【今回レビューする内容】2025年 目の疲れない!PC用液晶ディスプレイの価格・性能・おすすめ 24.1インチ 24.5インチ 縦に長いWUXGA モニター 1920×1200:機種の違いと性能ランキング
【比較する製品型番】EIZO FlexScan EV2485 EV2495 EV2485-BK EV2485-WT EV2495-BK EV2495-WT EV2456-BK EV2456-WT EV2410R-BK EV2410R-WT ColorEdge CS2400S CS2400S-BK CS2400R-BK CS2420-ZBK CG2420-ZBK CG2400S CG2400S-BK ASUS ProArt PA248CRV PA248QV BE248CFN BE248QFl デル Dell P2425 P2425E アイオーデータ LCD-DX251EPB LCD-GD251SH EX-GD251SH LCD-GD251SH/S3 LCD-C251SH-F LCD-C251SH-FX EX-C251SH-F LCD-C251SH LCD-C251SH-FX EX-C251SH iiyama ProLite XUB2595WSU-B5 HP Series 7 Pro 724pu HP Series 5 Pro 524pn Acer Vero B7 B247Wbmiprxv KA252QG0bmix BenQ AQCOLOR SW240 SW240-JP RD240Q RD240Q-JP JAPANNEXT JN-IPS24WUXGAR-C LG MyView Smart Monitor 25SR50F-W Lenovo ThinkVision P25i-30 63F4MAR1JP ThinkVision P25i-30 63F4MAR1JP ほか
今回のお題
24.1型・24.5型の液晶モニターのおすすめはどの機種?
ども、Atlasです。
今日は、2025年5月現在、最新の24型の液晶モニターの比較です。
根強い人気のある24.1型(WUXGA)と、24.5型(1920x1080)双方を扱います。
パネルの品質やスタンド部分の調整力、あるいは、明るさセンサーなどの独自の工夫などに注目しながら、長時間作業でも「目が疲れにくい」モニターを提案していきます。
1・24.1型・24.5型モニターの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:EIZO〈日本〉
1-3:BenQ〈台湾〉
2・24.1型・24.5型モニターの比較 (2)
2-1:LG〈韓国〉
2-2:ASUS〈台湾〉
2-3:Acer〈台湾〉
2-4:アイオーデータ〈日本〉
2-5:イイヤマ〈日本〉
2-6:HP〈米国〉
3・24.1型・24.5型モニターの比較 (2)
3-1:DELL〈米国〉
3-2:ジャパンネクスト〈日本〉
3-3:Lenovo ほか〈各社〉
3-4:最終的なおすすめの提案【結論】
記事では、はじめに、24.1インチモニターの「選び方の基本」を説明します。
その上で、以上のようなメーカー順に各社のモニターを比較していきます。
液晶パネルの品質 ★★★★★
スタンドの性能 ★★★★★
動画ゲーム対応 ★★★★★
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
そして、最後の「結論」では、上表のような観点から、「Atlasのオススメ機種」を提案していきます。
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1・31.5型のPCモニターの比較
2・27.0型のPCモニターの比較
3・24.1型のPCモニターの比較
4・23.8型のPCモニターの比較
5・21.5型のPCモニターの比較
6・4KのPCモニターの比較
7・2.5KのPCモニターの比較
8・タッチパネルモニターの比較
9・ゲーミングモニターの比較
10・Mac向けPCモニターの選び方
11・液晶モニターの選び方【まとめ】
なお、今回の記事は、このブログ「モノマニア」の液晶ディスプレイ関連記全体としては、「3回目記事」として書きました。
1-1・目に優しい24型液晶モニターの選び方
具体的な製品の紹介にはいる前に、「目に優しい24型モニターの選び方の基本」を書いておきます。
仕事用を合わせると、Atlasは、WQHD解像度の製品を含めて、モニターを20機種以上は使い潰し、買い換えてきました。
その経験をふまえると、このサイズの場合以下の4つの基本をおさえることが重要です。
第1に、画面の大きさです。
仕事の効率を考える場合、「大画面」のモニターというのは大きな魅力があります。
しかし、良いことばかりでもなく、目線を移動させる回数が増えるために、眼精疲労が増加します。
そのため、24.1インチモニターなら70cm以上目からモニターの距離を確保してください。
仕事用の事務机ならば、いずれのサイズも問題ありません。
一方、事務机より(相当程度)奥行のない机をお使いならば、【23.8インチ小型モニターの比較記事】で紹介した、ワンサイズ小さな23.8インチを考えても良いでしょう。
第2に、モニタースタンドの稼働性です。
この部分は、モニターを選ぶ際に意外と軽視されがちです。
しかし、「目の疲れ」に最も大きく影響する要素です。
基本的に、モニターと目線は水平にするのが、目が最も疲れない配置です。
しかし、大画面の格安モニターの場合、角度は調整できても高さが調整できない機種がほとんどです。
そうした機種の場合、「目に優しい」体勢をとろうとすると、椅子の高さを無理に調整する必要がでるため、腰や肩の疲労につながります。
そのため、モニターアームの角度や高さが柔軟に調整できるモデルを選ぶことが大切です。
第3に、液晶モニターの品質です。
液晶は、PC用の場合、TNパネル、VAパネル、IPSパネル、ADSパネルという、4種類の液晶方式が主流です。
それぞれの特徴を「ざっくり」表示すると上表のようになります。
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結論的にいえば、視聴時の視認性(ギラつきのなさ)と、視野角の広さが大事ですので、IPSパネルがベストであり、「目に優しい」です。
IPSと同じ性質のADSパネルでも構いません。
上図は、IPS・ADSの(安めの)スタンダード機の典型的なスペックです。
これより数字が良い製品は、「ちょい上なIPS」と考えて良いでしょう。
とくに今回の記事では、色域(sRGB99%以上)と輝度(300cd/u以上)を超えた「ちょい上」なパネルを「IPS+」として区別しました。
定まった表現がないのでAtlasが名付けました。
近年は、コントラスト比も高め(1300:1〜1500:1)で「黒が締まる」IPSパネルも増えました。この部分で個性がある製品も、本編では、その部分を評価して説明する予定です。
ほかに、IPSパネルだと無数に「上位製品」があります。
ただ、広色域IPSなどのパ上位パネルは、このカテゴリだと展開がないので、ここでの説明は省略します。
VAパネルは「黒が締まる」ので映像向き、TNパネルは、応答速度が良いのでゲーム向きです。
しかし、TVより近接視聴になるPCモニター利用の場合、いずれも疲れやすいので、積極的にはおすすめしません。
なお、PCモニターの場合、パネル表面処理は、パネルの種類を問わず、ほぼ全機が、照明などの反射が少ないといえる非光沢のノングレアです。
ノートPCとは違い、ハーフグレア(半光沢)、グレア(光沢)は、テレビ的に利用する一部機種を除けば、採用例は皆無に近いです。
この部分は(基本)あまり気にしなくて良いです。
第4に、解像度です。
こちらは「目への優しさ」にも関係しますが、どちらかと言えば「作業効率」にも関わる話です。
24インチ前後のモニターは、24.1型と、24.5型が存在します。
作業領域はさほど変わりませんが、画面の縦横比が変わります。
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24.1型は、解像度がWUXGA(1920×1200) です。
ビジネス向けノートPCに多いサイズで、16:10の縦横比の縦長です。
上の写真のように実寸でA4書類が2枚横に置けるほどのサイズと考えてください。
縦長になのでワープロ・ブラウジングなどに便利なサイズと言えます。
一方、ゲームや動画は16:9の場合がほとんどなので、フルスクリーン表示だと、左右に黒帯が付きます。その場合(1サイズ小さな)23.8インチクラスより実際の表示面積は小さいと言えます。
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24.5型は、解像度がフルHD (1920x1080)の展開が多いです。。
最も一般的な16:9の縦横比ですので、このような弊害はないです。
しかし、製品展開数として言えば、1つ上の27インチ、1つ下の23.8型に比べて、製品数が圧倒的に少ないマイナーなサイズです。
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結論的にいえば、24.1型は、仕事用ならばおすすめできます。
そうでないならば、24.5型(フルHD)が良いです。
しかし、モデル数が少ないため、今回の記事で気に入ったモデルがないようならば、前後するサイズのモニターと比較することも考えてください。
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1・液晶モニターの選び方【まとめ】
2・Mac用モニターの選び方
以上、モニターを選ぶ際に重要なポイントを3点紹介しました。
もっと深く「基本部分の選び方」を知りたい方は、(製品自体の比較ではないですが)以上の記事でもまとめています。
ただ、今回説明する内容だけでも、「目に優しいモニター」は十分選べると思います。このまま読み進めていただいてOKです。
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というわけで、前置きが長くなりましたが、比較をはじめます。
冒頭書いたような、メーカー順で、各機を紹介していきます。1-2・EIZOのモニターの比較
はじめに、日本のEIZOのモニターです。
老舗の液晶メーカーで、品質で選びたい場合、人気のあるメーカーです。
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以下では、いつものように、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【24.1インチ】
【2021年発売】(USBハブ4つ)
1・EIZO FlexScan EV2485-BK
2・EIZO FlexScan EV2485-WT
¥60,000 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
USB給電:70W
接続端子:DP HDMI USB-C
【2019年発売】(USBハブ2つ)
3・EIZO FlexScan EV2456-BK
4・EIZO FlexScan EV2456-WT
¥62,120 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
USB給電:
接続端子:DP HDMI D-sub DVI
解像度:WUXGA (1920×1200)
輝度:350cd/u
液晶方式:IPS+ ノングレア
コントラスト比:1,000:1
応答速度:5ms(GTG)
リフレッシュレート:最大60Hz
HDR:
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(1w×2)
保証期間:5年
EV2485 は、EIZOの24.1インチモニターです。
同社は、日本における高級ディスプレイメーカーの草分け的存在です。
ブラウン管の頃からEIZOは、国産高品質のモニターを出すことで有名でした。液晶モニター全盛時代になっても、その高品質は健在です。
なお、EV2456は、本機の旧機種で、実際的には下位機種です。
大きな違いは端子構成です。
後述するUSB-Cがない代わりに、DVDとD-sub(VGA)というレガシー級端子が付属です。おもに、その他の部分は同じです。ただ、企業ニーズで残しているものとなるため、基本的に、新機種でOKです。
解像度は、WUXGAですので、縦長です。
ただ、本機は4辺フレームレスでベゼルが薄いため、マルチモニターとして利用するのにも良いです。
パネルは、ノングレア(非光沢)のIPSです。
コントラスト比(1,000:1)は普通ですが、輝度(350cd/u)は少し数字が良いです。
ただ、色域は実数がなく「sRGB相当」との表現です。
ただ、今回便宜的に「IPS+」と表現している上位パネルで間違いないでしょう。
応答速度は、5msです。
自動画質調整も、充実します。
EIZOの場合、Screen InStyleというソフトが提供されており、アプリごとに指定したモードに画面を自動変換することができます。
それぞれの画質モードについては、マニュアル調整もできますので、高度です。
ただ、Windows用アプリだけですので、Macユーザーはやや残念です。
画像補正機能は、フリッカー対策・ブルーライトカットなど、他社の主要機能は網羅します。
一方、EIZOの場合、明るさセンサーが搭載される点も重要です。
周囲の明るさを感知し、輝度を自動調整するAuto EcoView機能が利用できるため、PCを利用する時間に応じて、「目に優しい」明るさに調整してくれます。
周囲の明るさがわかるので、特に低輝度に調整した際に、フリッカーを完全にカットすることも可能です。
なお、輝度に関連して言えば、「目の疲れ」の軽減のため輝度は、可能な限り抑えられたが良いと言えます。
その点、この液晶モニターは1cd/uいう低輝度まで落とすことができる貴重なモニターです。

モニタースタンドは、前後左右高さ回転の調整が可能な「パーフェクトスタンド」です。
調整幅は、高さ18.2cm、チルト角度(上35° 下5°)、スイーベル(344°)、ピボット(180°)です。
他社の高性能スタンドと比べても調整幅は同社の場合、圧倒的に広いです。安定性や稼働性の面でも、信頼感が高いです。
とくに、本機のような、あまり画面が大きくないモニターは、この部分の調整力が、疲れにくさの部分で、決定的に重要です。
VESA規格に対応しているので、別売りの高性能アームに付け替えることもできますが、本機の場合は、不要でしょう。
上下動時などの操作性も良いため、この部分は他社を圧倒します。
接続端子は、USB-C・DisplayPort・HDMI端子という構成です。
2021年の改変で最新仕様になった部分です。
USB-Cは、ノートPCなどに対して、70W給電対応です。
USB-C給電に対応するノートPCに対して、給電可能です。
速度的にも、普通のノートPCならば、速度低下なしに給電可能な水準です。
USBハブは、USB-A(USB3.0)が4ポートです(下位機は2つ)。
スピーカーは、2Wのものが内蔵されます。
これは、警告音などを発生させるためのもので、音楽用ではありません。
音楽を聴くならば、【PC用スピーカーの比較記事】で書いたような別売の格安スピーカーを購入するべきでしょう。
ただし、これは、今回紹介する機種全てに言えることです。
保証は、5年間です。
さらに、6ヶ月の無輝点保証まで付けています。
「輝点」とは、画面を黒表示させた時に、画面の1ピクセルが発光してしまうという「不良」です。他社の場合、「液晶固有の性質」とみなし「交換保証対応」にはなりません。
同社は、出荷前に、しっかりキャリブレーションして送るため、品質信頼性は高いです。
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以上、EIZOのEV2485の紹介でした。
ビジネス用としては、性能が高レベルでまとまっていて良い機種です。新機種になって、USB-C給電に対応したため、さらに完成度が高まりました。
ディスプレイの品質もかなり良く、また、安心の5年間保証と6ヶ月の無輝点保証が付属する点も魅力です。
本体デザインの面でも、額縁(ベゼル)が薄く、スタイリッシュです。
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【24.1インチ】
【2025年発売】
5・EIZO FlexScan EV2410R-BK
6・EIZO FlexScan EV2410R-WT
¥57,912 Amazon.co.jp (5/7執筆時)
解像度:WUXGA (1920×1200)
輝度:350cd/u
液晶方式:IPS+ ノングレア
コントラスト比:1,300:1
応答速度:5ms(GTG)
リフレッシュレート:最大61Hz
HDR:
USB給電:
接続端子:DP HDMI D-sub DVD
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(1w×2)
保証期間:5年
なお、2025年に登場したV2410Rは、実質的に1つ上で見た下位機の方のグレードの後継機にあたります。
「24.1型長期安定供給モデル」という広告でした。、
この画面サイズは仕事用にニーズがあるので、業務用で長期展開する感じだと思います。
パネルは、IPSです。
輝度(350cd/u)は先ほどの機種と同じですが、コントラスト比(1,300:1)は、むしろこちらの方が良いです。これはLG製パネルの生産開始時期の関係です。
色域は、本機も「sRGB相当」という記述ですが、実際は、sRGB 99%のパネルだと思います。
リフレッシュレートは、本機も61Hzまでです。
提供されるパネル自体はおそらく100Hzクラスですが、EIZOの場合、先述のように、仕事用の独自機能があるので、その関係で限っているのだと思います。
用途的に問題ないです。
スタンドは、フル稼動です。
調整幅は、高さ13cm、チルト角度(上35° 下5°)、スイーベル(344°)と縦回転です。
若干、昇降幅が上位機より狭いですが、許容範囲です。
接続端子は、DP HDMI D-sub DVDです。
USB-C接続がない上で、レガシー端子があるやや古くさい構成です。
恐らくですが、USB-Cは、その供給電源が最近かなり伸びているので「「24.1型長期安定供給モデル」として、4-5年継続させる場合、そのうち陳腐化する危険があるからかなと思います。
USBハブは、本機も、USB-A(USB3.0)が4ポートです。
あとの部分は、上位機と目立つ違いはないです。明るさセンサーを利用する、目の優しさに関わる機能性も同じで、最低輝度も落とせます。
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結論的にいえば、パネル、スタンドほかの基本性能は、先ほどの機種と変わりません。
正確にはコントラスト比の部分で、ちょっとだけ、こちらの方が「新世代」ですが。
ただ、仕事用としてはそこまで重要ではないスペックです。むしろ、個人向けとしては、端子構成がやや「古くさい」のが気になるので、個人で買う場合、先ほどの機種のほうが良いかなと思います。
そのうち、先ほどの機種の後継機として、USB-Cを装備して、このパネルスペックの製品がでそうな気がしますが。
【2020年発売】【24.1インチ】
7・EIZO FlexScan EV2495-BK
8・EIZO FlexScan EV2495-WT
¥63,636 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
解像度:WUXGA (1920×1200)
輝度:350cd/u
液晶方式:IPS+ ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大60Hz
HDR:
USB給電:70W
接続端子: HDMI DP USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(1w×2)
保証期間:5年
FlexScan EV2795は、EIZOの24.1インチモニターの最上位機です。
下位機種と比較する場合、本機は出力用のUSB-Cポートが別にあり、写真のようにUSB-Cでデイジーチェーン(数珠つなぎ)ができます。
もちろん、データ・音声の転送も1本のケーブルでフォローできて便利です。
その他の部分は、本機は、USBハブ4ポートのうち1つが、(丸い)USB-C端子です。
そちらだと、スマホなどに対しての15W給電に対応する部分が相違点です。
あとは、目立った相違点はないと言えます。
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以上、FlexScan EV2795の紹介でした。
先ほどみた下位機種が跡から出た結果、(ニッチな部分を除いて)現状で意味のある差があまりなくなりました。
現状では、マルチディスプレイ環境を作る方以外は、基本的に下位機種で良いでしょう。
【24.1インチ】
【2023年発売】CS2420-ZBK後継機
9・EIZO ColorEdge CS2400S-BK
¥81,560 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
輝度:410cd/u
コントラスト比:1,350:1
応答速度:19ms(GTG)
USB給電:70W
接続端子: DP HDMI USB
【2023年発売】(直販限定)
10・EIZO ColorEdge CS2400R-BK
¥59,950 EIZOダイレクト (5/8執筆時)
輝度:300cd/u
コントラスト比:1,000:1
応答速度:14ms(GTG)
USB給電:70W
接続端子: DP HDMI USB-C
解像度:WUXGA (1920×1200)
液晶方式:広色域IPS ノングレア
リフレッシュレート:61Hz (WUXGA)
HDR:
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:なし
保証期間:5年
CS2400Sは、EIZOのデザイナー向けモニターです。
「デザイナー向け」と一口に言っても色々なタイプがあります。
本機は、主に写真(静止画)の編集用で、フルHDクラスの解像度で足りる方向きの「高性能機」になります。
むろん、(高価ですが)一般的な仕事に使っても問題ない機種です。
ロングセラー機ですが、2023年に久しぶりに新機種になりました。
旧機種と比べる場合、USB-C給電に対応させたほか、輝度・応答速度・コントラストの調整を行っています。(作業に不要な)応答速度を犠牲にしつつ、その他のスペックが向上させています。
なお、CS2400Rは、直販現限定の廉価版です。
他機とはパネルが異なります。輝度が劣るほか、広色域パネルではないのでAdobe RGBカバー率が示されません(sRGB100%)。用途からするに、値段差分の差はあります。
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結論的にいえば、用途から考えれば、やや高めながらCS2400Sを選ぶ意味は大きいと言えます。
解像度は、こちらもWUXGA (1920×1200)です。
本体形状は、他機に比べるとベゼルが厚めです。
これは、カラーマネージメントモニターというグラフィック業務向けのプロ仕様のモニターだからです。仕事の邪魔になる映り込みを防止するためとなります。
・EIZO ColorEdge CH2400
¥16,309 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
専用フードも別売ですが用意されます。
別売りのキャリブレーターを利用すれば、プリンターとの完全な色合わせもできます。
パネルは、上表の広色域IPSに相当する、高級パネルです。
色域は、フォト用ということで、通常のモニターに較べて色域がかなり広いAdobe RGB 99%です。
色域を上げるにはフィルムなどを利用する方法もあります しかし、こちらは、広色域LEDを採用する、堅実な方式です。
ただ、基本的には、「静止画編集」向けです。
発売年の限界もあり、(動画向けの)DCI-P3のカバー率は非公表ですので。
輝度は、410 cd/uと高いので、この側面では高性能です。
応答速度は、オーバードライブはなく、19ms(GTG)と遅いです。
画質調整機能は、こちらも低輝度でのチラツキに強く、下位機種の傾向を引き継いでいます。
また、工場での個別補整に加えて、デジタルユニフォミティ補正回路を搭載するため、画面ムラが出にくい仕様です。
スタンドは、本機も高性能です。
チルト(上35° 下5°)、左右(344°)、高さ(15.5cm)と縦回転です。
可動範囲についてが、不満はないでしょう。
接続端子は、Display Port ・HDMI・USB-Cという構成です。
USB-B(USB-A系)は、USB-Cを使わない場合のPC本体との接続用です。
USB給電は、70Wで対応です。
ゲーミング用のノートPCなどは例外ですが、大きめのノートPCなどに対しても、ほぼ速度低下なしに給電(充電)できるでしょう。
USBハブも付属です。
USB-A形状の端子が4つです。
速度的には、2つがUSB2.0で、マウスなどにつかうためのもの、もう2つが、USB3.0で、ストレージなどに使えるものです。
ケーブルは、全種類のケーブルが付属です。
スピーカーは、非搭載です。
保証は、5年間です。
さらに、6ヶ月の無輝点保証も付きます。
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以上、EIZOのCS2420-BK の紹介でした。
EIZO品質のキャリブレーション対応可能モニターがこの値段で手に入るのは素晴らしいと思います。
高いですが、写真を趣味にしている方は、特にこのモニターはおすすめできます。
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【24.1インチ】【遮光フード付属】
【2025年発売】
11・EIZO ColorEdge CG2400S-BK
¥244,290 楽天市場 (5/8執筆時)
コントラスト比:1,800:1
応答速度:11ms(GTG)
HDR:HLG PQ
USB給電:70W
接続端子: HDMI DC USB-C
【2019年発売】
12・EIZO ColorEdge CG2420-ZBK
¥189,852 楽天市場 (5/8執筆時)
コントラスト比:1,500:1
応答速度:10ms(GTG)
HDR:
USB給電:
接続端子: DP DVI-D HDMI
解像度:WUXGA (1920×1200)
輝度:400cd/u
液晶方式:広色域IPS ノングレア
コントラスト比:1,500:1
リフレッシュレート:最大61Hz
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:なし
保証期間:5年
なお、同社のこのサイズのデザイナー向けハイエンドとなるのが、CG2400Sシリーズです。
6年ぶりの新機種更新で、パネルスペックが変更になりました。
パネルは、広色域IPSです。
コントラスト比は、やや伸びたのですが、輝度、色域は、旧機同様です。
とはいえ、Adobe RGB 99%、DCI-P3 98%ですが、やはり優れます。
バックライトは、広色域LED表記です。
QLED(量子ドット)などではなく、WLEDで色域を強化したタイプです。
提供元の情報はないですが、多分、台湾のAUOのAHVA-IPSかと思います。
デザイナー用だと、この方式の方が良いのでしょう。
HDRは、一方、今回から(編集面で)対応表記がでました。
輝度は実質的にHDR400相当のパネルです。
ただ、グラフィック用なので、その表示はないです。
接続端子は、 HDMI DC USB-Cです。
USB-Cは70Wですが、給電対応です。このあたりも新機種で「現代的」になりました。
USBハブは、側面にUSB-A(USB3.0)が2ポートと、USB-A(USB2.0)が2ポートです。
今どき、USB2.0ポートがあるのは微妙ですが。
あとは、最初から遮光フード付属になる点を除くと、先ほどの下位機に対して、言及したい違いはないです。
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結論的にいえば、2.5K、4Kは不要というデザイナー向けの高級機と言えます。
パネルスペックは、デザイン用として文句がなく、欠点だった、接続端子と、動画向けの機能性も、今回の改変で良くなっています。
旧機の使い勝手が気に入っている方の更新には特に良いでしょう。
1-3・ベンキューのモニターの比較
続いて、台湾のベンキューのモニターです。
同社は、このサイズだと、ビジネス用・デザイナー用に高品質のパネルを多く展開します。
【2023年発売】
【24.1インチ】
(-JPはドット抜け1ヶ月保証あり)
13・ BenQ AQCOLOR SW240
¥(53,800) Amazon.co.jp (5/8執筆時)
13・ BenQ AQCOLOR SW240-JP
¥59,455 楽天市場 (5/8執筆時)
解像度:WUXGA (1920×1200)
輝度:250cd/u
液晶方式:広色域IPS ノングレア
コントラスト比:1,000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大60Hz
HDR:
USB給電:
接続端子:HDMI DP DVI-D
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:
保証期間:3年
AQCOLOR SW240-JP は、台湾のBenQの24.1インチモニターです。
ASUSやEIZOにもあったような、デザイナー向けの製品です。
型番が2系統ありますが、末尾-JPのほうだけ、ドット欠け保証が付きます。ただ、1ヶ月限定で、輝点のみなので、値段で決めて良いように思います。
パネルは、ノングレア(非光沢)ですが、色域の部分で上位の広色域IPSです。
色域は、sRGBカバー率100%ほか、Adobe RGB 99%とDCI-P3 95%です。
静止画・動画両系統の代表的なスペックを出しているのが特徴でしょう。用途を問わず、柔軟に対応できるようにパネルを選んでいます。
輝度は、ただ、250cd/uです。
HDRにも対応しないので、そちら方面は弱いと言えます。
自動画質調整は、Adobe RGB/sRGB/モノクロモードを搭載です。
ボタンで切り替え可能です。モノクロ専用のモードは珍しいでしょう。
画像補正機能は、フリッカー対策・ブルーライトカットなど、他社の主要機能は網羅します。
応答速度は、5ms(GTG)です。
用途的に、十分でしょう。
モニタースタンドは、フル稼動です。
高さが14cm、チルト(下5度・上20度)・左右90度と縦回転です。
可動範囲も十分です。
接続端子は、HDMI、DP、DVI-Dです。
DVIがあるのが最近だと珍しいです。
そのほか、カードスロット(SD/SDHC/SDXC/MMC)もあるも珍しいでしょう。
USB-C端子はないです。
給電もできない部分は、似たような機種と比べた場合の注意点です。
USBハブは、USB3.0ですが、2ポートあります。
ケーブルは、1.8MのDisplay Port to miniDPとDVIです。HDMIはなぜか未付属です。
スピーカーは、ありません。
保証期間は、一般的な3年です。
なお、最近ベンキューは、一部の製品に、DELLやEIZOのように「ドット抜け(無輝点)保証」を付けはじめ、本機も対象になります。ただし、型番末尾に「-JP」が付く機種のみで、期間も1ヶ月です。
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以上、 BenQ のAQCOLOR SW240の紹介でした。
デザイン向けの機種です。他社機と比べると、HDRコンテンツに対応しなくて良いならば、動画も静止画も使えるという仕様です。
その部分で、ASUSとEIZOのちょうど真ん中のような仕様で、やはり競合機とうまいこと棲み分けできているように思いました。
ただ、USB-C端子は対応して欲しかったように思います。
【2024年発売】
【24.1インチ】
(-JPはドット抜け1ヶ月保証あり)
14・ BenQ AQCOLOR SW242Q
¥68,400 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
15・ BenQ AQCOLOR SW242Q-JP
¥69,091 楽天市場 (5/8執筆時)
解像度:WQXGA (2560x160)
輝度:400cd/u
液晶方式:広色域IPS ノングレア
コントラスト比:1,000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大60Hz
HDR:HDR10
USB給電:90W
接続端子:HDMI DP USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:
保証期間:3年
BenQ AQCOLOR SW242Qは、台湾のBenQの24.1インチモニターです。
こちらも、デザイナー向けの製品です。
解像度は、WQXGA (2560x1600)です。
横方向は、2.5K(WQHD:2560x1440))と同じ長さで、それを基準に16:10という縦長にしたものです。
タブレットではみる解像度ですが、PCモニターだとわりと珍しいです。
フルHD相当のWUXGA (1920×1200)では物足りない場合、良いかもしれません。
パネルは、ノングレア(非光沢)の広色域IPSです。
輝度は250cd/uで、色域は、Adobe RGB 99%とDCI-P3 98%です。
はっきり「広色域IPS」といえるスペックです。
製造企業は不定ですが、BOE(IPS-ADS)などで似たスペックのパネルがあります。
QLED(量子ドット)ではなく、普通のWLED式のようですので、絵柄にクセもないでしょう。
輝度は、400cd/uです。
割と高いです。
HDRは、一方、HDR10です。
ピーク輝度だけならばHDR400ですが、他の認定基準が足りないのだと思います。
自動画質調整は、本機も、Adobe RGB/sRGB/モノクロ/DCI-P3モードなどを搭載です。
SH242 SW242Q対応遮光フード
¥14,850 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
なお、遮光フードはこちらも別売ですが、用意されます。
画像補正は、デザイン用という意味では、ハードウェアキャリブレーション用のソフト(Palette Master Ultimate)などが用意されます。
一方、一般的なモニターとしては、フリッカー対策の記述がないです。デザイン用だと、往々にしてこの仕様はあります。
応答速度は、5ms(GTG)です。
モニタースタンドは、フル稼動です。
高さが12cm、チルト(下5度・上20度)・左右60度と縦回転です。
それなりに動きます。
接続端子は、HDMI2.0・DP・USB-Cです。
レガシー端子はないです。USB-Cは90W給電対応です。
デイジーチェーンは対応しません。
USBハブは、USB-Aハブは、USB3.0ですが、2ポートあります。
ケーブルは、1.8MのDPケーブル、1.5MのHDMIケーブルと1.5MのUSB-Cケーブルです。
スピーカーは、ありません。ヘッドホン端子はあります。
保証期間は、本体3年、パネル1年です。
型番末尾に「-JP」が付く機種のみ本機も、1ヶ月ながら無輝点保証があります。
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以上、 BenQ のAQCOLOR SW242Qの紹介でした。
デザイン用だと、通常の縦横比のWQHDも割とありますが、少し縦長の縦横比の方が便利という場合、選択肢でしょう。
とくに、最近は、16:10表示の端末が増えているように思うので、開発環境もそれにあった方が良いという方はいるかもしれません。
一般用としては少し高めですが、このサイズで、(フルHD相当より)少し解像度が欲しい場合は、良いでしょう。細かめに表示できます。
【2024年発売】
【24.1インチ】
(-JPはドット抜け1ヶ月保証あり)
16・ BenQ RD240Q
¥64,546 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
17・ BenQ RD240Q-JP
¥64,546 楽天市場 (5/8執筆時)
解像度:WQXGA (2560x1600)
輝度:300cd/u
液晶方式:IPS+ ノングレア
コントラスト比:1,000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大60Hz
HDR:HDR10
USB給電:90W
接続端子:HDMI DP USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:2W×2
保証期間:1年(パネル3年)
RD240Qは、ベンキューの販売するビジネス用の高級機です。
解像度は、こちらもWQXGA (2560x1600)解像度のパネルです。
「ビジネス用」として、縦長で、かつ、2.5Kなみの高解像度が欲しい方に向けたラインです。
また、仕事の中でも、プログラマーに向けた製品です。
パネルは、ノングレアですが、IPS+の水準と言えます。
スペックは、輝度が300cd/uで、色域がDCI-P3が95%ですので。
ただ、広色域IPSの水準ではないです。
ただ、先述のように、「ビジネス用」ならば必要十分の性能でしょう。
画質調整機能は、特長があります。
画質調整は、先述の、環境光センサーによる、照度と、照明色に基づく、画質調整に対応です(B.I. Gen2)。
適切な輝度でモニターを見ることは「目の疲れにくさ」にとって重要なので、今回の比較の趣旨からすると、「かなり良い製品」と言えます。
環境光センサーは、照明の明るさだけでなく、照明の色温度も検知して調整します。そのため、シンプルな明るさセンサーだけ搭載の他社機より、本機は能力が高いでしょう。
デザイナー用はこれに非対応でしたので、用途性の違いとは言え、ポイントです。
フリッカー対策もあり、ブルーライトカットは(このブログでは重視しない立場ですが)、環境光センサーと連動したサーカディアンモードが利用できます。
ようするに、一日のライフサイクルに合わせて、画面の色温度を調整することで、体内バランスを維持するという発想です。
個人的に、この側面に注目するならば、こうした工夫は「あり」だと思います。
「映像美」の部分でも、ベンキューの場合、環境光センサーは有効です。画面内の画像も分析し、露出オーバーにならないよう輝度を的確に調整しますので。
モニタースタンドは、フル稼動です。
高さが11cm、チルト(下5度・上20度)・左右90度と縦回転です。
十分でしょう。左右は、軸棒自体が回る形式です。
接続端子は、HDMI2.0・DP・USB-Cです。
こちらも、USB-Cは90W給電対応です。
USBハブは、USB-Aが3つとUSB-Cが1つずつです。
速度は、普通のUSB3.0の速度です。一方、こちらのUSBは、給電力はさほどない(USB-Cで7.5W)なので、スマホの給電に利用するならば、接続端子USB-Cのほうです。
デイジーチェーンは対応です。ハブ用のUSB-Cが出力(MST)になるので、USB-Cでデイジーチェーン(数珠つなぎ)が可能です。
ケーブルは、1.5MのHDMIケーブルと1.5MのUSB-Cケーブルです。
スピーカーは、総合4Wとはなりますが、あります。
保証期間は、本体3年、パネル1年です。
ベンキューは、デザイナー向けとビジネス向け上位機以外は、パネル・バックライトの部分の保証を短くしています。
こちらも、型番末尾に「-JP」が付く機種のみ、1ヶ月ながら無輝点保証があります。
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以上、 BenQ のRD240Qの紹介でした。
このサイズで、縦長のWQHDをビジネス用に考えている場合、かなりよい上級機です。
しっかりしたパネルスペックがある上で、稼働性の良いスタンド、デイジーチェーンを含む充実する接続環境をもつので。
その上で、環境光センサーを利用したアイケア機能は、他社にはない個性と言えます。ブルーライトカットも、それと連動したサーカディアンモードとしてならば、長時間作業に有用だと言えそうです。
プログラマーを含む、デザイナー以外の仕事全般に向くでしょう。
次回につづく
24.1型・24.5型液晶モニターのおすすめはこの機種!
というわけで、今回は、24.1型のPCディスプレイの紹介の1回目記事でした。
しかし、記事はまだまだ「続き」ます。
2・24.1型・24.5型モニターの比較 (2)
2-1:LG〈韓国〉
2-2:ASUS〈台湾〉
2-3:Acer〈台湾〉
2-4:アイオーデータ〈日本〉
2-5:イイヤマ〈日本〉
2-6:HP〈米国〉
3・24.1型・24.5型モニターの比較 (2)
3-1:DELL〈米国〉
3-2:ジャパンネクスト〈日本〉
3-3:Lenovo ほか〈各社〉
3-4:最終的なおすすめの提案【結論】
2回目記事(こちら)では、LG、ASUSほかの企業の製品を引き続きみていきます。
液晶パネルの品質 ★★★★★
スタンドの性能 ★★★★★
動画ゲーム対応 ★★★★★
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回の3回目記事(こちら)で、今回紹介した全機種から目的別、予算別にAtlasのオススメ機種について書いていきます。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら!