Top 掃除機・掃除用品 比較2025'【強力】紙パック掃除機43機の性能とおすすめ・選び方 (1)

2025年04月13日

比較2025'【強力】紙パック掃除機43機の性能とおすすめ・選び方 (1)

【今回レビューする内容】2025年 最新の紙パック式キャニスター掃除機の価格・性能とおすすめ:シャープ・パナソニック・東芝・日立・三菱 機種の違いや人気機種の評価ランキング

【比較する製品型番】日立 CV-KV70M W CV-KV70L W CV-KV70K W CV-VP5 W CV-KP90M-N CV-KP90L N CV-KP90K N CV-KP300M-N CV-P270E4 N CV-KP300L N CV-KP900M N CV-KP900L N CV-KP900K パナソニック N MC-PJ24G-C MC-PJ24GE5-C MC-PJ23G-C MC-PJ24A-A MC-PJ23A-H MC-PJL24A-G MC-PJL23A-C MC-PB6A MC-PJ240G-W C-PJ230G-W MC-PJ220G-W MC-JP870K-W MC-JP870K-H MC-JP860K-W MC-JP860K-H 東芝 VC-PM9-H VC-PL9-R VC-PK9-R VC-PH9-R VC-PM7A-H VC-PH65A-W 三菱電機 Be-K TC-FJ2E-W TC-FJ2E5-S TC-FJ2D-C TC-FJ2C-C TC-FJ2B-C TC-FXG5J-A TC-FM2E-S TC-FM2D-A TC-FM2C-A TC-FXF7P-T TC-FXG5J-A TC-FD2E-N TC-FD2D-N TC-FD2C-N TC-FD2B-N TC-FD2A-D 山善 ZKC-300(W) ほか

今回のお題
紙パック式掃除機のおすすめはどの機種?

 ども!Atlasです。

 今回は、2025年4月現在、最新の紙パック式掃除機の比較です。

 吸引力は、モーター・ホース径・ヘッド駆動に注目して分析します。

 その上で、軽さ付属品騒音値の違いも示しつつ、各社の製品をみていきます。

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1・紙パック式掃除機の比較 (1)
 1-1:選び方の基本の説明【導入】
 1-2: 日立
 1-3:パナソニック
2・紙パック式掃除機の比較 (2)
 2-1:東芝
 2-2:三菱電機
 2-3:アイリス・山善 ほか
 2-4:おすすめ機種の提案【結論】

 以下では「選び方の基本」として、サイクロン式と較べた場合のメリットデメリットを説明したあと、企業順に各機のスペックを比較していきます。

 この方式の掃除機の生産企業は限られるため、デンキヤにあるモデルは全部網羅できると思います。

掃除機の軽さ  ★★★★★
操作性の良さ  ★★★★★
静音性     ★★★★★
集塵力の強さ  ★★★★★
センサー性能  ★★★★★
吸引力の持続性 ★★★★★
総合評価    ★★★★★

 そして、最後の「結論」では、上表のようなポイントから、Atlasのおすすめ機種!を提案していきます。

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1・サイクロン式の掃除機の比較
 ・タイプ:車輪型(キャニスター)
 ・紙パック:不要
2・紙パック式の掃除機の比較
 ・タイプ:車輪型(キャニスター)
 ・紙パック:必要
3・コードレス掃除機の比較
 ・タイプ:スティック型(手持ち)
 ・紙パック:選択可
4・ロボット掃除機の比較
 ・タイプ:ロボット型
 ・紙パック:不要
5・おすすめ掃除機の選び方 【まとめ】
 ・結論的な掃除機の選び方の解説

 今回の記事は、このブログ「モノマニア」の掃除機比較シリーズ2回目記事として書きました。

 なお、紙パック式でもスティック型は、3回目記事でまとめています。

1-1・紙パック式掃除機の選び方の基本

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1・吸引力
2・ゴミ捨て回数
3・吸引力の持続性
4・トータルコスト(経済性)
5・清潔性
6・静音性

 はじめに、紙パック式掃除機の「選び方の基本」からです。

 スティック型を含めて「どの方式を選んだら良いのか」という観点での話は、【掃除機の選び方のまとめ記事】で、すでに済ませました。

 そのため、以下では、キャニスター式を買われる場合「最も迷う」だろう6点について、「サイクロン式」と比べつつ、まとめることにします。


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 第1に、吸引力です。

 この部分は集塵方式の違いでは、さほど「変わらない」です。

 むしろ、本編で書くようなヘッド性能・ホース径の部分のほうが影響します。

 サイクロン式は、10年以上前は、この部分が弱かったと言えます。

 嫌になって紙パックに戻したという話を聞くのも珍しくありませんでした。

 しかし、半世紀以上の伝統がある紙パック式が「ほぼ進化しなかった」のに対して、サイクロン式は、技術投資が進んだ結果、これらの部分に「差」はほぼないです。

 同じメーカーの製品で、「重さ・ホース径・ヘッド性能」の部分が似た製品同士を比べると、 上で説明した「違い」を除けば、吸引力の差はほとんどないです。

 この部分は、あえて、紙パック式を選ぶ理由とは言えないでしょう。

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 第2に、ゴミ捨ての回数の少なさです。

 ここは、紙パック式が、確実に勝つ部分です。

 紙パック式は、サイズにもよりますが、一般家庭だと、2ヶ月以上は持ちます。

 サイクロン式は、2週間ほどでゴミの容量が一杯になります。

 これは、圧縮構造があり、0.4Lほどのサイズの製品での話なので、小型タイプだともう少し周期は短いです。

 ゴミに(ほぼ)触らず捨てられる構造の場合も多く、ストレスではないですが、頻度は多いです。

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 第3に、吸引力の持続性です。

 こちらは、紙パック式が確実に負ける部分です。

 紙パック式は、仕組み上、紙パック内のゴミが増えた時、構造的に吸引力が弱まります。

 日立や三菱電機は風経路などの工夫で、吸引力の減衰を軽減する技術をもつ機種もありますが、全体としては課題です。

 サイクロン式は、風経路内でゴミを分離する方式です。

 次のゴミ捨て時まで、基本的に吸引力は持続します。上位機だと、フィルター掃除も、頻繁には必要はないです。

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 【普及品】

 クリーンパックフィルター GP-75F 5枚
  ¥584 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

 第4に、トータルコストです。

 紙パック式は、消耗品の部分でサイクロン式より多く生じます。

 上図は日立の普及品ですが、5枚セットなので、一般家庭の1年分ほどになります。

 サイクロン式と比べると、年間で余計にコストは必要です。

 ただ、本体の価格差・故障可能性の低さ・修理費用の安さを含めて考えると、耐用年数内の総コストは、実際のところ「同レベル」というのが、Atlasの考えです。

 とはいえ、後ほど見るような「高補塵」タイプなど機能性の高い上位の紙パックは、各社とも値上がり傾向です。ただ、普及品グレードならば、以前とあまり変わりません。抗菌防臭加工もしっかりしています。

 いずれにしても、消耗品が安くなることを見込んでサイクロン式を買うのは、論争的でしょう。

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 第5に、清潔性です。

 傾向の差はありますが、トータルでは差をあまり感じません。

 紙パック式は、抗菌対策された袋に密封されるため、ニオイ問題も比較的生じにくく、トラブル時のメンテもです。

 ゴミに触らず(目にも触れず)捨てられる部分も、ある種のメリットです。

 ただし、排気のニオイの防止は、紙パックの抗菌性能による部分が大きいので、他社製の安い紙パックを買う場合は、必ずしもその限りではないです。

 サイクロン式は、排気フィルターでニオイ問題を処理します。

 ゴミケースが透明で見やすく、中身に問題があれば「捨てることを促す」仕組みなので、やはり問題が生じないとも言えます。

 一方、風の経路が丸洗いできる機種も多いので、ゴミ捨て頻度の短さと合わせて、突き詰めて言えば、サイクロン式のが「清潔にできる」とは言えます。

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 第6に、静音性です。

 ノブ宇分も決定的な差はないです。

 あえて言えば、一部機種でモーター音の周波数は異なるとはいえます。

 サイクロン式は「高周波」よりですから。

 ただ、騒音値(dB)で言えば、紙パック式とのそう差は見られません。

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 以上、紙パック式サイクロン式の違いについて、6点を説明しました。

 結論的にいえば、両者の間には昔ほどの差がないと言えます。その部分で、個人的には「どちらが上とも言えない」と思っています。

 それをふまえると、サイクロン式「特有のメンテ法」を今更覚えるのが「面倒」なシニア世代などは、紙パック式で良いと思います。

 そのままの感覚で使える上で、信頼性や安定性も同じですから。

 紙パック式は、半世紀以上の伝統があり、すでに「完成」された家電ですので、故障可能性も低いと言えます。説明書に振り回されることもないでしょう。

 「黒船」的なサイクロン式の登場から20年以上経っても、紙パック式が市場からなくならない理由と言えます。

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1・紙パック式掃除機の比較 (1)
 1-1:選び方の基本の説明【導入】
 1-2: 日立
 1-3:パナソニック
2・紙パック式掃除機の比較 (2)
 2-1:東芝
 2-2:三菱電機
 2-3:アイリス・山善 ほか
 2-4:おすすめ機種の提案【結論】

 というわけで、今回は、上で説明した観点をふまえつつ、紙パック式の掃除機を比較・紹介していくことにします。

 多少数が多いので、メーカー別に分けながら、連続2回の記事で、順番に見ていこうと思います。

1-2・日立の紙パック式掃除機の比較

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 はじめに日立の紙パック式掃除機からです。

 同社は、キャニスター式紙パック式の古豪メーカーです。

 さすがに「完成された家電」なので、毎年の新機能の搭載は、他方式と共通化できるヘッド部分以外は、少ないです。

 ただ、過去の資産をうまく活かして、「モーターの日立」と名乗るほどの十分なパワーがあるほか、利便性においても「ワンポイント」が見られます。

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 以下の記事では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。


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 【2025年2月発売】CV-KV70M(W)

 1日立 掃除機 CV-KV70M-W
  ¥20,449 楽天市場 (4/13執筆時)

 【2024年発売】CV-KV70L(W)

 2日立 掃除機 CV-KV70L W
  ¥17,980 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

 【2023年発売】CV-KV70K(W)

 3日立 掃除機 CV-KV70K-W
  ¥16,648 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

集塵方法:紙パック式
集塵容量: 1.3リットル
吸込仕事率: 600W
騒音値: 66〜約60dB
ヘッド:エアタービン式
本体重量:2.7kg
スティック重量:1.4kg
センサー:
本体サイズ: 351×236×202mm

 CV-KV70Lは、日立紙パック式の入門機です。

 旧機がありますが、性能は同じです。外観は、2025年機から再生プラスチックを利用した塗装レスの外観になっています。

 ただ、基本的には、値段で決めてOKです。

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 本体重量は、2.7kgです。

 日立は2020年から軽量化の方向で、紙パック掃除機の改良を加えました。

 時代に合わせたニーズと言えます。以前のモデルからの買い換えの方は、軽さを感じられるかと思います。

 スティックとヘッドを合わせた総重量は4.1kgです。

 最軽量ではないものの、2Fなどへの持ちはこびにおいては、ある程度融通が利きます。

 日立の機種は、「サッとハンドル」という持ちはこびやいハンドルも付属します。

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 掃除機のパワーは、吸込仕事率で600Wです。

 なお、「吸込仕事率」とは、掃除機本体の集塵力を示す値です。

 掃除機本体の「風量と真空度」から計算したもので、掃除機のパワーを示す数値と考えてください。

 目安として、この数値が300Wを超えれば「絨緞も可」、500Wを超えれば「じゅうたん対応」と言えます。

 日立は昔から「モーターの日立」として知られており、パワーは定評があります。

 この値は、掃除機のヘッド部分の性能が考慮されないため、この数値だけで、掃除機の優劣は決まりません。

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 紙パックの容量は、1.3Lです。

 家庭用としては、平均が1.5Lほどなので多少小さめです。ただ、実用性を大きく削ぐともいえません。

 数ヶ月は保つでしょう。

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 掃除機のヘッドは、エアタービン式です。

 中級機は、モーターを内蔵する「自走式」ですので、掃除機をかけているときのハンドルの軽さ(操作性)に欠けます

 ただ、パワーは十分にあるため、絨毯などのゴミの取り残しは少ないです。

 吸引力の持続性は、特段の工夫はありません

 静音性は、この機種は、最小運転音でも60デシベルで、静かとは言えないレベルです。

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 以上、CV-KV70シリーズの紹介でした。

 1万円以下の機種としては、よく売れているモデルです。ライバルは、後ほど紹介する三菱の機種ですが、それに比べると重さがややある点がネックでしょう。

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 【2010年発売】CV-VP5-W

 4・日立 掃除機 CV-VP5 W
  ¥14,960 楽天市場 (4/13執筆時)

集塵方法:紙パック式
集塵容量: 1.5リットル
吸込仕事率: 530W
騒音値: 65〜約57dB
ヘッド:エアタービン式
本体重量:3.3kg
スティック重量:1.2kg
センサー:  
本体サイズ: 長さ288×幅256×高さ214mm

 なお、在庫限りで売られているCV-VP5は、同じエアタービン式の廉価版です。

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 こちらは、軽量化の水準が数世代前の製品で、ヘッドも同社の旧方式になります。

 パワーも、上位機に比べて、弱めです。

 ただ、値段は安いですし、消耗品(紙パック)の継続性を含めて問題ないです。

 その点で言えば、自宅用というわけでなく、なにかしらの「備品」のような感じならば、選んで良いかもしれません。紙パック式なら、この水準でも「吸う」ので。


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 【2025年2月発売】CV-KP90M(N)

 5・日立 掃除機 CV-KP90M-N
  ¥30,120 楽天市場 (4/13執筆時)

 【2024年発売】CV-KP90L(N)

 6・日立 掃除機 CV-KP90L N
  ¥20,194 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

 【2023年発売】CV-KP90K(N)

 7・日立 掃除機 CV-KP90K N
  ¥19,750 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

集塵方法:紙パック式
集塵容量: 1.3リットル
吸込仕事率: 620W
騒音値:66〜約60dB
フィルター:
ヘッド:自走式
本体重量:2.7kg
スティック重量:1.7kg
センサー: 床面検知
本体サイズ: 351×236×202mm

 CV-KP90Jは、日立の紙パック式の中位機です。

 旧機がありますが、3世代とも仕様は同じです。下位機と同じく25年のみ本体外観(素材)が変わっている以外、変更はないです。

 値段で決めてOKです。

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 本体重量は、こちらも2.7kgとなっています。

 スティック・ヘッド部は1.7kgですから、総重量としては4.4kgです。

 自走式の格安機としては、それなりに「軽い」といえます。

 ただ、日立の場合、上位機はこの側面でさらに徹底しているため、見所としては「薄め」です。

 掃除機のパワーは、一方で、640Wです。

 下位機種より力強くなっています。パワーの点で懸念はないでしょう。

 紙パックの容量は、こちらも1.5Lです。家庭用として問題のないサイズです。

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 掃除機のヘッドは、自走式ヘッドです。

 「自走式ヘッド」とは、吸い込み口(ヘッド)にモーターがついて掃除機のことです。掃除機を前後にかけるときの滑りをよくしてくれます

 自走式ヘッドは、性能の良い掃除機に必ず搭載される機能です。搭載される機種は「高級機」に分類できます。快適に使いたい場合は必須機能です。

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 日立のヘッドは「ごみハンターヘッド」です。

 床の素材を検知して適切な強さで運転する機能が搭載されます。

 また、新型の「かるふきぶらし」が搭載され、拭き取りに類似する操作をすることで菌も一緒に吸い取れるという機能も搭載します。日立によれば菌の除去率は99%とのことです。

 吸引力の持続性は、特段の工夫はありません

 静音性は、この機種は、最小運転時でも60デシベルです。日立は上位機種に静音モデルもありますが、こちらはさほど期待できないでしょう。

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 センサーは、床面検知センサーが搭載です。

 そのほか、強・中・弱の切替のほか、自動運転用のEcoこれっきり運転ボタンを持ちます。

 凹凸や絨緞の毛の向き床質・操作力に応じて、消費電力をセーブする機能です。圧力(風圧)センサーを利用する昔からある仕組みです。

 ちなみに、日立は、強弱調整が3段階(強・中・弱)で、2段階の他社より細かいです。

 伝統的に「パワー自慢」な企業なので、この仕様にしています。手動運転したい場合、「切替が面倒」と感じることはあまりないので、良い仕様かと思います。

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 そのほか、本機は上図のような「パッとブラシ」が付属です。

 スティックを外した際に、ブラシをサッと出せるアイデアです。

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 以上、日立の掃除機の CV-KP90シリーズの紹介でした。

 自走式ヘッドを採用した上、吸い込み仕事率が640Wという強力パワーを持つ点が、この機種の「売り」です。

 ただ、この後紹介する上位機種に比べると、旧式構造のために、紙パックにゴミが溜まると吸引力が落ちてしまう構造である点は注意してください。

 「操作性の軽さ」も、より高度な工夫のある、日立の上位機「かるパック」シリーズのほうが高度です。


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 【2024年6月発売】CV-KP300M(N)

 8・日立 パワータイプ CV-KP300M-N
  ¥27,252 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

 (エディオン限定)CV-P270E3 N後継機

 9・日立 パワータイプ CV-P270E4 N
  ¥29,800 楽天市場 (4/13執筆時)

 【2023年発売】

 10・日立 パワータイプ CV-KP300L N
  ¥31,326 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

集塵方法:紙パック式
集塵容量: 1.3リットル
吸込仕事率: 630W
騒音値: 66〜約60dB
フィルター:ナノテクP衛生フィルタ
ヘッド:自走式
本体重量:2.9kg
スティック重量:1.5kg
センサー: 床面検知
本体サイズ: 351x236x202mm

 CV-KP300Mは、日立の紙パック式の上位機です。

 もともとは、「かるパック」というシリーズ名が付いていました。しかし、2019年からは「パワータイプ」とかわりました。

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 旧機種が残ります。

 スペック的には、旧機は仕事率が650Wで、騒音値が最大65dBなので、ごくわずか旧機のほうが良いです

 ただ、改悪ではなく、操作性の軽い新型ブラシ(2アングル形状)を採用したためだと思います。ヘッド自体は同じです。

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 一方、エディオン限定のCVP270E3Nは、外観デザインが少し変わるほか、ほうきブラシが「オマケ」でつきます。

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 結論的にいえば、今の値段差ならば、エディオン機を含めて、旧機を選んでOKです。

 新機種(24年機)は(改悪ではないにせよ)そこまでの改善ではないので、値段差が詰まっていなければ旧機を推します。

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 本体の重量は、2.9kgです。

 軽量化は最近のトレンドで、日立機も22年機から軽くなっています。

 非力なシニア世代をターゲットにしたものでしょう。

 実際、この機種は、自走式なので、置いた場合の操作性は良いです。

 スティックも1.5kgと平均的な重さですし、実際の操作はスイスイなので、下位機同様に「かるパック」とよんでも良いほどです。

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 掃除機のパワーは、650Wです。

 下位機種や、他社と比較した場合も、強力水準と言えます。

 毛の長いカーペットでも難なく吸い込めるパワーがあります。

 強さは強・中・弱の3段階から制御できますので、吸い付きすぎる問題もないでしょう。

 紙パックの容量は、1.5リットルです。

 この程度あると、一軒家でも安心して利用できるサイズです。

 この機種の本体がやや重いのは、下位機に対して吸塵容量が大きくなったからです。

 使用する紙パックは下位機と同じです。吸塵量は紙パック自体の大きさというより、収納部のサイズに由来するからと言えます。

 なお、純正紙パックについては、上位機を含めて全機種共通です。複数あるので、日立の機種の紹介が終わった段階で、まとめます。

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 掃除機のヘッドは、自走式です。その上でヘッドが小型です。

 この改良は2021年機からでした。以前の幅広の「かるふきぶらし」(左図)から、小型の「からまんブラシ(右図)への変更されています。

 名前もパワフル スマートヘッド lightとなりました

 変更は軽量化のためです。一度に広い面積を処理する「面掃除」より、小刻みにサッと動かせ、すき間にも入れやすい、小回りの効くヘッドの方が、ユーザーに好まれる時代と言うことに思えます。

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 機能性としては、本機もふき掃除を再現できる「かるふきぶらし」を搭載します。

 その上で「シンクロフラップ」の搭載が、もうひとつの「売り」です。

 掃除機を引きながら掃除する際も、シンクロフラップが開くことで、ゴミを後ろからしっかり吸うという「時短」にかかわる技術です。また、カーペットなどへの掃除機の吸い付きすぎも防いでくれます。

 そのほか、ブラシの編み方の改良で「毛絡みが少なく」もなっています。シンプルな改良ですが、近年のトレンドで、各社ともこうしたブラシの採用をはじめています。

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 なお、日立の下位機種もそうですが、同社の「ヘッドの利便性」は改めて強調に値します。

 日立機は、首の部分が90度曲がるような仕様になっており、部屋の隅のまで掃除機のヘッドを付けたまま掃除をすることが可能です。

 また、右図のように完全に180度水平にできる「ペタリンコ構造」で、すき間掃除が巧みです。この部分は意外と気にしませんが、他社(パナソニックなど)は完全に水平にできないため、日立の利点といえます。

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 加えて、すぐ取り出して使える「パッとブラシ」(左図)や、持ち手にあるトリガーを引きつつ、ヘッドを踏んで押し上げるだけでヘッドの伸縮ができる「サッとズームパイプ」など、使い勝手の工夫は、同社は研ぎ澄まされたものがあります。

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 センサーは、本機も床面検知センサーです。

 先述のように、風圧から床の種類や操作力を感知するセンサーで、自動で強弱を調整します。

 床に合わせてパワーブラシや掃除機の強弱を制御するので、消費電力は日立によれば75%節約できるとされます。

 このほか、本体のランプで、紙パックの交換時期を知らせる機能も、東芝同様にあります。

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 吸引力の持続性は、すでに在庫がない2021年機まで「パックチリ落とし機構」が搭載でした。

 2022年機以降は軽量化のため、その仕組みがないので、この部分については「売り」ではなくなりました。

 省エネ性は、配慮があります。

 掃除機のヘッドが床面から離れると自動的に停止する機構になっています。再度、利用する際に自動的に稼働し、電気代を節約する構造です。

 静音性は、60〜65デシベルという数字です。

 下位機種とほぼ同じで、格別うるさくもないが、特別静かではないモデルです。

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 排気フィルターは、 ナノテクプレミアム衛生フィルター搭載です。

 ゴミを逃さず綺麗な排気を確保できるようにしています。長期間パックを付けたままにする紙パック式の掃除機としては重要な機能だと思います。

 排気にも工夫があり、分散して上方に排気することで、チリが舞い上がらないような工夫がなされています。細かいところですが良い機構です。

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 そのほか、ヘッドにLED灯が付きます。

 白色LEDなので、同社上位機にみられるゴミを見えやすくする緑色LEDとは役割が違い、すき間用の補助照明といえます

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 以上、日立CV-KP300シリーズの紹介でした。

 同社の自慢である「吸込仕事率」を犠牲にせず、できる限りで軽量化をなしている製品と言えます。軽量化は高齢化社会では不可欠ですので、時代に合った改良と言えます。

 強力な吸引が可能なので、戸建てのメインの掃除機としても活躍してくれるでしょう。毛の長いじゅうたんはもちろん、畳の隙間に入り込んだ細かいゴミまでかき出してくれると思います。

 その上で、先述のように、シンクロフラップの工夫から、ヘッドの「ペタリンコ構造」まで、長年掃除機を出してきた企業らしい、使い勝手に関する「細かい配慮」も引き続き評価できます。

 一方、このシリーズは静音性能がイマイチですが。とはいえ、夜中に掃除するわけでもなければ、マイナス要因にはならないと思います。


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 【2024年6月発売】CV-KP900M(N)

 11・日立 かるパック CV-KP900M-N
  ¥30,789 楽天市場 (4/13執筆時)

 【2023年6月発売】

 12・日立 かるパック CV-KP900L-N
  ¥37,800 楽天市場 (4/13執筆時)

 【2022年発売】CV-KP900J-N後継機

 13・日立 かるパック CV-KP900K-N
  ¥39,800 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

集塵方法:紙パック式
集塵容量: 1.3リットル
吸込仕事率: 330W
騒音値: 59〜約51dB
フィルター:ナノテク高捕じんP衛生フィルタ
ヘッド:自走式
本体重量:2.3kg
スティック重量:1.3kg
センサー: 床面検知
本体サイズ: 339×207×203mm

  CV-KP900Mは、日立の 「かるパック」シリーズの上位機です。

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 新旧両機種あります。

 本機も、新機種より23年機の方が仕事率と静音性がごくわずかに良いです。 ただ、下位機と同じでブラシのポジティブな改良の結果といえそうです。

 ただ、今の値段差ならば、旧機でしょう。

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 本体の重量は、2.3kgです。

 こちらは、紙パック式としては「最軽量クラス」です。

 シニア世代など非力な方のため、重さに配慮するのが近年「トレンド」となっており、この機種もこの側面で高い配慮のある機種です。

 とくに新モデルは、ホース・ヘッド部分(スティック)の軽量化も突き詰めたので、総重量は3.6kgと、全体の軽量性に置いても「日立史上最高」となっています。

 なお、他社もそうですが、300Wクラスの機種は、ホースが(サイクロン並みの)小径になるため、収納性も良くなります。

 紙パックの容量は、そのかわり、1.3Lと多少小さめです。

 重さと両立はできない部分ですので、ここは妥協するべき部分です。

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 掃除機のパワーも、370Wです。

 数値として見ると、軽量化のため下位機種よりパワーは低めです。

 ただ、軽量化のため高性能小型ファンモーターを専用開発するなど、こだわりがある機種です。

 実際、カーペットでもこの水準で問題ないですし、軽量機だけで比べれば、他社よりパワーがあります。

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 掃除機のヘッドは、下位機と同じで軽量の「パワフルスマートヘッド light」です。

 シンクロフラップを含めて、機能性は変わりません。

 ただ、緑色LEDの「ごみくっきりライト」になります。

 フローリングなどのハードフロアに限られますが、緑色だとゴミ残りが見えやすい特性があります。

 センサーは、床の種類を感知するセンサーが搭載です。

 下位機と仕様は同じです。強・中・弱の3段階で、自動で運転強度が切り替わります。

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 吸引力の持続性は、一方、パワー長持ち流路という工夫があります。

 昔の「ちりおとし機構」は省略なのですが、風経路の工夫は残るので、パックが詰まってきても「良く吸う」といえます。

 ちりおとしも、もともと紙パックは小さめのため、不要と判断したのかもしれません。

 静音性も、特別に高める工夫がなされるため、騒音値は51-57デシベルとかなり優秀です。

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 排気フィルターも、集塵フィルターとアレルオフフィルターをダブルで搭載されます。

 これらの点で、清潔性の点も下位機種より優れています

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 付属品は、先ほどみた機種と同じく収納式のパッとブラシ(左図)が付属します。

 ほかに、スキマブラシ(中図)とほうきブラシ(中図)が付属です。

 そのほか、ゴミが満量でも紙パックが出しやすい「紙パックするりん構造」も本機のみ装備となりますう。

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 以上、日立の紙パック式掃除機CV-KP900シリーズの紹介でした。

 小型軽量で、静音性も高い機種ということで、お年寄りやマンション暮らしの方用の2台目の機種として向いている機種です。

ーーー

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 【抗菌消臭・20倍高捕じん】

 ナノテク高補じんプレミアム GP-2000F 3枚
  ¥1,764 Amazon.co.jp (4/13執筆時)
 

 【抗菌消臭・10倍高捕じん】

 ナノテクプレミアム GP-130FS 5枚
  ¥1,355 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

 【抗菌防臭】

 クリーンパックフィルター GP-75F 5枚
  ¥722 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

 なお、日立の交換用紙パックは、全機種共通で、以上の展開です。

 GP-2000Fは、3種×3層のフィルターで集塵力も20倍とされます。

 ただし、1袋で3枚なので、値段が高めです。

 GP-130FSは、10倍ですが、やはり3種×3層の高補じんタイプです。

 GP-75F は、通常の集塵です。

 ただ、3層フィルタではあるので他社の普及機よりは贅沢です。

 日立の場合、安い普及品でも(素材は異なりますが)抗菌・防臭があるのは見どころです。。

 なお、掃除機には上位機はGP-2000Fが、下位機がGP-130FSが1枚だけ添付です。

 価格からすれば、中級品のGP-130FSあたりで使っていくのがおすすめです。

1-3・パナソニックの紙パック式の比較

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 続いて、パナソニックの紙パック式掃除機を比較します。

 同社は、「お年寄りより向け」の紙パック式掃除機を新しく開発するなど、再び、この分野に力を入れつつあるメーカーです。


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 【2025年2月発売】

 14・Panasonic MC-PJ24G-C
  ¥22,338 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

 (エディオン限定)

 15・Panasonic MC-PJ24GE5-C
  ¥29,800 楽天市場 (4/13執筆時)

 【2024年発売】

 16・Panasonic MC-PJ23G-C
  ¥21,900 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

集塵方法:紙パック式
集塵容量: 1.3リットル
吸込仕事率: 600W
騒音値:65〜約60dB
フィルター:アレル物質抑制フィルタ
ヘッド:自走式
本体重量:2.7kg
スティック重量:1.6kg
センサー:
本体サイズ: 243×348×198mm

 MC-PK23Gは、パナソニックの紙パック式の中級モデルです。

 202504131232.jpg  

 なお、本機も旧機種がありますが、基本性能は同じです。

 エディオン型番は、通常機では「弱運転」のボタンが「マナー」ボタンになります。

 ようするに、エディオン型は、弱運転(60W)より、さらに弱めの50Wにパワーを落とすことで、吸いつきを弱めています。ただし、示される静音性(60dB)は同じなので、意味のある改良なのかは、やや微妙です。

 なお、パナソニックは、エディオン型だけ「フローリング向け機能」と付記しています。

 一方、エディオン型のみ、フィルターが活性炭防臭フィルターになるため、その部分で多少良いとは言えます。あとは、微妙に外観色がかわる程度です。

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 結論的にいえば、基本的に値段で決めてOKでしょう。

 値段差がない場合で、使い方において、上に書いた運転上の仕様に問題を感じない方は、エディオン型番でも良いかと思います。

 掃除機のパワーは、600Wです。

 小型機としては、最も仕事率がかなり高く、吸引力の点では、問題を感じることは少ないでしょう。

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 本体の重量は、十分に軽量と言える、2.7kgです。

 ただし、ホース・ヘッド込みの総重量は、4.3kgです。

 したがって、紙パック1.3Lクラスの小型機ですが、ホースなどの軽量化を突き詰めていないです。

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 むしろ、足で外せる「親子のノズル」を搭載し「すき間対応力」を高めるなど、利便性を重視します。

 三菱同様に「壁際集じん」も得意な構造ですから、「最近の掃除機のトレンド」はおさえています。

 その点で言えば、「小型ながら、重いけど、パワーがある」という、わりと特殊な機種です。

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 紙パックの容量は、1.3リットルと小さな機種です。

 この点で、どちらかと言えば2DKまでのマンションに向いた機種と言えます。

 使う紙パックについては、後ほど紹介します。

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 掃除機のヘッドは、自走式パワーノズルです。

 同社は、Y字型ブラシが特徴的で、しっかりゴミをかき出します。

 ブラシ配置的に、隅の対応もわりと良さそうです。

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 巻き上がったゴミを吸引する「エアダストキャッチャー」の工夫は独自です。

 同社は「床上30cmのホコリの吸塵」という部分にメーカーとしてこだわりがあります。

 実際、キャニスター式は後方から強めの排気でゴミをまわせてしまう部分があります。排気分散で防ぐ機種もあるのですが、この方式も、工夫としては「あり」です。

 一方、日立の「カルふきブラシ」のように、フローリングの拭き掃除効果があるノズルです。

 しかし、ヘッドを90度曲げられない点や、吸引力の面でなど、構造面では及ばない部分もあります。

 吸引力の持続性は、課題です。

 空気経路が詰まりにくいバスケット構造は持つものの、「紙パック長持ち機構」のようなものは未搭載です。

 静音性は、最小60デシベルです。

 強運転では65デシベルですが、キャニスター式としては平均的な数字でしょう。

 一方、床面からノズルが離れると自動的に運転を停止する「アイドリングオフ機能」が省エネ機能として付属します。

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 以上、パナソニックMC-PK23Gの紹介でした。

 2万円前後の自走式機種として他機種と比べると、やや機能面で競争力が無い機種だと思います。

 小型機としてパワーがあるのが特長ですが、集塵容量が1.3リットルとかなり少ないわりに、総重量があります。

 その点から、パナソニックの機種から選ぶ場合は、上位機種のほうがオススメです。

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 なお、本機には、3種類の下位機種があります。

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 【2025年2月発売】

 17・Panasonic MC-PJ24A-A
  ¥17,050 楽天市場 (4/13執筆時)

 【2024年発売】

 17・Panasonic MC-PJ23A-H
  ¥18,000 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

吸込仕事率: 560W
本体重量:2.7kg
スティック重量:1.3kg
本体サイズ: 242×348×194mm

 【2025年2月発売】

 18・Panasonic MC-PJL24A-G
  ¥18,480 楽天市場 (4/13執筆時)

 【2024年発売】

 18・Panasonic MC-PJL23A-C
  ¥15,700 楽天市場 (4/13執筆時)

吸込仕事率: 520W
本体重量:2.9kg
スティック重量:1.3kg
本体サイズ: 243×348×194mm

集塵方法:紙パック式
集塵容量: 1.3リットル
騒音値:65〜約60dB
フィルター:アレル物質抑制フィルタ
ヘッド:エアタービン式
センサー:

 第1に、MC-PJ25Aです。

 ヘッドが自走式ではないエアロノズルです。

 そのほか、「親子のノズル」や「ふき掃除」、「アイドリングオフ機能」などの諸機能も省略です。

 その分「安い」のですが、他社機では(型落ちならば)この値段で自走式も選べる点をふまえても、あまりオススメしません。

  MC-PJL25Aなどは、旧型をベースにした廉価版です。

 仕事率と本体重量の部分で、スペックが負けるといえます。

--

 結論的にいえば、どの機種も、性能面からはあまりおすすめできません。

ーーー

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 【2016年発売開始】

 18・Panasonic 掃除機 MC-PB6A
  ¥11,700 楽天市場 (4/13執筆時)

集塵方法:紙パック式
集塵容量: 1.3リットル
吸込仕事率: 470W
騒音値:68〜約60dB
フィルター:----
ヘッド:エアタービン式
本体重量:3.0kg
スティック重量:1.3kg
センサー:
本体サイズ:幅243×奥行348×高さ196mm

 第2に、MC-PBH6A-AHです。

 2020年まで長きにわたって販売されてきた、同社の入門機です。

 ただ、すでに販売終了です。機能的にも陳腐化してきているので、家庭で毎日使う用途では、やはり選択肢にはなりません。


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 【2025年2月発売】

 19・Panasonic MC-PJ240G-W
  ¥32,373 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

 【2024年発売】

 19・Panasonic MC-PJ230G-W
  ¥26,900 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

 【2023年8月発売】

 19・Panasonic MC-PJ220G-W
  ¥39,980 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

集塵方法:紙パック式
集塵容量: 1.4リットル
吸込仕事率: 570W
騒音値:62〜約56db
フィルター:アレル物質抑制フィルタ
ヘッド:自走式
本体重量:2.8kg
スティック重量:1.6kg
センサー:ゴミ量センサー
本体サイズ: 幅242x奥行348x高さ194mm

 MC-PJ230Gは、パナソニックの中級グレードの電気掃除機です。

 新旧両機種ありますが、性能は同じです。微妙に本体色が変わる程度です。

 ネットでは旧機の在庫があったので、安いようならば、そちらでOKです。

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 本体の重量は、2.8kgです。

 軽量スリム延長管と内径38mmの径小ホースの採用による軽量化がみられ、「そこそこ軽量」といった感じです。3kgを切ると軽量性を感じられやすいのは確かです。

 ただ、ホース・ヘッド込みの重量は、4.4kgです。

 日立の「かるパック」ほど軽量化は突き詰めていないので、2Fがある自宅は不利でしょう。

 紙パックの容量は、1.4リットルです。

 「そこそこ多め」といった感じです。一軒家でも問題ないでしょう。

 掃除機のパワーは、吸込仕事率が540Wです。

 標準をクリアした程度のパワーです。ただ、絨毯も問題なくいけます。

--

 結論的にいえば、日立の軽量な上位機(かるパック)に比べると、ホースの小径化などの吸込仕事率(パワー)を犠牲にせず、重さと集塵容量のバランスを重視した機種と言えます。

 2階や階段など、掃除機の持ちはこびがない環境ならば、掃除力はこちらの方が高そうです。絨緞の多い平屋・マンションならば、こちらもよい選択肢となります。

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 掃除機のヘッドは、自走式ヘッドを搭載する製品です。

 同社独特の「V字型ブラシ」を採用します。その上で、マイナスイオン発生プレートを付けており、静電気で張り付いた菌を剥がすという機能性も付与されます。

 吸引力の持続性は、他社に比べて、あまり工夫がない機種です。

 軽量化・小型化を優先したためでしょう。

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 センサーは、ゴミ量センサーを搭載です。

 パナソニックは「クリーンセンサー(旧名:ハウスダスト発見センサー)と呼びます。

 パナソニックの掃除機の売りです。

 このセンサーは「ノズルのほこりの吸入量」を測るセンサーで、みえないゴミや花粉が掃除している箇所に残っていないかどうかを手元のランプで知ることができる機能です。

 赤外線センサーの1つで、発光部と受光部の間のゴミ量を

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 ゴミ量センサーは、感度の違いで、把握できるダストの細かさがでがあります。

 パナソニックの場合、高感度(20㎛)であり、目に見えない微細な花粉やダニのフンなども検知できる性能です。同社の空気清浄機(0.5μm)ほどの精度ではないですが、掃除機としては、高度です。ロメートル以上の目に見えない微細な花粉やダニのフンなども検知できる性能です。

 これは他社の紙パック式では付属しませんので、アレルギー対策やペットを飼っているご家庭などに、この機種が向くでしょう。

gy7ghkozf-97.png  

 排気フィルターは、アレル物質抑制フィルターが搭載されています。

 また、パナソニック独自の便利機能として、紙パックを捨てる際に、手をゴミパックに触れなくても良い構造になっているという点があります。ゴミ捨ての時に、ゴミに手を触れなくて良いのは嬉しいです。

 静音性は、小型モデルとしては最小値で55デシベルと、標準よりも音が静かといえるモデルです。

 小型機種としては優秀です。 

 エコ性能も、この機種も、掃除機を持ち上げたときに自動停止するアイドリングストップ機能が付属します。

 また、ハウスダスト発見センサーと連動して、ゴミの量によって掃除機のパワーを自動調節する機能も付属します。


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 その他、利便性の面では、下位機種にもみられた足でノズルが外せる構造アイドリングオフ機能に加えて、隙間掃除に便利なLEDライトの搭載が目新しいです。

 収納面でも、ホースを本体に引っかけて直立させられる構造は便利そうです。

---

 以上、パナソニックのMC-PJ220Gの紹介でした。

 軽量性と集塵容量のバランスが取れている点で「一軒家でも対応できる軽量機」と言えそうです。

 魅力は「ハウスダストセンサー」の搭載です。ペットなどのアレルゲン対策として掃除をする場合は、この点で有利です。

 抗菌性も重視していますし、隅までゴミがとりやすい新形状の自走式ヘッドなどもこの点で有利に働くと思います。アレルギー対策として考えるならば有力な選択肢でしょう。


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 【2024年8月発売】

 20・パナソニック MC-JP870K-W
 20・パナソニック MC-JP870K-H
  ¥37,800 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

 【2023年発売】

 21・パナソニック MC-JP860K-W
 21・パナソニック MC-JP860K-H
  ¥43,800 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

集塵方法:紙パック式
集塵容量: 1.2リットル
吸込仕事率: 300W
騒音値:62〜約59dB
ヘッド:自走式
本体重量:2kg
スティック重量:1.5kg
センサー:ゴミ量センサー
本体サイズ: 195×383×191mm

 MC-JP800シリーズは、パナソニックの最上位機です。同社のJコンセプトシリーズの一角です。

 なお、旧機種がのこりますが、色構成以外は同じです。値段で決めてOKです。

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 Jコンセプトシリーズは、「ガラパゴス(日本市場専用)」に開発された掃除機です。

 ガラパゴス化はマイナスの意味で使われることが多いですが、パナソニックは、日本市場で成功した技術を世界にも売っていく、という逆転の発想を取っています。

 腰痛の方にも持ちやすい、ロングハンドルほか、面白い工夫もあります。

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 2020年機は ハンドル(持ち手)部分に無機抗菌剤を練り込んだ抗菌仕様が省略です。

 各社とも、この時期は白物家電に抗菌加工をくわえる例が多かったと言えます。

 あとは本体の外観の模様が少し異なる程度です。基本的に、年度にかかわらず、値段で決めてOKでしょう。

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 本体の重量は、2kgです。

 今回紹介する掃除機では、本体部分は、最軽量です。

 また、元々お年寄り向けに開発された商品ですので、持ちはこびがしやすいという点で定評があります。ホース・ヘッド込みでも、3.5kgです。

 重さの点では、日立などと同じく、スティック部分やホースの軽量化も施され、持ちはこびの容易さでは、三菱に並びます

 紙パックの容量は、1.2リットルです。

 他社製品の場合と同じく、軽量モデルは、ゴミ捨ての頻度の面では妥協が必要です。

 なお、容量が少ないですが、使う、紙パック自体はパナソニック製品は共通です。

 後ほど紹介します。

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 掃除機のパワーはは、吸込仕事率が300Wです。

 軽量化を優先したためです。もちろん、毛の長いカーペットなどの掃除もできる機種ですが、パワフルとはいえません

 ただ、この仕事率としては、かなり細いホースを使うなど、取り回しやすさには高い配慮があります。このあたりはバーターです。


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 掃除機のヘッドは、自走式(パワーノズル)です。

 また、ヘッドは、2020年新開発の「からまないブラシ」です。

 中心部でローラーを2つに分けて、配置も円錐型にしてあります。これにより、髪の毛やペットの毛が劇的に絡みにくくなっています。

 キャニスター式掃除機は、完成された家電であまり進化がないですが「毛がらみ」という誰もが不快になる部分にメスを入れたことは、高く評価でき、進化と言えます。

 新機構の搭載により、重さは200gほど増えたのですが、もともと軽いですし、問題ないでしょう。

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 機能性の部分では、従来機と同じで、フローリングの「ふき掃除」を再現できる機能が搭載されます。

 そのほか、ヘッド部分にはライトが搭載です。

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 センサーは、本機もゴミ量センサーです。

 ハウスダスト発見センサーという機能名です。

 ペットなどがいるご家庭でも安心です。衛生的にも嬉しいです。

 吸引力の持続性は、反面、あまり工夫がない機種です。

 軽量化を最優先したためでしょう。

 紙パックが1.2Lという小型であることをふまえても、どちらかと言えば、一軒家などの2台目の掃除機として買われるのが良い機種かなと思います。

 排気フィルターは、この機種もアレル物質抑制フィルターが搭載であり、問題ありません。

 静音性は、一方で、最小59dBです。

 悪くはないですが、従来よりややうるさいです。日立の軽量機(51dB)とは差があります。

 これは、新型ヘッド採用のためと思われ、利便性を優先したのだと思います。

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 そのほか、掃除機の収納も、アタッチメントを使って縦置きできるような仕様です。

---

 以上、Jコンセプトシリーズの掃除機でした。

 小型・軽量性の面でとても優れており、家庭用の2台目として向いている機種だと思います。絨毯にも対応できます。

 一方、使い勝手の部分で注目するべきは、「からまないブラシ」と「ロングハンドル」の採用です。

 前者は、今までの掃除機が見落としていた部分にメスを入れた点が評価できます。

 後者も、掃除機をかける際に、あまり腰を曲げる必要がなくなり「よりお年寄りに優しい」仕様と言えます。腰痛症を患っている方には、おすすめできる変化でしょう。

 ただ、紙パックは小さいので、大きなご自宅の場合は、家庭用の「優れた2台目」としておすすめできる機種です。

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 【M型・Vタイプ】

 【銀抗菌・消臭・99.9%捕塵】

 逃がさんパック 3枚 AMC-HC12
  ¥1,330 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

 【銀抗菌・消臭・高捕じん】

 逃がさんパック 5枚 AMC-NC6
  ¥1,395 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

 【抗菌加工なし】

 逃がさんパック 5枚 AMC-S5
  ¥938 Amazon.co.jp (4/13執筆時)

 なお、パナソニックの場合も、現行機の純正紙パックは共通です。 

 付属するのはどの機種も1枚のみなので、すぐに買うことになるでしょう。

 同社の場合も、いくつかグレードがあります。

 立体3層フィルタ採用で99.9%表記の高捕塵値婦の上級品が初期添付です。相当こだわらないならば、中級品で良いかと思います。こちらも「高捕じん」ではありますから。

 なお、下位グレードは「抗菌加工なし」です。抗菌が苦手な方向きとされます。

次回の予告!
紙パック式掃除機のおすすめ結論的にこの機種!

 というわけで、今回の記事では紙パック式の掃除機の比較の1回目記事でした。

 しかし、記事は、まだまだ「続き」ます。

 201807131231.jpg 

2・紙パック式掃除機の比較 (2)
 2-1:東芝
 2-2:三菱電機
 2-3:アイリス・山善 ほか
 2-4:おすすめ機種の提案【結論】

 続く2回目記事こちら】では、東芝・三菱ほかの紙パック式掃除機を紹介します。

 これらも良い掃除機なので、引き続きご覧ください。

掃除機の軽さ  ★★★★★
操作性の良さ  ★★★★★
静音性     ★★★★★
集塵力の強さ  ★★★★★
センサー性能  ★★★★★
吸引力の持続性 ★★★★★
総合評価    ★★★★★

 その上で、ここまで紹介した全機種から、目的別・サイズ別・予算別に、最もおすすめな機種を提案していきたいと思います。

 2回目記事は→こちら  

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posted by Atlas at 15:19 | 掃除機・掃除用品

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