【今回レビューする製品】2025年 人気の小型スチームオーブンレンジの性能とおすすめ・選び方:シャープ ウォーターオーブンレンジ ヘルシオ 東芝 石窯ドーム 日立 ヘルシーシェフ パナソニック エレック ビストロ アイリスオーヤマ:機種の違いと性能ランキング
【比較する製品型番】シャープ ヘルシオ AX-UA30 AX-UA20 AX-AJ1 PLAINLY RE-WF275 RE-WF264 RE-WF262 RE-SS26B RE-S1100 パナソニックビストロ NE-BS6C-K NE-BS6A NE-BS658 NE-BS607 NE-MS4A 日立 ヘルシーシェフ MRO-S7Z MRO-F6Y MRO-S7A-R MRO-S7B-H MRO-S7B-W MRO-JT232 R 東芝 石窯ドーム ER-D90A ER-D80A ER-D70 ER-60A ER-YD90 ER-YD80 ER-YD70 ER-Y60 ER-XD80 ER-XD70 ER-XD60 ER-VD80-W ER-XD70 ER-W60-W ER-V60-W ER-T60-W ER-60AE4 K ER-D90AE4 K アイリスオーヤマ MS-Y2403 MO-F1808 MS-F2601-B MO-FS2601-B ツインバード Kando Simple DR-F871W 山善 スチームオーブンレンジ YRT-F221ESV(B) YRT-F220ESV(B) YRZ-WF150TV NERZ-WF150TV NERK-F0241TSV(B) ほか
今回のお題
小型のスチームオーブンレンジのおすすめはどの機種?
ども、Atlasです。
今日は、2025年1月現在、最新の小型スチームオーブンの比較です。
小型で設置性が良く、1人暮らしの方のほか、2-4人程度のご家族にも最適なサイズのオーブンを、メーカー順に紹介します。
性能面ではスチーム機能ほか、レンジのセンサーの正確性、オーブン・グリルのパワーなどに注目しながら比較します。
1・小型スチームオーブンの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:シャープ〈ヘルシオ〉
1-3:パナソニック〈ビストロ〉
1-4:日立〈ヘルシーシェフ〉
2・小型スチームオーブンの比較 (2)
2-1:東芝〈石釜ドーム〉
2-2:アイリスオーヤマ
2-3:ツインバード ほか
3・小型スチームオーブンの比較 (3)
3-1:最終的なおすすめの提案【結論】
記事では、はじめに「選び方の基本」を説明します。
その後、全3回の記事で、シャープの小型機から順番にメーカー順にみていきます。
対応人数 1-2人程度まで
スチーム調理 ★★★★★
レンジ調理 ★★★★★
オーブン調理 ★★★★★
グリル調理 ★★★★★
トースト調理 ★★★★★
レシピ充実度 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
また、最後の「結論」では、上表のようなポイントから、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。
よろしくお願いします。
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1・小型電子レンジの比較
2・中型電子レンジの比較
3・小型スチームオーブンの比較
4・中型スチームオーブンの比較
5・オーブン/レンジ全体の選び方 【まとめ】
なお、今回の記事は、このブログの電子レンジの比較記事全体では、上表の3回目記事として書きました。
1-1・スチームオーブンの選び方の基本
各社の、小型スチームオーブンの比較にはいる前に、スチームオーブンの「選び方の基本」について書いておきます。
スペック面の「選び方」の説明に製品入る前に、「わざわざスチームオーブンを買う意義はなにか?」について、「健康」という視点から少し解説しておきます。
そのあと、最新機を選ぶ場合に、センサーや火力ほか、スペック面(機能面)でのポイントとなる部分について簡単に説明していきます。
1・減塩・脱油効果について
さて、Atlasですが、健康診断での指摘を受けてダイエットをし、1日1500キロカロリー程度への食事制限とロードバイクによるトレーニングにより体重を20キロばかり落としました。
78キロまで体重を減らすことに成功し、今もほぼキープしています。
はじめに、スチーム方式の利点について、簡単に説明しておきます。
キーワードは、「脱油」と「減塩」です。
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第1に、脱油効果です。
これは、蒸気の力で内部の油を溶かすことで、無駄な脂肪分を溶かし出すという仕組みです。ヒータだけを利用するオーブンレンジにはできない芸当です。
なお、水蒸気は「気化した水」ですから、庫内は最終的に300度近くになります。食材の表面温度も100度を超えますので、揚げ物や、その温め直しも「カラッ」と仕上がります。
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第2に、減塩効果です。
これは、食材の熱を奪う際、一時的に水に戻った水蒸気が食材の表面の塩分を落とす仕組みです。
さらに、食塩は、濃度のひくところに移動する性質があるので、食材内部の塩分もしっかり減塩できます。買ってきた総菜などは、仕込み段階で自分で塩分調整できないので、こちらも健康効果は高いでしょう。
2・スペック面での選び方の基本
スチームオーブンは、30L未満の小型機だけでもかなりの数があります。
以下では、小型のスチームオーブンを性能面で選ぶ場合「ポイント」といえる部分を、いくつかみておきます。
第1に、スチームの発生方法です。
スチームオーブンは各社から販売がありますが、方式は製品ごとに変わります。
300℃以上の水蒸気だけで過熱できるのは、ウォーターオーブン式のみです。
現状では、シャープ(ヘルシオ)のみ対応で、過熱水蒸気の吹きつけのみで「焦げ目が付けられる」ほどの火力が得られます。
減油・脱脂効果は、水蒸気の発生量の多さからして圧倒的に優れます。ビタミンの残存率の部分でも(シャープによると)利点があるようです。
他機の場合、過熱水蒸気だけで、食品過熱が無理なのでヒータを併用します。
結果、ヘルシー系のメニューに限りがでるほか、スチーム量の関係で原脂・減塩効果が(比較すれば)やや少ないと言えます。
とはいえ、水タンクを備えて、庫外(あるいは水の「点滴」で庫内の隅)で過熱水蒸気を作る機構がある機種ならそこまで問題になりません(=先ほどの表の2番目)。
例えば、庫内にスチームカップを入れて予湿してから使う「カップ方式」、あるいは、オーブン用の角皿の隅にわずかな水(15ml)を入れて使う「角皿式」あです。
これら方式の場合も、企業に預手は「過熱水蒸気(スチーム)オーブン)」という名前で売られます。しかし、先ほどの表で示したように、効果は期待できないと言えます。
特に、「角皿式」は、構造上、茶碗蒸し・プリンなどの調理、あるいは、焼き魚やトーストを「ぱっさり化」を防ぐ程度の効果しか期待できないです。
(ある意味真っ当な)シャープはそういった仕組みの製品を「スチームオーブン」と呼ぶことを明確に避けていますが、格安機の場合そうでもないので、注意が必要です。
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結論的に言えば、少なくとも、水タンクを装備した過熱水蒸気オーブンでないと(真の意味での)スチームオーブンとは言えません。このタイプを選ぶのが「買ったあとに後悔しない」ための、第一の「基本」となります。
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第2に、本体のサイズです。
スチームオーブンは、給水タンクと蒸気発生機能を持つため、同じ庫内容量のオーブンレンジと比べて、本体がやや大きいです。
そのため、設置サイズには注意するべきです。
ただし、最近は「小型機」も多く出ており、キッチンの狭いマンションや、しつらえのレンジ台が相当小さい場合でも設置できる機種は多いです。
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結論的に言えば、庫内容量18−30L程度の製品ならば、ご家庭でも無理なく設置できると言えます。
今回は、設置性が良く、コンパクトなスチームオーブンを多く紹介しますが、拙宅のように「相当狭い場所」に設置する場合に備え、外形寸法はできる限り明示します。
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第3に、電子レンジのセンサー性能です。
「レンチン」は日常的に最も「使う」機能でしょう。
しかし、実は、搭載センサーが各社とも異なり、その精度に差が付きます。
特に小型機で差が付きやすいのは、お肉などの解凍の精度です。
センサー方式によっては、完全な自動解凍は不可で、グラム指定が必要です。
そういった機種は、解凍ムラも生じやすいので、本格的な料理に使いたい場合、注意が必要になります。
また、普通の食材でも、ラップをした食材の温度が見れない方式(温度・湿度)、一度オーブンを使うと、その後、センシングがしばらく使えなくなる方式(赤外線)などがあり、注意が必要です。
今回は、搭載されているセンサーの数と性能に注目しながら、電子レンジとしての基本性能にを、特に重要視して比較します。
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第4に、オーブン・グリル加熱の火力です。
オーブンは、小型機だと、最高でも250度です。
この部分であまり差は付きません。
しかし東芝など、石窯のような遠赤効果で、食材の芯までの熱の浸透しやすさでは一般的に差があります。
グリルは、オーブンより差が付く印象です。
小型だと、グリル(上火)が明確に「強い」といえるのは、パナソニックの上位機位です。
グラタンなど、焼き目を付けたい料理の場合、上火火力に注目すると良いでしょう。
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以上、小型の「スチームオーブン」を選ぶ場合に特に重要な4点の紹介でした。
こうした部分をふまえながら、冒頭書いたようなメーカー順に、各機のレビューに入ります。各社とも、基本的に「高価な機種から安い機種」の順番で紹介していきます。
1-2:シャープのヘルシオの比較
はじめにシャープのスチームオーブン「ヘルシオ」の比較です。
同社の場合、ヒーターの熱を利用せず、過熱水蒸気のみで調理する方式でなので、他社と差異があるので、「ウォーターオーブン」と呼んでいます。
したがって、スチーム加熱に個性がある機種が多いです。
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なお、以下ではいつものように、高評価できる点については赤系の文字色で、イマイチな点については青字で書いていきます。
【2022年9月発売】
1・SHARP ヘルシオ AX-UA30-W2・SHARP ヘルシオ AX-UA30-B
¥58,007 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
【2021年発売】
3・SHARP ヘルシオ AX-UA20-W4・SHARP ヘルシオ AX-UA20-B
¥48,900 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
【2020年発売】
5・SHARP ヘルシオ AX-AJ1-W6・SHARP ヘルシオ AX-AJ1-B
¥38,800 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
庫内容量:22L
レンジ出力:1000W
トースト:2枚まで(両面焼)
スチーム:ウォーターオーブン(水タンク)
センサー:蒸気センサー
オーブン最高温度:250度
外形寸法:幅470x奥行390×高さ340mm
AX-UA30は、ウォーターオーブン「ヘルシオ」シリーズの入門機になります。
最新機は22年発売の製品ですが、旧機が2世代あります。
2022年モデルは、ヘルシオあたため(おいしさ復元)が新機能です。
簡単に言えば、(加熱)水蒸気を利用した、単機能レンジ「レンチン」の進化版です。
天ぷらなどの揚げ物はサクッと パン(クロワッサン/ロールパン/フランスパン含む)は、ふわっと、「自動あたため」してくれる機能と考えてください。
ただ、この機能は、一種名前を替えて、機能名を統一しただけで、「さっくりあたため・パンあたため」として、旧機でもあります。
2021年モデルは、無線LANが搭載が新機軸でした。
同時に1メニューに限られますが、スマホアプリ(COCORO HOME)に用意された料理レシピの加熱時間・方法をレンジに送信登録できます。iOSとAndroid双方対応です。
付属レシピ集にない料理も含みますし、レシピから買い物メモを作る機能など、割と便利です。
同社は、COCORO KITCHENとして、調理家電のIOT対応を進めています。
そのほかは、後述する「楽チン1品」調理のメニューが増えたこと、葉野菜と根菜のゆで野菜メニューが別になったことが、2020年機に対する違いです。
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結論的にいえば、2022年機と2021年機は、買われる際の値段で決めて良いです。
2020年機もとくに無線LANの部分で魅力を感じないならば、値段面で選択肢にできます。
あとは、同じなので、まとめて紹介していきます。
庫内容量は、22リットルです。
他社機にもあるサイズで、2-3人程度のご家庭に相応しいサイズです。
オーブンは小型なほど、調理時間や電気代の節約につながるので、適切なサイズを選ぶべきです。
本体サイズは、幅470x高さ340x奥行390 mmです。
「超小型」と言えます。
小型冷蔵庫の耐熱天板の上にも無理なく置けます。ワンルームのキッチンでも邪魔なくおけるサイズです。
加えて、後ろだけでなく、左右ピッタリ配置でもよい耐熱性なので、棚などのボックス収納の場合でも、設置性はかなり良いです。
蒸気を逃がすため、上側だけ10cmあけられればOKです。
スチームオーブン機能は、シャープは独自のウォーターオーブン方式です。
冒頭でも書きましたが、シャープのヘルシオは、食品に熱を入れる場合、他社のようにヒーター加熱を併用しません。完全に、過熱水蒸気のみで調理する方式です。
そのため、「ウォーターオーブン」と呼んで「過熱水蒸気」のスチームオーブンと差別化を図っています。
シャープによれば、この方式は、通常のスチーム方式よりも栄養素の保持率が高くなります。その上で、他社同様の「カロリーオフ調理」「減塩調理」が可能です。
なお、ヘルシオは「蒸し物」まで調理できるスチーム量もあり、「ウォーターヒート」の「元祖」として、信頼できる品質です。
電子レンジ機能は、加熱ムラや加熱不足を防ぐため、高性能センサーの搭載が重要です。
この機種は、蒸気センサー(=絶対湿度・温度センサー)のみ搭載と物足りないです。
ただ、購入した総菜などをレンジではなく、ウォーターオーブンの機能として「しっとり」「さっくり」に自動で温めることができます。
電子レンジ加熱より時間がかかりますが、より美味しく仕上がります。
買ってきたお弁当の加熱などは(100度以上になるので)この方法での利用は無理ですが、フライや蒸し物は美味しいです。
解凍は、センサーの関係でや面倒です。
ラップした食品の温度が正確に感知できないので、解凍などの際に、グラム単位で重さを指定して加熱する必要があります。
機能としては、スチームを使った解凍などもできますが、この部分は他社より優れる分けではありません。
オーブン機能は、最大で250度までの加熱調理が可能です。
250度というのは、オーブン性能の1つの目安で、この温度が出せれば、たいていの料理のレシピに対応できます。むろん「過熱水蒸気だけ」でこの温度に達します。
一方、2020年以前の機種は250度を時間無制限で出せました。しかし、壁に寄せられる仕様にしたためか、250度は5分間で、その後210度と、多少スペックは悪化しています。
ただ、他社モデルと比較した場合、同等以上なので、大きな問題はないでしょう。
その上で、35-45度の発酵温度も出せるため、パン作りなどにも使えます。
グリル機能も、搭載です。
上火ヒーターを利用して、魚などを「こんがり」焼くことができます。なお、グリルについては、温度設定はできません。
なお、オーブンとグリルは、水(スチーム)を使わずにヒーターのみでも加熱できます。
この場合、減塩・脱塩はできません。しかし、鰤などの魚の照り焼き・グラタンなど、焼き色や香ばしさが欲しい場合は、そのように利用します。
逆に、減塩・脱油を重視したい場合、スチームを利用し「ウォーターオーブン」「ウォーターグリル」として、利用します。
鶏の唐揚げや、鳥の照り焼き、魚の塩焼きは、この方法で、ヘルシーかつ美味しく仕上がります。
自動調理メニューは、とくに充実します。
多彩な料理が可能で、専用の料理本までついてきます。66種類あります。ヘルシー料理のレシピ集ではシャープが最も優秀かと思います。
細かく分かれているため「この場合はグリル?、この場合はウォーターオーブン?」など、迷わず、ボタン操作1つで感覚的に利用できます。
また、使い勝手の研究も進んでおり、調理(食材)の自由度があがってきました。
本機については、「おくだけグリル」を搭載です。600g程度までの材料を火加減・時間を「おまかせ」でこんがり自動で焼けます。
ヘルシオの上位機(中型)はおまかせ調理がより多彩なのですが、本機にも一部の技術が降りてきました。
そのほか、耐熱ガラスボウルを用意すれば、野菜料理・中華・煮物・カレー・パスタなど、ある程度自由に分量・材料をアレンジし、自動の電子レンジ料理ができます(らくチン1品)。
2021年機からは、スープ・リゾット系のメニューも加わりました。
iwaki 耐熱ガラス 丸型 2.5L 外径25cm
¥874 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
耐熱ボウルを使った調理は、各社の高級機で「流行」していますが、小型機でここまで充実するのはヘルシオだけでしょう。
そのほか、一人暮らし向きにモーニングセットなどが同時に調理できる機能なども付属します。
モーニングセットなど、時短的な提案は多く、使えそうではあります。
トーストは、角皿を利用することで、2枚の焼き上げに対応です。
ウォーターオーブンで焼くため、実質的にスチームトーストです。仕上がりがしっとりで、出来映えは良いです。ただ、加熱には時間がかかり、2枚焼くのに13分かかります。
なお、裏返す必要はないですが、裏面の焦げ目は表より「すこし薄め」の仕上がりです。
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以上、ヘルシオのAX-UA20の紹介でした。
ウォーターオーブンの元祖だけあり、作り込まれた製品である印象です。多彩な「ダイエット」料理の調理に本格的に取り組みたい人の機種でしょう。
とくに、減塩・脱油については、過熱水蒸気のみで加熱できるシャープにメリット性があります。
一方で、電子レンジとしての性能は、あまり良くないです。オーブン機能も(減塩・脱油という方向性を除けば)味の面では、火力の強い他社機に及びません。
この点で言えば、お弁当や冷凍食品の加熱など、レンジ機能を多用する方は、他社製品を選んだほうが満足度が高いでしょう。
ただ、スチームを使った「フライや蒸し物の温め直し」は、逆に得意ですので、そういった用途ならば、逆に向きます。
なお、これより上位には、シャープにも電子レンジ機能が良い機種があります。ただ、やや大きいので、【高級/中型スチームオーブンの比較記事】のほうで比較しています。
【2024年発売】
7・ シャープ PLAINLY RE-WF275-W
8・ シャープ PLAINLY RE-WF275-B
¥38,200 楽天市場 (1/17執筆時)
庫内容量:27L
レンジ出力:1000W
トースト::2枚(両面焼き)
スチーム:スチームカップ式
センサー:蒸気センサー
オーブン最高温度:250度
外形寸法:幅464x高さ390x奥行385mm
RE-WF275は、シャープのスチームオーブンレンジの中級機です。
本機は「PLAINLY」という、黒系でシンプルなデザインの生活家電シリーズの一角です。
庫内容量は、27リットルです。
庫内容量は、広めです。
サイズ感からすると、2−3人まで対応できるといえます。
本 本体サイズは、幅464x高さ390x奥行385mmです。
左右後方は「壁ピタ」にしてもOKです。
スチーム方式は、スチームカップ式です。
スチームカップに張った水を過熱してあらかじめ予湿した上で、発生させた過熱水蒸気で調理をしていく、簡易的な方式です。
器を使うので角皿を濡らしても良い料理(プリン・茶碗蒸しなど)は、そのまま角皿に水を注いで使います。
レシピは、この方式でも、油を使わない唐揚げのほか、蒸し鶏・焼き芋・塩鮭・塩サバなどはできます。
ただ、本格的なスチーム調理や自動調理は不可能です。とくに、カロリーオフ料理はやや難しい機種です。
つまり、ヘルシオ系に比べれば「おまけ程度」の機能性です。
電子レンジ機能は、基本的に、先述の小型ヘルシオと同レベルです。
やはり、湿度量を検知する蒸気センサーだけなので。
なお、「らくチン!センサー(絶対湿度)・温度センサー」という名前ですが、湿度センサーは2種の温度計を使うため、こういう名前になります。
温度センサーはオーブンにも使われます。
いずれにしてもラップをした食品と冷凍食品の自動解凍に課題があると言えます。
また、(時間はかかりますが)フライなどを過熱水蒸気で「さっくり温める」ことや、角皿スチームを利用して、ごはんや蒸し物を「しっとり温める」ことは、この機種でも対応できます。
自動調理メニューは、100種類と増えます。
庫内が大きいので「3品献立セット」に対応します。
主菜と副菜2品を並べて、スチームカップを利用してレンチンするというコンセプトです。冷蔵庫にある材料」で作れそうなものが多いですが、メニューは固定です。
ただ、スチームを利用しないものを含めて、減塩・脱油系の調理メニューは多めです。
ただ、「おくだけグリル」「らくチン1品」などの、分量自由の自動化調理は、ほぼ非対応です。
オーブン機能は、250度のパワーで調理ができる機種です。
ただし、250度が出せるのは3分間で、その後は210度になります。継続的に250度を出せる「ヘルシオ」とは違います。
また、ウォーターオーブンは角皿式ですので、非対応です。
普通のオーブンだけとなります。
グリル機能も、搭載します。
上火で焦げ目を付けるような利用法は可能です。ただし、ウォーターグリル機能はありません。
トーストは、2枚までです。
途中で裏返す手間があって、2枚で8分ほどかかります。
スチームを利用せずにグリルで焼くために、仕上がりの味は、上位機(ヘルシオ)に負けるでしょう。
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以上、シャープの RE-WF234の紹介でした。
過熱水蒸気を使うスチームオーブンですが、ヘルシオに比べると制約が多いのが欠点です。
使い勝手の部分でも、自動メニューは、一度スチームカップをレンジ機能で予熱してから、焼網トレイを入れて、さらにボタンと、完全に自動化とはいきません。
基本的にシャープから選ぶ場合は、「ヘルシオ」がよいでしょう。
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【2023年発売】
9・ シャープ PLAINLY RE-WF264-W10・ シャープ PLAINLY RE-WF264-B
¥53,000 楽天市場 (1/17執筆時)
【2021年9月発売】RE-WF262-B
11・シャープ PLAINLY RE-WF262-W
¥48,800 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
【Amazon限定】
12・シャープ RE-SS26B-W¥34,000 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
【特定店限定】
13・シャープ RE-S1100-W¥36,800 楽天市場 (1/17執筆時)
庫内容量:26L (2段)
レンジ出力:1000W
トースト::4枚(両面焼き)
スチーム:スチームカップ式
センサー:蒸気センサー
オーブン最高温度:250度
外形寸法:幅487x高さ367x奥行450mm
なお、このグレードの旧機が残ります。
ただ、仕様が大きく変わります。
複数の製品があります。
RE-SS26B・RE-S1100は、特定店向けの製品です。
基本的に他機と同じですが、パネル部分に「楽チン1品」と「冷凍食品」ようのショートカットボタンが省略されています。
いずれのメニューも、ダイヤル操作で呼び出せはするため、単純にショートカットができないだけです。あとは、外観がわずかに異なる程度となります。
いずれも、十分安いので、お買得感があります。
庫内容量は、26リットルです。
本機の場合、ファンで熱風を循環させる構造で、2段調理ができます。パン焼きなどを趣味とする方にむく仕様です。
ただし、2段でも、レンジ利用時は1段ですので、普段の利用に「2倍広い」わけではないです。
本体サイズは、幅487x高さ367x奥行450mmです。
1つ上の製品より少し大きめですが、まだコンパクトです。
メニュー面は、2段なので少し変わります。
「3品献立セット」がない代わりに、パン系のメニューが多い感じです。
トーストは、4枚まで、裏返さずに焼けます。
ただ、2枚でも15分近く時間がかかるため、実用性はないでしょう。
あとは、1つ上の製品と言及したい違いはないです。
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結論的にいえば、旧型ですが、小型で2段調理ができる点が最大の魅力である機種です。
オーブンを割と使う方は、設置性と値段の部分で選択肢になるかもしれません。
ただ、センサーとやチーム方式は、ヘルシオと差があるのは、こちらも同じです。
1-2・パナソニックのビストロの比較:パナソニックのビストロの比較
続いて、パナソニックのスチームオーブンの比較です。
同社の場合、とくに、グリル利用時の火力に力を入れます。
【2024年発売】(黒のみ)
14・パナソニックビストロ NE-BS6C-K
¥83,000 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
【2022年発売】
15・パナソニックビストロ NE-BS6A-K16・パナソニックビストロ NE-BS6A-W
¥86,256 楽天市場 (1/17執筆時)
【2021年発売】
17・パナソニックビストロ NE-BS658-K18・パナソニックビストロ NE-BS658-W
¥79,800 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
庫内容量:25L
レンジ出力:1000W
トースト:4枚(両面対応)
スチーム:(水タンク式)
センサー:スイングサーチ赤外線
オーブン最高温度:250度
外形寸法:幅500×高さ347×奥行400mm
NE-BS6Cは、パナソニックの少人数世帯用の高級スチームオーブンです。
この機種は、パナソニックの小型では最も高級なモデルです。
このサイズでは東芝が採用を止めたので、パナソニックだけですが、タッチパネル式カラー液晶を装備します。高級機特有の「ソフトダンパードア」で、ふわっと「丁寧に」締まるので、快適かつ高級感があります。
旧機種が残ります。
2022年機は、1世代前です。
ただ、「あたためボタン」2度押しで、最大出力にできるお急ぎあたために対応しない程度です。
最近、各社ともこうした「時短」モードが増えています。ただ、仕上がりが悪くなりますし、高度なセンシングの意味がないので、不要だと思います。
2021年機は、庫内天井が「オートクリーン」加工でした。
高温調理中に油汚れを分解する加工になりますが、これいこうはこの加工が省略です。
5-6回オーブン・レンジを利用するごと、40分の「脱臭運転」をすれば、ニオイだけでなく、天井のこびり付き汚れも分解できるという加工です。
庫内洗浄(スチーム)でも賄える部分ともいえるため省略になったかと思います。脱臭運転もこの機能の省略で20分と半分の時間で済みますし、(さほどは)惜しくないでしょう。
そのほかは、天井の仕様でわずかにエネルギー効率が変わった程度です。
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結論的にいえば、どれもそう大きな変化ではないので、価格で決めてもOKです。
ただ、新機種は十分に値段が下がっているので、一般的には素直に新機種を選ぶのが良いかと思います。
あとは同じなので、同時にみていきます。
庫内容量は、25Lです。
本体サイズは、幅500×高さ347×奥行400mmです。
幅については、少し広めで、ギリギリで冷蔵庫の耐熱天板に乗るというサイズでしょう。
一方、後側の壁ピタ配置は可能ですが、上部10cmほか、吸気口がある関係で左右も2cmあける必要はあります。
スチーム方式は、本格的な水タンク式のスチームオーブンです。
ただ、パナソニックの場合、過熱水蒸気を利用した「減油調理」「減塩調理」は、手動調理では利用できません。自動調理メニューだけの対応です。
具体的なメニューとしては、「塩サバ・塩鮭・アジの開き・肉巻き野菜」が用意され、これらについては、加湿水蒸気を利用して、「ヘルシー調理」が可能です。
また、唐揚げ・とんかつ・エビフライ・かきあげについても、油で揚げない「ヘルシーなノンフライ調理」に対応します。
ただし、パナソニックの場合は、「水タンクを使わずに熱で焼く」方式です。
減塩・脱油効果は、シャープほどは期待できないでしょう。しかし、それでも、油で揚げるより削減効果は高く、効果はあります。
電子レンジ機能は、「スイングサーチ赤外線センサー」が搭載です。
赤外線センサーがある場合、ラップをした食品や自動解凍に対応できます。
さらに、本機はセンサーがスイングして、広範囲の温度を監視するため、単眼の固定式センサーより、加熱ムラも少ないです。
中型機を含む、赤外線センサーは、以上のように分けられますが、本機は、5位のものになります。小型機では上位です。
後ほど紹介する、日立は(より性能の期待できる)重量センサーを装備しますが、それを除けば、小型のスチームオーブンとしては「高レベル」と言えるでしょう。
パナソニックの場合、レンジ加熱時も調理中の現在の庫内温度の表示に対応します。
調理中の庫内温度を表示できるのは、同社のレンジだけです。
設定した温度以下で一度庫内を開けて食品の様子を見て、足りないようならば、また閉めて「加熱」するなど、幅をもった使い方ができるので、便利です。
唯一の欠点は、オーブン・グリル機能を利用した直後だと(庫内に赤外線が一杯なので)センサー感知ができないという点ですが、これは仕方ないです。
機構面では、サイクロンウェーブ加熱も搭載されます。
これは、パナソニックの特許技術です。
電子レンジのマイクロ波の改良で、冷凍食品の解凍ムラを防ぐ作用があります。 2015年に上位機に初めて搭載されたものです。
解凍は、サイクロンウェーブ加熱と、赤外線センサーで、本機はシャープの小型機より上手です。
グラム指定せずとも、5段階で仕上がり具合を選ぶだけで、上手にムラ無く解凍してくれます。
スチームを使って穏やかな解凍できます。解凍については、同社は小型機でも品質が良いです。
そのほか、シャープのように、スチームを使って、スーパー総菜のフライなどの「さっくりあたため」、餃子など蒸し物などの「しっとりあたため」も、可能です。
自動メニューは、ヘルシー系を含めて191種類あります。
こだわるのは和食のメニュー数で50種類あることです。
このシリーズはもともとは、「Jコンセプト」シリーズとして、団塊の世代向けに出された製品の後継機なので、この部分は強いです。
かき揚げや、ナスの揚げ出しなどもあります。
一方、現役世代向けには、時短調理が充実します。
下ごしらえ時間は加えませんが、中華10分・こんがり10分・蒸し物10分・蒸し焼き15分・煮物10分と、1ボタンで設定できる自動メニューが多いです。
iwaki 耐熱ガラス 丸型 2.5L 外径25cm
¥874 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
パナソニックのワンボウルレシピは25cmのガラスボウル利用を前提にしますので、一緒に揃えても良いかと思います。
なお自動メニューが多くできるのは、カラータッチパネル液晶が搭載されるからです。メニューのほか、レシピ表示なども対応します。
また、 下位機種に搭載されていたエリア調理機能に加えて、こちらは、「スピードスチーム機構」が搭載されます。スチームが強力なので、スチーム調理の時短もはかれます。
オーブン機能は、火力としては最高温度が250度が5分間で、その後も220度です。
その方面の技術に格別のこだわりがある東芝を除けば、同社は優秀です。
一方、本機は、オーブン調理時、加熱エリアを限定して、効率よく調理できるエリア調理機能が搭載されます。
2人分の材料のみ加熱する場合17%の時短効果があります。
ただし、一部の自動メニュー以外には使えません。そのほか、80度からの低温オーブンが利用できるのも特徴です。
グリル機能は、主要企業のなかでは、パナソニックは、最も力を入れている部分です。
同社の製品は、電子レンジ上方の上火ヒーター遠赤Wヒーターで強力で、お肉やお魚に焦げ目がつけやすい仕様です。
その上で、サイクロウエーブを放射することで下面から焼き上げられるビストログリル皿が付属します。
これにより、パナソニックの場合、「強火力で両面で焼くグリル料理」に高度に対応できます。 この場合、グラタンや焼き魚など、焼き目を付けるこんがり系の料理がとくに得意です。
オーブン機能の火力を重視するメーカーは、次に紹介する東芝もあります。しかし、「こんがり系」のグリルは、パナソニックが有利です。
蒸し料理は、一方、パナソニックの場合、小型機でも強調できる部分です。
先述のように、スチームを利用した(100度以上の)「焼き」は、シャープが強いです。
しかし、パナソニックの場合、「スチーム蒸し」の部分にかなりこだわります。
本機は、スチームをグリル皿にめがけて「集中噴射」する「スピードスチーム機構」があります(上図)。
他社の場合、スチーム噴き出し口から(点滴のような感じで)水を庫内に落としてスチームを出す仕組みですので、1カ所に集中噴射はできません。
この方式だと、低温短時間で食材を効率良く蒸せるので、自動調理における、点心系の蒸し物や、卵料理(ゆで卵・温泉卵・茶碗蒸し)などの仕上がりが良いです。
スチーム噴射量と、温度(95℃〜60℃)を細かく制御しながら、賢く調理します。
また、ヒートグリル皿は、先述のように下面を強く過熱できる仕様ですから、フライパンで作る餃子のような「蒸し焼き」も、高度に再現できます。
この部分の機能性も、パナソニックを選ぶ場合のポイントです。
トーストは、4枚同時の調理が可能です。
また、先述のビストログリル皿を利用できるので、裏返す必要なしに両面を焼けるようになりました。4枚でも6分程度で焼き上げることが可能です。
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以上、 NE-BS600シリーズの紹介でした。
「本格的な水タンク式」を採用する小型機として、ヘルシオのライバルでしょう。
カラー液晶はパナソニックのみ採用です。シャープは、無線LANでスマホで選ぶ方式でした。実際的には、カラーパネルで選べる方が、使い勝手は良いと言えます。
基本機能で比較する場合、パナソニックは「グリル機能」が優秀です。
サイクロウエーブ加熱を利用したビストログリル皿と、Wの遠赤ヒーターの効果で、「中まで十分火が通りつつも、こんがり焼き目を付けるような」肉や魚系の料理は「とくに得意」です。
トーストも、短時間で4枚焼ける機種ですが、これもパナソニックの「強火力」が活かされています。
解凍も、センサーとサイクロウエーブ加熱の「合わせ技」で、小型機では、性能が期待できます。
その反面、減塩・脱油料理については、ヘルシオと異なり、一部の自動調理メニューのみの対応です。
熱によるノンフライ調理を含めて、「味を落とさず健康的」な料理が可能ですが、この部分は及びません。
結論的にいえば、オーブン・グリル・スチームと、性能のバランスがとれたパナソニックらしい機種で、今回「おすすめ」と言える機種の一つです。
とくに、和食のレシピの数は多いため、機械的な「減塩・脱油」というより、調理法や素材部分で健康に配慮したいという方は、良いでしょう。
【2022年11月発売】
¥39,100 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
庫内容量:26L
レンジ出力:1000W
トースト:4枚(裏返し)
スチーム:角皿スチーム
センサー:スイングサーチ赤外線
オーブン最高温度:250度
外形寸法:幅500×奥行400×高さ347mm
NE-MS4Aは、「エレック」シリーズという、「ビストロ」よりも下位の入門機ラインの製品となります。
庫内容量は、26リットルです。
サイズ的には3−4人家族まで対応できる大きさです。
本体サイズは、幅500×奥行400×高さ347mmです。
外形寸法がわずかに大ぶり(幅500ミリ)ですが、壁にぴったりにつけても良い機種なので、設置の自由は効きます。十分「コンパクト」です。
ただし、左右は両側2cm開ける必要はあり、壁ピタ配置はできません。吸気の関係です。
スチーム方式は、しかしながら、角皿式です。
水タンクを備えないので、蒸気、あるいは、過熱水蒸気を使った料理は多彩にはできません。
また、シャープの場合は、角皿式でも「オマケ程度ながら」減塩・脱油料理ができましたが、こちらは、スチームを使っての「カロリーオフ調理」「減塩調理」には対応できません。
ただし、唐揚げ・とんかつ・エビフライなど、油で揚げない「ヘルシーなノンフライ調理」は対応します。
パナソニックの場合は、先述のように「水タンクを使わずに熱で焼く」方式ですから。
電子レンジ機能は、この機種も、「スイングサーチ赤外線センサー」が搭載されるため、ラップをしての加熱に対応できます。加熱ムラも少ないでしょう。
解凍は、本機も全解凍・半解凍とも対応です。
ただ、サイクロンウェーブに加熱よる「芯までほぐせる解凍」は上位機と違って対応しないので、差はあります。それでも、挽き肉などの解凍は引き続き他社機より優秀です。
自動メニューは、角皿を使うものとしては「茶碗蒸し・ガトーショコラ・濃厚チーズケーキ・とろけるプリン」などが見られます。
ヘルシー調理を目的にしたものはありません。
角皿スチームを使うものとしては下位機種とほぼ同じです。一方、ボウルに材料を入れて10分でパスタができる「パスタ10分メニュー」はこの機種独特です。ただし、パスタは1.6mmのみ対応です。
一方、角皿式のため、総菜で買ったフライなどの「さっくりあたため」や、蒸し物の「しっとりあたため」には対応できません。この点は、ネックでしょう。
オーブン機能は、上位機と同じで、250度出力が5分間で、その後は220度となります。
グリル機能は、しかしながら、ビストログリル皿が付属せず、「強火力で両面で焼くグリル料理」はできません。
上火ヒーターも、遠赤ヒーターながら、エレックと異なりWヒーターではありません。パナソニックの「強み」と言える部分ですし、残念でしょう。
トーストは、5分弱で焼き上げます。
庫内が大きめの機種ですから、4枚を同時に焼けます。ただし、ビストログリル皿が付属せず、遠赤ヒーターが上面のみなので、この機種は、途中で裏返す必要があります。
一方、本機の場合、角皿式のスチームを利用した「スチームトースト」の提案があります。単体のトースターでもある仕組みですし、効果的でしょう。
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以上、NE-MS260シリーズの紹介でした。
過熱水蒸気による調理機能は角皿式なので「おまけ」程度の機種ですが、電子レンジとしての性能は下位機種よりも良いという機種です。
ただ、パナソニックの特長であるグリル機能の部分の個性が乏しいので、選ぶとすると上位シリーズの「エレック」でしょう。
値段によっては、本機を選んでも良いかと思います。
1-3・日立のヘルシーシェフの比較4:日立のヘルシーシェフの比較
続いて、日立のスチームオーブンを紹介したいと思います。
日立は、電子レンジ機能にこだわりがあり、センサー性能の部分に力を入れます。
【2023年発売】黒・白 (後継機あり)
20・日立 ヘルシーシェフ MRO-S7B-K21・日立 ヘルシーシェフ MRO-S7B-W
¥39,500 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
庫内容量:27L
外形寸法:幅483×奥行388x高さ355mm
【2022年発売】赤
22・日立 ヘルシーシェフ MRO-S7A-R¥41,480 楽天市場 (1/17執筆時)
【2021年発売】赤
23・日立 ヘルシーシェフ MRO-S7Z-R¥36,610 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
【ジャパネット限定】
24・日立 ヘルシーシェフ MRO-JT232 R
25・日立 ヘルシーシェフ MRO-JT232 W
¥49,980
庫内容量:22L
外形寸法:幅483×奥行388x高さ340mm
レンジ出力:1000W
トースト:2枚(裏返し)
スチーム:過熱水蒸気 (水タンク)
センサー:重量・蒸気・温度
オーブン最高温度:250度
MRO-S7Bは、日立の「ヘルシーシェフ」の23年モデルの中位機です。
なお、このグレードの24年機は、スチームの仕様面で「下位機」になりました。そのため、あとで別に説明します。
一方、2022年以前の旧機種も残ります。
2022年機は、23年機と形状が変わります。
23年機は、写真のように液晶パネルの位置を下に変えました。
設置面積は同じまま、庫内容量が5L増えました。見映えも良くなったと言えます。
そのほか、レンジ調理時の常温・冷蔵品の「2品同時あたため」機能も追加ですが、同じ分量である必要があるので、実用性はかなり微妙です。
あとは、23年機からスチームトースト対応になった部分が違いです。
2021年機は、翌年、ごく一部の自動メニューの入替(タンドリーチキン・野菜とチーズのグリル)がだけで、2022年機と基本性能は同じです。
ジャパネット限定は、(お馴染みの)下取り特価のCMの製品です。
形状は(水タンクのある)旧型と同じです。しかし、重量センサー未搭載です。
重量センサーの「はかり台」の役割を兼ねる、角皿(テーブルプレート)がレンジで使えない仕様だからです。
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結論的にいえば、価格的には23年機がすでに安めですし、そちらが良いでしょう。
庫内容量も同じサイズならば広いにこしたことはないでしょうから。
あとは、同じなので、同時に見ていきます。
庫内容量は、27Lです。
旧機は22Lと他社より少し小さめでしたので、他社機に並んだと言えます。
本体サイズは、幅483×奥行388x高さ355mmです。
問題ないでしょう。
設置は、壁にはピッタリ寄せられますが、左右は4.5cmと割と余裕が必要です。
スチーム方式は、過熱水蒸気式(水タンク式)です。
上表では2番目のカテゴリで、過熱水蒸気とヒーターを併用するタイプです。
ただ、パナソニックよりは「本格的」です。
シャープの(ウォーターオーブン)ヘルシオのように、自動調理メニューでなくても、過熱水蒸気を利用する「スチームオーブン」「スチームグリル」が手動設定・利用可能です。
この点で、ヘルシオに準じて「スチーム調理は本格的」と言えます。実際過熱水蒸気による「減油効果」についても、メーカーとして言及があります。
ただし、唐揚げ・とんかつ・エビフライは、パナソニックと同じで、「水を使わずに熱で焼く」方式です。
油で揚げない点で十分に「ヘルシーなノンフライ調理」ではありますが、「過熱水蒸気だけでカリッと焼ける」シャープには及ばない実力でしょう。
自動メニューは、91の自動メニューの調理が可能です。
ノンフライの揚げ物ほか、ローストビーフや、鶏のハーブ焼など面白いメニューもあります。
一方、分量・加熱時間を完全センサー任せ、自由にアレンジできるような自動化調理は、日立はあまり充実しません。
この部分は、シャープなどに負けます。
電子レンジ機能は、センサーに同社はこだわりがあります。
本機は、重量センサーが搭載です。
フラット庫内の小型レンジでで重量センサーを搭載するのは「日立独自」です。
赤外線と比較して、重さが分かる分、重量センサーの方が、加熱時間調整が巧みです。
重量センサーに加えて、蒸気センサーが加熱制御するため、日立は自動加熱時の「加熱ムラ」「温め不足」が少ないです。
上位機は、より正確な「トリプル重量センサー」ですが、値段的に仕方ないでしょう。
解凍は、細かい指定がない(解凍・半解凍)ので楽です。
ただし、同社の中型に比べると工夫がなく、スチームも使わないので、比較すると平凡な実力です。
この部分は、小型機に限っては、やはり、パナソニックが有利です。
オーブン機能は、パナソニックとほぼ同じです。
つまり、250度出力が5分間で、その後は210度となります。
上部・下部とも平面ヒーター採用で、庫内がフラットで掃除しやすい仕様です。
グリル機能は、搭載です。
ただし、上面ヒーターの火力は、パナソニックに及ばない水準です。
「こんがり焼く」ようなイメージでは使えません。グラタンの焦げ目も付きにくいですし、お持ちの焼き色も付きません。
トーストは、上段にトレイをセットし、自動で8分(旧機は9分)です。
パナソニックや東芝に比べるとグリルが弱いので時間がかかります。また、チャイムがなったあとに裏返す必要もあります。焼き加減は、5段階で調整できます。
なお、他社の場合、厚さについてはより柔軟な場合が被いですが、日立は、6枚切り以外は手動加熱が推奨されます。手動(グリル)の場合、表面8−12分、裏面4-6分なので時間が必要です。
一方、水分でふっくら仕上げるスチームトーストに対応します。オートで8分です。
他社も対応しますが、それでもワンポイントでしょう。
利便性の部分では、本機は、「オーブン」の際に使う角皿(テーブルプレート)を、普段でも庫内の底面にいれておける仕様です(上図)。
他社機の場合、角皿は別に保管しないといけませんので場所をとりますので、収納面での本機のメリット性と言えます。外して洗えます。
セラミック製の平面皿なので、レンジ(レンチン)利用時でもマイクロ波を弾きます。そのため、金属製の角皿と違って、火花が飛んだりしません。
日立の場合、重量センサーの「量りの上皿」を兼ねる目的もあって、この仕様にしています。
一方、セラミック素材は、金属に比べて発熱効率が悪いです。本機の上火の弱さとともに、トースト加熱に時間がかかる理由の1つです。
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以上、日立の「ヘルシーシェフ」MRO-S7Bの紹介でした。
過熱水蒸気オーブンとしては、シャープに準じる高性能で、電子レンジとしての性能は業界一番です。とくに、後者は、普段多用する部分ですから、個々を重視するのは「あり」でしょう。
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【2024年8月発売】MRO-S7C-W MRO-S7C-H
26・日立 ヘルシーシェフ MRO-S7C W
27・日立 ヘルシーシェフ MRO-S7C H
¥40,180 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
庫内容量:27L
レンジ出力:1000W
トースト:2枚(裏返し)
スチーム:スチームカップ式
センサー:重量・蒸気・温度
オーブン最高温度:250度
外形寸法:幅483×奥行388x高さ340mm
なお、本機の2024年新モデルは、こちらのMRO-S7C(W)とMRO-S7C(H)です。
見た目の形状は23年機と同じです。
しかし、スチームが、水タンクが廃止で単純なスチーム小皿式(=スチームカップ式)になりました。
形状は変わらないままなくなっているので、単純なコストカットです。
日立の場合、スチームカップでも(100度を超える)過熱水蒸気+オーブン、グリルと、(100度以下の)スチーム(+レンジ)の運転はできます。
しかし、(100度以下の)スチーム(+オーブン、グリル)の運転ができない仕様です。
つまり、1・解凍時のスチーム解凍、2・中華まんなどの(しっとり)あたためができないほか、3・揚げ物の(サクッと)あたための精度が落ちる、4・スチームトースト非対応など、利便性が相当落ちます。
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結論的にいえば、仕様的に24年機は、23年機の下位機です。
値段が旧機よりもだいぶ安かったとしても、おすすめできません。
事情があって減らすならば、それは仕方ないのですが、型番的に「下位機」であることを示さないで、新機種の機能を省略するのは正直感心しません。量販店でも間違って「おすすめ」してしまう店員さんが増えそうです。
いずれにしても、選ぶならば、先ほどの機種です。
なお、近年、日立は、大きめの上位機を除いて電子レンジの主要機能を「ブラッシュアップ(=省略)」しています。家電事業の再編の流れですが、レンジ分野では、パナソニックの一部機種も(日立の後追いで)この傾向が目に付きはじめました。
いずれにしても、ユーザー目線で言えば「新しいほど優れる」とも言えない部分が、最近の家電選びにおける、大きな注意点です。
次回の予告!
小型スチームオーブンのおすすめは結論的にこれ!
以上、今回は小型スチームオーブンの比較の1回目記事でした。
しかし、記事は、まだまだ続きます。
2・小型スチームオーブンの比較 (2)
2-1:東芝〈石釜ドーム〉
2-2:アイリスオーヤマ
2-3:ツインバード ほか
3・小型スチームオーブンの比較 (3)
3-1:最終的なおすすめの提案【結論】
続く2回目記事(こちら)では、東芝の石釜ドームほか、水タンク式では「最安」といえるアイリスオーヤマのスチームオーブンを紹介します。
対応人数 1-2人程度まで
スチーム調理 ★★★★★
レンジ調理 ★★★★★
オーブン調理 ★★★★★
グリル調理 ★★★★★
トースト調理 ★★★★★
レシピ充実度 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、3回目の結論編(こちら)でここまで紹介した全機種から、予算別、機能別、目的別に選ぶ場合、どの機種がおすすめか?についてAtlasの結論をまとめます。
引き続きよろしくお願いします!
2回目記事は→こちら