1回目記事からの続きです→こちら
2-1・キヤノンのカラーレーザー(続き)
2回目記事のトップバッターは、キヤノンです。
1回目の最後で紹介できなかった同社の上級のカラーレーザープリンタと複合機をみていきます。
1・A4カラーレーザープリンタの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:NEC
1-3:ブラザー
1-4:キヤノン
2・A4カラーレーザープリンタの比較 (2)
2-1:キヤノン (続き)
2-2:沖電気
2-3:京セラ
3・A4カラーレーザープリンタの比較 (3)
3-1:リコー
3-2:富士フイルム
3-3:HP
4・A4カラーレーザープリンタの比較 (4)
4-1:最終的なおすすめの提案【結論】
今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で説明した「選び方の基本」に基づきながら、解説します。
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なお、以下の記事では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【2022年発売】(旧機種もあり)
Windows 7〜11 MacOS 10.9〜15
【プリンタ】
12・CANON Satera LBP671C
¥71,550 楽天市場 (5/17執筆時)
【プリンタ・LIPS LX対応】
13・CANON Satera LBP672C
¥94,263 楽天市場 (5/17執筆時)
【プリンタ・LIPS LX対応・カラー液晶】
14・CANON Satera LBP674C
¥106,947 楽天市場 (5/17執筆時)
耐久性:非開示
モノクロ印刷速度:33枚/分
カラー 印刷速度:33枚/分
給紙トレイ:250枚
両面印刷:搭載
内蔵メモリー:1GB
接続:USB 有線LAN Wi-Fi
スキャナ:
ADF:
FAX:
保証:6ヶ月(訪問修理)
寸法:幅437x奥行313x高さ469 mm
LBP671C ・LBP672Cなどは、キャノンのカラーレーザープリンタの上位機種です。
3機種ありますが、いずれも(複合機ではない)カラーレーザープリンタです。
また、同型の旧機種が残りますが、それは次にみていくつもりです。
本体のサイズは、幅425x奥行424x高さ300 mmです。
(写真はわずかに大きめな旧型同型のもの)。
大型ですが、高さはそれなりに加減があるので、置き場所はあるでしょう。
LBP674C に限っては、写真のような5インチのタッチパネル液晶とNFCが付属しますので、高さは344mmです。
印刷速度は、カラー・モノクロ毎分33枚です。
従来あまりキヤノンはさほど速くないイメージでしたが、今回改善がありました。
ファーストプリントも7.1秒です。こちらはもともと同社の「自慢」でした。
印字品質は、下位機種と同等のオイルトナーです。
「写真が得意」と言えます。
印刷解像度は、600dpiです。
速度を落とし、ソフト的な処理を加える場合、9600dpi「相当」の高解像度印刷にも対応します。
メモリーは、1GBです。
増設を考えなくて良いほどの量です。
その上で「上位機」については、LIPS LX対応です。
キヤノンの業務用機に搭載される記憶言語で、プリンタとPC双方に、印字情報を処理させ、大容量ファイルの印刷速度を向上させる技術です。オフィス向けです。
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〈トナーカートリッジ069H〉
【純正黒トナー】
CRG-069HBLK (7600枚)
¥21,030 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
【純正カラートナー】(3色必要)
CRG-069HCYN (5500枚)
¥21,180 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
【互換トナー】(4色セット)
CRG-069HCYN (5500枚×4)
¥30,580 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
純正トナー印刷費(100枚)
黒印刷 ¥268
カラー ¥1,434
互換トナー印刷費(100枚)
黒印刷 ¥101
カラー ¥518
初期付属トナー
1100枚/1200枚分
印刷コストは、Amazonの実売価格をふまえると、100枚あたりの印刷費は上表の通りです。
本機は、一体型なのでトナー価格のみの値です。
純正品は、上でみた同社の下位機とさほど変わりません。
大容量トナーですが、トナー部分のお得感はないです。
互換品は、OEMチップ(Canonチップ)搭載で、残量確認ができる製品がでています。
おすすめはしませんが、安めです。
初期付属トナーは、黒1200枚、カラー1100枚分です。
多くないため、この点では「最初に買うトナー代が本体価格に転嫁」されている面もあります。5万円を超える機種としては残念でしょう。
キヤノン 640枚 1段カセットユニット PF-K1
¥29,349 楽天市場 (5/17執筆時)
トレイは、250枚まで給紙対応できる標準仕様です。
ただし、上記のような、オプションの増設トレイも用意されます。1段のみ増設でき、最大で640枚の給紙容量です。
ネットワークは、USBのほか、無線・有線LANを装備します。
有線LANはギガビット対応です。機能面は下位機種で説明したので、そちらをご覧ください。
本体の耐久枚数は、本機も非開示です。
先述のように、ドラムが一体型で、メンテナンスキットがない製品は、そこまでの月利用枚数は想定していません。
(だいたいですが)月に1000枚弱の印刷で、だいたい5年寿命が目安と考えてください。
保証は、別途有償保守契約をしない場合は6ヶ月です。
キヤノンは2022年頃からの新機種(訪問修理が必要な大型)の保証期間を短くしたようです。少し注意点です。
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以上、キヤノンのLBP661C などの紹介でした。
トナーのコストは、純正を使う限りはライバルのブラザーに比べると、現状で少し高めです。
筐体デザインは格好良く、この印刷速度がだせる機種としては小型なのが良い部分です。一方、耐久性が非開示な部分と増設段数が少ない部分でオフィスのメイン機にはならない機種です。
ただ、窓口業務の印刷用、あるいは、大学の研究室の個人用などには、サイズ面で良いでしょう。
とくに、カラー写真の発色と大容量データ処理は、キヤノンは長けますので、写真印刷を主要もするならば、こちらの機種か、または、後ほど紹介するOKIのプリンタが候補となります。
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【2022年発売】
Windows 7〜11 MacOS 10.9〜15
【複合機・FAXなし】
15・CANON Satera MF751Cdw
¥76,227 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
【複合機・FAXあり】
16・CANON Satera MF753Cdw
¥80,657 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
【複合機・FAXあり LIPS LX対応】
17・CANON Satera MF755Cdw
¥99,173 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
耐久性:非開示
モノクロ印刷速度:33枚/分
カラー 印刷速度:33枚/分
給紙トレイ:250枚
両面印刷:搭載
内蔵メモリー:1GB
接続:USB 有線LAN Wi-Fi
スキャナ: 600dpi
ADF:両面
FAX:(付属)
保証:6ヶ月(訪問修理)
寸法:幅425x高さ460x奥行430mm
こちらの機種にも、プリンター機能に、スキャナ・コピー機能を加えたレーザー複合機が準備されます。
本体の大きさは、幅451x高さ460x奥行469mmです(写真はわずかに大きめな旧型同型のもの)。
机の上に置けないこともないですが、基本的には専用スペースが必要です。
スキャナは、本機も解像度は600dpiです。
本機の場合も、スキャンデータのクラウド連携(自動転送)は非対応です。
ADFは、いずれも両面対応のADF(原稿自動送り装置)を装備します。
キヤノンの下位機種と解像度などの水準は同じです。
先述のように、両面取り込みで、モノクロ52面、カラー94面です。ADFによる取り込み、あるいは、コピーは速いです。
ファックスは、上位機のみに付属です。
こちらも、スーパーG3高速通信と、PCでの送受信(閲覧・起稿)が可能です。
先ほども紹介した、PCの介在なしに、Eメールや供給フォルダにデータを送れるSEND Lite機能も付属し、この点ではブラザーに優位します。
使用するトナーや印刷速度などについては、上で紹介した「単機能プリンター」と同じです。
大容量データのやり取りに有利なLIPS LXは、複合機の場合、最上位機のみ搭載です。
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結論的にいえば、既に見た同社の下位機(複合機)とは価格差が大きいです。
キヤノンの下位シリーズの複合機との違いは、主に印刷速度の部分だけですので、この部分に妥協できるならば、下位機種でも良いと思います。
【2019年発売】(旧機種)
Windows 7〜11 Mac 10.9〜14
【プリンタ】
18・CANON Satera LBP661C
¥103,180 楽天市場 (5/17執筆時)
【プリンタ・LIPS LX対応】
19・CANON Satera LBP662C
¥96,800 楽天市場 (5/17執筆時)
【プリンタ・LIPS LX対応・カラー液晶】
20・CANON Satera LBP664C
¥54,800 楽天市場 (5/17執筆時)
耐久性:非開示
モノクロ印刷速度:27枚/分
カラー 印刷速度:27枚/分
給紙トレイ:250枚
両面印刷:搭載
内蔵メモリー:1GB
接続:USB 有線LAN Wi-Fi
スキャナ:
ADF:
FAX:
保証:1年(訪問修理)
寸法:幅437x高さ313x奥行469 mm
LBP661C とLBP662Cは、キャノンのカラーレーザープリンタの上位機種です。
1つ上で見た製品(LBP671C ・LBP672C)の1世代前の旧機になります。
3機種ありますが、いずれも(複合機ではない)カラーレーザープリンタです。こちらも、「上位機」については、LIPS LX対応です。
本体のサイズは、幅437x高さ313x奥行469 mmです。
後継機より多少ですが大きくなります。
こちらも、LBP664C に限っては、写真のような5インチのタッチパネル液晶とNFCが付属します。
印刷速度は、カラー・モノクロ毎分27枚です。
新機種との違いで、毎分5枚程度遅く数字は控えめ」です。
印字品質は、解像度を含めて、新機種と同じです。
メモリーも同じく、1GBです。
増設を考えなくて良いほどの量です。
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【純正黒トナー】
CRG-055HBLK (7600枚)
¥19,760 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
【純正カラートナー】(3色必要)
CRG-055HCYN (5900枚)
¥20,480 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
【互換トナー】
CRG-055H (4本組)
¥8,860 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
純正トナー印刷費(100枚)
黒印刷 ¥260
カラー ¥1,301
互換トナー印刷費(100枚)
黒印刷 ¥29
カラー ¥207
初期付属トナー
1200枚
印刷コストは、Amazonの実売価格をふまえると、100枚あたりの印刷費は上表の通りです。
本機もドラム一体型ですので、トナー価格です。
発売から時間が経っているからという部分もありますが、新機種より少し良いです。
こちらもOEMチップ(Canonチップ)を搭載した互換トナーがでています。
価格は十分安いですが、信頼性の部分は(もちろん)自己責任です。
初期付属トナーは、1200枚分です。
キヤノン 640枚 1段カセットユニット AF1
¥30,173 楽天市場 (5/17執筆時)
トレイは、250枚まで給紙対応できる標準仕様です。
ただし、上記のような、オプションの増設トレイも用意されます。1段のみ増設でき、最大で640枚の給紙容量です。なお、ユニットは新機種と異なります。
ネットワークは、USBのほか、無線・有線LANを装備します。
有線LANはギガビット対応です。機能面は下位機種で説明したので、そちらをご覧ください。
本体の耐久枚数は、本機も非開示です。
保証は、1年です。
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以上、キヤノンのLBP661C などの紹介でした。
新機種より多少ですが本体が大きいほか、速度がすこし遅めになります。
それ以外はあまり違いがないので、現状の本体価格の差で言えば、こちらを選ぶ方が費用対効果は高いです。
【2024年発売】LBP722ci後継機
Windows 10〜11 Mac 10.14〜15
【プリンタ・LIPS V対応】
21・CANON Satera LBP732ci
¥138,501 楽天市場 (5/17執筆時)
耐久性:非開示
モノクロ印刷速度:38枚/分
カラー 印刷速度:38枚/分
給紙トレイ:640枚
両面印刷:搭載
内蔵メモリー:2GB
接続:USB 有線LAN Wi-Fi
スキャナ:
ADF:
FAX:
保証:6ヶ月(訪問修理)
寸法:幅458x奥行464x高さ388mm
LBP722ciは、キャノンのA4カラーレーザープリンタの現在の最上位機です。
本体のサイズは、幅458x奥行464x高さ388mmです。
設置面積がかなり必要な製品で完全にオフィス用です。
高さはさほどでもないですが、これは、増設ユニットを多段付けられる関係もあるでしょう。
なお、本機については、カラータッチパネルは装備しません。
印刷速度は、A4で、カラー・モノクロ毎分38枚です。
A4カラーレーザーに限れば「最速クラス」といって良いでしょう。
印字品質は、下位機種と同等のオイルトナーです。
したがって、「写真印刷が得意」です。
印刷解像度は、600dpiです。
9600dpi「相当」の高解像度印刷にも対応するなど、この部分は下位機種と同じです。
メモリーは、2GBとさらに充実します。
また、ドライバーは、LIPS Vです。
先述のLIPS LXと、旧来のLIPSIVとの互換性を持たせたバージョンと言えます。
ポストスクリプト互換機であることが前提となるので、同社の上位機のみこの規格です。
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【純正大容量黒トナー】
CRG-064HBLK (13,400枚)
¥32,900 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
【純正大容量カラートナー】(3色必要)
CRG-064HCYN (10,400枚)
¥27,000 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
【再生大容量黒トナー】)
CRG-064HBLK (13,400枚)
¥16,022 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
【再生大容量カラートナー】(4色セット)
CRG-064HCYN (14,400枚+黒)
¥59,800 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
純正トナー印刷費(100枚)
黒印刷 ¥244
カラー ¥1,062
再生トナー印刷費(100枚)
黒印刷 ¥112
カラー ¥543
初期付属トナー
3200枚/6000枚
印刷コストは、Amazonの実売価格から言えば、以上のようになります。
本機も、ドラムは一体型なのでトナー価格です。
純正トナーは、とくに、カラーは、今回紹介する他社機全機と比べても最安水準と言えます。
なお、キャノンは上位機でもドラム一体型です。
互換トナーは現状で出ていません。
リサイクルトナーはあったので、上はその価格になります。
先述のように、キヤノンはICチップがあるので、みられない機種が多いです。
初期付属トナーは、黒トナー6000枚、カラートナー3200枚分です。
結構充実します。
640枚 2-3段カセットユニット PF-D1
¥35,010 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
640枚 1段目カセットユニット CFU-AV1
¥41,920 楽天市場 (5/17執筆時)
トレイは、1段ですが、640枚まで給紙対応できる標準仕様です。
もちろん、増設ユニットも付けられます。
ネットワークは、USBのほか、無線・有線LANを装備します。有線LANはギガビット対応です。
先述のSEND Liteにも対応です。
本体の耐久枚数は、非開示です。
キャノンの場合、ドラム一体型で、メンテナンスユニットもない形状なので、10万枚を超えるような、他社の業務用機ほどは、大量印刷による継続使用を前提にはしていません。
ただ、偏らず、月産1000枚で5年程度使う(6万枚)ほどなら、普通、問題ないです。
保証は、6ヶ月です。
訪問修理ですが、やや短めです。
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以上、キヤノンのLBP722ciの紹介でした。
トナーコスト面は改めての比較が必要ですが、搬送性能や標準トレイ量の大きさなど、良い部分が目立ちます。
あとは、耐久性と保証期間ですが、ドラム一体型という面をふまえて、だいたい10万枚を超えても利用するようなことは想定されないならば、心配ないとは思います。
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【2024年発売】MF832Cdw後継機
Windows 10〜11 MacOS 10.14〜15
【複合機・LIPS V対応】
22・CANON Satera MF842Cdw
¥157,780 楽天市場 (5/17執筆時)
耐久性:非開示
モノクロ印刷速度:38枚/分
カラー 印刷速度:38枚/分
給紙トレイ:640枚
両面印刷:搭載
内蔵メモリー:2GB
接続:USB 有線LAN Wi-Fi
スキャナ: 600dpi
ADF:両面
FAX:付属
保証:1年(訪問修理)
寸法:幅500x奥行556x高さ640mm
本機を複合機にした製品も販売があります。
本体の大きさは、幅500x奥行556x高さ640mmです。
完全にオフィス用でしょう。
本機については、5インチのカラータッチディスプレイが付属です。
スキャナーは、本機も600dpiです。
ADFは、両面対応です。
速度は、A4・300dpiの解像度の際、白黒/カラーともにA4で片面190面/分・両面190面/分という速度です。
カラーレーザーとして「最速級」です。
こうした機種の場合、読み取り用のCISセンサーが上下に付いていて、リターンしない構造なので、両面でも速いということになります。
複写機として利用する場合も、A4両面で140ページ(カラー100ページ)ですので、やはり、かなりの水準です。
ファックスは、付属です。
インターネットFAX機能にも対応します。
そのほか、使用するトナーや印刷速度などについては、上で紹介した「単機能プリンター」と同じです。
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結論的にいえば、価格的に小規模〜中規模オフィス用で、(やや観点が変わるので)今回見ませんでしたが、セキュリティ部分と共有部分の仕様もそれ向きに強力です。
欠点はさほどないですが、あえて言えば、(ここまでの高級機だけに)耐用枚数の目安は出して欲しい部分はあります。
2-2・沖電気のカラーレーザー
続いて、OKIのカラーレーザーです。
家庭用としてはあまり知られていませんが、業務用は、長期の技術蓄積があるメーカーです。
なお、OKIは、レーザーをLEDに置き換えているためカラーLEDプリンターという呼称です。画質などを含めてレーザーと変わらないため、あまり意識しなくてOKです。
【2020年発売】
Windows 7〜11 Mac 10.8〜15
【プリンタ】
23・OKI COREFIDO2 C650dnw
¥139,670 楽天市場 (5/17執筆時)
耐久性:60万枚(5年)
モノクロ印刷速度:35枚/分
カラー 印刷速度:35枚/分
給紙トレイ:150枚
両面印刷:搭載
内蔵メモリー:1GB
接続:USB 有線LAN Wi-Fi
スキャナ:
ADF:
FAX:
保証:5年保証
寸法:幅395x高さ290x奥行430mm
C650dnwは、OKIが2020年に出した新製品です。
同社は、A4カラーレーザーを2020年に「大幅に整理」したので、本機が同社の現行機では最安、かつ、フラッグシップです。
なお、型番の番号が従来より小さいのは、設置性の良さを重視した側面があるからです。なお、同社の場合、複合機はA3のみの展開です。
保証は、沖電気の場合、最初に言及するべき「美点」です。
他社のカラープリンターは「出張修理」です。故障時にかかる人件費は、技術料と出張料でどのメーカーも1万円は必ず超えます。
しかし、沖電気のプリンタは、メンテしやすいシンプルな搬送機構なので、ユーザーがアクセスできない部分での紙詰まりトラブルなどがほぼなくなっています。
そのため、長期保証が可能です。
ただ、保証は「純正のトナー」と「純正のドラム」を使った場合にかぎり「5年保証」とです。再生トナーを使った場合はその限りでないことは注意が必要です。
また、基本的にメンテ部品が送られてきて、ユーザー自身が交換する方式なので、ある程度、そうした作業ができる中級者以上に向きます。
説明書も、他社機のように「初心者フレンドリー」ではない「業務向け」なので、個人ユーザーの方は注意しましょう。
なお、5年間の無償保証としているのは、プリンタの耐久面で「5年が買換適齢期」とOKIが判断しているからです。
実際、耐久性が10万枚を超える機種でも、10万枚/5年など期間的な明記があるのが通常ですし、合理的です。
OKI 専用キャスター台 BOD-S3
¥20,871 楽天市場 (5/17執筆時)
本体サイズは、幅395x高さ290x奥行430mmです。
10万円以上で、毎25枚以上の高速機としては、設置性が最も良いです。
たいていの場合、専用キャスター付きでも、デスクの下に入れられます。
印刷速度は、カラー毎分35枚、モノクロ毎分35枚と高速です。
また、新開発の定着機で、ウォームアップ速度の速さ(11秒)も強調できます。
メモリーは、増設するまでもなく1GBというのも嬉しい部分です。
印字品質は、OKIは、キヤノンと同様のオイルトナーです。
正確には、マイクロファインHDトナーとい名前です。約5.6ミクロンと粒子が細かく、トナーの定着力と、発色が他社モデルよりかなり良いです。
特に得意なのは、普通紙に写真などを印刷した場合です。企画書など文章とカラー画像が混在した印刷物のクオリティがとてもよいです。
一方、オイルトナーですが、文字や図などもしっかり定着して鮮明です。
オイルレスに比べると独特の光沢感はあるのですが、ビジネスシーンにおいてここが問題になることは「あまりない」でしょう。
これは、同社のLEDプリントヘッド技術が優れている部分もあります。
Atlasも(コーヒーをこぼしてぶっ壊すまで)同社のプリンタは研究室で長いこと便利に使っていました。
印刷解像度も、1200dpi×1200dpi(LEDドットピッチ)対応です。
この部分も「フラッグシップ」と名乗る理由でしょう。
自動両面印刷機能は、対応です。
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【純正黒トナー】
TC-C4EK1(7000枚)
¥17,080 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
【純正カラートナー】(3色必要)
TC-C4EY1(6000枚)
¥13,600 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
【互換トナー】(4本組)
TC-C4EK1(7000/6000枚)
¥48,900 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
【純正ドラム】(4本必要)
DR-C4EK (50000枚)
¥16,580 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
純正トナー・ドラム印刷費(100枚)
黒印刷 ¥377
カラー ¥1,455
互換トナー・ドラム印刷費(100枚)
黒印刷 ¥307
カラー ¥1,316
初期付属トナー
3000ページ相当
印刷コストは、上表の通りです。ドラムとトナーの合計価格からの計算です。
純正品は、発売から時間が経ったことで、だいぶ値下がりしました。
とくに、カラー印刷のコストは、ドラム交換対応型だと「安い」と言えます。
なお、個人用であり、ドラム交換期限の5万枚も使わないという場合は、純正の100枚あたりの黒印刷で244円、カラーで924円と、コスパはさらに評価できます。
互換品は、トナーのみの展開です。ドラムは純正で計算しています。
しかし、純正に対して、そこまでお買得感はないです。
TRY-C4K1 増設トレイ
¥33,393 楽天市場 (5/17執筆時)
OKI 専用キャスター台 BOD-S3
¥20,871 楽天市場 (5/17執筆時)
トレイの給紙容量は、さすがに、高さ面の設置性を優先したため150枚です。
しかし、580枚サイズの増設トレイが、最大で3段まで増設可能です。
手差しを除き、合計で1890枚です。
耐久性は、「装置寿命は5年または60万ページ」です。
保証が長いだけあり高寿命な表記です。
ネットワークは、USBのほか、Wi-Fiと有線LANに対応です。
有線LANはギガビット対応であり、優秀です。
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以上、 OKIのC650dnw の紹介でした。
予算に余裕がありつつ、小型機でとにかく「高速・高画質」なモデルを探している場合は、決め打ちで良いでしょう。
ランニングコストは、さすがに小型化で犠牲になる部分もありますが、小型化につきものの「騒音値の悪化」もなく、優秀な設計に思えます。
また、この製品を基準に下位機種も更新されていくと仮定すると、このシリーズは、さらに競争力が高まりそうです。
2-3・京セラのカラーレーザー
続いて、京セラ(京セラドキュメントソリューションズ)のカラーレーザープリンターです。
法人向けなので一般的にはみませんが、格安品については、個人に向けてもAmazonなどで流通します。
【2016年発売】(後継機あり)
Windows 7〜11 MacOS 10.7〜
【プリンタ】
24・京セラ ECOSYS P5026cdw
¥50,426 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
スキャナ:
ADF:
FAX:
寸法:幅410x高さ329x奥行410mm
【複合機】
25・京セラ ECOSYS M5526cdw
¥72,448 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
スキャナ:600dpi
ADF:両面
FAX:あり
寸法:幅417×高さ495×奥行429mm
耐久性:
モノクロ印刷速度:26枚/分
カラー 印刷速度: 26枚/分
給紙トレイ:300枚
両面印刷:対応
内蔵メモリー:512MB
接続:USB 有線LAN Wi-Fi
保証:1年(出張修理)
京セラのP5026cdwは、同社のカラーレーザープリンターでは最も安いモデルです。
なお、M5526cdwは、本機を「複合機」にしたモデルです。
OSについては、Macは、OSのバージョンとしての対応情報はだしません。
AirPrintの仕組み的に新機種でも使えるでしょうが、あまり親切ではないです。
本体サイズは、幅410x高さ329x奥行410mm す。
コンパクトとは言えませんが、給紙トレイの枚数などからすると、スリムとは言えます。
なお、複合機は、幅417×高さ495×奥行429mmです。
印刷速度は、モノクロ・カラーともに26枚/分です。
内蔵メモリーは、512GBです。
本機については、さらに1GBの増設に対応し、最大で1536MBまでいけます。
おそらく、2016年頃のDDR3 SDRAMですが、このあたりの不親切さは、あくまで本機が「法人向け」だからでしょう。
なお、カタログにある「PM-1GS」とあるのは、恐らく1GBのUSBメモリだと思われます。
印字品質は、解像度的にはブラザーなどと同じで、1200dpiです。
トナーは、京セラ自体は、低温定着で発色もよい新トナー技術を持ちます。
ただ、本機は、ここに言及がないので普通のオイルレストナーでしょう。
印刷解像度は、最大で、9,600dpi相当×600dpiです。
1200dpi相当でも出せますが、本機も印刷速度が半減です。
自動両面印刷機能は、搭載です。
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【純正黒トナー】
TK-5241K(4000枚)
¥7,800 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
【純正カラートナー】(3色必要)
TK-5241C(3000枚)
¥9,780 Amazon.co.jp (5/17執筆時)
【互換トナー】
TK-5241(4000枚×4色セット)
¥6,788 Amazon.co.jp (12/2執筆時)
純正トナー印刷費(100枚)
黒印刷 ¥195
カラー ¥1,173
互換トナー印刷費(100枚)
黒印刷 ¥42
カラー ¥212
初期付属トナー
1200ページ相当
印刷コストは、純正トナー・互換トナーを利用した場合の金額は上表の通りです。
京セラは、トナーのみが消耗品です。
純正品は、カラーも黒も、平均値より安め水準です。
この本体価格で買える製品としては、最安水準ともいえます。
トナーが自社製という利点もあってのことだと思います。
京セラ PF-5110
¥25,300 楽天市場 (5/17執筆時)
給紙トレイは、300枚までいけます。
メーカーごとに給紙するコピー用紙の紙厚で枚数のバラツキはあるのですが、標準的な用紙を使った場合、この枚数です。
ネットワークは、USBのほか、Wi-Fiと有線LANに対応です。
有線LANは本機もギガビット対応です。
面白いのは、トナーがなくなりかけるとAmazonに自動的に発注するAmazonダッシュに対応する点です。
ネットワーク連携は、スキャンデータのメール転送は可能です。
ただ、DropBoxをはじめとするクラウドに帯するダイレクト転送は不可です。
この部分は、やはりサーバーを用意するブラザーが単独で強いです。
保証は、1年間です。
スキャナーは、複合機のみ搭載です。
書込解像度は600dpiですので、最近の機種としては低めです。
ADF(原稿自動送り装置)は、両面対応です。
解像度は300dpi時に、カラー23ページ/分です。
ただ、カタログ表記的に、両面読取時の速度が不定です。CISセンサーがデュアルの機種の場合でも、処理の限界で両面で遅くなる機種があります。
ファックスも、複合機のみ搭載です。
PCファックス(ダイレクトFAX)に対応し、スーパーG3にも対応します。
保証期間は、京セラは半年で、短めになります。
ただ、法人契約の場合は、保守契約の状況に基づきます。
耐久性は、情報がないです。
先述のように、ドラムが一体型の場合、そこまで大量の印刷は想定していません。
代替の目安としては、月産1000枚以内で、5年ほどが製品寿命といえます。----
以上、京セラのP5026cdwなどの紹介でした。
印刷コスト・印刷速度・ADF速度など、欲しい部分のスペックが優秀で、本機は十分に「候補」にできます。
ただ、画質の部分の技術的な説明がない点がネックです。基本的にデンキヤ流通がないので、印字見本も見れませんから。
ただ、Atlasが利用した限りでは、同社の最新カラーコピー機などの画質は良かったので、旧世代となる本機でも、(少なくとも)問題点にはならないでしょう。
【2024年発売】
Windows 7〜11 MacOS 10.9〜
【プリンタ】
26・京セラ ECOSYS PA2600cwx
¥64,800 楽天市場 (5/17執筆時)
スキャナ:
ADF:
FAX:
寸法:幅410x高さ329x奥行410mm
【複合機】
27・京セラ ECOSYS MA2600cwfx
¥110,000 楽天市場 (5/17執筆時)
スキャナ:600dpi
ADF:両面
FAX:あり
寸法:幅410×高さ457×奥行416mm
耐久性:
モノクロ印刷速度:26枚/分
カラー 印刷速度: 26枚/分
給紙トレイ:300枚
両面印刷:対応
内蔵メモリー:1GB
接続:USB 有線LAN Wi-Fi
保証:6ヶ月(訪問修理)
ECOSYS PA2600cwxなどは、京セラが2024年に発売した上位機です。
おそらく、1つ上の製品の後継機にもあたる、新型です。実売20万円以下だと、本機が同社の最上位と言えます。
本機も、複合機となる MA2600cwfxが展開されるので、同時にみていきます。
OSは、本機も、Macだと、「10.9〜」対応とし、最新バージョンが対応かは明確に書きません。
ただ、発売時期からしてOS 15までは対応でしょう。それ以降も、AirPrintとして対応するように思います。
本体サイズは、幅410x高さ329x奥行410mmです。
プリンタ型は、1つ上の旧機とサイズは同じです。
複合機型は、ただ、スリムになっています。
プリンタ型のサイズのまま、高さが457mmになるだけですから、
パネルも、引き続き、大きめのカラーパネルです。
設置性は、なかなか良く、カウンター業務向けの意図もありそうです。
印刷速度は、モノクロ・カラーともに26枚/分です。
先ほどの機種と同じです。
内蔵メモリーは、1GBです。
十分でしょう。
印字品質は、下位機種と同じく、1200dpiです。
その上で、こちらは、カタログに、新開発のカプセルトナー(ソリッドマイクロカプセルトナー)を採用している部分の記述があります。
製法として水の使用量が少なくエコであるほか、画質も、青の色域の拡張と、人幅の忠実な再現などの、色表現が高まるとの記載です。
性質は従来通りのビジネス文書向きオイルレストナーですが、カラーの印字品質を高めた、新世代と言えると思います。
印刷解像度は、最大で、9,600dpi相当×600dpiです。
自動両面印刷機能は、搭載です。
このあたりは、先ほどの機種と変わりません。
ーー
【純正黒トナー】
TK-5451K (4100枚)
¥8,800 楽天市場 (5/17執筆時)
【純正カラートナー】(3色必要)
TK-5451C (3200枚)
¥11,990 楽天市場 (5/17執筆時)
純正トナー印刷費(100枚)
黒印刷 ¥215
カラー ¥1,399
互換トナー印刷費(100枚)
黒印刷 ¥---
カラー ¥----
初期付属トナー
1200ページ相当?
印刷コストは、純正トナーを利用した場合の金額は上表の通りです。
1つ上の製品と比べて、そこまで安くないのですが、これは、発売時期の関係もあるでしょう。そのうち、少し下がってくるように思います。
互換トナーはまだ出ていないので、後日、出るようならば加筆します。
一方、初期付属トナーの枚数は不定です。
ただ、旧機同様に、フルサイズのトナーの添付はないでしょう。あっても、旧機の1200ページから微量増えた程度だと思います。
京セラ PF-5110
¥24,035 楽天市場 (5/17執筆時)
給紙トレイは、300枚までいけます。
増設トレイは、下位機と同じものでで、最大1段までの増設です。
ネットワークは、USBのほか、Wi-Fi 5と有線LANに対応です。
Wi-Fiが、5GHz帯に対応したWi-Fi5になったのも、多少の見どころです。
ネットワーク連携は、スキャンデータのメール転送は可能です。
ただ、下位機と同じで、DropBoxをはじめとするクラウドに帯するダイレクト転送は不可です。
スキャナーは、複合機のみ搭載です。
書込解像度は600dpiですので、最近の機種としては低めです。
ADF(原稿自動送り装置)は、両面対応です。
解像度は300dpi時に、モノクロ27ページ/分、カラー22ページ/分です。
両面だと、モノクロ54ページ/分、カラー36ページ/分です。
こちらはしっかり、上下2つCISセンサーがあるタイプでしょう
600dpiでの読み取りも実用水準があり、問題ないです。
ファックスも、複合機のみ搭載です。
PCファックス(ダイレクトFAX)に対応し、スーパーG3にも対応します。
保証期間は、代理店経由の場合、京セラは半年で、短めになります。
耐久性は、本機は、10万枚(あるいは5年)です。
業務用としては、ブラザーや、次に見るHPほどは長くないです。
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以上、京セラのECOSYS PA2600cwxなどの紹介でした。
おそらく、1つ上でみた製品の後継機になるでしょう。
旧機とさほど性能は変わりませんが、新トナー採用の部分は見逃せないかと思います。
そのほか、耐久性の目安が示された部分と、設置面積が小型化したのは、全体として進化の量が多いように思います。
メモリ量も増えましたし、Wi-Fi部分の規格も、少し新しくなっています。1つ上の製品と比べて値段差がさほどないようならば、こちらを選ぶ方が良いでしょう。
ただ、他社と比べて、基本BtoBで売られる製品です。そのため、購入後のサポートほか、法人ほか、個人向けにも売っている他社機とは、必ずしも同じではないことは留意して下さい。
逆に言えば、若干このブログの主旨からはずれますが、BtoBで保守契約込みで買われる場合、良い機種の1つに思います。
次回の予告!
A4カラーレーザーのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回はA4サイズのカラーレーザープリンターの比較の2回目記事でした。
記事はまだまだ続きます。
3・A4カラーレーザープリンタの比較 (3)
3-1:リコー
3-2:富士フイルム
3-3:HP
4・A4カラーレーザープリンタの比較 (4)
4-1:最終的なおすすめの提案【結論】
次回の第3回目の記事(こちら)では、残しているリコー・富士フイルム・HPの製品をみます。
コスト(純正品) ★★★★★
コスト(再生品) ★★★★★
画質の良さ ★★★★★
印刷速度 ★★★★★
給紙量 ★★★★★
スキャナ性能 ★★★★★
耐久性・保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その後、最終回の4回目記事(こちら)では、ここまで紹介してきた全機種から、目的別・予算別にAtlasのおすすめ機種!を提案していきます。
引き続き、よろしくお願いします。
第3回目の記事は→こちら!