【今回レビューする製品】2024-2025年 高性能で安い!デジタル一眼レフカメラの性能とおすすめ・メーカー別選び方:5万円 10万円以内の激安一眼レフ 10万円台の中級ミドルクラス APS-C フルサイズ一眼レフとの違い:機種の違いと人気ランキング:キヤノン ニコン ペンタックス ソニー
【比較する製品型番】Canon EOS Kiss X10 EOS Kiss X90 EOS Kiss X10i EOS 90D EOS 6D Mark II ニコン D7500 D500 D780 PENTAX KF PENTAX K-70 PENTAX K-3 Mark III・PENTAX K-1 Mark II PENTAX K-3 Mark III Monochrome
今回のお題
高性能なデジタル一眼カメラのおすすめはどれ?
ども、Atlasです。
今回は、2024年12月現在、最新モデルのデジタル一眼レフカメラの比較です。
1・デジタル一眼レフの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2: キヤノン〈日本〉
1-3:ニコン〈日本〉
2・デジタル一眼レフの比較 (2)
2-1:ペンタックス〈日本〉
2-2:最終的なおすすめの提案【結論】
記事では、はじめに、「選び方の基本」を説明します。
その後、現在まで一眼レフの販売を継続している、キヤノン・ニコン・ペンタックスの製品を順番に見ていくつもりです。
コンデジから初めて買替える方のほか、上位機への「グレードアップ」を狙う中級者に向けて書きました。
なお、あらかじめ、1点だけ「注意」です。
それは、初心者やファミリー層向けの製品は、一眼レフの現行製品が極端に少ないということです。
スマホ全盛という時代的な理由もありますが、一眼レフの場合、ミラーレス一眼カメラの高性能化が、市場縮小の原因です。
実際のところ、中級者以上で、電子ビューファインダ(EVF)をどうしても避けたいかた以外、一眼レフは選択肢にできる状況にないです。
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1・ミラーレス一眼の比較 (1)
メーカー:ソニー
撮像素子:APS-C
2・ミラーレス一眼の比較 (2)
メーカー:ニコン
撮像素子:APS-C
3・ミラーレス一眼の比較 (3)
メーカー:キヤノン
撮像素子:APS-C
4・ミラーレス一眼の比較 (4)
メーカー:富士フイルム
撮像素子:APS-C
5・ミラーレス一眼の比較 (5)
メーカー:パナソニック
撮像素子:フォーサーズ
6・ミラーレス一眼の比較 (6)
メーカー:オリンパス
撮像素子:フォーサーズ
7・フルサイズミラーレスの比較
メーカー:各社(20万円〜)
撮像素子:フルサイズ
8・おすすめのミラーレス一眼【まとめ】
:選び方の基本とおすすめ機種の提案
結論的にいえば、今買うならば、初心者・中級者を問わず、小型で軽量な「ミラーレス一眼カメラ」のほうが良いです。
はっきり言えば、そちらの方が安くて性能も良いです。
本格的な電子ビューファインダ(EVF)を搭載する機種もあり、プロ用すらそちらに移行が進んでいます。
ミラーレスはこのブログでは記事は別です。
興味のある方は、さしあたって、上記リンク集では8番目となる【ミラーレス一眼のまとめ記事】をご覧ください。
よろしくお願いします。
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画質の良さ ★★★★★
フォーカス性能 ★★★★★
連写速度 ★★★★★
動画撮影 ★★★★★
アングル調整 ★★★★★
軽量性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、いつものように、各機種を個別に紹介していきます。
その上で、最後の「結論」では、上表のようなポイントから、「Atlasのおすすめ機種」を選定していきます。
1・デジタル一眼の選び方の基本
はじめに、デジタル1眼レフカメラの「選び方の基本」からです。
先述のように、2020年以降、スマホの登場やミラーレスの交流で、各社とも「デジイチ」については、入門機・中級機も終息傾向です。
高級機は例外ですが、基本的に、10万円以下のグレードは、市場の縮小と電子ファインダの高性能化で、新製品が出る見込みがないと思います。
10万円以下の予算で「新品」を考えたい方は、【ミラーレス一眼の比較記事】で紹介した製品も、比較検討して欲しい、ということは、改めて書いておきます。
(さて)そうは言っても、光学ファインダ搭載の「デジイチ」は根強い人気があります。
デンキヤの店頭で観察していると、初めて買う方は、「主に値段とズーム倍率だけ」で決めているように思います。
しかし、10万円以下の入門機だけ見ても、各メーカーの機種には、明らかに、センサー・手ぶれ補正・フォーカス速度など、「初心者が簡単・きれいに撮るために欠かせない要素」において、性能が異なります。
あまり安い買い物でもないので、その辺も考えて買うことを、Atlasは「オススメ」します。
1・画質に関わる性能
=撮像素子・画素数・画像エンジン
2・セットレンズの品質
=レンズの種類・レンズの明るさ(F値)
3・撮影時の利便性
=手ブレ補正・連写・ピント合わせの速度
4・使い勝手に関わる性能
=本体重量・モニタのチルト(自分撮影)
このブログでは、以上4つのポイントを重要視しながら、メーカーごとに製品を比較しています。
「撮像素子」「画像エンジン」「レンズのF値」などのカメラの「専門用語」が分からない方にも配慮して書いたつもりです。
A・デジカメ全製品からのおすすめ 【まとめ】
ただ、初心者の方で、正確な用語の意味が知りたい方は、上の「A」のリンク記事で解説してあります。
そちらをご覧になってから、お読みいただいても良いかと思います。
1-1・キヤノンのデジタル一眼レフ
さて、一眼レフカメラの紹介をはじめましょう。最初にキヤノンの入門機の紹介です。
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なお、以下では、高評価できるポイントは赤系の文字色で、イマイチなところは青字で表記していきます。
【2019年発売】
【18-55 IS STMレンズキット】
1・Canon EOS Kiss X10
¥104,780 楽天市場 (12/11執筆時)
【ダブルズームキット】
2・Canon EOS Kiss X10
¥125,059 楽天市場 (12/11執筆時)
【ボディのみ】
3・Canon EOS Kiss X10
¥82,800 Amazon co.jp (12/11執筆時)
撮像素子:APS-C
F視野角:95/95 倍率0.87
画素数:2421万画素
液晶パネル:3インチ 104万ドット
画像エンジン:DIGIC 8
AF:9点AF
連写速度: 連続5コマ/秒
重さ:402 g(電池込449g)
動画: 4K/ 25p
EOS Kiss X10は、2019年4月に新規投入された、キヤノンのKissシリーズの入門機です。
価格帯では2番目に安い機種です。
撮像素子は、一眼レフとしては標準サイズのAPS-C型を採用します。
画素数も2410万画素です。
画像エンジンは、本体と同時展開されたDIGIC 8です。
EOS Kissシリーズでは、上位機を含めて初めての投入でした。
カメラは画素数を無理に上げると、ノイズが発生しやすいなどデメリットがあります。
しかし、力のあるこちらのエンジンで、この問題を解決しています。また、そのパワーを活かして、後述するDual Pixel CMOS AFという独自の仕組みを搭載することができました。
常用ISO感度は、最大でISO25600です。
数値が大きいほど、暗い場所での対応力が上がります。本機は標準程度あります。
夜間や室内など、条件の悪い場所での撮影はある程度こなせるでしょう。
HDR機能も、対応です。3枚合成です。
スマホでもお馴染みの機能ですね。
露出の異なる数枚の写真を同時撮影・合成することで、逆光時や夜間撮影の黒つぶれ・白飛びを軽減するためのものです。
一方、HDRは動く被写体に使えないですが、その部分では、オートライティングオプティマイザという補整機能があるため、抜かりはないと言えます。
本体の重さは、電池込みで449gです。
同社の入門機では最も小型の部類といえ、「手に持ったとき軽く小さく」感じます。
一眼レフは、画質に注目が行きますが、「持ち運びやすさ」という観点も重視しないと、「持ち歩きたくなくなる」ため、この点の改良は重要でしょう。
液晶モニターは、可動式の液晶モニターが付属します。
バリアングル液晶モニターと呼ばれるタイプで、アングルを自由に変えられます。
撮影の自由度は高いです。
オートフォーカス性能は、方式ごと異なります。
「オートフォーカス(AF)」とは、カメラのシャッターを押ししたとき、自動にピントが合わせられる(フォーカスできる)機能のことです。
一眼レフの場合、ファインダ撮影時と、液晶でのライブビュー撮影時で変わってきますので、順番に説明します。
第1に、ファインダー撮影時は、測距点が9点の位相差方式です。
一眼レフは、測距点が多いほど、ピントが合う速度が速いです。
しかし、本機の測距点が9点というのは、「さみしい数」です。
夜間への対応力も、AFの低輝度限界(どこまで暗くて使えるかの値)が、−0.5 EVです。
平均以下の数値ですので、内で暗い場合などは、自動でピントが合わない可能性はあります。
第2に、ライブビュー撮影時は、ただ、逆に性能が期待できます。
ライブビュー撮影とは、液晶画面を見ながらシャッターを切る撮影法です。
この場合、キヤノン機は、デュアルピクセル CMOS AF(143点)が利用できます(対応レンズ以外は99点)。
同社が力を入れている機能で、位相差AFでも高速にピント合わせができます。
この撮り方ならば「世界最速のオートフォーカス速度」です。
夜間への対応力も、この場合は、AFの低輝度限界が−4EVです。
低輝度限界は数字が小さいほど性能がよいわけなので、ファインダー利用時より対応度は高いです。
顔検出機能は、ライブビュー撮影時に利用できます。
精度は本機は、瞳検知が可能な水準なので高いです。
ピントを合わせた後、被写体が動いても追尾してピントを合わせるため、ボケにくいです。
加えて、液晶はタッチパネルなので、スマホのように、液晶画面を指で押した部分にピントも合う仕様です。
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結論的にいえば、AFについては、ファインダを覗いて使う場合、動く被写体を「ピンボケ」せずに撮るには、スペック的には向かない機種です。
しかし、そもそも利用せず、液晶を見ながら撮影する方ならば、性能は上位機並に良いといえます。
オート撮影モードは、もうひとつのポイントです。
本機は「シーンインテリジェントオート」対応です。
カメラが被写体を分析し、明るさや逆光状況、写真の種類などを判定します。
風景写真だな!とか、人物だな!など判定し、勝手に設定を変えるので、シャッターを押すだけで、初心者でも「プロ並み」の写真を撮ることを可能にします。
家族全員がカメラに詳しいわけではないでしょうし、こうした機能はファミリー向けには有効でしょう。
連写は、毎秒5枚です。
連写も、動きのある子供を撮影する場合など重要な部分です。
ただ、この機種はオートフォーカスが強いですし、スナップなどが中心ならば、この水準でも十分です。
フォーカスと連写は、「初心者には高度なものは不要」と考え、やはり入門機では割り切っています。
画質面の機能では、逆光などの対策のため、HDR機能が付属です。
スマホでもお馴染みですが、キヤノンの場合、露出の異なる「3枚の写真」を合成する方式です。
動画性能は、一方、入門機ながら、4K動画に対応です。
性能は、フルHD画質ならば、60フレーム/秒ですが、4Kの場合25フレーム/秒です。本格的なビデオカメラのようには利用できませんが、一眼レフ独特の面白い動画が撮れるでしょう。
なお、4K動画から、静止画を切り出して「ベストショット写真(静止画)」を選ぶ機能も付属します。
Canon Camera Connect
¥0 Apple App Store
Canon Camera Connect
¥0 Google Play
ネットワーク機能は、Wi-FiとBluetooth LEを搭載し、スマホに外出先に転送できます。
BluetoothLEは、常駐させてもスマホのバッテリーが減りにくい新しい「Bluetooth の仕様」です。
カメラの電源を入れずとも、スマホアプリの起動だけで、画像の確認・転送に便利です。
なお、本機は、「撮影時スマホ自動送信」機能があります。
撮影した画像を自動でスマホに転送する機能です。Bluetoothは回線が細いので、Wi-Fiでの転送となります。
ただ、スマホアプリを起動後、簡単にWi-Fi接続モードに移行できます。
利用中は、アドホック(1対1)でつながるため、Wi-Fi経由でネット回線につなげませんが、外出先ならたいてい問題ないでしょう。
そのほか、撮影位置などのデータを、スマホのA-GPSから自動取得することもできます。
こちらについては、低消費電力のBluetooth LEが活きて、スマホ側の電池消費も少なく実用的でしょう。
例えば、iPhoneの写真アプリのように、地図とリンクして写真を管理している方には便利でしょう。
1・EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM
2・EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM
レンズキットに付属するレンズは、以上の3種です。
ダブルズームキットの場合、1番と2番がセットとなります。
18-55 STMレンズキットは、コンデジ用語で言えば、3倍ズームに相当します。
レンズの重さは、200グラムです。
これにEF-S55-250mmを加えた場合、実質的に14倍ズームとなります。
スポーツなどの望遠撮影をする場合は、ダブルズームキットが良いでしょう。
手ぶれ補正機能は、キヤノンの場合、交換レンズ側に搭載されます。
内蔵される2軸のジャイロセンサーを利用して、その情報を本体が読み取る形式です。キヤノンの場合、型番に「IS」と付くモデルが、手ブレ対応のレンズです。
したがって、レンズキットにセットされる、2本とも「手ぶれ対応」です。
例えば、EF-S18-55mmの場合、シャッター速度3.5段の補整力であり、実用上問題のない水準をクリアします。
なお、X10は、本体がシルバーとホワイトのモデルがあります。
これは、EF-S18-55mm F4-5.6 IS STMレンズセットのみの展開です。
交換レンズを後から買う場合は、シルバー色がないので、交換するとやや外観が「キメラ的」になります。
要するに、「レンズを交換しない方向けの配色」である点は、選ぶ際に注意しましょう。
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以上、EOS Kiss 10の紹介でした。
オートフォーカス性能が「弱点」ですから、子供や動物などの「動く被写体への強さ」は期待できません。
ただ、この部分は、ファインダを覗かずに液晶を見ながら撮影するならば、デュアルピクセル CMOS AF方式が利用できるため、あまりネックとはならない機種です。
最新機だけに、4K動画対応の部分も魅力です。
その他の部分も、セットレンズを含めて「そつがない」構成です。
結論的にいえば、コンデジから卒業したいと思っている初心者の「最初の1台」としては最適な製品の1つと言えます。
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【2018年発売】
【18-55 IS STMレンズキット】
4・Canon EOS Kiss X90
¥80,000 Amazon co.jp (12/11執筆時)
【ボディのみ】
5・Canon EOS Kiss X90
¥63,900 Amazon co.jp (12/11執筆時)
撮像素子:APS-C
F視野角:95/95 倍率0.8
画素数:2410万画素
液晶パネル:3インチ 92万ドット
画像エンジン:DIGIC 4+
AF:9点AF
連写速度: 連続3コマ/秒
重さ:427 g(電池込475g)
動画: フルHD/30p
なお、キヤノン製品で現在も新品販売がある一眼レフで最安となるのがEOS Kiss X90です。
最後まで残った「入門機」と言えます。
本機の場合、画像エンジンがDIGIC 4+ と、2014年発売の3.5世代ほど前のものです。
結果、ドライブ部分で連写が3コマ/秒となるほか、動画が、フルHD/30pまでと、性能に限界があります。
また、液晶(ライブビュー)撮影時に、瞳AFができない点など、フォーカスの性能が劣ります。その分価格は安いです。
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結論的にいえば、 本機については、初心者向けと言うより、カメラ馴れした方に向けた買い換え用だと思います。
一般向けに言えば、このクラスならば、ミラーレスのが画質を含めて上でしょう。
【2020年発売】
【ダブルズームキット】
6・Canon EOS Kiss X10i-WKIT
¥185,000 Amazon co.jp (12/11執筆時)
【ボディのみ】
7・Canon EOS Kiss X10i
¥111,340 Amazon co.jp (12/11執筆時)
撮像素子:APS-C
F視野角:95/95 倍率0.82
画素数:2420万画素
液晶パネル:3インチ 104万ドット
画像エンジン:DIGIC 8
AF:45点AF(オールクロス)
連写速度: 連続7コマ/秒
重さ:471 g(電池込515g)
動画:4K/25p
EOS Kiss X10iは、キヤノンの家族向けの「Kissシリーズ」の上位機です。
撮像素子は、こちらも、Kiss X10と同じAPS-C型を採用し、画素数も同じ2400万画素です。
画像エンジンも、DIGIC 8となります。
本体の重さは、電池込みで515gです。
スマホ2台分ほどの重さで、下位機種のKiss X10よりも重量があります。
液晶モニターは、とくに下位機種と変化はなく、3インチの可動式の液晶モニターが付属します。
オートフォーカス性能は、この機種はかなり、パワーアップしていると言えます。
第1に、ファインダー利用時は、測距点が45点です。
下位機種は測距点が9点でしたので、5倍以上の増加です。
先ほども書きましたが、測距点が多いほど、オート撮影時の際のピント合わせが楽です。
誰でもピントが合った写真が撮りやすい「失敗しにくい入門カメラ」です。
顔検出機能は、本機は、ファインダー利用時に、顔検知(EOS iTR AF)ができます。
下位機種はこの方式では対応しなかったので、パワーアップしている点です。
夜間への対応力も、AFの低輝度限界が−3EVです。
この部分もスペックが向上しており、暗い場所でAFが効かなくなることは少ないでしょう。
第2に、ライブビュー撮影時です。
こちらについては、下位機種と比較して目立った変化はないです。
ようするに、ファインダーを覗いて利用しない場合は、下位機種(X10)とあまり変わらない性能です。
連写は、毎秒7枚と下位機種より、多少向上しました。
動画性能は、本機も4K動画対応です。
ネットワーク機能は、この機種も、無線LANとBluetoothLEに対応です。
A-GPSの取得も対応します。
1・EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM
2・EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM
レンズキットに付属するレンズは、以上の2種です。
下位機種の場合と同じです。
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以上、EOS Kiss X10iの紹介でした。
価格的にはレンズキットで10万円前後と「各社が勝負している価格帯の機種」です。キヤノンも、とくに、オートフォーカス性能を高めて、「勝負」をかけています。
先ほども書いたように「シャッターを切れば、誰でも綺麗に撮れる」という意味で、この部分は重要ですから。
もちろん、他機と比較する必要はありますが、この時点でも、入門機として「悪い部分」はない機種といえます。
【2019年発売】
【18-135USMレンズキット】
8・Canon EOS 90D
¥178,200 Amazon co.jp (12/11執筆時)
【ボディのみ】
9・Canon EOS 90D
¥165,000 Amazon co.jp (12/11執筆時)
撮像素子:APS-C
F視野角:100/100 倍率:0.95
画素数:3250万画素
液晶パネル:3インチ 104万ドット
画像エンジン:DIGIC 8
AF:45点AF
連写速度: 連続10コマ/秒
重さ:619g(電池込701g)
動画:4K/30p
EOS 80Dは、2019年9月に発売された、キヤノンのミドルレンジの一眼レフです。
このグレードは、3年ぶりの新機種の登場でした。
他社もですが、ミドルクラス機になると、本体性能のほか、操作系も重質してきます。
この機種は、カメラ上部に撮影情報を確認できる液晶画面が付属するほか、操作系のボタン・ダイヤルが相当数増えます。
撮像素子は、APS-Cと同じですが、画素数は、3250万画素に上昇します。
画像エンジンは、本機もDIGIC8の採用です。
常用ISO感度は、最大ISO25600と下位機種同様です。
画素数増加の犠牲となっておらず「正常進化」です。好感が持てます。
HDR機能も、対応です。
本機も3枚合成です。
オートフォーカス性能も、ファインダー利用時に、測距点が45点ですから、下位機種と同じです。
本機も、ファインダーで「顔追尾」に精度を発揮するEOS iTR AFが行えるほか、流し撮りにおける補整力の上昇も見られます。
一方、液晶モニターを使ったライブビュー撮影時の性能はあまり変わらず、あえて言えば、夜間への対応力の部分で-5EVとなったほどです。
連写は、パワーアップし、連続10コマ/秒まで伸びています。
本体の重さは、電池込みで701gです。
重量がかなり増えているのは、操作系の充実のほか、本体の堅牢性を高めて防塵・防滴性を高めている部分も大きいです。
屋外での利用については、ペンタックス社という強力なライバルもいますが、この機種も一定の配慮があります。
液晶モニターは、バリアングル液晶モニターを採用します。
主に、運動会など混雑している場所で、無理のない姿勢で撮影できるというのが、目的の機能です。
ファインダーは、この製品から視野率100%になります。
倍率も0.95倍と性能が向上しています。
3・EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM
レンズキットに付属するレンズは、以上のレンズです。
コンデジ的な用語で言えば、1本のレンズで7.5倍ズームを実現するレンズです。
屋外でレンズを交換する場合、カメラの撮像素子にゴミがはいり「メーカー修理」になる可能性があります。管理に自信のない方は、「1本でまかなえるレンズ」は、オススメできます。
レンズの重さは515gですから、セットでも1kg前後の水準で収まります。
その上で、この機種はUSM型番なので、超音波モーターします。
この場合、駆動速度が速いので、オートフォーカス性能が物理的に向上でます。
Canon 単焦点レンズ EF50mm F1.8 STM
¥18,400 Amazon co.jp (12/11執筆時)
なお、レンズの話を詳しくしたついでに「オマケ」を入れておきます。
キヤノンの一眼レフカメラを買った人の多くが「一度ははまる」といわれる単焦点50mmレンズのことです。
レンズの明るさは、F値が1.8と極めて明るいレンズです。レンズキットレンズは、F3.5〜なので、極めて明るいです。
明るいレンズの場合、夜間や逆光に強いほか、背景のボケも出しやすく芸術的な写真が撮れるという美点があります。
その代わり、ズームはないのですが、他社機の場合、こうしたレンズを新品で安く買えないです。
キヤノン機を買われる方は、ぜひお試し下さい。
動画性能は、4K動画(30フレーム)に対応です。
また、デュアルピクセルCMOS AFが動画にも有効なので、動画撮影時のフォーカス送りも高精度です。
手ぶれ補正にについても、動画用に、光学2軸、電子3軸の5軸手ブレ補正が用意されます。
ネットワーク機能は、Wi-Fiのほか、低消費電力のBluetooth LEを装備します。
低消費電力で常駐できるため、電源を入れない状態のSDカードにアクセスでき、スマホなどで撮影画像の確認が可能です。
また、Bluetoothを利用して、撮影した画像の圧縮画像を自動的にスマホに送信させる設定も可能です。
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以上、EOS 90D の紹介でした。
ミドルグレードは最近更新がなく、陳腐化して居たのですが、今回のてこ入れで魅力的な機種になりました。
やや価格が高く、本体の重量が下位機種より相当重くなる製品です。
しかし、新型のエンジンの恩恵による、画素数の、ノイズ対策、連写コマ数など、入門機とは「はっきりした違い」があり好印象です。
防水・防塵性能もあるため、ハードにも使えるでしょうが、やはり、重さの部分では、ファミリー向きの機種ではないです。
【2017年発売】
【EF24-105mmレンズキット】
10・Canon EOS 6D Mark II
¥253,000 Amazon co.jp (12/11執筆時)
【ボディのみ】
11・Canon EOS 6D Mark II
¥198,799 Amazon co.jp (12/11執筆時)
撮像素子:フルサイズ
F視野角:98/98 倍率:0.71
画素数:2620万画素
液晶パネル:3インチ 104万ドット
画像エンジン:DIGIC 7
AF:45点AF
連写速度: 連続6.5コマ/秒
重さ:765 g(重さ685g)
動画: 1920x1080 (フルHD)
EOS 6D Mark IIは、Canon EOS 7D Mark IIより、1グレード高い一眼です。
ただ、この機種や、これより一つ上位のやEOS 5Dsなどは、撮像素子が「フルサイズ」の一眼です。
フルサイズ一眼レフは、解像感が高まってぼけが出しやすく、同じ倍率でも広く撮れるので、その点ではオススメできます。
しかし、(お持ちの)レンズがAPS-C用がそのまま利用できないので、「初心者脱出!」で、買い換えを目指す中級者の方は注意です。
重さについては、従来は「フルサイズは重い!」という(事実に基づく)悪評がありました。
しかし、EOS 6D Mark IIは、バリアングル液晶付にもかかわらず、電池込み765gと、従来の常識を覆す軽さ(世界最軽量)です。
ただ、レンズ資産を考えると、中級者の方はAPS-Cに留めるべきでしょう。また、EOS 6D Mark IIは、フルサイズ一眼としては、フォーカスや連写は「割り切ったスペック」で、下位機種より劣るので注意です。
いずれにしても、フルサイズ一眼は、どちらかと言えば「セミプロ・プロ用」です。
1-2・ニコンのデジタル一眼レフ
さて、ここからは、ニコンの一眼レフを紹介していきます。キヤノンと同様に、ニコンも古くからの光学専業メーカーです。
世界的に有名ブランドで、ハイアマチュアの方にもファンが多いです。
【2017年発売】
【18-140レンズキット】
12・ニコン D7500
¥128,900 Amazon co.jp (12/11執筆時)
【ボディーのみ】
13・ニコン D7500
¥98,487 Amazon co.jp (12/11執筆時)
撮像素子:APS-C
F視野角:100/100 倍率:0.94
画素数:2088万画素
液晶パネル:3.2インチ 92.2万ドット
画像エンジン:EXPEED 5
AF:51点AF
連写速度: 連続8コマ/秒
重さ:640g(電池込720g)
動画: 4K/30p
D7500は、ニコンのミドルクラスのデジタル一眼レフです。
ニコンは、2021年で格安な一眼レフ(Nikon D5600 D3500)を終売としたので、一眼レフで最も安いのが本機となります。
重さは、720gを超える重量級です。
その分、ダイヤルやグリップが充実するほか、防塵・防滴性が付与されます。
撮像素子は、EOS Kissシリーズと同じサイズの、APS-C型を採用します。
画素数は、2088万画素と少しスペックが低いです。
常用ISO感度は、逆に、最高でISO51200と、水準は高めです。
画素数とISO感度は反比例なので、夜間などへの対応力を重視した構成と言えそうです。
HDR機能は、採用です。
だだし、3枚合成のキヤノンとことなり2枚合成で、さらに三脚利用推奨です。
ニコンは、アクティブD-ライティングを重視し、自然な感じで処理できる部分を優先したのかもしれません。
画質の面では、本機は、ローパスフィルターレス(=ローパス無し)です。
ローパスとは、写真のモアレを防ぐために、写真の輪郭を故意にぼかす機構です。
従来のカメラにはどれも搭載されてきた機能です。しかし、写真の鮮明度が下がるため、ハッキリとシャープな写真、解像感を重視する写真を志向する人には「不評」でした。
そのために、最近のは(=ローパスがない)ローパスレスモデルが主流になって来ています。キヤノンは(同社の哲学から)ローパスを取る予定はないようです。
加えて、上位機のD500と同じ80KピクセルRGBセンサーを測光センサーとして採用します。ホワイトバランスなどの改善が見られます。
画像エンジンは、EXPEED 5です。
本機は、4K動画に対応できるほか、ノイズ対策の面では、(拡張時)ISO1640000相当の感度まで対応です。
フォーカス性能は、方式間の差がよりはっきり見られます。
第1に、ファインダー撮影時は、高密度51点フォーカスです。
位相差AFですが、測距点の数はライバルのキャノンより優れます。
顔検出機能は、本機からファインダーでも対応です。
夜間への対応力も、マルチCAM3500II AFセンサーの効用で、-3EVあります。
暗い場所での高感度撮影時のフォーカス力は期待できます。
第2にライブビュー撮影時は、タッチパネル採用で、ピントは合わせやすいです。
ただ、キヤノンに比べると、測距点や顔検出機能などの部分で及ばないと言えます。
液晶モニターを使った撮影は「不要」というのが、ニコンの哲学に思えます。
一眼レフとミラーレスとの棲み分けを考えれば、「あり」な方向性だとは思います。
連写は、最大8コマ/秒です。
新しい画像エンジンの効果でこの部分は強めです。
液晶モニターは、3.2サイズの92.2万ドットです。
先述のように、本機はこの部分が重要視されない機種です。
角度自在のバリアングルモニターも非搭載で、上下のチルトのみ対応します。
ただ、ファミリー用ではないので、このあたりは、問題にはならないでしょう。
ファインダーは、視野率100%です。
倍率は0.94倍なので、1倍のキヤノンが上です。
とはいえ、撮像範囲を100%表示できるので、入門機に比べるとフレーミングに有利です。
2・AF-S DX 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
レンズキットは、こちらです。7.7倍ズーム相当の18-140mmのみラインナップされます。
18-140mmは、1本で7.8倍ズームが賄える高級品です。
似たものがキヤノンにもありました。重さは490gですから、本体と合わせて、1kg強で使えます。
静音モーター(超音波モーター)を採用し、AFも速い高級品ですね。手ぶれ補正は4段です。
ただ、注意点があります。
セットされるこちらのレンズは、防滴構造ではない点です。
ニコンの場合、別売でも公式に防塵防滴構造を謳った交換レンズはありません。天候に対する機動性を持たせるにアー、シグマやタムロンの互換レンズが必要です。
動画撮影は、この機種は、4K動画に対応します。
ビデオカメラとひと味違う動画が撮れます。
一方、キヤノン機は、毎秒25フレームでしたが、本機は、30フレームなので、すこしですが、なめらかに撮影できます。
ただ、 使い勝手の部分では、バリアングルモニターの非採用はネックでしょう。
ネットワーク機能は、Wi-Fiを省略し、Bluetooth LEだけ搭載します。
BluetoothLE搭載なので、カメラの電源がオフの状態でも、写真転送・閲覧などの操作は可能です。
ただし、ニコンの上位機や他社機とことなりWi-Fiがないので、転送速度は遅いです。
その点を考えて、ニコンは、スマホに、200万画素の圧縮サムネイル画像を自動転送できる構造にしています。手動では、現画像を送ることも可能です。
さらに、サムネイル画像をニコンのサーバーに無制限にアップロードする無料サービスも利用可能です。
さらに、Bluetooth接続状態の場合、スマホのA-GPSの取得が可能です。
iPhoneなどで、位置情報で写真を整理している方には便利でしょう。
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以上、ニコンのD7500の紹介でした。
ミドルクラスとしては、画像エンジンの処理能力の恩恵で、全体的に画質が向上している機種です。近年のトレンドである4K動画とBluetooth転送など使い勝手の部分でも配慮があります。
ライブビュー撮影を含めたモニター部分にやや弱みはあるものの、あとは及第点以上ですし、バリアングルモニターが不要な方はこちらを選んでよいでしょう。
【2017年発売】【中古含む】
【16-80レンズキット】
14・ニコン D500 D500LK60-80
¥90,000 Amazon co.jp (12/11執筆時)
【ボディーのみ】
15・ニコン D500
¥89,400 Amazon co.jp (12/11執筆時)
撮像素子:APS-C
F視野角:100/100 倍率:1.0
画素数:2088万画素
液晶パネル:3.2インチ 236万ドット
画像エンジン:EXPEED 5
AF:153点AF
連写速度: 連続9コマ/秒
重さ:860g(電池込760g)
動画: 4K/30p
ニコン D500は、ニコンのDXマウントでは、最上級になります。
本機は生産終了になったので、中古価格を出しておきます。このグレードの後継機は出ないかと思います。
キヤノンで言えば、Canon EOS 90Dあたりがライバルとなります。
一方、D7500と比較すると、撮像素子、画素数、4K動画対応・ISO感度などの部分は、同じです。
また、本機も、防滴仕様です。
画質の面では、本機も、ローパスフィルターレスです。
したがって、下位機種同様に、風景写真などがクリアに撮影できます。
その上で、こちらは、上位機のD500と同じ80KピクセルRGBセンサーを測光センサーとして採用します。
ホワイトバランスなどの改善が見られます。
一方、HDRは、引き続き2枚合成です。
フォーカス性能は、撮影方式ごとに異なります。
第1に、ファインダー撮影は、測距点が153点と大きく増加します。
同社のフルサイズ入門機と同等です。
夜間への対応力も、マルチCAM 20KAFセンサーの採用で、-4EVとわずかですが増えました。
第2に、ライブビュー撮影は、下位機種と同じで、未強化です。
この機能は「ないもの」と考えた方が、ニコンの場合、スッキリしそうです。
それなら、(重くなるだけだし)モニターは稼働しなくて良いとは思いますが。
本体の重さは、電池込みで860gです。
キャノン機以上に重いです。
連写は、最大9コマ/秒です。
液晶モニターは、下位機種同様のチルト式です。
キャノンより可動範囲は狭めですが、236万ドットと高解像度です。またタッチパネル式です。
ファインダーは、視野率100%です。
倍率は本機より1倍となります。
1・AF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VR
レンズキットは、こちらです。5倍ズーム相当の16-80mmのみラインナップされます。
明るく、手ぶれ補正にも対応できるレンズです。
ただし、重さは480gで、防滴構造もないです。
その他の部分は、記録カードが2枚差しできる点、フラッシュが外部フラッシュになる点、などが下位機種との違いです。
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以上、ニコンのD500の紹介でした。
AFに関わる性能が、キャノンの上位機より高いです。条件の悪い場所で、決定的瞬間を逃したくない場合には有利でしょう。
ただ、とても重いので、カジュアルに持ち歩くには全く向かない製品です。
【2020年発売】
【ボディーのみ】
16・ニコン D780
¥257,839 Amazon co.jp (12/11執筆時)
撮像素子:フルサイズ
F視野角:100/100 倍率:0.7
画素数:2450万画素
液晶パネル:3.2インチ 92万ドット
画像エンジン:EXPEED 6
AF:51点AF
連写速度: 連続7コマ/秒
重さ:755g(電池込840g)
動画: 4K/30p
なお、D7500より上位の機種は、 D780・D810A・D850とまだまだ続きます。
ただし、キヤノンで見た場合と同様に、このグレード以上は「フルサイズ一眼」です。
レンズは、本機からフルサイズ専用のFXマウント系列になります。
APS-C用のDXレンズも利用可能ですが、画質・画角に制限がかかるので、使わないのが一般的でしょう。
また、DXとFXは、ニコンは完全に「別」と考えており、ファインダー倍率もDX最上位機より落としています。
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本機は、久しぶりの更新で、AF周りの古くささがとれ、4K動画対応、Bluetooth採用などもなされました。
しかし、本体価格以上に、レンズの部分で金がかかるため、一般向きではないです。
次回へ続く!
一眼レフカメラのおすすめは結論的にこの機種!
以上、今回は、デジタル一眼レフの比較の1回目記事でした。
しかし、記事はもうすこし「続き」ます。
1・デジタル一眼レフの比較 (1)
1-1:キヤノン〈日本〉
1-2:ニコン〈日本〉
2・デジタル一眼レフの比較 (2)
2-1:ペンタックス〈日本〉
2-2:最終的なおすすめ機種の提案
・PENTAX K-70
・PENTAX K-3 Mark III
・PENTAX K-1 Mark II
続く第2回目記事(こちら)では、タフな用途において特徴的なモデルを出しているペンタックスのカメラを紹介します。
画質の良さ ★★★★★
フォーカス性能 ★★★★★
連写速度 ★★★★☆
動画撮影 ★★★☆☆
アングル調整 ★★★★★
軽量性 ★★★★☆
総合評価 ★★★★★
その上で、「結論」として、全メーカーから、予算別、目的別でオススメできる機種を提案していきます。
よろしくお願いします。
→2回目記事は【こちら】
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