1回目記事からの続きです→こちら
2-1・日立のアイロンの比較
2回目記事のトップバッターは、日立のコードレスアイロンです。
同社の場合、ここまで見た3社ほど高級な製品は未展開です。
ただ、比較的安めで性能も良い製品が多い印象です。
1・コードレスアイロンの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:パナソニック〈日本〉
1-3:東芝〈日本〉
1-4:T-Fal〈仏国〉
2・コードレスアイロンの比較 (2)
2-1:日立〈日本〉
2-2:アイリスオーヤマ〈日本〉
2-3:3R〈日本〉
3・コードレスアイロンの比較 (3)
3-1:最終的なおすすめの提案【結論】
今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた選び方の基本の説明に沿って解説していきます。
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なお、以下の記事では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【2021年発売】
21・日立 CSI-311 A
¥4,123 楽天市場 (9/16執筆時)
【2018年発売】
22・日立 CSI-301 A
¥6,300 Amazon.co.jp (9/16執筆時)
かけ面:セラミック
コード:コードレス
注水量:80ミリリットル
スチーム量:不明(弱い)
重さ :0.81kg
CSI-311(A)は、日立のアイロンです。
昔はVegeeシリーズと呼ばれていたもので、同社のロングセラーな小型アイロンの後継機になります。
旧機種がのこります。
1世代前のCSI-301は、新機種に比べて多少(50g)軽量です。
性能面は説明書で見る限り変わりませんし、かけ面サイズなども同じです。おそらく、素材の見直しか、バランス調整かと思います。
かけ面のサイズは、約10cm × 20cmです。
同じ小型機を出す、パナソニックや東芝に比べると、さすがに値段的に、バランスや形状的な工夫は乏しいです。
割と小さめで、この価格帯では、小回りの効く製品と言えます。
本体の重さは、0.78kgです。
コードレスモデルのなかでもひときわ軽量で、取り回しやすいです。
軽量性だけで考えれば、こちらは同社の高級機種を含めて最も軽量です。
「とにかく軽くて安い」ものを探しているならば、最高の選択肢です。
かけ面のコーティング、セラミックコートです。
他社のかけ面でも採用がありましたが、それらの中級機で採用される素材です。
すべりが割と良く、この価格では良い素材と言えます。
スチームのパワーは、弱いです。
とくに、この機種は、ハンガーショットに未対応です。
一般的なアイロン掛け用のスチームのみの搭載となります。孔の数も7個と少なめです。
さらに、スチームは、温度設定が高温時のみで利用可能です。毛製品などにはスチーム対応できないでしょう。
操作部は、高温・中温・低温の切り替えが可能です。
そのほか、特段便利な機能はありません。
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以上、日立のCSI-311の紹介でした。
とにかく格安で軽量なコードレスを探している場合、良い選択肢です。
ただし、最近のトレンドであるハンガーショットに未対応など、スチームは明らかに弱いため、この面を期待するならば、より上位の機種をおすすめします。
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【2022年発売】
23・日立 Vegee CSI-211 A
¥4,480 Amazon.co.jp (9/16執筆時)
【2016年発売】
24・日立 Vegee CSI-201 A
¥6,980 Amazon.co.jp (9/16執筆時)
かけ面:チタン含有コート
コード:コードレス
注水量:80ミリリットル
スチーム量:不明(弱い)
重さ :0,78kg
なお、日立については、以上の下位機種もあります。
新旧ありますが、こちらの場合も、重さのわずかな違いだけです。
一方、上位機と較べる場合、素材が「チタン含有コート」になります。
セラミックより下位でになります。値段差を考えても本機については、選択外でしょう。
【セラミックコート】
【2021年】
25・日立 CSI-315 PN
¥5,364 楽天市場 (9/16執筆時)
【2018年】
26・日立 CSI-305 S
¥11,980 Amazon.co.jp (9/16執筆時)
かけ面:セラミック
コード:コードレス
注水量:140ミリリットル
スチーム量:不明(弱め)
重さ :0.95kg
CSI-315 は、日立の上位機になります。
本機も新旧両機種ありますが、(恐らくバランス調整で)多少重さが増えた(30g)以外は同じです。値段で決めて良いかと思います。
かけ面のサイズは、下位機種を踏襲し、約10cm × 20cmです。
アイロンとしては小さめで、小回り重視の製品です。
本体の重さは、0.92kgです。
下位機種よりもスチーム力を増した結果、やや重くなっていますが、それでも、コードレス式としては十分軽量な機種です。
かけ面のコーティングは、下位機種と同様のセラミックです。
スチームのパワーは、この機種は、ハンガーショットに対応です。
もちろん霧吹き(スプレー)機能もあります。
また、中温と高温でのスチームにも対応できます。その点では下位機種より明らかに高性能です。
ただ、この価格帯のコードレスはライバルも多く、一概に「最強」とは言えないでしょう。
とくに、スチームの孔は少なめで、最大スチーム量も非公開ですから、さほどのパワーは期待できないでしょう
操作部は、高温・中温・低温の切り替えが可能と標準的です。
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以上、日立 Vegee CSI-315の紹介でした。
価格は上がっていますが、下位機種の弱点はほぼ解決されている機種です。ライバルも多い価格帯ですが、平均的な性能はクリアしています。
その意味、「買って後悔することはない」だろう機種です。
2-2・アイリスのアイロンの比較
続いて、日本のアイリスオーヤマのコードレスアイロンです。
低価格帯で強いメーカーですが、デンキヤで見る「最安」のアイロンも、恐らく同社の製品でしょう。
【2019年】
【ダイヤモンド・セラミック】
27・アイリスオーヤマ SIR-04CLCD-A
¥4,424 Amazon.co.jp (9/16執筆時)
かけ面:ダイヤモンドセラミック
コード:コードレス
注水量:180ミリリットル
スチーム量:不明(弱め)
重さ :700g
SIR-04CLCD-Aは、アイリスオーヤマの発売するコードレスアイロンです。
日本のメーカーが販売するコードレス式では最も安い機種の一つです。
かけ面のサイズは、約10cm×20cmです。コードレス機としては一般的です。
本体の重さは、700gです。
コードレス式は基本的に軽量な作りですが、この機種はとくに軽いです。
ただ、バランスや持ちやすさについては、特段の工夫はなく、値段なりではあります。
かけ面のコーティングは、ダイヤモンドセラミックコーティングです。
セラミックと素材は同じで滑りやすさは同程度です。ただ、かけ面の耐久性は上がるでしょう。
必ずしも、他社の上級品に匹敵するわけではないものの、この価格では「健闘」と言えます。
スチームのパワーは、数値的には非公開です。
孔の数は多いですが、量自体は(コードレス式は特に)気化室構造に左右されますし、この部分は期待できないでしょう。
ただし、格安機ながら、霧吹き機能と、ハンガーショットボタンは付属します。
スチームは、中温・高温で利用できます。パワーは、ハーフスチームを含めて2段階の調整が可能です。
操作部は、アナログのダイアル式ながら、高温・中温・低温の切り替えが可能と標準的です。
なお、さすがにこの価格ですし、マイコン制御はしないので、温度の安定性はやや弱めです。
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以上、アイリスオーヤマのSIR-04CLCD-Aの紹介でした。
3000円以下の製品として考えると、コーティングを含めて、「お値段以上」の性能が搭載されます。
ただ、本体のデザインは実用重視で、プラスチック部のデザイン性などに、コスト削減の努力が見られます。おそらく、グローバル仕様の激安アイロンの日本仕様だからでしょう。
いささか、家庭用としては「無骨」なので、どちらかといえば、ビジネスホテルなどの備品として備えるのに向く製品でしょう。
その部分ではコーティングの耐久性も含めて、性能面では良い選択肢です。
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【セラミック】
28・アイリスオーヤマ IRN-CL18CC
¥4,691 Amazon.co.jp (9/16執筆時)
かけ面:セラミック
コード:コードレス
注水量:180ミリリットル
スチーム量:不明(弱め)
重さ :700g
【セラミック】(旧品)
29・アイリスオーヤマ IRN-CL30C-W/H
¥3,781 Amazon.co.jp (9/16執筆時)
かけ面:セラミック
コード:コードレス
注水量:300ミリリットル
スチーム量:不明(弱め)
重さ :1lg
アイリスオーヤマからは、IIRN-CL18CCという機種の販売もあります。
かけ面は、こちらについては、ダイヤモンド粒子を採用しない普通のセラミックです。それでも質は良いですが、耐久性の良いのは、やはり上位機です。
IRN-CL30C-W/Hは、その旧品でとなり、水タンクがすこし大きい代わりに、重さが1kgという製品です。
いずれにしても、やはり外観などを含めて、個人で持つと言うより、ホテルの備品などに向きそうです。
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【フッ素コーティング】
30・アイリスオーヤマ SIR-04CL-A
31・アイリスオーヤマ SIR-04CL-P
¥3,480 楽天市場 (9/16執筆時)
かけ面:フッ素
コード:コードレス
注水量:180ミリリットル
スチーム量:不明(弱め)
重さ :700g
32・アイリスオーヤマ SIR-03CL-A
¥4,000 Amazon.co.jp (9/16執筆時)
かけ面:フッ素
コード:コードレス
注水量:240ミリリットル
スチーム量:不明(弱め)
重さ :0.9kg
なお、値段があまり異ならない下位機として、SIR-04CLと、その旧品となるSIR-03CLがあります。
いずれもかけ面が最下位のフッ素コートですし、性能面で選ぶ機種ではないでしょう。
2-3・3Rのアイロンの比較
最後に、3Rが販売するアイロンです。
一風変わったアイデア商品です。
【2022年発売】
33・3R Qurra ポケツムリ 3R-HMA02
¥6,990 Amazon.co.jp (9/16執筆時)
かけ面;セラミック
コード:コードレス
注水量:
スチーム量:
重さ :315g
Quura ポケツムリは、スリーアールが販売するユニークなアイロンです。
本体の重さは、315gです。
超軽量モデルで、充電はUSBで行う方式です。
内蔵バッテリーは、5200mAhとスマホの約1.5倍ほどの容量の電池です。
【ヘアアイロンの比較記事】でも書いたのですが、発熱する家電の動力源としてバッテリーを利用することが最近増えていて、本機もタイプは違うのですが、方向性は同じです。
アイロンの温度は、3段階です。
100度(弱)・130度(中)・160度(強)の3段階です。
かけ面の面積を限ることで、ある程度の高温を出せるようにしています。
ただ、160度は、普通のコードレスアイロンでは「中温」相当なので、がっちりシワが寄ったような太いジーンズや、伸ばしにくい麻に完全に対応できるとは言えません。
もちろん、用途的には、本機はポータブルなので、問題ないでしょう。
かけ面のコーティングは、セラミックです。
他社もミドルクラスで採用してものです。
小型ですが、ボタンまわりのポイントプレスができる突起があります。
スチームは、未搭載です。
これは仕方ないでしょう。その代わり、10mlはいるミストスプレー(霧吹き)が付属です。
そのほか、片手ですがミトンが付属です。
軽量性を活かして、ミトンをアイロン台代わりにして、シャツなどを伸ばすというアイデアです。
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以上、Quura ポケツムリの紹介でした。
出張先ほか、ウォークインクローゼットなどに置いておくのも良さそうな製品です。
ライバルはむしろ【衣類スチーマーの比較記事】で書いたような製品でしょう。
ただ、トラベルサイズで、バッテリー駆動でき、しかも、160度が出せるという製品は「ない」ですし、本機のニーズはあるかと思います。
次回に続く!
軽量で強力なアイロンのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、コードレスアイロンの比較の2回目記事でした。
記事はもうすこしだけ、続きます。
3・コードレスアイロンの比較 (3)
=最終的な「おすすめ」の提案
軽さ ★★★★★
スチーム力 ★★★★★
滑りやすさ ★★★★★
作業時間 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
次回、3回目記事の結論編(こちら)では、ここまで分析してきたデータに基づいて、価格や性能や使い勝手から、「最もおすすめと言える機種」を選定したいと思います。
引き続き、よろしくお願いします。
3回目記事は→こちら。