1回目からの続きです→こちら
3-1・キヤノンのスキャナ〈業務用〉

3回目記事のトップバッターは、キヤノンの業務用ドキュメントスキャナーです。
1・A4ドキュメントスキャナの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:PFU (ScanSnap)
1-3:キヤノン
1-4:エプソン
2・A4ドキュメントスキャナの比較 (2)
2-1:ブラザー
2-2:PFU〈業務用〉
3・A4ドキュメントスキャナの比較 (3)
3-1:キヤノン〈業務用〉
3-2:エプソン〈業務用〉
4・A4ドキュメントスキャナの比較 (4)
4-1:最終的なおすすめの提案【結論】
1回目記事(こちら)で 同社の低価格な家庭用は一通りみました。ここでは、仕事用向けといえる機種だけをみます。
1回目記事の冒頭で書いた「選び方の基本」に沿いながら、今回も比較していきます。
---
また、ここでも、高評価できる点は赤系の文字色で、イマイチな点は青字で書いていきます。

【2023年発売】
Windows 7〜11 Mac OS 11-15
30・Canon imageFORMULA DR-S250N
¥86,528 Amazon.co.jp (2/2執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:60枚まで
重送検知:超音波式
原稿保護:
自動色判別:カラー・黒・グレー
接続:USB・LAN
収納サイズ:幅291x高さ242x奥行267mm
imageFORMULA DR-S250Nは、キヤノンのドキュメントスキャナです。
家庭用としても使えますが、どちらかと言えば業務用です。
同社の業務用機は、近年Mac用のドライバが登場し、Macでも利用できるようになりました。

プリント速度は、300dpi時で、カラー白黒ともに、片面で50枚/分です。
600dpiだとやや落ちますが、この手の業務用ならば、この水準で問題ないとも言えます。
カラーで遅いのは、機械的な搬送性能というより、プロセッサ処理の限界によるものでしょう。
原稿分離の性能や重送検知機能は、搭載です。
ただ、他社に比べると、センサーを駆使した原稿保護機能など、業務用グレードとしての独自性はあまりないです。
給紙可能枚数は、60枚(80g/m2紙)まで給紙可能です。
ドライバーは、ISIS/TWAINに対応です。

画質補整機能は、前半でみた、家庭用(個人用)同様に優秀です。
本機も、状態の悪い原稿、色原稿について、OCRのかかりを良くするための二値化技術となる「アクティブスレッショルド」が目立ちます。

写真を含む、画像混在文書の処理も、同社の上位機能を搭載です。
先ほども紹介したように、水性ペン・蛍光ペンなどの書込を強調する「有彩色強調」ほか、写真入り文書のについて、写真のコントラストを維持しつつ、文字の可読性を高める「写真入り文書モード」、あるいは、業務用として、書類読込で黒背景が必要な場合に有利な「背景塗りつぶし」が加わります。
そのほか、斜行補正や白紙スキップ・裏写り・地色除去など、おなじみの機能も網羅します。
原稿自動判別機能は、カラー・モノクロ・グレースケールの自動判別機能を持ちます。

ネットワークは、本機はUSBと有線LANの構成になります。
一方、システム的には一部、新機軸が導入されました。
本機の場合、ドライバー不要で、PC、あるいは、スマホ・タブレットから、直接スキャンできる機能が追加されました(CaptureOnTouch Lite Web)。
PCの場合は、IPアドレスの入力、スマホならば、QRコードの写メにてリンクさせます。

結構「便利」ですが、この仕組みだと、大きなタッチパネル式液晶モニタが不要なので、写真のようなモノクロ有機ELパネルに変更されています。
その上で、既存のスマホ・タブレット用のスキャンアプリ(CaptureOnTouch Job Tool)は利用しない方式になっています。
ただ、いずれも、実際面で問題ない仕様変更であり、改悪ではないでしょう。
PC用ユーティリティソフトは、ビジネス用に考えられているため、他機にも装備され「CaptureOnTouch Pro」のほか、サーバー用の「CaptureOnTouch Admin」が準備されます。

ただ、本機は、ネットワーク部分では、完全に業務用です。
既に見てきたように、ブラザー・エプソン・PFUの液晶付きモデルは、各社が用意するクラウドサーバーを通して、DropBoxやGoogle Cloudなどクラウドへの転送や、メール転送などをPCレスで行う仕組みがありました。
本機は、あくまで、PCがあることが前提です。
システム管理者がいる企業用で「自社サーバーを用意して、システムを構築してください」、というモデルとなります。
同じ液晶付きですが、「半個人用」といえるも設計にしている他社機との違いといえます。
---
以上、キヤノンのimageFORMULA DR-S250Nの紹介でした。
主には業務用であり、それにおいて便利な部分があるという機種です。
取り込み速度ほか、とくに、写真混在文書の自動処理に強い部分は、この価格帯の他社の業務用に比べての特長として強調できます。
一方、個人用と考える場合は、特段、便利な個性はみられないように思います。あくまで業務用として良い機種です。
ーーー

Windows 7〜11 Mac OS 11-15
【2024年11月発売】
31・Canon imageFORMULA DR-S350NW
¥94,917 楽天市場 (2/2執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:60枚まで
重送検知:超音波式
原稿保護:
自動色判別:カラー・黒・グレー
接続:USB・LAN・Wi-Fi
収納サイズ:幅291x高さ242x奥行267mm
なお、DR-S350NWは、このグレードの上位機です。

1つ上でみたDR-S250Nと、同じ速度、同じ筐体ですが、こちらは、Wi-Fiが搭載される点と、4.3インチのカラー液晶が備わる点で上位です。
液晶パネルは、送信前の(簡単な)プレビュー表示もできるので、白紙ほかスキャンミスの確認にも便利です。そのほか、これは下位機もですが、法人の開発者向けにUIのカスタマイズの手段も提供しています(UIカスタマイズSDK)。
搬送機構は、同じです。
一日の耐用枚数が6,000枚から6,000〜9,000枚に上がっています。
しかし、ローラーは同じ消耗品ですし、搬送機構の構造も同じなので、評価法が変わったのかと思います。
---
結論的にいえば、DR-S250Nでみた機能性に加えて、Wi-Fiと、単独運用時に便利なカラー液晶が欲しい場合、こちらを選ぶと良い、という機種です。
逆に不要ならば、下位機で良いですが、Wi-Fiはあった方が設置場所を選ばないですし、こちらの仕様のほう方が一般的に良いようには感じます。

Windows 10〜11対応
【2023年発売】
32・CANON imageFORMULA DR-M140II
¥96,022 Amazon.co.jp (2/2執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:80枚まで
重送検知:超音波式
原稿保護:
自動色判別:カラー・黒・グレー
接続:USB
収納サイズ:幅313x高さ93x奥行181mm
imageFORMULA DR-M140II も、キヤノンの業務用のドキュメントスキャナです。
本機も、Mac用のドライバーがないのでWindows専用です。

サイズは、幅313x高さ93x奥行250mmです。
かなり「スマート」で、実使用時も、高さが165mmになるだけです。
PFUにもありましたが、カウンター業務向きです。
Uターン排紙ですし、壁際におけます。カード類の取り込みもストレート排紙にできるので、問題ないです。

スキャン速度は、上表の通りです。
ただし、600dpiのデータは非開示ですので問い合わせをふまえた参考値です。
いずれにしても、高級機としては「速度自慢」な機種ではないです。
重送検知機能は、搭載です。
一方、機構的にリトライが不可ですが、業務用に一定の意義があるといえる先述のDFR(Double Feed Release)は搭載です。
写真や付箋紙などを貼ったままスキャンしたほうが良い場合などに便利です。
給紙可能枚数は、80枚(80g/m2紙)です。
原稿自動判別機能は、カラー・モノクロ・グレースケールの自動判別機能を持ちます。
搭載されるセンサーは、本機も、CISです。
ドライバーは、この機種もTwainとiSISに対応になります。

画像処理技術は、こちらは、状態の悪い原稿を上手に二値化してOCR処理する「アクティブスレッショルド」がしっかり搭載です。
傾き補正や、モアレ(縞模様)除去、白紙スキップなど、しっかり充実します。

ユーティリティソフトも、同社の上位(CaptureOnTouch Pro)ですので、ファイル処理も巧みです。
ジョブ登録して、作業を自動化できる部分では、エプソンの上位ユーティリティと同じで、細かいです。

ネットワーク機能は、一方、USB接続のみです。
PCを介在した利用を想定する機種と言えます。クラウド転送なども、そのような考えです。
---
以上、キヤノンの imageFORMULA DR-M140II の紹介でした。
カウンター業務用に向く、ちょっと速くて、画像処理にも強い高級機といったところです。ライバルは、すでにみたPFUのfi-800Rで、そちらを高速化した感じでしょう。
拡げた際の設置性は大きくは変わらないので、どちらを選ぶかは難しいところです。
比べると、業務用の書類のOCR処理のための画像処理(二値化技術)は、どちらもよく同じほどです。搬送性能(重送の防止など)工夫は負けると言えます。逆に、速度ほか、原稿台における枚数は、こちらが圧倒します。
結論的にいえば、状態の悪い原稿などの重送による取り込みミスがストレスで、それを減らしたいならばPFUの製品、速度重視で大量処理をするならば、本機の方が「快適」と思えるでしょう。

Windows 10〜11対応
【2024年発売】ScanFront 400 2
33・CANON imageFORMULA ScanFront 400II
¥214,550 楽天市場 (2/2執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:85枚まで
重送検知:超音波式
原稿保護:
自動色判別:カラー・黒・グレー
接続:USB LAN
収納サイズ:幅305x高さ230x奥行282mm
imageFORMULA ScanFront 400IIも、キヤノンの業務用のドキュメントスキャナです。
2016年発売の初代の後継機として発売されました。シリーズとしてはここまでの製品とは別系統で、業務用の「ネットワークスキャナ」として売られます。
ドライバ類も別です。
こちらも、Mac用のドライバーがないのでWindows専用です。ただ、後述するように、本機はそこはあまり問題にならない仕様とは言えます。

サイズは、幅305x高さ230x奥行282mmです。
使用時は、高さが629mmですが、狭いカウンターでの業務でないならば問題ないでしょう。
一方、写真のように10.1インチの大型タッチパネルが付属です。
タブレット用パネルでしょうが、実際、このサイズがあれば、画面に近づいて見つめずとも、パネル操作ができると言えます。
とくに、一時間に何度も個別スキャンを多用するような業務だと便利だと思います。

スキャン速度は、上表の通りです。
こちらも、600dpiのデータは非開示ですので、先ほどと同じで参考値です。
とくにカラーは、200dpiだと白黒・グレート同じですが、300dpi以上だと落ちていくのが、キャンに共通する課題です。
重送検知機能は、搭載です。
しっかり超音波式で、こちらはリトライ機能もあります。
給紙可能枚数は、85枚(80g/m2紙)です。
原稿自動判別機能は、カラー・モノクロ・グレースケールの自動判別機能を持ちます。
搭載されるセンサーは、本機も、CISです。

画像処理技術は、傾き補正・文字向き検知・文字強調・地色除去など実用的な機能は、網羅します。
ただし、先述の「アクティブスレッショルド」は言及がないです。

設定は、大きなタッチパネル画面を活かして、細かい部分もPCレスで行えます。
ジョブ登録もそちらでできますし、メールやサーバーの設定も可能です。
PCレス度の程度は他社よりも高いです。スキャナだけで設定が簡潔できるのは、ドライバにまつわる問題がなくなるともいえます。
その点で言えば、Macユーザーも、問題なく使えると言えそうです。
ドライバーは、TwainとiSISなどの汎用規格には、仕組み上非対応です。
複数のスキャナの管理用ソフト(ScanFront Administration Tool)は付きますが、先述のように、大画面パネルを活かして、本体でいろいろ操作する機種です。

ネットワーク機能は、USBと有線LANです。
Wi-Fiはないのが謎ですが、企業向けとしては不要であるという判断か、セキュリティ面からかと思います。
---
以上、キヤノンのimageFORMULA ScanFront 400IIの紹介でした。
大きなパネルを活かして、操作時にPCなしに使いやすいようにした製品です。スキャン語のデータは、むろん、PCにも送信できるので、仕様は問題ないです。
大画面タッチパネルで、ジョブ設定からなにから完結できるので、PCレスで運用したい場合、利便性でこれ以上便利な機種はないと言えます。個性的で、ニッチではありますが、ニーズはあるでしょう。
3-2・エプソンのスキャナ〈業務用〉

つづいて、エプソンの業務用ドキュメントスキャナーの紹介です。

Windows XP〜11 Mac 10.6〜26
【下位機】
【2021年発売】DS-780N後継機
34・EPSON DS-790WN
¥76,764 Amazon.co.jp (2/2執筆時)
【上位機】
【2024年発売】
35・EPSON DS-900WN
¥146,143 Amazon.co.jp (2/2執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:50枚まで
重送検知:超音波式
原稿保護:ホチキス/ガラス汚れ検知
自動色判別:カラー/黒・カラー/グレー
接続:USB・Wi-Fi
収納サイズ:幅296x高さ176x奥行169mm
EPSON DS-790WN は、エプソンのドキュメントスキャナです。

業務用グレードの「エントリークラス」といえる製品ですが、個人向けでも本の自炊ユーザーの上位モデルとも言えそうです。

24年に同じ筐体で、搬送速度が強化されたDS-900WNがでました。
発売時期の差で、速度以外、UI(パネル)デザインも新しいです。また、同社の業務用プリンタではお馴染みのEpson Open Platform対応で、同社の連携可能なソフトウェアのUIを出すことが可能になりました。

あとは、速度が速い関係もあり、用紙混在でスキャンする際の補助板が付属するようになったのが下位機との違いです。
---
結論的にいえば、法人向けではあるので、速度が欲しい場合だけそちらを選べばOKです。
あとは、同じなので、同時にみていきます。

スキャン速度は、上位機種と下位機種では異なります。
下位機の場合、上表のように値段相応に速いです。
300dpiは、先ほどみたブラザーの新機種には負けますが、十分に高速です。
600dpiも、同様です。
白黒は、400dpiの設定ができるので、20枚/40面前後は(理論上)いくので、OCR処理をする場合も大きな問題にはならないでしょう。

上位機は、さらに高速です。
600dpi時の速度は、未開示だったのでメーカーに確認しました。下位機でも、300dpiに対して3.2倍ほどゆっくりだったのですが、同じ割合のようです。

原稿分離の性能や重送検知機能は、もちろん搭載です。
前半でみた、同社の入門機と同じで、「原稿保護機能」「ガラス汚れ検知」が搭載です。
既にみたように、PFUの業務用には、より強力な原稿保護機能がありますが、「ガラス汚れ検知」の部分は引き続き本機の売りでしょう。
本の自炊にはこの部分がかなり重要です。
給紙可能枚数は、100枚(80g/m2紙)まで給紙可能です。
下位機種と同様ですが、十分です。

原稿自動判別機能は、一方、カラー・グレー・モノクロの自動判別にも対応します。
下位機種同様に、2種の自動判別にもできますので、利便性は高いです。
搭載されるセンサーは、本機も、CISセンサーです。
ドライバーは、TwainとiSISに対応になります。
Windows用ほか、Mac用のドライバーもあります。

画像処理技術は、前半でみた、下位機と同じです(Epson Scan 2)。
上位機だけに装備する技術はないですが、エプソンの能力は引き続き高いです。

Mac用でも、一部、(マルチドロップアウトカラーとマルチ色強調)を除けば、機能制限もほぼないので、問題ありません。
なお、ドロップアウトカラーと色強調はMacでも対応できます。
あとは、ユーティリティソフト(Document Capture)の違いに起因する部分が異なるだけです。下位機で書いたように、個人用で使える機能はほぼみられないため、問題ないと言って良いです。

ネットワーク機能は、本機は、Wi-Fi・有線LAN接続に対応します。
その上で、4.3型のタッチパネルを装備します。
ScanSnapと同じサイズで、この部分で「並び立つ」製品と言えるでしょう。

クラウド連携は、本機も充実します。
大きな液晶画面を活かして、PCを介在させずに、クラウドやサーバーなどへのアップロードが可能です。
エプソンは、従来、この部分が弱かったのですが、改善しています。

クラウドへの直接アップロードは、DropBox Google Drive OneDrive Evernoteなど主要サービスに対応します。
基本的な仕組みは、PFUと同じです。
Epson Coneectというエプソンのクラウドサービスに一括アップロードし、そちらの連携設定で 飛ばす仕組みです。PCレスでアップロードまで処理できます。
おなじく、Epson Coneect経由で、スキャンデータのメール転送も可能です。
---
以上、エプソンの DS-790WN などの紹介でした。
家庭用(自炊)に使うには、下位機種と比べて速度部分のメリット性に止まるため、速度が不要ならば、すこしコスパは低めでしょう。
ただ、高いクラウド対応力を持つ点で、業務用(仕事用)としては高度です。
ScanSnap iX1600と比較する場合、速度ほか、重送検知・用紙保護・ガラス汚れ検知などのハード面、汎用ドライバーの採用、画像処理機能などソフト面ともに、本機の方が優秀です。
ただ、ScanSnapと比べると、業務用サービスに向けた特別な個性はあまりないとも言えます。
この部分を含めて、最終的な「おすすめ」は記事の最後で改めて考えたいと思います。

【2019年発売】
Windows XP〜11 Mac 10.6〜26
【上位機種】
36・EPSON スキャナー DS-970
¥136,944 Amazon.co.jp (2/2執筆時)
【下位機種】
37・EPSON スキャナー DS-870
¥101,418 Amazon.co.jp (2/2執筆時)
センサー:CIS
原稿枚数:100枚まで
重送検知:超音波
原稿保護:ホチキス/ガラス汚れ検知
自動色判別:カラー・モノクロのみ
接続:USB
収納サイズ:幅296x高さ217x奥行212mm
DS-870とDS-970は、エプソンの業務用の高生産・高耐久モデルです。

1つ上の機種と違って、(ローラーなどの消耗品を除く)筐体自体の高耐久性(100万枚)を謳う機種です。下位機は、1日あたりの最大取り込み枚数(1.1万枚)はありますが、筐体の堅牢性については、説明がないといえます。
その部分で言えば、「業務用」といえる製品ですが、家庭用の「ちょっと速い機種」として、人気が出そうです。
スキャン速度は、下位機種と上位機種で異なります。
上位機種は、300dpiで取り込む場合は、速度的にPFUの上位機に匹敵しており「最高水準」です。。
クオリティを重視して600dpiで取り込む場合、エプソンは業務用も実測値を出しません。
ただ、ラインごとの読み取り速度の数値から換算すると、上記のような速度です。ただ、転送・処理時間を含めると、数値は前後するでしょうが、実用性はあります。
OCRの利用に足る400dpiも設定できるため、その部分でも問題ないです。

下位機種は、数字は少し落ちますが、それでも、他社機と比べても十分に優秀です。
ただ、キヤノンの最上位機とだいたい同水準ですので、この部分だけで言えば、価格は少し高めではあります。

原稿分離の性能や重送検知機能は、搭載です。
もちろん、同社の下位機種でみられた、ホチキスの取り忘れを検知する「原稿保護機能」と「ガラス汚れ検知機能」も搭載です。
給紙可能枚数は、100枚(80g/m2紙)まで給紙可能です。
かなり多めですから、利用は便利でしょう。
原稿自動判別機能は、注意が必要です。
下位機種の場合と異なり、本機は、カラー・モノクロのみの自動判別機能だからです。
搭載されるセンサーは、CISセンサーです。

画像処理技術は、エプソンの家庭用下位機種と同じ水準です。
とはいえ、先述のように、「文字くっきり機能」など、使い勝手は、キャノンと共に業界トップ水準であり、問題を感じません。
ドライバーは、TwainとiSISに対応になります。

ネットワーク機能は、この機種の弱い部分で、Wi-Fi機能が省略されています。
液晶画面が付きますが、これは、設定用に利用するだけのものです。

EPSON DSBXNW1
¥16,000 Amazon.co.jp (2/2執筆時)
正確には、エプソンの場合、別売のネットワークユニットで、社内LANにつなげることは可能です。
なお、この機種も長尺原稿が取り扱えます。
---
以上、エプソンのDS-870とDS-970の紹介でした。
仕事用・図書館用などをふくめて、資料の取り込みにおいて、「速度のある上位機に買い替えたい!」と思っている上級者には、上位機種は良い選択肢でしょう。
とくに、オフィス業務ではないならば、Wi-Fiを経由させたネットワーク性能はいらないでしょうし、1つ上の機種より、このシリーズのほうが候補になります。
問題は価格です。しかし、予算程度の効果は期待できるので買って損はないと思います。
今回の結論
A4ドキュメントスキャナのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、ドキュメントスキャナの比較の3回目記事でした。
しかし、記事は、もう少しだけ続きます。

4・A4ドキュメントスキャナの比較 (4)
4-1:最終的なおすすめの提案【結論】
速度(仕事時) ★★★★★
速度(自炊時) ★★★★★
画質調整 ★★★★★
重送のしにくさ ★★★★★
色の自動判別 ★★★★★
クラウド対応 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
続く、4回目記事(こちら)は、結論編です。
目的別・予算別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。
ひきつづき、よろしくお願いします。
4回目記事は→こちら
