【今回レビューする製品】2023年 人気の小型スチームオーブンレンジの性能とおすすめ・選び方:シャープ ウォーターオーブンレンジ ヘルシオ 東芝 石窯ドーム 日立 ヘルシーシェフ パナソニック エレック ビストロ アイリスオーヤマ:機種の違いと性能ランキング
【比較する製品型番】SHARP ヘルシオ AX-UA30 AX-UA30-W AX-UA30-B AX-UA20 AX-AJ1 AX-CA450 RE-WF232 RE-WF231 RE-WF262 RE-WF261 RE-SS26B-W RE-S1100-W RE-WF233 パナソニックビストロ NE-BS6A NE-BS658 NE-BS607 NE-MS4A NE-MS268 NE-UBS5A 日立 ヘルシーシェフ MRO-S7Z MRO-S7Y MRO-F6Y MRO-S7A-R MRO-F6A 東芝 石窯ドーム ER-XD80 ER-XD70 ER-XD60 ER-VD80-W ER-XD70 ER-VD70 ER-SD70-W ER-W60-W ER-V60-W ER-T60-W ER-XD75-K ER-XD75-W アイリスオーヤマ MS-Y2403 PSOM-23V MO-F1808 MS-F2601-B MO-FS2601-B ツインバード Kando Simple DR-F871W 山善 YRT-F220ESV(B) ほか
今回のお題
機能が充実した小型スチームオーブンレンジはどの機種?
ども、Atlasです。
今日は、2023年5月現在、最新の家庭用スチームオーブンの比較をします。
小型で設置性が良く、1人暮らしの方のほか、2-4人程度のご家族にも最適なサイズのオーブンを、メーカー順に紹介します。
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対応人数 1-2人程度まで
スチーム調理 ★★★★★
レンジ調理 ★★★★★
オーブン調理 ★★★★★
グリル調理 ★★★★★
トースト調理 ★★★★★
減量役立ち度 ★★★★★
そして、最後の「結論」では、上表のようなポイントから、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。
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1・小型電子レンジの比較
容量:15L〜18L
人数:1-2人向け
種類: レンジ or オーブンレンジ
予算:5000円〜2万円
2・中型電子レンジの比較
容量:20L〜26L
人数:2-4人向け
種類: レンジ or オーブンレンジ
予算:1万円〜3万円
3・小型スチームオーブンの比較
容量:18L〜26L
人数:1-2人向け
種類:スチームレンジ(庫内1段)
予算:3万円〜8万円
4・中型スチームオーブンの比較
容量:30L〜
人数:4人以上(世帯向け)
種類:スチームレンジ(庫内2段)
予算:5万円〜18万円
5・オーブン/レンジ全体の選び方 【まとめ】
=目的別・予算別のおすすめの提案
なお、今回の記事は、このブログの電子レンジの比較記事全体では、上表の3回目記事として書きました。
1・スチームオーブンの健康効果
製品の比較に入る前に、「わざわざスチームオーブンを買う意義はなにか?」について、「健康」という視点から少し解説しておきます。
さて、Atlasですが、健康診断での指摘を受けてダイエットをし、1日1500キロカロリー程度への食事制限とロードバイクによるトレーニングにより体重を20キロばかり落としました。
78キロまで体重を減らすことに成功し、今もほぼキープしています。
その際に役に立ったのが「スチームオーブン」です。体重の減りが落ちてから、食事量や食事内容を通常に戻す頃、スチームオーブンが大活躍しました。
では、どうしてスチームレンジがダイエットに結びつくのか?この分野を切り開いたシャープのヘルシオを例に説明しましょう。
キーワードは「脱油」と「減塩」です。スチームオーブンで調理すると、油と塩分を効率よく落とせるのです。
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第1に、脱油効果です。
これは、蒸気の力で内部の油を溶かすことで、無駄な脂肪分を溶かし出すという仕組みです。ヒータだけを利用するオーブンレンジにはできない芸当です。
なお、水蒸気は「気化した水」ですから、庫内は最終的に300度近くになります。食材の表面温度も100度を超えますので、揚げ物や、その温め直しも「カラッ」と仕上がります。
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第2に、減塩効果です。
これは、食材の熱を奪う際、一時的に水に戻った水蒸気が食材の表面の塩分を落とす仕組みです。
さらに、食塩は、濃度のひくところに移動する性質があるので、食材内部の塩分もしっかり減塩できます。買ってきた総菜などは、仕込み段階で自分で塩分調整できないので、こちらも健康効果は高いでしょう。
なお、オーブン調理に比べると、大事なビタミンなどの栄養素はキープできるため、必要な栄養素もとれます。そのため、無理なダイエットにならないわけです。
予算的には、2万円台からとはなりますが、一般的なオーブンに比べて、非常に多機能と言えるでしょう。
2・スチームオーブンの選び方の基本
スチームオーブンは、30L未満の小型機だけでも15機以上あります。
さらに、各社のスチームオーブンは、同じシリーズ名でも、性質がかなり異なります。
選ぶにあたって重要ポイントはいくつかあります。しかし、特に「小型の」スチームオーブンについては、次の3点にはひときわ注意して選ぶべきでしょう。
第1に、スチームの発生方法です。
小型スチームオーブンの場合、「激安」といえる機種もあります。
ただ、そのような機種は、左図のような角皿(スチームカップ)に水を張ってスチームを発生させています。
角皿式は、レシピ数が少ないほか、脱油・減塩効果が期待できません。また、メンテナンス性や使い勝手も悪いです。
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結論的に言えば、右図のように、水タンクを装備し、過熱水蒸気を出す仕組みの機種を選ぶのが、「買ったあとに後悔しない」ための「基本」となります。
第2に、本体のサイズです。
スチームオーブンは、給水タンクと蒸気発生機能を持つため、同じ庫内容量のオーブンレンジと比べて、本体がやや大きいです。そのため、設置サイズには注意するべきです。
ただし、最近は「小型機」も多く出ており、私のようなキッチンの狭いマンションや、しつらえのレンジ台が相当小さい場合でも設置できるようになりました。「トーストが4枚同時に焼ける小型オーブン」も出回っています。
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結論的に言えば、庫内容量18−30L程度の製品ならば、ご家庭でも無理なく設置できると言えます。
今回は、設置性が良く、コンパクトなスチームオーブンを多く紹介しますが、拙宅のように「相当狭い場所」に設置する場合に備え、外形寸法はできる限り明示します。
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以上、小型の「スチームオーブン」を選ぶ場合に特に重要な2点の紹介でした。
1・レンジ機能
= 温めセンサーの精度
2・オーブン機能
=火力の強さ・最高温度
3・トースト機能
=枚数・片面/両面焼き
このほか、今回の記事では、「レンジ機能」「オーブン機能」「トースト機能」に関わる、「3つの注目ポイント」もふまえて、各機種を解説をしていきます。
3・スチームオーブンの比較
では、具体的な、レビューをはじめます。
1・小型スチームオーブンの比較 (1)
1-1:シャープ〈ヘルシオ〉
1-2:パナソニック〈ビストロ〉
1-3:日立〈ヘルシーシェフ〉
2・小型スチームオーブンの比較 (2)
2-1:東芝〈石釜ドーム〉
2-2:アイリスオーヤマ
2-3:ツインバード ほか
3・小型スチームオーブンの比較 (3)
=最終的なおすすめの提案
小型のスチームオーブンだけでも結構な数があるので、以下では、メーカーごとにわけながら、2回の記事で順番にみます。
基本的に「高価な機種から安い機種」の順番で紹介していきます。
1-1・シャープのヘルシオの比較

はじめにシャープのスチームオーブン「ヘルシオ」の比較です。
同社の場合、ヒーターの熱を利用せず、過熱水蒸気のみで調理する方式でなので、他社と差異があるので、「ウォーターオーブン」と呼んでいます。
したがって、スチーム加熱に個性がある機種が多いです。
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なお、以下ではいつものように、高評価できる点については赤字で、イマイチな点については青字で書いていきます。
【2022年9月発売】
1・SHARP ヘルシオ AX-UA30-W
1・SHARP ヘルシオ AX-UA30-B
¥69,700 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
【2021年8月発売】
2・SHARP ヘルシオ AX-UA20-W
2・SHARP ヘルシオ AX-UA20-B
¥54,880 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
【2020年9月発売】
3・SHARP ヘルシオ AX-AJ1-W
3・SHARP ヘルシオ AX-AJ1-B
¥36,800 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
庫内容量:22L
レンジ出力:1000W
トースト:2枚まで(両面焼)
スチーム:水タンク式
センサー:蒸気センサー
オーブン最高温度:250度
外形寸法:幅470x奥行390×高さ340mm
AX-UA30は、ウォーターオーブン「ヘルシオ」シリーズの入門機になります。
新旧の機種で3系統あります。
2022年モデルだけの新機能は、ヘルシオあたため(おいしさ復元)です。
簡単に言えば、(加熱)水蒸気を利用した、単機能レンジ「レンチン」の進化版です。
天ぷらなどの揚げ物はサクッと パン(クロワッサン/ロールパン/フランスパン含む)は、ふわっと、「自動あたため」してくれる機能と考えてください。
ただ、この機能は、一種名前を替えて、機能名を統一しただけで、「さっくりあたため・パンあたため」として、旧機でもあります。
結論的にいえば、新機能というのは少し「厳しい」ため、2021年の旧機種でも良いかと思います。
2021年モデルは、一方、無線LANが搭載が新機軸でした。
同時に1メニューに限られますが、スマホアプリ(COCORO HOME)に用意された料理レシピの加熱時間・方法をレンジに送信登録できます。iOSとAndroid双方対応です。
付属レシピ集にない料理も含みますし、レシピから買い物メモを作る機能など、割と便利です。
同社は、COCORO KITCHENとして、調理家電のIOT対応を進めています。
そのほかは、後述する「楽チン1品」調理のメニューが増えたこと、葉野菜と根菜のゆで野菜メニューが別になったことが、2020年機に対する違いです。
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結論的にいえば、2022年機と2021年機は、値段で決めて良いです。
2019年機は、とくに無線LANの部分で魅力を感じないならば、値段面で選択肢にできます。
あとは、同じなので、まとめて紹介していきます。
庫内容量は、22リットルです。
他社機にもあるサイズで、2-3人程度のご家庭に相応しいサイズです。
オーブンは小型なほど、調理時間や電気代の節約につながるので、適切なサイズを選ぶべきです。
本体サイズは、幅470x高さ340x奥行390 mmです。
今回紹介する機種の中でも「超小型」と言えます。小型冷蔵庫の耐熱天板の上にも無理なく置けます。ワンルームのキッチンでも邪魔なくおけるサイズです。
加えて、後ろだけでなく、左右ピッタリ配置でもよい耐熱性なので、棚などのボックス収納の場合でも、設置性はかなり良いです。
蒸気を逃がすため、上側だけ10cmあけられればOKです。
スチーム方式は、「ヘルシオ」なので、しっかりとした水タンク式を採用しています。
加えて、シャープの場合は、他社と違い、食品に熱を入れる場合、他社のようにヒーター加熱を併用しません。完全に、過熱水蒸気のみで調理する方式です。
そのため、「ウォーターオーブン」と呼んで差別化を図っています。
シャープによれば、この方式は、通常のスチーム方式よりも栄養素の保持率が高くなります。その上で、他社同様の「カロリーオフ調理」「減塩調理」が可能です。
なお、ヘルシオは「蒸し物」まで調理できるスチーム量もあり、「ウォーターヒート」の「元祖」として、信頼できる品質です。
電子レンジ機能は、加熱ムラや加熱不足を防ぐため、高性能センサーの搭載が重要です。
この機種は、蒸気センサー(=絶対湿度・温度センサー)のみ搭載と物足りないです。
ただ、購入した総菜などをレンジではなく、ウォーターオーブンの機能として「しっとり」「さっくり」に自動で温めることができます。
電子レンジ加熱より時間がかかりますが、より美味しく仕上がります。
買ってきたお弁当の加熱などは(100度以上になるので)この方法での利用は無理ですが、フライや蒸し物は美味しいです。
解凍は、センサーの関係でや面倒です。
ラップした食品の温度が正確に感知できないので、解凍などの際に、グラム単位で重さを指定して加熱する必要があります。
機能としては、スチームを使った解凍などもできますが、この部分は他社より優れる分けではありません。
オーブン機能は、最大で250度までの加熱調理が可能です。
250度というのは、オーブン性能の1つの目安で、この温度が出せれば、たいていの料理のレシピに対応できます。むろん「過熱水蒸気だけ」でこの温度に達します。
一方、2020年以前の機種は250度を時間無制限で出せました。しかし、壁に寄せられる仕様にしたためか、250度は5分間で、その後210度と、多少スペックは悪化しています。
ただ、他社モデルと比較した場合、同等以上なので、大きな問題はないでしょう。
その上で、35-45度の発酵温度も出せるため、パン作りなどにも使えます。
グリル機能も、搭載です。
上火ヒーターを利用して、魚などを「こんがり」焼くことができます。なお、グリルについては、温度設定はできません。
なお、オーブンとグリルは、水(スチーム)を使わずにヒーターのみでも加熱できます。
この場合、減塩・脱塩はできません。しかし、鰤などの魚の照り焼き・グラタンなど、焼き色や香ばしさが欲しい場合は、そのように利用します。
逆に、減塩・脱油を重視したい場合、スチームを利用し「ウォーターオーブン」「ウォーターグリル」として、利用します。
鶏の唐揚げや、鳥の照り焼き、魚の塩焼きは、この方法で、ヘルシーかつ美味しく仕上がります。
自動調理メニューは、とくに充実します。
多彩な料理が可能で、専用の料理本までついてきます。66種類あります。ヘルシー料理のレシピ集ではシャープが最も優秀かと思います。
細かく分かれているため「この場合はグリル?、この場合はウォーターオーブン?」など、迷わず、ボタン操作1つで感覚的に利用できます。
また、使い勝手の研究も進んでおり、調理(食材)の自由度があがってきました。
本機については、「おくだけグリル」を搭載です。600g程度までの材料を火加減・時間を「おまかせ」でこんがり自動で焼けます。
ヘルシオの上位機(中型)はおまかせ調理がより多彩なのですが、本機にも一部の技術が降りてきました。
そのほか、耐熱ガラスボウルを用意すれば、野菜料理・中華・煮物・カレー・パスタなど、ある程度自由に分量・材料をアレンジし、自動の電子レンジ料理ができます(らくチン1品)。
2021年機からは、スープ・リゾット系のメニューも加わりました。
iwaki 耐熱ガラス 丸型 2.5L 外径25cm
¥1,164 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
耐熱ボウルを使った調理は、各社の高級機で「流行」していますが、小型機でここまで充実するのはヘルシオだけでしょう。
一人暮らし向きにモーニングセットなどが同時に調理できる機能なども付属します。
とはいえ、モーニングセットや、レトルトカレーとごはんなど、時短的な提案は多く、使えそうではあります。
トーストは、角皿を利用することで、2枚の焼き上げに対応です。
ウォーターオーブンで焼くため、仕上がりがしっとりで、出来映えは良いです。一方、加熱には時間がかかり、2枚焼くのに13分かかります。
なお、裏返す必要はないですが、裏面の焦げ目は表より「すこし薄め」の仕上がりです。
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以上、ヘルシオAX-UA20の紹介でした。
ウォーターオーブンの元祖だけあり、作り込まれた製品である印象です。多彩な「ダイエット」料理の調理に本格的に取り組みたい人の機種でしょう。
とくに、減塩・脱油については、過熱水蒸気のみで加熱できるシャープにメリット性があります。
一方で、電子レンジとしての性能は、あまり良くないです。オーブン機能も(減塩・脱油という方向性を除けば)味の面では、火力の強い他社機に及びません。
この点で言えば、お弁当や冷凍食品の加熱など、レンジ機能を多用する方は、他社製品を選んだほうが満足度が高いでしょう。
ただ、スチームを使った「フライや蒸し物の温め直し」は、逆に得意ですので、そういった用途ならば、逆に向きます。
なお、これより上位には、シャープにも電子レンジ機能が良い機種があります。ただ、やや大きいので、【高級/中型スチームオーブンの比較記事】のほうで比較しています。
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【2018年8月発売】
5・SHARP ヘルシオ AX-CA450-W
¥39,600 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
【2017年8月発売】
6・SHARP ヘルシオ AX-CA400-R
¥47,800 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
庫内容量:18L
レンジ出力:1000W
トースト:2枚まで(両面焼)
スチーム:水タンク式
センサー:蒸気センサー
オーブン最高温度:250度
外形寸法:幅490x高さ345x奥行400 mm
なお、本機については、2018年発売モデルが、Amazonで残っています。
大手量販店では、だいぶ前に在庫が尽きているので、シャープがアウトレット的な「Amazon限定型番」として、卸しているのかもしれません。
大きな違いは、設置性です。
本機も壁際に設置できます。
しかし、本体は49cmと幅広です。
その上で左右は、ピッタリ配置はできず5cmの空間が必須です。
大きいわけではないので、冷蔵庫の耐熱天板の上には問題なく設置できるでしょうが、ボックス収納などは難しいかもしれません。
その代わり、本機はオーブン利用時、250度の温度を時間制限なしに利用できます。
そのほかの違いは、自動化調理の面で「おくだけグリル」「らくチン1品」など、重量や加熱時間指定なしのアレンジ料理機能が、未搭載であることです。
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一長一短がありますが、「相当値下がり」しています。減塩・減油に関わる部分を含め、そのほかの部分に機能性の違いはないため、在庫があるうちは、本機はおすすめです。
【2022年7月発売】【23L】
7・シャープ PLAINLY RE-WF233-W
7・シャープ PLAINLY RE-WF233-B
¥37,050 楽天市場 (5/11執筆時)
【2021年8月発売】【23L】
8・シャープ RE-WF232-W
8・シャープ RE-WF232-B
¥47,400 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
庫内容量:23L
レンジ出力:1000W
トースト::2枚(裏返し)
スチーム:角皿スチーム
センサー:蒸気センサー
オーブン最高温度:250度
外形寸法:幅468×奥行384×高さ338mm
RE-WF232は、シャープのスチームオーブンレンジの中級機です。
毎年モデルチェンジされる機種ですが、今年機については、特段の変更はありませんでした。
先ほどと違い、この機種は「ヘルシオ」という銘のない機種で、「PLAINLY」という、黒系でシンプルなデザインの生活家電シリーズの一角です。
庫内容量は、23リットルです。
サイズ感からすると、2−3人まで対応できる家庭用の小型スチームオーブンといえます。
本体サイズは、幅468×奥行384×高さ338mmです。
耐熱仕様の天板を持つ冷蔵庫の上にも乗るサイズです。
ボックス収納する場合も、上方10cm開ければ良いだけですから、左右後方の壁ピタ配置ができます。
スチーム方式は、しかし、角皿式(スチームカップ式)です。
水タンクはなく、本格的なスチーム調理は不可能であり、また、カロリーオフ料理はやや難しい機種です。
レシピは、油を使わない唐揚げのほか、蒸し鶏・焼き芋・塩鮭・塩サバなどが角皿スチーム調理として提案されますが、「おまけ程度」です。
電子レンジ機能は、基本的に、先述の小型ヘルシオと同レベルです。
やはり、湿度量を検知する蒸気センサーだけなので。
なお、「らくチン!センサー(絶対湿度)・温度センサー」という名前ですが、湿度センサーは2種の温度計を使うため、こういう名前になります。
温度センサーはオーブンにも使われます。
いずれにしてもラップをした食品と冷凍食品の自動解凍に課題があると言えます。
また、(時間はかかりますが)フライなどを過熱水蒸気で「さっくり温める」ことや、角皿スチームを利用して、ごはんや蒸し物を「しっとり温める」ことは、この機種でも対応できます。
自動調理メニューは、31種類です。
スチームを利用しないものを含めて、減塩・脱油系の調理メニューは多めです。
ただ、「おくだけグリル」「らくチン1品」などの、分量自由の自動化調理は、ほぼ非対応です。
「らくチン1品」は、煮物のみ辛うじて可能です。
オーブン機能は、こちらも、250度のパワーで調理ができる機種です。
ただし、火力については、250度が出せるのは3分間で、その後は210度になります。
上級者以外にはあまり関係ない部分でしょうが、継続的に250度を出せる「ヘルシオ」とは違います。
また、ウォーターオーブンについては、角皿式の場合は、非対応です。
普通のオーブンだけとなります。
グリル機能も、搭載します。
上火で焦げ目を付けるような利用法は可能です。ただし、ウォーターグリル機能はありません。
トーストは、2枚までです。
所要時間は、2枚で7分と意外に早いものの、スチームを利用せずにグリルで焼くために、仕上がりの味は、上位機(ヘルシオ)に負けるでしょう。
また、途中で裏返す所作が必要です。
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以上、シャープのRE-WF231の紹介でした。
過熱水蒸気を使うスチームオーブンですが、ヘルシオに比べると制約が多いのが欠点です。
使い勝手の部分でも、自動メニューは、一度スチームカップをレンジ機能で予熱してから、焼網トレイを入れて、さらにボタンと、完全に自動化とはいきません。
基本的にシャープから選ぶ場合は、「ヘルシオ」がよいでしょう。
【2021年9月発売】RE-WF261-W後継
9・シャープ RE-WF262-B
9・シャープ RE-WF262-W
¥59,800 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
【Amazon限定】
10・シャープ RE-SS26B-W
¥33,333 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
【特定店限定】
11・シャープ RE-S1100-W
¥37,200 楽天市場 (5/11執筆時)
庫内容量:26L (2段)
レンジ出力:1000W
トースト::4枚(両面焼き)
スチーム:角皿スチーム
センサー:蒸気センサー
オーブン最高温度:250度
外形寸法:幅487x高さ367x奥行450mm
RE-WF262も、シャープのスチームオーブンレンジです。
いくつか機種があります。
RE-WF262は、2021年発売の現行機です。
RE-SS26B・RE-S1100は、共に、アマゾンほかで売られる特定店向けの製品です。
基本的に他機と同じですが、パネル部分に「楽チン1品」と「冷凍食品」ようのショートカットボタンが省略されています。
いずれのメニューも、ダイヤル操作で呼び出せはするため、単純にショートカットができないだけです。あとは、外観がわずかに異なる程度となります。
Amazon限定のほうは廉価版とは言えますが、十分安いので、お買得感があります。
庫内容量は、26リットルです。
小型機としては大きめです。
本体サイズは、幅487x高さ367x奥行450mmです。
さほど大きくない、コンパクト機です。
むろん、ボックス収納の場合も、左右後方の壁ピタ配置ができます。
本機は、ファンを搭載し、熱風を循環させる構造になっているため、写真のように2段調理ができます。
主にパン焼きなどを趣味とする方に人気なスチームオーブンになります。
スチーム方式は、ただし角皿スチームです。
付属のスチームカップを置く方式で、本格的ではないです。
電子レンジ機能は、蒸気センサーのみです。
ラップした食品などには弱いです。
自動調理メニューは、95種類です。
やはり、パン類が充実します。ただし、自動化調理の面では、ヘルシオの「おくだけグリル」のような機能はありません。
レンジ調理で分量・材料を自由アレンジできる「らくチン1品」は、煮物と野菜(和え物)などだけは対応します。
オーブン機能は、250度です。
5分後に210度に落ちるのは、ヘルシオと同じ仕様です。
ただ、先述のように、ファン付属で、パンやピザを2段で焼き上げられるのは、便利だと思います。
グリルは、こちらも付属します。
ただし、ヘルシオシリーズではないため、ウォーターグリルは利用できません。
トーストは、4枚まで、裏返さずに焼けます。
ただし、2枚でも15分近く時間がかかるため、実用性はないでしょう。
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以上、シャープのRE-WF261の紹介でした。
本機は、2段調理ができる点が最大の魅力である機種です。
ただ、それ以外の部分は、簡易的な角皿スチームである部分を含めて、ヘルシオシリーズとは大きな差があります。
シリーズ名が別である意味はあるため、どちらかと言えば、「製菓」「製パン」など、明確な目的がある方以外は、選ばない方が良いでしょう。
1-2・パナソニックのビストロの比較
続いて、パナソニックのスチームオーブンの比較です。
同社の場合、とくに、グリル利用時の火力に力を入れます。
【2022年9月発売】
12・パナソニックビストロ NE-BS6A-K
12・パナソニックビストロ NE-BS6A-W
¥71,990 楽天市場 (5/11執筆時)
【2021年9月発売】
12・パナソニックビストロ NE-BS658-K
12・パナソニックビストロ NE-BS658-W
¥65,800 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
庫内容量:26L
レンジ出力:1000W
トースト:4枚(両面対応)
スチーム:水タンク式
センサー:スイングサーチ赤外線
オーブン最高温度:250度
外形寸法:幅500×高さ347×奥行400mm
NE-BS6Aは、パナソニックの少人数世帯用の高級スチームオーブンです。
旧機種が残ります。
旧機種は、庫内天井が「オートクリーン」加工でした。
高温調理中に油汚れを分解する加工になりますが、新機種はこの加工が省略です。
5-6回オーブン・レンジを利用するごと、40分の「脱臭運転」をすれば、ニオイだけでなく、天井のこびり付き汚れも分解できるという加工です。
庫内洗浄(スチーム)でも賄える部分ともいえるため省略になったかと思います。脱臭運転もこの機能の省略で20分と半分の時間で済みますし、(さほどは)惜しくないでしょう。
そのほかは、天井の仕様でわずかにエネルギー効率が変わった程度です。
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結論的にいえば、あればあったで損はないでしょうし、価格で決めてOKです。
この機種は、パナソニックの小型では最も高級なモデルです。
このサイズでは東芝が採用を止めたので、パナソニックだけですが、タッチパネル式カラー液晶を装備します。
また、高級機特有の「ソフトダンパードア」で、ふわっと「丁寧に」締まるので、快適かつ高級感があります。
庫内容量は、26リットルです。
本体サイズは、幅500×高さ347×奥行400mmです。
幅については、少し広めで、ギリギリで冷蔵庫の耐熱天板に乗るというサイズでしょう。
一方、後側の壁ピタ配置は可能ですが、上部10cmほか、吸気口がある関係で左右も2cmあける必要はあります。
スチーム方式は、本格的な水タンク式のスチームオーブンです。
ただし、本機は、過熱水蒸気を利用した「減油調理」「減塩調理」は、手動調理では利用できません。自動調理メニューだけの対応です。
具体的なメニューとしては、「塩サバ・塩鮭・アジの開き・肉巻き野菜」が用意され、これらについては、加湿水蒸気を利用して、「ヘルシー調理」が可能です。
また、唐揚げ・とんかつ・エビフライ・かきあげについても、油で揚げない「ヘルシーなノンフライ調理」に対応します。
ただし、パナソニックの場合は、「水タンクを使わずに熱で焼く」方式です。
減塩・脱油効果は、シャープほどは期待できないでしょう。しかし、それでも、油で揚げるより削減効果は高く、効果はあります。
電子レンジ機能は、「スイングサーチ赤外線センサー」が搭載です。
赤外線センサーがある場合、ラップをした食品や自動解凍に対応できます。
さらに、本機はセンサーがスイングして、広範囲の温度を監視するため、単眼の固定式センサーより、加熱ムラも少ないです。
後ほど紹介する、日立は(より性能の期待できる)重量センサーを装備しますが、それを除けば、小型のスチームオーブンとしては「高レベル」と言えるでしょう。
唯一の欠点は、オーブン・グリル機能を利用した直後だと(庫内に赤外線が一杯なので)センサー感知ができないという点です。
さらに、サイクロンウェーブ加熱も搭載されます。
これは、パナソニックの特許技術です。
電子レンジのマイクロ波の改良で、冷凍食品の解凍ムラを防ぐ作用があります。 2015年に上位機に初めて搭載されたもので、2017年から入門機にも下りてきた技術です。
解凍は、サイクロンウェーブ加熱と、赤外線センサーで、本機はシャープの小型機より上手です。
グラム指定せずとも、5段階で仕上がり具合を選ぶだけで、上手にムラ無く解凍してくれます。
スチームを使って穏やかな解凍できます。解凍については、同社は小型機でも品質が良いです。
そのほか、シャープのように、スチームを使って、スーパー総菜のフライなどの「さっくりあたため」、餃子など蒸し物などの「しっとりあたため」も、可能です。
自動メニューは、ヘルシー系を含めて191種類あります。
こだわるのは和食のメニュー数で50種類あることです。
このシリーズはもともとは、「Jコンセプト」シリーズとして、団塊の世代向けに出された製品の後継機なので、この部分は強いです。
かき揚げや、ナスの揚げ出しなどもあります。
一方、現役世代向けには、時短調理が充実します。
下ごしらえ時間は加えませんが、中華10分・こんがり10分・蒸し物10分・蒸し焼き15分・煮物10分と、1ボタンで設定できる自動メニューが多いです。
iwaki 耐熱ガラス 丸型 2.5L 外径25cm
¥1,164 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
中華は2021年から追加されましたが、写真のようなボウルを使います。
中華もですが、パナソニックのワンボウルレシピは25cmのガラスボウル利用を前提にしますので、一緒に揃えても良いかと思います。
液晶パネル搭載機はメニュー数
「料理好き用」の高機能モデルと言えます。として
なお自動メニューが多くできるのは、カラータッチパネル液晶が搭載されるからです。メニューのほか、レシピ表示なども対応します。
また、 下位機種に搭載されていたエリア調理機能に加えて、こちらは、「スピードスチーム機構」が搭載されます。スチームが強力なので、スチーム調理の時短もはかれます。
オーブン機能は、火力としては最高温度が250度が5分間で、その後も220度です。
その方面の技術に格別のこだわりがある東芝を除けば、同社は優秀です。
一方、本機は、オーブン調理時、加熱エリアを限定して、効率よく調理できるエリア調理機能が搭載されます。
2人分の材料のみ加熱する場合17%の時短効果があります。
ただし、一部の自動メニュー以外には使えません。
そのほか、80度からの低温オーブンが利用できるのも特徴です。
グリル機能は、主要企業のなかでは、パナソニックは、最も力を入れている部分です。
同社の製品は、電子レンジ上方の上火ヒーター遠赤Wヒーターで強力で、お肉やお魚に焦げ目がつけやすい仕様です。
その上で、サイクロウエーブを放射することで下面から焼き上げられるビストログリル皿が付属します。
これにより、パナソニックの場合、「強火力で両面で焼くグリル料理」に高度に対応できます。 この場合、グラタンや焼き魚など、焼き目を付けるこんがり系の料理がとくに得意です。
オーブン機能の火力を重視するメーカーは、次に紹介する東芝もあります。しかし、「こんがり系」のグリルは、パナソニックが有利です。
トーストは、4枚同時の調理が可能です。
また、先述のビストログリル皿を利用できるので、裏返す必要なしに両面を焼けるようになりました。
4枚でも6分程度で焼き上げることが可能です。
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以上、 NE-BS600シリーズの紹介でした。
「本格的な水タンク式」を採用する小型機として、ヘルシオのライバルでしょう。
カラー液晶はパナソニックのみ採用です。シャープは、無線LANでスマホで選ぶ方式でした。実際的には、カラーパネルで選べる方が、使い勝手は良いと言えます。
基本機能で比較する場合、パナソニックは「グリル機能」が優秀です。
サイクロウエーブ加熱を利用したビストログリル皿と、Wの遠赤ヒーターの効果で、「中まで十分火が通りつつも、こんがり焼き目を付けるような」肉や魚系の料理は「とくに得意」です。
トーストも、短時間で4枚焼ける機種ですが、これもパナソニックの「強火力」が活かされています。
解凍も、センサーとサイクロウエーブ加熱の「合わせ技」で、小型機では、性能が期待できます。
その反面、減塩・脱油料理については、ヘルシオと異なり、一部の自動調理メニューのみの対応です。
熱によるノンフライ調理を含めて、「味を落とさず健康的」な料理が可能ですが、この部分は及びません。
結論的にいえば、オーブン・グリル・スチームと、性能のバランスがとれたパナソニックらしい機種で、今回「おすすめ」と言える機種の一つです。
とくに、和食のレシピの数は多いため、機械的な「減塩・脱油」というより、調理法や素材部分で健康に配慮したいという方は、良いでしょう。
【2022年11月発売】
13・Panasonic NE-MS4A-K
¥30,404 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
【2021年8月発売】NE-MS267後継
13・Panasonic NE-MS268-K
¥33,453 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
庫内容量:26L
レンジ出力:1000W
トースト:4枚(裏返し)
スチーム:角皿スチーム
センサー:スイングサーチ赤外線
オーブン最高温度:250度
外形寸法:幅500×奥行400×高さ347mm
NE-MS4Aは、「エレック」シリーズという、「ビストロ」よりも下位の入門機ラインの製品となります。
新旧両機種あります。
新機種は、4分でできる自動調理のレシピが3点増えただけの違いです(やみつき野菜4分)。
解凍について「半解凍」ボタンが新機種では省略となりました。ただ、解凍ボタンの温度設定を「弱」設定すれば、基本的におなじ機能性をもつといえるので、問題ないでしょう。
なお、仕様書から、側面・奥面のフッ素加工の表記も消えたのですが、これは新旧ともあります。
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結論的にいえば、新旧をふくめ、値段で決めてOKです。
庫内容量は、26リットルです。
サイズ的には3−4人家族まで対応できる大きさです。
本体サイズは、幅500×奥行400×高さ347mmです。
外形寸法がわずかに大ぶり(幅500ミリ)ですが、壁にぴったりにつけても良い機種なので、設置の自由は効きます。十分「コンパクト」です。
ただし、左右は両側2cm開ける必要はあり、壁ピタ配置はできません。吸気の関係です。
スチーム方式は、しかしながら、角皿式のスチームです。
水タンクを備えないので、過熱水蒸気を使った料理は多彩にはできません。
また、シャープの場合は、角皿式でも「オマケ程度ながら」減塩・脱油料理ができましたが、こちらは、スチームを使っての「カロリーオフ調理」「減塩調理」には対応できません。
ただし、唐揚げ・とんかつ・エビフライなど、油で揚げない「ヘルシーなノンフライ調理」は対応します。
パナソニックの場合は、先述のように「水タンクを使わずに熱で焼く」方式ですから。
電子レンジ機能は、この機種も、「スイングサーチ赤外線センサー」が搭載されるため、ラップをしての加熱に対応できます。加熱ムラも少ないでしょう。
解凍は、本機も全解凍・半解凍とも対応です。
ただ、サイクロンウェーブに加熱よる「芯までほぐせる解凍」は上位機と違って対応しないので、差はあります。それでも、挽き肉などの解凍は引き続き他社機より優秀です。
自動メニューは、角皿を使うものとしては「茶碗蒸し・ガトーショコラ・濃厚チーズケーキ・とろけるプリン」などが見られます。
先ほど書いたように、ヘルシー調理を目的にしたものはありません。
角皿スチームを使うものとしては下位機種とほぼ同じです。一方、ボウルに材料を入れて10分でパスタができる「パスタ10分メニュー」はこの機種独特です。ただし、パスタは1.6mmのみ対応です。
一方、角皿式のため、総菜で買ったフライなどの「さっくりあたため」や、蒸し物の「しっとりあたため」には対応できません。この点は、ネックでしょう。
オーブン機能は、上位機と同じで、250度出力が5分間で、その後は220度となります。
グリル機能は、しかしながら、ビストログリル皿が付属せず、「強火力で両面で焼くグリル料理」はできません。
上火ヒーターも、遠赤ヒーターながら、エレックと異なりWヒーターではありません。パナソニックの「強み」と言える部分ですし、残念でしょう。
トーストは、一方、5分弱で焼き上げます。
庫内が大きめの機種ですから、4枚を同時に焼けます。ただし、ビストログリル皿が付属せず、遠赤ヒーターが上面のみなので、この機種は、途中で裏返す必要があります。
一方、本機の場合、角皿式のスチームを利用した「スチームトースト」の提案があります。単体のトースターでもある仕組みですし、効果的でしょう。
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以上、NE-MS260シリーズの紹介でした。
過熱水蒸気による調理機能は角皿式なので「おまけ」程度の機種ですが、電子レンジとしての性能は下位機種よりも良いという機種です。
ただ、パナソニックの特長であるグリル機能の部分の個性が乏しいので、選ぶとすると上位シリーズの「エレック」でしょう。
値段によっては、本機を選んでも良いかと思います。
【2021年8月発売】
14・ パナソニック 3つ星ビストロ NE-UBS5A
¥63,000 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
庫内容量:25L
レンジ出力:1000W
トースト:4枚(裏返し)
スチーム:別売
センサー:スイングサーチ赤外線
オーブン最高温度:250度
外形寸法:幅500×奥行400×高さ347mm
NE-UBS5Aは、2021年から展開された新シリーズの「ビストロ」です。
位置づけとしては、「エレック」と(カラー液晶付き)の小型最上位機の「ビストロ」の真ん中といえるグレード機種ですが、かなり特殊です。
庫内容量は、25リットルです。
本体サイズは、幅500×奥行400×高さ347mmです。
エレックとほぼ同じです。
なお、左右に2cmと、廃熱のために情報10cmのすきまが必要です。
・ パナソニック スチームポット NE-US1
¥4,864 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
スチーム方式は、標準で非対応です。
ただ、専用スチームポットを買えば対応できます。
ただ、減油料理用ではないです。
(料理技法としても)蒸し物ができる、という意味です。茶碗蒸しや、フレンチトースト、蒸し焼き餃子などの料理が提案冴えます。
加熱はレンジの電波を利用していて、ふただけステンレスにすることで、底面加熱だけをするようにした「アイデア商品」です。
電子レンジ機能は、解凍を含めて、エレックとおなじグレードです。
したがって、ビストロ最上位機の「芯までほぐせる解凍」は未対応です。
自動メニューは、本機は、ごはんおかず、乾物・飲みもの・全解凍・半解凍など、基本的なメニューだけです。
ただ、本機は無線LAN搭載のIOT家電です。
スマホでメニューを検索し、新メニューを含めた多彩な調理に対応させます。
スチームポットを購入した後、アプリで、本体のファームウェアに機能を追加して使います。
オーブン機能は、250度出力が5分間で、その後は220度となります。
ただ、オプションで色々使える形式にしているので、遠赤Wヒーターではなく、平面ヒーターです。
・ パナソニックグリル皿 NE-UG1
¥4,284 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
グリル機能は、非搭載です。
ただ、スチームポットと同じで、グリル皿を別売で買い、スマホ経由でファームウェアに機能追加することで、対応となります。
価格は安いです。ただ、同じく対応する「ビストロ」上位機と違って、遠赤ヒーターが不採用(平面ヒーター)で、サイクロンウェーブ加熱もないので、差はあります。
トーストは、このグリル皿オプションを買った場合には、グリル機能の1つとして対応できます。
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以上、パナソニックのNE-UBS5Aの紹介でした。
「私にはフルスペックよりマイスペック」というキャッチのオーブンレンジです。SNSでは受ける可能性はあるでしょう。
実用面では、パーツが2つで1万円なら最初からくっつけて売ったほうが親切に思えますし、「マイスペック」という言葉をCMに使いたかったからの、無理やり感も感じます。
とはいえ、付属の2つの調理器具だけの展開で止まるならば「微妙」な製品ですが、今後対応調理器具が増えるならば、ありかとは思いました。
自動メニューは(ほぼ)完全にスマホ利用前提にな設計である点に注意してください。
1-3・日立のヘルシーシェフの比較
続いて、日立のスチームオーブンを紹介したいと思います。
日立は、電子レンジ機能にこだわりがあり、センサー性能の部分に力を入れます。
【2022年8月発売】
15・日立 ヘルシーシェフ MRO-S7A-R
¥31,947 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
【2021年6月発売】
16・日立 ヘルシーシェフ MRO-S7Z-R
¥30,101 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
【2020年8月発売】
17・日立 ヘルシーシェフ MRO-S7Y-R
¥31,816 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
庫内容量:22L
レンジ出力:1000W
トースト:2枚(裏返し)
スチーム:水タンク式
センサー:重量・蒸気・温度
オーブン最高温度:250度
外形寸法:幅483×奥行388x高さ340mm
MRO-S7Aは、日立の「ヘルシーシェフ」の中位機です。
新旧機種があります。
2022年機は、ごく一部の自動メニューの入替(タンドリーチキン・野菜とチーズのグリル)だけで、2021年機と基本性能は同じです。
2020年機も同様で、一部メニューの入替(冷凍ピザ/冷凍今川焼など)だけで、2022年と変わりません。
結論的にいえば、値段で選んでOKです。
庫内容量は、22リットルとやや小さめの機種です。
本体サイズは、幅483x高さ340x奥行388 mmです。
さほど大きくないとはいえ、他社の26L機ほどのサイズはあるため、省スペース性はイマイチです。
設置は、壁にはピッタリ寄せられますが、左右は4.5cmと割と余裕が必要です。
スチーム方式は、水タンク式です。
日立は、パナソニック「ビストロ」と同じく、スチーム調理に、過熱水蒸気とヒーターを併用するタイプです。
ただ、それより「本格的」で、シャープのヘルシオのように、自動調理メニューでなくても、過熱水蒸気を利用する「スチームオーブン」「スチームグリル」が手動設定・利用可能です。
この点で、ヘルシオに準じて「スチーム調理は本格的」と言えます。実際過熱水蒸気による「減油効果」についても、メーカーとして言及があります。
ただし、唐揚げ・とんかつ・エビフライについては、パナソニックと同じで、「水を使わずに熱で焼く」方式です。
油で揚げない点で十分に「ヘルシーなノンフライ調理」ではありますが、「過熱水蒸気だけでカリッと焼ける」シャープには及ばない実力でしょう。
自動メニューは、ヘルシーメニュー22種を含めて90の自動メニューの調理が可能です。
ノンフライの揚げ物18種類のほか、ローストビーフや、鶏のハーブ焼など面白いメニューもあります。
一方、分量・加熱時間を完全センサー任せ、自由にアレンジできるような自動化調理は、日立はあまり充実しません。この部分は、シャープなどに負けます。
電子レンジ機能は、センサーに同社はこだわりがあります。
本機は、重量センサーが搭載です。
フラット庫内の小型レンジでで重量センサーを搭載するのは「日立独自」です。
赤外線と比較して、重さが分かる分、重量センサーの方が、加熱時間調整が巧みです。
加えて、蒸気センサーが加熱制御するため、日立は自動加熱時の「加熱ムラ」「温め不足」が少ないです。
上位機は、より正確な「トリプル重量センサー」ですが、値段的に仕方ないでしょう。
解凍は、細かい指定がない(解凍・半解凍)ので楽です。
ただし、同社の中型に比べると工夫がなく、スチームも使わないので、比較すると平凡な実力です。
この部分は、小型機に限っては、やはり、パナソニックが有利です。
オーブン機能は、パナソニックとほぼ同じです。
つまり、250度出力が5分間で、その後は210度となります。
上部・下部とも平面ヒーター採用で、庫内がフラットで掃除しやすい仕様です。
グリル機能は、搭載です。
ただし、上面ヒーターの火力は、パナソニックに及ばない水準です。
「こんがり焼く」ようなイメージでは使えません。グラタンの焦げ目も付きにくいですし、お持ちの焼き色も付きません。
トーストは、この機種の「欠点」です。
しっかり焼き目を付けたい場合は最大で17分必要です。
途中で裏返す必要がありますが、(裏返す必要のある)他社機と異なり、チャイムが鳴るわけでもないので、やはりこの部分の実用性はイマイチでしょう。
利便性の部分では、本機は、「オーブン」の際に使う角皿(テーブルプレート)を、普段でも庫内の底面にいれておける仕様です(上図)。
他社機の場合、角皿は別に保管しないといけませんので場所をとりますので、収納面での本機のメリット性と言えます。外して洗えます。
セラミック製の平面皿なので、レンジ(レンチン)利用時でもマイクロ波を弾きます。そのため、金属製の角皿と違って、火花が飛んだりしません。日立の場合、重量センサーの「量りの上皿」を兼ねる目的もあって、この仕様にしています。
一方、セラミック素材は、金属に比べて発熱効率が悪いです。本機の上火の弱さとともに、トースト加熱に時間がかかる理由の1つです。
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以上、日立の「ヘルシーシェフ」MRO-S7Aの紹介でした。
過熱水蒸気オーブンとしては、シャープに準じる高性能で、電子レンジとしての性能は業界一番です。とくに、後者は、普段多用する部分ですから、個々を重視するのは「あり」でしょう。
とくに、「トースト機能は要らない!」という方にオススメできます。値段も比較的安く、高性能機が手に入ります。
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【2022年10月発売】
18・日立 MRO-F6A
¥28,668 Amazon.co.jp (5/11執筆時)
【2020年8月発売】
18・HITACHI MRO-F6Y-W
¥28,300 楽天市場 (5/11執筆時)
庫内容量:22L
レンジ出力:1000W
トースト:2枚(裏返し)
スチーム:角皿スチーム
センサー:温度センサー
オーブン最高温度:250度
外形寸法:幅483x高さ340x奥行388 mm
なお、このグレードについては、 MRO-F6Y-Wという下位機もあります。
これまでになかった「エントリークラス」のスチームオーブンで、「ヘルシーシェフ」の名を冠しません。
角皿スチームで、しかもセンサーは温度センサーだけだからです。
日立は、温度センサーは蒸気センサーと違って温度計が1つで、庫内の漠然とした温度がみられるだけです。精度は期待できません。
日立の良い部分がまるごとこそぎ落とされたような機種ですので、全くオススメできません。
次回の予告!
小型スチームオーブンのおすすめは結論的にこれ!
以上、今回は小型スチームオーブンを比較の1回目記事でした。
記事は、まだまだ続きます。
2・小型スチームオーブンの比較 (2)
2-1:東芝〈石釜ドーム〉
2-2:アイリスオーヤマ
2-3:ツインバード ほか
3・小型スチームオーブンの比較 (3)
=最終的なおすすめの提案
続く2回目記事(こちら)では、東芝の石釜ドームほか、水タンク式では「最安」といえるアイリスオーヤマのスチームオーブンを紹介します。
対応人数 1-2人程度まで
スチーム調理 ★★★★★
レンジ調理 ★★★★★
オーブン調理 ★★★★★
グリル調理 ★★★★★
トースト調理 ★★★★★
減量役立ち度 ★★★★★
その上で、3回目の結論編(こちら)でここまで紹介した全機種から、予算別、機能別、目的別に選ぶ場合、どの機種がおすすめか?についてAtlasの結論をまとめます。
引き続きよろしくお願いします!
2回目記事は→こちら
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