【今回レビューする内容】2025年 強力なスチームアイロンの性能とおすすめ:ハイパワーショットスチーム搭載機:コードリール式アイロン・ケーブル式アイロ・電源コード付きアイロン ドライアイロン 機種の違いと性能ランキング
【比較する製品型番】T-Fal ティファール スチームグライド 2881 FV2881J0 FV2889J0 ヴァーチュオ20 FV1320J0 ヴァーチュオ20 FV1320J0 ターボプロ 6825 FV6825J0 5604 FV5604J0 アルティメット 6838 FV6828J0 FV9751J0 パナソニック NI-U700 NI-A66-K NI-U701-K I-U300-W NI-S100-H 東芝 TA-B75 A-C40 TA-EV6 DBK ジ・アカデミック J80T The DRY J80TC J80TCA 石崎電機製作所 SI-50 SI-107
今回のお題
スチーム力が強いアイロンのおすすめ機種はどれ?
どもAtlasです。
今回は、2025年5月現在、最新のアイロンの比較の2回目記事です。
前回の1回目記事(こちら)では、コードレスタイプのアイロンをみました。
1・コードレスアイロンの比較
2・コード付きアイロンの比較
3・衣類スチーマーの比較
4・ズボンプレッサーの比較
今回は、コンセント式のアイロンをみていきます。
スチームが「強力」な機種が多いのが、このタイプの特長です。
逆に、ドライアイロンもニッチな人気があるので、代表的な製品は網羅しました。
2-1-:T-Fal〈仏国〉
2-2:パナソニック〈日本〉
2-3:東芝〈日本〉
2-4:その他のメーカー
以下では、フランスのT-Falをはじめ、以上の各社の製品をみていきます。
軽さ ★★★★★
スチーム力 ★★★★★
滑りやすさ ★★★★★
作業時間 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
そして、最後の「結論」では、上表のようなポイントから、Atlasのおすすめ機種!を提案していきます。
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・コードレスアイロンの比較
・コード付きアイロンの比較
・衣類スチーマーの比較
・ズボンプレッサーの比較
なお、今回の記事は家庭用アイロン関連製品の比較記事の1回目記事として書きました。
なお、コードレスほか、上の写真のように、プレスができる機種でも、衣類へのスチームショット利用に特化して作られた製品は、今回扱いません。
そういったタイプをお探しだった方は、以上のリンクをご利用ください。
2-1・T-Falのコード式アイロンの比較
はじめに、ディファールの製品からです。
コード付きアイロンの高性能機を多く展開するフランス企業です。
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以下では、オススメできるポイントについては赤系の文字色で、イマイチな部分については、青字で書いていきます。
【2022年型番】
【茶系】
1・T-Fal スチームグライド 2881 FV2881J0
¥4,999 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
【青系】
2・T-Fal スチームグライド 2889 FV2889J0
¥5,899 楽天市場 (5/13執筆時)
かけ面:エアーグライド
コード:電源ケーブル
注水量:270ミリリットル
最大スチーム量:75g/分
重さ :1285g
ティファールの コスチームグライドは、同社のコード付きアイロンの入門機です。
以前の「コンフォートグライド」の後継機で、現行機では最も安い機種です。
本体の重さは、1285グラムです。
一般的には「重め」と言えますが、同社のコード付きのなかでは、軽めです。
重さを使って強力プレスしていく方向性の製品ですので、重さは必ずしもマイナスではないです。
かけ面のサイズは、同社の上位機より多少小さめです。
ただ、他社のコードレス機に較べると相当大きく、アイロン掛けできる「面的な広さ」は十分です。
かけ面のグレードは、エアーグライドです。
同社のアイロンは、機能性でかけ面のグレードわけができます。
のエアーグライドは、エナメル素材の2重コートで、最上位のオートクリーンと「すべりの良さ」は同等です。
しかし、最上位機は後ほど説明する別の機能性がプラスされますが、本機も高品質です。
スチームのパワーは、75g/分というスペックです。
この数字は、いわゆる、ハンガーショット(パーチカルスチーム)や、プレス時のパワーショットの際の最大量です。
T-Fal以外の一般的なアイロンは、この使い方だと15g/分が最大量です。それをふまえると、本機が、いかに「ハイパワー」なのか、理解しやすいでしょう。

ちなみに、一昔前のT-Falのコード付きアイロンは、クリーニング屋さんのような(圧で140度の湯を沸かす)ボイラー式スチームでした。
しかし、準備に時間がかかる上、家庭用では最大でも60g/分ほどでした。本機は、コードレスの小型と同じ滴下式ですが、すでにそれを抜いています。
プレス時のスチームは、(温度調整により)最大15g/分まで可変します。
スチームプレスの場合、これ以上あっても意味がない(濡れる)ので、適量と言えます。ただ、高温時のみ、瞬間的に最大20g/分のターボスチームへの切替ができます。
なお、スチームは、高温・中温のみ設定できます。
120℃前後の低温スチームは非対応です。
操作部は、ダイヤルとレバーを使う方式です。
温度は、ドライ・弱・中・高から選択できます。
スチーム量は自動調節です。スチームスイッチを押した後、温度調整ダイヤルを「中・高温」に合わせるとスチームできます。
安全性能は、一般的な水漏れ防止機能を、装備します。
安いアイロンだと、かけ面の温度が低いとき、スチーム化しない液体状態の水が孔からこぼれることがありますが、それを未然に防いでくれます。
アイロンの自動オフ機能も搭載です。
目詰まり防止は、とくに、溶剤的な機能性はないです。
水あか防止のためのバルブは装備します。
ミスト機能は、装備しません。
まあ、スチームが強力なのでここは問題ないです。
---以上、T-Falのスチームグライドの紹介でした。
同社の入門機ですが、スチーム力は強力で、かけ面のすべりは上位機と同等です。
重さも同社の製品としては加減がありますので、強力に伸ばせるアイロンが欲しい方で、「T-Falは初めて」という人にも向きそうな機種だと思います。
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【2015年発売】
3・ティファール ヴァーチュオ20 FV1320J0
¥3,828 楽天市場 (5/13執筆時)
かけ面:ふっ素樹脂加工
コード:電源ケーブル
注水量:200ミリリットル
最大スチーム量:40g/分
重さ :0.95kg
なお、流通限定でさらに安い、ヴァーチュオ20という製品も販売します。
かけ面は、しかし、単なるフッ素樹脂加工です。
滑りやすさの部分で、値段以上の差があると言えます。
スチーム量も、ショット利用時に最大40g/分(通常は15g/分)です。
重さも、1kgを切る水準です。
先述のように、重さを利用してかけていく機種ですし、ティファールらしい機種とは言えないでしょう。
上位機をおすすめします。
【2022年発売】
4・ ティファール ターボプロ FV6825J0
¥10,188 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
【2019年発売】
5・T-Fal ターボプロ 5604 FV5604J0
¥10,700 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
かけ面:オートクリーンかけ面
コード:電源ケーブル
注水量:300ミリリットル
最大スチーム量:120g/分
重さ :1.4kg
ターボプロは、T-Falのコード付きの中位機です。
同社の場合、この機種から、ハイグレードと言える機能が多く搭載されていきます。
なお、ターボプロは、1世代前のFV5604J0が残ります。
比較する場合、スチームショット時のスチーム量が110gと10g少ないです。
また、新機種は、強運転(麻・綿)の際、上図のスチーム切替レバーを倒している間、最大5秒感、30g/分と「ちょい強め」のスチームが出るようになりました(ターボスチーム)。
T-Falはジェットスチームがパワフル(過ぎる)ので、短時間「少しだけ強め」が出せるのは、使い勝手の部分での進化に思えます。選ぶならば、新機種でしょう。
1・スマートプロテクト4970 FV4970J0
2・アクアスピード5336 FV5336J3
3・スーパーグライド3910 FV3910J0
4・ウルトラグライド4920 FV4920J0
5・ウルトラグライド4921 FV4921J0
ちなみに、同社は、以前、このグレードの中位機を5種類出していました。
しかし、現在は「ターボプロ 」だけに統一したので、構成が分かりやすくなりました。
本体の重さは、1.5kgです。
下位機種より重いです。ただ、T-FALの場合は、重さを活かしつつ滑らせながらかける方式なので、弱点ではないです。
かけ面も広くなっています。
消費電力も、この機種から1200Wから1400Wにパワーアップされます。
立ち上がりを含め、基本性能は、下位機種より相当程度上がっています。
スチームのパワーは、この機種の自慢です。
ショット利用時、最大110g/分と相当強力です。
孔の数は96個です。
下位機種と較べると2倍近いスチーム量です。
プレス時のスチームは、温度調整により最大20gです。
かけ面サイズに比例して、下位機種より多めです。
温度により調整されますので、出過ぎということはないです。
本機も、スチームは、高温と中温のみです。
高出力時は、ターボスチーム(5秒)対応で、瞬間的に30g/分まで伸びます。。
かけ面のグレードは、最高位のオートクリーン(=オートクリーンエアーグライド)です。
すべりやすさは、2層のエナメルコートで、2位のエアーグライドと同じです。
しかし、パラジウムコーティング処理がなされるのは、これだけです。
「オートクリーン(メンテ不要)」は、かけ面に付着した繊維を、蒸気と二酸化炭素に分解して自動で取り除く機能を意味します。
パラジウムは、自己体積の935倍の水素を含有できるため、熱を加えると酸化触媒反応が起こり、繊維を無機化合物に変化させます。そのため、スチーム孔に繊維ゴミがたまらず、メンテ不要です。
実際、アイロンからカルキの固まりがでるのは不快ですし、良い機能だと思います。アイロンを多用する人には、オススメの技術です。
安全性能は、この機種も、水漏れ防止機能を備えます。
本機も、オートオフ機能が付属し、安全性も高いです。
目詰まり防止は、先述のオートクリーンの工夫があります。
溶剤的な工夫はないです。
ミスト機能は、装備しません。
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以上、T-Falのターボプロの紹介でした。
下位機種と値段差はありますが、かけ面のグレード・スチーム量とも増加しており、より「ティファールらしい製品」になっていると評価できます。
安全性も高まっていますので、1万円前後で考える場合、割と良い選択肢に思えます。
【2022年発売】
6・T-Fa lアルティメット FV9751J0
¥12,827 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
【2018年発売】
7・T-Fa lアルティメット FV6828J0
¥15,036 楽天市場 (5/13執筆時)
かけ面 :オートクリーン
コード :電源ケーブル
注水量 :320ミリリットル
最大スチーム量:140g/分
重さ :1.7kg
アルティメット 6828は、ティファールのコード付きの機種では、最上位機種になります。
本機も新旧両機種あります。
違いは、ターボプロと同じで、レバーを倒すことで、5秒間「ちょい強め(30g/分)」のスチームを出せる、ターボスチームの新設です。
一方、最大スチーム量(140g/分)は、こちらは旧機と変わりませんが、孔の数(96個)と形状が変わったので、その部分は進化です。やはり新機種でしょう。
重さは、1.7kgです。
ターボプロと違い、あまり軽くはないです。
ただ、同社の製品の場合、重さを(逆に)利用して、プレスをしていくような方式です。形状もそのように設計されています。
その点で、安定感がさらにましており、T-Falの愛用者の場合、これほどの重さが丁度よいでしょう。
かけ面のグレードは、本機も最上位の「オートクリーンエアーグライド」が採用されます。2層エナメルコーティングもなされるため、すべりも良い機種です。
こちらも、ボタン周りなどのポイントプレスがしやすいように、先端はスリムです。
スチームのパワーも、同社では最大の最大140g/分です。
76個の吹き出し孔から、全周に渡り強力なスチームを噴出させます。
厚手の生地のシワでも強力に取ります。
市販品では、業界屈指です。
一方、スチーム利用は、若干注意するべき部分があります。
本機は、スチームは、中温がなく、高温スチームのみだからです。
ただ、このパワーが欲しい方は、ハンガーショット(パーチカルスチーム)ほか、厚物の処理を期待してのことでしょうし、問題ないかたは多いでしょう。
プレス時のスチームは、温度調整により最大25g/分です。
かけ面とのバランスですし、問題ないです。
本体の操作性は、堅牢性重視です。
パネルボタンなどを採用せず、アイロンの温度やスチームの調整はダイヤル(手元)で行います。
安全性能は、ターボプロと同等水準です。
水漏れ防止機能とオートオフ機能を備えます。
目詰まり防止は、先述のオートクリーンの工夫があります。
溶剤的な工夫はないです。
ミスト機能は、装備しません。
常温の水を霧吹きのように吹き付けることはできません。
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以上、T-Falのアルティメットの紹介でした。
ターボプロと較べた場合、(ボタンを押した)ジェットスチーム時のパワーが「同社最大」という部分が魅力です。
本体の荷重も1.7kgとしっかりしているため、重さを活かして伸ばすという意味では、現状で最も「合理的」な製品だと思います。
2-2・パナソニックのコード付アイロンの比較
続いて、パナソニックのコード付きアイロンを紹介します。
パナソニックは基本、高級機はコードレスにです。
そのため、原則的にコードレスなスチームアイロンは、「格安機」として売られます。
ただ、スチーム機能がない「ドライアイロン」では、ロングセラー機を抱えますし、見どころはあると言えます。
【2024年発売】NI-S56-A後継機
8・パナソニック スチームアイロン NI-S100-H
¥2,855 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
かけ面:シルバーチタン
コード:コードモデル
注水量:210ミリリットル
最大スチーム量:14g/分(平均10g/分)
重さ :0.7kg
NI-S100 は、パナソニックのスチームアイロンの入門機です。
同社の格安機は、ホテルなどでよくみますので、本機も「出会う」ことがあるかもしれません。
かけ面のサイズは、約10cm×20cmです。
形状的には、前方が「スリムヘッド」で、ボタン周りをプレスしやすくしています。
本体の重さは、0.77kgです。
コードレスより軽いほどです。
したがって、本体の重さと言うより、体重を利用してかけるような製品です。
かけ面のコーティングは、シルバーチタンコートです。
フッ素樹脂加工に比べると「まあ優秀」といった程度です。
セラミックとは性能差がありますが、値段的に仕方ないと思います。
スチームのパワーは、最大14g/分です。
同社のコードレスとほぼ変わりません。
(吊しての)ハンガーショットや、(浮かして衣類にスチームショットする)パワーショットは可能ですが、出力は期待できません。
ただ、スチーム自体は、中温と高温が選択できます。
そのため、綿や麻だけではなく、毛製品にも対応できます。
プレス時のスチームも、最大14g/分です(平均10g/分)
先述のように、通常プレス時にそこまでパワーがあっても仕方ないので、こちらは問題ないです。
操作部は、高温・中温・低温の切り替えが可能です。
ダイヤル式です。
安全性能は、オートオフや水漏れ対策などはないです。
目詰まり防止は、溶剤という意味では、非対応です。
ただ、カルキで目詰まりしかけた際に、「修理行き」を防ぐ、カルキクリーニングボタンはあります。
ミスト機能は、装備します。
いわゆる霧吹きですが、常温の水を出せます。
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以上、パナソニックのアイロンの紹介でした。
代表的な「格安アイロン」です。ただ、作りは値段相応で、ダイヤル配置についても「使いやすさを徹底したわけでもない」です。
こうした点では、家庭用とというより、ビジネスホテルなどの「備品」に向くと言えます。
【2023年11月発売】NI-U700後継機
9・パナソニック NI-U701-K
¥9,191 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
かけ面:セラミック
コード:電源ケーブル
注水量:320ミリリットル
最大スチーム量:25g/分
重さ :1.5kg
NI-U701は、パナソニックのコード付きの機種では最上位機種になります。
重さは、1.5kgです。
値段的にT-Falの最上位機がライバルですが、重さはわずかに本機が有利です。
かけ面のグレードは、セラミックです。
パナソニックのコードレスの最上位はミラーマジ軽(ニッケル)ですので、それより下です。
セラミックは悪くない素材ではありますが、上位機と考えれば、物足りない部分はあります。
かけ面は、しかし、いくつか工夫があり独自です。
ボタン周りなどのポイントプレスのためのスリムヘッドは、同社の下位機と同じです。
しかし、やや傾斜させたラウンド型の形状にして、布の引っかかりを防ぐ構造や、後方にスチーム孔を配置して、スチーム周りの均質化に配慮がある部分は独自と言えます。
スチームのパワーも、平均20g/分、最大でも25g/分です。
パワーショット、ハンガーショット時も、T-Falほどのスチーム量は望めません。
プレス時のスチームも、こちらも同じ出力です(平均20g/分)。
先述のように、普通にスチームプレスする場合ならばこれで問題ないです。
一方、スチームは、中温、高温時のみです。
同社のコードレスと違い、低温スチームは非対応です。
下位機種同様、強出力では、一時的なハイパワースチームも利用できます(最大15g/分)。
操作部は、ダイヤル式で、高温・中温・低温の切り替えが可能です。
安全性能は、オートオフと水漏れ対策を装備します。
目詰まり防止は、タンク内に目詰まり防止剤が添付です。
その上で、下位機種同様にカルキクリーニングボタンはありますし、充実します。
ミスト機能は、装備します。
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以上、パナソニックの NI-U701 の紹介でした。
ドライやスチームアイロンとしての利用が主で、たまに、パワーショットを使う程度ならば、これでも問題ないです。
ただ、吊してのハンガーショット(パーチカルスチーム)や、(ある種の霧吹き代わりの)強力なパワーショットを得たい場合、T-Falに負ける製品です。
要不要ですが、T-Falの同級機と比べる場合、若干独自性に欠ける感じはありあます。
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【2023年11月発売】
10・パナソニック NI-U300-W
¥5,390 楽天市場 (5/13執筆時)
かけ面:セラミック
コード:電源ケーブル
注水量:320ミリリットル
最大スチーム量:22g/分
重さ :1.1kg
なお、2022年に本機と同型状の下位機としてNI-U300が追加されました。
最大スチーム量は22g/分(平均18g/分)です。
僅かにスペックが低いです。
その分、立ち上がり時間は約85秒と多少早めで、重さも1.1kgと軽いです。
ここまでならば、結構本格的な形状の「格安機」として評価できそうな製品です。
しかし、カルキクリーニングが省略です。
目詰まりしにくい対策(目詰まり防止剤)は上位機同様にあるのですが、渋くなったら修理しかないというこの部分で、やや物足りないです。
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結論的にいえば、値段差もありますし、また、他社にこうしたカルキ対策機能が必ずしも備わるわけではないとは言え、性能で選ぶならば、故障しにくい上位機でしょう。
まあ、水道水にカルキが少ない地域(井戸水や、高度な浄水設備がある地域)ならば(費用面で)こちらで良いかなとは思います。
【2007年発売】
11・パナソニック ドライアイロン NI-A66-K
¥3,524 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
かけ面:ふっ素樹脂加工
コード:電源ケーブル
注水量:
スチーム量:
重さ :0.8kg
備考
NI-A66-K は、パナソニックのコード付きアイロンです。
こちらは、低価格帯だと人気の機種です。
ただし、「ドライアイロン」であり、スチーム機能がないモデルです。霧吹きなどの併用が前提です。
かけ面のサイズは、約11cm × 20cmです。
パナソニックと
クラシックなデザインですが、サイズは通常です。構造的には、先端が鋭角なので、ポイント掛けはしやすいでしょう。
本体の重さは、0.8kgです。
水タンクがない分、軽量です。
かけ面のコーティングは、フッ素樹脂加工です。
スチーム用の孔がない分、かけ面がフラットなので、すべりはそれなりに良いとは言えます。もちろん、値段からすれば、ということです。
操作部は、高温・中温・低温の切替があるだけで、シンプルな構成です。
あとは、言及したい機能性はないです。
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以上、パナソニックのNI-A66-K の紹介でした。
10年以上モデルチェンジがないロングセラー製品で、一定の需要があります。
スチームが不要な場合は、デザイン的にも良い製品ですし、重さも軽いため、選択肢となるでしょう。
3・東芝のコード付きアイロン比較
続いて、東芝のコード付きアイロンです。
同社の場合も、コード付きは、基本的に低価格機のみの展開です。
【2020年発売】
12・東芝 スチームアイロン TA-B75(H)
¥2,822 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
かけ面:シルバーチタン
コード:コードモデル
注水量:180ミリリットル
スチーム量:7g/分
重さ :1.0kg
TA-B75-Hは、東芝の入門機になります。
かけ面のサイズは、11cm×20cmです。
本体の重さは、1kgです。
コード付き機種としては、かけ面は狭めです。
形状も特段工夫はないものです。
スチーム孔も全周にはなく、このあたりにも「価格」が現れています。
かけ面のコーティングは、シルバーチタンコートです。
上表は、東芝のコードレスタイプも合わせたコーティンググレードです。
パナソニックと同じで、フッ素より良い程度に止まります。
スチームのパワーは、7g/分です。
ただ、基本的にプレス用であり、ショットはボタン自体ないです。
プレス時は、ただ、中温と高温スチームが選択できます。
綿や麻だけではなく、毛製品にも対応できます。
操作部は、レバー式です高温・中温・低温の切り替えが可能です。
あとは、言及したい機能性はないです。
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以上、東芝のTA-B75-Hの紹介でした。
スペック的には格安機の「平均値」といった機種です。
比較対象としては良いですが、あえてこれを選ぶ理由に乏しいという機種です。
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13・東芝 スチームアイロン TA-C40(L)
¥3,573 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
かけ面:シルバーチタン
コード:コードモデル
注水量:180ミリリットル
スチーム量:7g/分
重さ :0.95kg
なお、この機種は、ほぼ同じ大きさの姉妹機 TA-C40-Lがあります。
かけ面のグレードは、本機もシルバーチタンコートです。
しかし、サイズは多少小ぶりとなります。
一方、本機は、パワーショット(スチーム倍増ショット)には対応します。
そのほか、水タンクを取り外しての給水(カセットタンク)となる点が、相違点です。
こうした点で、利便性はこちらの方が多少上とはいえそうです。
ただ、言及したい部分はこれほどに止まる機種です。
14・東芝 ラクー TA-EV6(H)
¥4,536 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
かけ面:シルバーチタン
コード:コードモデル
注水量:180ミリリットル
スチーム量:9g/分
重さ :1.1kg
TA-EV6-H は、東芝の「ラクー」シリーズに属するコード付きアイロンです。
東芝の中級機以上にこの名前が付きます。
かけ面のサイズは、約10cm × 20cmです。
スチーム孔の数が21個と、同社の下位機種よりかなり多いです。
ボタン周りなどのポイント掛けがしやすい「楽がけライン」が前部に付くのが、この機種の特徴です。
本体の重さは、1.1kgです。
重さはさほどないので、体重をのせてつかうタイプです。
かけ面のコーティングは、シルバーチタンコートです。
格安のアイロンとしては、そこそこの水準です。
ただ、セラミックとは差があります。
スチームのパワーは、9g/分です。
コード付きアイロンとしてははさほど強くないです。
パワーショット(スチーム倍増ショット)はともかく、ハンガーショット利用時のスチーム力はあまり期待できないです。
プレス時のスチームは、高温と中温にて使える仕様です。
2段階で量を調整できます。
操作部は、アナログスイッチで、高温・中温・低温の切り替えが可能です。
安全性能は、水漏れ対策(オートバルブ)は装備します。
低温利用時の水漏れは少ないでしょう。
ただ、オートオフは未装備です。
目詰まり防止は、特段の機能はないです。
ミスト機能は、ありません。
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以上、東芝のTA-EV6-H の紹介でした。
軽量タイプなのでパナソニックの入門機がライバルでしょう。
そちらにも言えますが、軽くても良いならば、あえてコード付きをかう理由はあまりないように思います。
東芝だけで言っても、コードレス機のほうが、さほど値段がかわらずに、性能がだいぶ良いです。【コードレスアイロンの比較記事】でみた東芝製品を選んだ方が良いかと思います。
この仕様ならば、コード付きである部分にさほどメリット性はないです。
4・その他のコード付きアイロン比較
最後に、ここまで見たメーカー以外の、ケーブル付きアイロンをまとめて紹介します。
【2023年発売】
15・石崎電機製作所 シュアー SI-107
¥2,780 楽天市場 (5/13執筆時)
かけ面:セラミック
コード:コードモデル
注水量:160ミリリットル
スチーム量:
重さ :700g
シュアー SI-107 は、石崎電機製作所の販売するスチームアイロンの入門機になります。
かけ面のサイズは、約8cm×18cmです。
本体の重さは、1kgです。
かけ面は狭めです。
かけ面のコーティングは、セラミックコートです。
かけ面が狭い部分はありますが、普通のフッ素よりは素材的に上位のものを使います。
スチームのパワーは、非開示です。
11孔でまんべんなくでる仕様ですが、少なくともここが自慢ではないでしょう。
操作部は、高温・中温・低温の切り替えが可能です。
スチームは高温のみ(中温はハーフスチーム)です。
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以上、石崎電機製作所のシュアー SI-107 の紹介でした。
格安ですが、基本的には、ホテルなどの備品などに向けて売られる格安機でしょう。
家庭用としては、かけ面も狭めですし、利便性の部分で若干課題があります。
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【2023年発売】
16・石崎電機製作所 SI-50
¥2,345 楽天市場 (5/13執筆時)
かけ面:セラミック
コード:コードモデル
注水量:50ミリリットル
スチーム量:
重さ :720g
なお、同社の場合、コード付きとして2WAYスチーマー&アイロン SI-50という製品の展開もあります。
こちらは、ショットスチーム(ジェットスチーム)もできますが、やはりパワーの情報がないです。
一方、面白いのはハンドルの向きが変えられる部分で、ハンガーショットをなす場合、少し便利です。
温度も、低・中・高と切替可能で、普通にアイロンとして利用できます。
ただ、形状的な限界から、タンクが50mLとかなり小さめで、注水も若干しにくい部分は難点でしょう。
【2022年発売】J80T後継品
17・ DBK ジ・アカデミック J80TCA
¥7,587 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
18・ DBK ジ・アカデミック J80T J80TC
¥5,980 楽天市場 (5/13執筆時)
かけ面:セラミック
コード:電源ケーブル
注水量:不明
スチーム量:
重さ :1.5kg
備考
ジ・アカデミック J80T は、ドイツのDBKのアイロンです。
日本では、代理店(日本ゼネラル・アプラィアンス)が販売しています。
レトロなデザインですが、日本でも10年以上販売歴がある佳作です。
おそらく、円安の影響もあり、2022年に10年以上ぶりに型番が変更になりました。しかし、Amazon用型番のものを含めて、性能は同じです。
変わらないことに意義のある製品です。
かけ面のサイズは、約10cm × 20cmほどです。
本体の重さは、1.5kgです。
クロームメッキの「レトロ」な本体なので、この部分は仕方ないでしょう。
かけ面のコーティングは、セラミックです。
スチームのパワーは、本機は情報がなく不明です。
ただ、孔の数は25個ですので、(強力ではないにせよ)このクラスの製品として弱いということはないでしょう。
ショットは、非対応です。
操作部は、高温・中温・低温の切り替えが可能と標準的です。
あとは、言及したい部分はないです。
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以上、DBKのJ80Tの紹介でした。
カップ注水が前提なクラシックなデザインですが、独特の「格好良さ」があります。
重さの部分を除けば、伝統に裏打ちされた「掛けやすさ」はあると言えるため、「昭和レトロ」的なものが好きな方は選択肢になるでしょう。
【2020年発売】
19・ DBK The DRY J78D
¥2,780 楽天市場 (5/13執筆時)
かけ面:ふっ素樹脂
コード:電源ケーブル
注水量:
スチーム量:
重さ :0.6kg
備考
The DRY J78D は、ドイツのDBKのアイロンです。
日本では、代理店(日本ゼネラル・アプラィアンス)が販売しています。
かけ面のサイズは、約11cm × 21cmです。
パナソニックより先端は細めです。
ポイントプレスに配慮したためでしょうが、日本のアイロンになじみのかたは、やや違和感や感じるでしょう。
本体の重さは、0.6kgです。
パナソニックより軽量です。
かけ面のコーティングは、本機もフッ素樹脂加工です。
操作部は、高温・中温・低温の切り替えほか、MAXを選べます。
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以上、DBKのThe DRY J78D の紹介でした。
霧吹き前提ですが、ドライアイロンは一定のファンがいます。
ライバルはパナソニックのドライアイロンでしょう。
こちらの方が、100W消費電力が多い分、最高温度まで60秒と立ち上がりが速いのが特長でしょう。パナソニックより15秒ほど優秀です。
その他の部分は、あまり差はないですが、形状的に、パナソニックは体重をかけてプレスできる形状、本機は、すべりを優先した速度優先の形状とは言えそうです。
今回の結論
コードアイロンのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、各社のコードリール式アイロンを紹介してきました。
最後に、いつものように、目的別・予算別に、最終的な「おすすめ機種」を改めて選定していきます。
第1に、とにかくハイパワーなスチームアイロンを探している方は、
6・T-Fa lアルティメット FV9751J0
¥12,827 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
かけ面 :オートクリーン
コード :電源ケーブル
注水量 :320ミリリットル
最大スチーム量:140g/分
重さ :1.7kg
軽さ ★★★☆☆
スチーム力 ★★★★★★
滑りやすさ ★★★★★★
作業時間 ★★★★★★
総合評価 ★★★★★★
ティファールのアルティメットスチームパワー良いでしょう。
ターボプロもありますが、値段差もさほどありませんし、あえて、中級機を選ぶ必要性は現在はないと思います。
本体の重さは、1.7kgと決して軽量ではありません。
ただ、その分、かけ面積が広く、短時間でアイロン掛けが終えられる機種です。
また、本体の重量を使ってうまくプレスをすれば、その重さは逆に優位点です。
実際のところ、ティファール社のアイロンの「思想」を最も表現しているのは、こちらのコード付きモデルのアルティメットオートクリーンだと感じます。
かけ面のグレードは、最上位のオートクリーンです。
孔についてメンテナンスフリーのパラジウムコート(オートクリーン)を採用しており、ハイパワーなこの機種に相応しいです。
また、厚手の生地向けにジーンズモードを採用していたり、機能面でも気が利きます。
そのほか、アイロン低温時の水漏れを防ぐ機能は、下位機種には搭載されず、大きな魅力です。
スチームのパワーは、ショット利用時に140g/分と桁外れです。
こうした点で、男女問わず、「アイロン掛け好き」が使う場合は、セミプロ仕様とも言えるパワーを持つこの機種がイチオシです。
一方、プレス時のスチームは強出力のみで、ミストもないです。
そのため、デリケートな衣類をこだわってプレスしたい方には、あまり向かないとは言えます。
ただ、そのようなタイプを希望するならば、どちらかと言えば、(むしろ)小型軽量のコードレスのが良いでしょうし、弱点とも言えないでしょう。
用途に合う方には、十分「おすすめ」できる機種です。
第2に、短時間で効率の良くかけられる5000円前後のアイロンを探しているならば、
【2022年型番】
【茶系】
1・T-Fal スチームグライド 2881 FV2881J0
¥4,999 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
【青系】
2・T-Fal スチームグライド 2889 FV2889J0
¥5,899 楽天市場 (5/13執筆時)
かけ面:エアーグライド
コード:電源ケーブル
注水量:270ミリリットル
最大スチーム量:75g/分
重さ :1285g
軽さ ★★★★☆
スチーム力 ★★★★☆
滑りやすさ ★★★★☆
作業時間 ★★★★☆
総合評価 ★★★★☆
ティファールの入門機となる、スチームグライドでしょう。
本体の重さは、1.29kgです。
重さは、ティファールユーザーからすると「物足りない」部分もあります。
ただ、初めて同社のコード付きを使う入門者用と考えると、この程度の重さから入るほうが、違和感が生じず、むしろスムーズかもしれません。
その上で、かけ面は十分広いためは、同社のコード付きの「だいご味」は味わえます。
かけ面のグレードは、同社2位のエアーグライドです。
エナメル素材の2重コートですので、最上位のオートクリーンと比べると、パラジウムコートこそないものの、「すべりの良さ」については同等です。
スチームのパワーも、ショット利用時に75g/分です。
上位機に及ばないとはいえ、他社よりも3倍以上強力です。
従来の入門機(60g)から比べても優秀な数字です。
コード付きという部分に問題がないならば、この機種は入門機として優秀だと思います。
補足・高品質なアイロンに関する記事
というわけで、今日は、アイロンについて書きました。
1・コードレスアイロンの比較 (1)
1-1:パナソニック〈日本〉
1-2:東芝〈日本〉
1-3:T-Fal〈仏国〉
2・コードレスアイロンの比較 (2)
2-1:日立〈日本〉
2-2:アイリスオーヤマ〈日本〉
2-3:3R〈日本〉ほか
3・コードレスアイロンの比較 (3)
=最終的な「おすすめ」の提案
なお、今回のおすすめは「T-Fal」ばかりになりました。
また、軽めの機種も挙げませんでした。
これは、正直、コード付きである意味は、すでに、スチーム発生量以外にあまりないと感じるからです。
途中でも書いたように、パナソニック・東芝については、形状的・構造的に、5000円以上出すならば、コード付きにする意味があまりないと感じます。
むろん、両社とも、コードレス機では良い製品も多いです。興味のある方は、上記の記事もご覧ください。
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アイリスプラザ アイロン台 IB-K004 SV
¥3,944 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
舟型 アイロン台 アルミコート
¥2,457 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
アイロン台 アルミコート
¥847 Amazon.co.jp (5/13執筆時)
また、アイロン台もお忘れなく。
基本的には、普通のアイロン台で良いです。
ただ、広めのかけ面がある製品を選ぶ場合は、立ち掛けできるアイロン台を使うと簡単にアイロン掛けできます。
形状もカーブがある、人体型アイロン台となっているため、Yシャツのプレスがとても楽にできます。
一方、テーブルなどを利用する場合は、脚がないシンプルタイプで良いでしょう。その場合、熱伝導がよいアルミコートがなされた製品が良いでしょう。
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また、このブログ「モノマニア」では、1人暮らし向けに必要な家電や家具類を20ジャンル以上まとめた記事もあります。
新生活をはじめる方で、色々お探しのものがありましたら、このリンク記事もよろしくお願いします。
ではでは。
補足このブログの関連記事の紹介
というわけで、今回はアイロンの紹介でした。
1・コードレスアイロンの比較記事
2・衣類スチーマーの比較記事
3・ズボンプレッサーの比較記事
このブログには、話題のスチーマーをふくめて、衣類にかかわる家電の関連記事もありますので、こちらもよろしくお願いします。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました!
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ではでは。