Top 文具と文房具 比較2025'【自炊/仕事用】裁断機41点の性能とおすすめ・選び方 (2)

2025年05月19日

比較2025'【自炊/仕事用】裁断機41点の性能とおすすめ・選び方 (2)

1回目記事からの続きです→こちら

2-1・ライオン事務機の裁断機

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 2回目記事のトップバッターは、日本のライオン事務機の裁断機です。

 中堅の事務機器メーカーですが、裁断機も少数ですが、展開があります。

1・裁断機の比較 (1)
 1-1:選び方の基本の説明【導入】
 1-2:コクヨ〈日本〉
 1-3:PLUS〈日本〉
 1-4:Durodex〈日本〉
 1-5:マイツ〈日本〉
 1-6:ダイシン商事ほか〈海外〉
2・裁断機の比較 (2)
 2-1:ライオン事務機〈日本〉
 2-2:ナカバヤシ〈日本〉
 2-2:他の企業〈海外〉
 2-3:最終的なおすすめの提案【結論】

 今回も、1回目記事の冒頭(こちら)に書いた選び方の基本に沿いながら、各社の製品を比較していきます。

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 今回も、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチな部分を青字で記していきます。


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 26・ライオン事務器 A3断裁機 PC-A3PK
  ¥112,400 楽天市場 (5/19執筆時) 

切断可能枚数:180枚(360頁)
対応用紙: A3長辺
サイズ: W595×D526×H168mm
重さ:19kg

  PC-A3PK は、ライオン事務器が販売する「断裁機」です。

 同社は、裁断機を伝統的にそのように読んでいます。

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 裁断方式は、直刃式裁断機(手動)です。

 ハンドルが独特ですが、刃に対して垂直なので問題なく切れます。

 裁断枚数は、最大180枚(約360頁)です。

 業務用としてみれば、少なくないですが、多くもないレベルです。

 裁断できるサイズは、A3長辺サイズ(430mm)です。

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 PC-A3PH PK用替刃
  ¥25,108 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

 PC-A3PH PH-PK用受け木 20938
  ¥1,622 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

 使用されている刃は、本機もボトル固定式のブレード型です。

 しっかりした刃ですが、価格はすこし高めです。

 なお、ハイス鋼で他社と同じ形状(穴3つ)ですが、A3用ですので、A4向けとは互換しないです。

 刃の耐用枚数は、非開示です。

 ただ、研ぎ直しは可能です。

 メーカーは「2000枚ごとに研磨」するようにとの指示です。

 受木の耐用枚数は、300枚ごとに受木の面を替えて寿命は1200カットほどです。

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 固定方式は、プラスやマイツと同じ、安全ロック式です。

 裁断精度は、Durotexや、マイツなどの直刃式と同等と言えます。

 カットラインは、こちらも、赤色LEDランプで表示されます。

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 以上、ライオン事務器のPC-A3PKの紹介でした。

 A3長辺タイプを切断できる機種ではわりと安めかと思います。

 刃の値段は少し高めに思えますが、このA3の裁断がマストの方は、選択肢にできるでしょう。

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 このほか、ライオン事務機からは、次のような裁断機の販売があります。

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 27・ライオン事務器 断裁機 PC-B4PN
  ¥118,400 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

切断可能枚数:180枚(360頁)
対応用紙: B4長辺
サイズ: W475×D580×H160mm
重さ:14.6kg

 28・ライオン事務器 断裁機 PC-B4PN
  ¥118,400 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

切断可能枚数:180枚(360頁)
対応用紙: B4長辺
サイズ: W475×D580×H160mm
重さ:14.6kg

 先ほどの機種の姉妹機で、B4長辺A4長辺対応の下位モデルがあります。

 このサイズだと、横向きの普通のハンドルになります。

 裁断枚数は同じで、LEDカットラインも搭載します。ただ、特にA4長辺用は、他社機より割高感があります。


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 29・ライオン事務器 B4 断裁機 HP-A3
  ¥194,500 楽天市場 (5/19執筆時) 

切断可能枚数:350枚(700頁)
対応用紙: A3長辺
サイズ: W695×D522×H329mm
重さ:31kg

 30・ライオン事務器 A3 断裁機 HP-B4
  ¥150,000 楽天市場 (5/19執筆時) 

切断可能枚数:320枚(640頁)
対応用紙: B4長辺
サイズ: W600×D460×H333mm
重さ:23kg

 HP-A3HP-B4は、ライオン事務機の強力タイプの裁断機です。

 高級ですが、手動製品だと、1度に300枚以上裁断できる希少なタイプです。

 裁断方式は、本機も、直刃式裁断機(手動)です。

 裁断サイズは、A3長辺サイズB4長辺サイズが選べます。

 裁断枚数は、A3は最大350枚(約700頁)です。

 B4は最大320枚(約640頁)です。

 既に見た「定番」の大型細断機のような輸入品だとこの枚数以上の製品があります。

 ただ、国産の什器メーカー製と限定する場合、プレゼンスはあるでしょう。

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 HP-A3 PK用替刃
  ¥33,200 楽天市場 (5/19執筆時) 

 HP-B4 PK用替刃
  ¥26,200 楽天市場 (5/19執筆時) 

 HP-A3 PK用受木
  ¥2,600

 HP-B4 PK用受木
  ¥2,200  

 使用されている刃は、ボルトによる交換式です。

 替え刃も、「業務用価格」です。

 刃の耐用枚数は、非開示です。

 ただ、本機もメーカーが2000枚で「研磨」してくれとの記載で、研ぎ直しに公式対応です。

 受木の耐用枚数は、300枚ごとに受木の面を替えて寿命は1200カットほどです。

 固定方式は、ハンドルロックレバーと、紙押さえハンドルの2重式です。

 他社同様に、強力タイプは、2カ所固定するのは普通です。

 そのほか、本機もLEDによるカットライン表示が可能です。

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 以上、ライオン事務機のHP-A3の紹介でした。

 しっかりした筐体です。刃を研磨しつつ、また、本体も修理しながら、長年使っていくタイプの製品といえます。

 電導も手に入りそうな価格で高いですが、業務用としては、耐用性重視ならば候補になるでしょう。

2-2・ナカバヤシの裁断機

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 つづいて、日本のナカバヤシの裁断機です。

 同社の日本の事務機器メーカーで、裁断機を輸入して販売しています。


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 【在庫限り】

 31・ナカバヤシ 大型裁断機 A4 NSD-OA4W
   ¥24,206 楽天市場 (5/19執筆時)
 

切断可能枚数: 400枚(800頁)
対応用紙: A4長辺
サイズ: W535×D400×H190mm
重さ:14kg

 NSD-OA4W は、ナカバヤシが販売する大型裁断機です。

 既に見たダイシン商事などの製品と機構が似ていますが、全体の作りはしっかりしているといえます。

 裁断方式は、直刃式裁断機(手動)です。

 裁断枚数は、最大400枚(約800頁)です。

 裁断サイズはは、最大でA3短辺(A4長辺)サイズです。

 ダイシン商事などの製品と変わりません。

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  替刃 NSD-OA4-H 【消耗品】
  ¥4,769 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

  受木 NSD-OA4-U【消耗品】
  ¥2,012 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

 使用されている刃は、スチール製のこちらです。

 同社の場合、他製品と孔の位置が異なるため、これらを購入する必要があります。

 刃の耐用枚数は、1000回とされます。

 形状的に研ぎ直しはできるでしょう。ただ、消耗品は安めなので、買換の際の負担は少なめです。

 刃の交換は、ただ、PLUS機と比べると、面倒です。

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 固定方式は、他社の400枚クラスと同じで、2段構えです。

 ダイヤル上の安全ハンドルを回して、紙を支える「ひと手間必要」な方式です。

 切断精度は、200枚クラスに比べるとやはりイマイチです。

 水平な切断面への期待値は、中国輸入の他製品と同じで期待できないです。

 とくに、しばらく使って刃が鈍ってきた時はそのように言えます。

 カットラインは、LEDによる表示に非対応です。

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 以上、ナカバヤシのNSD-OA4W の紹介でした。

 同じ中国生産の400枚クラスと比べると、機構はあるていど「しっかり」させている印象です。その上で、日本の事務機メーカーのサポートが受けられる強みはあるでしょう。

 ただ、他社機と同じで、200枚クラスでも十分な作業に使う場合、あえてこのクラスを選ぶ意味はないです。切断のクオリティは下がりますし、固定時の二度手間もありますから。

2-2・その他の企業の裁断機

 最後に、ここまで見た以外の企業の製品を、まとめて見ていきます。 


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 【A4】

 32・ビューティーライフ 裁断機
   ¥3,190 Amazon.co.jp (5/19執筆時)

切断可能枚数: 12枚(24頁)
対応用紙: A4
サイズ:310×305×350m
重さ:1.9kg

 【A3】

 33・ILife_mart ペーパーカッター
   ¥4,380 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

切断可能枚数: 12枚(24頁)
対応用紙: A4
サイズ;642×38m×46mm
重さ:3.6kg

 ビューティーライフは、ノーブランドの時計ケースなどを売っている上海の会社です。

 同じ形状の製品はネットでは多く、life_mart YZSほか、いろいろな名前で出ています。

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 裁断方式は、冒頭示した区分では、押し切り式の鉈(アックス型)裁断機です。

 3000円以下の製品は、どれもこの方式です。

 歯がむき出しで、安全性が課題になる一方、切断時のカットラインの視認性は良い方式です。

 裁断枚数は、最大12枚(約24頁)です。

 鉈式として平均的です。

 言うまでもなく、本の自炊には向かないでしょう。

 裁断できるサイズは、2機種でことなります。

 A3長辺対応の製品は、各社に較べても値頃であり、格安機として存在感があると言えます。

 裁断機の刃の耐用枚数は、非開示です。

 交換もできません。

 裁断精度は、少なくとも、刃が新しいうちは良いです。

 鉈式は、枚数は切れませんが、安くても切れ味は良いので。。

 裁断できる枚数は、最大15枚(約30頁)です。

 安全面では、ガードがなく、刃が完全に露出するタイプになります。

 この部分では、既に見た、コクヨの鉈式には及びません。

 ただ、値段面で言えば、仕方のない部分です。

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 以上、ビューティーライフなどの裁断機のでした。

 冒頭の「選び方の基本」に書いたように、鉈式は、用紙や本の切断には不向きです。

 むしろ、カットラインがみえることで、ポップ作成や写真の切り貼りなどに、カッター代わりに使いたい場合に選択肢になります。

 そうした機種としては安いのでたまに使いたいだけならば、良いでしょう。ただ、そうでもない場合は安全性・耐久性の面で多少注意も必要です。

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 【A4】

 34・オープン工業 スチール製裁断機 SA-204
   ¥11,998 Amazon.co.jp (5/19執筆時)

切断可能枚数: 15枚(30頁)
対応用紙: A4
サイズ:A4 W300×D520×H85mm
重さ:2.9kg

 【B4】

 35・オープン工業 スチール製裁断機 SA-203
   ¥12,518 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

切断可能枚数: 15枚(30頁)
対応用紙: B4
サイズ;B4 W350×D598×H90mm
重さ:4.6kg

 【A3】

 36・オープン工業 スチール製裁断機 SA-202
   ¥16,095 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

切断可能枚数: 15枚(30頁)
対応用紙: A3
サイズ;A3 W380×D655×H90mm
重さ:5.5kg

 このほか、京都の文具メーカーのオープン工業鉈(アックス型)裁断機の製品を出しています。

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 価格は、めになります。

 ただ、刃の形状に工夫が施されるほか、本体が、スチール製でしっかりとした重量感もあります。

 直刃モデルは「安全面」が特に重要になるため、しっかりした重量感は重要です。

 このタイプを探している場合は選択肢になるでしょう。ただ、安全装備の部分では、1回目記事でみたコクヨ機が上回るでしょう。


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 【A3】

 37・NEWTRY A3裁断機 868‎-A3
  ¥74,910 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

 【A3】

 38・NEWTRY A3裁断機 ‎MQ-180
  ¥44,910 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

切断可能枚数: 400枚(800頁)
対応用紙: A3長辺
サイズ: W710×D525×H360mm
重さ:36kg/18kg

 868‎-A3 は、NEWTRY(杭州長城電子科技)の出す裁断機です。

 業務用を含めた金属機械を世界で売っている会社です。

 MQ-180はその下位機で、台座の剛性に差があり重量が少し軽めです。

 裁断方式は、直刃式裁断機(手動)です。

 裁断できる枚数は、最大400枚(約800頁)です。

 裁断できるサイズは、A3長辺サイズ(440mm)までです。

 直刃式裁断機で、A3長辺対応の機種は、他社だとこの値段では手に入らないでしょう。

 固定方式は、ハンドル式です。

 2段構えの安全装備は、400枚クラスだとどれもそうです。

 利用時に手間には鳴りますが、安全にはかえられません。

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 NEWTRY 裁断機 868‎-A3用替え刃 490mm
  ¥4,480 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

 使用されている刃は、こちらです。

 互換品を買う場合、7つ穴のものが必要です。

 ただ、最近替え刃のAmazonの販売が見られないので、継続的に手に入るかは不明です。

 Q-180は、対応する刃自体不明です。

 受木は、868‎-A3を含めて見あたらないので、どこかしらのメーカーのA3を流用することになるかと思います。

 刃の耐用枚数は、示されません。

 カットラインは、LEDなどでの表示に対応しません。

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 以上、NEWTRY868‎-A3の紹介でした。

 A3の大量切断タイプは、需要としてレアなので、(安く買いたいならば)グローバルな製品になるでしょう。

 ただ、先述の交換刃の部分ほか、保守・保証については、ある程度自己責任になる部分は大きめです。


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 【A3長辺まで】

 39・内田洋行 SC-20N 1-113-1020 370DX
   ¥(182,600) 楽天市場 (5/19執筆時) 

切断可能枚数: 最大330枚(660頁)
対応用紙:A3長辺
サイズ: W520×D700mm(台)
重さ:31kg

 【B4長辺まで】

 40・内田洋行 SC-11N 1-113-1011 330DX
   ¥154,317 楽天市場 (5/19執筆時) 

切断可能枚数: 最大330枚(660頁)
対応用紙:B4長辺
サイズ: W600×D600mm(台)
重さ:23kg

 SC-20Nは、日本の内田洋行が販売する、業務用裁断機です。

 内田洋行は、BtoBが基本ですので、ネットでは少し高めです。

 裁断でイズは、2機種でことなります。

 SC-20NA3長辺サイズ、SC-11Nが B4長辺サイズです。

 裁断できる枚数は、最大330枚(約660頁)です。

 同じ企業向け製品をだすマイツの製品と比べ得ると、多少及ばないです。

 固定方法は、各社の400枚切りクラスと同じです。

 つまり、安全装置が二重(レバー+ハンドル固定)で、操作は一手間余計に必要です。

 もちろん、その分安全なので、業務用としては「あり」です。

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 【消耗品】

 ・カッター替刃 SC-20 1-113-0406
   ¥33,000 楽天市場 (5/19執筆時) 

 ・カッター刃受 SC-20 1-113-0414
   ¥(1,540) 楽天市場 (5/19執筆時)

 ・カッター替刃 SC-11 1-113-0401
   ¥26,400 楽天市場 (5/19執筆時) 

 ・カッター刃受 SC-11 1-113-0421
   ¥(1,430) 楽天市場 (5/19執筆時) 

 使用されている刃は、本機もボルトによる交換式となります。

 価格は、マイツを基準とするならば、それなりに「安め」です。

 刃の耐用枚数は、ただ、特段示されていません。

 「切れ味が悪くなったら」ということです。ただ、研ぎ直しは可能でしょう。

 受木の耐用枚数も、同様に示されません。

 メンテは、本機の場合も「定期的な注油」が必要です。

 マイツで書いたように、業務用だとこのような仕様の場合が普通です。

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 以上、内田洋行のSC-20Nの紹介でした。

 個人用には、メンテ性も含めて、マイツ同様にしきいは高いでしょう。

 法人向けで、裁断枚数がこれほどで足りる場合は、保守部品の価格を含めて、マイツとの競争力はあると言えます。

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【A3長辺まで】

 41内田洋行 SC-30 1-113-0300
   ¥(213,950) 楽天市場 (5/19執筆時) 

切断可能枚数: 最大550枚(1100頁)
対応用紙:A3長辺
サイズ: W500×D605mm(台)
重さ:38kg

 一方、手動裁断機で「最大切断枚数」となるのは、内田洋行のSC-30型です。

 値段が高いため、かなり特殊なニーズでしょう。

 ただ、電動でこのサイズを切れるのは常識的な値段では存在しないため、ニッチなニーズはありそうです。

今回の結論
本格的な裁断機のおすすめは結論的にこの機種!

 というわけで、今回は、裁断機の比較でした。

 最後に、いつものように、目的別、予算別にAtlasのおすすめ機種をあげておきます。


 第1に、本の自炊・仕事双方において、もっともスタンダードなモデルと言えるのは、

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 4・PLUS かんたん替刃交換断裁機 PK-513LN 
  ¥45,400 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

切断可能枚数: 160枚(320頁)
対応用紙: A4長辺
サイズ: W405×D402×H440mm
重さ:12kg

キレ味  ★★★★★
作業効率 ★★★★★
消耗品費 ★★★★☆
安全性  ★★★★★★
軽量性  ★★★☆☆
総合評価 ★★★★★

 PLUSPK-513LN がよいでしょう。

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 裁断枚数は、 160枚です。

 仕事用としては、これほどあれば普通問題ないです。

 本の裁断の場合、もうすこしあっても良いのですが、快適性においてこれでも「必要十分」と言えます。

 ある程度のサイズの本(400ページ強くらい)ならば、写真のように一度2分させてから切れば、問題ないですので。

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  替刃 26-301 PK-513LNH 【消耗品】
  ¥10,851 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

  受木 26-302 PK-513LNU 【消耗品】
  ¥797 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

 安全性は、本機を選んだ最大の理由です。

 裁断機を利用する上で、最も面倒で嫌な「刃の交換」において、「面倒ではない」といえるのは、本機しかないです。

 ドライバーとレンチで部品を外さずとも取付可能で、しかも、刃も触らずに交換できるので、たいへん安全です。

 消耗品費も、刃を含めて、十分安いです。

 純正の研ぎ直しサービスがなく、研ぎ直し前提の構造ではないです。

 ただ、こと初心者には、その部分で「悩まなず、買い直す」方向性のが良いかと思います。

 実際(研ぎ直せる)Durotex機の研ぎ直しサービスを利用するのも、本機で、新品の刃を買い直すのも、費用は変わらないので。

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 なお、自炊をされる方向けに、本の裁断について補足しておけば、「カッター」・「定規」「カッターマット」という「文具」も本を「ばらす」のには必要です。

 忘れないようにしましょう。

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 ・オルファ カッターリミテッドNL LTD-08
  ¥711 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

 ・タジマ カッターガイド スリム300
  ¥955 Amazon.co.jp (5/19執筆時)

 ・プラス カッティングマット A3
  ¥786 Amazon.co.jp (5/19執筆時)
 

 個人的には、これらの3点セットを愛用しています。

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 19・マイツ 強力裁断機 MC-300
  ¥63,068 Amazon.co.jp (5/19執筆時)  

切断可能枚数:150枚(300頁)
対応用紙: A4長辺
サイズ: W450×D405×H510mm
重さ:15kg

 一方、仕事用・オフィス用に考える場合、マイツのMC-300も候補にできます。

 先述のように、同社は本体も国内生産であり、裁断機の専門メーカーでもあるため、全般的な信頼性は高いです。

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 MC-300用替刃セット 刃1本受木5本付き
  ¥25,322 Amazon.co.jp (5/19執筆時)  

 使用されている刃は、少し高めです。

 また、簡単に交換できない方式ですが、ハイス鋼で、研ぎ直しを前提とする刃なので、近所に、包丁などの研ぎ直しサービスをしてくれるお店がある場合、逆に安めです。

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 裁断精度も、固定部分が、かなりしっかりした仕様です。

 マグネット式の他機よりも、寸法がズレにくいでしょう。しっかり、赤色LEDランプでのカットライン表示にも対応できます。

 また、刃の切れ味も(簡単替え刃より)落ちにくいとも言えます。


 第2に、本の自炊専用で考えている方で、処理量が多そうな方に特におすすめできる上級機は、

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 7・Durodex 自炊裁断機 200DX
  ¥42,436 Amazon.co.jp (5/19執筆時)
  
 

 8・Durodex 自炊裁断機 200DXW
  ¥42,436 Amazon.co.jp (5/19執筆時)

切断可能枚数: 最大200枚(400頁)
対応用紙:A4長辺
サイズ: W405×D402×H145mm
重さ:9.8kg

キレ味  ★★★★★
作業効率 ★★★★★★
消耗品費 ★★★★★
安全性  ★★★★☆
軽量性  ★★★☆☆
総合評価 ★★★★★★

 Durodex 200DXが良いでしょう。

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 裁断枚数は、最大200枚(約400ページ)です。

 プラス機に比べて40枚(80ページ)多いです。

 先述のように、350〜400ページの本は割と多く、「あと少しで一度に切れたのに」という悲しい思いをしなくて済む点がまず評価できます。

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 利便性では、収納に配慮があります。

 ここも、家庭用として良い部分でしょう。

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 【消耗品】

 ・スタックカッター替刃
  ¥13,200 Amazon.co.jp (5/19執筆時)  
 ・スタックカッター刃受け
  ¥1,800 Amazon.co.jp (5/19執筆時)  

 使用されている刃も、かなりの枚数を切る場合、本機の仕様のほうが良いと思います。

 昔からあるタイプのハイス鋼の刃で、プラスの簡単替え刃と違って、研ぎ直しを前提とした設計です。

 自分で研石で処理できる方ほか、近所に研ぎ師さんや、研ぎ直しサービスをやっているホームセンターなどがあれば、受け付けて貰えるでしょう。

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 一方、袋送料込みの研ぎ直しサービスも、同社では展開します。

 ただ、往路分の送料込みで考えると、プラスの「簡単替え刃」の新品と費用が変わらないので、ここだけ目的に本機を選ぶのは、あまりオススメしません。

 実際、このタイプの他社機と同じで、刃の取り外しも面倒なので。

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 裁断精度は、使い込んでからでも切れ味は、良い印象です。

 研ぎ師の腕にもよるでしょうが、ここで簡単替え刃に負けることはないです。

 カットラインのLED表示にも、しっかり対応します。


 第3に、大量の書類を、一度に処理することを考えている場合には、

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 28・ナカバヤシ 大型裁断機 A4 NSD-OA4W
   ¥36,732 Amazon.co.jp (5/19執筆時)
 

 28・ナカバヤシ 大型裁断機 A4 NSD-OA4W
   ¥24,206 楽天市場 (5/19執筆時) 

切断可能枚数: 400枚(800頁)
対応用紙: A4長辺
サイズ: W535×D400×H190mm
重さ:14kg

キレ味  ★★★★☆
作業効率 ★★★★★★
消耗品費 ★★★★★
安全性  ★★★★☆
軽量性  ★★☆☆☆
総合評価 ★★★★★

 400枚切れるタイプの裁断機は結構な数があります。

 最大枚数は、 400枚(800頁)です。

 ロックが2箇所なので、利用時の準備は一手間必要です。

 この枚数が処理できる他社機と、ここはほぼ変わりません。

 その部分で言えば、プラス機で書いたように、本なら裁断機で最初から半分に割って、書類ならば、半分に分けて、「2回処理」した方が個人的には良いかと思います。

 (あまり理由は思いつかないのですが)どうしても200枚クラスだと支障があるという方は、本機が良いかと思います。

 切断精度などは、本機も中国に原型機があるタイプなので、変わりません。

 一度に多くの枚数を切れる仕様の部分もありますが、このタイプは「なまくら」化する時期は早いです。

 しかし、文具大手のナカバヤシが扱い部分で、保証・サービス面の安心感がありますので。

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  替刃 NSD-OA4-H 【消耗品】
  ¥4,769 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

  受木 NSD-OA4-U【消耗品】
  ¥2,012 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

 刃の耐用枚数は、基準が示されません。

 ただ、おそらく、1000カットは問題ないと思います。

 研ぎ師にお願いして、研ぎ直しを利用しないとしても、消耗品価格も安めです。


 第4に、オフィス用として、コンパクトで性能の良い裁断機を探している方は、

 201907311236.jpg

 5・プラス コンパクト断裁機 PK-213
  ¥27,596 Amazon.co.jp (5/19執筆時)
 

切断可能枚数: 60枚(120頁)
対応用紙: A4
サイズ: W450×D190×H190mm
重さ:7kg

キレ味  ★★★★★
作業効率 ★★★☆☆
消耗品費 ★★★★☆
安全性  ★★★★★★
軽量性  ★★★★★
総合評価 ★★★★★

 プラスの「コンパクト断裁機」が良いでしょう。

  201901251350.jpg

 サイズは、直刃式裁断機では、設置面積において最も優秀です。

 写真では(ギロチンのような)鉈式(アックス式)の裁断機にみえますが、その部分は単なるレバーで、刃は、他タイプと同じで、中にあります。

 レバーも、同社の特許となるパワーアシスト機構で、軽い力で落とせるので、使いやすさにおいても上位です。

 裁断枚数は、最大60枚(約120頁)です。

 本の自炊用とすると少ないですが、業務用・仕事用だと、これほどあれば十分という方は多いかと思います。

  201806161016.jpg

  替刃 PK-213H 26-367【消耗品】
  ¥2,500 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

 使用されている刃は、こちらも簡単替え刃です。

 1000カット程度の耐用枚数ですが、本機の場合、切断枚数が少ないことを幸いし、替え刃が安いです。苦にはならないでしょう。

 しっかり、カットラインを光で表示する機能がもありますし、便利に使えそうです。

 安全性も、問題ないです。

 子供でも使いやすいので、学校用などにも良さそうです。


 第5に、さほどの枚数は切断しないが、切断面の正確さにこだわる方は、

 201810130852.jpg

 【2018年発売】

 【A4】

 1・コクヨ 裁断機 PPC用紙10枚 DN-G103
  ¥16,100 Amazon.co.jp (5/19執筆時)

 【B4】

 2・コクヨ 裁断機 PPC用紙10枚 DN-G102
  ¥17,087 Amazon.co.jp (5/19執筆時)
 

 【A3】

 3・コクヨ 裁断機 PPC用紙10枚 DN-G101
  ¥19,691 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

切断可能枚数: 10枚(20頁)
対応用紙: A4/B4/A4
サイズ: W281×D528×H185mm (A4)
重さ:3.1kg (A4)

キレ味  ★★★★★
作業効率 ★★☆☆☆
消耗品費 ☆☆☆☆☆
安全性  ★★★☆☆
軽量性  ★★★★★★
総合評価 ★★★★★

  コクヨが販売するDN-G103でしょう。

 201810130904.jpg

 裁断方式は、押し切り式の鉈(アックス型)裁断機です。

 このタイプは、一度に10枚ほどしか切れない一方、写真のように切断面がしっかり見えるため、正確さは期待できます。

 安全面でも、同じタイプの他社機と違い安全ガード安心ロックが付属し、二重の配慮があります。

 POP作成や、写真のトリミングなどで、カッター代わりにしたい場合はこのタイプが良さそうです。


 第6に、図書館や資料室などの法人業務用で、とにかく厚みがあるものを切りたい方には、

 202011281239.jpg

【A3長辺まで】

 38・内田洋行 SC-30 1-113-0300
   ¥(213,950) 楽天市場 (5/19執筆時) 

切断可能枚数: 最大550枚(1100頁)
対応用紙:A3長辺
サイズ: W500×D605mm(台)
重さ:38kg

キレ味  ★★★★★
作業効率 ★★★★★★★
消耗品費 ★★★★☆
安全性  ★★★★★
軽量性  ★★☆☆☆
総合評価 ★★★★★

 内田洋行のSC-30型でしょう。

 手動裁断機では「最大切断枚数」で、5cmまで一度に切れますので。

 ただし、先述のように、業務用の大量細断対応機は、「定期の注油によるメンテ」がマストです。

---

202008221522.jpg  

 15・マイツ 強力裁断機 MC-4205
  ¥195,900 楽天市場 (5/19執筆時) 

切断可能枚数: 400枚(800頁)
対応用紙: A3長辺
サイズ: W585×D730×H400mm
重さ:44kg

 ただし、基本的に法人用の什器なので、値段は相当に高いです。

 少し安めで考える場合は、マイツのMC-4205がおすすめです。

 職場用だと、注油対応など、耐用面で「業務用」水準でないとまずいです。

 こちらはそれに該当します。

 先述のように、ナカバヤシ機ほか、400枚クラスの製品はだいぶ安い製品でもあります。

 ただ、A3長辺対応ではないですし、本体部分の耐用面でも、差が付くでしょう。

 202008221536.jpg

 マイツ 替刃セット 42MCE 刃1本受木5本付き
  ¥45,833 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

 替え刃も、太めなので、やはり、研ぎ直しサービスが利用できるタイプです。

ーーー

 202208161818.jpg

 16・マイツ 電動裁断機 A4長辺対応 CE-31DS
   ¥318,000 Amazon.co.jp (5/19執筆時) 

切断可能枚数: 最大230枚(460頁)
対応用紙:A4長辺
サイズ: W471×D708×H341mm
重さ:42kg

 一方、A4対応でも構わず、裁断精度と、作業効率を高めたいという場合は、マイツの電動裁断機が選択肢です。

 電動は、A3サイズだと、気軽な値段だとないですが、A4だとこの程度のお金を出せば購入できます。

 裁断枚数は、230枚までです。

 そう多くはないとは言えますが、利用する前段階の準備がです。

 同じサイズの書類ならば、連続利用でサッと処理できるかと思います。

 裁断精度も、荷重がフラットにかかるので、一般的に手動式よりです。

  201907311317.jpg

 【消耗品】

  ・替刃セット
   ¥23,115 楽天市場 (5/19執筆時)
 

 替え刃も常識的な値段です。

 サイズは、 W471×D708×H341mmです。

 さすがに奥行は70cmですが、高さ方面には圧迫感がないです。

 企業ならば、問題なく空いたスペースに入るでしょう。

ーー

 以上、今回は裁断機の紹介でした。

 201809130950.jpg

  なお、モノマニアには、自炊に関係する以下のような記事もあります。

1・ドキュメントスキャナーの比較記事
2・ブックスキャナーの比較記事
3・初級者用裁断機の性能比較記事
4・ディスクカッターの比較記事
5・日本語OCRソフトの比較記事
6・英語OCRソフトの比較記事
7・自炊に必要な機材の総まとめ記事 【結論】

 よろしければ、これらの記事もよろしくお願いいたします。

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 ではでは。

posted by Atlas at 17:37 | 文具と文房具

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