【今回レビューする内容】2025年 安いが高品質!1万円以内・1万円前後〜4万円台の安いコンデジの性能・価格とおすすめ・選び方:高倍率ズーム対応モデル:ニコン キヤノン カシオ パナソニック ソニー
【比較する製品型番】Canon IXY 200 210 650 200-RE IIXY 650-BK IXY 650-SL SONY Cyber-shot DSC-W830 ケンコー Kenko KC-ZM08 KC-03TY KC-ZM08 KC-ZM08 LTD KC-AF11 BK PieniII DSC-PIENI2 DSC-Pieni KT KC-AF05 KC-AF05ST 144237 コダック PIXPRO FZ55BK FZ55RD FZ45RD FZ45BK ビジョンキッズ HappiCAMU T4 appiCAMU T3 Plus HappiCAMU V J P1197 OAXIS myFirst Camera 10 ナガオカ movio MWP300 movio MOP400 MAF100 フィールドスリー FFF F3DCAF-01 FFF F3DCWP-01 KEIYO AN-DC001 AN-DC002 AN-DC003 KEIAN KDC800 BK Rosdec DC403 DC403-BK2 ベルソス ジョワイユ VS-N003SY-W VS-N003SY-H PENTAX WG-1000 KEIYO AN-DC002 MS ASAGAO ASCD2 ASCD2-B ASCD2-S ASCD2-R YASHICA DigiMate YAS-DGM100 ブロードウォッチ DCAM-WT-4K SAC SCDC01-BK アイワ AIWA aiwa cam DCB JA4-DCM0001 ほか
今回のお題
1万円台から買える激安コンデジのおすすめはどれ?
ども、Atlasです。
今回は、2025年5月現在、最新の入門用デジカメを比較します。
低予算で買える入門者向けのコンパクトデジタルカメラを紹介します。
主には1万円以下〜2万円にかけての製品をみていきます。ただ、近年は、格安のデジカメ自体の展開数が減ってきているので、少し高め(4万円台まで)を含めて、みていきます。
1・激安なコンデジの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:コダック〈米国〉
1-3:リコー〈日本〉
1-4:ケンコー〈日本〉
1-5:キヤノン〈日本〉
2・激安なコンデジの比較 (2)
2-1:KEIYO〈日本〉
2-2:ナガオカ〈日本〉
2-3:ソニー〈日本〉
2-4:ビジョンキッズ〈中国〉
2-5:AIWA YASHICA ほか〈各国〉
2-6:最終的なおすすめの提案【結論】
記事では、はじめに、格安コンデジの「選び方の基本」を説明します。
そのあと、光学系企業だとコダック・ケンコーあたりが1万円台のコンデジにおいて「元気が良い」ので、そうした企業の製品から、順番にみていきます。
画質の良さ ★★★★★
ズーム倍率 ★★★☆☆
手ぶれ補正 ★★★★★
スマホ連携 ★★★★★
軽量性 ★★★★★
価格 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最後に「まとめ」として、上表の様なポイントから、予算別・目的別に、Atlasのオススメの機種を提案していきます。
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1・高画質な小型デジカメの比較【3倍-】
2・高倍率な中型デジカメの比較【25倍-】
3・単焦点のデジカメの比較
4・入門用の格安デジカメの比較
5・高耐久の防水デジカメの比較
6・Vlog動画向けデジカメの比較
7・ミラーレス一眼の比較
8・一眼レフカメラの比較
9・デジカメ全体の選び方【解説】
なお、今回の記事は、このブログ「モノマニア」デジカメ関連記事全体としては、4回目記事となります。
1・激安デジカメの選び方の基本
具体的な製品比較にはいる前に1万円台のデジカメの「選び方の基本」を書いておきます。
ここで考えたいのは、「スマホ搭載のカメラ」との性能差です。
せっかく「専用機」を買うのですから、はっきりとした「性能差」があって欲しいでしょう。
実際「高級スマホに勝てる部分はある」と言えるので、簡単に確認しておきます。
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【2025年3月発売】
【128GBモデル】(Apple売価 ¥99,800)
・iPhone 16e 128GB
¥99,800 +980pt Amazon.co.jp (4/27執筆時)
撮像素子:1/1.56型
広角側の明るさ:F1.6
望遠側の明るさ:
画素数:4800万画素(最大)
ズームレンジ:1倍
焦点距離:26〜52mm
手ぶれ補正:光学式
ファインダー:なし
AF:光学式宇
連写速度:(10コマ/秒)
動画:4K対応
サイズ:幅146.7x幅71.5x 厚み7.8mm
重さ:167g(バッテリー含む)
上表は、iPhone16 eのスペックを示したものです。
現行世代の製品だと「10万円以内」で買える唯一のiPhoneです。
同社の場合最上位モデルは「3レンズ+3センサー」ですが、格安デジカメと比べるのは不適切でしょうし、(ほどほどの価格の)こちらを選んでいます。
全モデルとも詳しい比較は、このブログの【iPhoneの比較記事】で書いています。
レンズは、このクラスだと、1カメラです。
撮像素子は、1/1.56型、メインカメラの画素数は、4800万画素とハイスペックです。
光学ズームはなく、1カメラなので、ズームレンジも1倍です。
レンズは、ただF値1.78と明るいです。
このほか、デジタル的な補正を合わせて言えば、高級なデジカメより優れる部分は多く出てきています。
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しかし、このiPhoneや、iPhoneの3カメラの上級品を含めてですが、「スマホが、(格安の)コンデジに負けている部分」というのはあります。
次の3点です。
1・ズーム倍率
:5倍以上のズーム
2・ブレにくさ・操作性
:撮影向きの形状
3・解像感の良さ
:画素数の違い
第1に、光学ズームの倍率です。
一方、iPhone 16 Proなどの高級機は、「ズームレンジ」で言えば先述のように10倍です。しかし、3レンズを併用する形ですので、「0.5倍」「1倍」「5倍」以外のレンジだと、画質はやや落ちます。
また、iPhone SE 2ndを含めて、5万円前後の格安スマホだと、そもそも光学ズームを搭載しない機種も珍しくないです。
第2に、写真のブレにくさ・操作性です。
形状的な部分で、やはり撮影に特化した家電であるコンデジは優れます。
特に、子ども撮りや動物撮りなどにおいて、しっかり持てる部分は、評価できます。
第3に、解像感です。
現状では、画素数の部分で解像感を得やすい点もコンデジのメリットと言えます。
画素数は高いとノイズが発生するので高ければ良いものではないですが、2000万画素前後までなら、制御しきっています。
それを考えると、画質面でも(かなり近づいてはいますが)高級スマホに対してデジカメがまだ勝てる部分でしょう。
先述のように、iPhoneは4800万画素ではあります。
しかし、上位の3カメラ搭載品でも、望遠用レンズは1200万画素ですし、最高級機以外は、この仕様ではないです。
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結論的にいえば、今回見るような1万円台からの格安デジカメでも、スマホでは絶対に敵わない「ズーム倍率」をある程度重視して選ぶとと、差を感じやすいです。
それを補完する「手ぶれ補正」や「フォーカス精度」の良い製品を選ぶと、満足度がより高いでしょう。
もちろん、購入目的に合わせ、しっかりした基準で「安くても画質の良いデジカメ」を選ぶことが重要です。
1・カメラの画質
・室内や夜間などでもキレイに撮れるか?
2・ズーム倍率
・遠くのものが綺麗な画質のままで撮れるか?
3・スマホ対応
・外出先でスマホに画像を転送できるか?
4・重さ
・持ち歩くのに便利な重さか?
今回の記事では、上表のようなポイントを重視しながら、安くても高品質と言える最新デジカメを選んでいきたいと思います。
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1・激安なコンデジの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:コダック〈米国〉
1-3:リコー〈日本〉
1-4:ケンコー〈日本〉
1-5:キヤノン〈日本〉
2・激安なコンデジの比較 (2)
2-1:KEIYO〈日本〉
2-2:ナガオカ〈日本〉
2-3:ソニー〈日本〉
2-4:ビジョンキッズ〈中国〉
2-5:他の企業〈各社〉
2-6:最終的なおすすめ機種の提案【結論】
以下では、以上のような企業順で、各社の製品を順番にみていきます。
1-2・コダックのカメラ
はじめに、アメリカのコダックの防水カメラの紹介です。
フィルム企業の系譜をもつ会社ですが、「激安コンデジ」で、近年プレゼンスを高めています。
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なお、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思うポイントを青字で記していきます。
【2022年発売】FZ53BK・FZ53RF後継品
1・コダック PIXPRO FZ55BK
2・コダック PIXPRO FZ55RD
¥23,400 Amazon co.jp (3/18執筆時)
撮像素子:1/2.3型裏面照射型CMOS
広角側の明るさ:F3.9
望遠側の明るさ:F6.3
画素数:1635万画素
光学ズーム: 5倍
焦点距離 :28mm〜140mm
手ぶれ補正:電子式
AF:コントラスト式(9点)
連写速度:
動画:フルHD/30p
大きさ:91.5×56.5×22.9mm
重さ:約106g(バッテリーなし)
PIXPRO FZ55 は、米国のコダックが販売する低価格なデジカメです。
日本ではマスプロ電工が輸入しています。老舗のカメラブランド名の製品では、現状で「最安クラス」といえる製品の1つです。
以前売られていたFZ53BK・FZ53RFの後継品です。
同じ形状なのですが、撮像素子の変更があったほか、フルHD動画まで対応するようになったので、実質的には(旧機種に対しては)画質を含めて上位機です。
重さは、106gです。
ただ、バッテリー(LB-012)なしの重さ表示ですが、込みでも130gはいかない水準です。
撮像素子は、1/2.3型 BSI CMOSです。
撮像素子というのは、光を電子情報に変えるためのパーツです。
大きなほど画質は良くなりますが、この価格帯の製品は基本どれも「1/2.3型」なので、この部分は変わりません
ただ、撮像素子にはいくつか種類があるのですが、本機はBIS CMOSです。いわゆる「裏面照射型」(Back Side Illumination)で、夜間など条件の悪い場所の撮影に「強い」タイプです。
米国のOmniVisionのセンサーかなと思います。このタイプは今回新採用ですが、本機の「ワンポイント」です。
画素数は、1644万画素です。
一般的なスマホの2倍以上です。写真の解像感はスマホより期待できます。
ISO感度は、ISO3200です。
本機の旧機(FZ53)より伸びた部分で、先述のBSI型の撮像素子を活かした形です。
レンズの明るさは、広角側(1倍ズーム)でF3.9 です。
F値はレンズの明るさを示す数値です。「数字が小さなほど」レンズが明るく、夜間や室内でも綺麗に撮影できることを意味します。
この製品の場合、格安なコンデジとして「平均値」ほどの実力です。
値段的に仕方ない部分もありますが、少し暗いレンズです。
光学ズームは、5倍です。
「光学ズーム」は、望遠鏡のように複数のレンズの組み合わせで拡大していくので、画質をほぼ維持したままのズームができます。
本機は、焦点距離が28mmからなので、(広く撮れる)広角側はそこそこで、(遠くが撮れる)望遠側に比重が置かれます。
遠くが撮れる方が、スマホとの差別化が測れますし、これで良いかと思います。
手ぶれ補正は、最大の弱点です。
なぜなら、写真用の光学手ぶれ補整が未搭載だからです。
電子式は搭載しますが、画質に影響するので、あまり意味がないです。
撮影に関わる部分は、夜間撮影や、逆光時の補正をするHDR機能が注目点です。
スマホなどでお馴染みです。ただ、貼り合わせる画像の枚数に言及がないため、実際は簡易的な処理(WDR)かもしれません。
オートフォーカスは、コントラスト式です。
性能が良い方式だと、ピント合わせが高精度・高速となり、動く被写体への強さが増します。
1万円台だと上位の方法は使われないので、これでOKです。
本機の場合、測距点が本機は9点なので、コントラスト式の中では、わずかに精度が良いです。測距点は、多いほどピント合わせが正確で速くなります。
加えて、追尾AF(コンティニュアスAF)も利用できます。
そのため、動く被写体にピントを合わせ続けられます。格安機には必ずしもない機能で、本機のワンポイントです。動く被写体にはそこそこ強いでしょう。

顔検出機能は、測距点の多さを反映して装備します。
フォーカス速度は非開示ですが、この部分は、全体として少し高性能です。
なお、顔検出についても、グレードがあり、精度が良いものだと瞳の検出もできます。
格安機だと(あっても)顔だけですが、基本的に問題ないでしょう。なお、笑顔やまばたきに反応しての動作も可能です。
連写速度は、非公開です。
ただ、連写自体は機能としてあります。
オート撮影モードも、搭載です。
「人物、逆光の人物、風景、マクロ、夜景、夜景と人物」などを把握して、自動で適切なモードを選択してくれます。
これは、格安デジカメだだとあまり見られないので、わりと高度かと思います。
モニターは、小さめの2.7型TFTカラー液晶です。
モニターの解像度は約23万ドットであり、さほど評価できません。
動画撮影機能は、30フレームながら、フルHD画質の撮影ができます。
この価格帯の製品としては優秀です。
ネットワークは、Wi-Fi・Bluetoothなど未装備です。
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以上、コダックのPIXPRO FZ55 の紹介でした。
日本企業が1万円前後のバッテリー式からのきなみ撤退したので、格安品として稀少性があります。
格安機ながら、しっかり「裏面照射型」の撮像素子を持つので、室内や夜間など暗い場所でもある程度しっかり撮影できます。
加えて顔認識・追尾AFができるなど、フォーカス周りも値段を思わせないほど、性能が良いです。
手ぶれ補正がないのは残念ですが、5倍ズームですし、ぎりぎり許容できます。
あまりズームは利用しないならば、動く被写体にはそこそこ強い製品です。ニーズはあるでしょう。
【2018年発売】FZ43RD・FZ43RD後継品
3・コダック PIXPRO FZ45BK
4・コダック PIXPRO FZ45RD
¥18,888 楽天市場 (3/18執筆時)
撮像素子:1/2.3型裏面照射型CMOS
広角側の明るさ:F3
望遠側の明るさ:F6.6
画素数:1635万画素
光学ズーム: 4倍
焦点距離 :27mm〜108mm
手ぶれ補正:電子式
AF:1点(コントラスト式)
連写速度:1.2コマ/秒
動画:フルHD/30p
大きさ:93x60.2x26.6mm
重さ:約117g+46g(電池)
PIXPRO FZ45も、米国のコダックが発売するカメラです。
重さは、電池込みで、約163gです。
本機は、他機と違ってアルカリ電池(単3×2)で動きます。
コンパクトなデジカメとしてはやや重めです。
撮影自体は、アルカリ電池利用で120ショット(動画で1時間)ほどの保ちです。
撮像素子のサイズは、本機も、1/2.3型 BSI CMOSです。
画素数は、1600万画素で、ISO感度は、最大3200です。
レンズの明るさは、広角側(1倍ズーム)でF値が3.0です。
光学ズームは、4倍に止まります。
ここまでの部分は価格的に妥当な水準ですが、さほど強調できるわけでもないです。
オートフォーカスは、先ほどの機種と同じく、充実します。
追尾もできますし、顔認識もできます。
モニターは、先ほどの機種と同じく、2.7インチの液晶モニターが装備されます。
手ぶれ補正は、本機も光学式2軸補正ではなく、電子式です。
ネットワークは、Wi-Fi・Bluetoothなど未装備です。
外出先でのスマホとの連携面は、格安機でどれもあまり期待できません。
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以上、コダックのPIXPRO FZ45の紹介でした。
値段的に先ほどのバッテリー内蔵式とさして変わらないので、「電池」であることが必要なかたが選ぶ機種と言えます。
【2020年発売】
5・コダック PIXPRO WPZ2
¥27,750 楽天市場 (3/18執筆時)
【Amazon限定型番】(性能は同じ)
5・コダック PIXPRO WPZ2-AMZ
¥26,294 Amazon co.jp (3/18執筆時)
撮像素子:1/2.3型裏面照射型CMOS
広角側の明るさ:F3.0
望遠側の明るさ:F6.6
画素数:1635万画素
光学ズーム: 4倍
焦点距離 :27mm〜108mm
手ぶれ補正:電子式
AF:コントラスト式
連写速度:6コマ/秒
動画:4K未対応
大きさ:95x63x25 mm
重さ:約176g
PIXPRO WPZ2 は、米国のコダックの販売するカメラです。
なお、Amazonだと型番が変わりますが、性能は同じです。
防水性能:15メートル
防塵性能:IP6X相当
耐衝撃性:高さ2m
本機については、【防水コンデジの比較記事】のほうでも紹介しましたが、タフな仕様です。
格安な「現場カメラ」として一定のシェアがあります。
この手の製品としては、耐寒性こそないものの、一般的に問題ありません。
撮像素子は、1/2.3型の裏面照射型で、やはり他社と同じです。
レンズの明るさは、広角側でF3ですから、同社の他機と同じです。
画素数は、1635万画素です。
ISO感度は、3200までです。
暗いところが大得意とも言えないでしょうが、入門機の水準は達します。
ただし、HDRは機能として保有しますし、最低限はあります。
撮影機能は、水中モードを持ちます。
その上で、風景・スポーツ・花火などシーン調整はわりと充実するので、値段の割にこの部分は弱点ではないです。パノラマ撮影も可能です。
ズーム倍率は、光学ズーム4倍です。
強調はできませんが、防水性のある製品は、他社の場合もこのようなものです。
手ぶれ補正機能は、一方、本機は電子式のみなので、明らかに劣ります。
オートフォーカスは、コントラスト式AFです。
測距点などのデータは非公表です。
顔検出機能も、搭載です。
顔、笑顔、まばたきを検出可能です。
連写速度は、6コマ/秒です。
それなりに良いですが、追尾AFを搭載しない機種なので、ピント固定時の数値です。
画質を落とさずこのスペックなので、パナソニックと同じで、防水カメラでは最高水準です。
動画撮影機能は、4Kは非対応です。
フルHDまでの動画しか撮れません。
液晶モニターは、2.7型の固定式のモニターで、タッチパネルが不採用です。
ネットワーク機能は、本機は、Wi-Fiのみ装備します。
iOSとAndroid双方に無料アプリ(PIXPRO Remote Viewer ) が用意されます。ただ、Bluetooth不採用なので、接続設定は面倒です。
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以上、コダックのPIXPRO WPZ2の紹介でした。
防水製のある格安コンデジは、他社が軒並み撤退なので、その部分で稀少性があります。
もちろん、【防水コンデジの比較記事】のほうでかいた2万円以上の機種より性能は劣りますが、特段画質を求めなくて良いならば、これでも問題ありません。
1-3・リコーの防水カメラ
続いて、リコーの格安カメラです。
同社の場合、コダックも展開がありましたが、ジャンルとしては「防水カメラ」のみ比較的安めの機種を展開します。
【2024年発売】
6・RICOH PENTAX WG-1000 2153
7・RICOH PENTAX WG-1000 2162
¥32,028 Amazon co.jp (3/18執筆時)
撮像素子:1/2.3型CMOS
広角側の明るさ:F3.0
望遠側の明るさ:F6.6
画素数:1635万画素
光学ズーム: 4倍
焦点距離 :27mm〜108mm
手ぶれ補正:電子式
AF:コントラスト式(25点)
連写速度:
動画:フルHD(30p)
大きさ:幅116×高さ68.5×奥行50.5mm
重さ:約220g(バッテリー含む)
防水性能:15メートル(IPX8相当)
防塵性能:IP6X相当
耐衝撃性:高さ2m(自主基準)
耐寒性能:
WG-1000は、リコーがPENTAXブランドで販売するコンデジです。
同社はいくつか「防水コンデジ」を出しますが、そのうち最も安いモデルです。
本機は、ただ、先ほどみたコダックのPIXPRO WPZ2とカメラ部分の性能や諸機能が、ほぼ同じです。
コダックが先行発売していたので、リコー側がOEM供給を受けたのかなと思います。
大きく異なるのは、外装です。
こちらは、別売の2点吊りのネックストラップ(O-ST174)に対応するほか、産業用に消毒(次亜塩素酸ナトリウム・エタノール・二酸化塩素水)の消毒に対応するボディです。
撮像素子は、1/2.3型CMOSとの表記です。
コダックに比べると、裏面照射型(BSI CMOS)の記載がないタイプになります。
記載がないだけかもしれませんが、この部分で差がある可能性があります。
あとは、タフネスを含めてほぼ同じで、あえて言えば、独自のカラーフィルタ(色彩)が楽しめるほどです。
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以上、リコーの WG-1000の紹介でした。
仕様が同じなので、コダックの防水カメラとどちらを選ぶかという話になります。
先述の撮像素子の部分、あるいは、値段的面で選ぶとしても、先発のコダック機のほうが今のところは良いように思います。
なお、リコーについては、これより上位機だとより特色があるといえます。防水カメラジャンルで探している方で、もう少し予算が積める方は【防水コンデジの比較記事】のほうをご覧ください。
そちらで色々書いています。
1-4・ケンコーのデジカメ
続いて、ケンコー(ケンコー・トキナー)の格安コンデジを見ていきます。
日本の老舗のカメラ周辺機器メーカーです。カメラは輸入販売になりますが。コダックよりも「安め」で、昔からある、老舗のカメラメーカーの製品を選ぶとすると、現在だとケンコーくらいです。
【2022年発売】
【通常型番】
8・ケンコー KC-AF05
¥10,400 楽天市場 (3/18執筆時)
【Amazon限定】(バッテリー2個)
9・Kenko KC-AF05ST 144237
¥15,490 Amazon co.jp (3/18執筆時)
撮像素子:1/3.2型 CMOS
広角側の明るさ:F2.2
望遠側の明るさ:
画素数:800万画素
光学ズーム: 1倍
焦点距離 :25.5mm
手ぶれ補正:電子式
AF:コントラスト式(1点)
連写速度:
動画:フルHD/30p
大きさ:98×58×23mm
重さ:約119g(バッテリー含む)
KC-AF05 は、ケンコーが販売する格安カメラです。
kenko NP-6L
¥2,500 楽天市場 (3/18執筆時)
Amazon限定モデルは、本機の対応バッテリー(NP-6L)が1個余分に付属しますが、性能は同じです。
純正品を別に買うより、セットだと安いです。
撮像素子は、1/3.2型 CMOSです。
低価格機の標準細雨と言える1/2.3型よりさらに小さいです。
したがって、取り込める光量が少なめです。
画素数も、800万画素レベルです。
一昔前の格安スマホと同等であり、良くないです。
重さは、119グラムです。
ここは問題ありません。軽いです。
レンズの明るさは、F2.2です。
格安機としてはかなり明るいですが、これは、光学ズームを未搭載だから実現できる数字です。
ズーム倍率は、したがって光学ズーム1倍(=ズームなし)です。
焦点距離は25.5mmなので、かなり広角に広く撮れますが、寄せるには弱い機種です。
先述のように、そもそも画素数が少ないので、画質がより劣化するデジタルズーム(4倍)は、非実用的でしょう。
ISO感度は、ISO400です。
暗いところで取れる水準ではないです。
オートフォーカスは、普通のコントラスト式です。
追尾AFは装備せず、顔認識もできません。
手ぶれ補正は、電子式です。
写真の場合、あまり期待値は高くないです。
動画撮影機能は、フルHD/30pに対応できます。
入門機では良い水準ですが、ハイビジョンに落としても60p撮影は不可です。
液晶モニターは、2.7型の固定式のモニターです。
ネットワーク機能は、GPSもWi-Fiも非搭載です。価格的には仕方ない部分でしょう。
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以上、ケンコーのC-AF05 の紹介でした。
1万円台の製品ではありますが、同じような価格帯のコダックに比べるとスペックがだいぶ悪いです。
価格面ほか、画質の期待値も高くなく、ズームも付かない部分で、購買ターゲット層もイマイチ不明な製品です。選びにくいでしょう。
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なお、同社は、この価格以下の格安デジカメをほかにも多く出します。
順番に確認しておきます。
【2024年発売】
10・ケンコー KC-AF11 BK
11・ケンコー KC-AF11 GR
12・ケンコー KC-AF11 WH
¥7,500 Amazon co.jp (3/18執筆時)
撮像素子:1/4型 CMOS
広角側の明るさ:F2.0
望遠側の明るさ:
画素数:500万画素
光学ズーム: 1倍
焦点距離 :33.8mm
手ぶれ補正:電子式
AF:コントラスト式(1点)
連写速度:
動画:フルHD/30p
大きさ:94×58×23mm
重さ:約116g(バッテリー含む)
第1に、KC-AF11です。
同社の格安機で、通常1万円を切る価格になります。
重さは、116gです。
コンパクト性は担保されます。
撮像素子は、ただ、先ほどの機種と比べる場合、撮像素子がさらに小さな1/4型です。
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結論的にいえば、光学ズームもない(デジタル8倍)機種ですし、使途はより限られるでしょう。
画素数の低さを含めて、2010年くらいのスマホ(iPhone 4)と同レベルですから。
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【2021年発売】
13・Kenko デジタルカメラ KC-03TY
¥6,980 Amazon co.jp (3/18執筆時)
撮像素子:1/3.2型 CMOS
広角側の明るさ:F2.8
望遠側の明るさ:
画素数:800万画素
光学ズーム: 1倍
焦点距離 :35mm
手ぶれ補正:
AF:コントラスト式(1点)
連写速度:
動画:フルHD/30p
大きさ:98×58×23mm
重さ:約105g(バッテリー含む)
第2に、KC-03TYです。
本機も同社の格安機です。
重さは、105gです。
軽いです。
撮像素子は、1/3.2型です。
平均より小さいですが、1つ上の製品よりは良いです。
画素数も、多少良い800万画素です。
レンズは、F2.8です。
画素数、レンズとも値段からすれば妥当な水準ですが、1つ上の製品より暗い場所にやや弱めにはなるでしょう。
ズームは、やはり、光学ズームがありません。
焦点距離が35mmと、さほど広角に特化していない機種です。
モニターは、2.4型(IPS)ですが、この価格でもしっかり付属です。
タッチパネルではないです。
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結論的にいえば、1万円を大きく切る価格で考える場合、1つの候補になるでしょう。
主に値段面の話としてですが、個人的にはこうしたカメラは「必要」だと思います。お子さんに気軽に渡して「カメラ文化」を理解して貰うには、とても良い教材なので。 実際、こちらは、学校教育向けという方向性の製品かもしれません。
ただ、ほぼ同じ仕様の製品は後ほどみるナガオカからも出ていますので、値段は見比べてください。
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【2023年発売】
14・ケンコー KC-WP06
¥12,300 Amazon co.jp (3/18執筆時)
【Amazon限定】(バッテリー2個おまけ)
15・ケンコー KC-WP06 ST 163566
¥15,800 Amazon co.jp (3/18執筆時)
撮像素子:1/3.2型CMOS
広角側の明るさ:F2.2
望遠側の明るさ:
画素数:800万画素
光学ズーム:1倍
焦点距離 :25.5mm
手ぶれ補正:電子式
AF:コントラスト式
連写:3コマ/秒
動画:2.7K/30p
大きさ:約105×68×33mm
重さ:約152g
防水性能:3.5メートル
防塵性能:IP5X相当
耐衝撃性:-----
耐寒性能:-----
第3に、KC-WP06です。
撮像素子は、1/3.2型CMOSです。
そのうえで、防水対応となります。
モニターは、後ろほか、前側にもモニターがあるタイプです。
おそらく、ファミリー向け(というか子供向け)です。(スマホを持って行けない)家族での海水浴用の安めの機種といえます。
「現場カメラ」としては、ズームもなく、晴天下以外での撮影は不得意な仕様なので、不適ですので。
一方、顔検出ができるのは、本機の「ワンポイント」です。
動画は、2.7K/30Pまで対応です。
ここは少しスペック的に良いかなと思える部分です。
動画では、スローモーション撮影も対応しますし、家族で「遊ぶ」文にはそれなりに「面白いカメラ」と言えます。
なお、本機については、【防水コンデジの比較記事】でもう少しだけ詳しく書いています。
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【2022年発売】
16・Kenko PieniII DSC-PIENI2 GY
16・Kenko PieniII DSC-PIENI2 MT
16・Kenko PieniII DSC-PIENI2 OR
16・Kenko PieniII DSC-PIENI2 PH
¥4,529 楽天市場 (3/18執筆時)
【Amazon限定】(キーホルダおまけ)
16・Kenko PieniII DSC-PIENI2 ORKC 144343
¥5,032 Amazon co.jp (3/18執筆時)
【コラボモデル】
17・Kenko DSC-Pieni KT
17・Kenko DSC-Pieni CN
17・Kenko DSC-Pieni PC
17・Kenko DSC-Pieni PN
¥6,500 楽天市場 (3/18執筆時)
撮像素子:1/10型 CMOS
広角側の明るさ:F2.8
望遠側の明るさ:
画素数:131万画素
光学ズーム: 1倍
焦点距離 :
手ぶれ補正:
AF:
連写速度:
動画:
大きさ:51×36×18mm
重さ:約18g(バッテリー含む)
第4に、DSC-PIENI2です。
これらの製品は、PieniII とKENKOが出している格安カメラです。
2022年に、ハローキティほか、サンリオとのコラボモデルもでました。
ただ、180万画素の、いわゆる「トイカメラ」であり、画質面では特殊です。
ようするに、スマホでは撮れない解像感のない写真を「味」として楽しむような玩具です。確認用ディスプレイもない仕様です。
【2024年発売】
18・ケンコー KC-ZM08
¥20,300 Amazon co.jp (3/18執筆時)
【Amazon限定】(バッテリー2個)
19・ケンコー KC-ZM08
¥25,801 Amazon co.jp (3/18執筆時)
【特定店限定】(液晶保護フィルムおまけ)
20・ケンコー KC-ZM08 LTD
¥27,830 楽天市場 (3/18執筆時)
撮像素子:1/2.3型CMOS
広角側の明るさ:F3.9
望遠側の明るさ:F6.3
画素数:1600万画素
光学ズーム: 5倍
焦点距離 :28mm〜142mm
手ぶれ補正:電子式
AF:コントラスト式(1点)
連写速度:
動画:フルHD/30p
大きさ:1000×62×32mm
重さ:約171g(バッテリーなし)
KC-ZM08 も、ケンコーが販売するデジカメです。
ここまでの製品に対して、画質の面で上位機にあたります。
kenko NP-40
¥2,500 楽天市場 (3/18執筆時)
Amazon限定モデルは、本機の対応バッテリー(NP-40)が1個余分に付属しますが、性能は同じです。
純正品を別に買うより、セットだと安いです。そのほか、液晶保護フィルムがおまけの特定店向けもあります。
重さは、171gです。
若干重めですが、本機は、別に自撮り向けのサブカメラ(1/2.8型CMOS 1253万画素・F1.8)があります。
スペックも意外と良いですので、ワンポイントと言えます。
撮像素子は、1/2.3型 CMOSです。
夜間に強い裏面照射型の記述はないものの、低価格機としては標準クラスのサイズで、割と優秀です。
先述のように、撮像素子は画質を決める本質的なパーツですし、ワンポイントです。
画素数は、1600万画素です。
一般的なスマホの2倍以上です。写真の解像感はスマホより期待できます。
ISO感度は、最大ISO3200です。
それなりの水準です。
レンズの明るさは、広角側(1倍ズーム)でF3.9 です。
望遠側はそれなりに下がりますが、価格とズーム倍率から言えば、それなりに良いです。
光学ズームは、5倍です。
同じ価格帯のコダック機と同じで、必要十分な水準はあります。
手ぶれ補正は、ただ、光学式ではなく、電子式です。
オートフォーカスは、普通のコントラスト式です。
追尾AFは装備せず、顔認識もできません。
ピントが合うと、真ん中の緑アイコンが出るだけです。
連写速度は、非公開です。
ただ、連写自体は機能としてあります。
動画撮影機能は、フルHD/30pに対応できます。
そのほか、スローモーション、ライムラプス撮影が可能です。
液晶モニターは、2.8型の固定式のモニターです。
タッチパネル仕様であり、操作は楽です。
ただ、タッチシャッターのような機能性はないです。
ネットワーク機能は、GPSもWi-Fiも非搭載です。
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以上、ケンコーのKC-ZM08の紹介でした。
5倍ズーム搭載で、比較的安いので、既に見たコダック機のライバルと言えます。
比較する場合、撮像素子が高感度ではない点と、顔認識を含むオートフォーカスの部分はこちらが弱いので、(あまり考えず)綺麗に撮る力は、少し負けます。とはいえ、裏面にもカメラがある部分に魅力を感じるならば、選んでも良いでしょう。
1-5・キヤノンのデジカメの比較
続いて、キヤノンのデジカメです。
老舗の光学メーカーで、ソニーのライバルです。
【2016年発売】
21・Canon デジタルカメラ IXY 650-BK
22・Canon デジタルカメラ IXY 650-SL
¥50,940 楽天市場 (3/18執筆時)
撮像素子:1/2.3型裏面照射型CMOS
広角側の明るさ:F3.6
望遠側の明るさ:F7.0
画素数:2020万画素
光学ズーム: 12倍
焦点距離 :25mm〜300mm
手ぶれ補正:2軸(2.5段)
AF:9点(コントラスト式)
連写速度:2.5コマ/秒
動画:フルHD/30p
大きさ:99.7×57.6×22.4mm
重さ:147g(バッテリー含む)
IXY 650も、キヤノンのイクシーシリーズのデジカメです。
なお、このシリーズには、1万円台の下位機種(IXY 200 IXY 250)もあったのですが、後継機がでないまま終売となりました。
そのため、本機が、同社では最も安い機種です。ただ、最近の円安で4万円台にのりました。
重さは、147gです。
十分に軽いと言えます。
撮像素子は、1/2.3型の裏面照射型CMOSです。
コダックでも採用例がありましたが、逆光時や夜の撮影に強くなります。
CMOSセンサーなので、電池の減りも少なめです。
画素数は、2020万画素です。
ISO感度は、ISO3200です。
ソニーの上位機よりこの部分は優秀で、暗い場所により強いことを示します。
光学ズームは、12倍です。
小型軽量で格安なデジカメとしてはかなり優秀です。
遠くの被写体まで難なく撮影することができます。
手ぶれ補正は、光学式2軸の手ぶれ補正が付属します。
キャノンは、しっかり「2.5段」という段数も公開しています。
レンズの明るさは、広角側(1倍ズーム)側でF3.6です。
本機は多少「暗め」です。
ズームが高倍率になるほど暗くなるので、仕方ない部分です。
撮影に関わる部分は、注目に値します。
本機は、逆光時の白飛び・黒つぶれを補正する「広ダイナミックレンジ(WDR)」技術を採用するからです。
先述の「裏面照射型センサー」と合わせて、レンズが暗めという弱点を緩和できています。
オートフォーカス方式は、コントラスト式です。
他社機と同じですが、合焦速度は、0.1秒と、まずまず良い性能です。
顔検出機能は、一方、本機は、非搭載です。
スナップを撮る場合、ピント合わせは「人間(物体)」レベルしか認識できません。
連写は、約2.5枚/秒です。
また、約500万画素に画質を落とせば、最高約7.2枚のハイスピード連写も可能です。
そこそこではありますが、オートフォーカスを含めて、まだまだ、子どもや動物など「動く被写体に強い」とまでは言い切れない水準です。
オート撮影モードは、本機もこだわりオートを搭載です。
モニターは、46.1万ドットの「3.0型TFTカラー液晶」です。
この価格帯のコンデジの中では、すこし高品質です。
なお、タッチパネルはこの価格ではまだ無理で、ボタン操作です。
動画撮影機能は、フルHD(30フレーム/秒)です。
最低限はあります。
動画用の手ぶれ補正があれば「より良い」ですが、残念ながら、非搭載です。
ネットワークは、本機もWi-Fiを装備です。
本機は、スマホへの写真の転送ほか、スマホから、A-GPSの位置情報の取得も可能です。
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以上、CANONのIXY 650の紹介でした。
ソニー機に比べると、1ランク上の価格にはなりますが、10倍を超えるズームを搭載する部分では能力が上です。
逆光時の撮影や、夜など、暗い場所の撮影対応力の部分では、ソニーより性能が期待できそうです。
その部分で言えば、旅行に持ち歩くような「旅カメラ」としては、本機は格安機の中では割と良いかと思います。
【2020年発売】
【白】
23・CANON PowerShot ZOOM
¥28,680 Amazon.co.jp (3/18執筆時)
【黒】(性能は同じ)
24・CANON PowerShot ZOOM Black Edition
¥32,300 Amazon.co.jp (3/18執筆時)
撮像素子:1/3型CMOS
広角側の明るさ:F5.6
望遠側の明るさ:F6.3
画素数:1210万画素
光学ズーム:4倍
焦点距離 :100mm〜400mm
手ぶれ補正:光学式
ファインダー:0.39型(236万)
AF:
連写速度:(10コマ/秒)
動画:フルHD/30p
大きさ:109.7×65.8×34.8mm
重さ:145g(バッテリー含む145g)
PowerShot ZOOM は、かなりユニークなキャノン製品です。
コンセプトは、「覗いて撮る、望遠鏡兼用のデジカメ」です。
握りのある部分のスイッチで、100mm(1倍)と、400mm望遠(光学4倍ズーム)、800(デジタル8倍ズーム)に、自動で切り替えられます。
スポーツ観戦などの際に、望遠鏡の代わりに、ワンタッチでズームさせ、必要に応じて写真撮影もできる製品です。
本体の重さは、145グラムです。
用途性に沿って、相当軽量化した作りです。単眼鏡と同じほどの軽さです。
ズーム倍率は、光学4倍です。
ただ、焦点距離が100mmからの4倍なので、普通のデジカメとは違います。
光学4倍ズーム時(写真中)で焦点距離400mmなので、通常のデジカメで言えば15倍くらいでしょう。
また、本機は、望遠鏡としての役割もあるため、(写真画質の劣化する)デジタルズームの値も、ある程度まで評価しても良いでしょう。
その場合、8倍ズームで800mmなので、単眼鏡と同等の機能性はあります(右図)。
撮像素子は、1/3型のCMOSです。
正確には、1/2.3型ですが、そのセンサーの中央部だけ使っています。
画素数は、1210万画素で、ISO感度は、最大でISO3200です。
画像エンジンは、一眼にも使われる「DIGIC 8」で、豪華です。
レンズの明るさは、100mmでF5.6、400mmでF6.3です。
本機は、広角側100mmから刻みがはじまる望遠なので、他機と比較はできません。
実際、日中の明るい場所で利用する前提ならば、実用水準です。
一方、性能のよい画像エンジンを積みますが、撮像素子が裏面照射型(高感度)ではない点を含めて、夜間はもちろん、照度の低い屋内での利用には適さないと言えます。
カタログで、暗い場所での利用については情報未記載である点は注意点です。
オートフォーカスは、測距点などの情報は未開示です。
顔検出機能や、多彩なオート撮影モードは、未付属です。
連写速度は、10コマ/秒です。
高速ですが、フォーカス固定時です。
特殊なカメラですし、ここは、これでも良いかと思います。
手ブレ補正は、段数は不明ですが、光学式手ぶれ補正が付属です。
手軽に綺麗な写真が撮りやすい、といえます。
液晶モニターは、未付属です。
その代わりに、小型のミラーレスに匹敵する0.39型のファインダーが付属です。
先述のように、単眼鏡(望遠鏡)代わりという仕様ですから、当然でしょう。
ただ、液晶の種類や、倍率・視野角などの情報は未開示です。
おそらく有機ELで、視野率も100%だとは思いますが。
動画撮影は、フルハイビジョン画質(30p)のみ対応です。
ネットワーク機能は、Wi-FiとBluetooth LEを搭載します。
Bluetoothは回線が細いですが、低消費電力なので、スマホと接続してもスマホとカメラの電池の減りが少ないです。
さらに、本機は、写真や動画の転送時は、アプリ上で、シームレスにWi-Fiに移行できる点で便利です。
アプリは、iOS Android双方ともに用意されます。
あと細かい部分ですが、ストラップホールがあるのは、本製品の用途性から言えば、良い構造です。
バッテリーは、本機の場合、望遠鏡としての映像表示で最大70分、撮影枚数としては150枚、動画撮影で60分というスペックです。
出先では、【USB-C(PD)対応モバイルバッテリーの比較記事】で紹介した製品のうち、18W以上の給電ができる機種ならば、対応できます。
バッテリーの入れ替えは、ただし、未対応です。
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以上、PowerShot ZOOM の紹介でした。
最近、キャノンは、発想が豊かな(頭が柔軟な)カメラを最も出しているという意味で、スマホ全盛期ながら、元気があると思っています。
良い機種ですが、野外のナイトゲームには、おそらくこの明るさでは少し難しいです。
個人的には、(撮影が禁止されない)お寺・古いお堂・美術館などでオペラグラス代わりに利用できるよう、明るさ部分に柔軟性がある上位機があると嬉しいです。
今回の結論
激安コンデジのおすすめは結論的にこの機種!
以上、今回は、1万円台からの激安コンデジの比較の1回目記事でした。
しかし、記事はもうすこしだけ「続き」ます。
2・激安なコンデジの比較 (2)
2-1:KEIYO〈日本〉
2-2:ナガオカ〈日本〉
2-3:ソニー〈日本〉
2-4:ビジョンキッズ〈中国〉
2-5:他の企業〈各社〉
2-6:最終的なおすすめの提案【結論】
画質の良さ ★★★☆☆
ズーム倍率 ★★★★★
手ぶれ補正 ★★★★☆
スマホ連携 ★★★★☆
軽量性 ★★★★★
価格 ★★★★☆
総合評価 ★★★★★
次回の2回目記事(こちら)では、ここまで紹介できなかった安めのコンデジを追加でみます。
その上で、「結論」として、いつものように、目的別・価格別に、Atlasのおすすめ機種を選定していきます。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら
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