【今回レビューする内容】2025年 最新コードレススチームアイロンの性能とおすすめ・選び方:軽量コードレスアイロン 高性能パワフルスチームアイロン 1人暮らし向き格安アイロン ほか:機種の違いと性能ランキング
【比較する製品型番】パナソニック NI-WL409 NI-WL409-H NI-WL409-P NI-WL408-W NI-QL300-H NI-QL300-Y NI-WL509 NI-WL509-C NI-WL509-H NI-WL508-A NI-WL508-P NI-WL609 NI-WL609-R NI-WL609-S NI-WL709 NI-WL709-K NI-WL709-PC NI-WL708-PN NI-WL708-K NI-WL708-P 東芝 La・coo TA-FDX670-N TA-FDX660-H TA-FV470-L TA-FV470-R TA-FV460-W TA-FV460-P TA-FV570-N TA-FV570-H TA-FDX770-N TA-FDX970-K TA-FDX960-K T-Fal フリームーブミニ6111 FV6111J0 フリームーブミニ6430 FV6430J0 フリームーブミニ6470 FV6470J0 日立 CSI-311 A CSI-211 A CSI-315 PN アイリスオーヤマ SIR-04CLCD-A IRN-CL18CC IRN-CL30C-W/H IRN-CL18CC IRN-CL30C-W/H SIR-04CL-A SIR-04CL-P SIR-03CL-A R Qurra ドウシシャ Pieria DCA-2203 アビテラックス ACS-LB ほか
今回のお題
スチームが強く軽量なコードレスアイロンのおすすめはどの製品?
どもAtlasです。
今回は、2025年5月現在、最新のコードレスアイロンの比較です。
軽量で操作性重視の製品から、スチームが強力でパワー重視なタイプまで、各社の製品を比べます。双方のバランスが取れた万能機も取りあげる予定です。
1・コードレスアイロンの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:パナソニック〈日本〉
1-3:東芝〈日本〉
1-4:T-Fal〈仏国〉
2・コードレスアイロンの比較 (2)
2-1:日立〈日本〉
2-2:アイリスオーヤマ〈日本〉
2-3:3R〈日本〉ほか
3・コードレスアイロンの比較 (3)
3-1:最終的なおすすめの提案【結論】
記事では、コードレスアイロンの「選び方の基本」をはじめに説明します。
そので、上表のような順番で、メーカーごと製品を紹介してていきます。
軽さ ★★★★☆
スチーム力 ★★★★★
滑りやすさ ★★★★★
操作性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
また、最後の「結論編」(こちら)では、上表の5つのポイントから、予算別・目的別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。。
1・コードレスアイロンの比較
2・コード付きアイロンの比較
3・衣類スチーマーの比較
4・ズボンプレッサーの比較
今回の記事は、家庭用アイロン関連製品の比較記事の1回目記事として書きました。
上の写真のように、プレスができる機種でも、衣類へのスチームショット利用に特化して作られた製品は、今回扱いません。
そういった製品をお探しだった場合、上記リンクの3回目記事をお読みください。
よろしくお願いします。
1-1・ アイロンの選び方の基本
はじめに、コードレスアイロンの「選び方の基本」について書いておきます。
家庭用のアイロンで「自分のニーズにあうアイロン」を選びたい場合、メーカーごとの特徴をまず抑えると、(わりと)選びやすいです。
1・アイロンの軽さ
2・スチームのパワー
3・かけ面の滑りやすさ
4・かけ面の形状
5・持ちやすさ
そのため、具体的な製品紹介にはいる前に、簡単に解説しておきます。
1・アイロンの軽さ
アイロンの軽さは、はっきり言えば、現状だとあまり差が付きません。
以前は、重めで、スチーム面でパワフルな機種がT-Falなどから出ていました。しかし、日本市場では「受けが悪い」らしく、淘汰されています。
重さは、各社とも、1kgを切るのが普通で、どれも「軽い」からです。
パナソニックは、ただし、中位機以上だと1kgを少しオーバーします。
感覚として重くはないですが、最近では他社機より「重い」と言えます。
それもあってか、従来のシリーズ名の「カルル」という名前を最近使わなくなっています。
ただ、操作性とすべりの良さを勘案すると、総合力として劣ってはおらず、その部分で排除して考えるべきでもないです。
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結論的にいえば、本体自体の「軽さ」を重視する場合、高級機だと、東芝、T-Falの機種が優秀です。日立、アイリスは高級機がないですが、やはり軽めです。
ただ、総じて200g前後の差にはとどまるため、冒頭書いたように、「軽さ」だけみて購入する機種を決めるのは、おすすめしません。
なお、アイロン自体の重みで「押しがけ」したい方は、今だと、重みがある製品はコード付きしか選択肢がないです。
そうした仕様を好む方は【ワイヤードで強力なアイロンの比較】で書いた各機を検討してください。
2・スチームのパワー
スチームのパワーは、現在でも機種間、メーカー間で機能差があります。
メーカーごとの状況を簡単に説明しておきます。
第1に、パナソニック・東芝です。
アイロンの製造では「2トップ」といえる企業です。
両社とも、中級機以上は、プレス利用時のスチームの平均発生量は13g/分(最大15g/分)です。
この値が、現行製品のスチーム発生量の「平均値」とみなせます。
孔の位置と形状を工夫して、広く均一にスチームが行き届くような形状にして、パワーを活かしています。
ハンガーショットは、東芝はできます。
パナソニックは、2025年機仕様から、ニットをふっくらさせるような目的での「パワーショット」のみになりました。
ただ、いずれにしても(吊しての)ハンガーショットは両社とも強力ではないです。
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第2に、T-Falです。
フランスの家電企業で、日本の進出歴も長い有名企業です。
同社の場合、プレス利用時は、平均で13g/分(最大15g/分)ほどのスチーム量です。
この水準を超えると衣類が濡れやすいので、各社とも上位機でもこの値に「落ちついている」と言えます。
しかし、吊したままのハンガーショットすは相当パワフルです。
最大95g/分というハイパワースチームを出せます。
この用途では、T-Fal以上に優秀な製品はないです。
個人的には【衣類スチーマーの比較記事】で書いたような専用機を別に買った方が便利だとは思います。
しかし、別に買うのは面倒という場合、T-Falのアイロンは候補になります。
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第3に、日立・アイリスオーヤマです。
両社ともプレス時のスチーム発生量が、非公開です。
10g/分を下回るでしょう。
この部分が弱いと、シワ伸ばしが十分にできなかったり、中温・低温でスチームが使えないなどの欠点が生まれます。
東芝、パナソニック、T-Falでも、下位機だと同じです。
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結論的にいえば、ある程度、強力なスチームが欲しい場合、少なくとも1万円前後の製品で、スチーム発生量の明記がある機種を選ぶべきです。
また、「ハンガーショット」を利用する場合、実質的に、例えば、ニットをふっくらさせるくらいの用途を超える実用性はないです。
シャツのシワも取りたい場合、T-Falの製品を「じっくり」みると良いでしょう。
3・かけ面のグレード
かけ面のグレードは、メーカー間というより、各社の上位機と下位機で、性能差がみられる部分です。
上表は、アイロンのかけ面のすべり良さのグレードを、メーカー横断的に「ざっくり」示したものです。
第1に、下位機の場合です。
各社とも、多く採用するのはチタンです。
シルバーチタンと表記されることもあります。
昔は(すべらない)「フッ素コート」が多かったのですが、ほとんど淘汰されました。
第2に、中級機の場合です。
各社とも、セラミック系のコートが多いです。
このコートがならば、ある程度「すべり」の面で期待できるといえます。
第3に、上位機の場合です。
各社とも、ニッケルコートを採用する場合が多いです。
以前だと、東芝のボロン(ニッケルボロン)が最も滑りましたが、現在だと廃版です。
そのため、Atlasの感覚だと、パナソニックのニッケル系の複合素材の「ミラーマジ軽」が、現行機では最も「滑」る印象です。
ただ、ニッケル系ならば、総じて他社機でもかなりすべりは良いです。
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結論的にいえば、コートについては、最高クラスを狙う場合ニッケル系、ベストではなく、ベターで良いなら、セラミック系のコートを採用するものが良いでしょう。
チタンコートは、最近だとそこまで滑る感じはないです。フッ素は論外です。
4・かけ面の形状
かけ面の形状は、コードレスの場合、その全てが小型軽量です。
そのため、自分の体重をアイロンにのせないとシワが伸びにいと言えます。
また、小さめのかけ面なので、細かくアイロンを動かさないと、全体の処理ができないという弱点があります。
こうした弱点を「放置」し、単純に大きなアイロンを大きさだけ小型化しただけのアイロンは、市場に多くみられます。
しかし、大手の場合、コードレス専用に、かけ面構造に工夫を凝らす企業があります。
パナソニックと東芝です。
以下、簡単に解説しておきます。
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第1に、パナソニックの場合です。
どら焼き型の独特な「Wヘッド形状」かけ面を採用します。
これは、前後左右に動かしやすくするための工夫です。
前後だけではなく、前後左右に動かしながらかけやすい構造です。
適当に動かしてもシワが付きにくいといえ、初心者向きとも言えます。
ポイント処理は、ボタンの間などに対応するため、前方を「スリムヘッド構造」にする工夫があります。
ここも注目点です。
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第2に、東芝の場合です。
形状は、パナソニックに比べれば従来のアイロン形状に近いです。
しかし、全体に傾斜を付けラウンド形状にすることで、前後左右に動かしやすくしています。
加えて、後部に傾斜を付けることでアイロンを動かしても、アイロンじわができにくい工夫もあります。
ポイント処理は、東芝も 前方にボタン周りなどの処理をしやすくする工夫があります。
加えて、後方も工夫があります。
逆手にもちつつ、後方の傾斜を利用してプリーツやフリル仕上げの「ふんわりがけ」をしやすい構造にしているからです。
ポイントプレスにおいては、パナソニックより高度です。
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結論的にいえば、アイロンの前後左右の操作性に最も良いのはパナソニックと言えます。アイロンがけがあまり上手でなくても、しっかり伸びやすいです。
東芝も操作性は他社機に比べて良いです。
ただ、むしろ、細かい部分のポイントプレスにおいて充実した性能を見せている部分が注目点です。
5・アイロンの持ちやすさ
アイロンの持ちやすさも、メーカー間で差があります。
第1に、パナソニック、日立、アイリスオーヤマの全機と、東芝の上位機です。
各社とも、写真のようなアーチ型ハンドを採用します。
小型軽量のコードレスアイロンは、アイロン自体の重量が軽いので、体重をのせてアイロンをかける方向です。
その場合、最も「体重が乗る」ので、この形状を各社とも採用しているようです。
第2に、T-Falの全機種と、東芝の上位機です。
こちら、取り回しやすいレバー式を採用します。
アイロンをアイロンベース(充電器)に戻す際の所作は、この方式が簡単です。
T-Falハの場合、(吊しての)ハンガーショットもポイントなので、そちらの取り回しやすさを含めて、この形状にしているとも言えます。
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結論的にいえば、「しっかりきれいにアイロン掛け」をしたい場合、体重をのせやすいアーチ型、使い勝手を重視する場合は、レバー式がおすすめです。
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以上、コードレスアイロンの「選び方の基本」について書いてきました。
改めて、1万円以上の「高級グレード」がある3社の上位機の特長をまとめると、以下のようになります。
パナソニック
・アイロンの重さは普通
・体重の乗せやすさは上級
・かけ面のすべりは最上級
・前後左右に動かしやすい
・アイロンベースに戻しにくい
・ポイントプレスは普通
・スチームは十分
・ハンガーショットは非対応
東芝
・アイロンの重さは軽め
・体重の乗せやすさは普通
・かけ面のすべりは上級
・前後左右に動かしやすい
・アイロンベースにやや戻しにくい
・ポイントプレスは得意
・スチームは十分
・ハンガーショットは不得意
ティファール
・アイロンの重さは軽め
・体重の乗せやすさはイマイチ
・かけ面のすべりは普通
・前後左右の動きは普通
・アイロンベースに戻しやすい
・ポイントプレスは普通
・スチームは十分
・ハンガーショットは大得意!
このほか、収納ケースのふたが「冷めるまで(スチームが止まるまで)」閉められない仕様の製品があるなど、説明したいことはほかにあります。
また、1万円以下の中級機以下だと、各社の製品とも上の説明の「例外」となる機種もあります。
以下の記事では、そうした点もふまえつつ、詳しくみていきます。
1-2・パナソニックのアイロンの比較
はじめに、パナソニックのコードレスアイロンの紹介からです。
同社は、言わずと知れた日本の総合家電企業です。
コードレスアイロンのラインナップ数は業界一です。古くからアイロンを作っており、海外でのシェアも多く、旅行の際はホテルでも多く見かけます。
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なお、以下では、オススメできるポイントは赤系の文字色で、イマイチな部分については、青字で書いていきます。
【2025年3月発売】
1・Panasonic NI-WL409-H
2・Panasonic NI-WL409-P
¥7,791 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
【2023年10月発売】
3・Panasonic NI-WL408-W
¥8,899 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
かけ面 :シルバーチタン
注水量 :120ミリリットル
スチーム量:9.5g/分
ハンガーショット:
かけ面サイズ:10×22.0cm
重さ :1kg
NI-WL409は、パナソニックのスチームアイロン、WLシリーズの入門機です。
以前は、「カルル」という愛称があった製品の現行機です。
新旧ありますが、新機種では、アイロンのハンガーショットと、目詰まり防止機能が廃止になりました。
ハンガーショットは(冒頭書いたように)パナソニックの場合はなくても良いかと思います。ただ、後者は大事ですし、現状では値段を含めて、旧機が良いです。
あとは同じなので、同時にみていきます。
かけ面のサイズは、22×10cmです。
WLシリーズの上位機と共通です。
冒頭の「選び方の基本」で書いたように、どら焼き型の形状で、前後左右に操作しやすいWヘッド形状です。
本体の重さも、1kgと軽いです。
そのため、重いアイロンが苦手な人でも快適にかけられると思います。
かけ面のコーティングは、シルバーチタンコートです。
パナソニックでは、下位グレードのコートです。
かけ面のすべりやさの部分では、同社の上位機とは差があります。
スチームのパワーは、9.5g/分というスペックです。
1グレード上の製品と比べると7割程度のパワーで、あまり強くないです。
ハンガーショットは、先述のように、25年から非対応です。
写真のように持ち上げて、衣類にスチームする「パワーショット」は他社同様対応です。
操作部は、高温・中温・低温の切り替えが可能と標準的です。
スチーム量は、ノーマルスチームほか、厚手の布・綿・麻などに量を強化したハイパワースチームに対応です。
一方、低音設定の際にいずれのスチームも使用できない仕様です。
また、設定温度を効果的にキープするためのマイコン温度設定機能を持ちません。
このあたりが弱点でしょう。
充電は、台座において行います。
一回充電で180秒のアイロン掛けが可能です。
この時間は、上位機種でも、最安モデルでも変わりません。
目詰まり対策は、24年機では廃止です。
旧機は水タンク内に目詰まり防止剤を入れる対策がありました。
詳しい説明はないですが、銀イオン系かなにかの水溶性抗菌材を練り込んだパーツがあるのだと思います。消耗品ではないですが、ここは、対策があること自体、重要です。
ケースは、スチームが止まるまで、ふたはできない仕様です。
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以上、パナソニックのNI-WL409の紹介でした。
この機種はかけ面の「どら焼き型構造」などの基本的特徴を除けば、上位機種に較べて、能力が高いとは言えない機種です。あまり購買意欲はわきません。
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【2024年発売】
4・パナソニック NI-QL300-H
5・パナソニック NI-QL300-Y
¥5,709 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
かけ面;シルバーチタン
注水量 :80ミリリットル
スチーム量:5g/分
ハンガーショット:対応
重さ :0.75kg
なお、パナソニックは格安コードレス機としてNI-QL300の展開もあります。
2024年から登場した新形状の製品です。
かけ面のサイズは、18×9.5cmです。
本機のみかけ面が他機より小さめで、本体の重心バランスも少し異なります。
重さは、750gなので軽いです。
しかし、体重をのせながら、前後左右にかけやすい「カルル」の特徴は見られないと言えます。
スチームのパワーは、5g/分です。
他機より弱いです。
ハイパワースチームにも非対応です。
ハンガーショットは、可能です。
ただ、パワーは期待できません。
アイロンスタンドは、形状変更で収納性が良くなっています。
ただ、台にかなり角度があるため、(安全に)再充電しやすいとは必ずしも言えないです。
形状変更はメリット性だけではない印象です。
そのほか、このグレードは、目詰まり対策がないです。
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結論的にいえば、逆説的ですが、アイロンはあまり多用せず、最低減の機能性だけあれば良い初心者向けに設計された機種です。
収納スペースが少なくて済む点と、重さが軽い部分、あるいは、注水口がが大きめな部分など、アイロンを使い慣れない初心者向けに便利な要素があるのは評価できる点です。
ただ、スタンドやかけ面サイズ、あるいは重心設計などの使い勝手の部分で、家族の衣類を毎週のようにアイロンかけするような方に向けた機種ではないです。
【2025年3月発売】
6・Panasonic NI-WL509-C
7・Panasonic NI-WL509-H
¥5,709 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
【2023年発売】
8・Panasonic NI-WL508-A
9・Panasonic NI-WL508-P
¥11,300 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
かけ面 :セラミック
注水量 :160ミリリットル
スチーム量:13g/分(最大15g/分)
ハンガーショット:
かけ面サイズ:10×22.0cm
重さ :1.1kg
NI-WL509は、パナソニックの中級グレードのコードレスアイロンです。
本機も旧機が残ります。
下位機の場合と同じで、新機種は、ハンガーショットとアイロンの目詰まり防止機能が廃止です。
加えて、アイロンケースの変更で、使用後ケースに入れる前に、スチームが止まるまでケース蓋ができなくなりました。排湿の関係でしょう。つまり、1つ上の下位機種と同じ仕様になったとも言えます。
ハンドルの抗菌処理も廃止になりましたが、これは「コロナ期」特有の装備だったように思うので、惜しくはないです。
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結論的にいえば、やはり、新機種は選びにくいので、このグレードを買うとすれば、旧機が良いでしょう。在庫がなくなったあとは、次に見る上位グレードをおすすめします。
あとは同じなので、同時にみていきます。
かけ面のサイズは、22×10cmで下位機種と同じです。
本体の重さは、その一方で、機能強化で100gだけ重量を増しています。
かけ面のコーティングは、セラミックコートです。
各社とも中級機以上は、このコートです。
アイロンのすべりが良くなるため、操作性がかなり向上します。
スチームのパワーも、(平均)13g/分です。
正確には、最大15g/分との表記です。
これは「高」運転時に、特に厚い綿や麻にかける際に、ハイパワースチームスイッチを使う場合の一時的な最大値です。このグレードからの機能性です。
なおメーカーごと「平均値」、「最大値」表記はマチマチです。今回は、平均で比べているので、13g/分としました。
それでも、数字は悪くなく下位機より30%ほどパワフルです。
加えて、本機から、アイロンの温度が「低(120℃)」でも低温スチームが利用可能です。
ハンガーショットは、25年機から非対応です。
持ち上げて、一時的に強めのスチームを吹き付けるパワーショットは対応です。
ただ、吊して、アイロンを縦にして使えないという意味です。可能だった旧機と構造がかわらないように見えますが、傾きセンサーのようなものが省略されたかもしれません。
これは、パナソニックの最上位機でもそうです。まあ、旧機にしてもハンガーショットは弱かったので、この部分に期待するならば、T-Fal以外の選択肢はないです。
機能面でも、このグレード以降は温度センサーが搭載されます。
マイコン制御で、設定温度に上手に温度制御するために必要な装備です。
安全性能も、消し忘れを防止するための自動ヒーターオフ(うっかりストッパー)が付きます。
また、低温利用時に水が不意に漏れないよう、温度により水栓が閉じる「水漏れストッパー」も、このグレードからの装備です。
先述の温度センサーの恩恵でもあります。
操作部も、下位機種と違いアナログのスイッチ式ではなく、ボタンスイッチです。
握りの部分に、指かけグリップがある点も、下位機種と異なる部分です。
目詰まり対策は、新機種から省略です。
ケースは、スチームが止まるまで、ふたはできない仕様です。
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以上、パナソニックのNI-WL508の紹介でした。
下位機種に較べて、かけ面のグレードがあがり、すべりが向上している点が魅力です。スチームのパワーも、実用的といえるレベルに向上していますし、
安全面も優れます。1万円以下の予算で、小型・軽量機種を選ぶならば、とてもよい選択肢の1つだと思います。
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【2025年3月発売】(加筆予定)
10・Panasonic NI-WL609-R
11・Panasonic NI-WL609-S
¥11,873 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
かけ面 :セラミック
注水量 :160ミリリットル
スチーム量:13g/分(最大15g/分)
ハンガーショット:
かけ面サイズ:10×22.0cm
重さ :1.1kg
なお、NI-WL607は、本機の1グレード上の製品です。
2023年以降販売がなかったグレードですが、2025年モデルから復活しました。
1つ上のNI-WL508に対する違いを、以下確認しておきます。
第1に、かけ面のコーティングです。
こちらは、2025年機から初登場のグラファイトセラミックコートです。
機能面などの、具体的な説明はパナソニックからはないです。
ただ、グラファイト(黒鉛)はすべりの良い素材ですので、そこを狙っての利用でしょう。
第2に、スプレーの実装です。
ようするに「霧吹き」として、お水を吹き付ける機能です。
シワ伸ばし用です。
あとは、25年機から下位機種では廃止になっていた、水タンクの目詰まり防止機能と、使用後すぐにふたができるアイロンケースが、このクラスから装備になるのが違いです。
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結論的にいえば、現行の25年機に限って言えば、目詰まり防止ほかの主要装備がある点で、機能性で選ぶならば、本機がだいぶ良いに思います。
ただ、次に見る最上位機との価格差はそこまではないです。アイロンは、かなり長持ちする家電ということを考えると、そちらでしょうか。
【2025年3月発売】
12・Panasonic NI-WL709-K
13・Panasonic NI-WL709-PC
¥13,446 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
【2023年10月発売】
14・Panasonic NI-WL708-PN
15・Panasonic NI-WL708-K
16・Panasonic NI-WL708-P
¥15,244 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
かけ面 :ミラーマジ軽
注水量 :160ミリリットル
スチーム量:13g/分(最大15g/分)
ハンガーショット:
かけ面サイズ:10×22.0cm
重さ :1.1kg
NI-WL709は、パナソニックの最上位機種です。
旧機種が残ります。
下位機種と同じで、新機種はハンガーショットが非対応です。
ただ、それ以外の装備は、同じで色以外の違いはないです。
下位機でも書きましたが、パナソニックの水準だと、そもそもハンガーショットは便利とも言えないので、現状の価格だと、新機種でOKでしょう。
繰り返しますが、アイロン(形状)でその部分を重視したい場合、T-falが良いです。
一方、本機は、かけ面のサイズ・重さ・スチームのパワーといった部分は、1つ上で見た下位グレードと同じです。
変わった部分だけ書いておきます。
第1に、かけ面のグレードです。
同社の最上位となるミラーマジ軽ベースが採用されます。
こちらはステンレス地にニッケルメッキしたかけ面で、通常のセラミックかけ面よりも滑りやすくなっています。
汚れ耐性も強く、スプレー糊などの汚れも付きにくく、お手入れ面でもメリット性があります。
すべりの良さは、フッ素コートに比べて2倍という評価です。
ただ、セラミックコートあたりと比べても、実際よく滑るので、機能省略されず、現在も使われているのだと言えます。
第2に、マイクロスプレーです。
1グレード下でもスプレーは付属します。
ただ、吹き出し口の工夫で水粒子を細かく出せるようにしています。いわゆる「マイクロミスト」です。
あとは、言及したい違いはないです。
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以上、パナソニックのカルルNI-WL708の紹介でした。
端的に言って、下位機との違いはかけ面素材だけです。ただ、この部分は、アイロンの稼働性に最も影響を与えるといって良い部分です。
値段差はありますが、素材の価格差からすると、むしろ割安にも思えますし、予算があれば本機が良いかと思います。
1-3・東芝のラクーの比較
つづいて、東芝のコードレスアイロンの紹介です。
東芝に次いで、アイロンの製品展開数は多いです。
同社のアイロンのシリーズ名は「ラクー」と言います。
「ザブーン(洗濯機)」など、同社の白物家電の長音を入れる場合が多いように感じます。
【2024年発売】TA-FDX670-N
17・東芝 La・coo TA-FDX670(N)
¥7,370 楽天市場 (5/13執筆時)
【2022年発売】
18・東芝 La・coo TA-FDX660-H
¥10,450 楽天市場 (5/13執筆時)
かけ面 :セラミック
注水量 :160ミリリットル
スチーム量:13g/分
ハンガーショット:対応
かけ面サイズ:10×20cm
重さ :0.95kg
TA-FDX670 は、東芝の上位シリーズとなる美(ミ)ラクルLa・Cooシリーズの製品です。
これより下位機種もあります。
後ほどみますが、そちらはハンドル形状異なるので、上位機特有のハンドル形状を採用する機種としては、本機が「最安」です。
新旧両機種あります。
新機種は、大きな改良がありました。
かけ面サイズや孔の数などは同じですが、従来フラットだった前後左右に緩やかなカーブが付けられて「ラウンド美ラクルベース」と名前を変えています。
従来機も、後ろに向かっては傾斜があったので、引く際にしわになりにくいという機能性はありました。
ただ、新機種は全体をラウンド形状にしたことで「全方向に動かしやすく」なったとします。冒頭の「選び方の基本」でも書いたように、パナソニックに次いで、この部分の操作性は良いです。
その上で、ポイントプレスしやすい先端構造は、各社を通しても東芝は良いですが、その特徴は本機にもあります。
目詰まり対策は、新機種から、アクアクリーンユニットが搭載です。
タンク下部に、AG+(銀イオン)を含む水溶性ガラスボールを配置し、タンクが目詰まりしにくくなるとされます。水の抗菌効果も狙うようです。
あとは、ケースの若干の改良がアナウンスされています。
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結論的にいえば、かけ面の部分は座りが悪くなるほどの経書ではなく、有意義な改良と言えます。価格もすでに旧機が安いわけではないですし、今選ぶならば、新機種でしょう。
あとは同じなので、同時にみていきます。
重さは、0.95kgです。
かけ面のサイズは、10×20cmです。
同社の場合もかなりの小型で、操作性重視と言えます。
かけ面のコーティングは、シルバーセラミックです。
セラミック塗装なので、チタン系より、すべりが良く、耐久力も高めです。
スチームのパワーは、13g/分です。
スチーム量は、弱めの5g/分でも利用できます。
パナソニックと同様で「全周スチーム」が採用されます。
59個の孔から強力なスチームを満遍なく噴射できます。
もちろん、高温・中温・低温全てでスチームが使えます。
温度は、しっかりマイコン制御で、パナソニック同様、強ではスチーム量をブーストする機能(シャワースチーム)があります。
ハンガーショット(吊してショット)は、ただ、そこまで強くないです。
吊しの服の処理を考えたい場合は、後ほどみる、T-Fal機との比較は必要です。
浮かしてセーターなどを「ふっくらさせる」ショットは東芝も対応です(倍増ショット)。
機能面では、水漏れしにくいオートバルブを採用している点が強調できます。
その上で、各社の中級機で装備される基本装備は網羅します。
例えば、切り忘れを防止するオートパワーオフ機能、アイロンベースに置くたびに、素早く適温状態に戻せるスピード給電、かけ面に手に触れにくい構造のセーフステーション構造などです。
そのほか、設定温度をランプだけでなく、音でも知らせる機能もあります。これは珍しいでしょう。
ケースは、熱いままで蓋ができる仕様です。
ただ、パナソニックと違い、東芝は冷めるまで持ち運ぶなと言う指示はあります。
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以上、東芝のTA-FDX670(N)の紹介でした。
パナソニックだと、同じスチーム量で、同じ、セラミックコートのNI-WL500シリーズに相当する中級機です。
比較する場合、「選び方の基本」で書いたように、かけ面のポイントプレスなど「小回り」が効く部分では、本機が良さそうです。
一方、水タンクは多少小さめになりますが、その分軽く、とくにパナソニックが24年から削った、目詰まり対策がさなれている点が目をひきます。
どちらが良いかは難しいところですが、ボタン周りや、スカートのフリルほか、細かい部分の処理までキッチリしたいかたは、東芝が向くでしょう。
逆に、あまりアイロンが得意でない方は、パナソニックの形状のほうが、シワをよらせず、うまく仕上がると思います。
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なお、東芝は、シリーズ名を「コンパクト 美(ミ)ラクルLa・Coo」とする以下の製品は、このグレードの下位機です。
順番にみておきます。
【2024年発売】TA-FV470-N TA-FV470-R
19・東芝 La・coo TA-FV470(L)
20・東芝 La・coo TA-FV470(R)
¥5,663 楽天市場 (5/13執筆時)
【2022年発売】
21・東芝 La・coo TA-FV460(W)
22・東芝 La・coo TA-FV460(P)
¥6,840 楽天市場 (5/13執筆時)
かけ面 :シルバーチタン
注水量 :80ミリリットル
スチーム量:5g/分
ハンガーショット:対応
かけ面サイズ:10×20cm
重さ :0.9kg
第1に、TA-FV470です。
同社では最も安いアイロンです。
ハンドル形状は、東芝が昔採用していたレバーハンドルになります。
重さは、900gです。
少し軽めです。
ただ、本体サイズも、収納ボックスに入れたサイズも、1つ上でみた上位機と同じです。
つまり「コンパクト」というシリーズ名は、50gの重さと、レバーハンドル由来の見た目という意味でしょう。
かけ面も、こちらは、22年機から「ラウンド形状」でした。
ただし、孔の数と形状は、上位機と違います。
スチームのパワーは、穴が17個と減る関係で、最大5g/分です。
低温スチームの利用もできません(中・高温のみ)。
ハンガーショットは、対応です(吊してショット)。
ただ、パワーは期待できません。
安全面も、セーフステーションや、給水お知らせブザーがないです。
東芝機はこのグレードはマイコン制御ではないので、適温にもなりにくいでしょう。
目詰まり対策は、こちらは、先述のアクアクリーンユニットが未装備です。
やや残念です。水漏れ対策(オートバルブ)はあります。
ケースは、熱いまま収納可能です。
仕様は、先ほどの機種と変わりません。
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【2024年発売】TA-FV570-N
23・東芝 La・coo TA-FV570(N)
¥6,600 楽天市場 (5/13執筆時)
【2022年発売】TA-FV560-H
24・東芝 La・coo TA-FV560(H)
¥7,920 楽天市場 (5/13執筆時)
かけ面 :シルバーチタン
注水量 :80ミリリットル
スチーム量:11g/分
ハンガーショット:対応
かけ面サイズ:10×20cm
重さ :0.9kg
第2に、TA-FV570です。
「コンパクト」の上位機です。
旧機種は、こちらの場合、かけ面がラウンド形状ではない旧型でした。
一方、上位機と比べる場合、こちらは、孔の数が少し多めでスチーム量が11gと少し増えます。
ただ、引き続き、マイコン制御ではなく、低温スチームも不可です。
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結論的にいえば、 昔の東芝は最上位機もシングルレバーでした。
アイロン台(充電台)からのとりまわしの良さは今でも評価できますし愛用者はいるでしょう。こちらはそういった方に残されているグレードかと思います。
ただ、マイコン制御ではない下位機ですし、どうせならば、もう少し上位仕様で「復活」してほしかったように思います。
【2024年発売】TA-FDX770-N
25・東芝 La・coo TA-FDX770(N)
¥11,000 楽天市場 (5/13執筆時)
【2023年発売】TA-FDX760-N
26・東芝 La・coo TA-FDX760(N)
¥21,780 楽天市場 (5/13執筆時)
かけ面 :シルバーセラミック
注水量 :160ミリリットル
スチーム量:13g/分
ハンガーショット:対応
かけ面サイズ:10×21cm
重さ :0.95kg
TA-FDX760-Nは、ラクーシリーズの上位機です。
新旧あります。
このグレードは、旧機でもかけ面は新型「ラウンド形状」でしたので、そこは同じです。
主な違いは、ケース形状のマイナーな改良だけです(すぐinケース)。
アイロンが熱いままでしまえるとされます。
ただ、この機能性は旧機でも同じなので、形状のマイナーな改良という意味だと思います。説明書を見ても、閉め方を含めて明示的な機能差は示されていませんので。
あとは、下位機で見た、水溶性ガラスによる水抗菌(アクアクリーンユニット)が、新機種から「プラチナアクアクリーンユニット」になります。
水溶性ガラスに加えて、シリコンボールが水タンクにさらに組み込まれます。
この仕様の場合、水の抗菌・目詰まりほか、水の除菌と布地への抗菌効果の検証と試験結果の講評もなされます。
ただ、アイロンの場合、そもそも高温スチームなので、一般的なアイロンでも、衣類などの除菌・脱臭は「できる」とは言えますが、霧吹き(ミスト)を使う際はここに意味があるかもしれません。
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結論的にいえば、そこまで大きな違いには思えませんが、すでに旧機に「値ごろ感」はないので、新機種を選んでOKです。
かけ面のサイズは、10×21cmと下位機種よりわずかに大きいです。
かけ面の機能性は、下位機種と同じです。
繰り返せば、前後左右の操作性は上々で、ポイントプレスは各社と推しても、高機能です。
本体の重さは、950gです。
パナソニックの同級機に比べても、軽いです。
かけ面のコーティングは、下位機と同じシルバーセラミックです。
セラミック塗装なので、チタン系より、すべりが良く、耐久力も高めです。
スチームのパワーは、13g/分です。
本機も「全周スチーム」が採用で、この部分は下位機種と同じです。
機能面では、下位機種に搭載される全ての機能を持ちます。
加えて、水タンクの内側ガラスを水溶性ガラスにして抗菌作用のある銀を含有する仕組みです。
目詰まり対策は、先述の(プラチナ)アクアクリーンユニットが装備されます。
目詰まり防止に良い仕様です。
清潔面では、先述のシリコンボールの工夫があります。
繰り返しますが、スチーム利用時は水を加熱するのでこの機能性は無用でしょう。ただ、常温で噴出させる、ミストの部分で意味がありそうです。
ミスト機能は、搭載です。
プラチナと銀イオンの効果で「プラチナ抗菌ミスト」とされます。
ケースは、熱いままで蓋ができる仕様です。
冷めるまで持ち運ぶなと言う指示はありますが、まあ常識の範囲です。
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以上、東芝のTA-FDX760-Nの紹介でした。
1グレード下の下位機種と比べる場合、ミスト機能と抗菌関係の強化が注目点です。
抗菌周りの機能性は、先述のように、ミストを使う場合にのみ実際的な意味がある機能という部分をふまえると、霧吹きとして使わないならば、下位機で良いでしょう。
逆に、利用する場合、他社に比べても、清潔面への配慮は高いと言えますし、候補にできそうです。
【2024年発売】TA-FDX970-K
27・東芝 La・coo TA-FDX970(K)
¥13,799 楽天市場 (5/13執筆時)
【2023年発売】TA-FDX960-K
28・東芝 La・coo TA-FDX960(K)
¥15,400 楽天市場 (5/13執筆時)
かけ面 :ニッケル
注水量 :160ミリリットル
スチーム量:13g/分
ハンガーショット:対応
かけ面サイズ:10×21cm
重さ :0.95kg
TA-FDX970は、東芝のラクーシリーズの最上位機です。
旧機種が残りますが、性能は同じです。
上位機の場合も、23年機からラウンド形状の「美ラクルベース」したので。
結論的にいえば、買われる際の値段で決めてOKです。
かけ面のサイズは、形状を含めて下位機種と同じです。
本体の重さも、950gです。
本体部分の性能差はありません。
かけ面のコーティングは、同社1位のニッケルコートです。
以前は、摩擦係数がさらに低い「ボロンコート(ニッケルボロン)」の最上位機がありましたが、現在はこちらが最上位です。
ニッケルメッキでのコートは、耐久性があるほか、かけ面の滑りやすさの点でも下位機種よりも有利です。
ただ、「選び方の基本」でもふれたように、現状では、パナソニックの「ミラーマジ軽」のほうが、すべりはやや良いです。
スチームのパワーは、13g/分です。
この部分の仕様は、下位機種と同等です。
したがって、ハンガーショットも、強でのスチームブースト(倍増ショット)も可能です。
機能面では、温度設定の細かさが特徴です。
低温・中温の温度設定が2段階ずつあり、100-200度の間で5段階で温度が選べる仕様です。基本的に3段階あれば足りるでしょう。
ただ、特に低温1(100℃)、低温2(120℃)に分けているのはポイントです。
他社のマイコン式上位機の場合、低温スチームを(確実に)出すため120℃が最低です。使い方によりますが、100℃があれば、あて布の使用頻度が減るかもしれません。
そのほかは、ケースの仕様、(プラチナ)アクアクリーンユニットやプラチナ抗菌ミストの部分を含めて、下位機と変わりません。
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以上、 東芝のTA-FDX970の紹介でした。
下位機種との主な違いは、ニッケル採用のかけ面の採用です。現行の東芝機だけで言えば、品質は最高です。
滑りやすさや前後の操作性は、(重さと形状部分も含めて)パナソニックの最上位機のほうが多少良いように思います。
ただ、ポイントプレスのしやすさや、清潔性の部分、あるいは、「とにかく軽量」という観点で選ぶならば、本機がはとても良い選択肢でしょう。
1-4・T-Falのコードレスアイロンの比較
続いて、フランスのティファールのコードレスアイロンです。
日本では調理器具で知られますが、白物家電全般を得意とする企業です。
アイロンも、昔から日本展開があり、スチーム力の強さでプレゼンスを発揮しています。
【2023年発売】
【フッ素かけ面】
29・T-Fal フリームーブミニ6111 FV6111J0
¥6,455 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
かけ面 :フッ素
注水量 :100ミリリットル
スチーム量:10g/分(最大)
ハンガーショット:80g/分
【チタンかけ面】
30・T-Fal フリームーブミニ6430 FV6430J0
¥7,655 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
かけ面 :チタン
注水量 :110ミリリットル
スチーム量:12g/分(最大)
ハンガーショット:90g/分
ハンガーショット:対応
【セラミックかけ面】
31・T-Fal フリームーブミニ6470 FV6470J0
¥9,818 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
かけ面 :セラミック
注水量 :110ミリリットル
スチーム量:15g/分(最大)
ハンガーショット:95g/分
かけ面サイズ:10×21.0cm
重さ :約0.9kg
フリームーブミニは、2017年に登場した、T-Falのフリームーブシリーズの第3世代機です。
冒頭の「選び方の基本」で書いたように、同社のコードレスアイロンの現行機は「小型だけが、ハンガーショットがパワフル」という特長があります。
かけ面のサイズは、3機とも10×21.0cmです。
相当小さいので、細かく動かしながら使うのが前提です。
本体の重さは、どれも900g前後です。
小型機では後発だったので、ライバル社より練って小型化してきた機種です。
かけ面のグレードは注意するべき点です。
下位機 がフッ素かけ面、中位機もチタンかけ面だからです。
最上位機でも、セラミックかけ面に止まります。
現行機だと、他社のニッケルに相当するかけ面はなく、他社の上位機と比べて「中級素材」に止まります。
ただ「本体も軽く、小さいので、そこまでの工夫は不要」と考えたふしはあります。
スチームのパワーは、下位機種から順番に、最大10g分・12g/分・15g/分です。
T-Falの場合、1分あたりの平均ではなく、最大値のみの公開です。
そのため、平均値をだす他社と比べにくいです。しかし、少なくとも最大15g/分の上位機は、東芝やパナソニックの(平均)13g/分の出力は見込めるでしょう。逆に言えば、上位機以外は、何とも言えません。
孔は、形状は従来型ですが、東芝、パナソニック同様にほぼ全周にあります。
一方、プレス時のスチームは、T-Falの場合、高温のみつかえます。
中温・低温スチームは上位機でもできません。ここは他社上位機との違いです。
ハンガーショットは、ただし強力です。
押しつけずに、吊したものに噴射する場合、位機種から順に、80g/分・90g/分・95g/分ですので。 強力なので、同社は「ジェットスチーム」と名付けています。
パナソニックでいえば「パワーショット」的に横状態でも使えます。
タンクの注水量は、110mLです(入門機は100ml)。
ハンガーショットを多用する場合注意ですが、まあ許容範囲です。
目詰まり対策は、言及がないです。
ただ、かけ面が低温時の水漏れ防止機能はあります。
スプレー(霧吹き)は、中位機以上は搭載です。
また、上位機に限りますが、銀イオンによる抗菌機能の言及があります。スプレーを使う場合は、上位機が良いでしょう。このほか、アイロンのオートオフ機能も、上位機のみの言及です。
ケースは、注意点です。
他社の中位機以上と違い、熱いままではふたができません。1時間待ってからする必要があります。スチームの仕様にも関係してのことでしょう。
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以上、T-Falのフリームーブミニの紹介でした。
アイロンタイプで考える場合、実用的なハンガーショットの出力を得られるのはT-Falだけです。そこを重視する場合、上位機は候補でしょう。
一方、プレス時のスチームが高温だけである点と、ケースに一定時間ふたができないのが注意点です。
次回に続く!
軽量で強力なアイロンのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、コードレスアイロンの比較の1回目記事でした。
しかし、記事はまだまだ「続き」ます。
2・コードレスアイロンの比較 (2)
2-1:日立〈日本〉
2-2:アイリスオーヤマ〈日本〉
2-3:3R〈日本〉ほか
3・コードレスアイロンの比較 (3)
3-1:最終的なおすすめの提案【結論】
続く2回目記事(こちら)では、日立やアイリスオーヤマなどの製品を追加でみていきます。
軽さ ★★★★★
スチーム力 ★★★★★
滑りやすさ ★★★★★
操作性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、3回目記事では、結論編(こちら)として、目的別、予算別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら。