Top 生活家電 比較2023’【涼しい】格安エアコン66機の性能とおすすめ・選び方(1):パナソニック・ダイキン・日立編

2023年03月28日

比較2023’【涼しい】格安エアコン66機の性能とおすすめ・選び方(1):パナソニック・ダイキン・日立編

【今回レビューする内容】2023年 安いが高性能!新型エアコンの性能とおすすめ・選び方:小型 6畳 8畳10畳 12畳用:パナソニック エオリア・ダイキン 日立 白くまくん

【比較する製品型番】パナソニック Fシリーズ CS-223DFL-W CS-223DFR-W CS-222DFL-W CS-253DFL-W CS-253DFR-W CS-252DFL-W CS-283DFL-W CS-283DFR-W CS-282DFL-W Jシリーズ CS-223DJ-W CS-222DJ-W CS-253DJ-W CS-252DJ-W CS-283DJ-W CS-282DJ-W ダイキン Eシリーズ S223ATES-W S22ZTES-W S253ATES-W S25ZTES-W S283ATES-W S28ZTES-W AN223AES-W AN253AES-W AN283AES-W VXシリーズ S223ATVS-W S22ZTVXS-W S253ATVS-W S25ZTVXS-W S283ATVS-W S28ZTVXS-W 日立 Dシリーズ RAS-D22M RAS-MJ22M RAS-D25M RAS-MJ25M RAS-D28M RAS-MJ28M AJシリーズ RAS-AJ22L RAS-AJ25L RAS-AJ28L RAC-F28RM RAC-F25RM

今回のお題
最新エアコンで、最もお得でおすすめな機種はどれ?

 ども、Atlasです。 

 今日は、2023年3月現在、最新のエアコンを比較します。

 比較的安い製品から、各社の高性能機まで、最新機種を広く見ていきます。

 昨今の電気代高騰をふまえ「消費電力量」重視しつつも、しっかりと、夏は「涼しく」冬は「暖かい」機種を提案していきます。

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1・格安エアコンの比較 (1)
  1-1:選び方の基本の解説【導入】
  1-2:パナソニック
  1-3:ダイキン
  1-4:日立
   予算:3万円〜
2・格安エアコンの比較 (2)
  2-1:富士通
  2-2:三菱重工
  2-3:三菱電機
  2-4:東芝
   予算:3万円〜
3・格安エアコンの比較 (3)
  3-1:シャープ
  3-2:アイリスオーヤマ
  3-3:コロナ
   予算:3万円〜
4・高性能エアコンの比較 (1)
  4-1:パナソニック
  4-2:富士通
   予算:10万円〜
5・高性能エアコンの比較 (2)
  5-1:ダイキン
  5-2:シャープ
  5-3;日立
  5-4;東芝
   予算:10万円〜
6・エアコンのおすすめ 【まとめ】
  =最終的なおすすめの提案【結論】

 記事は、メーカーごとの紹介です。

 その上で、8畳用換算で10万円を1つの基準にして、「格安機」と「高級機」とに大きく分けています。高級機は、上記リンクの「4回目記事」からみていきます。

 ただ、1回目記事の冒頭で、「エアコンの選び方の基本」を書くつもりです。

 できれば、先にお読みいただくのがよいかと思います。

 よろしくお願いします。

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冷房能力   ★★★★★
暖房能力   ★★★★★

気流制御   ★★★★★
スマホ連携  
★★★★★
異常気象対応 ★★★★★
カビ臭対策  ★★★★★
総合評価   ★★★★★

 以下では、いつものように、各機種を比較していきます。

 その上で、結論編こちら)では、上表のポイントから、予算別・目的別に、Atlasのおすすめ機種!を提案していきます。

1-1・エアコンの選び方の基本

1:冷暖房能力
2:電気代
3:付加的な機能
4:工事費用

 はじめに、エアコン全体の「選び方の基本」からです。

 格安機、高級機にかかわらず、性能面からエアコンを選ぶ場合に大事になる、4点のポイントの紹介です。

 順番にみていきます。

1・冷暖房能力からの選び方

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 はじめに、冷暖房能力に応じた選び方です。

 エアコンを購入する場合「○○畳用」という表記を参考にして買うのが普通です。

 しかし、同じ表記でも実際のパワーはがあるので、この情報だけで「決めない方が良い」です。

 見て欲しいのは「エアコンの出力情報」です。

 各機は、JISによる業界統一基準で最大冷房能力最大暖房能力が数値で示されます。

 今回の記事では、次のような表で示していきます。

 冷房能力:2.5kW (0.9〜3.1)7〜 10畳
 暖房能力:2.8kW (0.9〜4.3)6〜 8畳

 上の例の場合、最大冷房能力は3.1kW、最大暖房能力は4.3kWです。

 数字が大きいほど、(同じ適応畳数でも)パワフルです。

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 ちなみに、冬期のCMでお馴染みの寒冷地用(スゴ暖・ズバ暖・ゴク暖)は、暖房能力に偏重して能力を上げているエアコンです。

 凍結対策などはありますが、能力の見方は通常機と同じで良いです。

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 以上、冷暖房能力についての説明でした。

 結論的にいえば、「適応畳数」から目安を付けたあと、暖房能力冷房能力をみて、自分が重視したいほうの数字がよいモデルを選ぶと、満足度が高いでしょう。

 必要な畳数(パワー)に満たないと常にフルパワー運転です。

 装置寿命が短くなるほか、電気代も余分にかかります。

 トータルコストで結局「割高」になるでしょう。

 加えて、木造物件には、1サイズ大きい適応畳数を選ぶことも考えてください。

 各機の能力は、今回の記事では、最も重要視して比較します。 

2・電気代からの選び方

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 つづいて、エアコンの電気代です。

 今回の記事では、各機の「年間電気代(期間電気代)」の目安を示します。 

 各機の期間消費電力量(Wh)に、電気代(1kWh)をかけ算することで算出できます。

 ただ、2022年に電気代の高騰で係数が変わりました。現在、一部デンキヤでは、新旧の計算が「混ざって、ごちゃごちゃ」しています。

 今回は2023年の新係数(31円)で統一して、Atlasが計算し直した数字で比較します。

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 一方、エアコンは「省エネ達成率」という指標もあります。

 経産省が「畳数ごと」に定めた省エネ基準(期間消費電力量)に対して、「どの程度省エネなエアコンか」を示す、百分率(パーセント表記)で示すものです。

 ★マークの数でも分かりやすく表示されています。

 こちらも2022年10月に「基準がかわり」ました。

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 今は、2010年を目標年度としていた旧ラベルと、2027年の目標年度とした新ラベルが混在していて、分かりにくい時期です。

 そこで、今回の記事では新基準に統一して百分率で表記しました。

 期間電気代省エネ達成率の数字をみれば、「電気代の安い機種」かが分かるようにしています。

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 ただ、あらかじめ断っておけば、特別な省エネ機能を持ち、省エネ達成率の★が多いのは、10万円以上はする高級機だけです。

 入門機は、新基準の省エネ達成率87%(2010年の旧基準でジャスト100%)であるのが普通です。

 旧ラベルの達成目標年が「2010年」だったので、「100%を達成してないとさすがにまずかった」から、この値に揃っていると考えてください。

 そのため、入門機に限っていえば、電気代より、次に見ていく機能面に注目した方が良い機種を選べます。

3・機能面からの選び方

1:気流制御
2:自動お掃除
3:除湿機能
4:空調機能
5:スマホとの連携

 つづいて、エアコンの機能性に応じた選び方です。

 上位機になるほど、各社とも快適度や利便性を上げる機能を付属させます。色々ありますが、上表の機能の有無に注目すると良いでしょう。

 順番に見ていきます。


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 第1に、気流制御です。

 風向やパワーを工夫して、部屋の天井や床に偏りがちな冷暖房の気流を制御して部屋の温度を均一する機能です。

 同じ適応畳数の製品でも「風が届く距離」は製品ごと異なります。

 各社のカタログで、直風で「12メートル」以上との記載があれば、この部分が高性能とみて良いです。なお、業界最高峰は「15メートル」です。

 富士通や三菱重工は、入門機でも、この部分にパワフルな機種を展開します。

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 中級機以上だと、「気流の快適性」にこだわる機種が増えます。

 そのため、様々なセンサーを搭載します。

 例えば、人感・赤外線ほか、認識精度の良いマイクロ波を利用したレーダーセンサー採用した機種)もあります(東芝)。

 人への「風よけ・風あて」について高度な制御が可能です。

 高級機だと、家具の配置など間取りを検知して、効率よい送風をする機種があります(パナソニック)。

 そのほか、フラップの工夫で風を打ち消す「無風感冷房」を実現した機種(東芝)や、天井に気流をぶつけられる構造をとることで風を消す「コアンダ除湿」ができる機種が目立ちます(シャープ)。

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 結論的にいえば、気流制御は「不快・快適」に大きく影響する部分なので、パワーの次に「重要視」するべき項目です。

 中級機以上は、センサーが、不在検知などのエコ運転にも関係しますので、プラスアルファの「光熱費の節約」としても重要です。


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 第2に、自動お掃除機能です。

 エアコンフィルターに溜まったゴミを、運転停止時に機械が自動的に屋外に排出するメカになります。

 排出方法は、内部のゴミタンクに収納する形式です。ただし、パナソニックの一部機種は、ゴミを屋外に自動排出する仕組みがあります。

 ただし、お掃除機能付きは、業者のエアコン掃除の際に追加料金が発生します。また、掃除機のような稼働音もします。

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 結論的にいえば、先述のパナソニック機ほか、面倒な回転ファンまでブラシをかける日立の高級機のように、「メンテフリーの度合いが極めて高い」ものは例外として、過度には重視しなくてもよい機能です。

 優先してお金をかける部分ではありません。

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 清潔性にこだわるならば、むしろ、熱交換器やファンなど、風経路の「カビ対策」の充実度を重視するべきです。

 冷暖房の利きに影響するほか、不快なニオイに関係する部分なので。

 例えば、結露水をお湯にして洗浄する工夫(富士通)、熱を入れたあと熱交換器を凍結させて汚れをおとす工夫(日立)があります。

 そのほか、フィンにほこりが付かないように特殊コートを施したり、マイナスイオンを吹き付けなど、各社、見どころのある工夫をします。


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 第3に、除湿機能です。

 冷房・暖房と同じで、基本的にどのエアコンでも装備される機能です。

 諸方式があるので、順番に見ておきます。

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 弱冷房除湿は、どの機種でも搭載される「普通の除湿」です。

 「弱めの冷房」ですので、室温も下がるのが難点です。

 室外と室内の気温差がない状況だと、除湿量が落ちます。梅雨・長雨の時期の除湿は、日本海側などこの時期に寒い地域だと「苦手」といえます。

 外気温21度以上が作動条件の機種もあります。その場合、夏専用です。

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 再熱除湿は、日立や富士通の高級機で見られます。

 熱交換器を加熱にも使うので、室温が下がりにくいです。

 冬場や、寒くなリはじめる梅雨や長雨などの時期までパワフルに利用できるのは、このタイプだけです。

 電気代はやや高いですが、昔と違い機構の工夫で大きく改善しました。

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 ハイブリッド除湿は、ダイキンが採用する方式です。

 状況に応じて複数の仕組みを運用するためほぼ「万能」です。パナソニック上位機も仕組みが異なりますが「ハイブリッド」的です。

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 以上、3方式について解説しました。

 除湿機能を重視したい場合、このほか「設定温度に到達した後の除湿量の維持」の部分も注目点です。

 エアコンの除湿は、どの方式も「冷やして湿度を落とす」ものです。

 そのため、設定温度に到達すると、冷房がとまり除湿量も減るのが普通です。「冷やしすぎず、十分な除湿も」というのは、対策のない格安機だと難しいと言えます。

 この部分で優秀なのは、再熱除湿ができる上位機です。

 他方式でも、ダイキン(プレミアム冷房)など、各社の上位機なら制御面の工夫があり、除湿量をある程度維持できます。

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 結論的にいえば、気流制御でみた「風よけ」とともに、除湿は、冷房が苦手な方が注意して見るべきところです。

 また、梅雨・長雨の時期に洗濯乾燥の補助に使おうと考える場合も重視したほうが良いです。


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 第4に、空調機能です。

 「空調」といってもいろいろあるので、順番に説明します。

 空気清浄は、「空調機能」として、採用例が多い機能です。

 空気清浄フィルターを採用するタイプ(シャープほか)と、電気集塵で熱交換器にホコリを吸着させ結露水で流すタイプ(東芝ほか)とがあります。

 ただ、エアコンだけでは、花粉対策にはならないです。

 花粉は床近くを舞うものですから、天井のエアコンでは集塵しきれないからです。

 ニオイの脱臭もできません。

 【(加湿)空気清浄機の比較記事】で書いたような製品の「強力な補助」にはなりますが、「オールインワン」にはできません。

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 換気機能は、技術革新が多く注目点です。

 普通のエアコンは、熱交換しているだけで「空気の入れ換え」はしません。

 部屋の空気は、部屋の空気のままです。

 高級機だと、しかし、ダイキンやパナソニックが換気できる機種を出しました。

 夏の湿気や汚れた空気を出す排気換気、きれいな空気を取り込む給気換気と、双方対応します。

 排気換気だけならば、10万円前後の対応機もダイキンから出ました。

 換気量も十分で、24時間換気のない住宅には良い部分があります。

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 加湿機能も、最近の「空調機能」のトレンドです。

 換気の仕組みを応用し、給水レス加湿機能をもつ機種がでました。

 総合空調システムとして進化したと言えます。

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 結論的にいえば、空気清浄機能は単体では不要です。

 しかし、換気や加湿などは有用ですし、最近「進化が著しい」部分ですから、注目点です。


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 第5に、ネットワーク機能です。

 格安機でもWi-Fiを基本搭載される機種が多くなりました。

 スマホをリモコン化できるほか、外出先からエアコン制御できる機能が利用できます。

 AmazonやGoogleのAIスピーカーでの音声操作にも対応できます。

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 ただ未搭載機でも、【スマートリモコンの比較記事】で書いた各社の製品を導入すれば、外出先からの制御をふくめて、(ほぼ)同じようなことは可能です。

 赤外線リモコン信号の発信機能とWi-Fiを装備する端末で5000円以内で購入可能です。

 今お持ちのエアコンも、赤外線リモコンがあれば対応できるでしょう。

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 結論的にいえば、Wi-Fi搭載は、利便性が高まるのであるに越したことはないです。

 ただ、外部機器で取り返しは付く部分はあるとも言えます。

4・工事費用面からの選び方

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 最後に、工事費用面からの選び方です。

 コンセントの話です。

 冷房12畳、暖房10畳程度までのエアコンの場合、普通のコンセント(100V 15A)を使える機種が多いです。

 賃貸でも問題ありません。今回はこのタイプを最も多く紹介します。

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 冷房15畳、暖房12畳を超える場合、それ以下でも、省エネな「高級機」は、100V・20A用のコンセントの機種が増えます。

 パネル変更工事が必要となります。

 ブレーカーや経路をいじる必要はないので費用は安いです。部品込みで5,000円前後です。

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 冷房17畳、暖房14畳超える場合、また、超省エネな「高級機」は、200V・20Aが必要な機種があります。

 ブレーカーを含めて「総とっかえ」です。リフォームに近い話になります。

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 というわけで、ここまでは「選び方の基本」を書きました。

 高級機でも「全ての良い部分を備えた機種」というのはないです。多かれ少なかれ「何を最も優先したいか」で選ぶべきでしょう。

 以下は、冒頭書いたような、メーカー順・価格順に、各社の製品をみていきます。

1-2・パナソニックの格安エアコン

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 はじめに、パナソニックのエアコンの入門機です。

 同社の高級機はあとで別に見ます。入門機は総合家電メーカーらしく、全体の性能の「バランス」を重視した堅実な機種が多いです。

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 なお、以下の記事では、Atlasのおすすめポイントを赤字で、イマイチな部分を青字で記します。


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 【6畳向き】

 【2023年春発売】

 1・パナソニック エオリア CS-223DFL-W
  ¥65,410 楽天市場 (3/27執筆時)

 1・パナソニック エオリア CS-223DFR-W
  ¥---- 楽天市場 (3/27執筆時)

 【2022年発売】(ナノイーX あり)

 1・パナソニック エオリア CS-222DFL-W
  ¥42,424 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

暖房能力:2.2kW (0.4〜3.9)5〜6畳
冷房能力:2.2kW (0.5〜2.8)6〜9畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:22,227円(717kWh)

 【8畳向き】

 【2023年春発売】

 2・パナソニック エオリア CS-253DFL-W
  ¥87,800 楽天市場 (3/27執筆時)

 2・パナソニック CS-253DFR-W
  ¥---- 楽天市場 (3/27執筆時)

 【2022年発売】(ナノイーX あり)

 2・パナソニック エオリア CS-252DFL-W
  ¥49,080 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

暖房能力:2.8kW (0.4〜4.1)6〜 8畳
冷房能力:2.5kW (0.5〜2.9)7〜 10畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:25,265円(815kWh)

 【10畳向き】

 【2023年春発売】

 3・パナソニック エオリア CS-283DFL-W
  ¥95,207 楽天市場 (3/27執筆時)

 3・パナソニック CS-283DFR-W
  ¥------ 楽天市場 (3/27執筆時)

 【2022年発売】(ナノイーX あり)

 3・パナソニック エオリア CS-282DFL-W
  ¥57,000 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

暖房能力:3.6kW (0.4〜4.7)8〜 10畳
冷房能力:2.8kW (0.5〜3.2)8〜 12畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:28,303円(913kWh)

 CS-223DFLなど、以上の製品はパナソニックのエオリア Fシリーズの小型機です。

 同社のスタンダードモデルとなります。

 住設ルート(DFL)の製品と、デンキヤルート(DFR)の型番がありますが、同じ年度の製品ならばどちらも同じです。

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 一方、時期的に入れ替え時期で、新旧併売されています。

 ただ、2023年機は全機ともカビ防止に関わるナノイーX発生機能が「省略」です。

 暖房能力も僅かに「落ちた」ので、選ぶならば2022年旧機の方がスペックは良いです。

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 年間電気代は、入門機の場合、各社とも同じです。

 新しい省エネ達成率でいえば、87%の水準です。

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 本体サイズは、本機は、10畳までが普通の100V 15A機です。

 12畳モデル以上モデルもありますが、200Vになり工事が必要です。

 暖房能力は、畳用で3.9kw、10常用で4.7kWです。

 冷房能力は、6畳用で2.8kw、10常用で3.2kWです。

 能力は他社とくらべて、いずれも平均値です。

 畳数の多いモデルは暖房が僅かに強めである一方、10畳用の冷房能力は、他社機よりやや弱めです。

 気流制御は、高度なものはありません。

 風が当たりにくい「天井シャワー気流」と、蓼科高原の風を再現した「1/f ゆらぎ気流」が目立つ程度です。

 しかし「快速制御(温度シフト)」は見どころです。

 夏の冷房の立ち上げ時に、天井・外壁からの輻射熱を考慮し、一定時間強力運転する機能です。

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 除湿機能は、温度が下がる、弱冷房除湿のみです。

 作動条件は外気温1度からです。

 ただ、「16度までは暖かい風」とあるように、それ以下は「弱暖房」することで相対湿度があがるだけです。

 他社と較べる場合「16度以上で除湿可」と考えてください。梅雨・長雨の時期に使うには、寒い地域だと少し弱い水準です。

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 【2023年機用】

 空気清浄フィルター CZ-SAF16
  ¥1,584 楽天市場 (3/27執筆時)

 自動お掃除機能空気清浄機能は、未搭載です。

 別売のフィルターを付ければ、空気清浄は可能ですが、花粉症は難しいでしょう。

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 清潔性の部分は、普通です。

 熱交換器に親水コーティングをなし、利用時に結露水で洗浄しやすくする工夫くらいです。

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 エオリア アプリ
  ¥0 Apple App Store

 エオリア アプリ
  ¥0 google Play

 ネットワーク機能は、(遠回りな言い回しですが)対応可能です。

 先述のように、外出先エアコン操作スマホのリモコン化ができます。

 【スマートスピーカーの比較記事】で書いたような、GoogleやAmazonのデバイスをお持ちならば、音声でのエアコン操作にも対応します。

 例えば、Amazon系ならば「エオリアをひらいて、リビングのエアコンを26度にして」のような発話で、操作できます。Googleだと「エオリアを開いて」は不要です。

 ただ、Fシリーズは、別売の無線アダプター(CF-TA9)と親機(CF-TC7B)が必要です。

 設置は専門業者が行う仕様ですから、あとから付けられない点は注意が必要です。

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 酷暑対応は、吸い込み口の温度50度まで対応です。

 室外機のコンプレッサー制御の改良で、熱暑でも安定した運転が可能です。

 外気が46度になることは日本ではないです。ただ、エアコンが長時間稼働し(廃熱で)ベランダの温度がこの温度になることはありえます。

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 以上、パナソニックのエオリア Fシリーズの紹介でした。

 そつのない構成のスタンダード機で、長所がさほどない分、短所もないという機種です。そのため、他社機と比べる場合の「基準」にするとよい機種です。

 堅実な構成で、毎年、型落ちは価格も安いので、値段重視ならば選んで良い機種の1つです。

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 【6畳向き】

 【2023年発売】(工事費込み)

 4・パナソニック エオリア CS-223DJ-W
  ¥116,330 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

 【2022年発売】

 4・パナソニック エオリア CS-222DJ-W
  ¥50,908 楽天市場 (3/27執筆時)

暖房能力:2.2kW (0.4〜3.9)5〜6畳
冷房能力:2.2kW (0.5〜2.8)6〜9畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:22,227円(717kWh)

 【8畳向き】

 【2023年発売】(工事費込み)

 5・パナソニック エオリア CS-253DJ-W
  ¥126,790 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

 【2022年発売】

 5・パナソニック エオリア CS-252DJ-W
  ¥57,300 楽天市場 (3/27執筆時)

暖房能力:2.8kW (0.4〜4.1)6〜 8畳
冷房能力:2.5kW (0.5〜2.9)7〜 10畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:25,265円(815kWh)

 【10畳向き】

 【2023年発売】(工事費込み)

 6・パナソニック エオリア CS-283DJ-W
  ¥137,240 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

 【2022年発売】

 6・パナソニック エオリア CS-282DJ-W
  ¥62,800 楽天市場 (3/27執筆時)

暖房能力:3.6kW (0.4〜4.7)8〜 10畳
冷房能力:2.8kW (0.5〜3.2)8〜 12畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:28,303円(913kWh)

 なお、パナソニックの場合、型落ちならば、1ランク上のJシリーズが10万円以内で選べます。

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 新旧両機種の違いは、あります。

 新機種は、油ぼこりにつよい「ホコリレスコーティング」と、ファンの部分の「防汚・防カビコーティング」が廃止となりました(親水コートのみ)。

 後述する「ナノイー」も、ナノイーX 46兆から9.6兆スケールダウンしています。

 下位機種同様に暖房能も、少し落ちました。

 そのほか、午前3時〜10時の間、よく使う時間を学習し、350Wで予熱しておく「すぐでる暖房(おはようチャージ)」も省略ですが。れは電力をつかものですし、なくてよいでしょう。

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 結論的にいえば、値段差が逆転しないうちは、旧機種はとても良いです。

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 一方、1つ上のFシリーズと比較する場合、新旧機種共に(工事不要の)無線LANが標準搭載です。

 帰宅前など外出先などからエアコンを操作したい場合、スマホさえあれば他の機器は不要で設定できる点で便利です。

 【スマート家電リモコンの比較記事】で書いたような周辺機器を買えば、エアコン自体に無線LAN機能がなくても、自宅外からスマホで操作できるようにはできます。

 その場合、本当に付いているかなどが(温度などのデータを見ないと)状況確認しにくいため、基本装備で無線LANを装備することは、一定の意義はあります。

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 清潔性の、ペルチェ素子を利用したマイナスイオン放出機能となる高濃度ナノイーX 発生機能が付属します。

 発生量は、新機種は4.8超(旧機種は46兆)です。

 室内空間でのカビ対策効果については議論があるでしょう。しかし、本機の場合、内部の熱交換器に向かって放出するので、カビの抑制効果を期待できると言えます。

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 マイナスイオン放出機能は、シャープのプラズマクラスターを含め、ご家庭の空調家電で対応機がある場合もあるでしょう。

 他社機を含め、(JIS基準内において)低濃度オゾンが出ています。

 単機で利用する場合は全く問題ないです。しかし、併用時は、問題を感じたらOFFするなどしてください。

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 ナノイーXは、本機はを停止中にも放出し、部屋の脱臭に使うための「においケアモード」があります。

 そのほか、【加湿空気清浄機の比較記事】で紹介したパナソニック機のうち、Wi-Fiを搭載する機種と連動させ、暖房時自動的に加湿をONにする機能も付きます(うるおい暖房)。

 あとは、除湿が2種になり、風量などを高めた衣類乾燥モード(弱冷房)が付く程度で、Fシリーズとだいたい同じです。Wi-Fi対応は魅力なので、予算があれば本機を選択すべきでしょう。

1-3・ダイキンの格安エアコン

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 つづいて、ダイキンの格安エアコンです。

 業界で広く使われる冷媒素材の開発メーカーとしても有名です。

 また、自社のエアコンは、「酷暑や極寒地域でも動く」耐久性・安定性に定評があり、「頑丈さならダイキン」とデンキヤの販売員さんはよく言います。

 エントリー機でもその傾向はあります。


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 【6畳向き】

 【2023年2月発売】AN223AES-W同型

 7・ダイキン Eシリーズ S223ATES-W
  ¥56,614 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

 【2022年発売】

 7・ダイキン Eシリーズ S22ZTES-W
  ¥47,500 楽天市場 (3/27執筆時)

暖房能力:2.2kW (0.7〜3.9)5〜 6畳
冷房能力:2.2kW (0.6〜2.8)6〜 9畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:22,227円(717kWh)

 【8畳向き】

 【2023年2月発売】AN253AES-W同型

 8・ダイキン Eシリーズ S253ATES-W
  ¥71,998 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

 【2022年発売】

 8・ダイキン Eシリーズ S25ZTES-W
  ¥53,000 楽天市場 (3/27執筆時)

暖房能力:2.8kW (0.7〜4.1)6〜 8畳
冷房能力:2.5kW (0.6〜3.1)7〜 10畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:25,730円(830kWh)

 【10畳向き】

 【2023年2月発売】AN283AES-W同型

 9・ダイキン Eシリーズ S283ATES-W
  ¥88,563 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

 【2022年発売】

 9・ダイキン Eシリーズ S28ZTES-W
  ¥61,480 楽天市場 (3/27執筆時)

暖房能力:3.6kW(0.7〜4.7)8〜 10畳
冷房能力:2.8kW(0.6〜3.2)8〜 12畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:28,799円(929kWh)

 こちらは、ダイキンEシリーズのエアコンです。

 上で挙げた「S」ではじまる住設・特定大手電器店ルートの型番です。

 このほか、ANではじまる一般流通ルートの型番と、エディオン限定型番(ATE22ASE3-WSなど)があります。

 値段を比べてもOKですが、調べた段階では、Sの型番がダントツで安かったです。

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 一方、新旧の違いは「室温パトロール」ボタンの新設です。

 エアコン停止中でも、高温や低温を検知すると自動で付く機能です。ペットなどがいる場合、良いかと思います。

 ただ、エアコン室内機内蔵のセンサーなので、設置環境により正確性は変わるでしょう。

 あとは、同じなので同時に紹介します。

 年間電気代は、他社の入門機と同じです。

 省エネ達成率でいえば87%の水準です。

 暖房能力冷房能力は、パナソニックとほぼ同じです。

 ただ、ダイキンのほうが「最小運転」時のパワーがやや強めなので、設定温度到達後の、微風での運転は、パナソニックや、次にみる日立機とすこし差があります。

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 ただ、同社はコンプレッサー制御がよく、暖房の立ち上がりの速さは入門機でも定評があります。

 「ヒートブースト機能」と呼びますが、電気での予熱をしなくても速いのが売りです。温度も0.5度刻みで、制御可能です。

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 気流制御は、夏冬において、風が当たりにくいように制御する「風ないス運転」が装備されます。

 そのほか、パナソニックのFシリーズと同じく、上下ほか、左右のオートスイング・リモコンでの角度調整に対応します。

 入門機なので、あまり凝った機能ではないです。

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 除湿機能は、温度が下がる、弱冷房除湿のみです。

 作動条件は、屋外・室外温度とも18度からです。

 梅雨・長雨の時期でも、除湿は機能するでしょうが、除湿量は少ないでしょう。

 自動お掃除機能・空気清浄機能も、未搭載です。

 必ずしもエアコンに必要な部分ではないので、問題ないでしょう。

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 清潔性は、熱交換器の「水内部クリーン」機能が搭載です。

 結露水をつかった日常的な洗浄ではないですが。しかし、定期的に掃除する際は便利でしょう。

 掃除には、同社のストリーマ放電技術も併用します(ストリーマ内部クリーン)。

 ただ、全部行うと、最大180分かかり室温も上下するため、「1ヶ月に一度」、外出中などに行うようなものです。

 ファンの部分の清潔性は、次にみる日立に比べれば、全体として工夫がない機種です。

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 無線LAN接続アダプター
  ¥12,070 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

 エアコン遠隔制御P板セット
  ¥5,480 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

 ネットワーク機能は、ダイキンの場合も「対応可能」です。

 ただ、親機(BRP061A44)とP板セット(KRP067A41)が別に必要です。個人での設置を前提にしていません。

 【スマートリモコンの比較記事】で書いたような、他社のスマートリモコンでも良いかとは思います。

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 酷暑対応は、一番の強みです。

 外気温50℃対応の機種は他社機にもあります。しかし、シンプルに動作するだけでなく安定運転する機種といえます。

 加えて、外気温マイナス15℃まで動作対応するのは、入門機だとダイキンだけです。

 寒冷地のデンキヤでは、その点で同社の製品は「オススメ」されます。夏冬問わず、極限状況下では「他社を一歩上回る基本性能」を発揮しやすい機種です。

---

 以上、ダイキンエアコンの紹介でした。

 「夏が40度以上になる」酷暑への対応は、最近他社も増えてきました。しかし、本機は、「冬が零下10度以下になる」厳寒地域にも強い機種です。

 とにかく条件の悪い場所にダイキンは強いとの定評があるので、その部分を評価してこのメーカーを選ぶのは「あり」です。

 気流制御を含めて、基本の冷暖房以外の部分で、特別な機能は少ないとは言えますが、逆に、基本部分に「忠実」な仕様とも言えます。

ーーー

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 【6畳向き】

 【2022年11月発売】(工事費込み)

 10・ダイキン VXシリーズ S223ATVS-W
   ¥135,580 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

 【2021年発売】

 10・ダイキン VXシリーズ S22ZTVXS-W
  ¥89,800 楽天市場 (3/27執筆時)

暖房能力:2.2kW (0.7〜3.9)5〜 6畳
冷房能力:2.2kW (0.6〜2.8)6〜 9畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:22,227円(717kWh)

 【8畳向き】

 【2022年11月発売】(工事費込み)

 11・ダイキン VXシリーズ S253ATVS-W
   ¥144,630 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

 【2021年発売】

 11・ダイキン VXシリーズ S25ZTVXS-W
  ¥101,855 楽天市場 (3/27執筆時)

暖房能力:2.8kW (0.9〜4.1)6〜 8畳
冷房能力:2.5kW (0.9〜3.1)7〜 10畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:25,730円(830kWh)

 【10畳向き】

 【2022年11月発売】(工事費込み)

 12・ダイキン VXシリーズ S283ATVS-W
   ¥155,800 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

 【2021年発売】

 12・ダイキン VXシリーズ S28ZTVXS-W
  ¥115,800 楽天市場 (3/27執筆時)

暖房能力:3.6kW(0.9〜4.7)8〜 10畳
冷房能力:2.8kW(0.9〜3.2)8〜 12畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:28,799円(929kWh)

 一方、10万円以内だと少し予算オーバーなのですが、1ランク上のVXシリーズは、すこし「気にする」価値があると思います。

 202202131403.jpg  

 冷暖房能力は、Eシリーズと同級です。

 ただ、エントリークラスの機種では珍しく、換気機能が付属するからです。

 「選び方の基本」で少し書きましたが、コロナのなかで割と注目された部分で、「第二の換気口」として、換気ができる機種です。

 普通のエアコンは、熱交換だけを室外機と行うもので、換気(空気の入替)はしていませんので、対応するのはポイントです。

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 エントリークラスの機種ですが、同社の上位機に比する換気量で、この部分は優れます。

 後ほどみるダイキンの高級機の場合、(夏場に帰宅直後の熱を追い出す)排気換気や加湿もできるため、はあります。

 ただ、この価格帯では価値のあるラインナップと思います。

 常時換気の仕組みがなく、窓換気のみのご自宅にはあっても良いかと思います。

 その他は、基本的にFシリーズの機能を踏襲します。

1-4・日立の格安エアコン

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 続いて、日立の入門機グレードのエアコンです。

 他社と比べると「清潔性」が注目点です。上位機採用の「凍結洗浄」がエントリー機にも使われますので。

 その上で、冷暖房の「低出力」が得意なので、高機密性住宅ならば、室温安定時に(快適性を保ちつつ)実際的な光熱費が良くなる可能性が高いと言えます。


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 【6畳向き】

 【2022年4月発売】

 13・日立 白くまくん RAS-D22M-W
   ¥62,380 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

 13・日立 白くまくん RAS-MJ22M-W
  ¥69,500 楽天市場 (3/27執筆時)

暖房能力:2.2kW(0.2〜3.9)5〜 6畳
冷房能力:2.2kW(0.3〜2.8)6〜 9畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:22,227円(717kWh)

 【8畳向き】

 【2022年4月発売】

 14・日立 白くまくん RAS-D25M-W
  ¥79,100 楽天市場 (3/27執筆時)

 14・日立 白くまくん RAS-MJ25M-W
  ¥76,980 楽天市場 (3/27執筆時)

暖房能力:2.8kW(0.2〜4.1)6〜 8畳
冷房能力:2.5kW(0.3〜3.1)7〜 10畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:25,265円(815kWh)

 【10畳向き】

 【2022年4月発売】

 15・日立 白くまくん RAS-D28M-W
   ¥99,800 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

 15・日立 白くまくん RAS-MJ28M-W
  ¥87,800 楽天市場 (3/27執筆時)

暖房能力:3.6kW(0.2〜4.6)8〜 10畳
冷房能力:2.8kW(0.3〜3.3)8〜 12畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:28,799円(929kWh)

 これらは、日立Dシリーズのエアコンになります。同社の入門機です。

 工務店(住設)ルートではMJシリーズとなりますが、仕様は同じです。

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 日立の特長は、カビ対策と清潔性です。

 大きく3つの工夫があります。

 第1に、凍結洗浄です。

 これは、霜(氷)をつかって熱交換器を凍結させ汚れを落とす工夫です。

 他社機のように結露水洗い流すのでなく、汚れを凍らせてから剥ぎ取るので、汚れ・ニオイ対策の部分が強力です。

 202105211414.jpg

 加えて、室外機の凍結洗浄にも対応します。

 室温・外気温が17度以上では「運転しない場合がある」との記載です。

 室内の本体は、外気1度以上、室内湿度70%以下と動作要求水準が低い点からすると、柔軟性じゃないです。

 その点で、この機能は、主に「プレシーズンお手入れ」に使うものといえます。実際、工場出荷時にには、これらの機能がOFFですし、ここは「おまけ」でしょう。

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 第2に、ステンレスクリーンです。

 通風路・フィルター・フラップがステンレス製であり、清潔性が他社より高いです。

 第3に、ヒートアタックです。

 冷房除湿運転時に、ファンを加熱してカビを抑制する工夫です。

 掃除すると分かりますが、ファンの部分は相当カビ汚れが溜まるため、この対策も良いでしょう。

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 第4に、カビバスター運転です。

 冷房使用後の「内部クリーン」運転を、未使用時にも拡大したものです。

 約4日冷房を未使用で、内部湿度が結露水準に達していた場合、75分間の加熱送風を自動で行い、カビを予防します。

 他社でも「かびみはり」などとして中級機では持ちます。ただ、入門機から搭載するのは、清潔性を重視する日立らしいです。

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 年間電気代は、入門機ですから、各社とも同じです。

 省エネ達成率でいえば87%の水準です。

 暖房能力冷房能力は、各サイズともダイキンとほぼ変わりません。

 ただし、日立は、低出力時の最小出力が0.2Wです。

 つまり、室温安定時において低消費電力での運転が得意と言えます。

 部屋の気密性が高い住宅の場合は、割とマッチするでしょう。 

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 気流制御は、さほど多機能ではないです。

 しかし、上下のほか、左右のフラップを独立制御できる点は、強調できます。

 除湿は、ソフト除湿という名前で、温度が下がる弱冷房除湿です。

 作動条件は、外気10度・室温16度以上との記載です。

 多少ですが、入門機としては、梅雨・長雨の時期に強いほうと言えます。

 自動お掃除機能は、未搭載です。

 空気清浄は、別売フィルター( SP-VCF11W)で対応します。

 全な花粉症対策は使っても無理です。

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 ネットワーク機能は、弱い部分です。

 ネット対応がなされず、外出先エアコン操作などは【スマートリモコンの比較記事】で紹介したような、別売品の導入に挑戦するしかないです。

 省エネ性では、入門機ながら、センサーによるエコ運転に対応します。

 温湿度センサーに加えて日射センサーを持つため、効率的な運転が可能です。

 酷暑対応は、使用外気温度として室外機50度対応を表明します。

---

 以上、日立の白くまくんDシリーズの紹介でした。

 入門機のグレード(最低価格)を上げての新機能搭載は議論があるところとは言え、実売10万円前後の機種では、圧倒的にクリーン性能が高いのが売りです。

 基本部分の冷暖房能力は平凡ですが、エアコンの清潔性を重視したい方にはとても良い選択肢です。

---

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 【6畳向き】

 【2022年3月発売】RAS-A22M

 16・日立 白くまくん RAS-AJ22M
  ¥39,170 楽天市場 (3/27執筆時)

暖房能力:2.2kW(0.2〜3.9)5〜 6畳
冷房能力:2.2kW(0.3〜2.8)6〜 9畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:22,227円(717kWh)

 【8畳向き】

 【2022年発売】RAS-A25M

 17・日立 白くまくん RAS-AJ25M
  ¥45,195 楽天市場 (3/27執筆時)

 【Amazon限定】 RAS-F25RM(W)

 17・日立 白くまくん RAC-F25RM
  ¥59,075 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

暖房能力:2.2kW(0.2〜4.1)6〜 8畳
冷房能力:2.2kW(0.3〜3.1)7〜 10畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:25,265円(815kWh)

 【10畳向き】

 【2022年発売】RAS-A28M

 18・日立 白くまくん RAS-AJ28M
  ¥52,480 楽天市場 (3/27執筆時)

 【Amazon限定】 RAS-F28RM(W)

 18・日立 白くまくん RAC-F28RM
  ¥69,800 Amazon.co.jp (3/27執筆時)

暖房能力:3.6kW(0.2〜4.6)8〜 10畳
冷房能力:2.8kW(0.3〜3.3)8〜 12畳
コンセント形状:100V 15A
省エネ達成率:87%(27年度)
年間電気代:28,799円(929kWh)

 なお、日立住設ルート(工務店ルート)限定で、AJシリーズという廉価版の展開もあります。

 暖房能力は同等ですが、上で書いた、清潔性に関わる5つの能力がざっくり省略です。

 左右の吹き分けや、日射センサーも省略です。

 そうなると、他社入門機に比べてもあまり個性はないので「値段次第」という感じです。

 「Amazon限定」と書いたものは、過年度の同じグレード(Fシリーズ)のモデルをベースにしたアウトレット的モデルです。冷暖房能力や機能はAJシリーズと同等で、リモコンなどのデザインが変わるだけとなります。

次回に続く
最もお得で、おすすめのエアコンは結論的にこれ!

 というわけで、今回は、エアコンの比較の1回目記事でした。

 記事はまだまだ「続き」ます。

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2・格安エアコンの比較 (2)
  2-1:富士通〈日本〉
  2-2:三菱重工〈日本〉
  2-3:三菱電機〈日本〉
  2-4:東芝〈日本〉
   予算:3万円〜
3・格安エアコンの比較 (3)
  3-1:シャープ〈日本〉
  3-2:アイリスオーヤマ〈日本〉
  3-3:コロナ〈日本〉
   予算:3万円〜
4・高性能エアコンの比較 (1)
  4-1:パナソニック〈日本〉
  4-2:富士通〈日本〉
   予算:10万円〜
5・高性能エアコンの比較 (2)
  5-1:ダイキン〈日本〉
  5-2:シャープ〈日本〉
  5-3;日立〈日本〉
  5-4;東芝〈日本〉
   予算:10万円〜
6・エアコンのおすすめ 【まとめ】
  =最終的なおすすめの提案【結論】

 続く、次回の2回目記事こちら)では、今回紹介できなかった富士通・三菱・東芝の格安エアコンを引き続き紹介します。 

冷房能力   ★★★★★
暖房能力   ★★★★★

気流制御   ★★★★★
スマホ連携  ★★★★★

異常気象対応 ★★★★★
カビ臭対策  ★★★★★

総合評価   ★★★★★

 その上で、6回目の結論編こちら)では、ここまで紹介してきた全機種から、Atlasのおすすめといえる機種を提案していきます。

 引き続きよろしくお願いします。

 2回目記事は→こちら

---

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posted by Atlas at 22:03 | 生活家電

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