【今回レビューする内容】2025年 5合炊き炊飯器の性能とおすすめ・選び方:人気機能の違いや性能ランキング :圧力式炊飯器 IH式炊飯器
【比較する製品型番】パナソニックSR-H10B-K SR-CR10B SR-R10B SR-M10B SR-M10A SR-FE101 SR-HB100 R-STS100 SR-SZ100-K SR-SZ100-W SR-M10E4-W 象印 NW-VJ10 NW-VE10 NW-YA10 NP-ZX10 NW-CA10 NW-VD10 NW-VC10 NP-HA10-XA 象印 STAN. NW-SA10 NW-SA10-BA NP-ZW10 NP-ZU10 NP-BL10 NP-BK10 NW-CB10-BA NW-YB10 NW-QA10 NW-BA10 NP-QS10 日立 RZ-X100DM RZ-Y100HJ RZ-A100HJ W H RZ-G10EM-T アイリス RC-PGA50-W RC-PGA50-B RC-ISA50-B RC-ISA50AZ-HA SHK-LS110-B RC-IK50-W RC-IL50 RC-PD50 KRC-IL50-DA RC-ICA50-H RC-PDA50-B RC-INH5 KRC-PCA50-B SHK-ED50E3-W RC-IGA50 RC-IGA50AZ-DA RC-BMA50 RC-MDA50AZ 三菱電機 NJ-VVD10-W NJ-VV10F-B NJ-VX10F NJ-E10FJ-W NJ-VS10G NJ-VP10G タイガー JPW-X100-HD JPW-Y100 JPV-S100 JPV-T100-KV JRI-A100-KM JRI-B100-K JRI-A100-WM JRI-B100-W JPA-Z100-KC JPV-G100 JPV-H100 JPI-S100 JPW-H100-K JPW-G100-HD JPI-T100 JPK-T100-KV JPI-H100-TD JPA-X100-KC JPI-G100 JPI-A100 JPC-G100 JPC-A102-WE JPV-A100 JPI-Y100-WY JPI-X100(KX) JPI-X100 JPW-10BK-K JPV-10BK-K JPV-N100K 東芝 RC-10HGW RC-10VRV RC-10VRT RC-10HR RC-10VSV RC-10VST C-10VSR RC10VRVE3TS RC10VSVE3W RC-10RWA-K RC-10HGWE4(W) RC-10HW RC-10BHW RC-10FPW シャープ KS-HF10B-B T-Fal RK8808JP RK880CJP RK882 RK8828J0 RK882CJ0 Amazonベーシック MB-HS3015-B ニトリ BN401 ほか
今回のお題
上手に炊ける!5合炊き炊飯器のおすすめはどの機種?
どもAtlasです。
今日は、2025年4月現在、最新の5.5合炊きの家庭用炊飯器の比較をします。
「美味しく炊ける!」をキーワードに、加熱方式・内釜の質・食感調整・保温機能などの機能差に注意しながら、各機を分析しました。
今回は、かなり多くの炊飯器を紹介します。
しかし、一度に扱うには多すぎるため、予算別に2回の記事わけました。
1・5合炊きの高級炊飯器
予算:3.5万円〜
2・5合炊きの格安炊飯器
予算:1万円台〜
今回は、2回目記事です。
「1万円から3万円台」の予算で、「安くても美味しく炊ける」炊飯器の比較です。
「3万円台」を大きく超える高級機は、1回目記事(こちら)で扱います。
予算的にそのようにお考えだった場合、そちらをお読みください。
どちらからお読みでも、分かるように書いています。
もちもち炊飯 ★★★★★
しゃっきり炊飯 ★★★★★
ご飯の甘み ★★★★★
保温性能 ★★★★★
手入れの手軽さ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
そして、最後の「結論」では、上表のようなポイントからAtlasのおすすめ機種を提案していきます。
長い記事ですが、よろしくお願いします。
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1・5合炊きの高級炊飯器の比較
予算:3.5万円〜
2・5合炊きの格安炊飯器の比較
予算:1万円〜
3・一升炊きの高級炊飯器の比較
予算:3.5万円〜
4・一升炊きの格安炊飯器の比較
予算:1万円〜
5・3合炊き小型炊飯器の比較
予算:5千円〜
6・糖質カット炊飯器の比較
予算:1万円〜
7・おすすめ炊飯器の選び方【まとめ】
=選び方についての補足的な解説
1-1・家庭用炊飯器の選び方の基本!
1-1・沸騰温度の持続性
1-2・加熱方式
1-3・内釜の素材と厚さ
1-4・ご飯の炊き分け機能
具体的な製品紹介にはいる前に、3万円代までの「炊飯器の選び方の基本」について、紹介しておきます。
「低価格でも美味しく炊ける」炊飯器を選びたい場合、ポイントとなるのは、以上の4つの要素です。
順番に解説しておきたいと思います。
第1に、炊飯器の沸騰温度の持続性です。
炊飯機で美味しいご飯を炊くためには、炊飯の中盤行程で沸騰温度を長時間維持できること、そして、水の少なくなる終盤行程でも、釜内の高温状態を維持できることが重要です。
そのために重要な装備はいくつかありますが、基本となるのはヒーターのパワーです。
各社とも、パワフルなIHヒーターを全周に回したり(パナソニック)、独特のローテーションヒーターを採用したり(象印)、この部分に工夫を凝らします。
また、ヒーターの熱を逃しにくく筐体の断熱性を高める工夫(三菱)や、沸騰水をこぼさず貯め戻す仕組みなど、ヒーターの力を逃さないための工夫も多いです。
いずれにしても 「火力」が味の優劣を生みますので、今回は、こうしたヒーターの本数や種類に注目して比較します。
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第2に、炊飯器の加熱方式です。
これは、先ほどみた沸騰温度の持続性にも寄与します。
しかし、むしろ、炊飯の味の方向性(個性)を決める要素と、Atlasは考えています。
覚えておくとよい「加熱方式」と「味の傾向」は、上表の4つです。
方式別に得意とする味の傾向は、(ざっくりですが)上表の通りです。
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マイコン式炊飯器は、格安機に多いです。
底面に電熱線ヒータがあってそれが鍋を加熱する方式ですが、熱量やその均質性において、この方式で、美味しい炊飯は望めないです。
選ばない方が良いので、今回は基本除外して比較しています。
IH式炊飯器は、お米の銘柄の味がダイレクトでる方式です。
硬めの炊飯が得意であるほか、(お米をいじらないので)お米の品質や銘柄の個性がストレートに出るので、銘柄の違いが楽しめます。
安めの入門機を考えている場合、有力な候補です。
ただ、例外はあるものの食感や堅さの炊き分けが苦手で、お米の粘りも出しにくいと言えます。
圧力IH炊飯器は、ご飯の甘みや粘りをよく引き出せます。
しかし、銘柄に関わらず同じような味になりがちで、個性を楽しみにくい、とも言えます。
可変圧力IH式は、複数の圧力段階が表現できるので、食感の炊き分けがしやすいといえます。
炊飯中盤で沸騰時間が持続しやすく、終盤も庫内を高温にしやすいので、高級機だと可変圧力を採用する企業が多いと言えます。
他方式については、各製品を紹介する中で、詳しくふれたいと思います。
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第3に、内釜の素材と厚さです。
高級炊飯器は、内釜の部品代が本体価格の大部分を占めているものもあるほど、各メーカーは重要視しています。
内釜の厚さは、中級機までの場合、とくに重要です。
例外はありますが、厚ければ厚いほど、沸騰温度の維持や温度の均質性において有利であり、味の面でプラス作用があると考えてください。
とくに、底面に火力が集中する機種は、釜底の厚みが重要になります。
内釜の構造や材質も、重要です。
企業によって、本当の萬古焼の土鍋(タイガー)を採用したり、本当の炭から削り出した本炭釜(三菱)を採用し、かまど炊き、土鍋炊きのリアルな再現を目指す製品もあります。
ただし、こうしたものは部品代が高く、(かなりレアケースですが)割れるので、採用は一部企業の上位機に限られます。
他の企業は、金属を複合的に利用したり、中空構造を作ったり、外装コートを工夫し蓄熱性や熱伝導性を高めます。やはり、「かまど炊きや土鍋での炊飯」狙ったもので、目指すところは同じです。
この部分は、とくにメーカー間の力の入れ方に差があるので、今回の記事では、釜の品質にも比重をおいてを置いて調査します。
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第4に、ご飯の炊き分け機能です。
炊飯器の多くは、「かため・ふつう・やわらかめ」など、ご飯の堅さを指標にした炊き分けが可能です。
高級機だと「しゃっきり」「もちもち」など食感系の指標も加わり、上図のように、立体的にご飯の炊き分けが可能な機種もあります。
自分の好みのお米の「堅さ」「食感」が表現できる方は、炊飯器の炊き分け機能の有無を重要視するべきでしょう.。
一方、最近の高級な炊飯器は「どんなお米でも、希望通りの食感で美味しく炊けてしまう」傾向にあります。言い方を変えると、お米の銘柄本来の個性が分かりにくいともいえます。
その部分で言えば、最近は「お米の銘柄ごとに炊き分ける機能」搭載する機種が増えてきました。
今回は、この部分も比較していきます。
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以上、炊飯器の「選び方の基本」を紹介しました。
今回は、これを基準としつつ、長時間保温機能・蒸気レス機能・お手入れの手軽さなど、利便性に関わる部分を含めて比較します。
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以上、3万円台までの炊飯器の「選び方の基本」を4点紹介しました。
今回は、これを基準としつつ、保温機能ほか、利便性に関わる部分などをみながら、各製品を比較していこうと思います。
1・5.5合炊き格安炊飯器の比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:パナソニック
1-3:象印
2・5.5合炊き格安炊飯器の比較 (2)
2-1:日立
2-2:アイリスオーヤマ
2-3:三菱電機
3・5.5合炊き格安炊飯器の比較 (3)
3-1:タイガー
3-2:東芝
4・5.5合炊き格安炊飯器の比較 (4)
4-1:ティファール
4-2:シャープ
4-3:Amazonベーシック
4-4:最終的なおすすめの提案【結論】
今回は、以上のようなメーカー順で、各社の製品を紹介します。
1-2・パナソニックの炊飯器の比較
はじめにパナソニックの炊飯器です。
総合家電メーカーとして、古くから炊飯器を作っています。
この分野に強かった旧三洋電機を吸収してからは、両者の技術の「ハイブリッド」な優秀な製品を多く出すようになりました。
格安機でも優秀な製品が多いのが特長です。
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なお、以下の記事では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記しています。
【2024年11月発売】
1・Panasonic SR-H10B-K
¥17,115 楽天市場 (4/1執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:備長炭釜
内釜厚さ:1.6mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:3段階
SR-H10Bは、パナソニックの販売するIH炊飯器の入門機です。
2024年に新登場のデザインで、外見がシンプルモダンになりました。
炊飯方式は、IH炊飯です。
柔らかく、ふっくらとした炊飯は圧力IH炊飯器に負けますが、しっかりと、米の弾力を感じる炊飯は、割と得意です。
ヒーターの段数は、2段です。
同社の旧機の場合、ふたヒーターと側面ヒータをダブルで搭載する「4重加熱」でした。
本機はこの部分の詳しい仕様の説明がないのですが、今回ふた構造が変更された点をふまえても、2段IHのみの加熱になったかもしれません(要確認)
炊飯の上での工夫は、旨み熟成浸水が注目点です(旧名」酵素活性浸水技術)
お米の浸水時(炊飯前半)の温度を2段階で浸水することで、米の甘みを引き出すものです。
長時間お米を水に浸す時間がなくても、美味しいお米が炊けます。
使われている釜は、備長炭釜です。
他社入門機にもよく見られる仕様で、アルミとステンレスベースのプレス釜す。
厚みは、1.6mmという釜の厚みを含めてさほど特徴はないです。
コーティングは、備長炭コートです。
炭素系コートは「土鍋パウダー」のタイガーを含め各社で使います。
遠赤効果を狙うほか、熱伝導性を高めるための工夫で各社とも採用例が多いです。
ふっくらしたご飯を炊くための工夫です。
ご飯の堅さは、「普通・かため・やわらか」と食感系で3段階です。
あとは、おこわ・おかゆと、お寿司・カレー用、冷凍ご飯用が選べる程度です。
一方、(時間をかける)特別な炊飯モードや、明示的に「おこげ」を作る機能はないです。
健康米系も、玄米と、汎用的な雑穀米モードのみです。
ご飯の保温は、特別な機能はないです。
低温で保温する仕組みもないので、この部分は低機能です。
お手入れは、簡単です。
洗う必要があるのは、ご飯のお釜・内ぶただけです。ふたは食洗機も対応です。
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以上、パナソニックの SR-H10Bの紹介でした。
一般的な、2段IHの、1.6mmの備長炭釜ですし、機能的には他社の同級機と比べ点も目立つところがない製品です。
あえて言えば、見映えのする外見ほか、IH式の格安機で食感調整できる点と、酵素活性浸水技術の部分が独自です。ただ、他社機に抜きんでるほどの性能はないです。
同社から選ぶにしても、上位機が良いかと思います。
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【2021年7月発売】
2・Panasonic SR-FE101-K
¥12,282 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:備長炭釜
内釜厚さ:1.5mm
内釜保証:1年保証
保温機能:(いきいき保温)
堅さ調整:
なお、SR-FE101は、1世代前の旧形状の製品です。
その上で、現行機に展開がない下位機になります。
いずれにしても、在庫限りで終売になります。
炊飯方式は、旧機もIH炊飯です。
ヒーターの段数も、2段です。
ただ、旧機はふたヒーターを含む「4重加熱」であることが確定していました。
炊き分けは、一方、非対応です。
あえて言えば、「早炊き」だと堅めに炊けるとは言えます。
このほか、旨み熟成浸水の工夫も未記載になります。
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結論的にいえば、しっかり浸水時間を取った上で、「ふつう」に炊飯するだけならば、機能性は新機種とそこまで変わりません。
パナソニック製のIH炊飯器で1万前後で買える機種は珍しいので、同社の製品を選びたい方で、できるだけ費用を節約したい場合は、候補になります。
ただ、炊飯部分に目立った工夫がないのと、弱めの保温性能に止まる部分は、やはりネックです。
これらの部分に問題を感じる方や、お米の味によりこだわりたい場合は、他社機を含めて、色々見比べたほうが良いでしょう。
【2024年8月発売】
【自動調理機能あり】
3・パナソニック SR-CR10B-K
3・パナソニック SR-CR10B-W
¥29,480 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
【自動調理機能なし】
4・パナソニック SR-R10B-W
4・パナソニック SR-R10B-G
¥23,327 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
【2023年発売】
【自動調理機能あり】
5・パナソニック SR-CR10A-K
¥30,000 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
【自動調理機能なし】
6・パナソニック SR-R10A-W
6・パナソニック SR-R10A-G
¥23,344 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.1気圧
内釜素材:ダイヤモンドかまど釜
内釜厚さ:2.2mm
内釜保証:3年保証
保温機能:
堅さ調整:3段階
SR-R10BとSR-CR10Bは、パナソニックの炊飯器の中級機です。
新機軸はありますが、自動調理コースにパスタが加わった以外に、言及したい違いはないです。
値段で決めてOKです。
一方、このシリーズは2系統あります。
上位機のみ「自動調理」対応です。
何種類かの副菜メニューが調理できます。上の写真で「★」を付けているものは、タイマー設定での予約調理もできます。
時間と温度を設定しての手動調理も対応です。
野菜の無水調理ほか、お肉の低温調理ができます。この部分で言えば【多機能調理機の比較記事】でみた、各社の製品に近いです。手動を合わせて、全部で65レシピの提案があります。
あとは、どの機種も同じですので、以下、同時にみていきます。
形状は、写真のような「おひつ型」です。
最近流行してきた形です。
炊飯方式は、圧力IH式です。
近年、パナソニックは中位機に圧力を使う製品がなかったので、(上位機を除くと)久しぶりと言えます。
かけられる圧力は、ただ、1.1気圧(102度)です。
同社の上位機や、日立・象印などよりも弱いと言えます。
とはいえ、お米の心までアルファ化するという、効果は期待できます。
ヒーターの段数は、IHで2段です。
この部分は、同社の入門機と変わらず弱いです。
多段IHによる全面加熱はパナソニックの「味の秘密」と言えるので、同社的な言い回しで言えば(高級機ほど)「お米はあまり踊らない」とはいえそうです。。
使われている釜は、ダイヤモンドかまど釜です。
厚みは2.2mmです。
素材は一般的なアルミ・ステンレスのプレスですが、羽釜を摸した形状です。
加えて、底面にディンプル加工があります。
この加工があると泡が出来やすいので、お米の対流を促せます。
いずれにしても、下位機より工夫はある釜です。
コーティングは、外装はシンプルな黒塗装です。
内装は、遠赤ダイヤモンドハードコートです。
遠赤効果を高めるためにパウダーを吹き付けたもので、中級機にはよく見られます。
ご飯の堅さは、 ふつう・やわらかめ・かためから設定可能です。
そのほか、おかゆ・炊込ご飯メニューがありますが、やはり「おこげご飯」は非対応です。
健康米は、玄米と汎用の雑穀米モードはありますが、麦飯などはないです。
さほど重視しません。
ご飯の保温は、特段機能はないです。
「いきいき保温」という、少し低めの温度で保温する機能がある程度です。
お手入れは、一方、圧力式ですが、楽です。
とくに面倒な加熱板について、食洗機であらえるのはワンポイントでしょう。
このために、「ほどほどの圧力」なのかもしれません。圧力を使ったお手入れ機能(ニオイ除去)もあります。
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以上、PanasonicのSR-R10AとSR-CR10Aの紹介でした。
炊飯部分について言えば、圧力IH式ながら、さほど高度ではないといえます。ただ、シンプルな外観、手入れのしやすさ、炊飯以外の用途を含めて、面白い部分も多いです。
逆説的ですが価格に比して「ご飯の味」はそこそこでも、色々調理できる点に魅力を感じるならば、上位機は選択肢にはなるでしょう。
【2024年7月発売】(黒・白)
7・パナソニック おどり炊き SR-M10B-K
7・パナソニック おどり炊き SR-M10B-W
¥30,500 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
【2023年発売】(黒・茶)
8・パナソニック おどり炊き SR-M10A
¥32,800 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
【エディオン限定】(24年機)
9・パナソニック おどり炊き SR-M10E4-W
¥39,800 楽天市場 (4/1執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.2気圧
内釜素材:ダイヤモンドかまど釜
内釜厚さ:2.4mm
内釜保証:3年保証
保温機能:
堅さ調整:4種類
SR-M10Bは、パナソニックの炊飯器です。
おどり炊き Mシリーズという愛称で、同社の人気シリーズです。
入門機と中級機のちょうど「まんなか」あたりのグレードの製品です。
新旧両機種あります。
今年は、少量コース(0.5-1.5合)が加わりました。
あとは、従来上段が「印字」だった文字パネル(右図)が、全段とも液晶表示になりました(左図)。旧機種のが見やすい部分はありますので、コストカットでしょう。
そのほか、おこげご飯モードが省略です。
一方、2024年モデルは、エディオン限定版があります。
比較する場合、内釜の内装コートのダイヤモンド粒子を多めにしています。
そのほか、高速炊飯ボタンが付くほか、金芽ロウカットメニューの代わりに、発芽・分づきコースと赤飯メニューがオマケ要素です。なお、高速炊飯(30分前後)自体は通常機でもできます。ワンボタンで選べるという意味になります。
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結論的にいえば、味に問題ない範囲の変更ですし、基本的に、値段で決めてOKです。
炊飯方式は、可変圧力IH式です。
かけられる圧力は、1.2気圧です(105℃)。
この方式は、一般的な圧力IH式と異なり、加圧と減圧を繰り返すことができます。そのため、米の対流を促し、ムラ無く加熱することができます。
「おどり炊き」の名前の由来はここにあります。
この方式は炊飯の終盤で一気に減圧できるため、「中はふっくら・もちもちで、外にハリがある」という美味しいご飯ができやすいという特性があります(新制御おどり炊き)。
なお、パナソニックは、お米の内部対流を起こすことが、米の味を増す大きな要素となるという「哲学」を持ちます。
圧力でほどほどに甘みを引き出しつつ、一粒一粒のお米が立った「ふっくらした」お米の炊飯を炊けるように調整されています。
結果として、ご飯が他社よりも大粒に炊きあがります。
可変圧力IH式は、(可変しない)普通の圧力式より、食感調整力は一般的に柔軟です。
粘り・硬さを適切に調整しやすい方式です。
ご飯の甘みも、強調できます。
蒸気ふたが「うまみ循環タンク」として機能していて、貯めた「おねば」を、炊飯後半(炊き上げ・蒸らし時)により適切に戻す仕組みですので。
また、かまどご飯の「一握りのわら燃やし」を再現するため、最後の仕上げ過程で加圧・追い炊きする点も、ご飯の「甘み」の引き出す要素です。
同社は、このような構造を「可変圧力おどり炊き」と名付けています。
ヒーターは、IH5段式です。
他社の場合、側面上部とふたは、普通のシーズヒーターをで、IHではない機種が多いです。
その場合「5重」などと(多少苦しい)表現をしています。
しかし、本機は、ふたヒータまでIH式です。
同社は古くからIH式のクッキングヒーターを出していて、社内調達しやすいので、多用できるのでしょう。いずれにしても、IH熱源のみという部分に、長年の「こだわり」があります。
消費電力は、1200Wとなります。
パナソニックはどの機種も他社より低めです。そのため、コンセントの許容容量やブレーカー問題は生じにくいです。
使われている釜は、こちらも「ダイヤモンドかまど釜」です。
下位機と同じ名前ですが、厚さは2.4cmと価格相応に厚いです。
他社の場合、銅や陶器素材など、特殊な素材を内釜に採用する場合もあります。
ただ、そういった製品は、内釜(製品)の価格が高くなるので、一般的に入門機水準では難しいです。
そのため、パナソニックは釜を多層にし中空素材を入れ込むことで蓄熱性(断熱性)を増すという、加工面の工夫で効果を出しているといえます。
実際、薄く銅を使っているだけの「なんちゃって銅釜」より効果はあるでしょう。
形状も「かまど」で使う羽釜の形を摸すことでも、発熱効率を向上させています。
こうした工夫で、鍋の厚さが示す以上の機能性を期待できます。
釜のコーティングは、遠赤ダイヤモンドハードコートです。
遠赤効果(熱の伝わり)を重視するコートです。、沸騰時の泡立ちをよくする底面のディンプル加工があります。
炭素系素材は、熱伝導性が良いので、各社ともよく使います。
内釜は3年保証が付きます。
ご飯の堅さは、かため・ふつう・やわらかめ・もちもちから選べます。
多彩ですが、同社の高級機と比べれば、粘り(かたい・やわらかい)、食感(しゃっきり・もちもち)の指標はわけていません。
ただ、値段からすれば、十分でしょう。
ちなみに、食感調整は、先述のように、パナソニックの可変圧力IH式は上手です。
パナソニックは独自の「おどり吸水」という技術があります。
沸騰前のご飯の吸水時に、圧を調整することでお米への水の浸透率を調整し、堅さを調整するというものです。旧三洋電機時代からの伝統的な方法で、定評があります。
それに加減圧を組み合わせるのですが、「かため」の場合は、圧は一切かけず、普通のIH式(1気圧)として炊いています。
このほか、すしカレー用、おかゆ(食感2種)、炊きこみ(おこわ兼用)の各モードがあります。
先述のように、24年機から「おこげご飯」は省略です。
金芽ロウカット玄米 2kg
¥2,060 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
健康米は、玄米・金芽ロウカット玄米専用モードのほか、麦飯・雑穀米モードが付属です。
わりと充実します。
ご飯の保温は、あまり高度ではないです。
「いきいき保温機能」という名前の簡易的な保温機能で、食べごろ温度より少し低めに保温するだけです。あとは、再加熱機能くらいです。
一方、「冷凍用ごはんコース」という炊飯モードがあります。保温せず冷凍した方が美味しいよという提案です。
お手入れは、洗う必要があるのは、ご飯のお釜と内ぶたセットと蒸気ふたです。
蒸気ふたが多いですが、「うまみ循環タンク」なので、仕方ないでしょう。
加熱板は、凹凸が少なめで、洗いやすいです。この部分は食洗機にも対応です。
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以上、パナソニックのSR-M10Bの紹介でした。
入門機としてはすこし高めですが、機能性はその分良いです。甘く、ハリもあり、大粒なご飯が炊けるという部分で優秀と言えます。
可変圧力式で炊き分けも上手にできるのも見どころですし、型落ちはとくに候補にいれて良いかと思います。
一方、弱めと言えるのは保温部分です。炊きたて時以外のご飯の味にこだわりたい場合、(ZIPロックコンテナなどで)冷蔵・冷凍保存する必要はあるでしょう。
1-3・象印の炊飯器の比較
続いて、象印の炊飯器を紹介します。
同社の場合、比較的値ごろ感のある機種で「圧力式」があるのが特徴です。
【2024年8月発売】
(通常型番)
10・象印 極め炊き NW-VJ10-BA
10・象印 極め炊き NW-VJ10-WA
¥18,000 楽天市場 (4/1執筆時)
(ホームセンター向け型番)
10・象印 極め炊き NW-VR10-BA
¥19,890 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
【2023年発売】
(通常型番)
11・象印 極め炊き NW-VE10-BA
11・象印 極め炊き NW-VE10-WA
¥20,500 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
(エディオン向け型番)
11・象印 極め炊き NW-VP10E3-BA
11・象印 極め炊き NW-VP10E3-WA
¥21,800 楽天市場 (4/1執筆時)
【2022年発売】
12・象印 極め炊き NW-VD10-BA
12・象印 極め炊き NW-VD10-WA
¥16,951 楽天市場 (4/1執筆時)
【2021年発売】
13・象印 極め炊き NW-VC10-TA
¥19,469 楽天市場 (4/1執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:黒まる厚釜
内釜厚さ:1.7mm
内釜保証:3年保証
保温機能:うるつや保温
堅さ調整:3段階
NW-VJ10は、象印の炊飯器「極み炊き」シリーズの入門機です。
24年機は流通ルートで型番が変わりますが、性能は同じです。
一方、2020-23年機までの旧機がのこります。
旧機は、パネル部分にバックライトがありました。
新機種は、省略ですので、旧機の方が多少ですが、装備が良いです。
その上で、エディオン系型番( NWVP10E3BA NWVP10E3WA)は、装備が少し良いです。オリジナル要素として「センターターボ」を追加搭載されるためです。
このグレードは通常底面のIHコイルが1段ですが、2段にすることでお米の対流を促します。同社のIH炊飯器の上位品の技術で「本格ツイン対流」という機能名を付けています。
そのかわり、価格は少し高めになります。
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結論的にいえば、エディオン限定だけは少し装備がよいので、同じほどの値段ならばそちらが良いでしょう。あとは、どれでも良いですが、バックライトのある旧機の方がすこし豪華とは言えます。
炊飯方式は、IH炊飯です。
象印というと圧力IH炊飯器のイメージがありますが、下位機種は普通のIH炊飯器です。
ヒーターの段数は、非公開です。
ただ、IHヒーターは、多くて2段で、そのほかは普通のシーズヒーターでしょう。
豪熱沸騰IHという名前が付きますが、あまり強調する部分ではありません。
使われている釜は、1.7mmの黒まる厚釜です。
さほど厚みはない上で、素材的な工夫もないです。
IH方式をできるだけ安く提供するために、釜の部分のコストを削減したのでしょう。
このあたりは、割り引いて評価しないといけないでしょう。
ご飯の堅さは、かため・ふつう・やわらかめから選択可能です。
圧力を伴わないIH炊飯なので、お米にハリのあるタイプの炊飯が得意でしょう。
一方、熟成炊きという「プレミアム炊飯」メニューがあります。
各社とも搭載例が多いですが、1時間ほどの長めの炊飯時間で、ご飯の旨みを引き出す、特別な炊飯モードです。逆に、時短系のメニューもありますが、味は落ちます。
健康米は、玄米・雑穀米・麦飯の各モードがあります。
高級機とくらべると、ここにさほどのこだわりはないです。
また、おこげご飯は非対応です。
ご飯の保温は、「うるつや保温」を搭載します。
底部の温度センサーで、最適な温度で保温するもので、最大30時間です。
パナソニックのエコナビ保温と同じ仕組みですが、格安機では工夫があるほうです。
お手入れは、簡単です。
洗う必要があるのは、ご飯のお釜と内ぶただけです。
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以上、象印のNW-VJ10はの紹介でした。
IH式の安めの製品は多いですが、うるつや保温ができる点が、他社に比べた場合の見どころでしょう。内釜は薄めですが、火力は必要十分かと思います。
ただ、象印は、どちらかと言えば、あとで見る圧力式に注力する企業なので、それと比べると、やや「平凡」に思えてしまう部分はあります。
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【2020年発売】(在庫限り)
16・象印 極め炊き NP-HA10-XA
¥25,110 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:プラチナ厚釜
内釜厚さ:1.7mm
内釜保証:3年保証
保温機能:うるつや保温
堅さ調整:3段階
なお、在庫限りですが、NW-HA10は、NW-VAシリーズの上位機にあたる炊飯器です。
ただ、本機は後継機がでないまま生産完了になります。
そのため、まだ割高ではないですが、価格の推移はみてください。
炊飯方式は、こちらもIH炊飯であり、その他の機能もほぼ下位機種と同じです。
大きな相違点は、内釜です。
1.7mmと同様の厚みです。しかし、同社の「プレミア釜」である、プラチナ厚釜が採用です。
象印によれば、プラチナコーティングすることで、中の水を弱アルカリ性にすることで、炊きあげ時の米の甘み成分(還元糖量)を15%ほどアップさせることができます。
ご飯の堅さは、ふつう・やわらかめ・かためと選択可能となっています。
そのほかの部分は、同じです。
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結論的にいえば、先ほどの機種と比べて、値段が同じほどで買えそうならば、こちらを選ぶと、性能面で少し「お得感」があります。
ただ、高めならば選ぶほどではないかなとも思います。
【2019年1月発売】
17・象印 STAN. NW-SA10-BA
¥31,500 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:黒まる厚釜
内釜厚さ:1.7mm
内釜保証:3年保証
保温機能:うるつや保温
堅さ調整:3段階
NW-SA10-BA は、象印の「デサイン重視」のスタンドットシリーズの製品です。
同社の炊飯器では「売れ筋」の人気製品です。
家電業界は、バルミューダやプラマイゼロのような、「デザイン家電」メーカーがスタイリッシュな製品を量産しています。
それへの象印の「対応策」としてのシリーズといえます。
【紙フィルタ式コーヒーメーカーの比較記事】などで紹介したように、象印の他の調理家電にもSTAN.シリーズを設けて、キッチンで揃えて貰う「コンセプト」で「売って」います。
デザインは、株式会社TENTに外注し、外部デザイナーを使っています。
外観は、黒モノ家電ぽい「格好良さ」があります。
しかし、中身のユニットは、平凡です。例えば、内釜は、IHでは最下位クラスの1.7cmの黒丸厚釜です。
おそらく、2段あるIHヒーターで全面加熱はしています。
また、3段階の硬さの炊き分けはできますが、値段に比して、工夫はそれに止まります。
ほぼ唯一の「独自性」は、レシピ集に離乳食メニューが多く、「ベビーごはんモード」がある点です。
このような着想は良いと思います。ただ、水位メモリの工夫なので他機でも(まあ)実現可能でしょう。
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以上、Stan.シリーズのNW-SA10の紹介でした。
象印のこのシリーズは、見た目のデザインを優先した設計です。
また、そのデザインは、機能を突き詰めて至った産業デザインの「機能美」ではなく、どちらかと言えば、外観的・表面的な「美しさ」です。
この点で賛否はあるでしょうが、キッチン映えする点は「さすが」です。
しかし、外部委託のデザイン料の分だけ割高です。また、「ご飯の美味しさ」にかかわるオリジナルの技術に乏しいので、性能面の評価ではあまり高くできません。
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【2024年発売】
18・象印 極め炊き NW-QA10-BA
¥25,050 楽天市場 (4/1執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:プラチナ厚釜
内釜厚さ:1.7mm
内釜保証:3年保証
保温機能:うるつや保温
堅さ調整:3段階
一方、2024年にNW-Qシリーズという新機種が出ました。
同じIH式ですが、Stan.シリーズより若干優れます。
こちらは、大火力ユニットが装備される「豪熱大火力」対応だからです。
ようするに、ご飯の味に欠かせない沸騰時間の持続性を実現するため、泡の吹きこぼれを防ぐ工夫です。
この工夫があることにより、同社のプレミアム炊飯モード(熟成炊き)にも対応となります。時間がかかるが、ご飯の甘みを引き出せます。
ベビーご飯モードはないですが、すしめし・おかゆ・玄米・麦ごはんの各モードは付属です。
おこげは非対応です。
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結論的にいえば、現状の値段で言えば、次に見る象印の圧力系も選択できるので、今のところ、こちらも選択肢にはならないでしょう。
【2024年8月発売】
(通常型番)
19・象印 極め炊き NW-YB10-BZ
19・象印 極め炊き NW-YB10-WA
¥35,500 楽天市場 (4/1執筆時)
(ホームセンター向け型番)性能は同じ
19・象印 極め炊き NW-YR10-BZ
¥32,800 楽天市場 (4/1執筆時)
【2023年9月発売】
20・象印 極め炊き NW-YA10-BA
20・象印 極め炊き NW-YA10-WA
¥31,500 楽天市場 (4/1執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.15気圧
内釜素材:黒まる厚釜
内釜厚さ:1.7mm
内釜保証:1年保証
保温機能:うるつや保温
堅さ調整:2段階
NP-YBシリーズは、象印の炊飯器「極み炊き」シリーズの中級機です。
旧機が残ります。
象印は、24年機から液晶のバックライトが省略です。そのため、同じほどの値段ならば、旧機でも良いかと思います。
外観は、Stan.シリーズに近い、スクエア型のフォルムです。
フラットトップで「お手入れしやすさ」を重視した形状でもあります。
炊飯方式は、圧力IH式です。
下位機種はIH式炊飯式でしたが、この機種から「象印が得意」とする圧力炊飯とです。
かけられる圧力は、しかし、1.15気圧です(104℃)。
同社の上位機は、1.3気圧ですのでこのあたりは入門用です。
圧力ボールは1つで、他機のような圧力の可変機構も付属しません。
したがって、1気圧(大気圧)と1.15気圧を表現できるだけになります。
とはいえ、沸騰温度の持続性は、先述の大火力ユニットで、泡による吹きこぼれ防止構造にする工夫はあるので、(その温度範囲内で)圧力構造を活かしきることはできます。
ヒーターの段数は、非公表です。
おそらく多くて2段で、あとは、シーズヒーターで補うという方式です。
使われている釜は、象印では最もランクの低い「黒まる圧釜」です。
釜の厚さは1.7mmで、こちらも先ほどと同じです。
炊き分けは、3段階です。
しゃっきり・ふつう・やわらかと選べます。
圧力炊飯器は、基本的に「やわらか」な炊き上がりです。
すしめしモードは、より堅めに仕上がるので、かため好きならば、通常でもそちらが良いです。
ただ、圧力式は「かため」は不得意なので、好きな方は他方式を検討しても良いでしょう。
あとは、おこわ・炊き込みご飯の専用コースがあります。
おこげご飯は非対応です。炊き込みご飯は「白米モード」と共通で、さほど重視しません。
おこげは、ライバルのタイガーのが(基本)充実します。
このほか、時間をかけ、蒸気を加減して炊飯するコース(蒸気セーブ)はありますが、味は落ちるでしょう。
このほか、同社のプレミアム炊飯モードである「熟成炊き」も対応です。
IH式と同じ機能名ですが、粘りと甘みは、それ以上にだいぶ出ます。
雑穀系は、玄米、麦飯・雑穀米の各モードがあります。
ただ、さほど力を入れた開発ではなく、食感調整などはできません。
ご飯の保温は、こちらも30時間の「うるつや保温」が搭載されます。
底部の温度センサーで最適な温度でご飯を保存する機能です。
このグレードでは、性能は良いと言えます。
お手入れは、洗う必要があるのは、ご飯のお釜と内ぶたセットと蒸気口です。
圧力炊飯器のため、蒸気口は毎回手入れが必要です。また、内ぶたは安全弁などの突起部がありますが、他社同様に、最近の圧力IH炊飯器には掃除がしやすいです。
ただ、内ぶたはステンレスではないので、若干汚れは落としにくいかもしれません。
安全性は、圧力式でも問題ないです。
お肉などを柔らかくする「圧力鍋」は(だいたい)1.7気圧以上です。
それと比べると炊飯器だと「ごく低圧」ですから。
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以上、象印のNP-YAシリーズの紹介でした。
格安な圧力IH炊飯器ですが、圧力の高さや、内釜のコーティングなど、価格相応の部分も目立ちます。できれば、より上位の機種のほうが良いでしょう。
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【2022年7月発売】
21・象印 極め炊き NP-ZX10-BA
¥23,800 楽天市場 (4/1執筆時)
【2021年発売】
21・象印 極め炊き NP-ZW10-TD
¥---- 楽天市場 (4/1執筆時)
【2020年発売】
21・象印 極め炊き NP-ZU10-TD
¥23,000 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.15気圧
内釜素材:黒まる厚釜
内釜厚さ:1.7mm
内釜保証:1年保証
保温機能:うるつや保温
堅さ調整:2段階
なお、このグレードの旧機となるのが、 NP-ZXシリーズです。
最も大きな違いは、外観で、旧来のオーソドックスな形状です。
ただ、圧力構造・内釜・保温を含めて、基本機能は、新機種と同じでありつつ、内ふたがステンレスです。
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結論的にいえば、値段が安い部分を含めて、外観のデザイン性にこだわらないならば、こちらを選んでも良いかなと思います。ただ、次に見る上位機とは差があるので、機能面の比較は重要です。
【2024年7月発売】
22・ 象印 極め炊き NW-BA10-BA
22・ 象印 極め炊き NW-BA10-WA
¥39,900 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
【2023年発売】
22・ 象印 極め炊き NW-CB10-BA
22・ 象印 極め炊き NW-CB10-WA
¥36,980 楽天市場 (4/1執筆時)
【2022年発売】
22・ 象印 極め炊き NW-CA10-BA
22・ 象印 極め炊き NW-CA10-WA
¥31,480 楽天市場 (4/1執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.3気圧
内釜素材:鉄器コート黒まる厚釜
内釜厚さ:1.7mm
内釜保証:1年保証
保温機能:極め保温
堅さ調整:49通り
NW-BA10は、象印の圧力IH炊飯器の中位機です。
旧機種が残ります。
23年モデルは、冷凍に適した性質に炊く冷凍ご飯モードがない以外は同じです。
22年モデルは、それに加え雑穀米について3通りの食感炊き分けに対応しません。
あとは、22年のみ液晶にバックライトがありました。
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結論的にいえば、さほどの違いはないので、年度に寄らず、値段の安い方でOKでしょう。
炊飯方式は、圧力炊飯器です。
かけられる圧力は、最高1.3気圧です(107℃)と業界最高です。
圧力IH炊飯器が得意な、もっちり、甘い系のお米の炊飯はかなり得意でしょう。
なお、本機は、圧力を一定の水準(7通り)で調整します。
しかし、他社の「可変式」のように、高圧・低圧を切り替えて米を対流させる目的ではなく、あくまで「甘さ」を引き出すための調整です。
それが、象印特有の「個性」を生み出しています。
IHヒーターの段数は、この機種も、非公表です。恐らくIH2段で、総計4重加熱だと思います。
使われている釜は、 鉄器コート黒まる厚釜です。
1.7mmの釜で素材を含めて1つ上でみた下位機と同じです。
ただ、表面に「鉄器コート(鉄コーティング)」がなされていて、熱伝導性を高めています。銅や炭素系素材のほうがこの部分の効果は高いですが、この価格帯では鉄もそこそこ良い素材の1つです。
ご飯の堅さは、49通りの選択肢が可能です。
「しゃっきり」「もちもち」が7段階、「かため」「やわらかめ」が7段階でそれぞれ設定できる仕組みです。
また、前回食べたお米についての感想(柔らかすぎたなど)を入力することで、それを学習した炊飯器が、次回の炊飯に反映します。「わが家炊き」メニューと名付けられた機能です。
いずれにしても、米の堅さにこだわりがある人には特にオススメできます。
健康米は、玄米(食感2種)・麦ごはん(食感2種)、雑穀米(食感3種)です。
「茶色系」のご飯は、このクラスだと充実します。
普通のご飯も、先述の「熟成炊き」ほか、すしめし・おこわ・おかゆ・炊き込みご飯や、先述の蒸気セーブなどです。
一方、おこげご飯は、炊きこみを含めて非対応です。
ご飯の保温 は、極め保温が搭載です。
ふたセンサーが温度を見張り最大40時間までの保温を可能にするというものです。
制御的には、人工知能AIとふた開閉センサー(うるおいセンサー)がご飯の残量を推測して、底部の火加減を調整する仕組みです(保温見張り番)。
この価格帯の製品としては、割と充実しています。
AIは、炊飯時にも活用されていて、外気温や水温で炊飯の仕上がりを調整しています(人工知能AI炊飯)
お手入れは、洗う必要があるのは、ご飯のお釜と内ぶたセットと蒸気口です。
こちらは下位機種とかわりません。圧力IH炊飯器にしては掃除がしやすいとはいえます。
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以上、象印の NW-BA10の紹介でした。
内釜の質はライバル機に比べると「そこそこ」です。ただ、1.3気圧の圧力機構と、全面加熱の火力の作用で、特に「粘る系・甘い系」のご飯が好きな場合、堅実な性能は期待できます。
その上で、49通りの炊き分けと、最大40時間の保温に対応しますので、この価格帯の製品としては総合性能は高いほうです。
保温は、ただ、東芝も独自性がありますので比較は必要です。しかし、炊き分け指標の細かさは、象印が優れます。
圧力炊飯器の「甘く・粘る」系の味が好きでありつつも、いろいろな炊き加減を試したい人はこの機種はオススメです。
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【2024年発売】(黒のみ)NHQS10BA
23・ 象印 極め炊き NP-QS10-BA
¥38,280 楽天市場 (4/1執筆時)
【2021年発売】(黒のみ)
23・ 象印 極め炊き NP-BL10-BA
¥27,500 楽天市場 (4/1執筆時)
【2020年発売】NP-BJ10-BA後継品
23・ 象印 極め炊き NP-BK10-BA
23・ 象印 極め炊き NP-BK10-WA
¥32,121 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.15気圧
内釜素材:鉄器コートプラチナ圧釜
内釜厚さ:1.7mm
内釜保証:3年保証
保温機能:極め保温
堅さ調整:49通り
一方、形状が異なりますが、本機の下位機種と言えるのが、NP-BLシリーズです。
24年機が出ていますが、特定店向けのアウトレット型番で、実際は21年機と同じです。
いずれも内釜は(少し良い)プラチナコートです。
しかし、より重要な部分と言える「圧力」が1.15気圧相当です。
また、写真の蒸気ふたの部分が取外し洗いになる点で洗い物の点数が1点増えるほか、釜の厚みも、1.7mmです。
それ以外は同じです。
いずれも、旧品の部品在庫を利用したものでしょうし、在庫があるかぎりのものです。
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結論的にいえば、本機の場合、旧機ならば2万円台でも買えます。
予算上限をこのあたりに置くとすれば、2つほど上で見た、象印の1.15気圧クラスの機種を選ぶよりは、釜の性能、保温、炊き分けの部分で優れますので選択肢になりそうです。
ただし、他社に比べた場合の象印の圧力式の「味の秘密」は、1.3気圧の部分にあるともいえるので、予算があれば、(象印を指名買いするとしても)この気圧が出せるような上位機が良いかと思います。
次回につづく
美味しいご飯が炊ける炊飯器は結論的にこの機種!
というわけで、今回は、比較的安めの5.5合炊き炊飯器の比較の1回目記事でした。
しかし、記事はまだまだ「続き」ます。
2・5.5合炊き格安炊飯器の比較 (2)
2-1:日立
2-2:アイリスオーヤマ
2-3:三菱電機
3・5.5合炊き格安炊飯器の比較 (3)
3-1:タイガー
3-2:東芝
4・5.5合炊き格安炊飯器の比較 (4)
4-1:ティファール
4-2:シャープ
4-3:Amazonベーシック
4-4:最終的なおすすめの提案【結論】
続く2回目記事【こちら】では、今回紹介できなかった日立などのメーカーの5.5合炊きをもう少し紹介します。
もちもち炊飯 ★★★★★
しゃっきり炊飯 ★★★★★
ご飯の甘み ★★★★★
保温性能 ★★★★★
手入れの手軽さ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回となる4回目記事【こちら】では、紹介する全機種から、目的別・予算別に最もオススメでできる機種を選定していきます。
引き続きよろしくお願いします。
2回目記事は→こちら
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