【今回レビューする内容】2023年 自炊向け・業務用ドキュメントスキャナーの性能とおすすめ:富士通 キヤノン エプソン ブラザー:人気機種の違いや性能評価のランキング
【比較する製品型番】富士通 PFU ScanSnap ix1600 FI-IX1600A FI-IX1600ABK FI-IX1600 FI-IX1600BK FI-IX1600-P iX1400 FI-iX1400A FI-iX1400 FI-IX1300A I-IX1300ABK キヤノン imageFORMULA DR-C225W II DR-C225 II DR-C240 DR-C230 DR-S130 EPSON DS-790WN DS-531 DS-571W DS-530 DS-570 FF-680W ブラザー ADS-4300N ADS-4700W ADS-4900W ADS-2800W ADS-3600 ADS-2200 EPSON DS-870 DS-970 DS-870R2 DS-970R2 DS-780N CANON DR-M260 DR-S150 富士通 fi-8190 fi-8170 fi-8150 fi-8290 fi-8270 fi-8250 fi-7180 fi-7160 fi-7300NX FI-N7100E
今回のお題
性能の良いA4ドキュメントスキャナのおすすめはどれ?
ども、Atlasです。
今日は、2023年1月現在、最新のスキャナーを比較します。
仕事や自炊で10年以上スキャナを使い回す「Atlasの長年の経験」をふまえながら、書きました。
スキャナーは、かなりの種類があります。
使用目的がそれぞれ異なるので、下記リンクのような7つのジャンルに分けています。
1・ドキュメントスキャナの比較
目的:書類の取込・自炊
画質:標準
速度:20枚/分〜
2・フラットベッドスキャナの比較
用途:書類の取込
画質:普通
速度:1枚ずつ
3・ブックスキャナの比較
用途:非破壊自炊
画質:高い
速度:1枚ずつ
4・書画カメラ型スキャナの比較
用途:非破壊自炊
画質:悪い
速度:普通
5・フィルムスキャナの比較
用途:写真用
画質:最高
速度:1枚ずつ
6・ハンディスキャナの比較
用途:モバイル用
画質:悪い
速度:5枚/分程度
7・A3スキャナーの比較
用途:図面の取込など
画質:普通
速度:普通
今回は1回目の記事です。
ドキュメントスキャナを比較します。
自動で原稿が送られる形式で、自炊や仕事書類の取込に、最も人気があるタイプです。
このタイプをお探しの方が、最も多いかと思います。
一方、それ以外のタイプの製品は、2回目記事以降で、詳しく見ています。
例えば、1枚ずつスキャンするタイプならば、2回目記事(こちら)です。
どの記事から読んでも分かるように書きましたので、用途に応じて上記リンクの記事をお読みください。
よろしくお願いします。
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速度(仕事時) ★★★★★
速度(自炊時) ★★★★★
画質調整 ★★★★★
重送のしにくさ ★★★★★
色の自動判別 ★★★★★
クラウド対応 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、ドキュメントスキャナを紹介していきます。
その上で、記事の最後では、以上のようなポイントから、目的別・価格別に最もおすすめできる製品はどれなのか?について、書いていきます。
0・ドキュメントスキャナの選び方の基本
1・取込速度と解像度
2・重送検知と重送対策
3・画質補正機能
はじめに、各社のドキュメントスキャナの「選び方の基本」の説明からです。
このジャンルのスキャナの場合、最も重要と言えるのは、以上の3点です。
以下、順番に説明していきます。
0-1・取込速度と解像度

第1に、取込速度と解像度についてです。
取込速度は、速ければ速いほど使い勝手が良いと言えます。
ただし、解像度(画質)を高くするほど、取込速度は遅くなります。
そのため、皆さんの用途に最適な解像度と、その解像度で取り込む場合、各スキャナの「取込速度」を、理解しておく必要があります。
カタログにある「取込速度」がいくら速くても、その数値が皆さんの用途に「使える」解像度(画質)の数値であるかは、また別の話です。
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1・仕事の資料
=白黒 300dpi
2・仕事の資料(OCR)
=白黒 400-600dpi
3・ラノベやコミック
=グレースケール 300dpi
4・写真集や雑誌
=カラー 300dpi
結論的にいえば、Atlasの経験上、白黒・グレースケール・カラーでの取込において「欲しい」と思う解像度(画質)は、上表の通りです。
白黒(2値)は、ビジネス文書ならば、300dpiあれば、問題ありません。
ただし、検索可能なPDFにするため、OCR処理をする場合、300dpiだと少し物足りないです。日本の漢字は字形が複雑だからです。
この場合、経験上、400dpi以上あると、認識率が上がります。
カラー・グレースケールは、仕事・本の自炊などでも300dpiあれば良いです。
いずれも、白黒と違って情報量が多いので、解像度に比例してファイルサイズは、かなり大きく・重くなります。
そうなると、PCやタブレットなどで閲覧するする際、CPUが処理しきれず、ページ間移動がスムーズにいかない場合も多いです。そのため、300dpiとしました。
今回の記事では、それぞれの解像度で使う場合の取込速度についての情報を記します。
上表は入門者に最も売れている、富士通・ScanSnapの最新機(4.5万円)だと、上表のようなスペックです。
今回は、これを「平均値」としつつ、「あまりに遅い機種」の場合、注意していくことにしようと思います。
0-2・重送検知とその対策

第2に、重送検知機能と重送対策です。
重送とは、セットした用紙が二重送りされる現象です。
「ダブルフィード」とも言います。
自炊の場合は「本の糊残り」、書類の場合は「ホチキスの取り忘れ」などが原因で、重送は(本当によく)起こります。
そのため、重要になるのが、重送検知と重送対策です。
重送検知機能は、搬送不良を検知して自動で止める機能です。
上図のような「超音波重送検知」機能がスキャナに付いています。
重送が起こらないか「見守る」ことなしに、「ながら仕事」でもスキャニングができるために、作業効率が劇的に改善します。正直「大発明」だと思います。
最新機は、ほぼ全てこの機能があります。しかし、一部に非搭載機も残るため、注意が必要です。
重送対策とは、しっかり原稿分離するような仕組みを意味します。
ピックアップローラー(紙分離ローラー)の形状や数が影響します。メーカー間で、精度の差がつく分です。
各製品の現物の構造を見ながら、対策された機種を評価するつもりです。
この部分は、最近でも「技術革新」が結構ある部分です。
例えば、富士通は、原稿の厚みを判定して、厚で分離を促す「アクティブプレス構造」を上級機に組み込んでいます。
エプソンも、ホチキスの取り忘れを検知する機能を搭載する機種があります。
こうした、機能面の特色も詳しく説明していくつもりです。
0-3・画質補正機能
第3に、画質補正機能です。
取り込んだ画像を、ソフト的に自動処理する機能です。
富士通(スキャンスナップ)は、多方面に優れた製品です。
しかし、この部分だけで言えば、エプソンやキャノンの評判のが良いです。
古い書類を読み取りやすくする処理は、2社の技術が高いです。
読み込んだあとに、特殊なソフトで処理しないことを前提にすれば、この2社は高品質です。
なお、エプソンの場合、先述の「本の糊」によるガラス汚れに由来する、光線(=原稿に筋が入る)を把握する「ガラス汚れ検知」を搭載する機種もあります。
画像補正の「前段階」の手間を削減してくれる部分で、自炊には特に強い機種と言えるでしょう。
ーー
以上、ドキュメントスキャナーの「選び方の基本」を3点説明しました。
このほかにも、センサーの種類(CIS・CCD)や、カラー/白黒原稿自動判定機能など、説明したい要素は色々あります。
それらは、本編でおいおい説明することにします。
ーー
1・A4ドキュメントスキャナの比較 (1)
1-1:富士通
1-2:キヤノン
1-3:エプソン
2・A4ドキュメントスキャナの比較 (2)
2-1:ブラザー
2-2:富士通〈業務用〉
2-3:エプソン〈業務用〉
3・おすすめA4ドキュメントスキャナ 【結論】
3-1:キヤノン 〈業務用〉
3-2:最終的なおすすめ機種の提案
なお、ドキュメントスキャナは数が多いので、3回連続記事で進めます。
A4のみの扱いです。
大きなA3のドキュメントスキャナについては、20万円を超えてくるため【A3スキャナーの比較記事】のほうで別にまとめています。
よろしくお願いします。
1-1・PFUのスキャナ〈入門機〉
はじめに、PFUのスキャンスナップの入門機からです。
富士通から、2022年9月に富士通からリコーに事業譲渡になっていますが、多くの場合、まだ製品は富士通表記なので、そのまま記します。
同社は、10万円以上の業務用も多いですが、それらは2回目記事で扱います。
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なお、以下の本文では、いつものように、高評価できる点については赤字で、イマイチな点については青字で書いていきます。
【PFU ScanSnap ix1600シリーズ】
Windows 7〜11 Mac 10.12〜13.0
【2022年2月発売】
【1年保証】
1・富士通 ScanSnap FI-IX1600A
1・富士通 ScanSnap FI-IX1600ABK
¥48,500 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
【2021年1月発売】
【1年保証】
2・富士通 ScanSnap FI-IX1600
2・富士通 ScanSnap FI-IX1600BK
¥54,900 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
【2年保証】
3・富士通 ScanSnap FI-IX1600-P
¥50,444 楽天市場 (1/22執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:50枚まで
重送検知:超音波式
原稿保護:
自動色判別:カラー・黒・グレー
接続:USB・Wi-Fi
収納サイズ:幅292x高さ152x奥行161mm
ix1600シリーズは、富士通のScanSnapのスタンダードモデルです。
2022年に新しい型番になりました。これは、昨今の原料高・物価高の影響での価格改定で、中身は同じです。
ネットでは、旧機種の型番でまだ「安売り」があるので、そちらで良いでしょう。
型番末尾に「P」が付くのは、メーカーによる2年保証つきです。ただ、ドキュメントスキャナの場合、搬送部分は補修部品で保証対象外なのであまり意味はないです。
そのほかの搬送性能などは同じですので、以下では同時に紹介します。
本体サイズは、収納時に幅292x高さ152x奥行161mmです。
展開すると、それなりのサイズにはなります。ただ、少しだけ取り込みたい場合は、写真のように、排紙受けを畳んでおけば、机上に常設もできます。
スキャン速度は、上図の通りです。
300dpiの速度は、カラー・グレー・白黒にかかわらず「高速」です。
600dpiの速度も、カラー・グレーは並ですが、白黒が、40枚/分と他社機より突出してよいです。
白黒600dpiは、冒頭書いたようにOCRで使える解像度です。ここが良いのは「嬉しい」ですが、他機と比較する場合、注意点となります。
なぜなら、ScanSnapの速度表記は伝統的に特殊で、「白黒」だけは、カラー・ グレーには付かない「600dpi相当」など「相当」という文字が末尾につくからです。
なお、他社機も、富士通の他機も「相当」という文字は入りません。
富士通はScanSnapのみドライバが特殊で、白黒2値の場合、解像度を300dpiから600dpiに(関数計算で)アップスケーリングしています。
「バイリニア法」という処理法です。上記は、Atlasが、300dpiの文字フォントをバイリニア法で「600dpi相当」にアップスケーリングしたものです。
アップスケーリングすると、「ギザ付き」は300dpiの場合より減って文字の表示品質は向上します。一方、字が全体としてぼやけるのが難点で、一長一短があります。
少なくとも、元から(真の)600dpi解像度でスキャンした書類に比べて同じ品質とは言えません。
結論的にいえば、ScanSnapの「600dpi相当」とは「他機の300dpi」より画質は良いが、「他機の600dpi(あるいは400dpi)」より劣るという品質です。
効果は認められるものの、他機のスペックと較べる場合、「相当」のままだと公正を欠くため、今回は「バイリニア法」を使う前(相当でない)元の値で比べていきます。
とうわけで、今回の基準に則し「相当」ではない場合の本機の速さです。
改めてみると、みなさんを「脅かしすぎた」気もします。
実際、換算後の数値も入門機の平均値よりも上です。
(OCRに便利な)白黒600dpiの数値は「相当」の値よりだいぶ落ちますが、総合的に言えば、取込速度はスキャンスナップの「美点」と言って良いでしょう。
原稿分離の性能は、問題ない水準です。
この部分が駄目な機種は、差した原稿が1枚ずつ、しっかり分離されないと、ページが飛んだり、原稿が詰まります。
しかし、富士通は、「フィードローラーとリタードローラー」の2つの組み合わせる方式を採用します。
2つのローラーを組み合わせることで、紙を確実に1枚1枚分離する仕組みです。
業務用の機種でも採用されている「業界標準」とも言える仕様ですが、しっかり備えます。
重送検知機能は、超音波重送検知が搭載です。
冒頭で説明したように、これがないと、原稿がダブルフィードしないか「見張る」必要がありますが、本機は不要です。
ただ、最近は(モバイル機を除いて)たいていのスキャナがこの機能を持ちます。
原稿自動判別機能は、カラー・グレースケール・白黒の自動判別機能をフル搭載します。
これは、例えば、ラノベなど、カラーページと白黒・グレースケールページが混在する原稿を取り込む場合に便利です。
ただ、どのメーカーも、「完全に間違いなく判定することは現在の技術水準では無理」なので、この点は、さほど重要視しなくても良いでしょう。
給紙可能枚数は、50枚(80g/m2紙)まで給紙可能です。
他機種と較べても平均的な給紙容量といえます。
以前の機種と比べると、レシートや名刺用のガイドが付いた点が新しいです。レシートの電子化整理を狙っている事業者の方には向くでしょう。
搭載されるセンサーは、CISセンサーです。
CISセンサーは、読み取り時の反射光の影響を受けることがあるため、カラー原稿の読み取り少苦手です。
ただし、モノクロ・グレースケールについていえば、全く問題ないです。カラーの場合も、相当クオリティを過度に重視する方でない限り、問題はありません。
画像処理技術は、弱い部分です。
付属するドライバーソフトで、取り込む際の原稿の傾きを修正する自動傾き補正機能と、簡易的な「裏写り除去機能」、糊跡による「縦筋軽減機能」はつきます。
しかし、補整機能は、そのレベルに止まります。
古い原稿や状態の悪い原稿に対応する技術は、他社に比べると乏しいです。
ドライバーは、業界の標準規格である、TwainとiSISというに非対応であり、独自の規格です。
例えばOCRソフトや、イラレなど他社製の画像ソフトを利用する場合、連携ソフトを除けば、他のソフトウェアから直接スキャナを操作して取り込むことは不可能になります。
上級者は注意するべき部分でしょう。
ネットワーク機能は、最大の「売り」です。
液晶を付けて、スキャナ操作だけでデータ転送をできる仕様にしています。
Wi-Fiにも高速で安定性のある11ac規格に対応します。
クラウド連携は、Evernote・ドロップボックス・Googleドライブ・One Driveなど基本アプリをおさえます。
こうした部分は他社機も備えるモデルがありますが、ScanSnapの場合、会計ソフトや名刺管理ソフトなど、業務や経理に関するクラウドサービスとの連携が独自です。
アウトソーシング系のサービスの利用は他社以上に充実するでしょう。特に会計ソフトは、Concur Expense・弥生会計などメジャーなサービスを多く網羅します。
なお、これらのクラウドへの転送は、「ワンタッチ」で可能です。仕組みとしては、富士通が提供するScanSnap Cloudに一度データを送り、そのシステムが自動でそれぞれのサービスにデータを送るという形です。
メール転送にもこのような仕組みが使われます。
スマホ・タブレットでの利用は、「ScanSnap Connect Application」という専用アプリを使います。iOSとAndroid双方とも対応できます。
ただし、スマホでの設定には限界があります。こちらにあるように、向き補整やOCR機能などPCで利用できるフル機能は利用できません。
面白いのは、自動振り分け機能です。
取り込みサイズから、レシート・名刺・文書・写真を判別して、対応クラウドサービスに自動的に転送させることが可能です。
月に500ページに限定されますが、ScanSnap Cloudでの自動的なOCR化サービスが利用できるのも良い部分です。
ただし、精度は専門ソフトに及ばないので、簡易的な検索ができるレベルです。
添付されるソフトは、ニュアンスのPower PDF StandardとPower PDF Converter for Macが注目に値します(iX1400は未装備)。
Nuanceは、OCRソフトやPDF関連ソフトを出しているアメリカの会社です。
日本未発売ですが、日本円に換算した場合、1万円強の価値のあるソフトになります。日本語に対応しています。
このほか、ScanSnap用にカスタマイズされたOCRソフト(=画像のテキスト認識ソフト)となる「ABBYY FineReader for ScanSnap」が付属です。
ただ、こちらについては、基本的に英語圏のソフトのライト版です。日本語認識はしますが、用語辞書などがないので、専門ソフトに比べると性能は低いです。
この部分を重視したい場合は、最後に紹介する専門ソフトを導入するべきです。
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以上、富士通の FI-IX1600の紹介でした。
作りが堅実で、安定して取り込める技術も採用されており、最も売れている理由が分かる機種です。
とくに、個人事業主の方など、クラウドで会計や名刺整理を行う方については、レシートや名刺用のガイドと自動振り分け機能は、相当便利でしょう。
バックオフィス業務についての経費節減効果はかなり高いと思います。
自炊について言えば、取込速度は十分な水準とはいえ、それ向きの「強い部分」というのは特に見られません。
特に画像処理面そう言えます。通常の自炊では問題になりませんが、例えば、黄ばみかかった古い原稿や、破れかけの状態の悪い原稿など、少し状態の悪いものを使う場合は、他機も一緒に検討された方が良いでしょう。
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【PFU ScanSnap iX1400シリーズ】
【2022年2月発売】
【1年保証】
4・富士通 ScanSnap FI-iX1400A
¥40,000 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:50枚まで
重送検知:超音波式
原稿保護:
自動色判別:カラー・黒・グレー
接続:USB
収納サイズ:幅292x高さ152x奥行161mm
なお、富士通からは、このグレードの「廉価版」として、iX1400(FI-IX1400)が存在します。
搬送速度を含めて、ここまでみた上位機と同じですが、液晶パネルとWi-Fi未搭載で、USB接続でPCから操作を前提です。
常設はせず、使う際にだけたまに出して使うならば、本機でも良い方は多いかと思います。
【PFU ScanSnap iX1300シリーズ】
Windows 7〜11 Mac 10.13〜13.0
【2022年1月発売】
【1年保証】
5・富士通 ScanSnap FI-IX1300A
6・富士通 ScanSnap FI-IX1300ABK
¥34,001 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
【2021年1月発売】
【1年保証】
7・富士通 ScanSnap FI-IX1300
8・富士通 ScanSnap FI-IX1300BK
¥------ Amazon.co.jp (1/22執筆時)
【2年保証】
9・富士通 ScanSnap FI-iX1300-P
10・富士通 ScanSnap FI-iX1300BK-P
¥37,620 楽天市場 (1/22執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:20枚まで
重送検知:長さ検出
原稿保護:
自動色判別:カラー・黒・グレー
接続:USB・Wi-Fi
収納サイズ:幅296x高さ114x奥行87mm
ScanSnap iX1300は、2021年末に、富士通が「A4エントリーモデル」として発売したコンパクトなスキャナーです。
本機も2022年に新しい型番になりました。先ほどの場合と同じで、昨今の原料高・物価高の影響での価格改定で、中身は同じです。
ネットならまだ在庫はあるため、値段で決めて良いかと思います。
収納時サイズは、幅296x高さ114x奥行87mmです。
ここまで紹介した上位機種より小型です。
在宅のテレワーク用、あるいは、カウンター業務用にだしてきたコンパクト機です。
排紙も、後ほどみるキヤノン機にもありますが、上面給紙・上面排紙のUターンスキャン(左図)なので、小机でも置きやすいメリット性があります。
名刺やカードのスキャン時には、カバーを閉じた状態で、1枚ずつリターンスキャン(右図)もできるので、カウンター業務にも便利です。
スキャン速度は、先述のように、ScanSnapは、白黒はバイリニア法の圧縮をしますので、カタログでは「相当」表記です。
上表は、その補整を除いた場合の速度です。
小型機にしてはそれなりに高速といえます。
給紙可能枚数は、最大20枚(80g/m2紙)までです。
小型機なので、やはり多くはないです。
重送検知機能は、本機の問題点と言えます。
重送検知が低性能の「長さ検知」だけで、業界標準の超音波重送検知が未装備だからです。
この点で言えば、本機は、、基本的には、一度に数枚程度しか処理しない方が、「詰まったら、やり直したら良い」と割り切って使うべきモデルです。
一方、本機については、(小型)モバイルスキャナ用の搬送系で、パッドユニット(左図)で分離する方式です。
ローラーを2つ利用する方式よりやや分離性能が劣るほか、さほど高くない(1000円強)ものの、交換周期が3万枚とローラーの1/3程になります。
原稿自動判別機能は、カラー・グレースケール・白黒の自動判別機能をフル搭載します。 画像処理技術は、先ほどみた下位機と基本的に同じです。
ドライバーも、同様です。
ネットワーク機能は、本機は、USBほか、Wi-Fiを装備します。
そのため、クラウドへの転送、スマホでの処理など、FI-IX1600同様に便利に使えます。
ただ、液晶パネルは未付属となるので、本機だけでスキャン操作をすることは想定していません。テレワークやカウンター業務用なので、問題ないでしょう。
添付されるソフトは、本機は、OCRソフトの「ABBYY FineReader for ScanSnap」のみの付属となります。
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以上、富士通のFI-IX1300の紹介でした。
超音波重送検知がないので、自炊など一度に多くの枚数を処理するには、不適当な機種です。
ただ、(簡単な)カウンター業務や、家庭で小枚数処理したい場合の格安機としてはプレゼンスがあります。
意外とこのニーズにマッチする機種は格安機では少ないので、あまり費用をかけずこうした用途で導入したい場合、選択肢にできるでしょう。
Windows 7〜11 Mac 10.14〜13.0
【2016年発売】
11・富士通 A4両面カラースキャナ fi-7030
¥39,970 楽天市場 (1/22執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:50枚まで
重送検知:超音波
原稿保護:縦スジ検知
自動色判別:カラー・黒のみ
接続:USB
収納サイズ:幅290x高さ130x奥行146mm
fi-7030も、富士通の販売するスキャナーです。
こちらについては、「ScanSnap」系ではなく、業務用の系列になります。
本体サイズは、幅290x高さ130x奥行146mmです。
サイズは、ScanSnap系とさして変わりません。
スキャン速度は、上表の通りです。
全体的にスキャンスナップよりも遅い機種で、廉価版的扱いです。
なお、本機は白黒2値についても、元から「相当」表記はないです。
原稿分離の性能や、重送検知機能は、超音波重送検知機能を含めて、上のScanSnapと同様です。
一方、本機はスキャナに付着した「のり」などのゴミを検知する「縦スジ検知センサー」本機のみ搭載です。
エプソンにも類似機能がありますが、便利機能と評価できます。
給紙可能枚数も、50枚(80g/m2紙)までと同じです。
原稿自動判別機能は、白黒・カラーのみ判別です。
このあたりは業務用っぽい仕様です。
搭載されるセンサーは、同様のCISセンサーです。
画像処理技術は、ScanSnapと構成が違います。
本機はPFUの業務用ラインの機種のため、傾き補正のほか、高度な二値化処置など、とくに業務に必須なモノクロの取り込み技術は、わりと充実します。
ドライバーは、ScanSnapと異なり、TwainとISISに対応します。
また、以前はありませんでしたが、近年Mac用とLinux用のドライバも用意されています。
ただ、Macの場合、省略される機能はあります
ネットワーク機能は、付属しません。
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以上、富士通の fi-7030の紹介でした。
家庭用・自炊用として紹介すると、特にスピードの点で「イマイチ」といわざるを得ない製品です。
一方、業務用と考えると、「縦スジ検知センサー」のほか、強力な斜行補正や、裏表同時に1枚の画像として出力できる機能は魅力です。
加えて、、長尺用紙対応するほか、クレジットカードなどのエンボス加工のあるプラスチックカードも読み取れるため、比較的安めの業務用の小型機としてニーズがあるでしょう。
1-2・キャノンのスキャナ〈入門機〉
続いて、キャノンのドキュメントスキャナの紹介です。
スキャンスナップのライバルとして、古くからこの分野のスキャナ製品を出してきました。
【2018/10発売】
Windows XP〜10 Mac 10.8〜13.0
【Wi-Fi搭載】
12・Canon imageFORMULA DR-C225W II
¥38,000 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
【Wi-Fi未搭載】
12・Canon imageFORMUL ADR-C225 II
¥32,846 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:30枚まで
重送検知:超音波式
原稿保護:
自動色判別:カラー・黒・グレー
接続:USB・Wi-Fi
収納サイズ:幅300x高さ220x奥行156mm
DR-C225W IIは、キャノンのドキュメントスキャナです。
2機種あります。しかし、Wi-Fi機能の搭載以外の点で相違点はありません。
本体サイズは、幅300x高さ220x奥行156mmです。
数字で言えば、ScanSnapとあまり変わりません。
しかし、ラウンド方式のスキャン構造を採用しているので、排紙受けを前に出さなくても良い構造です。
デスク上で10枚以上の原稿をスキャンすることが多い方には、邪魔にならずに利用しやすいと言う点で良い機種です。
スキャン速度は、上表の通りです。
速度的に言えば、よく使う300dpiで速度が平均値以下です。
600dpiの高解像度は、カラーにが非実用的速度と言えます。
原稿分離の性能は、こちらも「フィードローラーとリタードローラー」を組み合わせる方式です。
重送検知機能も、ScanSnapと同じく超音波重送検知機能が付属しており、安心です。
給紙可能枚数は、注意が必要です。
省スペースモデルであるため、30枚(80g/m2紙)のみの給紙となります。
その点で、本のように大量の原稿を取り込む用途にはやや不利です。
原稿自動判別機能も、Windowsについては、ScanSnapと同じく、カラー・モノクロ・グレースケールの自動判別機能を持ちます。
ただ、Macの場合は、カラーとモノクロの判定だけと、実用性が低いです。
搭載されるセンサーは、CISセンサーです。
CCDセンサーは最近は格安機では全くなくなっています。
画像処理技術は、富士通のScanSnap系より上回ります。
とくに、白黒2値で取り込む場合について利用できる、「テキストエンハンスドモード」は便利です。
例えば、コピーした原稿などで、端に「黒つぶれ」があったり、文字に汚れがかかってしまっている場合、ScanSnapなどでは綺麗に仕上がりません。
この状態だと、取り込んでもOCRソフト(=テキスト検索可能にするソフト)を利用できません。
しかし、テキストエンハンスドモードを使うと、ほぼ枠や汚れを消した状態で取り込んでくれます。
OCR化を前提にスキャナニングをする研究者にとって、この補整機能の搭載は大きいです。
たしかに、Photoshopで後で加工し直すことも不可能ではなです。しかし、作業に費やすべき時間を考えると非現実的です。
また、黄ばんだ古い原稿の補整にも有効なので、日焼けした大量の古書を処理する場合などにも有効です。
そのほか、富士通にも搭載される自動傾き補正機能・裏写り除去機能が付属します。
さらに、原稿への赤ペンでの書き込みを自動的に消去してくれる「赤色除去機能」や、ファイルの綴じ穴の後を自動的に消してくれる機能など、「かゆいところに手の届く」機能も満載します。
ドライバーは、TwainとiSISに対応します。
そのため、Adobeのillustratorなど、他社ソフトとの連携も問題ありません。
ネットワーク機能は、上位機のみWi-Fiを装備します。
スキャンスナップ同様のルーターを介在させる方式と、スマホアプリとアドホックにつなげる方式が選べます。
ただし、本機は液晶パネルがないので、多人数で共有するなどの職場利用は意図しません。
スマホアプリは、CaptureOnTouch Mobileというアプリです。
Android・iOS双方用意されます。
スマホ・タブレットでのスキャン操作・転送は、注意が必要です。
画像処理性能や重送検知が利用できません。
クラウド連携は、対応はコクヨのCamiAppのみとなります。
スマホなどを介すれば、DropboxやEvernote・SugarSyncなどは使えますが、自動での転送はできません。
添付されるソフトは、特に注目するべきものはありません。
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以上、キャノンの DR-C225W IIの紹介でした。
基本的に、スペース的な利点を重視して買う機種です。
画像補正は魅力ですが、原稿の給紙枚数は少ないです。
この点で言えば、卓上における小型機種でできるだけ性能の良いものを探しているオフィスワーカーや、短い論文のコピーがたくさんある研究者の方など、本機が向く方は限定的かと思います。
Windows 7〜10 Mac 10.11〜13.0
【上位機種】【2015年発売】
13・Canon imageFORMULA DR-C240
¥49,000 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
【下位機種】【2019年発売】
14・Canon imageFORMULA DR-C230
¥28,500 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:60枚まで
重送検知:超音波式
原稿保護:
自動色判別:カラー・黒・グレー
接続:USB
収納サイズ:幅291x高さ231x奥行253mm
DR-C240は、キヤノンの上位機種です。
なお、後から下位機種となるDR-C230が追加発売されました。
両社は速度が違いますが、本体は同じなので、同時に見ていきます。
本体サイズは、幅291x高さ231x奥行253mmです。
先ほどみた機種と似た形状です。
ただ、ラウンドスキャンは採用されず、排紙トレイを前に出す形状なので、使用時にはScanSnapほどの面積は必要です。
上位機は、価格的には、ScanSnapのライバルとなる機種です。
スキャン速度は、上表の通りです。
300dpiは、十分に実用水準でしょう。グレースケールは特に数値が良いです。
600dpiも、激しく劣るカラーの数字以外は、わりと良いといえます。
下位機は、白黒.・グレースケールの300dpiの数字が遅くなります。
600dpiの場合は、変わらないです。
上位機は、ビジネスニーズに合うよう調整してあるのでしょう。
ただ、個人用と考えると、値段差ほどの性能差はないので、下位機種でも良いかと感じます。
原稿分離の性能や重送検知機能は、同社の下位機種と同水準です。
問題ないです。
給紙可能枚数は、60枚(80g/m2紙)まで給紙可能です。
5万円以下で購入できるスキャナーでは、最も多くセットでき優秀です。
原稿自動判別機能も、カラー・モノクロ・グレースケールの自動判別機能を持ちます(Windows)。
搭載されるセンサーは、CISセンサーです。
カラーが苦手ですが、通常の読み取りで差を感じる機会は少ないでしょう。
画像処理技術は、下位機種同様に優秀です。
古い原稿や黄ばんだ原稿の白黒2値化に有利な「テキストエンハンスドモード」などが採用されます。キヤノンは、このあたりの技術は高いです。
ドライバーは、TwainとiSISという標準規格に対応になります。
ネットワーク機能は、未搭載です。
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以上、キヤノンのDR-C240とDR-C230の紹介でした。
速度的には、いずれもカラー原稿に少し弱いと言えると思います。
ビジネス用であまりカラーを重視しない場合に良いでしょう。給紙可能枚数も60枚と多めですし、ストイックな「仕事用」として便利に思います。
1-2・エプソンのスキャナ〈入門機〉
続いて、エプソンのドキュメントスキャナーの紹介です。
ドキュメントスキャナの参入は、キャノン・富士通より遅かった企業です。
ただ、もともと光学技術の蓄積があったからか、最近では、かなり優秀なモデルを出します。
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なお、エプソンについては、FF-680Wという製品が人気です。
ただ、写真取り込みに特化したスキャナーなので、【フィルムスキャナの比較記事】のほうで詳しく紹介しています。
Windows XP〜11 Mac 10.6〜13.0
【2020年11月発】
【Wi-Fiあり】
15・EPSON スキャナー DS-571W
¥41,218 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
【Wi-Fiなし】
16・EPSON スキャナー DS-531
¥35,536 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:50枚まで
重送検知:超音波式
原稿保護:ホチキス/ガラス汚れ検知
自動色判別:カラー/黒・カラー/グレー
接続:USB・Wi-Fi
収納サイズ:幅296x高さ176x奥行169mm
DS-571とDS-531は、エプソンの入門用のシートフィードスキャナです。
本機には、Wi-Fiが省略となる DS-531という下位機種もあります。
他の部分は同じですので、同時に見ていきます。
本体サイズは、幅296x高さ176x奥行169mmです。
ライバルと言えるScanSnap ix1600と、さほど変わらないと言えます。
またキャノンの入門機と違って、ラウンドスキャンではないので、本格的な利用時は、排紙トレイを前に出すタイプです。
スキャン速度は、以上の通りです。
300dpiは、実用上スキャンスナップと同等に見て良いでしょう。
600dpiは、カラー・グレー・白黒とも、スキャンスナップより良いです。
ただ、EPSONについては、600dpiの実測値が非公開で、1lineあたりの速度(msec/line)からの換算です。
処理面は未考慮ですので、環境によっては数字よりやや遅くなるかと思います。
ただ、EPSONは白黒400dpiも選択可能です(カラー・グレーも可)。
OCR(原稿のテキスト化ソフト)を高度に利用する場合でも、400dpiで足ります。
その場合(先述の換算式で)速度的に20枚/40面前後になりますし、実用性はあるでしょう。
結論的にいえば、この価格帯の製品の中で、本機は「速度面ではかなり優秀」です。
原稿分離の性能も、ワンポイントがあります。
本機は、DS53RKIT1という幅広形状の新型ローラーを採用します。
分離性能が良いので、従来よりも薄い紙でも対応できるようになったほか、高速読込でも重送が生じにくくなっています。
重送検知機能は、超音波重送検知機能に加えて、長さの違いで感知できる機能も搭載です。
その上で、エプソン機の場合、ホチキス留めの用紙を誤ってスキャンした場合に動作を止める「原稿保護機能」と、ガラス面に糊などが付着して汚れている場合に警告する「ガラス汚れ検知」があります。
この2つの機能は、2020年モデルから搭載されたものです。仕事はもちろん、自炊ユーザーにも「便利」と思えるだろう新機能です。
原稿保護機能は、感度の調整が可能です。
給紙可能枚数は、50枚(80g/m2紙)までです。
サイズ的にはキャノンの上位機よりも多少少ない枚数で、ScanSnapと同等です。
原稿自動判別機能は、仕組みが他社と少し異なります。
本機は、カラー/モノクロ判別か、カラー/グレースケール判別かをあらかじめ選ぶ形式です。
個人的には、自炊時に、白黒とグレーは併用したくない(文字の色合いが変わる)のでこの仕様で問題ないです。白黒2値とグレースケールの判別が「マスト」の場合は、注意してください。
搭載されるセンサーは、本機もCISセンサーです。
CCDセンサー採用機は、もう少し価格が高くないと最近はありません。
画像処理技術は、キャノン同様に、オリジナル機能も目立ち、魅力的です。
一方、白黒2値でのスキャンの場合は、テキストエンハスドモードに値する「文字くっきり機能」があります。ただ、この部分の精度は、(Atlasが試した限り)キヤノンの方が良いように思います
さらに、例えば、以前紹介したAmazonのKindleに向いた白黒2値のPDFファイルを作る場合、白黒画像の部分と、文字の部分の領域を認識し、それぞれに最適な読み取りをする機能も付属します。
このほか、傾き補正など、他社で一般的な機能はほぼ網羅されており、機能は優秀です。
ドライバーは、Twainに対応します。ISISは未対応ですが、さほど困らないでしょう。
ネットワーク機能は、上位機の DS-571WのみにWi-Fiが付属します。
基本は無線LANルーター経由ですが、アドホックに直接PCとつなげることも可能ですので、職場などのルーターが使えない環境でも使えます。
スキャン操作・転送は、ただし、液晶ディスプレイがないため、操作・設定は、PC/Macか、スマホを利用する必要があります。
正確に言えば、ネットワークインタフェースユニット(DSBXNW1)を購入すれば可能ですが、3万円近いので、費用対効果は悪いでしょう。
クラウド連携は、多少注意が必要です。
というのも、こちらは、クラウドサービスとの直接的な連携ができないからです。
つまり、PCやスマホのソフトに1度取り込んだ後で、これらのサービスにつなげる方式です。
PCの場合、Document Capture Proという付属アプリを経由すれば、 クラウド転送までのフローの自動化はできますが、スキャナ単独でのクラウド転送には非対応です。
また、「Evernote・Google Drive・SugarSync」のみ対応で、DropBoxが非対応である部分を含め、大手サービスへの対応数は少なめです。
スマホ・タブレットでの利用は、iOS、Android向けの無料アプリEpson Smart Panelを利用してスキャニングする形です。
それらを介して、DropboxやEvernoteなどクラウドに転送させることもできます。
ただ、PCやスマホを介さないで、直接クラウドにアップロードすることは不可能です。
付属するソフトは、Document Capture Proとやさしく名刺ファイリングエントリー5です。
第1に、Document Capture Proは、Windows用の業務用アプリです。
この手のソフトとしては、わりと高度で、書類の処理法をフロー化して自動処理できるほか、フォルダほか、メールや、クラウド上への転送まで自動化できます。
企業以外にも、一括仕分けしたい方は、利用価値がありそうです。
第2に、やさしく名刺ファイリングエントリー5です。
こちらは、名前通りで、名刺限定でOCR処理でテキストにするソフトです。
一方、ScanSnapと比較すると、管理ソフトがビジネス寄りな部分のほか、PDF自体の編集ソフトが付かない部分は残念です。この部分は魅力的とは言えません。
EPSON DS53FBDOCK
¥10,480 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
その他の部分では【フラットベッドスキャナの比較記事】で紹介した、原稿台タイプのGT-S650とドッキング運用できる部分がユニークです。ただし、上記のアダプタが必要です。
同じドライバーで動作しますし、カウンター業務などの省スペース化には結構良いでしょう。
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以上、エプソンのDS-571とDS-531の比較でした。
本機の元となった期待は2016年になった製品ですが、とくに、原稿保護の部分で追加された2機能は、ドキュメントスキャナの本質的な部分の改良と言え、高評価できます。
エプソンは、ローラーの工夫や「低速モード」を持つなど、状態の悪い古い原稿や、規格外の薄い用紙の対応度が高かったのですが、今回の改良で、「より優しくなった」と言えます。
難点は、個人向きには、付属ソフトの部分でしょうが、OCRソフトなど、単品ソフトで買った方が性能はよいわけで、あまり問題にならないでしょう。
次回につづく!
おすすめなドキュメントスキャナは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、ドキュメントスキャナの比較の1回目記事でした。
しかし、記事は、まだまだ続きます。
2・A4ドキュメントスキャナの比較 (2)
2-1:ブラザー
2-2:富士通〈業務用〉
2-3:エプソン〈業務用〉
3・おすすめA4ドキュメントスキャナ 【結論】
3-1:キヤノン 〈業務用〉
3-2:最終的なおすすめ機種の提案
続く、2回目記事(こちら)では、ブラザーの新機種(ADS-4300N ADS-4700W ADS-4900W)ほか、6万円以上の高性能なドキュメントスキャナを紹介します。
単純に速度が速くなるだけでなく、重送検知など機能面で充実した機種も多いです。
速度(仕事時) ★★★★★
速度(自炊時) ★★★★★
画質調整 ★★★★★
重送のしにくさ ★★★★★
色の自動判別 ★★★★★
クラウド対応 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、「結論編」となる3回目記事(こちら)で、目的別・予算別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。
ひきつづき、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら!
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