【今回紹介する製品】2025年 最新文献管理ソフト:Endnote2025の新機能や「最安値」での格安購入法について: Thomson Reuters Clarivate:Endnote 21とEndnote 2025の違い:学生版・アカデミック版・大学生協版・アップグレード版・並行輸入版とユサコ正規版との違い・文献管理ソフトの新機能と使い方
今回のお題
文献管理ソフトEndnote2025の新機能やお得な購入法は?
ども、Atlasです。
今回は、2025年6月現在の、文献管理ソフトEndnote2025とその格安購入法についての紹介です。
2025年4月初頭に、2年ぶりの更新となるEndNote 2025の発売予告があったので、記事を更新しました。
なお、1つ前はバージョンは2023年登場で、21回目の更新だったEndnote 21になります。
名前は、Endnote 22ではなく、Endnote2025となりました。
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以下では、Endnote 2025の新機能や、販売状況別の価格を概説します。
その上で、最後に、現状で「どのように買えば最も安いか」について、Atlasのおすすめを提案していこうと思います。
よろしくお願いします。
1・Endnote 21の新機能
文献管理ソフトとしてのEndnoteは、このサイトのアクセス用途を考えれば、みなさんご存じだと思います。もし「復習したい」ならば、上のオフィシャル動画(Endnote 21)をご覧ください。
Endnoteは、単純な文献目録の作成だけのためのソフトではありません。
例えば、「PDFと関連づけての保存・管理」、それらの「多人数での共有」、「各大学のOPACや有料データベースとのシームレスな連携」など、非常に多機能です。
昔は「某ライバルソフト」もありましたが、完全にしぼんでしまい、Endnote以外のオリタナティブが見あたらないという状況です。
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1・論文からの要点の抽出(AI Key Takeaways)
2・文献検索機能(Find a Journal)
3・PDFからの引用(Cite from PDF)
執筆時現在において公開されているEndnote 2025の主な新機能は上表の通りです。
いか、簡単にみておきます。
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第1に、AI Key Takeawaysです。
文書解析系AI技術を利用したもので、論文の要約をAIにアウトプットさせる機能です。
ChatGPTの機能性をシームレスに使えるようにしたものといえます。
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第2に、Find a Journalです。
タイトル、アブストラクトの入力で、関連文献検索する新機能です。この部分もAIによる機械学習を利用しています。
ただ、執筆時、まだ未発売で不特定な部分が多いので、詳しい機能性は発売後試してから加筆予定です。
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第3に、Cite from PDFです。
ようするに、PDF形式の論文から引用する場合、どこから囲繞したかの情報を自動的に付与してコピー(挿入)できる機能と言えます。
結構、便利です。
そのほか、論文の書誌情報にアップデートがあったか、全文検索でチェックできる機能性などが表明されます。
この部分も詳細も、発売後試してから加筆予定です。
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結論的にいえば、主には、ここ2年間で進化した、AIによる文書解析を取り入れた部分がアップデートと言えます。
ただ、個人的には、それ以外の部分(特にCite from PDF)が、論文と言うより、ちょっとしたハンドアウトや、ノートを書かないならない場合、便利に思えました。
いずれにしても、発売後、この部分は加筆します。
1・タグ機能
2・ライブラリの復元機能
3・連携強化(CWYWの拡張)
一方、しばらくぶりの更新の方のため、Endnote 21での新機能も確認しておきます
先ほどの公式YouTube動画(こちら)にもあったように、ユーザーレベルで言った場合の、今回の改変の「目玉」は、以上の3点です。
簡単に説明しておきます。
第1に、タグ機能です。
個人的にはタグ機能が目に見える進化かなと思います。
論文執筆時に、必要になりそうなものをマークしておくことは、作業効率の上昇につながりそうですので。
第2に、ライブラリの復元機能です。
全体の復元はもちろん、整理時に誤って消したファイルも、1単位で復元ができるというものです。「まさかのときの備え」として、マイナーながら重要なアップデートだと思います。
第2に、外部連携の強化です。
連携強化は、CWYW (Cite While You Write)にかかわる部分です。
CWYW とは、Word(あるいは Apple Pages)で論文を書く特、引用文献を指定したフォーマットで挿入するプラグイン機能です。
今回のバージョンアップで、Google Docs・Word Onlineなどのクラウドベースでの利用ができるようになります。
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以上、3点が今回のアップデート内容です。
「20」という記念碑的な数字だった前回は、UIを含めての大きな改変でした。それに比べると、今回は「マイナーアップデート」です。
ただ、使い勝手の部分で「壺を突いた部分」も多いので、常用している方は魅力に感じるかと思います。
さらに、2021年発売の「Endnote 20」の更新も「飛ばして」いる場合の変更点も確認しておきます。
この世代だとUIの変更があったので、相当の「メジャーアップデート」に感じるかと思います。
2000年代からほとんど変わらなかった「もさったい」外観が、ブルー基調で格好良いデザインに変わりました。Endnote X7以来の大きな進化でした。
1・Redesigned modern interface
2・Reference summary which puts critical information first
3・Redesigned easy search experience
4・Redesigned PDF viewer with annotation tools
5・Open references and groups in individual tabs
6・Deduplication by DOI and/or PMCID
上表は、Endnote20からの新機軸です。
実際、論文の重複処理に関係する6番を除けば、全ての変更点はUIに関わる部分です。
個人的な注目点は、PDFビューア機能の強化とタブ機能の実装でした。
とくに、前者は、機能性の面で全然使っていませんでしたが、PDFへの注釈・メモ機能は、文献管理の「母艦」として、新しいEndnoteの使い方が提案されたといって良いかと思います。
そのほか、 PMCIDとDOIを通底しての重複論文情報の削除機能も、PudMed利用者にとっては、便利な改善でしょう。
ちなみに、DOIとは、アメリカ出版協会が規格化したインターネット上にあるPDF書誌などを識別する固有番号です。URLの変更でPDFが検索できなくなるトラブルを避けるために論文につけています。
なお、Endnote 15以降、Endnoteは、オンラインデータベースからダウンロードしたPDFに埋め込まれたDOI固有番号を読み取り、それに対応した書誌データを自動でオンラインから取ってくれるようになっています。
2・Endote21の格安購入法
さて、続いて、Endnoteの入手法についてです。
【ダウンロード版】
1・ EndNote 2025 - 通常版
¥52,000 Clarivate直販
2・ EndNote 2025 - アップグレード版
¥22,000 Clarivate 直販
3・ EndNote 2025 - 学生版
¥22,888 Clarivate 直販
EndNote 21 はアメリカのClarivateで日本からダウンロード購入できます。
2023年まではこの方法が可能だったのですが、2024年は一時的にできませんでした。その後、2025年調査時にはまた買えるようになっていました。
ちなみに、2024年の状況だと、上に示したサイトのリンク(Buy or Upgrade nowボタン)は、日本からのアクセスの場合、日本代理店(ユサコ)サイトに自動的に遷移するようになっていました。(サブスクの動画サービスのように)IPアドレスで国判定する仕組みです。
したがって、(VPNなどを利用するなどのアクロバットな話は除き)他に正規の購入手段はなかったと言えます。
いまは(時限的なものかは不明ですが)元に戻っています。
なお、直販は、デフォルトだと円建て購入なので、日本からのカード決済の場合、ドル決済にしてほいたほうが、(かーどにもよるかもしれませんが)一般的に、為替手数料が、少し安めになる場合が多いかと思います。
なお、現状では(直販で買えるので不要ですが)また、「IP縛り」で買えなくなった場合に、ドル建ての現地価格が知りたい場合、サードパーティの独立系ソフト評価会社のTrustradius(こちら)が参考になるでしょう。
このほか、ユーロ圏ですがAlfasoft(Endonote代理店)による販売サイト(こちら)も、参考になるといえます。
したがって、現状日本で買う場合、利用できる最もオーソドックスな手段は、ユサコで買うことになります。
その場合、以下の選択肢があります。
【パッケージ版(ユサコ)】(無料アップデート可)
4・ EndNote 21 国内正規流通品
¥64,900 Amazon.co.jp (6/12執筆時)
5・Endnote 21 通常版 ダウンロード版
¥56,430 ユサコ直販 (6/12執筆時)
¥53,900 ユサコ直販 (6/12執筆時)
第1に、通常版(フルライセンス)です。
直販の場合、執筆時現在もパッケージ版は、Endnote21での販売です。
ただ2025年3月17日以降に買った場合、Endnote 2025に無料アップデート可能です。
Amazon販売分も、ユサコの販売する正規品ですので、同じことが言えます。
なお、昔は「教職員版」というのが生協にありました。
現在はないので、はじめて買われる一般の方や、大学教員はこれらを選びます。
ダウンロード版は、CDがない分と、送付料がかからない分、やや安いです。ユサコだと年度末など、不定期の割引が見られました。
ライセンス数は、次に見る、個人限定で3台までです。
WindowとMacのクロスライセンスです。
それでも、3台購入割引があるのは、科研などの機関購入のためでしょう。
なお、ライセンス形態は、学生版を含めて今回紹介する、どの購入方法でも同じです。
【パッケージ版(ユサコ)】(無料アップデート可)
7・Endnote 21 Upgrade パッケージ版
¥28,600 ユサコ直販 (6/12執筆時)
¥26,400 ユサコ直販 (6/12執筆時)
第2に、アップグレード版です。
EndNote X9かそれ以前のEndnoteがインストールされているか、シリアルがあればかえるライセンスです。以前は、過去のバージョンの制限がありましたが、今回は、その記述はみられません。
【パッケージ版(ユサコ)】(無料アップデート可)
9・Endnote 21 学生パッケージ版
¥24,750 ユサコ直販 (6/12執筆時)
第3に、学生版です。
これは、日本の大学・短大の学生の場合、購入できる方式です。
学生版については、値段が据え置きでした。
ただ、復活した直販価格よりは、やや高いです。
なお、学生認証は、直販時代は、Spotifyなどの学生割引認証にも使っているsheerIDを利用する方式でした。基本的に、大学ドメインのメールアドレスがあるのが最低条件となる方式です。
ただ、ユサコでの取扱の場合、学生証のコピーをあらかじめ送付したあと、パッケージが送信されるという方式です。「高等学校・大学(短大含む)・大学院等の教育機関」の学生のみという条件です。
むろん、問題ないです。
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いずれのライセンス形態でも、ユサコで買う場合、パッケージ版には「日本語訳のクイックレファレンスガイド」がおまけで付属します【こちら】。
同社を通してダウンロード版の購入もできますが、その場合、会員サイトからPDFを落とす方式です。リンク先ページには、動画を含めて、Endnoteの使い方の説明があり、便利です。
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以上、ユサコを通して買う場合の価格の説明でした。
昨今の経済や業界事情もあるとはいえ、やはりユーザー目線から言えば、評価しがたい状況になっていると言えます。
日本の代理店を挟む分、(オマケはあるにせよ)従前同様、直販より高くなったということは、言わざるを得ませんので。むろん、それだけの価値はあるソフトです。
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【パッケージ版(ユサコ)】(無料アップデート可)
【ダウンロード版(ユサコ)】
10・ EndNote 21 新規ライセンスダウンロード YU100BS
¥62,700 大学生協(ユサコ)
11・ EndNote 21 アップグレード版 663106
¥26,600 大学生協(ユサコ)
【パッケージ版(ユサコ)】
12・ EndNote 21 新規ライセンス大学生協版 YU100BR
¥61,600 大学生協(ユサコ)
13・ EndNote 21 学生版 YU100BT
¥24,750 大学生協(ユサコ)
14・ EndNote 21 アップグレード版 663076
¥26,400 大学生協(ユサコ)
大学生協の店舗で売られる製品も、ユサコ株式会社の製品です。
正規代理店のユサコを通しての販売ですので、価格は同じです。
したがって、2025年3月17日以降に買った場合、Endnote 2025に無料アップデートは可能です。
3・Endnote 21の並行輸入について
なお、少し前の歴史を振り返る場合、2020年にClarivate社の直販がはじまる前の2010年代も、現在と同じような状況でした。
ただ、その際は、Amazonなどで、(おそらく留学生の出品でしょうが)米国のパッケージ版の並行輸入販売があったほか、個人でも(円高もあり)アメリカや他国からパッケージ版を個人輸入した方が安い状況がありました。
しかし、Endnote20から、Clarivateが直販主体に方向性を変更して、最安価格でだしたため、そういったものは、最近2バージョンではみられなかったと言えます。
2024年に、状況が(いわば)もとに戻ったと言えるため、今後は分かりません。しかし、現在のAmazonサイトで検索結果(こちら)では、そういった製品はないです。
少なくとも現状では、(IP部分の細工をしない限りにおいて)ユサコで買うのが一般的な方法と言えるでしょう。
今回の結論
Endnote2025を格安に入手するにはこの方法がお得!
というわけで、今回は割と短い記事でしたが、Endnote 21について紹介しました。
Atlasは、Endnote Ver 9からの古参ユーザーですが、データの集積にはたいへん便利なソフトです。
最後に、お得な購入法について、簡単にまとめておきます。
第1に、(学生以外の)研究者が購入する場合に最安なのは、
【ダウンロード版】
1・ EndNote 2025 - 通常版
¥52,000 Clarivate直販
2・ EndNote 2025 - アップグレード版
¥22,000 Clarivate 直販
執筆時現在でいえば、ユサコを通すより、直販でカード購入するパターンが安いです。
パッケージ版である必要がないならば、直販でよいでしょう。
なお、カードは、クレカ企業の為替手数料のが普通安いので、ドル建て決済を選んだ方が、安いかなと思います。ただ、例外はあるかもです。
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【パッケージ版(ユサコ)】(無料アップデート可)
4・ EndNote 21 国内正規流通品
¥64,900 Amazon.co.jp (6/12執筆時)
5・Endnote 21 通常版 ダウンロード版
¥56,430 ユサコ直販 (6/12執筆時)
【パッケージ版(ユサコ)】(無料アップデート可)
7・Endnote 21 Upgrade パッケージ版
¥28,600 ユサコ直販 (6/12執筆時)
8・Endnote 21 Upgrade ダウンロード版
¥26,400 ユサコ直販 (6/12執筆時)
ユサコで買う場合、(ユサコの購入特典の説明ページ)で、書かれているような日本語のマニュアルと、電話とメールによるユーザーサポートを得られる特典があります。
なお、大学生協も、Amazon販売も、ユサコを通す製品なので、同じ特典は受けられます。
第2に、学生資格を持つ方、または、バージョンアップ対象の既存ユーザーが購入する場合は、
【ダウンロード版】
3・ EndNote 2025 - 学生版
¥22,888 Clarivate 直販
【ダウンロード版】(無料アップデート可)
3'・ EndNote 21 - 学生版
¥22,888 Clarivate 直販
こちらも、直販購入でOKでしょう。
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ただ、日本語のガイドが欲しい場合は、ユサコでしょう。
ただ、ユサコで売られている製品は、ソフト部分が【日本語版】に直されているわけではなく、輸入版と同じ【英語版】であり、全く同じ商品です。
ご所属の大学に、大学生協がある場合、もちろん、そちらでかっても良いです。
【2018年発売】
最新EndNote活用ガイド デジタル文献整理術
¥3,080 Amazon.co.jp (6/12執筆時)
一方、理系(医学系)の研究者の方は、使い方の部分で、上記の本が参考になると思います。
10年以上、版を重ねている有名本ですが、2018年に新しい第7版が出版されました。
なお、Atlasは「文系研究者」ですが、文系の場合はネット上のソースだけで利用方法はマスターできました。
また、友人達もそうでした。各大学のシステムに適応させようとすると難しい部分もありましたが。
All about EndNote 20
¥8,434 Amazon.co.jp (6/12執筆時)
英語版では、以上の本があります。
ソフトウェアエンジニアの方が、仕組み(使い方)を解説するハウツー系統の本です。
他にもいくつかありますが、最新版に準拠したのはこれくらいだと思います。
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なお、(ソフトは対象になりませんが)このような参考書類は、Prime Studentサービスで、(学生の場合)少し安く買えます。
Prime Studentサービスは、「送料無料」となる、Amazonプライムサービスの「学生版」です。
大学、大学院、短期大学、専門学校、高等専門学校の学生の方は、Amazonプライム会員と同様のサービスが、割引価格(年間2,950円)で受けられます。
無料の配送特典・音楽・動画などのプライムサービスを得られるほか、学生の場合、本が10%ポイント還元という独自特典が付きます。大学に大きな書籍部がない方には特にオススメです。
大学ドメインのメアドがあれば、簡単な情報入力だけで登録できます。
なお、Prime Studentは【こちら】から申し込めます。サービスや特典については【こちら】でご確認ください。
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というわけで、今回はEndnote 21の話でした。
最後におまけ。Endnote 21は、文献整理の際に取り込んだPDFファイル(論文)と書誌情報を関連づけて、書庫的に使うこともできます。
1・ドキュメントスキャナーの比較
2・ブックスキャナーの比較
3・裁断機の比較
4・ディスクカッターの比較
5・日本語OCRソフトの比較
6・英語OCRソフトの比較
そこで、もし、この機会に手持ちのコピー論文や学会雑誌の取り込み(自炊)を考えている方がいたら、スキャナなどの必要機材について書いた以上の記事もあります。
また、初心者向けに解説した、【自炊初心者向けのオススメ機材の比較】の記事もご覧ください!
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ではでは。