【今回レビューする内容】 2023年 目に優しい23.8インチ液晶モニターの性能とおすすめ :テレワーク向け:23.8インチ 23.6インチIPSパネル:疲れにくい仕事・動画・ゲーム向け
【比較する製品型番】IIYAMA XUB2492HSN-B5 XUB2492HSU-B5K XUB2490HSUC-B5 XU2492HSU-B1K LG 4BP450Y-B 24MP400-B 24MP450-B 24BL650C-BAJP EIZO EV2480 EV2480-ZBK EV2480-ZWT Dell S2422HZ U2422HE U2422H P2422HE P2422H S2421H S2421HS C2422HE ASUS VA24DQLB VA24DQ VZ249HEG1R-J VP248H-R PA247CV BE24EQK VY249HE VA249HE VA249HR VA24DCP VG246H1A Acer V247YAbmixv B247YDbmiprczxv RL242Yymiixv B247YDbmiprczx CB242YDbmiprcx K242HYLHbmixx BR247Ybmiprx BenQ GW2485TC GW2480 GW2480E IODATA LCD-MF245EDW-F-A LCD-AH241XDB-B LCD-AH241EDB-B DIOS-LDH241DB-B LCD-AH241XDB-B LCD-AH241EDB-B LCD-AH241XDB-B LCD-CF241EDB-F LCD-CF241EDW-F フィリップス 242E2FE/11 242E2F/11 241E1D/11 243B9H/11 243V7QDAW/11 24E1N3300A/11 243B9/11 243S9A/11 242B1V/11 241V8L/11 241V8/11 243B9H/11 HP M27fw M24fw M24fw M24fwa グリーンハウス Xiaomi 富士通 VTF24011BT NEC LCD-AS244F-BK ほか
今回のお題
23.8型液晶ディスプレイのおすすめはどれ?
ども、Atlasです。
今日は、2023年6月現在、最新の23.8インチ液晶モニターの比較です。
適度に大画面で設置性も良いので、家庭でのテレワーク用にも売れているサイズの1つです。
記事では、パネル自体の品質やスタンド部分の調整力、あるいは、明るさセンサーなどの独自の工夫などに注目しながら、長時間作業でも「目が疲れにくい」モニターを提案していきます。
細かい部分では、保証期間の長さや保証内容にも注目しました。
1・23.8型液晶モニターの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:イイヤマ〈日本〉
1-3:LG〈韓国〉
1-4:EIZO〈日本〉
1-5:DELL〈米国〉
2・23.8型液晶モニターの比較 (2)
2-1:ASUS〈台湾〉
2-2:BenQ〈台湾〉
2-3:アイオーデータ〈日本〉
2-4:フィリップス〈欧州〉
3・23.8型液晶モニターの比較 (3)
3-1:HP〈米国〉
3-2:ACER〈台湾〉
3-3:その他
3-4:最終的なおすすめの提案【結論】
以下、23.8インチ前後のモニターの「選び方の基本」をはじめに説明します。
その上で、以上のようなメーカー順に各社のモニターを比較していきます。
なお、ご覧いただくあたって、1点だけ「注意」をお願いします。
1・4K解像度の液晶モニターの比較
・解像度:4K 5K
=個人用のハイスペック機
2・2.5K液晶モニターの比較
・解像度:WQHD
=個人用の「中級機」
3・ゲームミングモニターの比較
・解像度:フルHD WQHD 4K
=高リフレッシュレート・高速応答機
4・タッチパネル式液晶モニター
・解像度:フルHD 4Kなど
=タッチパネル利用者向けの特殊機
今回は「一般向け・仕事用」として最も一般的で、値段も安いフルHD解像度モニターだけの紹介です。
高画質の4K機や、作業領域が広い2.5K機、ゲーム用の高リフレッシュレート機、そして、タッチパネル搭載機は、観点が変わってくるため、記事を「完全に」分けています。
そういった機種をお探しの場合は、上記のそれぞれのリンク記事をお読み下さい。
一方、この部分のスペックの違いが「よく分からない」初心者の方は、今回記事からお読みいただいても「分かるように」書きました。
ただ、お時間のある方で「詳しい違いを知りたい」場合は、このブログの【モニターの選び方のまとめ記事】からお読みいただければ、より分かりやすいかと思います。
よろしくお願いします。
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液晶パネルの品質 ★★★★★
スタンドの性能 ★★★★★
動画ゲーム対応 ★★★★★
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
以下では、各社のモニターを一機ずつ比較していきます。
そして、最後の「結論」では、上表のような観点から、「Atlasのオススメ機種」を提案していきます。
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1・31.5インチ液晶モニターの比較
=TV兼用に向く大型
2・27インチ液晶モニターの比較
=家庭用に快適なやや大きめ
3・24インチ液晶モニターの比較
=書類仕事に便利な縦長画面
4・23.8インチ液晶モニターの比較
=テレワークに人気な小さめ
5・小型液晶モニターの比較
=奥行のない机で使える超小型
なお、今回は、このブログのフルHD解像度モニターの比較記事全体としては、4回目記事として書きました。
1-1・目に優しいモニターの選び方の基本
具体的な製品の紹介に入る前に、「目に優しいモニターの選び方の基本」を書いておきます。
仕事用を合わせると、Atlasは、これまでモニターを20機種以上は使い潰し、買い換えてきました。
その経験をふまえると、以下の3つの基本をおさえることが重要です。
1・適切な画面の大きさ
第1に、画面の大きさです。
大画面モニターは、作業効率を考える場合は魅力的です。
しかし、モニターが大きすぎると、目線を移動させる回数が増えるために、眼精疲労が増加します。
23.8インチモニターならば、70cm以上は、目からモニターまでの距離をとるべきです。
画面サイズは、この場合、幅53.9cmx高さ45cmほどです。
十分小型ですので、仕事用の机なら問題なく、距離をとれます。
作業効率は、15インチノートPCと、だいたい同じと考えてください。
デスクトップは、ノートPCより離れて使うものだからです。
2・モニタースタンドの性能
第2に、モニタースタンドの稼働性です。
この部分は、モニターを選ぶ際に軽視されがちです。しかし、「目の疲れ」に最も大きく影響する要素です。
基本的に、モニターと目線は水平にするのが、目が最も疲れない配置です。
しかし、格安モニターの場合、角度は調整できても高さが調整できない機種がほとんどです。
そうした機種の場合、「目に優しい」体勢をとろうとすると、椅子の高さを無理に調整する必要がでるため、腰や肩の疲労につながります。
そのため、モニターアームの角度や高さが柔軟に調整できるモデルを選ぶことが大切です。
3・液晶モニターの品質
第3に、液晶モニターの品質です。
液晶は、PC用の場合、TNパネル、VAパネル、IPSパネル、ADSパネルという、4種類の液晶方式が主流です。
それぞれの特徴を「ざっくり」表示すると上表のようになります。
結論的にいえば、視聴時の視認性(ギラつきのなさ)と、視野角の広さが大事ですので、IPSパネルがベストであり、「目に優しい」です。
予算が限られる場合は、そのジェネリックとなる「ADSパネル」でもOKです。
VAパネルは「黒が締まる」ので映像向き、TNパネルは、応答速度が良いのでゲーム向きです。
しかし、TVより近接視聴になるPCモニター利用の場合、いずれも疲れやすいので、積極的にはおすすめしません。
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1・液晶モニターの選び方【まとめ】
2・Mac用モニターの選び方
以上、モニターを選ぶ際に重要なポイントを3点紹介しました。
もっと深く「基本部分の選び方」を知りたい方は、(製品自体の比較ではないですが)以上の記事でもまとめています。
ただ、今回説明する内容だけでも、「目に優しいモニター」は十分選べると思います。
このまま読み進めていただいてOKです。
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では、具体的なディスプレイの紹介に入ります。
1・23.8型液晶モニターの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:イイヤマ〈日本〉
1-3:LG〈韓国〉
1-4:EIZO〈日本〉
1-5:DELL〈米国〉
2・23.8型液晶モニターの比較 (2)
2-1:ASUS〈台湾〉
2-2:BenQ〈台湾〉
2-3:アイオーデータ〈日本〉
2-4:フィリップス〈欧州〉
3・23.8型液晶モニターの比較 (3)
3-1:HP〈米国〉
3-2:ACER〈台湾〉
3-3:その他
3-4:最終的なおすすめ機種の提案【結論】
今回は、上表のような順番で、メーカーごと製品をみていきます。
1-2・イイヤマのモニターの比較
はじめに日本のイイヤマからです。
現在はマウスコンピュータ傘下ですが、古くからあるディスプレイメーカーであり、品質には信頼性があります。
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なお、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤字系で、イマイチと思う部分を青字系で記していきます。
【2023年発売】【23.8インチ】
【上位機】:XUB2492HSN-5
1・IIYAMA ProLite XUB2492HSN-B5
¥29,980 楽天市場 (6/17執筆時)
接続端子: HDMI DP USB-C
USB給電:65W
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
【中位機】
【カメラなし】:XUB2492HSN-5
2・IIYAMA ProLite XUB2492HSU-B5K
¥19,710 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
【カメラ付き】:XUB2490HSUC-5
3・IIYAMA ProLite XUB2490HSUC-B5
¥26,685 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
接続端子: HDMI D-Sub DP
USB給電:
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
【下位機】
【カメラなし】XU2492HSU-1K
4・IIYAMA ProLite XU2492HSU-B1K
¥17,600 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
接続端子: HDMI D-Sub DP
USB給電:
スタンド:チルト
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS方式 ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:4ms (GTG)
HDR:
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(2w×2)
保証期間:3年
これらは、イイヤマの23.8インチのディスプレイです。
4種類あります。
上位機は、USB-C端子が付属し、USB給電に対応するノートPCへの給電が可能です。
中位機は、2機あります。
いずれも、USB-C端子がない構成です。ただ、上位機にもないWEBカメラ付があります。
下位機は、スタンド調整がチルト角度のみとなる廉価版です。
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結論的にいえば、USB-C給電とカメラの要不要だけみながら、中位機以上を選ぶと良いかと思います。
パネル周りの仕様は同じですので、以下、同時にみていきます。
パネルは、IPS方式との表記です。
ようするに、商標の関係でIPSを名乗れない製品になります。
上表は、IPS系のモニターを生産できる主要メーカーだけ示したものです。
その他の企業の場合もありますが、変則的なスペックでもないですし、上表のLG以外の大手メーカーのどれかだと思います。
スペック的に視野角(178度)など問題は確認できないため、過度に神経質にはならないでください。
だいたい、上表のADSを目安に考えて貰えれば、OKです。
品質信頼性は変わってきますが、基本「目に優しい」傾向と言えます。
応答速度は、本機は、オーバードライブ時で4msです。
なかなか速い上に、5段階で、強弱の調整もできるため、それなりに動画には強いでしょう。
また、オーバードライブ未搭載に比べると、残像感が少ない映像が得られます。
自動画質調整は、i-Style Colorという機能が目に付きます。
選択した利用目的に合わせて、コントラストや明るさを自動調整してくれる機能です。
映画・ゲームなどのほか、「テキストモード」が採用されている点は、文書仕事には有利でしょう。
そのほか、ゲームなどで便利なアスペクト比固定も対応です。
画質補正機能は、フリッカー対策の明言があります。
LEDライトの点滅は目の疲れに影響するため、この部分は重要でしょう。
ディスプレイスタンドは、中位機以上は「パーフェクトスタンド」です。
稼働性は、チルト角度(上23°・下5°)、高さ(15cm)、左右(90°)と回転(90°)です。
水準としては平均値以上で、十分な水準と言えます。
下位機種は、ただしチルト式です。
この場合、上方向22度 下方向5度のみの調節ができです。
目が疲れないためには、モニタに対して目が水平にするのが原則です。
その点で言えば、上位機の方が、圧倒的に目が疲れにくいです。
カメラは、中位機の1つに限って、USBカメラ(1,080p/30ps)とマイクが付属です。
本機は上部にUSB端子があり、抜き差しできる仕様です。
解像度はHD画質ですので、会議用には十分です。
ただ、プライベートシャッターがないので、スクリーンオフにしたい場合は、USBから抜く必要があります。
構造的も、一体成形の他社機と比べると、遊びが必要で固定力低いです。マイクも性能は期待できないです。
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結論的にいえば、カメラが欲しい場合は、単独で別のカメラを買った方が満足度は高いでしょう。
接続端子は、上位機に限ってはDisplay-port・USB-C端子という構成です。
最近のノートPCはUSB-C給電(USB-PD)に対応するものが増えています。
そうした機種にならば、65W給電が可能です。
この給電量があれば、ゲーミング用の大画面ノートPCを除けば、たいていが速度低下なしに給電可能です。むろん、対応スマホにも高速給電可能です。
中位機以下は、ミニD-SUB・HDMI・Display-portという構成です。
どの機種もそうですが、アナログなD-SUB(VGA)だと画質が悪いので、おすすめしません。
小型モニターの場合、素直に「HDMI」を基本に考えればOKです。
ケーブルは、1.8mのものが3種類とも付属です。
スピーカーは、2Wのステレオスピーカーが搭載されています。
保証期間は、3年です。
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以上、イイヤマの23.8インチのディスプレイの紹介でした。
パネルが「IPS系」の製品ですので、この部分をどう考えるかということになります。
信頼性はIPS(あるいはADS)を明言している製品のが高いといえますから。
ただ、保証期間も3年と長いですし、スタンド性能が優れた中位機以上ならば、値段次第で選択肢にできます。ただ、後でみるLGなど、IPSパネルでも安い機種はあります。
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【2021年発売】(生産終了)
【23.8インチ】XB2481HSU-4D
5・IIYAMA ProLite XB2481HSU-B4D
¥28,518 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
【23.8インチ】XB2481HSU-5
5・IIYAMA ProLite XB2481HSU-B5
¥19,480 楽天市場 (6/17執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:VA ノングレア
コントラスト比:3000:1
応答速度:4ms (GTG)
HDR:
USB給電:
接続端子: HDMI D-SUB DP
スタンド:チルト 左右 高さ
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(2w×2)
保証期間:3年
なお、イイヤマからは似た型番の機種として、以上の機種もあります。
ただし、2023年生産終了情報がありますが、後継機の発表は執筆時現在ないです。
これらは、いずれも、VA液晶(AMVAパネル)です。
VAパネルは、視野角はIPSと同等で、コントラスト比が高く「黒が引き締まる」特性があります。
その特性ゆえに、動画再生・ゲームなどには向きます。
しかし、画面に独特の粒状感(ギラツブ)があるので、近接視聴で、文字を見つめるPC用モニターとしては、目への優しさの点で劣ります。
1-3・LGのモニターの比較
続いて、LGエレクトロニクスのモニターです。
同社は、自社で(部品としての)IPSが生産できる世界的企業です。性能の良い機種が割安の場合が多いです。
【2022年発売】【23.8インチ】
【上位機種】
6・LG Electronics 24BP450Y-B
¥18,719 楽天市場 (6/17執筆時)
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
接続端子: D-sub HDMI DP
【中位機種】【Amazon限定】24EA430V-B後継
7・LGエレクトロニクス 24MP450-B
¥22,996 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
スタンド:チルト・高さ
接続端子: D-sub HDMI DP
【下位機種】
8・LG Electronics 24MP400-B
¥17,118 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
スタンド:チルト
接続端子: D-sub HDMI (DVI)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
HDR:
USB給電:
VESA:75mm
スピーカー:なし
保証期間:3年
24BP450Y-Bは、LGの23.8インチの製品です。
本機は、下位機種が2種類あります。
大きな違いは、スタンドの稼働性です。
後述するように、上位機のみ「フルスペック」なスタンドです。「目への優しさ」には重要な部分ですし、選ぶならばこちらでしょう。
そのほかは、端子構成の違いだけで、下位機種は、DP(Display Port)が省略です。
液晶パネルは、IPS液晶です。
LGが他社に供給しているノングレア仕様のAH-IPSパネルです。
応答速度は、オーバードライブ時で5msです。
かかり方は、3段階で調整可能です。
自動画質調整は、「フォト・シネマ・ゲーム」の各モードが利用できます。
一方、ビジネスに向いたモードはありません。
画像補正機能は、暗部補正となるブラックスタビライザーのほか、超解像技術ほか充実します。
特にゲームには強いと言えますが、TVでも使われる高画質化技術でもあるため、通常の動画などでも効果があるでしょう。
「目の優しさ」の部分では、フリッカー対策・ブルーライト軽減も機能として持ちます。
モニタースタンドは、先述のように、上位機だとフルスペックで、
前後左右高さ回転と全方向対応で、可動幅も、高さ13cm・チルト角度(前5°・後35°)と十分です。
中位機相当の「Amazon限定」は、高さ8cm・チルト角度(上15°・下5°))の調整幅です。可動幅はやや狭めと言えます。
実用上、そう大きくは問題にならないと思いますが、他社と比べると弱いです。
下位機種だと、チルト角度調整のみです。
この点で言えば、「目の優しさ」を考えると、少なくとも中位機以上がおすすめです。
接続端子は、HDMI・D-SUB(アナログ端子)です。
アナログ接続は、色ムラが生じて「目に悪い」ため、利用は避けましょう。
ケーブルは、HDMIケーブルが付属します。
スピーカーは、内蔵されません。
音楽を聴くならば、【PC用スピーカーの比較記事】で書いたような別売の格安スピーカーを購入するべきでしょう。なお、これは、今回紹介する機種全てに言えることです。
保証期間は、3年です。
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以上、LGの 24BP450Y-Bの紹介でした。
液晶パネルが自社生産できるメーカーらしく、価格は相当安いです。
その上で、画質調整部分が、それなりに高度です。
もちろん、他社機と比べる必要はありますが、モニターアームの稼働性の良い上位機は、弱点もなく、スタンダードモデルとして良い機種に思えます。
【2021年発売】
【23.8インチ】
9・LGエレクトロニクス 24BL650C-BAJP
¥25,955 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
HDR:
USB給電:45W
接続端子:HDMI D-SUB USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(1.2W×2)
保証期間:3年
24BL650C-BAJP は、LGの23.8インチモニターの中位機です。
液晶パネルは、IPS液晶です。
本機は、工場出荷時の色合いの個体差の調整(キャリブレーション)の言及があります。
応答速度など、スペックは、1つ上の上位機と同じです。
機能面も、超解像技術やブラックスタビライザーをふくめて、搭載です。
ただ、ゲーム用ではないので、「黒画面」を挿入する「1ms Motion Blur Reduction」は不採用です。
モニターアームは、本機も、前後左右高さ回転対応です。
可動幅も、高さ13cm、チルト(前5°、後35°)ですので、水準として十分です。
その上で、3辺ベゼルレスなので、縦長でのマルチディスプレイも視認性が良いです。
接続端子は、HDMIとD-SUBが1つずつあるほか、USB-Cでの接続も可能です。
その場合、USB-C端子のあるノートPCに対して、利用中に給電できます。
45Wなので、あまり強力ではないものの、13インチクラスのノートPCならば、速度低下なしに給電可能です。
USBハブも、2ポート装備します。ただ、速度規格はUSB3.0なので、SSDなどを利用すると、速度が低下します。
ケーブルは、HDMI USB-Cがダブルで付属です。
スピーカーは、付属です。
保証期間は、3年です。
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以上、LGの24BL650C-BAJP の紹介でした。
「目に優しい」ビジネス向きの「プチ高級機」として、およそ欠点が見られない構成です。
値段はそこそこしますが、動画系も無難にこなせそうですし、他社にとっては真の脅威になる機種でしょう。
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【2021年発売】
【23.8インチ】
10・LGエレクトロニクス 24QP750-B
¥36,839 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
解像度:2560x1440 (WQHD)
輝度:300cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
HDR:HDR10
USB給電:65W
接続端子:HDMI DP USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:
保証期間:3年
なお、LGの場合、このサイズについて、2.5K解像度の製品もさほど値段差が変わらずに出せています。
この場合、文字などを小さく表示しても「FHDよりみやすい」ため、書類を並べての仕事などには有利です。
興味のある方は【WQHD解像度モニターの比較記事】の方で、フォローしていますので、後ほどご覧ください。
1-4・EIZOのモニターの比較
続いて、日本のEIZOのモニターです。
老舗の液晶メーカーで、品質で選びたい場合、人気のあるメーカーです。
【23.8インチ】【2022年発売】
【USB-C対応】
11・EIZO FlexScan EV2480-ZBK
12・EIZO FlexScan EV2480-ZWT
¥45,164 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
HDR:
USB給電:70W
接続端子: HDMI DP USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(1w×2)
保証期間:5年
FlexScan EV2480 は、EIZOの23.8インチモニターです。
本機は、USB-C PD規格対応のノートPCに対して、70Wの給電力がある仕事向けのモニターです。
上表は、画面サイズ別に、現行のMacBookの必要給電力(付属アダプタの電力)を示したものです。
Windowsもだいたい同時と言えますが、15インチのノートPC程度ならば、(ゲーム用ハイスペック機を除くと)映像の配信と同時に、フルスピードでの充給電が可能です。
なお、(相当の数字的開きがない場合)この数値に満たなくても充電はできますが、相応に充電速度が遅くなることになります。
液晶パネルは、ノングレアのIPS液晶です。
応答速度は、5msです。
自動画質調整も、充実します。
EIZOの場合、Screen InStyleというソフトが提供されており、アプリごとに指定したモードに画面を自動変換することができます。
それぞれの画質モードについては、マニュアル調整もできますので、高度です。
ただ、Windows用アプリだけですので、Macユーザーはやや残念です。
画像補正機能は、フリッカー対策・ブルーライトカットなど、他社の主要機能は網羅します。
一方、EIZOの場合、明るさセンサーが搭載される点も重要です。
周囲の明るさを感知し、輝度を自動調整するAuto EcoView機能が利用できるため、PCを利用する時間に応じて、「目に優しい」明るさに調整してくれます。
周囲の明るさがわかるので、特に低輝度に調整した際に、フリッカーを完全にカットすることも可能です。
なお、輝度に関連して言えば、「目の疲れ」の軽減のため輝度は、可能な限り抑えられたが良いと言えます。
その点、この液晶モニターは1cd/uいう低輝度まで落とすことができる貴重なモニターです。
モニタースタンドは、前後左右高さ回転の調整が可能な「パーフェクトスタンド」です。
可動範囲は、高さ(19.1cm)、チルト角度(上35°・下5°)、スイーベル(344°)と、かなり良いです。
EIZOは昔からこの部分に力を入れていて、調整幅ほか、稼動させる際の台座の安定性の面を含めて信頼感が高いです。
あまり画面が大きくないモニターは、この部分の調整力が、疲れにくさの部分で、決定的に重要です。
VESA規格に対応しているので、別売りの高性能アームに付け替えることもできますが、本機の場合は、不要でしょう。
上下動時などの操作性も良いため、この部分は他社を圧倒します。
接続端子は、HDMI・Displayport・USB-Cという構成です。
USB-A形状のハブもあります。USB3.0規格なので、超高速のSSDストレージなどを除けば、普通に使えます。
付属ケーブルは、新機種になって、2mのUSB-Cケーブルほか、HDMIケーブルも付属になりました。
スピーカーは、付属です。
ただ、他社同様、警告音専用と考えましょう。
音楽を聴くならば、【PC用スピーカーの比較記事】で書いたようなものを別に導入した方が良いでしょう。
保証は、5年間です。
さらに、6ヶ月の無輝点保証まで付けています。
「輝点」とは、画面を黒表示させた時に、画面の1ピクセルが発光してしまうという「不良」です。他社の場合、「液晶固有の性質」とみなし「交換保証対応」にはなりません。
同社は、出荷前に、しっかりキャリブレーションして送るため、品質信頼性は高いです。
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以上、EIZO のFlexScan EV2480 の紹介でした。
性能で選ぶ場合、スタンド・パネル、各種調整機能を含めて、隙の無い機種です。仕事用として見る場合、他社よりワンランク上の能力をもつ小型モニターと評価できます。
一方、家庭でゲームや動画視聴をメインにする場合も、「目の優しさ」を重視するならば、この機種は良い選択肢です。
1-5・デルのモニターの比較
続いて、「米国勢」となる、デルのモニターです。
米国系は、HPもそうですが、画質調整をPCに任せる構成」にして、価格を少し安くする傾向にあります。
【23.8インチ】
【2021年発売】
【USB-PD充電可】
13・Dell U2422HE
¥42,700 楽天市場 (6/17執筆時)
【USB-PD給電不可】
14・Dell U2422H
¥33,200 楽天市場 (6/17執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
HDR:
USB給電:90W
接続端子:HDMI DP USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:
保証期間:3年
U2422HEは、DELLが販売する、23.8インチモニターです。
高額ですが、「デジタルハイエンドシリーズ」という高級機となります。
なお、同じ筐体を利用するU2422Hがあります。
こちらは、ノートPCに帯するUSB-C充電が不可なほか、USB-A端子の数が少なく、LAN端子もないなどの、廉価版となります。
結論的にいえば、新機種が良いかと思います。
液晶パネルは、IPS液晶です。
応答速度は、オーバードライブ時、5msです。
輝度を含めて、パネル周りは他社機と同じです。
画像補正機能は、本機は、フリーカーフリー(ComfortView)や、ブルーライトカットは装備します。
ただ、自動画質調整をふくめて、あまり多機能ではないです。
米国勢は、PC側にまかせ、この部分にあまり力を入れないのが伝統です。
モニターアームは、前後左右高さ回転がフル装備です。
アームはスマートかつ堅牢ですし、買替の必要もないでしょう。優秀です。
調整幅も、高さ15cm、チルト(上21°・下5°)、スイーベル・ピボット(90度)です。
EIZOは例外ですが、本機も業界平均値以上あります。
接続端子は、HDMIとDisplayPortです。
加えて、上位機は、USB-Cでの接続に対応します。
給電力は90Wなので、(普通の)16インチのMacBookProでもOKでしょう。
そのほか、有線LAN端子ほか、(四角い)USB-A端子形状のハブも4ポート装備します。
USB-10GbpsのUSB3.1規格なので、本機のUSBハブは「高速対応」で、SSDなどもスピードを活かせます。
スピーカーは、未付属です。
ケーブルは、DisplayPortとUSB-Cケーブルがダブルで付属です。
保証期間は、DELLは3年です。
ただし、プレミアムパネル交換保証があります。
これは、嫌う方の多い「常時消灯(輝点)の交換保証」であり、DELLの人気の秘密です。
常時消灯(ドット抜け・黒点)は保証対象外ですが、3年と長期間でこの点を保証するのは同社だけでしょう。
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以上、DELLのU2422HEの紹介でした。
企業向けな仕様で、家庭用としては画像補正機能が最低限である部分を含めて少し割高感があります。
ただ、一般的に保証されない常時点灯を保証するプレミアムパネル交換保証は、「大きな保険」とは言えるでしょう。
【2021年発売】【23.8インチ】
【USB充電可】
15・Dell P2422HE
¥32,873 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
【USB-PD給電不可】
16・Dell P2422H
¥22,877 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
HDR:
USB給電:65W
接続端子:HDMI DP USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:
保証期間:3年
P2422HEは、1つ上でみたUシリーズの下位機にあたる、Pシリーズの製品です。
上位機と比較する場合、ハブ用の(四角い)USB-A端子の数が2個と少ないほか、速度規格がUSB3.0となるため遅いです。
また、ノートPCなどに対する、USB-C PDの給電力が65Wとやや弱くなります。
また、スタンドのグレードが、こちらは、1ランク下です。
前後左右高さ回転対応する「パーフェクトスタンド」ではあるのですがデザイン性で、上位機と差を付けています。調整幅は、高さ15cm・チルト(上21°・下5°)なので同等です。
加えて、P2422Hについては「結構安い」です。
他社機と比較は必要とは言え、シンプルにモニターだけ欲しいならば、本身は良いでしょう。プレミアムパネル交換保証も付きますので。
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【2020年発売】
【23.8インチ】
17・Dell S2421H
¥19,800 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
スタンド:チルト
スピーカー:あり
【Amazon限定】
18・Dell S2421HS
¥19,800 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
スピーカー:
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:4ms(GTG)
HDR:
USB給電:
接続端子:HDMI ×2(上位機)
VESA:100mm
保証期間:3年
さらに、下位機となるのがSシリーズです。
なお、両機とも上位のPシリーズより少し安いですが、USBハブが未搭載になります。
スタンドは、2機種ありますが、 S2421HSのみスタンドがフルスペックで、下位機種は上下チルトのみです。
S2421HSもですが、Pシリーズとスタンドの種類が異なります。外観ほか、調整幅も、高さ10cm、チルト(上21° 下5°)、左右(60°)・縦回転(90°)と若干劣ります。
あとは同じですので、値段を比べて安い場合は、 スタンド性能の良いS2421HSについては選択肢に入れても良いと思います。
【2020年発売】
【23.8インチ】
【上位機種】
19・Dell C2422HE
¥46,000 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
【下位機種】
20・Dell S2422HZ
¥39,800 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
HDR:
USB給電:90W
接続端子:HDMI DP USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:5W×2
保証期間:3年
C2422HEは、DELLが販売する、23.8インチモニターの上位機です。
なお、2021年に追加されたS2422HZは、実質的な下位機種です。
ノートPCに対する給電力(USB-PD)が60Wとなるほか、出力用のDPがないので、マルチモニタ構築がやや難しくなります。
ただ、一般的には、この仕様でも十分ですし、お買得に思えます。
液晶部分のスペックは、いずれもここまで見てきたDELLの他機と同じです。
ただ、500万画素のカメラと、ノイズキャンセリングマイクを搭載した、テレワーク仕様の上位機です。
本機には、「Microsoft Teamsボタン」があり、参加・通知をボタンで行える設計です。
モニターアームは、前後左右高さ回転がフル装備です。
アーム部分は、スマートかつ堅牢であるので買替の必要もないでしょう。優秀です。
調整幅も、上位機相当で、高さ14cm、チルト角度(上21°・下5°)を確保します。
接続端子は、HDM・DisplayPort・USB-Cです。
Display Port出力もあるので、デイジーチェーンにも対応できます。
USB-C端子については、USB-PD給電に対応するノートPCに対して、90W給電できます。
かなり強力で、大画面ノートでもフルスペック給電できます。
そのほか、有線LAN端子が装備です。
一方、USBハブ(USB-A)は、速度がUSB3.0規格ですので、Uシリーズより遅いです。
ケーブルは、DisplayPortとUSB-Cケーブルがともに付属です。
スピーカーは、5Wのものが付属です。
これも、テレワークでの会議に対応するため、少し強めです。
保証期間は、3年です。
本機もプレミアムパネル交換保証対応機です。
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以上、DELLのC2422HEの紹介でした。
周辺機器の購入なしに「テレワーク仕様」にできる点が魅力でしょう。
別に買うと煩雑になりやすいカメラなどが付属している部分で、確実にニーズがあると思います。
次回に続く
23.8型液晶モニターのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、23.8インチと23.6インチのモニターを「目に優しい」という観点から比較してみました。
しかし、記事はまだまだ「続き」ます。
2・23.8型液晶モニターの比較 (2)
2-1:ASUS〈台湾〉
2-2:BenQ〈台湾〉
2-3:アイオーデータ〈日本〉
2-4:フィリップス〈欧州〉
3・23.8型液晶モニターの比較 (3)
3-1:HP〈米国〉
3-2:ACER〈台湾〉
3-3:その他
3-4:最終的なおすすめ機種の提案【結論】
続く2回目記事(こちら)では、今回紹介できなかった、ASUS・BenQ・フィリップスなどの製品を追加で紹介します。
液晶パネルの品質 ★★★★★
スタンドの性能 ★★★★★
動画ゲーム対応 ★★★★★
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、「結論編」となる3回目記事(こちら)では、今回紹介した全製品から、予算別・目的別にAtlasのおすすめ機種!を選定していきます。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら!
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