480MB/s
ランダム:55K/75K IOPS
【1TB】
47・トランセンド TS1TSSD225S
¥9,080 楽天市場 (9/5執筆時)
読込速度:560MB/s
書込速度:500MB/s
ランダム:55K/72K IOPS
【2TB】
47・トランセンド TS2TSSD225S
¥15,919 楽天市場 (9/5執筆時)
読込速度:550MB/s
書込速度:500MB/s
ランダム:55K/80K IOPS
メモリ:3D TLC
I/F:2.5インチ S-ATA III
保証期間:5年間
書込耐久性:360 TBW /1TB
なお、2022年にTranscendは、SSD225Sシリーズを発売しました。
こちらについては、シリーズ名の数字が小さいことから分かるように、先ほどの機種より、速度・耐久性の面で劣ります。
先ほどの機種の「後継機」かもしれませんが、値段差がない状況で、そちらの在庫があるようならば、本機は今のところ選択肢にしなくて良いでしょう。
次回に続く
内蔵タイプのSSDドライブのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、SATA 規格の内蔵SSDドライブの比較の1回目記事でした。
しかし、記事は、まだまだ「続き」ます。
2・SSDの比較 (SATAIII-2)
2-1:マイクロン系〈米国〉
2-2:その他の製品
3・内蔵SSDドライブのまとめ
=最終的なおすすめの提案【結論】
続く2回目記事(こちら)では、ここまで見ていないマイクロン(Crucial)ほかの製品を追加でみていきます。
読出速度 ★★★★★
書込速度 ★★★★★
耐久性 ★★★★★
保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回となる、5回目記事(こちら)では、「結論」として、いつものように、目的別・予算別にAtlasのおすすめ機種!を提案しておきます。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら!