【今回レビューする内容】2022年 レンズが明るい!デジタルカメラの性能とおすすめ・選び方:名機といえるコンデジ・撮像素子・F値・性能の違いと人気ランキング:キヤノン パワーショット・リコー・パナソニック ルミックス・ソニー サイバーショット・富士フイルム
【比較する製品型番】CANON PowerShot G9 X PSG9X MARKII G7 PSG7X Mark III PSG7X MarkII PowerShot G5X PSG5X MarkII G1 X Mark III パナソニック LUMIX LX100M2 DC-LX100M2 DMC-LX9 SONY Cybershot RX100 RX100M2 DSC-RX100M3 DSC-RX100M5A DSC-RX100M4
今回のお題
レンズが明るい!高性能デジタルカメラのおすすめ機種はどれ?
ども、Atlasです。
今日は、2022年3月現在、最新のデジカメ(コンデジ)の比較です。
1・小型の高級デジカメ(3-7倍)
1-1:キヤノン
1-2:パナソニック
1-3:ソニー
2・高倍率の高級デジカメ(8-25倍)
2-1:キヤノン
2-2:パナソニック
2-3:ソニー
3・単焦点の高級デジカメ(1倍)
3-1:リコー〈Pen〉
3-2:富士フイルム
3-3:ソニー
4・超高倍率ズームのデジカメ(40倍-)
4-1:キヤノン
4-2:ニコン
4-3:パナソニック
4-4:ソニー
5・おすすめの高級デジカメ 【まとめ】
=選び方の提案と、最終的なおすすめ
今回は、明るいレンズと大きなセンサーを搭載した、高性能なコンデジを紹介します。
主に5万円以上の高性能コンデジの紹介です。
数が多いので「ズーム倍率」ごとに、5つの記事にわけての紹介となります。
1回目記事は、携帯性と画質重視の「低倍率ズーム機」の紹介となります。
そのため、単焦点や高倍率ズーム機限定でお探しの方は、以上のリンクをご利用ください。
ただ、1回目記事の冒頭(こちら)では、「高級デジカメの選び方の基本」の解説をします。
よろしければ順番にお読みください。
画質の良さ ★★★★★
ズーム倍率 ★★★★☆
フォーカスと連写 ★★★★★
手ぶれ補正 ★★★★★
動画撮影 ★★★★★
軽量性 ★★★☆☆
スマホ連携 ★★★★☆
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、いつものように、各機種を一比較していきます。
その上で、最後の【結論編】では、上表のようなポイントから、予算別・目的別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。
長い記事ですが、最後までよろしくお願いします。
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1・1万円台のデジカメの比較
2・3万円台のデジカメの比較
3・レンズの明るいデジカメの比較
4・高倍率ズームデジカメの比較
5・高耐久・防水デジカメの比較
6・動画撮影&自撮りカメラの比較
7・単焦点カメラの比較
8・ミラーレス一眼の比較
9・一眼レフカメラの比較
10・デジカメ全機からのおすすめ【結論】
なお、今回の記事は「モノマニア」のデジカメ特集記事全体では、3回目の記事として書きました。
1・高画質デジカメの選び方の基本!
はじめに、今回の記事における「高画質」という表現について、簡単に説明しておきます。
このブログ記事では、次の2点を「高画質デジカメ」と判断する主な材料としています。
1・撮像素子のサイズが大きなカメラ
第1に、撮像素子の大きさです。
撮像素子とは、レンズの光を電気信号に変える部品です。
このパーツが、大きいほど、光が多く集められるため、色彩豊かな写真が撮影できます。カメラで最も重要なパーツです。
この部分が悪いと、いくら画素数が高くても高画質を得られません。
高級コンデジの場合、最も大きなのはAPS-Cです。
続いて、フォーサーズ(約70%)、1型(約30%)・1/2.3(約8%)と続きます(カッコはAPS-Cとの面積比)。正確には、フルサイズのソニーの単焦点機がありますが、ニッチなので除きました。
いずれにしても、面積に比例して、情報量が多くなり、解像感が高まります。
スマホなどと「画素数が同じでも、より綺麗に撮影できる」理由は、ここにあります。
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結論的にいえば、超高倍率機を例外とすると、「少なくとも1型以上」が良いでしょう。
ただ、大きな撮像素子を搭載する機種は重いので、利便性を削いでまで大きな撮像素子の製品を選ばずともOKです。
2・レンズの明るいカメラ
第2に、レンズの明るさです。
デジカメの場合、F値が、カメラの明るさを表す数値です。
簡単に言えば、F値の数値が小さいほど、レンズが明るくて高性能になります。
例えば、F3.5と、F1.8のカメラを比べると、F1.8のカメラの方が明るく高性能なカメラです。
明るいレンズは、夜間撮影や、室内撮影にとりわけ強く画質が良いです。とくに、背景にボケ味を出すのが得意です。
高画質カメラを狙う方は重要視して良い部分です。そこで、今回の記事では、F値(広角側)が「少なくともF2.9以下」カメラを「高画質デジカメ」として比較しました。
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レンズは、ズーム倍率が高い機種ほど、レンズが暗くなるのが基本です。
多くの枚数のレンズを搭載する必要があり、光が通りにくくなるからです。
例えば、30倍ズームを搭載する高倍率コンデジは、基本的にレンズ(F値)は暗めです。
そのため、「高画質デジカメ」は、「ズーム倍率」が控えめな機種に多いです。
一方、世の中には、「大きな撮像素子」「高倍率ズーム」「F値の明るいレンズ」という、誰もが欲しい要素を兼ね備える「夢のコンデジ」もあることはあります。
しかし、カメラのサイズと重さが相当大きくなり、コンデジの利点が削がれます。
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以上、カメラを選ぶ上で重要なポイントを2点紹介しました。
結論的にいえば、「レンズの明るさ」・「ズーム倍率」・「本体の重さ」の3点のバランスが良い機種こそ、Atlasは「高画質機」だと考えています。
そうした機種こそ「名機」と言えるでしょう。
なお、こうした「スペック部分の違い」に興味のある方は、このブログでは【デジカメの選び方のまとめ】記事に、もう少し広い観点から解説しています。
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1・小型の高級デジカメ(3-7倍)
1-1:キヤノン
1-2:パナソニック
1-3:ソニー
2・高倍率の高級デジカメ(8-25倍)
2-1:キヤノン
2-2:パナソニック
2-3:ソニー
3・単焦点の高級デジカメ(1倍)
3-1:リコー〈Pen〉
3-2:富士フイルム
3-3:ソニー
4・超高倍率ズームのデジカメ(40倍-)
4-1:キヤノン
4-2:ニコン
4-3:パナソニック
4-5:ソニー
5・おすすめの高級デジカメ 【まとめ】
=選び方の提案と、最終的なおすすめ
というわけでここからは、具体的な製品の比較にはいります。
1回目記事で見るのは、光学ズームが3-10倍程度までの標準ズーム搭載機です。
ズームは弱めですが、その分撮像素子とレンズは良いものを搭載し、かつ、軽量なモデルが多いのが特長です。
倍率が高い機種をお探しの場合、以上のリンクをご利用ください。
よろしくお願いします。
1-1・キヤノンのデジタルカメラ
はじめに、キヤノンのデジカメから紹介していきます。
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なお、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤字系で、イマイチと思うポイントを青字系で記していきます。
【2017年】
1・CANON PowerShot G9 X PSG9X MARKII
¥50,231 楽天市場 (3/17執筆時)
光学ズーム: 3倍
撮像素子:1.0型高感度CMOS
広角側の明るさ:F2.0
望遠側の明るさ:F4.9
画素数:2010万画素
焦点距離 :28mm〜84mm
手ぶれ補正:2軸+CMOS(3.5段)
液晶モニタ:3型タッチパネル(約104万)
ファインダー:なし
AF:コントラスト式(31点)
連写:(8.1コマ/秒)
動画:4K非対応
重さ:182g(電池込み206g)
PowerShot G9 X MARK IIは、キヤノン最新機種の軽量高級機です。
キヤノンのPowerShotシリーズに属する製品です。
本体の重さは、電池込みで206gです。
「レンズが明るいコンデジ」の中では軽量コンパクトといえる製品です。
軽量化を重視する機種なので、ファインダーやサブダイヤルなどは省略されますが、気軽に持ち運べる点は替えがたい魅力です。
ズーム倍率は、光学3倍ズームです。
焦点距離は28mmからですので、広い範囲を撮るのはやや苦手です。逆に、3倍ズームの望遠側は84mmなのでわりと大きく撮れます。
いずれにしても、ズームよりも、画質と本体の軽量化に力をいれた機種ですので、ここは我慢するべき部分です。
撮像素子は、1.0型です。
一眼レフなどに採用されるAPS-C型よりは小さいです。
しかし「高級デジカメ」としての平均値はクリアし、「普通のデジカメ」が使う1/2.3型より2倍以上大きな素子です。
また、「高感度タイプ」の撮像素子なので、夜間や室内など条件の悪い場所の撮影も得意です。
この点で、この機種は、多くの光を取り込むことができるため、芸術的なボケ味を出した写真がより撮影しやすい機種といえます。
レンズの明るさは、広角側でF2.0と明るいレンズです。
望遠側だとF4.9 となりますが、本体のコンパクト性を考えるとたいへん優秀でしょう。
HDR機能は、対応です。
スマホでもお馴染みですが、3枚の写真を合成し、逆光時の白飛び・黒つぶれを防ぎます。
ISO感度は、オート撮影時にISO12800です。
この値は数値が大きいほど、夜間などの高感度撮影に強くなります。
そして本機の数値は、平均値を超えており、優秀と言えます。
手ぶれ補正は、2軸の光学式手ぶれ補整です。
ただ、キヤノンの場合、ジャイロセンサーから2軸(角度ブレ)補整を行うと同時に、撮像素子からも画像ブレ情報を取得できるデュアルセンシングISです。
手ぶれだけでなく、ゆっくりとした体揺れも検知できるため、一般的な光学式手ぶれ補整より強力です。
3倍ズーム機としてシャッター速度3.5段分ですから、十分な数字です。
どのカメラもそうですが、ズーム時は手ぶれしやすいので、この点は安心でしょう。
なお、上表は、カメラの手ぶれ補正の方式の違いによる、補正を表にしたものです。
コンデジの場合、(動画を除き)写真に使える5軸補正機はないので、3軸が最高です。
また3軸についても、超高倍率機と単焦点を除くとないので、「2軸+CMOS」となる本機は、結構優秀です。
オートフォーカスは、コントラストAFです。
オートフォーカスは、性能が良いほど、ピント合わせが高精度・高速となり、動く被写体への強さが増します。
コントラストAFは、デジカメでは一般的な方式です。精度が良く夜間撮影に強い一方、合焦速度と動体対応力がイマイチです。
実際、合焦速度は、広角側で0.14秒にとどまります。
加えて、本機は被写体を追尾する追尾AFがないです。
動物や子どもなど、動く被写体をオートで撮りたい方は、あまり向きません。
顔検出機能は、やや苦手です。
「顔検出」機能がないので、顔にピントを合わせる場合も、他の物体と同様の方式になります。
ただ、個人認証機能はあります。
「顔」「年齢」「名前」を事前に登録しておくと、自動で適したモードを選択します。笑顔や寝顔なども検知できます。
連写速度は、8.1コマ/秒です。
他社機と較べても速いのですが、先述のように、追尾AFがないので、「ピントを固定した状態」での数値です。
先述のように、この機種は、動く被写体の連写には、さほど強くないです。
液晶モニターは、液晶画面は3.0型の約104万ドットです。
また、本機は、感覚的な操作ができるタッチパネル式です。
ファインダーは、付属しません。
動画撮影機能も、4K動画には非対応です。
最大で、フルHD画質(60フレーム秒)です。
ただ、動画については専用の「5軸手ぶれ補正」が付きます。
ビデオ撮影は、写真撮影と異なり、常に画像を撮り続けるため専用の手ぶれ補正が必要です。
5方向の手ぶれに対応するこの機種はその点で性能が高いです。
ネットワーク機能は、Wi-Fi機能のほか、Bluetoothが搭載です。
Bluetoothは、低消費電力なので、カメラの電源がオフの状態でも、スマホアプリから画像を読み出し、選択した写真を送信することが可能です。
Bluetoothは回線が細いので、転送操作する際だけWi-Fiに切り替わります。iPhoneのAirdpopのような仕組みです。
一方、本機はスマホから位置情報(A-GPS)が取得できます。
ただし、Wi-Fiが前提で、しかも、撮影ごとに位置情報を手動で追加する仕組みです。撮影時に自動的に付与する仕組みでないので、実用度は低いです。
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以上、PowerShot G9 X Mark2の紹介でした。
ズーム倍率は標準的です。しかし、とても軽量です。
大きな撮影素子を搭載し、F値も明るいレンズを採用します。
利便性の面でもBluetootht対応ですし、価格にに見合った性能を期待して良い機種です。
【2019年】
2・CANON PowerShot G7 PSG7X Mark III BK
3・CANON PowerShot G7 PSG7X Mark III SL
¥96,340 Amazon.co.jp (3/17執筆時)
光学ズーム:4.2倍
撮像素子:1.0型高感度CMOS
広角側の明るさ:F1.8
望遠側の明るさ:F2.8
画素数:2010万画素
焦点距離 :24mm〜100mm
手ぶれ補正:2軸+CMOS(4段)
モニター:3型タッチパネル(104万)
ファインダー:なし
AF:コントラスト式(31点)
連写:約8.3コマ/秒
動画:4K(30p)
重さ:280g(電池込305g)
Power Shot G7は、PowerShot G9Xの1つ上位のモデルです。
一眼機にも搭載される最新の画像エンジンであるDiGIC8を搭載した高画質機です。
本体の重さは、電池込みで280gです。
下位機種より重いのは、コントローラーリングや露出補正などの各種ダイヤルのほか、可動式のチルト式液晶を採用するからです。
ズーム倍率は、光学4.2倍ズームです。
焦点距離を考えると、広角側も望遠側も数値が伸びています。さほど高倍率機ではないとはいえ、使い勝手は下位機種よりよさそうです。
とくに、広角側(1倍ズーム側)が広く撮れるので、より、風景などの撮影向きでしょう。旅行に良さそうです。
撮像素子は、1.0型です。
下位機種と違い、ソニーの積層型CMOSイメージセンサーを搭載します。
画素数や感度などの向上効果は見られませんが、本体の軽量化に寄与していそうです。
レンズの明るさは、広角側でF1.8、望遠側でもF2.8と相当明るいです。
レンズ設計と、とくに反射を防ぐコーティングの工夫で、光の透過率を高め、この性能を出せています。
美しい「背景のボケ味」も出しやすいでしょう。
HDR機能も、下位機種同様搭載です。
ISO感度は、オート撮影時にISO12800ですから同じです。
手ぶれ補正は、2軸+CMOSと同じ方式です。
ただ、精度は下位機種を上回り、4段分の補整です。
オートフォーカスは、31点の測距点のコントラスト式AFです。
下位機種と同じです。ただ、本機は、追尾AF(サーボAF)に対応です。
顔検出機能は、下位機種と同じ水準で、他社よりは弱いです。
オート撮影モードは、充実しません。
「オート」モードはありますが、夜景・人物など20種類以上のモードを自動で選択させ、「どこでも押すだけで高画質」というのは無理です。
まあ、このグレードの上級者用では必ずしも必要はないかもしれませんが。
連写速度も、8.3コマ/秒です。
この数値は、被写体のピントを追随するサーボAF時(追尾AF)ですから、優秀でしょう。
さらに、ピントを固定する場合(ワンショットAF)は、最大で30コマ/秒までの連写可能です。
液晶モニターは、チルト式液晶です。
チルト式液晶は、アングルを変えたり「セルフポートレート撮影」ができ便利です。
その上で、本機もタッチパネルも採用されている点で、上級です。
ピント合わせが直感的にできます。
ファインダーは、こちらも付属しません。
動画撮影機能は、4K動画(30フレーム/秒)に対応します。
先述の高速連写とともに、新型の映像エンジンDIGIC 8の恩恵を受けた形です。
また、クロップせず、フル画角の4Kが撮影できるため、実用度も高いです。
動画専用の「5軸手ぶれ補正」も付属です。なお、他社の場合、4K動画撮影時に手ぶれが有効でなくなる機種がありますが、キヤノンは、そのような制限記載がないです。
ネットワーク機能は、この機種もWi-Fi機能のほか、Bluetooth LEが搭載です。
Bluetooth LEは、通常のBluetoothよりさらに低消費電力であり、常駐できます。
そのため、本機は撮影画像のスマホ自動転送に対応します。また、GPSデータ(ジオタグ)もBluetoothで常時送信されるため、撮影時に自動的に付与されるため、楽です。
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以上、 Power Shot G7X MarkIIIの紹介でした。
PowerShot G9Xに比べて、性能の良いレンズを搭載し、手ぶれ補正機能なども強力になった機種です。
その上で、高速連写と4K動画の撮影に対応できる点、チルト式液晶を採用する点が、下位機種より強い部分です。
一方、高性能レンズや可動式モニターを採用した結果、重さは319gと100g以上重くなっています。
値段差もありますし、Bluetooth周りの使い勝手に差はありますが、撮像素子のサイズも変わらない点をふまえれば、下位機種でも良いかと思います。
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【2016】
4・CANON PowerShot G7 X PSG7X MarkII
¥42,500 Amazon.co.jp (3/17執筆時)
一方、一世代前のPower Shot G7X MarkIIが残っています。
新機種と比較すると、映像エンジンが一世代古いDIGIC7であるため、4K動画に対応しない(フルHDまで)点と、高速連写ができない点、ネットワークがWi-Fiのみである点、が大きな相違点です。
ただ、レンズの品質ほか、手ぶれやオートフォーカスにかかわる部分は、新機種と同等です。
一方、(下位シリーズの)G9Xよりレンズの品質が良く、チルト式液晶も装備するので、新機種登場で、値下がりの激しいこちらを押さえてしまっても良いかもしれません。
「在庫限り」ではありますが、ネットではまだ、割と在庫があります。
【2019】
5・CANON PowerShot G5 X PSG5X MarkII
¥109,780 Amazon.co.jp (3/17執筆時)
光学ズーム: 5倍
撮像素子:1.0型高感度CMOS
広角側の明るさ:F1.8
望遠側の明るさ:F2.8
画素数:2090万画素
焦点距離 :24mm〜100mm
手ぶれ補正:2軸+CMOS(4段)
モニター:3型タッチパネル(約104万)
ファインダー:有機EL(約236万)
AF:コントラスト式(31点)
連写:約8コマ/秒
動画:4K(30p)
重さ:340g(電池込316g)
PowerShot G5 Xは、PowerShot G7Xの上位モデルです。
本体の重さは、電池込みで340gです。
チルト式液晶のほか、ファインダー(EVF)が付属するため、仕方ない部分です。
とはいえ、デジカメは、500g以下なら、ポケットに入れることはできないものの、バッグに入れたり、ネックストラップで持ち運ぶならば、全く問題ないです。
ズーム倍率は、光学5ズームです。
下位機種より多少ズームが伸びています。
明るさは、広角側F1.8、望遠側F2.8であり、犠牲になっていません。
HDR機能・ISO感度・撮像素子・手ぶれ補正の部分は、全て下位機種と同じ構成です。
オートフォーカスは、コントラスト式で、測距点が31点です。
こちらも下位機種と同じです。
ただ、このグレードは、ファミリー向けの、個人認証機能はない仕様です。
連写速度は、サーボAF時に8コマ/秒までと、多少ですが、下位機種より落ちます。
被写体のピントを固定した場合、30コマ/秒まで伸ばせる点は同じです。
液晶モニターは、先述のように可動式のチルト液晶モニターです。
タッチパネル式です。
ファインダーは、本機はポップアップ式のものが搭載されます。
0.39型で約236万ドットの有機ELを採用した電子式ファインダー(EVF)です。
光学式ではないので、実像ではないいわば「ビデオ」ですが、実用性は高いです。
動画撮影機能は、新型ですので、下位機種同様、4K動画に対応します。
ネットワーク機能も、Wi-Fi・Bluetooth LEを搭載です。
下位機種同様に、スマホからの位置情報の自動転送、画像の自動転送に対応できます。
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以上、キヤノンのPowerShot G5Xの紹介でした。
下位機種と比較した場合、目に見えて異なる部分は、ファインダーの搭載だけです。
ただ、340gと重さが増しているので、ファインダーが不要ならば、下位機種が良いでしょう。
【2017年11月】
6・CANON Power Shot G1 X Mark III
¥125,800 Amazon.co.jp (3/17執筆時)
光学ズーム: 3倍
撮像素子:APS-C
広角側の明るさ:F2.8
望遠側の明るさ:F5.6
画素数:2420万画素
焦点距離 :24mm〜172mm
手ぶれ補正:2軸+CMOS(4段)
モニター:3型タッチパネル(104万)
ファインダ:有機EL(236万)
AF:デュアルピクセルCMOSAF (49点)
連写:約7コマ/秒
動画: 4K非対応
重さ:399g(バッテリーなし375g)
PowerShot G1 Mark 3は、キヤノンのコンデジでは最も高級な機種です。
本体の重さは、399gです。
低倍率ズーム機では軽いとは言えないものの、常識的な重さの範疇で、持ち運びやすくなもあります。
実際、この重さで、内蔵ファインダーとバリアングル液晶搭載なので、相当優れた機種です。
光学ズームは、3倍です。
下位機種と比べてやや低いですが、画質を最優先した設計であるため仕方ないでしょう。
撮像素子は、本機のポイントでAPS-Cです。
最も重要な部分で妥協がない点はかなり好感が持てます。
キヤノンは、解像感が高くなるローパスレスではないですが、この部分は、メーカーの「こだわり」となります。
なお、この機に限っては、裏面照射型(高感度)CMOSではないですが、レンズも明るいので、問題ないでしょう。
レンズの明るさは、広角側(1倍ズーム側)で、F値2.8です。
十分な明るさですが、下位機よりはスペックダウンです。撮像素子のサイズと本体の重さを優先したためでしょう。
HDR(逆光補正)は採用です。
ISO感度は、本機から、(拡張時でなく)常用ISO感度がISO25600です。
夜間にはさらに強いです。
手ぶれ補正は、4段分です。
CMOSセンサーからも補整データを得られる最新テクノロジーのデュアルセンシングISを採用します。
そのため、現行水準の高級デジカメとしては「最優秀」の部類です。
オートフォーカスは、この機種の最大の見所です。
後述のソニーは「ハイブリッドAF」という、位相差AFとコントラストAFを併用するセンサーを採用する場合が多いです。
しかし、キヤノンの場合、像面位相差AFの改良版といえるデュアルピクセルCMOSAFにこだわります。
同社によると(レンズの行き来がある)ため、ハイブリッドAFでも合焦速度は遅れるとします。それを解決するために、(あえて)像面位相差AFを研ぎ澄ましたわけです。
実際、画面の80%の領域で像面位相差AFが働き、また、0.09秒という合焦速度は「見事」でしょう。
測距点は、追尾AF時で49点です。
顔検出機能は、下位機種同様の水準です。
フォーカス速度とは関係ないですが「個人認証機能」のがあり、笑顔・寝顔検出機能は可能です。
連写速度は、7コマ/秒です。
ピントを固定する場合、9/コマ秒です。
液晶モニターは、バリアングル液晶で自由に回転できます。
ファインダーは、下位機種と同じファインダーが内蔵されます。
0.39型・約236万ドットと下位機種と同品質のもので、品質は高いです。
動画性能は、4K動画は対応しませんが、動画専用の5軸手ぶれ補正を搭載し、画質は期待できます。
ネットワーク機能は、Wi-Fi機能とBluetooth LE対応です。
そのため、GPS位置情報をスマホから常時受けられます。
ただし、撮影画像のWi-Fiによる自動転送には非対応で、選択した画像を転送させる仕組みです。
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以上、PSG1X MARKIIIの紹介でした。
最高級機ですが、発売から時間が経って値頃感が出ています。
下位機種と比較した場合、高速連写や4K動画には対応しませんが、そもそもの、撮像素子のサイズが大きく、オートフォーカス性能が「一眼レベル」です。
もちろん、4K動画や、ネットワーク周りは、旧世代の仕様に近いですが、カメラとして基礎となる画質やフォーカス性能の部分を重視するならば、本機は、性能が良く、お買得です。
1-2・パナソニックのデジタルカメラ
続いて、パナソニックの低倍率ズームの高級コンデジの比較です。
【2018年】
7・パナソニック LUMIX DC-LX100M2
¥100,800 Amazon.co.jp (3/17執筆時)
光学ズーム: 3.1倍
撮像素子:フォーサーズ(高感度)
広角側の明るさ:F1.7
望遠側の明るさ:F2.8
画素数:2166万画素
焦点距離 :24mm〜75mm
手ぶれ補正:2軸(レンズ)
モニター:3型タッチパネル(約124万)
ファインダー:液晶(約276万)
AF:空間認識AF(49点)
連写:5.5コマ/秒
動画:4K(30p)
重さ:350g(電池込392g)
LUMIX LX100M2は、パナソニックの高級コンデジです。
この機種は、ズーム力よりも画質を最重要視する構成です。
本体の重さは、392gです。
さほど突き詰めて軽量化はしていませんが、サイズは小型です。
むしろ、コントロールリングやスイッチを重質させ、ハイアマチュア向け仕様にすることに力点を置きます。
ズーム倍率は、3.1倍です。
とりあえず、というレベルです。
撮像素子は、フォーサーズ(3/4)を採用します。
パナソニックが昔から力を入れてきたサイズです。
同社のミラーレスなどにも使われるもので、他社が上位機で採用する1型素子より大きく、光をより取り込めます。また、高感度なので、夜にも強い仕様です。
キヤノンはより大きなAPS-Cを搭載しますが、その分、それより小型で少し軽いです。
レンズの明るさは、広角側(1倍ズーム側)でF値1.7です。
ソニーを超えて広角側が明るいレンズを採用します。
APS-Cを採用するキヤノンはF2.8でした。
そのため、レンズと撮像素子の「合わせ技」で考える場合、負けていない機種と言えます。レンズはドイツのライカのものを採用します。
ある程度の重量感があるのはこのためで、大口径のレンズを搭載するからです。
ズーム側(3倍)もF値2.8ですから、相当解像感やボケ味が出しやすいカメラでしょう。
もちろん、条件の悪い撮影環境にも強い機種です。
画像エンジンを使った回折補正を行い、風景画の輪郭を向上させる技術も搭載します。
画質面での特徴は、「ローパスレス」を採用している点が挙げられます。
ローパスとは、写真のモアレ(=しま模様)を防ぐために、写真の輪郭を故意にぼかすため技術です。基本的にどのデジカメでも採用されますが、写真全体がボケるという難点がありました。
「ローパスレス」は、この機構なしに処理できるので、風景写真などの解像感(クッキリ度)が増します。
そのほか、優れた画像エンジンを利用した3次元色コントロールや広帯域輪郭強調処理など、ソフト面の事後処理は(テレビメーカーとして)パナソニックが優れる部分です。
HDR(逆光補正)も利用可能です。
ただし、パナソニックの場合は、「おまかせiAモード」限定で、合成枚数も不明です。
ISO感度は、オート時に最大25600です。
平均値以上なので、優秀といえます。
手ぶれ補正は、一般的な、光学式2軸補整です。
段数は非公開ながら、3-3.5段ほどの補整力でしょう。
オートフォーカスは、空間認識AF式で、測距点は49点です。
空間認識AFは、デジカメで使われるコントラストAFを独自に進化させ、一眼レフの位相差AFに迫る合焦速度を狙うという、パナソニックの独自技術です。
ハイブリッド式AFよりもエンジンへの負担が少ないため効率が良い仕組みです。
重さやサイズも犠牲にならない点でもコンデジにこのAFは相性が良いです。
合焦速度0.1秒は、ハイブリッド式のソニーには及ばない(0.05秒)ものの、十分な高速性です。
顔検出機能は、高度です。
ミラーレスも合わせて考えると、この部分の精度は上表のようにまとめられます。
本機は、顔レベルのほか「瞳認識AF」を搭載します。
人物へのピント合わせは、この部分でキヤノン機よりは優秀です。
そのほか、星空AFや、室内に強いローライトAFなど、フォーカスの部分では本機は総合的に優秀です。
その上で、登録による個人認識も可能で、指定した「顔」に自動にピント合わせもできます。
オート撮影モードは、おまかせiA/iA+を搭載です。
シャッターを「押すだけ」で、勝手に撮影を最適化できます。あまりカメラに詳しくない家族も使う場合などには、キヤノンより良いとお思います。
連写速度は、メカシャッター時でも、電子シャッター時でも、5.5コマ/秒です。
あまり数字は振るいませんが、動かない物体の撮影(AFS)の場合は、11コマ/秒まで伸びます。
一方、Panasonicの場合、さらに「4Kフォト」モードを搭載し「30コマ/秒」で、長時間撮影が可能です。
こちらは、要するに、「4K動画」を「切り出して」写真にしているので、画素数的に約850万画素程度に劣化します。ただ、決定的瞬間を逃せない場合、割と実用性はあるでしょう。
また、この機能を「応用」して、複数の写真から、フォーカスポイントを「後から」選べるフォーカスセレクトなど、他社にない独自の機能も見られます。
ファインダーは、0.38型・276万ドットです。
視野角は約100%で、倍率は0,7倍です。
また、本機については、有機ELでなく液晶です。
フィルタを利用しないフィールドシーケンシャル方式ですので、明るめです。一方で、黒の締まり(コントラスト)は有機ELです。
同社も上位のカメラ(ミラーレス)では、有機ELなので軽量化の部分での採用だと思います。
液晶モニターは、タッチパネル式液晶です。
ただし、アングルを変えられるチルトには未対応です。
ネットワーク機能は、Wi-Fi機能とBluetooth LEに両方対応します。
スマホからA-GPSの位置情報自動取得もできますし、元画像の自動転送も可能です。
キャノン同様に、パナソニックの場合は、画像転送は、BluetoothからWi-Fiに自動切り替えて高速転送できます。
動画性能については、4K動画は30フレームで撮れます。
ただし、パナソニックは、カメラ用の手ぶれ補正(光学式)を動画にも利用します。
専用の5軸式を取らないため、「2軸分の補整」であり、キヤノンに及びません。4K動画にも有効ですが、イマイチでしょう。
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以上、パナソニックのDC-LX100M2の紹介でした。
低倍率ズーム機の「超高級製品」としては、キヤノンのPower Shot G1 X Mark IIIのライバルです。
今回の記事で重要視している「撮像素子」のサイズではキヤノンが、「レンズの明るさ」では、パナソニックが勝ちます。
どちらを選ぶかは難しいです。屋外でBluetoothを用いて転送、アップロードする場合のアプリの使い勝手は、パナソニックが良いです。
また、ズーム撮影が多い場合、ズーム側(3倍)もF値2.8です。画角を合わせる際にズームを多用する場合は、パナソニックのほうが良さそうです。
広角での風景などの撮影も、ローパスフィルターレスである部分が活きそうで、「旅行用カメラ」としての使い勝手は、Power Shot G1 X Mark IIIを上回りそうです。
なお、最終的な「オススメ機種」については、全てのカメラを紹介した後、改めて考えたいと思います。
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【2016】
8・パナソニック LUMIX DMC-LX9
¥74,798 Amazon.co.jp (3/17執筆時)
なお、、旧機種にあたるDMC-LX9が(ネットでは)在庫が一定数あります。
コンセプトが若干異なり、本機はチルト式液晶が付属します。
レンズも、広角側(1倍ズーム側)でF値1.4と新機種より明るく、310gと軽量です。
本機も、空間認識AFを採用しますし、4K動画撮にも対応です。
ただ、撮像素子が1型です。さらに、ネットワークがWi-Fiのみで利便性もイマイチです。
価格も、破格と言えるほど安くもないので、選択肢にしない方がよいでしょう。
1-3・SONYのデジタルカメラ
つづいて、ソニーの低倍率タイプの高級コンデジを紹介します。
【2012年】
9・SONY Cyber-shot RX100
¥46,989 Amazon.co.jp (3/17執筆時)
光学ズーム: 3.6倍
撮像素子:1型CMOS
広角側の明るさ:F1.8
望遠側の明るさ:F4.9
画素数:2090万画素
焦点距離 :28mm〜100mm
手ぶれ補正:2軸
モニター:3型液晶 (123万)
ファインダー:なし
AF:コントラスト式(25点)
連写:(約10コマ/秒)
動画:4K非対応
重さ:約213g(電池込み240g)
つづいて、ソニーの人気高級コンデジCyber-shot RX100です。
本体の重さは、200g台の小型軽量です。
ズーム倍率は、3.6倍ズームです。
カタログスペックだと7.2倍とありますが、こちらは、超解像度技術を併用した電子ズーム利用時です。
撮像素子は、1.0型です。
値段からすると十分な水準です。ただ、逆光に強い裏面照射型対応の撮像素子を採用していない点は、かなり古くさい仕様です。
レンズの明るさは、広角側のF値がF1.8と相当明るいレンズです。
ドイツのカールツァイスのレンズです。
光学部分は、陳腐化しにくい部分ですし、十分現代水準です。
HDR機能は、本機も搭載です。
合成枚数は、他社と同じ3枚です。
逆光補正については、Dレンジオプティマイザーも搭載です。
合成によらない階調補正なので、動く被写体にも有効で、暗くなってしまった顔などに効果があります。
ISO感度は、オート時にISO6400ですので、やや弱いです。
手ぶれ補正は、搭載ですが、補整段数を公開していません。
ただ、ジャイロセンサーを搭載した光学式手ぶれ補正(2軸)は、実用面で問題はありません。
オートフォーカスは、コントラスト式で、測距点は25点です。
先述のように、他方式に比べると合焦速度は出しにくく、本機も0.13秒です。
顔検出機能は、非搭載です。
ただ、個人登録機能や、スマイルシャッターなど、合焦速度向上に関係ない機能は、搭載となります。
オート撮影モードは、イマイチです。
AIが勝手に撮影シーンを判断する、おまかせ的な「オート撮影モード」は付属しません。
連写速度は、10コマ/秒です。
ただし、この数値は、ピント・露出を固定した被写体に対するものなので、AF/AE追随時の、サーボAF時の速度ではないです。
動く被写体には、高級機としてはさほど向かないと思います。
液晶モニターは、とくに回転などの機能が付かない普通のモデルです。
ソニーの130万ドットのエクストラファイン液晶搭載で、表示品質は良いです。
ただし、最近の機種と異なり、タッチパネル操作ができないため、タッチシャッターなどは切れません。
ファインダーは、こちらも付属しません。
動画性能については、フルハイビジョン画質(60フレーム秒)対応です。
手ぶれ補正は、静止画用と同様の方式のため、能力は期待できません。
ネットワーク機能は、Wi-Fiを含めて未付属です。
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以上、ソニーのサイバーショット RX100の紹介でした。
Wi-Fiなどが未搭載である点のほか、裏面照射型の撮像素子を採用していない点、フォーカス性能など、設計上古い部分もある機種です。
長年の「名機」ではあるのですが、現状ではおすすめできません。
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【2013】
10・SONY Cyber-shot RX100M2
¥65,000 Amazon.co.jp (3/17執筆時)
なお、本機の改良機として、Cyber-shot RX100M2があります。
RX100と比較する場合、裏面照射型センサーが採用されています。
夜間の高感度撮影や室内撮影の際の感度が上昇し、ノイズが生じにくくなります。
その他の点では、Wi-Fiの搭載と、チルト式液晶、マルチインターフェースシューが装備されるほどの違いしかない機種です。
ただ、本機も、ネットワーク面などで陳腐化が進んでいるため、あまりおすすめできません。
【2014】
11・SONY Cyber-shot DSC-RX100M3
¥69,000 Amazon.co.jp (3/17執筆時)
光学ズーム: 2.9倍
撮像素子:1型CMOS(裏面照射型)
広角側の明るさ:F1.8
望遠側の明るさ:F2.8
画素数:2090万画素
焦点距離 :24mm〜70mm
手ぶれ補正:2軸
モニター:3型液晶 (123万)
ファインダー:有機EL(約144万)
AF:25点(コントラスト)
連写:(約10コマ/秒)
動画:4K非対応
重さ:約263g(電池込み290g)
RX100IIIは、SONYのサイバーショットRXシリーズの中級機です。
本体の重さは、電池込みで、290gです。
ポップアップ式の電子ファインダが内蔵されての重さなので、軽めでしょう。
ズーム倍率は、2.9倍です。
しかし、広角側が24mmになったので、画角は下位のRXシリーズよりも広いです。
そのため、風景写真からポートレートまでうまく撮れる万能レンズに進化したと言えます。
コーティングも新しくZEISS T*コーティングを採用し、ゴースト・フレアを軽減しています。
撮像素子は、1型の裏面照射型センサーを利用します。
レンズの明るさも、広角側のF値はF1.8、望遠側でもF2.8と下位機種と同じです。
ただ、レンズは新設計のカールツァイスのレンズを採用しました。そのため、F値は望遠側でもF2.8 と高いです。
HDR機能も搭載です。
ISO感度は、一方、ISO12800です。
下位機と異なり、実用水準です。
手ぶれ補正は、補整段数は非公開です。光学式(2軸)補整を搭載します。
低倍率ズーム機ですし、実用面で問題はありません。
オートフォーカスは、下位機種と同じく高速です。
顔検出機能は、搭載です。
本機もズーム時に、「瞳まで検出できる」瞳AFにも対応します。
ちなみに、同社の上位機は「瞳・顔」で動く被写体を追尾できる製品もあります。
本機は、顔より広い物体単位で認識するロックオンAFですが、十分実用的です。
オート撮影モードは、本機は「プレミアムおまかせモード」が搭載です。
シャッターを押すだけで、勝手にモードを選んで撮ってくれるため、初心者でも綺麗に撮りやすいです。
画質補正面でも、パナソニックの「超解像技術」に相当する ディテールリプロダクション技術や、風景画に強い回折低減処理など、最近の機能は、基本的に網羅します。
連写速度は、スペック的には下位機種と同じです。
ただ、追尾AFを利用する場合、ピントは固定されるものの、露出は合わせられる点で、下位機と違います。
ファインダーは、収納式の小型ファインダーが付属します。
ソニーは、0.39型の有機ELで、倍率0.59倍の140万ドットです。
設計年度の部分もあり、やや仕様的には古いです。
液晶モニターは、この機種は、チルト回転式モニターが搭載されます。
こちらは、しっかりと、90度回るために自分撮影もできます。
ただ、タッチパネル式ではないです。
動画性能は、4K非対応です。
ただし、フルハイビジョン画質で、120フレーム/秒で高詳細に撮影可能です。独自のXAVC S圧縮に対応するため可能になりました。
手ぶれ補正についても、光学式+電子式のインテリジェントアクティブモードで、キヤノンG7シリーズに採用される5軸手ぶれ補正に準じる性能と言えます。
ネットワーク機能は、Wi-Fi機能のみ搭載されます。
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以上、サイバーショットRXシリーズの100M3の紹介でした。
チルト式モニターと電子ビューファインダーが搭載された機種にもかかわらず、300gを切る重さを実現している点は魅力です。
また、下位機種と比較する場合、瞳AFなど、フォーカス性能に関わる同社の最近の技術が、一通り見られる点では、「現代的な水準」と言って良いカメラです。
もちろん、4K動画対応の部分と、Bluetooth周りの古さはだいぶ感じるのですが、画質面で大事な機能は網羅されており、値段も安いため、本機は選択肢として良いと思います。
【2018】
12・SONY Cyber-shot DSC-RX100M5A
¥97,449 Amazon.co.jp (3/17執筆時)
光学ズーム: 2.9倍
撮像素子:1型CMOS(裏面照射型)
広角側の明るさ:F1.8
望遠側の明るさ:F2.8
画素数:2010万画素
焦点距離 :24mm〜70mm
手ぶれ補正:2軸(4段補正)
モニター:3型液晶 (123万)
ファインダー:有機EL(約235万)
AF:ハイブリッドAF(315点)
連写:約10コマ/秒
動画:4K(30p)
重さ:約272g(電池込み299g)
DSC-RX100M4 は、サイバーショットRXシリーズの上位機です。
本体の重さは、電池込みで、298gです。
下位機種とほぼ同様の水準をキープしています。
ズーム倍率は、こちらも2.9倍です。
撮像素子は、本機も1型です。
ただ、新型のExmor RSを採用です。
画像エンジンとの間に高速メモリを介在させることで、画像処理技術と速度を高速化させたものです。
レンズの明るさは、本機も、広角側のF値はF1.8、望遠側でもF2.8です。
HDR機能とISO感度は下位機種と同じです。
オートフォーカスは、相当パワーアップしています。
デジカメに多いコントラスト式(25点)と、一眼レフに見られる像面位相差式(315点)を両方搭載し、自動で選んで使用する「ハイブリッドAF」だからです。
ファストハイブリッドAFという製品名です。
同社のミラーレスでも見られる方式ですが、合焦速度は0.05秒で、コンデジとしては、例外的な優秀さです。
動く被写体への対応力は、他社より高いです。
顔検出機能は、本機も搭載です。
とくに、瞳AFについては、左右の瞳の検出は対応しないのですが、(ミラーレスなどに比べて)限定的ながら、動く瞳の追尾にも対応します。
連写速度は、動く被写体にピントを追尾させる場合、メカシャッターでも10コマ/秒です。
また、 AF・AE追随時、あるいは、電子シャッター時は、24コマ/秒さらに高速化可能です(絞りF8以上限定)。
手ぶれ補正は、方式としては下位機種と同じです。
ただ、補整力がしっかり示されるようになり「最大4段」とキヤノン上位機並の水準となります。
とはいえ、キヤノンに比べると、大きな特徴はない光学式2軸式ではあります。
ファインダーは、下位機種と同じです。
液晶モニターも、同じで、タッチパネルではないものの、チルト回転式モニターが搭載されます。
動画撮影機能は、本機から、4K動画撮影に対応です(4K/30P)。
さらに、最大960fpsのスーパースローモーション撮影にも対応します。
これは、プロ用の動画機器並みのスペックで、今回のこの機種の最大の「売り」です。
そのほか、4K動画撮影時にも位相差AFを利用できる点、スローモーション撮影が、960fpsまで対応するようになった点などが特徴的です。
また、本機は、インテリジェントアクティブモードという動画専用の5軸手ぶれ補正機能があります。光学式2軸と電子式3軸とCMOS情報を組み合わせた、SONY独自の方式です。
4K動画時にはフルスペックで使えないという限界はありますが、実用的でしょう。
ネットワーク機能は、本機もWi-Fi機能のみ搭載です。
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以上、DSC-RX100M4 の紹介でした。
4K動画にも対応できる新エンジンを搭載するため、下位機種との価格差は広いです。
新エンジンの効果もあり、ハイブリッドAFを採用し、連写速度も速いため、動く被写体への対応度がとくに下位機種より良いです。4K動画にも本機から対応です。
こうした点で、おすすめと言えます。
弱点は、ネットワーク周りの機能面の古くささです。GPS情報(ジオタグ)の取得など、スマホと連携させて使おうという場合は、不便でしょう。
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【2015】
13・SONY Cyber-shot DSC-RX100M4
¥47,000 Amazon.co.jp (3/17執筆時)
なお、本機の旧機種としてDSC-RX100M4が残ります。
本機は、ハイブリッドAFが不採用で、コントラスト式を改良した、ファストインテリジェントAFの搭載に止まります。
エンジンが古いため、連写について、追尾時5.5コマ/秒とスペックが劣ります。
4K動画も対応ですが、動画撮影時に位相差AFが利用できないなど違いがあります。
その他の部分はほぼ同じですが、値段差を考えると、現状ではあまり魅力的ではないです。
次回につづく!
高画質デジカメのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、高画質なデジカメに関するレビューでした。
記事はまだまだ続きます。
1・小型の高級デジカメ(3-7倍)
1-1:キヤノン
1-2:パナソニック
1-3:ソニー
2・高倍率の高級デジカメ(8-25倍)
2-1:キヤノン
2-2:パナソニック
2-3:ソニー
3・単焦点の高級デジカメ(1倍)
3-1:リコー〈Pen〉
3-2:富士フイルム
3-3:ソニー
4・超高倍率ズームのデジカメ(40倍-)
4-1:キヤノン
4-2:ニコン
4-3:パナソニック
4-4:ソニー
5・おすすめの高級デジカメ 【まとめ】
=選び方の提案と、最終的なおすすめ
続く、第2回、第3回の記事では、それぞれ、10倍を超える倍率のコンデジと、単焦点のコンデジをそれぞれ紹介します。
画質の良さ ★★★★★
ズーム倍率 ★★★★★
フォーカスと連写 ★★★★★
手ぶれ補正 ★★★★★
動画撮影 ★★★★★
軽量性 ★★★★★
スマホ連携 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
また、5回目記事は、結論編【こちら】です。
紹介した全機種について、上表のようなポイントから、目的別・予算別にオススメの「最強デジカメ」を提案していきたいと思います。
引き続きよろしくお願いします。
→2回目記事は、こちら!