【今回レビューする内容】2025年 最新の無線LANルーターの性能とおすすめ・選び方 : Wi-Fi 5 6 6E 7 規格対応:親機・無線ブロードバンドルーターのスピード・安定性:機種の違いや性能ランキングWindows Mac対応
【比較する製品型番】バッファロー AirStation WSR3600BE4P/NBK WSR3600BE4P/NWH WSR3600BE4P-BK WSR3600BE4P-WH WSR3600BE4P/CBK WSR3600BE4P/CWH WSR3600BE4P/DBK WSR3600BE4P/DWH WSR-3000AX4P-BK WSR-3000AX4P-WH WSR-3000AX4P/NBK WSR-3000AX4P/NWH WSR-5400XE6/N NEC Aterm PA-WX3600HP AM-AX3600HP PA-WG2600HS2 WX5400T6 PA-WX5400T6 AM-WX5400T6 エレコム WRC-BE36QSD-B WRC-BE36QS-B WRC-W701-B WRC-X3000GS3-B IODATA WN-7D36QR WN-7D36QR/UE TP-Link Archer BE3600 BE220 Archer AX3000 Archer AX3000/A Archer Air R5 Archer AXE5400/A AXE5400 Archer AX3000V AXE5400V ほか
今回のお題
高速で安定性の高い無線LANルーターのおすすめはどの機種?
ども、Atlasです。
今回は、2025年8月現在、最新の無線LANルーター(Wi-Fiルータ)の性能の比較です。
基本となる通信速度はもちろん、接続時の安定性、設定のしやすさ、セキュリティ面にも注目しながら、各機種を分析します。
初心者から中級者まで「なぜおすすめなのか」ができるだけ分かるように解説しました。記事の前半では、ルーター選びの基本ポイントを紹介します。

1・標準の無線LANルーターの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:バッファロー 〈日本〉
1-3:NEC 1〈日本〉
2・標準の無線LANルーターの比較 (2)
2-1:エレコム〈日本〉
2-2:アイオーデータ〈日本〉
2-3:TP-LINK〈中国〉
3・無線LANルーターの比較 (3)【結論】
=最終的なおすすめ機種の提案
記事では、はじめに、ルーターの「選び方の基本」を紹介します。
その後、主要メーカーごとに新型ルーターを順番に取り上げます。
主要メーカーの新機種は、基本的に各タイプをすべて紹介します。
主な用途 2DK〜3DK向き
通信速度 ★★★★★
到く距離 ★★★★★
通信安定性 ★★★★★
端子構成 ★★★★★
簡単設定 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、記事の結論編では、上表のような観点から、用途別・目的別にAtlasのおすすめ機種をあげていきます。
よろしくお願いします。
1-1・無線ルーターの選び方の基本
1・標準の無線LANルーターの比較
速度: 2880Mbps(最大)
予算:7,500円〜
用途:2LDK・3LDK・一戸建
2・安めの無線LANルーターの比較
速度:1300Mbps(最大)
予算:3,000円〜
用途:ワンルーム・1K
3・高速なWi-Fi 6ルーターの比較
速度: 4803Mbps(最大)
予算:1.5万円〜
用途:3LDK・一戸建(大家族)
4・最速なWi-Fi 7 ルーターの比較
速度: 11520Mbps(最大)
予算:3万円〜
用途:ゲーマー・トレーダー
5・メッシュWi-Fiルーターの比較
速度: 11520Mbps(最大)
予算:3万円〜
用途:4LDK・自営業・3F建て
今回の記事は、上表のような5つのカテゴリーに分けて構成しています。
現行機だけで200種類を超える製品が発売されており、一度にすべてを紹介すると分かりづらくなるためです。
以下は、「導入編」としてルーターの「選び方の基本」を説明しつつ、各カテゴリーで取り上げる製品について概要を紹介します。

1回目記事(今回記事)は、2LDK〜一戸建て向けの家庭用ルーターを紹介します。
このクラスは展開のバリエーションが最も多く、家庭用としても人気が高いジャンルです。
言い換えれば、費用対効果の面でAtlasが「最もおすすめ」と考えるスタンダードクラスにあたります。
速度は、最大で2880bps(=360MB/秒)程度まで対応します。
標準的な光回線を利用する場合、この水準であればルーターがボトルネックになることはなく、長期にわたり快適に利用できます。
価格も、7000円からからと現実的で、Atlasが友人にもよくすすめるのがこのグレードです。
このクラスでは、多くの場合、通信安定性を高める技術が幅広く搭載されており、速度の問題を抱えている家庭の多くは、このクラスの導入で改善が見込めます。
通信規格は、Wi-Fi6(11ax)・Wi-Fi6E(11ax)・Wi-Fi7(11be)が混在します。
長く標準だったWi-Fi5(11ac)は、このグレードでは完全に退場しました。
原則として、上位規格になるほど実効速度は向上します。
例えば、Wi-Fi 7は、2024年末から普及が始まったばかりの最新規格で、現状で最も高速な通信を実現できるのは、原則としてこの規格に対応するルーターです。
Wi-Fi 6Eも、は2022年に登場した比較的新しい規格で、6GHz帯に初めて対応しました。
電波干渉に強い傾向があるため、速度や通信安定性の面で有利です。後ほど別に説明します。
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1回目記事(今回)は、こうした最新規格に対応した製品も含め、「一般家庭向け」といえるモデルを紹介しくことになります。
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2回目記事は、1人暮らし・ワンルーム向けの格安ルーターの紹介です。
対応する間取りは、ワンルームや1K程度の広さが目安です。
速度は、最大1200Mbps(162MB/秒)の機種が多いです。
日本の一般的な賃貸マンションのインターネット回線であれば、このクラスでも十分に快適に利用できます
価格は、5000円前後あれば購入可能です。
通信規格は、現在だとWi-Fi6(11ax)対応モデルが主流ですが、安価な製品ではWi-Fi 5(11ac)対応モデルも残っています。
通信安定化技術は、Wi-Fi 6が優れているため、個人的にはWi-Fi 6対応機を推奨します。
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こうした製品は、2回目記事にあたる【格安なWi-Fiルーターの比較記事】で比較しています。
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3回目記事は、主に3DK以上の住宅や一戸建てで、家族の人数が多いご家庭向けの製品を紹介します。
速度は、最大4804Mbps(約600メガバイト/秒)です。
一般家庭ではここまでの速度は不要ですが、アンテナ数が多いので、に家族の人数が多い場合有利といえます。
価格は、2万円前後から買えます。
通信規格は、Wi-Fi6(11ax)・Wi-Fi6E(11ax)に対応した機種があります。
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結論的にいえば、「家族は多いが、できればメッシュ構成は組まず、親機1台で全体をカバーしたい」というご家庭に適しています。
この速度の製品をお探しの方は3回目記事にあたる【超高速 Wi-Fi6対応ルーターの比較記事】で紹介しています。
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4回目記事は、ゲーマーやトレーダーなど、高速回線を契約している方向けの製品を紹介します。
対象となるのは、フレッツ 光クロス10Gbpsなど、特別な超高速光回線を利用している方に向くグレードです。
速度は、11520Mbps(約1440MB/秒)と「モンスター級」です。
価格は、この速度クラスで5万円ほど、速度が半分程度のモデルなら2.5万円ほどからです。
通信規格は、Wi-Fi7(11be)です。
2024年から普及が始まった最新規格で、速度の高さに加え、複数接続時の安定性や、強い電波が遠くまで届きやすいなどの利点があります。
この規格でも入門機相当のモデルは1回目記事で紹介しますが、「爆速」なモデルはすべてこちらで扱います。
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結論的にいえば、このグレードは対応するPCやスマホが現状ではほとんど市販されていないため、上級者向けです。
一般家庭でも有用な特長が多く、将来性は抜群ですが、一般家庭向きとはまだ言えません。
このブログでは、このタイプは【Wi-Fi7ルーターの比較記事】で紹介しています。
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5回目記事は、4LDK・3F建て・自営業など向く製品の紹介です。
それ以下の広さでも、RC造(鉄筋コンクリート造)で電波が届きにくい場合には、検討するべき選択肢といえます。
ここで紹介するのは、親機と中継機がセットになった「メッシュルーター」です。専門業者に依頼せず、自力で屋内全域をカバーするネットワークを構築したい場合に適しています。
価格は、最低でも約3万円からとなります。
中継機とのセット販売が一般的なため、広い住居で中継機の設置が必要な環境であれば、一般家庭でも費用対効果の高い方法です。
通信規格は、Wi-Fi5 (11ac)からWi-Fi7(11be)まで広く選べます。
速度は、最大11,520Mbpsまであります。
こうした、やや広めの家屋向きの製品は、5回目記事となる【メッシュWi-Fiの比較記事】で、60機以上を比較しています。
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以上、住環境別に、どのクラスのルーターが「おすすめ」かについて書きました。
結論的にいえば、今回の1回目記事で紹介する機種が、家庭用として最もオーソドックスで、価格面でもバランスが取れています。
まずは、今回の記事からご覧いただくことをおすすめします。
2・ルーターの最高速度
続いて、ルーターの最高速度についての「選び方の基本」を解説します。

最高速度は、ルーターの場合、通信規格(Wi-Fi 5/6/6E/7)、周波数帯(2.4/5/6GHz)、チャンネル帯域幅(80/160/320MHz)、アンテナ本数(ストリーム数)の四要素で決まります。
帯域幅の詳しい話は、後ほど実機紹介で扱います。
上の表は、家庭向け中級機で多い「各帯域2本アンテナ(2×2)」構成時の理論上の最高速度を示したものです。速度の単位はMbps(メガビット/秒)で、MB/秒に換算すると1000Mbps=125MB/秒です。
表からも分かるように、同じクラスでも通信規格と周波数帯の違いで速度に幅があります。
以下では、例として、バッファローのWi-Fi 6E対応ルーター(WSR-5400XE6)を例に、各帯域の速度面の特徴を解説していきます。

2.4GHz帯速度:573Mbps
5.0GHz帯速度:2401Mbps
6.0GHz帯速度:2401Mbps
WSR-5400XE6は、3帯域全てをカバーし、上表の最大速度で通信可能です。
しかし、各帯域の最大通信速度は、大小があります。また、それぞれの帯域には電波の特性の違いがあります。
以下では、このルーターを例に、3つの帯域の特徴を解説します。
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第1に、2.4GHz帯です。
理論上の速度は、バッファロー機の場合、573Mbps(=約71MB/秒)です。
すべての帯域の中で最も低速です。これは、他機の場合も同じです。
到達距離は、この帯域は長く、障害物にも比較的強い特性があります。
そのため、広い住宅で離れた部屋まで電波を届けたい場合には有効です。
一方、この帯域の性能は家庭内ネットワークの安定性にとって重要ですが、ルーターの「最高速」ではないため、メーカーが積極的に宣伝しない傾向があります。
その結果、仕様が控えめに設定された機種も少なくありません。選定時には、この帯域の速度やアンテナ数を確認することが重要です。。

第2に、5GHz帯です。
速度は、バッファロー機の場合、理論上、最大2401Mbps(300MB/秒)です。
Wi-Fi6E(11ax)規格でアンテナ2本(2×2構成)なら、この速度が出ます。
ただし、接続するスマホやPCがWi-Fi 5(11ac)水準の場合、このルーターを使用しても最大速度は、約865Mbpsにとどまります(前掲の表参照)
到達距離は、短いです。
電子レンジなどの家電による電波干渉にも弱いため、通信安定性には課題があります。一方で、ルーター近くの部屋では速度ロスが少なく、強い電波を安定して受信できるのが特徴です。
速度を重視する場合は、この帯域の最大速度とアンテナ数を重視して選ぶと良いでしょう。

第3に、6GHz帯です。
この帯域が扱えるのは、Wi-Fi6E(11ax)と、一部のWi-Fi7(11be)規格のルータだけです。
2万円前後の機種であれば対応している場合が多いです。
もちろん、スマホやPC側もこれらの規格に対応している必要があります。
速度は、現状で、この帯域は最も高速な帯域といえます。
バッファロー機の場合、5GHz帯と同じ2401Mbpsですが、これはWi-Fi6E規格のルーターだからです。Wi-Fi 7対応ルーターであれば、5GHz帯の最大速度よりも約2倍高速になる可能性があります(詳細は本編で解説します)。
到達距離は、5GHz帯異常に短く、特に壁越し通信が苦手という特性があります。
通信安定性は、電波干渉に強い特性があるため優れます。
ルーター近くに端末を置くならば、安定的に超高速通信を維持できるでしょう。
一なお、6GHz帯を活用するには対応端末が必要ですが、Wi-Fi 6EやWi-Fi 7対応のスマホやPCは徐々に増えており、この点の制約は解消されつつあります。
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帯域ごとの速度や特性を理解したら、アンテナの本数にも注目しましょう。
例えば、先ほど紹介したバッファロー製のWi-Fi 6Eルーターは、5GHz帯で2,400Mbpsの速度を実現できます。
これは、5GHz用のアンテナが2本(160MHz)が搭載されているためです。さらに、6GHz帯用にも2本(160MHz幅)、2.4GHz帯用にも2本のアンテナを備えており、これが先ほど示した最大速度の根拠になっています。
上位機種では、帯域ごとに3本、4本とアンテナ数が増える場合もあります。
一方で、スマホやノートPCは、通常アンテナを2本までしか内蔵しないため、「3本以上あっても意味がない」と思われがちです。
しかし、総アンテナ数が多いほど、同時に複数端末を接続した際の安定性は大きく向上します。家族で同時に利用する場合に効果が出やすいため、合計アンテナ本数も選定時の重要なチェックポイントとなります。
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最後に、速度について補足します。
今回紹介する現行モデルでは、Wi-Fi 5(11ac)規格のルーターは、ほぼ市場から姿を消しています。
2020年頃までは、入門機・中級機の多くがWi-Fi 5対応でした。そのため、買い替え前に使用しているルーターがこの規格である可能性は高いと言えます。
したがって、この世代のルーターを利用している場合は、今回取り上げるいずれの製品に買い替えても、速度や通信安定性の面で大幅な改善が期待できます。
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以上、ルーターの最高速度の説明でした。
速度に関する内容は、ルーター選びの中でも特に難しい部分です。そのため、あまり興味のない方は「ざっくり理解」する程度でも問題ありません。
全く分からない場合でも、記事の最後で、各帯域の構成においてできるだけバランスの取れた製品をおすすめとして紹介します。安心して読み進めてください。
3・インターネットの速度

ここから、インターネット速度について説明します。
ネット回線は、最大1Gbps(=1000Mbps)の契約が主流です。
フレッツ光クロスなど、下り最大10Gbps(=10000Mbps)の上位サービスもありますが、契約者は少数派です。 
家庭向けの標準ルーター(2万円以下)の多くは、高速回線に非対応です。
理由は、モデムからLANケーブルをつなぐWAN端子の速度上限が1Gbpsだからです。
2.5Gや10G対応WAN端子を搭載するのは、高級な無線LANルーターに限られます。

では、最大1201Mbpsクラスの格安ルーター(約5000円)で十分かというと、そうとも限りません。
格安機では、2.4GHz帯の速度が大きく劣ることが多く、各帯域のアンテナ数も2本程度と少ないからです。家族や家電が多い環境で、は速度や接続安定性に影響するからです。
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結論的にいえば、各帯域に4本以上のアンテナを備え、5GHz帯・2.4GHz帯ともに「ほどほど」に良い性能の機種(上図程度)が、一般家庭にはバランスが取れていておすすめです。
その上で、先述の6GHz帯に対応していれば「一歩上を行く」製品を選んだと(自慢して)良い感じです。
とくに、アンテナ数は注目点です。この部分が多ければ、家族の端末やIoT家電とも安定して同時接続でき、通信状況による速度低下も減らせるでしょう。
今回の記事ではこのあたりの事情をふまえながら、最終的な「おすすめ機種」を提案するつもりです。
4・電波の到達距離とメッシュ型Wi-Fi
最後に、電波の到達距離とメッシュ型Wi-Fiについて説明してきます。
ご自宅の環境にもよりますが、無線LANの場合、周波数帯域後ごとに「電波の飛び」「壁越え許容度」「電波干渉へ耐性」が変わります。
少し詳しい方は、2.4GHz帯は、通信速度は遅いが、割と遠くまで飛ぶこと、5GHz帯は、通信速度速いが、あまり飛ばないことはご存じでしょう。

上表は、周波数帯ごとに「快適」に電波が届くと考えられる距離をまとめたものです。
ここから読み取るべきポイントは2つあります。第1に、2.4GHz帯の重要性です。
5GHz帯や6GHz帯など、高速通信が可能な帯域に注目しがちですが、ルーター(親機)を1台だけ設置する場合は、2.4GHz帯のアンテナ数や速度性能が通信範囲に大きく影響します。
第2に、5GHz帯および6GHz帯の到達距離の短さです。
とくに、RC造(鉄筋コンクリート造)の場合、5GHz帯は1室隔てた環境、6GHz帯は2室隔てた環境では、低速でも通信が途切れる可能性があります。

こうした場合の「解決策」と言えるのは、メッシュタイプの無線LANルーターの導入です。
メッシュとは、昔の中継機の進化形です。
とりあえず、「複数のルーター(親機)を買って、網の目状のネットワークを家庭で簡単に構築できるシステム」と考えてください。
以前は「業務用」がメッシュの主戦場でしたが、家庭用の一般機でも(複数買えば)簡単にメッシュが組める製品が登場しています。
1回目記事でとりあげる1万円台のルーターでも、メッシュ対応製品は多くあります。

2LDK・一戸建てにお住まいの方は、「メッシュ」という言葉は覚えておいて損はありません。
なぜなら、新しいルーター(親機)を買っても「電波が届かない部屋があった」という場合に備えられるからです。そうした場合にもう1台追加するだけで、電波強度を高められます。
とくに、2020年末に登場した業界規格「EasyMesh」対応機種は、他社製ルーターともメッシュネットワークを構築できます。
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一方、メッシュを組む場合には、2つの追加メリットも得られます。

第1に、スマホなど持ち歩く端末のWi-Fi接続が改善される点です。
部屋を移動すると自動で近くのアクセスポイントに切り替わるため、親機か中継機かを意識せずシームレスに利用できます。
なお、昔からある中継機タイプは、一度、Wi-Fiの圏外になるまで遠くの弱い電波をつかみ続けるという欠点がありましたので、ここは大きな改善です。
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第2に、広範囲の電波状況が改善される点です。
メッシュ機能を持つルーターは、電波強度や混雑度を判断して自動的に最適な接続先へ切り替えるため、電波の弱かった周囲の部屋も含めて環境が改善します。
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以上、メッシュについて解説しました。
新しいルーターを導入したのに「電波が届かない部屋があって残念」という事例は少なくありません。そうした際の「保険」として、メッシュ機能の有無は購入時に意識して確認することをおすすめします。
2LDK・一戸建ての場合、とくに重要なので、「EasyMesh機能」や、各社独自の「メッシュ機能」の有無は、記事では意識して説明します。
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1・標準の無線LANルーターの比較
速度: 2880Mbps(最大)
予算:7,500円〜
用途:2LDK・3LDK・一戸建
2・安めの無線LANルーターの比較
速度:1300Mbps(最大)
予算:3,000円〜
用途:ワンルーム・1K
3・高速なWi-Fi 6ルーターの比較
速度: 4803Mbps(最大)
予算:1.5万円〜
用途:3LDK・一戸建(大家族)
4・最速なWi-Fi 7 ルーターの比較
速度: 11520Mbps(最大)
予算:3万円〜
用途:ゲーマー・トレーダー
5・メッシュWi-Fiルーターの比較
速度: 11520Mbps(最大)
予算:3万円〜
用途:4LDK・自営業・3F建て
ルータ選びの基本の説明は(導入編)はこれで終わりです。
今回の1回目記事は、2880Mbpsクラスの速度のスタンダードクラスのルーターの比較に「集中」します。より速い速度の製品が良いと思った方などは、上のリンクに飛んでいただければと思います。
よろしくお願いします。
1-2・バッファローの無線ルーター

1・標準の無線LANルーターの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:バッファロー 〈日本〉
1-3:NEC〈日本〉
2・標準の無線LANルーターの比較 (2)
2-1:エレコム〈日本〉
2-2:アイオーデータ〈日本〉
2-3:TP-LINK〈中国〉
2-4:LINKSIS〈米国〉ほか
3・無線LANルーターの比較 (3)【結論】
=最終的なおすすめ機種の提案
というわけで、ここからは、具体的な製品紹介にはいります。。
はじめに、日本のバッファローの一般家庭向きルーターの説明からです。家庭市場におけるルーターのシェアはトップで、ラインナップも多い名古屋の企業です。
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以下の本文では、Atlasのおすすめポイントは赤系の文字色で、イマイチだと思う部分は青字で書いていきます。

【2025年5月発売】
1・バッファロー WSR3600BE4P/NBK
1・バッファロー WSR3600BE4P/NWH
¥10,980 Amazon.co.jp (8/13執筆時)
2・バッファロー WSR3600BE4P-BK
2・バッファロー WSR3600BE4P-WH
¥11,586 楽天市場 (8/13執筆時)
3・バッファロー WSR3600BE4P/CBK
3・バッファロー WSR3600BE4P/CWH
¥11,800 楽天市場 (8/13執筆時)
4・バッファロー WSR3600BE4P/DBK
4・バッファロー WSR3600BE4P/DWH
¥9,980 楽天市場 (8/13執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi7(11be)
2.4GHz帯速度:688Mbps
5.0GHz帯速度:2882Mbps
有線LAN:1000BASE-T×3
WAN:1000BASE-T
メッシュ:EasyMesh
USB:
IPv6: 対応
WPA3:対応
WSR3600BE4Pシリーズは、バッファローの家庭向け「AirStation」シリーズに属するスタンダードモデルです。
2024年末以降、1万円前後で各社から発売されている、6GHz帯非対応の「普及版Wi-Fi 7ルーター」のバッファロー版と言えます
なお、Amazon限定の「WSR3600BE4P/N」など、販売経路によって型番は異なります。しかし、いずれも性能は同一です。買われる際の値段で決めてOKです。

本体サイズは、133(W) x 148(H) x 43(D)mmです。
このクラスだとこのクラスとしては一般的な大きさです。
据え置き設置のほか、ネジを使った壁掛けにも対応します。

通信規格は、Wi-Fi7(11be)です。
2024年ごろから日本でも販売が始まった最新の無線LAN規格で、従来よりも高速かつ混雑に強い通信が可能です。
一方、本機はWi-Fi 7対応ではありますが、「普及版」に位置づけられます。上位機種ではより高速なモデルも存在しますが、本機はアンテナ構成の関係で、理論上の最高速度は標準的な水準です。
とはいえ、家庭で使うには十分以上の速度があります。後ほど紹介する通信安定化技術も、この規格の特性を活かした設計になっています。
さて、以下の表は、Wi-Fi 7で使える帯域(6GHz/5GHz/2.4GHz)ごとの理論速度を、アンテナ本数と帯域幅別にまとめたものです。

表の見方
横軸は周波数帯域
縦軸はアンテナ本数と帯域幅(MHz)
数値は理論上の最大速度(Mbps)
※実際の速度は環境によって半分程度になるのが一般的
本機のアンテナ構成について、以下解説します。
第1に、5.0GHz帯です。
本機の場合、帯域幅(160MHz)対応のアンテナが3本です(2本は、2.4GHzとの共用アンテナ)
実際の通信ストリーム(同時に送受信できる信号の流れ)は、160MHz対応1本と通常アンテナ1本の2ストリームとなります。
残る1本は、速度向上よりも接続の安定化(電波の途切れ低減)を目的に利用されます。
理論上の最大速度は、2880Mbps(約360MB/秒)になります。
第2に、2.4GHz帯です。
共用アンテナ2本で、680Mbps(約87MB/秒)です。
この帯域は、先ほど書いたように、速度は控えめですが、壁越しや階をまたぐ通信が得意で、離れた部屋やIoT家電に向く帯域です。
ただし、必要最低限の速度は確保しているものの、上位機に比べると性能面では強調できず、家庭用としてはやや弱めです。
なお、本機はWi-Fi7ですが、6GHz帯は非対応です。
Wi-Fi7の場合、Wi-Fi 6Eとは異なり、Wi-Fi 7では6GHz帯対応が、業界規格における必須条件ではないためです。
6GHz帯のメリットについては、後述のバッファロー上位機(Wi-Fi 6E対応)で詳しく触れます。

最大速度は、少し補足説明が必要です。
例えば最新のiPhone(iPhone 16 Pro / Pro Max)の場合、Wi-Fi 7対応で、アンテナ2本(2×2)、帯域幅160MHzに対応しています。
しかし、理論上の最高速度は2,400Mbps(約300MB/秒)です、これはWi-Fi 6世代のルーターと同等水準に止まっています。
iPhoneは変調方式の4096QAM(12bit)に非対応のためです。
本機の性能をフルに発揮できるわけではありませんが、この速度が出れば、実用上は十分です。
一方、Apple製品で帯域幅160MHzに対応したのは、Appleだと2023年以降のMacとPhone 15 Pro以降・iPad 12.9(6世代)iPad 11(第4世代)以降です。
また、AndroidスマホやWindows PCでも、この世代だと、多くはアンテナ2本・帯域幅160MHzに対応していません。
そのため、2023年以前の製品では、本機を導入しても、理論上の速度は最大で約1200Mbps(約150MB/秒)にとどまります。
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結論的にいえば、「買ってみたら遅かった」というケースは、多くが端末側の対応不足によるものです。レビューなどで評価する際は、この点に注意しましょう。
もちろん、ルーター選びの観点では「将来への投資」になるため、購入を見送る理由にはなりません。 
なお、バッファロー公式サイト掲載の『家電批評』(5月号)による一戸建て1F→2F間の実地検証でも、実効速度は良好とされています。

アンテナ構成は、5GHzの2本と2.4GHz帯の2本が共用です。
独立した専用アンテナだけで構成していない点は、本機が比較的安価である理由の一つです。
ただし、この構成では各帯域の同時利用時に時分割通信(タイムシェア)が発生しやすく、家族など複数人が同時に利用すると速度低下が起こりやすくなります。
同じアンテナ本数でも、NECのように「全アンテナを専用化」している製品とは単純に比較できません。
シンプルなアンテナ構成の方がトラブルは起きにくく、この仕様はマイナス要素といえます。

ただし、アンテナ数が2本より多くしていることは、無駄ではないです。
複数の機器を同時接続する際、余ったアンテナを割り当てられるため、時分割通信の発生を減らせるからです。
家庭用では「アンテナ数が多いのは基本的に有利」です。
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以上が、速度面に関する説明です。
まとめると、近年のスマホや一般的なPCであれば、最低でも約1201Mbps(150MB/秒)、最高で約2401Mbps(300MB/秒)程度で接続できると考えてよいでしょう。
加えて、5GHz帯に3本のアンテナを持つため同時接続には比較的強いものの、構成が複雑な分、環境によっては性能のばらつきが他機種より出やすいといえます。

メッシュは、EasyMesh対応です。
業界の標準規格です。冒頭でも書きましたが、他社対応機ともネットワークが組みやすい仕様です。
いざ、買ってみて電波の届きにくい部屋が合った場合、増設しやすいと言えます。
無線の安定性は、いくつかの工夫があります。
順番にみておきます。

第1に、ビームフォーミングです。
これは、スマホや携帯ゲーム機などの端末位置を特定し、そこに向けて電波を集中して送る技術です。手に持って動かす小型端末でも安定した通信が可能になります。
本機は同社独自の「ビームフォーミングEX」ではないため、端末側がビームフォーミングに対応している必要があります。
ただし、近年は非対応機のほうが珍しいため、実用上の問題はほぼありません。

第2に、MU-MIMOです。
非対応機の場合、ルーターは1台ずつ順番に通信し、実際にはミリ秒単位で送受信を切り替えています。MU-MIMO対応では、アンテナ本数(4本)まで同時送信が可能です。
なお、Wi-Fi7だと、送信側MU-MIMOにも対応しているので、Wi-Fi6世代に比べても上位です。
加えて、Wi-Fi 6以降のの基本仕様として、サブキャリア単位で複数機器に同時通信できるOFDMAも備わっています。
これにより、IoT家電を含む多数の機器がある家庭でも効率的に通信できます。
なお、ビームフォーミングとMU-MIMOはWi-Fi 6準拠機なら他社製品にも基本搭載されます。このため詳細仕様については 【超高速なWi-Fi6ルーターの比較記事】の冒頭でも詳しく書いています。

第3に、バンドステアリングLiteです。
これはWi-Fi 7の規格要件ではなく、バッファロー独自の機能です。
他社にも類似機能はありますが、同社では「Lite」仕様として搭載されています。
電波強度を計測し、混雑の少ない帯域へ端末を自動で誘導するため、家庭内の接続機器が多い場合や、近隣のWi-Fiと干渉している場合に効果的です。
ちなみに、同社の上位モデルでは「Lite」でないバンドステアリングを採用し、混雑状況ほか、接続台数も把握したうえで制御するため、より高度と言えます。
ただ、この価格帯では「Lite」仕様でも十分に「上等」です。

第4に、MLO(マルチリンクオペレーション)です。
この機能は、Wi-Fi7規格を名乗る場合の必須機能なので、本機にも搭載されています。
複数の帯域を同時に利用できるため、電波干渉を避けつつ、高速かつ安定した通信が可能です。
ただし、端末側もWi-Fi 7に対応している必要があります。
先述のように、2024年ごろから普及し始めた機能で、現時点では多くの場合「将来を見据えた投資」となるでしょう。

第5に、Multi-RU(マルチリソースユニット)です。
先述のOFDMA(直交周波数分割多元接続)を拡張したWi-Fi 7の必須機能です。
OFDMAは1チャンネルの帯域幅(20MHzや40MHzなど)を複数のサブキャリアに分割して利用しますが、Multi-RUでは分割した帯域を1ユーザーが束ねて利用できます(チャンネルバンディング)。
これにより、複数端末が同時通信する場合でも効率的に高速化できます。
もちろん効果を得るには、端末側もWi-Fi 7対応であることが必要です。
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以上、通信安定化技術の部分を確認しました。
端末側がWi-Fi 7に対応していれば、本機は速度や安定性の面でかなり優秀です。非対応機器との通信も、この価格帯としては十分合格点といえます。
一方、同社を含む上位のWi-Fi 7対応ルーターでは、電波干渉を防ぐ「パンクチャリング」など、さらに高度な機能が搭載されます。詳しくは【Wi-Fi7ルーターの比較記事】をご参照ください。
CPUは、一方、コア数・クロック数とも非公開です。
これらは接続速度にも関わるため、未公開なのはやや残念です。
有線LANポートは、1000Base-Tで、3ポート搭載されます。
いずれも最大1Gbps(最大125MB/s)で接続できます。
安価なルーターでは100BASE-T(最大12.5MB/s)も存在しますが、本機は問題ありません。
インターネット速度は、ただ、注意点です。
本機の場合、WANポートに1000Mbps(1Gbps)なので、フレッツ光クロスなどを契約していても、契約上の最高速度には至れない可能性があります。
つまり、2,880Mbps(約360メガバイト/秒)という最大速度は、自宅内の端末間通信の「最大速度」です。
ただ、本機は普及クラスのスタンダード機なので、この仕様でも構わない気はします。
IPv6は、対応です。
これはIPoEとも呼ばれ、プロバイダ側の混雑に強くなる技術です。ただし、利用には回線業者によっては追加料金がかかる場合があります。
簡単設定機能は、簡単です。
スマホ(iOS/Android)はQRコード読み取りで接続できる「QRセットアップ」、パソコンは「AOSS機能」に対応します。
後者は、WPSと似た方式で、ボタン操作だけで接続可能です。
セキュリティは、WPA3に対応です。
iPhoneなども対応がはじまっている新しい暗号化で、従来のWPA2の通信暗号化より強固で、実際的に突破は無理と言われる規格です。

このほか、DIXIMのネット脅威ブロッカー2 ベーシックの1年間無料利用権がつきます。
2年目からは、年額1980円です。一般的なPC用セキュリティソフトと異なり、IoT家電も保護できる利点がありますが、必須ではありません。
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以上、バッファローのWSR3600BE4Pシリーズの紹介でした。
本機は、同社サイトでも宣伝されるように『家電批評』で、ミドルクラス1万円以下のルーターのベストバイに選ばれた中級機です。
本文で述べたように、本来の性能を発揮するには端末側のWi-Fi7対応が必要です。ただし、Wi-Fiルーターは比較的長く使える家電なので、先行投資としても悪くありません。
逆に、古いスマホやPCでも、現行ルーターより速度が落ちることはなく、この点での懸念は不要です。
Wi-Fi7同士であれば、新しい通信安定化技術の効果が期待でき、1万円以下の「今買うべき入門機」としては優秀な部類です。
一方、中級者以上に向けて言えば、6GHz非対応のため、前世代のWi-Fi6Eと比べて最大速度や安定性が必ずしも上位互換ではない点には注意が必要です。
また、本機は遠距離向けの2.4GHz帯がやや弱めです。
この点では、NECなどアンテナ共用を避けた他社のミドルクラスWi-Fi6機との比較も検討する価値があります。後ほど確認予定です。
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【2023年11月発売】
5・バッファロー WSR-3000AX4P-BK
6・バッファロー WSR-3000AX4P-WH
¥9,280 楽天市場 (8/13執筆時)
6・バッファロー WSR-3000AX4P/NBK
6・バッファロー WSR-3000AX4P/NWH
¥9,980 Amazon.co.jp (8/13執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:573Mbps
5.0GHz帯速度:2401Mbps
有線LAN:1000BASE-T×3
WAN:1000BASE-T
メッシュ:EasyMesh
USB:
IPv6: 対応
WPA3:対応
なお、本機の旧世代となるのが、WSR-3200AX4Bシリーズです。
価格は新機種とほぼ同程度です。

接続規格は、ただ、Wi-Fi6(11ax)です。
理論上の最高速度は、5GHz帯の2401Mbps(約300メガバイト/秒)です。
2.4GHz帯だと、574Mbps(約71.7メガバイト/秒)です。
とくに、端末がWi-Fi7に非対応の場合、新機種との実効速度はほぼ変わらないといえます。
その他の仕様面では、Wi-Fi7特有の通信安定化技術(MLOおよびMulti-RU)を除き、大きな差はありません。
アンテナ本数や対応帯域も同一です。
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結論的にいえば、価格差もあまりない状況なので、今選ぶならば、こちらは除外して考えて良いかと思います。

【2022年発売】WSR-5400XE6同等品
7・バッファロー WSR-5400XE6/N
¥17,980 Amazon.co.jp (8/13執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi 6E(11ax)
2.4GHz帯速度:573Mbps
5.0GHz帯速度:2401Mbps
6.0GHz帯速度:2401Mbps
有線LAN:1000BASE-T×3
WAN:2.5G〈WAN専用〉
メッシュ:EasyMesh
USB:
IPv6: 対応
WPA3:対応
WSR-5400XE6シリーズは、先ほどの機種の上位機です。
ここまでの製品とは価格差が開きます。
本機は、6GHz帯に対応する点で、先ほどの下位機(Wi-Fi7)とははっきりと性能差があります。

速度規格は、Wi-Fi6Eです。
2022年頃から対応機種が登場した新規格で、新しい6GHz帯を利用可能です。
この帯域は日本では開放されたばかりのため利用者が少なく、混線が少ないという利点があります。
さらに、帯域幅160MHzのワイドバンドを含めチャネル数が多く、飛行機や気象レーダーとの干渉もないため、通信の安定性にも期待できます。
6GHz帯は ワイドバンドといえる帯域幅(160MHz)を含めチャネル数が多く、さらに6GHz帯は飛行機や気象レーダーと干渉しないため、通信の安定性にも期待できます。
端末側も、iPhone(iPhone15 Pro以降)やMacを含むApple製品は2023年から対応し、Windows系を含め想定以上に普及が進んでいます。
なお、Wi-Fi6Eでは6GHz帯対応が必須条件ですが、Wi-Fi7では任意となりました。先ほどのバッファロー機のように、1万円前後の格安機では未対応の場合も多い点に注意が必要です。

アンテナ構成は、Wi-Fi6Eです。
下位機は2.4GHz・5GHzのみのデュアルバンド(2バンド)でしたが、本機は6GHz帯を加えたトライバンド(3バンド)となります。。
第1に、5GHzは、2401Mbpsです。
アンテナは2本で、2.4GHz帯と共用です。
第2に、6GHzは、2401Mbpsです。
アンテナは2本で、こちらは専用です。
第3に、2.4GHzは、573Mbpsです。
アンテナは2本で、5GHz帯と共用です。
5GHz・6GHzともアンテナ2本ながら2401Mbpsを実現できるのは、ワイドバンド(160MHz帯域幅)対応のためです。
とくに6GHz帯は専用アンテナであり、この帯域をメインに使う場合に有利です。逆に、その他の帯域は共用アンテナのため、仕様面でやや弱さも見られます。
最大速度は、ただし、下位機種と同じく、端末側がワイドバンドに非対応の場合、1201Mbpsにとどまります。
一方、同社の下位機は、(GHz非対応の「普及版」ながら、Wi-Fi7でした。
そのため、アンテナ1本あたりの最高速度は、本機がやや劣ります。
とはいえ、本機はトライバンド構成で複数端末の同時接続に強く、通信が安定しやすい6GHz帯を備えるため、実用面では価格相応に上位と見てよいでしょう。
例外は、1ルームなどでWi-Fi 7(320MHz幅)対応の高性能PCと1対1で接続する場合です。この条件下では下位機がやや有利と言えます。
通信安定性は、一般的です。
Wi-Fi6以降の基本装備となる、ビームフォーミング・MU-MIMO・OFDMAはむろん対応です。
Wi-Fi7からの通信安定化技術(MLOとMulti-RU)はありませんが、これらは端末側もWi-Fi7対応が必要なため、大きな差とは言えません。
あとは、下位のWi-Fi6機に対する付加要素はみられません。

インターネット速度は、特筆すべき点があります。
本機はWAN側に2.5Gbpsポート(約312.5MB/秒)を搭載し、1Gbps超の高速回線でもボトルネックになりません。
有線LANポートは、1000Base-T(1GB)で3ポートです。
したがって、有線の場合は、WAN側2.5Gの恩恵は受けられないと言えます。
簡単設定機能は、AOSSとWPSに対応です。
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以上、バッファローのWSR-5400XE6シリーズの紹介でした。
本機はWi-Fi6E対応で6GHz帯が利用でき、混線回避に効果があります。対応端末をお持ちであれば、下位機種より通信改善が期待できます。
また、トライバンド仕様により、複数接続時の安定性はWi-Fi7機種に対しても(Wi-Fi7端末同士での通信を除き)優位といえます。
一方、遠距離通信を担う2.4GHzはアンテナ2本構成のため、設置場所から離れた端末が多い環境では、より強力な機種を検討しても良いでしょう。
ただし、EasyMesh対応のため、後から中継機を追加してカバー範囲を広げることも可能です。導入後、問題が発生した場合の拡張性にも優れています。

一方、部屋がやや広めの場合、あるいは、ご家族が多い場合など、バッファロー機の場合、もう1つ上級の製品とも比較することをオススメします。
このブログだと、次回記事【 Wi-Fi6 Wi-Fi6E対応ルーターの比較記事】で紹介しているような機種です。
そちらの記事では、Wi-Fi6E規格のメリット性も、さらに詳しく説明しています。
1-3・NECの無線ルーター

続いて、NEC(NECプラットフォーム)の、Atermシリーズの紹介です。
プロバイダ提供の終端装置で、よく見るブランドですが、家庭用もバッファローと並んで強いです。

【2021年発売】
【通常型番】PA-WG2600HP4後継機
8・NEC Aterm PA-WX3600HP
¥13,000 楽天市場 (8/13執筆時)
【Amazon限定型番】A-WG2600HM4後継機
9・NEC Aterm AM-AX3600HP
¥17,578 Amazon.co.jp (8/13執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:1147Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
有線LAN:1000BASE-T ×4
WAN:1000BASE-T
USB:
メッシュ:
IPv6:対応
WPA3:対応
WX3600HP は、NECのAtermシリーズの家庭向けのスタンダード機です。
Amazon限定型番がありますが、性能は通常モデルと同一です。

本体サイズは、51.5(W) x 200(H) x 215(D)mmです。
先ほどのバッファロー機と比べると若干大きめです。
ただ、外部アンテナがあるわけでもないので、邪魔ではないです。

規格は、Wi-Fi6(11ax)です。
NEC公表の参考値として実効速度も示されており、このクラスでは比較的高い数値です。

最大速度は、バンドごと異なります。
5.0GHz帯は、2401Mbps(約300メガバイト/秒)です。
2.4GHz帯は 1147Mbps(約143メガバイト/秒)です。
いずれの帯域も専用アンテナがです。
5GHz帯は、アンテナ4本(4×4)です。
帯域幅160MHzに対応しており、2本(2×2)構成でも2401Mbpsは可能です。
それでも、4本構成とするのは複数端末接続時の安定性を確保するためです。
バッファローと比較すると、共用アンテナを採用せず、信頼性を重視する設計はNECの特徴です。
同社は法人向け・家庭用終端装置の主要提供メーカーであり、その「哲学」が家庭向け製品にも反映されています。
この設計により同スペックの他社機より価格はやや高めですが、安定性を重視する場合には代えがたい要素です。
2.4GHz帯も、アンテナ4本(4×4)です。
近年のスマホ・PCは2本構成が多いものの、アンテナが多いことは実通信の安定に寄与します。
IoT家電は2.4GHz専用が多く、この帯域には家庭内の複数端末が集中しやすい傾向があります。
先述のように、最近のスマホ・PCは、アンテナ2本なのでそこまで多くなくても良いのですが、実通信では、アンテナが多い方が実際には安定し、良い仕様だと思います。
メッシュは、ただ、非対応です。
インターネット速度は、1000Mbpsが最大です。

無線の安定性は、NECも数の工夫を備えています。
Wi-Fi6の基礎要件のMU-MIMO・OFDMA・ビームフォーミングは対応です。
詳細はバッファロー機の説明で触れたため省略します。
一方で、本機はバンドステアリング機能に独自性があります。
バッファローの「バンドステアリングLite」が電波強度のみを基準にするのに対し、NECは帯域の混雑状況も加味する本格仕様です。さらに、チャンネルの混雑状況に応じて自動で切り替える「オートチャネルセレクト」も独自に搭載しています。
近隣Wi-Fiとの干渉対策は、したがって強力ですが、この点に限ればWi-Fi 6E対応の同社上位機がより優れます。

このほか、同社の場合、アンテナの小型化技術も言及に値します。
同社の製品の多くは、ノイズを低減する「μ(マイクロ)EBG」や、全方位に電波を放射する「μ(マイクロ)SRアンテナ」などのアンテナ技術を採用します。
本機では加えて、電波の歪みを反転波で補正する「ワイドレンジアンテナPLUS」も搭載し、水平方向だけでなく端末の持ち方による角度変化にも影響されにくい安定した通信を実現しています。
外部に突き出た指向性アンテナはありませんが、これらの技術により安定した電波到達性能が期待できます。
CPUは、2コア構成です。
家庭用ルーターとしては十分な性能です。
有線LANポートは、1000Base-T(1Gbps)を4ポートを搭載します。
そのほか、セキュリティ的にWPA3に対応です。IPv6も対応です。
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以上、NECのWX3600HP の紹介でした。
ファミリー向けWi-Fi 6対応機のうち、1万円前後の製品に限定すれば、バンドやアンテナ構成はシンプルかつ堅実で評価できます。アンテナを共用せず、バンドごとに規格を分けるような構成も採っていません。
両帯域合わせてアンテナ数は8本と多く、無線安定化技術も充実しています。共用アンテナを採用するバッファローの同クラス機と比べても、信頼性を重視する場合は、この価格帯で十分候補となります。
一方で、6GHz帯に非対応な点は弱点ですが、この価格帯で信頼性を重視するならば、有力候補なのは間違いないでしょう。
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【2020年発売】
10・NEC Aterm PA-WG2600HS2
¥4,280 楽天市場 (8/13執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi5(11ac)
2.4GHz帯速度:600Mbps
5.0GHz帯速度:1733Mbps
有線LAN:1000BASE-T ×4
WAN:1000BASE-T
メッシュ:
USB:
IPv6:対応
WPA3:対応
このほか、NECからは、PA-WG2600HS2という型番の似た機種の販売があります。

通信速度は、一見すると、最大1733Mbpsなので、良くみえます。
ただ、通信規格としては、すでに陳腐化したと言って良い、Wi-Fi5です。
また、独自性の部分でも、ワイドレンジアンテナを装備せず、バンドステアリングにも非対応です。
値段差をふまえたとしても、この機種は避けた方が良いでしょう。特売用の廉価版です。

【2024年発売】
【通常型番】
11・NEC Aterm WX5400T6 PA-WX5400T6
¥18,085 楽天市場 (8/13執筆時)
【Amazon限定型番】
12・NEC Aterm AX5400T6 AM-WX5400T6
¥21,978 Amazon.co.jp (8/13執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi 6E(11ax)
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
6.0GHz帯速度:2402Mbps
有線LAN:1000BASE-T ×4
WAN:1000BASE-T
USB:
メッシュ:あり(自社方式)
IPv6:対応
WPA3:対応
PA-WX5400T6 は、NECのAtermシリーズの中級モデルです。
先ほどの製品の「1ランク上」に位置付けられます。
本機もAmazon限定型番がありますが、性能は通常モデルと同一です。

本体サイズは、51.5(W) x 200(H) x 215(D)mmです。
先ほどのWi-Fi 6モデルと同じ寸法です。
外部アンテナは搭載していませんが、やや大きめの筐体となります。
速度規格は、Wi-Fi6Eです。
バッファローでも説明したように、6GHz帯は現状で混雑が少なく、対応端末とであれば高速かつ安定した通信が期待できます。
接続機器側(スマホ・PC)が6GHz帯に対応していない場合でも、将来的な拡張性という面で導入メリットがあります。

アンテナ構成は、Wi-Fi6Eのトライバンド(5GHz・6GHz・2.4GHz)です。
5GHzは、2402Mbps、6GHzは、2402Mbps、2.4GHzは、574Mbpsです。
各帯域ともアンテナは2本構成で、それぞれ専用アンテナを搭載しています。
筐体はバッファロー製品より大きめですが、共用アンテナを用いず帯域ごとに専用化しているため、同等速度でも、通信の安定性向上が期待できます。
なお、本機の場合も、ワイドバンド(160MHz幅)にも対応してため、この最大速度を実現できます。
メッシュは、自社方式に対応しており、同社の対応製品と組み合わせ可能です。
NECとしては、本機と同型筐体を中継機(クライアント)として利用する構成を推奨しています。
EasyMeshには非対応です。

参考値としての実効スループットは、1800Mbpsです。
下位機に対して10%ほど数字が良いです。

無線の安定性は、下位機と同等です。
Wi-Fi 6の基礎要件であるMU-MIMO、OFDMA、ビームフォーミングに加え、NECの特徴である、バンドステアリング機能、オートチャネルセレクトを搭載しています。
アンテナも、ワイドレンジアンテナPLUSを採用しています。
CPUは、クロック数は不明ですが、4コアです。
トライバンド運用を安定して処理できる性能を備えています。
消費電力も20.5Wの水準なので、問題ないです。

有線LANポートは、1000Base-T(1Gbps)×4ポートを搭載します。
ただ、WAN(インターネット)側ポートも1000Base-Tで、高速ポート(2.5Gbps以上)は非搭載です。
インターネット速度は、したがって、最大1000Mbpsとなります。
ここは、仕様がやや弱いです。
簡単設定機能は、下位機種同様、充実します。
そのほか、セキュリティ的にWPA3に対応です。
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以上、NECのPA-WX5400T6の紹介でした。
下位機と比べた場合、トライバンド構成であること、そして6GHz帯を利用できることが大きなメリットです。
最高速度とアンテナ総数(6本)は同じですが、特に6GHz帯対応端末(スマホやPC)を、比較的ルーター近くで利用される環境では、本機の方が有利です。
一方、6GHz帯対応端末が少ない場合は、逆に下位機に対して各端末の実効速度の部分で不利になる可能性があります。また、遠距離通信に強い2.4GHz帯はアンテナ2本構成のため、下位機より電波到達性能が劣る場面もあります。
こうした点から、本機は「ルーター近くに6GHz帯対応端末があり、そこで高速通信を確保したい」という条件下でおいて特に有利です。
バ ッファローのWi-Fi 6E対応機と比較すると、本体はやや大きめですが、専用アンテナを各帯域に2本(計6本)搭載する構成は優れています。信頼性重視で6GHz帯対応の国産機を選びたい場合には候補となるでしょう。
ただし、WANポートは2.5Gbpsに非対応です。この点はバッファロー機に劣ります。フレッツ・クロスなど高速回線利用時には留意が必要です。
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こうした条件面が合わない場合は、NECのさらに上位モデルを検討するのも一案です。
より高速なWi-Fi 6/Wi-Fi 6E対応ルーターについては、次回記事【 高速なWi-Fi6 Wi-Fi6E対応ルーターの比較記事】で紹介しています。
Wi-Fi6E規格のメリット性も、さらに詳しく説明しています。
次回に続く
高速な無線LANルーターのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、家庭向きのスタンダードな無線LANルーターの比較の1回目記事でした。
しかし、記事はまだまだ「続き」ます。
2・標準の無線LANルーターの比較 (2)
2-1:エレコム〈日本〉
2-2:アイオーデータ〈日本〉
2-3:TP-LINK〈中国〉
3・無線LANルーターの比較 (3)【結論】
=最終的なおすすめ機種の提案
続く、2回目記事(こちら)では、エレコムなど、今回紹介できなかったメーカーの製品を追加で紹介します。
主な用途 2DK〜3DK向き
通信速度 ★★★★★
到く距離 ★★★★★
通信安定性 ★★★★★
端子構成 ★★★★★
簡単設定 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最後の「結論編」(こちら)では、上表のようなポイントから、今回紹介した価格帯を含めて、価格別・目的別に、Atlasのおすすめ機種!を提案しています。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら
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