【今回レビューする内容】2023年 中型・大型のスチームオーブンレンジの性能とおすすめ:シャープ・東芝編:二段調理対応 高級オーブンレンジ:シャープ ウォーターオーブン ヘルシオ Panasonic ビストロ 東芝 石窯ドーム 日立 ヘルシーシェフ:機種の違いと性能ランキング
【比較する製品型番】シャープ ヘルシオAX-XA20-R AX-XA20-W AX-XA30 AX-XA30-R AX-XA30-S AX-XA30-T AX-HA20-W AX-RA20-H AX-HA20-B AX-RA20-S 東芝 石窯ドーム ER-XD7000-K ER-XD7000-W ER-XD5000-K ER-WD7000-K ER-WD7000-W ER-WD5000-K ER-WD3000-R ER-WD3000-W ER-SD3000-W ER-XD3000-K ER-XD3000-W ER-XD100-W
今回のお題
機能が充実した最新スチームオーブンレンジはどの機種?
ども、Atlasです。
今日は、2023年1月現在、最新のスチームオーブン・ウォーターオーブンを比較します。
いつものように製品を説明してから、記事の最後に結論として「Atlasのおすすめ機種」をあげる形式で書いていきます。
1・中型スチームオーブンの比較
容量:30L〜
人数:4人以上(世帯向け)
予算:3万円〜8万円台
2・小型スチームオーブンの比較
容量:18L〜26L
人数:1-2人向け
予算:3万円〜8万円台
はじめに「注意」です。
スチームオーブンは、数が多いため、記事を2つに分けています。
今回は、30Lクラスの「中型スチームオーブン」の紹介です。
3人家族以上や料理好きの方で、「庫内が上下2段」あるような大きめスチームオーブンの比較になります。
もう少し「ちいさめ」でお探しの方は、2回目記事(こちら)で詳しく見ています。
一応「1-2人用」と書きましたが(庫内が1段になるだけで)「パン4枚」焼ける広さを持つものもあります。また、価格も安めです。
どちらから読んでも分かるようにしていますので、【おすすめ小型スチームオーブンの比較記事】をご覧ください。
3・小型電子レンジの比較
容量:15L〜18L
人数:1-2人向け
種類: オーブンレンジ/レンジ
予算:5000円〜2万円台
4・中型電子レンジの比較
容量:20L〜26L
人数:2-4人向け
種類: オーブンレンジ/レンジ
予算:1万円〜3万円台
5・オーブン/レンジ全体の選び方 【まとめ】
結論:目的別・予算別のおすすめ機種の提案
一方、中型でも、スチーム機能がないタイプは、上記4回目記事での扱いです。

例えば、CMで話題の象印の新製品(EVERINO ES-GT26・STAN ES-SA26)も4回目記事(こちら)です。
このタイプは、スチーム式よりすこし設置面積が少なくなります。
対応人数 1-2人程度まで
スチーム調理 ★★★★★
レンジ調理 ★★★★★
オーブン調理 ★★★★★
グリル調理 ★★★★★
トースト調理 ★★★★★
減量役立ち度 ★★★★★
というわけで、以下では、いつものように、各機種を比較します。
そして、最後の「結論編」(こちら)では、上表のようなポイントから、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。
よろしくお願いします。
1・スチームオーブンの減塩・脱油効果
Atlasは、健康診断での指摘を受けて、1日1,500キロカロリー程度の食事制限とロードバイクによるトレーニングにより体重を20キロ落としました。
一時は、78キロまで体重を減らすことに成功しました。
適正体重は71−87キロなので、適正範囲前半に収まりました。また、その後、5年間以上、リバウンドもなく現在に至ります。腰痛もだいぶ緩和しました。
その際、ダイエットで役に立ったのが、今日の記事で書くスチームオーブンです。
体重の減る量が落ちてから、食事量や食事内容を通常に戻す頃に、油が落とせるスチームオーブンが大活躍しました。
今回は、購入体験をふまえて、「ヘルシオ」・「石窯ドーム」といった、スチーム調理ができるオーブンレンジ(電子レンジ)について、人気機種を比較します。
その前に、どうしてスチームレンジが、減量に結びつくのか?について説明しておきましょう。
キーワードは、「脱油」と「減塩」です。
第1に、脱油は、蒸気の力で内部の油を溶かすことで、無駄な脂肪分を溶かし出すという仕組みです。ヒータだけを利用するオーブンレンジにはできない調理法です。
なお、水蒸気は「気化した水」ですから、庫内は最終的に300度近くになります。食材の表面温度も100度を超えますので、揚げ物や、その温め直しも「カラッ」と仕上がります。
第2に、減塩効果は、食材の熱を奪う際、一時的に水に戻った水蒸気が食材の表面の塩分を落とす仕組みです。
また、食塩は、濃度のひくところに移動する性質があるので、食材内部の塩分もしっかり減塩できます。買ってきた総菜などは、仕込み段階で自分で塩分調整できないので、こちらも健康効果は高いでしょう。
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こうした結果、スチーム(過熱水蒸気)で調理すると、油と塩分を効率よく落とせます。
また、シャープによれば、オーブン調理に比べて、大事なビタミンなどの栄養素はキープできるため、必要な栄養素はそのまま取れる点も魅力と言えます。
2・中型スチームオーブンの選び方の基本
さて、昔はシャープの「独占市場」であったスチームレンジですが、健康ブームから、日本の白物家電メーカー各社から発売されています。
とくに、中型以上の高級機は、各メーカーとも性能が良く、独自性も高いため、良い製品を選ぶには、比較基準をハッキリさせておかないといけません。
今回の記事では、次の4つの基準から比較していきます。
第1に、レシピ集やオートメニューの豊富さを比較基準にします。
中型のスチームレンジの場合、低価格レンジに較べると高機能であり、機種によってはかなり多彩な料理が可能です。
そこで、スチームやグリル、オーブン機能でどのような料理が、どの程度の数できるのかを比較してみます。
ただし、いくらレシピブックがあっても、読む気にならなければ、そのようなメニューの大半を使いこなすことはできません。
そこで、今回は、スマホと連携するなど、実際にレシピ集が使いやすいか(料理をする気になるか)どうかについても重要視します。
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第2に、電子レンジのセンサー性能を比較基準にします。
落ち着いて考えると、スチーム調理だけに、オーブンレンジを遣う人は少ないでしょう。電子レンジとして、素材や料理がきっちり「あたため」られるかも、日常の使い勝手の面では重要です。
そこで、今回は、搭載されているセンサーの性能に注目しながら、電子レンジとしての基本性能についても、重要視して比較します。
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第3に、オーブン・グリル加熱をする際の火力と調理の多彩さを比較基準にします。
中型機には、低価格な入門機はないため、どの製品も火力は250度以上と高レベルです。
しかし、この部分はメーカがかなり独自の工夫している部分で、ユニークな機能が多くあります。
例えば、単なるグリルではなく、遠赤外線を利用して「本格的な石窯」のように調理できる機種や、レンジのマイクロ波で加熱させたグリル皿の上にスチームを吹き付けることで、油を使わない擬似的な炒め料理ができる機種もあります。
そういったメーカーの特長についても、詳しく説明したいと思います。
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第4に、オーブントースターの機能を持つかを比較基準にします。
買い換えにおいて、この点を見落としている人が意外と多いです。
最近の中位機は、トーストが焼けない機種、焼けるが途中で裏返さないと両面が焼けない機種があります。
トースター機能も欲しいならば、この点も十分に気をつける必要があります。
3・今回の比較記事の構成について
以上、今回の記事で注目する4つの点を紹介しました。
以下では、これらの基準に基づいて、具体的な製品を紹介していきます。
1・中型スチームオーブンの比較(1)
1-1:シャープ〈ヘルシオ〉
1-2:東芝〈石窯ドーム〉
2・中型スチームオーブンの比較(2)
2-1:日立〈ヘルシーシェフ〉
2-2:パナソニック〈ビストロ〉
2-3:アイリスオーヤマ
3・中型スチームオーブンの比較(3)
3-1:目的別・予算別のおすすめ機種の提案
なお、以下では、中型オーブンを全3回にわけて、メーカーごと順番に見ていきます。
「決め打ち」のメーカーがある方以外は、上記のリンクをご利用ください。
ただ、順番にお読みいただければ、より分かりやすいかとは思います。
よろしくお願いします。
1-1・シャープのヘルシオの比較
はじめに、スチームオーブンレンジの火付け役になったシャープのヘルシオから紹介しましょう。
シャープは、最初にスチームオーブンを出したメーカーで、現在も新製品にかなりの力を注いでいるメーカーです。後発メーカーも多いですが、ことスチーム加熱の部分については、現在でも他社より優れた部分が多いです。
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なお、以下の記事では、Atlasのおすすめポイントを赤字で、イマイチと思う部分を青字で記します。
【2022年9月発売】
1・シャープ ヘルシオ AX-XA30-R
1・シャープ ヘルシオ AX-XA30-T
1・シャープ ヘルシオ AX-XA30-S
¥136,800 楽天市場 (1/18執筆時)
【2021年6月発売】
2・シャープ ヘルシオ AX-XA20-R
2・シャープ ヘルシオ AX-XA20-W
¥108,596 Amazon.co.jp (1/18執筆時)
庫内容量:30L
トースト:4枚(両面対応)
センサー:64眼赤外線ムーブ・蒸気温度
オーブン最高温度:300度(10分)
外形寸法:幅490×奥行430×高さ420mm
AX-XA30ラインは、シャープのヘルシオでは、最も新しい最上位機種です。
ヘルシオの最上位機は、毎年モデルチェンジしますが、旧機種が(ネットでは)長めに残ります。
在庫が残る昨年に比べての新機能をあらかじめ確認しておきます。
2022年からの新機能
1・おいしさ復元機能
2・食べ頃解凍機能
3・本体外観の高級化
2022年モデルは、機能面で言えば、昨年モデルと比較して「マイナーチェンジ」のレベルです。
新機種「だけ」が持つ機能は、上表の3つです。順番に解説していきます。
第1に、おいしさ復元機能です。
メインパネル(写真右)に「ヘルシオあたため(おいしさ復元)」というボタンが加わります。
この機能は、(加熱)水蒸気と、レンジ・オーブン機能を併用しつつ、勝手に「自動あたため」してくれる、単機能レンジの「レンチン機能の進化版」のようなものと考えてください。
正確には、今年からの搭載ではなく、従来機でも揚げ物・蒸し物・パンなどを同じ方式で自動あたため」してくれる機能はありました。
しかし、今回、パネルに専用キーが加わったほか、(既に調理済みの)鮭の切り身などの「焼き物」も「焼きたてふっくら」に仕上げる機能が追加されたことを契機に、機能面も(全部をまとめて)「おいしさ復元」と統一されました。
逆に言えば、実際増えたのは「お魚などの焼き物の再加熱だけ」なので、冒頭書いたように、機能的に言うと「マイナーチェンジ」です。
第2に、食べごろ解凍機能です。
ヘルシオの上位機は、従来機でもそこそこ上手に解凍してくれます。
新機種の場合、特定の食品(ローストビーフ・カツオのたたき・鴨肉のロースト・クリームパン・ロールケーキ・カットショートケーキ・笹団子)について、食材に合わせた、オリジナルの自動解凍メニューで解凍できるようになりました。
低温で低温度庫内で水蒸気を回し、じっくり解凍していく方式です。
旧機種でも低温調理(ソフト蒸し)などはできましたが、解凍技術に応用した点が「新しい」と言えそうです。
ただ、レシピは、オンライン取得できるメニューは、執筆時先ほどの7メニューのみです。とはいえ、従来機の解凍機能は、挽き肉や肉のかたまり、マグロや海老などの海産物の解凍ができるほどでしたし、追加もできるのは新機種だけなので「進化」とは言えます。
ローストビーフの解凍は(もらい物であるため)個人的に「便利」とは感じます。しかし、一般的に利用するシーンが限られるため、やはり、前モデルと比べれば「マイナーチェンジ」でしょう。
第3に、本体外観の高級化です。
設置寸法などは変わりませんが、外装(ハンドル)をバイブレーション仕上げのアルミ素材にした新形状になっています。
昨年のモデルと比べると、この部分が最も大きな違いと言えます。
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以上、これら3点が2022年機の新機能です。
ヘルシオは毎年モデルチェンジして、少しずつ進化しています。しかし、今年は、調理に関わる革新的な技術改良ではなく、「使い勝手の部分のマイナーな改良」です。
インテリア性は、最も主張のあるハンドル部分の変更で高まっていたとは言えますが、この値段差ならば、間違いなく旧機種がだいぶお買得です。
その他の部分は、どの機種も色以外は同じです。以下、能力を詳しく見ていきましょう。
庫内容量は、30リットルです。
シャープの機では最も大きく、世帯用としても十分な量です。
ヘルシオでは、この機種のみ、中間台をつかった2段調理に対応します。
本体サイズは、幅490×奥行430×高さ420mmです。
他社機でもそうですが、2段調理対応の高級機の場合、奥行と高さが出てきます。
本機は、左右・後ろの壁にピッタリ置いても問題ないですが、水蒸気がでる上部だけは、さらに10cmの空間的な余裕は必要です。
ただ、これは他社のスチーム式でもだいたい同じです。
スチームオーブン機能は、シャープは独自の「ウォーターオーブン方式」を使っています。
他社のスチームオーブンの場合、図のように、ヒーターとスチームを併用してスチーム調理をしています。
しかし、シャープは、完全にスチームのみで調理できます。なぜなら、庫内の機密性を高めて、低酸素状態を作り出し、それだけを熱源に加熱調理できるからです。
そのために、スチームオーブンに共通したダイエット効果(減塩・減脂効果)だけではなく、ビタミンC・タウリンなどを保全するという他社にない高い健康効果を得ることが可能です。
これが、他社に較べた場合のヘルシオが持つメリットの1つです。
加熱水蒸気を使った自動調理はあとでも説明しますが、他社よりかなり豊富です。
一方、「加熱しない」100度以下の水蒸気を使うことも可能です。例えば、60-95度でのソフト蒸しが可能です。
野菜などの低温蒸しも可能です。
電子レンジ機能は、高性能機の場合、その出力よりも、加熱ムラや加熱不足を防ぐための高性能センサーの精度が重要です。
シャープの場合、自動調理のための64眼赤外線ムーブセンサーが搭載されます。
赤外線センサーは、電子レンジ用としては高機能で、食材の表面温度を正確に測定できます。
さらに、シャープの場合、従来的な8眼(8素子)より多い64眼(64素子)で、さらに、16段階にムーブして検知するので、普通の赤外線センサーより、高速検知で高性能です。
ただし、赤外線センサーは、(いかに高グレードでも)オーブンを利用した後だと(庫内に赤外線が多すぎて)正確に利用できないという欠点があります。
オーブンなどと組み合わせたハイブリッド調理が「自慢」のシャープは、その欠点を補うため、絶対温度センサーと湿度センサーを、補助的に加えます。
そのほか、湿度センサーは、ご飯を加熱する際にわざわざラップをしなくて良いという意味でも活用されます。
解凍機能は、スチームを利用したサックリ解凍(半解凍)と全解凍が選べます。
解凍は、センサー性能とスチーム力が大きく影響する部分です。
シャープはセンサー性能の悪い小型機の場合、他社より少し劣るのですが、本機は、(他社より優れるわけでないものの)どれも問題ないです。
なお、2022年機からは先述のように、「食べごろ解凍機能」を付け加え、この部分の使い勝手を向上させています。
自動メニューは、その多さと多彩さがヘルシオの「売り」です。
初期メニュー数としては、260種です。
本体にはカラータッチパネル液晶と音声機能が搭載されます。高解像の液晶なので、レシピ集を電子レンジの液晶画面に表示させることが可能です。
また、スマホと連携しており、シャープのサイトから追加のレシピをアップロードすることも可能です。レシピは、材料ベースでも検索できます。
ネットベースのレシピを加えると、メニュー数としては、1000以上となります。
ただ、搭載メモリの限界もあるため、一度にダウンロードできるのは3メニューまでです。
自動調理機能も、かなり充実します。
これは最近各社とも競っている部分で、食材や調理法を選ぶだけで、「フルオート(セミオート)」で調理を行える機能を意味します。
シャープの場合、「まかせて調理」機能という名前です。
食材をいれ、焼く・炒める・揚げる・蒸す・茹でるというの調理方法を選ぶだけで、センサーが自動的に食材の熱(冷凍・常温・冷蔵)を計測し、調理してくれます。
料理の自動化につながる近未来的な「夢の調理モード」と言えそうです。
加えて「フルオート」ではないですが、セミオート的な機能としてらくチン1品調理機能が実装されます。
「野菜の和え物・煮物・中華・カレー・パスタ・リゾット/スープ」など6系統の料理について、好きな材料や調味料を適当に入れて、レンジ機能で自動料理ができるという仕組みです。
電子レンジ(レンチン)に限られますが、先ほど書いた「まかせて調理」の「超簡単版」な自動調理と思えば、OKです。
例えば、カレーの場合、食材を入れたボウルに入れて、レンジに入れれば、あとは蒸気センサーが仕上がりを自動で調整してくれる、というものです。
ようするに、特定の料理に特化した「まかせて調理」の特別版という感じです。
レンジの段数は、2段です。
ヘルシオの場合、先述の多彩なセンサーを利用し、上・下の段、ないし、食材の位置で別の料理が同時に可能です。
冷凍食品と冷蔵食品の下ごしらえが同時にできるなど、便利です。おかずとご飯の同時加熱なども可能です。
ただ、これらは赤外線センサーを利用するものであるので、センサーの性質上、連続使用は制限があります。
なお、上段で「まかせて調理」をしている際、下段で「総菜あたため」・「温野菜の調理」も同時にできます。
オーブンは、最大300度です。
これは、10分間限定ですが、その後も250度をキープできるので優秀です。
密閉性の高い庫内で、過熱水蒸気だけで250度出せるため、高温の維持が得意です。
なお、この機種は、ヒーターのほかに循環ファンが付属します。
これにより、先ほど書いた同時調理、例えば上段では蒸し料理、下段で焼き料理などの同時調理を可能にしています。
グリルは、各社独自性のある部分ですが、シャープは「あぶり調理」という技術を搭載します。
これは、過熱水蒸気を食材の表面に集中してあてることで、「食材の表面をあぶる」ことができる機能です。
「焼き」調理に対応する機種は他社にも多いのですが、表面の焦げ目の制御に注目したのは、この機種が「初めて」です。鰹のたたきなどは魅力です。
また、その進化形といえるあぶり豊潤焼き(2020年にこだわり火加減に改名)も搭載します。
かたまり肉などの厚い材料について表面を炙ってから、低温でじっく熱を浸透していく新技法です。
簡単に言えば、ローストビーフや鶏ハムなどお肉対応を広めたという「改良」です。
【多機能調理機の比較記事】で書きましたが、低温調理器具は「近年のトレンド」で、それをうまく取り入れています。
トーストは、自動メニューで対応可能です。
裏返さずに両面焼けます。2枚で7分、4枚で8分とシャープとしてはかなり速いです。
シャープは、スチームで焼くため、中はしっとりな美味しい仕上がりです。ただ、焦げ目について、裏面の焦げ目は表面よりも薄い焦げ目にはなります。
ネットワーク機能は、Wi-Fiを搭載する上、喋るAIである、シャープの「ココロボ(ココロキッチン)」を搭載します。
調理履歴や使い方にをふまえたアドバイスを(訊かれなくても)喋るようになり、より「口が達者」になっています。
AIが操作法やレシピを表示したり、調理履歴から家族の好みに合わせたメニューの提案などをしてくれるほか、Wi-Fiで新メニューをクラウドから取得もできます。
このほか、液晶表示も、「朝・昼・晩」「春・夏・秋・冬」ごとの表示など、使い勝手には、高い配慮があります。
1・各社のスマートスピーカーの比較
2・Amazonのエコーの比較
なお、本機は、AmazonとGoogleのスマートスピーカー対応しています。
キッチン以外でも、調理の相談ができるようになりました。なお、スピーカー自体について興味のある方は、このブログの上記の記事をご覧ください。
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以上、シャープの最上位機種の紹介でした。
非常に高価ですが、2段で別の料理ができるのは魅力です。
レシピ集には、例えば、パンと目玉焼きやソーセージなどを、1つのプレートに乗せるだけで調理できる「朝食用自動メニュー」などもありますし、忙しい世帯には最適な機種ですね。
【2021年11月発売】
3・シャープ ヘルシオ AX-RA20-H
3・シャープ ヘルシオ AX-RA20-S
¥88,799 Amazon.co.jp (1/18執筆時)
庫内容量:30L
トースト:4枚(両面対応)
センサー:64眼赤外線ムーブ・蒸気温度
オーブン最高温度:300度(3分)
外形寸法:幅500×奥行435×高さ390mm
AX-RA20ラインは、2021年に初めて登場したグレードです。最上位機に次ぐ2番目に上位の製品です。
本機も、Wi-Fiを装備して連携できる機種ですが、写真のようなモノクロパネルです。
カラー液晶ではないので、レシピ表示などの部分がざっくり省略となります。
庫内容量は、この機種は30リットルです。
容量の部分では、上位機と変わりません。
本体サイズは、幅500×奥行435×高さ390mmです。
上位機とは若干デザインが違っていて、高さ方面にスリムな代わりに、幅があります。
スチームオーブン機能は、上位機同様で「ウォーターオーブン方式」です。
この部分の仕様は、ほぼ上位機と同じで、あえて言えば、スチーム発酵機能の利用時に、30度が使えない(35度から)だけです。
ただし、後述する自動調理機能については、差が付きます。
電子レンジ機能は、64眼赤外線ムーブセンサーと蒸気湿度センサーという構成です。
この部分も、上位機と機能性は変わりません。
ただ、「自動あたため」の部分で、先ほど説明したおいしさ復元は未対応です。
したがって、揚げ物・蒸し物・パンなどは、レンジや水蒸気を利用した自動あたためがそれぞれ利用可能ですが、お魚などの(調理済みの)焼き物の「ふっくらあたため」は非対応です。
解凍機能は、サックリ解凍(半解凍)と全解凍が選べます。
ただ、ローストビーフなどに対応できる「食べごろ解凍」は、最上位機のみで、本機は未搭載です。
自動料理の多彩さは、先述のように、液晶がない部分を含めて少し差が付きます。
例えば、「まかせて調理」機能です。
上位機で紹介ましたが、これらは食材をおくだけで、あとは調理を任せられる、ヘルシオの「売り」の機能です。
復習しておけば、冷凍・冷蔵・常温が一緒でも、焼く・炒める・揚げる・蒸す・茹でるというの調理方法を選ぶだけで、勝手に加熱してくれます。
本機も、この機能はありますが、上位機と違って、上段・下段で同時調理する機能が未搭載です。そのほか、少量でのスポットスチーム(蒸し温め)も使えません。
レンジの段数は、本機も、2段です。
先述のように、自動調理時に同時調理はできませんが、広さ自体は同じですから、2段使って、多くの料理は作れます。
オーブンは、最大300度です。
この点は、上位機と同じなのですが、240度〜300度で持続可能な時間が3分に限定されるので、上位機(10分)より劣ります。
その後は210度まで落ちますので、オーブン火力が欲しい方は注意点と言えます。
グリルも、上位機とは差があります。
機能としてはグリルも、ウォーターグリルも使え、食材に焦げ目も付きます。
ただ、上火が上位機に及ばないので、シャープ自慢の焦げ目をつける「あぶり調理」が、進化形のあぶり豊潤焼きを含めてできません。
トーストは、自動メニューで対応可能です。
ただ、先述のように、本機は上火があまり強くないので、2枚で14分、4枚で15分と実用的な時間とも言えません。
ネットワーク機能は、先述のように、Wi-Fiを搭載するため、スマホと連携がとれます。
ただ、音声AI(ココロボ・ココロキッチン)は非搭載です。
一方、先述のように、カラー液晶は非搭載になりますが、スマホで検索した新メニューの加熱などの設定を都度転送はできる(1メニューのみ)ため、最低限の「面白さ」はあります。
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以上、シャープのAX-RA20ラインでした。
優れたウォーターオーブン機能や「まかせて調理」など、最上位機の魅力といえる機能の一部は降りてきている機種です。
ただ、自動メニューなどを使わないと考えても、上火の弱さで、グリル・トースト部分があまり強くないのは注意点といえます。
値段差にもよりますが、やはり上位機と比べてしまうとできることが限られますし、多少選びにくいグレードの機種です。

【2021年11月発売】
4・シャープ ヘルシオ AX-HA20-W
5・シャープ ヘルシオ AX-HA20-B
¥75,980 Amazon.co.jp (1/18執筆時)
庫内容量:30L
トースト:4枚(両面対応)
センサー:赤外線・蒸気温度
オーブン最高温度:300度(10分)
外形寸法:幅500×奥行435×高さ390mm
AX-HA20ラインは、ヘルシオの中型の最新機種に限っていえば、最安といえる入門機です。
庫内容量は、30リットルと、ここまで見た機種と同じです。
本体サイズは、幅500×奥行435×高さ390mmです。
上で見た、AX-RA20ラインと同じサイズで、30Lとしては高さ方面にコンパクトです。
レンジの段数は、2段であり、多段調理に対応します。
スチームオーブン機能は、本機も、「ウォーターオーブン方式」です。
電子レンジ機能は、差があります。
上位機と比較すると、赤外線ムーブセンサー不採用で、通常の赤外線センサーとなります。
赤外線センサーが劣るので、本機は、温度の違うも「2品の同時あたため」に対応できません。
また、オートで複数の食材を「レンチン」できて便利な「まかせて調理」を行う場合、冷凍食品については、有無が判別できないので、マニュアル操作でその有無を指定してあげる必要があります。
この部分のセンサーの違いは、仕上がりにも影響するでしょう。
オーブンは、最大300度です。
ただし、本機も、240度〜300度で持続可能な時間が3分に限定されます。
ようするに、先ほどみた(1つ上位の)機種と同じと言えます。
グリルは、先ほどの機種と同じ仕様です。
「あぶり調理」ができない部分で、冒頭で見た最上位機とは差があります。
自動料理は、1つ上でみたAX-RA20ラインとメニュー数としては同じ(130種)です。
あとの部分の仕様は、1つ上でみたAX-RA20ラインと変わりません。
したがって、トーストを焼く際の火力が少し弱めで、スマホを使ったレシピの取得も1個までです。
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以上、ヘルシオのAX-HA20ラインの紹介でした。
中位機となるAX-RA20ラインと本体形状ほか、グリル・オーブン部分はさほど差がないと言えます。
ただ、レンジ部分では値段差以上の差があると言えます。同時調理などの凝った使い方でなく、普通の「レンチン」の精度にも影響するため、中位機以上に選びにくさがあります。
(Amazon限定)
【2020年7月発売】AX-XJ1-Wは終売
6・ シャープ ヘルシオ AX-XJ1-B
¥49,846 Amazon.co.jp (1/18執筆時)
庫内容量:30L
トースト:
センサー:赤外線・蒸気温度
オーブン最高温度:250度
外形寸法: 幅490×奥行435×高さ400mm
AX-AJラインは、1つ上でみたAX-HA20ラインの旧型にあたる、2020年仕様の中型の下位機種です。
すでに在庫限りですが、Amazon(本体)でアウトレット的にかなり安く出ているので、紹介しておきます。
庫内容量は、30リットルです。
本体サイズは、幅490×奥行435×高さ400mmです。
2021年機とはサイズが異なりますが、やはり左右と後方の壁ピタ配置に対応します。
レンジの段数は、2段であり、多段調理に対応します。
スチームオーブン機能は、本機ももシャープの「ウォーターオーブン方式」です。
過熱水蒸気を使っての健康効果については、上位機種とほぼ同じ性能です。
電子レンジ機能は、旧型についても、赤外線ムーブセンサー不採用で、通常の赤外線センサーとなります。
オーブン機能は、一方、こちらの場合、最高温度は、300度ではなく、250度です。
ただ、本機については、250度運転時、最高温度の時間制限はない点は、言及に値します。
グリル機能は、この機種も、過熱水蒸気を利用する「ウォーターグリル」を含めて利用できます。
しかし、強力な「あぶり焼き」は本機も、非対応です。
自動料理は、86種類と上位機種に比べると物足りないスペックです。
また、シャープ機の魅力の1つである「おまかせ調理」も非対応です。
「おくだけグリル」という名前で、600g程度までの自動グリル機能だけは使えます。ただし、エリアごとの食材の温度の見極めなどは、できません。
レンジ版の「おまかせ調理」といえる「らくチン1品」は辛うじて対応しますが、やはり差があります。
トーストは、この機種は機能として、明示的な「トーストを焼く機能」がないです。
ネットワーク機能は、この機種はWi-Fiが省略されています。
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以上、ヘルシオのAX-AJラインの紹介でした。
やはり、エリア加熱ができる赤外線ムーブセンサーが省略されている点がネックです。
ただ、型落ちで値段は安いです。そのため、高度な「自動化」はできなくても良いので、シンプルに「シャープのウォーターオーブン機能を試したい!」という考えの方は、(今のうちならば)わりとお買得とは言えます。
料理のベテランでで、マニュアル運転メインで使うようならば、(値段面で)本機は選べるかと思います。
1-2・東芝の石窯ドームの比較
つづいて、東芝のスチームオーブンレンジ、石窯ドームを紹介していきます。
こちらも、価格が高い機種から順番に紹介します。
【2022年6月発売】
7・東芝 石窯ドーム ER-XD7000-K
7・東芝 石窯ドーム ER-XD7000-W
¥101,079 楽天市場 (1/18執筆時)
【2021年6月発売】
8・東芝 石窯ドーム ER-WD7000-K
8・東芝 石窯ドーム ER-WD7000-W
¥125,000 Amazon.co.jp (1/18執筆時)
庫内容量:30L
トースト:2枚まで(裏返し)
センサー:64眼スイング赤外線+温度
オーブン最高温度:350度(10分)
外形寸法: 幅498×奥行399×高さ396mm
ER-WD7000は、東芝の最上位機です。
旧両機種としてWD7000も残りますので、違いの説明からです。
2022年からの新機能
1・冷凍から焼き物(自動)
2・冷凍野菜メニュー
3・簡単料理レシピ(6種追加)
2022年モデルから搭載されたのは以上の機能です。
後述する「冷凍から焼き物」機能など冷凍食材の調理の拡充がメインです。
現代的生活に合わせた改良で良い進化ですが、1年単位で言えば「マイナーチェンジ」です。
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結論的にいえば、新旧にかかわらず、値段で選んでOKです。
庫内容量は、30リットルサイズです。
シャープの最上位機に比するサイズです。
本体サイズは、幅498×奥行399×高さ396mmです。
シャープに比べるとやや幅はあるのですが、置行と高さは割とコンパクトです。
後方と左右の壁面にはぴったり設置できる設計なので、大型機にしては設置性は良さそうです。
ただし、蒸気出口がある上部は10cmの余裕が必要です。
レンジの段数は、循環ファン付きで上下2段調理に対応するので、庫内を広く使えます。
また、角皿2枚のほか、5cmの深皿が1枚付属するため、カレーやパスタの麺茹でなど、汁気のある食材の一度での加熱も楽です。
スチームオーブン機能は、シャープとは方式が異なります。
シャープは基本的には過熱水蒸気のみで調理温度を出せます。
しかし、東芝を含めた他社は、発生する蒸気量と密閉度の違いから、過熱水蒸気とヒーターを併用する方式が取られています。
ただ、この方式でも、減塩料理や油の少ない健康料理はこの方式でも可能です。
もちろん、比べれば、減塩・脱油効果は、「ウォーターオーブン式」のシャープが徹底しています。
例えば、唐揚げやエビフライなどのノンフライ料理です。
シャープの場合、過熱水蒸気で塩分を落としつつ調理します。しかし、東芝は、水タンクを利用せずに、熱風でカラッと仕上げます。
油を使わない分、揚げるよりヘルシーですが。
ただ、水の膜で塩分を抜くようなシャープに比べると、とくに減塩効果は負けるでしょう。とはいえ、「美味しさを犠牲にせず、そこそこ健康」というように、両者の両立を目指している点で、東芝は評価できます。
また、(やや方向性は異なりますが)スチーム調理における温度設定について、35度から100度まで5度刻みで低温での温度設定が可能です。
野菜のビタミンなどを熱で消失させずに調理できるため、この部分もヘルシーですね。そのほか、低温で牛肉などのたたきも上手にできます。
オーブン機能は、東芝は非常に能力が高いと言えます。
最高温度は、350度が5分間出せます。
その後は230度運転になりますが、後ほど紹介する石窯構造の遠赤効果で、庫内温度の安定性・均一性は評価が高いです。過熱水蒸気を併用する場合も300度です。
一方、東芝は、上部に特殊なドーム形状のヒーターを採用した上で、扉部分を除いた前後左右から、遠赤外線を放射する仕組みです。
これを熱風ファンで循環させることで、石窯のように、庫内の遠赤外線が料理全体を包み込むような工夫がなされています。
遠赤外線は、浸透するタイプの熱ですから、料理の芯までむら無く加熱できるのが自慢です。
もちろん、ピザ釜と同じ構造ですから表面はパリッとして中まで暖かいピザや、カラッとした揚げ物などがかなり得意です。
高温の維持できるため、お肉も、皮はパリッと、中はジューシーに仕上がります。

電子レンジ機能は、高度なセンサーが自慢です。
「ねらって赤外線センサー」というブランド名の64眼赤外線ムーブセンサーを搭載します。
シャープと同じスイング(ムーブ)することで1024ポイントを検知できます。
赤外線センサーだけで言えば、最も高度です。
これに、温度センサーを併用しつつ、食品の位置と分量を用いて加熱ムラを防ぐ方式です。エリア別加熱を重視した機種ではないので、この組み合わせで十分でしょう。
解凍は、東芝も頑張ります。
スチームを利用した全解凍と、刺身などのための半解凍は他社にもありますが、忙しい際に、肉などを2分台で解凍させる「お急ぎ解凍」独自性でしょう。
そのほか、温度センサーを利用し、マイナス10度から90度の範囲で、指定した温度であたためをする機能も面白いです。
グリル機能は、東芝の場合、シャープやパナソニックほどは重視しないようです。
上部のドームヒーターで焼き目は付けられますが、シャープの「あぶり焼き」や、後ほど紹介するパナソニックのように「両面グリル」を再現する構造などは見られません。
自動メニューは、タッチ式のカラー液晶を採用する機種ですので多彩と言えます。
実数としては490項目の調理が用意されます。「唐揚げ」など一部の人気メニューは、紙のレシピ集なしに、レシピを確認することができます。
2022年から「冷凍から焼き物」というメニューが加わりました。
あらかじめ指定したレシピで下処理をし、冷凍ジップロックした食材を、自動で焼き上げる機能です。
パナソニックが「凍ったままグリル」として先行していた機能を取り込んだものです。ただ、東芝は、レシピ数としては6種ですので(ここだけで言えば)充実度は負けます。
そのほかは、冷凍食材を利用した簡単調理が6レシピ、上下2段でレトルト食品を同時調理できる同時調理が3レシピなどです。
自動調理機能は、「石窯おまかせ焼き」として搭載です。
本機の「目玉」機能の1つで、オーブン調理について、分量、温度、加熱時間を調整せずとも、勝手に、フルオートで自動調理するものです。
豚・牛・鶏・野菜など、食材に合わせた調理をしてくれます。加えて、先ほどみた「深皿」を利用し、魚や深皿煮込みにも対応できます。
シャープの「まかせて調理」と比べると、冷凍食材に対応できない部分が弱点です。また、「焼く・煮込む」の調理パターンになるので、「揚げる・蒸す・茹でる」なども選べるシャープ機ほどは充実しません。
ただ、東芝機を選ぶ人の多くは「オーブン性能」を期待して買うわけですし、その方向性において「相当便利な機能」といって良いです。
温度管理は、(赤外線センサーはオーブンでは無意味なので)エリア的な把握ができない、温度センサーのみによるため、対応幅は限られるでしょう。冷凍非対応なのもここが原因です。
ただ、仕上がり具合の微調整は可能ですし、多くの場合、問題ないと思います。
自動化は、機能面でシャープ最上位機には適わないものの、あって損はない機能です。
トーストは、東芝はふっくら仕上がる「スチームトースト」モードを搭載するなど、力を入れています。
東芝の場合、2枚までで、途中で裏返すという一手間が必要です。その代わり、6.5分と割と高速にトーストできます。
ネットワーク機能は、本機もWi-Fiを搭載します。
同社のアプリ(IoLIFE)で調べたレシピの加熱情報などの送信に対応できます。
レシピも相当数ありますし、AIを搭載し、レシピの展開数やコンセプト力力も高いシャープ機を除けば、業界標準より充実します。
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以上、東芝の上位機種ER-XD7000の紹介でした。
とにかく強力なオーブン機能が魅力という機種です。
この点では他社に勝てる機種はないため、オーブンを多用する場合は、この機種や東芝の下位機種がオススメです。肉料理やピザ焼きを重視する方は、現状では「東芝を決め打ち」でも良さそうです。
【2022年発売】ER-XD5000(K)
9・東芝 石窯ドーム ER-XD5000-K
¥97,022 楽天市場 (1/18執筆時)
【2021年発売】
10・東芝 石窯ドーム ER-WD5000-K
¥112,125 楽天市場 (1/18執筆時)
庫内容量:30L
トースト:2枚まで(裏返し)
センサー:64眼スイング赤外線+温度
オーブン最高温度:350度(10分)
外形寸法: 幅498×奥行399×高さ396mm
ER-XD5000は、東芝の2番目に高級な中型スチームオーブンです。
一方、上位機種との相違点は、カラー液晶の不採用です。
そのため、人気メニューのレシピを本体で確認できないほか、自動メニュー数も124と少ないです。Wi-Fiを装備しないので、IOTにも非対応です。
調理機能面では、先述のジップロック冷凍を利用した「冷凍から焼き物」調理の設定が「手動」になります。これは、カラー液晶不採用だからでしょう。
一方、旧機種(ER-WD5000)あります。ただ、すでに値段は逆転傾向です。
新旧で最も大きな違いは外観デザインです。新機種は液晶が下部から右に移りました。
モノクロ液晶の場合、どちらが「使いやすい」というのはないです。ただ、新機種の方が外観は「スッキリ」です。不使用時にランプごと消えるので、インテリア性は高まりました。
なお、レンジの調理番号表については、庫内右側(写真右)にあります。
一方、調理機能面では、旧機種は、「売り」の自動調理機能問いある「石窯おまかせ焼き」について、肉・野菜類だけの対応で、魚や深皿煮込みには非対応でした。
あとは、上位機同様に(オマケ的な)簡単調理のメニューが拡充された程度です。
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以上、東芝のER-XD5000の紹介でした。
値段的に上位機が選びにくい場合、選択肢になるグレードです。新機種ならば、便利な「石窯おまかせ焼き」はフル機能ですし、カラー液晶でのレシピ表示や、ネット機能に興味がないならば、本機でも良いでしょう。
また、旧機種については、「石窯おまかせ焼き」は、肉と野菜に限られます。ただ、実際よく使うのは、「肉と野菜」のコンビでしょう。すでに値段差逆転していますが、セールがあるようならば、こちらでも良いかなと思います。
【2022年7月発売】
11・東芝 石窯ドーム ER-XD3000-K
11・東芝 石窯ドーム ER-XD3000-W
¥63,277 楽天市場 (1/18執筆時)
【2021年6月発売】
12・東芝 石窯ドーム ER-WD3000-R
12・東芝 石窯ドーム ER-WD3000-W
¥54,980 Amazon.co.jp (1/18執筆時)
【Amazon限定型番】(2018年)
13・東芝 石窯ドーム ER-SD3000(W)
13・東芝 石窯ドーム ER-SD3000(R)
¥53,290 Amazon.co.jp (1/18執筆時)
庫内容量:30L
トースト:2枚まで(裏返し)
センサー:8眼赤外線/温度
オーブン最高温度:300度(5分)
外形寸法: 幅498×奥行399×高さ396mm
ER-XD3000は、東芝の中型機では2番目に安い機種です。
旧機種が複数あります。
第1に、2021年機は、1つ上でみた上位機の場合と同じで、液晶位置が下部になります。
設置サイズは同じです。利便性というよりインテリア性を意識した改良です。
調理機能面では、上位機で紹介した、フルオートでの自動調理機能となる「石窯おまかせ焼き」について、新機種が、「肉・野菜・魚」であるのに対し、旧機種は「肉・野菜」のみとなります。
あとは(オマケ的な)と簡単調理のメニューと冷凍から焼き物が拡充された程度です。
第2に、2018年機は、Amazonで販売が続く型番です。
こちらは、「石窯おまかせ焼き」がありません。そのほか、若干メニューが異なる(冷凍トーストがないなど)のですが、火力は2020年機と同じです。
続いて、1つ上でみた上位機との違いを見ていきます。
こちらも30Lと同じサイズで、庫内2段ですが、上位機との機能面での違いは次の点です。
第1に、電子レンジのセンサーです。
この機種も8眼赤外線センサーですが、しかし、横方向にスイングしない方式です。
その点で、上位機のような高度な温度ムラ制御は期待できませんし、解凍機能の精度も落ちるでしょう。
第2に、深皿の未搭載です。
2段調理には対応しますが、普通の角皿しか付属しません。
第3に、オーブンの庫内温度です。
こちらは、最高300度が5分間と、下位機種より50度ほど最高温度が低いです。
この部分は、東芝の石窯ドームの最大のポイントだけに残念です。
その他、自動メニュー数も134個と減少しています。
そのほか「低温蒸し」も温度設定ができず、自動調理のみです。
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以上、ER-ZD3000の紹介でした。
価格は安いですが、東芝の最大の「売り」のスチームオーブンの火力が弱まっているのがネックです。石窯構造は魅力ながら、選ぶならば、上位機種が良いでしょう。
ただ、Amazonで販売が続くER-SD3000は、安いので、この値段ならば十分なお買得感があります。「フルオート」の「石窯おまかせ焼き」が不要ならば、十分選べます。
【2022年7月発売】
14・東芝 石窯ドーム ER-XD100-W
¥45,200 楽天市場 (1/18執筆時)
【2021年6月発売】
15・東芝 石窯ドーム ER-WD100-W
¥34,000 Amazon.co.jp (1/18執筆時)
庫内容量:30L(庫内1段のみ)
トースト:2枚まで(裏返し)
センサー:8眼赤外線センサー/温度
オーブン最高温度:250度(5分)
外形寸法: 幅500×奥行416×高さ388mm
ER-VD100は、東芝の中型機では最も安い機種です。
新旧機種あります。
このグレードについては、色のほかは簡単調理のメニューの拡充ほどの違いですので、値段で決めてOKです。
本体サイズは、幅500×奥行416×高さ388mmです。
同じ、30Lの庫内容量ですが、上位機に比べて少し小型です。
ただ、この部分は後述するように、実際の調理容量や火力に影響しています。
調理機能も、1つ上でみた機種の持つ機能を踏襲します。
便利な自動調理機能である「石窯おまかせ焼き」についても肉・野菜だけですが「対応」ですので。
一方、本機を1つ上でみた上位機と比べた場合の相違点は2点です。
第1に、オーブンの最高温度です。
この機種は、250度が5分と、中型機としてはかなり非力です。
第2に、2段調理に対応しない点です。
庫内は30Lですから同等の広さがありますが、実質的な調理量は少なくなります。
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以上、ER-VD100の紹介でした。
中型機は、「高級機」が多いですが、この点でこちらは明らかに「入門機」です。
上位シリーズと明らかな「格差」がある機種で、1段調理の機種としては本体も大きいともいえるので、積極的にはおすすめしがたい機種です。
次回の予告!
中型のスチームオーブンレンジのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、中型のスチームレンジの紹介をしてきました。
しかし、記事は、まだまだ「続き」ます。
2・中型スチームオーブンの比較(2)
2-1:日立〈ヘルシーシェフ〉
2-2:パナソニック〈ビストロ〉
2-3:アイリスオーヤマ
3・中型スチームオーブンの比較(3)
3-1:目的別・予算別のおすすめ機種の提案
続く2回目記事【こちら】では、今回紹介できなかった、日立とパナソニックの製品を追加で紹介します。
対応人数 1-2人程度まで
スチーム調理 ★★★★★
レンジ調理 ★★★★★
オーブン調理 ★★★★★
グリル調理 ★★★★★
トースト調理 ★★★★★
減量役立ち度 ★★★★★
その上で、結論編となる3回目記事【こちら】では、今回紹介した機種全体から、「結論」として、目的別・予算別のおすすめ機種をあげていきたいと思います。
ひきつづき、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら
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