Top PC周辺機器 比較2024'【PC給電】USB PDバッテリー31機の性能とおすすめ ・選び方 (1)

2024年09月13日

比較2024'【PC給電】USB PDバッテリー31機の性能とおすすめ ・選び方 (1)

【今回レビューする内容】2024年 ノートPC MacBook対応!USB-C PD対応モバイルバッテリーの性能とおすすめ・選び方:USB-C Power Delivery:Macbook air pro Surface Book 対応:DC端子 MagSafe2対応:違いや性能ランキング

【比較する製品型番】Anker 537 Power Bank A1379011 A1379021 Anker 347 Power Bank A1377012 A1377022 Anker 548 Power Bank A1294061 Anker 737 Power Bank A1289011 Anker Anker Prime Power Bank (27650mAh, 250W) A1340011 A13400B1 ANKER Prime Power Bank (20000mAh 200W) A1336011 27650mAh, 250W A1289N11 Anker Power Bank (20000mAh, 30W) A1384N11 A1384N21 A1384NV1 Anker Power Bank (20000mAh, 87W, Built-In USB-C ケーブル) A1383N11 A1383N2 A1383NV1 エレコム DE-C33L-20000BK DE-C50L-20000BK サンワサプライ BTL-RDC24 BTL-RDC26 700-BTL051BK 700-BTL054  700-BTL054BK Goal Zero Sherpa 100 PD QI ZERO Venture 75 Power Bank 35 Power Bank Goal Zero Sherpa 100 AC Power Bank 4th Gen オウルテック OWL-LPB20015 CIO SMARTCOBY TRIO CIO-MB67W2C1A-20000 ほか

今回のお題
PCに対応のUSBバッテリーのおすすめはどの製品?

 どもAtlasです。 

 今日は、2024年9月現在、最新のモバイルバッテリーを比較します。

  MacBook Proを含む各社のノートPC、あるいは、大きめのタブレットPCの充電用にも使えるUSB PD対応機に限定し、各機のスペックをみていきます。

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1・USBモバイルバッテリーの比較
 用途スマホ・タブレット向け
 容量:10000mAh〜26800mAh
 出力:10W〜65W
 重さ:200g〜
2・USB-C PDモバイルバッテリーの比較
 用途ノートPC向け
 容量:20000mAh〜40000mAh
 出力:30W〜100W
 重さ:400g〜  
3・小型USBモバイルバッテリーの比較
 用途緊急充電用(スマホなど)
 容量:〜5000mAh
 出力:10W45W
 重さ:100g

 モバイルバッテリー記事全体としては、2回目記事となります。

 基本的に、電池容量20000mAh以上、供給電力30W以上で、ノートPCでもしっかり使える水準のバッテリーだけを比較する記事です。

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 そのため「スマホ・タブレット」で高速充電できるモデルでお探しだった場合は、1回目記事こちら)をご覧ください。

 iPhoneなどを最高速(27W)で充電できるUSB-C PD対応モデルを含めて、スマホ向きと言えるモデルは全部そちらで比較しています。

 今回紹介するモデルを買っても「重い」だけなので。

 よろしくお願いします。

ーーー

 とうわけで、以下では、メーカー順に、各製品を比較していきます。

電池の容量 ★★★★★
本体の軽さ ★★★★★
充電の速さ ★★★★★
総合評価  ★★★★★

 その後、最後の「結論」では、上表のようなポイントから、Atlasの「おすすめ機種」を提案していきます。

1-1・USB PDバッテリーの選び方の基本

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 はじめに、USB-C PDバッテリーの「選び方の基本」を書いておきます。

 スマホ用を含めた、基本的な「スペックの読み方」は、1回目記事こちら)の冒頭で、説明を済ませています。

1・供給電力(出力)
2・蓄電容量

 そのため、ここでは、ノートPCなどの給電目的で買う方のための追加情報に止めます。

 以上の2点の解説をします。

1・バッテリーの出力

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 はじめに、バッテリー出力(電力です。

 市販のバッテリーでも、USB PD最大で87Wまで給電可能な機種がでています(規格上の最大値は100W)。

 ただ、スペックが上がるほど、大きく重くなるので、用途によって必要な電力を確認しておくことは重要でしょう。

 以下では、各ジャンルの家電の充電の「最速」の充電のために、どの程度の電力が必要かについて、順番に確認しておきます。


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 第1に、MacBookの場合です。

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 最新のMacBookを例にすると、購入された時に同梱されるUSB-C電源アダプターのワット数は上表の通りとなります。

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 USB PD対応バッテリーの場合、2020年ごろから、87W (20W 4.35A) の出力の製品が出たので、16インチクラスでも、速度低下なしに給電可能です。

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 ただ、パワーの出せる製品ほど、「結構重い」のが難点です。

 個人的な経験をふまえると、バッテリー側が30W出力機でも、MacBook Pro 13インチ(61W定格)も、(速度は半減するが)充電が可能です。

 16インチ(87W定格)も、同じく60Wクラスのバッテリーならば、充電は可能です。

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 なお、低容量のバッテリーでも、(原理的に)Macbookなどに充電はできますが、低電圧充電になります。

 充電時バッテリー側の電源を入れてからMac/PCに差さないと、Macからバッテリー側が給電されてしまうこともあります。


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Surface Laptop Go:39W
Surface Book 2 13:
39W
Surface Book 2 15:95W
Surface Book 3 13.5 :95W
Surface Book 3 15:120W

 第2に、Windows系ノートPCの場合です。

 対応ノートPCが無数にあるので、【Surface全機種の比較記事】で紹介した、マイクロソフトが発売するノートPCであるSurface Bookを例にだしました。

 こちらの場合も、画面サイズでメイン充電器の使用が異なります。

 ただ、基本的に13インチまでのモバイルノートならば、おおきな障害なしに対応可能と言えます。万全を期したい場合は、お持ちのノートPCの電源アダプタに記載があるだろう、消費電力(ワット)を確認してみてください。

 Macと同じで、多少及ばなくても、充電速度が遅くなるだけで充電はできます。


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iPhone 8-11:最大18W
iPhone 12:最大20W
iPhone 15:最大27W
iPad:最大20W
iPad Pro:最大45W
Android系スマホ:最大65W

 第3に、スマホ・タブレットの場合です。

 iPhoneの場合、iPhone8以降は、USB-C PDで充電する場合最大18W給電です。

 iPhone 12以降は20W、さらに、iPhone15(USB-C)以降は27Wです。

 iPadの場合も、近年発売の機種は20Wで、iPad Pro(USB-C)のみ45W給電です。

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 ただし、例外はあります。

 USB PD-PPS(Programmable Power Supply)に対応するスマホやタブレットを充電する場合です。

 iPhone11以降、2020年頃以降のiPadが該当します。

 PPS対応バッテリーとの組み合わせだと、iPhoneで最大30W前後まで、充電時の電力が伸びます。

 発熱状態を見ながらの充電速度を調整するので、トラブルを防ぎつつ速度が上がります。

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 Android系は、メーカーによりますが、USB PD(あるいは、USB PD-PPS)に対応する機種では、最大65W給電に対応できる機種まであります。

 大手ではGALAXY の中・上級機(S21 S22)で45WXperiaで、30W ほどです。

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 結論的にいえば、スマホ・タブレットでも「バッテリーの重さを厭わない」ならば、速度重視で今回紹介する機種を選ぶ意味はあります。

 ただ、【1回目記事】でみた、1つ下の10000mAhクラスの軽量なモバイルバッテリーでも(一般的に高速と思えるだろう)18W〜20Wはだせますし、一般人はそちらが「おすすめ」です。

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 ただし、お持ちのスマホ・タブレットを複数つないで、2台以上同時に「高速給電」したい場合、10000mAhクラスだと、2ポートの合計で20W前後の給電力のモデルまでしか(ほぼ)ありません。

 その点で言えば、PC+スマホ給電というパターンのほか、スマホだけでも、複数同時に高速充電に行いたい場合、今回紹介するような(少し重めの)製品も「選択肢」になります。

2・バッテリーの蓄電容量

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 つづいて、バッテリーの蓄電容量について確認しておきます。

一般的なスマホ
 4回フル充電
タブレット・小型ノートPC

 2回フル充電(約10時間駆動)
13インチ前後の中型ノート
 1.5回フル充電(約9時間駆動)
15インチ前後の中型ノート
 1回フル充電(約8時間駆動)

 今回は、蓄電容量が、20000mAhのモバイルバッテリーを多くみています。

 上表はその容量を選んだ場合、どの程度の回数「フル充電」できるかの目安です。

 パーツ構成(特にGPU)によって、前後はあると思いますが、購入されるサイズの「目安」になるでしょう。

ーーー

 というわけで、USB-PD対応バッテリーの選び方の基本を紹介しました。

 これ以外にも、バッテリー自体への充電時間など、説明したいことは多いですが、具体的な機種説明のなかでおいおい書いていくこととします。

1・UBC PDバッテリーの比較 (1)
  1-1:選び方の基本 【導入】
  1-2:アンカー 〈米国〉
  1-3:エレコム〈日本〉
2・UBC PDバッテリーの比較 (2)
  2-1:Goal Zero 〈米国〉
  2-2:サンワサプライ〈日本〉
  2-3:その他の企業
  2-4:最終的なおすすめの提案【結論】

 以下では、上表のようなメーカー順に、各製品を比較していきます。

1-2・AnkerのUSB-PDバッテリー

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 はじめに、アンカー10000mAhクラスのバッテリーからでみていきます。

 同社はモバイルバッテリー製造(表面実装)では「世界最大」といえる米国発の企業です。

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 なお、以下の記事では、Atlasのオススメポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。


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 【2022年発売】(各色)

  1・Anker 537 Power Bank A1379011
  2・Anker 537 Power Bank A1379021
    ¥11,490 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

蓄電容量:24000mAh  
USB-A出力:1ポート
USB-C出力:2ポート
入力 :30W (20V 1.5A) 
出力 :65W (20V 3.25A) 
本体重量:約500g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:
低電流モード:対応
保証期間:2年
USB PD-PSS:対応
サイズ:約160 x 85 x 27mm

 Anker 537 Power Bank (PowerCore 24000, 65W)は、アンカーUSB-PD対応製品のスタンダード機です。

 重さ・価格・サイズ感からして、これからみていく同社の機種のなかでは「平均的」といえるスペックなので、基準として最初にみることにしました。

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 本体重量は、500gです。

 約16cmのサイズで、10インチ前後のタブレットほどの重さです。

 持ち運びたくないと思わせる500gの水準ギリギリに設計したように見えます。

 バッテリー容量は、24000mAhです。

 PC用として、13インチクラスのノートまでならば1回フル充電できる容量です。

 スマホでも、4回はいけるでしょう。

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 接続端子は、USB-Aが1ポートと、USB-C端子が2ポートです。

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 Anker Nano II 30W
   ¥2,540 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

 入力(=本機への充電)は、30Wです。

 出力端子をかねるUSB-Cからの充電です。

 上位機に比べてあまり高速ではないです。

 とはいえ、上図のような30W対応充電器を利用すれば3.5時間で満充電です。

 自宅での充電だけならば全く問題ないです。

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 出力は、USB-Cは、最大60W です。

 この水準なら、大きめのノートPCに対しても、さほど速度低下もなしに給電できます。

 スペック的に言って、PDの「第2世代」であり、高速と言えます。

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 【100W対応ケーブル 0.9m〜1.8m】

 Anker 543 USB-Cケーブル 100W
   ¥990〜 Amazon.co.jp (9/13執筆時)  

 一方、本機は、USB-Cケーブル(0.6M)が付属です。

 USB-PDの場合、給電ケーブルも65W以上対応のものであることがマストです。

 そのあたりの事情に明るくない方のため、付属させているように見えます。

  202011241336.jpg

 なお、高出力に対応させるため、同社のPowerIQは、PowerIQ 3.0 (Gen2)に進化しました。

 スマホからノートPCまで、適切な電流・電圧で充電がなされます。

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 加えて、執筆時サイトに記載はないですが、ベンチマーク情報をみると、旧機(Anker 535 )同様、冒頭で説明した、USB PD-PPS規格にも対応するようです(要確認)。

 この場合、iPhone(11以降)やGalaxy(S20以降)を充電する場合、(スペック上の上限を超えて)高速に充電できます。


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 接続端子は、入出力共用の1ポートを含めUSB-C端子は2ポートです。そのほか、通常のUSB-Aポートが1つあります。

 USB-Cは単体だと65W給電です。USB-Aは仕様上、22.5Wが最大です。

 最大電流は、電圧ごと5V=3A / 9V=3A / 12V=1.5A /15V=2A / 20V=1.5Aという刻みです。

 一般的にはここまで気にしなくて良いです。

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 パススルー機能は、未搭載です。

 対応していると、バッテリーに対して給電しながら、PCにも充電できるので、ここは残念な部分です。

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 低電流モードは、「対応」です。

 一部のイヤホン・スマートウォッチの場合、電流が強いモバイルバッテリーでは、勝手に満量充電と判断されてしまって、満充電ができない場合があります。

 その場合、このモードを備える機種は、一時的に供給電流を低める機能があるため対応可能です。

 保証期間は、最大2年の長期保証が得られます。

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 以上、ANKERAnker 537 Power Bank の紹介でした。

 極限まで「高スペック」を求めたいわけではなく、普通にノートPCやタブレットの充電にも使えるモデルを探している場合「必要十分なレベル」といえるスタンダード機です。

 重さや端子構成もこなれていますので、選んで良い製品の1つに思います。

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 なお、アンカーの20000mAh前後のバッテリーは他にもありますので、確認しておきます。

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 【2024年発売】(各色)

  3・Anker Power Bank (20000mAh, 30W) A1384N11
  4・Anker Power Bank (20000mAh, 30W) A1384N21
  5・Anker Power Bank (20000mAh, 30W) A1384NV1
    ¥5,990 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

蓄電容量:20000mAh  
USB-A出力:1ポート
USB-C出力:2ポート
入力 :30W (20V 1.5A) 
出力 :30W (20V 1.5A) 
本体重量:約487g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:
低電流モード:対応
保証期間:2年
USB PD-PSS:
サイズ:長さ151 x 幅71 x 高さ28mm

 第1に、Anker Power Bank (20000mAh, 30W)です。

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 出力・入力とも30Wで、PC用と考える場合は少し非力です。

 その代わり、重さには加減があり、487gとなります。

 また、写真のように、液晶式のデジタル残量表示が付きます。

 同社の2023年以降の機種だとだいたいこの仕様になっています。

 ポートは、USB-A(18W)1つとUSB-C(30W)2つで、USB-Cは充電共用です。

 同時出力の場合、合計で24Wに落ちます。

 充電時間は、3.時間程度でしょう。

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 付属ストラップは、単なる紐ではなく、付属ケーブル(USB-C)で、ハンドルに収納できる新しい工夫です(耐荷重5kg・長さ2.05m)。

 ケーブルはねじれで耐久性は落ちるでしょうが、まあ「あり」かとは思います。ケーブルが、直付け(ビルドイン)ではない点も、故障時に安心です。

 ただ、ケーブルは、10000万回の折り曲げ耐性ですので、同社の耐久性ケーブルに比べればではあります。

 パススルーは非対応で、低電流モードは対応です。

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 結論的にいえば、PC用としてはスピードの部分で、小型モバイルPCに限定されるでしょう。基本的には、スマホ用ですが、同じ仕様の10000mAh機は200gという部分をふまえると、どっちつかずと言えば、そうです。

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 【2024年発売】黒:A1383N11 白:A1383N2 紫:A1383NV1

 6・Anker Power Bank (20000mAh, 87W, Built-In USB-C ケーブル) 黒
 7・Anker Power Bank (20000mAh, 87W, Built-In USB-C ケーブル) 白
 8・Anker Power Bank (20000mAh, 87W, Built-In USB-C ケーブル) 紫
    ¥7,990 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

蓄電容量:20000mAh  
USB-A出力:1ポート
USB-C出力:2ポート
入力 :65W (20V 3.25A) 
出力 :65W (20V 3.25A) 
本体重量:約430g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:
低電流モード:搭載
保証期間:2年
USB PD-PSS:
サイズ:長さ159 x 幅74 x 高さ26mm

 第2に、Anker Power Bank (20000mAh, 87W, Built-In USB-C ケーブル)です。

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 出力・入力とも、65Wです。

 ゲーミング用・デザイン用などの高スペックPC以外は、フルスペックで充電できるといえます。

 ポートは、USB-A(22.5W)1つとUSB-C65W)2つで、USB-Cは充電共用です。

 同時出力の場合は、合計で最大87Wです。

 ただ、USB-C2系統の場合は速度は落ちるような記載はないです。

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 【1ポート仕様 65W】

 Anker PowerPort III 65W Pod
   ¥3,590 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

 【 3ポート仕様 65W】

 Anker PowerPort III 3-port 65W
   ¥5,990 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

 充電時間は、65Wの専用充電器と付属ケーブルで1.5時間程度でしょう。

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 一方、本機は、USB-Cの片方が、ビルドインケーブルです。

 直付けで取り外しできないので、ここが断線した場合は「終わり」です。1万回の折り曲げ耐性の平麺ケーブルなので、この部分だけ、少し不安です。

 保証は、2年あります。

 ケーブルは(おそらく)消耗品扱で対象外でしょう。バッテリーの経年変化と同じです。

 パススルーは非対応で、低電流モードは対応です。

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 結論的にいえば、(Atlasの好みとして)ケーブル直付けの製品は、PC周辺機器全般であまりオススメしていません。ただ、その部分が気にならないならばあ、重さ・出力とも、この蓄電容量だと、バランスが取れた良い製品に思えます。


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 【2022年発売】A1336011 A13360B

 9・Anker Prime Power Bank(20000mAh, 200W)
   ¥19,990 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

蓄電容量:20000mAh  
USB-A出力:1ポート
USB-C出力:2ポート
入力 :100W  
出力 :100W (合計200W) 
本体重量:約540g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:(対応)
低電流モード:対応
保証期間:2年
USB PD-PSS:対応
サイズ:約127x 55 x 50mm

 Anker Prime Power Bank (20000mAh, 200W) は、同社の高出力モデルです。

 202310221154.jpg  

 バッテリー容量は、20000mAhです。  

 本体重量は、540gです。

 サイズは約127x 55 x 50mmですので持ち運べないわけではないですが、軽くはないです。

 しかし、繰り返しますが本機の売りは「最高クラス」といえる電源供給力です。

 202112091314.jpg

 出力は、しかし、100W です。

 たいていのノートPCでフルスペックで充電できない機種はないでしょう。

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 接続端子は、USB-Cが2ポートUSB-Aが1ポートです。

 USB-A(PPS)は、最大65W、ですが、USB-C最大100Wです。

 最大出力は、3ポート同時に利用した場合で、200Wです。

 実際的に、ノートPC2台にも同時充電できるスペックです。

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 こうした仕様は、2022年から同社の製品に搭載がはじまったGaNPrimeという回路の小型化・高出力化の恩恵と言えます。

 高出力に対応させるため、同社のPowerIQは「第4世代」の PowerIQ 4.0に機能的なアップグレードがありました。スマホからノートPCまで、適切な電流・電圧で充電がなされます。

 なお、USB PD-PSSは、(少なくとも)公式では対応情報はないです。

 ただ、 PowerIQ 3.0 (Gen2)以降の世代の場合、Ankerno場合対応になるようです。

 202310221158.jpg

 なお、本機は、カラーモニター付きで、状況が視覚的に確認できる仕様です。

 最大電流は、5V=3A / 9V=3A / 10V=2.25A / 12V=1.5A / 15V=3A / 20V=5Aという刻みです。

 202310221201.jpg

 【2023年発売】

 【100W対応 2ポート】

 Anker Prime Wall Charger (100W, 3 ports, GaN)
   ¥9,990 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

 入力も、100Wです。

 同時発売の100W以上対応の専用充電器を利用してつなげる場合、この速度を達成できます。

 充電時間は、75分という、驚異的なスペックを出しています。

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 【1ポート仕様 65W】

 Anker PowerPort III 65W Pod
   ¥3,590 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

 【 3ポート仕様 65W】

 Anker PowerPort III 3-port 65W
   ¥5,990 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

 まあ、高いので、一般的には65Wあたりで「手を打つ」のが良いかと思います。

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 【型番:90cm ‎A8865:180cm:A8866】

 Anker 765 高耐久ナイロン USB-C & USB-C ケーブル
   ¥3,990〜 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

 一方、ケーブルは対応水準にする必要があります。

 今回、充電器やケーブルは、アンカーがチップメーカーを巻き込んで開発したようで、他社から今後出るかは今のところ、よく分かりません

 パススルー機能は、対応です。

 ただし、モバイルバッテリーに対して20W以上の給電が必要です。

 低電流モードは、搭載です。

 202208151629.jpg

 バッテリーの安全性は、先述のGaNPrimeという新技術で小型化・高出力化した部分で、注意するべき点です。

 ただ、ActiveShield 2.0として、多重保護の部分の監視回数を2倍に伸ばしています(米国サイトで確認)。不安に感じる要素をしっかり除く部分で、同社はやはり一歩抜けます。 

 保証期間は、2年の長期保証が得られます。

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 以上Anker Prime Power Bank (20000mAh, 200W) の紹介でした。

 重ささえ問題ないならば、今どきのノートPCの給電用には「割と良さそうな」製品に思えます。ディスプレイ部分を含めて使い勝手も良さそうです。

ーー

 なお、この形状の大容量モデルは、いくつかバリエーションがあります。

 以下で、確認しておきます。

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 【2023年発売】A1340011(黒) A13400B1(ゴールド)

  10・Anker Anker Prime Power Bank (27650mAh, 250W)
  11・Anker Anker Prime Power Bank (27650mAh, 250W)
   ¥24,990 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

蓄電容量:27650mAh  
USB-A出力:1ポート
USB-C出力:2ポート
入力 :140W (合計170W)
出力 :140W(最大250W)  
本体重量:約667g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:(対応)
低電流モード:対応
保証期間:2年
USB PD-PSS:対応
サイズ:約162x 56.9 x 49.9mm

 第1に、Anker Prime Power Bank (27650mAh, 250W) A1340 です。

 蓄電容量が、27650mAh と1サイズ容量の多いモデルです。

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 出力は、USB-Cで、1ポートあたり140W、2ポート合計で250Wと、さらに数字が伸びます。

 最大電流は、5V 3A / 9V 3A / 15V 3A / 20V 5A / 28V 5Aです。

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 入力も、140Wです。

 USB-C2端子で給電する場合は、170Wです。

 したがって、高速性能は相当期待できます。

 202310221227.jpg

 加えて、このグレードの場合、Bluetoothを装備しており、アプリで状況確認や制御ができます。

 ただし、重さは、約667gで、サイズも約162x 56.9 x 49.9mmです。

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 結論的にいえば、持ち運んでノートPCにつかうガジェットというより、なにかしら、「それ以上」の用途に使いたい場合に向く製品と言えます。

 とくに、Bluetoothの遠隔操作にメリット性を感じられる場合、選択肢になるでしょう。

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 【2022年発売】

 【通常型番】 A1289011

  12・Anker 737 Power Bank (PowerCore 24K)
   ¥19,990 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

 【特定店向け型番】A1289N11

  13・Anker 737 Power Bank (PowerCore 24000)
   ¥21,166 楽天市場 (9/13執筆時)

蓄電容量:24000mAh  
USB-A出力:2ポート
USB-C出力:1ポート
入力 :140W  
出力 :140W  
本体重量:約630g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:(対応)
低電流モード:対応
保証期間:2年
USB PD-PSS:対応
サイズ:約155.7x 55 x 45mm

 一方、容量部分で言えば、先行して発売されていたAnker 737 Power Bank (PowerCore 24000)は、同社の最大出力モデルです。

 2系統の型番がありますが、流通経路の違いであり、性能は同じです。

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 バッテリー容量は、24000mAhです。  

 本体重量は、630gです。

 出力・入力は、いずれも、140W です。

 低くはないですが、あとから出た機種には負けます。

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 接続端子は、USB-Cが2ポートUSB-Aが1ポートです。

 USB-A(PPS)は、最大18W、ですが、USB-C最大122Wです。

 最大出力は、USB-C端子を2ポート同時に利用した場合で、140Wです。

 あとは、パススルーと低電流モードに言及がない点が違いと言えます。

---

 結論的にいえば、出力部分で新機種に及ばない部分があることから、遠からず、入れ替わりで生産完了になるような感じがあります。このシリーズの初登場の製品でしたし、選ぶならば(問題点が洗い出されただろう)新機種が良いかなと思います。


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 【2022年発売】(各色)

 14Anker 347 Power Bank A1377012
 15・Anker 347 Power Bank A1377022
  ¥9,990 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

蓄電容量:40000mAh  
USB-A出力:2ポート
USB-C出力:2ポート
入力 :30W (20V 1.5A) 
出力 :30W (20V 1.5A) 
本体重量:約898g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:
低電流モード:対応
保証期間:2年
USB PD-PSS:
サイズ:約167 x 85 x 46mm

 Anker 347 Power Bank (PowerCore 40000)は、アンカーの「大容量モデル」です。

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 バッテリー容量40000mAhです。

 一般向けに市販されているモデルでは超大容量と言えます。  

 本体重量は、898gです。

 サイズは、約167 x 85 x 46mmですので縦横は、先ほどの機種と同じほどですが、「分厚い」と言うことになります。

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 Anker Nano II 30W
   ¥2,540 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

 Anker PowerLine III ケーブル 60W PD対応
   ¥1,390〜 Amazon.co.jp (9/13執筆時)  

 入力は、30Wです。

 大型機では、高速ではないです。

 満容量にする場合、しっかり対応水準の充電器と付属ケーブル(あるいは市販のUSB-PD対応ケーブル)を使えば、7時間ほどでしょう。

 出力は、30Wです。

 USB-PDは対応ですが、ノートPC用と考える場合、モバイル用に限定されます。

 少し弱いです。

 接続端子は、入出力共用を含むUSB-C端子が2ポート、通常のUSB-Aポートが2つあります。

 全4ポート合計で30Wの出力(USB-Aは18W)である点に注意です。

 タブレットとスマホなどの並行充電には十分ですが、そこに、ノートPCが入ると駄目という感じです。

 最大電流は、電圧ごと5V=3A / 9V=3A / 15V=2A / 20V=1.5Aという刻みです。

 パススルー機能は、未搭載です。

 低電流モードは、「対応」です。

 保証期間は、最大2年の長期保証が得られます。

---

 以上、ANKERAnker 347 Power Bankの紹介でした。

 用途的には、さほど高出力は不要だが、蓄電量は十分欲しい感じの場合に便利という特殊な感じの製品です。

 どちらかと言えば、USB監視カメラや車載カメラの補助電源のようなニーズの方がありそうです。

ーーー

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 【2023年発売】A1294061

 16・Anker 548 Power Bank (PowerCore Reserve 192Wh)
   ¥24,990 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

蓄電容量:60000mAh  
USB-A出力:2ポート
USB-C出力:2ポート
入力 :60W (20V 3A) 
出力 :60W (20V 3A) 
本体重量:約2312g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:
低電流モード:対応
保証期間:2年
USB PD-PSS:
サイズ:約20. x 117 x 117mm

 なお、 重さが2kgを超えるので、完全に「キャンプ用」のような電源ですが、実際的に最大量となるAnker 347 Power Bankの販売があります。

 ACコンセント(無停電電源装置)を除けば、60000mAh というのは、現状で最大かと思います

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 【1ポート仕様 65W】

 Anker PowerPort III 65W Pod
   ¥3,590 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

 【 3ポート仕様 65W】

 Anker PowerPort III 3-port 65W
   ¥5,990 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

 入力は、60Wです。

 60W以上に対応する充電器を利用する場合で約7時間ほどで満充電だと思います。

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 出力は、2ポートあるUSB-Cが60Wで、同じく2ポートのUSB-Aが20Wです。

 合計で最大80Wまでの給電力という仕様です。

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 【60W対応ケーブル 0.3m〜3.0m】

 Anker PowerLine III 60W PD対応
   ¥1,390〜 Amazon.co.jp (9/13執筆時)  

 なお、充給電において、最大出力を得たい場合、本機も60W以上に対応するケーブルを選んでください。

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 このほか、本機は、収納式のライトも兼ねていて、この部分でも「キャンプ用」です。ライトは、点滅制御(SOSボタン)も可能です。

 液晶部分にバッテリー残量表示も付きます。

 また、緊急用バッテリーとしても、1年で85%の残存率とのことです。

1-3・エレコムのUSB-PD対応機

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 つづいて、日本のPC周辺機器メーカーとなる、エレコムのUSB-PD対応バッテリーです。


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 【2021年発売】  

 17・エレコム DE-C33L-20000BK
   ¥6,495 楽天市場 (9/13執筆時)

蓄電容量:20000mAh
USB-A出力:1ポート
USB-C出力:1ポート
入力:45W (15V 3A)
出力:45W (15V 3A)
本体重量:442グラム
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:対応
低電流モード:
保証期間:1年
USB PD-PSS:
サイズ:約156 x51 x 44mm

 DE-C33L-20000BKは、日本のELECOMのUSB PD対応バッテリーです。

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 本体重量は、442gです。 

 形状的に「太め」ですが、このほうが収納が楽、というかたは選択肢になるでしょう。

 バッテリー容量は、20000mAhです。

 エレコム機は、国内の家電メーカーですが、中身の電池メーカーの情報がないです。

 ただ、JIS C8711およびJIS C8714に合致した設計との情報はあります。

 入力は、45W (15V 3A)です。

 充電時間は、このパワーの充電器と対応ケーブルを利用する場合、約3時間40分です。

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 エレコム USB PD対応 充電器 45W
   ¥2,309 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

 【0.1m〜2m】

 エレコム USB Type-C ケーブル 60W
   ¥626〜 Amazon.co.jp (9/13執筆時)  

 ただし、AC充電器は別売です(ケーブルは付属)

 接続端子は、USB-C端子が1ポートのほか、通常のUSBポートが1つあります。

 出力は、最大45Wです。

 最大電流は、電圧ごと5V/3A、9V/3A、12.0V/2.4A、15V/3A、20V/1.5Aという刻みです。

 一方、本機はUSB-A側について、QC系の互換技術を不採用のため、定格7.5W(5V 1.5A)です。また、3ポート同時に利用する場合、合計で52.5Wです。

 202202061222.jpg

 パススルー機能は、対応です。

 ただ、先述のように、USB-Aは7.5Wなので、便利かと言われると微妙です。

 低電流モードは、「非対応」です。

 ただ、USB-A側はそもそも7.5Wです。

 保証期間は、一方、エレコムを含む日本企業のある意味の弱点です。

 期間の長い海外組とことなり1年となります。

---

 以上、エレコムDE-C33L-20000BKの紹介でした。

 USB-Aの弱さがが目立ちます。USB-Cも45W水準だと近年のノートPC用だと必ずしも「パワフル」とは言えない水準です。

ーー

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 【2024年発売】  

 18・エレコム DE-C50L-20000BK
   ¥8,786 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

蓄電容量:20000mAh
USB-A出力:1ポート
USB-C出力:2ポート
入力:65W (20V 3.25A)
出力:65W (20V 3.25A)
本体重量:453.5グラム
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:対応
低電流モード:対応
保証期間:1年
USB PD-PSS:
サイズ:長さ157×高さ26×奥行82.5mm

 なお、エレコムからは上位機として DE-C50L-20000BKの販売もあります。

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 バッテリー容量は、こちらも20000mAhです。

 本体重量は、453gです。

 先ほどの機種とだいたい同じですが、形状はオーソドックスな厚みのある形状です。 

 接続端子は、USB-Cが2系統、USB-Aが1系統です。

 うち1ポートが、入力との共用です。

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 エレコム 65W充電器 ACDC-PD4465BK
   ¥4,418 Amazon.co.jp (9/13執筆時)

 入力は、65W (20V 3.25A)です。

 充電時間は、1.5時間です。

 入力からすれば当然ですが、かなり速いです。

 むろん、この入力に対応する充電器は必要です。

 出力も、最大65Wです。

 3ポート同時に利用する場合、最大75Wです。

 こちらもUSB-Aは「おまけ」で、定格7.5W(5V 1.5A)です。

 パススルー・低電流モードは、対応です。

 保証期間は、1年です。

---

 結論的にいえば、以外とAnkerの現行機だと入出力共に65W前後の製品はあまりないので、プレゼンスを感じました。

 ノートPC充電の場合、65Wあれば十分な機種は多いですし。

 パススルーも対応ですし、充電時間も短めで、良い製品だと思います。あとは、USB PD-PSSに対応すれば、完璧でしょう。

次回につづく
USB-C PD対応バッテリーのおすすめは結論的にこれ!

 というわけで、今日は、USB-C PD出力対応バッテリーの比較の1回目記事でした。

 しかし、記事は、もう少しだけ「続き」ます。

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2・UBC PDバッテリーの比較 (2)
  2-1:Goal Zero 〈米国〉
  2-2:サンワサプライ〈日本〉
  2-3:その他の企業
  2-4:最終的なおすすめの提案【結論】

電池の容量 ★★★★★
本体の軽さ ★★★★★
充電の速さ ★★★★★
総合評価  ★★★★★

 続く、2回目記事こちら)では、ここまで紹介できていない企業の製品を引き続きみていきます。

 その後で、いつものように、今回紹介した全製品から、目的別に、Atlasのおすすめ機種を提案します。

 引き続きよろしくお願いします。

 2回目記事は→こちら

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posted by Atlas at 12:22 | PC周辺機器

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