【今回レビューする内容】2023年 一升炊きの大型炊飯器の性能とおすすめ:10合用・ IH・圧力IH・スチーム式: タイガー 炊きたて 機種の違いやランキング:Panasonic IHジャー炊飯器 象印 極め炊き 三菱電機 炭炊釜 東芝 真空IH保温釜 アイリスオーヤマ
【比較する製品型番】NW-VC18 NW-VB18-TA NP-VA18-TA NW-VH18-TA NW-HA18NW-VD18 NP-ZX18 NW-CA18 NP-ZW18 NP-ZU18 NP-ZT18-TD NP-ZH18-TD NP-BL18 NP-BK18-BA SR-STS181 SR-STS180 SR-HX180-W RZ-G18EM RZ-BG18M-T RC-IE10-B K RC-ME10-B KRC-ME10-T RC-MC10-B KRC-PD10-T RC-18VRR RC-18VXR NW-JE18 RC-PD10-B RC-IK10-B KRC-IK10-T RC-18VST-K RC-18VST-W RC-18VXR-K RC-18VRT-K RC-18VRT-W
今回のお題
美味しいご飯が炊ける10合炊き炊飯器のおすすめはどれ?
どもAtlasです。
今日は、2023年4月現在、最新の一升炊き炊飯器の比較です。
なお、このブログ「モノマニア」には、炊飯器について次のような記事があります。
1・5合炊きの高級炊飯器の比較
人数:2-4人用
予算:3.5万円〜10万円
2・5合炊きの格安炊飯器の比較
人数:2-4人用
予算:1万円〜3.5万円
3・一升炊きの高級炊飯器の比較
人数:5人以上
予算:3.5万円〜10万円
4・一升炊きの格安炊飯器の比較
人数:5人以上
予算:1万円〜3.5万円
5・3合炊き小型炊飯器の比較
人数:1-2人用
予算:5千円〜5万円
6・糖質カット炊飯器の比較
人数:1-4人用
予算:1万円〜3.5万円
7・おすすめ炊飯器の選び方【まとめ】
=選び方についての補足的な解説
今回は、4回目の記事です。
予算としては、1万円以上3万円台の水準で手に入る、8合〜10合炊きの大型炊飯器を比較します。
なお、3万円台を超える水準の「高級」な大型炊飯器は、3回目の記事【こちら】で別に紹介しています。
一升炊きサイズは、高級機と呼べる機種は、(5合炊きより)数が限定的ですが、よろしければ、そちらをご覧ください。
もちもち炊飯 ★★★★★
しゃっきり炊飯 ★★★★★
ご飯の甘み ★★★★★
保温性能 ★★★★★
手入れの手軽さ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、いつものように各製品を紹介します。
そして、最後の「結論」では、上表のようなポイントからAtlasのおすすめ機種を提案していきます。
0・家庭用炊飯器の選び方の基本!
0-1・沸騰温度の持続性
0-2・加熱方式
0-3・内釜の素材と厚さ
0-4・ご飯の炊き分け機能
0-5・炊飯器のサイズ
具体的な製品紹介にはいる前に、3万円代までの「炊飯器の選び方の基本」について、紹介しておきます。
「低価格でも美味しく炊ける」炊飯器を選びたい場合、ポイントとなるのは、以上の4つの要素です。
順番に解説しておきたいと思います。
第1に、炊飯器の沸騰温度の持続性です。
家庭用炊飯器で美味しいご飯を炊くには、100度の沸騰温度を長く続けられることが最大のポイントです。
しかし、ヒーター1本ではパワーが弱く、持続的な沸騰温度の維持ができないといえます。そ
のため、性能の高い高級機は、複数のIHヒーターや、補助的な電熱ヒーターを、複数装備します。
例えば、上図は、底面にIHヒーターが1段と、側面とふたに電熱ヒーターが3本の、総計「4重ヒーター」です。
今回の記事では、「格安でもヒーターの強い機種」を探します。
第2に、炊飯器の加熱方式です。
これは、先ほどみた沸騰温度の持続性にも寄与します。
しかし、むしろ、炊飯の味の方向性(個性)を決める要素と、Atlasは考えています。
1・マイコン式
=火力が弱く、炊きムラがあり美味しくない
2・IH方式
=米そのもの味の個性が出やすい
3・圧力IH方式
=ふっくら/もちもち系の炊飯が得意
4・可変圧力IH式
=かたさの炊き分けが得意
5・スチームIH方式
=ハリがある硬めの炊飯が得意
「3万円台以下」の製品でラインナップがあるのは、上表の5方式です。
また、それぞれの炊飯の特徴を(ざっくり)示すと、上表のようになります。
とりあえず、マイコン式炊飯器(=底面に電熱線ヒータがあってそれが鍋を加熱する)と、IH式炊飯器(=鍋自体を電磁波で加熱する方式)の間では、「味の面で超えられない高い壁」があることだけ、覚えておきましょう。
率直に言って、マイコン式で美味しいご飯が炊ける炊飯器はありません。
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IH式炊飯器は、硬めの炊飯が得意であるほか、(お米をいじらないので)お米の品質や銘柄の個性がストレートに出るので、銘柄の違いが楽しめます。
しかし、食感や堅さの炊き分けが苦手で、お米の粘りも出しにくいと言えます。
圧力IH炊飯器は、ご飯の甘みや粘りをよく引き出せます。
しかし、どのような銘柄のお米も同じような味になりがちで、個性を楽しみにくい、ということになります。
他方式については、各製品を紹介する中で、詳しくふれたいと思います。
第3に、内釜の素材と厚さです。
「内釜の厚さ」は、炊飯器を比較する場合、とくに重要な要素です。
基本的には、厚みがあるほど沸騰高温状況のキープが可能で、美味しいご飯が炊けます。
特に圧力をかけない炊飯器については、「釜の厚み=味」と言っても良いほど、重要な要素で、注意が必要です。
しかし、3万円以下の炊飯器は、厚みを削ることで「コスト削減」している機種が多くあり、注意が必要です。
「内釜の構造や材質」も、重要です。
3万円以下の炊飯器は、ただし、内釜の素材自体には、あまり工夫の余地がありません。
しかし、鍋・炭・プラチナなどのコーティング部分の材質に注目すると、その製品の性能が分かってきます。
今回の記事では、こうした釜の品質にも比重を置いてを置いて調査します。
第4に、ご飯の炊き分け機能です。
この価格帯の炊飯器でも、「かため」「ふつう」「やわらかめ」など、ご飯の堅さを指標にした炊き分け機能があります。
少し上級になると「しゃっきり」「もちもち」などご飯の食感をも指標に加えたものがあります。
上図のように、立体的にご飯の炊き分けが可能な機種もあります。
自分の好みのお米の「堅さ」「食感」が表現できる方は、炊飯器の炊き分け機能の有無を重要視するべきでしょう。
第5に、炊飯器のサイズです。
この部分は、「選び方の基本」というより、一升炊きを選んで良いか、という話になります。
基本原則を言えば、一升炊きで5合以下の少量のご飯を炊くのと、5合炊きでそれを炊くのでは、後者の方が味がだいぶ良いです。
炊飯器は、基本的に、その定格容量水準で美味しく炊けるように構造設計されているからです。
電気代は大きく変わりませんが、毎日食べるものですし「来客に備えて大きめのものを」という選び方は基本的におすすめしません。
そういう緊急時には、冷凍庫にご飯を小分けして保存しておくか、【炊飯土鍋の比較記事】で紹介したような、ガスコンロで炊飯できるものを予備に持っておくようなほうが、良いかと思います。
少し小さなモデルの方が良い場合は【5.5合炊きの格安炊飯器の比較記事】をご覧ください。今回紹介するものと同じ価格帯の製品の紹介です。
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以上、3万円台までの炊飯器の「選び方の基本」を4点紹介しました。
今回は、これを基準としつつ、保温機能ほか、利便性に関わる部分などをみながら、各製品を比較していこうと思います。
1・一升炊き格安炊飯器の比較 (1)
1-1:象印
1-2:パナソニック
1-3:日立
1-4:アイリスオーヤマ
1-5:東芝
2・一升炊き格安炊飯器の比較 (2)
2-1:タイガー
2-2:三菱電機
2-3:最終的なおすすめの提案
今回は、以上のようなメーカー順で、各社の製品を紹介します。
1-1・象印の炊飯器の比較
はじめに、象印の炊飯器を紹介します。
同社の場合、比較的値ごろ感のある機種で「圧力式」があるのが特徴です。
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なお、以下の記事では、Atlasのおすすめポイントを赤字で、イマイチと思う部分を青字で記しています。
【2022年発売】
1・象印 極め炊き NW-VD18-BA
¥20,080 楽天市場 (4/11執筆時)
【2021年発売】
1・象印 極め炊き NW-VC18-TA
¥19,970 楽天市場 (4/11執筆時)
【2020年発売】
2・象印 極め炊き NW-VB18-TA
¥20,800 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
【2019年発売】
3・象印 極め炊き NP-VA18-TA
¥39,300 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
【2020年発売】【特定販売店用型番】
4・象印 極め炊き NW-VH18-TA
¥20,500 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:黒まる厚釜
内釜厚さ:1.7mm
内釜保証:年保証
保温機能:うるつや保温
堅さ調整:3とおり
NW-VDシリーズは、象印の炊飯器「極み炊き」シリーズの入門機です。
本機は、旧モデルを含め、複数の型番があります。
2020年・2021年機は、基本仕様面で最新機種と変わりません。色が変わっただけです。
2019年機は、「麦ごはんモード」がない代わりに「玄米熟成モード」になる点が違いです。
特定販売店用型番とある機種は、説明書の記載は2020年機と同じ仕様です。
ただ、釜の厚みと釜のコーティングについての情報非開示ですので、値段差からして、替えている可能性はあります。
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結論的にいえば、NW-VH18を除けば、どれを選んでも良いと思います。
炊飯方式は、IH炊飯です。
象印というと圧力IH炊飯器のイメージがありますが、下位機種は普通のIH炊飯器です。
ヒーターの段数は、非公開です。
ただ、IHヒーターは、多くて2段で、そのほかは普通のシーズヒーターでしょう。
豪熱沸騰IHという名前が付きますが、あまり強調する部分ではありません。
使われている釜は、「黒まる圧釜」です。
特にブランド名のあるコーティングなどはなされませんが、丸底形状は米の対流を促しやすい構造です。
ただ、釜の厚さは1.7mmです。IH炊飯器としてはさほど厚くはないといえます。このあたりは、割り引いて評価しないといけないでしょうね。
ご飯の堅さは、「かため・ふつう・やわらかめ」から選択可能です。
ただ、圧力を伴わないIH炊飯なので、お米にハリのあるタイプの炊飯が得意でしょう。
その上で、甘みを引き出す「熟成炊き」というプレミア炊飯モードば搭載されます。
一方、玄米と麦ごはんについてのモードもあります。
ご飯の保温は、「うるつや保温」を搭載します。
パナソニックのエコナビ保温と同等です。温度センサーによりご飯の保温温度を調整する仕組みです。
お手入れは、簡単です。
洗う必要があるのは、ご飯のお釜と内ぶただけです。
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以上、象印のNW-VDシリーズの紹介でした。
温度センサーを使った保温機能が付属している点が、他機種に較べての魅力でしょう。
この機能は、他社のこの価格帯のモデルにはない機能なので、長時間保温をする人にはおすすめな機種です。一方、その他の部分は、やや「平凡」な機種です。
【2020年8月発売】
5・象印 極め炊き NW-HA18-XA
¥22,377 楽天市場 (4/11執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:プラチナ厚釜
内釜厚さ:1.7mm
内釜保証:3年保証
保温機能:うるつや保温
堅さ調整:
NP-Hシリーズは、NP-VJシリーズの上位機にあたる炊飯器です。
ただ、本機は2021年機がでないまま終息になります。
炊飯方式は、こちらもIH炊飯であり、その他の機能もほぼ下位機種と同じです。
大きな相違点は、内釜です。
1.7mmと同様の厚みですが、同社の「プレミア釜」であるプラチナ厚釜が採用です。
象印によれば、プラチナコーティングすることで、中の水を弱アルカリ性にすることで、炊きあげ時の米の甘み成分(還元糖量)を15%ほどアップさせることができます。
ご飯の堅さは、象印ではこの機種の2018年新型モデルからふつう・やわらかめ・かためと選択可能となっています。
ただ、4段IHの採用など、その他の点では同じです。また、この値段を出せば、象印の可変圧力IHも狙えるので、あまり購買意欲は湧きません。
【2022年発売】
6・象印 極め炊き NP-ZX18-TD
¥28,600 楽天市場 (4/11執筆時)
【2021年発売】
7・象印 極め炊き NP-ZW18-TD
¥32,267 楽天市場 (4/11執筆時)
【2020年発売】
8・象印 極め炊き NP-ZU18-TD
¥23,770 楽天市場 (4/11執筆時)
【2019年発売】
9・象印 極め炊き NP-ZT18-TD
¥28,800 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
【2020年発売】【特定販売店用型番】
10・象印 極め炊き NP-ZH18-TD
¥26,480 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.15気圧
内釜素材:黒厚まる厚釜
内釜厚さ:1.7mm
内釜保証:1年保証
保温機能:うるつや保温
堅さ調整:2通り
NP-Zシリーズは、象印の炊飯器「極み炊き」シリーズの上級機です。
本機は、相当数の旧モデルの新品在庫があります。
2020年機までは、型番と外観色の変更以外、新機種と性能差はないです。
2019年機も、「麦ごはんモード」がない代わりに、「玄米熟成」があるだけです。
特定販売店用型番は、基本的に新機種と同じです。ただ、カタログ未記載機なので、鍋のコーティングの部分で、何らかの部分が劣る可能性はあります。
結論的にいえば、NP-ZH10は除いて、あとはセールに注意しつつ、値段で決めれば良いでしょう。
炊飯方式は、圧力炊飯器です。
下位機種はIH式炊飯式でしたが、この機種から「象印が得意」とする圧力炊飯となっています。
かけられる圧力は、最大1.15気圧で、最高温度は104度です。
これは「強圧が自慢」の象印としては「弱い」数値です。ボールは1つで、圧力の可変機構も付属しません。
なお、象印の炊飯器はかける圧力はかえられます。ただ、1気圧(大気圧)と1.15気圧を繰り返すだけなので、タイガーほど細かくはありません。
その代わりに、気圧を1.3気圧と業界最高にすることに「こだわり」があります。その点でいっても、最高気圧の低いこの炊飯器は「イマイチ」ですね。
ヒーターの段数は、非公表です。
おそらく多くて2段で、あとは、シーズヒーターで補うという方式です。
使われている釜は、象印では、最もランクの低い「黒まる圧釜」です。
釜の厚さは1.7mmで、こちらも先ほどと同じです。
ご飯の堅さは、 一般的に、圧力炊飯器は、圧力炊飯器以外と較べた場合、お米の粘り・甘みが強調された、「ふっくら」系のご飯が得意です。
また、この機種は、「しゃっきり」モードが搭載されており、ご飯の粘りを抑えた炊飯も可能です。ただ、上位機種のような細かい炊き加減の微調整は不可能です。
硬さの指標として「やわらか」という、新指標が加わっています。
玄米と麦ごはんのコースは、下位機に引き続いて、本機もありますね。
ご飯の保温は、こちらも「うるつや保温」が搭載されます。
底部の温度センサーで最適な温度でご飯を保存する機能です。このグレードでは、性能は良いと言えます。
お手入れは、洗う必要があるのは、ご飯のお釜と内ぶたセットと蒸気口です。
圧力炊飯器のため、蒸気口は毎回手入れが必要です。また、内ぶたは安全弁などの突起部がありますが、他社同様に、最近の圧力IH炊飯器には掃除がしやすいです。
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以上、 NP-Zシリーズの紹介でした。
格安な圧力IH炊飯器ですが、圧力の高さや、内釜のコーティングなど、価格相応の部分も目立ちます。できれば、より上位の機種のほうが良いでしょう。
【2021年発売】
11・ 象印 極め炊き NW-JE18-BA
¥32,700 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.3気圧
内釜素材:鉄器コートプラチナ圧釜
内釜厚さ:2.2mm
内釜保証:3年保証
保温機能:極め保温
堅さ調整:49通り
NP-JEシリーズは、象印の圧力IH炊飯器の中位機です。
こちらについては後継機が出ていますが、仕様が変わったのであとで説明します。
炊飯方式は、圧力炊飯器です。
かけられる圧力は、最高1.3気圧と業界最高水準です。
圧力IH炊飯器が得意な、もっちり、甘い系のお米の炊飯はかなり得意でしょう。
なお、象印の場合は、圧力を一定の水準(7通り)で調整します。
しかし、タイガーの「可変式」のように、高圧・低圧を切り替えて米を対流させる仕組みではなく、あくまで「甘さ」を引き出すための調整です。
それが、象印特有の「個性」を生み出しています。
IHヒーターの段数は、この機種も、非公表です。恐らくIH2段で、総計4重加熱だと思います。
使われている釜は、 同社の中級グレードの鉄器コートプラチナ厚釜になります。
先ほども紹介しましたが、米の甘み成分をアップさせる効果が期待できます。
釜の厚みは2.2mmです。圧力式としてはそこそこの厚みがあります。
ご飯の堅さは、49通りの選択肢が可能です。
「しゃっきり」「もちもち」が7段階、「かため」「やわらかめ」が7段階でそれぞれ設定できる仕組みです。
また、前回食べたお米についての感想(柔らかすぎたなど)を入力することで、それを学習した炊飯器が、次回の炊飯に反映します。「わが家炊き」メニューと名付けられた機能です。
いずれにしても、米の堅さにこだわりがある人には特にオススメできます。
そのほか、玄米についても、下位機種同様にコースがあります。
炊きあげたご飯の保温 は、「極め保温」が搭載です。
仕組み的には同じですが、恐らく密閉性などの違いで、+10時間となる40時間までの保温に対応します。
お手入れは、洗う必要があるのは、ご飯のお釜と内ぶたセットと蒸気口です。
こちらは下位機種とかわりません。圧力IH炊飯器にしては掃除がしやすいとはいえます。
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以上、極め炊き NP-JEシリーズの紹介でした。
ポイントは炊きあがりの堅さ調整が容易であることでしょう。
圧力炊飯器で、いろいろな炊き加減を試したい人はこの機種がオススメです。また、保温機能がさらに充実している点も魅力です。
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【2022年10月発売】
12・ 象印 極め炊き NW-CA18-BA
¥36,990 楽天市場 (4/11執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.3気圧
内釜素材:鉄器コート黒厚まる厚釜
内釜厚さ:1.7mm
内釜保証:1年保証
保温機能:極め保温
堅さ調整:49通り
なお、NW-CAシリーズは、本機の「後継機」になります。
ただ、内釜が1.7mmと薄く、プラチナコートもない「鉄器コート黒厚まる厚釜」なので、実質的に「下位機相当」になると考えてください。
あとは本体と液晶パネルの色以外は同じで。いずれにしても、値段差が開かない限り、選択肢にはしにくいでしょう。
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【2021年発売】
13・ 象印 極め炊き NP-BL18-BA
¥29,000 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
【2020年発売】
14・ 象印 極め炊き NP-BK18-BA
¥27,800 楽天市場 (4/11執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.15気圧
内釜素材:鉄器コートプラチナ圧釜
内釜厚さ:1.7mm
内釜保証:3年保証
保温機能:極め保温
堅さ調整:5通り
加えて、形状が異なりますが、そのまた下位機種と言えるのが、NP-BLシリーズです。
2021年の販売だったので、内釜はプラチナコートです。しかし、より重要な部分と言える「圧力」が1.15気圧相当です。
また、写真の蒸気ふたの部分が取外し洗いになる点で洗い物の点数が1点増えるほか、釜の厚みも、1.7mmです。
それ以外は同じです。
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結論的にいえば、本機の場合、旧機ならば2万円台でも買えます。
予算上限をこのあたりに置くとすれば、2つほど上で見た、象印の1.15気圧クラスの機種を選ぶよりは、釜の性能、保温、炊き分けの部分で優れますので選択肢になりそうです。
ただし、他社に比べた場合の象印の圧力式の「味の秘密」は、1.3気圧の部分にあるともいえるので、予算があれば、(象印を指名買いするとしても)この気圧が出せるような上位機が良いかと思います。
1-2・パナソニックの炊飯器の比較
ここからは、パナソニックの炊飯器です。
総合家電メーカーとして、古くから炊飯器を作っています。
ただ、格安な一升炊きについては、2021年に「大胆な整理」をしていて、ラインナップはかなり絞られました。
(間違いなく)少子化の影響でしょう。時代の流れですが、小料理屋さんなどの需要もある上級モデルのみにする方向性でしょう。
【2021年発売】
15・パナソニック SR-STS181-W
¥59,997 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
【2020年発売】
16・パナソニック SR-STS180-W
¥56,430 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:スチームIH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:ダイヤモンド竈釜
内釜厚さ:2.3mm
内釜保証:3年保証
保温機能:スチーム保温
堅さ調整:3通り
SR-STS1シリーズは、パナソニックの一升炊き炊飯器です。
新機種ではパナソニック機は(高いですが)「本機が入門機」となります。
本機は、新旧機種があります。
違いは、後述するスチーム保温機能の改良(照射頻度)と、冷凍用ごはんコースの新設です。
マイナーチェンジですので、値段で決めて良いでしょう。
炊飯方式は、スチームIH炊飯です。
パナソニックが(圧力を伴わない)スチーム炊飯器を正規ラインで出すのは数年ぶりです。
スチーム炊飯器は、本体横に水を入れる容器があります。
炊飯時にはそこに水を差します。その水が熱で220度のスチーム(蒸気)となります。追い炊きの時、内釜にそのスチームを吹き付けることで高温状態をキープする仕組みです。
これによって、ごはんのはり、つや、甘みを引き出すことができます。
また、メーカーによると、「スチームがごはんの表面をコーティングし、冷めても硬くなりにくく、ふっくら感をキープ」する効果もあります。
また、炊飯の過程で、フタの部分に逃げ出した水蒸気をキャッチして還元するため、お米の「おねば」に含まれる旨みも同時に釜に戻し、還元できます。
メーカーも「濃いおねばがだせる」ことを強調しています。
スチーム式は、圧力だけに頼らず高温状態を出せるため、「かたい系」「しゃっきり系」の美味しいご飯がやや不得意な(可変)圧力炊飯器の弱点を補う効果があるでしょう。
ヒーターの段数は、「全面発熱6段IHヒーター」です。
パナソニックの「強み」であり、この部分は「強調」してよい機種です。
強火で一気においしいごはんを炊きあげることが可能でしょう。
なお、他社の場合、ヒータを「5重加熱」などと表している場合があります。これは、安価で火力の弱いシーズーヒータを併用した数値です。
高価なIHヒーターだけで、全面加熱を実現しているのは、(住設部門も持つため)自社でIHヒーターが調達できるパナソニックの強みです。
フタもIHという点ですから、IHによる全面加熱の「完全体」と言えます。
さらに、本機の場合、大火力おどり炊き(高速交互対流)機能が付属します。
これは、鍋の中のコイルを高速で切り替えて、ご飯の対流を促進することで、ご飯の炊き加減を均質にする新技術です。
過去には、最高級の炊飯器にだけ搭載されていた技術ですが、この価格帯にも搭載されてきました。
パナソニックの「味の決め手」となる核心的技術なので、搭載は魅力です。
使われている釜は、「ダイヤモンドかまど釜」です。
銅は使われませんが、アルミ・ステンレスなどの基材が高性能化するほか、高硬度中空セラミックスの採用で、蓄熱性をアップさせるなど、素材面で「グレードが1つ上」と言えます。厚みも2.4mmと十分です。
コーティングは、内側にについてダイヤモンドプレミアムコートとなります。
本製品は、底面も、大きな泡を発生させるためディンプル加工(凹凸)がされますが、ダイヤモンド加工は、より細かい泡を発生させるための仕組みとされます。
ご飯の堅さは、 「ふつう」「やわらかめ」「かため」から設定可能です。
ご飯の保温は、スチーム保温に対応です。
6時間後・12時間後に、自動的にスチームを投入するという、スチーム炊飯を利用したものです。
一定の効果は見込めます。
お手入れは、スチーム発生器の部分(水容器)が増えますが、さして手間でもないでしょう。
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以上、PanasonicのSR-STS1シリーズの紹介でした。
圧力を加えないスチーム炊飯器は、うまみ(甘み)を閉じ込めつつ、表面は「しゃっきりかため」の食感の炊飯が大得意です。
「ふっくら粘る」系が好きな方はあえて本機を選ぶ必要はないでしょうが、この系統の味が好きな方は、パナソニックでは本機が最も合いやすいでしょう。
1-3・日立の炊飯器の比較
続いて、日立の炊飯器です。
日立は、パナソニックと似ており、「圧力」と「スチーム」にこだわったメーカーです。
【2021年発売】
17・日立 ふっくら御膳 RZ-G18EM-T
¥22,300 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.2気圧
内釜素材:黒厚鉄釜
内釜厚さ:2.3mm
内釜保証:6年保証
保温機能:スチーム保温
堅さ調整:3種類(しゃっきり〜もちもち)
RZ-G18DMは、日立の「ふっくら御膳」シリーズの炊飯器です。
炊飯方式は、圧力IH炊飯です。
可変はしません。
なお、先ほど紹介したように、同社は、上図の様な圧力スチーム炊飯器が最上位なので、それに次ぐグレードになります。
ヒーターの段数は、非公開です。
見た感じでは、2段IHで、側面にシーズヒーターが1本だと思います。
いずれにしても、火力自慢の機種ではないです。
使われている釜は、厚さ2.2mmの「黒熱鉄釜」です。
蓄熱性のよい鉄素材と、熱伝導性の良いアルミニウムをハイブリッドして鋳こんだ仕様です。
この部分は特段、上位の工夫はないです。
ご飯の堅さは 「しゃっきり・ふつう・もちもち」が選べます。
炊きあげたご飯の保温については、特段機能はありまsねん。
お手入れは、洗う必要があるのは、ご飯のお釜と加熱板と蒸気キャップです。
とくに面倒ではないです。
蒸気カット機能は、ありません。
同社の上位機には対応品がありますが、一升もでるは対応機がないです。「蒸気セーブ」までとなります。
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以上、日立の RZ-G18DMの紹介でした。
やはり、スチーム圧力炊飯器が同社の魅力です。この圧力炊飯器は、ある意味平凡なので、あまりおすすめはできません。
1-4・アイリスオーヤマの炊飯器の比較
つづいて、アイリスオーヤマの炊飯器を紹介します。
同社は2016年から炊飯器事業への参入ですが、特徴ある機種を出しています。
【2021年発売】
【極厚火釜 3.1mm】
18・アイリス 銘柄炊き RC-IK10-B
¥16,975 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
【極厚銅釜 3mm】
19・アイリス 銘柄炊き KRC-IK10-T
¥19,780 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:IH式炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:極厚火釜
内釜厚さ:3.1mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:
RC-IK10 は、アイリスオーヤマの10合炊きの炊飯器です。
色違いのKRC-IK10は、極厚銅釜採用のプチ上位機です。
素材的に熱伝導性が期待できるため、値段差は妥当かと思います。
後発ですが、アイリスオーヤマは、面白い炊飯器を多く企画しています。こちらは、「銘柄炊き分け」という独自色を打ち出したモデルです。
炊飯方式は、IH方式です。
IHヒーターの段数は、2段です。
2020年機は、上下に1段ずつのIHヒーターです(左図)。
また、写真を参考にする場合、側面にさらに電熱線ヒーター(シーズヒーター)の補助がある可能性もあります。
いずれにしても、マイコン式に較べて、火力は十分あるでしょう。
使われている釜は、先述のように、下位機は、極厚火釜です。
上位機は、銅コートを外面に採用することで、お米の味に欠かせない熱伝導性・蓄熱性を高めた上位の極厚銅釜です。
コートを合わせて4層で、厚みも3mmと、2万円以下のグレードだと、この部分は「けっこう贅沢」と言えます。
ご飯の堅さは、調整可能です。
3通りの「かたさ系」の指標と、3通りの「食感系」の調整が可能です。
組み合わせとしては、9通りの炊き分けが可能です。
なお、「銘柄炊き分け」については、「コシヒカリ・あきたこまち・つや姫・ゆめぴりか・ひとめぼれ・ヒノヒカリ」6種類のお米を炊き分けるボタンが付属します。
他の銘柄米については、これらのお米のどの傾向に近いかということで選びます。
説明書に「どの米のモードが適しているか」の記載がありますが、実質的には「6銘柄炊き分け」とも言えます。かたさ・食感調整は、銘柄炊きでも可能です。
ご飯の保温は、低温保存などの特定の機能はありません。
お手入れ は、単純な構造の炊飯器なので、とりたてて問題は感じません。
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以上、アイリスオーヤマのRC-IK10の紹介でした。
旧機種より、多少価格は上がりました。ただ、釜のグレードが選べるようになったほか、炊分対応になったので、基本的に「進化」と言えます。
この価格帯の他社機と比較すると、スペック面では贅沢であり、後発ながら「勝負」できている機種です。
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【2021年発売】
20・アイリスオーヤマ 炊飯器 RC-ME10-B
21・アイリスオーヤマ 炊飯器 KRC-ME10-T
¥11,120 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
【2018年発売】
22・アイリスオーヤマ 炊飯器 RC-MC10-B
¥15,800 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:マイコン炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:極厚銅釜
内釜厚さ:
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:
なお、これらの製品も、アイリスオーヤマの一升炊きです。
しかし、こちらは、 火力が期待できないマイコン式炊飯器です。選ばない方が良いでしょう。
【2021年発売】
【極厚火釜 3.1mm】
23・アイリスオーヤマ RC-PD10-B
¥15,800 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
【極厚銅釜 3mm】
24・アイリスオーヤマ KRC-PD10-T
¥22,080 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:極厚銅釜
内釜厚さ:3mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:9通り
RC-PD10は、アイリスオーヤマの炊飯器の上位モデルです。
2機種あります。
KRC-PD10は、極厚銅釜採用のプチ上位機です。
付属品に洗米棒がつくほか、液晶バックライトが付くなどの点で上位です。
素材的に熱伝導性が高く、性能差はありますが、価格差も相当あります。
圧力対応で2万円以下で買える機種と考えると、RC-PD10のほうがお買得感が高いです。
炊飯方式は、圧力IH炊飯です。
冒頭紹介しましたが、通常のIH炊飯器より「ふっくら粘る」系の炊飯が得意な方式です。
かけられる圧力は、最大1.25気圧・105度です。
IHヒーターの段数は、2段です。
ただし、写真からすると、補助ヒーターがさらに側面に1重あるかもしれません。
無論(あったとしても)マイナスポイントではないです。
使われている釜は、極厚火釜です。
他社の場合、圧力式を採用する機種は、総じて釜の厚みが薄くなります。
しかし、本機は3.1mmという情報を開示します。厚みを含めて評価できます。。
ご飯の堅さは、かたさ系と食感系で、9通りの炊き分けが可能です。
もちろん、40種類のお米の銘柄炊きにも対応です。
ここまでは、下位機種と同じですが、圧力炊飯である利点で、カレー・おむすび・冷凍ご飯などに最適化したメニューも加わります。
ご飯の保温は、引き続き、弱い部分です。
こちらも低温保存などの特定の機能はありません。
お手入れ は、圧力炊飯器の場合、弁がある分、一手間かかります。
他社の圧力炊飯器は構造が単純化してきていますが、アイリスオーヤマについては、少し突起部が多いです。
とはいえ、通常の洗い物のレベルには収まるので、ストレスになることは少ないでしょう。
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以上、アイリスオーヤマのRC-PD10の紹介でした。
この価格帯で、圧力IHを採用し、釜の厚みをキープし、複数の炊き分けにも対応させたのは、高く評価できます。
一方、本機については、定格消費電力がコンセント容量ギリギリ(1425W)なので、たこ足配線はもちろん、ブレーカーにも注意が必要です。
1-5・東芝の炊飯器の比較
続いて、東芝の炊飯器です。
同社の場合「長時間保温」に注目点があります。
【2021年6月発売】(後継機あり)
25・東芝 真空IH保温釜 RC-18VRR-K【黒】
25・東芝 真空IH保温釜 RC-18VRR-W【白】
¥33,700 楽天市場 (4/11執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:鍛造かまど銅釜
内釜厚さ:(5mm)
内釜保証:3年保証
保温機能:真空保温
堅さ調整:3通り
RC-VRRシリーズは、東芝の入門機です。
なお、この製品は、2022年機が既に出ていますが、性能面で変化が大きかったので、この次、別に説明します。
炊飯方式は、IH式炊飯です。
ヒーターの段数は、未公開です。
ただ、東芝も、発送としてタイガーに近く、底面加熱と釜の熱伝導性を重視する設計です。
東芝は、下面に集中的にヒーターを配置することで、かまどのように、下からの熱対流を促すことで、かくはんを促す仕組みが取られます。そのため、下面に9本のウェーブヒーターを搭載します。
使われている釜は、全面打ち出しの鍛造かまど銅釜です。
釜の厚みは、底部に熱源のある関係で、鍋底だけですが釜の厚みが5mmとなります。その他の部分の数値は非開示です。
ご飯の保温は、同社の真空技術が功を奏します。
これを強調し、この炊飯器は、真空IH炊飯器とも呼ばれます。
真空を作り出せることには、いくつか効果がありますが、例えば、「真空パック」と同等の原理で、保温の際の変色を防ぐ効果があります。0.5気圧です。
また、真空技術は、炊飯時に、お米を水に浸している際に吸水性を高める効果(真空ひたし)、逆にタイマー予約中に水を浸透しすぎないようにする効果があります。
ご飯の堅さは、3通り選択できます。
圧力を欠けない方式なので、しゃっきり系のお米が得意です。火力が強いため、甘みも期待できるでしょう。
その上で、真空αテクノロジーを活かしてごはんの甘みを増やす甘み炊きコースが加わります。
良い機能ですが、むしろこれ系の味がお好きならば、圧力をかける東芝の上位機が良いでしょう。
そのほか、タイガーの上位機のように、麦飯専用のコースもあります。
面白い部分では、お弁当コースがあげられます。
タイガーの「冷凍ご飯コース」に似ていますが、要するに、粘りを過度に出せずに、冷めても美味しい炊飯を志向するものです。
そのほか、タイガーの上位機のように、麦飯専用のコースもあります。
お手入れは、圧力をかけない方式なので楽だと思います。
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以上、RC-VRRシリーズの紹介でした。
圧力をかけないため、「もちもち」系「甘い系」の炊飯はあまり期待できません。
しかし、「かため」「しゃっきり」系ならば、高レベルに炊飯できそうです。そうなるとライバルは三菱です。味の面では互角だとおもいますが、ご飯の保温を前提にするならば、東芝の機種は魅力です。
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【2022年6月発売】
26・東芝 真空IH保温釜 RC-18VRT-K【黒】
26・東芝 真空IH保温釜 RC-18VRT-W【白】
¥29,042 楽天市場 (4/11執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:かまど銅釜
内釜厚さ:(2mm)
内釜保証:3年保証
保温機能:真空保温
堅さ調整:3通り
なお、先述のように、このシリーズには、RC-10VRTという新しい後継機が出ています。
ただ、2022年機については、従来の厚さ5mm鍛造かまど銅釜(左図)をやめ、厚さ2mmのかまど銅釜にしています。
これに伴い、ヒーター(釜底ウェーブ)の数も5つと減っています。
特に味の向上を狙ったと言うより、最近の原料高・部品高を反映したものであり、スケールダウンです。
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結論的にいえば、本機は、上でみた機種の「下位機」と考えるのが適当と言えます。
買われる場合は、その際の値段差をしっかりみた方が良いでしょう。
【2022年発売】
27・東芝 真空IH保温釜 RC-18VST-K
28・東芝 真空IH保温釜 RC-18VST-W
¥35,794 楽天市場 (4/11執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.05気圧
内釜素材:鍛造かまど銅釜
内釜厚さ:5mm(最大)
内釜保証:3年保証
保温機能:真空保温
堅さ調整:5通り
RC-18VSTは、東芝の炊飯器の中位機種です。
炊飯方式は、下位機種と異なり、可変圧力IH方式です。
かけられる圧力は、1.05気圧までと、他社より相当弱いです。
メーカーもこの部分をあまり強調していないように思います。
一方、下位機種同様、引き続き下面に7本のウェーブヒーターを搭載しており、むしろこの部分の火力を活かして、美味しいご飯を炊き上げる機種です。
加えて、「真空技術」と「加圧技術」を応用した「真空αテクノロジー」が搭載です。
下位機種にも同名の機能がありますが、こちらは、真空(0.5気圧)でお米を水に浸している際に、減圧・加圧を繰り返すことで浸水効果を高める点で、より高度です。
使われている釜は、先ほどと同じく、全面打ち出しの鍛造かまど銅釜です。
釜の厚みも先ほどの機種と同じ仕様です。コーティングも、内枠リングの部分を除けば同じです。
ご飯の堅さは、本機も3通りです。
その上で、本機は「ねらい炊き」も搭載がです。
3通りの食感について「何分後に仕上げたいか」を設定できる機能です。
お手入れも、可変圧力式ですが、構造はさほど複雑ではありません。
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以上、東芝のRC-18VSTの紹介でした。「真空αテクノロジー」をどの程度評価するかで評価が変わりそうです。
ただ、事前にお米を浸す時間を含めた場合の炊飯における「時短効果」は魅力です。同様の技術は、他社の超音波浸水もありますが、どちらかといえば、こちらの方が効果は高そうです。
忙しいご家庭に向く機種と言えそうです。浸水時間も含めた炊飯時間は、(時短ではない)おすすめコースでも50分を切ります。
【2022年6月発売】
29・東芝 真空IH保温釜 RC-18VXT-K
30・東芝 真空IH保温釜 RC-18VXT-W
¥46,969 楽天市場 (4/11執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.05気圧
内釜素材:鍛造かまど備長炭釜
内釜厚さ:7mm(最大)
内釜保証:3年保証
保温機能:真空保温
堅さ調整:5通り+銘柄
RC-18VXTは、東芝の炊飯器の上位機種です。
基本的には、1つ上で紹介した下位機を改良した可変圧力炊飯器と言えます。
また、新旧両機種ありますが、性能は同じです。
使われている釜は、下位シリーズより上等です。
こちらは、鍛造かまど備長炭釜となります。
コーティングが、備長炭入りコートになったほか、熱伝導率が銅よりも優れる鉄を内層に加えた点で、釜としてのレベルは上です。
一方、下部のウェーブヒーターの数は7本と同様ですが、この機種のポイントとなる釜底の厚みは7mmと増しているため、味的な面で向上するでしょう。
そのほか、本機は「7銘柄」ですが、炊き分け機能も追加になります。
あとは、同じです。
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以上、東芝の RC-18VXTの紹介でした。
型落ちを除くと、予算的に4万を超えてくる機種です。
釜の材料費と加工費を考えると価格差は妥当かとは思いますが、このクラスの他機と較べた場合、多少割高感は感じます。
ただ、浸水時間を短くできる「真空αテクノロジー」と性能の良い真空保温を装備する点で、(炊く前も、炊いたあとも)時間のない忙しいには、引き続き向きます。
その上で、釜の質が良い分美味しく炊けるので、こうした条件にぴったり合う場合は、選択肢になるかと思います。
次回の予告
1升炊き炊飯器のおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、比較的安くて高性能な炊飯器を紹介してきました。
しかし、記事はまだもう少しだけ「続き」ます。
2・一升炊き格安炊飯器の比較 (2)
2-1:タイガー
2-2:三菱電機
2-3:最終的なおすすめの提案
続く2回目記事【こちら】では、タイガーと三菱電機の機種を追加で紹介します。
もちもち炊飯 ★★★★★
しゃっきり炊飯 ★★★★★
ご飯の甘み ★★★★★
保温性能 ★★★★★
手入れの手軽さ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その後、1万円から3万円代で購入可能な1升炊きの炊飯器全機種から、目的別・予算別に最もオススメでできる機種を選定していきます!
引き続きよろしくお願いします。
2回目記事は→こちら