Top プリンター 比較2025’ モノクロレーザープリンタ43機の性能とおすすめ・選び方(2)

2025年05月17日

比較2025’ モノクロレーザープリンタ43機の性能とおすすめ・選び方(2)

1回目記事からの続きです→こちら

2-1・キヤノンのレーザープリンタ

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 2回目記事のトップバッターは、キャノンです。

 他社と比べて、仕様面での個性が割と強めの機種が多いと言えます。

1・モノクロレーザープリンタの比較 (1)
 1-1:選び方の基本の説明【導入】
 1-2:エプソン
 1-3:ブラザー
2・モノクロレーザープリンタの比較 (2)
 2-1:キヤノン
 2-2:HP
 2-3:沖電気
3・モノクロレーザープリンタの比較 (3)
 3-1:富士フイルム
 3-2:NEC
 3-3:リコー
 3-4:京セラ
4・モノクロレーザープリンタの比較 (4)

 4-1:最終的なおすすめの提案【結論】

 今回の記事でも、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた、選び方の基本に沿いながら、各機を見ていきます。

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 なお、以下の文章では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。


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 【2024年発売】

 Windows 7〜11 MacOS 10.14〜15 

 【USB+有線LAN】

 14・CANON Satera LBP171
  ¥13,618 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

 【USB+有線・無線LAN】

 15・CANON Satera LBP172
  ¥15,273 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

印刷スピード:毎分33枚
印刷解像度:600dpi
両面印刷:対応
給紙トレイ:150枚
接続:USB 有線LAN(Wi-Fi
保証:1年(引取修理
寸法:幅365×高さ222×奥行399mm

 Satera LBP171LBP172は、キャノンの入門機です。

 両機の違いは、ネットワーク構成だけで、上位機のみWi-Fi(Wi-Fi 4)に対応になります。

 要不要で選べば良いでしょうが、あったほうが便利です。

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 大きさは、幅365×高さ222×奥行399mm です。

 ブラザーの小型と比べると、多少背の高さはありますが、設置性に問題はないです。

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 印刷速度は、毎分33枚です。

 入門機として、十分な速度です。

 また、キャノンは、ヒーターと熱伝導率の良いフィルムを用いて、短時間での余熱する独自のオンデマンド定着方式を採用します。

 この仕組みでスリープ状態からの1枚目(ファーストプリント)は、5秒とかなり高速です。他社の場合、10秒前後なので、実際速いです。

 昔から、立ち上がりの速さはキャノンの同社の「売り」ですが、本機もその要素があります。

 印字品質は、キヤノンは基本解像度が600dpiです。

 SSTという技術でアップコンバートする機能はありますが、基本解像度を含めて強調はできません。

 ただ、ビジネス用で普通に使う場合600dpiあれば普通であり、十分です。

 自動両面印刷は、対応です。

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 内蔵メモリーは256MBとそこまで多くないです。

 ただ、プリントの場合、同社はCARPS2という、レンダリングなどPC側に処理を任せて、圧縮転送する高速通信規格があります。

 メモリ量には左右されにくいので、家庭用と考えれば基本的に問題ありません。

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 純正トナー価格

  Canon CRG-072H (4100ページ)
   ¥15,228 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

  Canon CRG-072(1400ページ)
   ¥7,280 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

 互換トナー価格

   Canon CRG-071H (4100ページ)
   ¥12,800 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

1000枚あたりの印刷コスト
 純正:
¥3,714
 互換:
¥3.122
初期付属トナー:
1000ページ相当

 印刷コストは、1000枚あたりの実印刷コストを算出すると、上表の通りです。

 発売時期が最近なので、互換トナーはそこまで安くないです。

 純正トナーは、各社の小型機の平均値ほどです。

 互換トナーは、キャノンは、類似品登場を防止するICチップを付けます。

 ないと残量表示ができないなどの違いがありますが、すでに対応機は出ていました。ただ、その価格は高い印象です。

 初期付属トナーは、1,000枚分です。

 このグレードでは、やや多めです。

 給紙トレイは、平均的な250枚です。

 耐久性は、キヤノンは非公開です。

 交換ユニットがないこのタイプは、基本的に大量印刷をする環境には不向きです。

 保証は、1年間です。

 本機の場合、保証期間内の「引き取り修理」になるので、送料も含めて無料です。

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 以上、キヤノンSatera LBP171の紹介でした。

 エプソン・ブラザーなどの小型機と比べて、ランニングコストは同等程度です。

 その上で、印刷速度、特に、ファストプリントが優秀なのが目をひく機種です。

 筐体もクセがなくシンプルですし、小型機では有力候補になると思います。

 一方、(価格が下がりにくい)チップ付きトナーなので、互換トナー利用を考える場合、今後価格がさがっていくかは、未知数になります(加筆予定)。

 むろん、互換トナーを利用はリスクがあるので、純正トナーだけを使うつもりならば、問題ないです。

ーー

 なお、同社の入門クラスの機種は、ほかにもラインナップがあります。

 順番にみておきます。

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 【2023年発売】

 Windows 7〜11 MacOS 10.12〜15 

【USB+LAN】LBP6030後継機

 16・CANON Satera LBP121
  ¥10,581 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

【USB+無線LAN】LBP6040後継機

 17・CANON Satera LBP122  
  ¥12,600 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

印刷スピード:毎分29枚
印刷解像度:600dpi
両面印刷:対応
給紙トレイ:150枚
接続:USB 有線LAN(Wi-Fi
保証:1年(引取修理
寸法:幅356×高さ213×奥行283mm

 第1に、Satera LBP121LBP122です。

 先行販売されていた機種で、まだ現行機です。

 ただ、先ほどの機種とグレード構成がわりと被るので、生産完了になるかもしれません。

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 大きさは、幅356×高さ213×奥行283mm です。

 上位機より小さいです。

 特に奥行は浅いので設置場所によっては、本機のが合う場所はありそうです。

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 印刷速度は、毎分29枚です。

 先ほどの機種とほぼ同じです。ファストプリントも5.4秒です。

 自動両面印刷も、本機も搭載です。

 内蔵メモリーは、ただ、32MBと最低水準です。

 最近は、もう少し容量があるメモリでも調達コストはかわらないので、ここは発売時期によるものです。ただ、新機種と同じでCARPS2対応です。

 単体プリンタで普通のビジネス文書を印刷するぶんには、そこまで新旧の差は感じないでしょう。

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 純正トナー価格

  Canon CRG-071H (2500ページ)
   ¥9,750 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

  Canon CRG-071 (1700ページ)
   ¥6,207 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

 互換トナー価格(チップなし)

   Canon CRG-071H (2500ページ)
   ¥3,680 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

 互換トナー価格(チップあり)

   Canon CRG-071H (2500ページ)
   ¥7,380 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

1000枚あたりの印刷コスト
 純正:
¥3,900
 互換:
¥2,952(¥1,472
初期付属トナー:
700ページ相当

 印刷コストは、1000枚あたりの実印刷コストを算出すると、上表の通りです。

 現段階で、純正の印刷コストは、すでに新機種に優位性がありました。

 互換トナーは、先述のように、今後どうなるかは何とも言えません。

 本機の場合も、残量表示ができる「互換チップあり」の場合、そこまで安くはないです。

 初期付属トナーは、700枚分です。

 給紙トレイは、新機種より小型という、サイズ感を反映し150枚です。

 手差しトレイもないので不定型なものの印刷などは、弱さがあります。

 あとは、大きな差はないです。。

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 結論的にいえば、設置性を重視する場合、ブラザー入門機との比較対象になる機種です。

 とくに本体の奥行が狭いので、家庭用としては設置面で有利です。そこを重視する場合、選択肢になります。

 ただ、外観が(ブラザーの小型機同様に)最近の流行から外れた感じではあるので、家庭用ならば、先ほどの機種のほうが良いようには思います。

ーーー

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 【2014年発売】

 Windows 7〜11 MacOS 10.6〜15 

【USBのみ】

 18・CANON Satera LBP6030
  ¥8,207 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

【USB+無線LAN】

 19・CANON Satera LBP6040  
  ¥8,800 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

印刷スピード:毎分18枚
印刷解像度:600dpi
両面印刷:
給紙トレイ:150枚
接続:USB(Wi-Fi
保証:1年(持込修理)
寸法:幅364×高さ199×奥行249mm

 第2に、LBP6030などです。

 1つ上の製品の旧機種になります。

 こちらの方が小型ですが、この世代だと、自動両面印刷ない仕様でした。

 印刷速度も、毎分18枚とかなり遅かったので、現状では陳腐化しいると言えます。

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 純正トナー価格

  CANON CRG-325(1600ページ)
  ¥6,370 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

 リサイクルトナー(互換)価格

  CANON CRG-325(1600ページ)
  ¥1,786 Amazon.co.jp(5/17執筆時)

1000枚あたりの印刷コスト
 純正:
¥3,981
 互換:
¥1,116
初期付属トナー:
700ページ相当

 トナーは、別のもので、こちらは(発売から時間が経ったので)価格は安く、チップ問題がない互換トナーもあります。

 ただ、純正トナーが逆にあまり安くなくなっている感じがあります。

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 結論的にいえば、仕様面でだいぶ陳腐化していますし、今選ぶ意味はあまりない機種です。


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 【2023年発売】

 Windows 7〜11 Mac 10.12〜15 

【毎分36枚印刷】

 20・CANON Satera LBP241
  ¥26,424 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

【毎分40枚印刷】

 21・CANON Satera LBP244  
  ¥33,827 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

印刷スピード:毎分36枚/40枚
印刷解像度: 600dpi
両面印刷:対応
給紙トレイ:250枚
接続方法:USB 有線LAN Wi-Fi
保証:6ヶ月引取/訪問
寸法:幅399x高さ249x奥行373mm

 LBP241は、キヤノンのモノクロレーザープリンターの中位機です。

 また、上位機として、若干印刷速度を強化したLBP244も同時にでました。

 ただ、実感できる差があるとは言えないため、この価格差ならば、LBP241で良いでしょう。

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 大きさは、両機とも幅399x高さ249x奥行373mmです。

 液晶の確認窓とテンキーが付属するため、多少大きくなっています。

 ただ、高さが低く、設置性はよいです。

 なお、写真はほぼ同サイズの旧機のものですが、イメージしやすいかと思い掲載しています。

 印刷速度は、2機種で異なります。

 LBP241毎分36枚LBP244毎分40枚です。

 同じほどの大きさのブラザー機とだいたい同じです。

 十分な実用速度です。

 その上で、本機も立ち上りが5秒と速いです。同社のプリンタは印刷時の騒音も控えめなほうなので、総合的にみて良い機種です。

 印字品質は、下位機種と差はないです。

 両面印刷は、搭載です。

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 搭載メモリー量は、1GBです。

 その上で、先述の圧縮転送技術のCARPS2も備えますし、職場環境で共有で利用する場合などを含め、遅延も少なめでしょう。

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 純正トナー価格

 Canon 070 CRG-070H (10200ページ)
  ¥34,100 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

 Canon 070 CRG-070  (3000ページ)
  ¥12,580 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

 再生トナー価格(チップあり)

 Canon 070 CRG-070H  (10200ページ)
  ¥15,400 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

1000枚あたりの印刷コスト
 純正:
¥3,343
 互換:
¥1,510
初期付属トナー:
3000ページ相当

 印刷コストは、1000枚あたりの実印刷コストを算出すると、上表の通りです。

 基本的にトナーは、上位機になるほど安くなっていきます。ただ、発売当初はその限りではないため、現状では高めです。

 互換トナーは、ICチップ搭載機がでました。

 ただ、さほどは安くなく、純正の半額程度です。

 初期付属トナーは、多いです。

 3000ページ相当印刷できるため、長期的にもさほど印刷しないだろうかたには、お買得感はあると言えます。

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 640枚ペーパーフィーダ AH-1 CFU-AH1
  ¥11,710 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

 給紙トレイは、この機種も250枚となります。

 また、上記のユニットの購入で、最大890枚までの給紙が可能です。

 ネットワーク機能は、上位機のみWi-Fi装備です。

 耐久性は、こちらも非開示です。

 保証は、一方、別途有償保守契約をしない場合、6ヶ月です。

 出張修理・引き取り修理が無償という部分は良いですが、期間が短いのはややネックでしょう。

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 以上、キヤノンのLBP241LBP244の紹介でした。

 キヤノンのモノクロレーザーの中では、印刷速度やメモリー搭載量、液晶パネルの搭載など、見所が多いと言える製品です。

 メモリーも多いので、多人数が利用するオフィス用として、わりと優秀でしょう。

 ただ、業務に共用で使う場合などは、耐久性が非開示なので、その部分はマイナスといえます。実ランニングコストも、現状だと良いとは言えません。


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 【2019年発売】

 Windows 7〜11 MacOS 10.9〜15

【有線LAN】

 22・CANON Satera LBP321
  ¥57,406 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

【有線LAN】【LIPS V】

 23・CANON Satera LBP322i  
  ¥68,721 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

印刷スピード:毎分43枚
印刷解像度 :600dpi
両面印刷:対応
給紙トレイ:640枚
接続方法:USB・有線LAN
保証:1年間(訪問修理
寸法:幅409×高さ275×奥行376mm

  LBP321 は、キャノンの上位モデルです。

 LBP322i という、同一の筐体の製品があります。PS互換ではないですが、内蔵プリンタフォントを持つ製品です。

 違いはこの部分と、追加できる増設トレイの段数(上位機は3段)です。

 そのため、基本的には下位機種で良いでしょう。

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 大きさは、幅409×高さ275×奥行376mmです。

 下位機種よりは、一回り大きいです。

 ただし、主に高さ方面なので、スペース的にはあまり変わりません。

 印刷速度は、毎分43枚です。

 ブラザーの上位機には敵いませんが、ストレスは感じないでしょう。

 その上で、引き続き、1枚目のプリントは高速です。

 印刷のクオリティは、下位機種と同様です。

 ブラザーやエプソンの上位機種と較べるとあまり工夫はなく、際だったクオリティは期待できないでしょう。

 内蔵メモリーは、1GBのメモリーを搭載しており、十分です。

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 純正大容量トナー価格

 Canon 056 CRG-056 (10000ページ)
  ¥26,460 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

 互換トナー価格

 Canon 056 CRG-056 (10000ページ)
  ¥4,100 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

1000枚あたりの印刷コスト
 純正:
¥2,646
 互換:
¥410
初期付属トナー:
5100ページ相当

 トナー価格は、大容量トナーの容量は同じですが、型番が下位機種と異なります。

 コストは、純正・互換品とも、下位機種より安いです。

 初期付属トナーは、5100ページ相当です。

 かなり多く、お得です。

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 640枚ペーパーフィーダ PF-C1
  ¥28,660 Amazon.co.jp(5/17執筆時)

 給紙トレイは、640枚までの給紙が可能です。

 また、上記の追加トレイも装備可能です。  

 とくに、上位機LBP322i に限っては、3段増設で、最大4段で2660枚まで増設可能です。

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 ネットワーク機能は、本機は上位モデルですが、無線LAN(Wi-Fi)が非搭載です。

 カタログには「オプション」とありますが、要するに、市販の無線ルーターまで優先LANでつなげてくれ!ということです。

 耐久性は、非開示です。

 増設対応ですから、業務用と言えますので、この部分は残念でしょう。

 保証は、1年間です。

 無料での訪問修理対応なので、良いと言えます。

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 以上、キヤノンのLBP321LBP322iの紹介でした。

 3段増設できる業務用という点では、ブラザーやエプソンの上位機がライバルです。

 比較する場合、ランニングコストの部分はブラザーには負けますが、悪くもない水準です。その上で、外観についても、設計がやや新しめな分だけ、スマートに見えます。

 機能面でも、余裕のあるメモリー量と優れたドライバで、遅延などの問題も少なそうです。無線LANはないですが、業務用ならば必ずしもなくて良いでしょう。

 一方、先述の互換トナーの部分はともかくとして、多段増設対応の高級機という部分で言えば、やはり耐久枚数も非開示なのは、大きめの問題点です。


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 【2022年発売】

 Windows 7〜11 MacOS 10.12〜15

 24・ CANON Satera LBP361i
  ¥105,043 楽天市場 (5/17執筆時)

印刷スピード:毎分61枚

 25・ CANON Satera LBP362i
  ¥149,125 楽天市場 (5/17執筆時)

印刷スピード:毎分71枚

印刷解像度: 600dpi
両面印刷:対応
給紙トレイ:640枚
接続:USB・有線LAN
保証:6ヶ月訪問修理
寸法:幅430×奥行465×高さ370mm

  LBP361i は、キャノンの上位モデルです。

 すでに価格差は逆転しているので書きませんが、 2016年発売のLBP351iとLBP352iの後継機です。  

 2機種あります。

 LBP352i は、LBP352iより高速で、71枚/秒と業界最速級です。

 速度面が両者の違いとなります。

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 大きさは、幅430×奥行465×高さ370mmです。

 上位機という部分もありますが、特に奥行が相当必要な機種です。

 設置場所の確認は必要です。

 給紙量は、そのかわり、640枚までと多いです。

 印刷速度は、毎分61枚で、上位機は、さらに71枚/分と今回みる機種の中でもとくに高速です。

 立ち上がり速度も、4.9秒なので、ストレスは全くないでしょう。

 印刷のクオリティは、下位機種と同様です。

 他社同様、通常600dpiでの印刷になります。

 キヤノンは、拡張で2400dpi「相当」まで拡張できますが、(相当でない)True 1200dpiには、上位機でも対応しません。

 内蔵メモリーは、2GBのメモリーを搭載しており、十分です。

 CPUも強力なので、業務での並行処理にも強みがあります。

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 純正大容量トナー価格(加筆予定)

 Canon 073 CRG-073 (27000ページ)
  ¥47,300 Amazon.co.jp(5/17執筆時)

 Canon 73 CRG-073L (11500ページ)
  ¥33,980 楽天市場 (5/17執筆時)

 互換大容量トナー価格(チップ不明)

 Canon 073 CRG-073 (27000ページ)
  ¥12,320 Amazon.co.jp(5/17執筆時)

1000枚あたりの印刷コスト
 純正:
¥1,752
 互換:(¥456)
初期付属トナー:
11,050ページ相当

 トナー価格は、Amazonでまだ販売がないので楽天の価格です。

 売価から1000枚あたりの費用を計算すると上表の通りです。

 水準としては、純正はダントツに安いです。

 互換トナーは、チップ未搭載の有無が分からない製品はみられました。

 ただ、さほど

 初期付属トナーは、11,000ページ相当と、かなり多いです。

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 640枚ペーパーフィーダーPF-J1
  ¥28,473 楽天市場 (5/17執筆時)

 2,000枚ペーパーデッキユニット PD-H1
  ¥78,843 楽天市場 (5/17執筆時)

 封筒フィーダーEF-B1
  ¥38,321 楽天市場 (5/17執筆時)

 給紙トレイも、最大増設時で、総計4,660枚の給紙が可能です。

 同社の場合、2000枚のデッキユニットがあるので、相当増量ができます。

 封筒フィーダも用意されます。

 ネットワークは、USBと有線LANです。

 下位機種と同じで、無線LANが非搭載です。

 業務用機の場合、Wi-Fiは省略される場合が多いです。 

 耐久性は、非開示です。

 ただ、メンテナンスキット(定着器)が22.5万枚で交換との指示なので、ある程度堅牢で、修理には対応できると思います。

 保証は、一方、出張修理対応ながら6ヶ月です。

 基本的に保守契約を前提とした製品とも言えます。

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 以上、キャノンのLBP361iLBP352iの紹介でした。

 本体価格は高く、トナー価格は安いため、完全に業務用機です。大きさから言っても、個人事務所でも「邪魔な」サイズなので、人は選びます。

 耐久性部分は、先述のようにメンテナンスキットの交換ができます。ただ、保守契約をしっかり結んで使っていく製品であり、その意味で、大規模な法人専用だと思います。

2-2・HPのレーザープリンタ

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 続いて、米国のHP(ヒューレット・パッカード)のA4モノクロレーザーです。

 同社の場合、キヤノンからOEM供給を受けているため、そちらと仕様がかなり似ています。

 ただ、トナーを含めて細かい仕様は変わるので、代表的な製品の違いを確認していきます。


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 【2023年発売】

 Windows 7〜11 Mac 10.12〜14 

 26・HP LaserJet Pro 4003dw
  ¥52,800 HPダイレクト (5/17執筆時)

印刷スピード:毎分40枚
印刷解像度:1200dpi
両面印刷:対応
給紙トレイ:250枚
接続方法:USB 有線LAN Wi-Fi
保証:3年保守契約
寸法:幅381x高さ216x奥行357mm

 HP LaserJet Pro 4003dwは、HPのモノクロレーザーの中級機です。

 法人ストアでの販売ですが、HPの場合、個人名義で普通に買えます。

 先述のようにキヤノンと提携関係があるので、本機は、先ほどみた、Satera LBP244と仕様が似ています。

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 大きさは、幅381x高さ216x奥行357mmです。

 キヤノン機と比べて、HPの仕様のほうがわずかにコンパクトです。

 印刷速度は、毎分40枚です。

 ここはキヤノンと同じです。

 ただ、ファストプリントは6.3秒なので、キヤノンより少し劣ります。

 印字品質は、1200dpiに対応です。

 FastRes 1200という名前ですが、仕様を見る限りTru1200と同じでしょう。

 キヤノン機より良い部分です。

 両面印刷は、搭載です。

 搭載メモリー量は、256GBです。

 キヤノンより少なめです。キヤノンの圧縮転送技術(CARPS2)は利用していません。

 先ほどのファーストプリントの部分もですが、メカ以外の部分は、必ずしも同じではないです。

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 純正トナー価格

 HP 151X W1510X (9500ページ)
  ¥34,939 楽天市場 (5/17執筆時)

1000枚あたりの印刷コスト
 純正:
¥3,678
 互換:

初期付属トナー:
3050ページ相当

 印刷コストは、1000枚あたりの実印刷コストを算出すると、上表の通りです。

 先述のように、HPのほうがキヤノンより少し小型なので、印刷枚数が少なめです。

 コストはただ、実売ベースではだいたい同じです。

 なお、互換トナーは、執筆時、見られませんでした。

 初期付属トナーは、3050枚です。

 キヤノンとだいたい同じになります。

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 給紙トレイは、250枚となります。

 1段のみながら、550枚給紙のトレイ(D9P29A)を別売で増設は可能です。

 ネットワーク構成、USB・有線LANとWi-Fiを装備します。

 規格はWi-Fi4ですが問題ないでしょう。

 耐久性は、非開示です。

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 保証は、一方、HPは現地修理の「3年保守」が付属します(オンサイト保守)。

 この部分は、キヤノン製品との違いとして重要です。

 キヤノンの3年の延長保証サービス(こちら)だと、調査時、同系機(LBP244)で3年で24.000円ほどでした。つまり、保守費まで考えれば、HPのほうが安めと言えます。

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 以上、キヤノンのHP LaserJet Pro 4003dwの紹介でした。

 シンプルに価格だけで言えば、供給元のキヤノン機に負ける感じはあります。性能も、キヤノンの転送技術が不採用など、差をつけた上での供給のようで、全く同じではないです。

 ただ、先述のように、3年保守(出張修理)が込みでの額面となりますので、それを込みで考えると、必ずしも損ではないでしょう。性能も、個人用として考えれば、十分以上ですし。


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 【2023年発売】

 Windows 7〜11 Mac 10.12〜14

 27・HP LaserJet Pro M501dn
  ¥104,830 HPダイレクト (5/17執筆時)

 28・HP LaserJet Enterprise M507dn
  ¥118,250 HPダイレクト (5/17執筆時)

印刷スピード:毎分43枚
印刷解像度 :1200dpi
両面印刷:対応
給紙トレイ:550枚
接続:USB・有線LAN
保証:1年間(訪問修理
寸法:幅417×高さ299×奥行376mm

  LaserJet Pro M501dn  は、HPの上位モデルです。

 こちらも、キヤノンのOEMになります。キヤノンだと、すでにみた、LBP321が本機と似ています。

 一方、507dn は上位機です。

 PS互換ではないですが、内蔵プリンタフォントを持つ製品です。

 202401270007.jpg

 違いはこの部分と、追加できる増設トレイの段数(上位機は3段)、そして、カラー液晶パネルの有無になります。

 なお、下位機の場合も2行表示モニターが付きますが、日本語対応していないなど、若干作りが甘いです。

 あとは、同じですので、同時に見ていきます。

 202401262352.jpg

 大きさは、幅417×高さ299×奥行376mm です。

 同級のキヤノン機より、多少ですが大きめです。

 印刷速度は、毎分43枚です。

 キヤノン機と同じですが、高速と言って良い水準です。

 ただ、ファーストプリントの速度は 5.8秒なので、やや控えめとなります。

 先述のように、高速転送技術の有無で、供給元のキヤノンはを出しています。

 印刷のクオリティは、下位機種と同様です。

 しっかりと、True1200に対応しますので、問題ないです。

 内蔵メモリーは、一56GBです(上位機は512GB)

 引き続き、キヤノンとこの部分にが付きます。

 202408122046.jpg

 純正大容量トナー価格(18000ページ)

 87X 黒(大容量)トナーカートリッジ CF287X
  ¥54,862 楽天市場 (5/17執筆時)

1000枚あたりの印刷コスト
 純正:
¥3,215
 互換:

初期付属トナー
18000ページ?

 トナー価格は、1000枚あたりの印刷枚数は以上の通りです。

 キヤノンの同級機より少し高めの水準でしょう。

 互換トナーは(ICチップの問題か)調査時には見られませんでした。

 初期付属トナーは、印刷可能枚数の表記がないです。

 おそらく、18000ページのものが添付ということでしょう。

 それならば、お得です。

 201912021219.jpg

 550枚給紙トレイ F2A72A
  ¥104,830 HPダイレクト (5/17執筆時)

 給紙トレイは、550枚までの給紙が可能です。

 下位機は1段までですが、上位機は3段まで、550枚トレイが増設できます。

 ネットワーク機能は、USB・有線LANのみで、無線LAN(Wi-Fi)が非搭載です。

 上位機のみ、オプション対応できます(HP Jetdirect 2900nw プリントサーバー)

 耐久性は、45万ページです。

 キャノン側は非開示ですが、HPには記載があります。ドラムやメンテユニットの交換がない機種としては、そこそこ長持ちです。

 保証は、1年間です。

 無料での訪問修理対応です。

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 以上、 LaserJet Pro M501dnなどの紹介でした。

 先ほどの下位機の場合と異なり、OEM供給元のキャノンに対して保守年数の面で有利な部分はないです。

 そうなると、性能で比べることになりますが、本機は、印刷速度こそ同じですが、他の部分で見劣りする部分が目立つと言えそうです。下位機ほどは魅力的でないように思います。

2-3・OKIのレーザープリンター

 201807201203.jpg

 つづいて、沖データの製品を紹介します。

 モノクロレーザーは低価格が進んでいますが、割としっかりした筐体のレーザープリンターを作っている会社です。

 正確には、OKIの場合は、レーザーをLEDに置き換えたLEDプリンターとなりますが、画質を含め、実用差はないので、意識しなくてOKです。


 201803301540.jpg

 【2015年発売】

 Windows 7〜11 MacOS 10.6〜15

 29・OKI COREFIDO B432dnw
  ¥49,880 楽天市場 (5/17執筆時)

印刷スピード:毎分38枚
印刷解像度: 1200dpi
両面印刷:対応
給紙トレイ:250枚
接続:USB 有線LAN Wi-Fi
保証:5年間
寸法:幅387×高さ245×奥行393mm

  B432dnw は、沖データのCOREFIDOシリーズに属するモノクロプリンターです。

 ネットワーク機能は、充実します。

 本機は、USB接続と有線LAN接続に加えて無線LAN(Wi-Fi)に標準対応します。

 大きさは、幅387×高さ245×奥行393mmです。

 コンパクト型ではないです。

 床や棚に置くのが基本となるでしょう。

 印刷速度は、毎分38枚です。

 十分な速度です。

 両面印刷機能も、搭載です。

 201510031425.jpg

 印字品質は、OKIの品質は良いです。

 LED方式のプリンタを他社に先立って開発していたこともあり、技術の蓄積があります。

 とくに、トナーについては、自社開発のマイクロファインHDトナーを採用するため、同様に自社トナーを使うブラザー同様に、文字の鮮明感が高いです。

 エプソンの上位機と比べても遜色はなく、最高水準と言えるでしょう。高いクオリティが期待できます。

 ポストスクリプトにも互換します。

 内蔵メモリーは、512MBです。

 十分と言える量ですし、大量印刷や、ファイルサイズの大きな印刷物でもかなり快適でしょう。

 202206161256.jpg  

 純正トナー価格

 OKI TNR-M4G2 (12000枚)
  ¥23,200 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

 純正ドラム価格

 OKI ID-M4E(30000枚)
  ¥15,498 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

 互換トナー価格

 OKI TNR-M4G2 (12000枚)
  ¥5,396 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

 互換ドラム価格

 OKI ID-M4E(30000枚)
  ¥6,084 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

1000枚あたりの印刷コスト
 純正:
¥2,450
 再生:
¥652
初期付属トナー:2000ページ相当

 本機も、トナードラム(感光体)が別になっており、それぞれを交換する必要があります。

 合計する場合、純正品で1000枚印刷あたりで上表の通りです。

 買い直すまで30,000枚も使わない方は、純正品でも1,933円です。

 いずれにしても、純正品を使った場合のランニングコストは、キヤノンの10万円を越える高級機を例外とすれば、他社上位機と比較しても良いです。

 202206161257.jpg

 耐久性は、5年/20万枚と業務用として耐えられる頑丈さです。

 さらにOKIのプリンターの良いところは、5年間の保証が標準で付いてくる点です。

 デンキヤの延長保証だと駆動系は保証されない場合がほとんどですが、定着機・ローラーなどメンテナンス品にも保証がかかります。

 ユーザー交換になりますが、そのために、構造をシンプルにしているので問題ありません。

 なお、非純正トナーを使うと、この保証が無効化されるので、この点でも、純正トナーを使うべき機種と言えます。

 201905121556.jpg

 セカンドトレイ(580枚)TRY-M4G1
  ¥20,775 Amazon.co.jp (5/17執筆時)

 給紙トレイは、250枚まで収納可能です。

 なお、こちらの機種は580枚までの給紙が可能な追加トレイも売られています。

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 以上、OKIデータのプリンターの紹介でした。

 印字速度・印字品質・メモリー量・トナーコスト・Wi-Fiなど、どの部分でも「隙の無い」機種です。

 2015年以来のロングセラー機で、Atlasも利用する機種ですが、なかなか新機種が出ないのは、ある意味で、同等のライバルが不在だからでしょう。

 また、5年間保証も、他社の大きなレーザープリンタは基本「訪問修理」になり、かなり費用がかさむ部分を考えると、大きなメリットです。

次回に続く
モノクロレーザープリンタのおすすめは結論的にこの機種! 

 というわけで、今回は、モノクロレーザープリンタの比較の2回目記事でした。

 しかし、記事は、まだまだ「続き」ます。

 201912021236.jpg

3・モノクロレーザープリンタの比較 (3)
 3-1:富士フイルム
 3-2:NEC
 3-3:リコー
 3-4:京セラ
4・モノクロレーザープリンタの比較 (4)

 4-1:最終的なおすすめの提案【結論】

 続く3回目記事こちら)では、富士フイルム・NEC・リコー・京セラの製品をみていきます。

コスト(純正品) ★★★★☆
コスト(再生品) ★★★★★
画質の良さ    ★★★★☆ 

印刷速度     ★★★★☆ 
給紙量      ★★★★☆
耐久性・保証   ★★★★☆

総合評価     ★★★★☆

 その上で、4回目記事結論編こちら )で、全機種から、予算別・目的別に、Atlasのおすすめ機種!を提案していきます。

 引き続きよろしくお願いします。

 3回目記事は→こちら

posted by Atlas at 12:35 | プリンター

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