【今回レビューする内容】2023年 最新の高性能無線LANルーターの価格・性能とおすすめ・選び方 : Wi-Fi5 6 親機 無線ブロードバンドルーター:バッファロー AirStation NEC Aterm ELECOM ASUS IODATA TP-Link :スピードと安定性「最強」製品の違いとランキングWindows Mac対応 IPv6 WPA3 Apple Time Capsule AirMac expresの代替機など
【比較する製品型番】 Buffalo AirStation WSR-2533DHP3-BK WH WSR-2533DHPLB-BK WH WSR-2533DHPLB-NB WSR-2533DHPLB-NW WSR-2533DHPLS-BK WSR-2533DHPLS-NB WSR-2533DHPLS/DB WSR-3200AX4B-NBK NWH WSR-3200AX4B-BK WSR-3200AX4B-WH WSR-3200AX4S-NBK NWH WTR-M2133HS WTR-M2133HS/N NEC Aterm PA-WG2600HP4 PA-WG2600HM4 A-WG2600HS2 PA-WX3600HP PA-WX3000HP AM-AX6000HP PA-WX6000HP AM-AX3600HP PA-WX3000HP2
今回のお題
高速で安定性の高い無線LANルーターのおすすめはどの機種?
ども、Atlasです。
今回は、2023年4月現在、最新の無線LANルーター(Wi-Fiルータ)の性能を比較します。
スペック比較を中心に、初心者・中級者などでも「どうしてその製品がおすすめか?」、できるだけ分かるように書きました。
主要企業の新型機は、基本的に「全機種」紹介するつもりです。
対応人数 世帯向き
速度(ネット)★★★★★
速度(宅内) ★★★★★
無線の安定性 ★★★★★
設定の容易さ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、記事の結論部では、上表のような観点から、用途別・目的別に「具体的な」おすすめ機種もあげていきます。
長い記事ですが、よろしくお願いします。
1-1・無線ルーターの選び方の基本
具体的な製品の比較に入る前に、「無線ルーターの選び方の基本」を説明しておきます。
1・速度面での選び方
1・高速な無線LANルーターの比較
速度:1733~ 2402Mbps
予算:7000円〜1.5万円
用途:2LDK・一戸建て
2・超高速なWi-Fi 6ルーターの比較
速度: 4804Mbps(×2)
予算:1.5万円-6万円
用途:大家族・ゲーマー・トレーダー
3・格安な無線LANルーターの比較
速度:866~1300Mbps
予算:3000円〜1万円
用途:1LDK・ワンルーム
4・多人数向けメッシュWi-Fiの比較
速度:~ 2492Mbps×2
予算:3万円-7万円
用途:旅館・自営業・3F建ての家庭
5・おすすめの無線LANルーター 【結論】
=予算別・目的別のおすすめ機種の提案
上の表は、今回の記事の構成を示したものです。
ルーターは、毎年、新機種だけでも100機以上でています。
そこで、このブログでは、各家庭の「状況」「用途」をふまえつつ、ルーターの最高速度の点から、上表のリンクのように「5つの記事」に分けています。
ここでは、このような5つの記事に「分類した理由」を、まず解説します。
ご家庭の実情にあうルータを失敗しない「無線ルーターの選び方の基本」を説明するのに、最も適当と思えるからです。
以下、順番に、少し詳しく解説していきます。
1回目記事(今回)は、2LDK・一戸建てに向く、家庭用ルーターの紹介です。
速度は、2400Mbps(300メガバイト/秒)ほどまで出せるグレードです(理論値)。
家庭の「光回線」で速度低下は起こらず、長年にわたって快適に使える水準といえます。
価格も、7000円から2万円と、常識的な値段で買えます。
Atlasが、友人によく「おすすめ」するのは、このグレードです。
後述するように、通信安定性を強化する技術の多くを網羅するため、通信速度の問題を抱えている方の多くは、このクラスのルーター導入で「解決」しています。
通信規格は、Wi-Fi5 (11ac)とWi-Fi6(11ax)双方が混在しているため種類が豊富です。
また、後ほど解説する「EasyMesh」など新しいトレンドをふまえたWi-Fiルーターもあり「選びがいがある」製品が多いです。
2回目記事(こちら)は、「最速クラス」のWi-Fi6ルーターの紹介です。
速度は、現状で言えば、理論上4804Mbps(約600メガバイト/秒)まで出せる機種が市販されています(規格上は最大9608Mbps)。
例えば、NURO光・フレッツ 光クロス・AUひかりホームXなど、特別に高速な「10ギガ回線(10Gbps)」を契約する方でも、これなら、スペックを100%引き出せます。
価格は、1.5万円から買えますが、高性能機だと、5万円を超えます。
消費電力は、最大で60Wに及ぶものもあるので、ノートPC並です。
高性能機は、処理強化のためPC並のCPUを積むためです。常にフルパワーで処理しているものではないにせよ、普通のルータ(15W前後)に比べて、光熱費が上がりやすいです。
本体も大きくなるため、一般家庭の多くでこのクラスだと「オーバースペック」です。
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結論的にいえば、Eスポーツなどのゲーマーやトレーダーに限って、向くと言わざるを得ないグレードです。
一般家庭では、【NASの比較記事】で紹介したような、家庭内でマルチメディアサーバーを高度に構築している場合などを除けば、確実に「持て余す」でしょう。
こうした「超ハイスペック製品」は、2回目記事にあたる【超高速 Wi-Fi6対応ルーターの比較記事】で、しっかり分けて紹介しています。
関心のある方は、そちらをご覧ください。
3回目記事(こちら)は、1人暮らし向きの「入門用ルーター」の紹介です。
間取りとしては、1ルームないし、1K用です。
速度は、1300Mbps(162メガバイト/秒)までです(理論値)。
このクラスでも、マンション用のネット回線程度では、フルスピードを堪能できます。
通信安定化技術はそこそこですが、ワンルームなら広くないですし、多人数の複数同時接続の心配は不要なので、これでもOKです。
価格的には、5000円ちょっとの予算もあれば、十分です。
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こうした「エントリークラスの製品」は、3回目記事にあたる【格安なWi-Fiルーターの比較記事】でだけ、紹介しています。
1人暮らし初心者ならば、このクラスでも十分です。
4回目記事(こちら)は、小規模企業・旅館・3階建て家屋に向く、「メッシュルーター」の紹介です。
専門業者に依頼せずに、個人の力で屋内の広域ネットワークを作りたいと考えている場合に向きます。
価格は、「サテライト」と呼ばれる複数の中継機が必要なので、最低3万円ほどです。
セット販売があるため、本体のルーターほか、中継機を2台以上は置く必要がありそうな環境ならば、この方法は、確実かつ「安あがり」です。
速度は、機種によります。
最大で、4804Mbpsのトライバンド機まであります。
こうした、やや広めの家屋向きの製品は、4回目記事となる【メッシュWi-Fiの比較記事】で、わけて紹介しています。
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以上、「無線ルーターの選び方の基本」の1つめとして、速度的な観点から、各ご家庭の状況にあわた、「4つの区分」について、紹介しました。
結論的にいえば、今回の「1回目記事」で紹介する機種が、家庭用としては「最もオーソドックス」で、値ごろ感もあると言えます。
そのため、まずは、(とりあえず)今回の記事からお目通し頂くことを、おすすめします。
2・ネット速度について
続いても、「速度」に関わる話です。
皆さんが最も興味のあるだろう、「インターネットの速度」についての「基本中の基本」について、説明します。
Atlasの友人で、少し家電事情に詳しい人でも、この部分を「誤解」している人は結構多いので、説明しておくことにしました。
2.4GHz帯速度:800Mbps
5.0GHz帯速度:1733Mbps
今回の記事では、このようなスペックデータを各製品の紹介に加えています。
「ごく簡単に」言えば、このデータからは、以下の3点に関する情報が読み取れます。
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第1に、無線の到達距離です。
この場合、上表の「2.4GHz帯速度」(800Mbps)の値が重要です。
基本的に、この値が大きいほど、電波が遠くまで到達しやすいルーターです。
とくに、一戸建てなど「広さ」が問題と感じる場合は、「2.4GHz帯速度」を重視して選ぶべきです。
速度的に言えば、現状の最高値は、1147Mbps(=143MB/秒)です。
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第2に、無線の安定性です。
この場合、上表の「5.0GHz帯速度」(1733Mbps)の値が重要です。
基本的に、この値が大きいほど、電波干渉に強く、接続安定性が高いルーターです。
とくに、「通信がよく途切れる」ことが問題と感じている場合は、「5.0GHz帯速度」を重視して選ぶべきです。
速度的に言えば、現状の最高値は、4804Mbps(=600MB/秒)です。
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第3に、無線の最大速度です。
この場合、「2.4GHz帯速度」「5.0GHz帯速度」のうち「大きな方の数値」(1733Mbps)がそれにあたります。
ただ、注意するべきは、これは「家庭内ネットワーク」の最大速度だということです。
一般的な、無線LANルーターとモデムとをつなげるLANケーブル(WAN)に速度的な限界があるからです。
スペック値が高くても、一般的なルーターでの「インターネット速度」は、1Gbps(=125MB/秒)が最大です。
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なお、NTTのフレッツ光クロスなど、下り最大10Gbpsなど超高速サービスが登場しています。
1Gbpsにボトルネックがあったら意味がないので、「特別なWAN端子」を持つ、上位の無線LANルーターが市販されます。
ただ、一般人は「無視しても良い話」なので、2回目記事となる【超高速 Wi-Fi6対応ルーターの比較記事】で紹介します。
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以上、「無線ルーターの選び方の基本」の2つめとして、インターネット速度について書きました。
結論的にいえば、過度に速度を求めても「ネットは速くならない」とだけ覚えておけばOKです。
だからといって、ハイスペック機を選ぶ意味がないわけではないです。
搭載アンテナ数が多いと、家族の端末やご自宅のIOT家電などとの同時接続に強くなるなどの実利があります。
このあたりは、具体的な機種紹介の中で説明していくことにします。
3・メッシュ機能について
最後にお話しする「選び方の基本」は、「メッシュ機能」についてです。
2021年からの「新しいトレンド」といえます。
メッシュとは、「複数のルーター(親機)を買って「網の目状」のネットワークを家庭で簡単に構築できるシステム」と考えてください。
以前は「業務用」がメッシュの主戦場でした。
しかし、家庭用の一般機でも(複数買えば)簡単に「メッシュが組める」というルーター製品が登場し始めました。
1回目記事で見ていく1万円台のルーターでも、「メッシュ機能」を持つ製品は多くあります。
2LDK・一戸建てにお住まいの方は、「メッシュ機能」という言葉は覚えておいて損はないです。
なぜなら、新しいルーターを買ってみたら「電波届かない部屋があった」という場合に、「保険」になるからです。
「メッシュ機能」を持つルーターなら、そうした場合、もう1台買うだけで便利なメッシュを組め、電波強度を高めることが可能です。
とくに、2020年末に登場した「EasyMesh」という業界規格に対応する機種は、他社のルーターとも簡単にメッシュネットワークが組めます。
この点でメッシュの「保険」としての意味は、より増したと言えます。
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しかも、メッシュを組むと、2つのプラスアルファの利便性も得られます。
第1に、スマホのWi-Fi受信環境が改善できる点です。
メッシュを組んだ場合、スマホなど「持ち歩く端末」を持って部屋を移動した時、自動で近くのアクセスポイントに切り替わります。
親機か中継機かを意識せず、シームレスにWi-Fiが切り替わるので便利です。
ちなみに、メッシュ登場以前の中継機は、とても残念な仕組みでした。
一度、スマホのWi-Fiが圏外にならない限り、永遠に、遠くの電波の弱いアクセスポイントにつながり続けていたからです。
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第2に、広範囲にわたる電波状況が改善される点です。
メッシュ機能を持つルーターは、電波強度や混雑度の変化を見極めながら、自動で、最適なアクセスポイントにシームレスにつないでくれます。
そのため、電波の届かなかった部屋だけでなく、電波の弱かった周囲の部屋の電波環境も改善します。これも、従来の中継機では無理だったことです。
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以上、「無線ルーターの選び方の基本」の3つめとして、「メッシュ機能」について解説しました。
やや「マイナーな話」に説明を割いたのは、新しいルーターを買ったが「電波届かない部屋があって残念」という事例が、Atlasの周囲に本当に多いからです。
少なくとも、そうした際の「保険」が新しくできたということは、頭のすみに置いておくと良いかと思います。
2LDK・一戸建ての場合、(本当に)重要なので、「EasyMesh機能」や、各社独自の「メッシュ機能」の有無は、記事では意識して説明します。
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というわけで、「選び方の基本」について3点を説明しました。
色々なことを、「ざっくり」書きましたので、説明不足の点も多いと思います。
しかし、記事の最後で「おすすめ」する製品は、これらの観点を高水準でクリアした製品のみです。こちらについては、(ある程度)安心してください。
なお、実際は、これ以外にも、「QoS」「ビームフォーミング」「バンドステアリング」「MUーMIMO」「OFDMA」「CPUパワー」など、各社が工夫する回線安定化技術が、実効速度・安定性に影響を与えます。
これらについては、各製品を紹介する中で説明していきます。
そのほか、ルーターに外付USBディスクを付けるためのUSB端子の有無もスペック表で示します。
USB共有機能は、最近はほとんどの機種が「省略」です。特に、日本企業は、バッファローの一部機種を除くと皆無です。NEC・IODATA・エレコムなどもありません。
とくにMacユーザーは、Apple純正ルーターのAirMac Time Capsuleが生産終了なので、その代替のためです。記事の最後で代替機としての「おすすめ」も書くつもりです。
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1・高速な無線LANルーターの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2: バッファロー 〈日本〉
1-3:NEC〈日本〉
2・高速な無線LANルーターの比較 (2)
2-1:エレコム〈日本〉
2-2:アイオーデータ〈日本〉
2-3:TP-LINK〈中国〉
2-4:LINKSIS〈米国〉ほか
3・無線LANルーターの比較 (3)【結論】
=最終的なおすすめ機種の提案
そ今回は、以上のような順番で、、高速(1733~ 2402Mbps)な無線LANルーターをメーカーごと製品を紹介します。
1-2・バッファローの無線ルーター
はじめに、バッファローのルーターです。
日本の家庭市場における無線ルーターのシェアはトップで、ラインナップが最も多い名古屋の企業です。
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以下の本文では、Atlasのおすすめポイントは赤字系で、イマイチだと思う部分は青字系で書いていきます。
【2020年発売】
1・BUFFALO WSR-2533DHP3-BK
¥6,490 Amazon.co.jp (4/15執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi5(11ac)
2.4GHz帯速度:800Mbps
5.0GHz帯速度:1733Mbps
有線LAN:1000BASE-T ×4
WAN:1000BASE-T
メッシュ:
USB:
IPv6:対応
WPA3:
WSR-2533DHP3 は、バッファローの販売する製品です。
同社の製品では、本機以上が「高性能な無線LANルーター」であり、2LDKや一戸建てに対応できます。
本機はもともと白色の筐体(WSR-2533DHP3-WH)もありましたが、現在は生産終了です。
本体サイズは、幅37.5x奥行160x高さ160mmです。
大きく見えますが、薄いので設置性が良いです。
無線の最大速度は、2つの帯域ごとで異なります。
5.0GHz帯の電波は、最大1733Mbps(約162メガバイト/秒)です。
電波干渉に強い特長のある電波です。アンテナが4本搭載されており、充実します。
2.4GHz帯の電波は 最大800Mbps(約100メガバイト/秒)です。
電波の到達距離が長い特長のある電波です。
5.0GHzと共用ですが、やはり4本の対応アンテナを利用できます。
1万円を越えるグレードの無線LANルーターの場合、ユーザーは2種類の帯域から、目的に沿ったいずれかに帯域を各機器が選択して利用することになります。
ただし、「2.4GHz帯」について言えば、実際はここまでの速度は出せません。
なぜなら、最大600Mbpsという数字は、デジタル変調方式「256QAM」の利用を前提にした数値だからです。
256QAMは、高度なデータ圧縮方式で、同じアンテナ数でも1.3倍のデータ量が転送できます。
しかし、この技術の利用には機側(PC・スマホ)の対応が必須です。
さらに言えば、この技術がWi-Fiに採用されたPC・スマホは、現状で「皆無」です。(iPhoneは一部のキャリアのLTEのみ対応)
結論的にいえば、アンテナ4本機の場合、上表の速度が(一般的な機器と接続した場合の)各帯域の最大速度です(四捨五入時)。
これは、他社機の場合も同じで、アンテナ数(ストリーム数)で通信速度は決まります。
PCで256QAMに対応させるには、専用子機を増設する必要があります。
そのため、事実上の最大速度は、2.4GHz帯については、600Mbpsと考えてください。
なお、「実際の最高速」を知るために重要なのは、パソコン・スマホなどの接続機器側に内蔵されるWi-Fiのアンテナ数です。
それぞれの帯域に「4本」ないと、本機の「最大速度」は達成できません。
上表は、最近のスマホやPC(Wi-Fi5対応)の搭載アンテナ数と、実際の最高速です。
Windows系PCもほぼ同じです。
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結論的にいえば、対応子機の現状を見ると、各帯域に「アンテナ3本」のルーターが高級機といえる最低限のラインです。
その点で言えば、4本搭載するこの無線ルーターはは、その基準を「クリア」できており、納得できる十分な速度を持つ高性能機とみなせます。
インターネット速度は、最大1000Mbps(約125メガバイト/秒)までです。
冒頭で説明したように、無線LANルーター本体(WAN)と、光ファイバーの終端装置(モデム)とをつなぐLANケーブルに「ボトルネック」があるからです。
もちろん、自宅内の無線ネットワークで完結する通信は、最大1733Mbpsまでスピードが出せます。
メッシュは、非対応です。
もう少し上のグレードからです。
無線の安定性は、期待できます。
なぜなら、1GHzのデュアルコアCPUを含めて、3基のCPUを搭載するからです。
CPUは、ルーターにおいて重要なパーツです。
本機は、複数のデバイスで大容量の通信を行う場合、CPUに負荷をかけても実効速度は下位機種より落ちにくくなっています。
IOT家電を含めて、ネットワーク機器を同時に使っているご家庭では、能力を期待できるでしょう。
さらに、安定性の部分では、次の3つの機能が注目に値します。
第1に、ビームフォーミングEXです。
簡単に言えば、スマホや携帯ゲーム機などの端末の位置を特定するソナーです。(手に持つことで)動き回る小さなスマホ等の端末に安定した電波を送ることができます。
他社にも「ビームフォーミング」はありますが、「EX」は、スマホなどの子機側に対応がなくても利用できるBUFFALOの独自技術です。
第2に、Mu-MIMOです。
非対応機の場合、スマホやPCと通信する際、ルーターが1台ずつしか通信処理できないために、実際は時間をミリ秒単位で区切って送受信しています。
しかし、MUーMIMOに対応する場合、アンテナの数(4本)まで、同時伝送が可能です。
そのため、複数台の機器(スマホ・パソコンなど)を同時に使っても速度低下が起こりにくいというメリットがあります。
以上、2点の対応は、「通信安定性」の上でのプラスアルファと言える技術です。
これに、空いている無線帯域に自動で誘導する「バンドステアリング(LITE)」があれば完璧ですが、このグレードでは未搭載です。
有線LANポートは、本体に4つ搭載されます。
いずれも1000BASE-T 対応なので、最大速度(1000Mbps)でつなげることができます。
なお、安いルーターは「100BASE-T」という規格の機種があります。
その場合、最大100Mbps=12.5MB/秒と「ADSLレベルの遅さ」ですので、有線LANも併用する方は、注意が必要です。
IPv6は、対応です。
これはIPoEとも呼ばれプロバイダ側の混雑に強くなる技術です。
ただ、回線業者に追加料金が必要であることもあり、使いたい方だけが知っておけば良い知識です。
簡単設定機能は、充実します。
スマホ(iOS/Android)は、QRコードを撮影するだけで接続が可能なQRセットアップが、パソコンも、おなじみの「AOSS機能」が付属します。
ボタンを押すだけで、PCや周辺機器をセットアップできるものです。業界規格のWPSと似ています。
サポートは、気にしても良い部分です。
対応品質は(サポートセンターが日本で、日本語が通じるという点を含め)国内各社は安心感があります。
バッファローは、スマホを含めて電話料金が安い050電話番号が公開されているほか、日曜日も朝からサポートがある点も評価できます。
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以上、バッファローのWXR-2533DHP2の紹介でした。
1万円前後の機種では、無線の最大速度の点で最も高性能な機種です。
その上で、設定の容易さのほか、接続安定性を高める複数の技術を搭載する点が本機の魅力でしょう。
他社機との比較は重要ですが、能力の割には価格も安く、費用対効果は高いことは間違いないです。
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【2022年6月発売】
【通常型番】
2・BUFFALO WSR-2533DHPLB-BK
2・BUFFALO WSR-2533DHPLB-WH
¥7,880 楽天市場 (4/15執筆時)
【Amazon型番】(性能は同じ)
3・BUFFALO WSR-2533DHPLB-NB
3・BUFFALO WSR-2533DHPLB-NW
¥7,788 Amazon.co.jp (4/15執筆時)
【特定店用型番】(性能は同じ)
4・BUFFALO WSR-2533DHPLB/DB
4・BUFFALO WSR-2533DHPLB/DW
¥7,772 楽天市場 (4/15執筆時)
【2021年11月発売】
【通常型番】
5・BUFFALO WSR-2533DHPLS-BK
5・BUFFALO WSR-2533DHPLS-WH
¥6,300 楽天市場 (4/15執筆時)
【Amazon型番】(性能は同じ)
6・BUFFALO WSR-2533DHPLS-NB
6・BUFFALO WSR-2533DHPLS-NW
¥8,586 Amazon.co.jp (4/15執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi5(11ac)
2.4GHz帯速度:800Mbps
5.0GHz帯速度:1733Mbps
有線LAN:1000BASE-T ×3
WAN:1000BASE-T
メッシュ:
USB:
IPv6:
WPA3:対応
なお、本機の「廉価版」として WSR-2533DHPLBシリーズがあります。
ネットで人気なので、量販店ごとに独自の型番がありますが、性能は同じです。
また、新旧両機種あります。
2021年機は、のちほど説明する、カスペルスキーの「ネット脅威ブロッカー」(ベーシック版)が1年間無料利用できる特典がありました。
ただ、ご存じのような「世界事情」からでしょうが、2022年機は非搭載になりました。
あとは同じです。
無線の安定性は、先ほどみた機種と比べると、880Mbpsの2コアとスペックが落ちていています。
同様のCPUを搭載していた旧機種との比較ではありますが、最大スループットが50%ほど低いです。
その他の部分は、有線LANポートが1つ少ない点(3個)と、中継機能がない点以外は、細かな違いしかないですが、あまりオススメできません。
発売時期の関係で、新セキュリティ規格のWPA3には対応しますが、先ほどみた機種と比べてしまうと、どれも選択肢にしにくい機種です。
【2022年6月発売】
【ネット限定型番】
7・バッファロー WSR-3200AX4B-NBK
8・バッファロー WSR-3200AX4B-NWH
¥11,780 Amazon.co.jp (4/15執筆時)
【通常型番】
9・バッファロー WSR-3200AX4B-BK
10・バッファロー WSR-3200AX4B-WH
¥9,500 楽天市場 (4/15執筆時)
【特定店用型番】
11・バッファロー WSR-3200AX4B/DBK
12・バッファロー WSR-3200AX4B/DWH
¥9,480 楽天市場 (4/15執筆時)
【2020年10月発売】
【ネット限定型番】
13・バッファロー WSR-3200AX4S-NBK
14・バッファロー WSR-3200AX4S-NWH
¥9,980 Amazon.co.jp (4/15執筆時)
【通常型番】
15・バッファロー WSR-3200AX4S-BK
16・バッファロー WSR-3200AX4S-WH
¥9,500 楽天市場 (4/15執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:800Mbps
5.0GHz帯速度:2401Mbps
有線LAN:1000BASE-T×4
WAN:1000BASE-T
メッシュ:EasyMesh
USB:
IPv6: 対応
WPA3:対応
WSR-3200AX4Bシリーズは、バッファローの「上級モデル」です。
型番と色の違いでかなりの数がありますが、性能はどれも同じです。
新旧両機種ありますが、違いは付帯サービスの部分す。
新機種は、子供向けのコンテンツ視聴制限のため「iフィルター for BUFFALO(60日無料)」が付属です(年3,300円)。
旧機種は、ルーター用の総合的なセキュリティサービスの「ネット脅威ブロッカー」の1年間利用権でした(ペアレンタル機能はなし)。
IOT家電を守れるメリットがありますが、PCだと【ウイルス対策ソフトの比較記事】で紹介したような専用ソフトと機能が重複しますし、基本不要だと思います。
結論的にいえば、新旧かかわらず、値段で決めてOKでしょう。
本体サイズは、375(W) x 160(H) x 160(D)mmです。
幅については、台座の部分なので、圧迫感はないです。
無線の最大速度は、下位機種と同じで、両帯域に4本のアンテナです。
ただし、本機については、Wi-Fi6(11ax)対応のため、対応するPCやスマホとならば、同じアンテナ数でも、高速につながります。
Wi-Fi6は、iPhoneは11以降、MacBookでも2020年末のApple M1プロセッサ搭載型からは「対応」です。
Windows系も、10万以下の格安PCでも搭載となってきています。
5.0GHz帯の電波は、最大2401Mbps(約300メガバイト/秒)です。
アンテナの数は、両帯域ともWi-Fi5機と同じで、アンテナ4本(5GHz/2.4GHzで共用)です。
同じ速度でも、Wi-Fi6の新しい圧縮規格(1024QAM)すで25%ほど、速度を速めることができます。
11axに対応できない端末の場合は、従来と同じ(1733Mbps)です。
2.4GHz帯の電波は 最大800Mbps(約100メガバイト/秒)です。
こちらの帯域は、Wi-Fi6ではない(Wi-Fi4 11n)ので、この速度です。
さらに、先ほど説明したような(普及していない)256QAM変調方式を使った値なので、実際は実際は、表通りの600Mbpsです。
ただ、このクラスでは問題ないです。
一方、さきほどもも書いたように、接続する側の機器のボトルネックはあります。
なぜなら、Wi-Fiアンテナを4本を内蔵した市販のPC・スマホというのは、「ない」からです。
とはいえ、アンテナが多いと 複数の機器を同時接続する場合に、(余った)別のアンテナを利用するため、複数の端末の接続時の安定性は強化されます。
メッシュは、本機は、業界の標準規格のEasyMesch対応です。
冒頭でも書きましたが、他社対応機ともネットワークが組みやすい仕様です。
いざ、買ってみて、電波の届きにくい部屋が合った場合、増設しやすいと言えます。
インターネット速度は、繰り返しますが、1000Mbpsが最大です。
無線の安定性は、Wi-Fi6の場合高いです。
アンテナごと複数の端末に同時通信できるMU-MIMOと、小分けされた帯域幅(サブキャリア)単位で、複数の機器に同時通信できるOFDMA(上図)が、規格上「基本装備」となるからです。
IOT家電を含む多数の機器が家庭にある現代で、これらはかなり有効な技術と言えます。なお、MU-MIMO技術は、Wi-Fi5にもありますが、送信時にもこれに対応する点で、こちらが上位です。
加えて、バンドステアリングLiteにも対応です。
この機能は、電波強度の計測により、空いている帯域に自動的に端末を誘導する機能です。
複数台Wi-Fiを接続していたり、隣人のWi-Fi電波と混線している場合などは有効でしょう。
同社の上位機には、(LITEでない)「バンドステアリング」機能があり、混雑状況・接続台数も把握して制御します。ただ、この価格帯ではこれでも「上等」でしょう。
ビームフォーミングは、機器側の対応が必要なノーマルバージョンです。
とはいえ、最近のスマホは対応できてきているので、大きな問題ではないです。
CPUは、1.5GHzの3コアと高性能です。
性能が高いと駆動が安定する一方、消費電力が上がりますが、本機のレベルだとまだ15Wで済んでいます。
有線LANポートは、1000Base-Tの高速対応で、4ポート搭載されます。
簡単設定機能は、QRsetupほか、PC向けについてもAOSSに対応します。
他社に比べても、設定は簡単です。
セキュリティは、WPA3に対応です。
iPhoneなども対応がはじまっている新しい暗号化で、従来のWPA2の通信暗号化より強固で、実際的に突破は無理と言われる規格です。
端末側の対応はむろん必要です。
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以上、バッファローのWSR-3200AX4Sの紹介でした。
先述のように、Wi-Fi6対応は、ネット速度の部分ではあまり意味がないです。ただ、メッシュネットワークが(後からでも)組めるのは、一定の意義があるといって良いかと思います。
メリット性は、スマホのバッテリーが減りにくい部分と、OFDMAを装備することで複数同時接続に強い部分にもあります。
なにより、さほど消費電力が上がらない状況で、CPUの性能が良いので、この価格差ならば、(Wi-Fi5の)下位機種より、こちらが良いかと思います。
【2019年発売】
【通常型番】
17・Buffalo AirStation WTR-M2133HS
¥7,950 楽天市場 (4/15執筆時)
【Amazon限定型番】(仕様は同じ)
18・Buffalo AirStation WTR-M2133HS/N
¥8,680 Amazon.co.jp (4/15執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi5(11ac)
2.4GHz帯速度:400Mbps
5.0GHz帯速度:866+866Mbps
有線LAN:1000BASE-T ×3
WAN:1000BASE-T
メッシュ:対応(自社方式)
USB:USB 3.0 ×1
IPv6:対応
WPA3:
WTR-M2133Hシリーズは、BUFFALOが販売する製品です。
本機については、メッシュとして利用できる機器です。しかし、単品としても便利な「家庭用Wi-Fi」です。
本体サイズは、W231×H231×D70mmです。
形状が特殊であるほか、仕組みや目的が他社と少し異なる、面白い製品です。
無線の最大速度は、帯域ごとに異なります。
2.4GHz帯は、2本の共用アンテナで、最大速度は400Mbps(約50メガバイト/秒)です。
5GHz帯(1)は、2本の共用アンテナで、(2.4GHzと共用)で、最大速度は866Mbps(約108メガバイト/秒)です。
5GHz帯(2)は、2本の専用アンテナで、最大速度は866Mbps(約108メガバイト/秒)です。
本機の場合、Wi-Fi5時代の製品なので「最大速度」という意味では多少劣ります。
しかし、本機は、5Ghz帯について2系統のバンドを装備します。
専門用語で「トライバンド(3バンド)」といいます。
PCとスマホなど、複数の機器で同時大量の通信をする場合や、スマホなど、持ち歩く端末との接続において、この仕様は「強い」ので、大人数家族に向きます。
メッシュは、対応です。
ただし、自社独自の形式なので、他社機との連携は不可です。
その場合、もともと本機とサテライトと2つのセットがあり、このブログの【メッシュWi-Fiの比較記事】で、取りあげています。
インターネット速度は、1000Mbpsが最大です。
無線の安定性は、本機は独自の工夫が複数あります。
第1に、2つのタイプのアンテナの併用です。
5GHz帯の接続について、片方のバンドを指向性アンテナ、もう片方のバンドを内蔵アンテナとして、ゲーム・TV用、PC用と分ける構造を採用します。
第2に、アドバンスドQoS4Kモードの搭載です。
アドバンスドQoSは、複数の端末で、通信速度の優先順位を設定できる機能です。
例えば、動画やゲームに通信量を優先設定しておけば、データが切れてしまうような事態を防げます。
本機の場合、4K映像も識別できるため、検知した場合映像を優先的に配信します。
4Kはネット配信で見られるため、この機能が搭載されています。TVでも有効です。
第3に、干渉波自動回避機能です。
これは、電子レンジなどの電波を感知した場合、自動的にノイズを回避する機能です。
とくに、双方向性のデータ通信が必要なゲームなどの断線対策に有効です。
そのほか、下位機種で見た、ビームフォーミング・MU-MIMO・バンドステアリングにも対応します。
有線LANポートは、1000Base-Tの高速対応で、3ポート搭載されます。
加えて、(簡易的な)NAS機能も「売り」でしょう。
USB3.0規格のハードディスクが2台まで接続でき、ネットワークHDDとして運用できます。この点は、下位機種ではできない部分です。
簡単設定機能は、AOSSとWPSに対応するため、かなり初心者に優しい作りです。
そのほか、本機は「ネット脅威ブロッカープレミアム」の1年間ライセンスが付属します。ベーシック版にペアレンツコントロールを加えますが、契約は不要でしょう。
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以上、WTR-M2133Hシリーズの紹介でした。
本機は「トライバンド機」として複数の機器を安定して高速につなげられますし、アドバンスドQoS「4Kモード」も、4K動画視聴などを重視する場合はも効果的でしょう。
設定が簡単なBUFFALO機ですし、家庭用としての実用性はかなり高いです。
Wi-Fi6ではないですが、親機だけで利用するならば、現状でも「ファミリー向け」として最も良いと思える機種です。
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【2021年発売】
19・バッファロー WSR-5400AX6S
¥13,500 楽天市場 (4/15執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:573Mbps
5.0GHz帯速度:4803Mbps
なお、BUFFALOの場合、このグレード以降は、速度的に4804Mbpsクラスです。
冒頭の「選び方の基本」でも書いたように、一般家庭用として少し「オーバースペック」です。消費電力も約2倍となります。
ただ、高スペックの光回線を導入しているかたもいるでしょう。そのような方は、2回目記事の【超高速 Wi-Fi6対応ルーターの比較記事】で紹介しています。
1-3・NECの無線ルーター
続いて、NEC(NECプラットフォーム)の、Atermシリーズの紹介です。
プロバイダ提供の終端装置で、よく見るブランドですが、家庭用もバッファローと並んで強いです。
【2020年発売】
【通常型番】
20・NEC Aterm PA-WG2600HP4
¥10,080 楽天市場 (4/15執筆時)
【Amazon限定型番】
21・NEC Aterm PA-WG2600HM4
¥10,249 Amazon.co.jp (4/15執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi5(11ac)
2.4GHz帯速度:800Mbps
5.0GHz帯速度:1733Mbps
有線LAN:1000BASE-T ×4
WAN:1000BASE-T
メッシュ:あり(自社方式)
USB:
IPv6:対応
WPA3:対応
WG2600HP4 は、NECのAtermシリーズの無線ルーターです。
一方、Amazon限定モデルがあります。
後述するメッシュ機能が省略になりますが、他は同じです。親機としてだけ利用する方は、値段によっては、こちらを選んで良いでしょう。
本体サイズは、幅129.5×高160×奥行38mmです。
比較的小型です。
NECは、上位のモデルを含めて、可動式の外部アンテナがないため、「見た目がスッキリ」です。
無線の最大速度は、理論値で、5GHz帯で1733Mbpsで、2.4GHz帯で800Mbpsです。
バッファローのWi-Fi5の下位機と速度は同じです。
アンテナも、同じで両帯域とも4本です。
一方、バッファローは5GHz帯・2.4GHz帯のアンテナを共用にしています。NECは伝統的に、両帯域とも「専用」にしています。
アンテナの切替が少ない分、NECのほうが少し良い仕様といえます。ただ、(メッシュと違い通信経路がさほど複雑にならない)親機の場合、「共用」「専用」の違いは過度に気にしなくても良いです。
「実効速度」についても、ライバル機と同水準です。
NECの場合、アンテナの小型化技術に定評があります。
ノイズを軽減する「μ(マイクロ)EBG」技術と、全方位に電波を飛ばす「μ(マイクロ)SRアンテナにより、実効速度を高めています。
本機は、電波のひずみを反転波でキャンセルするワイドレンジアンテナPLUSを採用しました。
これまでも水平方向電だけでなく、スマホを持つ角度に左右されずに、安定して電波が飛びます。
実際、(角のような)指向性アンテナが伸びた製品は、見た目のインパクトほどは、実際の電波の「飛び」にはさほど影響を与えないと言うのが通説です。
結論的にいえば、NECはアンテナ部分の技術は、良い感じです。
メッシュは、対応です。
ただ、他機と自由につなげるEasyMeshには非対応です。
同じ機種を2台買うか、WG1200HP4という下位機種(867Mbps)としか連携できません。
(後からでも増設しやすい)EasyMeshに対応する機種に利便性は負けます。
インターネット速度は、1000Mbpsが最大です。
現状のスペックからすれば、NECの場合、本機以上が「高性能機」です。
無線の安定性は、本機も優れます。
CPUは、高性能なデュアルコアCPUと2つの補助CPUを搭載します。
その上で、バッファローと比較する場合、次の諸機能が注目に値します。
第1に、バンドステアリングです。
バッファローのバンドステアリングLITEは「電波強度」のみの計測ですが、本機は、帯域の混雑状況も把握できる点で、本格的です。
さらに、NECは、2つの帯域を変更するだけでなく、チャンネルも変更するオートチャネルセレクトも装備するので、近隣Wi-Fiとの干渉については、強い解決策が提案されています。
第2に、ビームフォーミングです。
先述のように、スマホの接続性を良くするシステムです。
スマホ側の対応が必要ですが、現状対応する機種は多いです。
第3に、MU-MIMOです。
同時接続の場合に強くなる技術です。バッファロー同様4台まで対応です。
有線LANポートは、1000Base-Tの高速対応で、4ポート搭載されます。
簡単設定機能も、充実します。
WPSに対応する上で、スマホと一発で接続できる「らくらくQRスタート」や、バッファロー社のAOSSに相当する「らくらく無線スタート」が搭載され、初心者にも安心です。
セキュリティは、本機は、WPA3に対応です。
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以上、NECのWG2600HP3の紹介でした。
最初にあげたバッファローのAmazon限定モデルのライバルです。アンテナの感度や、小型化技術に優れる会社ですし、本機を選んでも良いかと思います。
ただ、さほど値段が変わらず、上位機が出ましたので、比較は重要です。
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【2020年発売】
22・NEC Aterm PA-WG2600HS2
¥8,718 楽天市場 (4/15執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi5(11ac)
2.4GHz帯速度:800Mbps
5.0GHz帯速度:1733Mbps
有線LAN:1000BASE-T ×4
WAN:1000BASE-T
メッシュ:
USB:
IPv6:対応
WPA3:対応
なお、NECからは、PA-WG2600HS2という型番の似た機種の販売があります。
通信速度の面では同等ですが、ワイドレンジアンテナを装備せず、バンドステアリングに非対応です。
NECは実効スループットを公開しますが、スペック的に3割ほど悪いです。
値段差をふまえたとしても、この機種は避けた方が良いでしょう。特売用の廉価版です。
【2021年発売】
【通常型番】
23・NEC Aterm PA-WX3600HP
¥14,080 楽天市場 (4/15執筆時)
【Amazon限定型番】
24・NEC Aterm AM-AX3600HP
¥17,578 Amazon.co.jp (4/15執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:1147Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
有線LAN:1000BASE-T ×4
WAN:1000BASE-T
USB:
メッシュ:
IPv6:対応
WPA3:対応
WX3600HP は、NECのAtermシリーズの上級機です。
BUFFALOと同じで、このクラスの上級機はWi-Fi6(11ax)です。
なお、本機もAmazon型番がありますが、こちらは性能は同じです。
本体サイズは、515(W) x 200(H) x 215(D)mmです。
ライバルのBUFFALO機より少し大きめです。
ただ、外部アンテナがあるわけでもないので、邪魔になるほどではありません。
面白い外観形状は、電波を飛ばすための工夫でしょう。
無線の最大速度は、両帯域に4本の専用アンテナです。
NECは参考値として、実効速度も上げていますが、Wi-Fi6(11ax)対応のため、下位機種よりやはり速いです。
5.0GHz帯の電波は、最大2401Mbps(約300メガバイト/秒)です。
アンテナの数は4本(4×4)です。
2.4GHz帯の電波は 最大1147Mbps(約143メガバイト/秒)です。
本機は、2.4GH帯もWi-Fi6ですので、遠くまで電波の届きやすいこの帯域のスペックは、BUFFALOより良いです。
ただ、アンテナ数の部分で、PC側の対応も必要なのは、BUFFALOの場合と同じです。
メッシュは、本機はWi-Fi6機ですが、非対応です。
インターネット速度は、1000Mbpsが最大です。
無線の安定性は、本機も優れます。
CPUは、2コアCPUです。
本機については、おそらくパワーが必要なメッシュ機能がないので、補助CPUがある下位機種よりスペックを落とします。
とはいえ、クロック数が非公開ですし、実際的な差はわかりません。
一方、機能面では、バンドステアリング・ビームフォーミング・MU-MIMOという大事な「三本柱」は装備です。
その上で、Wi-Fi6共通のOFDMAもあるので、下位機種より優れるでしょう。
有線LANポートは、1000Base-Tの高速対応で、4ポート搭載されます。
簡単設定機能は、下位機種同様、充実します。
そのほか、セキュリティ的にWPA3に対応です。
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以上、NECのWX3600HP の紹介でした。
シンプルにBUFFALOのWi-Fi6機と比べると、少し値段が高いですが、2.4GHz帯もWi-Fi6ですので、値段差は正当化されるでしょう。
あとは、わずかな違いしかないのです。
あえて言えば、CPUはBUFFALOのが良さそうな一方、アンテナはNECが良いため、多人数家族の場合は前者が、そうでなければNECが良いかなと思います。
ただ、さほどの差とも言えないため、値段で決めても良いかと思います。
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【2020年5月発売】
25・NEC Aterm PA-WX3000HP2
¥12,641 楽天市場 (4/15執筆時)
【2020年5月発売】
25・NEC Aterm PA-WX3000HP
¥14,080 Amazon.co.jp (4/15執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
有線LAN:1000BASE-T×4
WAN:1000BASE-T
メッシュ:
USB:
IPv6: 対応
WPA3:対応
なお、NECは下位機種として、WX3000HP2という機種を出します。
WX3000HP2は「リモートワークWi-Fi」と言う新機能があります。
ネットワーク名(SSID)を2つ別にして仕事用とプライベート用のアクセスポイントを分けることで、セキュリティレベルを上げる機能です。
ただ、「ネットワーク分離機能」として、先ほどの上位機や本機旧機種を含めて従来のNEC機にもあったもので、それが「工場出荷時の標準」となったという話に止まります。
無線の最大速度も、注意が必要です。
Wi-Fi6対応ですが、アンテナがそれぞれの帯域で2本です。
そのため、同時接続時の安定性というWi-Fi6の良さを完全に出せません。同社から選ぶとしても上位機でしょう。
ちなみに、アンテナ2本でも2402Mbpsを出せるのは、本機がワイドバンド(160MHz)に対応するからです。
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【2019年発売】
26・ NEC Aterm AM-AX6000HP
¥31,680 Amazon.co.jp (4/15執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
2.4GHz帯速度:1147Mbps
5.0GHz帯速度:4804Mbps
なお、NECも、これ以上のランクの製品は、「超高速」な4804Mbpsの製品です。
一般家庭用として少し「オーバースペック」です。消費電力も約2倍の30Wとなります。
高スペック機は、2回目記事の【超高速 Wi-Fi6対応ルーターの比較記事】で紹介していますので、興味のある方は、そちらでよろしくお願いします。
次回に続く
高速な無線LANルーターのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、高速な無線LANルーターの比較の1回目記事でした。
しかし、記事はまだまだ「続き」ます。
1・高速な無線LANルーターの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2: バッファロー 〈日本〉
1-3:NEC〈日本〉
2・高速な無線LANルーターの比較 (2)
2-1:エレコム〈日本〉
2-2:アイオーデータ〈日本〉
2-3:TP-LINK〈中国〉
2-4:LINKSIS〈米国〉ほか
3・無線LANルーターの比較 (3)【結論】
=最終的なおすすめ機種の提案
続く、2回目記事(こちら)では、今回紹介できなかったメーカーの製品を追加で紹介します。
対応人数 1-4人家族向き
速度(ネット)★★★★★
速度(宅内) ★★★★★
無線の安定性 ★★★★★
設定の容易さ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最後の「結論編」(こちら)では、上表のようなポイントから、今回紹介した価格帯を含めて、価格別・目的別に、Atlasのおすすめ機種!を提案しています。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら
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