1回目からの続きです→こちら
3-1・PFUのスキャナ〈業務用〉

3回目記事のトップバッターは、PFU(富士通→リコー)のスキャンスナップの業務用です。
今まで見てきた入門機は、ビジネス向けの個人用、あるいは、家庭用(自炊など)として主に売れている機種です。
速度面ほか、機能面で、多人数利用に向く機種が主です。
ただ、冒頭で少し書いた、重送対策をふくめて、先端機能がいくつか見られるので、「未来の家庭用スキャナ」がどうなるのかという部分で、一般ユーザーも見ておいて損はないかと思います。
1・A4ドキュメントスキャナの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:PFU (ScanSnap)
1-3:キヤノン
2・A4ドキュメントスキャナの比較 (2)
2-1:エプソン
2-2:ブラザー
3・A4ドキュメントスキャナの比較 (3)
3-1:PFU〈業務用〉
3-2:キヤノン〈業務用〉
3-3:エプソン〈業務用〉
4・A4ドキュメントスキャナの比較 (4)
4-1:最終的なおすすめの提案【結論】
1回目記事(こちら)で 同社の低価格な家庭用は一通りみました。ここでは、仕事用向けといえる機種だけをみます。
1回目記事の冒頭で書いた「選び方の基本」に沿いながら、今回も比較していきます。
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また、ここでも、高評価できる点は赤系の文字色で、イマイチな点は青字で書いていきます。

【2023年発売】(富士通版は2019年)
Windows 7〜11 Mac 10.15〜26
20・リコー PFU GMW568 fi-800R
¥55,123 楽天市場 (6/14執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:20枚まで
重送検知:超音波/アクティプレス
原稿保護:自動スキュー補正
自動色判別:カラー・黒・グレー
接続:USB
収納サイズ:幅296x高さ83x奥行105mm
fi-800Rも、PFUのビジネス用スキャナーです。
一方、本機は、高額な製品ですが、結構面白い機能があります。

本機は、省スペース設計を最重要視した製品です。
ホテルや開業医の受付など、設置スペースがほぼない場所で、ある程度高速に使いたい場合を想定した機種です。

方式としては、キヤノンの下位機のように、Uターン構造にすることで設置スペースの節約を図っています。
また、パスポートなどの読み取りに利用するために、1.3mm以下の原稿のリターンスキャンも対応です。これは、使い方によっては、事業者などは便利でしょう。

スキャン速度は、上表のようになります。
300dpiならば、白黒・グレースケール・カラーともに実用上問題ないです。
小型の業務用ですし、600dpiはあまり関係ないでしょう。

なお、リターンスキャンの場合は、読み取り速度はもちろん異なります。

原稿分離の性能の部分もユニークです。
本機は、資料が傾いていた場合、(物理的に)1枚ずつ勝手に傾きを直す自動スキュー補正とが付属します。

さらに、原稿の厚みを判定して原稿に圧力をかけてしっかり分離させる「アクティブプレス構造」を取ります。
しっかり原稿を揃えて入れればこと足りる自炊には「オーバースペック」気味ですが、 混在する書類を(適当に)スキャンしていくような仕事にはかなり便利でしょう。
重送検知機能は、超音波重送検知機能を含めて付属します。
給紙可能枚数は、ただしさほど重視されず、20枚(80g/m2紙)です。

原稿自動判別機能は、相当高度です。
本機のドライバソフトであるPaperStream IPは、色ではなくレイアウトを判断して、自動で、あらかじめ指定した読み取り値を取らせることが可能です。
また、顔認識機能を使った身分証表裏判別機能など、ニッチな機能も目白押しです。

画像処理技術は、PaperStream IPというサポートソフトが利用できます。
「自炊」ユーザーに興味深い技術としては、高度な白黒二値化に対応する部分です。
地色や地紋の除去や、ゴミ取り、文字の太さなどを、OCRにかける前に、自動で最適化できます。
相当状態の悪い原稿をテキストデータにする際には、高機能です。

これらの技術は「アドバンスドクリーンアップテクノロジー」と総称していますが、結構な技術革新だと思います。
処理ソフトは、有償上位版の「 PaperStream Capture Pro ScanStation(WG)」もありますが、こちらだけでも欠航できることは多いです。
搭載されるセンサーは、一般的なCISです。

ドライバーは、こちらもTwainとISISに対応します。
なお、PFUはMac用とLinux用のドライバーを業務用でも提供しています。
先述のPaperStream IPのフル機能が利用できるわけではないですが、実用性はあります。違いは(PFUのサイト)で確認できます。
ネットワーク機能は、この機種には付属しません。
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以上、PFUのfi-800Rの紹介でした。
個人で手に入るレベルの製品では、久しぶりの「技術革新」を感じられる製品でした。
ソフト面の進化と、搬送部分のハードと両面に進化があるため、業務などで、様々な原稿をスキャンする必要がある場合、選択肢になるでしょう。
個人的には、かなり優れる斜行補正性能が、自炊向けといえるドキュメントスキャナにも応用されて欲しいように思いました。

Windows 7〜11 Mac 10.15〜26
【2023年発売】 fi-7030後継機
21・リコー PFU GPN356 fi-8040
¥54,741 楽天市場 (6/14執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:50枚まで
重送検知:超音波
原稿保護:縦スジ検知
自動色判別:カラー・グレーのみ
接続:USB LAN
収納サイズ:幅290x高さ130x奥行146mm
RICOH fi-8040も、PFUの販売する業務用のスキャナーです。
リコーに販売社が変更になって以来初めての新機種でした。

本体サイズは、幅292x高さ143x奥行157mmです。
サイズは、ScanSnap系とさして変わりません。

スキャン速度は、上表の通りです。
簡単に言えば、はじめにみたScanSnap X1600と同じです。
そちらと違い、白黒二値は(業務用なので)アップスケーリングはしないので、基からこの値です。

原稿分離の性能や、重送検知機能は、超音波重送検知機能を含めて、ScanSnapと同様です。
したがって、1つ上で見た fi-800Rのようなユニークな工夫はないです。まあ、多くの場合、必要十分でしょう。
給紙可能枚数も、50枚(80g/m2紙)までと同じです。
原稿自動判別機能は、カラー・グレースケールのみ対応です。
搭載されるセンサーはCISセンサーです。

ドライバーは、こちらもTwainとISISに対応します。
画像処理技術は、本機も、PaperStream IPなどの業務用サポートソフトを利用する形です。
先述の様に、「自炊ユーザー」でも、フレキシブルな自動処理設定と、高度な白黒二値化(PaperStream IP)に対応するなど、ScanSnapよりできることは「多い」です。

ネットワーク機能は、有線LANのみ付属です。
仕組みはアプリを含めて(誰でも使えるようにしている)ScanSnap系と違うと言えます。例えば、DropBoxほかの各社のクラウドストレージに、付属ソフトの設定だけで、自動保存することなどはできません。
つまり、この部分で高度なことがしたい場合、サーバーを用意して運用するのが基本です。このあたりは、しっかりしたネットワーク技術管理者がいるような「企業向け」といえます。
操作には、4.3インチの液晶パネルが利用できます。取り込み画像の簡単な確認もできるため、PCレスでも運用しやすいでしょう。

OSは、Macでも利用可能です。
ただ、先述の高性能ドライバーはWindows用で、Macだとフル機能が利用できないのが、注意点と言えます。
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以上、PFUの fi-7030の紹介でした。
企業向けとしては、それなりの読み取り速度が出せる上で、サーバー前提ならば、高度な運用ができそうなので、職場の共用スキャナとして(ScanSnap系より)高度と言えます。一方自炊上級者向けに言えば、ドライバーの部分での補正力が魅力でしょう。
ただ、本編で書いたように、あくまで「業務用」なので、とくにドライバー・ソフト部分で、ScanSnap系ほど、初心者・中級者向けの設計にはしていない点が、注意点と言えます。とくに、ネットワーク部分についてはそのように思えます。

【2023年発売】(富士通は2022年)
Windows 7〜11 Mac 10.15〜26
【上位機種】
22・リコー PFU GMW564 fi-8190
¥175,986 楽天市場 (6/14執筆時)
【中位機種】
23・リコー PFU GMW565 fi-8170
¥112,900 楽天市場 (6/14執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:100枚まで
重送検知:超音波
原稿保護:音+画像監視
自動色判別:カラー・モノクロのみ
接続:USB 有線LAN
収納サイズ:幅300x高さ163x奥行170mm
fi-8190も、PFUの業務用グレードのスキャナです。
速度以外は同じfi-8170も同時にみていきます。

本体サイズは、幅300x高さ163x奥行170mmです。
収納時はデスクトップにも置けそうです。
ScanSnapの入門機に比べて過度に差があるわけではないです。
スキャン速度は、上位機種と下位機種で異なります。

上位機種の場合はこの数字です。

中位機種は、こちらです。
他社と比べても、10万円台前半、10万円台後半のクラスでは、いずれの場合も最高水準です。
とくに、600dpiの速度は、上位機・中位機でも変わらないので、そもそも高解像度中心に使うだろう方は、中位機はとくにお買得かと思います。
重送検知機能は、超音波重送検知機能は搭載です。
その上で、注目するべき独自機能が2つあります。

第1に、 音検知機能です。
ホチキスなどを取り忘れていた場合に、独特の紙詰音を検知して止める機能です(iSOP)。

第2に、 画像監視機能です。
取り込み書類の画像から傾きを検知し、「許容水準」を超えた場合、取り込みを止める機能です。
エプソンの「原稿保護機能」に相当するものですが、ホチキス留めに限らず検知する点では、より優れます。
また、重送検知について、シールなどがなされていても、誤検知しないことも売りにします。

原稿分離の性能も、高度です。
左右のローラーを独立して動かす構造にすることで、画像的な補整で直せる水準であるが、搬送を止めるまでもない「許容水準」の原稿について、2枚目の傾きを物理的に是正しつつ取り込みます。
これは、大量処理したことがある経験者ならば、多くのかたが「かなり実用的」と思えるでしょう。
なお、本機はかなり高速な機種ですが、高速でもしっかり紙を分離できるように、自動トルク制御も備えます。
給紙可能枚数は、100枚(80g/m2紙)です。

原稿自動判別機能は、白黒・カラーのみ判別可能です。
サイズ面では、サイズ混在原稿の判別に対応するほか、プラスチックカードや、7mmまでならばパスポートなどもスキャン可能です。
カード用に、スタッカーサポーターもついていて、気が利きます。
搭載されるセンサーは、CISです。
CCD版が出るかは今のところ不明ですが、出ないような気がします。

画像処理技術は、本機もPaperStream IPが利用可能です。
ドライバーは、TwainとISISに対応します。

ネットワーク機能は、本機についても、Wi-Fiは未対応ですが、有線LANに対応します。
操作については、こちらも液晶パネルが利用できます。
保証期間は、5年です。
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以上、PFUのFI-8190などの紹介でした。
10万円代の業務用グレード機の新しいスタンダードモデルと言えます。
大量の原稿処理を高速にしたい場合、速度面ほか、高度な原稿保護機能の部分で力強いです。
一方、自炊上級者について言えば、ガラス汚れ検知がある分、中位機種を含めて、エプソン系のほうが実用度は高いでしょう。
狙っているターゲット層が違うのでもちろん、本機の仕様はこれで問題ありません。
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【2023年発売】(富士通は22年)
Windows 7〜11 Mac 10.15〜26
24・リコー GMW566 fi-8150
¥100,582 楽天市場 (6/14執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:100枚まで
重送検知:超音波
原稿保護:画像監視
自動色判別:カラー・モノクロのみ
接続:USB 有線LAN
収納サイズ:幅300x高さ163x奥行170mm
本機は、 fi-8150という下位機種があります。
こちらについては、原稿保護機能について、音検知がなく「画像監視」のみです。

速度についても、全体的に遅くなります。
そのほか、液晶パネルがない部分などが差です。
いずれにしても、強力な「原稿保護機能」が売りである機種ですから、値段差をふまえても先ほどみた中位機種が良いでしょう。
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【2023年発売】(富士通としては22年)
Windows 7〜11
【上位機種】富士通 PFU fi-8290後継機
25・リコー PFU GMW561 PFU fi-8290
¥281,962 楽天市場 (6/14執筆時)
【中位機種】
26・リコー PFU GMW562 fi-8270
¥177,120 楽天市場 (6/14執筆時)
【下位機種】
27・リコー PFU GMW563 fi-8250
¥157,409 楽天市場 (6/14執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:100枚まで
重送検知:超音波
原稿保護:音+画像監視
自動色判別:カラー・モノクロのみ
接続:USB 有線LAN
収納サイズ:幅300x高さ577x奥行234mm
※ fi-8290のスペック
また、フラッドベッドが付属する機種も同時に展開がはじまりました。
こちらについては、ドキュメントスキャナとしての部分は、ここまでみた上位機・中位機・下位機と性能は同じです。
ただ、フラッドベッド部分のドライバがないためか、Macは非対応です。
フラッドベッド部分は、ただ、【フィルムスキャナの比較記事】でみたような、CCDを採用する単品製品などと比べると、解像度や仕上がりの品質が落ちます。

また、カバーをしなくてもスキャンができる仕様ながら、本など、厚みのある原稿は、【ブックスキャナの比較記事】で書いたような製品に、利便性で負けます。
むろん「業務用」としては問題ないのですが、個人的には、この2つのスキャナは用途性が異なるので、別々に2機種もっていた方が良い感じはします。

【2023年発売】(富士通としては2018年)
Windows 7〜11
28・リコー PFU GMW571 fi-7300NX
¥151,709 楽天市場 (6/14執筆時)
センサー:CCD
原稿枚数:80枚まで
重送検知:超音波
原稿保護:
自動色判別:カラー・モノクロのみ
接続:USB・Wi-Fi・LAN
収納サイズ:幅300x高さ170x奥行202mm
fi-7300NXも、PFUの製品です。
以前販売があった fi-7180の下位機、あるいは、fi-7160の後継機となります。

スキャン速度は、上表の通りです。
600dpiの取り込み速度は遅めです。
原稿分離の性能・重送検知機能は、重送検知こそ搭載です。
異常音を検知して、ホチキスの取り忘れを検知する仕組みも、斜行の自動修正機能もあります。
ただ、画像監視機能は不採用で、長さ(原稿検知センサー)で検知する仕組みなので、新機種のほうが高度でしょう。
給紙可能枚数も、80枚(80g/m2紙)と(このクラスでは)多くないです。
原稿自動判別機能は、白黒・カラーのみ判別可能です。
2018年に発売されたものですが、読み取り性能は fi-7160と同等なのでそれの改良機と言えます。

搭載されるセンサーは、ただ、CCDタイプのセンサーを使っています。
据え置き型の(フラットベッド)スキャナの場合、CCDセンサーは、本などの凹凸のある厚物が得意です。
そのため、CCDはCISよりも「高級機」という位置づけです。
しかし、ドキュメントスキャナーの場合は、薄っぺらい原稿を差すだけなので、CCDのメリット性は少ないと言われています。そのため、PFUのScanSnapを含めて最新型のドキュメントスキャナは、全てCISを採用します。
ただし、カラー原稿の場合はCCDが優位です。
というのも、CISは読み取り時の反射光の影響を受けることがあるからです。
昔のScanSnapはCCDタイプだったこともあり、カラーをきれいに取り込みたい古くからのユーザーは、その点でこの機種を選ぶこともあります。

画像処理技術は、新機種同様の構成です。
ドライバーは、こちらもTwainとISISに対応します。
液晶パネルも未付属です。

ネットワーク機能は、USB接続ほか、有線・無線LANを備えることで、ネットワーク機能の部分が強化されています。
その部分を活かすため、かなり大きめの4.7インチのタッチパネルを装備します。
そのほかICカードによる、セキュアな認証に対応するほか、用紙分離をしない手差しモードを備える点が特長です。
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以上、PFUのfi-7300NXの紹介でした。
自炊用としては「カラーに強いCCD採用」という一点のみでオススメできる機種です。
その他の部分はさほど強調するべき点はないです。例えば、コミックの表紙や挿絵だけカラーの場合などは、あえて、この部分を重要視せずとも良いでしょう。
法人向けとしても、わりと特殊な仕様の製品です。買われる場合は、しっかり(方針としての)PDFを通して導入するべきものです。

【2023年発売】
Windows 7〜11
29・リコー PFU GMW572 FI-N7100E
¥204,687 楽天市場 (6/14執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:50枚まで
重送検知:超音波
原稿保護:
自動色判別:カラー・黒・グレー
接続:USB・Wi-Fi・LAN
収納サイズ:幅300x高さ172x奥行232mm
FI-N7100Eは、PFUの若干特殊な業務用です。
こちらは、業務用の「ネットワークスキャナー」というジャンルの製品です。

性能部分では、本機の場合「本格的スクリーン」と言って良いだろう、8.4インチ XGA解像度のタッチパネルを装備します。

画像確認もできるので、ほぼ「スタンドアロン」で読み取りできます。
本機自体にメモリーはないのですが、他のWi-Fi機と同じで、指定したPCほかのドライブへの保存、Eメール・FAX・印刷などが選択できます。

スキャン速度は、上表の通りです。
値段は高い製品ですが、読み取り速度については、値段からすると重視していない製品です。
搭載されるセンサーも、一般的なCISセンサーとなります。
原稿分離の性能や、重送検知機能は、超音波重送検知機能を含めて、下位シリーズと同じです。
給紙可能枚数も、50枚(80g/m2紙)までです。
原稿自動判別機能は、白黒・カラー・グレースケールの判別が可能です。
判別の際の感度も設定できるため、定型書類を処理することの多い業務用には良いでしょう。

画像処理技術は、一方、割と面白い部分もあります。
白黒2値化について、感度調整のほか、背面が白になるような背景処理の閾値が設定できます。

このほか、二値については読み取り時の線の太さ、カスレ補正、ノイズ除去、なども搭載スクリーンで設定ができるため、この部分は、かなり便利です。
さらに、汚れによるスキャン中の縦筋の軽減機能もあるので、二値読み取りについては、一般的な自炊用としてもニーズがある方がいるでしょう。
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以上、PFUのFI-N7100Eの紹介でした。
基本的に無料提供されるSDKを使って、企業での特定業務にあわせてカスタマイズして利用する製品です。
ただ、白黒2値の補正・設定面でかなり性能がよさそうです。
そのため、個人的には、裏移りがあるような、相当状態の悪い昔の「論文コピー」などを読み取るのに、何かしら使えないか(一瞬)考えました。
もちろん、読み取り速度の遅さはネックとなるので、こうした技術が下位機種に降りてくることを、願いたいと思います。
3-2・キヤノンのスキャナ〈業務用〉

続いて、キヤノンの業務用ドキュメントスキャナーです。
1回目記事(こちら)で 同社の低価格な家庭用は一通りみました。ここでは、仕事用向けといえる機種だけをみます。

【2023年発売】
Windows 7〜11 Mac OS 11-15
30・Canon imageFORMULA DR-S250N
¥87,938 Amazon.co.jp (6/14執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:60枚まで
重送検知:超音波式
原稿保護:
自動色判別:カラー・黒・グレー
接続:USB・LAN
収納サイズ:幅291x高さ242x奥行267mm
imageFORMULA DR-S250Nは、キヤノンのドキュメントスキャナです。
家庭用としても使えますが、どちらかと言えば業務用です。
同社の業務用機は、近年Mac用のドライバが登場し、Macでも利用できるようになりました。

プリント速度は、300dpi時で、カラー白黒ともに、片面で50枚/分です。
600dpiだとやや落ちますが、この手の業務用ならば、この水準で問題ないとも言えます。
カラーで遅いのは、機械的な搬送性能というより、プロセッサ処理の限界によるものでしょう。
原稿分離の性能や重送検知機能は、搭載です。
ただ、他社に比べると、センサーを駆使した原稿保護機能など、業務用グレードとしての独自性はあまりないです。
給紙可能枚数は、60枚(80g/m2紙)まで給紙可能です。
ドライバーは、ISIS/TWAINに対応です。

画質補整機能は、前半でみた、家庭用(個人用)同様に優秀です。
本機も、状態の悪い原稿、色原稿について、OCRのかかりを良くするための二値化技術となる「アクティブスレッショルド」が目立ちます。

写真を含む、画像混在文書の処理も、同社の上位機能を搭載です。
先ほども紹介したように、水性ペン・蛍光ペンなどの書込を強調する「有彩色強調」ほか、写真入り文書のについて、写真のコントラストを維持しつつ、文字の可読性を高める「写真入り文書モード」、あるいは、業務用として、書類読込で黒背景が必要な場合に有利な「背景塗りつぶし」が加わります。
そのほか、斜行補正や白紙スキップ・裏写り・地色除去など、おなじみの機能も網羅します。
原稿自動判別機能は、カラー・モノクロ・グレースケールの自動判別機能を持ちます。

ネットワークは、本機はUSBと有線LANの構成になります。
一方、システム的には一部、新機軸が導入されました。
本機の場合、ドライバー不要で、PC、あるいは、スマホ・タブレットから、直接スキャンできる機能が追加されました(CaptureOnTouch Lite Web)。
PCの場合は、IPアドレスの入力、スマホならば、QRコードの写メにてリンクさせます。

結構「便利」ですが、この仕組みだと、大きなタッチパネル式液晶モニタが不要なので、写真のようなモノクロ有機ELパネルに変更されています。
その上で、既存のスマホ・タブレット用のスキャンアプリ(CaptureOnTouch Job Tool)は利用しない方式になっています。
ただ、いずれも、実際面で問題ない仕様変更であり、改悪ではないでしょう。
PC用ユーティリティソフトは、ビジネス用に考えられているため、他機にも装備され「CaptureOnTouch Pro」のほか、サーバー用の「CaptureOnTouch Admin」が準備されます。

ただ、本機は、ネットワーク部分では、完全に業務用です。
既に見てきたように、ブラザー・エプソン・PFUの液晶付きモデルは、各社が用意するクラウドサーバーを通して、DropBoxやGoogle Cloudなどクラウドへの転送や、メール転送などをPCレスで行う仕組みがありました。
本機は、あくまで、PCがあることが前提です。
システム管理者がいる企業用で「自社サーバーを用意して、システムを構築してください」、というモデルとなります。
同じ液晶付きですが、「半個人用」といえるも設計にしている他社機との違いといえます。
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以上、キヤノンのimageFORMULA DR-S250Nの紹介でした。
主には業務用であり、それにおいて便利な部分があるという機種です。
取り込み速度ほか、とくに、写真混在文書の自動処理に強い部分は、この価格帯の他社の業務用に比べての特長として強調できます。
一方、個人用と考える場合は、特段、便利な個性はみられないように思います。あくまで業務用として良い機種です。
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Windows 7〜11 Mac OS 11-15
【2024年11月発売】
31・Canon imageFORMULA DR-S350NW
¥95,896 楽天市場 (6/14執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:60枚まで
重送検知:超音波式
原稿保護:
自動色判別:カラー・黒・グレー
接続:USB・LAN・Wi-Fi
収納サイズ:幅291x高さ242x奥行267mm
なお、DR-S350NWは、このグレードの上位機です。

1つ上でみたDR-S250Nと、同じ速度、同じ筐体ですが、こちらは、Wi-Fiが搭載される点と、4.3インチのカラー液晶が備わる点で上位です。
液晶パネルは、送信前の(簡単な)プレビュー表示もできるので、白紙ほかスキャンミスの確認にも便利です。そのほか、これは下位機もですが、法人の開発者向けにUIのカスタマイズの手段も提供しています(UIカスタマイズSDK)。
搬送機構は、同じです。
一日の耐用枚数が6,000枚から6,000〜9,000枚に上がっています。
しかし、ローラーは同じ消耗品ですし、搬送機構の構造も同じなので、評価法が変わったのかと思います。
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結論的にいえば、DR-S250Nでみた機能性に加えて、Wi-Fiと、単独運用時に便利なカラー液晶が欲しい場合、こちらを選ぶと良い、という機種です。
逆に不要ならば、下位機で良いですが、Wi-Fiはあった方が設置場所を選ばないですし、こちらの仕様のほう方が一般的に良いようには感じます。

Windows 10〜11対応
【2023年発売】
32・CANON imageFORMULA DR-M140II
¥104,390 Amazon.co.jp (6/14執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:80枚まで
重送検知:超音波式
原稿保護:
自動色判別:カラー・黒・グレー
接続:USB
収納サイズ:幅313x高さ93x奥行181mm
imageFORMULA DR-M140II も、キヤノンの業務用のドキュメントスキャナです。
本機も、Mac用のドライバーがないのでWindows専用です。

サイズは、幅313x高さ93x奥行250mmです。
かなり「スマート」で、実使用時も、高さが165mmになるだけです。
PFUにもありましたが、カウンター業務向きです。
Uターン排紙ですし、壁際におけます。カード類の取り込みもストレート排紙にできるので、問題ないです。

スキャン速度は、上表の通りです。
ただし、600dpiのデータは非開示ですので問い合わせをふまえた参考値です。
いずれにしても、高級機としては「速度自慢」な機種ではないです。
重送検知機能は、搭載です。
一方、機構的にリトライが不可ですが、業務用に一定の意義があるといえる先述のDFR(Double Feed Release)は搭載です。
写真や付箋紙などを貼ったままスキャンしたほうが良い場合などに便利です。
給紙可能枚数は、80枚(80g/m2紙)です。
原稿自動判別機能は、カラー・モノクロ・グレースケールの自動判別機能を持ちます。
搭載されるセンサーは、本機も、CISです。
ドライバーは、この機種もTwainとiSISに対応になります。

画像処理技術は、こちらは、状態の悪い原稿を上手に二値化してOCR処理する「アクティブスレッショルド」がしっかり搭載です。
傾き補正や、モアレ(縞模様)除去、白紙スキップなど、しっかり充実します。

ユーティリティソフトも、同社の上位(CaptureOnTouch Pro)ですので、ファイル処理も巧みです。
ジョブ登録して、作業を自動化できる部分では、エプソンの上位ユーティリティと同じで、細かいです。

ネットワーク機能は、一方、USB接続のみです。
PCを介在した利用を想定する機種と言えます。クラウド転送なども、そのような考えです。
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以上、キヤノンの imageFORMULA DR-M140II の紹介でした。
カウンター業務用に向く、ちょっと速くて、画像処理にも強い高級機といったところです。ライバルは、すでにみたPFUのfi-800Rで、そちらを高速化した感じでしょう。
拡げた際の設置性は大きくは変わらないので、どちらを選ぶかは難しいところです。
比べると、業務用の書類のOCR処理のための画像処理(二値化技術)は、どちらもよく同じほどです。搬送性能(重送の防止など)工夫は負けると言えます。逆に、速度ほか、原稿台における枚数は、こちらが圧倒します。
結論的にいえば、状態の悪い原稿などの重送による取り込みミスがストレスで、それを減らしたいならばPFUの製品、速度重視で大量処理をするならば、本機の方が「快適」と思えるでしょう。

Windows 10〜11対応
【2024年発売】ScanFront 400 2
33・CANON imageFORMULA ScanFront 400II
¥214,550 楽天市場 (6/14執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:85枚まで
重送検知:超音波式
原稿保護:
自動色判別:カラー・黒・グレー
接続:USB LAN
収納サイズ:幅305x高さ230x奥行282mm
imageFORMULA ScanFront 400IIも、キヤノンの業務用のドキュメントスキャナです。
2016年発売の初代の後継機として発売されました。シリーズとしてはここまでの製品とは別系統で、業務用の「ネットワークスキャナ」として売られます。
ドライバ類も別です。
こちらも、Mac用のドライバーがないのでWindows専用です。ただ、後述するように、本機はそこはあまり問題にならない仕様とは言えます。

サイズは、幅305x高さ230x奥行282mmです。
使用時は、高さが629mmですが、狭いカウンターでの業務でないならば問題ないでしょう。
一方、写真のように10.1インチの大型タッチパネルが付属です。
タブレット用パネルでしょうが、実際、このサイズがあれば、画面に近づいて見つめずとも、パネル操作ができると言えます。
とくに、一時間に何度も個別スキャンを多用するような業務だと便利だと思います。

スキャン速度は、上表の通りです。
こちらも、600dpiのデータは非開示ですので、先ほどと同じで参考値です。
とくにカラーは、200dpiだと白黒・グレート同じですが、300dpi以上だと落ちていくのが、キャンに共通する課題です。
重送検知機能は、搭載です。
しっかり超音波式で、こちらはリトライ機能もあります。
給紙可能枚数は、85枚(80g/m2紙)です。
原稿自動判別機能は、カラー・モノクロ・グレースケールの自動判別機能を持ちます。
搭載されるセンサーは、本機も、CISです。

画像処理技術は、傾き補正・文字向き検知・文字強調・地色除去など実用的な機能は、網羅します。
ただし、先述の「アクティブスレッショルド」は言及がないです。

設定は、大きなタッチパネル画面を活かして、細かい部分もPCレスで行えます。
ジョブ登録もそちらでできますし、メールやサーバーの設定も可能です。
PCレス度の程度は他社よりも高いです。スキャナだけで設定が簡潔できるのは、ドライバにまつわる問題がなくなるともいえます。
その点で言えば、Macユーザーも、問題なく使えると言えそうです。
ドライバーは、TwainとiSISなどの汎用規格には、仕組み上非対応です。
複数のスキャナの管理用ソフト(ScanFront Administration Tool)は付きますが、先述のように、大画面パネルを活かして、本体でいろいろ操作する機種です。

ネットワーク機能は、USBと有線LANです。
Wi-Fiはないのが謎ですが、企業向けとしては不要であるという判断か、セキュリティ面からかと思います。
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以上、キヤノンのimageFORMULA ScanFront 400IIの紹介でした。
大きなパネルを活かして、操作時にPCなしに使いやすいようにした製品です。スキャン語のデータは、むろん、PCにも送信できるので、仕様は問題ないです。
大画面タッチパネルで、ジョブ設定からなにから完結できるので、PCレスで運用したい場合、利便性でこれ以上便利な機種はないと言えます。個性的で、ニッチではありますが、ニーズはあるでしょう。
3-3・エプソンのスキャナ〈業務用〉

つづいて、エプソンの業務用ドキュメントスキャナーの紹介です。

Windows XP〜11 Mac 10.6〜26
【上位機】
【2024年発売】
35・EPSON DS-900WN
¥145,273 Amazon.co.jp (6/14執筆時)
【下位機】
【2021年発売】DS-780N後継機
34・EPSON DS-790WN
¥74,253 Amazon.co.jp (6/14執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:50枚まで
重送検知:超音波式+長さ
原稿保護:ホチキス/ガラス汚れ検知
自動色判別:カラー/黒・カラー/グレー
接続:USB・Wi-Fi・有線LAN
収納サイズ:幅296×高さ217×奥行212mm
EPSON DS-900WN は、エプソンのドキュメントスキャナです。

業務用グレードのネットワーク対応機で、A4シートフィード型としては、速度を重視した仕様といえる上位モデルです。

なお、下位機のDS-790WNもあります。
こちらは、だいぶ安いですが、速度面では、2026年登場のエプソンの個人・家庭向けであるDS-787Wと、差がありません。
有線LANやユーザー認証、ログ管理など、業務用のシステム管理機能が不要ならば、DS-787Wを選べばよい状況です。
また、 DS-900WNと比べる場合も、速度面のほか、UIや管理機能の世代差があります。
上位機は、Epson Open Platform対応です。エプソンの複合機と共通する認証・管理機能に対応しますし、業務用と考えた場合も、DS-790WNは、やや選びにくい状況です。

そのほか、DS-900WNは、排紙を安定させるための排紙補助板が付属します。
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結論的にいえば、業務用のラインナップとして注目する場合、やはり速度面で仕様が良い上位機が目に付きます。
DS-790WNは、DS-787Wが出た結果、とくに個人が買う場合、位置づけ的にはやや「中途半端」な機種となった感じです。
あとは、同じなので、同時にみていきます。

スキャン速度は、上位機種と下位機種では異なります。
上位機のDS-900WNは、以上のようなスペックです。
300dpiでは、カラーを含めて、片面70枚/分、両面140面/分です。
大量処理も問題にならないスペックです。
600dpiは、日本の公式サイトでは非公開です。
ただ、海外情報(レターサイズ)では、片面21枚/分、両面42面/分です。
発売時期にメーカーに問い合わせた情報も同じでしたので、A4でも同じ水準と見てよいです。
いずれにしても、このスピードで不満を感じる人は少ないでしょう。

下位機のDS-790WNは、同じ基準で、上表のようになります。
先述のように、家庭向けのDS-787Wと速度は同じ水準ですので、本体価格からすると、速度面で目立つ機種ではありません。

原稿分離の性能や重送検知機能は、もちろん搭載です。
同社の入門機であるDS-787Wと同じく、「原稿保護機能」と「ガラス汚れ検知」を備えます。
すでに見たように、PFUの業務用機(fi-8170など)には、より強力な原稿保護機能があります。一方で、「ガラス汚れ検知」の部分は、エプソン機の強みであり、引き続き本機の「売り」といえます。
本の自炊には、この部分がかなり重要です。
給紙可能枚数は、100枚(80g/m2紙)まで給紙可能です。
下位機種と同様ですが、十分です。
対応する用紙厚は、27g/m2から413g/m2までです。
PFUのfi-8170など、さらに広い用紙厚に対応する業務用機もありますが、業務用としても十分に広い対応幅です。

原稿自動判別機能は、一方、カラー・グレー・モノクロの自動判別にも対応します。
下位機種と同様に、2種類の自動判別にもできますので、使い勝手は良いです。
搭載されるセンサーは、本機も、カラーCISセンサーです。
ドライバーは、下位機種と同じく、Epson Scan 2です。
TWAINに対応します。
Windows用ほか、Mac用のドライバーもあります。

画像処理技術は、家庭用の下位機と基本的に同じです。
上位機だけに装備される画像処理技術は見られませんが、エプソン機としての補正機能は引き続き充実しています。

Mac用でも、通常のドロップアウトカラーと色強調は利用できます。
ただし、複数色を扱うマルチドロップアウトカラーとマルチ色強調はWindowsのみの対応です。
そのため、Mac利用時に差が出るのは、主にこのあたりの一部画像処理機能と、ユーティリティソフトであるDocument Captureの自動化機能です。個人用として使う範囲では、問題になりにくいでしょう。

ネットワーク機能は、本機は、Wi-Fi、有線LAN接続の双方に対応します。
その上で、4.3型のタッチパネルを装備します。
同社の下位機やScanSnapと同じサイズで、視認性も良いです。

クラウド連携は、本機も充実します。
大きな液晶画面を活かして、PCを介在させずに、クラウドやサーバーなどへアップロードできます。
クラウドへの直接アップロードは、Dropbox、Google Drive、OneDrive、Evernoteなど主要サービスに対応します。
仕組みは、すでに見た、同社の家庭用上位機と同じです。
Epson Connectというエプソンのクラウドサービスにいったん登録し、そこで設定した転送先へ送る仕組みです。PCレスでアップロードまで処理できます。
スキャンデータのメール転送も可能です。
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以上、EPSON DS-900WNなどの紹介でした。
DS-790WNは、先述のように、ネットワーク対応で、取込速度も同じ下位機種(DS-787W)が出たので、価格面でも、個人向けにはあまりおすすめする要素がありません。
ただし、DS-900WNは、大量処理が考えられるユーザーが速度を優先する場合、候補にできるでしょう。
下位機と同じく、重送検知・原稿保護・ガラス汚れ検知などのハード面は優れますし、汎用ドライバーの採用や画像処理機能など、ソフト面も評価できる仕様です。
ただし、PFUの業務用機と比べると、カウンター業務など、特定の業務サービスに特化した個性はやや薄いとも言えます。
この部分を含めて、最終的な「おすすめ」は記事の最後で改めて考えたいと思います。

【2019年発売】
Windows XP〜11 Mac 10.6〜26
【上位機種】
36・EPSON スキャナー DS-970
¥136,800 Amazon.co.jp (6/14執筆時)
【下位機種】
37・EPSON スキャナー DS-870
¥101,691 Amazon.co.jp (6/14執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:100枚まで
重送検知:超音波
原稿保護:ホチキス/ガラス汚れ検知
自動色判別:カラー/黒・カラー/グレー
接続:USB
収納サイズ:幅296x高さ217x奥行212mm
DS-870とDS-970は、エプソンの業務用の高生産・高耐久モデルです。

1つ上で見たネットワーク対応機と違って、本機は、Wi-FiやLANは未装備です。
しかし、筐体側の高耐久性として「100万スキャン」をうたう機種です。ローラーなどの消耗品を除いた、本体側の耐久性を重視したモデルと言えます。
その意味では業務用ですが、家庭用の「かなり速い機種」としても、上級者には人気が出そうです。
スキャン速度は、下位機種と上位機種で異なります。

上位機種のDS-970は、速度的にPFUの上位機にも匹敵する、最高水準の機種です。
300dpiでは、A4で、片面85枚/分、両面170枚/分です。
600dpiでは、日本の公式サイトでは、このデータが非公開です。
ただし、海外のエプソン公式カタログでは、A4条件で、片面23枚/分、両面46面/分とされます。ラインごとの読み取り速度は日本でも公開されていますが、そのデータと付け合わせても、この実効速度には納得感があります。
信頼して良いでしょう。
OCRの利用に足る400dpiも設定できるため、その部分でも問題ありません。

下位機種のDS-870は、数字は少し落ちますが、それでも他社機と比べても十分に優秀です。
こちらのデータも、海外のエプソン公式系資料で補っています。

原稿分離の性能や重送検知機能は、本機も、搭載です。
もちろん、同社の下位機種で見られた、ホチキスの取り忘れなどを検知する「原稿保護機能」と、ガラス面の汚れを検知する機能も搭載です。
給紙可能枚数は、100枚(80g/m2紙)までです。
かなり多めですから、利用は便利でしょう。
対応する用紙厚も、27g/m2から413g/m2までです。
原稿自動判別機能は、本機もカラー/グレー/モノクロの3分類には対応しません。
カラー/モノクロ、またはカラー/グレーの自動判別には対応します。
なお、この機種も長尺原稿が取り扱えます。
搭載されるセンサーは、カラーCISセンサーです。

画像処理技術は、下位機と同じ水準です。
とはいえ、先述のように、「文字くっきり機能」など、使い勝手はキヤノンとともに業界トップ水準であり、問題を感じません。
ドライバーは、Twain対応です。

ネットワーク機能は、この機種の弱い部分で、Wi-Fiは内蔵しません。
液晶画面は付きますが、これは本体設定やジョブ内容の確認・操作に使うものです。
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以上、エプソンのDS-870とDS-970の紹介でした。
仕事用・図書館用などを含めて、資料の取り込みにおいて「速度のある上位機に買い替えたい」と思っている上級者には、DS-970は良い選択肢でしょう。
とくに、オフィス共有用のPCレス送信やWi-Fi接続を重視しないならば、1つ上で見たネットワーク共有機より、このシリーズのほうが候補になります。
問題は価格です。しかし、予算に見合う効果は期待できるので、用途に合えば、買って損はないと思います。
今回の結論
A4ドキュメントスキャナのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、ドキュメントスキャナの比較の3回目記事でした。
しかし、記事は、もう少しだけ続きます。

4・A4ドキュメントスキャナの比較 (4)
4-1:最終的なおすすめの提案【結論】
速度(仕事時) ★★★★★
速度(自炊時) ★★★★★
画質調整 ★★★★★
重送のしにくさ ★★★★★
色の自動判別 ★★★★★
クラウド対応 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
続く、4回目記事(こちら)は、結論編です。
目的別・予算別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。
ひきつづき、よろしくお願いします。
4回目記事は→こちら
