【今回レビューする内容】2025年 人気のUSBフラッドベッドスキャナーの性能・価格とおすすめ:表紙・資料・新聞のスキャニング
【比較する製品型番】CanoScan LiDE400 LiDE 220・EPSON GT-S660 GT-S650 DS-1630 DS-7500 DS-6500 DS-5500 DS-1630
今回のお題
最新A4フラットベッドスキャナのおすすめはどれ?
ども、Atlasです。
今日は、2025年5月現在、最新のフラットベッドスキャナの比較です。
基本となるセンサーの種類やその解像度のほか、ソフト補正技術にも注目しながら、各機のスペックを見ていきます。
1万円程度の「個人用」から、10万円前後の「業務用」まで広く扱います。
ーー
画質の良さ ★★★★★
厚い本への対応 ★★★★★
読取速度 ★★★★★
本体の耐久性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、各社のフラッドベッドスキャナーを比較していきます。
そして、最後の「結論」部分では、上表のようなポイントから、「Atlasのおすすめ機種!」を提案していきます。
よろしくお願いします。
1・このブログの記事構成
この家電ブログ「モノマニア」では、「スキャナの比較」に長年力を入れています。
とくにセンサー部分を自社生産できる、「エプソン」「キヤノン」の家庭用製品は、「ほぼほぼ」全機種フォローしています。
皆さんの目当てのスキャナは、おそらく「紹介」できていると思います。
ーーー
1・A4フラッドベッドスキャナー(9機)
2・A4フィルムスキャナー(4機)
3・A3フラッドベッドスキャナー(5機)
なお、最新のフラッドベッドスキャナだけでも18機あるため、記事は3つに分けています。
1番の「A4サイズ」の「書類の取り込み」に向いた、「フラッドベッドスキャナ」の比較が今回のテーマです。
7機種のフラッドベッドスキャナを紹介しています。
「A4サイズ」の「写真の取り込み」に向いた、「フラッドベッドスキャナ」の比較は、別記事です。
2番の【写真用フィルムスキャナの比較記事】をご覧ください。
4機種のフラッドベッドスキャナを紹介しています。
「A3サイズ」の「書類の取り込み」に向いた、「フラッドベッドスキャナ」の比較も、別記事です。
3番の【A3スキャナーの比較記事】をご覧ください。
5機種のフラッドベッドスキャナを紹介しています。
2・フラッドベッドスキャナの選び方の基本!
最近は、プリンター複合機を持つご家庭が増えており、一般的にフラットベッドスキャナーのニーズは減っています。
ただ、解像度の点で言えば、エプソン・キヤノン・ブラザーのプリンタ複合機は、ほとんど全ての機種でスキャナーは「おまけ」程度の性能しか持ちません。
1万円以下の単品スキャナに及ばない状況です。
そのため、ビジネスマンの方は、資料の取り込み用に1台もっておくと便利です。
自炊をやる人も、ドキュメントスキャナの場合、カラーはノイズが出やすいので、コミックやハードカバーの表紙の取り込みに使う用途に便利でしょう。
一方、「フラットベッドスキャナー」は、実は「ほぼ進化の止まった」機械です。新製品がほとんど出ません。
長年「観測」してきましたが、 LED搭載の小型モデルが出たのを除けば、10年以上革新的な変化がありません。
言い換えれば「実用に足る安定した性能」が既に確立しているともいえますので、やはり1台は手元に置きたいものです。
3・安価なフラッドベッドスキャナの比較
というわけで、格安のフラッドベッドスキャナの比較をはじめます。
読取速度は、実際の速度を掲載せず、msec/line(○○dpi)という単位でしか公表していないメーカーは、これを素にA4原稿サイズにAtlasが計算しています。
ただし、測定条件が同一でないため、あくまでも目安です。
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なお、以下の本文では、いつものように、高評価できる点については赤系の文字色で、イマイチな点については青字で書いていきます。
【2018年発売】
Windows 7〜11 Mac 10.11〜15
1・Canon CanoScan LiDE400
¥9,873 楽天市場 (5/14執筆時)
1・Canon CanoScan LiDE400
¥10,521 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
センサー方式:CIS
光源:RGB3色LED
解像度:4800dpi
接続:USB Type-C
サイズ:約250×367×42mm
発売日:2018年 8月
電源:USB給電可
付属ソフト:
読取速度(A4:300dpi)
・グレー・モノクロ:約5.9秒
・カラー:約5.9秒
読取速度(A4:4800dpi)
・グレー・モノクロ:約455秒
・カラー:約1411秒
CanoScan LiDE400は、キヤノンが販売するフラッドベッドスキャナでは「最もお買得」な製品です。
Atlasも資料の取り込みに使っていますが、長期間にわたり人気の機種です。
本体のサイズは、250x39x365mmです。
画像を読み取るCISセンサーが「ミラーレス」なので、小型・軽量にできています。
また、センサーが固定なので、縦置きでのスキャンも問題なく動作します。
接続方法は、USB方式です。1.5mのケーブルが付属します。
なお、本体側の端子はUSB-TypeCですが、PC側の端子は従来の(普通の)USB端子です。
ちなみに、高価なフラットベッドスキャナは、電源をコンセントから取る必要があります。しかし、この機種は、電力消費が少ないLED光源とCIS方式を使っているので、USB給電が可能です。
軽量で電源不要なので、「スキャナを使いたいときだけ出してつなぐ」ことができます。このように取り回しの良さは、一番なので、Atlasも講義資料の取り込みなどに愛用しています。
読取速度は、理論値では300dpiの実用解像度で6秒を切ります。
書類を入れ替える時間を計算に入れなければ、1分間に10枚という速度です。
実測値でも、キヤノンに寄れば300dpiで8秒とのことです。
初回起動時のウォームアップ時間もほぼ不要で、すぐ使用できるのもメリットです。
インターフェースは、上図のような配置です。
また、それぞれのボタンをユーティリティでカスタマイズできます。例えば、PDFの場合は○○dpiで読み取り、どこに保存するかなどの指定ができます。
また、Eメールのほか、クラウドサービスに直に送るように設定しておくことも可能です。
付属するソフトは、ドライバーソフト以外、特に付属しません。
以前は、日本語OCRソフトの「ライト版」が添付されていましたが、このモデルから廃止です。
したがって、欲しい方は、このブログの【OCRソフトの比較記事】で紹介している専用ソフトを購入する必要があります。
画像補整機能は、キャノンは、プリンターメーカーでもあるため、高いです。
注目するべき機能の1つは、「文字くっきり機能」です。
これは、取り込んだ文書ーカラー混在の画像を補正して、文字を見やすくする機能が搭載されます。クオリティを高くできます。
画質面の実力は、光学解像度として4800×4800dpiの解像度です。
家庭用のプリンタ複合機搭載のセンサー(2400×4800dpi)よりもだいぶ性能が良いです。
一方、欠点もあります。
それは、CISは被写体深度が浅く、凹凸のある厚みのある本などを取り込むときに、中心部に影ができやすいことです。冊子帯の資料の取り込みには、しがって不向きです。
ただ、補正機能で、ソフト的に、「綴じ部の影補正」をする機能が搭載されています(背景が白色の場合のみ有効)。そのため、若干ながらこの原稿の弱点は緩和されています。
ドライバーは、Windows系は対応ソフトも多いTwain規格です。ScanGearという名前です。
Macは、ただ、OS標準のスキャンドライバーで動きます。
この部分は、注意点です。先述の画像処理は、全てドライバ(ScanGear)に依存する処理なので、Macでは(仮想化ソフトでWindowsを動かさない限り)高度な処理は不可です。
AdobeやApple純正のサードパーティソフトで変更するしかないと言えます。
ユーティリティソフトは、CANON Scan Utilityというわかりやすさ重視のものを備えます。
なお、ユーティリティソフトは、取り込みから出力までの作業一般を「視覚的に」分かりやすく行うための純正ソフトと考えてください。
本機のドライバー(ScanGear)の画像補正機能も、このソフトのフローの途中に組み込まれて、そこで設定することが可能です。
本体のショートカットボタン(メール添付など)も、このソフトで設定したメーラーなどに自動で添付されることになります。
後述するように、ライバルのエプソンは、(簡単に操作できる)初心者向けと、(細かくフローが設定できる)上級者者向けと、2種類のユーティリティを用意しています。
キヤノンのユーティリティは、その中間というか「統合型」のようなイメージで捉えれば、的外れではないと言えます。
なお、Mac用は「CANON Scan Utility LITE」という名前ですが、先述のように、「OS純正のドライバー利用」なので、高度が画像処理をフローに組み込めないからと言えます。
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以上、CanoScan LiDE400の紹介でした。
値段が最も安い機種ですが、書類の取り込みならば「必要十分な高性能」が得られます。
コンパクトですし、USB端子をさせばすぐ使える利便性もあるため、「一台もって置いて良い」ビジネスツールでしょう。
ただし、画像処理部分で、Macだと大きな制限がかかるのが難点でしょう。
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Windows 7〜11 Mac 10.6〜15
2・Canon CanoScan LiDE220
¥9,300 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
センサー方式:CIS
光源:RGB3色LED
解像度:4800dpi
接続:USB2.0
サイズ:250x39x365mm
発売日:2014年 9月
電源:USB給電可
付属ソフト:
なお、旧機種の LiDE220がまだ市場に残っています。
こちらについては、すでに価格が高いほか、読み取り速度も遅いため、選ぶ意味は薄いでしょう。
旧機は、OCRソフトの「読取革命LITE」が利用できる特典がありましたが、それも2017年末で終了しました。
Windows 7〜11 Mac 10.11〜15
【2023年発売】
3・EPSON A4フラットベッド GT-S660
¥11,000 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
Windows 7〜11 Mac 10.6〜15
【2014年発売】
4・EPSON A4フラットベッド GT-S650
¥13,800 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
センサー方式:CIS
光源:RGB3色LED
解像度:4800dpi
接続:USB2.0
サイズ:249x39x364mm
発売日:2023年 2月
電源:USB給電可
読取速度(A4:600dpi)
・グレー・モノクロ:約8.3秒
・カラー:約24.3秒
最大読取速度(A4:4800dpi)
・グレー・モノクロ:約516秒
・カラー:約1538秒
EPSONのGT-S660は、CanoScan LiDE220のライバル機です。
2023年に約10年ぶりに新しい型番になりましたが、本体性能は同じです。
ただ、前面のショートカットボタンの一部機能が変更になります。
メールほかクラウド転送も対応した「転送ナビ」ボタンが、メールのみの転送に特化した「メール」ボタンに入れ替わりました。
クラウド転送は、後述するように、新機種で各社のクラウド(Google Drive、Evernote、Dropbox)に、ワンアクションで転送できますので、不便な事態になったわけではないです。
あとは、同じなので、同時に見ていきます。
本体のサイズは、幅249x高さ39x奥行364mmです。
後発の利点を生かして、キヤノンよりもわずかに小型にしています。
また、このスキャナは原稿カバーが外せます。
キヤノンは最大22mmの書籍までしか対応できないため、厚みのある本などのスキャニングについては、キヤノンよりも得意と言えます。
接続方法は、USB方式(USB micro to USB-A)です。
こちらも、1.5mのケーブルが付属します。
読取速度は、エプソンは600dpiの数値を出しているので、300dpiの理論値においてキヤノンと比較できません。
メーカー公表の実測値は、300dpi時に10秒とやや遅いです。4800dpiの最大取り込み解像度の理論値で比べても、少なくともキヤノンより高速とは言えない機種です。
付属するソフトは、同社もドライバー・ユーティリティソフト以外、特に付属しません。
日本語OCRソフトの「ライト版」の添付は、エプソンも廃止になっています。
画質面の実力は、光学解像度として4800×4800dpiの解像度ですから、キヤノンと同じです。
ドライバーは、両OSともに、Twain規格です。Epson Scan 2という名前です。
ポイントは、エプソンの場合、Mac用も「ライト版」ではなく、Windowsと同じで、フル機能で利用できる点です。
キヤノン機は、高度な画像処理が使えない弱点がありますが、エプソン機にはそれはない、と言えます。
画像補整機能も、「文字くっきり機能」などキヤノンと同様の性能を有しています。
背景除去や、ドロップアウトカラー、原稿のカラー・モノクロ・グレー自動判別など、基本的な処理は、キャノンと同じく網羅します。
ソフト的には、本などの「綴じ部の影補正」をする機能がこちらには付属しません。
また、昔の本のコピーのような状態の悪いもののスキャンは、ややキャノンに負ける部分もあります。
とはいえ、前者は、原稿カバーが外せるので補整しない前提ならば問題ないですし、後者も、普通に仕事書類を取り込むだけならば、あまり関係のない話です。
ユーティリティソフトは、エプソンの場合、言及に値します。
初心者向けのEpson ScanSmartほか、上級者向けにDocument Capture Proも用意されるからです。
少し詳しめに書いておきます。
第1に、Epson ScanSmartです。
シンプルに操作できるのが特長です。
とはいえ、先述の画像処理の実行もできますので、問題ないです。キヤノン機のユーティリティと機能性はだいたい同じです。
したがって、最後に保存や、メール添付、各社のクラウド(Google Drive、Evernote、Dropbox)への転送処理もできます。
先述のショートカットボタンも、このユーティリティソフトを「ワンアクション」で処理できるようにしたものです。
一方、メール転送は、新機種になって、MS OutlookとMAPI対応のWin系のメーラー以外だと対応しないようになりました。
この部分に問題があるようならば、次に説明する、上級のアプリを利用するのが「おすすめ」です。
第2に、Document Capture Proです。
上級のアプリで、主に業務用に特化したものですが、個人用にも便利です。
こちらも、無料で利用できますが、Windows専用です。
特長は、取り込みフローを自由にプログラムできる部分です。
その上で、各ショートカットを自由に設定することもできます。
転送も、メール添付レベルではなく、転送処理、あるいは、クラウド転送までできるので、より高度に運用可能です。
先述のように、メール転送は、新機種になってシンプル化したため、高度に運用したい場合、こちらを利用するのが良いでしょう。
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結論的にいえば、既存ユーザーが、すぐに買い替えるほどの進化ではないです。しかし、はじめて買う方は、値段面も含め、普通に新機種を選んで良いかと思います。
あとは、性能が変わらないので、同時に見ています。
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以上、エプソンのGT-S660の紹介でした。
Windowsで使う分には、スキャナの解像度や、初心者向けドライバーの使い勝手、補整機能などは、CanoScan LiDE 400と互角です。
しかし、Macで利用する場合は、画像処理の部分で、同社の独自機能が多く使える点でエプソンが優ります。Macならば確実にエプソンでしょう。
さらに、両OSともですが、スキャン作業の自動化の部分では、上級のユーティリティ(Document Capture Pro)が用意される部分で、優ると言えます。
読込速度は、エプソンの方がやや遅いと言えます。しかし、一度に多くの枚数を取り込むタイプのスキャナではないため、実感できる差ではないと思います。
実用面では、キヤノンのように縦置きでのスキャンはできない一方、原稿カバーが簡単に外せる構造になります。
厚みのある本や雑誌の手軽なスキャンには、エプソンのが便利そうです。本機の良い部分と言えます。
ただ、さほど凝った使い方をするのでないならば、どれも決定的な差ではないとは言えます。その場合、買われる際の値段で決めてもOKだと思います。
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【2018年発売】
Windows 7〜11 Mac OS 10.12〜15
5・Plustek OpticBook 3800L
¥42,000 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
センサー方式:CCD(東芝)
光源:RGB3色LED
解像度:1200dpi
接続:USB2.0
サイズ: 幅453×奥行286×高さ98mm
発売日:2018年
電源:コンセント
なお、このほか、台湾のプラステックが、書籍用に特化した家庭向けのフラッドベットスキャナを出しています。
キヤノン機もドライバレベルでは「厚みのある本の取り込み」に対応策がありましたが、こちらは、ハード面で工夫があります。
センサーが台座の端まであるため、本の文字を欠けさせず取り込める構造だからです。
「綴じ部の影の補整」なしに、「サクサク」取り込みたい場合は、こちらも候補でしょう
これもフラッドベッドスキャナの一種です。
しかし、Atlasは、「別ジャンル」と理解しています。そのため、本の取り込みがメインの方は、上記の比較記事【こちら】で、類似機と一緒に別に紹介しています。
4・業務用A4フラッドベッドの比較
つづいて、A4対応の業務用スキャナを紹介します。
業務用の場合、ADFが搭載される機種が多いです。
Windows 7〜11 Mac 10.6〜15
6・EPSON フラットベッドスキャナー DS-1630
¥49,243 楽天市場 (5/14執筆時)
センサー方式:CIS
光源:RGB3色LED
解像度:1200dpi
接続:USB3.0
サイズ:450x318x121mm
発売日:2016年 7月
電源:USB給電不可
読取速度(A4:300dpi)
・グレー・モノクロ:約3.8秒
・カラー:約4.9秒
読取速度(A4:600dpi)
・グレー・モノクロ:約11.1秒
・カラー:約22.2秒
エプソンのDS-1630は、同社のフラッドベッドスキャナの上位モデルです。
高価なスキャナーですが、写真フィルムに対応していないため、カテゴリーとしては、今回と同じ「通常のフラッドベッドスキャナ」です。
本体のサイズは、450x318x121mmです。小さめなカウンターでも常設できるサイズです。
接続方法は、USB方式です。
シートフィーダが付属するのでUSBだけでは動きませんが、ACアダプター不要の設計なので設置はスマートです。
読取速度は、写真のように、ADF(現行自動送り装置)が上部に付くので、これを利用すればかなり高速に可能です。
公称値では、300dpiで片面原稿の場合、1分間で25枚、両面原稿の場合1分間で10枚まで読み取れます。
一方、通常のスキャニングの場合も、理論値では、300dpiで約3.8秒でスキャン可能ですから、ここまで紹介した機種よりかなり高速です。
画質面の実力は、通常の利用時に1200dpi、フラッドベッドスキャナとしての利用時は600dpiです。
シートフィーダが付いて生産性の高いモデルですが、画質よりもスピードを重視した機種と考えましょう。ただ、写真の取り込みに使うわけではないので、実用解像度としては差はないでしょう。
なお、1200dpi取り込み時のスピードについては、データが非開示です。
ビジネス用途なら問題ない画質です。
画像補正は、下位機種と同様に、「文字くっきり機能」など同等機能が付属します。
付属するソフトは、こちらも読んde!!ココ パーソナルVer.4も付属です。
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以上、DS-1630の紹介でした。
フラッドベッドスキャナが欲しいが、「ADFもたまには使う」という方には良いでしょう。
解像度も実用解像度としては、下位機種と変わらないので、用途的にこうした使い方をしたいならば、オススメできます。
Windows 7〜11 Mac 10.6〜15
7・EPSON A4高耐久 DS-5500
¥98,800 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
センサー方式:CCD
光源:白色LED
解像度:1200dpi
接続:USB3.0/有線LAN
サイズ:495x360x129mm
発売日:2012年
電源:USB給電不可
読取速度(A4:300dpi)
・グレー・モノクロ:約2.1秒
・カラー:約11.7秒
読取速度(A4:600dpi)
・グレー・モノクロ:約2.1秒
・カラー:約11.7秒
エプソンのDS-5500は、同社のフラッドベッドスキャナの上位モデルです。
本体のサイズは、495x360x129mmです。
A4対応までなので、下位機種に比べてもびっくりするほどは大きくないです。
インターフェイス パネル DSPNNW1
¥28,670 楽天市場 (5/14執筆時)
接続方法は、USB方式です。そのほか、有線LANポート経由での接続にも対応します。
また、別売のインターフェースパネルを利用すれば、多人数での共有利用も可能です。
読取速度は、こちらは業務用の廉価版なので、ADFは付属しません。
速度は、理論値でA4・300dpiで2.1秒ですから、速度は問題に感じないでしょう。メーカーによる実測値の公表でも、300dpiで8秒ですから。
画質面の実力は、通常の利用時に1200dpiです。
CCD方式はCIS方式に比べて旧式で装置が大きく、消費電力も高いのですが、カラー原稿の読み取りにおいてノイズが少ない画質が得られるメリット性があります。
また、厚みのある原稿のスキャンも「割と得意で、CISより影ができにくい」です。
画像補正は、EPSON Scanにより、本の綴じ代補正機能が利用できるなど、業務用として高性能です。ただし、Windowsのみ利用可能です。
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以上、EPSONのDS-5500の紹介でした。
価格的に「業務用」としてカラー原稿のクオリティは上位です。ただ、速度的なパフォーマンスとADFの非搭載は、やや物足りないでしょう。
Windows 7〜11 Mac 10.6〜15
8・EPSON A4高耐久 DS-6500
¥126,718 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
センサー方式:CCD
光源:白色LED
解像度:1200dpi
接続:USB3.0/有線LAN
サイズ:495x360x217mm
発売日:2012年
電源:USB給電不可
読取速度(A4:300dpi)
・グレー・モノクロ:約2.1秒
・カラー:約11.7秒
読取速度(A4:600dpi)
・グレー・モノクロ:約2.1秒
・カラー:約11.7秒
エプソンのDS-6500は、同社のフラッドベッドスキャナのもうひとつの上位機です。
本体のサイズは、495x360x217mmです。
接続方法は、USB方式です。そのほか、こちらも有線LANポート経由での接続にも対応します。
読取速度は、写真のように、100枚までの原稿に対応するADF(現行自動送り装置)が上部に付き、その速度が開示されています。
公称値では、300dpiで片面原稿の場合、1分間で25枚、両面原稿の場合でも1分間で25枚まで読み取れます。
両面でも速度が同じなのは、CCDセンサーが2つ搭載されるからです。いずれにしても、下位機種より高速です。
一方、ADFを利用しない場合は、下位機種と同じです。
また、ADFについては、超音波センサーによる原稿の重送検知機能があるため、スキャンミスが格段に減ります。実用性はかなり高いです。
画質面の実力は、通常の利用時に1200dpiで、ADFだと600dpiです。
問題ないでしょう。方式はこちらもCCD方式です。
画像補正は、基本的に下位機種に準じる構成です。
なお、業務用機は、筐体の耐久性も「上位」です。業務用機は、「保守契約を無ズンでの訪問修理」になることも多いので、メーカーは基本的に頑丈に作ります。
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以上、エプソンのDS-6500の紹介でした。
下位機種と比べると、同じくカラー原稿に強いCCDセンサーですが、ADFが付属する上で、読み取り速度は上位です。
あくまで「業務用」とはいえ、写真向けの「フィルムスキャナ」も、画質的にCCDセンサーを搭載する機種はあります。
しかし、ADFは搭載されませんし、速度的観点でもこうした機種に負けますので、存在する意味のある機種だと思います。
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Windows 7〜11 Mac 10.6〜15
9・EPSON A4高耐久 DS-7500
¥129,627 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
センサー方式:CCD
光源:白色LED
解像度:1200dpi
接続:USB3.0/有線LAN
サイズ:495x360x217mm
発売日:2012年
電源:USB給電不可
読取速度(A4:300dpi)
・グレー・モノクロ:約2.1秒
・カラー:約11.7秒
読取速度(A4:600dpi)
・グレー・モノクロ:約2.1秒
・カラー:約11.7秒
なお、ADFのスピードを両面40枚/分にまで高めた最上位機、DS-7500も併売中です。
基本的にADFの搬送性能以外は同じですが、シートフィード機能をメインに利用される方は、こちらを選んでも良いでしょう。
今回の結論
フラットベッドスキャナーのおすすめは結論的にこれ!!
というわけで、今日は、A4対応のフラッドベッドスキャナを比較しました。
最後に、いつものように、予算別・目的別に、Atlasのおすすめ機種!を提案しておきます。
第1に、名刺や書類の取り込みや、コミックの背表紙の自炊など「個人用」としてオススメできるのは
【2018年発売開始】
Windows 7〜11 Mac 10.11〜15
1・Canon CanoScan LiDE400
¥9,873 楽天市場 (5/14執筆時)
1・Canon CanoScan LiDE400
¥10,521 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
センサー方式:CIS
光源:RGB3色LED
解像度:4800dpi
接続:USB Type-C
サイズ:約250×367×42mm
発売日:2018年 8月
電源:USB給電可
付属ソフト:
読取速度(A4:300dpi)
・グレー・モノクロ:約5.9秒
・カラー:約5.9秒
読取速度(A4:4800dpi)
・グレー・モノクロ:約455秒
・カラー:約1411秒
画質の良さ ★★★★★
厚い本への対応 ★★★★☆
読取速度 ★★★★★
本体の耐久性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
価格も安く、読み取りも高速なCanoScan LiDE400をおすすめにします。
エプソン機もよいですが、収納性の良さのほか、立ち上がりを含めた起動の速さを、主に評価しました。
ただし、本編で書いたように、Macユーザーは、画像処理部分で制限がつく点に注意してください。
Macの場合は、状態のよい原稿だけに使う方で、あまり凝った使い方をしない場合のみ、おすすめです。
ビジネス用としては、パワーポイントやカラー印刷で教材・資料作成するレベル(300dpi)では必要以上のクオリティで取り込めますし、かつ、取り込み速度も非常に速いです。
自炊用としては、カラー向きのCCDセンサーは搭載しません。
ただ、写真ほど階調が多くないコミック表紙や文庫本の扉絵ならば、CCDに比べて歪みが少ないCISセンサーのほうが、向いている部分もあります。
【2024年発売】【パナソニックから販社変更】
・ソースネクスト 読取革命 Ver.17
¥9,700 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
付属ソフトは、さほど充実せず、OCRソフト自体は付属もしません。
ただ、ライバルのエプソンも、本格的なOCRが付属するわけではないため、この部分を考慮に入れても、こちらが良いと思います。
なお、OCRに興味のある方は、このブログの【OCRソフトの比較記事】で詳しく紹介しているので、よろしければご覧ください。
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【2018年発売】
2・Plustek OpticBook 3800L
¥42,000 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
一方、書籍のような厚みのある原稿は、キヤノンの場合、影になる部分の画像的な補正はある分、エプソンより補正力はあります。
しかし、この用途に使う場合、「専門特化」したスキャナが別にあります。上の記事でかなり詳しく紹介しましたので、よろしければご覧ください。
第2に、高度なフロー処理を行いたいなど中級者以上におすすめと言えるスキャナは、
Windows 7〜11 Mac 10.11〜15
【2023年発売】
3・EPSON A4フラットベッド GT-S660
¥11,000 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
センサー方式:CIS
光源:RGB3色LED
解像度:4800dpi
接続:USB2.0
サイズ:249x39x364mm
発売日:2023年 2月
電源:USB給電可
読取速度(A4:600dpi)
・グレー・モノクロ:約8.3秒
・カラー:約24.3秒
最大読取速度(A4:4800dpi)
・グレー・モノクロ:約516秒
・カラー:約1538秒
画質の良さ ★★★★★
厚い本への対応 ★★★★★
読取速度 ★★★★☆
本体の耐久性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
EPSONのGT-S660でしょう。
画像補整機能は、Windowsユーザーの場合、キャノンと比べてもほぼ互角であり、どちらを選んでも良い状況です。
その上で、先述のように、スキャン速度や収納性は、ライバルにやや劣ります。
しかし、特に、Macユーザーは、エプソンは「純正ドライバ」を用意する部分で、画質面で、大きな差が付くと言えますので、エプソンを選ぶ意味はより大きいです。
ユーティリティソフトは、エプソンの場合、業務用に相当するDocument Capture Proが使えます。
この部分ではWindowsユーザーも含めて、作業フローの自動化を狙うならば、エプソンの方が高度と言えます。
そのほか、(さほど専門的でないにせよ)ハード的に書籍などを取り込みやすい工夫もあるので、総合的に言えば、とくに、中級者以上は、エプソンのほうが少し良いように思えます。
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ただし、先ほども書いたように、「ビジネス」「自炊」を問わず、これ以上の画質を求める場合は、より良いセンサーを詰んでいる【フィルムスキャナ】をおすすめします。
このブログでは、【おすすめフィルムスキャナの比較記事】で紹介しています。興味のある方はご覧ください。
第3に、小規模オフィスなどで多人数でスキャナを共有する場合にオススメできるのは
Windows 7〜11 Mac 10.6〜15
8・EPSON A4高耐久 DS-6500
¥126,718 Amazon.co.jp (5/14執筆時)
センサー方式:CCD
光源:白色LED
解像度:1200dpi
接続:USB3.0/有線LAN
サイズ:495x360x217mm
発売日:2012年
電源:USB給電不可
読取速度(A4:300dpi)
・グレー・モノクロ:約2.1秒
・カラー:約11.7秒
読取速度(A4:600dpi)
・グレー・モノクロ:約2.1秒
・カラー:約11.7秒
画質の良さ ★★★★★★
厚い本への対応 ★★★★☆
読取速度 ★★★★★★
本体の耐久性 ★★★★★★
総合評価 ★★★★★★
エプソンのDS-6500でしょう。
100枚の原稿を搭載できるADFを搭載し、毎分25枚という高速取り込みが可能である上で、フラッドベッド式に取り込んでも高速な点を評価しました。
ADFの部分は、正確性を担保できる「重送検知」が付いている点で実用度が格段に高いです。また、業務用として耐久度の高い本体を使っている点もこの用途に向くでしょう。
一方、センサーは、カラーに強いCCDセンサーなので、カラー雑誌の取り込みの多い「自炊パワーユーザー」についても、現状でニーズがありそうな機種です。
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ただし、設置スペースが十分にあり、フラッドベッドスキャナのほか「もう一台」のスキャナを置くスペースがあるのならば、ADFによる取り込みに特化したスキャナを別に買うことをおすすめします。
専用機は、重送が検知できるだけなく、重送が起こらないようなローラー部分の性能が高いからです。
コスト的にも恐らく別に買った方が安いので、興味のある方は【ドキュメントスキャナの比較記事】をご覧ください。補足:スキャナ関連記事の紹介
というわけで、今回紹介はフラットベッドスキャナーについての紹介でした。
1・ドキュメントスキャナの比較
目的:書類の取込・自炊
画質:標準
速度:20枚/分〜
2・フラットベッドスキャナの比較
用途:書類の取込
画質:普通
速度:1枚ずつ
3・ブックスキャナの比較
用途:非破壊自炊
画質:高い
速度:1枚ずつ
4・書画カメラ型スキャナの比較
用途:非破壊自炊
画質:悪い
速度:普通
5・フィルムスキャナの比較
用途:写真用
画質:最高
速度:1枚ずつ
6・ハンディスキャナの比較
用途:モバイル用
画質:悪い
速度:5枚/分程度
7・A3スキャナーの比較
用途:図面の取込など
画質:普通
速度:普通
なお、このブログには、スキャナ関係の記事が全部で6つあります。
よろしければ、これらもご覧ください。
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ではでは。