【今回レビューする内容】2023年 タテ型の全自動洗濯機の性能とおすすめ・選び方:ファミリー用中型・大型洗濯機 水道光熱費違いや洗浄力ランキング : 7kg 8kg 9kg 10kg 11kg 12kg
【比較する製品型番】日立 ビートウォッシュ BW-V70J W BW-V80J BW-V80H BW-G70J W NW-R705 W BW-X90J(V) BW-X100J(W) BW-X120J-W シャープ ES-GV7H-P ES-GV8H-N ES-GV8G-S ES-GV9H-T ES-GV10H-S ES-SW11H ES-GE7G-W ES-G10HBK パナソニック NA-FA7H2-W NA-FA8H2-N NA-F7PB1-C NA-JFA8K2-W NA-FA8K2-W NA-FA9K2-W NA-FA10K2 NA-FA11K2-N NA-FA12V2-W 東芝 AW-7GM2-W AW-10GM3-W AW-9DH3-W AW-7DH3-W AW-700Z2(W) AW-10DP3 AW-12DP3 W-10DP3BK ハイアール JW-UD70A-W JW-UD80A-W JW-U70B-W JW-LD75C-W JW-KD85B-W アイリスオーヤマ IAW-T705E IAW-T704 IAW-T804E IAW-T806HA IAW-T804-W KAW-80B-W IAW-T1001 ハイセンス HW-DG75C HW-DG80C HW-G75C HW-DG10A HW-DG80XH HW-DG100XH maxzen JW80WP01WH AQUA AQW-V7P-W AQW-V8P-W AQW-V9P-W AQW-VA8N-W AQW-P7N-W ほか
今回のお題
洗浄力が強い!タテ型洗濯機のおすすめはどの機種?
ども、Atlasです。
今日は、2023年6月現在、最新のタテ型の全自動洗濯機の比較です。
本体価格ほか、気になる水道光熱費(電気代・水道代)や、洗浄力に注目しながら、各社の洗濯機を分析していきます。
日本のデンキヤに置かれる、「タテ型全自動洗濯機」の新型を、(ほぼ)全機種紹介します。
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1・タテ型の小型洗濯機 の比較
洗濯容量:4.kg〜6kg
乾燥:送風乾燥
対応人数:1人暮らし
2・タテ型の中型洗濯機の比較
洗濯容量:7kg〜10kg
乾燥:送風乾燥
対応人数:2人以上
3・タテ型の洗濯乾燥機の比較
洗濯容量:7kg〜12kg
乾燥:ヒーター
対応人数:2人以上
4・ドラム式洗濯乾燥機の比較
洗濯容量:7kg〜11kkg
乾燥:ヒーター or熱交換
対応人数:1-2人以上
今回の記事はは、上表だと、2回目記事となります。
7kg以上をまとめて洗えるタテ型全自動洗濯機の紹介です。
サイズとしては、基本的に、2人暮らし以上に向くサイズです。
1人暮らしで小型機をお探しだった場合は、1回目記事(こちら)で対応しますので、そちらをご覧ください。ドラム式なども別記事です。
よろしくお願いします。
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洗浄力の強さ ★★★★★
カビ対策 ★★★★★
光熱費の安さ ★★★★★
静音性 ★★★★★
使いやすさ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、いつものように各製品を比較します。
そして、最後の「結論」では、上表のようなポイントから、Atlasのおすすめ機種を提案していきます
1-1・全自動洗濯機の選び方の基本
はじめに「全自動洗濯機の選び方の基本」の紹介です。
この種類の洗濯機は、古くから「完成された家電」です。
ただ、「ポイント」を抑えないと、性能に比べて割高な洗濯機を買うはめになるのは、今も同じです。
1・洗濯機のサイズ
2・光熱費の安さ
3・洗浄力と静音性
4・洗剤の自動投入
結論的にいえば、長年洗濯機の比較記事を書いてきたAtlasが考えるに、選ぶ際のポイントは次の4点です。
以下、順番に説明していきます。
第1に、洗濯機のサイズです。
洗濯容量は、1kg刻みで、7kg-12kgのモデルがあります。
育ち盛りの子供が多くいるご家庭を除けば、まとめ洗いをする場合でも、7kg・8kgもあれば十分です。
Atlasも、部屋の圧迫感をふまえて、これらのサイズを推薦する場合が多いです。
ただ、ファミリー世帯で、週末の「まとめ洗い」がある場合は、10kg・12kgを選ぶのは、わりと「おすすめ」です。
2回洗うより、家事の時短効果が高いほか、光熱費の節約になる場合が多いからです。
7kgの場合、1回の洗濯にかかる光熱費(電気代/水道代)は、25円ほどです。
10kgでも、2円前後増えるだけです。2回洗うより「20円以上節約」になります。
年間だと3000円前後の光熱費の差になりますし、耐用年数(6年)だと2万円近く差は付くでしょう。そうそう壊れる家電でもないですし、まとめ洗いなら「大きめ」が良いです。
本体サイズは、7kgでも10kgでも洗濯機の底面寸法はどれもほぼ同じです。
防水パンの規格があるからです。したがって、洗濯容量で変わるのは、洗濯機本体の高さ(背丈)だけです。
メーカー間で比べても、同じ容量ならば、サイズはあまり変わりません。
例えば、12kgでも小さめの防水パン(540mm)に入るモデルがほとんどです。
ただ、底面以外の縦横は広くなるので、設置場所と寸法図は事前にチェックしましょう。
第2に、光熱費の安さです。
今回の記事では、(業界団体が使う)上表のような計算式を基にして、この部分も考慮しつつ比較するつもりです。
電気代は、ただ、各機でほとんど差は付きません。
効率の悪い小型洗濯機でも1回の洗濯あたり3円未満しかかかりませんから。
ヒータ乾燥を使わない全自動洗濯機の場合、電気代は、あまり気にしなくて良い部分です。
水道代は、しかし、差が付く部分です。
1回の洗濯に100Lを越える水を使うので、25-30円ほどの水道代がかかるからです。
インバーターモーターや穴なし槽など、しっかりした節水機能がない場合、1回あたりの洗濯で、搭載機と非搭載機で10円以上の差が付く場合もあります。
10円の差があると、1週間に平均3〜5回ほど洗濯だとして、1年で2000円、10年使うとすると2万円ほどの差になります。
ただし、明確な機能なしに、節水だけしている洗濯機だと、糸くずが十分に取れないなど、洗浄力が犠牲となります。
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そのため、結構難しい部分はあるのですが、今回の記事では、上表のような計算式をもとに光熱費の部分を考えつつ、洗浄力の工夫も見極めながら比較するつもりです。
第3に、洗浄力の高さと静音性です。
洗浄力については、メーカー独自の水流の工夫に注目するべきです。
最近は「水流」へのこだわりのほか、泡をいかに効率的に発生させるかという点に技術革新が見られます。
一方、最近は、高性能で静かなインバーターモーターを採用し、「静音性を高めつつ、いかに洗浄力を高めるか」という点も、注目が集まっています。
なお、騒音値は、「デシベル(dB)」という数値でメーカーが開示しています。
洗濯・脱水それぞれの音量を出しています。
平均値を示せば、縦型洗濯機の場合、脱水時の音が40デシベルを下回っていると、洗濯機として「静かな機種」と言えそうです。
第4に、洗剤の自動投入機能です。
最近の上位機の「トレンド」で、液体洗剤や柔軟剤を自動で入れられます。
洗濯作業における「時短効果」は、乾燥機能ほどないので、個人的には「なくても(まあ)良い機能」のような気はしています。
構造上、数ヶ月に1度はメンテが必要で、故障につながる特有の問題(液体洗剤の固化する)もありますので。
ただ、一部の製品でIOT化して「スマホアプリで、洗剤の銘柄に応じた分量指定」までできる機種がでてきました。また、経路問題に高度な対策をした機種も出はじめました。
そこまでこだわった機種ならば、高く「評価」できます。
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以上、最近の洗濯機を選ぶ場合のポイントを4点紹介しました。
そのほか、温水洗浄機能や、清潔性に関わるステンレス槽の採用など、注意しないといけない部分は多いですが、それらは本編でおいおい説明します。
1・全自動洗濯機の比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:日立〈日本〉
1-3:シャープ〈日本〉
1-4:パナソニック 1〈日本〉
2・全自動洗濯機の比較 (2)
2-1:パナソニック 2〈日本〉
2-2:東芝〈日本〉
2-3:ハイアール〈中国〉
3・全自動洗濯機の比較 (3)
3-1:アイリスオーヤマ〈日本〉
3-2:アクア〈日本〉
3-3:ハイセンス〈日本〉
3-4:Maxzen〈日本〉
3-5:サンコー〈日本〉
4・全自動洗濯機の比較 (4)
4-1:最終的なおすすめの提案【結論】
こうした要素をふまえつつ、以下では、上表のような順番で、具体的な製品を紹介していくつもりです。
1-2・日立の全自動洗濯機の比較
はじめに、日立の全自動洗濯機の比較からです。
縦型の洗濯機では、最も人気のあるメーカーといって良いでしょう。
「モーターの日立」らしく、パワーを活かした洗浄力の高さが売りです。
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なお、以下では、いつものように、高評価できるポイントは赤字系の文字色で、イマイチな点は青字で紹介していきます。
【7kg】
【2023年6月発売】BW-V70J(W)
1・日立 ビートウォッシュ BW-V70J W
¥96,596 楽天市場 (9/7執筆時)
【2022年発売】
2・日立 ビートウォッシュ BW-V70H-W
¥79,390 楽天市場 (9/7執筆時)
洗濯容量:7.0kg
使用水量: 86L
消費電力量:40Wh
騒音値:32/38db
水道光熱費: 23.8円
【8kg】
【2023年発売】BW-V80J(V) BW-V80J(W)
3・日立 ビートウォッシュ BW-V80J-N
3・日立 ビートウォッシュ BW-V80J-W
¥104,820 楽天市場 (9/7執筆時)
【2022年発売】
4・日立 ビートウォッシュ BW-V80H-W
4・日立 ビートウォッシュ BW-V80H-V
¥96,180 楽天市場 (9/7執筆時)
洗濯容量:8.0kg
使用水量: 92L
消費電力量:51Wh
騒音値:32/38db
水道光熱費: 25.4円
センサー:布量
ステンレス槽:あり
インバーター:搭載
簡易乾燥:対応
風呂水ポンプ:付属
BW-Vシリーズは、日立の上位機種「ビートウォッシュ」の標準機です。
比較的価格の高い、縦型洗濯乾燥機では、ここ10年あまり「一番人気」であり続ける、実力の高い機種です。
新旧両機種あります。
今期は日立としては久しぶりのパルセーター(プロペラ)の変更があり、仕様が大きく変わりました。
具体的には本文中で示しますが、糸くず残りと衣類へのダメージを防ぐための改良です。
これに伴い、標準洗浄時間と消費電力量が(ごくごく)僅か変わりました。7kgモデルで電気代にして0.1円/1回ほど安くなっただけですので、上では示しませんでした。
あとは、若干のコース変更(つけおき2度洗いコース)に止まります。
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結論的にいえば、洗浄力にかかわる部分の改良なので、(マイナーとは言いがたい)変更です。値段差から言えば、旧機がお得かと思います。
ただ、旧機(のさらに旧モデル)をAtlasも某所で使っていましたが、他社機に比べて糸くず残りは少なめでした。徹底したのはむろん良いことです。
洗濯容量は、7kg用・8kg用が発売されています。
いずれも本体幅は57cmで収まるスリムサイズです。
トップコートは傷が付きにくいガラストップです。ただ、高級感のあるフラットデザインではないです。
使用する水量は、8kgのモデルで、92Lです。
日立の場合、洗濯機のサイズが大きいほど節水性が良い傾向です。
実際、後ほど見る10kgモデルになると、この部分に強い「穴なし槽」のシャープと並ぶ水準となります。本機も十分に良いと言えます。
なお、洗濯は、(乾燥を伴わない限り)1回にかかる光熱費は、電気代よりも水道代のが高いものです。
そのため、どちらを重視すればよいかといえば、水量の節水性です。
しかし、「タテ型洗濯機」の場合、構造上の問題で、節水性が「綿ぼこりの残量」に比例するところがあります。
この点で言えば、日立は、かなり強力な洗浄機能を持つため、綿ぼこりが残りにくさについては、全く問題になりません。
消費電力量は、8kgのモデルで、59Whです。
十分に省電力であり、他社機と比べても高性能といえます。
水道光熱費は、したがって、数字が良いです。
冒頭書いた業界団体の統一計算式に基づくと、7kgで23.8円、8kgでも25.4円です。
下位機種より安いのはもちろん、他社と比べても相当安い水準と言えます。
センサーは、布量センサー以外、特段の記載がありません。
それでも節水性・省エネ性を維持している点は、素晴らしいです。
ただ、同社の上位機(乾燥機付き)では、そうした技術を加えているのも確かで、物足りない部分もあります。
洗浄力は、「ビートウォッシュ」最大の魅力です。
基本となるのは、インバーター式モーターで動かす、ビートウィングという特別な、回転盤(パルセーター)です。
以前の洗濯機は、縦型洗濯機は、「ため洗い」しかしませんでした。
ビートウォッシュは、低水位の水で、たたき洗い(ほぐしあらい)・押し洗い・もみ洗いをドラム式のように再現しています。
「ビートウォッシュ」の名前の由来はここです。先ほど書いた節水性の向上にもつながる技術です。
その上で、注水していく際、上部から「ナイヤガラシャワー」を吹きつけ、洗剤の浸透をさらにはかるという方向性です。
この際、水を惜しみなく使うので、汚れと「糸くず残り」が防がれるという仕組みです。
「すすぎ」は、 標準では「ため+シャワー」の2回です。ただ、ここでも、上から水流を打ち付ける「ナイヤガラすすぎ」設定が可能です。
稼働時間と使用水量は伸びますが、(満量ためる)「注水すすぎ」ほどではないです。通常モードでも問題ないですが、洗剤残りが過度に気になる方は、このモードに設定するのが効果的です。
一方、冒頭で少し書いたように、2023年機から、パルセーターの形状が多少変わり「ビートウイングプラス」になりました。
洗濯の初期段階で高濃度で溶かした洗剤液を効果的に「回す」ための工夫が加わりました(スピード循環水流)。
同社によると洗浄力の強化しとくに「糸くず残り」のさらなる軽減のための改良です。
ただ、この工夫は、主に液体洗剤の利用を想定した設計変更に思います。
本機は、洗剤の自動投入は未付属ですが、後ほど見る上位機は装備していますので、(部品の共通化によるコスト削減のため)それに合わせたという部分は、あるように思います。
ただ、粉洗剤だとまずい仕組みというわけでもないですし「あえて言えば」という話です。もちろん、本機は、液体洗剤も使えます。
上の写真は旧機のパルセーター(ビートウイングX)です。
新機種と比べると、パルセーター中央部の突起(ビートスロープ)の高低差がやや大きいほか、「叩き」部分にかかわる「洗濯板効果」を生むビートボールが付いていました。
いずれも、衣類へのダメージを軽減させるための変更といえます。
「衣類への優しさ」を強調する場合、日立の魅力である「パワフルさ」が犠牲になりそうですが「そこは従来通り」と、日立はしっかり言及しています。
なお、これらの改良に伴って、標準運転の機能名も「衣類長もちナイヤガラビート洗浄」に変わりました。
そのほか、「つけおきナイアガラ ビート洗浄」として、あらかじめ、酸素系漂白剤などで長時間つけ置きさせてから、自動で洗うような設定も可能です。
なお、本機は、インバーターモーター搭載機です。
細かい制御ができる部分を活かし「液体洗剤・粉末洗剤」ボタンがあり、それぞれに適した運転も行えます(洗剤セレクト)。
清潔性は、カビに強いステンレス槽が採用されています。
加えて、洗濯中に、洗濯槽の裏側などの見えない部分に付着した汚れ(皮脂汚れ、洗剤カス、菌、黒カビの胞子など)を、きれいな水で洗い流すという「自動お掃除機能」が採用されています。
パナソニック機にも付属する清潔機能ですが、「穴あり槽」の場合は、高級機で必須ともいえる機能です。
静音性は、「モーターの日立」らしくインバーターモーターを採用しており、期待できます。
簡易乾燥は、特殊です。
「エアジェットコース」として、すすぎ後、あるいは、手洗いなどをした衣類(アクリルなどの化繊素材)を、送風で飛ばすコースがあるだけです。
要するに、部屋干しの「時短」を目指す機能ではないです。ただ、本機は脱水がしっかりなので、この仕様で良いと思います。
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以上、日立のビートウォッシュの BW-Vシリーズの紹介でした。
洗浄力の点では、洗浄力の点では最も定評がある機種です。Atlasも利用経験が長いですが、力強く汚れを落としきる力は一番です。
その上で、節水性・節電性もそれなりに「優秀」な機種です。
一方、日立は、大型機のみですが、Xシリーズもあるのでそちらとの比較も重要です。
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【2023年6月発売】
5・日立 ビートウォッシュ BW-G70J W
¥95,509 Amazon.co.jp (9/7執筆時)
洗濯容量:7.0kg
使用水量: 95L
消費電力量:45W
センサー:布量
ステンレス槽:あり
インバーター:搭載
騒音値:32/38db
簡易乾燥:対応
風呂水ポンプ:
水道光熱費: 26.3円
一方、2022年から、ビートウォッシュブランドの「廉価版」がでました。
世界情勢と円安の影響でしょうが、機能を押さえて安くした感じです。
・つけおきナイヤガラ
・自動おそうじ
・シワ低減コース
機能面では、一方「つけおきナイヤガラ洗浄」ほか、上でみた以上の機能が省略です。
洗浄力は、名前の由来たる「ナイヤガラビート洗浄」は、採用されるものの、すすぎ時の「ナイヤガラすすぎ」に非対応です。
節水性が、95Lと少し結構落ちているのは、その関係もあります。
風呂水ポンプも対応しません。
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結論的にいえば、洗浄力に関わる部分で機能性が劣る点で、選びにくいです。せっかく買うならば上位機と言えます。
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【7kg】
【2020年1月発売】(湯取り不可)
6・日立 白い約束 NW-R705 W
¥55,980 Amazon.co.jp (9/7執筆時)
洗濯容量:7.0kg
使用水量: 108L
消費電力量:120Wh
センサー;布量
ステンレス槽:あり
インバーター:
騒音値:41/46db
簡易乾燥:対応
風呂水ポンプ:
水道光熱費: 32.0円
さらに、日立は「白い約束」という別シリーズの展開がありますが、これは「廉価版」です。
上のスペック表を「ビートウォッシュ」と見比べれば良いですが、水道光熱費が高めになります。
洗浄力の部分でも、「たたき洗い」の再現はありませんし、モーターもインバーターではないです。
あえて言えば、少ない水で洗剤を溶かして高濃度洗浄液で洗う機能はありますが、最近では、海外企業を含めてこの仕組みがない機種はないと言えます。
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結論的にいえば、価格面を含めて、このグレードならば、格安の海外機のほうが実際「優秀」と言わざるを得ないといえます。やはり、日立ならば「ビートウォッシュ」です。
【9kg】
【2023年6月発売】BW-X90J(V)
7・日立 ビートウォッシュ BW-X90J-V
¥139,520 楽天市場 (9/7執筆時)
【2022年8月発売】
7・日立 ビートウォッシュ BW-X90H-W
¥96,460 楽天市場 (9/7執筆時)
洗濯容量:9.0kg
使用水量: 99L
消費電力量:52Wh
騒音値:32/38db
水道光熱費: 27.6円
【10kg】
【2023年6月発売】BW-X100J(W)
7・日立 ビートウォッシュ BW-X100J-W
¥144,710 楽天市場 (9/7執筆時)
【2022年8月発売】
7・日立 ビートウォッシュ BW-X100H-V
¥118,000 楽天市場 (9/7執筆時)
洗濯容量:10.0kg
使用水量: 103L
消費電力量:53Wh
騒音値:32/38db
水道光熱費: 28.6円
センサー:布量
ステンレス槽:あり
インバーター:搭載
騒音値:32/38db
簡易乾燥:対応
風呂水ポンプ:付属
BW-Xシリーズは、日立の「ビートウォッシュ」の上位機です。
旧機種があります。
本機の場合も、パルセーターの形状変更がメインです。
先ほど書いたように、「糸くず残りの少なさ」と「衣類への優しさ」の2点を向上させた、中程度の改良になります。
ただ、この値段差ならば、本機の場合も、価格が下がって旧機種でOKでしょう。変更点が大きい場合は、値下がり率も広くなるので、実際安いです。
洗濯容量は、9kg用と10kg用が現行機です。
設置に必要なスペースは、9kgで608×650mmです。
また、53cm以上の防水パンが必要なので、従来の10kgサイズからの買換えの場合は、寸法に留意しましょう。
消費電力量は、10kgのモデルで53Whです。
いずれのモデルも節電性は高いです。
使用する水量は、10kgのモデルで103Lです。
少なくはないですが、洗濯容量比で考えると、両モデルとも優秀です。
水道光熱費は、9kg・10kgモデルという部分を考えれば、30円を割る水準なので、そこそこ優秀でしょう。
センサーは、下位シリーズと同じです。
洗剤の自動投入は、このシリーズのもうひとつ目玉であり、搭載です。
タンク容量は、洗剤400mL、柔軟剤500mLです。
普通サイズの詰め替え用洗剤の利用を想定しています。
タンクの洗浄メンテは2-3ヶ月ごとに必要ですが、日立はタンクをバラして洗えるので楽です。
その他の部分は、洗浄力を含めて、下位機と同じです。
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以上、日立のビートウォッシュ BW-Xシリーズの紹介でした。
洗剤の自動投入は、他社機も含めてですが、メンテフリーでなく、また、時短効果もさほど期待できなく、機能面で割高感があります。
乾燥機能付き洗濯機は、本当に乾燥まで「自動化可能」なので、自動投入機には別の意味性がありますが、普通の洗濯機の機能としては、少し贅沢な気もします。
個人的には、ビートウォッシュは、基本の洗浄力において信頼性が高い製品だと思っているので、下位機に不足するセンシングの部分を充実させて、設置性の良い小型機な製品がでれば、とても嬉しいです。
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【12kg】
【2023年6月発売】BW-X120J(W)
8・日立 ビートウォッシュ BW-X120J-W
¥188,799 楽天市場 (9/7執筆時)
【2022年8月発売】
8・日立 ビートウォッシュ BW-X120H-W
¥148,000 Amazon.co.jp (9/7執筆時)
洗濯容量:12.0kg
使用水量: 123L
消費電力量:75Wh
センサー:水硬度/水温/布質/布量/すすぎ/脱水
ステンレス槽:あり
インバーター:搭載
騒音値:37/37db
簡易乾燥:対応
風呂水ポンプ:付属
水道光熱費: 34.6円
一方、このグレードには12kgモデルもあります。
このグレードに限っては、2022年機も新設計のパルセーターだったので、他機以上に、新旧の差は少ないです。値段の安い限り、旧機種でOKです。
外観は、一方、このグレードだとガラストップパネルの上部に大きなウィンドウができて、格好良いです。
センサーは、かなり充実します。
本機のみ、水硬度・水温・布量・布質・光(洗剤)・すすぎ具合・脱水具合・汚れ具合・汚れ量を測れる、上位センサーを装備するからです。
本機は、センシングで、洗剤量表示、使用水量、洗濯時間を調整します。
他社機の場合、主にセンサーは「水道光熱費の節約」のために使うといえます。日立の場合もその要素もありますが、ここまで充実する場合、「よごれ具合に応じて」しっかり適切に洗うための工夫とも言えるでしょう。
他社の場合、センサー運転は、節電性が上がる一方、洗浄力が落ちる場合もあります。
本機は、汚れ量によっては、逆に運転時間を延ばすなど、従来の洗浄力を期待するユーザーを「裏切らない」仕様にしています。
実際、高級ドラム式のセンサー並に精度がよいので、そちらと同じ「AIお洗濯」という機能名を本機にも付けています。
実際、ここまでの数のセンサーが搭載される機種は、日立以外にありません。
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結論的にいえば、乾燥機能がない縦型洗濯機では格段に性能が良いと言えます。
したがって、洗濯・脱水までならば、そちらに比べても良い部分があるようにも思えます。
設置幅も、幅640cm×奥行650cmとこの容量ではスリムですので、乾燥機能が不要なだが「大容量のプレミア機」が欲しい方には選択肢にできる機種です。
1-3・シャープの全自動洗濯機の比較
続いて、シャープの全自動洗濯機からです。
「穴なし洗濯槽」を採用する関係で、節水性が良い点が「売り」です。
【7kg】
【2023年5月発売】
9・シャープ ES-GV7H-P
¥87,471 楽天市場 (9/7執筆時)
洗濯容量:7.0kg
使用水量: 80L
消費電力量:54Wh
騒音値:35/38db
水道光熱費: 22.6円
【8kg】
【2023年5月発売】
10・シャープ ES-GV8H-N
¥104,800 楽天市場 (9/7執筆時)
【2022年8月発売】
10・シャープ ES-GV8G-S
¥80,000 Amazon.co.jp (9/7執筆時)
洗濯容量:8.0kg
使用水量: 83L
消費電力量:67Wh
騒音値:35/38db
水道光熱費: 23.8円
【9kg】
【2023年5月発売】
11・シャープ ES-GV9H-T
¥111,157 楽天市場 (9/7執筆時)
洗濯容量:9.0kg
使用水量: 95L
消費電力量:90Wh
騒音値:37/38db
水道光熱費: 27.7円
【10kg】
【2023年5月発売】
12・シャープ ES-GV10H-S
¥119,800 楽天市場 (9/7執筆時)
【2022年8月発売】
12・シャープ ES-GV10G-N
¥87,677 Amazon.co.jp (9/7執筆時)
【特定量販店向け】(2023年モデル)
12・シャープ ES-G10HBK
¥163,350 楽天市場 (9/7執筆時)
洗濯容量:10.0kg
使用水量: 102L
消費電力量:98Wh
騒音値:38/38db
水道光熱費: 29.8円
センサー:重量・水位センサー
ステンレス槽:あり
インバーター:搭載
簡易乾燥:対応
風呂水ポンプ:付属
ES-GVラインは、シャープの全自動洗濯機です。
旧機が一部サイズだけですが残ります。
2023年に外観を含めて完全にモデルチェンジされました。
上図は旧機の外観ですが、はっきりと変わりました。そのほか、後述するパルセーター(プロペラ)の形状の変更に伴い、洗浄力の部分で改良がありました。
そのほか、新機種は、特定量販店向け型番(ESG10HBK)があります。こちらは、「おまけ」で、しっかりすすぎコースが追加です。ただ、通常機でもプ「おうち流」ですすぎ回数の記憶はできます。
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結論的にいえば、旧機を含めて値段差ほどの差は感じないので、買われる際の値段で決めてOKです。
洗濯容量は、7kg-10kgのモデル発売されています。
ただし、7kgは、風呂水ポンプが「別売」なので、この点は、注意しましょう。
使用する水量は、売れ筋の8kgモデルで、83Lです。
他のサイズも含めて、シャープは節水性が高いと言えます。
他社同様に、「シャワー+ため」すすぎでの数値なので、細工もないです。
消費電力量は、8kgのモデルで、67whと、ほぼ業界の「平均値」です。
ただし、9kg以上のモデルは、他社平均よりやや悪いです。
水道光熱費は、8kgモデルで23.8円です。
9kg以上も、サイズに比してさほど劣った数字ではないでしょう。
冒頭で書いたように、ヒーターを使わない洗濯機の場合、電気代ではさほど差は付きません。シャープの場合、使用水量が少ないため、特に8kg以下は、とくに安いのだと言えます。
なお、小さめの容量で2回洗うより、1回で済む方が時間も高熱も安いので、必要なのに無理に8kg以下を選ぶ必要はないです。
センサーは、重量センサーと水位センサー(布量センサー)を搭載しています。
同社の洗濯機の経済性が(そこそこ)良いのは、こうしたセンサーを活かしているからです。
加えて、シャープが独自の「穴なし槽」構造を採用しているからでもあります。
穴がない構造はシャープの独自技術です。これは、とくに、水道代の節約に貢献します。
洗浄力は、「ドルフィンパル」という仕組みが強調されます。
先述のように、パルセーター(回転盤)が2023年から第3世代になりました。
従来と比べると、上下向きの水流が強化されたので、衣類のかくはん効果が高まりました。
効果としては標準運転時の最低洗浄時間が15%(7分→6分)短くなったことが示されますが、洗浄力の部分では「洗濯ムラ」の軽減という表現に止まります。
実際、マイナーチェンジに止まるでしょう。
洗い方は従来通りの「もみ洗い・こすり洗い」で、日立の「押す・叩く」という表現より、実際穏やかな感じです。とはいえ、ダイヤカット上の槽内壁に(ある種)たたきつける仕組みはあるので、洗浄力が弱いというわけではないです。
ただ、水流を上からたたきつける仕組み(日立)や、洗剤の泡を使う仕組み(パナ・東芝)のような追加の工夫には乏しいので、総合すると水流部分の工夫は、平均レベルです。
なお、本機も、インバーターモーター搭載なので、細かい制御も期待できます。
センサーは、重量・水位センサーが採用されます。
この点では、東芝と「同等レベル」と言えるでしょう。
清潔性の点では、この機種も、ステンレス槽が採用となっています。
その上で、シャープの場合、カビが生えにくい「穴なし」槽であることが、清潔性にも寄与します。
そのほか、銀イオンによるカビ抑制機構もあり、仕組み的にこの部分は万全です。
この製品は、清潔面でのレベルはかなり高いです。
静音性の面では、インバーターモーターを採用します。
静かさもある程度期待できます。
実際、洗濯時も、(最もうるさい)脱水時も40デシベル以下であり、とても優秀です。
簡易乾燥は、対応です(風乾燥)。
30〜3時間まで設定できます。ただ、満量の半分くらい(3-4kg)ならば、干し時間の短縮効果を発揮するでしょう。
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以上、シャープのES-GVラインの紹介でした。
「光熱費の安さが取り柄」の、同社を代表する「穴なしステンレス槽採用の洗濯機」です。
一般的に、節水性が強いタイプは、「綿ぼこり」が取りきれない点が心配です。
しかし、この機種は、節水性は「穴なし槽」に由来するものであり、そのような心配は少ない機種です。とくに8kgモデルは、光熱費の面でバランスが取れた家庭向きの機種でしょう。
【11kg】
【2023年6月発売】(洗剤自動投入あり)
13・シャープ ES-SW11H
¥142,000 楽天市場 (9/7執筆時)
【2022年発売】(洗剤自動投入なし)
13・シャープ ES-GW11G-S
¥100,880 Amazon.co.jp (9/7執筆時)
洗濯容量:11.0kg
使用水量: 115L
消費電力量:110Wh
センサー:重量・水位センサー
ステンレス槽:あり
インバーター:搭載
騒音値:39/38db
簡易乾燥:対応
風呂水ポンプ:付属
水道光熱費: 33.5円
ES-SW11Hは、シャープの全自動洗濯機の最上位機です。
旧機種がのこりますが、洗剤の自動投入が付属するのは新機種のみです。
そのほか、下位機種同様、外観ほか、パルセーターの形状が旧機の場合は旧式になります。
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結論的にいえば、このグレードについては、新旧で明確に差があるので、「上位機」・「下位機」の関係と考えてください。
実際、旧機の場合、1つ上でみた下位機と比べると、Wi-Fi部分しか主な機能差がないので、それが欲しい方のみ、検討対象にすれば良いでしょう。
洗剤の自動投入は、2023年からの搭載で、同社の縦型では「初めて」です。
タンク容量は、洗剤600mL、柔軟剤600mLです。
同社のドラム式と同じ逆止弁付きの「ウォーターポンプ方式」です。
この場合、投入過程で水を混ぜるので、粘性の高い一部のブランドの液体洗剤も使えるほか、水経路の詰まりが生じにくいため、流路のメンテ頻度が少なくて済みます(半年に1回ほど)ケースもハンドル式で出し入れもしやすいです。
つまり、この部分の工夫は他社に負けていません。
手入れも、タンクを外して水洗いし、水を入れて経路を洗い流すためおそうじ運転するだけとシンプルです。
ネットワーク機能は、Wi-Fiを装備しており対応です。
最近は他社もですが、独自のコース設定、洗濯状況の通知、外出先からの予約操作などに対応します(COCORO WASH )。
家電のIOT化は、他社と比べても良い方です。
【シャープの4K液晶テレビの比較記事】で紹介した同社のテレビほか、【高級冷蔵庫の比較記事】で紹介した同社の高級冷蔵庫も「喋る」ので、そちらで通知させることも可能です。
一方、他社の音声AIとの連携は課題で、現状でAmazon Alexaと連携ができるだけです。
そのほかの部分は、洗浄力の仕組み、節水の仕組みを含めて、1つ上でみた先ほどの機種と同じです。
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以上、シャープのES-SW11Hの紹介でした。
11kgモデルだと、同社の下位機の場合の「取り柄」である、節水性がさほど他社機と変わらないのが、やや注意点です。
ただ、IOT対応の部分は、シャープは他社より先行して色々工夫してきたこともあり、一日の長があるほか、洗剤の自動投入機のメンテ性が、他社と比べても結構良いのは、逆に本機のワンポイントです。
一長一短がありますが、とくに、白物家電ほかをシャープブランドで統一している(あるいは仕様としている)かたは、特に便利な最上位機と言えるでしょう。
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【2022年11月発売】
14・シャープ ES-GE7G-W 【7kg】
¥57,418 Amazon.co.jp (9/7執筆時)
洗濯容量:7.0kg
使用水量: 88L
消費電力量:105Wh
センサー:布量
ステンレス槽:あり
インバーター:搭載
騒音値:42/47db
簡易乾燥:対応
風呂水ポンプ:別売
水道光熱費: 30.0円
一方、、7kgモデルに限ってですが、同社の下位のES-GEラインの下位機種の洗濯機があります。
ただ、スペック表を見て分かるとおり、センサーやインバータ非搭載で、光熱費の部分で相当な差があるほか、ステンレス槽が採用されない点など、明らかに「作りが安い」です。
水道光熱費も、7kgとしては平均値に止まるため「シャープらしさ」が消えています。選択しない方が良いでしょう。
1-4・パナソニックの全自動洗濯機の比較
続いて、パナソニックの全自動洗濯機を紹介していきます。
総合家電メーカーとして洗濯機も古くから展開しますが、複数の洗浄機能を複合的に利用して、洗浄力を高める方向性です。
【7kg】
【2023年6月発売】
15・パナソニック NA-FA7H2-W
¥86,555 Amazon.co.jp (9/7執筆時)
【2022年6月発売】
15・パナソニック NA-FA7H1-W
¥77,250 Amazon.co.jp (9/7執筆時)
洗濯容量:7.0kg
使用水量: 92L
消費電力量:54Wh (60Hz)
騒音値:32/39db
水道光熱費: 25.8円
【8kg】
【2023年6月発売】
16・パナソニック NA-FA8H2-N
¥107,273 Amazon.co.jp (9/7執筆時)
【2022年6月発売】
16・パナソニック NA-FA8H1-N
¥80,918 Amazon.co.jp (9/7執筆時)
洗濯容量:8.0kg
使用水量: 97L
消費電力量:55Wh (60Hz)
騒音値:32/39db
水道光熱費: 27.1円
センサー:水温・布量センサー
ステンレス槽:あり
インバーター:搭載
簡易乾燥:対応
風呂水ポンプ:付属
NA-FAHシリーズは、パナソニックの全自動洗濯機のスタンダード機です。
新旧ありますが、性能差はありません。
あえて言えば、塩素系漂白剤などを利用しての短時間版の槽洗浄(1時間コース)ができたほどです。値段で決めてOKです。
洗濯容量は、7kg用と8kg用が発売されています。
使用する水量は、8kgモデルの場合で、97Lです。
シャープより多少水量を使いますが、それでも業界水準よりも良く、一定の節水性があります。
消費電力量は、8kgモデルの場合、55Whです。
水道光熱費は、8kgで27.1円です。
問題ない水準ですが、シャープほどは安くはなく、日立に続く感じです。
センサーは、水位を決める布量センサーのほか、水温センサーを搭載します。
それを利用して、節電・節水機能で省エネを実現しています。
なお、水温センサーを搭載するシステムを、同社ではエコナビと呼んでいます。
洗浄力は、パナソニックは「泡洗浄」と名付ける独特の仕組みがあります。
上図の様に「3要素」を複合的に組み合わせるシステムです。
第1に、ジェットバブルシステムです。
泡立て用の特別な水路設計で、水を高圧で吹き付けることで、洗剤の泡をやく3秒で発生させる構造を意味します。
それにより、洗剤の浸透力を初期から高める工夫です。
第2に、パワフル立体水流です。
3枚のパルセーター(回転盤)の工夫で、水を上下と、内外(左右)にかくはんさせています
仕組みはシャープに似ています。タンクの壁がダイヤモンド状にカットされ、こすり洗いも再現しています。
第2に、2段階シャワーです。
一方、日立(ビートウォッシュ)のナイアガラシャワーのように、上からシャワー水流を出す仕組みもあります。
本機は、2段となっていて、かくはん性を高めています。
洗濯中に、左右の吐出口から泡を含んだ水を出し続け、泡をムラ無く浸透させる構造となっています。
日立の場合もそうですが、シャワーは、洗剤液が槽の下部に集中してしまうという、縦型洗濯機共通の弱点を克服しており、優れた工夫です。
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結論的にいえば、パナソニックは、パルセーター・シャワー・泡という「3つの技術」で、洗浄力を強化しています。
汚れ落ちに定評がある、日立に負けない工夫があります。
(標準コースではなく)念入りに洗いたい場合も、つけおきほか、パワフル滝洗いやすすぎ3回のパワフル滝すすぎも選べます。
ただし、7kgモデルは、パルセーターの構造が異なるので、選ぶならばそれ以外がよいです。
清潔性の点では、ステンレス槽が採用されています。
また、カビが生えにくいように、洗濯ごとに自動で洗浄する機能と、カビに強いカビクリーンタンクも搭載され、総合的にシャープの「穴なし槽」に勝るとも劣らない性能、と言えます。
静音性の面では、本機も、インバーターモーターを採用しており、静かさも期待できるでしょう。
シャープと同水準で、脱水時でも39デシベルと相当静かです。
簡易乾燥は、対応です(風乾燥)。
日立と同じで、洗濯後「自動」ではなく、すすぎ後(あるいは手洗い後)デリケートな衣類(化繊)を風で乾かすために付きます。1時間・3時間の設定です。
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以上、パナソニックのエコナビ搭載の、全自動洗濯機の紹介でした。
非常にバランスの取れた製品で、ステンレス槽・エコナビ(省電力・節水)・特長のある洗浄機能という、タテ型洗濯機として備わって欲しい機能を網羅しています。
その上で、専用の機構を施した「泡浄機能」も技術的に面白いですし、カビに強いカビクリーンタンクも魅力です。
なお、この機種は、節水性も高いですが、水流を工夫することで節水、節電を行う仕組みのため、糸くずの取り残しの問題は、起こりません。
機能的にもバランスがとれていますし、現状では「買って間違いないモデルの一つ」と言えます。ただし、洗剤の自動投入は不採用です。
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【7kg】
【2022年11月発売】
17・パナソニック NA-F7PB1-C
¥53,500 楽天市場 (9/7執筆時)
洗濯容量:7.0kg
使用水量: 119L
消費電力量:117Wh (112Wh)
センサー:布量
ステンレス槽:あり
インバーター:
騒音値:37/46db
簡易乾燥:対応
風呂水ポンプ:付属
水道光熱費: 34.8円 (34.7円)
一方、パナソニックの「最安クラス」は、こちらのFシリーズの7kgになります。
ただ、インバーターモーター非搭載なので、使用水量・電力量・静音性の水準が、先ほどのシリーズよりだいぶ悪いです。
洗浄力も、同社の洗浄力の決め手と言える「泡洗浄機能」が未搭載です。
上位機との値段差をふまえても、7kg以上では本機を選ぶ意味はあまりないでしょう。
なお、新旧の違いは、利用後1時間の風乾燥でカビを防ぐ「槽乾燥」コースと洗濯前のプレ洗浄( サッと槽すすぎコース)の新設のみです。
【8kg】
【2023年6月発売】
18・パナソニック JコンセプトNA-JFA8K2-W
¥167,610 楽天市場 (9/7執筆時)
【2021年発売】(洗剤自動投入なし)
18・パナソニック JコンセプトNA-JFA808
¥134,145 Amazon.co.jp (9/7執筆時)
洗濯容量:8.0kg
使用水量: 109L
消費電力量:58Wh
センサー:水温・布量センサー
ステンレス槽:あり
インバーター:搭載
騒音値:32/41db
簡易乾燥:対応
風呂水ポンプ:付属
水道光熱費: 30.4円
JコンセプトNA-JFA8K2は、パナソニックのちょっと特殊な上位機です。
主にお年寄り向けの「Jコンセプトシリーズ」の製品です。
写真のように、腰を曲げなくても、出し入れしやすいという部分がポイントです。
そのほか、文字盤をお年寄りでも見やすいように配慮する工夫も見られます。旧機は液晶式で、新規は、ホワイトLED式です。
次亜除菌コース専用錠剤 (20錠)N-Z1
¥387 楽天市場 (9/7執筆時)
一方、旧製品が残りますが、こちらは後述する洗剤の自動投入が不採用です。
後は、操作系と、最近パナソニックが「売り出し中」の専用錠剤を使った強力なニオイ対策(次亜除菌コース)に対応する部分が違いです。洗濯槽の簡易除菌にも使えます。
「洗剤ではとれないニオイ」というのはたまにあるので便利と言えば便利ですが、漂白剤でも良いと言えばそうです。
ただ、消耗品は安めです。色柄にも使えますが、塩素系なので反応して変色する金属パーツ(ホックやファスナー)がある場合は使えません。
洗浄力は、本機も、新型のパルセーターで、パワフル立体水流に対応します。
この部分は、基本的に、先ほどみた通常機とおなじ工夫です。
ただ、形状変更に伴って、このグレードならば各社とも標準装備されることがある「送風乾燥」が省略です。
洗剤の自動投入は、対応です。
投入量は、洗剤450mL、柔軟剤550mLです。
シャープに比べるとやや少なめです。
メンテ頻度も、水を混ぜて投入するウォーターポンプ式のシャープに比べて弱いといえるところで、3ヶ月ごとにに、タンクの水道での水洗いと、自動の流路おそうじ(4分間)が必要です。
また、粘性の高い一部の洗剤は使えないので、使える洗剤のリストが公開されています。割と多めで、花王・ライオンといったメジャー製品は網羅なので、海外製の特殊なものを使わない場合は問題ないでしょう。
掃除自体も、やってみれば簡単です、負担には思いません。
ネットワークは、Wi-Fiなど非搭載です。
シニア向けのコンセプトだからでしょうが、最近のシニア世代ならば、あれば使えるでしょう。
あとは、先ほどの機種とだいたい同じです。
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以上、JコンセプトNA-JFA8K2の紹介でした。
このシリーズは、実用的な工夫が多いのですが、本機もそうです。とくに、腰に問題を抱えている方は、このタイプは「おすすめ」で、実際、縦型としては出し入れがかなり楽です。
新機種になって、洗剤の自動投入部分も加わり進化も見られますし、さらに良い機種になった都思います。ただ、 水道光熱費の水準も、30.4円ですので、気にするほどではないにせよ、あまり良くはないです。
次回につづく!
全自動洗濯機のおすすめ機種は結論的にこれ!
というわけで、今回は、タテ型の全自動洗濯機を紹介してきました。
しかし、記事は、まだまだ、続きます。
1・全自動洗濯機の比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:日立〈日本〉
1-3:シャープ〈日本〉
1-4:パナソニック 1〈日本〉
2・全自動洗濯機の比較 (2)
2-1:パナソニック 2〈日本〉
2-2:東芝〈日本〉
2-3:ハイアール〈中国〉
3・全自動洗濯機の比較 (3)
3-1:アイリスオーヤマ〈日本〉
3-2:アクア〈日本〉
3-3:ハイセンス〈日本〉
3-4:Maxzen〈日本〉
3-5:サンコー〈日本〉
4・全自動洗濯機の比較 (4)
4-1:最終的なおすすめの提案【結論】
次回の2回目記事(こちら)は、今回紹介できていないパナソニックの最上位機を追加でみていきます。
その上で、東芝・ハイアールなどのメーカーの製品をみていきます。
洗浄力の強さ ★★★★★
カビ対策 ★★★★★
光熱費の安さ ★★★★★
静音性 ★★★★★
使いやすさ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回の4回目記事の「結論編」(こちら)では、改めて、予算別・目的別に「Atlasのおすすめ機種!」を提案していきます。
引き続きよろしくお願いします。
2回目記事は→こちら
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