Top 研究道具(ソフトウェア) 比較2024’【高性能】PDF作成/編集ソフト26点のおすすめ・選び方:無料PDFソフト/激安ソフト/acrobat DC正規版 (1)

2024年01月07日

比較2024’【高性能】PDF作成/編集ソフト26点のおすすめ・選び方:無料PDFソフト/激安ソフト/acrobat DC正規版 (1)

【今回レビューする内容】2023年 PDF作成/編集ソフトの性能とおすすめ・選び方:有料版・無料フリーソフト版と純正Adobe Acrobatとの違いの説明;性能ランキング

【比較する製品型番】Adobe Acrobat Pro Std ジャストシステム JUST PDF 5 JUST PDF 5 Pro Adobe Acrobat Reader iPad版 iPhone版 Android版 Windows Phone版 ソースネクスト いきなりPDF STANDARD Edition Ver.11 COMPLETE Edition Ver.11 Ver.10 いきなりPDF to Data Ver.5 いきなりPDF EX Powered by Foxit アンテナハウス 瞬簡 PDF 統合版 13 Wondershare PDFelement Pro ver. 7 Mac版 MobiSystems PDF Extra 2021 2023

今回のお題
最新のPDF作成ソフトのおすすめはどれ?

 ども、Atlasです。 

 今日は、2024年1月現在、最新のPDF作成ソフトを比較します。

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 アドビアクロバットソースネクストいきなりPDFジャストシステムJust PDFアンテナハウス瞬簡PDFを含めてメジャーな製品は、だいたい網羅しました。

 Windowsのほか、一部ソフトは、Macにも対応します。

PDF作成 ★★★★★
PDF変換 ★★★★★
PDF編集 ★★★★★
文字認識 ★★★★★
総合評価 ★★★★★

 以下では、それぞれのPDF作成ソフトを紹介していきます。

 そして、最後の「結論」では、上表のような観点から、Atlasのおすすめ機種!を提案するつもりです。

ーーー

1・PDF作成ソフトの比較
2・Adobe CCの比較
3・日本語OCRソフトの比較
4・英語OCRソフトの比較
5・各社のオフィスソフトの比較

 なお、今回の記事は、このブログのソフトウェア比較記事の「第1回目」記事として書きました。

1・無料版Acrobat Readerと製品版の違い

 最初に、無料版のAcrobat Readerの話から始めましょう。


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 【Windows版】【Mac版】

 1・Adobe Acrobat Reader
  ¥無料 Adobe Store (1/7執筆時)

 Acrobatには、無料で利用できるAdobe Acrobat Reader があります。

 これは、WindowsでもMacでも使えますし「おなじみ」でしょう。

 しかし、この無償版は、あくまで「PDFの閲覧をするためのソフト」であり、PDFファイルへの変換や、PDFファイルの編集には未対応です。

ーー

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 Adobe PDF Pack (1年間)
  ¥14,608 Adobe Store (1/7執筆時)

 一方、月額1,218円の「拡張パック」に加入した場合、PDFに変換するサービスを得られます。

 しかし、これは、100MBまでのWordやExcelといったファイルをオンライン経由でPDFに変換するサービスです。

 そのため、作成したPDFを再編集することはできません。

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 結論的にいえば、こうした処理を行いたい場合、純正のAcrobatか、他社が出す「互換PDFソフト」が必要になってきます。

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 なお、PDF(PDF/A)は、Adobe社の独占物ではなく「国際規格」です。

 そのため、互換という表現は正しくないと言えばそうです。

 しかし、最初にそれを定義し、製品化したAdobe社が事実上、規格の更新を主導しています。そのため、「純正PDFソフト」といえるのは同社の製品というのが、世間の共通理解だと思います。

2・格安なPDF作成ソフトの比較

 ここからは、「安いソフト」から順番に、各社の「PDF編集ソフト」を比較していきます。

 日本市場の場合、ソースネクストジャストシステムの製品が多くのシェアを占めています。

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 今回の記事では、Adobe Acrobat の正規品もしっかり比較します。

 しかし、まずは、安い「互換」するPDFソフトから説明し、それとの違いを説明していく型式となります。

ーーー

 なお、以下の本文では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分は青字で記していきます。


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 【Windows専用】

 【2023年10月発売】

 【ダウンロード版 】

 1・いきなりPDF STANDARD Edition Ver.11
  ¥3,980 ソースネクスト直販 (1/7執筆時) 

 【パッケージ版(カード郵送)】

 2・いきなりPDF STANDARD Edition Ver.11
  ¥3,580 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

 いきなりPDF Ver.11 STANDARDは、ソースネクストの「標準タイプ」のPDF作成ソフトです。

 以前は、1グレード下の「 BASIC Edition」がありました。しかし、2022年以後は、こちらが同社の「最安」です。

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1:ツールパレット機能
2:ハンコ機能の充実
3:チェックマークの追加

 1バージョン前のいきなりPDF Ver.10 STANDARDはとの違いは、上表の3点です。

 ツールパレット機能(上図)を新規搭載し、若干編集が便利になりました。

 そのほか、従来からある「ハンコ機能」について、デザインが増えて、(スタンプ印として)わりと本格的になったのが目立つ違いです。

 しかし、例年の変化の度合いとして言えば、今年は「マイナーチェンジ」に止まると言えます。

1:高速PDFビューアの改良(検索機能)
2:サムネイル画面での組換対応
3:OCRエンジンの刷新
4:タスクの自動処理機能

 一方、2世代以前前(Ver9)からの久しぶりの買換の場合は、少し話が変わります。

  Ver.10でかなり変化があったので、改良ポイントはかなり多いです。

 順番に4点をみておきます。

 第1に、高速PDFビューア(=閲覧ソフト)の改良です。

 自慢の「軽くサクサク動くPDFビューア」に、「検索機能」が付きました。

 軽くても検索できないと「不便」だったので、改善に思えます。

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 第2に、サムネイル画面での変換における操作性の向上です。

 旧バージョンまででも、サムネイル操作での入替、削除、結合は可能でした。

 今回の改良では、結合ページの間にしおりを入れて分かりやすくすることや、一時的な拡大(プレビュー)に対応するようになっています。

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 第3に、OCRエンジンの刷新です。

 あとで詳しく説明しますが、文字認識の精度が向上しました。

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 第4に、タスクの自動処理機能です。

 業務用ソフトでたまに見かけますが、ページの回転や削除ほか、自動で同じ処理を実行したい場合、手軽にプログラムできるという機能です。

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 結論的にいえば、スタンダード版の場合、1年前のバージョンからの買換は、あまり変化を感じないでしょう。

 しかし、去年バージョンを飛ばしている場合は話は別で、結構な変化を感じられると思います。 

 とくに、OCR精度についての言及は、近年のバージョンアップではみられなかったため割と大事です。

ーー

 以下、新機種をベースに、各機能を具体的に見ていくことにします。

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 PDFへの変換は、あたりまえですが「対応」します。

 ソフト上で、Word・Excel・PowerPointなどの各ファイルからPDFを作成することが可能です。

 パスワードロックをかけたセキュリティPDFも作成できます。

 そのほか、PC内のフォルダを一括して、PDF化する機能も搭載です。ZIP圧縮ファイルもそのままPDFにできます。

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 PDFのページ単位の編集も、対応します。

 作成したPDFを回転したり、ページを入れ替えたり、削除したりする編集機能が可能です。

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 PDFのページ内の編集も、しっかりと対応します。

 例えば、チームで仕事をする際などのためのハイライトや、テキストによる注釈、ノートの挿入可能です。

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 そのほか、承認印(ハンコ)作成する機能もあります。

 先述のように、2023年のバージョンアップで、以前よりハンコのデザインも増えています。

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 そのほか、PDFを見開き形式に編集する機能や、文字をくっきりさせる機能もあります(左図)。

 加えて、PDFのサイズを圧縮する機能も利用できます。

 ウェブ表示用などで高画質を要求しない場合に良いでしょう。

 ただ、高度な画像圧縮は対応せず、バージョン互換性の部分までは踏み込まない点で、Adobe Acrobat に比べると圧縮率/画質の両立はなせてはいません。

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 PDFの抽出は、下位機種と同じです。

 PDFファイル内の必要なページの抽出のはもちろんのこと、ページの分割・削除、複数のPDFの結合と、必要なファイル操作は、ひととおりできます。

 この部分の使い勝手は、結構「高度」です。

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 PDFからの変換も、対応です。

 PDFからExcel・Word・PowerPoint形式に変換できます。

 OCR機能は、冒頭で少し書きましたが、搭載です。

 OCRとは、スキャナなどで取り込んだ書類の上の「画像としての文字」を解析し、テキスト化して、PCで文字列検索できるようにする機能です。

 本機は、テキスト画像の下に文字列を埋め込む「透明PDF」にも対応です(新バージョンはアップデートで対応)。

 変換エンジンは、日本語のほか、英語/中国語(簡体字・繁体字・韓国語に対応です。

 前バージョンとOCRの認識エンジンが変わりました。AIと機械学習を利用した新エンジンとされます。

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 エンジン出所(制作企業)についての詳しい説明はないです。

 同社の場合、元パナソニックで、今はソースネクストが販売している著名OCRソフトである「読取革命」系のエンジン(ライト版)をもともと利用していました。

 ただ、今回はアジア言語を含めた多言語展開になったので、出所は違うと思います。

 認識精度の向上を明言しますし、(読取革命自体の進化も止まっているため)マイナスではないと思います。

 ただ、もこれは他社のPDFソフトを含めてですが、しっかりした単語辞書(専門辞書)を備える専用OCRに比べると、オマケレベルではあります。

 OCR機能は、文字変換の精度を重視したい場合、専用ソフトを利用した方が個人的には良いと思っています。のちほど、Adobe Acrobat の説明で、踏み込んで解説するつもりです。

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 以上、いきなりPDF STANDERD Editionの紹介でした。

 「格安」ながら、普通必要な一通りの作業ができるので、一般的にはこの製品を導入すれば「たいていのことは可能」でしょう。

 ただ、このシリーズには上位機があります。そちらは、すでにできあがったPDFについて文字やレイアウトなどの直接編集ができます。

 本機は、PDF自体の編集機能がないので、「作成してからの修正が効かない」部分だけ注意してください。

 例えば、同僚からPDFファイルが来て、顧客に回す前に「微妙な修正が必要」だったり、「月日を挿入したい」場合などは、この点が問題になります。

 「石橋を叩いて渡る」ではないですが、心配ならば、後ほど紹介する上位機を選ぶべきでしょう。

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 【Windows専用】【2022年発売】

 3・いきなりPDF to Data Ver.5
  ¥1,980 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

 なお、同社のいきなりPDF to Data Ver.5も、OCR機能を持ちます。

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 ただ、こちらは「PDFからのテキストの抽出」に特化したソフトです。PDF自体の作成に関わる機能は「全省略」です。

 OCRは、PDF内の「文字画像」をテキスト化するために付属します。

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 マウスなどで囲んだ部分の文字を「OCR化」する同社の「瞬間テキスト2」も同梱されます(通常1980円)。

 ただこの機能は、「いきなりPDF STANDERD」以上なら備わります。

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 結論的にいえば、値段差を考えても「STANDERD」のほうが良いように思えます。



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 【2022年発売】【Windows専用】

 【パッケージ版 】

 4・JUST PDF 5 (作成・編集・データ変換)
   ¥6,219 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

 【ダウンロード版 】

 5・JUST PDF 5 (作成・編集・データ変換)
   ¥6,138 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

 JUST PDF 5 通常版は、ジャストシステムの発売するPDF編集ソフトです。

 ライバルは、1つ上でみた「いきなりPDF STANDARD」です。

 少し歴史経緯を説明しておくと、この製品の出自は、ニュアンス(nuance)が開発していた「PDF EDIT」というソフトです。それを改良していったものです。

 「いきなりPDF 」のソースネクストも、過去において提供を受けていた時期(いきなりPDF EDIT 7)があります。その点では「源流は同じ」です。

 とはいえ、いずれも、その後に独自機能を付けているので、現在は違いが多くあります。

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 PDFへの変換は、本機も対応します。

 一般的なファイル以外に、同社の発売する一太郎系のフォーマットも対応します。

 また、インストールすると、Officeソフトにアドインボタンが挿入されるため、「ワンボタン」でPDFができる点も「メリット性」でしょう。

 上級者向けには、コマンドラインによるパッチ処理にも対応できるため、大量処理には向きます。

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 PDFのページ単位の編集は、対応します。

 PDFの抽出も、対応します。

 いきなりPDFと同じく、作成したPDFを回転したり、ページを入れ替えたり、削除したりする編集機能が、ひととおり付属します。

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 作成後のPDFファイルの軽量化は、ジャストシステムはこのグレードで対応です。

 いきなりPDFも対応しますが、処理設定の細かさは、こちらのが少し上です。

 ただし、設定値が割と多いので、感覚的に使う方ならば、いきなりPDFのが初心者向けでしょう。

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 PDFのページ内の編集は、アンダーラインや付箋・ノートには対応します。

 また、注釈・ノート・ハイライトなどの挿入も可能です。

 このあたりも新バージョンで強化された部分と言え、「いきなりPDF」に追いついてます。

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 独自機能で注目するべきは「電子印鑑」機能です。

 基本の印影をカスタマイズして一定程度「オリジナル」といえる印鑑が作成できます。

 ただ、この部分は、後ほどみる上位機の場合、電子書名と関連付けてセキュアにできるので、そちらのが「おすすめ」です。

 いきなりPDFも、スタンプ機能はありますが、この部分は本機のほうが充実します。

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 そのほか、 ページサイズの変更も本機の「小回りの効いた」機能と言えます。

 例えばA3のページを縮小して、A4に合わせる変更が(PDF印刷を経ずに)可能です。

 逆に拡大することも可能なので、不統一の書類を扱う場合、便利です。

 これは、以前はジャストの上位機種しか見られなかった機能ですが、降りてきました。

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 また、見開きページの分割・作成も可能です。

 「いきなりPDF」見開きページの作成はできますが、分割は非対応なので、この部分もワンポイントでしょう。

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 あとは、大きすぎるファイルの自動分割機能も、注目点でしょう。

 ファイルサイズを指定して、複数のファイルに小分けでき、メール添付時などに便利です。

 一方、「ファイルサイズの圧縮の方向性」のコンパクト化は、いきなりPDFに比べると、こだわりが少なめと言えます。

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 PDFからの変換は、Office系や一太郎などのほか、JPEGやテキスト形式の出力にも対応します。

 OCR機能は、搭載されます。

 ただ、使用されるエンジンの明記はありません。

 以前同社で売っていたOCRソフト(一発OCR)は、Panasonic系エンジンでしたが、最近はわかりません。いずれにしても、本職のOCRソフトには、精度で敵わない水準です。

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 以上、JUST PDF 5 通常版の紹介でした。

 いきなりPDF STANDARDのライバルです。

 書類を整頓して「きれいに整える」という部分で、本機はライバルより優秀と言えます。

 例えば、見開きページの処理や書類サイズを統一などは、本機の強みです。

 とはいえ、値段がこちらがやや高く、心理的な抵抗線といえる5000円をオーバーします。

 また、文字くっきり」機能がない部分など、機能でも上位とも言えない部分もあります。そのため、どちらが「おすすめ」かは、記事の最後の結論で改めて考えます。

3・上級グレードのPDFソフトの比較

 つづいて、各社の「最も高級なPDF作成ソフト」を比較していきましょう。


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 【Windows専用】

 【2023年10月発売】

 【個人・ダウンロード版】

 6・いきなりPDF COMPLETE Edition Ver.11
  ¥9,900 ソースネクスト直販 (1/7執筆時)

 【個人・パッケージ版】(コード付)

 7・いきなりPDF COMPLETE Edition Ver.11
  ¥8,900 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

 いきなりPDF Ver.11 COMPLETEは、ソースネクストの「上位機」です。

 購入形態は、個人向けは2種類です。

 いずれにしても、インストールメディアはないので、値段で決めてOKでしょう。

1:ツールパレット機能
2:ハンコ機能の充実
3:チェックマークの追加

 一方、1つ前の旧バージョン(Ver.10)との違いは、先ほどみた本製品の下位機種(スタンダード版)と同じです。

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 加えて、コンプリート版の場合、さらに、申請書など、PDFフォームへの書込の際に、各マスがしっかり把握されるようになったほか、一度入寮した情報(氏名・生年月日・住所など)を記憶し、自動入力されるようになりました。

 この部分は、便利な仕様変更と言えます。よく利用する方は、更新する意義はあるでしょう。

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あとは、同じですので、 以下、新機種をベースに、機能を説明していきます。

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 PDFへの変換は、下位機種と同水準に対応します。

 もちろん、Word・Excel・PowerPointなどの各ファイルからPDFを作成することが可能です。

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 PDFのページ単位の編集も、対応します。

 つまり、作成したPDFを回転したり、ページを入れ替えたり、結合、削除したりする編集機能が付属します。

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 PDFのページ内の編集は、下位機種より高度です。

 作成済みのテキストの編集ができるほか、フォントの変更もできます。

 画像の挿入もできます。(新バージョンはアップデートでの対応)。

 そのほか、注釈機能は、ハイライトだけでなく、テキスト注釈の挿入にも対応します。

 PDFの抽出は、下位機種と同じです。

 繰り返せば、必要なページの抽出のほか、ページの分割・削除、複数のPDFの結合と、一般的なファイル操作ができます。

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 PDFからの変換も、しっかり「対応」です。

 PDFからExcel・Word・PowerPoint形式に変換できます。

 OCR機能も、下位機種同様に搭載です。

 やはり、精度は期待できないので「おまけ」レベルです。

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 以上、いきなりPDF COMPLETE Editionの紹介でした。

 PDF自体の編集・改変を行いたい場合は、この製品が良いでしょう。編集機能も細かく、気が利いており、使いやすいです。

 Adobeの正規版が「高くて導入が難しい」場合は、簡単なビジネス用務ならば、この製品で十分代用できるでしょう。


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 【2022年発売】

 8・いきなりPDF EX Powered by Foxit
  ¥17,993 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

 いきなりPDF EX Powered by Foxitも、ソースネクストの販売するPDFソフトです。

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 正確には、Foxit Softwareが開発した製品の日本語版です。

 そのためUI(インターフェイス)は、ここまで見た同社の「いきなりPDF」とは異なります。

  Foxitは、2001年創業の中国福建省の企業です。Adobe互換のFoxit PDf Editorなど、PDF関連ソフトを世界展開している企業です。

 Googleほかの大企業に組込システムをOEM提供していることでも知られます。

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 他社製なので、1つ上でみた「いきなりPDF COMPLETE」と比べて、こちらだけない機能はあります。

 例えば、囲んだ文字列のOCR化(瞬簡テキスト)や、QRコード対応などです。

 しかし、全体として、PDFソフトとしての機能は、本機の方が「上位」と言えます。

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 変換・編集は、本機も一通り対応します。

 その上で、編集後のページ単位の編集が、とくに細かく、下位機よりだいぶ高度です。

 応用的な機能も、メルチメディアファイル(音声・動画)の挿入、PDFフォームの作成、2つのPDFファイルの差分比較など充実します。

 セキュアなPDF/A、PDF/E、PDF/Xなども扱えます。

 OCR機能も、搭載です。

 ただし、あえて言えば、この部分がAdobe本家との「」に見えます。

 あとで見ていくように、透明PDFテキスト処理など部分でAdobeほど細かい機能がないので。

 詳しい機能は、(説明しきれないので)【ソースネクストの説明サイト】をご覧ください。

 リンク先下部にマニュアルPDFもあるため、皆さんが使いたい機能があるかは確認できるかと思います。

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 以上、いきなりPDF EX Powered by Foxitの紹介でした。

 (本家の)Adobeに、機能面に最も近いのは、こちらのソフトかと思います。

 経費面で永続版が良い場合、高機能ソフトの1つとして「有力な選択肢」になるでしょう。挙動も「軽い」という評判です。


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 【2022年発売】【Windows専用】

 【パッケージ版】

 9・JUST PDF 5 Pro(作成 データ変換 編集Pro)
  ¥15,100 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

 【ダウンロード版】

 9・JUST PDF 5 Pro(作成 データ変換 編集Pro)
  ¥15,530 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

 JUST PDF 5 Pro 通常版は、ジャストシステムの最上位機となるPDF編集ソフトです。

 2022年にモデルチェンジしました。

 UIの変更のほか、セキュリティ部分と、PDF編集に関わる部分がかなり進化した印象です。既存ユーザーでも前バージョンから買い替える意義はあります。

 PDFへの変換・PDFのページ単位の編集は、それぞれ下位機種と同じ水準で対応します。

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 PDFのページ内の直接編集は、上位機を選ぶにあたっての最大の見所です。

 ジャストシステムは、ワープロ(一太郎)を作成しているメーカーだけあり、PDFの文字列編集がかなり充実しています。

 感覚的に操作できる点は、いきなりPDFが「追いつけていない」部分だと思います。

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 文字だけでなく、写真についても、ドラッグ&ドロップ操作で移動できますし、アンケート・申し込みフォーム・電子封筒などの作成も、感覚的にできます。

 そのほか、かなり複雑な図については、テキストボックスの結合や分割も簡単です。

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 この部分の部分については、(Adobeの場合、画像編集ソフトが別に展開する部分もあり)Adobeの純正PDFソフトよりも高機能に思えます。

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 ジャストの場合、下位機種でも、電子印鑑システムが、ライバルに対して強みと言える部分でした。

 JUST PDF 5 Proも同じ機能を持ちますが、電子印鑑から直接電子書名と関連付けて、自動にセキュアな処理できる部分など、使い勝手を強化しています。

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 そのほか、墨消し・電子署名を含めたセキュリティ部分の充実は、本製品が官公庁で多く使われる部分をふまえています。

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 さらに、本機については、OCRソフトを使って透明PDFを作った場合、同じインターフェースで文字の背後にあるテキスト(透明テキスト)の編集ができます。

 これも、Adobeの純正PDFソフトにできない部分です。

 従来、こうした作業をしたい場合は、専用のOCRソフトを利用するしかなかったので、金神的には良い改良に思えます。

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 PDFの抽出は、下位機種と同じです。

 Office系や一太郎などのほか、JPEGやテキスト形式の出力にも対応しますね。

 OCR機能は、下位機種と機能面では変わりません。

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 便利機能としては、2枚のPDFの差分比較ができる機能が付属しました。

 専用ソフトを使わず、PDFソフトでできるのは、場合によっては便利でしょう。

 そのほか、PDFの読み上げ機能が付属します。

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 以上、JUST PDF 5 Pro 通常版の紹介でした。

 PDF編集の部分の出来は「本家のAdobeの正規版」よりも良い部分があるソフトです。

 とくに、PDFを用いた編集作業(校訂作業)を多くする場合、Adobeよりも使いやすい部分があります。透明PDF周りの作業効率は、今回のバージョンでかなり良くなりました。専門的なOCRソフトを、開く手間がなくなりますので。

 この点で、本家のAdobe Acrobatのほか、こちらのソフトを所有する意義が出てきたように思えます。


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 【2023年1月発売】

 【Windows専用】

 10・アンテナハウス 瞬簡 PDF 統合版 13
  ¥18,880 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

 瞬簡 PDF 統合版 13は、アンテナハウスのPDF作成ソフトです。

 Atlasも使っていた2000年代の「クセロ瞬簡PDF」の子孫で、官公庁や士業に人気の高いソフトです。

 最新版は、2023年発売です。

 書込機能(書けまっせ 9)が改良され、64ビット化がなされました。

 Adobe本家を除くと、各社とも64bitはエミュレーション(WOW64)駆動です。しかし、同社は、書込だけですが他社に先駆けて「対応」となりました。

 64biのtWindowsを利用の場合、動作処理が向上します。書込処理は重いので意義はありそうです。UIも改良され使いやすくなっています。

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 11・アンテナハウス 瞬簡 PDF作成 9
 11・アンテナハウス 瞬簡 PDF編集 9
 11・アンテナハウス 瞬簡 PDF変換 12
 11・アンテナハウス 瞬簡 書けまっせ 9
  ¥2,536〜 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

 瞬簡 PDF 統合版 13は、正確には、諸ソフトを統合した「PDFスイート」です。

 それぞれで、編集・変換・書込・編集に対応できるため、他社の「最上位グレード」と同級と言えます。

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 PDFへの変換は、対応します。

 ただ、基本的に、プリンタと同様の「印刷」ボタンを経由し、PDFを作成する方式です。

 Adobeと同様ではありますが、「瞬簡 PDF作成」では、感覚的にドラッグで処理することはできません

 「単独ソフトが4つ」というスイート構成のデメリットがでた形です。

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 複数のファイルから、1つのPDFを作成する機能はありますが、その後の編集などは、やはり「別ソフト」でとなります。

 ただし、IEとOfficeには、ジャストシステムのようにアドインボタンが付くため、簡単な使い方ならば不便はないでしょう。

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 PDFのページ単位の編集も、対応します。

 このソフトも、作成したPDFを回転したり、ページを入れ替えたり、削除したりする編集機能が付属します。

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 独自性といえるのは、複数のPDFについて、文書情報を一括編集できる機能です。

 これについては、本家でもできないので、例えば、会社・担当者の変更などの際には便利かもしれません。

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 PDFのページ内の編集も可能です。

 とくに、アンテナハウスの場合、書類入力欄の処理制度にこだわりが強く、日本独特の「ふりがな」欄フォーマットなどの入力精度を高めています。

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 Adobeや他社ソフトも持つ機能とは言え、日本独特のフォーマットへの適正には、メリットと言えるでしょう。

 なぜなら、この機種は、PDFファイルの文字列への直接操作に対応できるからです。そのため、PDF上のテキストの修正・編集ができます。また、画像についても、挿入が可能です。

 また、いきなりPDF同様に、書類を受け取ったユーザーが、PDF書類のフィールドに文字入力できるフォーム作成機能を保ちますが、電子署名は非対応です。

 電子署名は、同社の場合、官公庁向けのボリュームライセンスにのみ付属です。

 PDFの抽出は、変換機能の一環として可能です。

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 PDFからの変換は、対応です。

 マイクロソフト系とともに、一太郎系への変換にも対応する製品です。

 ジャストシステム純正以外では唯一かもしれません。

 OCR機能は、付属です。

 レイアウト認識など、他社の基本装備はこちらも持ちます。

 その上で、日本語・英語・ドイツ語・フランス語・スペイン語・ポルトガル語・イタリア語・ロシア語・韓国語・簡体中国語・繁体中国語の認識エンジンを持つ点が特長です。

 ただ、現実的に利用する、日本語・英語は、他社と比較して、スペルチェックをふまえないため、精度は落ちるでしょう。

 また、出所を明示しない状況で、多言語対応のOCRを(この価格で)装備している点から、海外製のOCRエンジンを利用している蓋然性もあります。

 いずれにしても、もう少し情報開示が欲しいところです。

いきなりPDF
 PDF 1.4-1.7

JUST PDF
 PDF 1.3-1.7 PDF/A PDF/X
瞬簡PDF
 PDF 1.3-1.7 PDF 2.0

 一方、本機は、PDF2.0規格に対応です。

 PDF2.0は、2017年に定まった国際規格です。

 本家のAdobeでは「Adobe Acrobat DC2017」以降で対応していました。

 セキュアであり、ファイルの軽量化も可能な規格です。ただ、普及していない規格ではあります。

 規格は、出版・印刷分野で利用される PDF/A PDF/Xに対応するJUST PDFも悪くなく、士業・官公庁に強い本機と住み分けられています。

 もちろん、一般人が使うならば、いきなりPDFの水準でも十分です。

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 以上、瞬簡 PDF 統合版 13の紹介でした。

 PDF入力の部分で、統一的な書式の処理に力を入れている部分で士業の方に訴求力がありそうです。

 一方、「単独ソフトが4つ」という構成は、使い勝手の部分で難点とも言えるので、このあたりの部分が課題と言えそうです。

 士業・官公庁向けに強いソフトですし、今回の「書込部分」の64bit化も、処理量が多いならば、買換も良いでしょう。


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 【2020年1月発売】

 【Windows版】

 【上位機種】

 12・Wondershare PDFelement Pro
  ¥9,980 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

 【下位機種】

 13・Wondershare PDFelement 標準版
  ¥5,980 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

  PDFelement Proは、中国の深圳にあるWondershare Technology(万兴科技)が販売するPDFソフトです。

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 上位版と下位版があります。

 下位版は、OCR機能がない点、PDFの圧縮やフォーム機能がない点などが主な違いです。

 プログラムは同じで、「機能制限」があるライセンス形態です。

 そのため、下位機種でも必要なHDD領域は同じで、利用時、上位機への更新への「お誘い」はあります。

 なお、いずれも「統合ソフト」なので諸機能が同時に利用できます。

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 PDFへの変換は、対応です。

 一太郎を除き、Word Excel Powerpointを含めて16種類のフォーマットからの変換に対応します。

 PDFのページ単位の編集も、対応します。

 挿入・削除・分割・回転・トリミングなど基本対応します。

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 PDFのページ内の編集も可能です。

 定型フォームも、履歴書など日本独特の書類形式への「ガラパゴス化」も見られます。

 ただ、確定申告書を含めて徹底している他社ソフトほどではないです。

 一方、フォームに加えて電子署名機能も本機は持ちます。

 202010101206.jpg

 また、いきなりPDF同様に、共同編集用の注釈・コメント機能が付属します。

 PDFの抽出は、編集機能の一環として可能です。

 PDFからの変換は、対応です。

 Word Excel PowerPointほか、画像ファイルや、PDF/Aなどに変換可能です。

 上位版は、PDFサイズの圧縮も可能です。

 OCR機能は、付属です。

 元となるエンジンは不明ながら、20カ国言語対応です。

 レイアウト認識機能ほか、処理後のテキストの編集機能が付属します。

 ただ、日本語・英語は、辞書によるスペルチェックはないです。

---

 以上、 PDFelement Proの紹介でした。

 主要機能は日本企業の上位機と同等程度の機能性です。

 ただ、良かれ悪しかれ「ガラパゴス化」して使いやすい日本製品に対して、価格差はさほどないのはネックでしょう。

 グローバル仕様のためか、マシンパワー(特にメモリ)は他機よりは必要です。

ーーー

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 【2020年1月発売】【Mac版】

 【上位機種】

 14・Wondershare PDFelement Pro Mac
  ¥8,980 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

 【下位機種】

 15・Wondershare PDFelement Mac
  ¥5,980 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

 一方、PDFelement Proは、国内各社が手つかずの、Mac版上位機を販売しています。

 上位機と下位機の機能の違いは【同社サイト】に詳しいですが、Window版とほぼ同じです。

 Window版と機能を比較すると、印刷プロパティからのPDF変換に非対応ですが、あとは墨消し(オーバレイ)非対応くらいの違いです。

 Macは、本家(Acrobat)と純正(Mac Finder)との中くらいグレードの製品がないため、この製品は、わりとニーズがありそうです。


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 【2022年発売】

 【Windows版】

 【永続版】(新旧で性能は変わらず)

 16・MobiSystems PDF Extra 2023
  ¥9,072 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

 【1年版】

 (Windowsに対応)

 17・MobiSystems PDF Extra Premium
  ¥4,709 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

 (WindowsとAndroid IOSにも対応)

 18・MobiSystems PDF Extra Ultimate
  ¥9,709 Amazon.co.jp (1/7執筆時)
 

 PDF Extraは、アメリカのMobiSystemsが販売するPDF編集ソフトです。

 永続版(PDF Extra 2021 2023)と1年版の時限ライセンス(PDF Extra Premium/ Ultimate)があります。

 永続版は、新旧ありますが、性能は変わりません。ただ、Wordなどへの「PDFからの変換」は未対応ですので、フル機能ではないです。

---

 結論的にいえば、フル機能を利用したい場合は、1年版(サブスク)を選ぶ必要があります。

 いずれの場合もオンラインストレージ(MobiDrive)の利用権がオマケでつきます。永続番は5GBで、1年版は50GBです。

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 なお、このブログの【Officeソフトの比較記事】で同社の「MobiSystems OfficeSuite」を紹介したことがあります。

 そちらにも「そこそこ」なPDF編集ソフトが付いているのですが、テキストや画像などPDF内の編集機能がないので、それを「拡張」させるために、本ソフトがある感じです。

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 PDFへの変換は、注意点です。

 本機についてはWordなどからの「PDFへの変換」は、WindowsOSの標準PDF印刷機能に任せる方針です。

 他社機のように、ソフトにファイルをDropして感覚的に使いはじめられない点は、少し不便です。

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 PDFのページ単位の編集PDFのページ内の編集は対応です。

 基本的に他社上位機並み機能は、一通り持ちます。

 文字や画像の編集もできますし、データフォームも作れます。

 PDFの抽出は、可能です。

 PDFからの変換は、対応です。

 Word Excelほか、ネットのカタログなどで使われるePubに対応するのはユニークです。

 一方、国内他社の製品のように、PDFのバージョンの選択には非対応なので、保存時に、セキュアなPDFの作成は難しいです。

 OCR機能は、ただし、本機は機能として未付属です。

 そのほか、永続版は5GBの、年間版は、50GBのオンラインストレージの利用権が付属です。

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 以上、PDF Extraの紹介でした。

 トライアル版を試しましたが、基本的には、同社のOfficeソフトユーザーに使い慣れている方向けの「拡張用」のPDFソフトと言えます。

 ただ、他のフォーマットからソフト上で変換できないなど、仕様に「クセがある」ほか、国産ソフトに比べると、「日本語対応」は、UIや変換部分を含めて、精度は少し劣ります。

5・Adobe Acrobat の比較

 ここからは、Adobe Acrobat について、詳しくみていきます。

 同社は、PDF規格の開発元であり、「PDF編集ソフトの親玉」はこのソフトです。

 そのため、ここまで見たソフトは「フル機能版」の上位機でも、こちらに比べるとできない機能があります。

 この部分に注目しつつ、詳しく解説します。

1・Acrobat の種類

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 【スタンダード版】【Winのみ】

 〈オンラインコード版〉

 19・Acrobat Standard 12ヶ月版
  ¥14,904 Amazon.co.jp (12/2執筆時)

 (パッケージコード版) 

 20・Acrobat Standard 12ヶ月版
  ¥18,000 Amazon.co.jp (12/2執筆時)

 【プロ版】【Win&Mac】

 〈オンラインコード版〉

 21・Adobe Acrobat pro 12ヶ月版
  ¥19,440 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

 (パッケージコード版)  

 22・Adobe Acrobat pro 12ヶ月版
  ¥23,245 Amazon.co.jp (1/7執筆時)

 Adobe Acrobatは、PDF編集ソフトでは最も高機能と言えるソフトです。

 ライセンス番号の発行形態の違いで「オンラインコード版(ネット取得)」と「パッケージコード版(郵送送付)」がありますが、性能は同じです。

 一方、スタンダード版プロ版があります。

 スタンダード版は、Windowsのみの展開で、プロ版は、WindowsとMacのクロスライセンス製品です。

 ライセンスの選択肢は、現状で、自動更新のサブスク型のほかは、1-3年の期間限定版のみです。

 「永久ライセンス版」は、2020年頃に完全廃止されて選べません。

 なお、ライセンス部分の詳しい状況は、学生版・教職員版などの情報を含めて、【Acrobat Proのお得な購入法の記事】で書いています。

1・2つのPDFファイルの差分比較
2・カスタムフォント機能
3・PDF/A PDF/Xへの対応
4・動画・音楽ファイルの挿入

 スタンダード版プロ版違いは、いくつかあります。

 このうち、一般ユーザーに関係しそうなものは、上表の4点です。

 スタンダード版で残念に思えるのは、「カスタムフォント機能」の省略です。

 とくに、紙の書類をOCR機能を使って「検索可能なファイル」にしようとお考えの方は、この部分は重要です。後ほど詳しく書くつもりです。

 さしあたって、以下では、他社の互換ソフトと比較した場合の「性能」について、はじめに説明していきます。

2・他社製ソフトに対する優位性

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 先述のように、PDF規格を定義しているAdobeですから、他社の「互換ソフト」が持つ、PDFとして必要な閲覧・作成・編集機能は、全て網羅されます。

 安定性なども高レベルで、高機能でも、動作はさほど重くないソフトです。

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 機能面では、しかし、「互換ソフト」との機能差は、近年詰まっています。

 昔は、オフィスソフトとの連携ファイルの結合機能なども優秀でした。ただ、最近は互換ソフトの向上で、明確な差は言える部分は少なくなっています。 

 とはいえ、他社製ソフトに比べて優れている点は、まだ多いです。

 以下、Atlasが注目するポイントを「5点」あげておきます。

ーーー

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 第1に、PDFの圧縮率の高さです。

 JUST PDFなど、他社機も画像ファイルなどの圧縮機能があります。

 しかし、Adobe Acrobat は、不可逆的圧縮を含め高度な圧縮が可能です。

 細かい設定もできますが、しなくても他ソフトに比べて、ファイルサイズはかなり小さくできると言えます。

ーーー

 第2に、ファイル互換性の高さです。

 PDFは、同じ拡張子でも10以上のバージョンがあります。

 上位ほど圧縮率が高いですが、下位互換性がないため、他ソフトだと不都合が生じる場合もあります。

 全てに「完全互換」の他社ソフトはない点で言えば、(将来的な部分も含めて)「確実に何でも開ける」のは、このソフトだけです。

ーーー

 第3に、OCR変換エンジンの性能です。

 独自の変換エンジン(日本語についてはエプソン系)とレイアウト認識で、かなり高度な、文字検索できるPDF(透明PDF)が作成できます。

 また、国際商品なので、英語・日本語だけでなく、多言語OCRに対応しているという特長もあります。

ーーー

 第4に、高度なPDF編集機能です。

 本機は、ファイル内から「フォントファイル」を自動で作成する「カスタムフォント機能」があります。

 ファイル全体の文字部分の画像を解析し、画像からフォントのセットを自動で作成します。

 そのため、PDF編集で、新たな文字をかきいれる場合、ファイル内のフォントと同じ字形のものが選ばれるため、違和感のない自然な見映えの文字挿入が可能にです。

 さらに、文字はフォント化(ベクター化)されているため、PDFの倍率を拡大表示してもボケません。

 この部分は、「文字だけで表現しても分かりにくい」と思うので、画像を使いながら、次項で詳しく解説しようと思います。

ーーー

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 24・Acrobat Reader iPad版
 24・Acrobat Reader iPhone版
  ¥無料 Apple App Store 

 25・Acrobat Reader Android版
  ¥無料 google play 

 第5に、クラウド対応です。

 iPadをはじめとするタブレットやスマホからの変換に対応するようになりました。

 また、PCライセンスがあれば、追加購入なしでフル機能も利用できます。

 上記のスマホ・タブレット向けアプリが用意され、PC版ライセンス購入者に、フル機能が「開放」されています。 

 閲覧だけでなく、OfficeファイルからのPDF変換に対応できますし、iPadならば、ページの削除PDFの並び替えコメント・文字列の編集もできます。

ーー

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 あとは、仮想環境(WOW64)ではなく、64bitネイティブで動く点で、64bitマシンで処理が有利な点を除けば、主に企業環境向けの機能です。

 一般ユーザーが便利な機能は少ないかもしれません。

 例えば、他社にもあった「ハンコ作成機能」の上位互換と言える、e-signなど、ネットを介した先進のセキュリティ文書機能の対応などです。

ーー

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 【Mac版】

 26・Mac Finder
  ¥無料

 Finderは、Macに標準搭載されるPDF作成・編集機能です。

 このソフトで、PDFの作成・編集・回転・結合・フォームの作成などが可能です。

 ただ、PDFのOCR化とページ内の高度な文字編集には未対応です。

 サードパーティのソフトがないので、対応させるためには、以下で紹介する、Adobe Acrobatの製品版が必要です。

3・AcrobatのPDF編集機能

 ここからは、Adbobe Acrobatの優れた機能のうち「高度なPDF編集機能」について、もう少し詳しく紹介します。


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 Acrobat Proは、PDFのレイアウト認識が、他社機より高度です。

 複雑なレイアウトでも、文字枠・画像枠を自動でしっかり区別して認識されます。

 そのため、PDFの文字編集作業自体の「時短効果」は、互換ソフトに比べると期待値は高いです。

  202104131438.jpg 

 編集後のファイルの美麗さも、強調できます。

 特に文字については、そのように言えます。

 なぜなら、「カスタムフォント機能」があるからです。

 これは、同じファイル内で使われているフォントの字体(画像)を自動解析し、アクロバットが「カスタムフォント(オリジナルフォント)」を自動生成するという機能です。

 この場合、パソコンに同じフォントがインストールされていなくても、自動生成した、同じような見映えのフォントが挿入されます。

 201504281020.jpg

 例えば、上の画像では、「New York」のうしろに、Atlasが「York New」と新しく文字列を加えています。

 比べると分かりますが、同じ見ばえのフォントであることがわかります。

 「アメリカ」のあとに「アメリカ」と同じ文字を新しく入力していますが、こちらもしっかり似た文字が入ります。

 「カスタムフォント」は、1ファイル内の画像を元に生成する仕組みなので、フォントの類例があるほど精度は上がります。

 つまり、OCR化を目的に「本一冊」など大量に処理する場合はとくに、「類似度」は上がっていきます。

201504281028.jpg 

 PDF内の画像も、ボックス単位で、画像の置換や編集が可能です。

 昔はAdobe InDesignなどで行わざるを得なかったものですが、今は簡単にできます。

---

 結論的にいえば、長期保存用のアーカイブを目的に「検索可能なPDF」を作成している方にについては、Acrobatの正規品を買う(サブスク)するのは、意味が大きいです。

 その場合、「カスタムフォント機能」は、プロ版のみ対応です。スタンダード版は未搭載ですから、注意が必要です。

4・Acrobat のOCR機能

 つづいて、Acrobat のOCR機能(文字認識)について、少し「深掘り」してみます。

 

 OCRとは、改めて繰り返せば、スキャナなどで画像(=絵)として取り込んだ文字を、テキスト(文字フォント)に変換する機能のことです。

 OCR処理をすれば、元は「紙の書類」でも、文字列が検索できたり、文字を編集したり、ワードなどにコピー&ペーストできるようになります。

 例えば、上図は、Atlasがスキャナから取り込んで作ったPDFファイルの写メです。

 OCR処理をしたので、この書類画像のバックグラウンドに(透明で見えない形で)文字認識結果が埋め込まれています。

 だから、上図の文字の部分(青く反転している部分)を選択すると、文字列がコピーできたり、PCで検索できたりします。

 こうしたPDFファイルは「透明PDF」とも呼ばれます。

 アドビはClear Scanとも呼ぶ機能です(最近は「編集可能なテキストと画像」という機能名)。

透明PDF」の場合、(バックグラウンドの)テキスト認識結果が間違っていても、スクリーン上は元の画像ファイルが表示されます。そのため、書類の可読性に問題ありません。

 それでいて「検索はできる」ので、PDFをこの型式で整理している方は多いです。

 202104131643.jpg

 一方、OCR機能は、「透明PDF」を含め、互換ソフトの上位機でも搭載事例があります。

 しかし、こうした「専用ソフト」にはない、次のような「独自性」があります。

ーーー

 第1に、PDFサイズの軽量化です。

 Acrobat は、OCR認識の過程で、(背後の文字だけでなく)認識した文字の画像部分を「カスタムフォント」とし、同じ文字ならば一括りの「同じフォント」として、「透明PDF」を作っています。

 そのため、OCRをかけると、画質の劣化なし最大10倍以上ファイルサイズが縮みます

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 第2に、拡大した際の文字の美麗化です。

 文字が画像のままの場合、PDFの倍率を上げると、文字がどんどんぼやけていきます。

 しかし、本機の場合、「カスタムフォント」化の過程で、画像としての文字をベクターデータ化しているので、文字の拡大での画像劣化がなくなります。

 そのため、スクリーンで文字を見たとき(拡大したとき)に変換前よりもなめらかに見えるという利点があります。

 結果、Adobe AcrobatでOCR(ClearScan)をかけたファイルは、見かけも美しく、視認性が高いです。

 202101101734.jpg

 第3に、OCRの認識精度です。

 これについては、簡単に実例を示しつつ解説します。

 例えば、上図のような、レイアウトが複雑ではない、横書きの日本語画像を認識させる場合です。

 201504281608.jpg

 こちらは、認識結果(PDFのバックグラウンドに埋め込まれており、ディスプレイではみえない)の透明テキスト部分です。

 無用なスペースが何カ所か入っています。

 しかし、横書きの日本語についてはほとんど問題なく実用レベルでの認識が可能です。

 ビジネスで言えば、横書きの会議資料は、だいたい完全な形で読み込みます。

  202101101735.jpg

 ただし、弱点もあります。

 文庫本などの、縦書き文書は、Acrobatは確実に「苦手」と言えます。

 上表は、とある文章の認識結果ですが、無用なスペースが入っているので検索の用をなさないほか、精度も実用外です。この部分は、専用のOCRソフトを使うしかない状況です。

---

 結論的にいえば、日本語でも縦書きを扱いたかったら、現状では専用ソフトが必要です。

そういったソフトは、【日本語OCR専用ソフトの比較記事】で、詳しく紹介しました。

・英語・ドイツ語・フランス語
・ロシア語・イタリア語・スペイン語
・韓国語・中国語

 なお、日本語版のAdobe acrobatでも、外国語のOCR化も可能です。

 とくに、英語変換の精度については、多少特殊なフォントでも読み取れるほど、格段に高いです。

 この部分についても、このブログでは、英語OCRソフトの比較記事】を用意しています。

 興味のある方はご覧ください。

ーーーー

 結論的にいえば、Adobe AcrobatのOCR認識精度は、横書きやビジネス文書ならば、かなり高機能と言って良いでしょう。

 高度なPDF変換機能は、他社製PDFソフトにはない、Adobe Acrobat独自の魅力です。

 なお、OCR機能自体は、Adobe Acrobatのスタンダード版でも利用可能ですが、カスタムフォント機能がないのでOCRを使いたい場合は「プロ版」がよいです。

今回の結論
PDF作成ソフトのおすすめは、結論的にこれ

 というわけで、今回は、Adobe社のソフトを含めて、各社のPDF作成ソフトを紹介してきました。

 しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。

  202203191329.jpg

PDF作成 ★★★★★
PDF変換 ★★★★★
PDF編集 ★★★★★
文字認識 ★★★★★
総合評価 ★★★★★

 続く後編記事こちら】は、結論編です。

 ここまで紹介した全製品から、結論として、上表のような観点から、価格別・目的別にどのソフトを購入するべきか?をAtlasの「おすすめ」を提案していきます。

 引き続き、よろしくお願いします!

 後編記事は→こちら

posted by Atlas at 11:32 | 研究道具(ソフトウェア)

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