比較2018'【高機能】16点のPDF作成/編集ソフトの性能とおすすめ:無料PDFソフト/激安ソフト/acrobat DC正規版

2018年06月16日

比較2018'【高機能】16点のPDF作成/編集ソフトの性能とおすすめ:無料PDFソフト/激安ソフト/acrobat DC正規版

【今回レビューする内容】2018年 PDF作成/編集ソフトの性能とおすすめ・選び方:有料版・無料フリーソフト版・Adobe Acrobat DC ReaderとDC 2017の違いの説明・性能ランキング

【比較する製品型番】Adcobe Acrobat DC 2017 ジャストシステム JUST PDF 3 [作成・編集・データ変換] [作成・高度編集・データ変換] Adobe Acrobat DC Reader Acrobat Pro DC iPad版 iPhone版 Android版 Windows Phone版 ソースネクスト いきなりPDF BASIC Edition Ver.5 STANDARD Edition Ver.5 COMPLETE Edition Ver.5 Ver.3

今回のお題
2018年最新のPDF作成ソフトのおすすめはどれ?

 ども、Atlasです。 

 今日は、PDF作成ソフトを比較します。

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 アドビアクロバットDC 2017・ソースネクストいきなりPDFジャストシステムJust PDF を含めてメジャーな製品はだいたい網羅しました。

 Windowsのほか、一部ソフトは、Macにも対応します。

 以下では、それぞれのPDF作成ソフトを紹介した後で、最後にAtlasのおすすめ機種!を提案する形式で書いていきます。

ーーー

1・PDF作成ソフトの比較  
2・Adobe CCの比較
3・日本語OCRソフトの比較
4・英語OCRソフトの比較
5・iPhone用のOCRアプリの比較
6・各社のオフィスソフトの比較

 なお、今回の記事は、このブログのソフトウェア比較記事の「第1回目」記事として書きました。

1・無料版Acrobat Readerと製品版の違い

 最初に、無料版のAcrobat Readerの話から始めましょう。

 なお、以下の本文では、Atlasのおすすめポイントを赤字で、イマイチと思う部分は青字で記していきます。


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 【Windows版】【Mac版】

 1・Adobe Acrobat DC Reader
  ¥無料 Adobe Store (6/16執筆時)

 よく知られているように、Adobe Acrobatには無償版Adobe Acrobat DC Readerがあります。WindowsでもMacでも使えます。

 ただし、この無償版は、基本的にPDFの閲覧をするためソフトです。PDFファイルへの変換や、PDFファイルの編集には未対応です。

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 Adobe PDF Pack (1年間)
  ¥5,350 Adobe Store (6/16執筆時)

 一方、月額575円の「拡張パック」に加入した場合、PDFに変換するサービスを得られます。

 これは、100MBまでのWordやExcelといったファイルをオンライン経由でPDFに変換するサービスです。ただし、作成したPDFを再編集することはできません

2・比較的格安なPDF作成ソフトの比較

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 PDF(PDF/A)は、国際規格です。

 しかし、最初にそれを定義し、製品化したAdobe社が事実上、規格の更新を主導しています。そのため「純正PDFソフト」といえるのは同社の製品です。

 しかし、それと「互換」するPDFソフトは、他社からも売られています。

 日本市場の場合、ソースネクストジャストシステムの製品が多くのシェアを占めています。以下、そのラインナップを紹介していきます。

 はじめに、「各社」の「一番安い製品」の比較からです。


 

 【Windows版】

 2・いきなりPDF BASIC Edition Ver.5
  ¥2,543 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 こちらは、ソースネクスト社が出しているいきなりPDF BASIC Edition Ver.5です。ソースネクストの製品では最も安価なPDFソフトです。

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 PDFへの変換は、上位機同様に「対応」します。

 例えば、Word・Excel・PowerPointなどの各ファイルからPDFを作成することが可能です。

 パスワードロックをかけたセキュリティPDFも作成できます。

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 PDFのページ単位の編集は、対応します。

 こちらの場合、作成したPDFを回転したり、ページを入れ替えたり、削除したりする編集機能が付属します。

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 PDFのページ内の編集は、部分的に対応します。

 例えば、チームで仕事をする際などのためのハイライトノートの挿入可能です。

 そのほか、文字をくっきりさせる機能や、簡易的な承認印(ハンコ)を作成できる機能などが目立ちます。

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 ただし、PDF本文に直接文字を加えたり、コメントを挿入したりといった、PDFファイル自体の文字の挿入や変換は非対応です。

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 PDFの抽出は、画像およびテキストなどを部分的に抽出する機能が付属します。

 PDFからの変換は、一方で、未対応です。上位機は、PDFからExcelやWord形式に変換できますが、このソフトは対応できません。

 以上、いきなりPDF BASIC Edition Ver.5の紹介でした。上位機と比較した場合「PDFファイル」から他のファイルに変換ができない点と、PDF上の文字列の置換操作ができない点が、問題点です。

 つまり、「WordやExcelファイルをPDF化できさえすれば良い方」以外は上位機が良いでしょう。


  

 【Windows版】

 3・JUST PDF 3 [作成]
  ¥1,482 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)   

 JUST PDF 3 は、ジャストシステムのJUST PDF 3 は「いきなりPDF ベーシック」のライバルです。

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 PDFへの変換は、上位機同様に「対応」します。

 ジャストシステムの製品だけで、一太郎系フォーマットも公式対応します。また、インストールすると、Officeソフトにアドインボタンが挿入されるため、「ワンボタン」でPDFができる点も、「メリット性」です。

 上級者向けには、コマンドラインによるパッチ処理に対応できるため、大量処理には向きます。

 一方、PDFの編集PDFの抽出PDFからの変換は、機能が未搭載です。一部機能が搭載される「いきなりPDF ベーシック」に比べると、かなり割り切った作りです。

 ただし、その分価格は安いですし、パスコードロックなどのセキュリティ文書の作成には対応します。

 以上、JUST PDF 3 の紹介でした。最低限の機能なので、必要な機能が「きっちと分かって」いる方でないと、「後々機能が足りなくなる」でしょう。幸い、上位機種との価格差はさほどないので、基本的には上位機を選ぶとよいでしょう。

3・中級グレードのPDF作成ソフトの比較

 続いては、各社の「スタンダード」グレードのPDF作成ソフトの比較をします。


 

 【Windows版】

 4・いきなりPDF STANDARD Edition Ver.5
  ¥3,500 Amazon.co.jp (6/16執筆時)

いきなりPDF STANDARD Edition」は、ソースネクストの標準タイプのPDF作成ソフトです。

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 PDFへの変換は、下位機種と同水準に対応します。

 もちろん、Word・Excel・PowerPointなどの各ファイルからPDFを作成することが可能です。その他JPEGなどにも変換できます。

 また、パスワードロックをかけたセキュリティPDFも作成できます。

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 PDFのページ単位の編集は、対応します。

 つまり、作成したPDFを回転したり、ページを入れ替えたり、削除したりする編集機能が付属します。

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 PDFのページ内の編集は、下位機種より高度です。

 例えば注釈機能は、ハイライトだけでなく、テキスト注釈の挿入にも対応します。

 ただし、引き続き、PDF本文に直接文字を加えたり、コメントを挿入したりといった、PDFファイル自体の文字の挿入や変換には非対応です。

 PDFの抽出は、こちらも、画像およびテキストなどを部分的に抽出する機能が付属します。

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 PDFからの変換は、この機能の場合「対応」です。PDFからExcel・Word・PowerPoint形式に変換できます。

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 OCR機能も、このグレードの製品から搭載です。

 なお、OCRとは、PDFファイル上の文字が「画像」だけで、テキストとして選択や検索できないファイルを文字化して検索できるようにするためのソフトです。テキスト画像の下に文字列を埋め込む「透明PDF」にも対応です。

 変換エンジンは、パナソニックの「読取革命」系のものを利用するため、ある程度の精度は期待できるでしょう。ただ、後ほど改めて説明するように、しっかりした(5,000円以上の)製品版のOCRソフトに比べると「お試し版」レベルではあります。

 以上、いきなりPDF STANDERD Edition Ver.5の紹介でした。下位機種と価格差はあまりないですが、PDFからの変換OCR機能という、ビジネスニーズが高い機能の搭載は魅力です。

 もちろん、PDF自体の本文の編集がない点は、「作成してからの修正が効かない」のでやや不便です。とくに、同僚からPDFファイルが来て、顧客に回す前に「微妙な修正が必要」だったり、「月日を挿入したい」場合などは、不便かと思います。

 そのような方は、「石橋を叩いて渡る」ではないですが、後ほど紹介する上位機を選ぶべきでしょう。



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 【Windows版】

 5・JUST PDF 3 (作成・編集・データ変換)
   ¥3,455 Amazon.co.jp (6/16執筆時)

 一方、JUST PDF 3 [作成・編集・データ変換] は、いきなりPDF STANDARD Editionのライバル機種です。

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 PDFへの変換は、「対応」します。

 ジャストシステムの製品だけで、一太郎系フォーマットも公式対応します。

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 PDFのページ単位の編集は、対応します。ジャストシステムの場合、このグレードの製品から搭載です。

 いきなりPDFと同じく、作成したPDFを回転したり、ページを入れ替えたり、削除したりする編集機能が付属します。

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 また、作成後のPDFファイルの軽量化について、高度に対応する点は、このソフトの見所の1つです。

 いきなりPDFも作成時には軽量化できますが、事後処理ができる点では、このソフトが優秀です。メールなどの添付処理には便利でしょう。


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 PDFのページ内の編集は、一方で、アンダーラインや付箋・ノートには対応します。

 その一方で、ハンコの作成や文字くっきり機能は、未搭載で、いきなりPDFと比べるとやや低機能です。

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 PDFの抽出は、Office系や一太郎などのほか、JPEGやテキスト形式の出力にも対応しますね。

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 OCR機能は、搭載されます。

 使用されるエンジンの明記はありませんが、(恐らく)パナソニックのエンジンと思われます。したがって、変換精度はいきなりPDFと同等です。

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 また、いきなりPDFと同じく、明テキスト(PDFの画像としてのテキストの、裏に隠された文字データ)を編集する機能が付く点と、複数のファイルを一括して変換できる機能を持つ点が魅力です。

 以上、JUST PDF 3 [作成・編集・データ変換] の紹介でした。3000円台のソフトとして、いきなりPDF STANDERD Editionのライバルです。

 比較した場合、正直、機能的な差異はあまりありません。あえて言えば、ハンコの作成ができない点では、こちらが不利ですが、PDFサイズの調整がジャストシステムのほうがやや細かいです。

4・上級グレードのPDFソフトの比較

 つづいて、各社の「最も高級なPDF作成ソフト」を比較していきましょう。


 
 【Windows版】

 6・いきなりPDF COMPLETE Edition Ver.4
    ¥8,237 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 いきなりPDF COMPLETE Editionは、ソースネクスト社の最上位版です。

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 PDFへの変換は、下位機種と同水準に対応します。

 Word・Excel・PowerPointなどの各ファイルからPDFを作成することが可能です パスワードロックをかけたセキュリティPDFも作成できます。

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 PDFのページ単位の編集は、対応します。

 つまり、作成したPDFを回転したり、ページを入れ替えたり、削除したりする編集機能が付属します。

 こちらも、下位機種と同じ水準です。

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 PDFのページ内の編集は、下位機種より高度です。

 なぜなら、この機種は、PDFファイルの文字列への直接操作に対応できるからです。そのため、PDF上のテキストの修正・編集ができます。また、画像についても、挿入が可能です。

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 また、細かい部分では、書類を受け取ったユーザーが、PDF書類のフィールドに文字入力できるフォーム作成機能や、電子署名機能なども搭載されます。

 また、変換したPDFファイルの枠線を認識し、一括して入力フォームを作成する機能も搭載されます。これらは、AdobeのAcrobat正規版には、「標準的」な機能なので、搭載されるのは便利です。

 PDFの抽出は、こちらも、画像およびテキストなどを部分的に抽出する機能が付属します。

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 PDFからの変換は、この機能の場合「対応」です。PDFからExcel・Word・PowerPoint形式に変換できます。JPEGやテキスト形式にも対応です。

 OCR機能は、下位機種と同水準で搭載です。

 以上、いきなりPDF COMPLETE Editionの紹介でした。PDF自体の編集・改変を行いたい場合は、この製品が良いでしょう。編集機能も細かく、気が利いており、使いやすいです。

 Adobeの正規版が「高くて導入が難しい」場合は、簡単なビジネス用務ならば、この製品で十分代用できるでしょう。


  
 【Windows版】

 7・JUST PDF 3(作成 高度編集 データ変換)
  ¥9,454 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 一方、JUST PDF 3 [作成・高度編集・データ変換]は、いきなりPDF COMPLETE Editionのライバル機種です。ジャストシステムの最上位機です。

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 PDFへの変換は、下位機種と同じ水準で対応します。

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 PDFのページ単位の編集も、やはり同じ水準で、対応します。ジャストシステムの場合、このグレードの製品から搭載です。 

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 PDFのページ内の編集は、この製品の最大の見所です。

 ジャストシステムは、ワープロ(一太郎)を作成しているメーカーだけあり、PDFの文字列編集がかなり充実しています。感覚的に操作できる点は、いきなりPDFが「追いつけていない」部分だと思います。

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 電子署名や、アンケート・申し込みフォームなどの作成も、感覚的にできます。一方、、変換したPDFファイルの枠線を認識し、一括して入力フォームを作成する機能は、いきなりPDFとことなり非搭載です。

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 PDFの抽出は、下位機種と同じで、Office系や一太郎などのほか、JPEGやテキスト形式の出力にも対応しますね。

 OCR機能は、下位機種同様に、透明PDFに対応するものが搭載です。

 以上、JUST PDF 3 [作成・高度編集・データ変換]] の紹介でした。PDF編集の部分の出来は「本家のAdobeの正規版」よりも良い部分がある機種です。PDFを用いた編集作業を多く行う場合で、比較的安くソフトを導入したい場合には良い選択肢です。

 また、いきなりPDF COMPLETE Editionに比べて、編集効率や、ファイルサイズに比べてのクオリティが意外と良いので、このグレードの製品については、ジャストシステムに軍配が上がりそうです。


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 【Mac版】

 Mac Finder
  ¥無料

 Finderは、Macに標準搭載されるPDF作成・編集機能です。

 Macの場合、このソフトで、PDFの作成・編集・回転・結合・フォームの作成などが可能です。

 ただ、PDFのOCR化と、ページ内の高度な文字編集には未対応です。サードパーティのソフトがないので、対応させるためには、以下で紹介する、Adobe Acrobatの製品版が必要です。

5・Acrobat DC 2017について

 

 【Windows版】

 8 Acrobat Standard DC 2017
  ¥37,325 Amazon.co.jp (6/16執筆時)

 9・Acrobat Pro DC 2017
  ¥58,568 Amazon.co.jp (6/16執筆時)

 【Mac版】

 10・Acrobat Pro DC 2017   
  ¥61,641 Amazon.co.jp (6/16執筆時)

 さて、続いて、Adobe Acrobat DC 2017についてです。

 なお、12ヶ月などの「時限ライセンス版」は、「Acrobat DC 2018」という表記ですが、基本機能には差異がありません。

 なお、「永久ライセンス版」のAdobe Acrobat DC 2017は、Windows版については、スタンダード版プロ版が、Macについてはプロ版が版倍されています。

 スタンダード版プロ版の違いについては、後ほど別の項目で、詳しく書きます。

 ここでは、他社の互換ソフトと比較した場合の「性能」について説明していきます。

ーーー

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 先述のように、PDF規格を定義している同社ですから、他社の「互換ソフト」が持つ、PDFとして必要な閲覧・作成・編集機能は全て網羅されます。

 さらに安定性なども高レベルで、PDFファイルが開けないという事態はありえません。

ーーー

 その上で、他社製ソフトに比べて優れている点は、以下の通りです。

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 第1に、PDFの圧縮率の高さです。

 JUST PDF 3も画像ファイルなどの圧縮機能がありますが、Adobe Acrobat DCは、不可逆的圧縮を含め高度な圧縮が可能です。細かい設定もできますが、しなくても他ソフトに比べて、ファイルサイズがかなり小さくなる傾向です。

 第2に、互換性の高さです。

 PDFは、同じ拡張子でも10以上のバージョンがあります。上位ほど圧縮率が高いですが、下位互換性がないため、他ソフトだと不都合が生じる場合もあります。「完全互換」の他社ソフトはないということです。

 第3に、高度なPDF編集機能です。

 とくに、文字をPDFに直接入力する場合、画像から自動的に見かけと同じフォントを作成することで、自然な文字挿入を可能にしています。それは、ベクターなので、拡大表示してもボケません。

 第4に、OCR変換の性能です。

 独自の変換エンジン(日本語についてはエプソン系)とレイアウト認識で、作成される透明PDFの品質は高いです。また、国際商品なので、英語・日本語だけでなく、多言語対応しているという特長もあります。

 第5に、クラウド対応です。

 iPadをはじめとするタブレットやスマホからの変換に対応するようになりました。

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 このほかにも、独自機能は多いのですが、主に企業環境向けの機能であり、一般ユーザーが使って便利な機能は少ないかもしれません。

 例えば、他社にもあった「ハンコ作成機能」の上位互換と言える、e-signなど、ネットを介した先進のセキュリティ文書機能の対応などです。

6・Acrobatの高度な編集機能

 Adbobe Acrobatの優れた機能のうち「高度なPDF編集機能」についてもう少し詳しく紹介します。


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 他社製ソフトの上級機や、前バージョンのAdobe acrobat 11 Proでも、PDFファイル上の文字や、透明テキストの編集は可能です。

 しかし、Acrobat Pro DC 2017は、図のように、文字枠・画像枠単位で高度な編集ができます。

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 とくに文字の編集機能が秀逸です。本文中で使われているフォントの字体を元に、アクロバットが「カスタムフォント(オリジナルフォント)」を作ります

 そのために、パソコンに同一のフォントがインストールされていなくても、スクリーン上、同じような見映えのフォントが挿入可能です。

 例えば、上の画像では、New Yorkという元々の画像にあったフォントに、AtlasがPDF編集機能で、「York New」と新しく文字を加えていますが、これらのフォントは同じ見かけのフォントであることがわかります。

 同じように「アメリカ」のあとに「アメリカ」と同じ文字を新しく入力していますが、こちらも同じ文字であることが分かります。

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 ただし、元々の画像ファイルに使われていない文字の場合は、既存のフォントセットから、できるだけ近いフォントが当てられます。

 上の画像では「人の」の部分がそれにあたります。この場合、フォントの字形が似ている「小塚明朝」があてられました。

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 OCR(画像のテキスト化)は、例えば、本1冊など複数ページを自動でかけることが可能です。

 そのため、長ければ長いほど、カスタムフォント(オリジナルフォント)は多数生成され、全体の精度は上がっていきます。

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 加えて、今回のバージョンからPDF内の画像についても、ボックス単位で、画像の置換や編集が可能になりました。これらは、従来的にはAdobe InDesignなどで行わざるを得なかったものですが、今回、簡単にできるようになりました。

 ただし、これらの機能はプロ版のみ対応です。スタンダード版のアクロバットは未搭載ですので注意が必要です。

2・AcrobatのOCR機能

 つづいて、Acrobat DCOCR機能についてです。

 OCRというのは、スキャナなどで画像(=絵)として取り込んだ文字を、テキスト(文字フォント)に変換して、文字列が検索できたり、文字を編集したり、ワードなどにコピー&ペーストできるようにするための機能です。

 etypist-42.png

 図のように、スクリーン上の見かけは、元々の画像ファイルですが、実は(見えない形で)文字認識結果が埋め込まれおり、上図のように文字列を選択してコピーできたり、PCで検索できるようになったりするという仕掛けです。

 専門的には、透明PDFといわれる仕組みですが、アドビでは、Clear Scanと名前が付けられる機能です(補注:Acrobat DCよりClear Scan機能は、「編集可能なテキストと画像」という名前に変わっています)

 この方式だと、もしOCR認識で読み取られた文字が間違っていたとしても、スクリーン上は、元々の画像ファイルが表示されるので、人間による文字の誤読がありません

 Acrobat DCの場合、同じくOCR機能を持ついきなりPDFやJust PDFに比較して、次の2つの利点があります。

 第1に、PDFサイズの軽量化です。

 Acrobatの場合、OCR認識の過程で、認識した文字の画像を「ベクター化」し「カスタムフォント」とします。そのため、OCRをかけると、画質の劣化なし、最大10倍以上ファイルサイズが縮みます

 第2に、画像としての文字の美麗化です。

 画像としての文字がベクターデータ化されるため、文字の拡大での画像劣化がなくなります。そのため、スクリーンで文字を見たとき(拡大したとき)に変換前よりもなめらかに見えるという利点があります。

 これは、日本語でも英語でも同じです。AtlasもPDF化した本を読む際、Adobe AcrobatでOCR(ClearScan)をかけたファイルで見ていますが、視認性が高いです。

 続いて、Clear Scanの認識精度についてです。

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 上図のような、レイアウトが複雑ではない、横書きの日本語画像を認識させる場合です。

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 こちらが、認識させた結果としてのテキスト(PDFの裏側に埋め込まれており、ディスプレイではみえない透明テキスト)です。

 無用なスペースが何カ所か入っています。しかし、横書きの日本語についてはほとんど問題なく実用レベルでの認識が可能です。したがって、横書きの会議資料等の日本語OCR化には問題なく使えます

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 こちらは縦書きの場合です。縦書きはさほど精度よく取り込みができていません

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 こちらは同じファイルを(1万円ほどの)OCR専用ソフトの「読取革命」でOCRにかけたものです。

 認識結果としてかなりの精度の差があることがわかります。つまり、日本語でも縦書きを扱いたかったら「読取革命」などの専用ソフトにメリット性があります。

 「読取革命」については、別の場所に書いた【こちらの記事】も参考になさってください。

  rararapodasimu-11.jpg

 なお、英語・ドイツ語・フランス語・ロシア語・イタリア語・スペイン語・韓国語・中国語などの言語のOCR化をできます。特に、英語変換の精度については、特殊ですので別に記事にしてあります。

 Adobe Acrobat DCの外国語認識の精度や、Fine Readerをはじめとする専門英語OCRソフトについて書いた【こちら】の記事をご参照ください!

ーーーー

 以上、ここでは、OCRの認識精度についてまとめました。

 結論的にいえば、Adobe Acrobatは、横書きやビジネス文書ならば、かなり高機能であることが分かりました。また、ここでは紹介しませんでしたが、英語文書についても、ほぼ実用レベルの精度が得られました。

 高度なPDF変換機能は、他社製ソフトにはない、Adobe Acrobat独自の魅力だと思います。なお、OCR機能はAdobe Acrobatのスタンダード版でも利用が可能です。

8・Acrobatのクラウドへの対応

 クラウドへの対応も、Adobe DCのパワーアップポイントです。報道でもこの点を最も強調していました。

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 11・Acrobat Pro DC iPad版
  ¥無料 itunes Store 

 12・Acrobat Pro DC iPhone版
  ¥無料 itunes Store 

 13・Acrobat Pro Android版
  ¥無料 itunes Store 

 14・Acrobat Pro DC Windows Phone版
  ¥無料 itunes Store

 具体的に言えば、上記のようなiOSやAndroid端末用の無償アプリケーションが用意されました。 

 単に閲覧できるだけではなく、ワード・エクセル・パワポのファイルをPDFに変換する機能も利用可能です。

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 PDFの編集に関わる機能も強化されています。例えば、iPad版ではPDFの表示ページの削除PDFの並び替えコメントの編集ができます。また、現在の所iPadのみの対応ですが、iPadの場合、PDFの文字列の編集も可能です。また

 なお、これらのソフトは「アプリ内課金」商品です。しかし、Adobe Acrobat DCパッケージ版(永続ライセンス)購入者は登録すれば、これらの機能を無料で使えるようになります。

9・AcrobatのOfficeソフトとの連携

 オフィスソフトとの連携も、Adobe AcrobatDCの大きな特長です。

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 これは、Windows版については他社製品にも搭載される機能ですが、PDFファイルを、Office系ソフト(ワード/エクセル/パワーポイント)への変換して出力できる機能が付属します。

 受け取ったPDF上のテキストを編集したい場合や、一度、ワードなどに変換してから編集したい場合、これらの機能は便利です

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 加えて、インダー機能もAdobe Acrobatの大きな魅力です。

 これは、PDF以外の形式のファイルをPDFに突っ込むだけで、複数のファイルを1つのPDFとしてまとめる、「PDF結合」技術です。会議資料をまとめてPDFにしておいて、出先で印刷する場合などに便利です。これにより、動画などのマルチメディアファイルもPDF化することができるようになりました。

10・Acrobat ProとStandardの違い

 さて、Acrobatですが、Windows版・Mac版を合わせて、実に多くのラインナップがあります。

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 【Windows用 通常版】 

 Acrobat Standard DC 2017
  ¥37,325 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 Acrobat Pro DC 2017
  ¥58,568 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 【Windows用 アップグレード版】 

 Acrobat Standard DC 2017
  ¥19,255 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 Acrobat Pro DC 2017
  ¥29,245 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 【Windows用 学生・教職員個人版】

 Acrobat Pro DC 2017
  ¥20,291 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 【Mac用 通常版】

 Acrobat Pro DC 2017   
  ¥61,641 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 【Mac用 アップグレード版】

 Acrobat Pro DC 2017   
  ¥26,093 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 【Mac用 学生・教職員個人版】

 Acrobat Pro DC 2017
  ¥26,355 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 Windows版については、機能が限定される「スタンダード」版もあります。

 スタンダード版は、「プロ版」に比べると、いくつか機能制限があります。とくに、「カスタムフォント」を利用できないので、元の文書と同じ体裁のフォントを挿入することはできません。この点は、今回のパワーアップでは重要な点ですのでやや残念な部分でしょう。

 その他、タブレッド利用時に限ってですが、ページを並べ替えたり、削除できない点PDFファイルに動画やオーディオなどが挿入できない点どが不便です。また、高度なセキュリティ文書の作成に関わる機能も使えませんが、このあたりは個人ユーザーには関係ない部分でしょう。

 なお、PCに何台インストール可能なのか?学生・教職員割引の資格の基準については、【Acrobat DCのライセンス数とお得な購入法】という別記事を書いていますので、後ほどそちらを見てください→こちら

11・時限ライセンス版について

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 【Windows用 12ヶ月版】 

 15・Acrobat Standard DC 2017
  ¥16,253 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 【Windows/Mac用 12ヶ月版】

 16・Acrobat Pro DC 2017
  ¥18,067 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 ここまで見た製品は、永久ライセンス版で、いつまでも利用できる形態のソフトです。しかし、Acrobat DCにはオンラインコード版という時限ライセンス(12ヶ月/24ヶ月/36ヶ月)もあります。

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 こちらについては、(ややこしいのですが)永久ライセンス版にはない3つの機能が搭載される点で別ソフトと言えます。ただ、どれも独自機能はあまり魅力的ではないです。

 永久ライセンス版に較べての時限ライセンスのメリットは、新しいAcrobatが出た場合は、多額の追加投資をせずに利用できる点と、Acrobat Pro DCについては、MacとWindowsのクロスライセンスである点でしょう。

 ただ、時限ライセンスを選ぶ方で、その他のアドビ社のソフトも利用する可能性がある方は、総合ライセンスを買ったほうがお買得が相当高いと言えます。このブログの別記事として、【AdobeCCの料金プランの解説記事】があります。よろしければ、そちらをご覧ください。

今回の結論
最新のPDF作成ソフトのおすすめは、結論的この機種!

 というわけで、今回は、Adobe Acrobat DC 2015を中心に、PDF作成ソフトを10機種紹介してきました。

 最後に結論として、どのソフトを購入するべきか?書いておきます。


 第1に、リーズナブルにPDFの作成・編集・再変換を行いたいと考えている方におすすめなのは、

 

 【Windows版】

 4・いきなりPDF STANDARD Edition Ver.5
  ¥3,500 Amazon.co.jp (6/16執筆時)

 いきなりPDF STANDARD Edition Ver.5がよいと思います。

 ライバルのジャストシステムの中級製品と比較すると差はわずかですが、ハンコ作成機能文字くっきり機能など、一部便利機能の充実度と、ソフトの更新頻度の高さ(新しさ)の点で、多少こちらが有利でしょう。

 PDFのページ内文字列の直接編集はできませんが、3000円台の予算で考えるとすれば、こちらが「ベストバイ」です。


 第2に、作成・編集・再変換に加えて、PDFへの直接の文字入力も行いたい方は、

  
 【Windows版】

 7・JUST PDF 3(作成 高度編集 データ変換)
  ¥9,454 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 一方、JUST PDF 3 [作成・高度編集・データ変換]でしょう。

 PDF自体の編集については「ワープロソフト」の一太郎を販売しているジャストシステムが一日の長があります。

 感覚的にワープロライクで利用できる上に、レイアウトの安定度も高いため、1万円弱の予算で考えるとすれば、この機種が良いでしょう。


 第3に、書籍や会議資料などの日本語OCR化を考えているビジネスパーソンにおすすめなのは、

 

 【Windows用 通常版】 

 Acrobat Pro DC 2017
  ¥58,568 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 【Windows用 アップグレード版】 

 Acrobat Pro DC 2017
  ¥29,245 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 【Windows用 学生・教職員個人版】

 Acrobat Pro DC 2017
  ¥20,291 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 【Mac用 通常版】

 Acrobat Pro DC 2017   
  ¥61,641 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 【Mac用 アップグレード版】

 Acrobat Pro DC 2017   
  ¥26,093 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

 【Mac用 学生・教職員個人版】

 Acrobat Pro DC 2017
  ¥26,355 Amazon.co.jp
(6/16執筆時)

  「プロ版」Acrobat Pro DCが良いと思います。「スタンダード版」は、PDF編集機能上の、今回の大きな改善点と言える「カスタムフォント」を利用できないので、PDFを仕上げた後の品質で差がでると思います。OCRについても、横書きのビジネス文書ならば精度が高く安心です。

 やや高いですが、アップグレード版や、学生・教職員版をうまく使えば、2万前後で購入できます。今回は、スマホやタブレットにも対応していますので、この値段を出しても費用対効果は高いでしょう。

 別のベージで、インストール台数や、アップグレードや学生版の購入条件格安購入方法などについて書いていますので、貰っていますので、そちらのページもご覧ください。→こちら


第4に、検索できるPDF(透明PDF=OCR化)を目的で、アクロバットの導入を考えている方ですが、

  

 Windows 7〜10対応 

 【Windows用 通常版】 

 Panasonic・読取革命 Ver.15
  ¥9,477 Amazon.co.jp (6/16執筆時)

 【Windows用 UPG版】 

 Panasonic・読取革命 Ver.15
  ¥4,368 Amazon.co.jp (6/16執筆時)

 上で検証したように、日本語の縦書きのテキスト画像や、横書きでもレイアウトが複雑なテキスト画像の認識精度は、Acrobat Pro DCはイマイチ信頼性が高くないです。

 そのため、Acrobat Pro DCは、あくまでPDF編集用と考えて、OCRについては、専用ソフトを購入するべきでしょう。読取革命ほか、いくつかのOCRソフトが購入できます。詳しくは、【日本語OCRソフトの比較記事】で紹介したので、興味がある方はご覧ください。


第5に、英語やヨーロッパ言語の文章のOCR化を考えているかたですが、

  201702281443.jpg

 【Windows用 通常版】 

 Fine Reader 14プロフェッショナル版
  ¥21,600 VECTORシェアレジ (6/16執筆時)

 英語専用のOCRソフトであるFinerReaderがおすすめです。【英語OCRソフトの比較記事】 で紹介していますので、そちらを参考になさってください。

ーー

 というわけで、今日はPDF作成ソフトについて紹介しました。

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posted by Atlas at 16:42 | 研究上の道具(ソフトウェア)

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