1回目記事からの続きです→こちら
2-1・Garminの体重計の比較
2回目記事のトップバッターは、GPS系の健康管理器具にも強いアメリカのガーミンの製品です。
1・ネットワーク体重計の比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:タニタ〈日本〉
1-3:Withings〈フランス〉
1-4:オムロン〈日本〉
2・ネットワーク体重計の比較 (2)
2-1:ガーミン〈米国〉
2-2:エレコム 〈日本〉
2-3:A&D〈日本〉
2-4:パナソニック〈日本〉
2-5:アイリスオーヤマ〈日本〉
2-6:Xiaomi 〈中国〉
2-7:ファーウェイ〈中国〉
2-8:InBody〈韓国〉
3・ネットワーク体重計の比較 (3)
3-1:ANKER〈米国〉
3-2:issin ほか
3-3:最終的なおすすめの提案【結論】
1回目記事の「選び方の基本」で説明した基準に沿いつつ、今回も比較していきます。
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以下では、いつものように、Atlasのおすすめポイントは赤系の文字色で、イマイチと思う部分は青字で記していきます。
【2021年発売】 【日本正規品】
32・ガーミン Index S2 010-02294-30
32・ガーミン Index S2 010-02294-31
¥17,318 Amazon.co.jp (4/9執筆時)
共有可能人数:最大16人まで
最小計測単位:100g
通信方式:Wi-Fi
パソコン利用:対応
子のせ計測:
心拍数計測:
iOSヘルスケア:対応
Google Fit:
ガーミン Index S2は、米国のGarminが販売する体重計です。
1・リストバンド型活動量計の比較記事
2・スマートウォッチの比較記事
3・ランニングウォッチの比較記事
3・サイクルコンピューターの比較記事
ガーミン製品は、以上の記事でこれまでも多く紹介してきました。
体重計は初見参ですが、特に「自転車乗り」については、人気のあるブランドです。
スマホとの連携は、本機もWi-Fiを用います。
後述するように、同社は、ガーミンコネクトという、ウェブベースのサービスがあります。
そちらを利用して、データを送る方式をとります。FitBit同様データの消失可能性は低いでしょう。
スマホとの接続設定は、同社の場合も、最初だけ、Bluetoothを利用してスマホで行う方式です。
設定は、簡単です。
Garmin Connect Mobile
¥0 iTunes Store
Garmin Connect Mobile
¥0 Google Play
スマホアプリは、上記のアプリを利用します。
FitBit同様に使いやすいですが、Garminのほうがやや「競技者より」です。
日常的な健康管理のための運動に重きを置くFitBitに比べて、同社は、競技者用の機器を多く販売するためです。
iOSのヘルスケアアプリは、連携に対応します。
Google Fitは、現状で非対応です。
先述のGoogle Connectに今後対応するかは(両社のライバル関係もありますし)分かりません。
パソコンとの連携は、「対応」です。
Wi-Fiでとばしたデータは、Garmin Connectというサービスに転送されます。
そこで、同社の製品やAnt+対応機機で習得した、体重以外のデータと総合的にデータを管理します。
科学的な管理という意味では、欧州系のPolarと共に、グローバルでも高水準でしょう。
先述のスマホアプリは、このサービスをスマホでも利用しやすくしたものです。
1・体重
2・BMI
3・体脂肪率
4・体内水分量
4・骨格筋量
5・骨量
計測できるデータは、上記の5つの指標です。
オムロン同様に骨格筋量・骨量が測れる部分がワンポイントでしょう。ダイエットには
そちらでも書きましたが、痩せやすい体になっているか、このデータでわかります。
一方、Withingsのように、8色カラーLCDを採用する製品です。
心配な電池の保ちは、単4アルカリ電池4本で9ヶ月です。問題ないでしょう。
測定データの正確性は、ただし、100g刻みの測定となります。
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以上、ガーミン Index S2の紹介でした。
基本的にガーミンの他機を愛用している方向きな製品です。その面では、機能面ではしっかりまとまっています。
一方、計器としては100g単位までの水準なので、(科学的な管理が得意な)ガーミン製品としては少し物足りない部分はあります。
フィットビットもですが、計器メーカーではない企業は、体重計本来の質は及ばない部分があります。
2-2・エレコムの体重計の比較
つづいて、PC周辺機器メーカー、エレコムが発売する、注目するべき体重計を紹介します。
【2023年発売】HCS-WFS01BK後継機
【体重・体組織計】
33・エレコム エクリア HCS-WFS02BK
33・エレコム エクリア HCS-WFS02WH
¥5,153 楽天市場 (4/9執筆時)
34・エレコム エクリア HCS-WFS02WH
¥4,250 Amazon.co.jp (4/9執筆時)
【体重計】
35・エレコム エクリア HCS-WS01BK
35・エレコム エクリア HCS-WS01WH
¥4,056 楽天市場 (4/9執筆時)
共有可能人数:最大5人まで
最小計測単位:100g
通信方式:Wi-Fi
パソコン利用:
子のせ計測:
心拍数計測:
iOSヘルスケア:対応
Google Fit:対応
HCS-WFS02は、エレコムが発売するWi-Fi搭載の体重体組織計です。
下位機種のHCS-WS01もありますが、こちらは、体重のみ計測できる機種です。Wi-Fiはこちらも搭載なので、同時にみていきます。
スマホとの連携は、Wi-Fiによる通信方式を採用します。
インターネット経由でELECOMのサーバーに転送され、そこにデータが蓄積されます。
スマホとBluetoothでつながずとも自動的にデータが転送されていくので、最も合理的です。
バッテリーは、本機はWi-Fiですが、アルカリ電池3本です。
電池は、3ヶ月の保ちですので、若干短いです。
ECLEAR plus
¥0 Apple App Store
ECLEAR plus
¥0 Google Play
スマホアプリは、上記のアプリを利用します。
1・体重
2・BMI
3・体脂肪率
4・基礎代謝量
5・皮下脂肪率
6・FFMI(マッチョ指数)
7・内臓脂肪レベル
8・骨格筋率
9・骨量
計測できるデータは、 上表のとおりです。
ただし、本体で表示されるのは体重とBMIと前回との体重差だけで、あとはスマホでの確認です。
このうち、内蔵脂肪レベル・体脂肪率・骨格筋率は、注目に値します。
へその部分の内臓脂肪面積から推定するX線CT方式ではなく、腹部全体(MRI画像24枚)から、それらを算出する体積推定方式(=新しい数式)を利用しているからです。
筑波大学との産学連携によるもので、これがこの製品の「売り」です。
ただ、従来型よりどれだけの数値的優位があるかについては、(メーカーとしては)公開していない状況です。
このほか、FFMIの表示にも対応します。
骨格筋率と同じで、筋肉系の指標ですが、身長を要素として加えるので、脂肪量の多少に影響されにくい点で、「マッチョ指数」となりえます。
iOSのヘルスケアアプリとは、本機の場合、データの連係に対応します。
Google Fitも対応します。
先述の自社アプリに対して、歩数を送ることもできるため、それを通して「健康管」理を行う形になります。また、【血圧計の比較記事】で書いている同社の血圧計も同様のアプリで管理できます。
測定データの正確性は、100g単位の計測です。
この機種の旧機は50gだったのですが、計器としての精度は今回若干落ちました。
体重計の家族共有の部分では、タニタの「乗るピタ」同様に自動認識機能があります。
ただし、オムロンのような子供に特化した機能はありません。
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以上、エレコムのHCS-WFS02の紹介でした。
先述の体積推定方式が利用できる部分が個性と言えます。各OSの標準健康アプリにリンクできるので、基本データがなくなることもないでしょうし、その部分では心配はないです。
一方、計器メーカーではないですが、国内メーカーの製品の格安機という安心感もある反面、表記される電池寿命がかなり短いので、その部分はやや面倒には思います。
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このほか、エレコムからは以下のようなスマホ対応の体重計の販売があります。
順番にみていきます。
【2024年発売】
36・エレコム エクリア HCS-BTFS01-WH
36・エレコム エクリア HCS-BTFS01-BK
¥4,080 Amazon.co.jp (4/9執筆時)
37・エレコム エクリア HCS-BTFS01WH
37・エレコム エクリア HCS-BTFS01BK
¥3,980 楽天市場 (4/9執筆時)
共有可能人数:1人(あるいは無制限)
最小計測単位:100g
通信方式:Bluetooth
パソコン利用:
子のせ計測:
心拍数計測:
iOSヘルスケア:対応
Google Fit:対応
第1に、HCS-BTFS01です。
先ほどの機種の下位機種にあたります。
ネットワークは、本機はBluetoothです。
他社の格安機にもみられる方式ですが、本機の場合、本体に時計機能がない形式です。
計測時間が記録できないので「まとめて転送」はできないので、都度、スマホアプリを起動させてから、体重計に乗るという面倒くさい仕様です。
計測項目は、上位機相当です。
ただ、体重計本体では体重のみ確認できる仕様です。
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結論的にいえば、他社の時計+Bluetooth LE搭載の機種とは違う部分が注意点です。
不便なので、この仕様はおすすめしません。
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38・エレコム エクレア HCS-FS03
¥1,945 Amazon.co.jp (4/9執筆時)
38・エレコム HELLO HCS-FS03WH
¥1,945 Amazon.co.jp (4/9執筆時)
39・エレコム エクリア HCS-FS01XBK
¥3,669 Amazon.co.jp (4/9執筆時)
共有可能人数:最大4人まで
最小計測単位:50g
通信方式:
パソコン利用:
子のせ計測:
心拍数計測:
iOSヘルスケア:
Google Fit:
なお、ELECOMからは、HCS-FS02BUとHCS-FS01BKという下位機種も併売中です。
ただ、こちらはWi-Fiを利用できない機種で、、「計測結果を手でスマホに入力」というアナログ的手法での「スマホ対応」が必要な機種です。
体重計自体の能力は同等ですが、オススメできません。
2-3・A&Dの体重計の比較
つづいて、日本の医療器具メーカーのA&Dの体重計です。
【2021年発売】
40・A&D UC-421BLE UC-421LA-JC11
40・A&D UC-421BLE UC-421LA-JC21
¥11,358 Amazon.co.jp (4/9執筆時)
共有可能人数:最大4人まで
最小計測単位:50g
通信方式:Bluetooth
パソコン利用:
子のせ計測:
心拍数計測:
iOSヘルスケア:対応
Google Fit:
UC-421BLE は、日本の医療器具メーカーA&Dが販売する、体重計です。
オムロンほどラインナップは多くはないものの、同社も、血圧計・体温計などのBluetooth対応製品をラインナップする、計器を強みとする企業の1つです。
ネットワーク体重計は久しぶりの新機種ですが、スケルトンで斬新なデザインです。
スマホとの連携は、Bluetooth 4.2を用います。
新製品ながら、この部分は古くさい仕様で、転送時にはアプリの起動と接続が必要です。
A&D Connect Smart
¥0 Appel App Store
A&D Connect Smart
¥0 Google Play
スマホアプリは、同社のA&D Connect Smartアプリを利用します。
同社の血圧計などと総合管理できるものです。
ただ、健康器具メーカーのアプリと比べると、視認性はイマイチで、使いやすさの部分で課題があります。
iOSのヘルスケアアプリとは、データの連係に対応します。
Google Fitに、ついては情報がなく、未対応です。
パソコンとの連携は、非対応です。
1・体重
2・体脂肪率
3・BMI
4・体水分率
5・基礎代謝量
6・推定骨量
7・内臓脂肪レベル
8・体型判定
9・体内年齢
計測できるデータは、以上の9種類です。
測定データでは、「体型判定」が目新しいです。
こちらは「やせ型・運動不足型・かくれ筋肉質・細身筋肉質・標準・肥満型・筋肉質・かた太り型」を判定してくれます。
一方、、本機は、体重・体脂肪率以外の体重計の表示に未対応です。体型判定を含めて、それ以外は、アプリで見る必要があります。
体重計で、BMIすらみれないのは問題のが多いでしょう。
ただ、これは、家族で共有する際に、(体型判定を含めた)健康データをみせないためです。
他社機も、(体重を偽装するなど)意図しない限り、家族の履歴は体重計でみれませんし、スマホアプリに家族のデータを転送しない配慮はあります。
とはいえ、過度に気にせざるを得ない環境の方にはニーズがあるのかもしれません。
測定データの正確性は、本機は50g単位です。
一方、アルゴリズムについては、タニタから提供を受けているようです。
ただ、同時に、最新の4C法や、タニタのデュアル周波数を取り入れているというわけではないようです。
体重計の家族共有の部分では、先述のように、プライバシーへの配慮が強調されます。
なお、本機にはタニタの「乗るピタ」に相当する機能があり、個人を体重で認識します。
前回測定時からの増減をLEDで示すのは、「圧迫感」があって良い工夫かと思います。
一方、その工夫のためか、電池は、単3電池が4本必要で、約5ヶ月の保ちです。
Bluetoothのバージョンが古いせいもありますが、省電力性は少し落ちます。
対応する周辺機器は、先述のように、オムロンの次に充実しています。
例えば、【おすすめスマホ対応血圧計の比較記事】【スマホ対応婦人体温計の比較記事】で書いたような製品と連携できます。
体温計と連携できるモデルは少ないので、この部分は「ワンポイント」です。
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以上、A&DのUC-421BLE の紹介でした。
独特のスケルトン形状のほか、LEDの工夫や、プライバシーへの配慮など、ユニークな機能が多い印象です。
かなりニッチな仕様にすることで、ガーミン・フィットビットなどの健康系メーカー、オムロン・タニタなどの計器系メーカーと差を出しているのだと思います。
上で記したような問題点もあるのですが、ある程度のニーズはあるように思います。
2-4・パナソニックの体重計の比較
つづいて、パナソニックの体重計です。
【2018年発売】
【体重体組織計】
41・Panasonic EW-FA14-W
¥5,400 Amazon.co.jp (4/9執筆時)
【体重体組織バランス計】
41・Panasonic EW-FA24-W
¥4,100 Amazon.co.jp (4/9執筆時)
共有可能人数:最大4人まで
最小計測単位:100g
通信方式:
パソコン利用:
子のせ計測:
心拍数計測:
iOSヘルスケア:
Google Fit:
EW-FA24は、総合家電メーカーのパナソニックが発売する体重計です。
新機種も引き続き、家電売り場の人気機種です
パナソニックスマートアプリ
¥0 Apple App Store
パナソニックスマートアプリ
¥0 Google Play
スマホとの連携は、しかしながら、注意点です。
同社のスマートアプリで健康管理はできますが、「手入力」です。
本機を利用する必然性は、この点ではないです。
1・体重
2・BMI
3・体脂肪率
4・基礎代謝量
5・内臓脂肪レベル
6・皮下脂肪率
7・筋肉レベル
8・骨レベル
9・体幹バランス年齢
計測できるデータは、ただし多めです。
「体重・体脂肪率・BMI・基礎代謝」などの基本的を網羅します。
その上で、「内臓脂肪レベル・皮下脂肪率・筋肉/骨レベル・体年齢」の測定も可能です。また、上位機は、これらに比べて、体幹バランス年齢が計測できます。
計測値が充実するタニタと比べた場合、同社の体重計で測れる体水分率がない一方、体幹バランス年齢が測れます。
なお、体幹バランス年齢は、パナソニック独自の指標です。主に筋肉量から体幹のバランスを測り、「何歳位か?」を教えてくれる機能です。
筋肉が減少すると、猫背やぽっこりお腹・腰痛などの原因になるため、その予防を狙った数値です。
測定データの正確性は、オムロンやタニタには負けるレベルで、100g刻みの測定となります。
スマホ連動はしませんが、画面上で前回の体重との比較ができ、体重が大きく減った場合は「ごほうびキラキラ」で、教えてくれる仕様です。
そのほか、減量目標の設定することが可能です。
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以上、パナソニックのEW-FA24の紹介でした。
価格とブランドの安心感のほか、計測できる項目が多い点と、体重維持のモチベーション機能が人気なのだと思います。
ただ、以前存在した同社のネットワーク体重計と異なり、スマホとの連動がなされない点は注意でしょう。
スマホアプリへの入力を自動化できる上位機を、再びだしてほしいところです。
2-5・アイリスオーヤマの体重計の比較
つづいて、アイリスオーヤマです。
21世紀に入って様々なジャンルの家電に参入してきましたが、23年あたりから、健康家電ジャンルにも進出しています。
【2023年発売】
【Bluetoothあり】
42・アイリスオーヤマ IBCM-B212-H
¥6,700 Amazon.co.jp (4/9執筆時)
【参考】Bluetoothなし
42'・アイリスオーヤマ IBCM-211-W
¥2,983 Amazon.co.jp (4/9執筆時)
共有可能人数:最大4人まで
最小計測単位:100g
通信方式:Bluetooth
パソコン利用:
子のせ計測:
心拍数計測:
iOSヘルスケア:対応
Google Fit:
IBCM-B212-H は、アイリスオーヤマの販売する体重計です。
デザイン的には、ネットで流通する海外製品に似ていますので、提携企業がある製品に思います。輸入自体は、商社のエレマテックです。
なお、下位機のBCM-211も同時に出ましたが、そちらは、スマホ連携非対応の普通の体重計です。す。
スマホとの連携は、Bluetoothを用います。
さほど安くもないので、Wi-Fiは欲しかった感じはあります。
Bluetooth方式なので、測定前にアプリを起動しておかないと、転送はされません。
一応、30件までメモリー保存はなされ、次回接続時にまとめての転送はできますが、先述のように、「鉄の意志」がないと飽きてやらなくなるでしょう。
ウェルネスノート
¥0 Appel App Store
ウェルネスノート
¥0 Google Play
スマホアプリは、同社のウェルネスノーアプリを利用します。
同社の健康家電のプラットフォームになるものです。ただ、UIを含めて凝ったものではなく、他社と比べても「あっさり」です。
後発ですし、何かしらワンポイントが欲しかった感じがあります。
iOSのヘルスケアアプリ・Google Fitとも、連携は未対応です。
パソコンとの連携も、非対応です。
1・体重
2・体脂肪率
3・BMI
4・体水分率
5・基礎代謝量
6・推定骨量
7・筋肉率
8・内臓脂肪レベル
計測できるデータは、以上の8種類です。
1・皮下脂肪率
2・除脂肪体重
3・筋肉量
4・骨格筋率
5・タンパク質
6・年齢
ただし、アプリレベルだと、以上のデータの自動計算に対応で、合計で14種です。
数は多いですが、構成としては、今回の記事の最後にみる、INSMARTほか、ネット流通する中国系の企業の製品と同じです。
そうした企業より保証性で上位とは言え、健康家電が本職ではない他の国内企業(エレコムなど)と比べても、独自要素がない部分が少し残念でしょう。
測定データの正確性は、本機は100g単位です(100kgまで)。
精度は入門機相当で、4C法ほか特別な計測法も使いません。
体重計の家族共有の部分では、10人まで登録可能です(アプリは4名まで)。
電源は、単4電池で2本です。
電池の保ちは不明です。Bluetoothのバージョンも分からないので推定もできないです。
メモリー機能もないので、電池を入れ替えるたびに地域設定(重力と緯度の関係)が必要です。
対応する周辺機器は、同時に血圧計が発表されています。
今後増えるかもしれません。
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以上、アイリスオーヤマの IBCM-B212-H の紹介でした。
機能面は、アプリ・計器の正確性の部分を含めて、ネットで販売される製品と大差がないです。そうした製品より高いので、日本の「正マーク」と「技適マーク」を受けている部分に、どの程度の価値を見いだせるかでしょう。
せめて、作り込みがなされたアプリや、独自の計測指標などの要素があれば良いですが、そういった要素もないです。
ただ、同社の場合、市場の動向を見つつ、上位品を後に出してくることも多いので、そういった製品が今後出ることについては、期待しています。
2-6・Xiaomiの体重計
続いて、シャオミの体重計です。
スマホ市場に強い企業ですが、それと連動する健康家電にも力を入れています。
【2024年発売】MJTZC01YM
43・Xiaomi Mi 体組成計 S400 B0DP7DQ5G3
¥2,983 Amazon.co.jp (4/9執筆時)
共有可能人数:最大16人まで
最小計測単位:100g
通信方式:Bluetooth 5 LE
パソコン利用:
子のせ計測:対応
心拍数計測:
iOSヘルスケア:
Google Fit:
Xiaomi 体組成計 S400は、スマホでもお馴染みのシャオミが販売する体重計です。
本機は、21年発売のSmart Scale 2(Xiaomi Mi スマート体組成計2)の後継機です。
後述するように、計測方法において進化が見られます
スマホとの連携は、Bluetooth (5.0 LE)を用います。
Wi-Fiは値段的には少し難しいのでしょう。
Bluetooth 5.0 LEですので、低消費電力でスマホのバッテリーが減りにくく、通信安定性も良いです。
一方、本機はエレコム機と同じで本体に時計が内蔵されない仕様です。
この仕様の場合、(測定日時情報を伴ったデータ記憶ができないので)、スマホアプリを起動してから、毎回計測するのがマストです。
ただ、Xiaomiの場合、Withingsのように自社サーバーにユーザー情報を保存する形式です。
Bluetooth ゲートウェイ(Bluetooth通信をWi-Fiに変換する装備)があれば、自動同期に対応できます。ただ、日本でこの仕組みを利用できる手頃な手段はないです。
恐らく【Fire TV Apple TVなどSTB機器の比較記事】で少し振れたThreadが普及するまでは、Wi-Fi方式に相当する仕組みは普及しないかなと思います。
なお、本機の旧機(Xiaomi Mi スマート体組成計)だと、ソフトバンクのみでLTE SIMを内蔵させて、自動転送させる機種を売っていましたが、今回はでていないです。
Xiaomi Homeアプリ
¥0 Apple App Store
Xiaomi Homeアプリ
¥0 Google Play
スマホアプリは、上記の汎用アプリを利用します。
日本語化されています。
一方、Google Fitとの連携は非対応です。IOSヘルスケアは記載がないですがおそらく対応しないでしょう。
パソコンとの連携も、非対応です。
1・体重
2・BMI
3・体脂肪率
4・基礎代謝量
5・筋肉量
6・体水分率
7・タンパク質率
8・内臓脂肪レベル
9・骨量
10・体年齢
11・理想体重
12・体型
13・健康スコア
14・心拍数
計測できるデータは、上表のほか、25種とされます。
モチベーションを上げる「スコア系」が多いですが、およそ、計測で表示できる数値は全部出している「全部入り」系です。
本体で確認できるのは、体重、体脂肪率、心拍数です。
測定データの正確性は、(体重については)普通の100g単位です。
ただ、タニタと同じで、2つの周波数(デュアル周波数)の記述があります。
先述のように、25種も測定項目があるのは、この仕組みで、細胞外液と細胞内液をわけて測定できるからです。
4C法という書き方はしませんが「脂肪・ミネラル・タンパク質・水分」で、身体組成をみていることから、方式は同じかなと思います。
今だと、次に見る、ファーウェイも使っています。
面白いのは、切替で、100gからの小型荷物の計測ができる点と、体重計の荷重センサーを利用しつつ、バランス能力の測定ができる点です。
後者は、まあ「遊び」ですが、前者は、数値的な問題と、風袋機能がないので、料理などには使えないでしょうが、何かしら使途はあるかと思います。
測定データの正確性は、(体重については)100g単位です。
一方、本機は、キロ表記以外に、ポンド表記もできるようです。
「はかり」でのポンド表記は、日本だと計量法で今も禁止(だったはず)なので、冒頭書いた、はかりとしての「正マーク」はない製品かもしれません(要確認)。
体重計の家族共有の部分では、「乗るピタ」機能に類する自動識別機能はあります。
赤ちゃん向けの「ベビーホルダ」測定も対応です。
バッテリーは、単4電池3本で、180日間の保ちとされます。
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以上、Xiaomi 体組成計 S400の紹介でした。
格安機としては計測項目が多い製品です。一方、転送において、実質的にスマホ起動での利用が前提の製品である点と、計器としての正確性は、価格相応である点が注意点です。
とはいえ、この機能性で、この価格が出せる企業は限られるという意味で、目をひいた製品ではあります。
2-7・HUAWEI・Xiaomiの体重計
続いて、ファーウェイの体重計です。
やはり、スマホ市場に強い企業ですが、健康家電にもかなり力を入れている企業です。
【2022年発売】(執筆時在庫なし)
44・HUAWEI Scale 3 Pro
¥(18,980) Amazon.co.jp (4/9執筆時)
共有可能人数:最大10人まで
最小計測単位:50g
通信方式:Wi-Fi Bluetooth LE
パソコン利用:
子のせ計測:対応
心拍数計測:
iOSヘルスケア:対応
Google Fit:(連携可)
HUAWEI Scale 3 Proは、ファーウェイが販売する体重計の上位機です。
ただ、調査時、量販店ベースだと「生産完了」情報がでているので、後継機がでるか、終息する可能性があります。
スマホとの連携は、Wi-Fi・Bluetoothに対応する方式です。
ファーウェイの場合、他社の方式と少し異なり、スマホとBluetooth 5.0LEを使ったデータのやり取りが可能な上で、Wi-Fi(2.4GHz)での自動転送も可能な形式です。
おそらく、サーバーに個人情報送りたくない方のニーズということでしょう。なお、Bluetoothの場合は、本体にメモリ機能はないので、スマホを起動しての利用にはなります。
バッテリーは、本機も電池式で、単3アルカリ電池が3本です。
1日1回の計測で約360日の保ちです。
Huawei Health
¥0 Apple App Store
Huawei Health
¥0 Android APK
スマホアプリは、上記のアプリを利用します。
このアプリは【スマートウォッチの比較記事】でみたような、同社の製品にも使う総合健康アプリです。
iOSのヘルスケアアプリは、同期に「対応」です。
Google Fitも同様です。
正確には、サードパーティアプリ(Health Sync)経由ならば連携はできます。
なお、Androidについてはご存じだろう事情で、Huawei Healthは、Google Play経由ではなく、APKファイルでの提供です。そのため、ファーウェイの説明ページを上のリンクでは示しました。
パソコンとの連携は、想定しません。
1・体重
2・BMI
3・体脂肪率
4・基礎代謝量
5・除脂肪体重
6・骨格筋量(総量)
7・体内水分率
8・タンパク質
9・骨ミネラル量
10・内臓脂肪
11・心拍数
12・四肢骨格筋量
13-17・部位別筋質
18-22・部位別骨格筋量
計測できるデータは、基本項目としては、12種類です。
上位機らしく、心拍数がある上で、、アスリート向けの計測項目が多いです。
ただし、体重計搭載のパネルで確認できるのは、本機も体重・BMI・心拍数です。
なお、本機は、手の部分にも4つの電極があり、両手両足でも測れるタイプです。タニタのアスリート向けの最上位機と同じで、これを利用した計測時のみ、計測項目がフルになります。
これにより、5カ所(右腕・左腕・胴・右脚・左脚)の部位別筋質測定を可能としています。
加えて、オムロンでもみた(痩せやすい体になっているかをみる)骨格筋量も、部位別筋質測定が可能です。
部位別を1つとカウントする場合、総計で22項目測れるのは、スマホ連動型の体重計やそのほかの体重計を含めても、おそらく、数だけで言えば最大でしょう。
タニタのアスリート向けは(アスリート向けに不必要なダイエット向きの指標だからと言う部分はおいておき)骨格筋量は未フォローですので。
測定データの正確性は、(体重については)50g単位です。
この部分もタニタと同じで、2つの周波数(デュアル周波数)で体組織を測します。
正確性の部分も担保があります。
加えて、4C法という書き方はしませんが「脂肪・ミネラル・タンパク質・水分」で、身体組成をみていることから、タニタの新機種同様、測定精度が高い4C法の機種だと思われます。
体重計の家族共有の部分では、「乗るピタ」機能に類する自動識別機能はあります。
10アカウント100人まで対応可能です。IDと紐付けることで10人までの体重が記録できるとされます。
ただし、同社の場合、Wi-Fiを利用する転送をする場合は、判別にかかわらず1人のみになるので、ここが課題でしょう。
---
以上、HUAWEI Scale 3 Proの紹介でした。
この値段で、ここまで測れる機種はほかにないといえます。「アスリート向け」とは言えそうですが、コアなデータロガーにも向きそうです。
タニタのアスリート向けは、Wi-Fi非対応(Bluetooth)ですし、スペック面で言えば、今回紹介したモデルの中では、アスリート向けで最も優れるモデルといえます。
なお、本機は、Wi-Fiについては発売初期にトラブルがあり、その後、アップデートがありました。レビューを見る場合はその部分に注意して、比較的新しいものを参考すると良いでしょう。
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【2023年発売】DBY-B19
45・ HUAWEI Scale 3 Bluetooth Edition
¥3,960 Amazon.co.jp (4/9執筆時)
共有可能人数:最大10人まで
最小計測単位:100g
通信方式: Bluetooth LE
パソコン利用:
子のせ計測:対応
心拍数計測:対応
iOSヘルスケア:対応
Google Fit:(連携可)
なお、同社からは、HUAWEI Scale 3 Bluetooth Editionという下位機もあります。
名前通り、Wi-Fiが未装備で、、Bluetoothのみの搭載となります。
先述のように、ファーウェイは体重計の方にデータを残さない仕組みなので、上位機とは利便性の部分で差があると言え増す。
1・体重
2・BMI
3・体脂肪率
4・基礎代謝量
5・除脂肪体重
6・骨格筋量
7・体内水分率
8・タンパク質
9・骨ミネラル量
10・内臓脂肪
11・心拍数
計測項目も、心拍数はありますが、先述の、ハンドルが未壮美な関係で、計測項目は11種になります。
これでも、個人用としては多めですが。
あとは、言及したい違いはないです。
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結論的にいえば、心拍数計を搭載しつつ、計測項目が多いネットワーク体重計としては安いといえます。この価格帯の製品として言えば、プレゼンスがあります。
ただ、体重計にメモリを搭載しない関係で、計測時にスマホを持ち出して使うことが前提の仕組みなので、根気がないと体重記録をやめてしまいがちなのが、ネックでしょう。
2-8・HUAWEI・Xiaomiの体重計
続いて、インボディの体重計です。
韓国の医療器具メーカーで、主戦場は医療機関やジムなどの業務用の計器です。ただ、こちらは、家庭用に出されているラインです。
【2024年発売】Dial H20N後継機 B0D1QSXTZ5
46・ インボディ・ジャパン Dial H30 H30NWi
¥33,800 Amazon.co.jp (4/9執筆時)
共有可能人数:最大4人まで
最小計測単位:100g
通信方式:Wi-Fi Bluetooth LE
パソコン利用:
子のせ計測:
心拍数計測:
iOSヘルスケア:対応
Google Fit:対応
InBody Dial H30は、インボディ(InBody)の販売する高級体重計です。
こちらは、タニタやWithingsなども出していた、ハンドルによる部位別筋質測定ができる機種です。
スマホとの連携は、BluetoothとWi-Fiを使用する方式です。
Bluetoothだけでの利用もできますが、自動同期ができる点で、Wi-Fi方式が良いでしょう。
なお、同期できなかった場合は、1人15回分(合計20名)までの記録が内部に保存されます。
時計は内蔵しませんが、似た他社機と同じで、アップロード時までの経過時間で、測定日時をみる方式だと思います。
InBody アプリ
¥0 Apple App Store
InBody アプリ
¥0 Google Play
スマホアプリは、上記のアプリを利用します。
iOSのヘルスケアアプリは、同期に「対応」です。
Google Fitは、データ連係に対応です。
そのほか、サムスン系(Samsun Health)とも連携できます。
パソコンとの連携は、家庭用については未フォローです。
電源は、単3乾電池4本です。
Wi-Fiを利用する場合で、1人で8ヶ月、家族4人で半年ほどとの情報です。
問題ないでしょう。
1・体重
2・BMI
3・体脂肪率
4・筋肉量
5・基礎代謝量
6・内臓脂肪レベル
7・骨格筋量(総量)
8・InBody点数
9・体型評価
10・筋肉均衡(上下均衡)
11・成長曲線
12-16・部位別筋質測定機能 (5カ所)
測定できるデータは、12種類です。
部位別の筋質を別にカウントして16種類です。
他社高級機と比較する場合、心拍数計がないです。
ここは、アスリート向けということで不要との判断かもしれません。
部位別筋質測定は、他社対応機と同様に、ハンドル部分を握っての計測で、15秒です。
一方、面白いのは、InBody点数で、体重に対して、除脂肪領(筋肉量)、体脂肪量から点数化しています。
年齢などの個人情報を加味して、アプリ上で、国内の他ユーザーと競争できるので、モチベーションになりそうです。
測定データの正確性は、一方、体重によらず、50g単位での表示は非対応です。
100g単位での最大150kgになります。
一方、測定周波数は、5kHz・50kHz・200kHzの3段階です。
数として言えば、タニタのデュアル周波数より多いということになります。
ただ、この部分の効果の説明は、サイトには詳しくないです。
体重計の家族共有は、可能です。
というより、20名まで共有できるのは、ジムなどでの共用を意識しているかと思います。
体重とインピーダンス値で区別しています。
子乗せなどの機能はありません。
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以上、InBody Dial H30の紹介でした。
部位別の計測ができるWi-Fi対応機という部分では、同じく海外機のフランスのWithingsがライバルでしょう。
比較する場合、InBody点数など、面白い要素がある点が魅力である一方、心拍数や、皮膚電気スコア、子乗せなど、(アスリート向けというより)家庭向けの機能は弱い感じです。 計測は、50g単位での表示ができないので、やや気になります。
ただ、アプリの見やすさや分析などは見どころがあるので、ジムなどで、業務用の同社の製品で計測していて、同じアプリを自宅でも使いたい場合など、候補にできるでしょう。
次回につづく!
スマホに連動する体重計のおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、スマート体重計の比較の2回目記事でした。
しかし、記事は、もう少しだけ「続き」ます。
3・ネットワーク体重計の比較 (3)
3-1:ANKER〈米国〉
3-2:その他の企業
3-3:最終的なおすすめの提案【結論】
体重計の正確性 ★★★★★
計測できる項目 ★★★★★
スマホとの連携 ★★★★★
アプリの利便性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
最終回となる、3回目記事【こちら】は、ここまでみていない企業の製品をまとめてみていきます。
その上で、ここまで紹介してきた体重計全機から、目的別・予算別に「Atlasのおすすめ機種」を提案していきます。
引き続きよろしくお願いします。
3回目記事は→こちら