【今回レビューする製品】2025年 電気代が安い!セラミックファンヒーターの性能とおすすめ:加湿セラミックファンヒーター・テレワーク向けスリム型対:人気機種の違いや性能ランキング
【比較する製品型番】パナソニック DS-FZX1200 DS-FZS1200 DS-FKX1206 DS-FKS1206 DS-FWX1200 DS-FWX1201 DS-FTS1201 DS-FS1200 DS-FN1200 DS-FP600 シャープ HX-TK12 HX-TS1 HX-RS1 HX-RK12 HX-SK12 HX-PS1-W HX-PS1-T HX-LS1 ダイニチEF-P1200H EFH-1200F-W EF-1200F EF-H1200G-W EF-P1200G デロンギ DCH7993ERJS-BK DCH7032J-BK HFX30C11 HFX12D03 アイリスオーヤマ ACHHM12A JKC125D1 ACH-SM12A KCH-SM121 JCH-12TDS1 ACH-SM12TA ACH-S12A CH-12TDS1 ACH-M12A KCH-M121 JCH-12TDSW1 PCH-M12B PCH-MSW12B PCH-SW12B ドウシシャ Pieria CHY-062J CHY-063 CHY-101J-WH CHY-125-IV 山善 DSF-VS12 DHF-S12 DSF-S121 YKDSF-TK121 HF-J126 DF-J121 コイズミ KPH-1246/W KPH-1247/W シロカ ポカプラス SH-3D151 ほか
今回のお題
電気代・加湿性能の優れたおすすめのセラミックヒーターは?
どもAtlasです。
今回は、2025年1月現在、最新のセラミックファンヒーターの比較です。
光熱費に直結する省エネ技術にも注目しながら、暖かさを重視して各製品をみていきます。
また、加湿セラミックファンヒーターは、加湿量やメンテのしやすさについても詳しく解説するつもりです。
そのほか、大きめのリビング用から、キッチンやトイレの防寒用の小型機まで、合計で50機種以上、紹介して行く予定です。
1・セラミックファンヒーターの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:パナソニック〈日本〉
1-3:シャープ〈日本〉
1-4:ダイニチ〈日本〉
2・セラミックファンヒーターの比較 (2)
2-1:デロンギ〈イタリア〉
2-2:アイリスオーヤマ〈日本〉
2-3:ドウシシャ〈日本〉
2-4:山善 〈日本〉
2-5:コイズミ 〈日本〉
2-6:シロカ 〈日本〉
3・セラミックファンヒーターの比較 (3)
3-1:最終的なおすすめの提案【結論】
記事では、はじめに「選び方の基本」を説明します。
その後、上表のようにメーカー順に各機をみていきます。
暖房出力 ★★★★★
加湿機能 ★★★★★
足元の暖かさ ★★★★★
節電性 ★★★★★
静音性 ★★★★★
お手入れ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
また、最後の「結論」では、上表のようなポイントから、「Atlasのオススメ機種」をあげていきます。
よろしくお願いします。
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1・セラミックファンヒーターの比較
2・遠赤外線ヒーターの比較
3・オイルヒーター・オイルレスヒーターの比較
4・石油ファンヒーターの比較
5・ガスファンヒーターの比較
6・冬の暖房記事全体のまとめ記事 【結論】
なお、今回の記事は、このブログの暖房器具比較シリーズの1回目記事として書きました。
1-1・セラミックヒーターの選び方の基本
はじめに、セラミックファンヒーターの「選び方の基本」を説明しておきます。
このタイプの製品の「良い部分」と「イマイチな部分」それぞれを説明しながら、購入を考える場合、注意して欲しいことについて、導入的に説明します。
1・サイズが小型
2・電気代が安め
3・速暖性の高さ
4・空気が汚れにくい
上表は、他の暖房家電と比べた場合の、セラミックファンヒーターの良い部分を示したものです。
サイズは、幅30cm×奥行15cm×高さ30cmほどのものからあります。
トイレや洗面所でも無理なく設置できるコンパクト型や、デスクワークの際に足全体に風が届きやすいスリム型など、小さくても特徴的な製品が多いです。
電気代は、標準的な1200W機で、強運転時で1時間35円、弱で20円くらいです。
その上で、人感センサーなど省エネ部分の仕組みがある場合、より光熱費は下がります。
一方、同じく電気を熱源とする電熱線ヒーターに較べると、ファンで空気を循環させる仕組みなので、暖房効率は良いです。
光熱費は、エアコン(21円/時)にはさすがに負けます。
密閉された小部屋ならば、例えば、石油ファンヒーターとも暖房コストはあまり開きません。
速暖性は、強調できます。
石油ファンヒーターやエアコンと違って、数秒で温風が得られます。
この点は、遠赤ヒーターも優秀ですが、この方式も良いです。
すぐ暖めたい狭い場所(洗面所やトイレ)の暖房には最適といえます。
空気の汚れにくさも、良い部分です。
熱源的に、燃焼に伴うガスや汚れがでないからです。
ファンの風が出るので(オイルヒーターと異なり)ホコリは舞い上がりますが、暖房器具としては、この部分も優秀なほうです。
そのほか、コンセント電源があればどこでも設置できますし、その部分も利点です。
1・適応畳数の狭さ
2・空気が乾燥しやすい
適用畳数の狭さは、あきらかに、弱い部分です。
リビング用でも、木造5-6畳、コンクリ8畳あたりが最大ですから。
他の暖房家電(エアコンや石油ファンヒーター)に比べて狭めです。
さらに言えば、この値は、断熱材が5cmはいった気密住宅の場合です。
そのほか、天井が高い、隙間風など特別な条件がない場合の数字です。日本の平均気温より低く、冬に零下の日が多い寒冷地の場合は、この畳数以内でも不適でしょう。
また、スリム型やコンパクト型は、吹き出し口が狭く、風が一定の強さを持って、遠くまで飛びにくい傾向があります。
その場合、部屋全体の面的な速暖性に劣ります。そのため、適用畳数として、小部屋程度の畳数への対応が示されている機種であっても、風質的に、メイン暖房には不向きな場合があります。
この点は、ややこしいので、問題のありそうな機種は、各機の説明でフォローするつもりです。
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結論的にいえば、セラミックファンヒーターが「メイン暖房」として使える空間は、小部屋やワンルームでも、一部に限られると言えます。
こうした上限に満たない住居の場合、他方式を考えてください。
電気式ならば、パワーにもう少し柔軟性がある【オイルヒーターの比較記事】で書いた製品が良いでしょう。
空気の乾燥しやすさも、弱点です。
とくに水分を内包する石油やガスヒーターと比べる場合、ここは難点です。
ただ、リビング用として売られるセラミックファンヒーターの場合、対策された製品があります。
水タンクを装備した、加湿セラミックファンヒータータイプです。
電気代は、加湿機能のない他方式と同じです。
繰り返せば、強運転時で1時間35円、弱で20円くらいです。
単体の加湿器と違ってヒーターで水を気化させるので、加湿のため余分に電気を使わないからです。
暖房せず加湿運転だけをする場合は(単体の加湿器より)光熱費の水準が高いので、その使い方はおすすめしません(例外あり)。
あくまで、電気ヒーターの「オプション機能」として加湿機能が付いていると捉えてください。
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結論的にいえば、別に加湿器を買って使う場合を別として、リビング用として「小部屋全体」を暖めることを考えている場合、加湿セラミックファンヒーターを選ぶのが良いでしょう。
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以上、セラミックファンヒーターの「選び方の基本」を説明してきました。
改めてまとめれば、小部屋でもメイン暖房として使う場合、木造5-6畳、コンクリ8畳が最大です。その場合、乾燥対策がなせる加湿セラミックファンヒーターがおすすめと言えます。
一方、キッチンやトイレなど狭い場所での利用、あるいは、エアコン他の何かしらメインの暖房があって、足もとなどを補助的に暖めたいピンポイント暖房としてならば、他のタイプでも便利に使えるでしょう。
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というわけで、具体的な製品紹介をはじめます。
以下、冒頭書いたような企業順に、各製品を見ていくことにします。
1-2・パナソニックの電気ファンヒーター
はじめに、パナソニックの製品からです。
セラミックファンヒーターの商品展開数が最も多い大手メーカーですので、初めに紹介します。
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なお、なお、以下の本文では、Atlasが良いと思うポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で書いていきます。
【2022年発売】
1・Panasonic ホワイト DS-FKX1206-H
2・Panasonic ホワイト DS-FKX1206-W
¥25,748 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
タイプ:加湿セラミックファンヒーター
適用畳数:木造〜5畳 コンクリ〜8畳
出力切替:強1200W 弱640W
加湿性能; 気化式(2.8Lタンク)
イオン放出: ナノイーX
センサー:室温・人センサー
サイズ:幅41.0×奥行18.7×高さ41cm
DS-FKX1206は、パナソニックの加湿機能付きセラミックファンヒーターです。
2022年に「8年ぶり」に新製品に更新されました。
本体サイズは、幅41.0×奥行18.7×高さ41cmです。
加湿機能がある機種は、本体はすこし大きめになります。
とはいえ、(石油燃料のものより)軽量で動かしやすいですし、奥行はスリムです。
適用畳数は、木造5畳、コンクリート8畳までです。
「選び方の基本」で書いた条件下においてですが、小部屋ならばメイン暖房として使えるでしょう。
加湿はこれの適用畳数以上のパワーであり、問題ありません。
暖房のパワーは、最大1250Wです(西日本1220W)。
「強」「弱」の切り替えボタンがあり、切替運転もできます。
センサーは、室温センサーと人感センサーが搭載されています。
順番にその意味を説明します。
第1に、室温センサーです。
温度に応じて、強運転と弱運転を自動に切替えるために備わります。
上図のように、部屋の温度が18度・22度になったら「強運転」から「弱運転」に自動的に切り替わります。
単純な「バイメタル式」の温度センサーですので、細かい部屋の室温は把握できません。
例えば、23度とか25度とか、温度単位で細かく設定することはできません。
第2に、人感センサー(ひとセンサー)です。
人の動き(体温)を検知できるセンサーで、自動的に運転を停止するために備わります。
停止までの時間は3分・5分から選択可能です。また、一定時間人の出入りが多かった場合、反応間隔が自動的に少し長く(7分・10分)なります。
ファンヒーターはついつい消し忘れがちなので、省エネ性は高いでしょう。
最終的には、8時間後に自動で切れる仕様なので、安全性にも配慮があります。
なお、加湿機能を利用して運転させる場合は、弱運転に切替えて1時間運転後停止させるか、あるいは、連続で加湿するかの選択が可能です。
センサーは、左右90度、上下58度、前方約2メートルまでが検知範囲です。
パナソニックの場合、上下の検知角度を非対称とすることで、ストーブ直下での誤動作を防ぎつつ、風が届く最大距離といえる2メートルでしっかり反応するように調整しています。
人感センサー(赤外線)は、範囲内にいても人が動かないと「不在」とみなされて「停止」するので、範囲については、全身を捉えられるような工夫があれば、あるほど使い勝手良いです。
センサー範囲(感度)は、機種ごとごと差がありますが、本機はリビングでの利用を想定したセンサー配置と言えるでしょう。
本体の操作性は、上部に各種スイッチが集中しており、使い勝手も良いです。
2022年機はパネルはスッキリしましたが、機能性は同じです。
タイマーは、入・切タイマーが付属です。
格安機種は、タイマーが重質しませんが、本機はしっかりしています。
朝のための6・7・8時間後入タイマーと、おやすみ用の1・2時間切タイマーがつきますので。
加湿運転は、「暖房のみ」と「加湿・暖房併用」と「加湿のみ」をスイッチで選ぶ方式です。
連続運転だと結露する可能性があるので、加湿量は「おまかせ」にすることも可能です。
ただし、(部屋の湿度がみれる)湿度センサーはないので、だいたい55%を目指して加湿する機能となります。
室温センサーで18度と22度を見張りつつ、室温に応じて、加湿量をほどほど(約55%)にセーブしていきます。
セラミックファンヒーターは「空気が乾きやすい」ので、この仕様でも、(暖房との併用利用なら)、結露の心配は少ないですし、問題ないです。
加湿量は、最強運転で600mL/h、最弱運転で190mL/hです。
単体の加湿器は、このブログの【おすすめ加湿器の比較記事】で、レビューしました。
それらと比較しても、1万円台の製品並の加湿量があり実用水準です。
しかし、「選び方の基本」で書いたように、加湿単独運転だと電気代が高いです。
例えば、パナソニックの(普通の)加湿器は500mL/hの加湿で13Wとしか電力を消費しません。しかし、本機で加湿する場合690Wです。
温風で加湿空気を放出する仕組みなので、電気代がかさみます。
暖房との並行利用ならば、電気代は変わりません。加湿器とファンヒーターを別々に持つよりも「経済的」ですし、省スペースです。
マイナスイオン発生機能は、同社の「ナノイー」発生装置が内蔵されます。
「ナノイー」はペルチェ方式を採用する「マイナスイオン発生装置」です。ライバルのシャープのプラズマクラスターとは、発生方式が異なるのですが、セラミックファンヒーターの場合、期待しうる効果はほぼ同じです。
つまり、部屋の静電気除去と付着臭の軽減です。
(暖房しない時期に)ナノイー発生機能だけ単独運転させることもできます。
ナノイーは、同社の発生量ランクでは中位となる、ナノイーX 4.8兆です。
発生量が増えたことで、上表にしめした旧機の効果に加えて、タバコ臭(ニオイ)の分解力と、一部のPM2.5物質の分解効果が、新しく検証されました。
一般的に言って、静電気除去と付着臭の軽減は、風が直で行き渡る範囲では効果があります。ヒーターの近くに置いた洗濯物などの乾燥には良いでしょう。
ただ、部屋全体にこうした効果があるかは微妙です。
セラミックファンヒーター利用時は、燃焼を伴うため部屋の換気はするでしょうから。諸効果の検証は「密閉空間」で行われたものである点に留意してください。
お手入れは、加湿機能を使う場合、トレーとフィルター掃除が必要です(2週間/1回)。
流しでジャブジャブ洗います。
加湿フィルターは、加湿器の一部は、押し洗いができないものがあります。
しかし、パナソニックは「フュージョン素材」を使っていて押し洗いが可能です。
手入れを怠ると、カビ臭が発生することがありますので、押し洗いができる点でメンテの楽さは、かなり評価できます。
なお、フィルターは10年間連続使用ができます。
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以上、パナソニックのDS-FKX1206の紹介でした。
小部屋・ワンルーム用のメイン暖房として、向く製品の1つです。
「選び方の基本」でも書いたように、セラミックファンヒーターは加湿機能と相性がよいため、そういった機種を選ぶのは意義があります。
一方、加湿機能を持つ機種は他社にもあるので比較は必要ですが、温度センサー・人感センサーをダブルで搭載する本機は、他社と比較しても説電力は高いと言えます。
メンテ性の部分でもニオイの発生源となりやすい加湿フィルターが押し洗いできるが良い部分でしょう。
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【2022年発売】
3・Panasonic DS-FKS1206-C
¥22,752 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
なお、DS-FKS1206という加湿機能付の下位機種がも併売されます。
上位機と比較した場合、筐体は同サイズですが、ナノイー発生装置と室温センサーが省略です。
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結論的にいえば、本機は、選ばない方が良いでしょう。
いずれも室温センサーがないのは致命的です。部屋の温度に応じて出力が変わらないので、光熱費が上昇してしまう可能性が高いです。
【2023年発売】
4・Panasonic DS-FWX1201-W
5・Panasonic DS-FWX1201-C
¥37,620 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
【2021年発売】
6・Panasonic DS-FWX1200-W
¥31,635 楽天市場(1/8執筆時)
タイプ:セラミックファンヒーター
適用畳数:木造〜5畳 コンクリ〜8畳
出力切替:強 1170w 中720W 弱530W
イオン放出:ナノイーX(4.6兆)
センサー:人感センサー
サイズ:直径160×高さ545mm
Hot&Cool DS-FWX1201は、パナソニックのセラミックファンヒーターです。
新旧両機種ありますが、性能は同じです。新色が登場しただけになります。
なお、本機は、加湿機能はないセラミックヒーターになります。
本体サイズは、直径160×高さ545mmです。
テレワークのニーズを取り込みつつ「ひざ下のあたため」を強調する点が従来機との違いです。
かなり細型で設置性も良いです。
適用畳数は、木造5畳、コンクリート8畳です。
先ほどの機種と同じです。
暖房のパワーは、最大1170Wです。
この部分は上位機とあまりかわらず、基本的な暖房力は同じです。
ただ、本機は気流が独特です。
左右のスリット両側から風を前面でぶつることで、前方向に拡がっていく風を作り出す仕組みです(左図)。
コアンダ効果と呼ばれる技術で、他の空調家電ジャンルでは、他社で使用例があります。
ファンの風が直で来ないので「心地よく包み込むような風質」です。
左右の風量差で(モーター首振りなしで)風向の変更やスイングが可能です(右図)。
「未来家電」といってよいギミックで、面白いです。
温度は、5段階で切り替え可能です。
また、送風で涼風も出せます。
イオン放出装置は、ナノイーX(4.6兆)の発生機能がつきます。
先述のように、風の当たる範囲に限られますが、タバコの付着臭の除去や、洗濯物の除臭などに効果が期待できます。
涼風は、風量も9段階切替なので、実用度はあるでしょう。
風量は、暖房として問題のない風量です。
ただ、風向・風質の関係で(扇風機やタワーファンのように)涼むための風量ではないです。
イオンを伴う心地よいそよ風〜中速風を出すという「癒やし系」として評価してください。
センサーは、本機も「人感センサー」が搭載されます。
仕組みは同じで、人間の出入りでON・OFF制御なされるので、省エネ性も高いです。
最後の操作から8時間でオフになる安全設計です。
センサーの検知範囲は、左右90度・上下は、足もとのみ、70cmで検知です。
前方は2mまでとなります。上方向の検知は削られます。どちらかと言うと、個人用なので、顔(の温度)を見れるように感度を良くするより、(温度の上がったカーテンのゆれほかで)不在時に誤動作しにくくしているのかと思います。
一方、室温センサーは付属しません。そのため、強・中・弱の運転は、手動で切り替えるまで続きます。
タイマーは、1-3時間の切タイマー、6-8時間の入タイマーを装備します。
なお、本機は、リモコンも装備していて、電源・風量・風向・切タイマーについては、本体上部の操作パネルを使わず操作可能です。
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以上、パナソニックの DS-FWX1200の紹介でした。
本機の場合、「足もと方向優先の気流」で、主に、テレワークを意識した製品と言えます。その用途には「確実にはまる」でしょう。
注意点は、全身を温める暖房ではない点、また、夏に涼むためのものではないという点です。
正確に言えば、暖房は1170Wですので、6畳程度ならば強の連続運転で部屋全体を暖めることはできます。
しかし、その用途は想定した製品ではなく、あくまで、直風があたる範囲に対する「ピンポイント暖房」に最適化された製品です。
発売後レビューでは音の大きさについての指摘がありますが、これは「メイン暖房」に使おうとしたからでしょう。あくまで冬の「補助暖房」として「おすすめ」です。
【2024年発売】
【ナノイーあり】(白と黒)
7・Panasonic DS-FZX1200-W
¥18,762 楽天市場 (1/8執筆時)
8・Panasonic DS-FZX1200-H
¥16,743 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
【ナノイーなし】(白と緑)
9・Panasonic DS-FZS1200-W
¥14,272 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
10・Panasonic DS-FZS1200-G
¥15,380 楽天市場 (1/8執筆時)
タイプ:セラミックファンヒーター
適用畳数:木造〜5畳 コンクリ〜8畳
出力切替:強1170w 弱640W
イオン放出:ナノイーX(4.6兆)
センサー:人感センサー
サイズ:幅23.5×奥行14.0×高さ37.9cm
DS-FZX1200などは、パナソニックの小型のセラミックファンヒーターです。
同社のスリム型で、約10年ぶりにモデルチェンジされた製品です。
2機種ありますが、上位仕様のみ、先述のナノイーX 4.8兆が装備されます。
風の直接当たる範囲での不着臭の除去などには効果が期待できます。
ただ、先ほど書いたような限界もあるので、下位機でも良いように思います。
あとは、同じなので、同時にみていきます。
本体サイズは、幅23.5×奥行14.0×高さ37.9cmです。
縦置きですが、同社の加湿タイプに比べると格段にコンパクトです。
奥行がほとんどないので、設置性がかなり良いです。
廃熱スペースも、さほどは不要なので、トイレなどにも良さそうです。
適用畳数は、木造5畳、コンクリート8畳です。
暖房のパワーは、最大1170Wです。
上位機とほとんど変わらない出力で、適用畳数も同じです。
温風到達距離は150cmです。
吹き出しを細めのダブルフローにして、細く強い風が遠くまで届くようにしています。
ただ、風経路の設計をみても、基本的にはピンポイント暖房です。
風の届く範囲に、特定の場所を「狙って」暖めることを主眼とした設計です。
部屋全体を暖めることも(むろん)できますが、それを狙った風質ではないです。
センサーは、人感センサーは搭載されます。
人間の出入りでON・OFF制御なされるので、省エネ性は高いです。
センサーは、左右45度、高さ85cm、約2メートルまでが検知範囲です。
加湿器付きより左右の検知範囲が狭いですが、小型機なら問題ないです。
タイマーは、1・2・3時間後に切る設定ができます。
ただし、入タイマーはつきません。用途性の違いでしょう。
また、8時間後自動オフ機能は標準で搭載します。
マイナスイオンは、先述のように、上位機のみナノイーX 4.8兆が装備です。
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以上、パナソニックの DS-FZX1200などの紹介でした。
スリム型のピンポイント暖房で、少し離れた場所から、足もと全体に温風を送りたい場合、良さそうな設計のミニ暖房です。設置性の部分では、トイレや洗面所にもよさそうです。
一方、リビング用として(適用畳数の範囲で)メイン暖房として使えなくもないですが、先述のように、そこを狙った風質設計ではないでしょう。
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なお、パナソニックは、スリム・コンパクトな、セラミックファンヒーターが他にもあります。
順番にみておきます。
【2014年発売】
11・Panasonic DS-FTS1201-W
12・Panasonic DS-FTS1201-R
¥10,199 楽天市場 (1/8執筆時)
タイプ:セラミックファンヒーター
適用畳数:木造〜4.5畳 コンクリ〜6畳
出力切替:強1170w 弱640W
イオン放出:
センサー:人感センサー
サイズ:幅41.5×奥行21.5×高さ14cm
第1に、DS-FTS1201です。
先ほどの機種の旧機になります
本体サイズは、幅41.5×奥行21.5×高さ14cmです。
新機種と、だいぶ形状が変わります。
こちらは、縦置きでも横置きでも使えるというコンセプトの製品でした。
適用畳数は、木造4.5畳、コンクリート6畳です。
暖房のパワーは、最大1170Wです。
パワーは新機種と同じですが、若干適用畳数を下げています。
風経路の部分の差で、新機種のように、吹き出しがダブルフローでないためかと思います。
パナソニックによると、風の到達距離は80cm(新機種は150cm)です。
あとは、目に付く差はないです。人感センサーもあります。
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結論的にいえば、遠くまで熱を飛ばすと言うより、置いた場所の近くを、暖める感じの製品です。
これはこれで「あり」で、トイレなど限られた空間を暖めるならば、値段を含めてこちらでも良さそうです。
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【2018年発売】
(タイマーあり)
13・Panasonic DS-FS1200-W
¥12,000 Amazon.co.jp(1/8執筆時)
(タイマーなし)
14・Panasonic DS-FN1200-W
¥9,561 楽天市場 (1/8執筆時)
タイプ:セラミックファンヒーター
適用畳数:
出力切替:強1170w 弱640W
イオン放出:
センサー:
サイズ:幅41.5×奥行21.5×高さ14cm
第2に、DS-FS1200です。
サイズは、幅28.0×奥行13.5×高さ31.5cmです。
こちらは、縦置きのみ可能です。
パワーは、先ほどの機種と同じです。
タイマーは、上位版のみ搭載です。
1時間〜5時間の範囲でダイヤルで合わせる形式です。
センサーは、人感センサーがない機種です。
連続運転にする場合、8時間後などの消し忘れ防止機能はない部分も注意点です。
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結論的にいえば、機能的にあまり見所がない製品ですし、他機が良いでしょう。
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【2019年発売】
15・Panasonic DS-FP600-W
¥7,818 楽天市場 (1/8執筆時)
タイプ:セラミックファンヒーター
適用畳数:
出力切替:強600w 弱240W
イオン放出:
センサー:
サイズ:幅21.8×奥行12.5×高さ26.5cm
第3に、DS-FP600です。
サイズは、幅21.8×奥行12.5×高さ26.5cmです。
パナソニックでは最も小型な機種で、「トイレヒーター」として売られます。
パワーは、最大600Wと弱いです。
消し忘れ防止機能はありません。
24時間運転しても安全な設計ですが、「安全のため人のいるところで利用」という註記があるほか、弱運転でも、1時間6.8円ほどの電気代です。
基本的には(多少大きくとも)ひとセンサーが付いた機種のほうが省エネでしょう。
1-3・シャープの電気ファンヒーター
つづいて、シャープのセラミックファンヒーターです。
暖房家電のイメージはあまりない企業ですが、セラミックファンヒーターだけは昔から生産しています。
【2024年9月発売】
16・SHARP ホワイト HX-TK12-W
17・SHARP ブラウン HX-TK12-T
¥24,800 楽天市場(1/8執筆時)
【2023年発売】
18・SHARP ホワイト HX-SK12-W
19・SHARP ブラウン HX-SK12-T
¥21,800 Amazon.co.jp(1/8執筆時)
【2022年発売】
20・SHARP ホワイト HX-RK12-W
21・SHARP ブラウン HX-RK12-T
¥19,780 Amazon.co.jp(1/8執筆時)
タイプ:加湿セラミックファンヒーター
適用畳数:木造〜6畳 コンクリ〜8畳
出力切替:強1200W 弱620W
加湿性能; 気化式(3.1Lタンク)
イオン放出: プラズマクラスター
センサー:温湿度センサー
サイズ:幅42×奥行17.5×高さ42cm
HX-TK12-Wは、シャープの販売する加湿セラミックファンヒーターです。
パナソニックの「加湿機能付き」のライバルで、やはりリビング向け製品です。
なお、新旧両機種ありますが、2世代前を含めて性能は同じです。
値段で決めてOKです。
本体サイズは、幅42×奥行17.5×高さ42cmです。
形状はだいぶ変わりますが、サイズは、パナソニックの加湿対応機とだいたい同じです。
適用畳数は、木造6畳、コンクリート8畳です。
暖房のパワーは、最大1200Wです。
木造の適用畳数が、パナソニックより多少広めです。
暖房出力は少し強めでしょう。
本機も、「強」「弱」の切り替えボタンもあります。
静音性は、強・加湿運転時、39dBです。
ライバルのパナソニックの開示がないので比較はできません。
ただ、それなりの稼働音ではあります。
なお、この部分に注目する場合、後ほど見るダイニチが優秀です。
センサーは、温度(室温)センサーと湿度センサーです。
シャープは、2つのセンサーを利用して、自動運転ができます。
湿度センサーは、加湿にかかわるものなので、あとで別に説明します。
温度センサーは、バイメタル式ですので、正確な室温を把握できない製品です。
22度を境にして、強弱を変更するだけの自動運転となります。
パナソニックと比べると、弱めの18度も設定できない点では負けます。
しかし、本機は温度が26度以上に高くなると、自動的に運転を停止する機能を持ちます。22度になると再び運転を始めます。
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結論的にいえば、温度を高く設定しがちな方は、シャープのほうが経済性が良くなると言えます。
そうでもない場合は、18度設定と(シャープが装備しない)人感センサーを装備する分、パナソニックが良いかと思います。
本体の操作性は上部パネルで、使い勝手も良いです。
タイマーは、6・7・8時間後入タイマーと、おやすみ用の1・2時間切タイマーという構成です。
パナソニックと同じです。
加湿運転は、対応です。
また、仕組み的にもパナソニックより高度です。湿度センサーを装備するからです。
パナソニックは「約55%」の湿度に向けて加湿する自動運転モードを持つだけでした。しかし、本機は、45〜65%の範囲で湿度が認識できるので、室温に応じてより適切に加湿することができます。
湿度の実数が(デジタル表示などで)分かるわけではないですが、高めの室温の際に結露しにくい、加湿だけで運転する場合にエコとはいえます。
加湿量は、最大運転で650mL/h、弱運転で250mL/です。
業界最大の加湿量で、パナソニックより多めです。
加湿機能だけで言えば、暖房以上の適応畳数です。
水タンクは、3.1Lです。
パナソニックより少し大きいので、強運転でも5時間弱は、加湿が続きます。普通の室温で60%(パナソニックは55%)を目指せるのは、加湿力が良いからでしょう。
電気代は、暖房の熱を利用できる併用時はエコです。
ただ、パナソニックと同じで、加湿器としてだけで単独運転では570Wかかります。
加湿用途だけにつかうのは、パナソニック機と同じで、あまりおすすめしません。
マイナスイオン発生機能は、プラズマクラスター7000を内蔵します。
洗濯物を乾かす際などのニオイケアほか、タバコなどの付着臭の抑制機能などがあります。
方式は異なるのですが、パナソニックの「ナノイーX」と機能は同じと考えて良いです。
なお、シャープは効果範囲を出します。
約6畳なので、あくまで小部屋を想定します。
加湿機能のお手入れは、パナソニックと比べて、一長一短があります。
メンテは、パナソニックと同じ頻度(2週間に1回)です。
ただ、フュージョンフィルタを採用しているパナソニックと違って、ジャバラ(上図オレンジ部分)があるので、押し洗いできない仕様です。
つけ置きか、すすぎ洗いになるので、一度ニオイが付いてしまうと、落とすのに苦労します。経験上、中性洗剤ほか、重曹やクエン酸で洗っても「ぶり返す」ことも多いです。
加湿フィルター HX-FK6(3年交換)
¥1,164 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
加えて、フィルタ寿命が(最大)3年です。ただし、ニオイがついたならば、それより短い頻度になります。10年寿命のパナソニックとは差があります。
一方、シャープもこの部分を考えていて、フィルタが傷みにくい仕組みをとります。
図のように、ポンプアップ給水方式を取るため、加湿フィルターが常に水に浸かっていません。
また、電源オフ後に水でフィルターを洗うフィルター自動洗浄機能と、抗菌加湿フィルターを実装します。
【2個セット】FZ-AG01K1
Ag+イオンカートリッジ FZ-AG01K2
¥1,549 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
さらに、別売のイオンカードリッジを購入すると、フィルター部分以外の水系路のメンテ性(カルキの付着・水のヌメリ防止)にも強くなります。
掃除をさぼった際のカビ臭は、水経路も関わるため、総合的な対策力で、シャープは優れる印象です。
結論的にいえば、几帳面な方で、しっかり掃除(押し洗い)をするのを厭わないという方の場合、押し洗いできる点、フィルタが実質的に交換不要である点を含めて、パナソニック機が良いでしょう。
一方、掃除をさぼりがちな方については、(押し洗い不要で)1回のメンテ時間が短くて済む上で、水経路のニオイ対策について工夫があるシャープが向くでしょう。
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以上、シャープのHX-RK12の紹介でした。
パナソニックの最上位機種と似ているようで、違う部分も目立ちます。
加湿機能は、加湿センサーがある部分で、特に(暖房を伴わない)加湿運転だけする場合、パナソニックより有利な部分があります。
お手入れでは、ある程度掃除をさぼってもニオイ問題が起こりにくいメリットがある一方、フィルタを自力で洗いきれず、その交換頻度が高い部分で、デメリットがある機種です。
暖房機能は、部屋の温度を上げ過ぎてしまいがちの方は、シャープの仕様のほうが経済的です。そうでもない場合は、18度設定ができる上で、人感センサーが付属する、パナソニックより、節電性はイマイチでしょう。
自分のニーズに合わせて選べばよいかと思います。
【2024年9月発売】(白と茶)
22・SHARP HX-TS1-W
23・SHARP HX-TS1-T
¥18,940 楽天市場 (1/8執筆時)
【2023年発売】(白のみ在庫)
24・SHARP HX-SS1-W
25・SHARP HX-SS1-T
¥13,850 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
【2022年発売】(白と茶)
26・SHARP HX-RS1-W
27・SHARP HX-RS1-T
¥19,457 楽天市場 (1/8執筆時)
【2021年発売】(白と茶)
28・SHARP HX-PS1-W
29・SHARP HX-PS1-T
¥14,700 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
タイプ:セラミックファンヒーター
適用畳数:木造〜6畳 コンクリ〜8畳
出力切替:強1200W 弱550W
イオン放出: プラズマクラスター
センサー:人感センサー
サイズ:幅19.0×奥行19.0×高さ46cm
HX-TS1は、シャープのセラミックファンヒーターです。
こちらは、加湿機能はない、普通のセラミックファンヒーターです。
旧機種がありますが、どの世代も基本性能は同じです。
ネットでは、旧機がまだ多く安いので、そちらを選んでOKです。
本体サイズは、幅19.0×奥行19.0×高さ46cmです。
適用畳数は、木造6畳、コンクリート8畳です。
パナソニックもあった、足もと優先の「円筒形型」がライバルといえる製品です。
縦長で細い吹き出し口なので、比較的近距離から足もと全体を暖めたい方に向くものです。
先述のように、冒頭の「選び方の基本」で書いた条件下ならば、小部屋のメイン暖房にできますが、それに向いた風質ではないでしょう。
暖房のパワーは、最大で1200Wです。
問題ないです。
静音性は、強運転時、38dBです。
先ほどの機種とほぼ同じです。差ほど強調はできません。
センサーは、本機は人感センサーが搭載されます。
パナソニックも装備でしたが、仕様は異なります。
シャープの場合、停止に至る時間がパナソニック(最低3分)より短めです。
一方、温度センサーは装備されないので、温度の強弱調節は自動ではしません。
なお、人感センサー利用時も、8時間後に自動でOFFになるのは同じです。
タイマーは、1・2・4時間の切タイマー、8時間自動オフ機能が付属します。
入タイマーは、付属しませんが、小型機種ですし、用途的には問題ないと思います。
イオン放出装置は、プラズマクラスター7000発生機能がつきます。
直接風を向ければ、タバコの付着臭の除去や、洗濯物の除臭に効果が期待できます。
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以上、シャープのHX-TS1の紹介でした。
パナソニックの、コアンダ効果を利用した円筒形(Hot&Cool )がライバルです。
同じく、足もとが暖かい製品ではあります。しかし、本機の場合、風は直進風です。実用度は同じですが、「包み込むような風が出せる」パナソニック機とは、風質の部分で、工夫の差はあると言えます。
とはいえ、足から膝にかけて暖房が得意な、ピンポイント暖房という部分で共通しますし、値段も安めなので、その部分で選択肢になるでしょう。
縦方向に長い吹き出し口で、ハンガーラックにかけた洗濯物を乾かしやすいなどのメリットもあります。その際はプラズマクラスターの効果で、洗濯物の不着臭の防止にも効果があるでしょう。
1-4・ダイニチの電気ファンヒーター
つづいて、ダイニチのセラミックファンヒーターです。
季節暖房が強い、古くからの日本企業です。同社も「加湿セラミックファンヒーター」の展開があります。
【2023年発売】
30・ダイニチ EF-H1200G-W
¥15,800 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
タイプ:加湿セラミックファンヒーター
適用畳数:木造〜6畳 コンクリ〜8畳
出力切替:強1200W 弱670W
加湿性能: 気化式(4Lタンク)
イオン放出:
センサー:室温・人感センサー
サイズ:幅37.5×奥行18.0×高さ41.0cm
EFH-1200F は、ダイニチの販売する加湿セラミックファンヒーターです。
この手の家電では珍しく、1年ではなく3年保証である点は強調できます。
本体サイズは、幅37.5×奥行17.5×高さ41.0cmです。
パナソニック・シャープの加湿機能付とだいたい同じ大きさです。
水タンク部分は透明で視認できるデザインです。
適用畳数は、木造6畳、コンクリート8畳です。
暖房のパワーは、最大1200Wです。
適用畳数ベースでは、シャープと並んで暖房出力は最高と言えます。
暖房については、こちらも「強」「弱」の切替運転ができます。
静音性は、一方、強調して良いです。
シャープ機の場合、強運転時38dBでしたが、ダイキンは30dBです。
インバーターモーターを搭載しているようで、この部分は強調できます。
センサーは、バイメタル式の簡易的な温度センサーと人感センサー搭載です。
温度センサーは、おまかせ運転(自動)モードのために搭載です。
自動運転は、22度を境にして温度の強弱を制御する型式です。
また「自動+eco運転モード」を選択すると、パナソニックと同じで18度を目安にしての運転も可能です。
一方、ダイニチの場合、大幅に温度超過した時には「停止」ではなく、「送風」となる仕様です。
人感センサーは、左右90度、上下60度、2メートル前方までの検知です。
幅は広めに検知されるので、リビングでの利用を考えていると言えます。
一方、上下の認識角度が非対称だったパナソニックと比べると、普通に対称配置で、顔までかかる範囲は、(パナソニックに比べると)多少狭めになるかと思います。
問題ありませんが、あえて言えば、センサー感度(赤外線)は、冬に着ぶくれしていると反応が悪くなるので、上下方向に余裕がある方が、「意図せず止まる」ことは少ないとは言えそうです。
本体の操作性は、上部の操作パネルをふくめ使い勝手は良いです。
タイマーは、6・7・8時間後入タイマーと、1・2時間切タイマーという構成です。
両タイマーの併用も可能です。
加湿運転は、温度センサーで、室温に連動する形の自動運転です。
湿度センサーは未装備ですが、先述のように、暖房と併用するなら問題ないです。
加湿量は、一方、強運転で480mL/h、弱運転で220mL/hです。
他社より弱めです。とくに、加湿単独運転の場合90mL/hの加湿量となります。
熱を使わないので12Wという低電力ですが、単独運転だと実用性はないでしょう。
タンクが大きめで8時間加湿できる点は魅力ですが、必要な加湿量が得られるかは不明です。実際、通常室温下での湿度の目安が未開示です。
マイナスイオン発生機能は、未付属です。
Ag+抗菌アタッチメントEX H011502
¥1,046 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
お手入れは、本機の場合、フィルタは押し洗いできないジャバラ式フィルターです。
タンク内に、銀イオンを利用したAg+抗菌アタッチメントが初期搭載されますが、シャープと同じで1年寿命の交換式です。
【2ヶ月×3個セット】
・ダイニチ EF-H1200G E060502
¥3,077 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
一方、付属のジャバラは月2回のメンテ(クエン酸洗浄)で3シーズの寿命です。
ただ、寿命の2ヶ月の「使い捨て」のジャバラがあります。
発送としてはあまりエコではないですが、先述のカンタン取替えトレイカバーの部分を含めて、(お金をかければ)メンテが楽になる機種とは言えます。
【3個セット】
・カンタン取替えトレイカバー E011500
¥1,653 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
一方、水経路のカンタン取替えトレイカバーも消耗品です。
水経路がフラットではなく、手入れが面倒なので、このような仕様にしています。こちらは1シーズンに1個の交換が目安なので、3シーズン分です。
このほか、排気部分のフィルターも消耗品です。
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以上、ダイニチの加湿セラミックファンヒーターの紹介でした。
加湿量は、やはり、課題と言わざるを得ないです。
逆に、稼働時の静音性には見どころがあります。
とくに、静音性に注目するならば、寝室用の朝晩の簡易暖房のような使い方には向く気がします。その場合、給水量は問題にならないですし、以外と良いでしょう
お手入れも、「サブスク的」といえる消耗品費を受け入れるならばですが、全社通しても楽とは言えそうです。
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【2020年発売】
31・ダイニチ EFH-1200F-W
¥24,540 楽天市場 (1/8執筆時)
なお、形状は大きく異なりますが、旧機種が残ります。
こちらの場合、先述の(消耗品となる)フィルタとトレイが準備されないほか、AG抗菌材も旧式になります。
あとは、タンクがやや小さい程度ですが、今の値段差ならば新機種が良くみえます。
【2024年発売】
32・ダイニチ EF-P1200H-K
32・ダイニチ EF-P1200H-W
¥19,800 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
【2023年発売】
33・ダイニチ EF-P1200G-K
33・ダイニチ EF-P1200G-W
¥23,500 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
【2020年発売】
34・ダイニチ EF-1200F-T
34・ダイニチ EF-1200F-W
¥11,953 楽天市場 (1/8執筆時)
タイプ:セラミックファンヒーター
適用畳数:木造〜6畳 コンクリ〜8畳
出力切替:1200W 670W
イオン放出:
センサー:温度・人感センサー
サイズ:幅26×奥行15.5×高36cm
EF-P1200Hは、日本のダイニチから販売される小型のセラミックファンヒーターです。
こちらは、加湿機能がない製品です。
旧機種が残ります。
24年モデルのみ、上位機同様に、18℃を目指して運転する「自動+eco運転モード」に対応です。旧機の場合も、自動運転(22℃)はあります。
そのほか、入切タイマーの同時設定にも対応です。あとは、オフタイマーについて、3段階(6・7・8時間)になりました。20年機は、23年機と、色以外の仕様差はみられません。
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結論的にいえば、 22℃自動運転に比べて、18℃自動運転は結構な節電量です。
皆さんの普段の設定温度次第ですが、電気代の差は最近バカにできませんし、新機種を選んでも良いかなと思えます。
本体サイズは、幅26×奥行15.5×高36cmです。
縦置きしかできませんが、小型で設置性が良い機種です。
適用畳数は、木造6畳、コンクリート8畳です。
暖房のパワーは、最大1200Wです。
上位機と変わりません。
静音性は、32dBの表記です。
構造の違いから、上位機(加湿対応)のほうがわずかに良いですが、十分に静かです。
センサーは、本機も温度・人感センサーをダブルで搭載です。
人の出入りのほか、22度を境にして温度を制御できるため、省エネ性・快適性は上位でしょう。
先述のように、弱めの18度設定も、24年モデルからは可能になりました。
センサー利用時でも23時間経過したら自動的にOFFになるので、消し忘れに有利です。
タイマーは、ON・OFFタイマーや8時間後自動切断機能も搭載します。
ただし、ON・OFFの併用も24年モデルからはできます。
イオン放出装置は、ありません。
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以上、ダイニチのEF-1200Fの紹介でした。
イオン放出機能という「オマケ」はないものの、加湿機能がない小型機で、温度・人感センサーを双方とも装備するのは、本機の魅力です。
凝った風質ではなく、小型ですが、メイン暖房としても、ピンポイント暖房としても便利に使えそうです。
若干実用性重視の外観で、高級感に乏しいのが残念といえばそうですが、明確な弱点はないです。
国産で3年保証という品質保証性もあるため、加湿不要な場合で、メインでも使える小型暖房機をお探しの方は、選択肢にできると思います。
次回の予告!
セラミックファンヒーターのおすすめは結論的にこれ!
今日は、セラミックファンヒーターの比較の1回目記事でした。
しかし、記事はまだまだ「続き」ます。
2・セラミックファンヒーターの比較 (2)
2-1:デロンギ〈イタリア〉
2-2:アイリスオーヤマ〈日本〉
2-3:ドウシシャ〈日本〉
2-4:山善 〈日本〉
2-5:コイズミ 〈日本〉
2-6:シロカ 〈日本〉
3・セラミックファンヒーターの比較 (3)
3-1:最終的なおすすめの提案【結論】
続く2回目記事(こちら)では、今回紹介できなかった各社の製品を紹介します。
暖房出力 ★★★★★
加湿機能 ★★★★★
足元の暖かさ ★★★★★
節電性 ★★★★★
静音性 ★★★★★
お手入れ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回の3回目記事(こちら)では、いつものように目的別・予算別にAtlasのおすすめ機種を提案していきます。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら!
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